JP3176968B2 - 分子線エピタキシィ用蒸発源装置 - Google Patents

分子線エピタキシィ用蒸発源装置

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JP3176968B2
JP3176968B2 JP35688291A JP35688291A JP3176968B2 JP 3176968 B2 JP3176968 B2 JP 3176968B2 JP 35688291 A JP35688291 A JP 35688291A JP 35688291 A JP35688291 A JP 35688291A JP 3176968 B2 JP3176968 B2 JP 3176968B2
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beam epitaxy
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敏夫 根岸
博之 深沢
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日本真空技術株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硫黄、セレンの結晶成長
を行なう分子線エピタキシィ用蒸発源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は分子線エピタキシィの原理を示す
図であり、液体窒素で冷やされた冷却壁44の内部にる
つぼ43が設けられ、るつぼ43の壁部にヒータ42が
取り付けられている。また、冷却壁44とるつぼ43に
はそれぞれ蒸発材料の蒸発口である開口47、48が設
けられ、これら開口47、48に対向して基板45が設
けられている。
【0003】このような構造により、冷却壁44が冷却
されヒータ42が加熱されると、るつぼ43からでた蒸
発材料は冷却された冷却壁44内を通って、ビーム46
となって進み、基板45に到達して付着する。この方法
によると、生成された単結晶膜の質が比較的よく、単原
子層の極めて薄い膜までの制御性が得られるという利点
がある。
【0004】次に、従来例における分子線エピタキシィ
用蒸発源装置について説明する。なお、分子線エピタキ
シィの原理において説明した冷却壁44は本従来例では
省略する。
【0005】図4において、従来の分子線エピタキシィ
装置30には真空容器31の底壁部32を貫通して、気
密に蒸発源装置4が2個以上取り付けられ、真空容器3
1内には、この蒸発源装置4の蒸発口6に対向して基板
35が設けられている基板35の背面には基板35を加
熱するための基板加熱ヒータ36が設けられ、その側部
には放出ガス防止用の冷却面37が設けられている。図
5は蒸発源装置4を示し、この蒸発源装置4は真空容器
31の底壁部32に設けられた開口32a、32bを貫
通し、底壁部32とは気密に取り付けられている。蒸発
源装置4内では蒸発材料が注入される、るつぼ38の周
部に蒸発源加熱ヒータ39が取り付けられ、更に蒸発源
加熱ヒータ39の周部には熱効率を高めるための熱反射
板40が取り付けられている。るつぼ38の底部にはこ
れに近接して熱電対41が設けられ、これと図示されて
いない温度制御手段により蒸発材料が所望の温度で蒸発
されるように制御される。
【0006】このような構成において、各蒸発源装置
4、4にそれぞれ蒸発材料である亜鉛(以下Znと呼
ぶ)、硫黄(以下Sと呼ぶ)を注入し、真空容器31内
が所定の圧力に減圧されて、蒸発源加熱ヒータ39及び
基板加熱ヒータ36に電源が供給される。通常、Znが
注入されている側の蒸発源加熱ヒータ39は(250)
℃、Sが注入されている側の蒸発源加熱ヒータ39は
(100)℃に加熱される。各加熱ヒータ36、39が
所望の温度に上昇すると、蒸発材料は蒸発し基板35に
飛んでいき、基板35に付着して堆積する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
蒸発源装置は熱電対等により温度調節がされ、高温での
温度安定性には優れていたが、ヒータを用いた場合10
0℃程度の低温で電源のON・OFFがされるとすぐに
温度が±数℃変動するため、安定性に欠けるということ
があった。これではSの蒸発量が一定とならず、良好な
ZnS結晶を得ることができなかった。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みてなされ、低温
で蒸発材料を蒸発させるのに、高い温度安定性を得るこ
とを可能にした、蒸発源装置を有する分子線エピウタキ
シィ用蒸発源装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の目的は、真空室内
に配設されたるつぼ内の蒸発材料を加熱することによ
り、該真空室内に配設された基板に前記蒸発材料の分子
を蒸着させるようにした分子線エピタキシィ用蒸発源装
置において、連結管を介して連通された高温側蒸発部と
低温側蒸発部とを備え、前記高温側蒸発部は前記蒸発材
料の通路の壁部に前記蒸発材料を分解するヒータを設
け、前記低温側蒸発部は前記るつぼを熱媒体としての溶
液に浸漬させ、該溶液により前記るつぼを加熱するよう
にしたことを特徴とする分子線エピタキシィ用蒸発源装
置によって達成される。
【0010】
【作用】るつぼ内の蒸発材料を加熱するのに、るつぼを
熱媒体としての溶液に浸漬させて、この熱媒体との接触
面積を大きくして加熱するようにし、また熱媒体に流体
を用いたことにより、熱伝達、温度保持に優れ、るつぼ
内の蒸発材料は所定の温度で安定して蒸発することがで
き、蒸発量も一定となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例による分子線エピタキ
シィ用蒸発源装置について図面を参照して説明する。な
お、従来例の蒸発源装置4の構成については同一の符号
を付しその詳細な説明は省略する。また、分子線エピタ
キシィの原理で説明した冷却面44は省略する。
【0012】図1は本実施例における分子線エピタキシ
ィ装置1を示すが、本実施例による分子線エピタキシィ
装置1の真空容器2内は従来例と同様に蒸発源装置4、
5の蒸発口6、7に対向して基板8が設けられている。
基板8の背面には基板を加熱するための基板加熱ヒータ
9が設けられ、その側部には放出ガス防止用の冷却面1
0が設けられている。また、真空容器2の底壁部3に
は、この底壁部3に設けられた開口3a、3bを貫通し
て、底壁部3とは気密に蒸発源装置4、5が取り付けら
れている。なお、蒸発源装置4は従来例で説明したもの
と同じ構成をしている。
【0013】他方、蒸発源装置5は図2に示すように真
空フランジ部11が真空容器2の底壁部3の外壁に当接
して、気密に取り付けられている。蒸発源装置5は蒸発
材料を蒸発させる低温側蒸発部Aとその蒸発物を分解す
る高温側蒸発部Bとに分けられ、低温側蒸発部Aは真空
容器2の外に設けられ、高温側蒸発部Bは真空容器2内
に導入されている。低温側蒸発部Aと高温側蒸発部Bと
は連結間12により連通されており、互いに温度の影響
を受けないようにするため、連結管12には石英が用い
られている。
【0014】低温側蒸発部Aの容器17内にはるつぼ1
3と油浴16とが形成され、るつぼ13は油浴16内に
設けられ、るつぼ13の周壁14と底壁15はるつぼ1
3と油浴16とを区画する。るつぼ13内には連結間1
2の下端部が導入され、連結間12は真空容器2の空間
Cとるつぼ13の内部空間Dを連通し、これら空間C、
Dは真空室を形成する。
【0015】油浴16が設けられている容器17は側壁
17aに熱媒体供給口18が取り付られ、これと対向す
る側壁17bに熱媒体排出口19が取り付けられてい
る。熱媒体供給口18には図1で示す配管20aの一端
が接続され、その他端は熱交換器21と接続されてい
る。また、熱媒体排出口19にも配管20bの一端が接
続され、その他端もまた熱交換器21に接続されてい
る。すなわち、熱媒体は熱交換器21、熱媒体供給口1
8、油浴16、熱媒体排出口19及び熱交換器21を1
サイクルとして循環する。なお、本実施例では熱媒体に
油を用いる。また、図示せずとも管路20a、20b内
の油を循環させるための循環用ポンプを備えているもの
とする。
【0016】高温側蒸発部Bの分解セル23は連結管1
2と連通した蒸発材料の通路24の外壁25に高温ヒー
タ26が巻装され、更にその周部には熱反射板27が設
けられている。また、通路24にはじゃま板28が複数
段(本実施例では3段)取り付けられている。このじゃ
ま板28はヒータ26で加熱され、複数個形成されてい
る小孔28aを蒸発材料の蒸気が通過する。
【0017】なお、低温側蒸発部Aのるつぼ13の周壁
14にはるつぼ用熱電対22が高温側蒸発部Bの分解セ
ル23の下方には分解セル用熱電対29が取り付けら
れ、これら熱電対22、29はそれぞれ図示されていな
い制御装置に接続されている。
【0018】以上、本発明の実施例による分子線エピタ
キシィ用蒸発源装置1の構成について説明したが、次に
その作用について説明する。
【0019】蒸発源装置4のるつぼ38にZnを注入
し、蒸発源装置5のるつぼ13にはSが注入されてい
る。図示されていない排気装置により、真空容器2内が
所定の圧力に減圧される。蒸発源装置5では熱媒体が熱
交換器21、供給口18、油浴16、排出口19を循環
する。熱媒体は熱交換器21により100℃付近の温度
に設定され、油浴16に供給される。熱媒体に流体を用
いたことにより、熱伝達、温度保持に優れ、るつぼ13
を形成している周壁14に安定した熱を加える。更に、
るつぼ13の底壁15にも熱媒体を接触させて、熱媒体
との接触面積を大きくしているので、るつぼ13内のS
は安定した温度で蒸発することができ、蒸発量も一定と
なる。
【0020】るつぼ13内で蒸発したSは100℃付近
の加熱によりS8 として蒸発するが連結管12、通路2
4を通過し、通路24では分解セル23におけるヒータ
26により1000℃付近で加熱され、ここでS2 、S
4 等に分解される。更に、じゃま板28がヒータ26に
加熱され加熱媒体となり、Sが小孔28aを通過する
際、高温側蒸発部Bへの接触面積が大きくなり、Sは効
率よく加熱される。Sは加熱されることによりS2 、S
4 等に分解されて、これらSは蒸発口7から真空容器2
内の基板8に飛んでいき、基板8上ではS24 等の状
態での蒸着が優勢となって付着する。
【0021】他方、図4に示す蒸発源装置4のるつぼ3
8内のZnも蒸発源加熱ヒータ39により加熱され真空
容器2の基板8に飛んでいく。SはS8 よりもS2 、S
4 等で基板に蒸着した方が結晶状態が良くなり、基板8
上には高品質なZnSの薄膜が形成される。
【0022】以上、本発明の実施例について説明した
が、勿論、本発明はこれに限定されることなく本発明の
技術的思想に基いて種々の変形が可能である。
【0023】例えば、以上の実施例ではるつぼ13を加
熱するのに油浴16として油を用いて、るつぼ13を浸
漬させたが、この加熱媒体は油に限らず温水、有機熱媒
体等を使用しても良い。
【0024】また、以上の実施例では蒸発源装置5のる
つぼ13内に蒸発材料としてSを用いたが、Se(セレ
ン)を用いてもよい。
【0025】
【発明の効果】以上述べた用に本発明によれば、るつぼ
を熱媒体としての溶液に浸漬させているので、低温での
温度安定性が向上し、るつぼ内の蒸発材料が安定した加
熱状態により加熱されて蒸発量が一定し、高品質な薄膜
を作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による分子線エピタキシィ装置
内の概略正面図である。
【図2】同装置の蒸発源装置の断面図である。
【図3】分子線エピタキシィの原理を示す図である。
【図4】従来例による分子線エピタキシィ装置の概略正
面図である。
【図5】同従来例の蒸発源装置の断面図である。
【符号の説明】
1 分子線エピタキシィ用装置 8 基板 12 連結管 13 るつぼ 16 油浴 24 通路 26 ヒータ A 低温側蒸発部 B 高温側蒸発部 C 空間 D 内部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 23/08 H01L 21/203 CA(STN) JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空室内に配設されたるつぼ内の蒸発材
    料を加熱することにより、該真空室内に配設された基板
    に前記蒸発材料の分子を蒸着させるようにした分子線エ
    ピタキシィ用蒸発源装置において、連結管を介して連通
    された高温側蒸発部と低温側蒸発部とを備え、前記高温
    側蒸発部は前記蒸発材料の通路の壁部に前記蒸発材料を
    分解するヒータを設け、前記低温側蒸発部は前記るつぼ
    を熱媒体としての溶液に浸漬させ、該溶液により前記る
    つぼを加熱するようにしたことを特徴とする分子線エピ
    タキシィ用蒸発源装置。
  2. 【請求項2】 前記溶液を循環させて、該循環の途中で
    熱交換器により所定の温度に加熱するようにした請求項
    1に記載の分子線エピタキシィ用蒸発源装置。
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EP2025773A1 (en) * 2007-07-19 2009-02-18 Applied Materials, Inc. Vacuum evaporation apparatus for solid materials
EP2187709B1 (en) * 2007-09-10 2018-03-21 Ulvac, Inc. Vapor emission device, organic thin-film vapor deposition apparatus and method of organic thin-film vapor deposition
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