JPWO2009072198A1 - 食器洗浄機 - Google Patents

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Abstract

給水ホース及び排水ホースの破損を防止するとともに、食器洗浄機本体内のスペースを効果的に利用可能にした食器洗浄機を提供する。食器洗浄機(100)は、洗浄槽(2)に給水する給水弁(62)と、給水弁(62)を有する給水入口体(63)と、給水入口体(63)に一端が、開閉蓋(12)に形成された貫通穴部に他端がそれぞれ連結される給水出口体(64)とで構成された給水機構(60)、洗浄槽(2)に固着された排水連結突具(72)と、食器洗浄機本体(1)に一端が固着され、他端が排水連結突具(72)に連結される排水連結受け具(73)とで構成された排水機構(70)を備えており、洗浄槽(2)のスライド移動に伴って、排水連結突具(72)と排水連結受け具(73)とが連結自在となっていることを特徴とする。

Description

本発明は、洗浄槽内に収納された食器等の被洗浄物を洗浄する食器洗浄機に関し、特に洗浄槽を食器洗浄機本体の前方(正面)側に引き出す構成の食器洗浄機に関するものである。
近年のシステムキッチン等に組み込まれるようなビルトインタイプの食器洗浄機は、流し台や調理台の下部、あるいはキッチンの壁面に収納されて洗浄槽が水平方向に引き出されるようになっている。このような食器洗浄機では、洗浄槽内に給水するための給水ホースと、洗浄に使用された洗浄水を排水するための排水ホースとが、洗浄槽と洗浄機本体との間に屈曲自在に連結されることが一般的となっている。そして、給水ホース及び排水ホースは、洗浄槽が洗浄機本体内に収納されたときに、洗浄槽と洗浄機本体との間に形成されるスペースに収まるようになっている。
そのようなものとして、「食器洗浄機本体と、上方を開口して食器を収納し前記食器洗浄機本体から略水平方向に引き出し可能な洗浄槽と、前記食器洗浄機本体の背面に固定した給水弁と、前記洗浄槽に固定した排水ポンプと、前記給水弁に接続し前記洗浄槽内に給水する給水ホースと、前記洗浄槽内の洗浄液を排水する排水ホースとを備え、前記食器洗浄機本体または洗浄槽の背面にホースホルダーを回転支持し、前記給水ホースまたは排水ホースの内、少なくとも排水ホースを前記ホースホルダーにより保持し、前記洗浄槽の引き出し動作に応じてホースホルダーが回転し、排水ホースを牽引するよう構成した食器洗浄機」が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
特許第3129311号公報
特許文献1に記載のような食器洗浄機では、引き出し操作及び押し込み操作に伴って、給水ホース及び排水ホースが屈曲を繰り返すことになる。これが、給水ホースや排水ホースが破れる等の破損の原因となる。給水ホースや排水ホースが破損すると、食器洗浄機が組み込まれているシステムキッチン等の内部に漏水してしまうという問題が発生していた。また、給水ホース及び排水ホースを収納するための所定のスペースが必要となり、そのスペース確保に伴い、洗浄槽の小型化を余儀なくされたり、洗浄槽の所定スペースを確保するためには洗浄機本体の大型化が必要となり、流し台に収納できなくなったりする等の各種問題が発生していた。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、給水ホース及び排水ホースの破損を防止するとともに、食器洗浄機本体内のスペースを効果的に利用可能にした食器洗浄機を提供することを目的としている。
本発明に係る食器洗浄機は、前面に前面開口部を有する食器洗浄機本体と、上部に食器収納口を有し、前記食器洗浄機本体に収納され、前記前面開口部を前後方向にスライド移動可能に支持されている洗浄槽と、前記洗浄槽の前記食器収納口を開閉自在に覆う開閉蓋と、前記洗浄槽に水を供給する給水機構と、前記洗浄槽から水を排水する排水機構と、を備え、前記給水機構は、前記洗浄槽に給水する給水弁と、前記給水弁を有する給水入口体と、前記給水入口体に一端が、前記開閉蓋に形成された貫通穴部に他端がそれぞれ連結される給水出口体とで構成され、前記排水機構は、前記洗浄槽に固着された排水連結突具と、前記食器洗浄機本体に一端が固着され、他端が前記排水連結突具に連結される排水連結受け具とで構成されており、前記洗浄槽のスライド移動に伴って、前記排水連結突具と前記排水連結受け具とが連結自在となっていることを特徴とする。
本発明に係る食器洗浄機は、前面に前面開口部を有する食器洗浄機本体と、上部に食器収納口を有し、前記食器洗浄機本体に収納され、前記前面開口部を前後方向にスライド移動可能に支持されている洗浄槽と、前記洗浄槽に水を供給する給水機構と、前記洗浄槽から水を排水する排水機構と、を備え、前記給水機構は、前記洗浄槽に給水する給水弁と、前記給水弁を有する給水入口体と、前記給水入口体に一端が、前記洗浄槽に形成されている貫通穴部に他端がそれぞれ連結される給水出口体とで構成され、前記排水機構は、前記洗浄槽に固着された排水連結突具と、前記食器洗浄機本体に一端が固着され、他端が前記排水連結突具に連結される排水連結受け具とで構成されており、前記洗浄槽のスライド移動に伴って、前記給水入口体と前記給水出口体とが、前記排水連結突具と前記排水連結受け具とがそれぞれ連結自在となっていることを特徴とする。
本発明に係る食器洗浄機によれば、洗浄槽の前後方向のスライド移動に伴う給水出口体の屈曲を回避でき、給水出口体の破損等を効果的に防止することができる。また、給水出口体の破損等を防止できるので、給水出口体の修理等を大幅に減少することができる。さらに、長い給水ホースを設けなくて済むので、洗浄槽と食器洗浄機本体との間に大きなスペースを確保しなくて済み、洗浄槽の大きさ及び食器洗浄機本体の大きさの自由度が増加する。
本発明に係る食器洗浄機によれば、洗浄槽の前後方向のスライド移動に伴う給水出口体の屈曲を回避でき、給水出口体の破損等を効果的に防止することができる。また、給水出口体の破損等を防止できるので、給水出口体の修理等を大幅に減少することができる。さらに、洗浄槽と食器洗浄機本体との間に大きなスペースを確保しなくて済み、洗浄槽の大きさ及び食器洗浄機本体の大きさの自由度が増加する。
本発明の実施の形態に係る食器洗浄機の正面図である。 食器洗浄機の背面図である。 食器洗浄機の概略縦断面図である。 食器洗浄機の設置状態の一例を示すシステムキッチンの斜視図である。 洗浄槽が引き出されている状態のシステムキッチンの斜視図である。 給水機構を拡大して示す拡大断面図である。 給水機構の別の一例を拡大して示す拡大断面図である。 給水機構の別の一例を拡大して示す拡大断面図である。 給水機構の別の一例を示す洗浄槽全体の縦断面図である。 洗浄槽が食器洗浄機本体から引き出された状態の断面構成を示す概略縦断面図である。 取っ手部分を拡大して示す拡大断面図である。 給水機構からの漏水防止を説明するための説明図である。 排水機構からの漏水防止を説明するための説明図である。 制御装置の電気的な構成を示すブロック図である。 食器洗浄機の電気的な接続状態を説明するための説明図である。
符号の説明
1 食器洗浄機本体、1a 前面開口部、1b 突起部、2 洗浄槽、3 被洗浄物、4 食器かご、5 レール、6 ガイド体、7 温水ヒータ、8 洗浄ポンプ、9 回転ノズル、12 開閉蓋、13 取っ手、14 前扉、14a 凹部、14b 穴部、15 操作部、16 表示部、17 排気孔、18 食器収納口、20 送風機、22 スタート/一時停止スイッチ、23 制御装置、30 シール材、31 蓋吊り下げ体、35 電源スイッチ、50 ロック片、55 ドア開閉検知装置、56 水位検知装置、57 残滓フィルタ、58 温度検出装置、60 給水機構、60a 給水機構、60b 給水機構、60c 給水機構、61 給水管、62 給水弁、63 給水入口体、63a 給水管連結部、63b 入口側連結部、64 給水出口体、64a 洗浄槽連結部、64b 出口側連結部、65 給水漏水受け体、66 給水漏水口、67 シールパッキン、68 分散水蓋、70 排水機構、71 排水管、72 排水連結突具、72a 洗浄槽側端部、72b 突具側連結部、73 排水連結受け具、73a 本体側端部、73b 受け具側連結部、74 シールパッキン、75 排水漏水受け体、76 排水漏水口、77 排水ポンプ、78 排水トラップ、80 電源供給体、81 電源供給具、82 電源受給部、100 食器洗浄機、150 システムキッチン、151 流し台、152 ドア、153 引き出し、154 シンク。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る食器洗浄機100の正面図である。図2は、食器洗浄機100の背面図である。図3は、食器洗浄機100の概略縦断面図である。図1〜図3に基づいて、食器洗浄機100の構成について説明する。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。この食器洗浄機100は、家庭等のシステムキッチン(図4及び図5参照)に設置され、洗浄槽2を食器洗浄機本体1の前方側に引き出す(スライドする)構成になっている。なお、図3では、洗浄槽2が食器洗浄機本体1に収納されている状態を示している。また、図3には、後段で詳細に説明する給水機構60及び排水機構70を図示している。
図1に示すように、食器洗浄機100の前面には、前扉14が固着されている。この前扉14の上部には、排気孔17と、取っ手13と、操作部15とが設けられている。排気孔17は、洗浄槽2内の空気を排気するためのものである。取っ手13は、ユーザ(一般使用者や、保守員、作業員等を含む)が洗浄槽2を前方側に引き出したり(図5参照)、引き出した洗浄槽2を後方側に押し込んだりする際に掴むものである。操作部15は、ユーザからの指示を受け付けるためのものである。
この操作部15には、ユーザからの指示を受け付けるための各種スイッチ(たとえば、食器洗浄機100の運転をスタートさせたり、一時停止させたりするスタート/一時停止スイッチ22や、食器洗浄機100への電源供給をON/OFFする電源スイッチ35等)が設けられている。なお、操作部15に、運転状況や温度・時間の設定内容等の各種情報を表示できるLED(light−emitting diode:発光ダイオード)や、液晶ディスプレイ、蛍光管、エレクトロルミネセンス、プラズマディスプレイ等で構成された表示部16(図14参照)を併せて設けるようにしてもよい。
図2に示すように、食器洗浄機100を背面側から見ると、食器洗浄機本体1内に、洗浄槽2と、排水ポンプ77と、給水管61と、給水弁62と、蓋吊り下げ体31と、開閉蓋12と、シール材30と、送風機20と、排水連結受け具73と、排水連結受け具73の下流側に排水トラップ78が形成された排水管71とが設置されていることがわかる。排水トラップ78は、排水管71の一部であって、排水連結受け具73の下流側に形成することによって、この排水トラップ78に常時適量の排水を溜めておくことができ、下水等からの異臭や害虫等の侵入を確実に防止できる。なお、図3には、洗浄槽2内における空気の流れ(矢印A)と、洗浄水の流れ(矢印B)とが図示してある。
食器洗浄機本体1は、前面に前面開口部1aを有し、箱状に形成され、食器洗浄機100の外郭を構成するものである。洗浄槽2は、食事等で使用された食器やコップ等の被洗浄物3を収容し、被洗浄物3の洗浄が行なわれるものである。また、洗浄槽2は、食器洗浄機本体1の内部に収納され、上方に開口部(食器収納口18)が形成されており、食器洗浄機本体1の前面開口部1aを通過し、前後方向にスライド移動可能に構成されている。この洗浄槽2には、被洗浄物3を載置する食器かご4が設けられている。
温水ヒータ7は、洗浄槽2内に設けられており、洗浄槽2を循環する洗浄水を加熱するものである。洗浄ポンプ8は、洗浄槽2の底部に設けられており、回転ノズル9から洗浄水を噴射させることで洗浄槽2内において洗浄水を循環させるものである。回転ノズル9は、洗浄槽2の底面に回転自在に配設され、洗浄ポンプ8によって洗浄槽2内において洗浄水を噴射するものである。排水ポンプ77は、洗浄槽2の底部外側に設けられており、洗浄に使用された洗浄水を食器洗浄機100の外部に排水するものである。排水ポンプ77によって加圧された洗浄水は、排水管71内を導通し、排水連結突具72及び排水連結受け具73を介して外部に排水されるようになっている。なお、排水連結突具72及び排水連結受け具73については後に詳述する。
送風機20は、食器洗浄機本体1の後方側で洗浄槽2の外側に設けられ、被洗浄物3を乾燥させるための空気を循環させるようになっており、乾燥による排気は前扉14に形成されている排気孔17を経て戸外へ放出される。給水弁62は、食器洗浄機本体1の後方側で洗浄槽2の外側上部の給水入口体63に設けられており、洗浄水となる水道水を給水管61、給水入口体63及び給水出口体64を介して洗浄槽2内部に供給するようになっている。
また、給水弁62は、給水入口体63及び給水出口体64の上流側に設けられている。このように、給水弁62を給水入口体63及び給水出口体64の上流側に設けるようにしているために、洗浄槽2の引き出しに伴って給水入口体63と給水出口体64との連結が解除されても、その連結部の上流側で洗浄水の供給を止める、つまり止水することができ、給水入口体63から洗浄槽2内以外における食器洗浄機本体1内に洗浄水が滴下するのを防止できる。
開閉蓋12は、洗浄槽2の食器収納口18を開閉自在に覆うものである。この開閉蓋12は、開閉蓋12を吊り下げ支持する蓋吊り下げ体31によって上下に可動するようになっている。また、後に詳述するが、開閉蓋12には、給水出口体64の一端(以下、洗浄槽連結部64aと称する)が連結されるようになっており、この連結部分を貫通穴部としている。つまり、給水出口体64は、開閉蓋12を介して洗浄槽2と連通するようになっているのである。シール材30は、開閉蓋12と食器収納口18の縁とをシールするものである。また、洗浄槽2の底部には、残滓等を捕集する残滓フィルタ57が設けられている。
食器洗浄機本体1の前方側上部には、洗浄槽2が収納されている状態を検出するためのドア開閉検知装置55が設けられている。このドア開閉検知装置55は、洗浄槽2の移動を検出した時点でその情報を制御装置23に送るようになっている。また、食器洗浄機本体1の前方側下部には、洗浄槽2内の洗浄水の位置を検出するための水位検知装置56が設けられている。そして、これら検知装置の検出情報は、食器洗浄機本体1の前方側に設けられている制御装置23に送られるようになっている。制御装置23は、前扉14と洗浄槽2との間に設けられており、操作部15からのユーザ指示や各検知装置からの情報により洗浄ポンプ8や排水ポンプ77、温水ヒータ7、送風機20、給水弁62等を制御するようになっている(図14参照)。この制御装置23は、マイクロコンピュータ等で構成するとよい。
図4は、食器洗浄機100の設置状態の一例を示すシステムキッチン150の斜視図である。図5は、洗浄槽2が引き出されている状態のシステムキッチン150の斜視図である。図4及び図5に基づいて、洗浄槽2の引き出しについて説明する。この実施の形態に係る食器洗浄機100は、図4に例示するシステムキッチン150の一部に組み込まれて利用することができる。一般的に、システムキッチン150は、食器洗浄機100の他に、引き出し153やドア152、シンク154、流し台151等で構成されている。
図5に示すように、洗浄槽2は、その両側面に設けられているレール5が食器洗浄機本体1の両側に固着されたガイド体6をスライドすることによって前後方向に移動可能になっている。このガイド体6は、食器洗浄機本体1の両側面に取り付けられ、洗浄槽2の両側面に設けられているレール5を摺動自在に支持している。レール5は、洗浄槽2の両側面に取り付けられ、ガイド体6に沿って前後方向に移動可能になっている。なお、ガイド体6に回転ローラ(図示せず)を複数設けることで、レール5がスムースに移動することができる。また、洗浄槽2には、食事等で使用された食器やコップ等の被洗浄物3が収容されている。
まず、ユーザは、洗浄槽2を前方に引き出す。そして、引き出された洗浄槽2の上面に形成された食器収納口18より、汚れた被洗浄物3を洗浄槽2に着脱自在に挿入された食器かご4に載置し、前扉14を食器洗浄機本体1内に押し込み洗浄槽2を食器洗浄機本体1に収納する。このとき、洗浄槽2が確実に食器洗浄機本体1に収納されたかどうかを検知するドア開閉検知装置55が食器洗浄機本体1に設けられていて、収納状態を確認している。なお、ドア開閉検知装置55は、洗浄槽2の前扉14に設けても良い。また、ドア開閉検知装置55は、洗浄槽2の移動を検出した時点でその情報を制御装置23に送り、制御装置23に給水弁62や排水ポンプ77、洗浄ポンプ8等の各種電気部品への電力供給を制御させる機能を有している。
図6は、給水機構60を説明するための説明図である。図6に基づいて、この実施の形態の特徴事項である給水機構60について詳細に説明する。図6(a)が給水機構60の拡大断面図を、図6(b)が給水機構60の分解図をそれぞれ示している。図6(a)に示すように、給水機構60は、給水弁62と、給水入口体63と、給水出口体64とで構成されている。給水弁62は、給水管61と給水出口体64との間に連結されている。この給水弁62は、図6(b)に示すように、給水入口体63と連結する入口側連結部63bと、給水管61と連結する給水管連結部63aとが両端部に形成されている給水入口体63に設けられている。給水出口体64は、洗浄槽連結部64aが開閉蓋12に、他端が給水入口体63に取り付けられている(以下、出口側連結部64bと称する)。
給水出口体64は、開閉蓋12の上下動に伴って屈曲自在に構成されており、たとえば軟質材等で構成するとよい。つまり、給水出口体64の洗浄槽連結部64aを開閉蓋12に取り付け、洗浄槽2に直接取り付けないようにしているために、給水出口体64の長さを短くすることができ、洗浄槽2の前後方向のスライド移動に伴う給水出口体64の屈曲を回避できる。したがって、給水出口体64の破れ等の修理等を大幅に減少することができる。
また、長い給水ホースを設けなくて済むので、洗浄槽2と食器洗浄機本体1との間に大きなスペースを確保しなくてよい。すなわち、洗浄槽2の大きさ及び食器洗浄機本体1の大きさの自由度が増加し、洗浄槽2を大型化しても、食器洗浄機本体1を大型化する必要がなくなる。さらに、洗浄槽2に収納された汚れた被洗浄物3を洗浄前に湿らすことができ、被洗浄物3に付着した残飯や残滓等を上から下に洗い流すことが可能となり、洗浄効率の向上に役立つ。また、給水出口体64を軟質材で構成しておけば、開閉蓋12をスムースに上下動できる。
図7は、給水機構60の別の一例を拡大して示す拡大断面図である。図7に基づいて、この実施の形態の特徴事項である給水機構60の別の一例(以下、単に給水機構60aと称する)について詳細に説明する。この給水機構60aでは、開閉蓋12の下面側に分散水蓋68を配置している。この分散水蓋68には、多数の細孔が形成されており、給水出口体64からの洗浄水を洗浄槽2内の全体に散水させることができる。なお、分散水蓋68は、前方側に向かって下向きに傾斜するように開閉蓋12の下面側に取り付けられるようになっている。
したがって、給水出口体64の破れ等の修理等を大幅に減少することができる。また、長い給水ホースを設けなくて済むので、洗浄槽2と食器洗浄機本体1との間に大きなスペースを確保しなくてよい。つまり、洗浄槽2の大きさ及び食器洗浄機本体1の大きさの自由度が増加し、洗浄槽2を大型化しても、食器洗浄機本体1を大型化する必要がなくなる。さらに、洗浄槽2に収納された汚れた被洗浄物3を洗浄前に湿らすことができ、効率よく洗浄水を洗浄槽2内の全体に供給することができ、被洗浄物3に付着した残飯や残滓等を上から下に洗い流すことが可能となり、洗浄効率の向上に役立つ。
図8は、給水機構60の別の一例を拡大して示す拡大断面図である。図8に基づいて、この実施の形態の特徴事項である給水機構60の別の一例(以下、単に給水機構60bと称する)について詳細に説明する。この給水機構60bでは、給水出口体64を蛇腹状のホースで構成している。このような給水出口体64で給水機構60bを構成しても、洗浄槽2の前後方向の移動に伴う給水出口体64の屈曲を回避できる。なお、給水機構60aの特徴事項である分散水蓋68を開閉蓋12の下面側に配置してもよい。
したがって、給水出口体64の破れ等の修理等を大幅に減少することができる。また、長い給水ホースを設けなくて済むので、洗浄槽2と食器洗浄機本体1との間に大きなスペースを確保しなくてよい。つまり、洗浄槽2の大きさ及び食器洗浄機本体1の大きさの自由度が増加し、洗浄槽2を大型化しても、食器洗浄機本体1を大型化する必要がなくなる。さらに、洗浄槽2に収納された汚れた被洗浄物3を洗浄前に湿らすことができ、被洗浄物3に付着した残飯や残滓等を上から下に洗い流すことが可能となり、洗浄効率の向上に役立つ。また、給水出口体64を蛇腹状に構成しておけば、開閉蓋12をスムースに上下動できる。
図9は、給水機構60の別の一例を示す洗浄槽2全体の縦断面図である。図10は、洗浄槽2が食器洗浄機本体1から引き出された状態の断面構成を示す概略縦断面図である。図9及び図10に基づいて、この実施の形態の特徴事項である給水機構60の一例(以下、単に給水機構60cと称する)について詳細に説明する。この給水機構60cでは、給水出口体64の洗浄槽連結部64aを開閉蓋12の前方側に取り付け、給水入口体63を開閉蓋12の前方側まで延設するようになっている。つまり、給水入口体63の入口側連結部63bと給水出口体64の出口側連結部64bとを食器洗浄機本体1内の前方側で連結するようになっている。
このような構成で給水機構60cを構成しても、洗浄槽2の前後方向の移動に伴う給水入口体63及び給水出口体64の屈曲を回避できる。したがって、給水出口体64の破れ等の修理等を大幅に減少することができる。また、給水入口体63を食器収納口18の近傍に配置させておくために、長い給水ホースを屈曲させなくて済むとともに、洗浄槽2と食器洗浄機本体1との間に大きなスペースを確保しなくてよい。つまり、洗浄槽2の大きさ及び食器洗浄機本体1の大きさの自由度が増加し、洗浄槽2を大型化しても、食器洗浄機本体1を大型化する必要がなくなる。
さらに、洗浄槽2に収納された汚れた被洗浄物3を洗浄前に湿らすことができ、被洗浄物3に付着した残飯や残滓等を上から下に洗い流すことが可能となり、洗浄効率の向上に役立つ。更に言えば、給水出口体64の洗浄槽連結部64aを開閉蓋12の前方側に取り付け、洗浄槽2が引き出された状態においても洗浄槽連結部64aを洗浄槽2の後方側上方に位置させるようにしているので、洗浄槽2が引き出された状態においても、給水出口体64の洗浄槽連結部64aから滴下する洗浄水を洗浄槽2内に落下させることができ、洗浄槽2の内部であって食器洗浄機本体1の内部に漏れることがない。
また、万一給水弁62にごみ等が付着し、給水入口体63の入口側連結部63bから極少量の漏水、滴下漏れなどがあっても、確実に洗浄槽2で回収することができ、食器洗浄機本体1内への滴下漏れ等を防止できる。なお、給水機構60aの特徴事項である分散水蓋68(後方側に向かって下向きに傾斜させたもの)を開閉蓋12の下面に配置してもよいし、給水機構60bの特徴事項である蛇腹状のホースで給水出口体64を構成してもよい。また、給水出口体64を軟質材で構成したり、蛇腹状に構成したりしておけば、開閉蓋12をスムースに上下動できる。
ここで、この実施の形態のもう一つの特徴事項である排水機構70について説明する。この排水機構70は、洗浄槽2に固着された排水連結突具72と、食器洗浄機本体1に固着された排水連結受け具73とで構成され、洗浄槽2の引き出しに伴い、排水連結突具72と排水連結受け具73との連結が解除されるようになっている。つまり、洗浄槽2が収納されている状態においては、図9に示すように排水連結突具72と排水連結受け具73とが連結しているが、洗浄槽2が引き出された状態においては、図10に示すように排水連結突具72と排水連結受け具73との連結が解除されるようになっている。
このようにすることで、排水管71と洗浄槽2とを接続する排水ホースを設けなくて済む。すなわち、洗浄槽2の前後方向の移動に伴って屈曲するような比較的長い排水ホースを設けることを回避できる。したがって、排水ホースの破れ等の修理等を大幅に減少することができる。また、排水ホースを設けなくて済むので、洗浄槽2と食器洗浄機本体1との間に大きなスペースを確保しなくてよい。したがって、洗浄槽2の大きさ及び食器洗浄機本体1の大きさの自由度が増加し、洗浄槽2を大型化しても、食器洗浄機本体1を大型化する必要がなくなる。
また、この実施の形態に係る食器洗浄機100は、洗浄槽2の引き出しに伴い、給水弁62による止水と、排水ポンプ77の運転停止と、排水連結突具72及び排水連結受け具73の連結解除とを連動させるようにしている。このようにすれば、洗浄槽2を食器洗浄機本体1から引き出す際に、排水連結突具72及び排水連結受け具73の連結が解除されるとともに、給水弁62の止水及び排水ポンプ77の運転停止が実行され、洗浄槽2の外部で食器洗浄機本体1内への水漏れを効果的に防止することができる。
図11は、取っ手13部分を拡大して示す拡大断面図である。図11に基づいて、取っ手13の構成について詳細に説明する。図11に示すように、取っ手13には、食器洗浄機本体1から洗浄槽2の引き出しを阻止する出没自在のロック片50が設けられている。ロック片50は、ドア開閉検知装置55を操作するとともに、洗浄槽2の引き出しをロックする機能を有している。このロック片50は、取っ手13の動作に連動するようになっている。ロック片50は、取っ手13の後方側の端部に、取っ手13に対して略直角を形成するように立設されて設けられている。また、ロック片50は、取っ手13の前方側の端部が上がるに伴って下がるようになっている。
取っ手13を設ける前扉14の上方には、その取っ手13を取り付けるための凹部14aが形成されている。そして、凹部14aの上面には、ロック片50を貫通させるための穴部14bが貫通形成されている。また、食器洗浄機本体1の前面開口部1aの上面側には、ロック片50の一端を係止するための突起部1bが設けられている。つまり、ロック片50は、穴部14bを貫通して設けられており、突起部1bに係止することで洗浄槽2の引き出しをロックするとともに、ドア開閉検知装置55と接触して洗浄槽2の収納状態を維持するのである。そして、ロック片50は、取っ手13が持ち上げられることによって、突起部1bとの係止及びドア開閉検知装置55との接触が解除されるようになっている。
洗浄槽2が食器洗浄機本体1に収納されている状態においては、ロック片50の先端部がドア開閉検知装置55に接触し、洗浄槽2が食器洗浄機本体1に収納されていると判断されるようになっている(図11(a))。図11に示すように、ドア開閉検知装置55は、マイクロスイッチ等で構成されており、ロック片50の接触状態で洗浄槽2の収納/引き出しを検知可能になっている。ユーザが取っ手13を掴むと、取っ手13の前方側の端部が持ち上がり、ロック片50の先端部が下がり、ドア開閉検知装置55から離れ、洗浄槽2が食器洗浄機本体1から引き出される状態にあると判断されるようになっている(図11(b))。そして、取っ手13のロックが解除されると、洗浄槽2を引き出すことが可能になる(図11(c))。
このように、洗浄槽2を容易に引き出せなくする、つまりロックを解除してから洗浄槽2を引き出すようにすることで、洗浄槽2の引き出しに若干の時間確保が可能となり、給水弁62と排水ポンプ77のそれぞれの機能を確実に停止することができる。特に、排水ポンプ77は、電源停止後も慣性力が働いており、回転の完全停止まで若干の時間を要し、ロックが解除されてから洗浄槽2が実際に引き出されるまでに所定の時間を確保できるようにしておけば、排水ポンプ77の機能を確実に停止してから洗浄槽2が引き出されることになる。つまり、排水機構70からの漏水を効果的に防止することができる。
図12は、給水機構60からの漏水防止を説明するための説明図である。図12に基づいて、給水機構60からの漏水を更に効果的に防止する手段について説明する。なお、この図12では、給水入口体63と給水出口体64との連結部分の下方側に給水漏水受け体65を設けた場合を例に示している。また、給水出口体64の洗浄槽連結部64aが、図6〜図9で示したように開閉蓋12の貫通穴部に連結するのではなく、洗浄槽2の後方側面に形成されている貫通穴部に連結する場合を例に示している。
ここでは、図12に示すように、給水出口体64の出口側連結部64bの内径は、給水入口体63の入口側連結部63bの外径よりも大きくなっており、この出口側連結部64bに入口側連結部63bが挿入することで、給水入口体63と給水出口体64とが連結されるようになっている。また、入口側連結部63bの外縁には、漏水を更に効果的に防止するシールパッキン67が設けられている。そして、給水入口体63と給水出口体64との連結部分の下方側には、給水漏水受け体65が設けられている。この給水漏水受け体65は、前方側端部が洗浄槽2の後方壁面に取り付けられており、この前方側端部が後方側端部に比較して下向きに傾斜するようになっている。また、給水漏水受け体65は、後方側端部が出口側連結部64bよりも後方側に位置するようになっている。
一方、給水漏水受け体65の前方側端部が取り付けられる洗浄槽2の後方壁面部分には、給水漏水口66が形成されている。この給水漏水口66は、洗浄槽2の後方壁面を貫通し、給水漏水受け体65と洗浄槽2とを連通するものである。すなわち、給水入口体63と給水出口体64との連結部分からの漏水は、その下方側に配置されている給水漏水受け体65で受水され、給水漏水受け体65の前方側に流れ、給水漏水口66を介して洗浄槽2内に流入する(図12で示す矢印C)。
給水入口体63と給水出口体64とが連結されている状態においては、給水漏水受け体65は、給水入口体63と給水出口体64との連結部分の下側に位置し、この連結部分からの漏水を漏れなく受水し、洗浄槽2に流入させるようになっている(図12(a))。洗浄槽2が引き出され始め、給水入口体63と給水出口体64との連結が解除され始める状態においては、給水漏水受け体65は、後方側端部が出口側連結部64bよりも後方側に長くなっているので、入口連結部63b及び出口側連結部64bからの漏水を効果的に受水することができる(図12(b))。
そして、洗浄槽2が完全に引き出され、給水入口体63と給水出口体64との連結が完全に解除されている状態においては、給水弁62による止水が終了しているため、入口側連結部63bから漏水することがない(図12(c))。つまり、給水漏水受け体65の後方側端部を出口側連結部64bよりも後方側に位置させることによって、給水弁62による止水が終了するまでの時間差を設け、止水が終了するまでは給水漏水受け体65で漏水を受水可能にしておき、食器洗浄機本体1への漏水を効果的に防止している。
3行目の一文を削除しました。
図12(b)に示すように、給水出口体64を傾斜角度θ1 で前方側が下向きとなるように傾斜させておけば、洗浄水を確実に洗浄槽2内に供給することが可能になる。また、図12で示した給水出口体64は、たとえば軟質材で構成したり、蛇腹状に構成してもよい。さらに、給水出口体64の傾斜角度θ1 を特に限定するものではく、洗浄槽2と食器洗浄機本体1との間に形成されるスペースの大きさや給水弁62の高さ位置に応じて決定するとよい。
図13は、排水機構70からの漏水防止を説明するための説明図である。図13に基づいて、排水機構70からの漏水を更に効果的に防止する手段について説明する。なお、この図13では、排水連結突具72と排水連結受け具73との連結部分の下方側に排水漏水受け体75を設けた場合を例に示している。排水連結突具72は、一端が洗浄槽2に固着され(以下、洗浄槽側端部72aと称する)、他端が排水連結受け具73に連結されている(以下、突具側連結部72bと称する)。排水連結受け具73は、一端が食器洗浄機本体1に固着され(以下、本体側端部73aと称する)、他端が排水連結突具72に連結されている(以下、受け具側連結部73bと称する)。また、排水連結突具72及び排水連結受け具73は、排水管71に連通するようになっている。
ここでは、図13に示すように、排水連結受け具73の受け具側連結部73bの内径は、排水連結突具72の突具側連結部72bの外径よりも大きくなっており、この受け具側連結部73bに突具側連結部72bが挿入することで、排水連結突具72と排水連結受け具73とが連結されるようになっている。また、突具側連結部72bの外縁には、漏水を更に効果的に防止するシールパッキン74が設けられている。そして、排水連結突具72と排水連結受け具73との連結部分の下方側には、排水漏水受け体75が設けられている。この排水漏水受け体75は、前方側端部が洗浄槽2の後方壁面に取り付けられており、この前方側端部が後方側端部に比較して下向きに傾斜するようになっている。また、排水漏水受け体75は、後方側端部が突具側連結部72bよりも後方側に位置するようになっている。
一方、排水漏水受け体75の前方側端部が取り付けられる洗浄槽2の後方壁面部分には、排水漏水口76が形成されている。この排水漏水口76は、洗浄槽2の後方壁面を貫通し、排水漏水受け体75と洗浄槽2とを連通するものである。すなわち、排水連結突具72と排水連結受け具73との連結部分からの漏水は、その下方側に配置されている排水漏水受け体75で受水され、排水漏水受け体75の前方側に流れ、排水漏水口76を介して洗浄槽2内に流入する(図13で示す矢印D)。
排水連結突具72と排水連結受け具73とが連結されている状態においては、排水漏水受け体75は、排水連結突具72と排水連結受け具73との連結部分の下側に位置し、この連結部分からの漏水を漏れなく受水し、洗浄槽2に流入させるようになっている(図13(a))。洗浄槽2が引き出され始め、排水連結突具72と排水連結受け具73との連結が解除され始める状態においては、排水漏水受け体75は、後方側端部が突具側連結部72bよりも後方側に長くなっているので、突具側連結部72b及び受け具側連結部73bからの漏水を効果的に受水することができる(図13(b))。
そして、洗浄槽2が完全に引き出され、排水連結突具72と排水連結受け具73との連結が完全に解除されている状態においては、排水ポンプ77が停止を完了しているため、排水連結突具72の突具側連結部72bから漏水することがない(図13(c))。つまり、排水漏水受け体75の後方側端部を突具側連結部72bよりも後方側に位置させることによって、排水ポンプ77の回転が完全に停止するまでの時間差を設け、排水ポンプ77が完全に停止するまでは排水漏水受け体75で受水可能にしておき、食器洗浄機本体1への漏水を効果的に防止している。
図13(b)に示すように、排水連結突具72を傾斜角度θ2 で前方側が下向きとなるように傾斜させておけば、洗浄水を確実に洗浄槽2内に戻すことが可能になる。また、排水連結受け具73を傾斜角度θ3 で後方側が下向きとなるように傾斜させておけば、排水連結受け具73に到達した洗浄水を確実に排水させることができる。なお、排水連結突具72の傾斜角度θ2 及び排水連結受け具73の傾斜角度θ3 を特に限定するものではなく、洗浄槽2と食器洗浄機本体1との間に形成されるスペースの大きさや排水機構70の高さ位置に応じて決定するとよい。
ここで、洗浄槽2内に供給される洗浄水の水位と排水機構70の設置位置の関係について説明する。上述したように、洗浄槽2内の洗浄水の水位は、水位検知装置56で検知され、その情報が制御装置23に送られるようになっている。そして、排水機構70(具体的には、排水連結突具72と排水連結受け具73との連結部分)は、洗浄槽2内に供給される洗浄水の水位よりも上方となる位置に設置されている。つまり、洗浄水の水位は、回転ノズル9の下側に位置しているのに対し、排水機構70は、食器洗浄機本体1内の上方に設置されている(図3、図9及び図10参照)。
排水機構70を洗浄槽2内に供給される洗浄水の水位よりも上方に設置することにより、洗浄槽2内の洗浄水が、その水圧によって自然排水されてしまうのを防止することができる。つまり、洗浄水は、排水ポンプ77が駆動することで排水されるようになっており、排水ポンプ77が駆動しない限り、排水されることはない。したがって、排水機構70を洗浄槽2内に供給される洗浄水の水位よりも上方に設置しておけば、排水ポンプ77が駆動していない洗浄動作中等であっても、洗浄水が自然排水されることを防止できる。
図14は、制御装置23の電気的な構成を示すブロック図である。図14に基づいて、制御装置23の機能について説明する。制御装置23は、食器洗浄機100の動作を統括制御するCPU(中央処理装置)と、CPUが実行するプログラムや各種固定データを記憶しているROM(リード・オンリ・メモリ)と、CPUがプログラムを実行する際に各種データを一時的に格納するワークメモリやページメモリとして機能するRAM(ランダム・アクセス・メモリ)とを主要部とした回路で構成されている。
この制御装置23は、操作部15(タッチパネル等により表示部16と一体的としているのであれば表示部16も含む)からのユーザ指示や各検知装置(ドア開閉検知装置55、水位検知装置56及び温度検出装置58)からの情報に基づいて、洗浄ポンプ8や排水ポンプ77、温水ヒータ7、送風機20、給水弁62等を制御するようになっている。すなわち、制御装置23は、ユーザからの指示や予め設定されている情報に基づいて、各種機器を制御しながら洗浄運転を実行する。
ここで、食器洗浄機100の動作について説明する。
洗浄槽2が食器洗浄機本体1に収納された状態において、ユーザにより操作部15が操作されると、制御装置23は、水道管に連結されている給水弁62に指令を出し、止水を解除させ、洗浄槽2内に洗浄水となる水道水を供給させる。この水は、食器洗浄機本体1内の上方に上下動自在に蓋吊り下げ体31により支持され、洗浄槽2の食器収納口18をシール材30を介して閉口していた開閉蓋12に取り付けられている給水出口体64から洗浄槽2内に散水される。
このとき、図7で示した分散水蓋68を設けるようにしておけば、洗浄槽2の全体に洗浄水を散水することができる。つまり、分散水蓋68には多数の細孔が形成されており、分散水蓋68を流れる洗浄水が洗浄槽2の全体に均一に供給されるようになっている。このようにしておけば、被洗浄物3の洗浄前に、被洗浄物3に付着した残滓等に適当な湿り気を与えることができ、こびり付けを緩和し、被洗浄物3から残滓等を落ちやすくすることが可能になる。
また、図9及び図10で示したように、給水出口体64を開閉蓋12の前方側に取り付け、給水入口体63を開閉蓋12の前方側まで延設するようにすることで、洗浄槽2を引き出した状態においても、給水出口体64の洗浄槽連結部64aを洗浄槽2の食器収納口18の後方側上部に位置させている。したがって、万一、給水弁62の内部にごみ等が付着して漏水が発生しても、確実に洗浄槽2内でごみ等を回収でき、食器洗浄機本体1に影響を与えることがない。
給水出口体64より給水された洗浄槽2内の洗浄水は、その水位が水位検知装置56で検知される。この水位検知装置56は、洗浄水が所定量となったことを検知し、この情報が制御装置23に送られる。この情報を受け取った制御装置23は、給水弁62に指令を出し、水道水の供給を停止、つまり止水する。そして、制御装置23は、直ちに温水ヒータ7の発熱を開始させ、洗浄槽2内の洗浄水を所定温度にまで上昇させる。また、制御装置23は、洗浄ポンプ8の運転を開始させる。洗浄ポンプ8が運転を開始するに伴って、多数の洗浄口を有する回転ノズル9が洗浄水圧により回転しながら、洗浄水を被洗浄物3に満遍なく衝突させ、被洗浄物3に付着した残滓等を洗い流す。
残滓等は、残滓フィルタ57により捕集される。この動作(洗浄運転)を所定の時間が経過するまで繰り返す。そして、所定時間経過後、制御装置23は、洗浄ポンプ8の運転を停止させ、排水ポンプ77の運転を開始させる。排水ポンプ77が運転を開始すると、洗浄水は、排水管71を導通し、排水機構70及び排水トラップ78を経由した後、外部の下水等に排水される。排水機構70の排水連結受け具73は、下流側(後方側)に向かって下向きに傾斜しているので、洗浄水は、確実に下水側に流れ落ち、水溜まりを防止できる。
なお、排水機構70(具体的には、排水連結突具72と排水連結受け具73との連結部分)は、洗浄槽2内に供給される洗浄水の水位よりも上方となる位置に設置されているので、洗浄槽2内に溜められている洗浄水が、その水圧により、排水機構70を通過して、外部(下水)に自然に流出することを防止している。その後、制御装置23は、洗浄された被洗浄物3等を乾燥させるために、送風機20の運転を開始する(乾燥運転)。送風機20が運転を開始すると、洗浄槽2内が乾燥し、この空気は、前扉14に形成された排気孔17より排気として外部に排出される。
送風機20の運転は、タイマー等による所定時間、又は、温度検出装置58等による検知温度が所定温度となったときに制御装置23により自動停止される。また、排水機構70の下流側には、排水トラップ78が形成されており、この排水トラップ78には、常時適量の排水が溜められているために、たとえば下水等からの害虫の侵入、悪臭が洗浄槽内に侵入するのを防止できる。以上のようにして、制御装置23は、洗浄運転及び乾燥運転を実行する。
洗浄槽2は、ロック片50によって食器洗浄機本体1にロックされているために、乾燥運転が終了しても、容易に前扉14が開かないように、つまり洗浄槽2がスライド移動しないようになっている。ロックを解除するためには、ユーザは、取っ手13を握り、この取っ手13を上方に移動させなければならない。ロックが解除されると、ロック片50とドア開閉検知装置55との接触も解除され、この情報が制御装置23に送られる。そして、制御装置23は、給水弁62や排水ポンプ77、洗浄ポンプ8等の各種電気部品への電気供給を停止させて安全を確保するようになっている。
このため、各種電気部品が動作中に洗浄槽2が勝手に引き出されることはなく、また動作中に洗浄槽2が引き出されたとしても、各種電気部品の運転を停止させてから洗浄槽2が引き出し可能になるので、たとえば排水機構70からの水漏れ等は確実に防止される。なお、ロック片50の動作前に、より確実に各種電気部品への電力供給を停止するためには、取っ手13に触れたり、持ったりすることを検知できる検出装置、たとえば温度センサーや圧力センサー、静電容量センサー等を取っ手13に設け、これらが働くようにしておけばより効果的となる。
また、ロック片50を電気的に制御し、各種電気部品への電力供給が停止後、すなわち数秒経過した後、ロックを解除することで、確実に各種電気部品の機能を完全停止でき、より効果的なものとなる。その後、取っ手13を介して洗浄槽2を引き出すと、洗浄槽2は食器洗浄機本体1内をスライド移動する。このとき、制御装置23は、蓋吊り下げ体31に指令を出し、開閉蓋12を上方に吊り上げ、洗浄槽2の食器収納口18との接続を解除する。なお、洗浄槽2のスライド移動に伴い、開閉蓋12も連動して上下動させる機構、たとえば上下動移動用のモータ等を設ければ、より確実に接続及び解除が可能となる。そして、引き出された洗浄槽2から、洗浄及び乾燥された清潔な被洗浄物3を取り出すことができる。
図15は、食器洗浄機100の電気的な接続状態を説明するための説明図である。図15に基づいて、食器洗浄機100の各種電気部品に電源を供給するために接続される電源供給体80について説明する。従来、洗浄槽2に取り付けられている各種電気部品に電源を供給するために接続されていた電源コードが洗浄槽2の移動に伴って屈曲し、この電源コードの破れ等の故障の原因になっていた。すなわち、電源コードも給水ホースや排水トラップのように屈曲を繰り返すことによって破損することが多かった。
そこで、図15に示すように、電源供給体80も、給水機構60及び排水機構70と同様に、連結/分離可能に構成することで、給水機構60及び排水機構70と同様に、洗浄槽2の前後方向の移動に伴う屈曲を回避できる。この電源供給体80は、電源供給具81と、電源受給部82とで構成されている。洗浄槽2が収納されている状態においては、電源供給体80は、電源供給具81に電源受給部82が挿入することで一体化している(図15(a))。洗浄槽2が引き出された状態においては、電源供給具81と、電源受給部82とが分離し、各種電気部品への電力供給が停止する。つまり、安全性を向上することもできる。

Claims (15)

  1. 前面に前面開口部を有する食器洗浄機本体と、
    上部に食器収納口を有し、前記食器洗浄機本体に収納され、前記前面開口部を前後方向にスライド移動可能に支持されている洗浄槽と、
    前記洗浄槽の前記食器収納口を開閉自在に覆う開閉蓋と、
    前記洗浄槽に水を供給する給水機構と、
    前記洗浄槽から水を排水する排水機構と、を備え、
    前記給水機構は、
    前記洗浄槽に給水する給水弁と、
    前記給水弁を有する給水入口体と、
    前記給水入口体に一端が、前記開閉蓋に形成された貫通穴部に他端がそれぞれ連結される給水出口体とで構成され、
    前記排水機構は、
    前記洗浄槽に固着された排水連結突具と、
    前記食器洗浄機本体に一端が固着され、他端が前記排水連結突具に連結される排水連結受け具とで構成されており、
    前記洗浄槽のスライド移動に伴って、前記排水連結突具と前記排水連結受け具とが連結自在となっている
    ことを特徴とする食器洗浄機。
  2. 前記開閉蓋の前記食器洗浄機本体の前方側で前記給水出口体の他端が連結されており、
    前記洗浄槽が前記食器洗浄機本体の前方側にスライド移動した状態においても前記他端を前記洗浄槽の上方に位置させている
    ことを特徴とする請求項1に記載の食器洗浄機。
  3. 前記開閉蓋を上下動可能に吊り下げ支持する蓋吊り下げ体を設け、
    前記給水出口体は、
    前記開閉蓋の上下動に伴って屈曲する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の食器洗浄機。
  4. 前記開閉蓋の下面側に、多数の細孔が形成された分散水蓋を設けた
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の食器洗浄機。
  5. 前記分散水蓋を前方側又は後方側に向かって下向きに傾斜させている
    ことを特徴とする請求項4に記載の食器洗浄機。
  6. 前面に前面開口部を有する食器洗浄機本体と、
    上部に食器収納口を有し、前記食器洗浄機本体に収納され、前記前面開口部を前後方向にスライド移動可能に支持されている洗浄槽と、
    前記洗浄槽に水を供給する給水機構と、
    前記洗浄槽から水を排水する排水機構と、を備え、
    前記給水機構は、
    前記洗浄槽に給水する給水弁と、
    前記給水弁を有する給水入口体と、
    前記給水入口体に一端が、前記洗浄槽に形成されている貫通穴部に他端がそれぞれ連結される給水出口体とで構成され、
    前記排水機構は、
    前記洗浄槽に固着された排水連結突具と、
    前記食器洗浄機本体に一端が固着され、他端が前記排水連結突具に連結される排水連結受け具とで構成されており、
    前記洗浄槽のスライド移動に伴って、前記給水入口体と前記給水出口体とが、前記排水連結突具と前記排水連結受け具とがそれぞれ連結自在となっている
    ことを特徴とする食器洗浄機。
  7. 前記給水入口体と前記給水出口体との連結部分の下方側にこの連結部分からの漏水を受水する給水漏水受け体を設け、
    前記排水連結突具と前記排水連結受け具との連結部分の下方側にこの連結部分からの漏水を受水する排水漏水受け体を設けた
    ことを特徴とする請求項1、3、4、5又は6のいずれかに記載の食器洗浄機。
  8. 前記給水漏水受け体及び前記排水漏水受け体は、
    前方側端部が前記洗浄槽の側面に連結されており、前記前方側端部に向かって下向きとなるように傾斜されている
    ことを特徴とする請求項7に記載の食器洗浄機。
  9. 前記給水漏水受け体及び前記排水漏水受け体と連結する部分における前記洗浄槽の側面を貫通させた
    ことを特徴とする請求項8に記載の食器洗浄機。
  10. 前記排水連結突具と前記排水連結受け具との連結部分を、前記洗浄槽内に供給された水の水位よりも上方に位置させている
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の食器洗浄機。
  11. 前記排水機構に連通する排水管の前記排水連結受け具の下流側に排水トラップを形成した
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の食器洗浄機。
  12. 前記給水弁を前記給水入口体と前記給水出口体との連結部分よりも上流側に設けた
    ことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の食器洗浄機。
  13. 前記給水出口体を軟質材で構成する、又は、蛇腹状に構成する
    ことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の食器洗浄機。
  14. 前記洗浄槽内の洗浄水を排水する排水ポンプと、
    前記洗浄槽をスライド移動させるための取っ手と、
    前記取っ手の動作に連動し、洗浄槽の収納/引き出しを検知するドア開閉検知装置と、
    前記ドア開閉検知装置からの情報に基づいて前記排水ポンプ及び前記給水弁の運転を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記ドア開閉検知装置からの情報に基づいて、前記取っ手が操作され、前記洗浄槽が前方側にスライド移動される状態にあると判断すると、前記洗浄槽が前記食器洗浄機本体の前方側にスライド移動される前に、前記排水ポンプ及び前記給水弁の駆動を停止させる
    ことを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の食器洗浄機。
  15. 前記取っ手の動作に連動して前記ドア開閉検知装置を操作するロック片を前記取っ手に設けた
    ことを特徴とする請求項14に記載の食器洗浄機。
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