JPWO2009063566A1 - ベアリングの組み立て方法及び与圧治具 - Google Patents
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Abstract
シャフトと回転体との間にベアリングを組み込むとともに、ベアリングの内輪とシャフトとの間に第1の接着剤を供給し、且つベアリングの外輪と回転体との間に第2の接着剤を供給する。第1及び第2の接着剤が硬化する前に、ベアリングの内輪の端面の複数箇所を部分的に加圧する。第1及び第2の接着剤が硬化したら加圧を終了する。
Description
本発明はベアリングの組み立て方法及び与圧治具に係り、特に精度のよい滑らかな旋回を必要とする回転体に組み込むベアリングの組み立て方法及びその方法に用いられる与圧治具に関する。
磁気ディスク装置の製造工程において、磁気ヘッドを製品に組み込む前に性能試験を行う必要がある。この磁気ヘッドの性能試験は、例えば40個というように多数の磁気ヘッドを一度に試験するために、多数の磁気ヘッドを一つのアクチュエータブロックに取り付けて行われる。性能試験では、実際の磁気ヘッドの動きと同じとなるようにアクチュエータブロックを旋回させる必要がある。すなわち、アクチュエータブロックの旋回中心から取り付けられた磁気ヘッドまでの距離を、実際の製品(磁気ディスク装置)におけるアクチュエータの旋回中心から磁気ヘッドまでの距離に等しくする必要がある。
試験装置のアクチュエータブロックはボールベアリングを用いてシャフトの回りで旋回可能に構成される。試験装置には多数の磁気ヘッドが取り付けられたるため、旋回機構には実際の製品よりも剛性が要求され、耐久性も要求される。したがって、アクチュエータブロックとシャフトの間に用いられるベアリングは、実際の製品におけるベアリングよりは大きなベアリングとする必要がある。
このように、試験装置におけるアクチュエータブロックには、実際の製品に取り付けられるユニットベアリング(シャフトとカラーとベアリングとが一体となったもの)を用いることができず、大きなベアリングをシャフトに直接取り付けることが多い。すなわち、多数の磁気ヘッドを支持できるようなアクチュエータブロックを準備し、そのアクチュエータブロックにシャフトとベアリングを取り付けることとなる。
上述のようにアクチュエータブロックへのベアリングの取り付け方法として、従来技術となるような文献は見当たらないが、モータシャフトにベアリングを取り付ける方法として、ベアリングが装着されたシャフトの先端部分を変形させてベアリングを固定する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−180583号公報
アクチュエータブロックにシャフトとベアリングを取り付ける工程では、アクチュエータブロックの貫通孔にシャフトを挿入し、貫通孔の両端付近にボールベアリングを取り付ける。これにより、シャフトに対してアクチュエータブロックが旋回可能となる。アクチュエータブロックの旋回動作を非常に滑らかにする必要があるため、ボールベアリングとシャフトの間、及びボールベアリングとアクチュエータブロックの間は、圧入等の固定方法ではなく、接着剤により固定される場合が多い。
ボールベアリングを接着剤で固定するには、ボールベアリングを精度よく位置決めするために、接着剤が硬化するまでボールベアリングに押圧力を加えてアクチュエータブロックに対して押し付けておく必要がある。通常、ボールベアリングの外輪の軸方向端面をアクチュエータブロックの収容部の面で支持し、ボールベアリングの内輪を軸方向から加圧することで接着剤が硬化するまでの間、ボールベアリングが所定の位置にあるように固定しておく。
一般に、ボールベアリングに軸方向の加圧を行うには、ボールベアリングの内輪又は外輪の端面の全面に治具を押し付けて端面全面を均一に押圧する。ところが、上述の磁気ヘッド旋回用のアクチュエータブロックには、非常に滑らかな動作が必要とされるため、例えばボールベアリングの内輪全面を加圧した際に、旋回(回転)に滑らかではない部分、いわゆる「ひっかかり」あるいは「ごりごり感」が生じることがある。この不具合は、内輪が加圧された際にボールベアリング内のボールに内輪が押し付けられて僅かに変形することで、各ボールに均一な荷重が作用しなくなることに起因するものと考えられる。すなわちボールや内輪、外輪の寸法誤差に起因してある特定のボールが位置する部分で内輪又は外輪が弾性的に変形できず、僅かに塑性変形することが原因の一つであると考えられる。このような変形が生じると、アクチュエータブロックを回転させた際に、特定のボールが変形部分に移動した際に一時的に摩擦が大きくなり、上述の「ひっかかり」あるいは「ごりごり感」が生じるものと考えられる。「ひっかかり」あるいは「ごりごり感」がある状態でアクチュエータブロックを使用した場合、アクチュエータブロックの旋回移動量をトルクで制御しているため、所望の旋回が達成できないおそれがある。
現状では、このような「ひっかかり」あるいは「ごりごり感」のように回転が滑らかでないことを機械で検出することは難しく、組み立て作業員がアクチュエータブロックを手で回転させて、僅かなひっかかりを手の感触で検出している。この検出作業は時間がかかるだけでなく、熟練した作業員でないとできないため、非常に面倒な作業であり、作業費用も多く掛かる。
また、「ひかっかり」あるいは「ごりごり感」が生じたアクチュエータブロックは使用できないため、例えば、組み立てたボールベアリング及びシャフトを一旦アクチュエータブロックから外し、きれいに清掃してから再度組み立てるといった作業を行うこともあり、時間と労力を必要とする。
本発明は上述の問題に鑑みなされたものであり、回転体にベアリングを介してシャフトを組み込んだ際に、ベアリングの組み込みに起因して発生する回転体の回転時の摩擦の不均一性を防止することのできるベアリングの組み立て方法、及びそのような方法に用いられる与圧治具を提供することを課題とする。
本発明の一つの面によれば、シャフトと回転体との間にベアリングを組み込むためのベアリングの組み立て方法であって、該シャフトと該回転体との間に該ベアリングを組み込むとともに、前記ベアリングの内輪と前記シャフトとの間に第1の接着剤を供給し、且つ前記ベアリングの外輪と前記回転体との間に第2の接着剤を供給し、該第1及び第2の接着剤が硬化する前に、前記内輪の端面の複数箇所を部分的に加圧し、前記第1及び第2の接着剤が硬化したら加圧を終了することを特徴とするベアリングの組み立て方法が提供される。
本発明の他の面によれば、ベアリングの組み立て時にベアリングに加圧力を与える与圧治具であって、前記ベアリングの端面を複数箇所で部分的に押圧するベアリング押し面を有することを特徴とする与圧治具が提供される。
本発明によれば、回転体にベアリングを介してシャフトを組み込んだ際に、ベアリングの組み込みに起因して発生する回転体の回転時の摩擦の不均一性を防止することができる。したがって、回転体をシャフトに対して滑らかに回転させることができ、回転体の回転位置の精度を高めることができる。
10 アクチュエータブロック
10a 貫通孔
12 シャフト
14−1,14−2 ベアリング
14−1a 外輪
14−1b 内輪
14−1c ボール
20 与圧治具
22−1,22−2 接着剤
24 凸部
24a ベアリング押し面
26 凸部
26a 被加圧面
10a 貫通孔
12 シャフト
14−1,14−2 ベアリング
14−1a 外輪
14−1b 内輪
14−1c ボール
20 与圧治具
22−1,22−2 接着剤
24 凸部
24a ベアリング押し面
26 凸部
26a 被加圧面
本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の一実施形態によるベアリングの組み立て方法により組み立てられるアクチュエータブロックについて、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態によるベアリングの組み立て方法により組み立てられるアクチュエータブロックの分解斜視図である。図2は図1に示すアクチュエータブロックにシャフトとベアリングを組み付けた状態を示す斜視図である。
図1に示すアクチュエータブロック10は、磁気ヘッドの性能試験を行うために多数の磁気ヘッドを支持しながら回転又は旋回する回転体である。実際の磁気ディスク装置におけるアクチュエータと同じ旋回動作が要求されるため、アクチュエータブロック10は非常に滑らかに回転可能でなければならない。
アクチュエータブロック10には、長手方向に貫通孔10aが設けられており、貫通孔10a内にシャフト12が挿入される。貫通孔10aの両端にはボールベアリング14−1,14−2(以下、単にベアリング14−1,14−2と称する)が取り付けられる。したがって、アクチュエータブロック10は、ベアリング14−1,14−2により支持されながらシャフト12の回りに回転又は旋回可能である。
なお、図1には、シャフト12が下方に部分的に引き抜かれ、ベアリング14−1,14−2がアクチュエータブロック10から外れた状態が示されている。また、上側のベアリング14−1の上に、後述する与圧治具20が示されている。
シャフト12とベアリング14−1,14−2をアクチュエータブロック10に組み込む工程における状態が図2に示されている。シャフト12及びベアリング14−1,14−2は、アクチュエータブロック10の貫通孔10a内に収容され、ベアリング14−1,14−2と、アクチュエータブロック10及びシャフト12の各々とが接着剤により固定される。これにより、アクチュエータブロック10は、ベアリング14−1,14−2を介して回転可能な状態となる。
下側のベアリング14−2はシャフト12の下端部に設けられた突部により押圧されてアクチュエータブロック10の貫通孔10aに押し込まれる。したがって、下側のベアリング14−2は、シャフト12がと貫通孔10a内に収容された状態では、貫通孔10aに押し込まれた状態で位置が固定される。
一方、上側のベアリング14−1は、貫通孔10aに収容された状態では軸方向の押圧力は印加されない。このため、ベアリング14−1を固定するための接着剤が硬化するまでの間、上側のベアリング14−1に加圧力を加えて貫通孔10a内の所定の位置に保持しておく必要がある。そこで、本実施形態では、接着剤が硬化するまでの間、与圧治具20を用いてベアリング14−1に加圧力を加え、ベアリング14−1を貫通孔10a内の所定の位置に保持している。
次に、与圧治具20によるベアリング14−1の加圧について、図3乃至図5を参照しながら説明する。図3はベアリング14−1が組み込まれた部分を拡大して示す断面図である。図4は与圧治具20をベアリング14−1に接触する側から見た斜視図である。図5は与圧治具20をベアリング14−1に接触する側の反対側から見た斜視図である。
図3に示すように、アクチュエータブロック10の貫通孔10aの上端には、大径部が設けられており、大径部にベアリング14−1が収容される。また大径部の底面には段差が設けられており、ベアリング14−1の外輪14−1aの端面が底面に当接し、ベアリング14−1の内輪14−1bは大径部の底面に当接しないように構成されている。なお、ベアリング14−1の外輪14−1aと内輪14−1bとの間に複数のボール14−1cが配置されており、外輪14−1aと内輪14−1bとが互いに回転可能である。
シャフト12の内輪14−1bに接触する部分には小さな溝が形成されており、この溝に接着剤22−1が供給される。接着材22−1はシャフト12の溝に予め供給されており、シャフト12にベアリング14−1が組み付けられた際に接着剤22−1はシャフト12と内輪14−1bとの間に広がるように構成されている。また、貫通孔10aの大径部の内壁にも溝が形成れており、この溝に接着剤22−2が供給される。アクチュエータブロック10の貫通孔10aの大径部にベアリング14−1が組みつけられた際に接着剤22−22は大径部の内壁と外輪14−1aとの間に広がるように構成されている。なお、大径部の内壁に形成された溝には、ロータリアクチュエータ10の外面から横孔10bが接続されている。アクチュエータブロック10の貫通孔10aの大径部にベアリング14−1を収容した後に、横孔10bを通じて接着材22−2を外部から溝に供給することができる。
なお、下側のベアリング14−2に関しても、同様に接着剤が供給されて固定さてる。
上述のようにアクチュエータブロック10の貫通孔10aにシャフト12とベアリング14−1,14−2を組み込んで、接着剤22−1,22−2を硬化させることで、アクチュエータブロック10はベアリング14−1,14−2を介して回転可能にシャフト12に支持された状態となる。ここで、接着剤22−1,22−2を硬化させる際には、ベアリング14−1の外輪14−1aを貫通孔10aの大径部の底面に当接させておく必要がある。したがって、接着剤22−1,22−2が硬化するまで、ベアリング14−1に加圧力を加えておく必要がある。そこで、接着剤22−1,22−2が硬化するまでの間、与圧治具20によりベアリング14−1の内輪14−1bに圧力を加えることでベアリング14−1を貫通孔10aの大径部の底面に押し付けている。
与圧治具20は、剛性の高い金属やセラミックス等で形成された薄い円筒状の部材であり、内側の貫通孔10aがシャフト12の外径に嵌合するように構成されている。与圧治具20は、図4に示すようにベアリング押し面24aが形成された凸部24を下面側に有し、図5に示すように被加圧面26aが形成された凸部26を上面側に有する。
凸部24はベアリング14−1の内輪14−1bの端面に沿うように等間隔で配置されている。本実施形態では3個の凸部24が設けられており、隣接する凸部24は120度の位置関係となる。一方、凸部26も3箇所に設けられており、隣接する凸部26は120度の位置関係となる。そして、上面側の各凸部26は、下面側の隣接する凸部24の中央にとなるように配置されている。
アクチュエータブロック10の貫通孔10aにシャフト12を挿入し、ベアリング14−1を貫通孔10aの大径部に収容してから、与圧治具20をシャフト12に沿ってベアリング14−1の上に配置すると、図3に示すような状態となる。この状態では3個の凸部24のベアリング押し面24aは、ベアリング14−1の内輪14−1bの端面に当接している。凸部24は120度間隔で設けられているため、図3では一つの凸部24のみが断面として現れている。
図3に示す状態で、接着剤22−1,22−2が硬化するまでの間、与圧治具20の凸部26に等しい押圧力を加える。これにより、ベアリング14−1の内輪14−1bは等間隔で3箇所が押圧されることとなる。その結果、外輪14−1aは貫通孔10aの大径部の底面に押し付けられて、ベアリング14−1は所定の位置に保持される。接着剤22−1,22−2の硬化が完了したら、与圧治具20による加圧を解除し、与圧治具20をシャフト12から取り外す。接着剤22−1,22−2が硬化することにより、ベアリング14−1の内輪14−1bはシャフト12に固定され、且つベアリング14−1の外輪14−1aはアクチュエータブロック10の貫通孔10aの大径部の内面に固定される。したがって、アクチュエータブロック10はベアリング14−1(及びベアリング14−2)を介してシャフト12に回転可能又は旋回可能に取り付けられる。
以上のように、与圧治具20の3個の凸部24によりベアリング14−1の内輪14−1bの3箇所のみに加圧力を加えることで、ベアリング14−1内のボール14−1cが接している内輪14−1bの部分を加圧する確率を最小限にすることができる。例えば、従来のように内輪14−1bの端面全面を押圧した場合、内輪14−1bのボール14−1cが接触する部分のすべてに対して加圧力が加わり、回転が滑らかでなくなる部分、すなわち摩擦が大きくなって「ひっかかり」や「ごりごり感」が発生する確率が高くなる。内輪14−1bのボール14−1cが接触する部分に加圧力が加わらずに、隣接するボール14−1cの間の部分で加圧力を加えれば、内輪14−1bはボール14−1cに邪魔されずに僅かに弾性変形することができるため、「ひっかかり」や「ごりごり感」が発生する可能性を低減することができる。ただし、ベアリング14−1内においてボール14−1cは回転しているので、どの位置あるかは知ることができない。
したがって、内輪14−1bのボール14−1cが接触する部分が加圧される確率をなるべく低くすることにより、「ひっかかり」や「ごりごり感」が発生する可能性を低減することが有効である。すなわち、ベアリング押し面24aを有する凸部24の数を極力減らすことにより、内輪14−1bのボール14−1cが接触する部分が加圧される確率をなるべく低くすることができる。
本実施例では、図6に示すように、凸部24を等間隔に3個配置している。凸部24を1個とすると、ベアリング14−1の内輪14−1b全体を平面的に加圧することができなくなるため好ましくない。凸部24を直径方向に2個とした場合、ベアリング14−1の内輪14−1bに斜めに加圧力が作用するおそれがある。本実施形態のように、凸部24を等間隔に3個配置することで、内輪14−1b全体を平面的に加圧することができるようになる。すなわち、凸部24の数は3個が最小であり、凸部24の数を極力減らすために、凸部24の数を3個とすることが最も好ましい。図6A及び図6Bに示すように、凸部24のベアリング押し面24aの幅をボール14−1cの直径と同程度として等間隔に配置した場合、簿ボール14−1cが図6Aに示す位置であっても、図6Bに示す位置であっても、ボール14−1cが接触する部分を加圧する確率は、ベアリング14−1の内輪14−1bの端面全体を加圧するときに比べて、1/10となる。すなわち、図6A及び図6Bでは、10個のボール14−1cのうち、1個のみ(黒く塗りつぶしたボールのみ)の接触部分に凸部24が一致しているが、内輪14−1bの端面全体を加圧する場合は10個のボール14−1cの全ての接触部分に凸部24が一致したのと同じとなるため、ボール14−1cの接触部分に凸部24が一致する確率は10個中1個、すなわち1/10となる。
各凸部24のベアリング押し面24aの長さ(すなわち、凸部24の円周方向の長さ)を大きくすると、図7Aに示すように、ボール14−1cの接触部分に凸部24が一致する確率は増大する。図7A及び図7Bは、図6A及び図6Bにおいて、ベアリング押し面24aの幅を2倍にした場合を示す図である。図7Bのようになればボール14−1c1個にのみに凸部24が一致しているが、図7Aに示すように与圧治具20の一が僅かに回転すると(すなわち、凸部24が回転すると)、ボール14−1c2個に対して凸部24が一致してしまう。
以上のように、各ベアリング押し面24aの幅は、小さいほうが好ましいが、あまり小さいと、加圧力が集中して単位面積あたり当たりの加圧力が増大し、ベアリング14−1の内輪14−1bが変形し易くなってしまう。したがって、各ベアリング押し面24aの長さは、ボール14−1cの直径以下であって、単位面積当たりの加圧力が大き過ぎないような幅にすることが好ましい。
上述のように、本実施形態では与圧治具20にベアリング押し面24aを3箇所に設けており、加圧面24bもベアリング押し面24aの間になるように3箇所に設けている。加圧面24bをベアリング押し面24aの間に設けることにより、被加圧面26aに加えられた加圧力を分散してベアリング押し面24aに伝達することができ、加圧力を均一にすることができる。
また、与圧治具20の厚みは、厚いほうが変形しないので好ましいが、加圧力が被加圧面26aに加えられたときに、撓みが少ないことが好ましい。加圧力の大きさはベアリング14−1の種類やベアリング14−1の内部に充填するグリース等により異なるため、一概には言えないが、例えば与圧治具20ベアリング押し面24aの内径がφ5〜φ6mmであって、被加圧面26a全体で2kgfの加圧力を加える場合、与圧治具20の撓みが1μm以下となるように厚みを決めることが好ましい。この場合、与圧治具20が金属で形成されていれば、与圧治具20の厚みは4mm程度で、撓みが1μm以下となる条件を満足する。与圧治具20の厚みは、与圧治具20の材料、ベアリング14−1の種類、ベアリング14−1に充填するグリースの種類及び量に基づいて決定することが好ましい。
上述の如く、本実施形態によれば、アクチュエータブロック10にベアリング14−1,14−2を介してシャフトを組み込んだ際に、ベアリング14−1の組み込みに起因して発生する回転体の回転時の摩擦の不均一性を防止することができる。したがって、アクチュエータブロック10をシャフト12に対して滑らかに回転させることができ、アクチュエータブロック10の回転位置の精度を高めることができる。
本発明は、回転体をシャフトの回りで回転可能に支持するベアリングの組み立てに適用可能である。
Claims (9)
- シャフトと回転体との間にベアリングを組み込むためのベアリングの組み立て方法であって、
該シャフトと該回転体との間に該ベアリングを組み込むとともに、前記ベアリングの内輪と前記シャフトとの間に第1の接着剤を供給し、且つ前記ベアリングの外輪と前記回転体との間に第2の接着剤を供給し、
該第1及び第2の接着剤が硬化する前に、前記内輪の端面の複数箇所を部分的に加圧し、
前記第1及び第2の接着剤が硬化したら加圧を終了する
ことを特徴とするベアリングの組み立て方法。 - 請求項1記載のベアリングの組み立て方法であって、
前記内輪の複数箇所の加圧は、前記内輪の端面に沿って等間隔で配置されたベアリング押し面を有する与圧治具を用いて前記内輪を加圧することにより行うことを特徴とするベアリングの組み立て方法。 - 請求項2記載のベアリングの組み立て方法であって、
等間隔で配置された前記ベアリング押し面の中間の部分において前記与圧治具に加圧力を加えることを特徴とするベアリングの組み立て方法。 - 請求項2記載のベアリングの組み立て方法であって、
前記内輪の前記端面に沿って等間隔で配置された3つのベアリング押し面を有し、前記ベアリング押し面の前記内輪の前記端面に沿った長さは前記ベアリングの各ボールの直径以下であることを特徴とするベアリングの組み立て方法。 - 請求項1乃至4のうちいずれか一項記載のベアリングの組み立て方法であって、
前記回転体は磁気ディスク装置のロータリアクチュエータブロックであり、前記シャフトは該ロータリアクチュエータブロックを貫通して延在するように組み立てられ、前記シャフトの端部において前記ベアリングを配置して前記接着剤により前記ベアリングを固定することを特徴とするベアリングの組み立て方法。 - ベアリングの組み立て時にベアリングに加圧力を与える与圧治具であって、
前記ベアリングの端面を複数箇所で部分的に押圧するベアリング押し面を有することを特徴とする与圧治具。 - 請求項6記載の与圧治具であって、
前記ベアリング押し面は円周方向に等間隔で配置されていることを特徴とする与圧治具。 - 請求項7記載の与圧治具であって、
隣接する前記ベアリング押し面の中間に、外部から加圧力が印加される被加圧面を有することを特徴とする与圧治具。 - 請求項6記載の与圧治具であって、
前記ベアリング押し面は、前記ベアリングの内輪の端面に沿って等間隔で3ヶ所に設けられ、前記内輪の前記端面に沿った前記ベアリング押し面の長さは前記ベアリングの各ボールの直径以下であることを特徴とする与圧治具。
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