JP5018538B2 - 磁気ディスク装置のスイングアーム用軸受ユニット、及び磁気ディスク装置のスイングアーム用軸受ユニット製造方法 - Google Patents

磁気ディスク装置のスイングアーム用軸受ユニット、及び磁気ディスク装置のスイングアーム用軸受ユニット製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、磁気ディスク装置(ハードディスクドライブ(以下、HDDという))のスイングアームを支持するためのピボット軸受ユニットなどのように、所定の回動部材が4つ以上の軸受によって支持された軸受ユニットに関し、特に、これらの軸受を位置決め固定するハウジング構造の改良に関する。
従来から、所定の軸とハウジングの間に位置決め固定され、所定のアーム部材を回動自在に支持するための4つ以上の軸受で構成される各種の軸受ユニットが知られている。
例えば、HDDは、情報(データ)を記録する磁気ディスク(ハードディスク)と、当該ハードディスクを回転させるスピンドルモータと、先端部に磁気ヘッドが取り付けられたスイングアームとを備えており、当該スイングアームが複数の軸受が組み込まれたピボット軸受ユニットによって回動自在に支持されている。そして、ピボット軸受ユニットによってスイングアームがスムーズに回動され、磁気ヘッドをハードディスク上でトレースさせることで、当該ハードディスクへデータが書き込まれるとともに、当該ハードディスクからデータが読み込まれる。
通常、HDDは、基台(ベースプレート)上に設けられた軸に沿って垂直方向に複数の軸受が並べて外装され、これら複数の軸受に外装されたハウジング(スリーブ)にスイングアームを取り付けることで、当該スイングアームを前記軸に沿って回動させている。
その際、ピボット軸受ユニットは、2つの転がり軸受でスイングアームを回動自在に支持する構成とすることができるが、ラジアル剛性をより向上させることを目的として、4つの転がり軸受でスイングアームを支持する構成とされる場合も少なくない(特許文献1参照)。
特開2005−207455号公報
4つの転がり軸受でピボット軸受ユニットが構成される場合、例えば、4つの軸受の内輪を軸に接着固定するとともに、外輪をハウジング(スリーブ)に接着固定することで、当該ピボット軸受ユニットを組み立てることができる。この場合、ハウジングを単一の部材で成る一体構造とすると、軸受を接着固定した後(すなわち、組み立て後)のピボット軸受ユニットのHDDへの組み込みは容易となる。その一方で、4つの軸受に対して最適な予圧を付与するためには、各軸受の外輪を相互に精度よくハウジング(スリーブ)に位置決め固定する必要があり、ピボット軸受ユニット自体の組み立てをスムーズに行うことが困難となる虞がある。そこで、特許文献1においては、4つの軸受のうち、少なくとも2つの軸受を内外輪の幅寸法が異なる構造とすることで、間座などによる幅調整を行うことなく予圧の付与が可能なピボット軸受ユニットを実現している。
これに対し、ハウジング(スリーブ)を複数(一例として、2つ)の独立部材で成る別体構造とすると、例えば、各ハウジング(スリーブ)にそれぞれ2つずつ軸受を接着固定させれば済むため、上述した一体構造の場合と比較して軸受(外輪)の位置決めが行いやすく、ピボット軸受ユニット自体の組み立ては容易となる。その一方で、2つの組み立て後のピボット軸受ユニットを個別にHDDへ組み込む必要があり、当該組込作業が煩雑となってしまう。
このため、上述した一体構造における装置(一例として、HDD)への組み込みの容易性と、別体構造における自身の組み立て容易性を併せ持つ軸受ユニット(一例として、ピボット軸受ユニット)のハウジング構造の改良が望まれているが、現時点では有効なハウジング構造は知られていない。
本発明は、このような要望に応えるためになされており、その目的は、装置への組み込みの容易性と、自身の組み立ての容易性とを併せ持つハウジング構造を備えた軸受ユニットを提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、相対回転可能に対向配置された一対の内輪及び外輪を含む4つの軸受と、一端部から他端部まで延出し、前記軸受の各内輪が固定される軸と、前記軸受の各外輪が固定され、当該軸に沿って回動自在とされるスイングアームが取付けられるためのハウジングを備えた、磁気ディスク装置のスイングアーム用軸受ユニットであって、前記4つの軸受は2つずつの第1と第2の2組の軸受から構成され、各組の2つの軸受の外輪間に間座が介在されるとともに、当該第1の組の軸受の内輪と当該第2の組の軸受の内輪との間にスペーサが介在され、前記ハウジングは、所定の肉厚の円筒状とされた、第1と第2の2つのハウジングが組み付けられて一体となる分割構造を成しており、当該第1のハウジングに前記第1の組の軸受の両外輪が、当該第2のハウジングに前記第2の組の軸受の両外輪がそれぞれ固定されるとともに、当該第1と第2のハウジングの軸方向寸法は、それぞれ、前記第1と第2の組の軸受の軸方向寸法よりも大きな寸法とされ、前記第1と第2のハウジングは、外径側の肉が欠落された一方のハウジングと、内径側の肉が欠落された他方のハウジングとが、前記第1と第2の組の互いに隣接する外輪の間にて、相対する端面同士を相互に隙間なく突き当てた状態で係合させて固定されることで、一体を成して組み付けられる。
本発明において、前記第1と第2のハウジングは、前記端面を相互に同一角度で逆方向にそれぞれ傾斜させた傾斜部を有しており、当該傾斜部を密着させることで前記第1と第2のハウジングが一体を成して組み付けられている。
本発明において、前記第1と第2のハウジングには、相互に係合可能な段差部が前記端面にそれぞれ形成されており、当該段差部を係合させることで前記第1と第2のハウジングが一体を成して組み付けられている。
本発明は、磁気ディスク装置のスイングアーム用軸受ユニットを製造するための方法であって、前記第1と第2のハウジングには、前記軸受を接着により固定し、当該第1と第2のハウジングは、前記端面同士を接着により固定することで、一体を成して組み付け、当該端面同士の接着は、前記第1と第2のハウジングと前記軸受との接着固定と同時に行う。
本発明において、前記第1と第2のハウジングには、前記軸受の外輪を2つずつそれぞれ接着により固定し、当該第1と第2のハウジングは、前記端面同士を接着により固定することで、一体を成して組み付け、当該端面同士の接着は、前記第1と第2のハウジングと前記軸受の外輪との接着固定と同時に行う。
本発明によれば、ハウジングを2つの構造体が組み付けられて一体となる分割構造とし、各構造体をその端面同士が突き当てられた状態で固定して一体化させることで、装置への組み込みの容易性と、自身の組み立ての容易性とを併せ持つハウジング構造を備えた軸受ユニットを提供することができる。
以下、本発明の実施形態に係る軸受ユニットについて、添付図面を参照して説明する。
図1(a)〜(c)には、本発明の一実施形態に係る軸受ユニットが示されており、当該軸受ユニットには、相対回転可能に対向配置された一対の軌道輪22,42,62,82,24,44,64,84で成る4つ以上の軸受2,4,6,8と、一端部Sbから他端部Saまで延出し、前記軸受2,4,6,8の一方の軌道輪22,42,62,82が固定される軸Sと、当該軸受2,4,6,8の他方の軌道輪24,44,64,84が固定されるハウジングHが備えられている。
この場合、軸Sは、図示しない所定の基板(例えば、ハードディスクドライブ(HDD)のベースプレートなど)に一端部Sbが固定され、当該一端部Sbから所定長さで他端部Saまで延出されているとともに、ハウジング(例えは、HDDのスリーブなど)Hは、軸Sの外径寸法よりも大きな内径寸法に設定された円筒状を成しており、当該軸Sの外周部を覆うように位置付けられている。そして、当該軸Sに対して所定の回動部材(例えば、HDDのスイングアームなど)を回動自在に支持するために、4つの転がり軸受2,4,6,8が軸SとハウジングHの間に介在されている。
具体的には、各転がり軸受2,4,6,8は、相対回転可能に内輪22,42,62,82と外輪24,44,64,84が対向配置され、当該内外輪間に転動可能に複数の転動体(玉)10が組み込まれた構成を成しており、各内輪22,42,62,82がその内周面を軸Sの外周面と密着させて固定されているとともに、各外輪24,44,64,84がその外周面をハウジングHの内周面と密着させて固定されている。その際、内輪22,42,62,82と軸Sとの固定方法、及び外輪24,44,64,84とハウジングHとの固定方法は、これらを相互に安定して固定することが可能であれば、特に限定されない。例えば、嵌合固定や圧入固定など任意の方法を選択すればよいが、本実施形態においては、これらが各種の接着剤により接着固定されている場合を一例として想定する。
なお、内輪22,42,62,82の外周面、並びに外輪24,44,64,84の内周面には、それぞれ転動体(玉)10を転動させるための軌道面2a,4aが全周に亘って形成されており、転動体(玉)10は当該軌道面2a,4a間に組み込まれている。その際、各軌道面2a,4aを転動する転動体(玉)10の転動トレースがバラつき、トルク変動(トルクのうねり)が大きくなることを防止するため、当該各軌道面2a,4aの曲率半径は、転動体(玉)の直径寸法の55%以上に設定することが好ましい。これにより、各軌道面2a,4aを転動する転動体(玉)10の転動トレースを安定させ、トルクのうねりを低減させることができる。
また、転動体(玉)10は、保持器(図示しない)のポケット内に1つずつ回転自在に保持された状態で、軌道面2a,4a間に組み込んでもよい。これにより、各転動体(玉)10は、所定間隔を保った状態で、その転動面が相互に接触することなく、軌道面2a,4a間を転動することができ、結果として、当該各転動体(玉)10が相互に接触して摩擦が生じることによる回転抵抗の増大や、焼付きなどを防止することができる。
ここで、転動体10としては、図1(a)に示すような玉を適用してもよいし、軸受ユニットの使用条件や使用目的などに応じて各種のころ(円錐ころ、円筒ころ及び球面ころなど)を適用してもよい。また、保持器としては、転動体10の種類に応じて任意のタイプを適用すればよい。例えば、転動体を玉とした場合、波型の合わせタイプや冠型などのタイプを適用することができ、転動体を各種のころ(円錐ころ、円筒ころ及び球面ころなど)とした場合、もみ抜き型、くし型及びかご型などのタイプを適用することができる。その際、保持器の材質は特に限定されず、転動体10の種類や材質(金属、樹脂、セラミック等)などに応じて各種の金属製や樹脂製などとすればよい。
また、図1(a)に示す構成においては、同図の右側に位置する2つの転がり軸受2,4が一組とされているとともに、同図の左側に位置する2つの転がり軸受6,8が一組とされている。転がり軸受2,4の外輪24,44の間には、円環状を成す間座12aが介在されており、当該間座12aは、軸Sの延出方向(図1(a)の左右方向(以下、軸方向という))の両端面が軸方向へ相対する外輪24の端面及び外輪44の端面と当接するように位置付けられている(以下、一組の軸受2,4と間座12aの組付体を軸受Aという)。一方、転がり軸受6,8の外輪64,84の間には、円環状を成す間座12bが介在されており、当該間座12bは、軸方向の両端面が当該軸方向へ相対する外輪64の端面及び外輪84の端面と当接するように位置付けられている(以下、一組の軸受6,8と間座12bの組付体を軸受Bという)。
なお、間座12a,12bは、必ずしも円環状の部材でなくともよく、例えば、環の一部が欠落されたC字状を成す部材などであってもよい。
そして、軸受Aと軸受Bの内輪42,62の間には、円筒状を成すスペーサ14が介在されており、当該スペーサ14は、軸方向の両端面が当該軸方向へ相対する内輪42の端面及び内輪62の端面と当接するように位置付けられている。ただし、スペーサ14は、必ずしも円筒状の部材でなくともよく、例えば、環の一部が欠落された断面の輪郭形状がC字状を成す部材などであってもよい。
軸受Aと軸受Bをこのように位置付けることで、間座12a,12b及びスペーサ14によって軸方向に対して所定位置に位置決めされるとともに、これらの軸受A,B(2,4,6,8)に対して所定の予圧が付与されている。なお、転がり軸受8の軸方向の一端部Sb側には、所定の係止部材(例えば、環状部材や環の一部が欠落されたC字状を成す部材など)16が軸Sに外装されており、当該係止部材16の外装位置を基準として、軸受A及び軸受Bが軸Sに対して位置決めされている。
本実施形態において、ハウジングHは、2つの構造体Ha,Hbが組み付けられて一体となる分割構造を成しており、各構造体Ha,Hbに転がり軸受2,4,6,8の外輪24,44,64,84が2つ以上ずつそれぞれ固定されるとともに、前記各構造体Ha,Hbが軸方向に相対する端面as,bs同士を突き当てた状態で固定されることで、一体を成して組み付けられている。図1(a)には、ハウジングHを軸方向の略中間位置で分割した2つの円筒状の構造体(以下、第1ハウジングHa及び第2ハウジングHbという)を組み付けて一体化される分割構造が示されている。
この場合、第1ハウジングHaは、一例として、その内径寸法が軸受A(転がり軸受2,4の外輪24,44及び間座12a)の外径寸法と略同一寸法に設定され、その軸方向寸法が軸受Aの軸方向寸法よりも大きな寸法に設定された所定の肉厚の円筒状を成している。また、第2ハウジングHbは、一例として、その内径寸法が軸受B(転がり軸受6,8の外輪64,84及び間座12b)の外径寸法と略同一寸法に設定され、その軸方向寸法が軸受Bの軸方向寸法よりも大きな寸法に設定された所定の肉厚の円筒状を成している。なお、第1ハウジングHa及び第2ハウジングHbの肉厚は、例えば、これらのハウジングHa,Hbの材質や軸受ユニットの使用条件や使用目的などに応じて任意の値に設定すればよいため、ここでは特に限定しない。
このような分割構造を成すハウジングHに対しては、第1ハウジングHaに軸受A(具体的には、転がり軸受2,4の外輪24,44及び間座12a)が接着固定されており、第2ハウジングHbに軸受B(具体的には、転がり軸受6,8の外輪64,84及び間座12b)が接着固定されている。これにより、4つの転がり軸受2,4,6,8で構成される軸受ユニットでありながら、第1ハウジングHaごとに、並びに第2ハウジングHbごとに軸受の取付作業を行うことが可能となる。したがって、2つの転がり軸受で構成される軸受ユニット、すなわち1つのハウジングに2つの軸受が固定される構造の軸受ユニットと同様にユニット自身の組立作業を行うことができ、4つの転がり軸受2,4,6,8で構成される軸受ユニットであっても、前記組立作業をスムーズに行うことができる。
さらに、軸受Aが接着固定された第1ハウジングHaと軸受Bが接着固定された第2ハウジングHbとは、当該第1ハウジングHaの端面asと当該第2ハウジングHbの端面bsとを突き当てた状態で固定されることで、一体を成して組み付けられている。その際、端面as,bs同士の固定方法は、これらを相互に安定して固定することが可能であれば、特に限定されない。例えば、嵌合固定や圧入固定など任意の方法を選択すればよいが、本実施形態においては、これらが各種の接着剤により接着固定されている場合を一例として想定する。
また、端面as,bs同士を接着固定するタイミングは、第1ハウジングHaと軸受Aとの接着固定、及び第2ハウジングHbと軸受Bとの接着固定がいずれも完了した後であってもよいが、これらの接着固定と同時に行うことが好ましい。これにより、第1ハウジングHaと第2ハウジングHbの分割構造のハウジングHでありながら、単一の部材で成る一体構造のハウジングと同様の取り扱いをすることが可能となり、軸受ユニットを装置(例えば、HDD)へ容易に組み込むことができる。
なお、第1ハウジングHaの端面asと第2ハウジングHbの端面bsの突き当て部位の構造(突き合わせ構造)は、これらの第1ハウジングHaと第2ハウジングHbを相互に安定して、かつスムーズに固定することが可能な構造であれば特に限定されず、軸受ユニットの使用条件や使用目的などに応じて任意の構造を選択することができる。
例えば、図1(b)には、第1ハウジングHa及び第2ハウジングHbに対し、相互に係合可能な段差部30a,30bを端面as,bsにそれぞれ形成し、当該段差部30a,30bを係合させることで、これらの第1ハウジングHa及び第2ハウジングHbが一体を成して組み付けられる段差構造を一例として示している。
また、図1(c)には、第1ハウジングHa及び第2ハウジングHbに対し、端面as,bsを相互に同一角度で逆方向にそれぞれ傾斜させた傾斜部50a,50bを形成し、当該傾斜部50a,50bを密着させることで、これらの第1ハウジングHa及び第2ハウジングHbが一体を成して組み付けられる傾斜構造を一例として示している。
図1(b)に示す構成において、第1ハウジングHaは、端面asの外径側(同図の下側)が全周に亘って所定の深さ(同図の距離da)で、所定の径(同、距離ra)だけ縮径されるように、当該外径側の肉が矩形の凹状に欠落された段差形状を成している(以下、かかる段差部分を第1段差部30aという)。これに対し、第2ハウジングHbは、端面bsの内径側(同図の上側)が全周に亘って所定の深さ(同図の距離db)で、所定の径(同、距離rb)だけ拡径されるように、当該内径側の肉が矩形の凹状に欠落された段差形状を成している(以下、かかる段差部分を第2段差部30bという)。
一例として、この場合、第1段差部30aと第2段差部30bは、その深さda,dbが同一寸法に設定されているとともに、その径ra,rbが同一寸法(第1ハウジングHa及び第2ハウジングHbの肉厚寸法の略半寸)に設定されている。なお、第1段差部30aと第2段差部30bの深さda,dbは、それぞれ同一のあるいは異なる任意の寸法に設定することができるが、段差部30a,30bを係合させ、第1ハウジングHa及び第2ハウジングHbをより安定して一体的に組み付けるためには、同一寸法に設定することが好ましい。
深さda,db及び径ra,rbをこのような設定とすることで、第1段差部30aと第2段差部30bを軸方向に突き当てることにより、これらの段差部30a,30bを相互に容易、かつ隙間なく係合させることができる。この結果、第1ハウジングHaと第2ハウジングHbは、一方の端面as,bsが他方の段差部30a,30bに突き当てられた状態となり、これらのハウジングHa,Hbを強固に一体を成して組み付けることができる。また、その際には、第1段差部30a及び第2段差部30bがガイドとなるため、第1ハウジングHaと第2ハウジングHbの組み付けを非常にスムーズに行うことができる。
また、段差部30a,30bの径ra,rbが同一寸法(第1ハウジングHa及び第2ハウジングHbの肉厚寸法の略半寸)に設定されているため、第1ハウジングHaと第2ハウジングHbを容易に同芯上に位置付けることができるとともに、これらのハウジングHa,Hbに固定された軸受A(具体的には、転がり軸受2,4及び間座12a)と、軸受B(具体的には、転がり軸受6,8及び間座12b)を容易に同芯上に位置決め固定(接着固定)することができる。
すなわち、第1ハウジングHa、第2ハウジングHb、軸受A(転がり軸受2,4及び間座12a)、及び軸受B(転がり軸受6,8及び間座12b)の同芯度を高めることができる。この結果、軸受ユニットの剛性(特にラジアル剛性)が高められ、軸受ユニットのトルクのうねりを改善することができる。また、かかる軸受ユニットを装置(例えば、HDD)に組み込む前に、当該軸受ユニットのトルクのうねりなどを評価することができるため、前記装置の初期不良の発生を低減させることが可能となる。
また、図1(c)に示す構成において、第1ハウジングHaは、端面asの外径側(同図の下側)が全周に亘って所定の深さ(同図の距離da)で、当該端面asへ向かうに従って徐々に所定の径(同、距離ra)だけ縮径されるように、当該外径側の肉が欠落された傾斜形状を成している(以下、かかる傾斜部分を第1傾斜部50aという)。これに対し、第2ハウジングHbは、端面bsの内径側(同図の上側)が全周に亘って所定の深さ(同図の距離db)で、当該端面bsへ向かうに従って徐々に所定の径(同、距離rb)だけ拡径されるように、当該内径側の肉が欠落された傾斜形状を成している(以下、かかる傾斜部分を第2傾斜部50bという)。
一例として、この場合、第1傾斜部50aと第2傾斜部50bは、その深さda,dbが同一寸法に設定されているとともに、その径ra,rbが同一寸法(第1ハウジングHa及び第2ハウジングHbの肉厚寸法よりも小寸)に設定されている。これにより、第1傾斜部50aと第2傾斜部50bを、相互に同一角度(図1(c)の角度θ)で逆方向にそれぞれ傾斜させた構造とすることができる。なお、第1傾斜部50aと第2傾斜部50bの深さda,dbは、それぞれ同一のあるいは異なる任意の寸法に設定することができるが、傾斜部50a,50bを密着させ、第1ハウジングHa及び第2ハウジングHbをより安定して一体的に組み付けるためには、同一寸法に設定することが好ましい。
深さda,db及び径ra,rbをこのような設定とすることで、第1傾斜部50aと第2傾斜部50bを軸方向に突き当てることにより、これらの傾斜部50a,50bを相互に容易、かつ隙間なく密着させることができ、第1ハウジングHaと第2ハウジングHbを強固に一体を成して組み付けることができる。また、その際には、第1傾斜部50a及び第2傾斜部50bがガイドとなるため、第1ハウジングHaと第2ハウジングHbの組み付けを非常にスムーズに行うことができる。
また、傾斜部50a,50bの傾斜角度が同一角度θに設定されている(傾斜部50a,50bが同一角度θで傾斜している)ため、これらの傾斜部50a,50bを相互に軸方向に突き当てた際、その傾斜面に沿って第1ハウジングHa及び第2ハウジングHbの相対的な位置をフレキシブルに調整することができる。したがって、上述したような端面as,bsに段差部30a,30bを形成した場合(図1(b))と比べ、第1ハウジングHaと第2ハウジングHbを容易に、かつより高精度に同芯上に位置付けることができるとともに、これらのハウジングHa,Hbに固定された軸受A(具体的には、転がり軸受2,4及び間座12a)と、軸受B(具体的には、転がり軸受6,8及び間座12b)を容易に、かつより高精度に同芯上に位置決め固定(接着固定)することができる。
すなわち、第1ハウジングHa、第2ハウジングHb、軸受A(転がり軸受2,4及び間座12a)、及び軸受B(転がり軸受6,8及び間座12b)の同芯度をさらに高めることができる。この結果、軸受ユニットの剛性(特にラジアル剛性)をより高められ、軸受ユニットのトルクのうねりをさらに改善することができる。また、かかる軸受ユニットを装置(例えば、HDD)に組み込む前に、当該軸受ユニットのトルクのうねりなどをより高精度に評価することができるため、前記装置の初期不良の発生をさらに低減させることが可能となる。
なお、上述した本実施形態においては、第1ハウジングHa及び第2ハウジングHbの材質について特に言及しなかったが、軸受ユニットの使用条件や使用目的などに応じて任意の素材を選択してこれらのハウジングHa,Hbを成形すればよい。
例えば、これらのハウジングHa,Hbを各種の金属製とした場合、バー材より旋削加工して内径面及び外径面を仕上げるとともに、段差部30a,30b、あるいは傾斜部50a,50bを同時に旋削加工する。その後、研削加工してより高精度に仕上げることもできる。
また、第1ハウジングHa及び第2ハウジングHbのいずれか一方、あるいは双方に対し、間座12a,12bを一体的に形成した構造としてもよい。これにより、部品点数を減少させることができ、組立作業をより効率化することができる。
本発明の一実施形態に係る軸受ユニットの構成例を示す図であって、(a)は、軸受ユニットの全体構成を示す概念図、(b)は、同図(a)の点線部分(ハウジング端面部分)の段差構造を説明するための要部拡大図、(c)は、同図(a)の点線部分(ハウジング端面部分)の傾斜構造を説明するための要部拡大図。
符号の説明
2,4,6,8 転がり軸受
22,42,62,82 内輪
24,44,64,84 外輪
H ハウジング
Ha 第1ハウジング
Hb 第2ハウジング
S 軸
Sa 軸他端部
Sb 軸一端部
as,bs ハウジング端面

Claims (5)

  1. 相対回転可能に対向配置された一対の内輪及び外輪を含む4つの軸受と、一端部から他端部まで延出し、前記軸受の各内輪が固定される軸と、前記軸受の各外輪が固定され、当該軸に沿って回動自在とされるスイングアームが取付けられるためのハウジングを備えた、磁気ディスク装置のスイングアーム用軸受ユニットであって、
    前記4つの軸受は2つずつの第1と第2の2組の軸受から構成され、各組の2つの軸受の外輪間に間座が介在されるとともに、当該第1の組の軸受の内輪と当該第2の組の軸受の内輪との間にスペーサが介在され、
    前記ハウジングは、所定の肉厚の円筒状とされた、第1と第2の2つのハウジングが組み付けられて一体となる分割構造を成しており、当該第1のハウジングに前記第1の組の軸受の両外輪が、当該第2のハウジングに前記第2の組の軸受の両外輪がそれぞれ固定されるとともに、当該第1と第2のハウジングの軸方向寸法は、それぞれ、前記第1と第2の組の軸受の軸方向寸法よりも大きな寸法とされ、
    前記第1と第2のハウジングは、外径側の肉が欠落された一方のハウジングと、内径側の肉が欠落された他方のハウジングとが、前記第1と第2の組の互いに隣接する外輪の間にて、相対する端面同士を相互に隙間なく突き当てた状態で係合させて固定されることで、一体を成して組み付けられることを特徴とする磁気ディスク装置のスイングアーム用軸受ユニット。
  2. 前記第1と第2のハウジングは、前記端面を相互に同一角度で逆方向にそれぞれ傾斜させた傾斜部を有しており、当該傾斜部を密着させることで前記第1と第2のハウジングが一体を成して組み付けられていることを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスク装置のスイングアーム用軸受ユニット。
  3. 前記第1と第2のハウジングには、相互に係合可能な段差部が前記端面にそれぞれ形成されており、当該段差部を係合させることで前記第1と第2のハウジングが一体を成して組み付けられていることを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスク装置のスイングアーム用軸受ユニット。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の磁気ディスク装置のスイングアーム用軸受ユニットを製造するための方法であって、
    前記第1と第2のハウジングには、前記軸受を接着により固定し、
    当該第1と第2のハウジングは、前記端面同士を接着により固定することで、一体を成して組み付け、当該端面同士の接着は、前記第1と第2のハウジングと前記軸受との接着固定と同時に行うことを特徴とする磁気ディスク装置のスイングアーム用軸受ユニット製造方法。
  5. 前記第1と第2のハウジングには、前記軸受の外輪を2つずつそれぞれ接着により固定し、
    当該第1と第2のハウジングは、前記端面同士を接着により固定することで、一体を成して組み付け、当該端面同士の接着は、前記第1と第2のハウジングと前記軸受の外輪との接着固定と同時に行うことを特徴とする請求項4に記載の磁気ディスク装置のスイングアーム用軸受ユニット製造方法。
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