JP2010190403A - 転がり軸受装置およびピボット装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トルク変動を抑制しつつ共振周波数の向上を図る。
【解決手段】内輪3a,3bおよび外輪5a,5bと、これら内輪3a,3bと外輪5a,5bの間の円環状空間に周方向に間隔をあけて複数配置される転動体7とを備え、軸方向に間隔をあけて配列される転がり軸受1A,1Bと、転がり軸受1A,1Bの内輪3a,3bに嵌合された状態で接着されるシャフト13と、転がり軸受1A,1Bの外輪5a,5bを嵌合させた状態で接着される嵌合孔25を有し、ステンレス鋼からなるステンレス部材33とステンレス鋼より軽量の材料からなるアルミニウム部材43とを半径方向に積層して構成されるスリーブ23とを備える転がり軸受装置10を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、転がり軸受装置およびこれを備えるピボット装置に関するものである。
一般に、転がり軸受装置は、内側部材である円筒状の内筒と、内筒の周囲に配置された外側部材である円筒状の外筒と、これら内筒と外筒とを相対的に回転自在に支持する一対の転がり軸受とを備えている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の転がり軸受装置は、各部材の線膨張係数の差により生じる軸受性能の変動を小さくするために、転がり軸受、シャフト(内筒)およびスリーブ(外筒)をオーステナイト系ステンレス鋼(SUS300系統)、または、マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS400系統)等の材料により形成している。
特開2004−68860号公報
しかしながら、ステンレス鋼は比重が大きいため、特許文献1に記載の転がり軸受装置のようにスリーブをSUS300系統やSUS400系統のステンレス鋼からなる部材によって形成した場合には、レゾナンス(共振周波数)を飛躍的に向上させることができないという問題がある。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、トルク変動を抑制しつつ共振周波数の向上を図ることができる転がり軸受装置およびこれを備えるピボット装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、内輪および外輪と、これら内輪と外輪の間の円環状空間に周方向に間隔をあけて複数配置される転動体とを備え、軸方向に間隔をあけて配列される2つの転がり軸受と、該転がり軸受の前記内輪に嵌合された状態で接着される第1の部材と、前記転がり軸受の前記外輪を嵌合させた状態で接着される嵌合孔を有し、ステンレス鋼からなるステンレス部材とステンレス鋼より軽量の材料からなる軽量部材とを半径方向に積層して構成される第2の部材とを備える転がり軸受装置を提供する。
本発明によれば、第1の部材に内輪が組み付けられた2つの転がり軸受の外輪が第2の部材の嵌合孔に嵌合されることにより転がり軸受装置が構成される。この転がり軸受装置は、第2の部材をステンレス部材と軽量部材とによって構成することで、第2の部材をステンレス部材のみによって構成する場合と比較して質量を低減することができる。転がり軸受装置の共振周波数は質量が小さいほど大きくなるので、第2の部材を軽量化することで、共振周波数の向上を図ることができる。
また、本発明に係る転がり軸受装置は、第2の部材を軽量部材のみによって構成する場合、例えば、アルミニウムのみからなる部材によって構成する場合と比較して、線膨張係数が小さく剛性も確保することができる。したがって、温度変化による熱膨張や歪み等の変形によるトルク変動を抑制することができる。
上記発明においては、前記第2の部材が、半径方向の外側に前記ステンレス部材を配置し内側に前記軽量部材を配置して構成されていることとしてもよい。
このように構成することで、例えば、第2の部材を他の外側部材の貫通孔に嵌合させる場合に、剛性が高いステンレス部材を他の外側部材の貫通孔に組み付けることができ、第2の部材と外側部材とのズレや傾きを生じ難くすることができる。
また、上記発明においては、前記軽量の材料がアルミニウムであることとしてもよい。
このように構成することで、第2の部材の軽量化を図ることができる。
また、上記発明においては、前記軽量の材料が樹脂であることとしてもよい。
このように構成することで、例えば、インサート成形により簡易な方法で第2の部材を形成することができる。
本発明は、ベース部材と、スイングアームと、前記ベース部材に対して前記スイングアームを揺動自在に支持する請求項1から請求項4のいずれかに記載の転がり軸受装置とを備えるピボット装置を提供する。
本発明によれば、トルク変動を抑制しつつ共振周波数を向上した転がり軸受装置により、ベース部材に対してスイングアームを安定したトルクと共振で揺動させることができる。
本発明によれば、トルク変動を抑制しつつ共振周波数の向上を図ることができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係るピボット装置の縦断面図である。 図1のピボット装置の転がり軸受装置の縦断面図である。 図2の転がり軸受装置のスリーブおよび転がり軸受の縦断面図である。 図3のスリーブを構成するステンレス部材の縦断面図である。 図3のスリーブを構成するアルミニウム部材の縦断面図である。 図4のステンレス部材と図5のアルミニウム部材とを組み付けたスリーブ組立体の縦断面図である。 図6のスリーブ組立体に切削加工を施す様子を示す図である。 本発明の一実施形態に係る別の構造のシャフトおよびベースハウジングを採用したピボット装置の縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る別の構造のシャフトおよびベースハウジングを採用したピボット装置の縦断面図である。 本発明の一実施形態の第1の変形例に係るスリーブを構成するステンレス部材の縦断面図である。 本発明の一実施形態の第1の変形例に係るスリーブを構成するアルミニウム部材の縦断面図である。 本発明の一実施形態の第1の変形例に係るスリーブの縦断面図である。 本発明の一実施形態の第2の変形例に係るスリーブの縦断面図である。 本発明の一実施形態の第3の変形例に係るスリーブの縦断面図である。 本発明の一実施形態の第3の変形例に係るスリーブの別の形態の縦断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る転がり軸受装置10およびピボット装置50について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係るピボット装置50は、例えば、図1に示すように、ハードディスクドライブ装置等に用いられるものである。なお、本実施形態においては、ハードディスク5枚仕様の装置を例示して説明するが、ハードディスク(図示せず)の枚数は必要に応じて変えることとしてもよい。
ピボット装置50は、ベースハウジング(ベース部材)52と、ベースハウジング52に対して揺動可能なスイングアーム54と、ベースハウジング52に対してスイングアーム54を揺動自在に支持する転がり軸受装置10とを備えている。
スイングアーム54は、転がり軸受装置10が嵌め込まれる軸受嵌合孔57を有する筒状本体56と、筒状本体56の軸方向に沿って多段に配置された複数枚(ここでは5枚)のアーム部58と、各アーム部58の先端に設けられ、ハードディスクに磁気情報を書き込んだり記録されている磁気情報を読み取ったりする磁気ヘッド(図示せず)とを備えている。
このスイングアーム54は、ボイスコイルモータ等の駆動部(図示せず)により、転がり軸受装置10を支点として回転軸線Cまわりに揺動させられ、5枚重ねられた各ハードディスクの所望の位置に各磁気ヘッドをアクセスさせるようになっている。
転がり軸受装置10は、図2に示すように、軸方向に所定の間隔をあけて配置される第1の転がり軸受1Aおよび第2の転がり軸受1B(以下、第1の転がり軸受1Aと第2の転がり軸受1Bを合わせて「転がり軸受1A,1B」という。)と、これら転がり軸受1A,1Bに嵌合されるシャフト(第1の部材)13と、転がり軸受1A,1Bを嵌合させる嵌合孔25を有する円筒状のスリーブ(第2の部材)23とを備えている。
転がり軸受1A,1Bは、シャフト13とスリーブ23とを相対的に回転させるためのものである。
第1の転がり軸受1Aは、同軸上に配置された内輪3aおよび外輪5aと、これら内輪3aと外輪5aとの間の円環状空間に周方向に間隔をあけて内蔵される複数個の転動体7と、転動体7を等間隔配置した状態で転動可能に保持するリテーナ(図示略)とを備えている。
第1の転がり軸受1Aの内輪3aの外周面には、深溝型若しくはアンギュラ型の内輪軌道が設けられている。また、外輪5aの内周面には、深溝型若しくはアンギュラ型の外輪軌道が設けられている。
リテーナは、例えば、円環状部材であり、周方向に間隔をあけて配置された各転動体7を部分的に収容する複数の転動体ポケット(図示略)を備えている。転動体ポケットには、潤滑油が塗布されている。
なお、第2の転がり軸受1Bは、第1の転がり軸受1Aと同じ構成であるので説明を省略する。
シャフト13は、転がり軸受1A,1Bの内輪3a,3bの内径とほぼ同寸法の外径を有する略円柱部材であり、ベースハウジング52の回転軸線C上に配置されている。シャフト13の軸方向の一端には、軸方向外方に突出する雄ねじ形成用の突起15と、全周にわたって半径方向外方に突出する鍔状のフランジ部17とが設けられており、軸方向の他端には、軸方向内方に延びるネジ孔19(図1参照)が形成されている。
このシャフト13は、突起15がベースハウジング52の下端面の凹部53に嵌め込まれている。また、ネジ孔19には、ベースハウジング52の外部からネジ(図示せず)が挿入されており、このネジによってシャフト13がベースハウジング52の上端面にネジ留め固定されている。また、シャフト13には、フランジ部17側から順に第1の転がり軸受1Aおよび第2の転がり軸受1Bが組み付けられており、第1の転がり軸受1Aの内輪3aの端面がフランジ部17に突き当てられている。
スリーブ23は、転がり軸受1A,1Bの外輪5a,5bの外径とほぼ同寸法の内径を有する嵌合孔25を備える略円筒状部材であり、外周面がスイングアーム54の軸受嵌合孔57に嵌合されている。スリーブ23の嵌合孔25には、軸方向に沿って転がり軸受1A,1Bがそれぞれ嵌め込まれている。
このスリーブ23は、図3に示すように、異種材料からなる2種類の略円筒状部材が半径方向に積層して構成された2層構造を有している。具体的には、スリーブ23は、ステンレス鋼からなり半径方向外側に配置される円筒状のステンレス部材33と、アルミニウムからなり半径方向内側に配置される略円筒状のアルミニウム部材(軽量部材)43とにより構成されている。
ステンレス部材33は、アルミニウム部材43を同心的に囲むように配置され、スイングアーム54の軸受嵌合孔57に内面に組み付けられるようになっている。ステンレス部材33としては、例えば、SUS300系統またはSUS400系統のステンレス鋼を用いることができる。
アルミニウム部材43は、ステンレス部材33の内周面に、例えば、接着剤により接着されており、内面が嵌合孔25を構成するようになっている。アルミニウム部材43の嵌合孔25には、内周面の軸方向略中央に内側に向かって突出するスペーサ部27が全周にわたって形成されている。
この嵌合孔25には、スペーサ部27を挟んで軸方向の一方に第1の転がり軸受1Aの外輪5aが嵌合され、他方に第2の転がり軸受1Bの外輪5bが嵌合されている。また、転がり軸受1A,1Bの外輪5a,5bの互いに対向する端面がそれぞれスペーサ部27に突き当てられている。以下、嵌合孔25の第1の転がり軸受1Aが嵌め込まれている部分を「第1の嵌合部29A」といい、第2の転がり軸受が嵌め込まれている部分を「第2の嵌合部29B」という。
本実施形態に係る転がり軸受装置10は、転がり軸受1A,1Bの外輪5a,5b間にスペーサ部27が挟まれることで、内輪3a,3b間にスペーサ部27の長さに応じた隙間が形成される。そして、第1の転がり軸受1Aの内輪3aと第2の転がり軸受1Bの内輪3bが、相互に近接する方向に押圧された状態でシャフト13に接着されるようになっている。これにより、転がり軸受1A,1Bに予圧がかけられた状態となり、内輪3a,3bおよび外輪5a,5bと転動体7とが隙間なく接触させられている。
次に、本実施形態に係る転がり軸受装置10の製造方法について説明する。
最初に、転がり軸受装置10を構成するスリーブ23の製造方法について説明する。まず、図4に示すようなステンレス鋼からなる円筒状のステンレス部材33に、図5に示すようなアルミニウムからなる略円筒状のアルミニウム部材43を嵌合させる。そして、ステンレス部材33の内周面とアルミニウム部材43の外周面とを接着剤により接着して、図6に示すようなスリーブ組立体23Sを組み立てる(スリーブ組立工程)。
続いて、図7に示すように、スリーブ組立体23Sの内周面および外周面に切削加工を施しスリーブ23を形成する(スリーブ仕上げ工程)。ステンレス部材33とアルミニウム部材43の各単体どうしより剛性が高いスリーブ組立体23Sに切削加工を施すことで、スリーブ製造中の変形を防ぎ、精度の高いスリーブ23に仕上げることができる。なお、切削加工に代えて研削加工を施すこととしてもよい。
また、ステンレス鋼からなるステンレス部材33と、ステンレス鋼より軽量のアルミニウムからなるアルミニウム部材43とによってスリーブ23を構成することで、例えば、ステンレス部材33のみによってスリーブを構成する場合と比較して質量を低減することができる。一方、アルミニウムは、ステンレスより線膨張係数が高く熱変化に弱いとともに、ステンレスより剛性が低く接着剤の影響により歪みが生じ易い。したがって、例えば、アルミニウム部材43のみによってスリーブを構成する場合と比較して、温度変化による熱膨張や歪み等の変形によるトルク変動を抑制したスリーブ23を製造することができる。
次に、転がり軸受装置10の製造方法について説明する。まず、スリーブ23の第2の嵌合部29Bの内周面に接着剤を塗布し、第2の転がり軸受1Bの外輪5bを嵌合させる。そして、凸部27に外輪5bの端面を突き当てた状態で、外輪5bの外周面と第2の嵌合部29Bの内周面とを接着する。
次に、シャフト13の外周面のうち第1の転がり軸受1Aに対応する位置に接着剤を塗布し、第1の転がり軸受1Aの内輪3aにシャフト13を嵌合させる。そして、内輪3aの端面をフランジ部17に突き当てた状態で、内輪3aの内周面とシャフト13の外周面とを接着する。
続いて、スリーブ23の第1の嵌合部29Aの内周面に接着剤を塗布するとともに、シャフト13の外周面のうち第2の転がり軸受1Bに対応する位置に接着剤を塗布する。そして、第1の転がり軸受1Aが組み付けられたシャフト13と第2の転がり軸受1Bが組み付けられたスリーブ23とを嵌め合わせる。具体的には、スリーブ23の第2の嵌合部29Bに嵌め込まれている第2の転がり軸受1Bの内輪3bにシャフト13を嵌合させ、また、スリーブ23の第1の嵌合部29Aに第1の転がり軸受1Aの外輪5aを嵌合させて、外輪5aの端面を凸部27に突き当てる。
この状態で、転がり軸受1A,1Bの外輪5a,5b間の間隔は凸部27の長さによって決定されているので、内輪3a,3bどうしを近接させる方向に押圧するだけで予圧をかけることができる。また、第1の転がり軸受1Aの内輪3aがフランジ部17に突き当てられているので、第1の転がり軸受1Aに対して軸方向の反対側に配置された第2の転がり軸受1Bの内輪3bを軸方向に押圧するだけで、転がり軸受1A,1Bの両方に予圧をかけることができる。
そこで、第2の転がり軸受1Bの内輪3bとシャフト13が完全に接着する前に内輪3bを軸方向に押圧し、この状態で内輪3bの内周面とシャフト13の外周面とを完全に接着させる。これにより、転がり軸受1A,1Bの内輪3a,3bおよび外輪5a,5bと各転動体7との隙間をなくした状態を維持することができ、剛性および回転精度が高く、予圧抜けおよび回転精度の悪化を防止した転がり軸受装置10を製造することができる。
また、上述のようにスリーブ23の軽量化を図ることで、共振周波数を向上した転がり軸受装置10を製造することができる。具体的には、転がり軸受装置10の共振周波数は,以下の式(1)により算出される。
Figure 2010190403
式(1)において、記号Fは共振周波数、記号kは剛性、記号mは質量を示している。
式(1)より、転がり軸受装置10の共振周波数は質量が小さいほど大きくなるので、スリーブ23の軽量化により共振周波数の向上を図ることができる。
このように組み立てられた転がり軸受装置10は、スリーブ23の外周面がスイングアーム54の軸受嵌合孔57に嵌合されることでピボット装置50を構成する。この転がり軸受装置10は、剛性が高いステンレス部材33をスイングアーム54の軸受嵌合孔57に組み付けることができ、スリーブ23とスイングアーム54とのズレや傾きを生じ難くすることができる。
次に、この転がり軸受装置10を備えるピボット装置50の作用について説明する。
駆動部の作動により、転がり軸受装置10を支点として、スイングアーム54が揺動させられる。具体的には、スイングアーム54の支点となる転がり軸受装置10において、転がり軸受1A,1Bの内外輪間に挟まれた転動体7が転動させられることにより、スイングアーム54の軸受嵌合孔57に嵌合されているスリーブ23が、ベースハウジング52に固定されているシャフト13に対して相対的に回動させられる。
これにより、ベースハウジング52に対してスイングアーム54が回転軸線Cまわりに揺動させられ、各磁気ヘッドが各ハードディスク上を往復移動させられる。このスイングアーム54を高速動作させると、各磁気ヘッドが各ハードディスクの所定の位置に記録されたデータへそれぞれ瞬時に移動させられる。そして、これら磁気ヘッドにより、ハードディスクに記録されている磁気情報の読み取りや磁気情報の書き込みが行われる。
このピボット装置50は、トルク変動を抑制しつつ共振周波数を向上した転がり軸受装置10により、ベースハウジング52に対してスイングアーム54を安定したトルクと共振で揺動させることができる。
以上、本実施形態に係る転がり軸受装置10およびこれを備えるピボット装置50によれば、ステンレス部材33により剛性を確保しアルミニウム部材43により軽量化を図る2層構造のスリーブ23をシャフト13および転がり軸受1A,1Bと組み付けて構成することで、温度変化による熱膨張や歪み等の変形によるトルク変動を抑制し、かつ、共振周波数の向上を図ることができる。
なお、本実施形態においては、第1の部材として突起15とネジ孔19を有するシャフト13を例示し、ベース部材として凹部53を有するベースハウジング52を例示して説明したが、第1の部材としてのシャフトとベース部材としてのベースハウジングの形状や組み付け方はこれに限定されるものではない。例えば、図8に示すように、第1の部材として軸方向内方に延びるシャフトネジ孔119を軸方向の両端に有するシャフト113を採用し、ベース部材として上端面および下端面の両方にハウジング貫通孔153を有するベースハウジング152を採用することとしてもよい。この場合、ベースハウジング152の外部から上端面および下端面のハウジング貫通孔153を介してシャフト113のシャフトネジ孔119にネジ(図示せず)をそれぞれ挿入し、シャフト113の軸方向の両端をベースハウジング152の上端面および下端面にネジ留め固定することとすればよい。
また、例えば、図9に示すように、第1の部材として軸方向に貫通するシャフト貫通孔219を有するシャフト213を採用し、ベース部材として上端面に形成されたハウジング貫通孔253と、下端面から鉛直方向上方に向かって突出し内部にハウジングネジ孔259aを有するハウジング突出部259とを備えるベースハウジング252を採用することとしてもよい。この場合、シャフト213のシャフト貫通孔219をハウジング突出部259に嵌合させた状態で、ベースハウジング252の外部からハウジング貫通孔253を介してハウジング突出部259のハウジングネジ孔259aにネジ(図示せず)を挿入し、シャフト213をベースハウジング252の上端面にネジ留め固定することとすればよい。
また、本実施形態においては、スリーブ23の製造方法において、ステンレス部材33とアルミニウム部材43とを組み付けてから切削加工を施すこととしたが、これに代えて、ステンレス部材33およびアルミニウム部材43に予め切削加工、あるいは、研削加工を施したのち、ステンレス部材33とアルミニウム部材43を組み付けてスリーブ23を形成することとしてもよい。このようにすることで、スリーブ23を組み立ててからの切削加工や研削加工を省くことができる。
また、本実施形態は以下のように変形することができる。
本実施形態においては、円筒状部材のステンレス部材33と、内面に凸部27を有するアルミニウム部材43とを組み付けてスリーブ23を構成することとしたが、第1の変形例としては、例えば、図10に示すような内周面の軸方向略中央に内側に向かって突出する凸部127を有する略円筒状のステンレス部材133と、図11に示すような一対の円筒状のアルミニウム部材143とを組み付けてスリーブ123を構成することとしてもよい。この場合、図12に示すように、ステンレス部材133の半径方向内側に、凸部127を挟んで軸方向に隣接するように各アルミニウム部材143を配置することとすればよい。
また、本実施形態においては、半径方向外側にステンレス部材33を配置し、半径方向内側にアルミニウム部材43を配置してスリーブ23を構成することとしたが、第2の変形例としては、例えば、図13に示すように、半径方向外側にアルミニウム部材43を配置し、半径方向内側にステンレス部材33を配置してスリーブ223を構成することとしてもよい。この場合、ステンレス部材33の内周面の軸方向略中央に内側に向かって突出する凸部227を全周にわたって形成することとすればよい。
また、本実施形態においては、軽量部材としてアルミニウム部材43を例示して説明したが、第3の変形例としては、アルミニウム部材43に代えて、例えば、図14に示すように、樹脂からなる樹脂部材343を採用することとしてもよい。このようにすることで、例えば、インサート成形により簡易な方法でスリーブ323を形成することができる。樹脂部材343を採用する場合には、例えば、半径方向外側にステンレス部材33を配置し、半径方向内側に樹脂部材343を配置してスリーブ323を構成することとすればよい。なお、本変形例においても、図15に示すように、半径方向外側に樹脂部材343を配置し、半径方向内側にステンレス部材33を配置することとしてもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上記実施形態においては、軽量部材としてアルミニウムからなるアルミニウム部材43,143や樹脂からなる樹脂部材343を例示して説明したが、軽量部材は、ステンレス鋼より軽量の材料からなる部材であればよい。例えば、焼結品等を採用することとしてもよい。
また、上記実施形態においては、第2の部材として、嵌合孔25の内面に凸部27,127,227,327を備えるスリーブ23,123,223,323を例示して説明したが、これに代えて、例えば、嵌合孔25の内面に凸部を備えないスリーブを採用し、転がり軸受1A,1Bの内輪3a,3b間または外輪5a,5b間に挟まれるリング状の間座を備える構成としてもよい。
また、上記実施形態においては、ステンレス部材33,133とアルミニウム部材43,143とを接着剤により接着することとしたが、これに代えて、例えば、圧入、焼きばめ、溶接、摩擦溶接、パルス通電等により接合することとしてもよい。
1A 第1の転がり軸受(転がり軸受)
1B 第2の転がり軸受(転がり軸受)
3a,3b 内輪
5a,5b 外輪
7 転動体
10 転がり軸受装置
13 シャフト(第1の部材)
23,123,223,323 スリーブ(第2の部材)
25 嵌合孔
33,133 ステンレス部材
43,143 アルミニウム部材(軽量部材)
50 ピボット装置
52 ベースハウジング(ベース部材)
54 スイングアーム
343 樹脂部材(軽量部材)

Claims (5)

  1. 内輪および外輪と、これら内輪と外輪の間の円環状空間に周方向に間隔をあけて複数配置される転動体とを備え、軸方向に間隔をあけて配列される2つの転がり軸受と、
    該転がり軸受の前記内輪に嵌合された状態で接着される第1の部材と、
    前記転がり軸受の前記外輪を嵌合させた状態で接着される嵌合孔を有し、ステンレス鋼からなるステンレス部材とステンレス鋼より軽量の材料からなる軽量部材とを半径方向に積層して構成される第2の部材と
    を備える転がり軸受装置。
  2. 前記第2の部材が、半径方向の外側に前記ステンレス部材を配置し内側に前記軽量部材を配置して構成されている請求項1に記載の転がり軸受装置。
  3. 前記軽量の材料が、アルミニウムである請求項1または請求項2に記載の転がり軸受装置。
  4. 前記軽量の材料が、樹脂である請求項1または請求項2に記載の転がり軸受装置。
  5. ベース部材と、スイングアームと、前記ベース部材に対して前記スイングアームを揺動自在に支持する請求項1から請求項4のいずれかに記載の転がり軸受装置とを備えるピボット装置。
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