JP2007211911A - 複列玉軸受とその製造方法、及び複列玉軸受用軸受部材 - Google Patents

複列玉軸受とその製造方法、及び複列玉軸受用軸受部材 Download PDF

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Abstract

【課題】高精度でありながら製造が容易な複列玉軸受とその製造方法、及び複列玉軸受用軸受部材を提供する。
【解決手段】第一玉軸受4の内輪4aの外周部に、内輪4aの軸線方向の一端側から順に、内輪4aの軸線方向の他端側を向くアキシャル転動面11と、内輪4aの軸線と同軸でアキシャル転動面11の内径以下の径の円筒面状のラジアル転動面12と、ラジアル転動面12から内輪4aの軸線方向の他端まで達していて外径がラジアル転動面12の径以下とされた導入面13とを設ける。第一玉軸受4の外輪4bの内周部に、外輪4bの軸線方向の一端側から順に、外輪4bの軸線方向の他端側を向くアキシャル転動面16と、外輪4bの軸線と同軸でアキシャル転動面16の外径以上の径の円筒内面状のラジアル転動面17と、ラジアル転動面17から外輪4bの軸線方向の他端まで達していて内径がラジアル転動面17の径以上とされた導入面18とを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、ハードディスクドライブにおけるスイングアーム方式アクチュエータの軸受等として用いられる複列玉軸受とその製造方法、及び複列玉軸受に用いられる軸受部材に関するものである。
複列玉軸受としては、例えば、後記の特許文献1に記載のハードディスク用ピボットアッセンブリ等が知られている。
特許文献1に記載のハードディスク用ピボットアッセンブリは、シャフトの両端部にそれぞれボールベアリング(軸受部材)を設けるとともに、これらボールベアリングの外周にスリーブを固定したものである。このハードディスク用ピボットアッセンブリでは、ボールベアリングとして、シャフトとスリーブとの間に作用するラジアル力及びスラスト力を受けつつ、シャフトとスリーブとを相対回転可能にして支持する構成のもの(例えば深溝型玉軸受)が用いられる。
ボールベアリングは、内輪及び外輪と、内外輪間にこれらの周方向に沿って複数個介装されてそれぞれ内輪と外輪とを相対回転可能にして受ける玉と、内外輪間に挿入されて各玉を内外輪の軸線回りに等角度おきに配置された状態で保持するリテーナとを有している。
内輪の外周面及び外輪の内周面には、玉を受ける転動面が、それぞれの周方向に沿って全周にわたって形成されている。これら転動面は、断面視略円弧状の凹曲面をなしている。すなわち、これら転動面は、内外輪間に介装された各玉に対して内外輪の軸線方向の両側に回り込んでいて、内外輪の径方向だけでなく、軸線方向の両側からも玉を受けるようになっている。
これによって、内外輪のうちの一方に作用するラジアル力及びスラスト力(すなわちシャフトとスリーブとの間に作用するラジアル力及びスラスト力)が、玉を介して内外輪のうちの他方に伝達される。
リテーナは、略円筒形状をなす部材であって、径方向に連通する開口部が、軸線回りに等角度おきに複数配置されている。これら開口部は、それぞれ玉を保持するポケットとして機能する。各開口部は、それぞれリテーナの軸線方向の一端にも開口させられている。これにより、各開口部に対してリテーナの軸線方向の一端側から玉を押し込むことで、各開口部に玉をくわえ込ませることができるようになっている。
ボールベアリングは、前記のように転動溝が玉の周囲に回り込む形状に形成されているので、内外輪間に形成される最小隙間は、玉の外径よりも小さい。
そこで、ボールベアリングの製造にあたっては、外輪と内輪とを偏心させてこれらの間の間隔を一部広げて、この部分から内外輪間に玉を送り込む(片寄せ処理)。
このように内外輪間に玉を送り込んだのちは、外輪と内輪とを同軸に配置して、内外輪間の間隔を一定にした状態で、各玉が内外輪の軸線回りに等角度おきに配置されるよう、各玉を移動させる(等配処理)。その後、内外輪間に軸線方向の一方からリテーナを挿入して、リテーナの各開口部にそれぞれ玉をくわえ込ませることで、ボールベアリングを得る。
玉の等配処理は、例えば、後記の特許文献2に記載のベアリング組立装置や、特許文献3に記載の等配装置を用いて行われる。
特許文献2に記載のベアリング組立装置は、内外輪間に櫛歯状の冶具を差し込んで、この冶具によって直接ボール(転動体)を操作することで、ボールの等配を行うものである。
特許文献3に記載の等配装置は、内輪と外輪との間の円環状空間の一端開口にノズルを対向させ、このノズルから吐出させた圧縮空気の力によって玉(転動体)を移動させるものである。
特開2004−100850号公報 特開平9−225757号公報 特開2001−241458号公報
しかし、特許文献2に記載のベアリング組立装置では、冶具によって玉を直接操作するため、玉に傷がつく可能性がある。このように玉に傷がつくと、転がり軸受の動作時に振動や騒音が発生する可能性がある。このため、転動体の等配処理は、玉と接触することなしに行うことが望ましい。
一方、特許文献3に記載の等配装置では、空気圧を利用して非接触で転動体を移動させるため、転動体に傷をつけてしまうことがない。
ここで、近年は、環境問題への関心の高まりから、消費エネルギーの低減が強く求められているので、より電力消費量の小さい装置を用いて転動体の等配処理を行うことが求められている。
しかし、特許文献3に記載の等配装置では、転動体を空気圧で移動させるために大量の圧縮空気を消費する。このような大量の圧縮空気を得るためには、電力消費量の大きい大容量のコンプレッサを使用する必要がある。また、このように大容量のコンプレッサを設けることで、等配装置が大型化してしまう。
加えて、等配処理後にリテーナを内外輪間に挿入する際に、リテーナが玉に押し付けられるので、玉に傷がつく可能性がある。また、このようにリテーナを玉に押し付けることで、リテーナに変形が生じてしまう可能性がある。このようにリテーナに変形が生じると、リテーナと玉との接触圧が大きくなって、ボールベアリングの回転抵抗が大きくなってしまう可能性がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、高精度でありながら製造が容易な複列玉軸受とその製造方法、及び複列玉軸受用軸受部材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明は、シャフトと、該シャフトの外周側に略同軸にして設けられるスリーブと、前記シャフトと前記スリーブとの間に並列に介装される複数の軸受部材とを有し、これら軸受部材は、内輪と、該内輪の外周側に配置される外輪と、前記内輪と前記外輪との間に複数配置される玉と、前記内輪と前記外輪との間に配置されて前記玉を保持するリテーナとを有し、前記内輪の外周部には、該内輪の軸線方向の一端側から順に、前記内輪の軸線方向の他端側を向くアキシャル転動面と、前記内輪の軸線と同軸で前記アキシャル転動面の内径以下の径の円筒面状のラジアル転動面と、該ラジアル転動面から前記内輪の軸線方向の他端まで達していて外径が前記ラジアル転動面の径以下とされた導入面とが設けられており、前記外輪の内周部には、該外輪の軸線方向の一端側から順に、前記外輪の軸線方向の他端側を向くアキシャル転動面と、前記外輪の軸線と同軸で前記アキシャル転動面の外径以上の径の円筒内面状のラジアル転動面と、該ラジアル転動面から前記外輪の軸線方向の他端まで達していて内径が前記ラジアル転動面の径以上とされた導入面とが設けられており、前記内輪と前記外輪とは、互いの前記アキシャル転動面を向かい合わせた状態にして配置されており、前記複数の軸受部材のうち、少なくとも一対の軸受部材は、軸線方向の向きが逆向きとされている複列玉軸受を提供する。
このように構成される複列玉軸受は、シャフトとスリーブとの間に複数の軸受部材(玉軸受)を介装することによって製造される。
各軸受部材の内輪の外周部には、ラジアル転動面の軸線方向の一方の側に、外径がラジアル転動面の径以下とされた導入面が設けられている。また、各軸受部材の外輪の内周部には、ラジアル転動面の軸線方向の一方の側に、内径がラジアル転動面の径以上とされた導入面が設けられている。すなわち、これら内外輪には、それぞれのラジアル転動面の軸線方向の一端側に、ラジアル転動面よりも突出する部分がなく、これら内外輪のラジアル転動面は、それぞれの軸線方向の一方の側が開放されている。
これにより、内輪の外周部または外輪の内周部に予め玉を保持させておいたリテーナを設置し、この状態で、互いのアキシャル転動面が向かい合うようにして内外輪を組み合わせることで(すなわち、内輪の導入面側の端部を外輪の導入面側の端部側から外輪内に差し込むことで)、軸受部材を組み立てることができる。
このように、この複列玉軸受では、軸受部材として、片寄せ処理及び等配処理を行わずに組み立てることができる軸受部材を用いているので、片寄せ処理や等配処理に由来する性能低下が生じず、また、大掛かりな装置を用いずに製造することができる。
また、この複列玉軸受では、上記のように、リテーナを内外輪間に組み込む前に、リテーナに玉を保持させることができる。このため、リテーナにおいて玉を保持するポケットとなる開口部を、リテーナの径方向にのみ開口する構成とすることができる。これにより、リテーナの強度が確保されるので、リテーナの変形に由来する軸受部材の性能低下が生じにくい。
ここで、この複列玉軸受を構成する軸受部材の内外輪は、それぞれのラジアル転動面の軸線方向の他方の側に、ラジアル転動面から張り出すようにしてアキシャル転動面が設けられている。これにより、この軸受部材は、内外輪のアキシャル転動面同士を近接させる方向に加わるスラスト力を受けることができる。
本発明の複列玉軸受では、シャフトとスリーブとの間に介装される軸受部材のうち、少なくとも一対の軸受部材が、軸線方向の向きを逆向きにして配置されている。すなわち、この複列玉軸受では、少なくとも一対の軸受部材が、スラスト力を受けることができる方向を逆向きにして配置されている。このため、この複列玉軸受では、上記のように組み立てが容易な軸受部材を採用しながら、一般的な複列玉軸受と同様に、軸線方向のどちらの向きのスラスト力も受けることができる。
ここで、内外輪の導入面を、軸線方向の一端側からラジアル転動面に向かうにつれてその径がラジアル転動面の径に漸次近づく形状に形成してもよい。この場合には、導入面が、玉及びリテーナを設置する際にこれらをラジアル転動面に向けて案内するガイド面として機能するので、軸受部材の組み立てがさらに容易となる。
また、前記軸受部材の前記内輪と前記外輪とのうちの少なくともいずれか一方では、前記ラジアル転動面と前記アキシャル転動面とが滑らかな曲面で接続されていてもよい。
この場合には、複列玉軸受が外力を受けて軸受部材の玉が弾性変形した際に、玉がラジアル転動面とアキシャル転動面とを接続する曲面部分に面接触する。すなわち、この複列玉軸受は、外力を受けた際に軸受部材の玉とラジアル転動面及びアキシャル転動面とが接触する面積が大きいので、玉やラジアル転動面、アキシャル転動面に加わる力が分散されることになり、これらに損傷が生じにくい。
このため、この複列玉軸受は、耐久性に優れており、長期にわたって精度を維持することができる。
また、本発明は、シャフトと、該シャフトの外周側に略同軸にして設けられるスリーブと、前記シャフトと前記スリーブとの間に並列に介装される複数の軸受部材とを有する複列玉軸受の製造方法であって、前記軸受部材を、内輪と、該内輪の外周側に配置される外輪と、前記内輪と前記外輪との間に複数配置される玉と、前記内輪と前記外輪との間に配置されて前記玉を保持するリテーナとを有する構成とし、前記内輪を、その外周部に、該内輪の軸線方向の一端側から順に、前記内輪の軸線方向の他端側を向くアキシャル転動面と、前記内輪の軸線と同軸で前記アキシャル転動面の内径以下の径の円筒面状のラジアル転動面と、該ラジアル転動面から前記内輪の軸線方向の他端まで達していて外径が前記ラジアル転動面の径以下とされた導入面とが設けられた構成とし、前記外輪を、その内周部に、該外輪の軸線方向の一端側から順に、前記外輪の軸線方向の他端側を向くアキシャル転動面と、前記外輪の軸線と同軸で前記アキシャル転動面の外径以上の径の円筒内面状のラジアル転動面と、該ラジアル転動面から前記外輪の軸線方向の他端まで達していて内径が前記ラジアル転動面の径以上とされた導入面とが設けられた構成とし、前記内輪の前記外周部または前記外輪の前記内周部に、予め前記玉を保持させておいた前記リテーナを設置し、この状態で、互いの前記アキシャル転動面が向かい合うようにして前記内輪と前記外輪とを組み合わせて前記軸受部材を得て、前記シャフトと前記スリーブとの間に、少なくとも一対の前記軸受部材を、軸線方向の向きを逆向きにして配置する複列玉軸受の製造方法を提供する。
この複列玉軸受の製造方法では、軸受部材の内輪として、その外周部において、ラジアル転動面の軸線方向の一方の側に、外径がラジアル転動面の径以下とされた導入面が設けられているものを用いる。
また、この複列玉軸受の製造方法では、軸受部材の外輪として、その内周部において、ラジアル転動面の軸線方向の一方の側に、内径がラジアル転動面の径以上とされた導入面が設けられているものを用いる。
すなわち、この複列玉軸受の製造方法では、軸受部材の内外輪として、それぞれのラジアル転動面の軸線方向の一端側に、ラジアル転動面よりも突出する部分がなく、これら内外輪のラジアル転動面は、それぞれの軸線方向の一方の側が開放されているものを用いる。
これにより、内輪の外周部または外輪の内周部に予め玉を保持させておいたリテーナを設置し、この状態で、互いのアキシャル転動面が向かい合うようにして内外輪を組み合わせることで(すなわち、内輪の導入面側の端部を外輪の導入面側の端部側から外輪内に差し込むことで)、軸受部材を組み立てることができる。
このように、この複列玉軸受の製造方法では、片寄せ処理及び等配処理を行わずに軸受部材を組み立てることができるので、片寄せ処理や等配処理に由来する性能低下が生じず、また、大掛かりな装置を用いずに複列玉軸受を製造することができる。
ここで、この複列玉軸受の製造方法で用いる軸受部材の内外輪は、それぞれのラジアル転動面の軸線方向の他方の側に、ラジアル転動面から張り出すようにしてアキシャル転動面が設けられている。これにより、この軸受部材は、内外輪のアキシャル転動面同士を近接させる方向に加わるスラスト力を受けることができる。
本発明の複列玉軸受の製造方法では、シャフトとスリーブとの間に、少なくとも一対の軸受部材を、軸線方向の向きを逆向きにして配置する。すなわち、この複列玉軸受の製造方法では、少なくとも一対の軸受部材を、スラスト力を受けることができる方向を逆向きにして配置する。このため、この複列玉軸受の製造方法では、上記のように組み立てが容易な軸受部材を採用しながら、一般的な複列玉軸受と同様に、軸線方向のどちらの向きのスラスト力も受けることができる複列玉軸受を製造することができる。
また、この複列玉軸受の製造方法では、上記のように、リテーナを内外輪間に組み込む前に、リテーナに玉を保持させる。このため、リテーナにおいて玉を保持するポケットとなる開口部を、リテーナの径方向にのみ開口する構成とすることができる。これにより、リテーナの強度が確保されるので、リテーナの変形に由来する軸受部材の性能低下が生じにくい。
また、本発明は、内輪と、該内輪の外周側に配置される外輪と、前記内輪と前記外輪との間に複数配置される玉と、前記内輪と前記外輪との間に配置されて前記玉を保持するリテーナとを有し、前記内輪の外周部には、該内輪の軸線方向の一端側から順に、前記内輪の軸線方向の他端側を向くアキシャル転動面と、前記内輪の軸線と同軸で前記アキシャル転動面の内径以下の径の円筒面状のラジアル転動面と、該ラジアル転動面から前記内輪の軸線方向の他端まで達していて外径が前記ラジアル転動面の径以下とされた導入面とが設けられており、前記外輪の内周部には、該外輪の軸線方向の一端側から順に、前記外輪の軸線方向の他端側を向くアキシャル転動面と、前記外輪の軸線と同軸で前記アキシャル転動面の外径以上の径の円筒内面状のラジアル転動面と、該ラジアル転動面から前記外輪の軸線方向の他端まで達していて内径が前記ラジアル転動面の径以上とされた導入面とが設けられており、前記内輪と前記外輪とは、互いの前記アキシャル転動面を向かい合わせた状態にして配置されている複列玉軸受用軸受部材を提供する。
この複列玉軸受用軸受部材(以下、単に「軸受部材」と呼ぶ)は、内外輪のそれぞれのラジアル転動面の軸線方向の他方の側に、ラジアル転動面から張り出すようにしてアキシャル転動面が設けられている。すなわち、この軸受部材は、内外輪のアキシャル転動面同士を近接させる方向に加わるスラスト力を受けることができる。
このため、この軸受部材は、スラスト力を受けることができる方向を逆向きにして少なくとも一対配置することで、複列玉軸受の軸受部材として使用される。
この軸受部材の内外輪には、それぞれのラジアル転動面の軸線方向の一端側に、ラジアル転動面よりも突出する部分がなく、これら内外輪のラジアル転動面は、それぞれの軸線方向の一方の側が開放されている。
これにより、この軸受部材は、内輪の外周部または外輪の内周部に予め玉を保持させておいたリテーナを設置し、この状態で、互いのアキシャル転動面が向かい合うようにして内外輪を組み合わせることで(すなわち、内輪の導入面側の端部を外輪の導入面側の端部側から外輪内に差し込むことで)、組み立てることができる。
このように、この軸受部材は、片寄せ処理及び等配処理を行わずに組み立てることができるので、片寄せ処理や等配処理に由来する性能低下が生じず、また、大掛かりな装置を用いずに製造することができる。
ここで、内外輪の導入面を、軸線方向の一端側からラジアル転動面に向かうにつれてその径がラジアル転動面の径に漸次近づく形状に形成してもよい。この場合には、導入面が、玉及びリテーナを設置する際にこれらをラジアル転動面に向けて案内するガイド面として機能するので、軸受部材の組み立てがさらに容易となる。
また、この軸受部材では、上記のように、リテーナを内外輪間に組み込む前に、リテーナに玉を保持させることができる。このため、リテーナにおいて玉を保持するポケットとなる開口部を、リテーナの径方向にのみ開口する構成とすることができる。これにより、リテーナの強度が確保されるので、リテーナの変形に由来する軸受部材の性能低下が生じにくい。
また、本発明の軸受部材において、前記内輪と前記外輪とのうちの少なくともいずれか一方では、前記ラジアル転動面と前記アキシャル転動面とが滑らかな曲面で接続されていてもよい。
この場合には、軸受部材が外力を受けて玉が弾性変形した際に、玉がラジアル転動面とアキシャル転動面とを接続する曲面部分に面接触する。すなわち、この軸受部材は、外力を受けた際に玉とラジアル転動面及びアキシャル転動面とが接触する面積が大きいので、玉やラジアル転動面、アキシャル転動面に加わる力が分散されることになり、これらに損傷が生じにくい。
このため、この軸受部材は、耐久性に優れており、長期にわたって精度を維持することができる。
本発明に係る複列玉軸受は、高精度でありながら製造が容易である。また、本発明に係る複列玉軸受の製造方法、及び複列玉軸受用軸受部材によれば、高精度な複列玉軸受を容易に製造することができる。
以下に、本発明に係る複列軸受の一実施形態について、図1から図5を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態に示す複列玉軸受1は、シャフト2と、シャフト2の外側にシャフト2と略同軸にして設けられるスリーブ3と、シャフト2とスリーブ3との間に介装される第一玉軸受4(軸受部材)と、シャフト2とスリーブ3との間に、第一玉軸受4と並列にして介装される第二玉軸受5(軸受部材)とを有している。
シャフト2は、略円柱形状をなす部材であって、その長手方向の一端外周には第一玉軸受4が装着され、シャフト2の他端外周には第二玉軸受5が装着されている。また、シャフト2の一端には、第一玉軸受4を受ける外フランジ2aが形成されている。
スリーブ3は、略円筒形状をなす部材であって、長手方向の一方の端部内には拡径部3aが設けられている。この拡径部3a内には第一玉軸受4が取り付けられている。また、スリーブ3の他方の端部内には、拡径部3aと略同形状の拡径部3bが設けられている。この拡径部3b内には第二玉軸受5が取り付けられている。
具体的には、第一玉軸受4は、内輪4aと、内輪4aに対して同軸にして配置される外輪4bと、内輪4aと外輪4bとの間に介装される複数の玉4cと、各玉4cを第一玉軸受4の軸線回りに略等角度おきに配置した状態で保持するリテーナ4dとを有している。また、第一玉軸受4のシャフト2外に露出される端面側には、内輪4aと外輪4bとの間に形成される空間を覆う円環状のシール4eが、内外輪4a,4bと略同軸にして設けられている。
ここで、シャフト2と内輪4a、並びに外輪4bとスリーブ3とは、それぞれ圧入によって固定されている。
図2に示すように、内輪4aの外周部には、内輪4aの軸線方向の一端側から順に、内輪4aの軸線方向の他端側を向くアキシャル転動面11と、内輪4aの軸線と同軸でアキシャル転動面11の内径以下の径の円筒面状のラジアル転動面12と、ラジアル転動面12から内輪4aの軸線方向の他端まで達していて外径がラジアル転動面12の径以下とされた導入面13とが設けられている。
すなわち、この内輪4aでは、ラジアル転動面12の軸線方向の一端側に、ラジアル転動面12よりも突出する部分がなく、ラジアル転動面12の軸線方向の一方の側が開放されている。
本実施形態では、導入面13は、ラジアル転動面12と同一径の円筒面とされている。
また、ラジアル転動面12とアキシャル転動面11とは、滑らかな曲面で接続されている。
外輪4bの内周部には、外輪4bの軸線方向の一端側から順に、外輪4bの軸線方向の他端側を向くアキシャル転動面16と、外輪4bの軸線と同軸でアキシャル転動面16の外径以上の径の円筒内面状のラジアル転動面17と、ラジアル転動面17から外輪4bの軸線方向の他端まで達していて内径がラジアル転動面17の径以上とされた導入面18とが設けられている。
すなわち、この外輪4bでは、ラジアル転動面17の軸線方向の一端側に、ラジアル転動面17よりも突出する部分がなく、ラジアル転動面17の軸線方向の一方の側が開放されている。
本実施形態では、導入面18は、ラジアル転動面17と同一径の円筒面とされている。
また、ラジアル転動面17とアキシャル転動面16とは、滑らかな曲面で接続されている。
第一玉軸受4においては、内輪4aと外輪4bとは、アキシャル転動面11とアキシャル転動面16とを向かい合わせた状態にして配置されている。これにより、第一玉軸受4は、内外輪4a,4bのアキシャル転動面11,16同士を近接させる方向に加わるスラスト力を受けることができる。
リテーナ4dは、略円筒形状をなす部材であって、径方向に連通する開口部21が、軸線回りに略等角度おきに複数配置されている。これら開口部21は、それぞれ玉4cを保持するポケットとして機能する。本実施形態では、各開口部は、それぞれリテーナの径方向にのみ開口させられている。
第二玉軸受5は、第一玉軸受4とほぼ同様の構成とされている。具体的には、第二玉軸受5は、内輪5aと、内輪5aに対して同軸にして配置される外輪5bと、内輪5aと外輪5bとの間に介装される複数の玉5cと、各玉5cを第二玉軸受5の軸線回りに等角度配置した状態で保持するリテーナ5dとを有している。
また、第二玉軸受5のシャフト2外に露出される端面側には、内輪5aと外輪5bとの間に形成される空間を覆う円環状のシール5eが、内外輪5a,5bと略同軸にして設けられている。
これら内輪5a、外輪5b、玉5c、リテーナ5d、及びシール5eは、それぞれ第一玉軸受4の内輪4a、外輪4b、玉4c、リテーナ4d、及びシール4eと同一の構成とされている。
ここで、外輪5bとスリーブ3、並びに外輪5bとスリーブ3とは、それぞれ圧入によって固定されている。
以下、この複列玉軸受1の製造方法について説明する。
まず、第一玉軸受4及び第二玉軸受5の組み立て方法について説明する。
第一玉軸受4を組み立てるにあたっては、最初に、図3に示すように、リテーナ4dの各開口部21に、それぞれ玉4cを保持させる。
次に、このリテーナ4dを、導入面18側を上方に向けた外輪4b内に、上方から挿入する。
さらに、図4に示すように、この外輪4b及びリテーナ4dの内周側に、導入面13側を下方に向けた内輪4aを挿入する。すなわち、内輪4aと外輪4bとを、アキシャル転動面11とアキシャル転動面16とが向かい合うようにして、同軸に組み合わせる。
最後に、図5に示すように、外輪4bにシール4eを取り付けて、図6に示す本実施形態の第一玉軸受4を得る。
なお、この第一玉軸受4の組み立て方法では、外輪4bによって玉4c、リテーナ4d、及び内輪4aが支持されるので、外輪4bを保持することで、第一玉軸受4全体を容易にハンドリングすることができる。
第二玉軸受5についても、上記の第一玉軸受4の組み立て手順と同じ手順で組み立てを行う。
このようにして得た第一玉軸受4の内輪4aに、シャフト2を圧入して、これらの固定を行う。このとき、シャフト2は外フランジ2aの設けられていない他端側から内輪4aに圧入して外フランジ2aが内輪4aに当接する位置まで移動させる。これにより、内輪4aが外フランジ2aに受けられるので、シャフト2に対して内輪4aがより確実に固定される。本実施形態では、第一玉軸受4は、内輪4aのアキシャル転動面11側の端面が外フランジ2aに受けられる向きにして、シャフト2に固定されるようになっている。
次に、第一玉軸受4の外輪4bを、スリーブ3の拡径部3aに圧入して、これらの固定を行う。このとき、外輪4bは、拡径部3aの終端まで移動させる。これにより、外輪4bのアキシャル転動面18側の端面が拡径部3aの終端部に受けられるので、シャフト2に対して外輪4bがより確実に固定される。
続いて、シャフト2の他端側から、シャフト2とスリーブ3との間に、第二玉軸受5を圧入して、これらの固定を行うことで、本実施形態に係る複列軸受1を得る。
このとき、第二玉軸受5は、第一玉軸受4とは逆向きにして圧入を行う。
これにより、この複列玉軸受1では、上記のように組み立てが容易な第一及び第二玉軸受4,5を採用しながら、一般的な複列玉軸受と同様に、軸線方向のどちらの向きのスラスト力も受けることができる。
また、この圧入の際に、外輪5bは、拡径部3bの終端まで移動させる。これにより、外輪5bが拡径部3bの終端部に受けられるので、シャフト2に対して外輪5bがより確実に固定される。また、第一玉軸受4と第二玉軸受5との間の距離が所定距離(拡径部3a,3b間の距離に等しい)に規定される。
この圧入の際に内輪5aに加えられた押圧力は、第二玉軸受5に対する与圧として作用する。また、このように内輪5aに加えられた押圧力は、第二玉軸受5の玉5c、第二玉軸受の外輪5b、及びスリーブ3を介して第一玉軸受4の外輪4bに伝達されて、第一玉軸受4に対する与圧としても作用する。
このため、第二玉軸受5の圧入の際に、圧入に用いる圧力を適正に調整することで、第一及び第二玉軸受4,5にそれぞれ適切な与圧を付与して、がたつきのない複列玉軸受1を得る。
このように、本実施形態に係る複列玉軸受1では、軸受部材として、玉4c,5cの片寄せ処理及び等配処理を行わずに組み立てられる第一及び第二玉軸受4,5を用いているので、玉の片寄せ処理や等配処理に由来する性能低下が生じない。また、第一及び第二玉軸受4,5は、大掛かりな装置を用いずに製造することができるので、複列軸受1の製造コストを低減することができる。
また、この複列玉軸受1は、その製造工程において、上記のように、第一及び第二玉軸受4,5の内外輪間にリテーナ4d,5dを組み込む前に、リテーナ4d,5dに玉4c,5cをそれぞれ保持させることができる。このため、リテーナ4d、5dにおいて玉4c、5cを保持するポケットとなる開口部21を、リテーナ4d、5dの径方向にのみ開口する構成とすることができる。これにより、リテーナ4d、5dの強度が確保されるので、リテーナ4d、5dの変形に由来する第一及び第二玉軸受4,5の性能低下が生じにくく、軸受精度が高い。
また、本実施形態では、第一玉軸受4において、内輪4aのラジアル転動面12とアキシャル転動面11、及び外輪4bのラジアル転動面17とアキシャル転動面16とが、それぞれ滑らかな曲面で接続されている。また、第二玉軸受5においても同様の構成が採用されている。
これにより、複列玉軸受1が外力を受けて第一及び第二玉軸受4、5の玉4c,5cが弾性変形した際に、玉4c,5cがそれぞれラジアル転動面とアキシャル転動面とを接続する曲面部分に面接触する。すなわち、この複列玉軸受1は、外力を受けた際に第一及び第二玉軸受4,5の玉4c,5cとラジアル転動面及びアキシャル転動面とが接触する面積が大きいので、玉4c,5cやラジアル転動面、アキシャル転動面に加わる力が分散されることになり、これらに損傷が生じにくい。
このため、この複列玉軸受1は、耐久性に優れており、長期にわたって精度を維持することができる。
ここで、上記実施の形態では、第一及び第二玉軸受4,5を、外輪4b、5bに対してリテーナ4d、5dを挿入したのちに、外輪4b、5bに内輪4a,5aを挿入する例を示したが、これに限られることなく、内輪4a,5aを、導入面13,18側が上方に位置する向きにした状態で、玉4c,5cを保持させたリテーナ4d,5dをラジアル転動面12,17の外周に装着し、その後、内輪4a,5aの外周に、外輪4b、5bを配置してもよい。
また、第一玉軸受4と第二玉軸受5とのうちのいずれか一方、もしくは両方において、内外輪の導入面13,18を、それぞれ軸線方向の一端側からラジアル転動面12,17に向かうにつれてその径がラジアル転動面12,17の径に漸次近づく形状に形成してもよい。この場合には、導入面13,18が、玉4c,5c及びリテーナ4d,5dを設置する際にこれらをラジアル転動面12,17に向けて案内するガイド面として機能するので、第一、第二玉軸受4,5の組み立てがさらに容易となる。
本発明の一実施形態に係る複列軸受を示す縦断面図である。 図1の拡大図である。 本発明の一実施形態に係る複列軸受の製造工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る複列軸受の製造工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る複列軸受の製造工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る複列軸受の製造工程を示す図である。
符号の説明
1 複列玉軸受
2 シャフト
3 スリーブ
4,5 第一、第二玉軸受(軸受部材)
4a,5a 内輪
4b、5b 外輪
4c,5c 玉
4d,5d リテーナ
11 アキシャル転動面
12 ラジアル転動面
13 導入面
16 アキシャル転動面
17 ラジアル転動面
18 導入面

Claims (5)

  1. シャフトと、
    該シャフトの外周側に略同軸にして設けられるスリーブと、
    前記シャフトと前記スリーブとの間に並列に介装される複数の軸受部材とを有し、
    これら軸受部材は、内輪と、
    該内輪の外周側に配置される外輪と、
    前記内輪と前記外輪との間に複数配置される玉と、
    前記内輪と前記外輪との間に配置されて前記玉を保持するリテーナとを有し、
    前記内輪の外周部には、該内輪の軸線方向の一端側から順に、前記内輪の軸線方向の他端側を向くアキシャル転動面と、前記内輪の軸線と同軸で前記アキシャル転動面の内径以下の径の円筒面状のラジアル転動面と、該ラジアル転動面から前記内輪の軸線方向の他端まで達していて外径が前記ラジアル転動面の径以下とされた導入面とが設けられており、
    前記外輪の内周部には、該外輪の軸線方向の一端側から順に、前記外輪の軸線方向の他端側を向くアキシャル転動面と、前記外輪の軸線と同軸で前記アキシャル転動面の外径以上の径の円筒内面状のラジアル転動面と、該ラジアル転動面から前記外輪の軸線方向の他端まで達していて内径が前記ラジアル転動面の径以上とされた導入面とが設けられており、
    前記内輪と前記外輪とは、互いの前記アキシャル転動面を向かい合わせた状態にして配置されており、
    前記複数の軸受部材のうち、少なくとも一対の軸受部材は、軸線方向の向きが逆向きとされている複列玉軸受。
  2. 前記軸受部材の前記内輪と前記外輪とのうちの少なくともいずれか一方では、前記ラジアル転動面と前記アキシャル転動面とが滑らかな曲面で接続されている請求項1記載の複列玉軸受。
  3. シャフトと、該シャフトの外周側に略同軸にして設けられるスリーブと、前記シャフトと前記スリーブとの間に並列に介装される複数の軸受部材とを有する複列玉軸受の製造方法であって、
    前記軸受部材を、内輪と、
    該内輪の外周側に配置される外輪と、
    前記内輪と前記外輪との間に複数配置される玉と、
    前記内輪と前記外輪との間に配置されて前記玉を保持するリテーナとを有する構成とし、
    前記内輪を、その外周部に、該内輪の軸線方向の一端側から順に、前記内輪の軸線方向の他端側を向くアキシャル転動面と、前記内輪の軸線と同軸で前記アキシャル転動面の内径以下の径の円筒面状のラジアル転動面と、該ラジアル転動面から前記内輪の軸線方向の他端まで達していて外径が前記ラジアル転動面の径以下とされた導入面とが設けられた構成とし、
    前記外輪を、その内周部に、該外輪の軸線方向の一端側から順に、前記外輪の軸線方向の他端側を向くアキシャル転動面と、前記外輪の軸線と同軸で前記アキシャル転動面の外径以上の径の円筒内面状のラジアル転動面と、該ラジアル転動面から前記外輪の軸線方向の他端まで達していて内径が前記ラジアル転動面の径以上とされた導入面とが設けられた構成とし、
    前記内輪の前記外周部または前記外輪の前記内周部に、予め前記玉を保持させておいた前記リテーナを設置し、
    この状態で、互いの前記アキシャル転動面が向かい合うようにして前記内輪と前記外輪とを組み合わせて前記軸受部材を得て、
    前記シャフトと前記スリーブとの間に、少なくとも一対の前記軸受部材を、軸線方向の向きを逆向きにして配置する複列玉軸受の製造方法。
  4. 内輪と、
    該内輪の外周側に配置される外輪と、
    前記内輪と前記外輪との間に複数配置される玉と、
    前記内輪と前記外輪との間に配置されて前記玉を保持するリテーナとを有し、
    前記内輪の外周部には、該内輪の軸線方向の一端側から順に、前記内輪の軸線方向の他端側を向くアキシャル転動面と、前記内輪の軸線と同軸で前記アキシャル転動面の内径以下の径の円筒面状のラジアル転動面と、該ラジアル転動面から前記内輪の軸線方向の他端まで達していて外径が前記ラジアル転動面の径以下とされた導入面とが設けられており、
    前記外輪の内周部には、該外輪の軸線方向の一端側から順に、前記外輪の軸線方向の他端側を向くアキシャル転動面と、前記外輪の軸線と同軸で前記アキシャル転動面の外径以上の径の円筒内面状のラジアル転動面と、該ラジアル転動面から前記外輪の軸線方向の他端まで達していて内径が前記ラジアル転動面の径以上とされた導入面とが設けられており、
    前記内輪と前記外輪とは、互いの前記アキシャル転動面を向かい合わせた状態にして配置されている複列玉軸受用軸受部材。
  5. 前記内輪と前記外輪とのうちの少なくともいずれか一方では、前記ラジアル転動面と前記アキシャル転動面とが滑らかな曲面で接続されている請求項4記載の複列玉軸受用軸受部材。
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