JPWO2009025383A1 - 研磨組成物 - Google Patents

研磨組成物 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2009025383A1
JPWO2009025383A1 JP2009529087A JP2009529087A JPWO2009025383A1 JP WO2009025383 A1 JPWO2009025383 A1 JP WO2009025383A1 JP 2009529087 A JP2009529087 A JP 2009529087A JP 2009529087 A JP2009529087 A JP 2009529087A JP WO2009025383 A1 JPWO2009025383 A1 JP WO2009025383A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
weight
amino acid
load
polishing rate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009529087A
Other languages
English (en)
Inventor
浩士 新田
浩士 新田
義之 松村
義之 松村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitta DuPont Inc
Original Assignee
Nitta Haas Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitta Haas Inc filed Critical Nitta Haas Inc
Publication of JPWO2009025383A1 publication Critical patent/JPWO2009025383A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/31Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to form insulating layers thereon, e.g. for masking or by using photolithographic techniques; After treatment of these layers; Selection of materials for these layers
    • H01L21/3205Deposition of non-insulating-, e.g. conductive- or resistive-, layers on insulating layers; After-treatment of these layers
    • H01L21/321After treatment
    • H01L21/32115Planarisation
    • H01L21/3212Planarisation by chemical mechanical polishing [CMP]
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09GPOLISHING COMPOSITIONS; SKI WAXES
    • C09G1/00Polishing compositions
    • C09G1/02Polishing compositions containing abrasives or grinding agents

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

本発明の目的は、リセスおよびディッシングの発生を抑え、より研磨速度が高い研磨組成物を提供することである。本発明の研磨組成物は、金属膜、特に銅(Cu)膜に好適な研磨組成物であって、アンモニア、過酸化水素、アミノ酸およびアニオン系界面活性剤を含み、残部が水である。これらを含むことで、特に第2段階研磨で使用した際に、リセスおよびディッシングの発生を抑えることができる。

Description

本発明は、金属膜研磨用、特に銅膜研磨用の研磨組成物に関する。
半導体集積回路(LSI)の高集積化および小型化への要求に応えるため、メモリ機能、ロジック機能などの種々の機能を有する複数の半導体素子を一つの基板上に3次元的に搭載する、システムインパッケージ(SIP)と呼ばれる手法が開発されている。これに伴い、基板上に形成される配線数およびバンプ数が増加し、各配線の径が小さくなり従来工法のビルドアップ法および機械研削では微細な配線形成が困難になってきている。
このため、従来から配線材料として用いられてきたアルミニウムに代えて、アルミニウムよりも電気抵抗の低い銅、銅合金などが代替利用される。ところが、銅は、その特性上、アルミニウムのようなドライエッチングによる配線形成が困難であるため、ダマシン法と呼ばれる配線形成法が確立されている。
半導体プロセスに用いられるダマシン法によれば、たとえば、二酸化シリコン膜で被覆された基板表面に、形成しようとする配線パターンに対応する溝および形成しようとするプラグ(基板内部の配線との電気的接続部分)に対応する孔を形成した後、溝および孔の内壁面にチタン、窒化チタン、タンタル、窒化タンタル、タングステンなどからなるバリアメタル膜(絶縁膜)を形成し、次いでめっきなどにより基板表面の全面に銅膜を被覆して溝および孔に銅を埋め込み、さらに溝および孔以外の領域の余分な銅膜を化学的機械的研磨法(CMP、chemical mechanical polishing)によって除去することにより、基板表面に配線およびプラグが形成される。
同様にして、SIPにもダマシン法およびCMPを適用できるが、基板表面に被覆された銅膜などの金属膜の膜厚が5μm以上にも及ぶため、CMPによる加工時間の増加及び大幅な生産性悪化が懸念される。
金属層に対するCMPにおいては、酸性領域において化学反応により金属表面に生じた化合物を研磨砥粒によって研磨するといったプロセスで研磨が進行していると考えられることから、金属層に対するCMPに用いられるスラリーは通常酸性である(特開2002−270545号公報参照)。
しかし、酸性スラリーは、研磨枚数が増加するにつれて研磨速度が低下する傾向にあり、また、研磨後に砥粒を除去するためのアルカリ性洗浄液を使用すると、pHショックによって砥粒が凝集してしまうことなどから、酸性スラリーに代わって高速研磨可能なアルカリ性スラリーが望まれている。
アルカリ性スラリーとしては、特開2002−270545号公報に開示されているように、アゾール基を分子中に3個以上含む化合物、酸化剤、およびアミノ酸、有機酸、無機酸から選ばれた1種または2種以上、界面活性剤を含む研磨組成物が検討されている。また、酸化剤としては、オゾン、過酸化水素、過ヨウ素酸塩などが用いられ、界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性界面活性剤が用いられる。
アゾール基を分子中に3個以上含む化合物によって保護膜を形成し、バリアメタルの研磨速度を制御してエロージョンの抑制を可能としている。
本発明の目的は、リセスおよびディッシングの発生を抑え、より研磨速度が高い研磨組成物を提供することである。
本発明は、アンモニア、過酸化水素、アミノ酸、アニオン性界面活性剤を含むことを特徴とする研磨組成物である。
また本発明は、pHが7〜11.5であることを特徴とする。
また本発明は、前記アミノ酸が、中性アミノ酸であることを特徴とする。
また本発明は、前記中性アミノ酸が、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンおよびトリプトファンから選ばれる少なくとも1つである。
通常、金属層は複数段階の研磨によって行われ、第1段階研磨では、金属層の厚みを減らすことを主たる目的としているために、用いる研磨組成物も高速化可能なものが求められる。また、第2段階研磨では厚みが減った金属層を完全に除去し、配線およびプラグを形成する。
金属層を完全に除去するには、薄く絶縁層まで研磨するオーバーポリッシングが必要であるが、従来の研磨組成物では、オーバーポリッシングを行う際にリセスやディッシングが発生してしまう。また、従来の研磨組成物は、荷重依存性がなく、研磨速度も低いために、研磨に非常に時間を要する。
本発明の目的、特色、および利点は、下記の詳細な説明と図面とからより明確になるであろう。
低荷重条件(27hPa)の研磨速度と高荷重条件(140hPa)の研磨速度の測定結果を示すグラフである。 アミノ酸含有量による研磨速度への影響を示すグラフである。 アンモニア含有量による研磨速度への影響を示すグラフである。 pHによる研磨速度への影響を示すグラフである。 砥粒の有無による荷重依存性への影響を示すグラフである。 砥粒の含有量による荷重依存性への影響を示すグラフである。 ディッシング量の測定結果を示すグラフである。 各荷重条件での研磨速度の測定結果を示すグラフである。
以下図面を参考にして本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
本発明の研磨組成物は、金属膜、特に銅(Cu)膜に好適な研磨組成物であって、アンモニア、過酸化水素、アミノ酸、アニオン性界面活性剤を含み、残部が水である。これらを含むことで、特に第2段階研磨で使用した際に、リセスおよびディッシングの発生を抑え、より高い研磨速度が実現できる。
特に、低加重での研磨速度は低く、高荷重での研磨速度はより高い荷重依存性を有することで被研磨物であるウェハの配線部分において、優れた段差解消性を示す。
以下、本発明の研磨組成物について詳細に説明する。
アルカリ領域では、アンモニア(NH3)は、Cuに対する錯化剤および酸化剤として働き、(1)式のように反応して錯体を形成する。
Cu + 4NH4 + → [Cu(NH342+ …(1)
銅膜のCMPでは、このテトラアンミン銅錯体が研磨パッドとの接触によって除去され、研磨が進行すると考えられている。
本発明の研磨組成物におけるアンモニアの含有量は、研磨組成物全量の0.3〜9重量%であり、好ましくは1〜5重量%である。アンモニアの含有量が0.3重量%未満では、十分な研磨速度が得られず、9重量%を越えると低荷重での研磨速度が高くなり段差解消性が低下する。
また本発明は、過酸化水素を含むことで、過酸化水素が酸化剤として機能し、さらに高速な研磨速度を実現するとともに、均一性が大きく向上する。これは、過酸化水素を添加することで、研磨組成物の流量に依存しなくなり、被研磨物表面における研磨組成物の局所的な流量のばらつきが発生したとしても、被研磨物全体が一様に研磨されるからである。
本発明の研磨組成物における過酸化水素の含有量は、研磨組成物全量0.05〜5.0重量%であり、好ましくは0.1〜4.0重量%である。過酸化水素の含有量が0.05重量%未満では、十分な研磨速度が得られず、5.0重量%を越えると、被研磨物のエッチングレートが高くなりすぎて好ましくない。
本発明は、さらにアミノ酸を含むことで、優れた荷重依存性を発揮するとともに、従来よりもさらに高速な研磨速度を実現している。
アミノ酸によって、被研磨物表面に脆弱な反応膜を形成させると同時に、被研磨物表面へのエッチング力が抑制される。したがって、研磨パッドと接触する被研磨物表面は除去されるが、研磨パッドと接触しない埋め込み部分の凹部の底は除去されず、優れた荷重依存性が発揮されて段差解消性が向上する。
本発明の研磨組成物に含まれるアミノ酸としては、いずれを用いても同様の効果が発揮されるが、ディッシングの抑制という観点では、中性アミノ酸を用いることが好ましい。アミノ酸は、文献(伊東、児玉訳「マクマリー 有機化学概説」、第2版、株式会社東京化学同人、1992年11月24日、p.463−467)などによれば、一般式(2)にて側鎖がRで示される構造を有する。アミノ酸は側鎖の性質によって中性、塩基性または酸性に分類され、中性の側鎖を有するものが中性アミノ酸であり、酸性の側鎖を有するものが酸性アミノ酸であり、塩基性の側鎖を有するものが塩基性アミノ酸である。
Figure 2009025383
中性アミノ酸は、中性の側鎖を有し、その多くは電子供与性を有する官能基を含んでいる。側鎖の電子供与性により、カルボキシル基の活性が高まり、被研磨物である金属表面に配位することで、研磨圧力27hPa以下では脱離しない強度の反応膜を形成する。また中性アミノ酸は、その中性側鎖が露出するように金属表面に配位する。また、互いに隣接する中性側鎖によって金属表面に電子雲が形成され、これがアンモニウムイオンの金属表面への移動を阻害することにより、金属表面のエッチングを抑制する。
このように、中性アミノ酸を用いることで、被研磨物表面に反応性の低い官能基(メチル基、エチル基、環状を有するフェニル基やインドール基など)による膜形成を行い、被研磨物表面へのエッチング力をさらに抑制して、ディッシングを抑えることができる。また、電子供与性を持つ官能基としては、メチル基、エチル基とその存在数、または環状を有するもので例えばフェニル基やインドール基が適している。
アミノ酸を用いることで、低荷重では研磨速度を抑制し、高荷重では研磨速度を向上させることができるが、中性アミノ酸の中でも上述した官能基を持つグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンおよびトリプトファンから選ばれる少なくとも1つを用いることで、研磨速度を低く抑える低荷重域を広げることができる。これにより、所定の荷重(たとえば39hPa)を超えるまでの低荷重域では、研磨速度を十分に低く抑え、所定の荷重を超えると、急激に研磨速度が上昇するという優れた荷重依存性を発揮する。
また、特にインドール環を持つトリプトファンは電子供与性の他に、インドール骨格内に持つアミド結合が研磨組成物中に存在するアンモニアやアミン類を捕捉させるため、アンモニアやアミン類による被研磨物表面へのエッチング能力を抑制することができ、中性アミノ酸の中でも特に適している。
本発明の研磨組成物におけるアミノ酸の含有量は、研磨組成物全量の0.1〜10重量%である。アミノ酸の含有量が0.1重量%未満および10重量%を越えると低荷重での研磨速度が高くなり段差解消性が低下する。
さらに研磨組成物中にアニオン性界面活性剤が存在すると、前述のテトラアンミン銅錯体の周りをアニオン性界面活性剤が取り囲むように配位し、一種の保護膜が形成される。
この保護膜によって、銅のエッチングが抑制され、ディッシングなどの抑制、段差解消性の向上が実現される。また保護膜は低荷重の研磨では除去されにくく低荷重での研磨速度を抑制するとともに、荷重が高くなると容易に除去され、テトラアンミン銅錯体による研磨促進効果が発揮される。
本発明の研磨組成物に含まれるアニオン性界面活性剤としては、ポリアクリル酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、フェノールスルホン酸、ジオクチルスルホサクシネート、アルキルスルホネート、ジオクチルスルホコハク酸、アルカンスルホン酸塩、瘁|オレフィンスルホン酸塩などが挙げられ、これらの中でもアルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましく、特にはドデシルベンゼンスルホン酸塩が好ましい。
本発明の研磨組成物におけるアニオン性界面活性剤の含有量は、研磨組成物全量の0.01〜3.0重量%であり、好ましくは0.05〜2.0重量%である。アニオン性界面活性剤の含有量が0.01重量%未満では、低荷重での研磨速度が高くなり段差解消性が低下し、3.0重量%を越えると、十分な研磨速度が得られない。
さらに本発明は、砥粒を含むことで、被研磨物の表層に形成された反応層および保護層を物理的に削り取ることができるので、特に高荷重条件において、研磨速度が向上する。
砥粒としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、コロイダルアルミナ、ヒュームドアルミナおよびセリアなどが挙げられる。
荷重依存性に基づく段差解消性は、砥粒の含有量にかかわらず発揮されるので、本発明の研磨組成物における砥粒の含有量は、実使用上問題のない含有量であればよい。
本発明の研磨組成物において、そのpHは中性およびアルカリ性で、具体的には7〜11.5である。酸性の場合は、前述のように好ましくなく、またpHが11.5を超えると高荷重条件での研磨速度が低すぎて好ましくない。
本発明の研磨組成物には、上記の組成に加えてさらに、非イオン性界面活性剤、pH調整剤などを含んでいてもよい。
非イオン性界面活性剤としては、脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸ジエタノールアミド、脂肪酸エチレングリコールエステル、モノ脂肪酸グリセリンエステル、脂肪酸ソルビタンエステル、脂肪酸ショ糖エステル、アルキルポリオキシエチレンエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどが挙げられ、これらの中でもカルボキシメチルセルロースが好ましい。
pH調整剤としては、酸性成分として硝酸(HNO3)、硫酸、塩酸、酢酸、乳酸などが挙げられ、アルカリ性成分として水酸化カリウム(KOH)、水酸化カルシウム、水酸化リチウムなどが挙げられる。
本発明の研磨組成物は、その好ましい特性を損なわない範囲で、従来からこの分野の研磨用組成物に常用される各種の添加剤の1種または2種以上を含むことができる。
本発明の研磨組成物で用いられる水としては特に制限はないが、半導体デバイスなどの製造工程での使用を考慮すると、たとえば、純水、超純水、イオン交換水、蒸留水などが好ましい。
第2段階研磨において、絶縁体層上の金属層は研磨パッドとの接触により、上記のように完全に除去される。このとき、配線部分の金属表面はエッチングによって除去される。さらに、研磨を進行させてオーバーポリッシングを行うと、絶縁体層は、研磨パッドとの接触により荷重が付加され、アルカリ性の研磨組成物によって研磨が進行するが、エッチングによって除去された配線部分への荷重は低下するので、荷重依存性を有する本発明の研磨組成物では配線部分の研磨速度が大きく低下する。これによりリセスおよびディッシングの発生を抑制することができ、均一な研磨面が得られることになる。
本発明の研磨組成物の製造方法について説明する。
研磨組成物が、砥粒を含まず、アンモニア、過酸化水素、アミノ酸およびアニオン性界面活性剤からなる場合は、これらの化合物をそれぞれ適量、さらに全量が100重量%になる量の水を用い、これらの成分を一般的な手順に従って、所望のpHとなるように水中に均一に溶解または分散させることによって製造することができる。
研磨組成物が、砥粒を含む場合は、まず、水にアニオン性界面活性剤を混合させ、濃度30%のアンモニア水溶液を所定量だけ混合した後にアミノ酸を添加することでアルカリ溶液を得る。このアルカリ溶液に対して、pHが4.0〜6.0に調整されたシリカ分散液を所定の濃度になるように混合する。シリカを含むアルカリ溶液に、濃度30%の過酸化水素水を所定量だけ混合することで本発明の研磨組成物が得られる。
本発明の研磨組成物は、LSI製造工程における各種金属膜の研磨に好適に使用することができ、特にダマシン法によって金属配線を形成する際のCMP工程において、金属膜を研磨するための研磨スラリーとして好適に使用できる。より具体的には、SIPにおいてLSIチップを積層するための金属配線、半導体デバイスの上層銅配線(この銅配線の形成には膜厚5μm以上の銅膜を研磨する必要がある)などを形成する際の金属膜研磨スラリーとして非常に好適に使用できる。すなわち、本発明の組成物は、ダマシン法によるCMP工程用金属膜研磨組成物として特に有用である。
また、ここで研磨対象になる金属膜としては、基板表面に被覆される銅、銅合金などの金属膜、タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン、タングステンなどが挙げられる。この中でも、特に銅の金属膜が好ましい。
以下では、本発明の実施例について説明する。
本発明の実施例を以下のような組成で作製した。
(実施例1)
アンモニア 2重量%
過酸化水素 0.5重量%
アミノ酸:グリシン 1重量%
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5重量%
砥粒:コロイダルシリカ 2重量%
水 残部
(実施例2)
アンモニア 2重量%
過酸化水素 0.5重量%
アミノ酸:アラニン 1重量%
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5重量%
砥粒:コロイダルシリカ 2重量%
水 残部
(実施例3)
アンモニア 2重量%
過酸化水素 0.5重量%
アミノ酸:セリン 1重量%
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5重量%
砥粒:コロイダルシリカ 2重量%
水 残部
(実施例4)
アンモニア 2重量%
過酸化水素 0.5重量%
アミノ酸:スレオニン 1重量%
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5重量%
砥粒:コロイダルシリカ 2重量%
水 残部
(実施例5)
アンモニア 2重量%
過酸化水素 0.5重量%
アミノ酸:システイン 1重量%
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5重量%
砥粒:コロイダルシリカ 2重量%
水 残部
(実施例6)
アンモニア 2重量%
過酸化水素 0.5重量%
アミノ酸:メチオニン 1重量%
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5重量%
砥粒:コロイダルシリカ 2重量%
水 残部
(実施例7)
アンモニア 2重量%
過酸化水素 0.5重量%
アミノ酸:バリン 1重量%
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5重量%
砥粒:コロイダルシリカ 2重量%
水 残部
(実施例8)
アンモニア 2重量%
過酸化水素 0.5重量%
アミノ酸:ロイシン 1重量%
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5重量%
砥粒:コロイダルシリカ 2重量%
水 残部
(実施例9)
アンモニア 2重量%
過酸化水素 0.5重量%
アミノ酸:アスパラギン酸 1重量%
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5重量%
砥粒:コロイダルシリカ 2重量%
水 残部
(実施例10)
アンモニア 2重量%
過酸化水素 0.5重量%
アミノ酸:ヒスチジン 1重量%
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5重量%
砥粒:コロイダルシリカ 2重量%
水 残部
(実施例11)
アンモニア 2重量%
過酸化水素 0.5重量%
アミノ酸:トリプトファン 1重量%
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5重量%
砥粒:コロイダルシリカ 2重量%
水 残部
(実施例12)
アンモニア 2重量%
過酸化水素 0.5重量%
アミノ酸:プロリン 1重量%
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5重量%
砥粒:コロイダルシリカ 2重量%
水 残部
(実施例13)
アンモニア 1.5重量%
過酸化水素 0.5重量%
アミノ酸:イソロイシン 1重量%
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5重量%
砥粒:コロイダルシリカ 0.5重量%
水 残部
(比較例1)
アンモニア 2重量%
過酸化水素 0.5重量%
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5重量%
砥粒:コロイダルシリカ 2重量%
水 残部
(比較例2)
アンモニア 2重量%
過酸化水素 0.5重量%
アデニン 1重量%
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5重量%
砥粒:コロイダルシリカ 2重量%
水 残部
実施例1〜12、比較例ともにpHは、9.5に調整した。
実施例13はpHを、10.5に調整した。
実施例1〜13は、添加したアミノ酸の種類をそれぞれ変えたものである。比較例1は、アミノ酸を含まないこと以外は実施例と同様であり、比較例2は、アミノ酸の代わりにアデニンを含むこと以外は実施例と同様である。
[荷重依存性評価]
まず、これらの実施例および比較例を用いて、低荷重および高荷重の研磨速度を測定し、荷重依存性を評価した。
研磨条件および研磨速度の評価方法は以下に示す通りである。
・研磨条件
被研磨基板:φ100mm銅めっき基板
研磨装置:ECOMET4(BUEHLER社製)
研磨パッド:IC1400(ニッタ・ハース社製)
研磨定盤相対速度:745mm/sec
研磨荷重面圧:27hPa,140hPa
研磨用組成物流量:30ml/min
研磨時間:60秒間
・研磨速度
研磨速度は、単位時間当たりに研磨によって除去された基板の厚み(μm/min)で表される。研磨によって除去された基板の厚みは、基板重量の減少量を測定し、基板の研磨面の面積で割ることで算出した。
低荷重条件(27hPa)の研磨速度と高荷重条件(140hPa)の研磨速度の測定結果を表1および図1に示す。
Figure 2009025383
比較例1は、アミノ酸を含まないために低荷重条件での研磨速度を低く抑えることができず、荷重依存性は見られなかった。比較例2は、荷重依存性はやや見られたが、高荷重条件での研磨速度が不十分であった。
アミノ酸を含む実施例1〜13については、荷重依存性が明確に見られ、高荷重条件で高い研磨速度を実現できた。
[アミノ酸含有量検討]
アミノ酸としてアスパラギン酸を含む実施例9の組成を基に、アミノ酸含有量を0〜25重量%まで変化させたときの低荷重(7hPa)および高荷重(140hPa)の研磨速度を測定した。
研磨条件および研磨速度の評価方法は上記と同様である。
図2は、アミノ酸含有量による研磨速度への影響を示すグラフである。
横軸はアミノ酸含有量[重量%]を示し、縦軸は研磨速度[μm/min]を示す。
グラフからわかるように、含有量が0および12.5重量%以上では、低荷重(7hPa)での研磨速度が高くなることから、アミノ酸含有量の適用範囲は、0.10〜10重量%である。
[アンモニア含有量検討]
アミノ酸としてアスパラギン酸を含む実施例9の組成を基に、アンモニア含有量を0〜15重量%まで変化させたときの低荷重(7hPa)および高荷重(140hPa)の研磨速度を測定した。
研磨条件および研磨速度の評価方法は上記と同様である。
図3は、アンモニア含有量による研磨速度への影響を示すグラフである。
横軸はアンモニア含有量[重量%]を示し、縦軸は研磨速度[μm/min]を示す。
グラフからわかるように、含有量が10重量%以上では、低荷重(7hPa)での研磨速度が高くなり、アンモニアを含まない(含有量が0重量%)場合は、低荷重、高荷重ともに研磨速度が0であることから、アンモニア含有量の適用範囲は、0.30〜9重量%である。また、より高い研磨速度を実現していることから1〜5重量%が好適範囲であるといえる。
[pH検討]
アミノ酸としてアスパラギン酸を含む実施例9の組成を基に、pHを6.5〜12まで変化させたときの低荷重(7hPa)および高荷重(140hPa)の研磨速度を測定した。
研磨条件および研磨速度の評価方法は上記と同様である。
図4は、pHによる研磨速度への影響を示すグラフである。
横軸はpH[−]を示し、縦軸は研磨速度[μm/min]を示す。
グラフからわかるように、pHが6.5および12では、高荷重(140hPa)での研磨速度が低過ぎることから、pHの適用範囲は7〜11.5である。
[砥粒の有無および砥粒含有量検討]
アミノ酸としてアスパラギン酸を含む実施例9の組成を基に、pHを9.75としたときの砥粒の有無による荷重依存性への影響を検討した。
研磨条件および研磨速度の評価方法は上記と同様である。
図5は、砥粒の有無による荷重依存性への影響を示すグラフである。
横軸は荷重[hPa]を示し、縦軸は研磨速度[μm/min]を示す。
グラフからわかるように、荷重が7hPa,140hPaの条件では砥粒の有無にかかわらず、同じ研磨速度であり、荷重依存性が見られる。
砥粒を含む場合は、より低荷重側で研磨速度の上昇が見られ、砥粒を含まない場合は、より高荷重側で研磨速度の上昇が見られた。
砥粒の含有量についても実施例9の組成を基に、含有量を0.5〜17重量%まで変化させたときの荷重依存性への影響を検討した。
研磨条件および研磨速度の評価方法は上記と同様である。
図6は、砥粒の含有量による荷重依存性への影響を示すグラフである。
横軸は荷重[hPa]を示し、縦軸は研磨速度[μm/min]を示す。
グラフからわかるように、砥粒の含有量にかかわらず、同様の荷重依存性が見られた。
[ディッシング評価]
ディッシングの評価を行うために、実施例14〜18および比較例3を以下のような組成で作製した。
(実施例14)
アンモニア 1.5重量%
過酸化水素 0.5重量%
アミノ酸:トリプトファン 1.0重量%
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5重量%
砥粒:コロイダルシリカ 0.5重量%
水 残部
(実施例15)
アミノ酸としてトリプトファンの代わりにプロリンを用いたこと以外は、実施例14と同様にして実施例15を得た。
(実施例16)
アミノ酸としてトリプトファンの代わりにアラニンを用いたこと以外は、実施例14と同様にして実施例16を得た。
(実施例17)
アミノ酸としてトリプトファンの代わりにグリシンを用いたこと以外は、実施例14と同様にして実施例17を得た。
(実施例18)
アミノ酸としてトリプトファンの代わりにアスパラギン酸を用いたこと以外は、実施例14と同様にして実施例18を得た。
(比較例3)
アミノ酸の代わりにマレイン酸を用いたこと以外は、実施例14と同様にして比較例3を得た。
実施例14〜18、比較例3ともにpHは、10.5に調整した。
研磨条件およびディッシングの評価方法は以下の通りである。
・研磨条件
被研磨基板:φ100mm銅めっき基板
研磨装置:ECOMET4(BUEHLER社製)
研磨パッド:IC1400(ニッタ・ハース社製)
研磨定盤相対速度:1000mm/sec
研磨荷重面圧:140hPa
研磨用組成物流量:30ml/min
・ディッシング量
被研磨基板であるφ100mm銅めっき基板として、配線幅200μm、配線間隔200μmで深さが10μmの銅配線が設けられ、厚みが10μmの銅めっき膜が全面に形成されたものを用いた。このような銅めっき基板を研磨して銅配線を露出させたのち、オーバーポリッシュを行いディッシング量を測定した。
配線露出後さらに追加研磨したときに研磨されるであろう銅膜厚みの量をオーバーポリッシュ量とし、配線露出までの研磨速度に基づいて、このオーバーポリッシュ量に相当する研磨時間を実施例、比較例ごとに設定して追加研磨を行った。
追加研磨の終了後、銅配線の表面に形成された凹みの深さを表面粗さ測定器(商品名 SURFCOM 1400D、 株式会社東京精密製)によって測定し、測定結果をディッシング量とした。
図7は、ディッシング量の測定結果を示すグラフである。
横軸はオーバーポリッシング量[μm]を示し、縦軸はディッシング量[μm]を示す。
グラフ1は、実施例14(トリプトファン含有)を示し、グラフ2は、実施例15(プロリン含有)を示し、グラフ3は、実施例16(アラニン含有)を示し、グラフ4は、実施例17(グリシン含有)を示し、グラフ5は、実施例18(アスパラギン酸含有)を示し、グラフ6は、比較例3(マレイン酸含有)を示す。
グラフからわかるように、比較例3は、ディッシング量が多く、オーバーポリッシュ量の増加に伴ってディッシング量が増加した。
これに対して実施例14〜18は、追加研磨当初はディッシングが発生するもののディッシング量は少なく、オーバーポリッシュ量が増加してもほぼ一定のディッシング量に抑えられた。
さらに、酸性アミノ酸を含む実施例18のディッシング量よりも中性アミノ酸を含む実施例14〜17のディッシング量のほうがより少なく、中性アミノ酸のほうがディッシングの発生を抑制できることがわかった。
[中性アミノ酸の荷重依存性]
ディッシング特性に優れる中性アミノ酸を対象に、さらに詳細な荷重依存性について評価した。
荷重依存性の評価を行うために、実施例19〜28を以下のような組成で作製した。
(実施例19)
アンモニア 1.5重量%
過酸化水素 0.5重量%
アミノ酸:グリシン 2.0重量%
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.5重量%
砥粒:コロイダルシリカ 0.5重量%
水 残部
(実施例20)
アミノ酸としてグリシンの代わりにアラニンを用いたこと以外は、実施例19と同様にして実施例20を得た。
(実施例21)
アミノ酸としてグリシンの代わりにバリンを用いたこと以外は、実施例19と同様にして実施例21を得た。
(実施例22)
アミノ酸としてグリシンの代わりにロイシンを用いたこと以外は、実施例19と同様にして実施例22を得た。
(実施例23)
アミノ酸としてグリシンの代わりにイソロイシンを用いたこと以外は、実施例19と同様にして実施例23を得た。
(実施例24)
アミノ酸としてグリシンの代わりにプロリンを用いたこと以外は、実施例19と同様にして実施例24を得た。
(実施例25)
アミノ酸としてグリシンの代わりにトリプトファンを用いたこと以外は、実施例19と同様にして実施例25を得た。
(実施例26)
アミノ酸としてグリシンの代わりにトレオニンを用いたこと以外は、実施例19と同様にして実施例26を得た。
(実施例27)
アミノ酸としてグリシンの代わりにセリンを用いたこと以外は、実施例19と同様にして実施例27を得た。
(実施例28)
アミノ酸としてグリシンの代わりにメチオニンを用いたこと以外は、実施例19と同様にして実施例28を得た。
実施例19〜28のpHは、10.5に調整した。
研磨条件は以下の通りであり、研磨速度の評価方法は上記と同様である。
・研磨条件
被研磨基板:φ100mm銅めっき基板
研磨装置:ECOMET4(BUEHLER社製)
研磨パッド:IC1400(ニッタ・ハース社製)
研磨定盤相対速度:745mm/sec
研磨荷重面圧:27hPa、39hPa、70hPa、140hPa、240hPa
研磨用組成物流量:30ml/min
研磨時間:60秒間
各荷重条件での研磨速度の測定結果を図8に示す。
トレオニン、セリン、メチオニンを用いた場合、27hPaの荷重条件と240hPaの荷重条件とでは、研磨速度が大きく異なり荷重依存性は見られたが、荷重が増加するにしたがって、研磨速度も上昇する傾向が見られた。
これに対してグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンおよびトリプトファンを用いた場合、39hPa、70hPaなどの荷重条件でも研磨速度を低く抑えることができる。これにより、低荷重域では、研磨速度を十分に低く抑え、高荷重域では、研磨速度を大きく上昇させるというより優れた荷重依存性を発揮する。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は特許請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。
本発明によれば、アンモニア、過酸化水素、アミノ酸、アニオン性界面活性剤を含むことを特徴とする。
これにより、特に第2段階研磨で使用した際に、リセスおよびディッシングの発生を抑え、より高い研磨速度が実現できる。
また本発明によれば、pHが7〜11.5の範囲で好適に使用することができる。酸性の場合は、前述のように好ましくなく、またpHが11.5を超えると高荷重条件での研磨速度が低すぎて好ましくない。
また本発明によれば、前記アミノ酸が、中性アミノ酸であることを特徴とする。
これにより、ディッシングの発生をさらに抑えることができる。
また本発明によれば、前記中性アミノ酸が、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンおよびトリプトファンから選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする。
これらの中性アミノ酸を用いることにより、研磨速度を低く抑える低荷重域を広げることができ、より優れた荷重依存性を発揮する。
【0002】
生じた化合物を研磨砥粒によって研磨するといったプロセスで研磨が進行していると考えられることから、金属層に対するCMPに用いられるスラリーは通常酸性である(特開2002−270545号公報参照)。
しかし、酸性スラリーは、研磨枚数が増加するにつれて研磨速度が低下する傾向にあり、また、研磨後に砥粒を除去するためのアルカリ性洗浄液を使用すると、pHショックによって砥粒が凝集してしまうことなどから、酸性スラリーに代わって高速研磨可能なアルカリ性スラリーが望まれている。
アルカリ性スラリーとしては、特開2002−270545号公報に開示されているように、アゾール基を分子中に3個以上含む化合物、酸化剤、およびアミノ酸、有機酸、無機酸から選ばれた1種または2種以上、界面活性剤を含む研磨組成物が検討されている。また、酸化剤としては、オゾン、過酸化水素、過ヨウ素酸塩などが用いられ、界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性界面活性剤が用いられる。
アゾール基を分子中に3個以上含む化合物によって保護膜を形成し、バリアメタルの研磨速度を制御してエロージョンの抑制を可能としている。
本発明の目的は、リセスおよびディッシングの発生を抑え、より研磨速度が高い研磨組成物を提供することである。
本発明は、アンモニア、過酸化水素、アミノ酸、アルキルベンゼンスルホン酸塩を含むことを特徴とする研磨組成物である。
また本発明は、pHが7〜11.5であることを特徴とする。
また本発明は、前記アミノ酸が、中性アミノ酸であることを特徴とする。
また本発明は、前記中性アミノ酸が、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンおよびトリプトファンから選ばれる少なくとも1つである。
発明の開示
[0003]
通常、金属層は複数段階の研磨によって行われ、第1段階研磨では、金属層の厚みを減らすことを主たる目的としているために、用いる研磨組成物も高速化可能なものが求められる。また、第2段階研磨では厚みが減った金属層を完全に除去し、配線およびプラグを形成する。
【0006】
本発明の研磨組成物におけるアミノ酸の含有量は、研磨組成物全量の0.1〜10重量%である。アミノ酸の含有量が0.1重量%未満および10重量%を越えると低荷重での研磨速度が高くなり段差解消性が低下する。
さらに研磨組成物中にアルキルベンゼンスルホン酸塩が存在すると、前述のテトラアンミン銅錯体の周りをアルキルベンゼンスルホン酸塩が取り囲むように配位し、一種の保護膜が形成される。
この保護膜によって、銅のエッチングが抑制され、ディッシングなどの抑制、段差解消性の向上が実現される。また保護膜は低荷重の研磨では除去されにくく低荷重での研磨速度を抑制するとともに、荷重が高くなると容易に除去され、テトラアンミン銅錯体による研磨促進効果が発揮される。
本発明の研磨組成物に含まれるアルキルベンゼンスルホン酸塩としては、ドデシルベンゼンスルホン酸塩が好ましい。
本発明の研磨組成物におけるアルキルベンゼンスルホン酸塩の含有量は、研磨組成物全量の0.01〜3.0重量%であり、好ましくは0.05〜2.0重量%である。アルキルベンゼンスルホン酸塩の含有量が0.01重量%未満では、低荷重での研磨速度が高くなり段差解消性が低下し、3.0重量%を越えると、十分な研磨速度が得られない。
さらに本発明は、砥粒を含むことで、被研磨物の表層に形成された反応層および保護層を物理的に削り取ることができるので、特に高荷重条件において、研磨速度が向上する。
砥粒としては、この分野で常用されるものを使用でき、たとえば、コロイダルシリカ、ヒュームドシリカ、コロイダルアルミナ、ヒュームドアルミナおよびセリアなどが挙げられる。
荷重依存性に基づく段差解消性は、砥粒の含有量にかかわらず発揮されるので、本発明の研磨組成物における砥粒の含有量は、実使用上問題のない含有量であれ
【0008】
によりリセスおよびディッシングの発生を抑制することができ、均一な研磨面が得られることになる。
本発明の研磨組成物の製造方法について説明する。
研磨組成物が、砥粒を含まず、アンモニア、過酸化水素、アミノ酸およびアルキルベンゼンスルホン酸塩からなる場合は、これらの化合物をそれぞれ適量、さらに全量が100重量%になる量の水を用い、これらの成分を一般的な手順に従って、所望のpHとなるように水中に均一に溶解または分散させることによって製造することができる。
研磨組成物が、砥粒を含む場合は、まず、水にアルキルベンゼンスルホン酸塩を混合させ、濃度30%のアンモニア水溶液を所定量だけ混合した後にアミノ酸を添加することでアルカリ溶液を得る。このアルカリ溶液に対して、pHが4.0〜6.0に調整されたシリカ分散液を所定の濃度になるように混合する。シリカを含むアルカリ溶液に、濃度30%の過酸化水素水を所定量だけ混合することで本発明の研磨組成物が得られる。
本発明の研磨組成物は、LSI製造工程における各種金属膜の研磨に好適に使用することができ、特にダマシン法によって金属配線を形成する際のCMP工程において、金属膜を研磨するための研磨スラリーとして好適に使用できる。より具体的には、SIPにおいてLSIチップを積層するための金属配線、半導体デバイスの上層銅配線(この銅配線の形成には膜厚5μm以上の銅膜を研磨する必要がある)などを形成する際の金属膜研磨スラリーとして非常に好適に使用できる。すなわち、本発明の組成物は、ダマシン法によるCMP工程用金属膜研磨組成物として特に有用である。
また、ここで研磨対象になる金属膜としては、基板表面に被覆される銅、銅合金などの金属膜、タンタル、窒化タンタル、チタン、窒化チタン、タングステンなどが挙げられる。この中でも、特に銅の金属膜が好ましい。
実施例
[0006]
以下では、本発明の実施例について説明する。
本発明の実施例を以下のような組成で作製した。
(実施例1)
アンモニア 2重量%
過酸化水素 0.5重量%
【0020】
にして実施例28を得た。
実施例19〜28のpHは、10.5に調整した。
研磨条件は以下の通りであり、研磨速度の評価方法は上記と同様である。
・研磨条件
被研磨基板:φ100mm銅めっき基板
研磨装置:ECOMET4(BUEHLER社製)
研磨パッド:IC1400(ニッタ・ハース社製)
研磨定盤相対速度:745mm/sec
研磨荷重面圧:27hPa、39hPa、70hPa、140hPa、240hPa
研磨用組成物流量:30ml/min
研磨時間:60秒間
各荷重条件での研磨速度の測定結果を図8に示す。
トレオニン、セリン、メチオニンを用いた場合、27hPaの荷重条件と240hPaの荷重条件とでは、研磨速度が大きく異なり荷重依存性は見られたが、荷重が増加するにしたがって、研磨速度も上昇する傾向が見られた。
これに対してグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンおよびトリプトファンを用いた場合、39hPa、70hPaなどの荷重条件でも研磨速度を低く抑えることができる。これにより、低荷重域では、研磨速度を十分に低く抑え、高荷重域では、研磨速度を大きく上昇させるというより優れた荷重依存性を発揮する。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施できる。したがって、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、本発明の範囲は特許請求の範囲に示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。
産業上の利用可能性
[0007]
本発明によれば、アンモニア、過酸化水素、アミノ酸、アルキルベンゼンスルホン酸塩を含むことを特徴とする。
これにより、特に第2段階研磨で使用した際に、リセスおよびディッシングの発生を

Claims (4)

  1. アンモニア、過酸化水素、アミノ酸、アニオン性界面活性剤を含むことを特徴とする研磨組成物。
  2. pHが7〜11.5であることを特徴とする請求項1記載の研磨組成物。
  3. 前記アミノ酸が、中性アミノ酸であることを特徴とする請求項1または2記載の研磨組成物。
  4. 前記中性アミノ酸が、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリンおよびトリプトファンから選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項3記載の研磨組成物。
JP2009529087A 2007-08-23 2008-08-25 研磨組成物 Pending JPWO2009025383A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007217672 2007-08-23
JP2007217672 2007-08-23
PCT/JP2008/065130 WO2009025383A1 (ja) 2007-08-23 2008-08-25 研磨組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2009025383A1 true JPWO2009025383A1 (ja) 2010-11-25

Family

ID=40378281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009529087A Pending JPWO2009025383A1 (ja) 2007-08-23 2008-08-25 研磨組成物

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20100207057A1 (ja)
JP (1) JPWO2009025383A1 (ja)
KR (1) KR20100065333A (ja)
CN (1) CN101878520A (ja)
TW (1) TW200916567A (ja)
WO (1) WO2009025383A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20090093118A1 (en) * 2005-04-14 2009-04-09 Showa Denko K.K. Polishing composition
JP5472585B2 (ja) * 2008-05-22 2014-04-16 Jsr株式会社 化学機械研磨用水系分散体および化学機械研磨方法
JP5877940B2 (ja) * 2010-04-08 2016-03-08 株式会社フジミインコーポレーテッド 銅及びシリコンが表面に露出したウェーハの研磨方法
CN102373014A (zh) * 2010-08-24 2012-03-14 安集微电子(上海)有限公司 一种化学机械抛光液
EP2625237A4 (en) * 2010-10-05 2014-03-19 Basf Se CHEMICAL MECHANICAL POLISHING COMPOSITION (CMP)
JP2015028968A (ja) * 2013-07-30 2015-02-12 Jsr株式会社 化学機械研磨用水系分散体および化学機械研磨方法、ならびに化学機械研磨用水系分散体調製用キット
IL262380B (en) * 2016-04-27 2022-08-01 Basf Se Use of chemical mechanical polishing preparation for polishing substrates containing cobalt and/or cobalt alloy
WO2018055985A1 (ja) * 2016-09-23 2018-03-29 株式会社フジミインコーポレーテッド 研磨用組成物、ならびにこれを用いた研磨方法および半導体基板の製造方法
JP7057662B2 (ja) * 2017-12-26 2022-04-20 ニッタ・デュポン株式会社 研磨組成物、及び、研磨速度を調整する方法
KR102026250B1 (ko) * 2018-02-05 2019-09-27 에스케이실트론 주식회사 웨이퍼 연마 장치용 연마 패드 및 그의 제조방법
JP7220532B2 (ja) * 2018-07-31 2023-02-10 ニッタ・デュポン株式会社 研磨用スラリー
WO2023036720A1 (en) * 2021-09-07 2023-03-16 Merck Patent Gmbh Selective self-assembled monolayers via spin-coating method for use in dsa

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4187497B2 (ja) * 2002-01-25 2008-11-26 Jsr株式会社 半導体基板の化学機械研磨方法
CN1665902A (zh) * 2002-06-07 2005-09-07 昭和电工株式会社 金属抛光组合物,使用组合物进行抛光的方法以及使用抛光方法来生产晶片的方法
US7368388B2 (en) * 2005-04-15 2008-05-06 Small Robert J Cerium oxide abrasives for chemical mechanical polishing
JP2007073548A (ja) * 2005-09-02 2007-03-22 Fujimi Inc 研磨方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW200916567A (en) 2009-04-16
KR20100065333A (ko) 2010-06-16
WO2009025383A1 (ja) 2009-02-26
US20100207057A1 (en) 2010-08-19
CN101878520A (zh) 2010-11-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2009025383A1 (ja) 研磨組成物
KR101805678B1 (ko) 코발트­함유 기판의 화학적 기계적 연마(cmp)
TWI506128B (zh) 研磨用組成物及研磨方法
FR2890393A1 (fr) Suspension de polissage polymere pour le retrait de barrieres
JP5613283B2 (ja) 研磨スラリー組成物
KR20060044569A (ko) 연마용 조성물 및 연마방법
KR102586317B1 (ko) 코발트 및/또는 코발트 합금을 포함하는 기판의 폴리싱을 위한 화학 기계적 폴리싱 (cmp) 조성물의 사용
JP2006196887A (ja) ケミカルメカニカルポリッシングのための選択的スラリー
JP2006100835A (ja) ケミカルメカニカルポリッシングのための選択的バリヤスラリー
CN1742065A (zh) 可选择性阻隔金属的抛光液
JP5036955B2 (ja) 金属膜研磨組成物および金属膜の研磨方法
CN1837319A (zh) 抛光用组合物及其抛光方法
JP2018506607A (ja) コバルト及び/又はコバルト合金含有の基板の研磨のための化学機械研磨(cmp)組成物の使用
US8425276B2 (en) Polishing composition
JP2005167219A (ja) バリヤ除去のための組成物及び方法
JP2005175218A (ja) 銅配線研磨用スラリー
JP2011082512A (ja) 砥粒無含有化学機械研磨組成物
JP5308984B2 (ja) 金属膜研磨組成物および金属膜の研磨方法
CN109972145A (zh) 一种化学机械抛光液
JP2019520697A (ja) コバルト及び/又はコバルト合金を含む基板の研磨のための化学機械研磨(cmp)組成物の使用方法
KR20100031780A (ko) 연마조성물
TW201927954A (zh) 化學機械拋光液
JP5741864B2 (ja) 研磨組成物
KR100772925B1 (ko) 구리 다마신 공정용 화학 기계적 연마 슬러리 조성물
JP5703060B2 (ja) 化学的機械的研磨液