JPWO2009008049A1 - エレベータ装置 - Google Patents

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Abstract

エレベータ装置においては、複数の巻上機を制御する制御装置は、各電動機の回転速度及び回転時磁極位置を推定する回転速度・回転時磁極位置推定部を有している。エンコーダのうちのいずれかが故障した状態でかごを走行させる場合、所定の回転速度以下の低速領域では、正常なエンコーダが設けられた巻上機の電動機のみが駆動される。所定の回転速度よりも高速の低速外領域では、正常なエンコーダが設けられた巻上機の電動機が駆動されるとともに、故障したエンコーダが設けられた巻上機の電動機が、回転速度・回転時磁極位置推定部による推定値に基づいて駆動される。

Description

この発明は、かごを昇降させるための複数の巻上機を有するエレベータ装置に関するものである。
従来のエレベータ装置では、複数の駆動部のうちのいずれかの故障が検出された場合、統合指令部により、正常な駆動部の発生可能駆動力と、かごを昇降させるために必要な必要駆動力との差が演算され、正常な駆動部に対してのみ運転指令が出力される。これにより、発生可能駆動力の範囲内で、低速運転又は通常運転が行われる(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−199395号公報
上記のような従来のエレベータ装置では、駆動部が故障した場合には、その故障箇所によらず正常な駆動部のみが駆動されるので、駆動部の中のエンコーダのみが故障し、エンコーダ以外の機器が正常な場合にも、その駆動部は使用されなくなり、駆動力がかなり制限されてしまう。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、エンコーダが故障した場合に、故障したエンコーダが設けられた巻上機の駆動を可能とし、十分な駆動力を確保することができるエレベータ装置を得ることを目的とする。
この発明によるエレベータ装置は、かご、電動機と、電動機の回転を検出するためのエンコーダとをそれぞれ有し、かごを昇降させる複数の巻上機、及び巻上機を制御する制御装置を備え、制御装置は、各電動機の回転速度及び回転時磁極位置を推定する回転速度・回転時磁極位置推定部を有し、エンコーダのうちのいずれかが故障した状態でかごを走行させる場合、所定の回転速度以下の低速領域では、正常なエンコーダが設けられた巻上機の電動機のみを駆動し、所定の回転速度よりも高速の低速外領域では、正常なエンコーダが設けられた巻上機の電動機を駆動させるとともに、故障したエンコーダが設けられた巻上機の電動機を、回転速度・回転時磁極位置推定部による推定値に基づいて駆動させる。
この発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。 図1の第1及び第2の制御装置本体を示すブロック図である。 図1の第2のエンコーダが故障した場合の第1及び第2の制御装置の動作を示すフローチャートである。 図1の第2のエンコーダが故障した場合のかご速度、第1の電動機の駆動状態、及び第2の電動機の駆動状態の関係を示すタイミングチャートである。 この発明の実施の形態2によるエレベータ装置を示す構成図である。
以下、この発明の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータ装置を示す構成図である。図において、昇降路の上部には、第1の巻上機1が設けられている。第1の巻上機1は、第1の電動機2、第1の電動機2により回転される第1の駆動シーブ3、第1の駆動シーブ3の回転を制動する第1のブレーキ4、及び第1の駆動シーブ3の回転に応じた信号を発生する第1のエンコーダ5を有している。第1の駆動シーブ3は、第1の電動機2と同軸に設けられている。
昇降路の下部には、第2の巻上機6が設けられている。第2の巻上機6は、第2の電動機7、第2の電動機7により回転される第2の駆動シーブ8、第2の駆動シーブ8の回転を制動する第2のブレーキ9、及び第2の駆動シーブ8の回転に応じた信号を発生する第2のエンコーダ10を有している。第2の駆動シーブ8は、第2の電動機7と同軸に設けられている。また、第1及び第2の電動機2,7としては、それぞれ同期電動機が用いられている。
第1及び第2の駆動シーブ3,8には、懸架手段である複数本(図では1本のみ示す)の主索11が巻き掛けられている。かご12及び釣合おもり13は、主索11により昇降路内に吊り下げられ、第1及び第2の巻上機1,6の駆動力により昇降される。かご12の下部には、主索11が巻き掛けられた複数のかご吊り車14a,14bが設けられている。釣合おもり13の上部には、主索11が巻き掛けられた釣合おもり吊り車15が設けられている。
昇降路の上部には、主索11が巻き掛けられた返し車16が設けられている。主索11の第1の端部(かご側端部)11aは、昇降路の上部に設けられた第1の綱止め部17に接続されている。主索11の第2の端部(釣合おもり側端部)11bは、昇降路の上部に設けられた第2の綱止め部18に接続されている。
主索11は、第1の端部11a側から順に、かご吊り車14a,14b、第1の駆動シーブ3、第2の駆動シーブ8、返し車16及び釣合おもり吊り車15に巻き掛けられている。即ち、かご12及び釣合おもり13は、2:1ローピング方式で昇降路内に吊り下げられている。
第1の巻上機1は、第1の制御装置19により制御される。第1の制御装置19は、第1の電動機2に電力を供給する第1の電力変換器20、及び第1の電力変換器20を制御する第1の制御装置本体(第1の制御ブロック)21を有している。
第2の巻上機6は、第2の制御装置22により制御される。第2の制御装置22は、第2の電動機7に電力を供給する第2の電力変換器23、及び第2の電力変換器23を制御する第2の制御装置本体(第2の制御ブロック)24を有している。第1及び第2の巻上機1,6は、通常は互いに同期して駆動、即ち揃速制御される。
第1及び第2の制御装置本体21,24は、それぞれマイクロコンピュータを有している。即ち、第1及び第2の制御装置本体21,24の機能は、例えばマイクロコンピュータによる演算処理により実現することができる。実施の形態1の制御装置は、第1及び第2の制御装置19,22を有している。
図2は図1の第1及び第2の制御装置本体21,24を示すブロック図である。なお、図2では、第1のエンコーダ5が正常で、第2のエンコーダ10が故障した場合の第1及び第2の制御装置本体21,24の機能構成を示している。
第1の制御装置本体21は、第1の回転速度・磁極位置検出部25、かご位置演算部26、かご負荷検出部27、速度パターン生成部28、第1の速度制御器29及び第1の電流制御器30を有している。
第1の回転速度・磁極位置検出部25は、第1のエンコーダ5からの信号に基づいて、第1の電動機2の回転速度及び磁極位置を演算する。かご位置演算部26は、第1のエンコーダ5からの信号に基づいて、かご12の位置を演算する。かご負荷検出部27は、秤装置からの信号に基づいて、乗客の重量を含むかご12の重量をかご負荷として計測する。
速度パターン生成部28は、かご負荷、かご位置及び次回停止位置の情報に基づいて、かご12の速度パターンを生成し、速度パターンに応じた速度指令を出力する。第1の速度制御器29は、速度パターン生成部28から得た速度指令と、第1の回転速度・磁極位置検出部25から得た回転速度の情報とに基づいて、電流指令を演算する。
第1の電流制御器30は、第1の速度制御器29から得た電流指令と、第1の電動機2に流れ込む電流の値とを比較し、第1の回転速度・磁極位置検出部25から得た磁極位置検出値を使用して、適切な電圧指令を演算する。また、第1の電流制御器30で演算された電圧指令は第1の電力変換器20に供給され、これにより第1の巻上機1が最適に運転される。
第2の制御装置本体24は、第2の回転速度・磁極位置検出部31、回転速度・回転時磁極位置推定部32、第2の速度制御器33、第2の電流制御器34及び巻上機駆動条件演算部35を有している。
第2の回転速度・磁極位置検出部31は、第2のエンコーダ10からの信号に基づいて、第2の電動機7の回転速度及び磁極位置を演算する。但し、第2のエンコーダ10からの信号が故障した場合、第2の回転速度・磁極位置検出部31からの情報は使用できなくなるため、回転速度・回転時磁極位置推定部32からの情報が代わりに使用される。
回転速度・回転時磁極位置推定部32は、第2の電動機7の誘起電圧を利用して、第2の電動機7の回転速度及び回転時磁極位置を推定する(例えば「電気学会技術報告第719号」pp.18〜19「PMSMセンサレス駆動法(2)モデル追従方式」参照)。なお、回転速度及び回転時磁極位置は、第2の電動機7に流れ込む電流の実測値と電機子電流指令値との差分に基づいて推定することもできる。
第2の速度制御器33は、第2のエンコーダ10の正常時には、第1の制御装置本体21の速度パターン生成部28から得た速度指令と、第2の回転速度・磁極位置検出部31から得た回転速度の情報とに基づいて、電流指令を演算する。
これに対して、第2のエンコーダ10の故障時には、第2の速度制御器33は、速度パターン生成部28から得た速度指令と、回転速度・回転時磁極位置推定部32から得た回転速度推定値とに基づいて、電流指令を演算する。
第2の電流制御器34は、第2のエンコーダ10の正常時には、第2の速度制御器33から得た電流指令と、第2の電動機7に流れ込む電流の値とを比較し、第2の回転速度・磁極位置検出部31から得た磁極位置検出値を使用して、適切な電圧指令を演算する。また、第2の電流制御器34で演算された電圧指令は第2の電力変換器23に供給され、これにより第2の巻上機6が最適に運転される。
これに対して、第2のエンコーダ10の故障時には、第2の電流制御器34は、第2の速度制御器33から得た電流指令と、第2の電動機7に流れ込む電流の値とを比較し、回転速度・回転時磁極位置推定部32から得た回転時磁極位置推定値を使用して、適切な電圧指令を演算する。
巻上機駆動条件演算部35は、駆動・停止指令を第2の電力変換器23に出力し、故障した第2のエンコーダ10を有する第2の巻上機6の駆動・停止を切り替える。具体的には、巻上機駆動条件演算部35は、回転速度・回転時磁極位置推定部32による回転速度推定値から求めた回転角速度ωと、第2の電動機7に流れ込む電流の検出値Iと、第2の電動機7の電機子巻線抵抗Rと、第2の電動機7の電機子巻線鎖交磁束数最大値(一定値)Φとから、第2の電動機7の回転中の誘起電圧ωΦと電機子巻線抵抗の電圧降下RIとを演算し、ωΦ>RIの条件で第2の電動機7を駆動させ、それ以外の条件では第2の電動機7を停止させる。
ここで、第2の電動機7の高速領域では、回転速度とともに誘起電圧が大きくなるため、回転速度・回転時磁極位置推定部32による磁極位置の推定精度も高くなる。これに対して、第2の電動機7の低速領域(ωΦ≦RI)では、誘起電圧が抵抗(R)による電圧降下よりも小さく、磁極位置検出情報となる誘起電圧が埋もれ、磁極位置推定値に誤差が生じる。
このように、第2の電動機7の低速領域では、回転速度・回転時磁極位置推定部32による磁極位置推定が不安定であるため、速度指令や電流指令が振動的になったり発振したりする可能性がある。このため、巻上機駆動条件演算部35では、低速領域による第2の電動機7の駆動を停止し、第2の電動機7の不安定な駆動を回避する。
また、電機子電流の指令値と実測値との差分を利用した磁極位置推定方法では、低速運転時の電流差分情報が小さくなるため、低速領域における磁極位置推定値の誤差が生じることになる。
図3は図1の第2のエンコーダ10が故障した場合の第1及び第2の制御装置19,22の動作を示すフローチャートである。第1及び第2の制御装置本体21,24は、かご12の走行中に第1及び第2のエンコーダ5,10から適正なパルス信号が出力されているかどうかを監視している。そして、例えば第2のエンコーダ10からの信号に異常が検出されると、第2のエンコーダ10に故障が発生したと判定する。
第2のエンコーダ10の故障が検出されると、かご12が緊急停止される(ステップS1)。緊急停止後、第1及び第2の制御装置本体21,24が監視している機器のうち、第2のエンコーダ10以外の機器に異常がないかどうかが確認(安全チェック)される(ステップS2)。
第2のエンコーダ10以外が正常であれば、かご負荷検出部27によりかご負荷が検出されるとともに、かご位置演算部26により現在停止中のかご12の位置が検出される(ステップS3)。そして、速度パターン生成部28により、最寄階又は緊急停止前に指定された階までかご12を走行(救出運転)させるための速度パターンが生成される(ステップS4)。
速度パターンが決定されると、第1及び第2のブレーキ4,9の両方が開放され、第1及び第2の駆動シーブ3,8が回転可能な状態にされる(ステップS5)。そして、第1の電動機2のみが駆動され、かご12の走行が開始される(ステップS6)。このとき、第2の電動機7は駆動されていないが、第2の駆動シーブ8及び第2の電動機7の回転子は主索11の移動により回転される。
第1の電動機2の駆動後は、ωΦ>RIの条件が満たされるかどうかが監視される(ステップS7)。かご12の走行速度が上がり、第2の電動機7におけるωΦ>RIの条件が満たされると、回転速度・回転時磁極位置推定部32による推定値の信頼性が確保されたと考えられるため、第2の電動機7の駆動が開始される(ステップS8)。第2の電動機7は、回転速度・回転時磁極位置推定部32から得られる回転速度推定値及び磁極位置推定値を用いて制御され、かご12は、第1及び第2の電動機2,7の両方の駆動力により通常運転と同等に走行される。
この後、目的階が近付いてかご12の速度が下がり、第2の電動機7における誘起電圧がωΦ≦RIとなると(ステップS9)、巻上機駆動条件演算部35により第2の電動機7が停止される(ステップS10)。そして、第1の電動機2のみによりかご12が着床される(ステップS11)。
かご12が目的階に着床されると、第1及び第2のブレーキ4,9が制動動作され、かごドア及び乗場ドアが戸開される(ステップS12)。これにより、かご12内の乗客の乗場への移動が可能となる。
図4は図1の第2のエンコーダ10が故障した場合のかご速度、第1の電動機2の駆動状態、及び第2の電動機7の駆動状態の関係を示すタイミングチャートである。図4において、時間領域t1は、救出運転前処理モード区間であり、図3のステップS1〜ステップS4に相当する。また、時間領域t2は、始動モード区間であり、図3のステップS5〜ステップS7に相当する。この始動モード区間では、第2の電動機7の回転速度が低速であるため、第1の電動機2のみが駆動されている。
さらに、時間領域t3は、低速外モード区間であり、図3のステップS8〜ステップS9に相当する。この低速外モード区間では、ωΦ>RIの条件が満たされているため、第1及び第2の電動機2,7の両方が駆動されている。さらにまた、時間領域t4は、停止モード区間であり、図3のステップS10〜ステップS12に相当する。この停止モード区間では、第2の電動機7が停止され、第1の電動機2のみにより、速度パターンに従ってかご12が減速停止される。
なお、ここでは第2のエンコーダ10が故障した場合についてのみ説明したが、第1のエンコーダ5の故障にも対応するため、第1の制御装置本体21にも回転速度・回転時磁極位置推定部32及び巻上機駆動条件演算部35が設けられているのは勿論である。また、第1のエンコーダ5が故障した場合にも速度パターンを生成するため、第2の制御装置本体24にもかご位置演算部26が設けられている。
このようなエレベータ装置では、電動機2,7の回転速度及び回転時磁極位置を推定する回転速度・回転時磁極位置推定部32を制御装置本体21,24に設け、例えば第2のエンコーダ10の故障が検出された場合、所定の回転速度以下の低速領域では、第1の巻上機1のみによりかご12を走行させ、所定の回転速度よりも高速の低速外領域(ωΦ>RI)では、第1及び第2の巻上機1,6の両方によりかご12を走行させるので、第2のエンコーダ10が故障した場合にも、第2の巻上機6の駆動を可能とし、十分な駆動力を確保することができる。また、第1のエンコーダ5が故障した場合にも、同様に第1の巻上機1の駆動を可能とし、十分な駆動力を確保することができる。
また、制御装置本体21,24は、巻上機駆動条件演算部35により、ωΦ>RIのときに低速外領域であると判定するので、簡単な構成により、巻上機1,6の回転速度が低速外領域に達したことを検出することができる。
実施の形態2.
次に、図5はこの発明の実施の形態2によるエレベータ装置を示す構成図である。実施の形態1では、2:1ローピング方式のエレベータ装置を示したが、実施の形態2では、1:1ローピング方式のエレベータ装置について説明する。
図において、昇降路の上部には、第1及び第2の巻上機1,6が設置されている。第1の駆動シーブ3には、懸架手段である複数本(図では1本のみ示す)の第1の主索41が巻き掛けられている。第2の駆動シーブ8には、懸架手段である複数本(図では1本のみ示す)の第2の主索42が巻き掛けられている。第1の主索41の一端部及び第2の主索42の一端部には、かご12が接続されている。即ち、かご12は、第1及び第2の主索41,42により吊り下げられている。
第1の主索41の他端部には、第1の釣合おもり43が接続されている。第2の主索42の他端部には、第2の釣合おもり44が接続されている。第1の巻上機1の近傍には、第1の主索41が巻き掛けられた第1のそらせ車45が配置されている。第2の巻上機6の近傍には、第2の主索42が巻き掛けられた第2のそらせ車46が配置されている。
かご12と第1の釣合おもり43との間には、第1の補償ロープ47が吊り下げられている。第1の補償ロープ47の下端部は、昇降路の下部に設けられた第1の張り車48に巻き掛けられている。かご12と第2の釣合おもり44との間には、第2の補償ロープ49が吊り下げられている。第2の補償ロープ49の下端部は、昇降路の下部に設けられた第2の張り車50に巻き掛けられている。他の構成及び巻上機1,6の駆動方法は、実施の形態1と同様である。
このような1:1ローピング方式のエレベータ装置であっても、エンコーダ5,10の故障時に実施の形態1と同様の運転方式を適用することができ、十分な駆動力を確保することができる。
なお、上記の例では、故障したエンコーダを有する巻上機の駆動条件をωΦ>RIとしたが、低速外領域の判定基準はこれに限定されるものではなく、例えば故障したエンコーダを有する巻上機の回転速度の推定値が所定値V以上であることを駆動条件としてもよい。巻上機1,6の容量や定格速度等の条件によっては、ωΦ>RIの条件を満たしても磁極位置推定値に誤差が含まれることがあるが、回転速度の推定値がV以上という条件設定にすれば、推定誤差が含まれる速度領域をより確実に除外することができる。
また、上記の例では、緊急停止後の救出運転について説明したが、救出運転後の本復旧(エンコーダ交換)するまでの仮復旧運転に上記の運転方式を継続的に適用することもできる。
さらに、上記の例ではトラクション式のエレベータ装置を示したが、巻胴式のエレベータ装置にもこの発明は適用できる。
さらにまた、上記の例では、2台の巻上機1,6を用いる場合を示したが、3台以上の巻上機を用いるエレベータ装置にもこの発明は適用できる。
また、上記の例では巻上機1,6毎に制御装置本体21,24を設けたが、複数の巻上機の制御を共通の制御装置本体により処理してもよい。
さらに、上記の例では、電動機2,7として同期電動機を用いたが、誘導電動機を用いてもこの発明は適用できる。

Claims (2)

  1. かご、
    電動機と、上記電動機の回転を検出するためのエンコーダとをそれぞれ有し、上記かごを昇降させる複数の巻上機、及び
    上記巻上機を制御する制御装置
    を備え、
    上記制御装置は、
    上記各電動機の回転速度及び回転時磁極位置を推定する回転速度・回転時磁極位置推定部を有し、
    上記エンコーダのうちのいずれかが故障した状態で上記かごを走行させる場合、所定の回転速度以下の低速領域では、正常な上記エンコーダが設けられた上記巻上機の上記電動機のみを駆動し、所定の回転速度よりも高速の低速外領域では、正常な上記エンコーダが設けられた上記巻上機の電動機を駆動させるとともに、故障した上記エンコーダが設けられた上記巻上機の電動機を、上記回転速度・回転時磁極位置推定部による推定値に基づいて駆動させるエレベータ装置。
  2. 上記各制御装置は、上記回転速度・回転時磁極位置推定部による回転速度推定値から求めた回転角速度ωと、上記電動機に流れ込む電流の検出値Iと、上記電動機の電機子巻線抵抗Rと、上記電動機の電機子巻線鎖交磁束数最大値Φとから、故障した上記エンコーダが設けられた上記電動機の回転中の誘起電圧ωΦと上記電機子巻線抵抗の電圧降下RIとを演算し、ωΦ>RIのときに低速外領域であると判定する請求項1記載のエレベータ装置。
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