JPWO2008140008A1 - テトラグリシジルアミノ化合物の製造方法 - Google Patents

テトラグリシジルアミノ化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

ジアミンとエピハロヒドリンとを水の存在下に開環付加反応させてテトラグリシジルアミノ化合物(ハロヒドリン体)とした後、得られたハロヒドリン体を相間移動触媒の共存下にアルカリ金属水酸化物と反応させて閉環反応を行い、該閉環反応で副生したアルカリ金属ハロゲン化物は水に溶解させて分液除去し、得られた有機層は水洗・分液した後、未反応のエピハロヒドリンを留去回収して分離される粗テトラグリシジルアミノ化合物を有機溶媒に溶解して水洗し、水洗・分液した後の有機溶媒は加熱減圧下に留去回収して製品のテトラグリシジルアミノ化合物を分離し、留去回収した有機溶媒にアルカリ金属水酸化物水溶液を添加し加熱処理を行って精製処理した有機溶媒を再利用する。この方法により、製品中の残留エピハロヒドリン及び加水分解性ハロゲン含有量が少ない安定した品質のテトラグリシジルアミノ化合物を効率的に低コストで製造することができる。

Description

本発明は、芳香族又は脂環式ジアミンとエピハロヒドリンとからテトラグリシジルアミノ化合物を製造する方法に関し、詳しくは生産効率の向上と生産コストの削減が達成され、安定した品質のテトラグリシジルアミノ化合物を効率的に製造する方法に関するものである。
テトラグリシジルアミノ化合物は、低粘度であり、作業性にすぐれ、且つ耐熱性、接着性、剛性、機械的強さ等の諸物性に極めてすぐれた硬化物を与えるエポキシ樹脂として有用であり、これらの特徴を生かして注型用素材、炭素繊維コンポジット用バインダー、航空宇宙産業用機材、電気・電子部品用素材、スポーツ用品、重合体架橋剤等の各種用途に広い分野で使用されている。
テトラグリシジルアミノ化合物の製造方法としては、芳香族又は脂環式ジアミンとエピハロヒドリンとの開環付加反応により隣接した炭素上にハロゲン基と水酸基を有するテトラハロヒドリンアミノ化合物(以下、ハロヒドリン体と称す。)とした後、ハロヒドリン体の閉環反応によりテトラグリシジルアミノ化合物を製造する方法が知られている。
特公平8−32697号公報(特許文献1)には、芳香族又は脂環式ジアミンとエピハロヒドリンとの反応によりハロヒドリン体とした後、相間移動触媒の共存下にハロゲン除去反応剤(アルカリ金属水酸化物等)により、ハロヒドリン体の閉環反応を二回行い、再閉環反応の前後に水洗する、テトラグリシジルアミノ化合物の製造方法が記載されている。この方法は主に電気・電子関連分野用の可能な限り加水分解性ハロゲンの含有量が低減されたテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法である。
しかし特許文献1の実施例では、ハロヒドリン体を得た後、相間移動触媒共存下でハロヒドリン体の閉環反応により得られた反応生成物から、エピハロヒドリンを留去回収した後のテトラグリシジルアミノ化合物を含む蒸留残渣を有機溶媒に溶解し、複数回にもわたる水洗を行い、次いで有機溶媒中で相間移動触媒の共存下に再度、ハロヒドリン体の閉環反応を行い、更に複数回にもわたる水洗が行われている。また、特許文献1の明細書には、「再閉環反応前の水洗は必須であり、最終製品の着色を防止し、保存安定性を向上させ、かつ再閉環反応前の水洗は二回以上行うことによって洗浄効果が向上する」との記載がある。
このため特許文献1のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法では、二回の閉環及び度重なる水洗によって工程数が増加し、工程時間が長くなり、分液等の操作が非常に煩雑である。また、廃水量が多く、度重なる分液操作によりテトラグリシジルアミノ化合物が損失し、収率が低下するといった欠点があり、生産効率の低下と生産コストの上昇を招いている。
また、特許文献1の方法では加水分解性ハロゲンの含有量が低減されたテトラグリシジルアミノ化合物が得られるが、水洗及び再閉環で使用する有機溶媒の再利用について述べられていない。
この特許文献1の方法において、有機溶媒を各バッチ毎に再利用せず使い捨てた場合、有機溶媒の消費量が多くなるので製造コストが増大し、経済的に不利である。また、有機溶媒をそのまま再利用した場合、留去回収した有機溶媒中にエピハロヒドリンが徐々に蓄積していくため、製品中の残留エピハロヒドリン及び加水分解性ハロゲン含有量が徐々に増大するという欠点を有する。
さらに、特許文献1では、閉環反応で副生したアルカリ金属ハロゲン化物を水に溶解させ分液除去した後の水洗で、原料ジアミン1モルに対して15モルという大量の水を使用しており、一部のエピハロヒドリン及びテトラグリシジルアミノ化合物が水と共に排出されるので、その損失量が無視できなくなる。
本発明の目的は、従来技術における上記したような課題を解決し、製品中の残留エピハロヒドリン及び加水分解性ハロゲン含有量が少ない安定した品質のテトラグリシジルアミノ化合物を効率的に製造する方法を提供することにある。
また本発明は、工程数削減、工程時間短縮、廃水量削減、収率向上と、エピハロヒドリン及びテトラグリシジルアミノ化合物の損失削減がなされ、生産効率の向上と生産コストの削減が達成されるテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記の如き課題を有するテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法について鋭意検討した結果、ジアミンとエピハロヒドリンとを水の存在下に開環付加反応させてテトラハロヒドリンアミノ化合物(ハロヒドリン体)とした後、得られたハロヒドリン体を相間移動触媒の共存下にアルカリ金属水酸化物と反応させて閉環反応を行い、該閉環反応で副生したアルカリ金属ハロゲン化物は水に溶解させて分液除去し、得られた有機層は水洗・分液した後、未反応のエピハロヒドリンを留去回収して分離される粗テトラグリシジルアミノ化合物を有機溶媒に溶解して水洗し、分液した後の有機層から有機溶媒を加熱減圧下に留去回収して製品のテトラグリシジルアミノ化合物を分離し、留去回収した有機溶媒にアルカリ金属水酸化物水溶液を添加し加熱処理を行って精製処理した有機溶媒を再利用することにより、上記の目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法を提供するものである。
1.一般式(1) で表わされるジアミンと一般式(2) で表わされるエピハロヒドリンとの開環付加反応によりテトラハロヒドリンアミノ化合物(以下、ハロヒドリン体と称す。)を得た後、ハロヒドリン体の閉環反応によって一般式(3) で表わされるテトラグリシジルアミノ化合物を製造する方法であって、
(A)一般式(1) で表わされるジアミンと、化学量論的に過剰の一般式(2) で表わされるエピハロヒドリンとを水の存在下に反応させてハロヒドリン体とする開環付加反応工程、
(B) 工程(A)で得られたハロヒドリン体を相間移動触媒の共存下にアルカリ金属水酸化物と反応させて一般式(3) で表わされるテトラグリシジルアミノ化合物含有溶液を得る閉環反応工程、
(C) 工程(B)で得られたテトラグリシジルアミノ化合物含有溶液に水を加えて閉環反応工程で副生したアルカリ金属ハロゲン化物を溶解させ、アルカリ金属ハロゲン化物を含む水層を分液除去してテトラグリシジルアミノ化合物と未反応のエピハロヒドリンを含む有機層(1)を得る工程、
(D) 工程(C)で得られた有機層(1)を水洗した後、分液してテトラグリシジルアミノ化合物と未反応のエピハロヒドリンを含む有機層(2)を得る工程、
(E) 工程(D)で得られた有機層(2)から未反応のエピハロヒドリンを留去回収して分離された粗テトラグリシジルアミノ化合物を有機溶媒に溶解して、更に水を加えて水洗した後、分液して、テトラグリシジルアミノ化合物を含む有機層(3)を得る工程、
(F) 工程(E)で得られた有機層(3)から有機溶媒を留去回収し、テトラグリシジルアミノ化合物を分離する工程、及び
(G) 工程(F)で留去回収した有機溶媒にアルカリ金属水酸化物水溶液を添加して加熱し精製処理する工程、
を有し、工程(G)により精製処理された有機溶媒を再利用することを特徴とするテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
Figure 2008140008
(上式中、Rはフェニレン基またはシクロヘキシレン基、R1は水素原子またはメチル基、Xは塩素原子または臭素原子を表わす。)
2.工程(G)において、 工程(F)で留去回収した有機溶媒にアルカリ金属水酸化物水溶液を添加して加熱処理を行った後、分液して精製処理された有機溶媒とアルカリ金属水酸化物含有水層に分離する上記1のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
3.工程(G)で精製処理された有機溶媒を更に濾過した後に再使用する上記1のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
4.工程(G)において、加熱処理を40〜150℃で行う上記1のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
5.工程(G)において、工程(F)で留去回収した有機溶媒に更に相間移動触媒を添加して加熱処理を行う上記1のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
6.工程(E)における有機溶媒に溶解した後の水洗回数が一回のみである上記1のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
7.工程(D)において原料ジアミン1モルに対して0.5〜5モルの水を用いて水洗後分液する上記1のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
8.有機溶媒が芳香族炭化水素または環状脂肪族炭化水素である上記1のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
9.有機溶媒がトルエンまたはメタキシレンである上記8のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
10.相間移動触媒が、オニウム塩化合物、大環状ポリエーテル化合物、直鎖状ポリエーテル化合物および非プロトン性極性化合物からなる群から選ばれる化合物である上記1又は5のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
11.工程(A)〜工程(G)を回分式で行い、工程(G)により精製処理された有機溶媒の全量を次の回分操作における(E)工程の有機溶媒の少なくとも一部として再使用する上記1のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
本発明のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法では、製品中の残留エピハロヒドリンが100ppm以下、加水分解性ハロゲン含有量が600ppm以下の安定した品質のテトラグリシジルアミノ化合物が効率的に製造される。
また、本発明のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法では、従来の製造方法と比べて、工程数削減、工程時間短縮、廃水量削減及び収率向上と、エピハロヒドリン及びテトラグリシジルアミノ化合物の損失削減がなされ、生産効率の向上と生産コストの削減が達成される。
以下、本発明のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法の各工程について詳細に説明する。
工程(A)
本発明のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法では、先ず、工程(A)において、一般式(1)で表されるジアミンに一般式(2)で表されるエピハロヒドリンを開環付加反応させ、テトラハロヒドリンアミノ化合物(ハロヒドリン体)を生成させる。
一般式(1)で示されるジアミンとして、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、これらの混合物、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン及びこれらの混合物が一般に用いられ、好ましくはメタキシリレンジアミン及び1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンが用いられる。
一般式(2)で表されるエピハロヒドリンとしては、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン及びβ−メチルエピクロロヒドリンが挙げられ、エピクロロヒドリンが好ましく用いられる。
工程(A)においてハロヒドリン体を生成させるので、化学量論的には原料ジアミン1モルに対して4モルのエピハロヒドリンが必要である。
しかし、工程(A)ではエピハロヒドリンが溶媒としても作用するので、原料ジアミンに対してエピハロヒドリンを化学量論的に過剰に用い、ジアミン1モルに対して、通常5.5〜15モル、好ましくは6.5〜10モルのエピハロヒドリンを用いる。エピハロヒドリンの使用量を5.5モル以上とすることにより、反応中、或いは反応終了時の系の粘度の上昇を抑えて取扱いを容易にでき、また、反応系の着色を防ぐことができる。逆に15モル以下とすることにより、反応装置が大きくなることや、未反応のエピハロヒドリンの回収コストが増大することがなく、経済的に有利となる。
工程(A)における水使用量は、通常、原料ジアミン1モルに対して0.5〜15モル、好ましくは1〜5モルの範囲である。水の使用量を0.5モル以上とすることにより、付加反応が促進され、ジアミンの添加中に結晶性物質が析出することや、結晶性物質の溶解時の発熱によって温度調節が困難になることがなくなり、逆に15モル以下とすることにより、副反応が起こり最終的に得られるテトラグリシジルアミノ化合物の品質が悪化することや、エピハロヒドリンの損失が多くなることがなくなる。
工程(A)の開環付加反応が発熱反応であるところから、通常、エピハロヒドリンと水との混合系にジアミンを徐々に添加し、反応系の温度が60℃を超えることがないように制御しながら反応を行う。
反応温度は、好ましくは20〜40℃である。ジアミン添加後の反応時間は通常1〜5時間であり、好ましくは2〜3時間である。
工程(A)の開環付加反応が終了後、ハロヒドリン体が変質しないように、残留したエピハロヒドリンを加熱減圧下に留去回収することもできる。
工程(B)
工程(A)で得られたハロヒドリン体を、次いで、工程(B)において相間移動触媒の共存下にアルカリ金属水酸化物と反応させることで、ハロヒドリン体の閉環反応によりテトラグリシジルアミノ化合物が生成する。
工程(B)で使用されるアルカリ金属水酸化物としては、通常、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムであり、好ましくは水酸化ナトリウムである。アルカリ金属水酸化物は、固形、水溶液のいずれも用いることができるが、取り扱いの容易さから水溶液が好ましく用いられる。水酸化ナトリウムの水溶液として、通常は、一般的に流通している20質量%、25質量%及び48質量%の水酸化ナトリウム水溶液が用いられるが、特に48質量%の水酸化ナトリウム水溶液を用いることが好ましい。
工程(B)の閉環反応におけるアルカリ金属水酸化物の使用量は、工程(A)で用いる原料ジアミン1モルに対して化学量論量である4モルより過剰の量であり、大幅に過剰に用いた場合には生成したエポキシ基が消費されたり、エピハロヒドリンが変質するところから、原料ジアミン1モルに対して、通常、6モル以下、好ましくは4.2〜5モルの範囲である。
工程(B)で使用される相間移動触媒としては、下記第1群〜第4群の化合物が使用され、その中の一種の化合物のみを使用すればよい。
第1群:オニウム塩化合物
第2群:大環状ポリエーテル化合物
第3群:直鎖状ポリエーテル化合物
第4群:非プロトン性極性化合物
上記第1群のオニウム塩化合物としては、具体的には、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、トリラウリルメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、メチルトリオクチルアンモニウムクロリド、N−ラウリルピコリニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキシド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキシド等で例示される第四級アンモニウム塩;テトラメチルホスホニウムクロリド、テトラエチルホスホニウムクロリド、テトラブチルホスホニウムブロミド、トリベンジルエチルホスホニウムクロリド、トリブチルエチルホスホニウムクロリド等で例示される第四級ホスホニウム塩;トリメチルスルホニウムヨウデイド、ジベンジルメチルスルホニウムブロミド等で例示される第三級スルホニウム塩を挙げることができる。好ましくは第四級アンモニウム塩であり、特に好ましくはベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリドである。
上記第2群の大環状ポリエーテル化合物としては、具体的には、12−クラウン−4、15−クラウン−5、ベンゾ−155−クラウン−5、18−クラウン−6、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジシクロヘキシル−18−クラウン−6、ジベンゾピリジノ−18−クラウン−6、ジベンゾ−24−クラウン−8等で例示されるクラウンエーテル類及びジアザ−15−クラウン、ジアザ−18−クラウン、〔2,2,2〕−クリプタンド、〔2,2,1〕−クリプタンド、〔2,1,1〕−クリプタンド、〔2,2,2〕−デシルクリプタンド、〔2,2,2〕−ベンゾクリプタンド、クリプトフィックス222Bポリマー、クリプトフィックス221Bポリマー等で例示されるクリプタンド類を挙げることができる。
なお、「クリプトフィックス」はメルク社が販売するクリプタンド類の商品名である。これらの中でクラウンエーテル類が好ましく使用され、18−クラウン−6が特に好ましくは使用される。
上記第3群の直鎖状ポリエーテル化合物としては、具体的には、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコールジメチルエーテル等で例示されるポリアルキレンオキサイドとその末端アルキルエーテル化物及びトリス(3,6−ジオキサヘプチル)アミンで例示されるポリエーテルアミン類を挙げることができる。これらの中でポリアルキレンオキサイドとその末端アルキルエーテル化物が好ましく使用され、ポリエチレングリコールが特に好ましく使用される。
上記第4群の非プロトン性極性化合物としては、具体的にはヘキサメチルリン酸トリアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、N−メチルピロリドン等で代表されるいわゆる非プロトン性極性溶媒として知られる化合物を挙げることができる。これらの中でヘキサメチルリン酸トリアミドが好ましく使用される。
上記第1群〜第4群の中では、第1群中の第四級アンモニウム塩が好ましく使用され、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリドおよびベンジルトリエチルアンモニウムクロリドが特に好ましく使用される。
相間移動触媒の使用量は、工程(A)で用いるジアミン1モルに対して通常0.0001〜0.05モルの範囲であり、0.001〜0.02モルの範囲が好ましく、0.004〜0.01の範囲がさらに好ましい。相間移動触媒は、アルカリ金属水酸化物に作用してアルカリ金属水酸化物を有機層に可溶化し、水層と有機層との間を移動することにより、閉環反応を促進する。相間移動触媒の使用量が0.0001モル以上とすることにより閉環反応を促進する効果が得られ、逆に経済性の点から0.05モル以下とする。
閉環反応は開環付加反応ほどではないが発熱反応であるので、通常、開環付加反応を終了した工程(A)で得られたハロヒドリン体に相間移動触媒を添加した後、アルカリ金属水酸化物を徐々に添加し、反応系の温度が60℃を超えることがないように、好ましくは30〜40℃の範囲で制御しながら行う。アルカリ金属水酸化物添加後の反応時間は、アルカリ金属水酸化物の使用量、製品の加水分解性ハロゲン含有量の仕様(上限値)により異なるが、通常は0.5〜5時間の範囲であり、好ましくは1〜3時間である。
工程(C)
工程(C)では、工程(B)で得られたテトラグリシジルアミノ化合物含有溶液に水を加えて閉環反応工程で副生したアルカリ金属ハロゲン化物を溶解させ、アルカリ金属ハロゲン化物を含む水層を分液除去してテトラグリシジルアミノ化合物と未反応のエピハロヒドリンを含む有機層(1)が得られる。
閉環反応工程で副生したアルカリ金属ハロゲン化物を溶解させるための使用水量は、工程(A)で用いるジアミン1モルに対して27〜33モル倍とすることが好ましい。
閉環反応工程で副生したアルカリ金属ハロゲン化物は、水に溶解し、静置することにより、テトラグリシジルアミノ化合物と未反応のエピハロヒドリンを含み、アルカリ金属ハロゲン化物が除去された有機層(1)と、閉環反応工程で副生したアルカリ金属ハロゲン化物を含有する水層とに分液する。
工程(D)
工程(C)で得られた有機層(1)は、次の工程(D)において、水洗された後、分液され、テトラグリシジルアミノ化合物と未反応のエピハロヒドリンを含む有機層(2)となる。有機層(1)には、少量のアルカリ金属水酸化物が残留しているため、この水洗及び分液を行わないで未反応のエピハロヒドリンを加熱下に留去回収すると、エピハロヒドリンの重合物が生成し、エピハロヒドリンの損失の原因となる。また、このエピハロヒドリンの重合物は水溶性ながらも反応器に付着するので、水洗を十分に行わないと反応器に付着することになり好ましくない。
工程(D)においては、工程(A)で用いるジアミン1モルに対して0.5〜5モルの水を用いて水洗することが好ましく、1〜3モルの水を用いることがさらに好ましい。0.5モル以上の水を用いることにより、エピハロヒドリンの重合物の生成を抑えることができ、5モル以下の水とすることにより、エピハロヒドリン及びテトラグリシジルアミノ化合物が水に溶解することによる損失量を少なくすることができる。
有機層(1)に上記量の水を用い攪拌することにより水洗され、これを静置することにより有機層(2)と水層に分液して分離を行う。
工程(E)
工程(D)により得られた有機層(2)は、工程(E)において、蒸留により未反応のエピハロヒドリンが留去回収され、塔底より粗テトラグリシジルアミノ化合物が分離される。この粗テトラグリシジルアミノ化合物を有機溶媒に溶解し、更に水を加えて水洗した後、分液し、テトラグリシジルアミノ化合物を含む有機層(3)が得られる。
上記の未反応のエピハロヒドリンの留去回収は、加熱減圧下で行い、蒸留温度が100℃、好ましくは90℃を超えることがないように制御しながら行う。留去回収されたエピハロヒドリンは工程(A)で再利用することができる。
工程(E)において有機溶媒は、粗テトラグリシジルアミノ化合物を溶解して粘度を下げ、水洗効率を上げるために用いるものであり、比重が水より小さく、テトラグリシジルアミノ化合物に対して不活性かつテトラグリシジルアミノ化合物を溶解し、実質的に水と相溶性のないものが選ばれる。
工程(E)の有機溶媒としては、芳香族炭化水素及び環状脂肪族炭化水素が用いられ、具体的には、トルエン、オルトキシレン、メタキシレン、パラキシレン、混合キシレン、ベンゼン、エチルベンゼン、メシチレン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等が挙げられる。これらの中でトルエンおよびメタキシレン特に好ましく使用される。これらの有機溶媒は二種以上を併用することも可能である。
有機溶媒の使用量は、工程(A)で用いる原料ジアミン1モルに対して通常1〜20モルであり、好ましくは3〜7モルである。
粗テトラグリシジルアミノ化合物を有機溶媒に溶解した後、水洗および分液を行う。この水洗における水使用量は、工程(A)で用いる原料ジアミン1モルに対して通常5〜30モルであり、好ましくは10〜20モルである。水洗の回数は、工程数削減、工程時間短縮、廃水量削減の点から一回のみで充分である。
工程(F)
工程(F)では、工程(E)で得られた有機層(3)から有機溶媒を留去回収してテトラグリシジルアミノ化合物を分離する。
この有機溶媒の留去回収は、加熱減圧下で行い、この場合、蒸留温度が110℃以下、好ましくは100℃以下に制御しながら行う。
この工程(F)において留去回収した有機溶媒中には、工程(E)で完全に留去回収できなかったことに起因するエピハロヒドリンが含まれる。この有機溶媒をそのまま再利用した場合には、留去回収した有機溶媒中にエピハロヒドリンが徐々に蓄積し、製品中の残留エピハロヒドリン及び加水分解性ハロゲン含有量が徐々に増大する。このため、次の工程(G)による有機溶媒の精製処理を行う。
工程(G)
工程(G)では、留去回収した有機溶媒にアルカリ金属水酸化物水溶液を添加して加熱処理を行うことにより有機溶媒を精製する。
この加熱処理によって留去回収した有機溶媒中に含まれるエピハロヒドリンは、グリセリンのような多価アルコール若しくはエピハロヒドリンの重合物に変換される。この多価アルコールは水溶性のため、アルカリ金属水酸化物水溶液中に溶解して除去することができる。
エピハロヒドリンの重合物は粉状になるので、製品の透明性が要求される際には加熱処理した有機溶媒を濾過することによって除去することが好ましい。
なお、留去回収した有機溶媒には、工程(E)で完全に分液除去できないことが原因で、有機溶媒と共沸された水が含まれる場合がある。この水は、工程(G)又は次バッチの工程(E)において精製処理する際に同時に除去されることになる。
また、工程(G)では、エピハロヒドリンの多価アルコールへの変換および重合物の生成を促進するため、工程(B)で使用するものと同様の相間移動触媒を添加しても良い。
工程(G)で使用するアルカリ金属水酸化物水溶液としては、工程(B)の閉環反応で使用するものと同様のアルカリ金属水酸化物水溶液が使用され、水酸化ナトリウム水溶液が好ましく、20質量%の水酸化ナトリウム水溶液が特に好ましく使用される。閉環反応で48質量%水酸化ナトリウム水溶液を用いる場合、この48質量%水酸化ナトリウム水溶液を適宜水で希釈して工程(G)で使用することも可能である。
工程(G)におけるアルカリ金属水酸化物水溶液の添加量は、留去回収した有機溶媒中に含まれるエピハロヒドリンに対してアルカリ金属水酸化物が過剰の量であればよいが、留去回収した有機溶媒中に含まれるエピハロヒドリン1モルに対して、アルカリ金属水酸化物が、通常1〜20モル、好ましくは2〜10モル、特に好ましくは4〜8モルである。
アルカリ金属水酸化物水溶液を添加後の加熱処理の温度は、使用される有機溶媒の種類によっても異なるが、通常40〜150℃、好ましくは60〜100℃である。40℃以上とすることにより、留去回収した有機溶媒中に含まれるエピハロヒドリンの多価アルコールや重合物への変換が進行する。また、150℃以下とすることにより、有機溶媒を再利用する際の冷却時間が長くなることがなく、次バッチに使用できるので、経済的に有利である。
加熱処理時の圧力は、特に規定はなく、加圧で行っても問題はないが、加圧で行う場合は容器のコストが高くなり経済的に不利であるため、通常は常圧である。
加熱処理の時間は、有機溶媒の種類と、加熱温度によって異なるが、通常は0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間である。加熱処理を0.5時間以上とすることにより、留去回収した有機溶媒中に含まれるエピハロヒドリンの多価アルコールや重合物への変換が進行する。また、5時間以下とすることで、回分式における次バッチに有機溶媒を再利用する際の冷却時間が不足して製造サイクルに支障をもたらすことがなく、経済的にも有利となる。
加熱処理を行った後に含有するアルカリ金属水酸化物や多価アルコール等は、水に溶解するので、精製処理された有機溶媒を工程(E)で再利用する際の同工程における水洗および分液により除去されることになるが、回収有機溶媒の加熱処理液を分液し、精製処理された有機溶媒とアルカリ金属水酸化物含有水層に分離することが好ましい。
このように精製処理された有機溶媒は再利用され、繰り返し使用することが可能である。一般に工程(A)〜工程(G)は回分式で行われ、工程(G)により精製処理された有機溶媒は、次の回分操作における(E)工程の有機溶媒に再使用される。
工程(G)において上記の方法によるエピハロヒドリンの多価アルコールやエピハロヒドリンの重合物への変換と多価アルコールのアルカリ金属水酸化物水溶液への溶解・分液除去、或いは、さらに濾過によるエピハロヒドリンの重合物の除去を行う精製処理により、留去回収し精製処理された有機溶媒の全量を再使用することができる。
上記のように、工程(G)において、アルカリ金属水酸化物水溶液を添加して加熱処理をした後、アルカリ金属水酸化物含有廃水を分液して除去した精製有機溶媒を再利用することにより、毎バッチ、残留エピハロヒドリン及び加水分解性ハロゲン含有量が少なく、且つ、これらの含有量がほぼ一定値であるテトラグリシジルアミノ化合物が得られる。また、アルカリ金属水酸化物水溶液を用いた加熱処理する工程(G)において、少量の有機溶媒が損失するが、その損失量は最初に使用した有機溶媒の1〜5質量%程度であり、この有機溶媒の損失分は次バッチ以降において有機溶媒を新たに補充することで対応する。
本発明において工程(F)で得られた精製テトラグリシジルアミノ化合物は、残留エピハロヒドリン及び加水分解性ハロゲンの含有量が安定して低く、ガードナー色数1以下の淡色で、かつ1500〜2500mPa・s(25℃)と低粘度で、保存中の粘度上昇も少ないテトラグリシジルアミノ化合物であり、注型用素材、炭素繊維コンポジット用バインダー、航空宇宙産業用機材、スポーツ用品、重合体架橋剤、接着剤等の各種用途に十分な仕様を持つものである。
次に実施例及び比較例をもって本発明を具体的に説明する。しかし、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
なお、以下の実施例において得られたテトラグリシジルアミノ化合物と、回収及び精製有機溶媒の評価方法は下記の通りである。
(1)加水分解性塩素
テトラグリシジルアミノ化合物0.5gを精秤し、20mlの1/10規定水酸化カリウム−メタノール溶液に溶解した後、70℃において15分間に加水分解される塩素を1/250規定硝酸銀水溶液で電位差滴定し、加水分解性塩素とした。
(2)粘度
TV−20形粘度計コーンプレートタイプ(東機産業株式会社製)を用いて、25℃での粘度を測定した。
(3)ガードナー色数
JIS K 5600−2−1(1999)に従って測定した。
(4)保存性(増粘倍率)
テトラグリシジルアミノ化合物を100℃で24時間加熱した場合の粘度を初期値と比較した増粘倍率を求め、保存性の評価に用いた。増粘倍率が小さいほど保存性が良好である。
(5)製品および回収有機溶媒中の残留エピクロロヒドリンの濃度
製品のテトラグリシジルアミノ化合物および回収有機溶媒をアセトンに溶解し、メタキシレンを内部標準物質に用いたガスクロマトグラフィーにて分析した。ガスクロマトグラフは島津製作所製GC−17Aを用い、そのキャピラリーカラムは信和化工製HR−1(0.32mmφ×25m)を用いた。
(6)精製処理した有機溶媒の純度
精製処理した有機溶媒をアセトンに溶解し、メタキシレンを内部標準物質に用いたガスクロマトグラフィーにて分析した。ガスクロマトグラフは島津製作所製GC−17Aを用い、そのキャピラリーカラムは信和化工製HR−1(0.32mmφ×25m)を用いた。
実施例1
工程(A):冷却及び加熱装置、攪拌機を備えた2Lの反応器にエピクロロヒドリン740.2g(8モル)と水36.0g(2モル)を加え、系内に窒素を流しながら反応液の温度を35℃に昇温した。メタキシリレンジアミン136.2g(1モル)を反応液の温度を35℃に保ちながら1時間で滴下した。さらに2時間反応温度を35℃に保って付加反応を完結させた。
工程(B):次いで、50質量%ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド水溶液3.64g(ベンジルトリエチルアンモニウムクロリドとして0.008モル)を添加した後、48%水酸化ナトリウム水溶液400.0g(水酸化ナトリウムとして4.8モル)を反応液の温度を35℃に保ちながら30分で滴下した。さらに2時間反応温度を35℃に保って閉環反応を行った。
工程(C):閉環反応終了後、水540.5g(30モル)を加えて閉環反応により副生した塩化ナトリウムを溶解し、1時間静置し分液した。塩化ナトリウムを含んだ廃水を抜き出し有機層(1)を得た。
工程(D):次いで、有機層(1)に水54.0g(3モル)を加えて水洗後、分液し、有機層(2)を得た。
工程(E):有機層(2)を0.67kPa(絶対圧)の減圧下で蒸留し、85〜90℃の温度で3時間かけて過剰のエピクロロヒドリンを留去回収し、粗テトラグリシジルメタキシリレンジアミンを分離した。
得られた粗テトラグリシジルメタキシリレンジアミンにトルエン645.0g(7モル)を添加・溶解し、水270.2g(15モル)を加えて水洗した後、1時間静置して分液し、水溶性の有機物等を含んだ水層を抜き出した後、テトラグリシジルメタキシリレンジアミンを含む有機層(3)を得た。
工程(F):有機層(3)を0.67kPa(絶対圧)の減圧下で95〜100℃の温度で3時間かけて蒸留し、約3質量%の水と0.6質量%のエピクロロヒドリンを含有するトルエン664.0gを留去回収した。また、分離されたテトラグリシジルメタキシリレンジアミンを冷却後、50メッシュのSUS金網を用いて濾過し、目的の製品である精製テトラグリシジルメタキシリレンジアミンを353.2g(メタキシリレンジアミン基準収率98.0%)得た。
1バッチ目の精製テトラグリシジルメタキシリレンジアミンを分析した結果、残留エピクロロヒドリン35ppm、加水分解性塩素410ppm、粘度1630mPa・s、ガードナー色数1、保存性(増粘倍率)1.17であった。
また、以上の1バッチ目の作業時間を含めた全工程時間の合計は、19時間であった。
工程(G):次いで、回収トルエンに20質量%水酸化ナトリウム水溶液34.4g(回収トルエンに含有されるエピクロロヒドリン1モルに対して4倍の水酸化ナトリウムを含む水溶液)を加えて、90℃で1時間加熱処理を行った。35℃まで冷却し、水酸化ナトリウムを含む水層を分液した後、濾紙(ADVANTEC 5A)を用いて濾過を行い、精製処理したトルエン626.0g(純度99.0質量%)を回収し、次バッチの工程(E)に使用した。なお、トルエン損失量は25.3g(3.9%)であった。この精製処理したトルエン中にはエピクロロヒドリンは検出されなかった(検出限界10ppm)。
2バッチ目以降は、工程(A)〜工程(F)および工程(G)の回収トルエン加熱処理の操作条件を同様とし、工程(E)におけるトルエン仕込み量が7モルとなるように損失分を補充しながら、テトラグリシジルメタキシリレンジアミンの合成を繰り返した。
1〜20バッチにおける平均収率(メタキシリレンジアミン基準)およびエピクロロヒドリンの平均回収率と、各バッチ毎の製品性状を第1表に示す。
第1表から明らかなように、20バッチまでの各バッチでの残留エピクロロヒドリン及び加水分解性塩素量はほぼ一定値を示し、かつ、粘度、ガードナー色数、保存性も1バッチ目のものと変わらなかった。
実施例2〜4
回収トルエンの加熱処理条件を第1表に示す条件とした以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、目的の製品とするテトラグリシジルメタキシリレンジアミンを製造した。
1〜20バッチにおける平均収率(メタキシリレンジアミン基準)およびエピクロロヒドリンの平均回収率と、各バッチ毎の製品性状を第1表に示す。
実施例5
トルエンの代わりにメタキシレンを用い、回収メタキシレンの水酸化ナトリウム水溶液を用いた加熱処理の温度を100℃に変更した以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、目的の製品とするテトラグリシジルメタキシリレンジアミンを製造した。
1〜20バッチにおける平均収率(メタキシリレンジアミン基準)およびエピクロロヒドリンの平均回収率と、各バッチ毎の製品性状を第1表に示す。
実施例6
メタキシリレンジアミンを1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンに変更した以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、目的の製品とするテトラグリシジル1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを製造した。
1〜20バッチにおける平均収率(1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン基準)およびエピクロロヒドリンの平均回収率と、各バッチ毎の製品性状を第1表に示す。
実施例7〜8
工程(D)における水洗の水使用量を第1表に示す数値に変更した以外は、実施例1と同様の操作を繰り返し、テトラグリシジルメタキシリレンジアミンを製造した。
1〜20バッチにおける平均収率(メタキシリレンジアミン基準)およびエピクロロヒドリンの平均回収率と、各バッチ毎の製品性状を第1表に示す。
比較例1
特許文献1の実施例1に準じて、実験を行った。
冷却及び加熱装置、攪拌機を備えた2Lの反応器にエピクロロヒドリン740.2g(8モル)と水36.0g(2モル)を加え、系内に窒素を流しながら反応液の温度を35℃に昇温した。メタキシリレンジアミン136.2g(1モル)を反応液の温度を35℃に保ちながら1時間で滴下した。さらに2時間反応温度を35℃に保って開環付加反応を完結させた。次いで、50質量%ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド水溶液3.64g(ベンジルトリエチルアンモニウムクロリドとして0.008モル)を添加した後、48質量%水酸化ナトリウム水溶液400.0g(水酸化ナトリウムとして4.8モル)を反応液の温度を35℃に保ちながら30分で滴下した。さらに2時間反応温度を35℃に保って閉環反応を行った。
閉環反応終了後、水540.5g(30モル)を加えて閉環反応により副生した塩化ナトリウムを溶解し、1時間静置し分液した。塩化ナトリウムを含んだ廃水を抜き出し有機層(1)を得た後、水54.0g(3モル)を有機層(1)に加えて水洗及び分液(水洗1)し、有機層(2)を得た。
次いで有機層(2)から過剰のエピクロロヒドリンを0.67kPa(絶対圧)の減圧下85〜90℃の温度で3時間かけて留去回収し蒸留残渣(1)を得た。
蒸留残渣(1)にトルエン645.0g(7モル)を添加、溶解し水270.2g(15モル)を用いて二回水洗・分液(水洗2-1、水洗2-2)した。二回の水洗・分液及び廃水の抜き出しには合計4時間を要し、操作も非常に煩雑であった。水洗・分液後の有機層に水酸化カリウム3.9g(0.07モル)、水15.6g(0.87モル、水酸化カリウムが20質量%水溶液になる量)、相間移動触媒としてヘキサメチルリン酸トリアミド12.5g(0.07モル)及びポリエチレングリコール2.8g(0.007モル)を添加し、2時間反応温度を35℃に保って再閉環反応を行った。水酸化カリウム及び相間移動触媒を含む水層を分液した後、有機層を水270.2g(15モル)を用いて二回水洗・分液(水洗3-1、水洗3-2)した。二回の水洗・分液及び廃水の抜き出しには合計4時間を要し、操作も非常に煩雑であった。有機層からトルエンを0.67kPa(絶対圧)の減圧下95〜100℃の温度で3時間かけて留去回収し、水を約3質量%含む回収トルエンを646.0g得た。回収トルエンにはエピクロロヒドリンが0.5質量%含有されていた。蒸留残渣として得られたテトラグリシジルメタキシリレンジアミンを冷却後、50メッシュのSUS金網を用いて濾過して夾雑物を取り除き、目的の製品とする精製テトラグリシジルメタキシリレンジアミンを331.6g(メタキシリレンジアミン基準収率92.0%)得た。作業時間を含めた全工程時間の合計は、28時間であった。
上記テトラグリシジルメタキシリレンジアミンを分析した結果、加水分解性塩素120ppm、粘度1680mPa・s、ガードナー色数1、保存性(増粘倍率)1.28であった。
2バッチ目以降は、同様の合成条件で回収トルエンをそのまま再利用し、かつトルエン仕込み量が7モルとなるように損失分を補充しながら、テトラグリシジルメタキシリレンジアミンの合成を繰り返した。
回収トルエン中にエピクロロヒドリンが蓄積していくため、第2表に示すようにバッチ数を重ねる毎に製品中に残留エピクロロヒドリン及び加水分解性塩素が増加していった。
1〜20バッチにおける各バッチ毎の製品性状およびエピクロロヒドリンの平均回収率を第2表に示す。
エピクロロヒドリンの平均回収率は83.0%であり、実施例1(84.2%)と同程度である。 しかし、回収トルエン中にエピクロロヒドリンが蓄積するため、第2表に示すように、製品中に残留エピクロロヒドリン及び加水分解性塩素が、バッチ数を重ねる毎に増加している。
比較例2
水洗1で用いる水を0.3モルにした以外は比較例1と同様の操作を繰り返し、目的の製品とするテトラグリシジルメタキシリレンジアミンを得た。
1〜20バッチにおける平均収率(メタキシリレンジアミン基準)およびエピクロロヒドリンの平均回収率と、各バッチ毎の製品性状を第2表に示す。
水洗1で用いる水の量が不足しているため、エピクロロヒドリン回収後にエピクロロヒドリンの重合物が生成し、反応器に付着した。エピクロロヒドリンの重合物は合成を繰り返すに従い、固化し除去し難くなっていった。エピクロロヒドリンの重合物が生成するため、エピクロロヒドリンの回収率は平均で78.4%となり、実施例1と比較して低くなった。
比較例3
水洗1で用いる水を特許文献1の実施例1と同様に15モルにした以外は比較例1と同様の操作を繰り返し、目的の製品とするテトラグリシジルメタキシリレンジアミンを得た。
1〜20バッチにおける平均収率(メタキシリレンジアミン基準)およびエピクロロヒドリンの平均回収率と、各バッチ毎の製品性状を第2表に示す。
水洗1で用いる水の量が多大であるため、エピクロロヒドリンの損失が増大し、エピクロロヒドリンの回収率は平均で73.6%となり、実施例1と比較して低くなった。
比較例4
メタキシリレンジアミンを1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンに変更した以外は、比較例1と同様の操作を繰り返し、目的の製品とするテトラグリシジル1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを得た。
1〜20バッチにおける平均収率(1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン基準)およびエピクロロヒドリンの平均回収率と、各バッチ毎の製品性状を第2表に示す。
Figure 2008140008
Figure 2008140008
上記の第1表および第2表において、MXDAはメタキシリレンジアミン、1,3−BACは1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、MXはメタキシレン、TOLはトルエン、ECHはエピクロロヒドリンを示す。
有機溶媒の加熱処理におけるNaOH使用量(*)は、回収有機溶媒に含有されるエピクロルヒドリン1モルに対するモル数を示す。製品収率及びECH平均回収率は1〜20バッチの平均値である。
比較例1〜4は特許文献1に記載の方法に準ずる方法である。この特許文献1に記載の方法と本発明のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法との主な差異は次の通りである。
本発明では、工程(G)の回収有機溶媒の精製処理工程が必要であるものの、特許文献1における、大量の水を用いる水洗・分液工程が大幅に簡素化され、処理廃水が大幅に削減されている。例えば、実施例1では比較例1に対して水使用量合計が約29%となり、本発明での洗浄用水量及び廃水量が特許文献1に対して著しく削減される。
また、相間移動触媒やアルカリ金属水酸化物を用いた再度の閉環反応が不要となるので、1バッチに処理する時間が特許文献1では28時間であったのに対して本発明では19時間となり、1バッチにつき9時間の作業時間が短縮される。なお、本発明では、工程(G)で3〜5時間要するが、工程(G)は、工程(A)〜(D)と並行でき、また、回収有機溶媒を貯蔵した場合には工程(A)〜(F)と並行できるので、作業時間には加算されない。
製品性状の(1)残留エピクロロヒドリンに関しては、特許文献1に準じた比較例では最初のバッチでは低いがバッチ回数が増加するにつれて増加している。これに対して本発明の実施例では残留エピクロロヒドリンがバッチ回数が増加しても安定して低い濃度となっている。
製品性状の(2)加水分解性塩素についても、特許文献1に準じた比較例では最初のバッチでは低いがバッチ回数が増加するにつれて増加している。これに対して本発明の実施例では加水分解性塩素が比較例の初期のバッチのものよりも高いものの、バッチ回数が増加しても安定して低い濃度となっている。
本発明の方法においては、回収有機溶媒の精製処理によって回収有機溶媒中の残留エピクロロヒドリンが除去されるので、バッチ回数が増加しても製品中の残留エピクロロヒドリンや加水分解性塩素が増加せず、安定した品質のテトラグリシジルアミノ化合物が得られる。
なお、比較例1は特許文献1の実施例1に準じて実験を行ったものであるが、「水洗1」工程での水使用量などが特許文献1の実施例1と必ずしも厳密に一致しない。このため、比較例2及び3では、水洗1での水使用量を大きく変えた場合のデータを示し、実施例7及び8でもD工程の水使用量を同様に変えた場合のデータを示した。
比較例2の水洗1及び実施例7のD工程での水使用量は5.4g(原料ジアミン1モルに対して0.3モル)であり、比較例3の水洗1及び実施例8のD工程での水使用量は270.2g(原料ジアミン1モルに対して15モル)である。これらの水使用量はD工程の水使用量の好ましい範囲の原料ジアミン1モルに対して0.5〜5モルから外れ、エピクロヒドリン(ECH)の損失量が大きくなり、ECH平均回収率が低下するが、実施例7及び8では製品性状の残留ECH及び加水分解性塩素が低濃度で安定しており、D工程の水使用量と製品性状には相関関係がなく、本発明の方法により優れた性状の製品が安定して得られることが分かる。
なお、水使用量が実施例7では比較例2に対し約25%になり、実施例8では比較例3に対し約40%になって、各実施例で水使用量が削減している。
以上のように、本発明の方法では、特許文献1に記載の方法と比較して、高品質のテトラグリシジルアミノ化合物が安定して得られるのみならず、煩雑な水洗・分液処理が減少し、作業時間が大幅に(約30%)削減されるので生産効率を高めることができる。
また、本発明の方法では、水洗処理の使用水およびその廃水が大幅に削減されるので、用水および廃水処理費用が削減される。
さらに、本発明の方法では、ハロヒドリン体の閉環反応が1回のみで済むので、その反応に用いる相間移動触媒やアルカリ金属水酸化物の使用量が削減される。
このように本発明の方法では、水洗・分液に同伴して損失するテトラグリシジルアミノ化合物やエピクロロヒドリンが削減される。
また、有機溶媒の加熱精製処理により、有機溶媒の多数回の繰り返し使用が可能であり、製品のテトラグリシジルアミノ化合物中に残留エピクロロヒドリンや加水分解性塩素が蓄積することがなく、有機溶媒の消費量を大幅に削減することができる。
従って、本発明により、テトラグリシジルアミノ化合物を安定した品質で効率的に製造でき、工程数削減、工程時間短縮、廃水量削減及び収率向上により、生産効率が向上し、生産コストを低下できる。

Claims (11)

  1. 一般式(1) で表わされるジアミンと一般式(2) で表わされるエピハロヒドリンとの開環付加反応によりテトラハロヒドリンアミノ化合物(以下、ハロヒドリン体と称す。)を得た後、ハロヒドリン体の閉環反応によって一般式(3) で表わされるテトラグリシジルアミノ化合物を製造する方法であって、
    (A)一般式(1) で表わされるジアミンと、化学量論的に過剰の一般式(2) で表わされるエピハロヒドリンとを水の存在下に反応させてハロヒドリン体とする開環付加反応工程、
    (B) 工程(A)で得られたハロヒドリン体を相間移動触媒の共存下にアルカリ金属水酸化物と反応させて一般式(3) で表わされるテトラグリシジルアミノ化合物含有溶液を得る閉環反応工程、
    (C) 工程(B)で得られたテトラグリシジルアミノ化合物含有溶液に水を加えて閉環反応工程で副生したアルカリ金属ハロゲン化物を溶解させ、アルカリ金属ハロゲン化物を含む水層を分液除去してテトラグリシジルアミノ化合物と未反応のエピハロヒドリンを含む有機層(1)を得る工程、
    (D) 工程(C)で得られた有機層(1)を水洗した後、分液してテトラグリシジルアミノ化合物と未反応のエピハロヒドリンを含む有機層(2)を得る工程、
    (E) 工程(D)で得られた有機層(2)から未反応のエピハロヒドリンを留去回収して分離された粗テトラグリシジルアミノ化合物を有機溶媒に溶解して、更に水を加えて水洗した後、分液して、テトラグリシジルアミノ化合物を含む有機層(3)を得る工程、
    (F) 工程(E)で得られた有機層(3)から有機溶媒を留去回収し、テトラグリシジルアミノ化合物を分離する工程、及び
    (G) 工程(F)で留去回収した有機溶媒にアルカリ金属水酸化物水溶液を添加して加熱し精製処理する工程、
    を有し、工程(G)により精製処理された有機溶媒を再利用することを特徴とするテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
    Figure 2008140008
    (上式中、Rはフェニレン基またはシクロヘキシレン基、R1は水素原子またはメチル基、Xは塩素原子または臭素原子を表わす。)
  2. 工程(G)において、 工程(F)で留去回収した有機溶媒にアルカリ金属水酸化物水溶液を添加して加熱処理を行った後、分液して精製処理された有機溶媒とアルカリ金属水酸化物含有水層に分離する請求項1に記載のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
  3. 工程(G)で精製処理された有機溶媒を更に濾過した後に再使用する請求項1に記載のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
  4. 工程(G)において、加熱処理を40〜150℃で行う請求項1に記載のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
  5. 工程(G)において、工程(F)で留去回収した有機溶媒に更に相間移動触媒を添加して加熱処理を行う請求項1に記載のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
  6. 工程(E)における有機溶媒に溶解した後の水洗回数が一回のみである請求項1に記載のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
  7. 工程(D)において原料ジアミン1モルに対して0.5〜5モルの水を用いて水洗後分液する請求項1に記載のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
  8. 有機溶媒が芳香族炭化水素または環状脂肪族炭化水素である請求項1に記載のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
  9. 有機溶媒がトルエンまたはメタキシレンである請求項8に記載のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
  10. 相間移動触媒が、オニウム塩化合物、大環状ポリエーテル化合物、直鎖状ポリエーテル化合物および非プロトン性極性化合物からなる群から選ばれる化合物である請求項1又は5に記載のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
  11. 工程(A)〜工程(G)を回分式で行い、工程(G)により精製処理された有機溶媒の全量を次の回分操作における(E)工程の有機溶媒の少なくとも一部として再使用する請求項1に記載のテトラグリシジルアミノ化合物の製造方法。
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