JPWO2008114592A1 - スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

主体金具の筒孔(59)の先端側を軸線O方向前方へ突出させて形成した周壁延長部57は、突出状に形成された突出部(570〜572)と、突出部(570〜572)間をそれぞれ結ぶ連結部(574)とから構成される。インジェクタ(220)の噴射口(221)から噴射される燃料は、突出部(570)に衝突して貴金属チップ(90)と接地電極(30)の先端部(31)との間の火花放電間隙に直接到達しにくい。突出部(570)に衝突しなかった燃料は突出部(571,572)に衝突し、燃料のうち液滴状の未気化燃料は突出部(571,572)に付着し、気化燃料は分離されて火花放電間隙の周囲へ向け反射される。

Description

本発明は、内燃機関に取り付けられて混合気への点火を行うためのスパークプラグに関するものである。
従来、自動車のエンジン等の内燃機関には点火のためのスパークプラグが用いられている。一般的なスパークプラグは、自身の先端側に火花放電のための電極を形成する中心電極と、その中心電極を軸孔内に保持する絶縁碍子と、この絶縁碍子の径方向周囲を取り囲んで保持する主体金具とを有している。主体金具には接地電極の一端部が接合されており、他端部と中心電極の先端部との間で火花放電間隙が形成されている。この火花放電間隙において火花放電が行われることによって、混合気への点火が行われる。
ところで、直噴式のエンジンでは燃料を噴射するインジェクタの噴射口が燃焼室内に露出されている。上記のようなスパークプラグを直噴式のエンジンに取り付けた場合、噴射される燃料がスパークプラグに直撃すると、例えば火花放電間隙が液滴状の燃料で短絡されてしまう、いわゆる燃料ブリッジが形成され、失火を招く虞がある。こうした現象を避けるため、燃焼室の内壁やピストンへ向けて燃料が噴射されるように噴射口を配置する。更に、ピストン上昇の際に圧縮される空気を利用して点火のタイミングに火花放電間隙の周囲に濃い燃料層が到達するように、インジェクタの噴射圧や噴射量、噴射タイミングなどの制御が行われる。このようにすれば、噴射された燃料が燃焼室内壁面やピストンに衝突した際に液滴状の未気化燃料(噴霧状に噴射された燃料は空気と混合して混合気となる。その混合気中において気化していない状態で含まれるもの)が付着し、気化燃料(噴霧状に噴射された燃料が気化した状態で混合気中に含まれるもの)は分離される。このため、火花放電間隙には気化燃料が到達することとなり燃料ブリッジの形成が抑制される。また、接地電極を壁面(保護部材)で覆い(例えば、特許文献1参照。)、液滴状の未気化燃料が火花放電間隙へ向かっても火花放電間隙には入り込み難くなるような構成としてもよい。
特開2006−228522号公報
しかしながら、従来のスパークプラグでは、エンジンの運転条件によって燃料の噴射条件が変化するため、スパークプラグへの燃料の直撃を避けるための制御を加えると、インジェクタの噴射圧や噴射量、噴射タイミングなどの制御が更に複雑となる問題があった。また、燃焼室の内壁は燃焼室内で比較的温度の低い部位であり、内壁へ向けて燃料が噴射されると内壁に付着した燃料が完全燃焼できず、煤として残る場合がある。一方、特許文献1の場合、火花放電間隙において燃料ブリッジを形成させ難くすることはできるが、火花放電間隙の周囲を壁面で覆うため火花放電間隙に気化燃料が到達しにくく、火花放電により点火し難くなるという問題があった。更に、絶縁碍子の先端部も壁面で覆われてしまうので蓄熱しやすく、スパークプラグが耐熱温度を超えた温度となる虞があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、インジェクタから噴射される燃料が直接火花放電間隙に到達するのを抑制しつつ、火花放電により点火しやすくすることができるスパークプラグを提供することを目的とする。
本発明の第1態様によれば、中心電極と、軸線方向に延びる軸孔を有し、前記中心電極を前記軸孔内の先端側に保持する絶縁碍子と、前記軸線方向に延びる筒孔を有し、その筒孔内に、前記絶縁碍子を挿通させた状態で保持する主体金具であって、自身が内燃機関のエンジンヘッドに取り付けられた際に、前記絶縁碍子の先端部の径方向周囲を取り囲みつつ、その絶縁碍子の先端部と共に前記軸線方向に沿って燃焼室の内壁面よりも当該燃焼室側に突出する部位を有する周壁延長部を自身の先端側に有する主体金具と、一端部が前記主体金具の前記周壁延長部に接合され、他端部が前記中心電極の先端部との間で火花放電間隙を形成する接地電極とを備えたスパークプラグにおいて、前記周壁延長部は、前記軸線方向に沿って前記内壁面よりも前記燃焼室側に突出すると共に、前記主体金具の周方向に複数個が断続的に設けられた突出部と、当該複数の突出部間をそれぞれ前記主体金具の周方向に接続し、自身の先端が、前記突出部に対して相対的に後端側に位置してなる連結部とから構成され、前記複数の突出部のうちの少なくとも一つの突出部には、その突出先端に、前記接地電極の前記一端部が接合されている、スパークプラグが提供される。
第1態様のスパークプラグでは、周壁延長部に突出部が複数形成されているので、スパークプラグをエンジンヘッドに取り付けた際に噴射される燃料が突出部により遮られ、火花放電間隙の周囲に到達する燃料の量を減らすことができる。このため、火花放電間隙が燃料によって短絡されてしまう、いわゆる燃料ブリッジが形成されてしまうのを抑制することができる。また、噴射された燃料が突出部に衝突すると、液滴状の未気化燃料の一部が突出部に付着し、気化燃料と未気化燃料とが分離される。突出部が火花放電間隙の周囲に複数あるため気化燃料を火花放電間隙の周囲に漂わせやすく、火花放電により点火しやすくすることができる。
また、周壁延長部は、突出部と突出部との間を連結部で繋ぐ構成である。周壁延長部の剛性を考慮した場合、周壁延長部の先端の位置が、スパークプラグの前方(先端側)、すなわち、燃焼室の内壁面よりも燃焼室側に突出した位置にあることが好ましい。一方、連結部の突出量が小さいほど、連結部を通じて燃料を含む混合気が主体金具の内周側へ入り込みやすくなり、混合気と絶縁碍子との接触により熱を奪うことができる。このため、連結部の突出量を調整することにより、スパークプラグの耐熱温度を超えて絶縁碍子が加熱されることを防止できる。従って、連結部の先端の位置が、必ずしも燃焼室の内壁面よりも燃焼室側に突出した位置にある必要はない。
更に、本発明の第2態様のスパークプラグは、上記第1態様のスパークプラグの前記中心電極の先端部の中央と、当該中央を通り前記中心電極の軸線と平行な直線が前記接地電極と交差する点とを結ぶ線分の中点を前記火花放電間隙の中央の位置とし、前記スパークプラグが前記エンジンヘッドに取り付けられる際にはその取り付け向きが調整され、前記軸線方向と直交する第1仮想平面上に、前記燃焼室内に露出された燃料の噴射口と前記周壁延長部と前記火花放電間隙とを投影したときに、前記噴射口の開口中心部の位置と前記火花放電間隙の中央の位置とを結ぶ第1仮想直線を遮る位置に、前記周壁延長部の前記突出部のうち前記接地電極の接合された第1突出部が配置されるものであり、前記主体金具の周方向における前記第1突出部の両端を結ぶ方向を幅方向としたときに、前記第1突出部の前記幅方向の長さは、前記接地電極の前記幅方向の両端を結ぶ長さより長くするとよい。
このようにすれば、噴射口から噴射された燃料が火花放電間隙へと真っ直ぐ向かう経路を第1突出部で遮る。このため、燃料のうち気化した気化燃料よりも比較的重い、液滴状の未気化燃料は、直接、火花放電間隙へ到達しにくい。一方、火花放電間隙の周囲には、他の突出部に衝突した燃料から分離された気化燃料が到達しやすくなるので、火花放電により点火しやすくすることができる。また、着火後の火炎核から熱を奪い消炎作用を及ぼしやすい接地電極は、比較的体積が小さくなるように形成される。第1突出部は、幅方向において接地電極より大きく形成されているため、噴射口から噴射され火花放電間隙へ向かう燃料を遮ることに対する確実性が増す。
更に、本発明の第3態様のスパークプラグは、上記第2態様の前記スパークプラグが前記エンジンヘッドに取り付けられた状態において、前記噴射口の開口中心部および前記主体金具の軸線を含む第2仮想平面上に、前記噴射口と前記第1突出部と前記火花放電間隙とを投影したときに、前記第1突出部の突出先端は、前記第1仮想直線よりも、前方にあるようにするとよい。
このようにすれば、第1突出部の突出先端が第1仮想線よりも前方(燃焼室内)に突出した位置にあるので、噴射口から噴射された燃料が火花放電間隙へと真っ直ぐ向かう経路を確実に遮ることができる。一方、火花放電間隙の周囲には、他の突出部に衝突した燃料から分離された気化燃料が到達しやすくなるので、火花放電により点火しやすくすることができる。また、燃料の噴射口のそばに火花放電間隙を配置させる構成が可能となるのでエンジン設計の自由度が増し、内燃機関の小型化を図ることができる。
更に、本発明の第4態様のスパークプラグは、上記第3態様のスパークプラグの前記第2仮想平面上に、前記周壁延長部の前記突出部のうち前記第1突出部とは異なる第2突出部と、前記噴射口から噴射される燃料の広がり角度の輪郭線とを投影したときに、前記第2突出部の突出先端は、前記噴射口から噴射される燃料の広がり角度の輪郭線で挟まれる領域内にあるようにするとよい。
このようにすれば、噴射口から噴射される燃料の広がり角度内に第2突出部の突出先端があるので、第2突出部に燃料を衝突させることができる。これにより、燃料のうち液滴状の未気化燃料を第2突出部に付着させ、気化燃料との分離をより確実に行うことができるので、火花放電間隙の周囲により多くの気化燃料を漂わせやすくすることができる。更に、第2突出部との衝突により気化燃料の流速が低下するので火花放電間隙の周囲に漂いやすくなり、火花放電により点火しやすくすることができる。
更に、本発明の第5態様のスパークプラグは、上記第4態様のスパークプラグの前記第1仮想平面上において、前記第2突出部の外表面のうち前記火花放電間隙側を向く側の面である内面の中心において当該内面と直交する方向が、前記内面の中心の位置から前記噴射口の開口中心部の位置へ向かう方向と、前記内面の中心の位置から前記火花放電間隙の中央の位置へ向かう方向との2方向に挟まれた鋭角範囲内にあるようにするとよい。
このように第2突出部の内面の向く方向を規定すれば、その内面に衝突して分離した気化燃料の反射する方向を、火花放電間隙の周囲へ向かう方向に修正することができる。このため、火花放電間隙の周囲に確実に気化燃料を漂わせ、火花放電により点火しやすくすることができる。
更に、本発明の第6態様のスパークプラグは、上記第5態様のスパークプラグの前記第2仮想平面上において、前記火花放電間隙の中央の位置が、前記噴射口の開口中心部の位置を通り前記軸線と直交する第2仮想直線よりも前記軸線方向の前方側にある場合、前記第2突出部の前記内面は、前記軸線方向の前方側へ向けて前記軸線に近づくように傾斜する面として形成されるようにするとよい。
このように、第2突出部の内面を、軸線方向前方へ向けて軸線に近づくように傾斜する面とすれば、軸線方向においても燃料の反射方向を修正して火花放電間隙の周囲に確実に気化燃料を漂わせることができる。このため、火花放電間隙の中央の位置が、噴射口の開口中心部の位置よりも軸線方向前方側にある場合に、火花放電により点火しやすくすることができる。
また、本発明の第7態様のスパークプラグは、上記第5態様のスパークプラグの前記第2仮想平面上において、前記火花放電間隙の中央の位置が、前記噴射口の開口中心部の位置を通り前記軸線と直交する第2仮想直線よりも前記軸線方向の後方側にある場合、前記第2突出部の前記内面は、前記軸線方向の前方側へ向けて前記軸線から遠ざかるように傾斜する面として形成されるようにするとよい。
このように、第2突出部の内面を、軸線方向前方へ向けて軸線から遠ざかるように傾斜する面とすれば、軸線方向においても燃料の反射方向を修正して火花放電間隙の周囲に確実に気化燃料を漂わせることができる。このため、火花放電間隙の中央の位置が、噴射口の開口中心部の位置がよりも軸線方向後方側にある場合に、火花放電により点火しやすくすることができる。
内燃機関のエンジンヘッド200に取り付けた状態のスパークプラグ100の部分断面図である。 インジェクタ220の噴射口221の開口中心部Tおよび軸線Oを含む第2仮想平面(図2紙面)上に、インジェクタ220およびスパークプラグ100の先端側の部位を投影し、両者の位置関係を示した図である。 軸線Oと直交する第1仮想平面(図3紙面)上に、軸線O方向の前方側から見た周壁延長部57,およびインジェクタ220の噴射口221を投影し、両者の位置関係を示した図である。 図3の2点鎖線A−Aにおいて矢視方向から見た、スパークプラグ100の先端側の部位の断面図である。 インジェクタ220の噴射口221の開口中心部Tを通り軸線Oと直交する仮想直線Nよりも火花放電間隙の中央Sの位置が軸線O方向前方にある場合の例として、インジェクタ220とスパークプラグ100の先端側の部位との位置関係を示した図である。 図5において、矢視方向から見た軸線Oを通る平面によって切断したスパークプラグ100の先端側の部位の断面図である。 変形例としてのスパークプラグ400の周壁延長部450の構造を示す図である。
以下、本発明を具体化したスパークプラグの一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、一例としてのスパークプラグ100の全体の構造について説明する。なお、図1において、スパークプラグ100の軸線O方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ100の先端側(前方)、上側を後端側(後方)として説明する。
図1に示すように、本実施の形態のスパークプラグ100は、燃焼室210内に燃料を直接噴射するいわゆる直噴式のエンジンのエンジンヘッド200に取り付けられて使用される。燃焼室210内において、インジェクタ220の噴射口221から噴射される燃料は、吸気口230から燃焼室210内に導入される空気と混合され、排気口240に向けて流れる流路を形成する。スパークプラグ100が取付孔205に取り付けられた状態において、その流路上に後述する火花放電間隙が配置されるように、エンジンヘッド200における取付孔205の位置やインジェクタ220の噴射口221の位置が決められている。以下、スパークプラグ100の構成について説明する。
図1に示すように、スパークプラグ100は、概略、絶縁碍子10と、主体金具50と、中心電極20と、接地電極30と、端子金具40とを構成主体とする。主体金具50は、絶縁碍子10を保持する。中心電極20は、軸線O方向に延設され、絶縁碍子10の軸孔12内に保持されている。接地電極30は、主体金具50の先端側に一端部(基端部32)が溶接され、他端部(先端部31)の内面33が中心電極20の先端に設けられた貴金属チップ90との間で火花放電間隙を形成する。端子金具40は、絶縁碍子10の後端部に設けられている。
まず、スパークプラグ100の絶縁体を構成する絶縁碍子10について説明する。絶縁碍子10は周知のようにアルミナ等を焼成して形成され、軸中心に軸線O方向へ延びる軸孔12が形成された筒形状を有する。軸線O方向の中央より後端側には外径の最も大きな鍔部19が形成されており、鍔部19より後端側(図1における上側)に後端側胴部18が形成されている。鍔部19より先端側(図1における下側)には後端側胴部18よりも外径の小さな先端側胴部17が形成されている。そして先端側胴部17の先端側には、先端側胴部17よりも外径の小さな脚長部13が形成されている。脚長部13は先端側ほど縮径されており、スパークプラグ100が内燃機関のエンジンヘッド200に取り付けられた際には燃焼室210内に露出される。
次に、中心電極20について説明する。中心電極20は、インコネル(商標名)600または601等のニッケル系合金等で形成され、内部に熱伝導性に優れる銅等からなる金属芯23を有している。中心電極20は、その軸線がスパークプラグ100の軸線Oと一致するように絶縁碍子10の軸孔12内の先端側にて保持されている。中心電極20の先端部22は絶縁碍子10の先端部11から前方に突出され、その突出部分は先端側に向かって径小となるように形成されている(図2参照)。この突出部分の先端には耐火花消耗性を向上するための貴金属チップ90が接合されている。
また、中心電極20は、軸孔12の内部に設けられたシール体4およびセラミック抵抗3を経由して、後方の端子金具40に電気的に接続されている。端子金具40にはプラグキャップ(図示外)を介して高圧ケーブル(図示外)が接続され、高電圧が印加されるようになっている。
次に、主体金具50について説明する。主体金具50は、内燃機関のエンジンヘッド200にスパークプラグ100を固定するための筒状の金具である。主体金具50は、絶縁碍子10の脚長部13から後端側胴部18の先端側にかけての部位の周囲を取り囲むようにして、自身の筒孔59内に絶縁碍子10を保持している。主体金具50は低炭素鋼材より形成されており、略中央から先端側にかけて、太径の取付部52が形成されている。取付部52の外周面には雄ねじ状のねじ山が形成されており、ねじ山がエンジンヘッド200の取付孔205に形成された雌ねじと螺合して、スパークプラグ100が取付孔205内に固定される。なお、主体金具50は耐熱性を重視し、ステンレスやインコネル等を用いてもよい。
取付部52の後端側には、鍔状のシール部54が形成されている。シール部54と取付部52との間の部位には、板体を折り曲げて形成した環状のガスケット5が嵌挿されている。ガスケット5は、取付孔205を介した燃焼室210内の気密漏れを防止するものである。具体的には、ガスケット5は、スパークプラグ100をエンジンヘッド200に取り付けた際に、シール部54の先端向きの面である座面55と、エンジンヘッド200の取付孔205の開口周縁部206との間に挟まれ変形し、両者間を封止する。
シール部54の後端側には、スパークプラグレンチ(図示外)が嵌合する工具係合部51が形成されている。工具係合部51より後端側には薄肉の加締部53が設けられており、工具係合部51とシール部54との間にも薄肉の座屈部58が設けられている。工具係合部51から加締部53にかけての筒孔59の内周面と絶縁碍子10の後端側胴部18の外周面との間には円環状のリング部材6,7が介在されている。両リング部材6,7間には、タルク(滑石)9の粉末が充填されている。また、筒孔59の内周面には、周方向に一周して内側に突設された棚部56が形成されている。絶縁碍子10が筒孔59内に保持される際には、棚部56に、絶縁碍子10の脚長部13と先端側胴部17との間に形成された段部15が、環状の板パッキン8を介して支持される。そして、加締部53の端部を内側に折り曲げるようにして加締めることにより、リング部材6,7およびタルク9を介し、筒孔59内で絶縁碍子10が先端側に向け押圧される。この加締めの際に座屈部58は加熱され、圧縮力の付加に伴い膨らむように変形されることで、加締部53による圧縮ストロークを稼ぐ。これにより、筒孔59内において加締部53と棚部56との間で絶縁碍子10が確実に挟まれ保持されて、主体金具50と絶縁碍子10とは一体となる。板パッキン8により主体金具50と絶縁碍子10との間の気密性は保持され、筒孔59を介した燃焼ガスの流出が防止される。
また、取付部52よりも先端側には、取付部52より細径の周壁延長部57が、筒孔59を軸線O方向に沿って前方へ延長するような形態で設けられている。周壁延長部57は、軸線O方向に沿って前方へ向けて突出されている。スパークプラグ100がエンジンヘッド200の取付孔205に取り付けられた際に、周壁延長部57は、燃焼室210の内壁面215よりも燃焼室210の内部側に突出する部位を有する。すなわち、スパークプラグ100がエンジンヘッド200の取付孔205に取り付けられた際に、周壁延長部57の前方の部位は、燃焼室210の内部に配置される。ここで、燃焼室210の内壁面215は、燃焼室210の内部と外部とを区切る壁の面の内、燃焼室210の内部側の面である。周壁延長部57は、周方向の3箇所で突出する突出部570,571,572と、突出部570〜572それぞれより突出量が小さく、突出部570〜572それぞれの間を周方向に接続する連結部574とから構成されている。突出部570の突出先端575には接地電極30が接合されている。
次に、接地電極30について説明する。接地電極30は、耐腐食性の高い金属から構成された棒状の電極であり、一例として、インコネル(商標名)600または601等のニッケル合金が用いられる。接地電極30は自身の長手方向の横断面が略長方形に形成されており、自身の基端部32が、主体金具50の周壁延長部57の一部位をなす突出部570の突出先端575(図2参照)に溶接により接合されている。また、接地電極30の先端部31は、内面33側が中心電極20の先端部22に向き合うように軸線Oへ向かって延びており、内面33と、中心電極20の先端部22に接合された貴金属チップ90との間で火花放電間隙が形成されている。
このような構成のスパークプラグ100では、エンジンヘッド200に取り付けられた際の自身と燃焼室210内に露出されたインジェクタ220の噴射口221との相対的な位置関係に基づいて、周壁延長部57を構成する突出部570〜572の形成位置や大きさ、形状が規定されている。以下、図2〜図4を参照して、突出部570〜572の形成位置や大きさ、形状について説明する。
突出部570〜572は、主体金具50の周方向に断続的に設けられている。突出部570は、予め軸線O方向に沿って筒状に形成した周壁延長部57の原形を、仮想直線Mを挟んで、仮想直線Mと、軸線Oとの双方に平行な2つの仮想平面で切り欠いた形状を有する。ここで、仮想直線Mは、火花放電間隙の中央Sと、インジェクタ220の噴射口221の開口中心部Tとを結ぶ直線である。中央Sは、図2において、軸線O上で貴金属チップ90の先端と内面33との中央の位置を基準としている。開口中心部Tは、図2において、噴射口221の開口端の形状(通常は円形)における中心の位置を基準としている。突出部570は、主体金具50の周方向において仮想直線Mを遮る位置に形成されている。換言すれば、突出部570は中央Sと開口中心部Tとを結ぶ線分を遮る。
より具体的には、図2に示すように、突出部570の突出先端575の位置が、仮想直線Mよりも軸線O方向の前方に配置されるように、突出部570が十分な突出量(突出長さ)をもって突出されている。また、図3に示すように、突出部570は、筒孔59の周方向における自身の両端を結ぶ方向(以下、「幅方向」と言う。)の長さBが、接地電極30の幅方向の両端を結ぶ長さCよりも大きくなるように構成されている。従って、噴射口221から噴射された燃料がスパークプラグ100に向かって飛んだ場合、燃料が突出部570の外周側の壁面に確実に衝突し、火花放電間隙には直接到達しにくい。一方で、突出部570の幅方向の両端より外側を通過する燃料は、絶縁碍子10の先端部11付近を通過して絶縁碍子10の熱を奪うことができる。このため、スパークプラグ100の耐熱温度を超えて、絶縁碍子10が加熱されることを回避することができる。
次に、図3に示すように、突出部571,572は、仮想直線Mを中心に対称な形状に形成され、それぞれの内面578,579が、火花放電間隙を臨むように形成されている。突出部571,572の形成位置、大きさ、および形状について、突出部572を例に具体的に説明する。突出部572は、予め軸線O方向に筒状に形成した周壁延長部57の原形の内周側を前方へ向けて軸線Oから遠ざかる方向に傾斜した平面で切り欠き、更に、軸線Oを含む平面で切り欠いた形状を有する。詳細には、突出部572の突出先端577は軸線Oに垂直な平面であり、軸線O側の面である内面579は、前方へ向けて軸線Oから遠ざかる方向に傾斜した平面である。内面579は、噴射口221から噴射される燃料を、火花放電間隙に向けて反射させる面である。従って、内面579の向きは、少なくとも噴射口221の位置、および火花放電間隙の位置を考慮して決定される。
本実施の形態では、図3において、突出部572の内面579上で、突出方向における内面579の中央となる位置を含む仮想等高線Kを想定し、仮想等高線Kの中点をLとする。噴射口221の開口中心部Tおよび仮想等高線Kの中点Lを結ぶ仮想直線Uと、火花放電間隙の中央Sおよび仮想等高線Kの中点Lを結ぶ仮想直線Vとを想定する。突出部572の内面579の向きは、軸線Oと直交する第1仮想平面上(図3紙面上)で、仮想等高線Kに直交し中点Lを通る仮想直線Wが、仮想直線Uと仮想直線Vとで挟まれた鋭角αの範囲内にあるように、規定されている。換言すると、第1仮想平面上において、内面579の向く方向(仮想等高線Kに直交する方向)が、仮想等高線Kの中点Lから噴射口221の開口中心部Tへ向かう方向と、仮想等高線Kの中点Lから火花放電間隙の中央Sへ向かう方向とに挟まれた鋭角αの範囲内にあるとしている。このような規定に基づいて形成された突出部572は、噴射口221から噴射され、突出部570に遮られずに突出部572に到達した燃料を、内面579で反射させた際に、燃料の反射方向を火花放電間隙の周囲に向けることができる。そして、突出部571は、仮想直線Mを中心に突出部572と対称形状となっているので、同様に、噴射口221から噴射された燃料を内面578で反射させ、燃料の反射方向を火花放電間隙の周囲に向けることができる。なお、燃料が内面578,579に衝突したとき、内面578,579によって反射されるのは主に気化した気化燃料であり、液滴状の未気化燃料は内面578,579に付着することとなり、火花放電間隙において燃料ブリッジが形成されにくい。
また、図2に示すように、噴射口221から噴射される燃料は広がり角度βをもって燃焼室210内に広がっていく。本実施の形態では、第2仮想平面(図2紙面)において、そのときの広がり角度βの輪郭線をYとしたとき、輪郭線Yで挟まれる領域内に突出部571,572の突出先端576,577が配置されることを規定している。つまり、噴射口221から噴射された燃料の少なくとも一部は確実に突出部571,572の内面578,579に衝突するように、突出部571,572の大きさが規定されている。
ところで、図2において、噴射口221の開口中心部Tを通り軸線Oと直交する仮想直線Nを想定したとき、本実施の形態では、火花放電間隙の中央Sが、仮想直線Nよりも、軸線O方向の後方に位置している。噴射口221の開口中心部Tと、火花放電間隙の中央Sとがこのような位置関係を有する本実施の形態では、図4に示すように、突出部571,572の内面578,579を、軸線O方向前方へ向けて、軸線Oから遠ざかる方向に傾斜する面としている。このようにすることで、噴射口221から噴射された燃料が突出部571,572の内面578,579に衝突した際の反射方向が、内面578,579が傾斜していない場合と比べて、火花放電間隙の周囲により近づく方向に修正することができる(図中矢印Eで示す。)。前述したように、内面578,579によって反射されるのは主に気化燃料であり、火花放電間隙の周囲に気化燃料を漂わせることで火花放電により点火しやすくすることができる。
このように、本実施の形態のスパークプラグ100では、周壁延長部57を構成する突出部570〜572の形成位置や大きさ、形状が規定されている。エンジンヘッド200に取り付けられた際に、確実に、周壁延長部57とインジェクタ220の噴射口221との相対的な位置関係が上記のような関係を満たすように、取り付け向きが定められている。
エンジンヘッド200に対するスパークプラグ100の取り付け向きを一定とする方法には様々な方法がある。一例としては、スパークプラグ100側とエンジンヘッド200側の双方にマークキングを行い、両者を突き合わせつつ、スパークプラグ100の締め付けを行う方法がある。具体的には開口周縁部206等、エンジンヘッド200側の任意の位置にマーキングを施す。スパークプラグ100を取付孔205に取り付けた状態で、上記した周壁延長部57とインジェクタ220の噴射口221との相対的な位置関係が満たされるように、スパークプラグ100側の任意の位置にもマーキングを施す。そしてスパークプラグ100を取付孔205に螺合させ、マーキング同士が向き合う位置まで締め付けを行えばよい。なお、締め付け時にガスケット5は潰れつつ封止を行うが、ガスケット5の気密を維持できる潰れ量の範囲を大きくとることで、スパークプラグの個体間の製造公差を吸収することが可能である。
また、主体金具50の取付部52の雄ねじ状のねじ山の形成と、エンジンヘッド200の取付孔205の雌ねじの形成とを、常に、同一の条件で行い、両者共に製造公差が生じにくくなるように形成してもよい。つまり、主体金具50の取付部52に設けたねじ山の形成開始位置が、主体金具50における所定の位置となるように製造する。エンジンヘッド200の取付孔205にて、スパークプラグ100の固定時にねじ山の形成開始位置が当接する位置についても同様に、エンジンヘッド200における所定の位置となるように製造する。このようにすれば、エンジンヘッド200に対するスパークプラグ100の締め付け終了時における両者の相対的な向き(角度位相)が定まり、周壁延長部57とインジェクタ220の噴射口221との相対的な位置関係を常に一定とすることができる。あるいは、ねじを使わずに固定可能なスパークプラグに本発明を適用してもよい。なお、上記した取り付け方法は単なる一例であり、これらの取り付け方法に限定するものではなく、その他様々な公知の方法を用いることが可能である。
なお、本発明は各種の変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、主体金具50の筒孔59の先端側を突出させて周壁延長部57を形成した。この場合は、予め軸線O方向に沿って筒状に形成した周壁延長部57の原形を切削することで、突出部570〜572および連結部574の形状を形成するとよい。また、切削以外の方法でも周壁延長部57を形成することは可能である。例えば、予め連結部574の突出先端に揃えた筒状の周壁延長部57の原形を主体金具50から予め軸線O方向に沿って形成させておき、突出部570〜572の形状をなす突片をそれぞれ溶接してもよい。この場合、接地電極30と突出部570とを一体に形成し、接合後に接地電極部分を内向きに折り曲げることで火花放電間隙を形成してもよい。あるいは、突出部570〜572および連結部574が形成された王冠状の周壁延長部57を別体で作製し、主体金具50の先端に溶接してもよい。
一方本発明は、図5に示すように、インジェクタ320の噴射口321の開口中心部Tを通り軸線Oと直交する仮想直線Nよりも火花放電間隙の中央Sが軸線O方向の前方に位置する配置関係を有するエンジンに取り付けて使用するスパークプラグ300に適用してもよい。この場合、図6に示すように、主体金具350の突出部371,372の内面378,379を、軸線O方向前方へ向けて、軸線Oに近づく方向に傾斜する面として構成するとよい。このようにすれば、上記実施の形態と同様に、噴射口321から噴射された燃料が突出部371,372の内面378,379に衝突して反射する燃料を、内面378,379が傾斜していない場合と比べて、火花放電間隙の周囲により近づけることができる(図中矢印Fで示す。)。すなわち、軸線O方向においても燃料の反射方向を修正して火花放電間隙の周囲に確実に気化燃料を漂わせることができるので、火花放電により点火しやすくすることができる。
また、周壁延長部57の突出部570〜572は3つに限らず、2つ以上あればよい。例えば、図7に示す、スパークプラグ400の主体金具450のように、突出部470〜473を有してもよい。突出部470は、接地電極30が接合され、インジェクタの噴射口(図1参照)から噴出される燃料が直接、火花放電間隙へ向かうのを遮る。突出部471,472,473は、突出部470には衝突せずに突出部471〜473に到達した燃料を火花放電間隙へ向かわせるように反射させる。本変形例では噴射された燃料が、突出部471,472において気化燃料と液滴状の未気化燃料とに分離し、気化燃料の反射方向が突出部473へ向かうように突出部471,472,473を配置している。そして突出部473において気化燃料を火花放電間隙へ向けて反射させる形態のものである(燃料の辿る流路を矢印Hで示す。)。このような構成のスパークプラグ400では、突出部471,472に衝突した気化燃料は流速が低下した状態で突出部473へ向けて反射され、突出部473との衝突によって反射されると、更に流速が低下した状態で火花放電間隙に向かうこととなる。従って、火花放電間隙において気化燃料が停滞しやすくなり、火花放電により点火しやすくすることができる。
また、上記実施の形態では突出部571,572の内面578,579を平らな面として説明したが、必ずしも平面でなくともよい。例えば上記した周壁延長部57の原形となる筒状の内周面の形状をそのままに切削を行わず、内向きに湾曲した面としてもよい。あるいは内面578,579を多段状に形成してより多くの気化燃料が反射されるようにしてもよいし、凹面状に形成して軸線Oと直交する方向のみならず軸線O方向においても反射された気化燃料が火花補電間隙の中央へ向かうようにしてもよい。また、上記実施の形態では、突出部570に接地電極30を接合したが、突出部571や突出部572に接地電極30を接合してもよく、突出部570は噴射された燃料が直接火花放電間隙へ到達するのを遮る構成となればよい。また、接地電極30も一つでなくともよく、例えば突出部571および突出部572それぞれに一つずつ接地電極30が接合されていてもよい。ただし、この場合、インジェクタの噴射口(図1参照)から噴出される燃料が直接、突出部571および突出部572に接続された接地電極の後方側の面に到達し、付着する虞がある。接地電極の後方側の面に付着した燃料に起因して、燃料ブリッジが形成される虞があるため、接地電極が接合される突出部は、上記実施形態のように、インジェクタの噴射口から噴出される燃料が直接、火花放電間隙へ向かうのを遮る構成とすることが好ましい。
また、上記実施の形態では、周壁延長部57は、燃焼室210の内壁面215よりも燃焼室210側に突出する部位を有する形態のスパークプラグ100を例に説明した。ここで、周壁延長部57の全てが燃焼室210の内壁面215よりも燃焼室210側へ突出している必要はない。例えば、周壁延長部57を構成する連結部574は、その突出先端が、必ずしも燃焼室210の内壁面215より突出する位置になくてもよい。つまり、連結部574の突出先端が、内壁面215の位置と揃う位置にあってもよいし、内壁面215よりも取付孔205内の奥まった位置にあってもよい。連結部574の突出長さが短いほど、連結部574を通じて絶縁碍子10の先端部11付近を通過可能となる燃料が増え、絶縁碍子10の熱を奪いやすくできるが、その反面、突出部570の剛性が低下する虞が生ずる。このため、十分な剛性を保ちつつ、連結部574の突出長さを短くできれば好ましい。
また、上記実施の形態では、仮想等高線K上の中点Lを用いて、突出部572の内面579の向きを規定していたが、これに限定されない。突出部572の内面579の中心を通る、内面579の垂線を用いて突出部572の内面579の向きを規定しているのは、次のような理由による。すなわち、突出部572の内面579の中心において反射された気化燃料が火花補電間隙の中央へ向かうような形状とすれば、突出部572の内面579に反射されて火花補電間隙の中央付近へ向かう気化燃料の量を多くすることができると想定されるからである。従って例えば、突出部572の内面579の中心として、内面579の重心を用いてもよいし、内面579が矩形である場合、対角線の交点を用いてもよい。更に、突出部572の内面579の中央以外の部分において反射された気化燃料が火花補電間隙の中央へ向かうような大きさ、形状、配置としてもよい。その場合にも、気化燃料が火花補電間隙の中央へ向かわせることができる。また、突出部571,572の内面578,579は、内面578,579によって反射された気化燃料が火花補電間隙の中央へ向かうような形状であればよく、軸線O方向に対し、必ずしも傾斜していなくともよい。

Claims (7)

  1. 中心電極と、
    軸線方向に延びる軸孔を有し、前記中心電極を前記軸孔内の先端側に保持する絶縁碍子と、
    前記軸線方向に延びる筒孔を有し、その筒孔内に、前記絶縁碍子を挿通させた状態で保持する主体金具であって、自身が内燃機関のエンジンヘッドに取り付けられた際に、前記絶縁碍子の先端部の径方向周囲を取り囲みつつ、その絶縁碍子の先端部と共に前記軸線方向に沿って燃焼室の内壁面よりも当該燃焼室側に突出する部位を有する周壁延長部を自身の先端側に有する主体金具と、
    一端部が前記主体金具の前記周壁延長部に接合され、他端部が前記中心電極の先端部との間で火花放電間隙を形成する接地電極と
    を備えたスパークプラグにおいて、
    前記周壁延長部は、前記軸線方向に沿って前記内壁面よりも前記燃焼室側に突出すると共に、前記主体金具の周方向に複数個が断続的に設けられた突出部と、当該複数の突出部間をそれぞれ前記主体金具の周方向に接続し、自身の先端が、前記突出部に対して相対的に後端側に位置してなる連結部とから構成され、
    前記複数の突出部のうちの少なくとも一つの突出部には、その突出先端に、前記接地電極の前記一端部が接合されていることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 前記中心電極の先端部の中央と、当該中央を通り前記中心電極の軸線と平行な直線が前記接地電極と交差する点とを結ぶ線分の中点を前記火花放電間隙の中央の位置とし、
    前記スパークプラグが前記エンジンヘッドに取り付けられる際にはその取り付け向きが調整され、前記軸線方向と直交する第1仮想平面上に、前記燃焼室内に露出された燃料の噴射口と前記周壁延長部と前記火花放電間隙とを投影したときに、前記噴射口の開口中心部の位置と前記火花放電間隙の中央の位置とを結ぶ第1仮想直線を遮る位置に、前記周壁延長部の前記突出部のうち前記接地電極の接合された第1突出部が配置されるものであり、
    前記主体金具の周方向における前記第1突出部の両端を結ぶ方向を幅方向としたときに、前記第1突出部の前記幅方向の長さは、前記接地電極の前記幅方向の両端を結ぶ長さより長いことを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 前記スパークプラグが前記エンジンヘッドに取り付けられた状態において、前記噴射口の開口中心部および前記主体金具の軸線を含む第2仮想平面上に、前記噴射口と前記第1突出部と前記火花放電間隙とを投影したときに、
    前記第1突出部の突出先端は、前記第1仮想直線よりも、前方にあることを特徴とする請求項2に記載のスパークプラグ。
  4. 前記第2仮想平面上に、前記周壁延長部の前記突出部のうち前記第1突出部とは異なる第2突出部と、前記噴射口から噴射される燃料の広がり角度の輪郭線とを投影したときに、
    前記第2突出部の突出先端は、前記噴射口から噴射される燃料の広がり角度の輪郭線で挟まれる領域内にあることを特徴とする請求項3に記載のスパークプラグ。
  5. 前記第1仮想平面上において、前記第2突出部の外表面のうち前記火花放電間隙側を向く側の面である内面の中心において当該内面と直交する方向が、前記内面の中心の位置から前記噴射口の開口中心部の位置へ向かう方向と、前記内面の中心の位置から前記火花放電間隙の中央の位置へ向かう方向との2方向に挟まれた鋭角範囲内にあることを特徴とする請求項4に記載のスパークプラグ。
  6. 前記第2仮想平面上において、前記火花放電間隙の中央の位置が、前記噴射口の開口中心部の位置を通り前記軸線と直交する第2仮想直線よりも前記軸線方向の前方側にある場合、
    前記第2突出部の前記内面は、前記軸線方向の前方側へ向けて前記軸線に近づくように傾斜する面として形成されたことを特徴とする請求項5に記載のスパークプラグ。
  7. 前記第2仮想平面上において、前記火花放電間隙の中央の位置が、前記噴射口の開口中心部の位置を通り前記軸線と直交する第2仮想直線よりも前記軸線方向の後方側にある場合、
    前記第2突出部の前記内面は、前記軸線方向の前方側へ向けて前記軸線から遠ざかるように傾斜する面として形成されたことを特徴とする請求項5に記載のスパークプラグ。
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