JPWO2008090651A1 - 圧電共振子及び圧電フィルタ - Google Patents

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Abstract

放熱性を向上すると同時に、不要振動による発熱を防ぐことができる、圧電共振子及び圧電フィルタを提供する。圧電共振子10は、基板21と、薄膜部とを備える。薄膜部は、基板12に支持される第1の薄膜部Sと基板12から離れて音響的に分離されている第2の薄膜部R,L,Wとを含み、第2の薄膜部R,L,Wは圧電膜17の両主面にそれぞれ第1及び第2の電極16,18が配置され、膜厚方向に透視したときに第2の薄膜部R,L,Wにおいて第1及び第2の電極16,18が重なり合っている部分に振動部24が形成されている。薄膜部は、振動部24の外周の一部を形成する第1又は第2の電極の少なくとも一方18の周縁18a,18b,18cに接し又は重なり、かつ、膜厚方向に透視したときに周縁18a,18b,18cから第1の薄膜部Sまで延在する放熱膜20を有する。

Description

本発明は圧電共振子及び圧電フィルタに関する。
圧電共振子は、圧電膜を上下電極で挟んだ薄膜部が基板上に設けられ、上下電極の重なり部分である振動部が基板から音響的に分離された構造を有し、振動部で熱が発生する。
例えば特許文献1には、図17の平面図及び図17の線A−Aに沿って切断した断面図である図18に示すように、基板110を裏側から貫通エッチングして空隙110aを形成するタイプの圧電共振子について、放熱性・耐電力性を向上するため、振動部111bを除く位置に放熱膜118を形成することが提案されている。すなわち、基板110の一方主面に形成されたSiO膜111上に、基部114a、先端部114b及び翼部114cを有する平面形状が略十字形状の下部電極114と、圧電薄膜115と、幅が異なる基部116a及び先端部116bを有する平面形状が略凸状の下部電極116と、放熱膜118とが配置されている。振動部111bは、下部電極114の翼部114bと、上部電極116の先端部116bとが重なる部分(図17において斜線を付している部分)である。なお、基板110の他方主面のSiO膜112は、製造段階で除去される。
特開2004−120219号公報
しかしながら、放熱膜118に形成された開口118aの内側に、間隔を設けて上部電極118が露出しており、放熱膜118は、熱の発生源である振動部111bから離れて配置されているため、振動部111bと放熱膜118との間のギャップで熱伝導が悪くなり、放熱性が良くない。また、圧電共振子では不要振動によってQ劣化がおき、Q劣化は発熱を引き起こす。よって、耐電力性を向上させるためには、放熱性を良くすると同時に、不要振動を抑制し、Q劣化による発熱を防ぐことが必要である。
本発明は、かかる実情に鑑み、放熱性を向上すると同時に、不要振動による発熱を防ぐことができる、圧電共振子及び圧電フィルタを提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した圧電共振子を提供する。
圧電共振子は、基板と、薄膜部とを備える。前記薄膜部は、前記基板に支持される第1の薄膜部と前記基板から音響的に分離されている第2の薄膜部とを含み、前記第2の薄膜部は圧電薄膜の両主面にそれぞれ第1及び第2の電極が配置され、膜厚方向に透視したときに前記第2の薄膜部において前記第1及び第2の電極が重なり合っている部分に振動部が形成されている。前記薄膜部は、前記振動部の外周の一部を形成する前記第1又は第2の電極の少なくとも一方の周縁に接し、かつ、膜厚方向に透視したときに前記周縁から前記第1の薄膜部まで延在する放熱膜を有する。
上記構成によれば、第2の薄膜部に形成された振動部で発生した熱の一部は、放熱膜が接する第1又は第2の電極から、放熱膜を経て、第1の薄膜部に伝達される。そのため、放熱経路が拡大し、かつ振動部で発生した熱を効率よく基板側へ放熱でき、耐電力性に優れる圧電共振子を作製できる。
また、振動部の周囲に放熱膜が配置されることにより、振動部の周囲において不要振動の発生が抑制される。これにより、スプリアスが抑制され、Q値の劣化による発熱が抑えられ、耐電力性に優れる圧電共振子が作製できる。
さらに、所望の共振周波数を得られる振動部の膜構成のまま、放熱膜により薄膜部の厚みを厚くできるため、第2の薄膜部が基板から浮いているメンブレン構造の機械的強度が向上する。
なお、電極が第1又は第2の電極の一方のみの周縁に接する場合には、振動部の外周の大部分を形成する第1又は第2の電極の周縁に接するようにすると、より効率的に放熱することができる。
また、本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した圧電共振子を提供する。
圧電共振子は、基板と、薄膜部とを備える。前記薄膜部は、前記基板に支持される第1の薄膜部と前記基板から音響的に分離されている第2の薄膜部とを含み、前記第2の薄膜部は圧電薄膜の両主面にそれぞれ第1及び第2の電極が配置され、膜厚方向に透視したときに前記第2の薄膜部において前記第1及び第2の電極が重なり合っている部分に振動部が形成されている。前記薄膜部は、前記振動部の外周の一部を形成する前記第1又は第2の電極の少なくとも一方の周縁に重なり、かつ、膜厚方向に透視したときに前記振動部の前記周縁よりも内側から前記第1の薄膜部まで延在する放熱膜を有する。
上記構成によれば、第2の薄膜部に形成された振動部で発生した熱の一部は、放熱膜が重なる第1又は第2の電極から、放熱膜を経て、第1の薄膜部に伝達される。そのため、放熱経路が拡大し、かつ振動部で発生した熱を効率よく基板側へ放熱でき、耐電力性に優れる圧電共振子を作製できる。
また、振動部の周囲に放熱膜が配置されることにより、振動部の周囲において不要振動の発生が抑制される。これにより、スプリアスが抑制され、Q値の劣化による発熱が抑えられ、耐電力性に優れる圧電共振子が作製できる。
さらに、所望の共振周波数を得られる振動部の膜構成のまま、放熱膜により薄膜部の厚みを厚くできるため、第2の薄膜部が基板から浮いているメンブレン構造の機械的強度が向上する。
なお、電極が第1又は第2の電極の一方のみの周縁に重なる場合には、振動部の外周の大部分を形成する第1又は第2の電極の周縁に重なるようにすると、より効率的に放熱することができる。
好ましくは、前記放熱膜は、膜厚方向に透視したときに前記振動部の前記外周よりも内側に配置される周縁の近傍部分において、該周縁から離れるほど厚みが大きくなる。
この場合、放熱膜の周縁近傍部分を断面テーパー形状にすることにより、振動部の外周よりも内側に配置される放熱膜の周縁の位置ずれの許容範囲が大きくなり、歩留まりのよい製品を量産できる。
好ましくは、前記圧電薄膜部は、膜厚方向に透視したときに、前記振動部の前記外周から間隔を設けて内側に段差部を備えた段差形成膜をさらに有する。
この場合、段差形成膜には、振動部の外周との間に間隔を設けて段差部が形成されるため、共振周波数以下のスプリアスがより良く抑制され、損失の少ない圧電共振子を作製できる。
好ましくは、前記振動部を形成する前記第1の電極の膜厚と、前記振動部を形成する前記第2の電極の膜厚とが異なる。
この場合、例えばフィルタを構成する異なる周波数をもつ圧電共振子を精度良く作製できる。
より好ましくは、前記振動部を形成する前記第1の電極の膜厚が相対的に小さく、前記振動部を形成する前記第2の電極の膜厚が相対的に大きい。
この場合、例えばフィルタを構成する異なる周波数をもつ圧電共振子の全てについて、十分にスプリアスを抑制することができる。
また、本発明は、上記課題を解決するため、以下のように構成した圧電フィルタを提供する。
圧電フィルタは、同一の前記基板に複数の前記振動部が形成された上述したいずれか一つの構成の圧電共振子を備え、複数の前記振動部を形成する前記第1及び第2の電極が電気的に接続されてフィルタ回路が構成されている。
この場合、リップルが抑制され、損失増加による発熱が抑えられ、耐電力性に優れた圧電フィルタを作製できる。また、放熱経路が拡大し、かつ振動部で発生した熱を効率よく支持部へ放熱できるので、耐電力性に優れた圧電フィルタを作製できる。また、第2の薄膜部が基板から浮いているメンブレン構造の強度を向上することができる。
好ましくは、複数の前記振動部は、膜厚方向に透視したときの形状が、正方形、又は長短辺の比率が2以下の長方形である。
この場合、複数の振動部を高密度に配置することができるので、無駄な領域が省け、フィルタ全体の面積を小さくできる。
好ましくは、複数の前記振動部は、膜厚方向に透視したときの形状が、正方形、又は長短辺の比率が黄金比の長方形である。
この場合、複数の振動部を高密度に配置することができるので、無駄な領域が省け、フィルタ全体の面積を小さくできる。
本発明の圧電共振子及び圧電フィルタは、放熱性を向上すると同時に、不要振動による発熱を防ぐことができる。
圧電共振子の平面図である。(実施例1) 圧電共振子の断面図である。(実施例1) 圧電共振子のスミスチャートである。(実施例1) 圧電共振子のスミスチャートである。 熱伝達のモデル図である。 圧電共振子の断面図である。(変形例1) 圧電共振子の平面図である。(変形例2) 圧電共振子のスミスチャートである。(実施例2) 圧電共振子の断面図である。(実施例3) 圧電フィルタの断面図である。(実施例4) 圧電フィルタの回路図である。(実施例4) 圧電フィルタのレイアウト図である。(実施例6) 圧電フィルタの回路図である。(実施例6) 圧電共振子の断面図である。(実施例7) 圧電共振子の回路図である。(実施例8) 圧電共振子の回路図である。(実施例9) 圧電共振子の平面図である。(従来例) 圧電共振子の断面図である。(従来例)
符号の説明
10,10a,10b,10p,10q,10r,10x,10y,10z 圧電共振子
10k 圧電フィルタ
12,12x,12y,12z 基板
13 空隙
14,14k 支持膜
16,16s,16t,16x,16y,16z 下部電極(電極)
17,17k,17x,17y,17z 圧電膜(圧電薄膜)
18,18s,18t,18x,18y,18z 上部電極(電極)
20 放熱膜
21 開口
22 段差形成膜
24,24s,24t 振動部
50,50a DPX
以下、本発明の実施の形態として実施例について、図1〜図16を参照しながら説明する。
<実施例1> 実施例1の圧電共振子10について、図1〜図5を参照しながら説明する。
図1の平面図、図1の線A−Aに沿って切断した断面図である図2(a)、図1の線B−Bに沿って切断した断面図である図2(b)に模式的に示すように、圧電共振子10は、基板12上に薄膜部が形成されている。すなわち、基板12上に、支持膜14、下部電極16、圧電膜17、上部電極18、放熱膜20及び段差形成膜22が積層されている。図1において、下部電極16及び上部電極18には斜線を付しており、他の層が重なって隠れた部分は破線で示している。
薄膜部は、基板12に支持された第1の薄膜部(図2(a)において符号Sで示す。)と、基板12から空隙13を介して浮いた第2の薄膜部(図2(a)において、符号R,L,Wで示す。)とを含む。第2の薄膜部には、下部電極16と上部電極18との間に圧電膜17が挟まれた振動部(図2(a)において、符号Wで示す。)が形成されている。空隙13は、図1において鎖線で示すように基板12上に犠牲層11を配置し、その上に下部電極16等を積層した後に犠牲層11を除去することによって形成する。
振動部24は、膜厚方向(図1において紙面垂直方向、図2において上下方向)から透視したとき、図1において斜線を付した下部電極16と上部電極18とが重なり合う部分に形成される。
図1に示すように、振動部24付近において、下部電極16の幅は上部電極18の幅よりも大きくなっており、例えば図2(a)において符号Lで示すように、膜厚方向に透視したときに下部電極16が振動部Wよりも外側にはみ出した部分に付加膜領域が形成されている。この付加膜領域は、質量付加作用によって振動部内に振動を閉じ込める。
放熱膜20には、図1に示すように、開口21が形成されている。放熱膜20の開口21は、膜厚方向から見たとき、振動部24の外周に接している。放熱膜20は、図2に示すように、振動部24の外周から第1の薄膜部まで延在している。放熱膜20は、図1及び図2に示すように、振動部24の外周の一部(3つの辺)を形成する上部電極18の周縁18a,18b,18cに接している。
放熱膜20は、膜厚方向から透視したときに、振動部24の少なくとも一部に接していればよい。例えば、膜厚方向から透視したときに矩形の振動部24の外周の4辺に放熱膜20が接している図1に示した構成以外に、矩形の振動部24の外周の3辺、2辺、又は1辺のみに接する構成としてもよい。また、振動部24の外周のある辺の一部にのみ接してもよく、例えば切れ目(接しない部分)があってもよい。
放熱膜20の開口21の内側には、段差形成膜22が配置されている。段差形成膜22の厚さを変えることによって、振動部24の共振周波数を調整することができる。 段差形成膜22は、例えば、素子作製後にウェハ全体をエッチング、部分的にマスクをかけてウェハの一部をエッチング、素子個別にエッチングするなどして、周波数調整をするために用いることができる。
段差形成膜22の外周近傍部分23の厚さは、他の部分よりも小さくなっており、放熱膜20の開口21に沿って段差19が形成されている。この段差19によって、共振周波数以下の周波数領域におけるスプリアスを低減することができる。
なお、支持層14や段差形成膜22を無くした構成としてもよい。
次に、圧電共振子10の作製例について説明する。
(a)基板12上に、空隙を形成するための材料として、ZnOからなるZnO犠牲層11を形成する。このZnO犠牲層11は、例えばウェットエッチングなどの適宜な方法で形成する。
(b)次いで、ZnO犠牲層11を覆うように、100nmの厚みのSiO2膜からなる支持層14を形成する。その後、支持層14の上に、順に、厚み10nmのTi、厚み30nmのPt、厚み60nmのAu、厚み10nmのPt、厚み10nmのTiの積層金属膜を、スパッタリングにより形成した後、フォトリソグラフィ法によりパターニングして、下部電極16を形成する。
(c)次いで、下部電極16上を覆うように、AlNからなる圧電膜17を、厚み1580nmとなるようにスパッタリングにより成膜する。その後、パターニングを行い、下部電極16の一部を露出させる。
(d)次いで、圧電膜17上に、順に、厚み10nmのTi、厚み10nmのPt、厚み60nmのAu、厚み30nmのPt、厚み10nmのTiの積層金属膜を、スパッタリングにより形成した後、フォトリソグラフィ法によりパターニングして、上部電極18を形成する。
(e)次いで、上部電極18の周囲から第1の薄膜部に向かって設けられるAlNからなる放熱膜20を、厚み680nmとなるように成膜し、パターニングを行い、開口21を形成し、上部電極18を露出させる。
(f)次いで、放熱膜20の開口21に露出した上部電極18の上面の全面に、SiO膜からなる段差形成膜22を厚み100nmとなるように成膜する。
(g)次いで、段差形成膜22の上面を、段差形成膜22の外周(すなわち、放熱膜20の開口21)に沿ってドライエッチングにより除去し、段差形成膜22の外周に沿って内側に、段差19を形成する。このとき、段差形成膜22の外周近傍部分23の厚みが20nm薄くなるように、ドライエッチングする。
上記の(c)において、AlNからなる圧電膜17を成膜した後、Arプラズマを用いたICP(Inductively Coupled Plasma;誘導結合プラズマ)エッチング装置で、圧電膜17の表面をエッチングし、平坦化処理してもよい。また、薄い圧電膜を形成して、その表面の平坦化処理を行い、その後、厚い圧電膜を形成して、その表面の平坦化処理を行ってもよい。このように、圧電膜17を平坦化することにより、上部電極17の結晶性が良くなり、耐電力性に優れた圧電共振子を作成することができる。なお、Ar以外にHe、Ne、Kr、Xe、Rnなどの希ガスやガスクラスターを用いてもよい。
次の表1に、圧電共振子10の作製例について、膜厚、共振周波数、1pF相当面積を示す。
Figure 2008090651
作製例では、段差形成膜22の外周近傍部分23により形成される段差領域の幅D(図2(a)参照)が、5μmから25μmの範囲内であれば、ラム波に起因するスプリアスを抑制できる。また、段差19のエッチング量は20nm±5nm(中心値±25%)の範囲内であれば、ラム波に起因するスプリアスを抑制できる。下部電極16の付加膜領域の幅L(図2(a)参照)は、10μm以上あれば、ラム波に起因するスプリアスを抑制できる。
放熱膜20の膜厚によって、スプリアスが変化する。表1に示した放熱膜AlNの厚みを0nm(放熱膜20なし)から、徐々に厚くしていったときのスプリアス特性の変化を、図3のスミスチャートに示す。図3(c)、(d)及び(e)に示すように、放熱膜AlNの厚みが660nm〜700nmの間では、スプリアスが抑制されているが、図3(a)、(b)及び(f)に示すように、それ以外ではスプリアスが多く発生していることが分かる。不要振動は振動部内に閉じこもり、電極外周部などで散乱を受けてQ値劣化を引き起こし、同時に不要振動のエネルギーは熱エネルギーに変換され、発熱の原因となる。
したがって、放熱膜20の厚みは、680nm±20nm(中心値±3%)の範囲内であれば、ラム波に起因するスプリアスを抑制できる。
次に、Q値が劣化すると耐電力性が劣化する例を、図4に示す。
図4(a)及び(b)のスミスチャートに示すような共振特性をもった共振子に対して耐電力試験を行った結果、素子の破壊電力は、それぞれ、1.0Wと3.4Wであり、破壊時の素子温度はともに約200度で同等であった。つまり、図4(a)に示されたようにスプリアスの多い圧電共振子では、低い投入電力でも素子の発熱量が大きく、耐電力性能が低いことが分かる。一方、図4(b)に示されたようにスプリアスが抑制された圧電共振子は、耐電力性能が良好であることが実験的に分かる。
なお、ここで説明する耐電力試験とは、圧電共振子に投入する電力を発熱による周波数シフトに応じながら、徐々に増やしていく、投入電力をステップアップしていく試験(ステップアップ試験)のことを指す。
つまり、放熱膜20を付加することによって、スプリアスが抑制され、Q値の劣化による発熱が抑えられる。
さらに、段差形成膜22の外周に沿って段差19が形成されているので、共振周波数以下の周波数領域におけるスプリアスが抑制され、Q値の劣化による発熱が抑えられる。
また、振動部で発生した熱の一部は、上部電極18から、上部電極18に接する放熱膜22を経て、第1の薄膜部に伝達される。そのため、放熱経路が拡大し、かつ振動部で発生した熱を効率よく支持部へ放熱する。
次に、放熱経路が拡大し、かつ振動部で発生した熱を効率よく支持部へ放熱する点について説明する。
一般に、図5に示す固体のA面からB面に伝わる熱量Qは、次の式(1)で表すことができる。
Q=λ・W・t・(T−T)/L ・・・(1)
ここで、λ:熱伝導率
W:伝熱経路断面の幅
t:伝熱経路断面の厚さ
:A面の温度
:B面の温度
L:伝熱経路の距離
放熱性の低さを示す熱抵抗Rの逆数1/Rは、放熱性の高さを示す指標であり、1/Rが大きいほど放熱性高い。式(1)のλ、W、t、Lを用いると、1/Rは、次の式(2)のようになる。
1/R=λ・W・t/L ・・・(2)
この式(2)より、λ、W、tが大きいほど、また、Lが小さいほど、放熱性が高くなる。
つまり、特許文献1に開示された従来例では、振動部での発熱は、一旦、膜厚が100−200nm程度の金属膜で熱伝導性が悪い配線部や、振動部外側の圧電膜を伝わり、その後、放熱膜が形成された領域を伝わって、支持部へ到達し、例えば良熱伝導体であるSi基板を伝わって放熱される。
それに対して、本発明の第1実施例の構成では、放熱膜は振動部に接しているため、振動部での発熱は放熱膜が形成された領域に直接伝わり、その後、支持部へ到達し、良熱伝導体であるSi基板を伝わって放熱されるため、従来例よりも放熱効率が格段に上昇する。
放熱膜20には、圧電共振子10の構造材料に用いられる材料を用いると、新規に材料を用意する必要がないため、デバイスの低コスト化が実現できる。次の表2に、圧電共振子に用いられる各種材料の熱伝達率を示す。
Figure 2008090651
表2より、放熱膜に用いる絶縁材料としては、熱伝導率が大きいAlNが適していることが分かる。また、放熱膜にはダイヤモンド、DLC、支持膜には、AlN、ダイヤモンド、DLCを用いても良い。
ダイヤモンド薄膜は、マイクロ波プラズマ法、熱フィラメント法、高周波プラズマ法、燃焼炎法のいずれかで成膜すると良い。DLC薄膜は、CVD(化学気相堆積)法、特にプラズマCVD法、PVD(物理気相堆積)法、スパッタ法、イオンプレーティング法のいずれかで成膜すると良い。
なお、導電材料を放熱膜に用いることも可能であるが、振動部の全周を覆うように配置すると配線のショートを防ぐ必要があるため構成が複雑になるので、現実的には部分的にしか配置できない上、余計な寄生容量や、電磁気干渉等を引き起こす可能性もあるため、放熱膜20は絶縁膜の方がより好ましい。
実施例1の圧電共振子10は、振動部に対応する開口21が形成された放熱膜20を付加することにより、所望の共振周波数を得たまま、第2の薄膜部のうち振動部以外の部分の厚みを増すことができる。これによって、第2の薄膜部が基板から浮いているメンブレン構造の強度を向上することができる。
<変形例1> 図6の断面図に示す圧電共振子10aように、放熱膜20の一部21aが、振動部の少なくとも一部重なっていてもよい。この場合、放熱膜20は、振動部の少なくとも一部を覆っていればよい。
<変形例2> 図7の平面図に示す圧電共振子10bように、放熱膜20は、上部電極18及び下部電極16の引き出し配線部方向(図において上下方向)へは伸ばさずに、配線部を避けた部分(図において左右方向)にのみ伸びるように配置してもよい。
<実施例2> 実施例2は、基本的には実施例1と同じ構成である。以下、実施例1とは同様の部分には同じ符号を用い、実施例1との相違点を中心に説明する。
実施例2の圧電共振子は、次の表3に示すように、膜構成が実施例1の表1とは異なる。
Figure 2008090651
図8のスミスチャートは、放熱膜AlNの膜厚のみを変えたときの共振特性を示す。図8(c)及び(d)から、放熱膜AlNは、900nm±20nm(中心値±2.3%)の範囲内であれば、ラム波に起因するスプリアスを抑制できることが分かる。
表3を表1と比較すると、実施例2は、実施例1の構造よりも容量1pFの共振子を作成するのに必要な面積が27%削減される。そのため、実施例2は、素子の小型化を実現できる。また、振動部の面積が小さくて済むため、振動部の中心で発生した熱が放熱膜部へ到達するまでの距離が短くなり、放熱性に優れ、耐電力性に優れる。
<実施例3> 実施例3の圧電共振子について、図9の断面図を参照しながら説明する。
実施例3の圧電共振子は、放熱膜が振動部に接する、又は重なる端部の近傍部分にテーパーを形成した点以外は、実施例1と同様に構成されている。図9では、段差形成膜や支持膜が図示されていないが、段差形成膜や支持膜は、あっても無くてもどちらでも構わない。
図9(a)に示された圧電共振子10pは、放熱膜20の断面テーパー形状の端部21pが、上部電極18の上に重なり、膜厚方向から透視すると、放熱膜20は振動部の外周よりも内側に重なっている。
図9(b)に示された圧電共振子10qは、放熱膜20の断面テーパー形状の端部21qが上部電極18と接しており、膜厚方向から透視すると、放熱膜20は振動部に接している。
図9(c)に示された圧電共振子10rは、放熱膜20の断面テーパー形状の端部21rの上に、上部電極18が重なり、膜厚方向から透視すると、放熱膜は振動部の外周よりも内側に重なっている場合を示している。
いずれの場合においても、放熱膜20の端部21p,21q,21rにテーパーが形成されることによって、振動部端部での音響特性が徐々に変化するため、スプリアス抑制可能な放熱膜20の許容位置ずれ範囲が大きくなり、製造上の余裕が広がる。例えば、テーパー角度90度(垂直)では、重なり領域の幅X(図9(a)参照)が、X≦0.5μmを満たしているとき、スプリアスが十分抑制される。テーパー角度45度では、X<1.0μmを満たしているとき、スプリアスが十分抑制される。つまり、テーパー角度がゆるやかなほど許容位置ずれ範囲が広がる。
<実施例4> 実施例4の圧電フィルタについて、図10及び図11を参照しながら説明する。
図10の断面図に示すように、圧電フィルタ10kは、同一基板12上に、複数の圧電共振子S1,P1が形成されている。すなわち、空隙13を介して基板12から浮いている第2の薄膜部に、電極16s,18s;16t,18tの間に圧電膜17kが挟まれた振動部24s,24tが複数形成されている。圧電フィルタ10kは、図11の回路図に示すように、圧電共振子S1が直列に接続され、圧電共振子P1が並列に接続されたL型1段を基本構成として、多段にカスケード接続されている。
圧電フィルタ10kの作製例の膜構成を、次の表4に示す。
Figure 2008090651
実施例4の圧電フィルタ10kは、リップルが抑制され、損失増加による発熱が抑えられるため、耐電力性に優れる。また、放熱経路が拡大し、かつ振動部で発生した熱を効率よく支持部へ放熱できるため、耐電力性に優れる。
表4の圧電膜AlNを形成する際に、実施例1の圧電共振子と同様に、圧電膜17kを形成して、その表面の平坦化処理を行い、その後、共振周波数の低い並列共振子P1の圧電膜をレジストなどで保護した後、さらに、共振周波数の高い直列共振子S1の圧電膜の表面の平坦化処理を行う。
<実施例5> 実施例5の圧電フィルタは、実施例4の圧電フィルタと同様に構成されており、膜構成のみが実施例4とは異なる。実施例4の膜構成を、次の表5に示す。
Figure 2008090651
実施例5の圧電フィルタは、実施例4の構造よりも容量1pFの共振子を作成するのに必要な面積が27%削減されるため、素子の小型化が実現できる。また、振動部の面積が小さくて済むため、振動部の中心で発生した熱が放熱膜部へ到達するまでの距離が短く、放熱性に優れ、耐電力性に優れる。
<実施例6> 実施例6の圧電フィルタについて、図12及び図13を参照しながら説明する。
図12の回路図に示すように、実施例6の圧電フィルタは、直列に接続された圧電共振子S1〜S4の間に、圧電共振子P1〜P3が並列に接続されている。圧電共振子S1〜S4,P1〜P3は、圧電フィルタ内において、図13の上面図に示すように配置される。
実施例6の圧電フィルタの作製例について、各共振子S1〜S4,P1〜P3の膜構成を、次の表6に示す。
Figure 2008090651
また、次の表7に、各共振子S1〜S4,P1〜P3の特性値を示す。
Figure 2008090651
表6及び表7の作製例は、US−PCS帯Txフィルタ(通過帯域:1850MHz〜1910MHz)の一例である。
圧電共振子や圧電フィルタの断面構成は、実施例1〜5のいずれを用いてもよい。また、圧電共振子の膜構成は、実施例5(表5)のようにしてもよい。
共振子の振動部を膜厚方向から透視したときの形状は、矩形が適している。共振子の振動部を膜厚方向から透視したときの形状は、長方形、又は長短辺の比率が2以下の長方形、特に、長短辺比率が黄金比である長方形(長短辺の比率が約1:1.6である長方形)で組み合わせると、図13のようにレイアウトしたときに無駄な領域が省け、フィルタ全体の面積を小さくできる。
なお、黄金比は、最も美しいとされる比であり、近似値は1:1.618である。線分をa,bの長さで2つに分割するときに、a:b=b:(a+b)が成り立つように分割したときの比a:bのことである。
<実施例7> 実施例7の圧電共振子について、図14を参照しながら説明する。
図14(a)の断面図に示した圧電共振子10xは、実施例1と同様に、電極16x,18xの間に圧電薄膜17xが挟まれた振動部24xを備え、膜厚方向から透視したときに振動部24xの外周を形成する上部電極18xの周縁に、放熱膜20が接している。なお、放熱膜20は、膜厚方向から透視したときに振動部24xの外周を形成する上部電極18xの周縁を越えて、上部電極18xの周縁近傍部分にが重なっていてもよい。
実施例1とは異なり、振動部24xと基板12xとの間には、それぞれの厚みがおおよそλ/4の低音響インピーダンス層32xと高音響インピーダンス層34xとが交互に積層された音響反射層30xが設けられている。λ(m)は、材料の音速v(m/s)と共振子の動作周波数f(Hz)から、λ=v/fで決定される値である。振動部24xの振動は、音響反射層30xで反射され、基板12xには伝達されない。つまり、基板12xと振動部24xとは、音響反射層30xによって、音響的に分離されている。
低音響インピーダンス層32xには、SiO、SiOC、ポリイミド、Alなどを用い、高音響インピーダンス層34xにはTa、ダイヤモンド、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)、Si、SiN、AlN、Au、Pt、Ru、W、Moを用いればよい。
圧電共振子10xは、図示されていないが、振動部24xから離れた位置には音響反射層30xが設けられていない。そのため、音響反射層30xよりも上に圧電膜17などで形成されている薄膜部は、振動部24xから離れた位置において、音響反射層30xを介さずに、基板24xに直接支持されている。
なお、図14(b)の断面図に示した圧電共振子10yや、図14(c)の断面図に示した圧電共振子10zのように、電極16y,18y;16z,18zの間に圧電薄膜17y,17zが挟まれた振動部24y,24zから離れた位置において、音響反射層30y,30zを構成する低音響インピーダンス層32y,32z及び高音響インピーダンス層34y,34zのうちの一部の延長部分を介して、薄膜部が基板12y,12zに支持されるように構成してよい。
圧電共振子10x,10y,10zは、振動部24x,24y,24zと基板12x,12y,12zとの間に空隙がないため、機械的な強度に優れ、さらに放熱性にも優れる。
<実施例8> 実施例8のDPX(分波器)50は、図15の回路図に示すように、実施例1〜7に示した圧電共振子・フィルタ51〜65とインダクタL1〜L8とを用いて構成されている。図15に示す共振子51〜65は、実施例1〜7に示したBAW共振子を用いても良いし、一部SAW共振子、弾性境界波共振子を使っても良い。
図15に示すDPX50は、Tx端、Rx端ともに不平衡(アンバランス信号)信号を入・出力できるように構成されているが、Rx端子に縦結合型SAWフィルタ、縦結合型BAWフィルタ、弾性境界波フィルタなどのように不平衡信号を平衡信号(バランス信号)に変換する機能を持ったフィルタを用いることで、Rx端は平衡信号を出力できる。
<実施例9> 実施例9のDPX(分波器)50aは、図16の回路図に示すように、実施例1〜7に示した圧電共振子・フィルタ51a〜65aとインダクタL1〜L9と抵抗70とを用いて構成されている。
実施例9のDPX50aは、Rxフィルタを構成する共振子64aに対してインダクタL9が並列接続されていることが特徴である。Rxフィルタを構成する共振子58,60,62は、ほぼ同一の周波数で動作する直列共振子を構成する。共振子59,61,63,65は、直列共振子よりも動作周波数が低く設定された並列共振子を構成する。直列共振子64は、動作周波数が他の直列共振子58,60,62より低く、並列共振子59,61,63,65より動作周波数が高くなるように設定することが望ましい。このような構成により、小さい比帯域の共振子であっても広い通過帯域のフィルタを実現できる。
<まとめ> 以上に説明したように、振動部の周囲から第1の薄膜部まで延在する放熱膜を設け、電極のうち振動部の外周を形成する部分に放熱膜が接し又は重なるように構成することによって、放熱性を向上すると同時に、不要振動による発熱を防ぐことができる。
なお、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々変更を加えて実施することができる。

Claims (9)

  1. 基板と、
    前記基板に支持される第1の薄膜部と前記基板から音響的に分離されている第2の薄膜部とを含み、前記第2の薄膜部は圧電薄膜の両主面にそれぞれ第1及び第2の電極が配置され、膜厚方向に透視したときに前記第2の薄膜部において前記第1及び第2の電極が重なり合っている部分に振動部が形成された、薄膜部と、
    を備えた圧電共振子であって、
    前記薄膜部は、前記振動部の外周の一部を形成する前記第1又は第2の電極の少なくとも一方の周縁に接し、かつ、膜厚方向に透視したときに前記周縁から前記第1の薄膜部まで延在する放熱膜を有することを特徴とする、圧電共振子。
  2. 基板と、
    前記基板に支持される第1の薄膜部と前記基板から音響的に分離されている第2の薄膜部とを含み、前記第2の薄膜部は圧電薄膜の両主面にそれぞれ第1及び第2の電極が配置され、膜厚方向に透視したときに前記第2の薄膜部において前記第1及び第2の電極が重なり合っている部分に振動部が形成された、薄膜部と、
    を備えた圧電共振子であって、
    前記薄膜部は、前記振動部の外周の一部を形成する前記第1又は第2の電極の少なくとも一方の周縁に重なり、かつ、膜厚方向に透視したときに前記振動部の前記周縁よりも内側から前記第1の薄膜部まで延在する放熱膜を有することを特徴とする、圧電共振子。
  3. 前記放熱膜は、膜厚方向に透視したときに前記振動部の前記外周よりも内側に配置される周縁の近傍部分において、該周縁から離れるほど厚みが大きくなることを特徴とする、請求項2に記載の圧電共振子。
  4. 前記圧電薄膜部は、膜厚方向に透視したときに、前記振動部の前記外周から間隔を設けて内側に段差部を備えた段差形成膜をさらに有することを特徴とする、請求項1、2又は3に記載の圧電共振子。
  5. 前記振動部を形成する前記第1の電極の膜厚と、前記振動部を形成する前記第2の電極の膜厚とが異なることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の圧電共振子。
  6. 前記振動部を形成する前記第1の電極の膜厚が相対的に小さく、前記振動部を形成する前記第2の電極の膜厚が相対的に大きいことを特徴とする、請求項5に記載の圧電共振子。
  7. 同一の前記基板に複数の前記振動部が形成された請求項1〜6のいずれか一つに記載の圧電共振子を備え、複数の前記振動部を形成する前記第1及び第2の電極が電気的に接続されてフィルタ回路が構成されていることを特徴とする、圧電フィルタ。
  8. 複数の前記振動部は、膜厚方向に透視したときの形状が、正方形、又は長短辺の比率が2以下の長方形であることを特徴とする、請求項7に記載の圧電フィルタ。
  9. 複数の前記振動部は、膜厚方向に透視したときの形状が、正方形、又は長短辺の比率が黄金比の長方形であることを特徴とする、請求項7に記載の圧電フィルタ。
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