JPWO2008078640A1 - 振動アクチュエータ、レンズ鏡筒、カメラ - Google Patents
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Abstract
Description
このような振動アクチュエータに対して、駆動効率や駆動性能の向上が様々に検討されており、その一例として、特許文献1には、圧電体の電極部の径方向の幅wを、弾性体の曲げ中心の径方向の幅よりも広く設けた振動アクチュエータが開示されている。
しかし、特許文献1に開示された手法では、振動アクチュエータが大型化するという問題があった。
請求項1の発明は、駆動信号により励振される電気機械変換素子(13)と、前記電気機械変換素子が接合され、前記励振により駆動面に振動波を生じる弾性体(12)と、前記弾性体の駆動面に加圧接触され、前記振動波によって駆動される相対移動部材(15)と、を備え、前記弾性体と接合される前記電気機械変換素子の接合面(13a)は、電極が形成されている電極部(131,A1〜A4,B1〜B4)と、前記弾性体と前記電気機械変換素子との接着強度を向上させる接着強度向上部(133)とを有し、前記接着強度向上部を通り、かつ、前記弾性体と前記相対移動部材との相対移動方向に直交する仮想直線(L)が通る前記接合面の2つの端部のうちの少なくとも一方には、前記電極部が形成されていること、を特徴とする振動アクチュエータ(10)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の振動アクチュエータにおいて、前記接着強度向上部(133)は、前記2つの端部及び/又は前記2つの端部の近傍であって前記相対移動方向に対して異なる位置に形成されていること、を特徴とする振動アクチュエータ(10)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の振動アクチュエータにおいて、前記接着強度向上部(133)は、前記相対移動方向の寸法が、前記仮想直線に沿った方向の寸法よりも長いこと、を特徴とする振動アクチュエータ(10)である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータにおいて、前記仮想直線(L)が通る前記接合面の2つの端部のうちの他方には、前記接着強度向上部(133)が形成されていること、を特徴とする振動アクチュエータ(10)である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータにおいて、前記接着強度向上部(133)は、前記接合面上にランダムに配置されていること、を特徴とする振動アクチュエータ(10)である。
請求項6の発明は、請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータにおいて、前記電気機械変換素子の前記接合面とは反対側の面であって前記接着強度向上部に対向する部分には、前記電極部が形成されていること、を特徴とする振動アクチュエータ(10)である。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータにおいて、前記接着強度向上部(133)は、前記電極部(131,A1〜A4,B1〜B4)が形成されておらず、前記電気機械変換素子(13)の素地が露出していること、を特徴とする振動アクチュエータ(10)である。
請求項8の発明は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータ(10)を備えるレンズ鏡筒(3)である。
請求項9の発明は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータ(10)を備えるカメラ(1)である。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
図1は、第1実施形態のカメラ1を説明する図である。
第1実施形態のカメラ1は、撮像素子8を有するカメラボディ2と、レンズ7を有するレンズ鏡筒3とを備えている。
レンズ鏡筒3は、カメラボディ2に着脱可能な交換レンズである。なお、本実施形態では、レンズ鏡筒3は、交換レンズである例を示したが、これに限らず、例えば、カメラボディと一体型のレンズ鏡筒としてもよい。
図1において、レンズ鏡筒3内に設けられた不図示のレンズ群(レンズ7を含む)によって、撮像素子8の撮像面に被写体像が結像される。撮像素子8によって、結像された被写体像が電気信号に変換され、その信号をA/D変換することによって、画像データが得られる。
第1実施形態の超音波モータ10は、振動子11、移動子15、出力軸18、加圧部材19等を備え、振動子11側を固定とし、移動子15を回転駆動する形態となっている。
振動子11は、弾性体12と、弾性体12に接合された圧電体13とを有する略円環形状の部材である。
弾性体12は、共振先鋭度が大きな金属材料によって形成され、その形状は、略円環形状である。この弾性体12は、櫛歯部12a、ベース部12b、フランジ部12cを有する。
ベース部12bは、弾性体12の周方向に連続した部分であり、ベース部12bの櫛歯部12aとは反対側の面に、圧電体13が接合されている。
フランジ部12cは、弾性体12の内径方向に突出した鍔状の部分であり、ベース部12bの厚さ方向の中央に配置されている。このフランジ部12cにより、振動子11は、固定部材16に固定されている
フレキシブルプリント基板14は、その配線が圧電体13の各相の電極に接続されており、後述の増幅部104,105からこのフレキシブルプリント基板14に供給された駆動信号によって、圧電体13が伸縮する。
振動子11には、この圧電体13の伸縮により、弾性体12の駆動面に進行波が発生する。本実施形態では、4波の進行波が発生している。
出力軸18は、略円柱形状の部材である。出力軸18は、一方の端部がゴム部材24を介して移動子15に接しており、移動子15と一体に回転するように設けられている。
ゴム部材24は、ゴムにより形成された略円環形状の部材である。このゴム部材24は、ゴムによる粘弾性で移動子15と出力軸18とを一体に回転可能とする機能と、移動子15からの振動を出力軸18へ伝えないように振動を吸収する機能とを有しており、ブチルゴム、シリコンゴム、プロピレンゴム等が用いられている。
ギア部材20は、出力軸18のDカットに嵌まるように挿入され、Eリング等のストッパ22で固定され、回転方向及び軸方向に出力軸18と一体となるように設けられている。ギア部材20は、出力軸18の回転とともに回転することにより、ギア4(図1参照)に駆動力を伝達する。
また、ベアリング受け部材21は、ベアリング17の内径側に配置され、ベアリング17は、固定部材16の内径側に配置された構造となっている。
加圧部材19は、振動子11を移動子15側へ、出力軸18の軸方向に加圧しており、この加圧力によって、移動子15は、振動子11の駆動面に加圧接触し、回転駆動される。なお、加圧部材19とベアリング受け部材21との間には、加圧力調整ワッシャーを設けて、超音波モータ10の駆動に適正な加圧力が得られるようにしてもよい。
発振部101は、制御部102の指令により所望の周波数の駆動信号を発生する部分である。
移相部103は、発振部101で発生した駆動信号を、90°位相の異なる2つの駆動信号に分ける部分である。
増幅部104,105は、移相部103によって分けられた2つの駆動信号を、それぞれ所望の電圧に昇圧する部分である。増幅部104,105からの駆動信号は、超音波モータ10に伝達され、この駆動信号の印加により振動子11に進行波が発生し、移動子15が駆動される。
制御部102は、カメラボディ2に設けられた不図示のCPUからの駆動指令を基に、超音波モータ10の駆動を制御する部分である。制御部102は、検出部106からの検出信号を受け、その値を基に、位置情報と速度情報を得て、目標位置に位置決めされるように発振部101が発生する駆動信号の駆動周波数を制御する。
まず、制御部102に目標位置が伝達される。発振部101からは、駆動信号が発生し、その信号から、移相部103により90°位相の異なる2つの駆動信号が生成され、増幅部104,105により所望の電圧に増幅される。
駆動信号は、超音波モータ10の圧電体13に印加され、圧電体13が励振され、その励振によって、弾性体12には、4次の曲げ振動が発生する。圧電体13は、A相とB相とに分けられており、駆動信号は、それぞれA相とB相とに印加される。A相から発生する4次曲げ振動とB相から発生する4次曲げ振動とは、位置的な位相が1/4波長ずれるようになっており、また、A相駆動信号とB相駆動信号とは、90°位相がずれているため、2つの曲げ振動は、合成され、4波の進行波となる。
光学式エンコーダ等の検出部106は、移動子15の駆動により駆動されたカム筒6の位置や速度を検出し、電気パルスとして、制御部102に伝達される。制御部102は、この信号を基に、レンズ7の現在の位置と現在の速度とを得ることが可能となり、発振部101が発生する駆動周波数は、これらの位置情報、速度情報及び目標位置情報を基に制御される。
圧電体13の接合面13aには、電極部131と接着強度向上部133とが形成されている。また、他方の面13bには、A相、B相の2つの相の電気信号が入力される電極A1〜A4,B1〜B4が形成され、A相とB相との間の1/4波長分間隔があく部分には、グランドGが設けられている。電極部131及び電極A1〜A4,B1〜B4、グランドGは、圧電体13の接合面13a,他方の面13bのそれぞれの表面に、スクリーン印刷によって銀ペーストを塗布して形成され、圧電体13は、これらを用いて分極処理されている。
他方の面13bの各電極A1〜A4,B1〜B4間、及び、電極A1とグランドGの間、グランドGと電極B1との間には、圧電体13の素地の表面が露出した素地部132が形成されている。
接着強度向上部133は、圧電体13の素地が露出した部分であり、圧電体13と弾性体12との接着強度を向上させる機能を有する。接着強度向上部133は、圧電体13の周方向の寸法が、圧電体13の径方向の寸法よりも長く形成されている。
この接着強度向上部133は、圧電体13の素地が露出している部分であり、その表面に微小な凹凸を有している。そのため、圧電体13と金属製である弾性体12とを接着材によって接合する場合には、接着材が微細な凹凸部分に入り込むことにより投錨効果(アンカー効果)が得られ、強い接着強度が得られる。
接着強度向上部133aは、接合面13aの内周端に接して形成されている。接着強度向上部133bは、接合面13aの内周側(内周端の近傍)に形成されているが、内周端には接していない。接着強度向上部133cは、接合面13aの外周端に接して形成されている。接着強度向上部133dは、接合面13aの外周側(外周端の近傍)に形成されているが、外周端には接していない。
なお、本実施形態では、接着強度向上部133a,133b,133c,133dの圧電体13の径方向の寸法は等しいが、接着強度向上部133b,133dの圧電体13の周方向の寸法が接着強度向上部133a,133cよりも長く形成されている。
また、図4(a)に示すように、接着強度向上部133の圧電体13の周方向の寸法を、径方向の寸法よりも長く形成する理由は、フレキシブルプリント基板14からの駆動信号によって圧電体13が伸縮して弾性体12に進行波を伝える際に、局所的に見て圧電体13が曲がり、弾性体12と圧電体13との接合部に大きなせん断応力が発生する。そのせん断応力によって生じる接合部にある接着層の破壊や変形を防止し、圧電体13からの励振を確実に弾性体12に伝達させるためである。
さらに、接着強度向上部133を接合面13aの内周端、外周端及びこれらの近傍に形成する理由は、接合面13aの内周端、外周端及びこれらの近傍では、圧電体13が駆動信号により伸縮する際の接合面のせん断応力がさらに大きく、接着層の破壊や変形が発生し易いため、それを防止し、圧電体13からの励振を確実に弾性体12に伝達させるためである。
従来、圧電体の表面に電極部を形成するスクリーン印刷時等には、製造を容易にするために、後述する図6(a),(b)に示すように、圧電体53の電極部131及び電極A1〜A4,B1〜B4等の外周端や内周端に接する形態で、圧電体の素地を露出させている素地部132が形成されている。
図5は、圧電体の分極の様子を示す図である。図5(a)〜(c)は、圧電体の外周端を、径方向に平行かつ接合面の法線に平行な方向で切断した断面を拡大して示している。なお、図5(a)〜(c)において、接合面側を図中の上側としているが、この向きは、特に限定しない。また、図5(a)〜(c)では、外周端における分極の様子を示しているが、内周端でも同様である。
図5(a)は、図6(a),(b)に示す、後述する従来の圧電体53の外周端付近の断面図であり、接合面53a及び他方の面53bの外周端に接して素地部132が形成されている。図5(b),(c)は、本実施形態の圧電体13の外周端付近の断面図である。図5(b)は、接着強度向上部133cが形成されている部分の断面図であり、接合面13aの外周端に接して接着強度向上部133cが形成され、他方の面13bの外周端には電極部131が形成されている。図5(c)は、接着強度向上部133dが形成されている部分の断面図であり、接合面13a及び他方の面13bの外周端には電極部131が形成されている。
振動アクチュエータでは、分極処理が有効に施され、駆動電圧をかけたときに進行波を生じさせる部分の径方向の幅が、圧電体の電極部の径方向の幅と等しいか、それ以上であることが、良好な駆動特性を得る観点から理想的である。
しかし、素地部は、電極部が形成されていないため、分極することができず、素地部の面積だけ、駆動信号が印加される面積が減少する。そのため、図5(a)に示すように、圧電体53の接合面53a,他方の面53bの内周端及び外周端に素地部132を設けた圧電体53を用いた超音波モータでは、素地部132が形成された領域は分極されないために、駆動効率が劣る。
また、同様に、図5(c)に示すように、接合面13aの外周端よりも径方向の内周側に接着強度向上部133dが形成されている部分では、他方の面13bの接着強度向上部133dに対向する領域に電極A3が形成されているので、接着強度向上部133dの領域に対応する圧電体13の領域の多くは分極される。
従って、接合面13aに圧電体13の素地を露出させた接着強度向上部133を形成する場合、図5(b),(c)に示すように、他方の面13bの接着強度向上部133の領域に対向する領域に、電極部131を形成することにより、駆動効率を落とすことなく、所望の接合強度を得られる。
図6は、比較例1の超音波モータの圧電体53を示す図である。図6(a)は、圧電体53の接合面53aを示し、図6(b)は、他方の面53bを示している。
比較例1の超音波モータは、圧電体53の接合面53a及び他方の面53bの内周端,外周端には、素地部132が形成されており、従来の一般的な圧電体を用いた超音波モータである。
図7は、比較例2の超音波モータの圧電体63を示す図である。図7(a)は、圧電体63の接合面63aを示し、図7(b)は、他方の面63bを示している。
比較例2の超音波モータは、接合面63aに電極部131が全面に形成されている。また、他方の面63bは、各電極A1〜A4,B1〜B4間には素地部132が形成されているが、外周端及び内周端には素地部132が形成されていない。
表1において、共振抵抗とは、周波数−インピーダンス特性での極小値である。共振抵抗は、圧電体と弾性体との接着強度を示す指標の1つとすることができ、接着強度以外の条件が等しければ、共振抵抗が高いほど、接着強度が弱いことを示す。
また、定格駆動入力とは、定格負荷(0.39×10-2N・m(≒40gf・cm))で定格回転(300min-1)させた場合での超音波モータへの入力電力であり、定格駆動入力が低いほど、駆動効率が良好であることを示す。
これは、比較例2の超音波モータでは、圧電体63の接合面63aの全面に電極部131が形成され、素地部132が形成されていないことにより、圧電体63と弾性体12との接着強度が低下したことを意味している。
また、第1実施形態の超音波モータ10は、比較例1の超音波モータに比べ、20mWも小さかった。これは、第1実施形態の超音波モータ10が、接合面13aに接着強度向上部133を図4(a)に示すように設けたことにより、比較例1の超音波モータと略同様の接着強度を維持しつつ、電極部131及び電極A1〜A4,B1〜B4が圧電体13の内周端及び外周端にも形成されたことにより、実質的に進行波を発生させる圧電体の面積が増大したことと同様の効果が得られることに加え、図5(b),(c)に示したように、他方の面13bの接着強度向上部133の領域に対向する領域の大部分には電極A1〜A4,B1〜B4が形成されているので、圧電体13が分極される領域が増えて進行波を発生させる領域が増えたことにより、圧電体13の伸縮が弾性体12へと伝達される効率が向上し、超音波モータ10の駆動性能が向上したことを示している。
図8は、第2実施形態の超音波モータの圧電体23を示す図である。図8(a)は、接合面23aを弾性体12側から見た様子を示し、図8(b)は、他方の面22bをギア部材20側から見た様子を示している。
第2実施形態の超音波モータは、前述した第1実施形態の超音波モータ10と圧電体23の接合面23aの形態等が異なる他は、略同様の形態である。よって、第2実施形態においては、第1実施形態の超音波モータ10と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付して重複する説明を適宜省略する。また、後述する第3実施形態、第4実施形態においても、同様とする。
図8(a)に示すように、第2実施形態の超音波モータは、圧電体23の接合面23aに、A相,B相の駆動信号が入力される電極A1〜A4,B1〜B4と、グランドGとが形成されている。また、図8(b)に示すように、他方の面23bには、電極部131が略全面に形成され、グランドG,A相,B相に相当する領域の各領域間には素地部132が形成されている。
図9は、第3実施形態の超音波モータの圧電体33を示す図である。図9(a)は、圧電体33の接合面33aを弾性体12側から見た図であり、図9(b)は、他方の面33bをギア部材20側から見た図である。
第3実施形態の超音波モータは、第1実施形態の超音波モータ10と略同様の形態であるが、圧電体33の接合面33aに形成された接着強度向上部133の形状や配置が異なる。
図9(a)に示すように、圧電体33の弾性体12との接合面33aには、電極部131が形成され、略円形状の接着強度向上部133が、電極部131の領域内にランダムに配置されている。
なお、本実施形態では、接着強度向上部133は、略円形である例を示したが、これに限らず、例えば、矩形や六角形等の多角形でもよく、特に限定されない。
図10は、第4実施形態の超音波モータの圧電体43を示す図である。図10(a)は、圧電体43の接合面43aを弾性体12側から見た図であり、図10(b)は、他方の面43bをギア部材20側から見た図である。
第4実施形態の超音波モータは、第1実施形態の超音波モータ10と略同様の形態であるが、圧電体43の接合面43aに形成された接着強度向上部133の形状が異なる。第4実施形態の接着強度向上部133の面積の総和は、第1実施形態の接着強度向上部の面積の総和よりも大きい。そして、第4実施形態の接着強度向上部133の面積の総和は、比較例1において、接合面53aに形成された素地部132の面積の総和に略等しい。
図10(a)に示すように、接着強度向上部133b、133dは、第1実施形態(図4)と同様であるが、接着強度向上部133g、133hは、第1実施形態の接着強度向上部133a、133cと比べて、周方向の長さが長い。そして、接着強度向上部133gは、周方向に隣接する接着強度向上部133bの周方向の端部まで延在しており、接着強度向上部133hは、周方向に隣接する接着強度向上部133dの周方向の端部まで延在している。
本実施形態では、第1実施形態と同様に、接合面43aに圧電体43の径方向に延在する仮想直線Lをおいた場合に、接合面43aのいずれの領域においても、仮想直線Lの接する外周端、内周端のいずれか一方には電極が形成されている。そして、第1実施形態と異なり、本実施形態では、仮想直線Lの接する外周端、内周端の両方に電極部が形成されている領域は存在しない。
本実施形態によれば、第1実施形態と比べて、接着強度向上部133g、133hの長さを長くしたので、接着強度向上部133の面積の総和は大きくなり、接着強度が向上する。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)第1実施形態、第3実施形態及び第4実施形態において、駆動信号が入力される電極A1〜A4,B1〜B4が接合面とは反対側に形成され、第2実施形態では、電極A1〜A4,B1〜B4が接合面に形成される例を示したが、第1実施形態、第3実施形態及び第4実施形態において、接合面に電極A1〜A4,B1〜B4を形成してもよいし、第2実施形態において、接合面とは反対側の面に電極A1〜A4,B1〜B4を形成してもよい。
(5)各実施形態において、超音波モータは、カメラに設けられる例を示したが、これに限らず、例えば、複写機の駆動部や、自動車のハンドルチルト装置やヘッドレストの駆動部に用いてもよい。
なお、各実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は、以上説明した各実施形態によって限定されるものではない。
Claims (9)
- 駆動信号により励振される電気機械変換素子と、
前記電気機械変換素子が接合され、前記励振により駆動面に振動波を生じる弾性体と、
前記弾性体の駆動面に加圧接触され、前記振動波によって駆動される相対移動部材とを備え、
前記弾性体と接合される前記電気機械変換素子の接合面は、電極が形成された電極部と、前記弾性体と前記電気機械変換素子との接着強度を向上させる接着強度向上部とを有し、
前記接着強度向上部を通り、かつ、前記弾性体と前記相対移動部材との相対移動方向に直交する仮想直線が通る前記接合面の2つの端部のうちの少なくとも一方には、前記電極部が形成されていること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1に記載の振動アクチュエータにおいて、
前記接着強度向上部は、前記2つの端部及び/又は前記2つの端部の近傍であって前記相対移動方向に対して異なる位置に形成されていること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1又は請求項2に記載の振動アクチュエータにおいて、
前記接着強度向上部は、前記相対移動方向の寸法が、前記仮想直線に沿った方向の寸法よりも長いこと、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータにおいて、
前記仮想直線が通る前記接合面の2つの端部のうちの他方には、前記接着強度向上部が形成されていること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータにおいて、
前記接着強度向上部は、前記接合面上にランダムに配置されていること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータにおいて、
前記電気機械変換素子の前記接合面とは反対側の面であって前記接着強度向上部に対向する部分には、前記電極部が形成されていること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータにおいて、
前記接着強度向上部は、前記電極部が形成されておらず、前記電気機械変換素子の素地が露出していること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータを備えるレンズ鏡筒。
- 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の振動アクチュエータを備えるカメラ。
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