JPH11289781A - 圧電素子及びその製造方法 - Google Patents

圧電素子及びその製造方法

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JPH11289781A
JPH11289781A JP9010698A JP9010698A JPH11289781A JP H11289781 A JPH11289781 A JP H11289781A JP 9010698 A JP9010698 A JP 9010698A JP 9010698 A JP9010698 A JP 9010698A JP H11289781 A JPH11289781 A JP H11289781A
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JP
Japan
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piezoelectric element
green sheet
film
external electrode
ceramic
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JP9010698A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Kawabata
勉 川畑
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Star Micronics Co Ltd
Original Assignee
Star Micronics Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾性体との接着強度の向上を図ることのでき
る超音波モータ用圧電素子及びその製造方法を提供する
こと。 【解決手段】 電圧が印加されることにより歪が生じる
圧電セラミック層4と、圧電セラミック層4の両面にそ
れぞれ配置された外部電極膜6a,6bとを有する圧電
素子であって、圧電セラミック層4に、一方の外部電極
膜6aを介して焼成により接着されたセラミック膜8を
更に備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電素子及びその
製造方法に関し、より詳しくは、特に超音波モータに好
適に使用される圧電素子及びその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から、超音波モータ用の圧電素子
(振動子)は、電圧が印加されることにより歪が生じる
圧電セラミック層と、この圧電セラミック層の両面に焼
き付けられたAg等から成る外部電極とから形成されて
いる。そして、このような圧電素子の一方の外部電極に
アクリル系等の接着剤を塗布して金属製の弾性体へ固着
し、振動体であるステータ(固定子)を構成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、超音
波モータの使用される技術分野は広がる傾向にあり、使
用環境も多岐に渡ってきた。時には、外部から加えられ
る衝撃や振動の大きな状況下で超音波モータを使用せざ
るを得ない場合もあり、超音波モータの強度を向上させ
ることが要求されている。特に、超音波モータの振動源
である圧電素子の弾性体への接着を確実にすることは極
めて重要であり、接着強度の向上が期待されている。
【0004】しかし、従来の技術では、上述のように、
圧電素子と金属製の弾性体とを接着する接着剤が接する
圧電素子側の部材は、軟質なAg等から成る外部電極で
あるため、接着強度は強いとはいえない。また、圧電セ
ラミック用の外部電極として使用可能な材料は、Au、
Pt、Ag等に限られており、これらの軟質な材料のう
ち何れを使用しても接着強度の向上は望めない。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、弾性体との接着強度の向上を図ることのでき
る超音波モータ用圧電素子及びその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意研究を重ねた結果、従来の圧電素子にお
いて、以下のような接着強度の低減理由を見出した。
【0007】即ち、従来の圧電素子においては、図20
に示すように、圧電素子のリング状圧電セラミック層4
上に設けられた外部電極6aが金属製のステータ側弾性
体105eと接着する接着面は粗くなっており、多数の
凹凸部が存在する。そして、この凹部に溜められた接着
剤40によってステータ側弾性体105eとの接着が図
られる一方、外部電極6a表面の凸部は接着剤を介さず
にステータ側弾性体105eと密着している。即ち、接
着剤40によりステータ側弾性体105eと接着されて
いるのは、外部電極6aの表面全体ではなく、表面の凹
部に相当する部分だけであり、このことも接着強度を低
減させる理由になっているのである。この際、外部電極
6aの表面を平坦化して凹凸部を無くし、当該外部電極
6aの表面全体に接着剤40を塗布することも考えられ
るが、凹凸部が無くなると外部電極6aとステータ側弾
性体105eとの間に電流が流れなくなり、圧電素子を
振動できなくなる。
【0008】そこで、本発明は、かかる接着強度の低減
理由を解消して、圧電素子と弾性体との接着強度の向上
を図ることをも目的とし、請求項1記載の発明は、電圧
が印加されることにより歪が生じる圧電セラミック層
と、圧電セラミック層の両面にそれぞれ配置された外部
電極膜とを有する圧電素子であって、圧電セラミック層
に、一方の外部電極膜を介して焼成により接着されたセ
ラミック膜を更に備えることを特徴とする。
【0009】請求項1記載の発明に係る圧電素子によれ
ば、圧電セラミック層に、一方の外部電極膜を介して焼
成により接着されたセラミック膜が設けられているた
め、圧電素子の最上部に存在するのは、軟質な外部電極
膜よりも硬いセラミック膜となる。このため、本発明に
係る圧電素子を例えば超音波モータ用ステータの弾性体
に接着剤で接着する場合に、当該接着剤が接するのは従
来の外部電極膜よりも硬いセラミック膜となるため、当
該圧電素子と弾性体との接着強度が高められる。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の圧
電素子において、圧電セラミック層とセラミック膜と
が、同じ材質で形成されていることを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明に係る圧電素子によれ
ば、圧電セラミック層とセラミック膜とが同じ材質であ
るため、両者の熱膨張率は等しい。そのため、温度の高
い環境や低い環境で本発明の圧電素子を用いても、圧電
セラミック層とセラミック膜との体積変化率は等しく、
圧電セラミック層及びセラミック膜での歪みの発生が防
止される。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の圧電素子において、外部電極膜の電圧印加面
の周縁には、セラミック膜で被覆されない露出部が形成
されていることを特徴とする。
【0013】請求項3記載の発明に係る圧電素子によれ
ば、外部電極膜の電圧印加面の周縁に、セラミック膜で
被覆されない露出部分が存在するため、当該セラミック
膜の露出部分によって、セラミック膜が設けられていな
い他方の外部電極との導通が図られる。このため、本発
明に係る圧電素子を例えば超音波モータ用ステータの弾
性体に接着剤で接着する場合に、セラミック膜の表面全
体に接着剤を塗布することができ、接着強度が更に高め
られる。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1又は請求
項2記載の圧電素子において、セラミック膜に穿設され
たスルーホールと、当該スルーホール内に設けられたス
ルーホール電極とを備えることを特徴とする。
【0015】請求項4記載の発明に係る圧電素子によれ
ば、セラミック膜に穿設されたスルーホール内のスルー
ホール電極によって、当該セラミック膜側の外部電極と
他方の外部電極との導通が図られる。このため、本発明
に係る圧電素子を例えば超音波モータ用ステータの弾性
体に接着剤で接着する場合に、セラミック膜の表面全体
に接着剤を塗布することができ、接着強度が更に高めら
れる。
【0016】請求項5記載の発明に係る超音波モータ
は、請求項1〜請求項4のうち何れか一項記載の圧電素
子を弾性体の裏面に接着剤で貼着して成る振動体を、固
定子として備えたことを特徴とする。
【0017】請求項5記載の発明に係る超音波モータに
よれば、振動体を形成するために接着剤が接着している
のは、弾性体の裏面と、外部電極膜よりも硬いセラミッ
ク層とであるため、当該圧電素子と弾性体との接着強
度、さらには、固定子の強度が高められる。
【0018】請求項6記載の発明に係る超音波モータ
は、請求項1〜請求項4のうち何れか一項記載の圧電素
子を弾性体の裏面に接着剤で貼着して成る振動体を、固
定子及び移動子としてそれぞれ備えたことを特徴とす
る。
【0019】請求項6記載の発明に係る超音波モータに
よれば、振動体を形成するために接着剤が接着している
のは、弾性体の裏面と、外部電極膜よりも硬いセラミッ
ク層とであるため、当該圧電素子と弾性体との接着強
度、さらには、固定子及び移動子の強度が高められる。
【0020】請求項7記載の発明に係る圧電素子の製造
方法は、圧電セラミック層となるべき第1グリーンシー
ト層を準備する工程と、第1グリーンシート層の上面及
び下面に、それぞれ外部電極膜となるべき導電ペースト
を塗布する工程と、一方の導電ペーストの上面に、当該
導電ペーストの周縁を残してセラミック膜となるべき第
2グリーンシート層を積層する工程と、第1グリーンシ
ート層、導電ペースト及び第2グリーンシート層を同時
に焼成して、圧電セラミック層、外部電極膜及びセラミ
ック膜を一体的に形成することを特徴とする。
【0021】請求項7記載の発明に係る圧電素子の製造
方法によれば、圧電セラミック層となるべき第1グリー
ンシート層、外部電極膜となるべき導電ペースト、及び
一方の当該導電ペーストの上面に設けられ、セラミック
膜となるべき第2グリーンシート層を同時に焼成するた
め、外部電極膜の上に、セラミック膜が形成されること
になる。即ち、圧電素子の最上部に存在するのは、軟質
な外部電極膜よりも硬いセラミック膜となる。このた
め、本発明に係る圧電素子を例えば超音波モータ用ステ
ータの弾性体に接着剤で接着する場合に、接着剤が接す
るのは、従来の外部電極膜よりも硬いセラミック膜とな
るため、当該圧電素子と弾性体との接着強度が高められ
る。
【0022】また、外部電極膜の上面に形成されるセラ
ミック膜は、導電ペースト、即ち、外部電極膜の周縁が
露出する形状及び寸法であるため、この露出部分によっ
て、セラミック膜が設けられていない他方の外部電極と
の導通が図られる。このため、セラミック膜の表面全体
に接着剤を塗布することができ、接着強度が更に高めら
れる。
【0023】請求項8記載の発明に係る圧電素子の製造
方法は、圧電セラミック層となるべき第1グリーンシー
ト層を準備する工程と、第1グリーンシート層の上面及
び下面に、それぞれ外部電極膜となるべき導電ペースト
を塗布する工程と、セラミック膜となるべき第2グリー
ンシート層を準備する工程と、第2グリーンシート層に
スルーホールを穿設し、当該スルーホール内に、焼成さ
れることによりスルーホール電極となるスルーホール電
極材を設ける工程と、一方の導電ペーストの上面に第2
グリーンシート層を積層する工程と、第1グリーンシー
ト層、導電ペースト及び第2グリーンシート層を同時に
焼成して、圧電セラミック層、外部電極膜及びセラミッ
ク膜を一体的に形成することを特徴とする。
【0024】請求項8記載の発明に係る圧電素子の製造
方法によれば、圧電セラミック層となるべき第1グリー
ンシート層、外部電極膜となるべき導電ペースト、及び
一方の当該導電ペーストの上面に設けられ、セラミック
膜となるべき第2グリーンシート層を同時に焼成するた
め、外部電極膜の上に、セラミック膜が形成されること
になる。即ち、圧電素子の最上部に存在するのは、軟質
な外部電極膜よりも硬いセラミック膜となる。このた
め、本発明に係る圧電素子を例えば超音波モータ用ステ
ータの金属弾性体に接着剤で接着する場合に、接着剤が
接するのは、従来の外部電極膜よりも硬いセラミック膜
となるため、当該圧電素子と弾性体との接着強度が高め
られる。
【0025】また、外部電極膜の上面に形成されるセラ
ミック膜には、スルーホールが穿設され、このスルーホ
ール内にはスルーホール電極が設けられているため、こ
のスルーホール電極によって、セラミック膜が設けられ
た外部電極膜は、セラミック膜上に配置される金属弾性
体との導通が図られる。このため、セラミック膜の表面
全体に接着剤を塗布することができ、金属弾性体との接
着強度が更に高められる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る圧電素子の好
適な実施形態について詳細に説明する。同一要素又は同
一機能を有する要素には同一符号を用いるものとし、重
複する記載は省略する。
【0027】(圧電素子:第1実施形態)図1(a)
は、本発明に係る超音波モータ用の圧電素子の第1実施
形態の斜視図であり、図1(b)は、図1(a)の圧電
素子を分解して示した分解斜視図である。
【0028】図1(a)に示されているように、本実施
形態の圧電素子2は、上下方向に分極されたリング状圧
電セラミック層4と、このリング状圧電セラミック層4
の上下面にそれぞれ設けられたリング状の外部電極6
a,6bと、外部電極6aの上面に設けられたリング状
のセラミック膜8とから構成されている。外部電極6
a,6bはAgPd、Pd、Pt、Au等から形成され
ており、リング状圧電セラミック層4とセラミック膜8
はAgPd、Pd、Pt、Au等から成る外部電極6
a,6bよりも硬く、ともにチタン酸ジルコン酸鉛で形
成されている。
【0029】また、リング状圧電セラミック層4、外部
電極6a,6b及びセラミック膜8は、接着剤などを介
さず、同時に焼成することで一体に形成されており、接
着剤を使用して接着する場合よりも強固に接着されてい
る。尚、リング状圧電セラミック層4とセラミック膜8
とが同じ材質で形成されているため、両者の熱膨張率が
等しくなっている。そのため、温度の高い環境や低い環
境で圧電素子2を用いても、リング状圧電セラミック層
4とセラミック膜8との体積変化率は等しく、リング状
圧電セラミック層4とセラミック膜8における歪みの発
生が防止される。
【0030】さらに、セラミック膜8の外径は、外部電
極6aの外径よりも小さくなっており、外部電極6a上
面の周縁には、露出部10が形成されている。そして、
この露出部10により、外部電極6aと外部電極6bと
の導通を図ることができる。尚、説明の便宜のため、図
1(a)の圧電素子2における外部電極6a,6b等の
厚さは誇張して示してある。実際は、リング状圧電セラ
ミック層4の厚さは約0.3mm〜1.0mm、外部電
極6a,6bの厚さは約2μm〜4μm、セラミック膜
8の厚さは約30μm〜100μmとすることが望まし
い。図1(b)は、圧電素子2の理解し易さを考慮し
て、セラミック膜8を圧電素子2から分離させた分解斜
視図である。この図のように、リング状圧電セラミック
層4の内径とセラミック膜8の内径とは、同じ寸法にな
っている。また、外部電極6aが所定の角度で配分され
ていることが分かるが、この点については後述する。
【0031】図2は、セラミック膜8を除去した状態の
圧電素子2の一方面側の平面図である。この図より、リ
ング状圧電セラミック層4の一方面上に形成された外部
電極6aは、それぞれ4個のsin側電極部S1〜S4
及びcos側電極部C1〜C4とを備えていることがわ
かる。sin側電極部S1〜S4及びcos側電極部C
1〜C4は、圧電素子2が周方向全体で5波長(5λ)
の定在波を発生し得るように機械角で36゜で等配され
ている。sin側電極部S1〜S4、cos側電極部C
1〜C4は、各々隣り合う領域で厚み方向の分極方向が
互いに逆向き(図示+−参照)となるように予め分極処
理が施されている。尚、区分された各電極をセグメント
と呼ぶことにする。
【0032】図3は、圧電素子2の他方面側の平面図で
ある。この図より、リング状圧電セラミック層4の他方
面上に形成された外部電極6bは、外部電極6aのsi
n側電極部S1〜S4の形成領域全体に対向するsin
側電極部SSと、cos側電極部C1〜C4の形成領域
全体に対向するcos側電極部CCとを備えていること
がわかる。sin側電極部SSとcos側電極部CCと
の間には、機械角で18゜、電気角で90゜をなして互
いに対向するフィードバック用電極部FB,FB’が設
けられている。
【0033】続いて、本実施形態に係る圧電素子2の製
造方法の好適な一例について説明する。
【0034】図4は、圧電素子2の製造工程図である。
まず、第1の工程で、図5に示すような5枚の第1グリ
ーンシート12a〜12eを所望の大きさに切り出す。
この第1グリーンシート12a〜12eから成る第1グ
リーンシート層12は、焼成することによりリング状圧
電セラミック層4となるものである。次に、第2の工程
で、図6に示すように、最上部に位置する第1グリーン
シート12aの上面に、焼成することにより外部電極6
aとなるリング状の導電ペースト6a’を厚膜印刷技法
によって所定の位置にパターン印刷する。また、最下部
に位置する第1グリーンシート12eの下面には、焼成
することにより外部電極6bとなるリング状の導電ペー
スト6b’を、導電ペースト6a’と対向する位置にパ
ターン印刷する。
【0035】第3の工程では、図7に示すような4枚の
円盤状の第2グリーンシート14a〜14dを所望の大
きさに切り出す。この第2グリーンシート14a〜14
dから成る第2グリーンシート層14は、焼成すること
によりセラミック膜8となるものであり、第2グリーン
シート層14の直径は、第1グリーンシート12上に印
刷されたリング状の導電ペースト6a’の直径よりも小
さくなるように切り出す。
【0036】第4の工程では、まず、図8に示すよう
に、第1グリーンシート層12に印刷された導電ペース
ト6a’上に、第2グリーンシート層14を積層して、
積層グリーンシート16を形成する。この際、第2グリ
ーンシート層14の円の中心がリング状の導電ペースト
6a’の中心と一致するように、即ち、導電ペースト6
a’の上面の周縁に露出部10が形成されるように第2
グリーンシート層14を積層する。そして、積層グリー
ンシート16を真空パックにて包装し、この真空パック
された積層グリーンシート16を、約40℃から約12
0℃に昇温し、等方圧プレス機によって1000kg/
cm2以上の圧力を加えて一定時間保持することによ
り、各グリーンシートを密着させる。
【0037】第5の工程では、加圧した積層グリーンシ
ート16を焼成する。この工程では、グリーンシート及
び導電ペースト内に含まれる有機物を分解するために約
500℃で焼く仮焼と、グリーンシートをセラミックと
して成形するために約1000℃から約1200℃で焼
く本焼が行われる。
【0038】第6の工程では、まず、焼成されたセラミ
ックを切削治具にてリング状に加工する。続いて、リン
グ状のセラミックの表面を研磨する。第7の工程では、
切削、研磨されたセラミックに約3kV/mmの直流電
圧を印加し、分極処理を施すことにより、図1に示す本
実施形態に係る超音波モータ用の圧電素子2が完成す
る。尚、分極の方向は、図2の説明で述べたように、円
周方向に左右に隣り合う領域同士で逆向きになってい
る。
【0039】(圧電素子:第2実施形態)図9(a)
は、本発明に係る超音波モータ用の圧電素子の第2実施
形態の斜視図であり、図9(b)は、図9(a)の圧電
素子を分解して示した分解斜視図である。
【0040】図9(a)に示されているように、本実施
形態の圧電素子22は、上下方向に分極されたリング状
圧電セラミック層24と、このリング状圧電セラミック
層24の上下面に設けられたリング状の外部電極26
a,26bと、外部電極26aの上面に設けられたリン
グ状のセラミック膜28とから構成されている。第1実
施形態の圧電素子2と同様に、本実施形態においても、
外部電極26a,26bはAgPd、Pd、Pt、Au
等から形成されており、リング状圧電セラミック層24
とセラミック膜28はAgPd、Pd、Pt、Au等か
ら成る外部電極26a,26bよりも硬く、ともにチタ
ン酸ジルコン酸鉛で形成されている。また、リング状圧
電セラミック層24、外部電極26a,26b及びセラ
ミック膜28は、接着剤などを介さず、同時に焼成する
ことで一体に形成されている。
【0041】さらに、セラミック膜28には、スルーホ
ール30がセグメントの数だけ形成されており、このス
ルーホール30の中にはAgPdまたはAu、Pt、P
d等からなるスルーホール電極32が充填されている。
そして、このスルーホール電極32により、セラミック
膜28を介しても外部電極26aとの導通を図ることが
可能となり、セラミック膜28の上に金属弾性体を配置
すれば、金属弾性体と外部電極26aとの電気的接続が
できる。尚、リング状圧電セラミック層24の厚さは約
0.3mm〜1.0mm、外部電極26a,26bの厚
さは約2μm〜4μm、セラミック膜28の厚さは約3
0μm〜100μmで、スルーホール30の直径は20
0μmとなっている。図9(b)は、圧電素子22の理
解し易さを考慮して、セラミック膜28を圧電素子22
から分離させた分解斜視図である。この図のように、リ
ング状圧電セラミック層24とセラミック膜28の内径
及び外径は、同じ寸法になっている。尚、外部電極26
a,26bは、第1実施形態と同様に、sin側電極部
及びcos側電極部を備えている(図示しない)。
【0042】続いて、本実施形態に係る圧電素子22の
製造方法の好適な一例について説明する。
【0043】図10は、圧電素子22の製造工程図であ
る。まず、第1の工程で、図11に示すような5枚の第
1グリーンシート34a〜34eを所望の大きさに切り
出す。この第1グリーンシート34a〜34eから成る
第1グリーンシート層34は、焼成することによりリン
グ状圧電セラミック層24となるものである。次に、第
2の工程で、第1実施形態と同様に、図12に示すよう
に、最上部に位置する第1グリーンシート34aの上面
にリング状の導電ペースト26a’を、また、最下部に
位置する第1グリーンシート34eの下面にはリング状
の導電ペースト26b’をそれぞれ厚膜印刷技法によっ
て所定の位置にパターン印刷する。
【0044】第3の工程では、図13に示すような4枚
の円盤状の第2グリーンシート36a〜36dを所望の
大きさに切り出す。この第2グリーンシート36a〜3
6dから成る第2グリーンシート層36は、焼成するこ
とによりセラミック膜28となるものであり、第2グリ
ーンシート層36の直径は、第1グリーンシート34上
に印刷された導電ペースト26a’の直径と等しくなる
ように切り出す。第4の工程では、図14のように、第
2グリーンシート層36に、直径約240μmのスルー
ホール30をセグメントの数だけ穿設する。尚、スルー
ホール30は後の焼成工程により径が小さくなり、最終
的には直径約200μmとなる。続いて、第5の工程で
は、図15のように、各スルーホール30内に、焼成す
ることによりスルーホール電極32となる導電ペースト
32’を埋め込む。
【0045】第6の工程では、まず、図16に示すよう
に、第1グリーンシート層34に印刷された導電ペース
ト26a’上に、第2グリーンシート層36を積層し
て、積層グリーンシート38を形成する。この際、第2
グリーンシート層36の円の中心がリング状の導電ペー
スト26a’の中心と一致するように、第2グリーンシ
ート層36を積層する。そして、積層グリーンシート3
8を真空パックにて包装し、この真空パックされた積層
グリーンシート38を、約40℃から約120℃に昇温
し、等方圧プレス機によって1000kg/cm2以上
の圧力を加えて一定時間保持することにより、各グリー
ンシートを密着させる。
【0046】第7の工程では、加圧した積層グリーンシ
ート38を焼成する。この工程では、グリーンシート及
び導電ペースト内に含まれる有機物を分解するために約
500℃で焼く仮焼と、グリーンシートをセラミックと
して成形するために約1000℃から約1200℃で焼
く本焼が行われる。
【0047】第8の工程では、まず、焼成されたセラミ
ックを切削治具にてリング状に加工する。続いて、リン
グ状に加工されたセラミックの表面を研磨する。第9の
工程では、切削、研磨されたセラミックに約3kV/m
mの直流電圧を印加し、分極処理を施すことにより、図
9に示す本実施形態に係る超音波モータ用の圧電素子2
2が完成する。
【0048】次に、本発明に係る圧電素子を用いた超音
波モータの実施形態について説明する。
【0049】(超音波モータ:第1実施形態)図17
は、図1に示す圧電素子2を用いた第1実施形態に係る
超音波モータを示す断面図である。この超音波モータ
は、機械的駆動機構から成る超音波モータ本体101
と、この超音波モータ本体101の駆動を行う駆動回路
102とから構成される。
【0050】超音波モータ本体101は、超音波モータ
が適用される例えばカメラ等の本体機器の固定側に固定
される固定用ベース103と、この固定用ベース103
に重ねて固定された外縁円形のステータ105と、固定
用ベース103及びステータ105の中央部を貫通し、
当該ステータ105に固定された軸受107により回転
自在に支持された回転軸104と、この回転軸104に
圧入固定され、上記ステータ105に対向する外縁円形
のロータ(移動子)106と、を備えている。ロータ1
06は、ステータ105の表面(図中上側)の円周方向
に進行する進行波により回転する(詳しくは後述す
る)。
【0051】上記ステータ105は、金属から成る円環
状の弾性体105eの裏面外周部に、圧電素子2を貼着
して構成されている。この弾性体105eの外周部10
5o及び内周部105iは厚肉であり、外周部105o
の裏面に上記圧電素子2が貼着され、内周部105i
が、例えばネジ留め等により固定用ベース103に固定
される。弾性体105eの外周部105oと内周部10
5iとの間の円環状の中間部105mは薄肉であり、こ
の中間部105mが外周部105oの振動を容易にさせ
ると共に、外周部105oと内周部105iとの間の振
動伝達を抑制している。
【0052】ここで、図18を用いて、弾性体105e
の外周部105oと圧電素子2の接着状態をより詳しく
説明する。図18は、図17の外周部105oと圧電素
子2との接着部分近傍の拡大図である。この図に示され
ているように、圧電素子2は、外部電極6a上に設けら
れたセラミック膜8の全面に塗布された接着剤40によ
って、弾性体105eの外周部105oの裏面に貼着さ
れている。そして、外部電極6a上のセラミック膜8で
覆われていない露出部10が、グランド(GND)に接
続されている。一方、セラミック膜8の設けられていな
い外部電極6bには、超音波モータ本体101の駆動を
行う駆動回路102が接続されているが、詳しくは後述
する。尚、本実施形態では、接着剤40として、日本ロ
ックタイト社製のアクリル系紫外線硬化型接着剤LID
−1316(商品名)を用いたが、接着剤の種類はこれ
に限られず、同社製接着剤で言えば、同タイプの35
2,385、嫌気性タイプの324、シアノ系の40
1,406、エポキシ系の45,53(商品名)等さま
ざまなタイプの接着剤を用いることができる。
【0053】再び図17を用いて、超音波モータ本体1
01を説明する。上記ロータ106は、金属から成る円
環状の弾性体から構成される。このロータ106の内周
部106i及びステータ105の外周部105oに対向
する外周部106oは厚肉であり、ロータ106の外周
部106oと内周部106iとの間に、円環状の薄肉中
間部106mを備え、内周部106iが上記回転軸10
4に圧入固定される。この回転軸104の上部には、フ
ランジ部104fが設けられ、さらに下部には、例えば
Cリング等のスナップリング109が取り付けられてお
り、このスナップリング109と上記軸受107との間
に、スペーサ110を介して圧縮バネ111が介挿され
ている。この圧縮バネ111とフランジ部104fによ
って、回転軸104及びロータ106は常時下方に付勢
されている。
【0054】ロータ106は、外周部106oにおける
上記ステータ105の外周部105oに対向する面の略
中央部に、幅狭円環状の凸部106pを有する。ステー
タ側弾性体105eとロータ106を全面接触させる
と、励振側(ステータ側弾性体)の振動が相手側(ロー
タ)に大部分伝わって進行波の変位量が減衰してしまう
が、ロータ106は凸部106pを有しており、圧接面
が全面接触に比して狭小にされることから、ステータ側
弾性体105eに正常な進行波を形成することができ
る。ロータ側凸部106pとステータ105の外周部1
05oとの間には、例えば樹脂等より成る環状の緩衝摩
擦部材112が介在し、緩衝摩擦部材112はこれらと
圧接状態にある。すなわち、ロータ側凸部106pは、
圧縮バネ111の弾性力によって緩衝摩擦部材112を
介してステータ105の外周部105oを押圧してい
る。
【0055】以上が超音波モータ本体101の構成であ
り、当該超音波モータ本体101の圧電素子2のsin
側電極部及びcos側電極部に、前述した駆動回路10
2が接続されている。この駆動回路102は、グランド
(GND)と圧電素子2のsin側電極部との間に正弦
波電圧信号(sin波電圧信号)を印加し、グランドと
cos側電極部との間にこれと電気角で90°の位相差
を有する正弦波電圧信号(cos波電圧信号)を同時に
印加する。この時、印加される電圧信号の周波数は、ス
テータ105自身が最も共振する周波数(共振周波数)
若しくはその近傍の周波数である。このような周波数の
信号が圧電素子2に印加されると、圧電素子2が振動し
て、ステータ105の外周部105oの表面に、位相の
異なる二つの定在波が発生する。そして、これら二つの
定在波が合成されることにより、外周部105oの表面
を円周方向に進む進行波が発生する。
【0056】進行波が発生すると、ステータ105の外
周部105oの表面上の微小領域各点は、進行波の進行
方向及びステータ側弾性体105eの厚み方向で規定さ
れる平面内で、上記進行波の進行方向とは逆回りの楕円
運動を行う。この楕円運動による駆動力は、当該ステー
タ105の外周部105oに圧接する緩衝摩擦部材11
2を介して、正確にロータ側凸部106pに摩擦伝達さ
れる。これにより、ロータ106は、進行波の進行方向
とは逆方向に回転する。この時、緩衝摩擦部材112に
より、異音(囓り音)の発生が防止されると共に圧接部
の耐久性が向上される。また、印加電圧の位相を逆にす
れば、進行波の進行方向が逆となり、ロータ106も上
記回転方向とは逆方向に回転する。
【0057】ここで、特に、本実施形態における超音波
モータ101は、図18を用いて説明したように、接着
剤40が接するのはAgPdまたはAu、Pt、Pd等
から成る外部電極6aよりも硬いセラミック膜8である
ため、セラミック層8を介さずに外部電極6aとステー
タ側弾性体105eとを接着する場合よりも接着強度が
高くなる。また、セラミック膜8の表面全体に接着剤4
0が塗布されているため、図20に示される従来型のよ
うに、外部電極6a表面の凹部に溜められた接着剤40
でステータ側弾性体105eとの接着を図り、外部電極
6a表面の凸部は接着剤40を介さずにステータ側弾性
体105eと密着しているタイプのものよりも、圧電素
子2とステータ側弾性体105eの接着強度が高くな
る。
【0058】さらに、図20の従来型では、外部電極6
aに接着剤40を埋め込むための凹部を設ける必要があ
るため、外部電極6aは凹部よりも必然的に厚くなって
いたが、本実施形態では、凹部を設ける必要がないため
従来型よりも外部電極6aの厚さを薄くすることができ
る。そのため、軟質な外部電極6aによる振動減衰を抑
えることができ、振動伝達効率が向上する。尚、本発明
者の実験により、従来約13〜16μm程あった外部電
極6aの厚さが、本実施形態では約2〜3μm程になる
ことがわかった。
【0059】(超音波モータ:第2実施形態)次に、図
19を用いて、本発明に係る超音波モータの第2実施形
態を説明する。図19は、図9に示す圧電素子22を用
いた第2実施形態に係る超音波モータを示す断面図であ
る。この超音波モータは、機械的駆動機構から成る超音
波モータ本体201及び超音波モータ本体101の駆動
を行う駆動回路102から構成されている。本実施形態
の超音波モータ本体201は、圧電素子22及びグラン
ド(GND)との接続を除いて、第1実施形態の超音波
モータ本体101と同様の構成をしている。
【0060】本実施形態においても、圧電素子22は、
セラミック膜28の全面に塗布された接着剤によって、
弾性体105eの外周部105oの裏面に貼着されてい
る。そして、セラミック膜28に穿設されたスルーホー
ル30内に設けられたスルーホール電極32によって、
外部電極26aは、金属製のステータ105を介してグ
ランド(GND)に接続されている。一方、セラミック
膜28の設けられていない外部電極26bには、超音波
モータ本体201の駆動を行う駆動回路102が接続さ
れている本実施形態における超音波モータ201は、図
19を用いて説明したように、接着剤が接するのはAg
PdまたはAu、Pt、Pd等から成る外部電極26a
よりも硬いセラミック膜28であるため、セラミック層
28を介さずに外部電極26aとステータ側弾性体10
5eとを接着する場合よりも接着強度が高くなる。ま
た、セラミック膜28のスルーホール30が穿設された
部分を除く表面全体に接着剤が塗布されているため、従
来のように、外部電極表面の凹部に溜められた接着剤で
ステータ側弾性体との接着を図り、外部電極表面の凸部
は接着剤を介さずにステータ側弾性体と密着しているタ
イプのものよりも、圧電素子22とステータ側弾性体1
05eの接着強度が高くなる。
【0061】(超音波モータ:第3実施形態)次に、本
発明に係る超音波モータの第3実施形態について説明す
る。本実施形態の超音波モータでは、ロータを弾性体で
構成すると共に、ステータのみならず当該ロータの裏面
にも圧電素子2を固定し、この圧電素子2に、上述のよ
うな位相の異なる2相の信号を印加することにより、ロ
ータ表面にも円周方向に進む進行波を発生させる。そし
て、このロータ表面に発生した進行波と前述のステータ
表面に発生した進行波との位相差を利用して、ロータを
回転駆動するものである。
【0062】本実施形態の超音波モータにおいても、接
着剤が接するのはAgPdまたはAu、Pt、Pd等か
ら成る外部電極よりも硬いセラミック膜であるため、セ
ラミック層を介さずに外部電極とステータ側弾性体及び
ロータ側弾性体とを接着する場合よりも接着強度が高く
なる。また、セラミック膜の表面全体に接着剤が塗布さ
れているため、従来のように、外部電極表面の凹部に溜
められた接着剤でステータ側弾性体及びロータ側弾性体
との接着を図り、外部電極表面の凸部は接着剤を介さず
にステータ側弾性体及びロータ側弾性体と密着している
タイプのものよりも、圧電素子とステータ側弾性体及び
ロータ側弾性体の接着強度が高くなる。
【0063】尚、本実施形態において、図1に示す圧電
素子2の代わりに、図9に示すスルーホール30を備え
た圧電素子22を用いても、同様の効果が得られる。
【0064】以上、本発明者によってなされた発明を実
施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施
形態に限定されるものではない。例えば、圧電素子の形
状はリング状に限られず、リニア型超音波モータ等に使
用される角状にすることもできる。また、圧電素子を製
造するにあたって第1グリーンシート及び第2グリーン
シートは必ずしも複数枚重ねる必要はなく、各グリーン
シートは1枚づつでもよい。第1グリーンシートが1枚
の場合は、この表裏面に導電ペースト6a’,6b’を
印刷することになる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の圧電素子
によれば、圧電セラミック層に、一方の外部電極膜を介
して焼成により接着されたセラミック膜が設けられてい
るため、圧電素子の最上部に存在するのは、軟質な外部
電極膜よりも硬いセラミック膜となる。このため、本発
明に係る圧電素子を超音波モータ用ステータの弾性体に
接着剤で接着する場合に、当該接着剤が接するのは従来
の外部電極膜よりも硬いセラミック膜となるため、当該
圧電素子と弾性体との接着強度の向上を図ることができ
る。
【0066】さらに、本発明の圧電素子では、外部電極
膜に接着剤を埋め込むための凹部を設ける必要がないた
め、従来よりも外部電極膜の厚さを薄くすることができ
る。そのため、軟質な外部電極膜による振動減衰を抑え
ることができ、振動伝達効率の向上を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の圧電素子の第1実施形態の
斜視図である。(b)は、(a)の圧電素子において、
セラミック膜を分離させた分解斜視図である。
【図2】第1実施形態に係るリング状圧電セラミック層
の平面図である。
【図3】第1実施形態に係るリング状圧電セラミック層
の裏面図である。
【図4】第1実施形態に係る圧電素子の製造工程図であ
る。
【図5】第1実施形態に係る第1グリーンシートを示す
斜視図である。
【図6】第1実施形態に係る第1グリーンシートに導電
ペーストを印刷した状態を示す斜視図である。
【図7】第1実施形態に係る第2グリーンシートを示す
斜視図である。
【図8】第1実施形態に係る第1グリーンシート層に第
2グリーンシート層を積層した状態を示す斜視図であ
る。
【図9】(a)は、本発明の圧電素子の第2実施形態の
斜視図である。(b)は、(a)の圧電素子において、
セラミック膜を分離させた分解斜視図である。
【図10】第2実施形態に係る圧電素子の製造工程図で
ある。
【図11】第2実施形態に係る第1グリーンシートを示
す斜視図である。
【図12】第2実施形態に係る第1グリーンシートに導
電ペーストを印刷した状態を示す斜視図である。
【図13】第2実施形態に係る第2グリーンシートを示
す斜視図である。
【図14】第2実施形態に係る第2グリーンシート層に
スルーホールを穿設した状態を示す斜視図である。
【図15】第2実施形態に係るスルーホールに導電ペー
ストを埋め込んだ状態を示す斜視図である。
【図16】第2実施形態に係る第1グリーンシート層に
第2グリーンシート層を積層した状態を示す斜視図であ
る。
【図17】超音波モータの第1実施形態の断面図であ
る。
【図18】第1実施形態に係る超音波モータの拡大断面
図である。
【図19】超音波モータの第2実施形態の断面図であ
る。
【図20】従来の超音波モータの拡大断面図である。
【符号の説明】
2,22…圧電素子、4,24…リング状圧電セラミッ
ク層、6a,6b,26a,26b…外部電極、8,2
8…セラミック膜、10…露出部、12…第1グリーン
シート層、14…第2グリーンシート層、30…スルー
ホール、32…スルーホール電極、40…接着剤。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧が印加されることにより歪が生じる
    圧電セラミック層と、前記圧電セラミック層の両面にそ
    れぞれ配置された外部電極膜とを有する圧電素子であっ
    て、 前記圧電セラミック層に、一方の前記外部電極膜を介し
    て焼成により接着されたセラミック膜を更に備えること
    を特徴とする圧電素子。
  2. 【請求項2】 前記圧電セラミック層と前記セラミック
    膜とは、同じ材質で形成されていることを特徴とする請
    求項1記載の圧電素子。
  3. 【請求項3】 前記セラミック膜が設けられた一方の前
    記外部電極膜の電圧印加面の周縁には、前記セラミック
    膜で被覆されない露出部が形成されていることを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の圧電素子。
  4. 【請求項4】 前記セラミック膜に穿設されたスルーホ
    ールと、当該スルーホール内に設けられたスルーホール
    電極とを備えることを特徴とする請求項1又は請求項2
    記載の圧電素子。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4のうち何れか一項記
    載の圧電素子を弾性体の裏面に接着剤で貼着して成る振
    動体を、固定子として備えたことを特徴とする超音波モ
    ータ。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項4のうち何れか一項記
    載の圧電素子を弾性体の裏面に接着剤で貼着して成る振
    動体を、固定子及び移動子としてそれぞれ備えたことを
    特徴とする超音波モータ。
  7. 【請求項7】 圧電セラミック層となるべき第1グリー
    ンシート層を準備する工程と、 前記第1グリーンシート層の上面及び下面に、それぞれ
    外部電極膜となるべき導電ペーストを塗布する工程と、 一方の前記導電ペーストの上面に、当該導電ペーストの
    周縁を残してセラミック膜となるべき第2グリーンシー
    ト層を積層する工程と、 前記第1グリーンシート層、前記導電ペースト及び前記
    第2グリーンシート層を同時に焼成して、前記圧電セラ
    ミック層、前記外部電極膜及び前記セラミック膜を一体
    的に形成することを特徴とする圧電素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 圧電セラミック層となるべき第1グリー
    ンシート層を準備する工程と、 前記第1グリーンシート層の上面及び下面に、それぞれ
    外部電極膜となるべき導電ペーストを塗布する工程と、 セラミック膜となるべき第2グリーンシート層を準備す
    る工程と、 前記第2グリーンシート層にスルーホールを穿設し、当
    該スルーホール内に、焼成されることによりスルーホー
    ル電極となるスルーホール電極材を設ける工程と、 一方の前記導電ペーストの上面に前記第2グリーンシー
    ト層を積層する工程と、 前記第1グリーンシート層、前記導電ペースト及び前記
    第2グリーンシート層を同時に焼成して、前記圧電セラ
    ミック層、前記外部電極膜及び前記セラミック膜を一体
    的に形成することを特徴とする圧電素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7312559B2 (en) 2005-08-08 2007-12-25 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Stator and ceramic tube type ultrasonic motor using the same
WO2008078640A1 (ja) * 2006-12-25 2008-07-03 Nikon Corporation 振動アクチュエータ、レンズ鏡筒、カメラ
JP2018007398A (ja) * 2016-06-30 2018-01-11 株式会社ニコン 振動波モータ及び光学機器

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