JP2950537B2 - 超音波モータ - Google Patents

超音波モータ

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JP2950537B2
JP2950537B2 JP10047958A JP4795898A JP2950537B2 JP 2950537 B2 JP2950537 B2 JP 2950537B2 JP 10047958 A JP10047958 A JP 10047958A JP 4795898 A JP4795898 A JP 4795898A JP 2950537 B2 JP2950537 B2 JP 2950537B2
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adhesive
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晃正 久保田
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SUTAA SEIMITSU KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波モータに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な超音波モータとしては、
金属より成る弾性体及びこの弾性体に設けた圧電素子
(振動子)より構成されるステータ(固定子)と、上記
弾性体に対向し緩衝摩擦部材を介して圧接する金属より
成るロータ(可動子)と、を備え、上記圧電素子に対し
て所定の周波数の信号を供給することによって、当該圧
電素子を振動させて上記ステータ弾性体の圧接面に進行
波を発生させ、この進行波による駆動力を緩衝摩擦部材
を介してロータに摩擦伝達することで、ロータを回転駆
動するものが知られている。
【0003】また、例えば特開平2−179281号公
報には、上記超音波モータを発展させたものとして、上
記ロータを、金属弾性体及びこの金属弾性体に設けた圧
電素子より構成し、ステータ側圧電素子及びロータ側圧
電素子の双方に対して所定の周波数の信号を各々供給す
ることによって、当該両圧電素子を振動させてステータ
側弾性体及びロータ側弾性体の双方の圧接面に進行波を
発生させ、この両進行波によりロータを回転駆動する超
音波モータが開示されているが、緩衝摩擦部材に関する
記述はない。
【0004】ここで、緩衝摩擦部材は、圧接面に正常な
進行波を発生させると共に、金属同士(ステータ及びロ
ータ)の直接接触を回避して異音(囓り音)の発生を防
止し、さらにステータ及びロータの圧接部の耐久性を向
上する目的で用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記緩
衝摩擦部材が、ステータとロータとの間に唯単に介在し
ている構成では、ロータ回転時に連れ廻りする時と廻ら
ない時とがあると共に径方向にずれるため、ロータを正
確に回転制御するのは困難である。
【0006】そこで、上記両圧接部のうちの一方の圧接
部の圧接面と緩衝摩擦部材との間に接着剤を設けて緩衝
摩擦部材を上記圧接面に貼着する構成が知られている
が、当該構成では、接着剤の厚みが不均一になる(厚み
ムラが発生する)のが避けられないため、当該厚みムラ
により圧接部の負荷が変動して複次の共振が生じ、これ
により異音(叩き音)が発生するといった問題がある。
【0007】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、異音の発生を防止しつつ、可動
子を良好に移動制御できる超音波モータを提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の超音波モータ
は、互いに対向し緩衝摩擦部材を介して圧接する固定子
及び可動子を備え、固定子及び可動子の少なくとも一方
に設けた振動子に対して、所定の周波数の信号を供給す
ることにより当該振動子を振動させ、固定子及び可動子
のうちの振動子を有する側に発生する進行波により可動
子を駆動する超音波モータにおいて、固定子または可動
子の何れか一方の部材に設けられ、緩衝摩擦部材を介し
て他方の部材に圧接する凸部と、この凸部脇の隙間部に
介在して、緩衝摩擦部材を一方の部材に接着する接着剤
と、を具備した。
【0009】超音波モータでは、固定子及び可動子が全
面接触していると、振動子を有する側の部材の進行波が
他方の部材に大部分伝わって進行波の変位量が減衰して
しまい、正常な進行波が形成されず、可動子が移動しな
い虞がある。
【0010】ここで、本発明の超音波モータによれば、
固定子または可動子の何れか一方の部材に設けられた凸
部が、緩衝摩擦部材を介して他方の部材に圧接する構成
のため、圧接面が全面接触に比して狭小にされ、発生し
た進行波の減衰が抑えられる。この時、上記凸部脇の隙
間部が利用されて当該隙間部に接着剤が配置されて、緩
衝摩擦部材が一方の部材に接着固定される構成のため、
当該緩衝摩擦部材は、上記減衰の抑えられた進行波によ
り不安定に回転することはなく、可動子は良好に移動制
御される。また、負荷が作用する圧接面には接着剤が介
在していないため、異音の発生が防止される。
【0011】また、本発明の超音波モータは、互いに対
向し緩衝摩擦部材を介して圧接する固定子及び可動子を
備え、固定子及び可動子の少なくとも一方に設けた振動
子に対して、所定の周波数の信号を供給することにより
当該振動子を振動させ、固定子及び可動子のうちの振動
子を有する側に発生する進行波により可動子を駆動する
超音波モータにおいて、固定子または可動子の何れか一
方の部材に設けられ、緩衝摩擦部材を介して他方の部材
に圧接する凸部と、他方の部材における凸部の凸面に対
向する面を除いた位置に設けられ、緩衝摩擦部材との間
に形成される隙間部と、当該隙間部に介在して、緩衝摩
擦部材を他方の部材に接着する接着剤と、を具備した。
【0012】本発明の超音波モータによれば、固定子ま
たは可動子の何れか一方の部材に設けられた凸部が、緩
衝摩擦部材を介して他方の部材に圧接する構成のため、
上記発明と同様に、圧接面が全面接触に比して狭小にさ
れ、発生した進行波の減衰が抑えられる。この時、他方
の部材における上記凸部の凸面に対向する面を除いた位
置に設けられ、緩衝摩擦部材との間に形成された隙間部
に、接着剤が配置されて、緩衝摩擦部材が他方の部材に
接着固定される構成のため、当該緩衝摩擦部材は、上記
減衰の抑えられた進行波により不安定に回転することは
なく、可動子は良好に移動制御される。また、負荷が作
用する圧接面には接着剤が介在していないため、異音の
発生が防止される。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る超音波モータ
の好適な実施形態について添付図面を参照しながら説明
する。なお、図面の説明において、同一要素または同一
機能を有する要素には同一の符号を付し、重複する説明
は省略する。
【0019】図1は、第1実施形態に係る超音波モータ
を示す横断面図である。この超音波モータは、機械的駆
動機構から成る超音波モータ本体1及び超音波モータ本
体1の駆動を行う駆動回路2から構成される。
【0020】超音波モータ本体1は、超音波モータが適
用される例えばカメラ等の本体機器の固定側に固定され
る固定用ベース3と、この固定用ベース3に重ねて固定
された外縁円形のステータ5と、固定用ベース3及びス
テータ5の中央部を貫通し、当該ステータ5に固定され
た軸受7により回転自在に支持された回転軸4と、この
回転軸4に圧入固定され、上記ステータ5に対向する外
縁円形のロータ6と、を備えている。ロータ6は、ステ
ータ5の表面(図示上側)の円周方向に進行する進行波
により回転する(詳しくは後述)。
【0021】上記ステータ5は、セラミック圧電素子か
ら成る円環状の振動子5vと、振動子5vが裏面外周部
に貼着された金属から成る円環状の弾性体5eと、を備
えている。この弾性体5eの外周部5o及び内周部5i
は厚肉であり、外周部5oの裏面に上記振動子5vが貼
着され、内周部5iが、例えばネジ留め等により固定用
ベース3に固定される。弾性体5eの外周部5oと内周
部5iとの間の円環状の中間部5mは薄肉であり、この
中間部5mが外周部5oの振動を容易にさせると共に、
外周部5oと内周部5iとの間の振動伝達を抑制してい
る。
【0022】上記圧電振動子5vは、円周方向に多数に
分割された領域を有すると共に、各々隣り合う領域で厚
み方向の分極方向が互いに逆向きとなるように予め分極
処理が施されている。これらの領域は、sin側電極部
及びcos側電極部の2つに区分されており、 これら
のsin側電極部とcos側電極部とは、電気角で90
°円周方向に離間するように配置されている。
【0023】上記ロータ6は、金属から成る円環状の弾
性体から構成される。このロータ6の内周部6i及びス
テータ5の外周部5oに対向する外周部6oは厚肉であ
り、ロータ6の外周部6oと内周部6iとの間に、円環
状の薄肉中間部6mを備え、内周部6iが上記回転軸4
に圧入固定される。この回転軸4の上部には、フランジ
部4fが設けられ、さらに下部には、例えばCリング等
のスナップリング9が取り付けられており、このスナッ
プリング9と上記軸受7との間に、スペーサ10を介し
て圧縮バネ11が介挿されている。この圧縮バネ11と
フランジ部4fによって、回転軸4及びロータ6は常時
下方に付勢されている。
【0024】ロータ6は、外周部6oにおける上記ステ
ータ5の外周部5oに対向する面の略中央部に、幅狭円
環状の凸部6pを有する。ステータ側弾性体5e、ロー
タ6を全面接触させると、励振側(ステータ側弾性体)
の振動が相手側(ロータ)に大部分伝わって進行波の変
位量が減衰してしまうが、ロータ6は凸部6pを有して
おり、圧接面が全面接触に比して狭小にされることか
ら、ステータ側弾性体5eに正常な進行波を形成するこ
とができる。
【0025】ロータ側凸部6pとステータ5の外周部5
oとの間には、例えば樹脂等より成る環状の緩衝摩擦部
材12が介在し、緩衝摩擦部材12はこれらと圧接状態
にある。すなわち、ロータ側凸部6pは、圧縮バネ11
の弾性力によって緩衝摩擦部材12を介してステータ5
の外周部5oを押圧している。
【0026】この緩衝摩擦部材12は、ステータ5の外
周部5oに生じる進行波をロータ6側に伝達し難く動作
をする一種の振動のローパスフィルタの役目を果たして
おり、ステータ5の外周部5oに正常な進行波を発生さ
せると共に、金属同士(外周部5oと凸部6p)の直接
接触を回避して異音(囓り音)の発生を防止し、さらに
圧接部の耐久性を向上させる。
【0027】上記ロータ側凸部6pの両脇には、当該凸
部6pと緩衝摩擦部材12により円環状の隙間部8a,
8bが各々画成されている。
【0028】本実施形態では、これらの隙間部8a,8
bのうちの一方の隙間部(本実施形態では外側の隙間
部)8aが利用されて当該隙間部8aに接着剤13が充
填されており、この接着剤13により上記緩衝摩擦部材
12がロータ6側に接着固定されている。
【0029】以上が超音波モータ本体1の構成であり、
当該超音波モータ本体1の駆動を行う駆動回路2に対し
て前述した圧電振動子5vのsin側電極部及びcos
側電極部が接続されている。この駆動回路2は、グラン
ド(GND)と圧電振動子5vのsin側電極部との間
に正弦波電圧信号(sin波電圧信号)を印加し、グラ
ンドとcos側電極部との間にこれと電気角で90°の
位相差を有する正弦波電圧信号(cos波電圧信号)を
同時に印加する。この時、印加される電圧信号の周波数
は、ステータ5自身が最も共振する周波数(共振周波
数)若しくはその近傍の周波数である。
【0030】このような周波数の信号が圧電振動子5v
に印加されると、圧電振動子5vが振動して、ステータ
5の外周部5oの表面に、定在波の合成による円周方向
に進む進行波が発生する。この時、圧接面を全面接触に
比して狭小とするロータ側凸部6pにより、発生した進
行波の変位量の減衰が抑止されると共に、緩衝摩擦部材
12が振動のローパスフィルタの役目を果たすため、ス
テータ5の外周部5oには正常な進行波が形成される。
この進行波が発生すると、ステータ5の外周部5oの表
面上の微小領域各点は、進行波の進行方向及びステータ
側弾性体5eの厚み方向で規定される平面内で、上記進
行波の進行方向とは逆回りの楕円運動を行う。この楕円
運動による駆動力は、当該ステータ5の外周部5oに圧
接する緩衝摩擦部材12を介して、正確にロータ側凸部
6pに摩擦伝達される。これにより、ロータ6は、進行
波の進行方向とは逆方向に回転する。この時、緩衝摩擦
部材12により、異音(囓り音)の発生が防止されると
共に圧接部の耐久性が向上される。また、印加電圧の位
相を逆にすれば、進行波の進行方向が逆となり、ロータ
6も上記回転方向とは逆方向に回転する。
【0031】ここで、特に、本実施形態においては、ロ
ータ側凸部6p脇の隙間部8aが利用されて当該隙間部
8aに接着剤13が充填され、緩衝摩擦部材12がロー
タ6側に接着固定される構成のため、当該緩衝摩擦部材
12は、上記正常な進行波により回転するロータ6と共
に回転し、従来技術のように不安定に回転することはな
い。その結果、ロータ6を良好に回転制御できるように
なる。また、負荷が作用する圧接面、すなわちロータ側
凸部6pの凸面6qの対向位置に接着剤13が介在しな
い構成のため、ロータ6の回転時の異音(叩き音)の発
生を防止できるようになる。
【0032】なお、本実施形態においては、ロータ側凸
部6p脇の隙間部8a,8bのうちの外側の隙間部8a
に、緩衝摩擦部材12を接着固定する接着剤13を充填
するようにしているが、内側の隙間部8bに充填するよ
うにしても良く、両隙間部8a,8bに充填するように
しても良い。
【0033】図2は、第2実施形態に係る超音波モータ
のステータ、ロータ及び緩衝摩擦部材を抽出して示す横
断面図である。この第2実施形態の超音波モータが第1
実施形態のそれと違う点は、ロータ側凸部6pに代え
て、その外周面がロータ6の外周面と面一となると共に
その内側に隙間部18bを画成する円環状の凸部16p
を設け、隙間部18bに接着剤13を充填して、緩衝摩
擦部材12をロータ6側に接着固定するようにした点で
ある。
【0034】このように構成しても、第1実施形態と同
様な効果を得ることができる。すなわち、緩衝摩擦部材
12がロータ6と共に回転するため、ロータ6を良好に
回転制御できると共に、負荷が作用する圧接面、すなわ
ちロータ側凸部16pの凸面16qの対向位置に接着剤
13が介在しないため、ロータ6の回転時の異音(叩き
音)の発生を防止できる。
【0035】なお、ロータ側凸部16pを、ロータ6の
外周部6oの内周側に設け、当該凸部16pの外側に画
成された隙間部に接着剤13を充填して、緩衝摩擦部材
12をロータ6側に接着固定するようにしても良い。
【0036】図3は、第3実施形態に係る超音波モータ
のステータ、ロータ及び緩衝摩擦部材を抽出して示す横
断面図である。この第3実施形態の超音波モータが第1
実施形態のそれと違う点は、ロータ側凸部6pを無くし
て外周部6oを緩衝摩擦部材12に全面接触させる一方
で、ステータ5の外周部5oの表面の略中央部に、幅狭
円環状の凸部5pを設け、この凸部5pの内側に画成さ
れる隙間部28bを利用して当該隙間部28bに接着剤
13を充填し、緩衝摩擦部材12をステータ5側に接着
固定するようにした点である。
【0037】このように構成された超音波モータによれ
ば、圧接面を全面接触に比して狭小とするステータ側凸
部5pにより、発生した進行波の変位量の減衰が抑止さ
れて、当該凸部5pに正常な進行波を形成できる。
【0038】また、特に、緩衝摩擦部材12がステータ
5と共に不動にされるため、従来技術のように不安定に
回転することはなく、その結果、ロータ6を良好に回転
制御できる。また、負荷が作用する圧接面、すなわちス
テータ側凸部5pの凸面5qの対向位置に接着剤13が
介在しないため、ロータ6の回転時の異音(叩き音)の
発生を防止できる。
【0039】なお、第1実施形態で説明したのと同様
に、接着剤13を、ステータ側凸部5pの外側の隙間部
28aに充填するようにしても良く、また両隙間部28
a,28bに充填するようにしても良い。
【0040】さらにまた、第2実施形態で説明したのと
同様に、ステータ側凸部5pを、ステータ5の外周部5
oの外周側または内周側の何れか一方に設け、当該凸部
5pの内側または外側に画成された隙間部に接着剤13
を充填して、緩衝摩擦部材12をステータ5側に接着固
定するようにしても良い。
【0041】図4は、第4実施形態に係る超音波モータ
のステータ、ロータ及び緩衝摩擦部材を抽出して示す横
断面図である。この第4実施形態の超音波モータが第1
実施形態のそれと違う点は、ステータ5の外周部5oに
おけるロータ側凸部6pの凸面6qに対向する位置より
外周側の部分に、テーパ状に切り欠かれた円環状の隙間
部38aを設け、当該隙間部38aに接着剤13を充填
し、緩衝摩擦部材12をステータ5側に接着固定するよ
うにした点である。
【0042】このように構成しても、負荷が作用する圧
接面、すなわちロータ側凸部6pの凸面6qの対向位置
に、緩衝摩擦部材固定用の接着剤13が介在しないとい
う構成には変わりがないため、第1実施形態と同様な効
果を得ることができる。
【0043】なお、ステータ5の外周部5oにおけるロ
ータ側凸部6pの凸面6qに対向する位置より内周側の
部分に、テーパ状に切り欠かれた円環状の隙間部を設
け、当該隙間部に接着剤13を充填して、緩衝摩擦部材
12をステータ5側に接着固定するようにしても良い。
また、外周側及び内周側に隙間部を設けて、両隙間部に
接着剤13を充填するようにしても良い。
【0044】図5は、第5実施形態に係る超音波モータ
のステータ、ロータ及び緩衝摩擦部材を抽出して示す横
断面図である。この第5実施形態の超音波モータが第3
実施形態のそれと違う点は、ロータ6の外周部6oにお
けるステータ側凸部5pの凸面5qに対向する位置より
内周側の部分に、テーパ状に切り欠かれた円環状の隙間
部48bを設け、当該隙間部48bに接着剤13を充填
し、緩衝摩擦部材12をロータ6側に接着固定するよう
にした点である。
【0045】このように構成しても、負荷が作用する圧
接面、すなわちステータ側凸部5pの凸面5qの対向位
置に、緩衝摩擦部材固定用の接着剤13が介在しないと
いう構成には変わりがないため、第3実施形態と同様な
効果を得ることができる。
【0046】なお、ロータ6の外周部6oにおけるステ
ータ側凸部5pの凸面5qに対向する位置より外周側の
部分に、テーパ状に切り欠かれた円環状の隙間部を設
け、当該隙間部に接着剤13を充填して、緩衝摩擦部材
12をロータ6側に接着固定するようにしても良い。ま
た、外周側及び内周側に隙間部を設けて、両隙間部に接
着剤13を充填するようにしても良い。
【0047】さらにまた、第4及び第5実施形態では、
隙間部38a,48bを、テーパ状に切り欠かれた円環
状の隙間部としているが、隙間間隔が一定のフラットな
円環状の隙間部としても良く、要は、負荷が作用する圧
接面を除いた位置に接着剤13が介在する構成であれば
良い。
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】以上、本発明者によってなされた発明を実
施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施
形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲で種々変更可能であるというのはいうまでもなく、
例えば特開平2−179281号公報に記載されている
ような、ロータを弾性体より構成すると共に当該ロータ
の裏面に圧電振動子を固定し、この圧電振動子に、上記
実施形態で説明したのと同様な位相の異なる2相のドラ
イブ信号を印加することにより、ロータ表面にも円周方
向に進む進行波を発生させ、このロータ表面に発生した
進行波と前述したステータ表面に発生した進行波を利用
して、ロータを回転駆動するタイプの超音波モータに対
しても、上記実施形態で説明した緩衝摩擦部材12を、
ロータとステータとの間に介在させることにより、本発
明を適用できるというのはいうまでもない。
【0062】さらにまた、第1〜第5実施形態で説明し
た構成(接着剤固定のもの)は、可動子の形状を長板状
とし当該可動子をスライダとして駆動するリニヤ型の超
音波モータに対しても同様に適用可能である。
【0063】
【発明の効果】本発明による超音波モータは、固定子ま
たは可動子の何れか一方の部材に設けられ、緩衝摩擦部
材を介して他方の部材に圧接する凸部と、この凸部脇の
隙間部に介在して、緩衝摩擦部材を一方の部材に接着す
る接着剤と、を具備し、圧接面を全面接触に比して狭小
にして発生した進行波の減衰を抑え、この時、上記凸部
脇の隙間部を利用して当該隙間部に配置された接着剤に
より、緩衝摩擦部材を一方の部材に接着固定して、当該
緩衝摩擦部材が、減衰の抑止された上記進行波により不
安定に回転しないようにすると共に、負荷が作用する圧
接面に接着剤が介在しないように構成したものであるか
ら、可動子を良好に移動制御できると共に異音の発生を
防止できる。
【0064】また、本発明による超音波モータは、固定
子または可動子の何れか一方の部材に設けられ、緩衝摩
擦部材を介して他方の部材に圧接する凸部と、他方の部
材における上記凸部の凸面に対向する面を除いた位置に
設けられ、緩衝摩擦部材との間に形成される隙間部と、
当該隙間部に介在して、緩衝摩擦部材を他方の部材に接
着する接着剤と、を具備し、圧接面を全面接触に比して
狭小にして発生した進行波の減衰を抑え、この時、上記
隙間部に配置された接着剤により、緩衝摩擦部材を他方
の部材に接着固定して、当該緩衝摩擦部材が、減衰の抑
止された上記進行波により不安定に回転しないようにす
ると共に、負荷が作用する圧接面に接着剤が介在しない
ように構成したものであるから、可動子を良好に移動制
御できると共に異音の発生を防止できる。
【0065】
【0066】
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る超音波モータを示す横断面
図である。
【図2】第2実施形態に係る超音波モータのステータ、
ロータ及び緩衝摩擦部材を抽出して示す横断面図であ
る。
【図3】第3実施形態に係る超音波モータのステータ、
ロータ及び緩衝摩擦部材を抽出して示す横断面図であ
る。
【図4】第4実施形態に係る超音波モータのステータ、
ロータ及び緩衝摩擦部材を抽出して示す横断面図であ
る。
【図5】第5実施形態に係る超音波モータのステータ、
ロータ及び緩衝摩擦部材を抽出して示す横断面図であ
る。
【符号の説明】
1…超音波モータ本体、2…駆動回路、4…回転軸、5
…ステータ(固定子)、5p,6p,16p…凸部、5
q,6q,16q…凸面、5v…振動子、6…ロータ
(可動子)、8a,8b,18b、28a,28b,3
8a,48b…隙間部、12…緩衝摩擦部材、13…接
着剤。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向し緩衝摩擦部材を介して圧接
    する固定子及び可動子を備え、前記固定子及び前記可動
    子の少なくとも一方に設けた振動子に対して、所定の周
    波数の信号を供給することにより当該振動子を振動さ
    せ、前記固定子及び前記可動子のうちの前記振動子を有
    する側に発生する進行波により前記可動子を駆動する超
    音波モータにおいて、 前記固定子または前記可動子の何れか一方の部材に設け
    られ、前記緩衝摩擦部材を介して他方の部材に圧接する
    凸部と、 この凸部脇の隙間部に介在して、前記緩衝摩擦部材を前
    記一方の部材に接着する接着剤と、 を具備した超音波モータ。
  2. 【請求項2】 互いに対向し緩衝摩擦部材を介して圧接
    する固定子及び可動子を備え、前記固定子及び前記可動
    子の少なくとも一方に設けた振動子に対して、所定の周
    波数の信号を供給することにより当該振動子を振動さ
    せ、前記固定子及び前記可動子のうちの前記振動子を有
    する側に発生する進行波により前記可動子を駆動する超
    音波モータにおいて、 前記固定子または前記可動子の何れか一方の部材に設け
    られ、前記緩衝摩擦部材を介して他方の部材に圧接する
    凸部と、 前記他方の部材における前記凸部の凸面に対向する面を
    除いた位置に設けられ、前記緩衝摩擦部材との間に形成
    される隙間部と、 当該隙間部に介在して、前記緩衝摩擦部材を前記他方の
    部材に接着する接着剤と、 を具備した超音波モータ。
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