JP2018007398A - 振動波モータ及び光学機器 - Google Patents
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Abstract
Description
レンズ鏡筒20は外側固定筒31と内側固定筒32を有する。その外側固定筒31と内側固定筒32との間に振動波モータ10を有するモータユニットを固定する機構となっている。
振動波モータ10は、振動子11と移動子15とを有する。図2は、振動子11および移動子15の一部を切り欠いた斜視図である。図3は振動波モータ10の斜視図である。
振動子11には進行波が発生するようにされているが、本実施形態では一例として9波の進行波として説明する。
移動子15の振動子11と反対面には、移動子15の縦方向の振動を吸収するために、ゴムの様な振動吸収部材23が配置され、その上には出力伝達部24が配置されている。
出力伝達部24は、突起部24aを有し、そこからカム環36に接続されたフォーク35がかん合しており、出力伝達部24の回転とともに、カム環36が回転される。
加圧バネ18は、皿バネまたはウエーブワッシャーにより構成されている。
固定部14は、押え環19がネジにより取り付けられ、これを取り付けることで、出力伝達部24から移動子15、振動子11、加圧バネ18までを一つのモータユニットとして構成できるようになる。
圧電体13の接合面である第一面13Aには、複数の電極部131が設けられている。本実施形態においては、周方向に沿って進行波の波長の1/2波長に相当する長さの電極部131を16個設ける。
その電極部131を、それを左右8個ずつに分けた群とする。片方の群はA相の駆動電圧が伝わる様にし、もう片方の群はB相の駆動電圧が伝わるようにする。A相とB相との間には、1/4波長分の電極部131Cと3/4波長分の電極131Dとを設け、計18個の電極部131が設けられている。
実施形態では、この18個の電極部131が設けられている側が、弾性体12に接合する。
同様に、B相の電極群の位置に、B相の電極群を結合した様な電極を設け、A相とB相との間には、1/4波長分の電極部132Cと3/4波長分の電極部132Dとを設け、計4個の電極部132が設けられている。
まず、振動波モータ10の駆動/制御部68について説明する。
発振部60は、制御部68の指令により所望の周波数の駆動信号を発生する。移相部62は、発振部60で発生した駆動信号を位相の異なる2つの駆動信号に分ける。
増幅部64は、移相部62によって分けられた2つの駆動信号をそれぞれ所望の電圧に昇圧する。
増幅部64からの駆動信号は、振動波モータ10に伝達され、この駆動信号の印加により振動体に進行波が発生し、移動子15が駆動される。
圧電体13に周期的な電圧を印加すると、定在波が発生する。A相とB相の空間的配置は、発生する定在波の波長の1/4波長分(90°)ずれて配置されている。
このA相とB相に時間的に90°位相のずれた周期的な電圧を印加すると、A相とB相でそれぞれ定在波が発生する。
そして圧電体13に接着されている弾性体12と共に振動し、波の合成によって進行波が発生する。この進行波の波頭により、回転子が持ち上げられ、そして進行波の移動に伴う摩擦力によって回転子が回転駆動を始める。
ここで、サンプルとした振動波モータについて、
A:振動子11から出せる力(トルク)に関係する力係数、
K:電気エネルギから出力への変換効率に関係する電気機械結合係数、
Q:最高回転数、損失に関係する共振の鋭さ、
として、シミュレーション解析を行うと、A×K×Qは、38.9となる。
Aが0.01上昇すると最大トルクが約4.9Nmm上昇する。
Kが0.01上昇すると起動可能電圧を約0.5V下げる事ができる(駆動回路の消費電力減)。
Qが100上昇すると振動波モータ10の有効電力が約25mW下がる。
図6は、T/λが異なる複数の振動波モータ10における、ヤング率EとA×K×Qとの関係を求めたシミュレーション解析の結果である。
なお、振動波モータ10のサンプルは、弾性体12がSUS303(ヤング率192GPa)で製造され、圧電体13の厚みT(図2に図示)が0.5mmで、進行波の波長λが20mmである。したがってT/λ=0.025である。
振動波モータ10の性能をサンプルより向上させるためには、A×K×Qが、の38.9よりも上になるようにする。
図7においては、図6でA×K×Qが38.9を超えていた値をマル(○)とし、38.9以下となっていた値をバツ(×)と、して表した。
ただし、圧電体13が厚くなりすぎると、分極する際に高電圧になりすぎ、ショートしやすくなるので、T/λの上限は0.135が限界である。
(1)弾性体12のヤング率の値E[Gpa]が、100<E<200の場合
(a)T/λの上限値 8.5×10−4×E−0.035(E=ヤング率[Gpa])
(b)T/λの下限値 0.0425
すなわち、0.0425<T/λ<8.5×10−4×E−0.035となる。
(a)T/λの上限値 0.135
(b)T/λの下限値 0.0425
すなわち、0.0425<T/λ<0.135となる。
波長λが長くなると、ロータ剛性を高くしなければ低速の安定が悪くなるが、剛性を確保するにはサイズUpが必要となる。
サンプルの27kHzより周波数が下がると、同じ回転数を出すためには、振幅を大きくする必要が生じ、それによって異音が発生しやすくなる。
したがって、振動波モータ10は、図8に示すように、A×K×Qが、サンプルを1として規格化した場合に1より大きく、且つ駆動信号の周波数が27kHz以上となる図中の領域Sに入るようにする。
なお、図中丸で囲った部分は、周波数を上げる寸法や密度で使用可能である。
(1)弾性体12の密度変更による周波数調整
弾性体12の密度と共振周波数の関係を図9に示す。図より概算すると、密度が1g/cm3変化すると、周波数は1.75kHz変化する。
すなわち
1.75kHz/(1g/cm3)
と言う関係になる。
図11は、ベース厚tbを説明する図である。上記モデルにおいて、ベース厚tbと共振周波数との間には図10のような関係がある。図より概算すると、ベース厚tbが1mm変化すると、周波数は、18.55kHz変化する。
すなわち
18.55kHz/(1mm)
と言う関係となる。
(1)弾性体12のヤング率の値E[Gpa]が、100<E<200の場合
0.0425<T/λ<8.5×10−4×E−0.035
とする。
(2)弾性体12のヤング率の値E[Gpa]が、200≦E<500GPaの場合
0.0425<T/λ<0.135
とする。
これにより、現行製品よりA×K×Qが向上する。このようにA×K×Qを現行製品より上昇させることにより、振動波モータ10の性能が上昇し、より高加圧かつ低電力化する事ができる。
Claims (4)
- 電気機械変換素子と、
前記電気機械変換素子の振動を進行波に変換する弾性体と、
前記弾性体と接触し、前記進行波によって回転する相対運動部材と、
を備える振動波モータにおいて、
前記電気機械変換素子の厚みTを前記進行波及び定在波の波長λで割ったT/λの値が、
前記弾性体のヤング率の値E[Gpa]が、100<E<200の場合、
0.0425<T/λ<8.5×10−4×E−0.035
である振動波モータ。 - 前記弾性体のヤング率の値E[Gpa]が、200≦E<500GPaの場合、
0.0425<T/λ<0.135
である請求項1に記載の振動波モータ。 - 前記電気機械変換素子と前記弾性体によって決まる共振周波数は、27kHz以上である
請求項1または2に記載の振動波モータ。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の振動波モータを備える光学機器。
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JPH01238471A (ja) * | 1988-03-16 | 1989-09-22 | Fukoku:Kk | 超音波モータの入力制御装置 |
JPH11289781A (ja) * | 1998-04-02 | 1999-10-19 | Star Micronics Co Ltd | 圧電素子及びその製造方法 |
WO2014084183A1 (ja) * | 2012-11-29 | 2014-06-05 | 株式会社ダイセル | アクチュエータ用弾性体及び圧電アクチュエータ |
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2016
- 2016-06-30 JP JP2016130663A patent/JP2018007398A/ja active Pending
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