JPWO2008072337A1 - 相対露光量測定装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

方法は、映像信号出力装置(4)を準備するステップと、前記映像信号出力装置(4)によって撮影される対象(1)の第1位置に対応する映像信号の明るさ成分を入力するステップと、前記第1位置に対応する明るさ成分のγ値を補正するステップと、前記映像信号出力装置(4)によって撮影される前記対象(1)の第2位置(71)に対応する映像信号の明るさ成分を入力するステップと、前記第2位置に対応する明るさ成分のγ値を補正するステップと、ガンマ補正後の第1位置に対応する前記明るさ成分とガンマ補正後の第2位置に対応する前記明るさ成分との比を算出するステップと、前記比(72)を表示するステップと、を含む。

Description

本発明は、一般に、映像信号から相対露光量を測定する装置及び方法に関連する。例えば、本発明は、映像信号出力装置からの映像信号に基づいて、第1位置に対応する明るさを基準として、第2位置に対応する明るさ(相対明るさ)を求め、相対露光量ないし相対絞り値として測定する。
図1は、映画又はテレビをビデオカメラで撮影するときの様子を表す。ビデオカメラ4によって撮影される対象1のある点(位置)の輝度を求めるために、従来、照度計2は、その点の近くに配置される必要があった。代替的に、ビデオカメラ4の近くに配置可能なスポット照度計3が、従来、用いられていた。
以下に示す特許文献1は、スチルカメラ用の露出計を開示する。この露出計は、映像素子(CCD)を組み込む。露出計は、映像素子からの映像信号に基づき、スチルカメラの絞り値、シャッタ速度値、感光フィルム感度、及び感光フィルム特性に関するデータを考慮して、映像素子への入射光量を算出し、標準の露光量に対する比較値(12)(+1EV、+2EV、−1EV、−2EVなど)を表示する。図2は、比較値(12)の表示例を示す。
特許第2632645号明細書(図1、図2、図3、段落6、段落7、段落13、段落14、段落22)
図1に示される照度計2は、ビデオカメラ4の近くに配置されない。また、複数の点の輝度を測定するために、照度計2の配置を変える必要がある。したがって、照度計2の利便性は、低い。
図1に示されるスポット照度計3は、ビデオカメラ4の近くに配置される。また、複数の点の輝度を測定するために、照度計3のターゲットの位置を変えるだけでよい。したがって、照度計3の利便性は、高い。しかしながら、照度計3の測定角度5は、1度程度であり、その結果、測定範囲が広い(測定精度が低い)。
特許文献1に開示される露出計は、標準の露光量を基準として露出量を算出するため、露出計は、被写体の任意の点を基準として、相対的な露出量を算出することができない。また、露出計は、ラチチュードを逸脱する領域(11)を把握することを目的としており、ラチチュードを逸脱しない領域(12)の標準の露光量に対する比較値(+1EV、+2EV、−1EV、−2EVなど)は、ある程度の大きさの領域に対して表示される(測定精度が低い)。
加えて、ビデオカメラ又はスチルカメラと別個の照度計又は露出計は、固有の製造誤差を含む。言い換えれば、正確な輝度ないし露光量を測定するには、1つの機器を継続して使用する必要がある。
本発明の目的は、以下の事項の少なくとも1つを含む:
高い利便性で相対明るさを測定する装置(又は方法)の提供;
高い測定精度で相対明るさを測定する装置(又は方法)の提供;
簡易に相対露光量ないし相対絞り値を測定する装置(又は方法)の提供;及び
以下に述べる実施形態及び添付の図面を参照することによって、当業者に明らかになる事項。
本発明の装置(30)は、所定のγ値を有する映像信号を入力する手段(41)と、前記映像信号の内容に含まれる第1位置に対応する明るさ成分の前記所定のγ値を1に戻す手段(43)と、を備える。前記手段(43)は、前記映像信号の内容に含まれる第1位置に対応する明るさ成分の前記所定のγ値を1に戻し、ガンマ補正後の第1位置に対応する前記明るさ成分とガンマ補正後の第2位置に対応する前記明るさ成分との比を算出する。
本発明の装置(30)は、前記映像信号を表示する手段(44)と、前記第1位置及び前記第2位置を指定する手段(45)と、ガンマ補正変換式を記憶する手段(42)とを備えることができる。前記手段(43)は、前記ガンマ補正変換式に基づいて、前記所定のγ値を1に戻す。
本発明の方法は:映像信号出力装置(4)を準備するステップと;前記映像信号出力装置(4)によって撮影される対象(1)の第1位置に対応する映像信号の明るさ成分を入力するステップと;前記第1位置に対応する明るさ成分のγ値を補正するステップと;前記映像信号出力装置(4)によって撮影される前記対象(1)の第2位置に対応する映像信号の明るさ成分を入力するステップと;前記第2位置に対応する明るさ成分のγ値を補正するステップと;ガンマ補正後の第1位置に対応する前記明るさ成分とガンマ補正後の第2位置に対応する前記明るさ成分との比を算出するステップと;前記比を表示するステップと;を含む。
本発明の装置(30)は、映像信号を入力する手段(41)と、前記映像信号の明るさ成分とF値との関係式を記憶する手段(42)と、前記映像信号の内容に含まれる第1位置に対応する明るさ成分に対応するF値と前記映像信号の内容に含まれる第2位置に対応する明るさ成分に対応するF値との比を算出する手段(43)と、を備える。
前記手段(43)は、前記映像信号の内容に含まれる較正位置に対応する複数の明るさ成分であって、複数のF値に関連づけられた複数の明るさ成分から、前記関係式を求めることができる。
本発明の方法は、映像信号出力装置(4)を準備するステップと;映像信号の明るさ成分とF値との関係式を準備するステップと;前記映像信号出力装置(4)によって撮影される対象(1)の第1位置に対応する映像信号の明るさ成分を入力するステップと;前記第1位置に対応する明るさ成分に対応するF値を求めるステップと;前記映像信号出力装置(4)によって撮影される前記対象(1)の第2位置に対応する映像信号の明るさ成分を入力するステップと;前記第2位置に対応する明るさ成分に対応するF値を求めるステップと;第1位置に対応する明るさ成分に対応する前記F値と第2位置に対応する明るさ成分に対応する前記F値との比を算出するステップと;前記比を表示するステップと;を含む。
映像信号の明るさ成分とF値との関係式を準備する前記ステップは、前記映像信号出力装置(4)が複数のF値に設定されるステップと;前記映像信号出力装置(4)によって撮影される対象(1)の較正位置に対応する映像信号の複数の明るさ成分を入力するステップと;前記複数のF値と前記複数の明るさ成分とから、前記関係式を求めるステップと;を含むことができる。
映画又はテレビをビデオカメラで撮影するときの様子を表す。 特許文献1の露出計における、標準の露光量に対する比較値を表示する例をを示す。 本発明に従って映画又はテレビをビデオカメラで撮影するときの様子の1例を表す。 本発明の装置のブロック図の概略を示す。 ユーザが視覚することができる手段44の表示例を示す。 ユーザが視覚することができる手段44の表示例を示す。 ユーザが視覚することができる手段44の表示例を示す。 ユーザが視覚することができる手段44の表示例を示す。 ユーザが視覚することができる手段44の表示例を示す。 手段41からの映像信号の明るさ成分とビデオカメラ4のF値との関係式の1例を示す。
図3は、本発明に従って映画又はテレビをビデオカメラで撮影するときの様子の1例を表す。ビデオカメラ4によって撮影される対象1に、所定の反射率を有する物体31を準備する。所定の反射率を有する物体31を準備することにより、その物体31の場所を基準とすることが可能となる。好ましくは、所定の反射率は、18%である。また、好ましくは、物体31の色は、グレーである。18%の反射率を持ち、グレーの物体31は、例えば、富士フイルム社から入手可能である「均一濃度板」である。また。18%の反射率を持ち、グレーの物体31は、映画又はテレビの撮影現場では、明るさの基準(標準露出値)を得るために、よく用いられている。したがって、標準露出値を得るため、及び、本発明に用いるために、18%の反射率を持ち、グレーの物体31を利用することができる。
図4は、本発明の装置30のブロック図の概略を示す。図4に示すように、本発明の装置30(例えば、相対明るさ測定装置、波形表示装置(waveform monitor)など)は、映像信号を入力する手段41(例えば、入力端子など)と、データを記憶する手段42(例えば、メモリ、HDなど)と、第1位置に対応する映像信号の明るさ成分と第2位置に対応する映像信号の明るさ成分との比を算出する手段43(例えば、CPUなど)、映像信号を表示する手段44(例えば、ディスプレイなど)と、第1位置及び第2位置を指定する手段45(例えば、ボタン、ツマミなど)と、を有する。
ところで、ビデオカメラ4から出力される映像信号の明るさ成分は、スチルカメラ、及び、特許文献1に開示の映像素子(CCD)のものと異なり、光強度ないし受光量に比例しない。すなわち、放送規格に従うビデオカメラ4は、テレビのブラウン管の持つγ=2.2という特性を打ち消すために、γ=0.45のガンマ補正回路を備え、その結果、放送規格に従うビデオカメラ4から本発明の装置30に出力される映像信号の明るさ成分は、光強度ないし受光量の0.45乗である。また、ビデオカメラ4は、放送規格に従わない独自の特性の調整が可能なガンマ補正回路を備えることもあり、その独自のガンマ補正回路は、ビデオカメラ4の製造会社によって異なる。以下に、ビデオカメラ4が放送規格に従うガンマ補正回路を有する場合と、ビデオカメラ4が独自のガンマ補正回路を有する場合とを、説明する。
ビデオカメラ4がγ=0.45のガンマ補正回路を備える場合
ビデオカメラ4の出力モードは、γ=0.45に設定され、手段41は、γ=0.45を持つ映像信号を入力する。映像信号は、手段41から手段43を介して手段44に進む。手段44は、映像信号を表示する。図5〜図9は、ユーザが視覚することができる手段44の表示例を示す。図5に示すように、手段44は、ビデオカメラ4に撮影される対象1を表示し、対象1の中には、所定の反射率を有する物体31が含まれる。
本発明の装置30のユーザは、物体31内のある1点を第1位置(基準位置)として設定するために、手段45を操作する。手段45は、ユーザからの選択(第1位置の設定開始)を入力し、手段43に出力する。手段43は、第1位置の設定開始を認識すると、マーカー用のデータを作成し、手段44に出力する。マーカーは、例えば、水平軸方向の直線と垂直軸方向の直線との交点51、丸い点、である。
ユーザは、映像信号の内容を視覚的に確認しながら、マーカー51を物体31内のある1点に移動させるために、手段45を操作する。手段45は、ユーザからの更なる選択(第1位置の調整:垂直軸方向の移動及び/又は垂直軸方向の移動)を入力し、手段43は、ユーザからの選択に従ったマーカー用のデータを作成し、その結果、手段44は、ユーザからの選択に従ったマーカー51の移動を表示する。
マーカー51の移動が完了すると、手段45は、ユーザからの選択(第1位置の設定完了)を入力し、手段43に出力する。手段43は、第1位置の設定完了を認識すると、マーカー51の位置(第1位置)に対応する(ライン数及びサンプル数の)映像信号の明るさ成分(γ=0.45に基づく明るさ成分)を得る。なお、映像信号の成分が、(輝度、第1色差、第2色差)成分、又は、(X刺激値、Y刺激値、Z刺激値)成分である場合、映像信号の明るさ成分は、輝度成分(Y)又はY刺激値成分(Y)である。映像信号の成分が、(赤、緑、青)成分である場合、手段43は、手段42から輝度変換式(例えば、NTSC:Y=0.2990R+0.5864G+0.1146B、HDTV:Y=0.2126R+0.7152G+0.0722B)を読み出し、赤成分(R)、緑成分(G)、青成分(B)から輝度成分(Y)を算出する。
手段43は、手段42からγ=2.2のガンマ補正変換式(例えば、Vs=[(Vr+0099)/1.099](1/0.45)(但し、Vrは、映像信号の輝度成分であり、Vsは、ガンマ補正後の正規化された輝度成分である。)を読み出し、ガンマ補正変換式に基づき、第1位置に対応する映像信号の明るさ成分のγ値を1に戻す。手段43は、ガンマ補正後の第1位置に対応する映像信号の明るさ成分(γ=1.0)を手段42に記憶する。なお、ガンマ補正後の第1位置に対応する映像信号の明るさ成分は、光強度ないし受光量に比例する。
手段43は、第1位置の設定完了を認識すると、明るさの基準を表すマーカー用のデータを作成し、手段44に出力する。図6に示すように、手段44は、明るさの基準を表すマーカー(例えば、第1位置を示すとともに、0.0を表すマーカー61、四角い点、丸い点など)を表示する。
本発明の装置30のユーザは、ビデオカメラ4に撮影される対象1内の所望の点(ターゲット)を第2位置(測定位置)として設定するために、手段45を操作する。手段45は、ユーザからの選択(第2位置の設定開始)を入力し、手段43に出力する。手段43は、第2位置の設定開始を認識すると、マーカー用のデータを作成し、手段44に出力する。マーカーは、例えば、水平軸方向の直線と垂直軸方向の直線との交点71(図7)、丸い点、である。
手段43は、第2位置の設定開始を認識すると、マーカー71の位置(第2位置)に対応する映像信号の明るさ成分(γ=0.45に基づく明るさ成分)を得る。手段43は、手段42からγ=2.2のガンマ補正変換式を読み出し、ガンマ補正後の第2位置に対応する映像信号の明るさ成分(γ=1.0)を得る。手段43は、ガンマ補正後の第1位置に対応する映像信号の明るさ成分(γ=1.0)を手段42から読み出す。手段43は、ガンマ補正後の第1位置に対応する映像信号の明るさ成分とガンマ補正後の第2位置に対応する映像信号の明るさ成分との比(相対明るさ)を算出する。手段43は、相対明るさを表すマーカー用のデータを作成し、手段44に出力する。図7に示すように、手段44は、相対明るさを表すマーカー(例えば、第2位置を示すとともに、相対明るさの値(例えば、1.5)を表すマーカー72、四角い点、丸い点など)を表示する。
相対明るさ(ガンマ補正後の第2位置に対応する映像信号の明るさ成分/ガンマ補正後の第1位置に対応する映像信号の明るさ成分)は、相対露出量とも言える。したがって、相対明るさは、相対EV値に対応する。但し、相対明るさが1より小さい場合、相対明るさの逆数(ガンマ補正後の第1位置に対応する映像信号の明るさ成分/ガンマ補正後の第2位置に対応する映像信号の明るさ成分)が、相対EV値(マイナス値)とも言える。
代替的に、相対明るさ×1.4(又は、相対EV値)は、相対絞り値とも言える。したがって、相対明るさ(又は、相対EV値)に1.4を乗算した値は、相対F値に対応する。手段43は、相対F値を算出してもよく、手段44は、相対F値を表示してもよい。
ユーザは、映像信号の内容を視覚的に確認しながら、マーカー71を対象1内の所望の点(ターゲット)に移動させるために、手段45を操作することができる。手段45は、ユーザからの更なる選択(第2位置の調整:垂直軸方向の移動及び/又は垂直軸方向の移動)を入力し、手段43は、ユーザからの選択に従ったマーカー用のデータを作成し、その結果、手段44は、ユーザからの選択に従ったマーカー71の移動を、相対明るさとともに、表示する。
ユーザは、マーカー71の位置を装置30に記憶させることもできる。例えば、複数の第2位置に対して、それぞれの第2位置の相対明るさは、同時に表示されることもできる。
手段45は、ユーザからの選択(第2位置の記憶)を入力し、手段43は、第2位置の記憶が認識された時の第2位置に対応する相対明るさを表すマーカー用のデータを手段42に記憶し、手段44は、そのマーカー81(図8、図9)を表示し続ける。
ユーザは、マーカー71(第2位置)を対象1内の所望の点(更なるターゲット)に移動させるために、手段45を操作することができる。手段45は、ユーザからの更なる選択(更なる第2位置の調整)を入力し、手段43は、ユーザからの選択に従ったマーカー用のデータを作成し、その結果、手段44は、ユーザからの選択に従ったマーカー91の移動を、相対明るさ92とともに、表示する(図9)。
マーカー91の移動が完了すると、手段45は、ユーザからの選択(第2位置の設定完了)を入力し、手段43に出力する。手段43は、第2位置の設定完了を認識すると、マーカー51、61、71、81、91、92のデータを消去し、手段44は、すべてのマーカーの表示を終了し、装置30は、相対明るさの測定を終了する。
図7において、手段44は、マーカー71、72のみを表示することもできる。代替的に、図7において、手段44は、マーカー61、71、72のみを表示することもできる。図9において、手段44は、マーカー71の表示のみを終了することもできる。
上述の例において、第2位置は、2つ(マーカー81、92)であったが、第2位置の数は、1つでもよく、又は、3以上でもよい。また、上述の例において、第2位置の移動とともに、マーカー72が表示されたが、第2位置の移動中は、マーカー72の表示を中止してもよく、或いは、手段43は、相対明るさの算出を中止してもよい。
上述の例において、本発明は、特許請求の範囲に規定される範囲を脱することなく、変更することができる。
ビデオカメラ4が独自のガンマ補正回路を備える場合
上述の例において、手段43は、手段41からの映像信号の明るさ成分(γ=0.45)を、γ=2.2のガンマ補正変換式を用いて、ガンマ補正後の映像信号の明るさ成分(γ=1.0)を求める。しかしながら、ビデオカメラ4が独自のガンマ補正回路を備える場合、ビデオカメラ4のガンマ曲線ないしガンマ値が不知であるので、所定のγ値のガンマ補正変換式を用いることができない。そこで、以下の例において、手段43は、手段41からの映像信号の明るさ成分とビデオカメラ4のF値との関係式を求め、この変換式に基づき、相対絞り値、相対露出量、ないし相対明るさを算出する。
ビデオカメラ4の出力モードは、独自のガンマ値ないし曲線に設定され、手段41は、独自のγ値を持つ映像信号を入力する。映像信号は、手段41から手段43を介して手段44に進む。手段44は、映像信号を表示する。図5に示すように、手段44は、ビデオカメラ4に撮影される対象1を表示し、対象1の中には、所定の反射率を有する物体31が含まれる。
(較正)
本発明の装置30のユーザは、物体31内のある1点を較正位置として設定するために、手段45を操作する。手段45は、ユーザからの選択(較正位置の設定開始)を入力し、手段43に出力する。手段43は、較正位置の設定開始を認識すると、マーカー用のデータを作成し、手段44に出力する。マーカーは、例えば、水平軸方向の直線と垂直軸方向の直線との交点51、丸い点、である。
ユーザは、映像信号の内容を視覚的に確認しながら、マーカー51を物体31内のある1点に移動させるために、手段45を操作する。手段45は、ユーザからの更なる選択(較正位置の調整:垂直軸方向の移動及び/又は垂直軸方向の移動)を入力し、手段43は、ユーザからの選択に従ったマーカー用のデータを作成し、その結果、手段44は、ユーザからの選択に従ったマーカー51の移動を表示する。
マーカー51の移動が完了すると、手段45は、ユーザからの選択(較正位置の設定完了)を入力し、手段43に出力する。手段43は、較正位置の設定完了を認識すると、手段41からの映像信号の明るさ成分とビデオカメラ4のF値との関係式を求める準備をする。
手段43は、手段42からF値データ(複数のF値からなるデータ;例えば、22.0、16.0、11.0、8.0、5.6、4.0、2.8及び2.0)を読み出し、最も大きいF値に対応する映像信号の明るさ成分の入力を待つ。
ビデオカメラ4のレンズのF値が、例えばビデオカメラ4のユーザによって、22.0に設定され、手段41は、F=22.0に対応する映像信号を入力する。本発明の装置30のユーザは、映像信号の明るさ成分を獲得するために、手段45を操作する。手段45は、ユーザからの選択(明るさ成分の獲得)を入力し、手段43に出力する。手段43は、明るさ成分の獲得を認識すると、F=22.0に関連づけられた映像信号の明るさ成分を手段42に記憶する。
手段43は、次のF値に対応する映像信号の明るさ成分の入力を待つ。ビデオカメラ4のレンズのF値が、16.0に設定され、手段41は、F=16.0に対応する映像信号を入力する。手段45は、ユーザからの選択(明るさ成分の獲得)を入力し、手段43は、明るさ成分の獲得を認識すると、F=16.0に関連づけられた映像信号の明るさ成分を手段42に記憶する。
ビデオカメラ4のレンズのF値は、順次、11.0、8.0、5.6、4.0、2.8及び2.0に設定され、手段43は、F=11.0〜2.0に関連づけられた映像信号の明るさ成分を、順次、手段42に記憶する。
手段43は、最も小さいF値に対応する映像信号の明るさ成分を記憶すると、手段41からの映像信号の明るさ成分とビデオカメラ4のF値との関係式を求め、手段42に記憶する。図10は、この関係式の1例を示す。図10に示される関係式は、隣接する2つのF値と各F値に対応する明るさ成分とから求めた直線を含む。具体的には、関係式は、F=22.0とF=22.0に対応する明るさ成分とからなる点111と、F=16.0とF=16.0に対応する明るさ成分とからなる点112と、を結ぶ直線113を含む。図10に示される関係式は、7つの直線からなるが、8つの明るさ成分に基づく1つ又は複数の近似式ないし近似曲線に変更してもよい。また、図10に示される関係式は、7つの直線からなるが、その7つの直線に基づくルックアップテーブルとして、手段42に記憶されてもよい。
(測定)
ビデオカメラ4のレンズのF値は、最も大きいF値及び最も小さいF値以外のF値(例えば、5.6)に設定される。
本発明の装置30のユーザは、物体31内のある1点を第1位置(基準位置)として設定するために、手段45を操作する。手段45は、ユーザからの選択(第1位置の設定開始)を入力し、手段43に出力する。手段43は、第1位置の設定開始を認識すると、マーカー用のデータを作成し、手段44に出力する。
ユーザは、必要に応じて、映像信号の内容を視覚的に確認しながら、マーカー51を物体31内のある1点に移動させるために、手段45を操作する。手段45は、ユーザからの更なる選択(第1位置の調整:垂直軸方向の移動及び/又は垂直軸方向の移動)を入力し、手段43は、ユーザからの選択に従ったマーカー用のデータを作成し、その結果、手段44は、ユーザからの選択に従ったマーカー51の移動を表示する。
マーカー51の移動が完了すると、手段45は、ユーザからの選択(第1位置の設定完了)を入力し、手段43に出力する。手段43は、第1位置の設定完了を認識すると、マーカー51の位置(第1位置)に対応する(ライン数及びサンプル数の)映像信号の明るさ成分(独自のガンマに基づく明るさ成分)を得る。
手段43は、手段42から、映像信号の明るさ成分とF値との関係式を読み出し、この関係式に基づき、第1位置の映像信号の明るさ成分に対応するF値を求める。手段43は、求めたF値を手段42に記憶する。
手段43は、第1位置の設定完了を認識すると、明るさの基準を表すマーカー用のデータを作成し、手段44に出力する。図6に示すように、手段44は、明るさの基準を表すマーカー(例えば、第1位置を示すとともに、0.0を表すマーカー61、四角い点、丸い点など)を表示する。
本発明の装置30のユーザは、ビデオカメラ4に撮影される対象1内の所望の点(ターゲット)を第2位置(測定位置)として設定するために、手段45を操作する。手段45は、ユーザからの選択(第2位置の設定開始)を入力し、手段43に出力する。手段43は、第2位置の設定開始を認識すると、マーカー用のデータを作成し、手段44に出力する。
手段43は、第2位置の設定開始を認識すると、マーカーの位置(第2位置)に対応する映像信号の明るさ成分(独自のガンマに基づく明るさ成分)を得る。手段43は、手段42から明るさ成分とF値との関係式を読み出し、第2位置の映像信号の明るさ成分に対応するF値を得る。手段43は、第1位置の映像信号の明るさ成分に対応するF値を手段42から読み出す。手段43は、第1位置の映像信号の明るさ成分に対応するF値と第2位置の映像信号の明るさ成分に対応するF値との比(相対絞り値)を算出する。
相対絞り値÷1.4は、相対明るさないし相対露出量とも言える。但し、相対絞り値が1より小さい場合、相対絞り値の逆数(第1位置の映像信号の明るさ成分に対応するF値/第2位置の映像信号の明るさ成分に対応するF値)が、相対EV値(マイナス値)とも言える。手段43は、相対明るさ又は相対露出量を算出することができる。
手段43は、相対明るさ、相対露出量、又は相対絞り値を表すマーカー用のデータを作成し、手段44に出力する。手段44は、相対明るさを表すマーカー(例えば、第2位置を示すとともに、相対明るさ、相対露出量、又は相対絞り値の値を表すマーカー、四角い点、丸い点など)を表示する。
ユーザは、映像信号の内容を視覚的に確認しながら、マーカーを対象1内の所望の点(ターゲット)に移動させるために、手段45を操作することができる。手段45は、ユーザからの更なる選択(第2位置の調整:垂直軸方向の移動及び/又は垂直軸方向の移動)を入力し、手段43は、ユーザからの選択に従ったマーカー用のデータを作成し、その結果、手段44は、ユーザからの選択に従ったマーカーの移動を、相対明るさ、相対露出量、又は相対絞り値とともに、表示する。
ユーザは、マーカーの位置を装置30に記憶させることもできる。例えば、複数の第2位置に対して、それぞれの第2位置の相対明るさ、相対露出量、又は相対絞り値は、同時に表示されることもできる。
手段45は、ユーザからの選択(第2位置の記憶)を入力し、手段43は、第2位置の記憶が認識された時の第2位置に対応する相対明るさ、相対露出量、又は相対絞り値を表すマーカー用のデータを手段42に記憶し、手段44は、そのマーカーを表示し続ける。
ユーザは、マーカー(第2位置)を対象1内の所望の点(更なるターゲット)に移動させるために、手段45を操作することができる。手段45は、ユーザからの更なる選択(更なる第2位置の調整)を入力し、手段43は、ユーザからの選択に従ったマーカー用のデータを作成し、その結果、手段44は、ユーザからの選択に従ったマーカーの移動を、相対明るさ、相対露出量、又は相対絞り値とともに、表示する。
マーカーの移動が完了すると、手段45は、ユーザからの選択(第2位置の設定完了)を入力し、手段43に出力する。手段43は、第2位置の設定完了を認識すると、装置30は、相対明るさ、相対露出量、又は相対絞り値の測定を終了する。
上述の例において、F値データは、22.0、16.0、11.0、8.0、5.6、4.0、2.8及び2.0であったが、さらに1.9、1.6、1.3を含んでもよい。F値のデータは、ビデオカメラ4のレンズのF値と一致させることができる。また、F値の数は、少なくとも2つである。
上述の例において、校正は、1回であったが、複数の種類のビデオカメラに対して、映像信号の明るさ成分と各ビデオカメラのF値との関係式(複数の関係式)を求めることもできる。手段42は、複数の関係式を記憶することができ、手段43は、ユーザからの選択に従った1つの関係式に基づき、第1位置ないし第2位置に対応するF値を算出することもできる。
上述の例において、本発明は、特許請求の範囲に規定される範囲を脱することなく、変更することができる。

Claims (17)

  1. 所定のγ値を有する映像信号を入力する手段(41)と、
    前記映像信号の内容に含まれる第1位置に対応する明るさ成分の前記所定のγ値を1に戻す手段(43)と、
    を備える装置(30)であって、
    前記手段(43)は、前記映像信号の内容に含まれる第1位置に対応する明るさ成分の前記所定のγ値を1に戻し、
    前記手段(43)は、ガンマ補正後の第1位置に対応する前記明るさ成分とガンマ補正後の第2位置に対応する前記明るさ成分との比を算出する、装置(30)。
  2. 請求項1に記載の装置(30)であって、
    前記映像信号を表示する手段(44)を、
    さらに備える装置(30)。
  3. 請求項1に記載の装置(30)であって、
    前記第1位置及び前記第2位置を指定する手段(45)を、
    さらに備える装置(30)。
  4. 請求項1に記載の装置(30)であって、
    ガンマ補正変換式を記憶する手段(42)を、
    さらに備え、
    前記手段(43)は、前記ガンマ補正変換式に基づいて、前記所定のγ値を1に戻す、装置(30)。
  5. 請求項1に記載の装置(30)であって、
    前記比は、相対露光量又は相対絞り値である、装置(30)。
  6. 請求項1に記載の装置(30)であって、前記装置(30)は、波形表示装置である、装置(30)。
  7. 映像信号出力装置(4)を準備するステップと、
    前記映像信号出力装置(4)によって撮影される対象(1)の第1位置に対応する映像信号の明るさ成分を入力するステップと、
    前記第1位置に対応する明るさ成分のγ値を補正するステップと、
    前記映像信号出力装置(4)によって撮影される前記対象(1)の第2位置に対応する映像信号の明るさ成分を入力するステップと、
    前記第2位置に対応する明るさ成分のγ値を補正するステップと、
    ガンマ補正後の第1位置に対応する前記明るさ成分とガンマ補正後の第2位置に対応する前記明るさ成分との比を算出するステップと、
    前記比を表示するステップと、
    を含む方法。
  8. 請求項7に記載の方法であって、
    前記映像信号出力装置(4)によって撮影される前記対象(1)内に、所定の反射率を有する物体(31)を準備するステップを、
    さらに含み、
    前記第1位置は、前記物体(31)に対応する、方法。
  9. 映像信号を入力する手段(41)と、
    前記映像信号の明るさ成分とF値との関係式を記憶する手段(42)と、
    前記映像信号の内容に含まれる第1位置に対応する明るさ成分に対応するF値と前記映像信号の内容に含まれる第2位置に対応する明るさ成分に対応するF値との比を算出する手段(43)と、
    を備える装置(30)。
  10. 請求項9に記載の装置(30)であって、
    前記手段(43)は、前記映像信号の内容に含まれる較正位置に対応する複数の明るさ成分であって、複数のF値に関連づけられた複数の明るさ成分から、前記関係式を求める、装置(30)。
  11. 請求項9に記載の装置(30)であって、
    前記映像信号を表示する手段(44)を、
    さらに備える装置(30)。
  12. 請求項9に記載の装置(30)であって、
    前記比は、相対露光量又は相対絞り値である、装置(30)。
  13. 請求項9に記載の装置(30)であって、前記装置(30)は、波形表示装置である、装置(30)。
  14. 映像信号出力装置(4)を準備するステップと、
    映像信号の明るさ成分とF値との関係式を準備するステップと、
    前記映像信号出力装置(4)によって撮影される対象(1)の第1位置に対応する映像信号の明るさ成分を入力するステップと、
    前記第1位置に対応する明るさ成分に対応するF値を求めるステップと、
    前記映像信号出力装置(4)によって撮影される前記対象(1)の第2位置に対応する映像信号の明るさ成分を入力するステップと、
    前記第2位置に対応する明るさ成分に対応するF値を求めるステップと、
    第1位置に対応する明るさ成分に対応する前記F値と第2位置に対応する明るさ成分に対応する前記F値との比を算出するステップと、
    前記比を表示するステップと、
    を含む方法。
  15. 請求項14に記載の方法であって、
    前記映像信号出力装置(4)によって撮影される前記対象(1)内に、所定の反射率を有する物体(31)を準備するステップを、
    さらに含み、
    前記第1位置は、前記物体(31)に対応する、方法。
  16. 請求項14に記載の方法であって、
    映像信号の明るさ成分とF値との関係式を準備する前記ステップは、
    前記映像信号出力装置(4)が複数のF値に設定されるステップと、
    前記映像信号出力装置(4)によって撮影される対象(1)の較正位置に対応する映像信号の複数の明るさ成分を入力するステップと、
    前記複数のF値と前記複数の明るさ成分とから、前記関係式を求めるステップと、
    を含む、方法。
  17. 請求項16に記載の方法であって、
    前記映像信号出力装置(4)によって撮影される前記対象(1)内に、所定の反射率を有する物体(31)を準備するステップを、
    さらに含み、
    前記較正位置は、前記物体(31)に対応する、方法。
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