JP2010181170A - 色ムラ測定方法、および色ムラ測定装置 - Google Patents
色ムラ測定方法、および色ムラ測定装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】迅速に、かつ正確な色ムラ測定を実施可能な色ムラ測定方法を提供する。
【解決手段】色ムラ測定方法は、プロジェクタ2により表示される色ムラ測定用画像を表示させる色ムラ測定用画像表示工程と、表示される前記色ムラ測定用画像を撮像装置3により撮像する色ムラ測定用画像撮像工程と、撮像画像データから検査対象画素および比較画素を選択する画素選択工程と、画素選択工程にて選択された検査対象画素および比較画素における色差信号に基づいて、これらの画素間の色差を演算する色差演算工程と、色差距離換算係数を用い、色差演算工程にて算出された色差を、均等色空間に対応した第二色差に換算する色差換算工程と、第二色差に基づいて色ムラを測定する色ムラ測定工程と、具備した。
【選択図】図3
【解決手段】色ムラ測定方法は、プロジェクタ2により表示される色ムラ測定用画像を表示させる色ムラ測定用画像表示工程と、表示される前記色ムラ測定用画像を撮像装置3により撮像する色ムラ測定用画像撮像工程と、撮像画像データから検査対象画素および比較画素を選択する画素選択工程と、画素選択工程にて選択された検査対象画素および比較画素における色差信号に基づいて、これらの画素間の色差を演算する色差演算工程と、色差距離換算係数を用い、色差演算工程にて算出された色差を、均等色空間に対応した第二色差に換算する色差換算工程と、第二色差に基づいて色ムラを測定する色ムラ測定工程と、具備した。
【選択図】図3
Description
本発明は、表示体により投影表示された画像に表れる色ムラを測定する色ムラ測定方法、および色ムラ測定装置に関する。
従来、表示体などの表示装置から投射される画像内に現れた色ムラを測定する色ムラ測定方法や色ムラ測定装置が知られている。この色ムラの測定では、表示された画像に対して複数の測定ポイントを設定し、これらの測定ポイントの色度をそれぞれ測定することで色ムラを測定する方法がある。
しかしながら、このような色ムラ測定では、多点測定のために、色度測定器を移動させる必要があり、測定点に比例して測定時間がかかり、複数の測定器を用いる場合、装置の大型化やコスト高となるだけでなく、各測定器の測定値をずれなく校正することが困難であるため、測定精度も低くなるという問題がある。
これに対して、表示された画像を撮像装置で撮像し、撮像画像に基づいて多点同時測定を実施する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような色ムラ測定では、多点測定のために、色度測定器を移動させる必要があり、測定点に比例して測定時間がかかり、複数の測定器を用いる場合、装置の大型化やコスト高となるだけでなく、各測定器の測定値をずれなく校正することが困難であるため、測定精度も低くなるという問題がある。
これに対して、表示された画像を撮像装置で撮像し、撮像画像に基づいて多点同時測定を実施する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のものは、検査対象のディスプレイに表示される画像をCCDカメラで撮像する。そして、撮像画像の2つの領域における色度や輝度を測定し、これらの色度差や輝度差が所定の閾値と比べて大きい場合に色ムラがあると判断する構成が採られている。
しかしながら、上記特許文献1に記載のような従来の色ムラ測定方法では、例えばCCDのセンサー特性など、撮像装置の特性と、表示装置の表示特性とが異なるため、一般的な補正係数(例えばsRGB補正係数)などを用いた補正を実施した場合、基準となる基準色度測定器の値と、補正値とにずれが生じてしまい、測定精度が低下するという問題がある。このような不都合を回避する方法として、複数のカラーパターン画像を表示させ、このカラーパターン画像を撮像装置にて撮像し、撮像したカラーパターン画像から正確な補正係数を演算する方法も考えられる。しかしながら、このような方法では、複数のカラーパターン画像に対して、それぞれ測定を実施する必要があり、測定時間が長くなるという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みて、迅速に、かつ正確な色ムラ測定を実施可能な色ムラ測定方法、および色ムラ測定装置を提供することを目的とする。
本発明の色ムラ測定方法は、画像を表示させる表示装置により所定の表示領域に表示された画像を、撮像手段により撮像し、撮像により得られる撮像画像データから前記画像に現れる色ムラを測定する色ムラ測定方法であって、前記表示装置により、色ムラ測定用画像を前記表示領域に表示させる色ムラ測定用画像表示工程と、前記色ムラ測定用画像表示工程により表示される前記色ムラ測定用画像を、前記撮像手段により撮像し、撮像画像データを取得する色ムラ測定用画像撮像工程と、前記撮像画像データから、検査対象画素および、この検査対象画素から所定画素離れた比較画素を選択する画素選択工程と、前記画素選択工程にて選択された前記検査対象画素および比較画素における色差信号に基づいて、前記検査対象画素および比較画素の間の色差を演算する色差演算工程と、色差信号色空間における各色相の無彩色から所定彩度の色座標までの色差距離を、全色相において略均一にする色差距離換算係数を用い、前記色差演算工程にて算出された前記色差を、均等色空間に対応した色差である第二色差に換算する色差換算工程と、前記色差換算工程により換算された第二色差に基づいて、色ムラを測定する色ムラ測定工程と、具備したことを特徴とする。
この発明によれば、表示領域に表示された色ムラ測定用画像を撮像手段により撮像し、撮像により得られた撮像画像データに基づいて、色ムラの測定を実施する。この時、色ムラ測定の対象となる検査対象画素と、この検査対象画素から所定画素だけ離れた比較画素とを選択し、これらの画素における色差信号を求める。これらの色差信号は、赤色(R)、緑色(G)、および青色(B)の各原色階調信号から輝度信号を分離した信号であり、例えば、赤色階調信号Rから輝度信号Yを引いた色差信号Vr(=R−Y)、青色階調信号Bから輝度信号Yを引いた色差信号Vb(=B−Y)などが例示できる。そして、本発明の色ムラ測定方法では、このような色差信号Vr,Vbから、色ムラを測定するための色差を演算する。
ところで、色ムラの測定では、少なくとも人間の視力により知覚可能な範囲で2点間における色差を正確に求める必要がある。このような色差の算出では、色空間座標上における色差距離が、人間の知覚に対応した色差距離、または、人間の知覚に近似した色差距離に設定された均等色空間を用いることが好ましい。このような色空間としては、例えば、図1に示すようなLu´v´色空間(図1にはLu´v´色空間におけるu´−v´色度図を示す)などが挙げられる。一方、上記した色差信号を用いた色空間は、図2に示すような色座標となり、色相が歪み、均等色空間にはならない。具体的には、赤色(R)や青紫(PB)方向に伸び、イエロー(Y)方向に縮む、歪んだ色空間となる。このような色空間に基づいた色差を測定する場合、それぞれの色相において色差距離が変化するため、正確な色ムラの測定が困難となる。
これに対して、本発明では、各色相における色差距離を均等にする色差距離換算係数を用いて、検査対象画素と比較画素との色差を第二色差に換算する。すなわち、各色相の無彩色から所定彩度の色点までの色差距離が、各色相においてそれぞれ異なる色差信号色空間を、各色相の無彩色から所定彩度の色点までの色度距離が略同一距離となる均等色空間に変換する色差距離換算係数を用いて、色差を第二色差に変換する。この第二色差は、色相の歪みがない均等色空間に基づいた色差距離に基づいて算出される値となるため、色ムラ検査工程において、このような第二色差により色ムラを測定することで、正確な色ムラ測定を実施することができる。
また、上記のような色ムラ測定方法では、色ムラ測定用画像における各画素(検査対象画素、比較画素)の色度を例えば三刺激値直読測定器や、分光測定器などの色度測定器を用いた三刺激値XYZの測定が不要となり、色ムラ測定をより簡略化することができ、測定に要するコストも低減させることが可能となる。
これに対して、本発明では、各色相における色差距離を均等にする色差距離換算係数を用いて、検査対象画素と比較画素との色差を第二色差に換算する。すなわち、各色相の無彩色から所定彩度の色点までの色差距離が、各色相においてそれぞれ異なる色差信号色空間を、各色相の無彩色から所定彩度の色点までの色度距離が略同一距離となる均等色空間に変換する色差距離換算係数を用いて、色差を第二色差に変換する。この第二色差は、色相の歪みがない均等色空間に基づいた色差距離に基づいて算出される値となるため、色ムラ検査工程において、このような第二色差により色ムラを測定することで、正確な色ムラ測定を実施することができる。
また、上記のような色ムラ測定方法では、色ムラ測定用画像における各画素(検査対象画素、比較画素)の色度を例えば三刺激値直読測定器や、分光測定器などの色度測定器を用いた三刺激値XYZの測定が不要となり、色ムラ測定をより簡略化することができ、測定に要するコストも低減させることが可能となる。
本発明の色ムラ測定方法では、前記色差換算工程では、各色相に対応してそれぞれ算出される色差距離換算係数に基づいて、前記色差を前記第二色差に換算することが好ましい。
この発明では、色差距離換算係数は、各色相に対応してそれぞれ算出される色差距離換算係数を用いる。これにより、各色相に対してそれぞれ適切に色差距離を変換することができ、適切な均等色空間に準じた第二色差を算出できる。したがって、色ムラ測定の精度を向上させることができる。
この発明では、色差距離換算係数は、各色相に対応してそれぞれ算出される色差距離換算係数を用いる。これにより、各色相に対してそれぞれ適切に色差距離を変換することができ、適切な均等色空間に準じた第二色差を算出できる。したがって、色ムラ測定の精度を向上させることができる。
本発明の色ムラ測定方法では、前記表示領域に表示される前記画像の明るさに対する前記撮像手段のホワイトバランスを設定する撮像設定工程を備え、前記色ムラ測定用画像撮像工程は、前記撮像設定工程により設定されたホワイトバランスの撮像手段により前記色ムラ測定用画像を撮像することが好ましい。
この発明によれば、色ムラ測定用画像の画像明るさなどに応じて適宜撮像手段のホワイトバランスを設定し、このホワイトバランスが設定された撮像手段により、色ムラ測定用画像を撮像する。このため、各撮像画像データは、その明るさに応じて、ホワイトバランスが適切に設定された状態となり、ホワイトバランスの違いによる色ムラや、照度差などが生じず、精度良く色ムラ測定を実施することができる。
この発明によれば、色ムラ測定用画像の画像明るさなどに応じて適宜撮像手段のホワイトバランスを設定し、このホワイトバランスが設定された撮像手段により、色ムラ測定用画像を撮像する。このため、各撮像画像データは、その明るさに応じて、ホワイトバランスが適切に設定された状態となり、ホワイトバランスの違いによる色ムラや、照度差などが生じず、精度良く色ムラ測定を実施することができる。
本発明の色ムラ測定装置は、画像を表示させる表示装置により所定の表示領域に表示された画像を、撮像手段により撮像し、撮像により得られる撮像画像データから前記画像に現れる色ムラを測定する色ムラ測定装置であって、前記表示装置に、色ムラを検査するための色ムラ測定用画像信号を出力する色ムラ測定用画像出力手段と、前記表示領域に表示される画像を撮像する撮像手段と、前記撮像画像データから、検査対象画素、およびこの検査対象画素から所定画素離れた比較画素を選択する画素選択手段と、前記検査対象画素および比較画素における色差信号に基づいて、前記検査対象画素および比較画素の間の色差を演算する色差演算手段と、色差信号色空間における各色相の無彩色から所定彩度の色点までの色度距離を、全色相において略均一にする色度距離換算係数を用い、前記色差を、均等色空間に対応した第二色差に換算する色差換算手段と、前記第二色差に基づいて、色ムラを測定する色ムラ測定手段と、を具備したことを特徴とする。
この発明によれば、上記発明と同様に、各色相における色度距離を均等にする色度距離換算係数を用いて、検査対象画素と比較画素との間の色度距離である第一色度距離を、第二色度距離に換算する。したがって、均等色空間上の色度距離に基づいて色ムラを測定することができ、正確な色ムラ測定を実施することができる。また、色ムラ測定用画像における各画素(検査対象画素、比較画素)の色度を他の色度測定器を用いる必要がなく、色ムラ測定装置の構成の簡略化を図ることができる。
以下、本発明に係る実施の形態の色ムラ測定装置としての色ムラ測定システム、および色ムラ測定方法を図面に基づいて説明する。
図3は、本発明に係る実施の形態の色ムラ測定システムの概略構成を示すブロック図である。
図3は、本発明に係る実施の形態の色ムラ測定システムの概略構成を示すブロック図である。
図3において、色ムラ測定システム1は、測定対象となるプロジェクタ2(表示装置)と、撮像装置3(撮像手段)と、測定制御装置10と、を備えている。この色ムラ測定システム1は、プロジェクタ2から表示領域であるスクリーン21上に投影された色ムラ測定用画像を撮像装置3により撮像し、撮像により得られる色ムラ測定用撮像画像データに基づいて、プロジェクタ2から出力される画像の色ムラを測定するシステムである。
プロジェクタ2は、画像信号源22や、測定制御装置10から供給される入力画像信号(RGB表色系)に基づいて、画像光を生成し、この画像光をスクリーン21に向かって射出する光学エンジンを備えている。具体的には、光学エンジンは、図示は省略するが、光束を射出する照明光学系と、照明光学系から射出される光束を例えばRGBの各色光に分離する分離光学系と、分離された各色光を画像信号に基づいて変調させる液晶パネルを有する光変調光学系、各色光を合成して画像光を生成する光合成光学系、生成された画像光を射出する投射光学系、および液晶パネルを画像信号に応じて制御する駆動回路を備えている。そして、この光学エンジンの駆動回路は、画像信号源22や測定制御装置10から入力される画像信号に基づいて液晶パネルを制御し、画像信号に応じた画像光を生成してスクリーン21に対して投射する。
なお、本実施の形態において、表示装置として、入力画像信号に応じた画像光をスクリーン21に投射して画像を表示するプロジェクタ2を例示するが、これに限定されない。例えば、色ムラ測定の対象となる表示装置として、液晶ディスプレイや、PDP(Plasma Display Panel)など他の表示装置であってもよい。
また、画像信号源22は、表示画像に対応した画像信号を、プロジェクタ2に出力する装置であり、例えばパーソナルコンピュータや、デジタルカメラ、デジタルビデオなど、画像信号を出力するいかなるものを用いてもよい。なお、本実施の形態では、測定制御装置10からプロジェクタ2に色ムラ測定用画像信号や測位用画像信号が出力される構成を示すが、例えば、画像信号源22からプロジェクタ2にこれらの画像信号が出力される構成などとしてもよく、例えば、画像信号源22および測定制御装置10として機能するパーソナルコンピュータを用いる構成としてもよい。
なお、本実施の形態において、表示装置として、入力画像信号に応じた画像光をスクリーン21に投射して画像を表示するプロジェクタ2を例示するが、これに限定されない。例えば、色ムラ測定の対象となる表示装置として、液晶ディスプレイや、PDP(Plasma Display Panel)など他の表示装置であってもよい。
また、画像信号源22は、表示画像に対応した画像信号を、プロジェクタ2に出力する装置であり、例えばパーソナルコンピュータや、デジタルカメラ、デジタルビデオなど、画像信号を出力するいかなるものを用いてもよい。なお、本実施の形態では、測定制御装置10からプロジェクタ2に色ムラ測定用画像信号や測位用画像信号が出力される構成を示すが、例えば、画像信号源22からプロジェクタ2にこれらの画像信号が出力される構成などとしてもよく、例えば、画像信号源22および測定制御装置10として機能するパーソナルコンピュータを用いる構成としてもよい。
撮像装置3は、図示しないCCD(Charge Coupled Device Image Sensor)素子を備え、スクリーン21上に投影された画像を撮像する。すなわち、撮像装置3は、スクリーン21にて反射された画像光をCCD素子にて受光し、受光した光に応じた画像信号を取得する。また、撮像装置3は、測定制御装置10から入力される撮像設定情報に基づいて、適宜ホワイトバランス補正値が設定され、CCD素子により取得した画像信号に対し、ホワイトバランス補正を実施する。なお、本実施の形態では、測定制御装置10から入力される撮像設定情報に基づいて、ホワイトバランス補正を実施する例を示すが、これに限定されず、撮像装置3に搭載される画像エンジンが、検査対象となるスクリーンから例えばグレイポイントなど、基準となる色を撮像または測定し、自動でホワイトバランス補正値を設定する構成などとしてもよい。
そして、撮像装置3は、取得した画像信号を撮像画像データとして、測定制御装置10に出力する。
そして、撮像装置3は、取得した画像信号を撮像画像データとして、測定制御装置10に出力する。
測定制御装置10は、色ムラ測定に用いられる色ムラ測定用画像をプロジェクタ2に表示させる制御をするとともに、撮像装置3から入力される撮像画像データに基づいて、所定測定位置における色度の測定、および色ムラの測定を実施する。この測定制御装置10は、図3に示すように、入出力部11と、入力操作部12と、記憶部13と、演算処理部14とを備えている。
入出力部11は、撮像装置3、およびプロジェクタ2などの外部機器に接続可能な端子を備えている。そして、入出力部11は、これらの外部機器から入力される信号を演算処理部14に出力するとともに、演算処理部14からの信号を外部機器に出力する。
入力操作部12は、例えばキーボードやマウスなどの入力手段を備え、利用者によりこれらの入力手段が操作されることで、操作内容に応じた操作信号を演算処理部14に出力する。
記憶部13は、各種データやプログラムなどを記憶する。この記憶部13としては、例えばHDDやメモリ、CDやDVDなどの記録媒体を駆動するドライブなどが挙げられる。
具体的には、記憶部13は、図4に示すような測定点座標設定用の測位用画像4に関する測位用画像信号、図5に示すような色ムラ測定用画像5に関する色ムラ測定用画像信号を記憶している。ここで、図4は、測位用画像の一例を示す図であり、図5は、色ムラ測定用画像の一例を示す図である。
具体的には、記憶部13は、図4に示すような測定点座標設定用の測位用画像4に関する測位用画像信号、図5に示すような色ムラ測定用画像5に関する色ムラ測定用画像信号を記憶している。ここで、図4は、測位用画像の一例を示す図であり、図5は、色ムラ測定用画像の一例を示す図である。
ここで、図4に基づいて、測位用画像4について、説明する。図4に示すように、測位用画像4は、複数の輝点41が所定間隔で配置される画像構成に形成されている。ここで、この輝点41としては、予め設定された座標位置を示す点であり、例えば測位用画像信号に関連付けられて、輝点座標に関するデータ(以降、輝点座標データを称す)も記憶部13に記憶される。
なお、本実施形態では、図4に示す測位用画像4を例示するが、これに限定されない。すなわち、測位用画像としては、所定座標位置が容易に認識可能な画像構成であればよく、例えば、複数のグリッド線が、画像の水平方向や垂直方向に配設される測位用画像などを用いてもよく、この場合、グリッド線の線座標や、交差点の座標のデータを測位用画像に関連付けて記憶部13に記憶する構成としてもよい。
なお、本実施形態では、図4に示す測位用画像4を例示するが、これに限定されない。すなわち、測位用画像としては、所定座標位置が容易に認識可能な画像構成であればよく、例えば、複数のグリッド線が、画像の水平方向や垂直方向に配設される測位用画像などを用いてもよく、この場合、グリッド線の線座標や、交差点の座標のデータを測位用画像に関連付けて記憶部13に記憶する構成としてもよい。
また、記憶部13は、撮像装置3のホワイトバランス補正値が記憶している。このホワイトバランス補正値は、色ムラ測定用画像5の明るさに応じて予め設定される値である。なお、色ムラ測定用画像信号が複数記憶される場合、これらの色ムラ測定用画像信号に対してそれぞれホワイトバランス補正値が設定され、記憶部13に記憶される。
さらには、記憶部13は、後述する演算処理部14によるデータ処理時に用いられる各種データが記録されている。このデータとしては、例えば、色度距離換算係数などが含まれる。
さらには、記憶部13は、後述する演算処理部14によるデータ処理時に用いられる各種データが記録されている。このデータとしては、例えば、色度距離換算係数などが含まれる。
演算処理部14は、CPUなどの集積回路により構成され、記憶部13に記憶されるプログラムにより所定の演算処理を実施する。演算処理部14により実施されるプログラムとしては、図3に示すように、撮像設定手段141と、撮像制御手段142と、測位用画像出力手段143と、画素選択手段144と、色ムラ測定用画像出力手段145と、色差信号取得手段146と、色差演算手段147と、色差換算手段148と、色ムラ測定手段149と、などが含まれている。
撮像設定手段141は、記憶部13から色ムラ測定用画像信号に対するホワイトバランス補正値を読み込み、撮像設定情報として撮像装置3に出力する。ここで、撮像設定手段141は、読み込まれるホワイトバランス補正値として、後述する色ムラ測定用画像出力手段145の制御により出力される色ムラ測定用画像信号に対して設定されたホワイトバランス補正値を読み込む。
撮像制御手段142は、撮像装置3にスクリーン21上に投影される画像を撮像させる制御を実施し、撮像装置3から入力される撮像画像データを取得する。また、撮像制御手段142は、取得した撮像画像データを適宜読み出し可能に記憶部13に記憶する。
測位用画像出力手段143は、記憶部13から測位用画像信号を読み込み、プロジェクタ2に出力する。これにより、プロジェクタ2からスクリーン21上に、図4に示すような測定点座標設定用の測位用画像4が投影され表示される。
画素選択手段144は、撮像装置3により測位用画像4が撮像され、その撮像画像データである測位用撮像画像データが入力されると、この測位用撮像画像データに基づいて、色度を測定する測定座標を設定する。
具体的には、画素選択手段144は、測位用撮像画像データに基づいて画像内の座標位置を認識する。これには、画素選択手段144は、図4に示すような測位用画像4を用いる場合、まず、記憶部13から測位用画像4の輝点座標データを読み込む。また、画素選択手段144は、測位用撮像画像データ内の輝点41の座標位置を認識する。そして、画素選択手段144は、記憶部13から読み込まれた輝点座標データと、測位用撮像画像データから認識した輝点41の座標位置とに基づいて、その位置ずれ量を演算する。
具体的には、画素選択手段144は、測位用撮像画像データに基づいて画像内の座標位置を認識する。これには、画素選択手段144は、図4に示すような測位用画像4を用いる場合、まず、記憶部13から測位用画像4の輝点座標データを読み込む。また、画素選択手段144は、測位用撮像画像データ内の輝点41の座標位置を認識する。そして、画素選択手段144は、記憶部13から読み込まれた輝点座標データと、測位用撮像画像データから認識した輝点41の座標位置とに基づいて、その位置ずれ量を演算する。
さらに、画素選択手段144は、演算された位置ずれ量に基づいて、色度を測定する測定座標を設定する。この測定座標としては、例えば予め設定された座標を用いることができ、例えば、図6に示すように、検査対象画素61と、比較画素62とを設定する。ここで、図6は、色ムラ測定用撮像画像データにおける測定座標の一例を示す図である。この時、例えば、実際に測定したい色ムラ測定用画像内の座標が(x1、y1)であり、位置ずれ量がx方向に+α、y方向に+βである場合、画素選択手段144は、測定座標として(x1−α,y1−β)を設定する。また、図6において、検査対象画素61の1つを例示したが、実際には、画素選択手段144は、複数の検査対象画素61を設定する。なお、検査対象画素61として、画像内の全ての画素を対象としてもよい。なお、比較画素62としては、画像中心点の座標を設定することが好ましい。このような比較画素62では、プロジェクタ2の画像投影点の中心位置となるため、比較的色ムラが生じにくい位置であり、かつ各検査対象画素61からの距離を適切に設定することができる。
色ムラ測定用画像出力手段145は、記憶部13から色ムラ測定用画像信号を読み込み、プロジェクタ2に出力する。これにより、プロジェクタ2からスクリーン21上に、図5に示すような色ムラ検査用の色ムラ測定用画像5が投影され表示される。なお、本実施形態では、色ムラ測定用画像5としては、全画素において、同一階調値に設定されたグレー画像が好ましいが、例えば赤色画像、青色画像、緑色画像を色ムラ測定用画像として表示させ、それぞれの画像における色ムラを測定する構成などとしてもよい。
色差信号取得手段146は、撮像装置3により色ムラ測定用画像5が撮像され、その撮像画像データである色ムラ測定用撮像画像データ6が入力されると、この色ムラ測定用撮像画像データ6の所定の測定位置における色差信号を測定する。具体的には、色差信号取得手段146は、図6に示すように画素選択手段144により選択された検査対象画素61および比較画素62における三原色の階調値R,G,Bを取得する。
そして、色差信号取得手段146は、これらの各色階調値R,G,Bから、次式(1)〜(3)に基づいて、輝度信号Y、および色差信号Vr,Vbを取得する。
そして、色差信号取得手段146は、これらの各色階調値R,G,Bから、次式(1)〜(3)に基づいて、輝度信号Y、および色差信号Vr,Vbを取得する。
また、色差信号取得手段146は、式(1)〜(3)により算出された輝度信号Y,色差信号Vr,Vbから、これら輝度信号Yおよび色差信号Vr,Vbの信号比Vr/Y,Vb/Yを算出し、色差距離Sおよび色相θを次式(4)、(5)に基づいて算出する。
色差演算手段147は、検査対象画素61および比較画素62の色差信号Vr,Vbからこれらの画素間の色差(第一色差)、すなわち信号比の差△(Vr/Y),△(Vb/Y)、色差距離の差△S、および色相差△θを算出する。
ところで、上記のような第一色差は、色差信号により求められた色差であり、図2に示したような色度図となる。また、図7は、色差信号色空間において、横軸を信号比△(Vb/Y)と均等色空間の△u´v´との比△(Vb/Y)/△u´v´、縦軸を信号比△(Vr/Y)と均等色空間の△u´v´との比△(Vr/Y)/△u´v´とした色度図である。
図7に示すように、色差信号色度図では、均等色空間のLu´v´表色系に比べて、赤色−シアン方向が長軸となる楕円形状の歪んだ色相となる。すなわち、無彩色(原点)から彩度が最大となる点までの色差距離が異なり、例えば無彩色から赤色の彩度が最大となる点r1までの色差距離は、無彩色から青色b1の彩度が最大となる点までの色差距離に比べて長くなる。このように、色相により色差距離が異なる場合、色差信号の差により算出した第一色差では、正確な色ムラを測定することが困難となる。
したがって、図7に示すような色差信号色空間を、図8に示すような均等色空間に変換し、第一色差を均等色空間に準じた第二色差に換算する必要がある。ここで、図8は、図7の各色度を色差距離換算係数Aにより換算した均等色空間を示す図であり、無彩色から各色相の彩度が最大となる点(r1、b1)までの距離が同一距離となる。
本実施の形態では、上記のような変換を色差換算手段148により実施する。
図7に示すように、色差信号色度図では、均等色空間のLu´v´表色系に比べて、赤色−シアン方向が長軸となる楕円形状の歪んだ色相となる。すなわち、無彩色(原点)から彩度が最大となる点までの色差距離が異なり、例えば無彩色から赤色の彩度が最大となる点r1までの色差距離は、無彩色から青色b1の彩度が最大となる点までの色差距離に比べて長くなる。このように、色相により色差距離が異なる場合、色差信号の差により算出した第一色差では、正確な色ムラを測定することが困難となる。
したがって、図7に示すような色差信号色空間を、図8に示すような均等色空間に変換し、第一色差を均等色空間に準じた第二色差に換算する必要がある。ここで、図8は、図7の各色度を色差距離換算係数Aにより換算した均等色空間を示す図であり、無彩色から各色相の彩度が最大となる点(r1、b1)までの距離が同一距離となる。
本実施の形態では、上記のような変換を色差換算手段148により実施する。
すなわち、色差換算手段148は、色差演算手段147にて演算された第一色差を、次式(6)を用いて、色差距離換算係数Aを用いて第二色差に換算する。
上記のような色差距離換算係数Aは、図7に示すような色差信号色空間を、図8に示す均等色空間に変換するために係数であり、次式(7)(8)に示すように、第一色差の信号比△(Vr/Y),△(Vb/Y)の差にこの色差距離換算係数Aを乗算することで、第二色差の信号比の差△(Vr/Y)´,△(Vb/Y)´を算出することが可能となる。
色ムラ測定手段149は、第二色差の信号比の差△(Vr/Y)´,△(Vb/Y)´に基づいて、次式(9)に示すように、第二色差の色差距離差△S´を算出し、色ムラを測定する。
そして、色ムラ測定手段149は、算出された色差△S´を適宜読み出し可能に記憶部13に記憶する。
〔色ムラ測定方法〕
次に、上記色ムラ測定システム1における色ムラ測定方法について、図面に基づいて説明する。
図9は、本実施の形態の色ムラ測定システム1における色ムラ測定方法を示すフローチャートである。
次に、上記色ムラ測定システム1における色ムラ測定方法について、図面に基づいて説明する。
図9は、本実施の形態の色ムラ測定システム1における色ムラ測定方法を示すフローチャートである。
図7において、色ムラ測定システム1を用いて色ムラを測定するためには、まず、測定制御装置10は、撮像装置3のホワイトバランス設定処理を実施する(ステップS101:撮像設定工程)。ここで、本実施形態の色ムラ測定システム1では、利用者の入力操作部の操作によるホワイトバランス補正値の指定、色ムラ測定用画像の指定がない限り、予め設定された色ムラ測定用画像5に対応したホワイトバランス補正値を記憶部13から読み出し、撮像設定情報として撮像装置3に出力する。これにより、撮像装置3のホワイトバランス補正が実施される。
次に、測定制御装置10は、測位用画像出力手段143により、記憶部13から測位用画像信号を読み込み、読み込んだ測位用画像信号をプロジェクタ2に出力する(ステップS102:測位用画像表示工程)。これにより、プロジェクタ2から測位用画像信号に基づいた画像光が射出され、スクリーン21上に図4に示すような測位用画像4が表示される。この時、測位用画像4としては、色ムラ測定用画像5と略同一明るさの画像、すなわち、ステップS101にて設定される撮像装置3のホワイトバランス補正値に対応した明るさを有することが好ましい。
この後、測定制御装置10は、撮像制御手段142により、撮像装置3を制御して、スクリーン21上の測位用画像4を撮像させ、測位用撮像画像データを取得させる(ステップS103:測位用画像撮像工程)。また、撮像制御手段142は、取得した測位用撮像画像データを記憶部13に一時記憶する。
そして、測定制御装置10は、画素選択手段144により、この測位用撮像画像データから色ムラを測定するための測定座標となる画素を選択する(ステップS104:画素選択工程)。
具体的には、画素選択手段144は、プロジェクタ2に出力した測位用画像信号に関連付けられる輝点座標データを記憶部13から読み込む。また、画素選択手段144は、測位用撮像画像データ上の輝点41の座標位置を認識する。そして、画素選択手段144は、これらの輝点座標データに示される座標と、測位用撮像画像データの輝点41の座標との差分を演算し、その位置ずれ量を算出する。そして、画素選択手段144は、予め設定されている、または利用者により設定入力された測定対象となる座標に、算出された位置ずれ量を加減算し、色ムラの測定対象となる測定座標を設定する。また、画素選択手段144は、この設定した測定座標を適宜読み出し可能に記憶部13に記憶する。
具体的には、画素選択手段144は、プロジェクタ2に出力した測位用画像信号に関連付けられる輝点座標データを記憶部13から読み込む。また、画素選択手段144は、測位用撮像画像データ上の輝点41の座標位置を認識する。そして、画素選択手段144は、これらの輝点座標データに示される座標と、測位用撮像画像データの輝点41の座標との差分を演算し、その位置ずれ量を算出する。そして、画素選択手段144は、予め設定されている、または利用者により設定入力された測定対象となる座標に、算出された位置ずれ量を加減算し、色ムラの測定対象となる測定座標を設定する。また、画素選択手段144は、この設定した測定座標を適宜読み出し可能に記憶部13に記憶する。
このステップS104の後、測定制御装置10は、色ムラ測定用画像出力手段145により、記憶部13から色ムラ測定用画像信号を読み込み、プロジェクタ2に読み込んだ色ムラ測定用画像信号を出力する(ステップS105:色ムラ測定用画像表示工程)。これにより、プロジェクタ2から画像光が射出され、スクリーン21上に図5に示すような色ムラ測定用画像5が表示される。
この後、測定制御装置10は、撮像制御手段142により、撮像装置3を制御して、スクリーン21上の色ムラ測定用画像5を撮像させ、色ムラ測定用撮像画像データ6を取得させる(ステップS106:色ムラ測定用画像撮像工程)。また、撮像制御手段142は、取得した色ムラ測定用撮像画像データ6を記憶部13に記憶する。
次に、測定制御装置10は、色差信号取得手段146により、測定座標の色差信号を取得する(ステップS107:色差信号取得工程)。
これには、色差信号取得手段146は、ステップS103により設定され、記憶部13に記憶された検査対象画素61の座標、比較画素62の座標、およびステップS104にて取得された色ムラ測定用撮像画像データ6を読み込む。そして、色差信号取得手段146は、これらのデータに基づいて、色ムラ測定用撮像画像データ6における、検査対象画素61および比較画素62の色度(RGB各階調値)を抽出する。そして、色差信号取得手段146は、上記式(1)〜(5)を用い、各画素における輝度信号Y、色差信号Vr,Vb、信号比Vr/Y,Vb/Y、色差距離S、色相θを算出する。
例として、図6に示すように、検査対象画素61におけるRGB階調値(R1,G1、B1)がそれぞれR1=175、G1=161、B1=159、比較画素62におけるRGB階調値(R0,G0,B0)がそれぞれR0=180、G0=179、B0=178である場合、検査対象画素61および比較画素62の第一色差はそれぞれ次の値となる。すなわち、検査対象画素61の色度は、信号比Vr1/Y1=0.0534、信号比Vr1/Y1=−0.0178、無彩色からの色差距離S1=0.0563、色相θ1=108degとなり、比較画素62の色度は、信号比Vr0/Y0=0.00399、信号比Vr0/Y0=−0.00326、無彩色からの色差距離S0=0.00515、色相θ0=129degとなる。
これには、色差信号取得手段146は、ステップS103により設定され、記憶部13に記憶された検査対象画素61の座標、比較画素62の座標、およびステップS104にて取得された色ムラ測定用撮像画像データ6を読み込む。そして、色差信号取得手段146は、これらのデータに基づいて、色ムラ測定用撮像画像データ6における、検査対象画素61および比較画素62の色度(RGB各階調値)を抽出する。そして、色差信号取得手段146は、上記式(1)〜(5)を用い、各画素における輝度信号Y、色差信号Vr,Vb、信号比Vr/Y,Vb/Y、色差距離S、色相θを算出する。
例として、図6に示すように、検査対象画素61におけるRGB階調値(R1,G1、B1)がそれぞれR1=175、G1=161、B1=159、比較画素62におけるRGB階調値(R0,G0,B0)がそれぞれR0=180、G0=179、B0=178である場合、検査対象画素61および比較画素62の第一色差はそれぞれ次の値となる。すなわち、検査対象画素61の色度は、信号比Vr1/Y1=0.0534、信号比Vr1/Y1=−0.0178、無彩色からの色差距離S1=0.0563、色相θ1=108degとなり、比較画素62の色度は、信号比Vr0/Y0=0.00399、信号比Vr0/Y0=−0.00326、無彩色からの色差距離S0=0.00515、色相θ0=129degとなる。
この後、測定制御装置10は、色差演算手段147により、ステップS107で取得した色差信号から、検査対象画素61および比較画素62の間の第一色差を演算する(ステップS108:色差演算工程)。
上記例では、図6に示すように、検査対象画素61および比較画素62間の第一色差は、信号比の差△(Vr/Y)=0.0494、△(Vb/Y)=−0.0145、検査対象画素61および比較画素62の色差距離△S=0.0515、色相差△θ=106degとなる。
上記例では、図6に示すように、検査対象画素61および比較画素62間の第一色差は、信号比の差△(Vr/Y)=0.0494、△(Vb/Y)=−0.0145、検査対象画素61および比較画素62の色差距離△S=0.0515、色相差△θ=106degとなる。
このステップS108の後、測定制御装置10は、色差換算手段148により、第一色差を第二色差に換算する(ステップS109:色差換算工程)。この色差換算工程では、色差換算手段148は、ステップS108で算出された色相差△θを、式(6)のθに代入し、各色相差に対して適切な色差距離換算係数Aを算出する。上記例では、色相差△θ=106degとなるため、色差距離換算係数Aは、A=0.167となる。そして、色差換算手段148は、この色差距離換算係数Aを用い、式(7)(8)を用いて、第二色差を算出する。図6に示す例では、第二色差の信号比の差は、それぞれ△(Vr/Y)´=0.0825、△(Vr/Y)´=−0.00242となる。
次に、色ムラ測定手段149は、ステップS109にて算出された第二色差に基づいて色ムラの測定、すなわち、第二色差の信号比の差に基づいた色差距離を演算する(ステップS110:色ムラ測定工程)。なお、この色ムラ測定工程では、色ムラ測定手段149は、式(9)に示すように、ステップS109にて算出された△(Vr/Y)´、△(Vr/Y)´を用いて色差距離△S´を求めてもよく、第一色差の色差距離△Sに色差距離換算係数Aを掛け合わせることで、△S´を求めてもよい。
また、色ムラ測定手段149は、算出した色差距離△S´を測定値として、適宜読み出し可能に記憶部13に記憶する。
また、色ムラ測定手段149は、算出した色差距離△S´を測定値として、適宜読み出し可能に記憶部13に記憶する。
なお、上記において、プロジェクタ2の色ムラを測定する構成、およびその測定方法について説明したが、さらに、測定された色ムラに基づいて、プロジェクタ2で表示される画像の色ムラの有無を判断する色ムラ判断手段が設けられてもよい。
この場合、色ムラ判断手段は、測定された色差距離△S´が所定の閾値より大きい場合、色ムラであると判断し、閾値以下である場合、正常な画素であるとして認識する。このような構成では、容易に色ムラの有無を判断することができ、効率よくかつ精度の高い色ムラ検査を実施することが可能となる。
この場合、色ムラ判断手段は、測定された色差距離△S´が所定の閾値より大きい場合、色ムラであると判断し、閾値以下である場合、正常な画素であるとして認識する。このような構成では、容易に色ムラの有無を判断することができ、効率よくかつ精度の高い色ムラ検査を実施することが可能となる。
〔色ムラ測定システムの作用効果〕
上述したように、上記実施の形態の色ムラ測定システム1では、プロジェクタ2により色ムラ測定用画像を表示させ、撮像装置3により撮像させて色ムラ測定用撮像画像データを取得する。そして、色差信号取得手段146は、画素選択手段144により選択される検査対象画素61および比較画素62のRGB階調値から、それぞれの画素における色差信号を算出し、色差演算手段147は、これらの色差信号から、第一色差信号を演算する。この後、色差換算手段148は、色差信号色空間における各色相における無彩色から所定彩度までの色差距離を均等距離にする色差距離換算係数を用い、第一色差を均等色空間に準じた第二色差に換算する。そして、色ムラ測定手段149は、この第二色差に基づいて検査対象画素61と比較画素62との色差距離、すなわち色ムラを測定する。
この発明では、色差信号色空間の第一色差を、均等色空間の第二色差に換算し、この第二色差に基づいて色差距離である色ムラを測定している。このため、各色相における色差距離が均等となり、正確な色度を測定することができ、色ムラ測定の精度を向上させることができる。また、三刺激値を測定する三刺激値直読方測定器や、分光測定器などの色度測定器を別途必要とせず、撮像画像データのみで正確な色ムラ測定を実施することができるため、構成の簡略化を図れ、測定に要する時間も低減させることができる。
上述したように、上記実施の形態の色ムラ測定システム1では、プロジェクタ2により色ムラ測定用画像を表示させ、撮像装置3により撮像させて色ムラ測定用撮像画像データを取得する。そして、色差信号取得手段146は、画素選択手段144により選択される検査対象画素61および比較画素62のRGB階調値から、それぞれの画素における色差信号を算出し、色差演算手段147は、これらの色差信号から、第一色差信号を演算する。この後、色差換算手段148は、色差信号色空間における各色相における無彩色から所定彩度までの色差距離を均等距離にする色差距離換算係数を用い、第一色差を均等色空間に準じた第二色差に換算する。そして、色ムラ測定手段149は、この第二色差に基づいて検査対象画素61と比較画素62との色差距離、すなわち色ムラを測定する。
この発明では、色差信号色空間の第一色差を、均等色空間の第二色差に換算し、この第二色差に基づいて色差距離である色ムラを測定している。このため、各色相における色差距離が均等となり、正確な色度を測定することができ、色ムラ測定の精度を向上させることができる。また、三刺激値を測定する三刺激値直読方測定器や、分光測定器などの色度測定器を別途必要とせず、撮像画像データのみで正確な色ムラ測定を実施することができるため、構成の簡略化を図れ、測定に要する時間も低減させることができる。
また、色差換算手段148は、色差信号色空間における各色相、より具体的には検査対象画素61と比較画素62との色相差△θに基づいて、式(6)により算出される色差距離換算係数Aを用い、第一色差を第二色差に換算している。
このため、検査対象画素61と比較画素62との色相差に基づいた正確は色差距離換算係数Aを用いて、均等色空間に準じた正確な第二色差を算出することができる。したがって、色ムラ測定の精度をより向上させることができる。
このため、検査対象画素61と比較画素62との色相差に基づいた正確は色差距離換算係数Aを用いて、均等色空間に準じた正確な第二色差を算出することができる。したがって、色ムラ測定の精度をより向上させることができる。
さらに、ステップS101の撮像設定工程において、撮像設定手段141は、撮像装置3のホワイトバランス調整を実施する。このため、ホワイトバランスの違いによる色ムラの差がなくなり、精度のよい色ムラ測定を実施することができる。
また、色ムラ測定用画像5を撮像装置3により撮像する直前に撮像装置3のホワイトバランス補正を実施してもよいが、本実施の形態では、ステップS101において、撮像設定工程を実施する。このとき、ステップS102の測位用画像4を表示させる際に、このホワイトバランス補正値に対応した色ムラ測定用画像5と略同一明るさを有する測位用画像4を表示することで、適切なホワイトバランス補正が実施された測位用撮像画像データを取得することができる。このような測定方法では、測位用撮像画像データにおける輝点41もホワイトバランスによる色のばらつきなどをなくすことができるため、ステップS104における測定座標設定工程において、画素選択手段144は、測位用撮像画像データから輝点41をより精度よく抽出することができる。
〔他の実施の形態〕
なお、本発明は、以上説明した実施の形態に限定されず、本発明の目的を達せられる範囲で種々の改良、変形が可能である。
なお、本発明は、以上説明した実施の形態に限定されず、本発明の目的を達せられる範囲で種々の改良、変形が可能である。
例えば、上記実施の形態において、記憶部13に色ムラ測定用画像信号に対して予め設定されたホワイトバランス補正値が記憶され、撮像制御手段142によりこのホワイトバランス補正値が読み込まれて撮像装置3に出力されることで、撮像装置3のホワイトバランス補正を実施する構成を例示したが、これに限定されない。すなわち、撮像装置3にて色ムラ測定用画像を撮像する際に、撮像装置3で色ムラ測定用画像の明るさに応じたホワイトバランス補正が実施される構成であればよく、例えば、上述したように、撮像装置3にスクリーン21に投影された画像に対して自動的に適切なホワイトバランス補正を実施する画像エンジンを搭載するなどしてもよい。
また、色ムラ測定システム1により色ムラの測定を実施する構成を示したが、例えば、上述したように、算出された色差を所定閾値と比較することにより、色ムラの度合いを検査する色ムラ検査システムとして用いてもよい。また、プロジェクタの製造工程などにおいて、複数のプロジェクタ2に対する測定座標における色ムラを統計的に集計する構成を備えてもよい。この場合、例えば製造されるプロジェクタ2の色ムラの傾向を確認することができ、色ムラの少ない高性能なプロジェクタ2の製造を促進することができる。
さらに、上述したように、表示装置として、入力画像信号に応じた画像光をスクリーン21に投射して画像を表示するプロジェクタ2の他、例えば、液晶ディスプレイや、PDP(Plasma Display Panel)など他の表示装置を色ムラ測定対象としてもよい。この場合、例えば暗室に表示装置を設置し、表示装置の表示領域に表示される色ムラ測定用画像を撮像装置3により撮像する。測定制御装置10の構成としては、上記実施の形態と同様の構成を利用でき、同様の方法により色ムラを測定することができる。
そして、測位用画像4として図4に示すように、所定位置に輝点41を配置したものを例示したが、これに限定されず、上述したように、例えば複数のグリッド線が配置される測位用画像を用いてもよい。
また、画素選択手段144として、画像略中心点の座標位置を設定するとしたが、その他の位置に設定されるものであってもよい。
さらに、測位用画像4に測定位置を示す測定点が表示され、画素選択手段144は、測位用撮像画像データ内の測定点を測定座標として設定する構成などとしてもよい。
また、画素選択手段144として、画像略中心点の座標位置を設定するとしたが、その他の位置に設定されるものであってもよい。
さらに、測位用画像4に測定位置を示す測定点が表示され、画素選択手段144は、測位用撮像画像データ内の測定点を測定座標として設定する構成などとしてもよい。
また、式(2)(3)において、色差信号Vrとして、赤色階調値Rから輝度信号Yを減算し、さらにレベル調整用の係数である1.14で除算した値、色差信号Vbとして、青色開調値Bから輝度信号Yを減算し、さらにレベル調整用の係数である2.03で除算する例を示したが、例えば、色差信号Vr,Vbとして、レベル調整係数により調整されていない信号を用いてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の構成について具体的に説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、当業者が様々な変形および改良を加えることができるものである。
1…色ムラ測定装置としての色ムラ測定システム、2…プロジェクタ、3…撮像手段としての撮像装置、10…測定制御装置、144…画素選択手段、145…色ムラ測定用画像出力手段、147…色差演算手段、148…色差換算手段、149…色ムラ測定手段。
Claims (4)
- 画像を表示させる表示装置により所定の表示領域に表示された画像を、撮像手段により撮像し、撮像により得られる撮像画像データから前記画像に現れる色ムラを測定する色ムラ測定方法であって、
前記表示装置により、色ムラ測定用画像を前記表示領域に表示させる色ムラ測定用画像表示工程と、
前記色ムラ測定用画像表示工程により表示される前記色ムラ測定用画像を、前記撮像手段により撮像し、撮像画像データを取得する色ムラ測定用画像撮像工程と、
前記撮像画像データから、検査対象画素および、この検査対象画素から所定画素離れた比較画素を選択する画素選択工程と、
前記画素選択工程にて選択された前記検査対象画素および比較画素における色差信号に基づいて、前記検査対象画素および比較画素の間の色差を演算する色差演算工程と、
色差信号色空間における各色相の無彩色から所定彩度の色座標までの色差距離を、全色相において略均一にする色差距離換算係数を用い、前記色差演算工程にて算出された前記色差を、均等色空間に対応した色差である第二色差に換算する色差換算工程と、
前記色差換算工程により換算された第二色差に基づいて、色ムラを測定する色ムラ測定工程と、
を具備したことを特徴とする色ムラ測定方法。 - 請求項1に記載の色ムラ測定方法において、
前記色差換算工程では、各色相に対応してそれぞれ算出される色差距離換算係数に基づいて、前記色差を前記第二色差に換算する
ことを特徴とする色ムラ測定方法。 - 請求項1または請求項2に記載の色ムラ測定方法において、
前記表示領域に表示される前記画像の明るさに対する前記撮像手段のホワイトバランスを設定する撮像設定工程を備え、
前記色ムラ測定用画像撮像工程は、前記撮像設定工程により設定されたホワイトバランスの撮像手段により前記色ムラ測定用画像を撮像する
ことを特徴とする色ムラ測定方法。 - 画像を表示させる表示装置により所定の表示領域に表示された画像を、撮像手段により撮像し、撮像により得られる撮像画像データから前記画像に現れる色ムラを測定する色ムラ測定装置であって、
前記表示装置に、色ムラを検査するための色ムラ測定用画像信号を出力する色ムラ測定用画像出力手段と、
前記表示領域に表示される画像を撮像する撮像手段と、
前記撮像画像データから、検査対象画素、およびこの検査対象画素から所定画素離れた比較画素を選択する画素選択手段と、
前記検査対象画素および比較画素における色差信号に基づいて、前記検査対象画素および比較画素の間の色差を演算する色差演算手段と、
色差信号色空間における各色相の無彩色から所定彩度の色点までの色度距離を、全色相において略均一にする色度距離換算係数を用い、前記色差を、均等色空間に対応した第二色差に換算する色差換算手段と、
前記第二色差に基づいて、色ムラを測定する色ムラ測定手段と、
を具備したことを特徴とする色ムラ測定装置。
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