JP2010139323A - 色ムラ測定方法、および色ムラ測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】精度よく色ムラを測定する色ムラ測定方法、および色ムラ測定装置を提供する。
【解決手段】色ムラ測定方法は、プロジェクタ2の表示領域に測位用画像を表示させる測位用画像表示工程と、測位用画像を撮像装置3により撮像させる測位用画像撮像工程と、測位用撮像画像データに基づいて測定点の座標位置を設定する測定座標設定工程と、プロジェクタ2の表示領域に色ムラ測定用画像を表示させる色ムラ測定用画像表示工程と、色ムラ測定用画像の明るさに対する撮像装置3のホワイトバランスを設定する撮像設定工程と、色ムラ測定用画像表示工程により表示される色ムラ測定用画像を撮像する色ムラ測定用画像撮像工程と、色ムラ測定用撮像画像データ内の測定座標の色度を測定する色度測定工程と、測定された色度に基づいて、色ムラを測定する色ムラ測定工程と、を具備した。
【選択図】図1
【解決手段】色ムラ測定方法は、プロジェクタ2の表示領域に測位用画像を表示させる測位用画像表示工程と、測位用画像を撮像装置3により撮像させる測位用画像撮像工程と、測位用撮像画像データに基づいて測定点の座標位置を設定する測定座標設定工程と、プロジェクタ2の表示領域に色ムラ測定用画像を表示させる色ムラ測定用画像表示工程と、色ムラ測定用画像の明るさに対する撮像装置3のホワイトバランスを設定する撮像設定工程と、色ムラ測定用画像表示工程により表示される色ムラ測定用画像を撮像する色ムラ測定用画像撮像工程と、色ムラ測定用撮像画像データ内の測定座標の色度を測定する色度測定工程と、測定された色度に基づいて、色ムラを測定する色ムラ測定工程と、を具備した。
【選択図】図1
Description
本発明は、表示体により投影表示された画像に表れる色ムラを測定する色ムラ測定方法、および色ムラ測定装置に関する。
従来、表示体などの表示装置から投射される画像内に現れた色ムラを測定する色ムラ測定方法や色ムラ測定装置が知られている。この色ムラの測定では、表示された画像に対して複数の測定ポイントを設定し、これらの測定ポイントの色度をそれぞれ測定することで色ムラを測定する方法がある。
しかしながら、このような色ムラ測定では、多点測定のために、色度測定器を移動させる必要があり、測定点に比例して測定時間がかかり、複数の測定器を用いる場合、装置の大型化やコスト高となるだけでなく、各測定器の測定値をずれなく校正することが困難であるため、測定精度も低くなるという問題がある。
これに対して、表示された画像を撮像装置で撮像し、撮像画像に基づいて多点同時測定を実施する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このような色ムラ測定では、多点測定のために、色度測定器を移動させる必要があり、測定点に比例して測定時間がかかり、複数の測定器を用いる場合、装置の大型化やコスト高となるだけでなく、各測定器の測定値をずれなく校正することが困難であるため、測定精度も低くなるという問題がある。
これに対して、表示された画像を撮像装置で撮像し、撮像画像に基づいて多点同時測定を実施する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のものは、検査対象のディスプレイに表示される画像をCCDカメラで撮像する。そして、撮像画像の2つの領域における色度や輝度を測定し、これらの色度差や輝度差が所定の閾値と比べて大きい場合に色ムラがあると判断する構成が採られている。
しかしながら、上記特許文献1に記載のような従来の色ムラ測定方法では、撮像装置に対して適切にホワイトバランスが設定されていない。すなわち、ディスプレイに表示される画像は、明るさによりホワイトバランスの設定が異なり、一様のホワイトバランスの撮像装置を用いる場合、色ムラの測定精度が低下するという問題がある。
また、表示装置や撮像装置の設置状態などにより、画像の表示領域と撮像装置の撮像範囲とがずれる場合がある。例えば、表示装置としてプロジェクタを用いる場合、プロジェクタの設置位置やスクリーンの設置位置、投影レンズや撮像装置のカメラレンズの収差などにより、画像表示位置と撮像範囲とがずれる場合がある。このような場合、特に複数のプロジェクタの色ムラを順次検査し、その統計データを取得した場合などにおいて、各プロジェクタの色ムラの測定点がずれるため、所定測定点における色ムラを正確に測定できないという問題があり、正確な統計データを取得できないおそれがある。
本発明は、上述のような問題に鑑みて、精度よく色ムラを測定する色ムラ測定方法、および色ムラ測定装置を提供することを目的とする。
本発明の色ムラ測定方法では、画像を表示させる表示装置により所定の表示領域に表示された画像を、撮像手段により撮像し、撮像により得られる撮像画像データから前記画像に現れる色ムラを測定する色ムラ測定方法であって、前記表示装置を制御して、画像内の座標測定用の測位用画像を前記表示領域に表示させる測位用画像表示工程と、前記表示領域に表示された測位用画像を前記撮像手段により撮像させ、測位用撮像画像データを取得する測位用画像撮像工程と、前記測位用撮像画像データに基づいて、測定点の座標位置を設定する測定座標設定工程と、前記表示装置を制御して、色ムラ測定用画像を前記表示領域に表示させる色ムラ測定用画像表示工程と、前記表示領域に表示される前記色ムラ測定用画像の明るさに対する前記撮像手段のホワイトバランスを設定する撮像設定工程と、前記色ムラ測定用画像表示工程により表示される前記色ムラ測定用画像を、前記撮像手段により撮像し、色ムラ測定用撮像画像データを取得する色ムラ測定用画像撮像工程と、前記色ムラ測定用撮像画像データにおける、前記測定座標設定工程により設定された前記座標位置の色度を測定する色度測定工程と、前記色度測定工程により得られる色度に基づいて、色ムラを測定する色ムラ測定工程と、を具備したことを特徴とする。
この発明によれば、撮像設定工程により撮像手段のホワイトバランスを、表示領域に表示された色ムラ測定用画像の明るさに応じた設定値に設定する。これにより、表示装置の設置状態など画像表示環境や、色ムラ測定用画像の明るさなどに対応したホワイトバランスで色ムラ測定用画像撮像工程を実施することができ、ホワイトバランスの違いによる色ムラの誤検出を防止でき、色ムラ測定の精度を向上させることができる。特に、複数の表示装置を検査対象とし、これら表示装置の色ムラの統計を採る場合など、表示装置により表示される画像毎にホワイトバランスが設定されていない場合、ホワイトバランスの違いによる色度の差が生じ、正確な色ムラ統計を取得することができないという問題がある。これに対して、本発明では、各表示装置により表示される色ムラ測定用画像を、それぞれ適したホワイトバランスで撮像することで、各表示装置のホワイトバランスの違いによる色ムラのばらつきを回避することができ、精度のよい色ムラ統計を取得することが可能となる。
また、本発明では、上記のように、表示装置により表示される測位用画像を、撮像手段により撮像させ、取得した測位用撮像画像データに基づいて、測定座標を設定し、この設定された測定座標の色度を測定する。これにより、色ムラ測定用画像における所定の測定座標の色度を精度よく測定することができ、精度のよい色ムラ測定を実施することができる。特に、複数の表示装置の色ムラを測定し、これらの表示装置において、例えば色ムラの傾向を調査する場合などでは、測定環境に応じて、表示領域に表示される色ムラ測定用画像の位置がずれ、撮像手段により撮像される色ムラ測定用画像の画像位置もずれてしまう。この場合、例えば、検査用撮像画像において座標位置(x、y)を測定位置として設定した場合でも、色ムラ測定用画像の表示位置にずれがあれば、実際に測定対象となる位置は(x±α,y±β)となり、ずれが生じることになる。これに対して、上記発明により、測位用画像を用いて、測定位置を設定し、この測定位置の色度を計測することで、測定座標位置のずれをなくすことができる。したがって、上述のように、複数の表示装置における色ムラの統計を採る場合にも対応することができ、精度のよい色ムラ測定を実施することができる。
本発明の色ムラ測定方法では、前記色ムラ測定工程は、前記色度測定工程により測定された色度を、基準色空間形式に対応する色特性値に変換し、変換された色特性値に基づいて、色ムラを測定することが好ましい。
ここで、基準色空間形式とは、個々の表示装置が持つ色空間に対して、色度の基準となる色空間である。すなわち、RGB色空間形式により色を表示する表示装置が複数あり、これら複数の表示装置に対して所定のRGB階調値の画像信号を入力した場合、各表示装置の個体差により、僅かな色度が生じる。したがって、精度よく色ムラを測定するためには、これらの異なる色空間形式を基準となる色空間形式に変換し、色度を判断することが好ましい。この基準色空間形式としては、例えば、国際照明委員会 (Commission Internationale de l'Eclairage:CIE)により規定された色空間形式を用いることができ、例えばCIE-Lab表色系、CIE-Luv表色系などを用いることができる。
ここで、基準色空間形式とは、個々の表示装置が持つ色空間に対して、色度の基準となる色空間である。すなわち、RGB色空間形式により色を表示する表示装置が複数あり、これら複数の表示装置に対して所定のRGB階調値の画像信号を入力した場合、各表示装置の個体差により、僅かな色度が生じる。したがって、精度よく色ムラを測定するためには、これらの異なる色空間形式を基準となる色空間形式に変換し、色度を判断することが好ましい。この基準色空間形式としては、例えば、国際照明委員会 (Commission Internationale de l'Eclairage:CIE)により規定された色空間形式を用いることができ、例えばCIE-Lab表色系、CIE-Luv表色系などを用いることができる。
上記発明では、色度測定工程では、計測された色度を上記したような基準色空間形式の色特徴値に変換し、色ムラを測定するため、色ムラの有無の判断を容易に実施できる。また、複数の表示装置において発生する色ムラを統計的に測定する場合でも、各表示装置固有の色空間形式ではなく、基準色空間形式を用いることで、各表示装置における基準に対する色ムラを正確に測定することができる。
本発明の色ムラ測定装置は、画像を表示させる表示装置により所定の表示領域に表示される画像の色ムラを測定する色ムラ測定装置であって、前記表示装置に、表示画像内の所定座標を測位するための測位用画像信号を出力する測位用画像出力手段と、前記表示装置に、色ムラを検査するための色ムラ測定用画像信号を出力する色ムラ測定用画像出力手段と、前記表示領域に表示される画像を撮像する撮像手段と、前記表示領域に表示される前記色ムラ測定用画像の明るさに対する前記撮像手段のホワイトバランスを設定する撮像設定手段と、前記測位用画像信号に基づいて前記表示領域に表示される測位用画像を前記撮像手段で撮像することで得られる測位用撮像画像データを用い、測定点の座標位置を設定する測定座標設定手段と、前記色ムラ測定用画像信号に基づいて前記表示領域に表示される色ムラ測定用画像を前記撮像手段で撮像することで得られる色ムラ測定用撮像画像データの、前記測定点の座標位置における色度を測定する色度測定手段と、測定された前記色度に基づいて、色ムラを測定する色ムラ測定手段と、を具備したことを特徴とする。
この発明によれば、上述した色ムラ測定方法と同様の作用効果が得られ、ホワイトバランスが適切に設定された撮像手段により精度よく色ムラを測定することができ、また、測位用画像を用いて、色ムラの測定位置を設定し、この測定位置の色ムラを測定するため、測定位置の違いによる色ムラのばらつきがなく、正確な測定位置の色ムラを測定することができる。
以下、本発明に係る実施の形態の色ムラ測定装置としての色ムラ測定システム、および色ムラ測定方法を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る実施の形態の色ムラ測定システムの概略構成を示すブロック図である。
図1は、本発明に係る実施の形態の色ムラ測定システムの概略構成を示すブロック図である。
図1において、色ムラ測定システム1は、測定対象となるプロジェクタ2(表示装置)と、撮像装置3(撮像手段)と、測定制御装置10と、を備えている。この色ムラ測定システム1は、プロジェクタ2から表示領域であるスクリーン21上に投影された色ムラ測定用画像を撮像装置3により撮像し、撮像により得られる色ムラ測定用撮像画像データに基づいて、プロジェクタ2から出力される画像の色ムラを測定するシステムである。
プロジェクタ2は、画像信号源22や、測定制御装置10から供給される入力画像信号(RGB表色系)に基づいて、画像光を生成し、この画像光をスクリーン21に向かって射出する光学エンジンを備えている。具体的には、光学エンジンは、図示は省略するが、光束を射出する照明光学系と、照明光学系から射出される光束を例えばRGBの各色光に分離する分離光学系と、分離された各色光を画像信号に基づいて変調させる液晶パネルを有する光変調光学系、各色光を合成して画像光を生成する光合成光学系、生成された画像光を射出する投射光学系、および液晶パネルを画像信号に応じて制御する駆動回路を備えている。そして、この光学エンジンの駆動回路は、画像信号源22や測定制御装置10から入力される画像信号に基づいて液晶パネルを制御し、画像信号に応じた画像光を生成してスクリーン21に対して投射する。
なお、本実施の形態において、表示装置として、入力画像信号に応じた画像光をスクリーン21に投射して画像を表示するプロジェクタ2を例示するが、これに限定されない。例えば、色ムラ測定の対象となる表示装置として、液晶ディスプレイや、PDP(Plasma Display Panel)など他の表示装置であってもよい。
また、画像信号源22は、表示画像に対応した画像信号を、プロジェクタ2に出力する装置であり、例えばパーソナルコンピュータや、デジタルカメラ、デジタルビデオなど、画像信号を出力するいかなるものを用いてもよい。なお、本実施の形態では、測定制御装置10からプロジェクタ2に色ムラ測定用画像信号や測位用画像信号が出力される構成を示すが、例えば、画像信号源22からプロジェクタ2にこれらの画像信号が出力される構成などとしてもよく、例えば、画像信号源22および測定制御装置10として機能するパーソナルコンピュータを用いる構成としてもよい。
なお、本実施の形態において、表示装置として、入力画像信号に応じた画像光をスクリーン21に投射して画像を表示するプロジェクタ2を例示するが、これに限定されない。例えば、色ムラ測定の対象となる表示装置として、液晶ディスプレイや、PDP(Plasma Display Panel)など他の表示装置であってもよい。
また、画像信号源22は、表示画像に対応した画像信号を、プロジェクタ2に出力する装置であり、例えばパーソナルコンピュータや、デジタルカメラ、デジタルビデオなど、画像信号を出力するいかなるものを用いてもよい。なお、本実施の形態では、測定制御装置10からプロジェクタ2に色ムラ測定用画像信号や測位用画像信号が出力される構成を示すが、例えば、画像信号源22からプロジェクタ2にこれらの画像信号が出力される構成などとしてもよく、例えば、画像信号源22および測定制御装置10として機能するパーソナルコンピュータを用いる構成としてもよい。
撮像装置3は、図示しないCCD(Charge Coupled Device Image)素子を備え、スクリーン21上に投影された画像を撮像する。すなわち、撮像装置3は、スクリーン21にて反射された画像光をCCD素子にて受光し、受光した光に応じた画像信号を取得する。また、撮像装置3は、測定制御装置10から入力される撮像設定情報に基づいて、適宜ホワイトバランス補正値が設定され、CCD素子により取得した画像信号に対し、ホワイトバランス補正を実施する。なお、本実施の形態では、測定制御装置10から入力される撮像設定情報に基づいて、ホワイトバランス補正を実施する例を示すが、これに限定されず、撮像装置3に搭載される画像エンジンが、検査対象となるスクリーンから例えばグレーポイントなど、基準となる色を撮像または測定し、自動でホワイトバランス補正値を設定する構成などとしてもよい。
そして、撮像装置3は、取得した画像信号を撮像画像データとして、測定制御装置10に出力する。
そして、撮像装置3は、取得した画像信号を撮像画像データとして、測定制御装置10に出力する。
測定制御装置10は、色ムラ測定に用いられる色ムラ測定用画像や、投射画像における所定測定位置を設定するための測位用画像をプロジェクタ2に表示させる制御をするとともに、撮像装置3から入力される撮像画像データに基づいて、測定位置の設定、所定測定位置における色度の測定、および色ムラの測定を実施する。この測定制御装置10は、図1に示すように、入出力部11と、入力操作部12と、記憶部13と、演算処理部14とを備えている。
入出力部11は、撮像装置3およびプロジェクタ2などの外部機器に接続可能な端子を備えている。そして、入出力部11は、これらの外部機器から入力される信号を演算処理部14に出力するとともに、演算処理部14からの信号を外部機器に出力する。
入力操作部12は、例えばキーボードやマウスなどの入力手段を備え、利用者によりこれらの入力手段が操作されることで、操作内容に応じた操作信号を演算処理部14に出力する。
記憶部13は、各種データやプログラムなどを記憶する。この記憶部13としては、例えばHDDやメモリ、CDやDVDなどの記録媒体を駆動するドライブなどが挙げられる。
具体的には、記憶部13は、図2に示すような測定点座標設定用の測位用画像4に関する測位用画像信号、図3に示すような色ムラ測定用画像5に関する色ムラ測定用画像信号を記憶している。ここで、図2は、測位用画像の一例を示す図であり、図3は、色ムラ測定用画像の一例を示す図である。
具体的には、記憶部13は、図2に示すような測定点座標設定用の測位用画像4に関する測位用画像信号、図3に示すような色ムラ測定用画像5に関する色ムラ測定用画像信号を記憶している。ここで、図2は、測位用画像の一例を示す図であり、図3は、色ムラ測定用画像の一例を示す図である。
ここで、図2に基づいて、測位用画像4について、説明する。図2に示すように、測位用画像4は、複数の輝点41が所定間隔で配置される画像構成に形成されている。ここで、この輝点41としては、予め設定された座標位置を示す点であり、例えば測位用画像信号に関連付けられて、輝点座標に関するデータ(以降、輝点座標データを称す)も記憶部13に記憶される。
なお、本実施形態では、図2に示す測位用画像4を例示するが、これに限定されない。すなわち、測位用画像としては、所定座標位置が容易に認識可能な画像構成であればよく、例えば、複数のグリッド線が、画像の水平方向や垂直方向に配設される測位用画像などを用いてもよく、この場合、グリッド線の線座標や、交差点の座標のデータを測位用画像に関連付けて記憶部13に記憶する構成としてもよい。
なお、本実施形態では、図2に示す測位用画像4を例示するが、これに限定されない。すなわち、測位用画像としては、所定座標位置が容易に認識可能な画像構成であればよく、例えば、複数のグリッド線が、画像の水平方向や垂直方向に配設される測位用画像などを用いてもよく、この場合、グリッド線の線座標や、交差点の座標のデータを測位用画像に関連付けて記憶部13に記憶する構成としてもよい。
また、記憶部13は、撮像装置3のホワイトバランス補正値が記憶している。このホワイトバランス補正値は、色ムラ測定用画像5の明るさに応じて予め設定される値である。なお、色ムラ測定用画像信号が複数記憶される場合、これらの色ムラ測定用画像信号に対してそれぞれホワイトバランス補正値が設定され、記憶部13に記憶される。
演算処理部14は、CPUなどの集積回路により構成され、記憶部13に記憶されるプログラムにより所定の演算処理を実施する。演算処理部14により実施されるプログラムとしては、図1に示すように、撮像設定手段141と、撮像制御手段142と、測位用画像出力手段143と、測定座標設定手段144と、色ムラ測定用画像出力手段145と、色度測定手段146と、色ムラ測定手段147と、などが含まれている。
撮像設定手段141は、記憶部13から色ムラ測定用画像信号に対するホワイトバランス補正値を読み込み、撮像設定情報として撮像装置3に出力する。ここで、撮像設定手段141は、読み込まれるホワイトバランス補正値として、後述する色ムラ測定用画像出力手段145の制御により出力される色ムラ測定用画像信号に対して設定されたホワイトバランス補正値を読み込む。
撮像制御手段142は、撮像装置3にスクリーン21上に投影される画像を撮像させる制御を実施し、撮像装置3から入力される撮像画像データを取得する。また、撮像制御手段142は、取得した撮像画像データを適宜読み出し可能に記憶部13に記憶する。
測位用画像出力手段143は、記憶部13から測位用画像信号を読み込み、プロジェクタ2に出力する。これにより、プロジェクタ2からスクリーン21上に、図2に示すような測定点座標設定用の測位用画像4が投影され表示される。
測定座標設定手段144は、撮像装置3により測位用画像4が撮像され、その撮像画像データである測位用撮像画像データが入力されると、この測位用撮像画像データに基づいて、色度を測定する測定座標を設定する。
具体的には、測定座標設定手段144は、測位用撮像画像データに基づいて画像内の座標位置を認識する。これには、測定座標設定手段144は、図2に示すような測位用画像4を用いる場合、まず、記憶部13から測位用画像4の輝点座標データを読み込む。また、測定座標設定手段144は、測位用撮像画像データ内の輝点41の座標位置を認識する。そして、測定座標設定手段144は、記憶部13から読み込まれた輝点座標データと、測位用撮像画像データから認識した輝点41の座標位置とに基づいて、その位置ずれ量を演算する。
具体的には、測定座標設定手段144は、測位用撮像画像データに基づいて画像内の座標位置を認識する。これには、測定座標設定手段144は、図2に示すような測位用画像4を用いる場合、まず、記憶部13から測位用画像4の輝点座標データを読み込む。また、測定座標設定手段144は、測位用撮像画像データ内の輝点41の座標位置を認識する。そして、測定座標設定手段144は、記憶部13から読み込まれた輝点座標データと、測位用撮像画像データから認識した輝点41の座標位置とに基づいて、その位置ずれ量を演算する。
さらに、測定座標設定手段144は、演算された位置ずれ量に基づいて、色度を測定する測定座標を設定する。この測定座標としては、例えば予め設定された座標を用いることができ、例えば、図4に示すように、検査対象測定座標61と、基準測定座標62とを設定する。ここで、図4は、色ムラ測定用撮像画像データにおける測定座標の一例を示す図である。この時、例えば、実際に測定したい色ムラ測定用画像内の座標が(x1、y1)であり、位置ずれ量がx方向に+α、y方向に+βである場合、測定座標設定手段144は、測定座標として(x1−α,y1−β)を設定する。また、図4において、検査対象測定座標61の1つを例示したが、実際には、測定座標設定手段144は、複数の検査対象測定座標61を設定する。なお、検査対象測定座標61として、画像内の全ての画素を対象としてもよい。なお、基準測定座標62としては、画像中心点の座標を設定することが好ましい。このような基準測定座標62では、プロジェクタ2の画像投影点の中心位置となるため、比較的色ムラが生じにくい位置であり、かつ各検査対象測定座標61からの距離を適切に設定することができる。
色ムラ測定用画像出力手段145は、記憶部13から色ムラ測定用画像信号を読み込み、プロジェクタ2に出力する。これにより、プロジェクタ2からスクリーン21上に、図3に示すような色ムラ検査用の色ムラ測定用画像5が投影され表示される。なお、本実施形態では、色ムラ測定用画像5としては、全画素において、同一階調値に設定されたグレー画像が好ましいが、例えば赤色画像、青色画像、緑色画像を色ムラ測定用画像として表示させ、それぞれの画像における色ムラを測定する構成などとしてもよい。
色度測定手段146は、撮像装置3により色ムラ測定用画像5が撮像され、その撮像画像データである色ムラ測定用撮像画像データ6が入力されると、この色ムラ測定用撮像画像データ6の所定の測定位置における色度を測定する。
ここで、色度測定手段146は、測定座標設定手段144により設定された測定座標を測定位置とし、測定座標における画素信号のRGB階調値を抽出する。
ここで、色度測定手段146は、測定座標設定手段144により設定された測定座標を測定位置とし、測定座標における画素信号のRGB階調値を抽出する。
色ムラ測定手段147は、色度測定手段146により抽出された検査対象測定座標61、および基準測定座標62における色度から、検査対象測定座標61における色差を算出し、色ムラを測定する。
具体的には、色ムラ測定手段147は、測定座標のRGB階調値を、下記式(1)に基づいて、三刺激値XYZに変換する。
具体的には、色ムラ測定手段147は、測定座標のRGB階調値を、下記式(1)に基づいて、三刺激値XYZに変換する。
上記式(1)において、RGB表色系が、国際電気標準会議により国際規格値として設定したsRGB(standard RGB)に準拠する場合、変換マトリクス補正係数は下記式(2)を用いることができる。
次に、色ムラ測定手段147は、算出された三刺激値XYZを、CIE規格に準拠した基準色空間形式であるCIE-Lab表色系の色特徴値に変換する。これには、色ムラ測定手段147は、下記(3)〜(5)式に基づいて、L*,a*,b*を演算する。
そして、色ムラ測定手段147は、演算されたL*,a*,b*に基づいて、下記(6)式により、検査対象測定座標61の色度と基準測定座標62の色度との色差を算出する。
上記式(6)において、L2 *は、基準測定座標62における明度、a2 *は、基準測定座標62におけるa値、b2 *は、基準測定座標62におけるb値を示し、L1 *は、検査対象測定座標61における明度、a1 *は、検査対象測定座標61におけるa値、b1 *は、検査対象測定座標61におけるb値を示す。
そして、色ムラ測定手段147は、上記のように算出された色差△E* abを適宜読み出し可能に記憶部13に記憶する。
そして、色ムラ測定手段147は、上記のように算出された色差△E* abを適宜読み出し可能に記憶部13に記憶する。
〔色ムラ測定方法〕
次に、上記色ムラ測定システム1における色ムラ測定方法について、図面に基づいて説明する。
図5は、本実施の形態の色ムラ測定システム1における色ムラ測定方法を示すフローチャートである。
次に、上記色ムラ測定システム1における色ムラ測定方法について、図面に基づいて説明する。
図5は、本実施の形態の色ムラ測定システム1における色ムラ測定方法を示すフローチャートである。
図5において、色ムラ測定システム1を用いて色ムラを測定するためには、まず、測定制御装置10は、撮像装置3のホワイトバランス設定処理を実施する(ステップS101:撮像設定工程)。ここで、本実施形態の色ムラ測定システム1では、利用者の入力操作部の操作によるホワイトバランス補正値の指定、色ムラ測定用画像の指定がない限り、予め設定された色ムラ測定用画像5に対応したホワイトバランス補正値を記憶部13から読み出し、撮像設定情報として撮像装置3に出力する。これにより、撮像装置3のホワイトバランス補正が実施される。
次に、測定制御装置10は、測位用画像出力手段143により、記憶部13から測位用画像信号を読み込み、読み込んだ測位用画像信号をプロジェクタ2に出力する(ステップS102:測位用画像表示工程)。これにより、プロジェクタ2から測位用画像信号に基づいた画像光が射出され、スクリーン21上に図2に示すような測位用画像4が表示される。この時、測位用画像4としては、色ムラ測定用画像5と略同一明るさの画像、すなわち、ステップS101にて設定される撮像装置3のホワイトバランス補正値に対応した明るさを有することが好ましい。
この後、測定制御装置10は、撮像制御手段142により、撮像装置3を制御して、スクリーン21上の測位用画像4を撮像させ、測位用撮像画像データを取得させる(ステップS103:測位用画像撮像工程)。また、撮像制御手段142は、取得した測位用撮像画像データを記憶部13に一時記憶する。
そして、測定制御装置10は、測定座標設定手段144により、この測位用撮像画像データから色ムラを測定するための測定座標を設定する(ステップS104:測定座標設定工程)。
具体的には、測定座標設定手段144は、プロジェクタ2に出力した測位用画像信号に関連付けられる輝点座標データを記憶部13から読み込む。また、測定座標設定手段144は、測位用撮像画像データ上の輝点41の座標位置を認識する。そして、測定座標設定手段144は、これらの輝点座標データに示される座標と、測位用撮像画像データの輝点41の座標との差分を演算し、その位置ずれ量を算出する。そして、測定座標設定手段144は、予め設定されている、または利用者により設定入力された測定対象となる座標に、算出された位置ずれ量を加減算し、色ムラの測定対象となる測定座標を設定する。また、測定座標設定手段144は、この設定した測定座標を適宜読み出し可能に記憶部13に記憶する。
具体的には、測定座標設定手段144は、プロジェクタ2に出力した測位用画像信号に関連付けられる輝点座標データを記憶部13から読み込む。また、測定座標設定手段144は、測位用撮像画像データ上の輝点41の座標位置を認識する。そして、測定座標設定手段144は、これらの輝点座標データに示される座標と、測位用撮像画像データの輝点41の座標との差分を演算し、その位置ずれ量を算出する。そして、測定座標設定手段144は、予め設定されている、または利用者により設定入力された測定対象となる座標に、算出された位置ずれ量を加減算し、色ムラの測定対象となる測定座標を設定する。また、測定座標設定手段144は、この設定した測定座標を適宜読み出し可能に記憶部13に記憶する。
このステップS104の後、測定制御装置10は、色ムラ測定用画像出力手段145により、記憶部13から色ムラ測定用画像信号を読み込み、プロジェクタ2に読み込んだ色ムラ測定用画像信号を出力する(ステップS105:色ムラ測定用画像表示工程)。これにより、プロジェクタ2から画像光が射出され、スクリーン21上に図3に示すような色ムラ測定用画像5が表示される。
この後、測定制御装置10は、撮像制御手段142により、撮像装置3を制御して、スクリーン21上の色ムラ測定用画像5を撮像させ、色ムラ測定用撮像画像データ6を取得させる(ステップS106:色ムラ測定用画像撮像工程)。また、撮像制御手段142は、取得した色ムラ測定用撮像画像データ6を記憶部13に記憶する。
次に、測定制御装置10は、色度測定手段146により、測定座標の色度を測定する(ステップS107:色度測定工程)。
これには、色度測定手段146は、ステップS103により設定され、記憶部13に記憶された測定座標、およびステップS104にて取得された色ムラ測定用撮像画像データ6を読み込む。そして、色度測定手段146は、これらのデータに基づいて、色ムラ測定撮像用画像データ6における、測定座標の色度(RGB各階調値)を抽出する。
これには、色度測定手段146は、ステップS103により設定され、記憶部13に記憶された測定座標、およびステップS104にて取得された色ムラ測定用撮像画像データ6を読み込む。そして、色度測定手段146は、これらのデータに基づいて、色ムラ測定撮像用画像データ6における、測定座標の色度(RGB各階調値)を抽出する。
この後、測定制御装置10は、色ムラ測定手段147により、各検査対象測定座標における色ムラを測定する処理を実施する(ステップS108:色ムラ測定工程)。
具体的には、色ムラ測定手段147は、ステップS107の色度測定工程により得られる測定座標(検査対象測定座標61,基準測定座標62)のRGB階調値を、式(1)(2)を用いて、三刺激値XYZに変換し、さらに、式(3)〜(5)を用いて、基準色空間形式であるCIE Lab表色系の色特徴値にL*,a*,b*に変換する。
そして、測定制御装置10は、基準測定座標62におけるL*,a*,b*と、検査対象測定座標61におけるL*,a*,b*との差分を算出し、式(6)に基づいて、色差(色ムラ)を演算する。色ムラ測定手段147は、検査対象測定座標の全てにおいて、上記式を用いた色ムラを算出する。
また、色ムラ測定手段147は、算出した色ムラを測定値として、適宜読み出し可能に記憶部13に記憶する。
具体的には、色ムラ測定手段147は、ステップS107の色度測定工程により得られる測定座標(検査対象測定座標61,基準測定座標62)のRGB階調値を、式(1)(2)を用いて、三刺激値XYZに変換し、さらに、式(3)〜(5)を用いて、基準色空間形式であるCIE Lab表色系の色特徴値にL*,a*,b*に変換する。
そして、測定制御装置10は、基準測定座標62におけるL*,a*,b*と、検査対象測定座標61におけるL*,a*,b*との差分を算出し、式(6)に基づいて、色差(色ムラ)を演算する。色ムラ測定手段147は、検査対象測定座標の全てにおいて、上記式を用いた色ムラを算出する。
また、色ムラ測定手段147は、算出した色ムラを測定値として、適宜読み出し可能に記憶部13に記憶する。
なお、上記において、プロジェクタ2の色ムラを測定する構成、およびその測定方法について説明したが、さらに、測定された色ムラに基づいて、プロジェクタ2で表示される画像の色ムラの有無を判断する色ムラ判断手段が設けられてもよい。
この場合、色ムラ判断手段は、測定された色差が所定の閾値より大きい場合、色ムラであると判断し、閾値以下である場合、正常な画素であるとして認識する。このような構成では、容易に色ムラの有無を判断することができ、効率よくかつ精度の高い色ムラ検査を実施することが可能となる。
この場合、色ムラ判断手段は、測定された色差が所定の閾値より大きい場合、色ムラであると判断し、閾値以下である場合、正常な画素であるとして認識する。このような構成では、容易に色ムラの有無を判断することができ、効率よくかつ精度の高い色ムラ検査を実施することが可能となる。
さらには、プロジェクタ2の製造において、複数のプロジェクタ2における色ムラを順次測定し、各測定座標における色ムラを統計的に集計する集計手段を備える構成としてもよい。このような構成では、色ムラの測定座標が各プロジェクタの設置状態などにより変動せず、常に色ムラ測定用画像データにおける所定座標位置における色度を測定することが可能であるため、この測定座標における色ムラの正確な統計データを得ることが可能となる。このような正確な統計データを利用することで、製造されるプロジェクタ2の色ムラの傾向を容易に、かつ正確に把握することができ、不良のないプロジェクタ製造を良好に支援することができる。
〔色ムラ測定システムの作用効果〕
上述したように、上記実施の形態の色ムラ測定システム1では、ステップS101の撮像設定工程において、撮像設定手段141は、撮像装置3のホワイトバランス調整を実施する。このため、ホワイトバランスの違いによる色ムラの差がなくなり、精度のよい色ムラ測定を実施することができる。
また、測定制御装置10は、ステップS102においてスクリーン21上に表示された測位用画像4を、ステップS103において撮像し、測位用撮像画像データを得る。そして、ステップS104において、測定座標設定手段144は、この測位撮像画像データに基づいて、元画像の画素位置と、投影される画素位置とのずれ量を演算し、測定座標を設定する。その後、ステップS106において、色ムラ検査用撮像画像データにおいて、この設定された測定座標に対する画素位置の色度を測定する。
このため、所望の測定位置を正確に設定することができ、その測定位置の色ムラを正確に測定することができる。このような構成では、測定された色ムラ測定値を用いて、統計データを作成する際に、測定座標に位置ずれがないため、精度のよい統計データを作成することができ、製造効率を向上させることができる。
上述したように、上記実施の形態の色ムラ測定システム1では、ステップS101の撮像設定工程において、撮像設定手段141は、撮像装置3のホワイトバランス調整を実施する。このため、ホワイトバランスの違いによる色ムラの差がなくなり、精度のよい色ムラ測定を実施することができる。
また、測定制御装置10は、ステップS102においてスクリーン21上に表示された測位用画像4を、ステップS103において撮像し、測位用撮像画像データを得る。そして、ステップS104において、測定座標設定手段144は、この測位撮像画像データに基づいて、元画像の画素位置と、投影される画素位置とのずれ量を演算し、測定座標を設定する。その後、ステップS106において、色ムラ検査用撮像画像データにおいて、この設定された測定座標に対する画素位置の色度を測定する。
このため、所望の測定位置を正確に設定することができ、その測定位置の色ムラを正確に測定することができる。このような構成では、測定された色ムラ測定値を用いて、統計データを作成する際に、測定座標に位置ずれがないため、精度のよい統計データを作成することができ、製造効率を向上させることができる。
また、色ムラ測定手段147は、色度測定手段146により測定された測定座標のRGB階調値をXYZ値に変換し、さらに、CIE Lab表色系の色特徴値であるL*,a*,b*に変換し、式(6)により色ムラを算出する。
このため、個々のプロジェクタ2で用いられる色空間形式を、標準の色空間形式に置き換えて色ムラを算出するため、例えば複数のプロジェクタ2の色ムラを比較する場合など、色ムラ測定尺度を同一にでき、精度よく色ムラの比較検討を実施することができる。すなわち、個々のプロジェクタ2では、それぞれ異なる色空間形式を持つため、例えば複数のプロジェクタにおける色ムラ比較を実施する場合、これらの色空間形式の違いにより、そのままでは、色ムラを比較することができない。これに対して、本実施の形態では、色ムラをCIEにより規定されたCIE Lab表色系に変換することで、色ムラの測定スケールを同一にすることができ、改めて値を変換するなどせずに、直接色ムラ比較を実施することができる。したがって、プロジェクタ2の製造時の検査工程において、容易に色ムラの比較検討を実施することができる。
このため、個々のプロジェクタ2で用いられる色空間形式を、標準の色空間形式に置き換えて色ムラを算出するため、例えば複数のプロジェクタ2の色ムラを比較する場合など、色ムラ測定尺度を同一にでき、精度よく色ムラの比較検討を実施することができる。すなわち、個々のプロジェクタ2では、それぞれ異なる色空間形式を持つため、例えば複数のプロジェクタにおける色ムラ比較を実施する場合、これらの色空間形式の違いにより、そのままでは、色ムラを比較することができない。これに対して、本実施の形態では、色ムラをCIEにより規定されたCIE Lab表色系に変換することで、色ムラの測定スケールを同一にすることができ、改めて値を変換するなどせずに、直接色ムラ比較を実施することができる。したがって、プロジェクタ2の製造時の検査工程において、容易に色ムラの比較検討を実施することができる。
また、色ムラ測定用画像5を撮像装置3により撮像する直前に撮像装置3のホワイトバランス補正を実施してもよいが、本実施の形態では、ステップS101において、撮像設定工程を実施する。このとき、ステップS102の測位用画像4を表示させる際に、このホワイトバランス補正値に対応した色ムラ測定用画像5と略同一明るさを有する測位用画像4を表示することで、適切なホワイトバランス補正が実施された測位用撮像画像データを取得することができる。このような測定方法では、測位用撮像画像データにおける輝点41もホワイトバランスによる色のばらつきなどをなくすことができるため、ステップS104における測定座標設定工程において、測定座標設定手段144は、測位用撮像画像データから輝点41をより精度よく抽出することができる。
〔他の実施の形態〕
なお、本発明は、以上説明した実施の形態に限定されず、本発明の目的を達せられる範囲で種々の改良、変形が可能である。
なお、本発明は、以上説明した実施の形態に限定されず、本発明の目的を達せられる範囲で種々の改良、変形が可能である。
例えば、上記実施の形態において、記憶部13に色ムラ測定用画像信号に対して予め設定されたホワイトバランス補正値が記憶され、撮像制御手段142によりこのホワイトバランス補正値が読み込まれて撮像装置3に出力されることで、撮像装置3のホワイトバランス補正を実施する構成を例示したが、これに限定されない。すなわち、撮像装置3にて色ムラ測定用画像を撮像する際に、撮像装置3で色ムラ測定用画像の明るさに応じたホワイトバランス補正が実施される構成であればよく、例えば、上述したように、撮像装置3にスクリーン21に投影された画像に対して自動的に適切なホワイトバランス補正を実施する画像エンジンを搭載するなどしてもよい。
また、色ムラ測定システム1により色ムラの測定を実施する構成を示したが、例えば、上述したように、算出された色差を所定閾値と比較することにより、色ムラの度合いを検査する色ムラ検査システムとして用いてもよい。また、プロジェクタの製造工程などにおいて、複数のプロジェクタ2に対する測定座標における色ムラを統計的に集計する構成を備えてもよい。この場合、例えば製造されるプロジェクタ2の色ムラの傾向を確認することができ、色ムラの少ない高性能なプロジェクタ2の製造を促進することができる。
さらに、上述したように、表示装置として、入力画像信号に応じた画像光をスクリーン21に投射して画像を表示するプロジェクタ2の他、例えば、液晶ディスプレイや、PDP(Plasma Display Panel)など他の表示装置を色ムラ測定対象としてもよい。この場合、例えば暗室に表示装置を設置し、表示装置の表示領域に表示される色ムラ測定用画像を撮像装置3により撮像する。測定制御装置10の構成としては、上記実施の形態と同様の構成を利用でき、同様の方法により色ムラを測定することができる。
そして、測位用画像4として図2に示すように、所定位置に輝点41を配置したものを例示したが、これに限定されず、上述したように、例えば複数のグリッド線が配置される測位用画像を用いてもよい。
また、測定座標設定手段144として、画像略中心点の座標位置を設定するとしたが、その他の位置に設定されるものであってもよい。
さらに、測位用画像4に測定位置を示す測定点が表示され、測定座標設定手段144は、測位用撮像画像データ内の測定点を測定座標として設定する構成などとしてもよい。
また、測定座標設定手段144として、画像略中心点の座標位置を設定するとしたが、その他の位置に設定されるものであってもよい。
さらに、測位用画像4に測定位置を示す測定点が表示され、測定座標設定手段144は、測位用撮像画像データ内の測定点を測定座標として設定する構成などとしてもよい。
色ムラ測定手段147は、式(1)〜(6)に基づいて、算出したRGB階調値をCIE−Lab表色系の色特徴値に変換した上で色ムラを算出したが、これに限定されない。すなわち、その他の基準となる色空間形式、例えばCIE−Luv表色系などに変換してもよい。また、複数のプロジェクタ2間での色ムラ比較検討を実施しない場合などでは、色度測定手段146により測定されたRGB階調値に基づいて、例えばRGB各階調値毎の差分を演算し、その最大値を色ムラ測定値とする構成などとしてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の構成について具体的に説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、当業者が様々な変形および改良を加えることができるものである。
表示装置の色ムラを測定する色ムラ測定方法、および色ムラ測定装置に利用することができる。
1…色ムラ測定装置としての色ムラ測定システム、2…表示装置としてのプロジェクタ、3…撮像手段としての撮像装置、4…測位用画像、5…色ムラ測定用画像、6…色ムラ測定用撮像画像データ、141…撮像設定手段、143…測位用画像出力手段、144…測定座標設定手段、145…色ムラ測定用画像出力手段、146…色度測定手段、147…色ムラ測定手段。
Claims (3)
- 画像を表示させる表示装置により所定の表示領域に表示された画像を、撮像手段により撮像し、撮像により得られる撮像画像データから前記画像に現れる色ムラを測定する色ムラ測定方法であって、
前記表示装置を制御して、画像内の座標測定用の測位用画像を前記表示領域に表示させる測位用画像表示工程と、
前記表示領域に表示された測位用画像を前記撮像手段により撮像させ、測位用撮像画像データを取得する測位用画像撮像工程と、
前記測位用撮像画像データに基づいて、測定点の座標位置を設定する測定座標設定工程と、
前記表示装置を制御して、色ムラ測定用画像を前記表示領域に表示させる色ムラ測定用画像表示工程と、
前記表示領域に表示される前記色ムラ測定用画像の明るさに対する前記撮像手段のホワイトバランスを設定する撮像設定工程と、
前記色ムラ測定用画像表示工程により表示される前記色ムラ測定用画像を、前記撮像手段により撮像し、色ムラ測定用撮像画像データを取得する色ムラ測定用画像撮像工程と、
前記色ムラ測定用撮像画像データにおける、前記測定座標設定工程により設定された前記座標位置の色度を測定する色度測定工程と、
前記色度測定工程により得られる色度に基づいて、色ムラを測定する色ムラ測定工程と、
を具備したことを特徴とする色ムラ測定方法。 - 請求項1に記載の色ムラ測定方法において、
前記色ムラ測定工程は、前記色度測定工程により測定された色度を、基準色空間形式に対応する色特性値に変換し、変換された色特性値に基づいて、色ムラを測定する
ことを特徴とする色ムラ測定方法。 - 画像を表示させる表示装置により所定の表示領域に表示される画像の色ムラを測定する色ムラ測定装置であって、
前記表示装置に、表示画像内の所定座標を測位するための測位用画像信号を出力する測位用画像出力手段と、
前記表示装置に、色ムラを検査するための色ムラ測定用画像信号を出力する色ムラ測定用画像出力手段と、
前記表示領域に表示される画像を撮像する撮像手段と、
前記表示領域に表示される前記色ムラ測定用画像の明るさに対する前記撮像手段のホワイトバランスを設定する撮像設定手段と、
前記測位用画像信号に基づいて前記表示領域に表示される測位用画像を前記撮像手段で撮像することで得られる測位用撮像画像データを用い、測定点の座標位置を設定する測定座標設定手段と、
前記色ムラ測定用画像信号に基づいて前記表示領域に表示される色ムラ測定用画像を前記撮像手段で撮像することで得られる色ムラ測定用撮像画像データの、前記測定点の座標位置における色度を測定する色度測定手段と、
測定された前記色度に基づいて、色ムラを測定する色ムラ測定手段と、
を具備したことを特徴とした色ムラ測定装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2008314775A JP2010139323A (ja) | 2008-12-10 | 2008-12-10 | 色ムラ測定方法、および色ムラ測定装置 |
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JPWO2013175973A1 (ja) * | 2012-05-22 | 2016-01-12 | コニカミノルタ株式会社 | 面発光体の色ムラ評価方法、評価装置および評価プログラム |
CN111982477A (zh) * | 2020-08-31 | 2020-11-24 | 合肥维信诺科技有限公司 | 显示面板的测试方法、测试装置 |
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-
2008
- 2008-12-10 JP JP2008314775A patent/JP2010139323A/ja active Pending
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