JPWO2008053531A1 - クロマトグラフ質量分析装置 - Google Patents

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Abstract

複数の異なる炭素数のn−アルカンを測定する測定部21を備えるクロマトグラフ質量分析装置100、150であって、各n−アルカンの質量数を記憶する質量数記憶部31と、マススペクトルに基づいて、マスクロマトグラムを各質量数に注目してそれぞれ作成するマスクロマトグラム作成部22とを備えることを特徴とする。

Description

本発明は、クロマトグラフ質量分析装置に関し、特にn−アルカンの保持時間を測定するクロマトグラフ質量分析装置に関する。
ガスクロマトグラフ質量分析装置(GC/MS)は、ガスクロマトグラフ装置(GC)と質量分析装置(MS)とからなる。これにより、まず、ガスクロマトグラフ装置によって、分析対象物質(サンプル)に含まれる各測定物質が時間軸で分離される。次に、時間軸で分離された各測定物質を、質量分析装置(MS)によって測定することにより測定物質が質量数毎に分離されて検出される。この測定を短い時間間隔で繰り返すことにより、横軸に質量数、縦軸にイオン強度とするマススペクトルが複数作成される。また、複数のマススペクトル中で或る質量数のピークに着目して、その着目したピークを時間軸方向に並べることにより、マスクロマトグラムが作成される。さらに、1つのマススペクトルに現れている全てのピークを積算し、これを時間軸方向に並べることにより、トータルイオンクロマトグラムが作成される。
そして、このようなトータルイオンクロマトグラムに現れるピークに基づいて、その測定物質の保持時間を決定している。さらに、測定物質の保持指標を算出するために、複数の異なる炭素数のn−アルカンと測定物質とをGC/MSに導入し、その測定の結果、トータルイオンクロマトグラムに現れる複数の異なる炭素数のn−アルカンのピークと測定物質のピークとの関係を得ることで、測定物質の保持指標を算出している(例えば、特許文献1参照)。
ここで、ガスクロマトグラフ装置における「保持時間」は、スペクトル分析における波長や質量分析における質量数と違って、測定物質の物性に基づいて一義的に定まる値ではなく、カラムの種類や寸法、或いは、その温度、キャリアガスの種類や圧力・流量、さらには機種の違い等、数多くの要因に左右されるものである。一方、「保持指標」とは、予め定めた基準物質(一般的には、n−アルカン)の保持時間により指標化したものであり、GC条件やカラムメーカー、長さ、内径、膜厚の違い等の影響を受けない数値である。つまり、各基準物質によって一の数値が付与され、例えば、n−C10アルカンは1000となり、n−C11アルカンは1100となるように、n−アルカンでは炭素数×100となるように付与されている。
よって、例えば、トータルイオンクロマトグラムに現れる測定物質のピークが、n−Cアルカンのピークとn−Cn+1アルカンのピークとの間に現れる場合、n−Cアルカンのピークと、n−Cn+1アルカンのピークと、測定物質のピークとを用いて、下記の式(1)又は(2)により測定物質の保持指標(ix)を算出することができる(図8参照)。
(i)恒温分析時
ix=100・(tx−t)/(tn+1−t)+n・・・(1)
(ii)昇温分析時
ix=100・(logtx’−logt’)/(logtn+1’−logt’)+n・・・(2)
ここで、in+1=n−Cn+1アルカンの保持指標、i=n−Cアルカンの保持指標、tn+1=n−Cn+1アルカンの保持時間、t=n−Cアルカンの保持時間、tx=測定物質の保持時間、tn+1’=n−Cn+1アルカンの補正保持時間、t’=n−Cアルカンの補正保持時間、tx’=測定物質の補正保持時間である。
このように測定物質の保持指標(ix)が得られると、測定物質の保持指標(ix)を含む一定範囲内にある保持指標を有するデータベース中の登録物質のマススペクトルにおいて、測定物質のマススペクトルと同一又は類似したものがあるか否かを検索することができるようになる。なお、探索する方法としては、例えば、リバースサーチ法等が挙げられる。リバースサーチ法は、登録物質のマススペクトル中の主要フラグメントイオンのピークが測定物質のマススペクトル中に存在し、さらに、その相対強度がどの程度類似しているかを計算して、測定物質が登録物質である確率を算出する検索方法である。
また、逆に、予め測定物質の保持指標(ix)が得られていれば、トータルイオンクロマトグラムに現れるn−Cアルカンのピークと、n−Cn+1アルカンのピークとを用いて、式(1’)又は(2’)により測定物質の保持時間(ix)を算出することができる。このように測定物質の保持時間(ix)が得られるので、測定物質を容易に採取することができるようになる。
(i)恒温分析時
tx={(ix/100)−n}・(tn+1−t)+t・・・(1’)
(ii)昇温分析時
logtx’ ={(ix/100)−n}・(logtn+1’−logt’)+logt’・・・(2’)
特開2003−139755号公報
しかしながら、例えば、C10〜C33のn−アルカンを測定したときに、トータルイオンクロマトグラムを作成すると、どのピークが、どの炭素数のn−アルカンのピークに対応しているのか識別するには困難であった。このとき、C15及びC30のn−アルカンの濃度を、C15及びC30以外のn−アルカンの濃度の2倍にする等、炭素数が特定数増加するごとにn−アルカンの濃度を2倍にして、他と識別しやすくすることがなされている。しかし、この場合でも、しても、図9に見られるように、隣接する他のn−アルカンのピークと正確に識別することができない場合があった。
そこで、本発明は、複数の異なる炭素数のn−アルカンを測定しても、各炭素数のn−アルカンの保持時間を容易に決定することができるクロマトグラフ質量分析装置を提供することを目的とする。
複数の異なる炭素数のn−アルカンを測定した場合、トータルイオンクロマトグラムでは、どのピークが、どの炭素数のn−アルカンのピークに対応しているのか識別することが困難であったが、マスクロマトグラムでは、イオン強度が極めて大きくなるピークがそれぞれ1つ存在し、これにより、例えば、質量数170に注目して作成されたマスクロマトグラム中の最大のイオン強度となるピークを、その質量数(分子量)170を有するC12のn−アルカンのピークであると決定し、質量数254に注目して作成されたマスクロマトグラム中の最大のイオン強度となるピークを、その質量数(分子量)254を有するC18のn−アルカンのピークであると決定するように、所定の質量数に注目して作成されたマスクロマトグラム中の最大のイオン強度となるピークを、その所定の質量数(分子量)を有するn−アルカンのピークであると決定することができることを見出した(図2及び図3参照)。
すなわち、本発明のクロマトグラフ質量分析装置は、複数の異なる炭素数のn−アルカンを測定する測定部を備えるクロマトグラフ質量分析装置であって、各n−アルカンの質量数を記憶する質量数記憶部と、マススペクトルに基づいて、マスクロマトグラムを各質量数に注目してそれぞれ作成するマスクロマトグラム作成部とを備えるようにしている。
本発明のクロマトグラフ質量分析装置によれば、マスクロマトグラムを各質量数に注目してそれぞれ作成する。このとき、各マスクロマトグラム中では、イオン強度が最大となるピークを容易に1つ認識することができる。よって、所定の質量数に注目して作成されたマスクロマトグラム中の最大のイオン強度となるピークを、その所定の質量数を有するn−アルカンのピークであると決定することができる。その結果、各n−アルカンの保持時間を決定することができるので、例えば、測定物質の保持時間を測定することで、式(1)又は(2)を用いて測定物質の保持指標を算出することができる。また、逆に測定物質の保持指標がわかっていれば、式(1’)又は(2’)を用いて測定物質の保持時間を算出することができる。
(その他の課題を解決するための手段及び効果)
また、本発明のクロマトグラフ質量分析装置は、さらに、表示装置と、前記表示装置に各マスクロマトグラムの画像表示を、横軸を各マスクロマトグラムに対して共通の時間とするとともに、縦軸を各マスクロマトグラムに対して一定間隔でずれたイオン強度とするように行うマスクロマトグラム表示部とを備えるようにしている。
本発明のクロマトグラフ質量分析装置によれば、表示装置に各マスクロマトグラムの画像表示を、座標を平行移動するように行うことができる。このとき、操作者は、各マスクロマトグラム中では、イオン強度が最大となるピークを容易に1つ認識することができる。よって、操作者は、所定の質量数に注目して作成されたマスクロマトグラム中の最大のイオン強度となるピークを、その所定の質量数を有するn−アルカンのピークであると決定することができる。その結果、操作者は、各n−アルカンの保持時間を決定することができるので、測定物質の保持時間を測定することで、式(1)又は(2)を用いて測定物質の保持指標を算出することができる。また、逆に測定物質の保持指標がわかっていれば、式(1’)又は(2’)を用いて測定物質の保持時間を算出することができる。
また、本発明のクロマトグラフ質量分析装置は、前記マスクロマトグラム表示部は、前記表示装置に全てのマスクロマトグラムの画像表示を行うようにしてもよい。
また、本発明のクロマトグラフ質量分析装置は、さらに、所定の質量数に注目して作成されたマスクロマトグラム中の最大のイオン強度となるピークを、所定の質量数を有するn−アルカンのピークであると決定する決定部を備えるようにしてもよい。
本発明のクロマトグラフ質量分析装置によれば、各マスクロマトグラム中では、イオン強度が最大となるピークを1つ認識することができる。よって、クロマトグラフ質量分析装置は、所定の質量数に注目して作成されたマスクロマトグラム中の最大のイオン強度となるピークを、その所定の質量数を有するn−アルカンのピークであると決定することができる。その結果、クロマトグラフ質量分析装置は、各n−アルカンの保持時間を決定することができるので、例えば、測定物質の保持時間を測定することで、式(1)又は(2)を用いて測定物質の保持指標を算出することができる。また、逆に測定物質の保持指標がわかっていれば、式(1’)又は(2’)を用いて測定物質の保持時間を算出することができる。
また、本発明のクロマトグラフ質量分析装置は、さらに、表示装置と、前記表示装置に各n−アルカンの保持時間及び保持指標を表示する情報表示部とを備えるようにしてもよい。
本発明に係るGC/MS装置の構成図である。 12のn−アルカンの質量数170に注目して作成されたマスクロマトグラムである。 18のn−アルカンの質量数254に注目して作成されたマスクロマトグラムである。 画像表示されたモニタ画面の一例を示す図である。 測定方法の手順を示すフローチャートである。 本発明に係る他のGC/MS装置の構成図である。 測定方法の手順を示すフローチャートである。 測定物質の保持指標を決定する方法を説明するための図である。 従来のn−アルカンの保持時間を測定するために用いられるトータルイオンクロマトグラムである。
符号の説明
1 クロマトグラフ装置(GC)
5 質量分析装置(MS)
11 CPU(データ処理装置)
12 メモリ(外部記憶装置)
20、70 コンピュータ
21 測定部
100、150 クロマトグラフ質量分析装置
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係るGC/MS装置の構成図である。GC/MS装置100は、GC1と、MS5と、コンピュータ20とからなる。
GC1は、カラムオーブン4と、カラムオーブン4に内装されるカラム3と、カラム3の入口端に接続されるサンプル注入部2とからなる。分析対象物質である試料ガス(サンプル)は、キャリアガスに押されてサンプル注入部2からカラム3内に導入されることになる。これにより、試料ガスに含まれる各測定物質は、カラム3内を通過する間に時間軸方向に分離されて、カラム3の出口端に到達することになる。なお、カラム3の出口端は、MS5に接続されている。
MS5には、真空排気される分析室6内に、カラム3の出口端と接続されるイオン源7と、イオンレンズ8と、電圧が印加される四重極フィルタ9と、検出器10とが配設されている。カラム3から順次流出する各測定物質は、イオン源7にて電子との衝突や化学反応等によってイオン化されることになる。その結果、発生したイオンは、イオン源7から飛び出し、イオンレンズ8により収束されるとともに適度に加速され、その後、四重極フィルタ9の長手方向の空間に導入されることになる。
直流電圧と高周波電圧とを重畳した電圧が印加された四重極フィルタ9では、印加電圧に応じた質量数(質量m/電荷z)を有するイオンのみが選択的に通過するので、選択されたイオンが検出器10に到達することになる。このとき、四重極フィルタ9を通過するイオンの質量数は印加電圧に依存するので、印加電圧を走査することにより、所定の質量数を有するイオンについてのイオン強度信号を検出器10で得ることができることになる。なお、検出器10の出力は、コンピュータ20に入力されることになる。
コンピュータ20は、CPU(データ処理装置)11を備え、さらに、メモリ(外部記憶装置)12と、入力装置であるキーボード13aやマウス13bと、モニタ画面14a等を有する表示装置14とが連結されている。
CPU11が処理する機能をブロック化して説明すると、測定部21と、マスクロマトグラム作成部22と、マスクロマトグラム表示部23とを有する。測定部21は、検出器10で取得したイオン強度信号をメモリ12のイオン強度信号記憶領域34に蓄積させるものである。
また、メモリ12は、各n−アルカン名とその質量数(分子量)とを記憶する質量数記憶領域31と、イオン強度信号記憶領域34とを有する。
測定部21は、例えば、或る保持時間で質量走査を行った際のイオン強度を縦軸に、質量数を横軸にとることにより、マススペクトルを作成する制御を行うものである。このとき、一定間隔あけて間欠的に連続して繰り返し質量走査を行うと、カラム3から順次流出する各測定物質に対応する多数のマススペクトルを取得することができることになる。
マスクロマトグラム作成部22は、イオン強度信号記憶領域34に記憶されたマススペクトルに基づいて、或る質量数に着目して時間軸方向にイオン強度を展開して描出することにより、マスクロマトグラムを作成する制御を行うものである。このとき、質量数記憶領域31に記憶された各n−アルカンの質量数に注目して、マスクロマトグラムをそれぞれ作成することになる。例えば、C12のn−アルカンの質量数170に注目して、マスクロマトグラムを作成し(図2参照)、C18のn−アルカンの質量数254に注目して、マスクロマトグラムを作成するように(図3参照)、測定したn−アルカンの種類と同数のマスクロマトグラムを作成することになる。
マスクロマトグラム表示部23は、各マスクロマトグラムに基づいて演算処理を実行し、その結果をモニタ画面14aに出力する制御を行うものである。このとき、モニタ画面14aには、例えば、全てのマスクロマトグラムの画像表示を行い、横軸を各マスクロマトグラムに対して共通の時間とするとともに、縦軸を各マスクロマトグラムに対して一定間隔でずれたイオン強度とする。また、各マスクロマトグラムに対して、作成時に注目した質量数の画像表示も行う(図4参照)。なお、図4に示すように、C12のn−アルカンの質量数170に注目して、作成されたマスクロマトグラムでは、時間5.4分のピークのイオン強度が最大となり、C18のn−アルカンの質量数254に注目して、作成されたマスクロマトグラムでは、時間11.6分のピークのイオン強度が最大となっている。
次に、n−アルカンの保持時間を測定する測定方法について説明する。図5は、測定方法の手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS101の処理において、測定部21は、入力装置を用いて、C10〜C33のn−アルカン名とその質量数(分子量)とをそれぞれ対応付けして質量数記憶領域31に記憶させる。例えば、C12のn−アルカンは、質量数170であり、C18のn−アルカンは、質量数254であるように、各n−アルカンは、それぞれの質量数であるように記憶させる。
次に、ステップS102の処理において、C10〜C33のn−アルカンを含む試料ガス(サンプル)をサンプル注入部2から一定量でカラム3に導入する。
次に、ステップS103の処理において、一定間隔あけて間欠的に連続して繰り返し質量走査を行うことにより、マススペクトルを得て、イオン強度信号記憶領域34に記憶させる。
次に、ステップS104の処理において、マスクロマトグラム作成部22は、マススペクトルに基づいて、質量数記憶領域31に記憶された各n−アルカンの質量数に注目して、マスクロマトグラムをそれぞれ作成する(図2及び図3参照)。
次に、ステップS105の処理において、マスクロマトグラム表示部23は、各マスクロマトグラムに基づいて演算処理を実行し、その結果をモニタ画面14aに出力する。このとき、モニタ画面14aには、例えば、全てのマスクロマトグラムの画像表示を行い、横軸を各マスクロマトグラムに対して共通の時間とするとともに、縦軸を各マスクロマトグラムに対して一定間隔でずれたイオン強度とする。また、各マスクロマトグラムに対して、作成時に注目した質量数の画像表示も行う(図4参照)。
その後、ステップS105の処理を終了すれば、本フローチャートを終了させることになる。
以上のように、本発明のGC/MS装置100によれば、モニタ画面14aに全てのマスクロマトグラムの画像表示を行うことができる。このとき、操作者は、各マスクロマトグラム中では、イオン強度が最大となるピークを容易に1つ認識することができる。よって、操作者は、所定の質量数に注目して作成されたマスクロマトグラム中の最大のイオン強度となるピークを、その所定の質量数を有するn−アルカンのピークであると決定することができる。その結果、操作者は、各n−アルカンの保持時間を決定することができるので、測定物質の保持時間を測定することで、式(1)又は(2)を用いて測定物質の保持指標を算出することができる。また、逆に測定物質の保持指標がわかっていれば、式(1’)又は(2’)を用いてGC/MS装置100における測定物質の保持時間を算出することができる。
(第2の実施の形態)
図4は、本発明に係るGC/MS装置の構成図である。なお、第1の実施の形態と同じ構成については、同じ符号を用いるとともに、説明することを省略する。GC/MS装置150は、GC1と、MS5と、コンピュータ70とからなる。
コンピュータ70は、CPU(データ処理装置)11を備え、さらに、メモリ(外部記憶装置)12と、入力装置であるキーボード13aやマウス13bと、モニタ画面14a等を有する表示装置14とが連結されている。
CPU11が処理する機能をブロック化して説明すると、測定部21と、マスクロマトグラム作成部22と、決定部74と、情報表示部75とを有する。
また、メモリ12は、各n−アルカン名とその質量数(分子量)とを記憶する質量数記憶領域31と、イオン強度信号記憶領域34と、各n−アルカン名とその保持指標とを記憶する保持指標記憶領域85とを有する。
決定部74は、所定の質量数に注目して作成されたマスクロマトグラム中の最大のイオン強度となるピークを、所定の質量数を有するn−アルカンのピークであると決定する制御を行うものである。例えば、図2に示すような、C12のn−アルカンの質量数(分子量)170に注目して、作成されたマスクロマトグラムでは、イオン強度が最大となる時間5.4分のピークを、C12のn−アルカンのピークとし、図3に示すような、C18のn−アルカンの質量数(分子量)254に注目して、作成されたマスクロマトグラムでは、イオン強度が最大となる時間11.6分のピークを、C18のn−アルカンのピークとする。よって、C12のn−アルカンの保持時間は5.4分とし、C18のn−アルカンの保持時間は11.6分とすることができる。
情報表示部75は、保持指標記憶領域85に記憶された保持指標に基づいて、モニタ画面14aに各n−アルカンの保持時間及び保持指標を表示する制御を行うものである。例えば、C12のn−アルカンは、保持時間5.4分であり、保持指標は1200であると表示し、C18のn−アルカンは、保持時間11.6分であり、保持指標は1800であると表示するように、各n−アルカンのそれぞれの保持時間及び保持指標を全てn−アルカンについて表示する。
次に、n−アルカンの保持時間を測定する測定方法について説明する。図7は、測定方法の手順を示すフローチャートである。
まず、ステップS201の処理において、入力装置を用いて、C10〜C33のn−アルカン名とその質量数(分子量)とを対応付けして質量数記憶領域31に記憶させる。例えば、C12のn−アルカンは、質量数170であり、C18のn−アルカンは、質量数254であるように、各n−アルカンは、それぞれの質量数であるように記憶させる。
次に、ステップS202の処理において、入力装置を用いて、C10〜C33のn−アルカン名とその保持指標とを対応付けして保持指標記憶領域85に記憶させる。例えば、C12のn−アルカンは、保持指標1200であり、C18のn−アルカンは、保持指標1800であるように、各n−アルカンは、それぞれの保持指標であるように記憶させる。
次に、ステップS203の処理において、C10〜C33のn−アルカンを含む試料ガス(サンプル)をサンプル注入部2から一定量でカラム3に導入する。
次に、ステップS204の処理において、測定部21は、一定間隔あけて間欠的に連続して繰り返し質量走査を行うことにより、マススペクトルを得て、イオン強度信号記憶領域34に記憶させる。
次に、ステップS205の処理において、マスクロマトグラム作成部22は、マススペクトルに基づいて、質量数記憶領域31に記憶された各n−アルカンの質量数に注目して、マスクロマトグラムをそれぞれ作成する(図2及び図3参照)。
次に、ステップS206の処理において、決定部74は、質量数記憶領域31に記憶させた質量数に注目して作成されたマスクロマトグラム中の最大のイオン強度となるピークを、その質量数を有するn−アルカンのピークであると決定する。
次に、ステップS207の処理において、情報表示部75は、保持指標記憶領域85に記憶された保持指標に基づいて、モニタ画面14aに各n−アルカンの保持時間及び保持指標を表示する。例えば、C12のn−アルカンは、保持時間5.4分であり、保持指標は1200であると表示し、C18のn−アルカンは、保持時間11.6分であり、保持指標は1800であると表示するように、各n−アルカンのそれぞれの保持時間及び保持指標を全てn−アルカンについて表示する。
その後、ステップS207の処理を終了すれば、本フローチャートを終了させることになる。
以上のように、本発明のGC/MS装置150によれば、決定部74で、各マスクロマトグラム中では、イオン強度が最大となるピークを1つ認識することができる。よって、GC/MS装置150は、所定の質量数に注目して作成されたマスクロマトグラム中の最大のイオン強度となるピークを、その所定の質量数を有するn−アルカンのピークであると決定することができる。その結果、GC/MS装置150は、各n−アルカンの保持時間を決定することができるので、例えば、測定物質の保持時間を測定することで、式(1)又は(2)を用いて測定物質の保持指標を算出することができる。また、逆に測定物質の保持指標がわかっていれば、式(1’)又は(2’)を用いてGC/MS装置150における測定物質の保持時間を算出することができる。
今回はn−アルカンを用いた場合のデータで手順を説明したが、保持指標の決定のための使われることのある別の一連の同族体を用いても同様な結果を得ることも期待できる。例としてn-alkylbis(trifluoromethyl)phosphine sulfides(n−アルキルビス(トリフルオロメチル)ホスフィンスルフィド)や1-(N,N-Diisopropylamino)-alkanes(1-1-(N,
N-ジイソプロピルアミノ)-アルカン)が挙げられる。
本発明は、n−アルカンの保持時間を測定するガスクロマトグラフ質量分析装置に利用することができる。

Claims (5)

  1. 複数の異なる炭素数のn−アルカンを測定する測定部を備えるクロマトグラフ質量分析装置であって、
    各n−アルカンの質量数を記憶する質量数記憶部と、
    マススペクトルに基づいて、マスクロマトグラムを各質量数に注目してそれぞれ作成するマスクロマトグラム作成部とを備えることを特徴とするクロマトグラフ質量分析装置。
  2. さらに、表示装置と、
    前記表示装置に各マスクロマトグラムの画像表示を、横軸を各マスクロマトグラムに対して共通の時間とするとともに、縦軸を各マスクロマトグラムに対して一定間隔でずれたイオン強度とするように行うマスクロマトグラム表示部とを備えることを特徴とする請求項1に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  3. 前記マスクロマトグラム表示部は、前記表示装置に全てのマスクロマトグラムの画像表示を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  4. さらに、所定の質量数に注目して作成されたマスクロマトグラム中の最大のイオン強度となるピークを、所定の質量数を有するn−アルカンのピークであると決定する決定部を備えることを特徴とする請求項1に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
  5. さらに、表示装置と、
    前記表示装置に各n−アルカンの保持時間及び保持指標を表示する情報表示部とを備えることを特徴とする請求項4に記載のクロマトグラフ質量分析装置。
JP2008541944A 2006-10-31 2006-10-31 クロマトグラフ質量分析装置 Active JP4835695B2 (ja)

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