JPWO2008026325A1 - 湿分分離器 - Google Patents

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Abstract

湿分分離器において、胴体40の長手方向における一端部から加熱管群44を挿通し、他端部に低温再熱蒸気の蒸気入口41を設け、内部に蒸気入口41に連通するマニホールド49を配設し、このマニホールド49の側部に蒸気の吹出口50を複数設け、胴体40内の下部に第1支持板51及び下支持枠56を固定することで蒸気流動空間S1とドレン通路52を区画し、マニホールド49に対応して湿分分離エレメント53を設け、湿分分離エレメント53により湿分が除去された蒸気を加熱管群44により加熱して高温再熱蒸気として蒸気出口42に流動させる一方、湿分をドレン開口59からドレン通路52を通してドレン出口43に導くように構成し、ドレン開口59の一部を閉塞する塞ぎ板60を設ける。

Description

本発明は、蒸気から湿分を除去する湿分分離器に関するものであり、特に、原子力発電プラントなどに適用して好適である。
例えば、加圧水型原子力発電プラントでは、原子炉にて、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電するものである。そして、この加圧水型原子炉は、高温高圧の一次冷却水の熱を蒸気発生器を介して二次冷却水に伝え、二次冷却水で水蒸気を発生させるものである。また、蒸気発生器は、多数の細い伝熱管の内側を一次冷却水が流れ、外側を流れる二次冷却水に熱を伝えて水蒸気を生成し、この水蒸気をタービン発電機に送給している。
一方、このタービン発電機では、高圧タービン及び低圧タービンを有する蒸気タービンと、この蒸気タービンの出力により発電する発電機を有している。この場合、高圧タービンと低圧タービンとの間には、一般的に、湿分分離器が設けられている。この湿分分離器は、高圧タービン〜排出される低圧蒸気に含まれる湿分を分離すると共に、低圧蒸気を再加熱して過熱蒸気として低圧タービンに供給することで、この低圧タービンの出口湿り度を低減させてエロージョンを防止すると共に、タービンプラントの熱効率を向上させている。
図14は、従来の湿分分離器を表す概略図、図15は、従来の湿分分離器の要部断面図である。
従来の湿分分離器において、図14及び図15に示すように、円筒形状をなす胴体001は、一端部から加熱管002が挿通され、他端部から2つのマニホールド003が加熱管002の下方両側に挿通されている。そして、加熱管002には、蒸気発生器からの高圧加熱蒸気が供給される一方、各マニホールド003には、高圧タービンからの湿分を含む低温再熱蒸気が供給され、側部に形成された多数の吹出口004から蒸気を胴体001内へ吹き出し可能となっている。
胴体内の下部には、水平な仕切底板005が固定されることでその下方にドレン通路006が区画され、胴体001にこのドレン通路006のドレン(湿分)を排出するドレン出口007が形成されている。また、この仕切底板005上に、各マニホールド003に対応して左右一対の湿分分離エレメント008がそれぞれ固定されている。この湿分分離エレメント008は、波形をなすセパレータベーン008aが所定間隔で多数積層された状態で、上下の支持枠008b,008cにより支持されて構成され、下支持枠008cにドレンスリット008dが形成されている。
そして、各湿分分離エレメント008の上部には、左右一対の仕切側板009が固定されており、この一対の仕切側板009の間の上方には、上述した加熱管002が位置しており、加熱管002の上方に位置する胴体001に、湿分が分離された蒸気を排出する蒸気出口010が形成されている。なお、この蒸気出口010から排出された高温再熱蒸気は、低圧タービンに送られる。
従って、高圧タービンからの低温再熱蒸気は、各マニホールド003を通って多数の吹出口004から胴体001内へ吹き出され、内壁面にガイドされながら各湿分分離エレメント008に導入される。すると、蒸気が湿分分離エレメント008を通過するときに、湿分がセパレータベーン008aに衝突することで分離される。そして、湿分が分離された蒸気は、左右一対の仕切側板009の間を通って上昇し、加熱管に接触することで加熱され、高温再熱蒸気となって蒸気出口010から排出される。一方、湿分分離エレメント008で分離された湿分は、ドレンスリット008dを通ってドレン通路006に流下し、ドレン出口007から外部に排出される。
このような湿分分離器としては、下記特許文献1、2、3に記載されたものがある。
特開2002−130609号公報 実開平04−082505号公報 特開2000−310401号公報
ところで、上述した湿分分離器では、装置のコンパクト化が望まれており、そのためには胴体やマニホールドを小径化する必要がある。上述した従来の湿分分離器では、低温再熱蒸気がマニホールド003を通り、多数の吹出口004から胴体001内へ吹き出され、湿分分離エレメント008を通過するときに蒸気から湿分が分離される。この場合、マニホールド003を小径化すると、このマニホールド003内を流動する蒸気の流速が増大し、吹出口004から吹き出された蒸気が胴体001の先端側の隔壁に衝突して静圧回復することから、胴体001内で圧力分布が生じてしまう。即ち、胴体001内の圧力は、マニホールド003の基端部側で低圧P1となり、先端部側で高圧P2となる。
このようにマニホールド003内で圧力差(P1、P2)が発生すると、ドレン通路006の圧力P3は、マニホールド003の先端部側の高圧P2に支配されることから、マニホールド003における基端部側の圧力P1が低くなる。すると、ドレン通路006内の蒸気がドレン(湿分)を伴ってドレンスリット008dから湿分分離エレメント008側へ吹き上がり、分離した湿分をドレン通路006に排出することができないばかりか、湿分を分離した蒸気がドレンスリット008dから吹き上がったドレンを持ち去ってしまい、湿分分離エレメント008での湿分分離性能が低下してしまうという問題がある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、ドレン通路から湿分分離エレメント側への湿分の逆流を抑制して湿分分離性能の向上を図った湿分分離器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための請求項1の発明の湿分分離器は、中空形状をなす胴体と、該胴体の内部に湿分を含む蒸気を導入する蒸気入口と、前記胴体の内部に設けられて前記蒸気入口から供給された蒸気が通過することで湿分を分離する湿分分離エレメントと、前記胴体の上部に設けられて前記湿分分離エレメントにより湿分が分離された蒸気を排出する蒸気出口と、前記胴体の下部に設けられて前記湿分分離エレメントにより蒸気から分離された湿分を排出するドレン出口と、前記蒸気入口から導入された蒸気が前記湿分分離エレメントを通過して前記蒸気出口に流動する蒸気流動空間と前記湿分分離エレメントにより分離された湿分を前記ドレン出口に導くドレン通路を区画する第1仕切壁と、前記蒸気流動空間と前記ドレン通路とを連通して前記湿分分離エレメントにより分離された湿分を前記ドレン通路に流すドレン流通路と、前記ドレン通路の湿分が前記ドレン流通路を通して前記蒸気流動空間側に吹き上がるのを抑制する吹き上がり抑制手段とを具えたことを特徴とするものである。
請求項2の発明の湿分分離器では、前記吹き上がり抑制手段は、前記蒸気入口の近傍に位置する前記ドレン流通路に対して設けられたことを特徴としている。
請求項3の発明の湿分分離器では、前記ドレン流通路は、前記湿分分離エレメントの下方における前記第1仕切壁に形成されたドレン開口であり、該ドレン開口に前記吹き上がり抑制手段としての絞り手段が設けられたことを特徴としている。
請求項4の発明の湿分分離器では、前記蒸気流動空間は、前記湿分分離エレメントを境界とする第2仕切壁により、前記蒸気入口から導入された蒸気が前記湿分分離エレメントに流動する蒸気供給空間と、該湿分分離エレメントにより湿分が分離された蒸気を前記蒸気出口に流動する蒸気排出空間とに区画され、前記ドレン流通路は、前記蒸気供給空間と前記ドレン通路とを連通する鉤形状をなす第1流路と、前記蒸気排出空間と該第1流路とを連通する第2流路とを有することを特徴としている。
請求項5の発明の湿分分離器では、前記ドレン流通路は、前記湿分分離エレメントの下方における前記第1仕切壁を貫通する流下流路と、該流下流路における前記ドレン通路側の端部に設けられたU字流路とを有することを特徴としている。
請求項6の発明の湿分分離器では、前記流下流路における前記蒸気排出空間側の端部にガス抜き孔が設けられると共に、該ガス抜き孔の上方に湿分飛散防止壁が設けられたことを特徴としている。
請求項7の発明の湿分分離器では、前記流下流路における前記蒸気排出空間側の端部に前記湿分分離エレメントに貫通するガス抜き孔が設けられたことを特徴としている。
請求項8の発明の湿分分離器では、前記湿分分離エレメントは、メンテナンス空間により前記蒸気入口側と奥側の少なくとも2つに分割され、前記ドレン流通路は、前記奥側に設けられた前記湿分分離エレメントの下方における前記第1仕切壁に形成されたドレン開口と、前記分割された湿分分離エレメント同士を連通するバイパス流路とを有することを特徴としている。
請求項9の発明の湿分分離器では、前記蒸気入口近傍に前記蒸気流動空間を前記蒸気入口側の空間と奥側の空間とに区画する中間隔壁が設けられ、前記蒸気入口側の空間に前記吹き上がり抑制手段が設けられたことを特徴としている。
請求項10の発明の湿分分離器では、前記胴体は横置き円筒形状をなし、長手方向における一端部に前記蒸気入口が形成され、内部に該蒸気入口に連通する2つのマニホールドが挿通され、該マニホールドの側部に前記胴体内へ蒸気を吹き出す複数の吹出口を有し、前記胴体内の下部に前記第1仕切壁が固定されることで前記蒸気流動空間と前記ドレン通路が区画され、該第1仕切壁上に前記2つのマニホールドに対応して前記湿分分離エレメントがそれぞれ設けられ、前記各マニホールドの吹出口から吹出された蒸気は、前記各湿分分離エレメントを通過することで湿分が除去され、湿分が除去された蒸気は前記蒸気出口に流動する一方、湿分は前記ドレン流通路から前記ドレン通路を通ってドレン出口に導かれることを特徴としている。
請求項11の発明の湿分分離器では、前記胴体の長手方向における他端部から前記各マニホールドの上方に加熱管が挿通され、前記胴体内の両側部に前記湿分分離エレメントを境界とする第2仕切壁が固定されることで蒸気供給空間と蒸気排出空間とが区画され、前記各湿分分離エレメントを通過することで湿分が除去され蒸気は、前記蒸気排出空間から前記加熱管に接触して加熱されてから前記蒸気出口に流動することを特徴としている。
請求項1の発明の湿分分離器によれば、蒸気入口を有する胴体の内部に湿分を分離する湿分分離エレメントを設け、この胴体の上部に湿分が分離された蒸気を排出する蒸気出口を設ける一方、下部に湿分を排出するドレン出口を設け、第1仕切壁により蒸気が湿分分離エレメントを通過して蒸気出口に流動する蒸気流動空間と湿分をドレン出口に導くドレン通路を区画すると共に、蒸気流動空間とドレン通路とを連通して分離された湿分をドレン通路に流すドレン流通路を設け、ドレン通路の湿分がドレン流通路を通して蒸気流動空間側に吹き上がるのを抑制する吹き上がり抑制手段を設けている。
従って、蒸気入口から胴体の内部に導入された湿分を含む蒸気は、湿分分離エレメントを通過することで湿分が分離され、この湿分が分離された蒸気は蒸気出口から排出される一方、湿分は、ドレン流通路からドレン通路に移動してドレン出口から排出される。このとき、蒸気流動空間にて蒸気の圧力分布が発生し、蒸気流動空間とドレン通路との間に圧力差が生じたとしても、吹き上がり抑制手段によりドレン通路の湿分がドレン流通路を通して蒸気流動空間側に吹き上がる現象が抑制されることとなり、ドレン通路から湿分分離エレメント側への湿分の逆流を抑制して湿分分離性能の向上を図ることができる。
請求項2の発明の湿分分離器によれば、吹き上がり抑制手段を蒸気入口の近傍に位置するドレン流通路に対して設けている。湿分を含む蒸気が蒸気入口から胴体の内部に導入されるとき、胴体内にて、蒸気の流速により蒸気入口の近傍と奥部との間に圧力分布が発生しやすく、この場合、蒸気入口の近傍で蒸気流動空間とドレン通路との間に圧力差が生じるため、蒸気入口の近傍に吹き上がり抑制手段を設けることで、湿分の吹き上がりを適正に抑制することができる。
請求項3の発明の湿分分離器によれば、ドレン流通路を湿分分離エレメントの下方における第1仕切壁に形成されたドレン開口とし、このドレン開口に吹き上がり抑制手段としての絞り手段を設けたので、簡単な構成で容易に湿分の吹き上がりを抑制することができる。
請求項4の発明の湿分分離器によれば、蒸気流動空間を湿分分離エレメントを、境界とする第2仕切壁により、蒸気入口から導入された蒸気が湿分分離エレメントに流動する蒸気供給空間と、湿分分離エレメントにより湿分が分離された蒸気を蒸気出口に流動する蒸気排出空間とに区画し、ドレン流通路として、蒸気供給空間とドレン通路とを連通する鉤形状をなす第1流路と、蒸気排出空間と第1流路とを連通する第2流路とを設けたので、湿分分離エレメントにより分離された湿分は、第2流路からから第1流路を通ってドレン通路に移動することとなり、第1流路が鉤形状をなすことで、湿分の吹き上がりを確実に防止することができる。
請求項5の発明の湿分分離器によれば、ドレン流通路として、湿分分離エレメントの下方における第1仕切壁を貫通する流下流路と、この流下流路におけるドレン通路側の端部に設けられたU字流路とを設けたので、湿分分離エレメントにより分離された湿分は、流下流路からU字流路を通ってドレン通路に移動することとなり、このU字流路がここに貯留される湿分によりループシールを構成することで、このループシールにより湿分の吹き上がりを適正に抑制することができる。
請求項6の発明の湿分分離器によれば、流下流路における蒸気排出空間側の端部にガス抜き孔を設けると共に、このガス抜き孔の上方に湿分飛散防止壁を設けたので、流下流路内に圧力勾配が発生したとき、内部の圧力をガス抜き孔から開放することで内部の圧力を均一に維持することができると共に、起動直後に湿分の吹き上がりを湿分飛散防止壁により抑制することができる。
請求項7の発明の湿分分離器によれば、流下流路における蒸気排出空間側の端部に湿分分離エレメントに貫通するガス抜き孔を設けたので、流下流路内に圧力勾配が発生したとき、内部の圧力をガス抜き孔から開放することで内部の圧力を均一に維持することができると共に、この圧力を湿分分離エレメント側に抜くことで、湿分の分離性能を向上することができる。
請求項8の発明の湿分分離器によれば、湿分分離エレメントを、メンテナンス空間により蒸気入口側と奥側の少なくとも2つに分割し、ドレン流通路として、奥側に設けられた湿分分離エレメントの下方における第1仕切壁に形成されたドレン開口と、分割された湿分分離エレメント同士を連通するバイパス流路とを設けたので、蒸気入口側の湿分分離エレメントにより分離された湿分は、バイパス流路を通って奥側の湿分分離エレメントに移動し、ドレン開口からドレン通路に移動することとなり、蒸気入口側に位置するドレン流通路からの湿分の吹き上がりを確実に防止することができる。
請求項9の発明の湿分分離器によれば、蒸気入口近傍に蒸気流動空間を蒸気入口側の空間と奥側の空間とに区画する中間隔壁を設け、蒸気入口側の空間に吹き上がり抑制手段を設けたので、蒸気入口側の空間で発生し易い湿分(ドレン)の吹き上がりを確実に抑制することができる。
請求項10の発明の湿分分離器によれば、胴体を横置き円筒形状とし、長手方向における一端部に蒸気入口を形成し、内部に蒸気入口に連通する2つのマニホールドを挿通し、マニホールドの側部に蒸気の吹出口を複数設け、胴体内の下部に第1仕切壁を固定することで蒸気流動空間とドレン通路を区画し、第1仕切壁上に2つのマニホールドに対応して湿分分離エレメントをそれぞれ設け、各マニホールドの吹出口から吹出された蒸気を各湿分分離エレメントを通過させることで湿分を除去し、湿分が除去された蒸気を蒸気出口に流動させる一方、湿分をドレン流通路からドレン通路を通ってドレン出口に導くので、胴体内に蒸気を効率的に流動して適性に湿分を分離することができる。
請求項11の発明の湿分分離器によれば、胴体の長手方向における他端部から各マニホールドの上方に加熱管を挿通し、胴体内の両側部に湿分分離エレメントを境界とする第2仕切壁を固定することで蒸気供給空間と蒸気排出空間とを区画し、各湿分分離エレメントを通過させることで湿分が除去され蒸気を蒸気排出空間から加熱管に接触して加熱してから蒸気出口に流動するので、湿分を分離した蒸気を加熱してから排出することで、蒸気の有効利用を図ることができる。
図1は、本発明の実施例1に係る湿分分離器を表す要部断面図である。 図2は、実施例1の湿分分離器を表す概略図である。 図3は、実施例1の湿分分離器を表す縦断面図である。 図4は、実施例1の湿分分離器の内部構造を表す切欠斜視図である。 図5は、実施例1の湿分分離器が適用された改良型加圧水型原子力発電プラントの概略構成図である。 図6は、本発明の実施例2に係る湿分分離器を表す要部断面図である。 図7は、本発明の実施例3に係る湿分分離器を表す要部断面図である。 図8は、本発明の実施例4に係る湿分分離器を表す要部断面図である。 図9は、実施例4の湿分分離器におけるドレン流通路を表す概略図である。 図10は、本発明の実施例5に係る湿分分離器を表す要部断面図である。 図11は、本発明の実施例6に係る湿分分離器を表す要部断面図である。 図12は、本発明の実施例7に係る湿分分離器を表す概略図である。 図13は、実施例7の湿分分離器を表す要部断面図である。 図14は、従来の湿分分離器を表す概略図である。 図15は、従来の湿分分離器の要部断面図である。
符号の説明
11 蒸気発生器
12 蒸気タービン
13 冷却水配管
14 高圧タービン
15 低圧タービン
16 発電機
17 湿分分離器
40 胴体
41 蒸気入口
42 蒸気出口
43 ドレン出口
44 加熱管群
46 加熱管
49 マニホールド
50 吹出口
51 第1支持板(第1仕切壁)
52 ドレン通路
53,53a,53b 湿分分離エレメント
55 上支持枠(第2仕切壁)
56 下支持枠(第1仕切壁)
57 第2支持板(第2仕切壁)
58 ジャッキボルト
59 ドレン開口(ドレン流通路)
60,61 塞ぎ板(吹き上がり抑制手段、絞り手段)
62 上部仕切板
63 下部仕切板
64 ダクト
71 ヘダー
72 連通開口
73 ダクト
74 貯留部
75 ガス抜き孔
76 湿分飛散防止壁
77 ガス抜き孔
81 ダクト(ドレン流通路)
91 中間隔壁
1 第1流路(ドレン流通路)
2 第2流路(ドレン流通路)
3 流下流路(ドレン流通路)
4 U字流路(ドレン流通路)
1 蒸気流動空間
21 蒸気供給空間
22 蒸気排出空間
以下に添付図面を参照して、本発明に係る湿分分離器の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る湿分分離器を表す要部断面図、図2は、実施例1の湿分分離器を表す概略図、図3は、実施例1の湿分分離器を表す縦断面図、図4は、実施例1の湿分分離器の内部構造を表す切欠斜視図、図5は、実施例1の湿分分離器が適用された発電プラントの概略構成図である。
実施例の発電プラントは、例えば、軽水を原子炉冷却材及び中性子減速材として使用し、炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水とし、この高温高圧水を蒸気発生器に送って熱交換により蒸気を発生させ、この蒸気をタービン発電機へ送って発電する加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)やこれを改良した改良型加圧水型原子炉(APWR:Advanced Pressurized Water Reactor)に適用することができるが、他の発電プラントにも適用可能である。
即ち、本実施例の発電プラントにおいて、図5に示すように、蒸気発生器11は、蒸気タービン12と冷却水配管13を介して連結されており、この蒸気タービン12は高圧タービン14及び低圧タービン15を有すると共に、発電機16が接続されている。また、高圧タービン14と低圧タービン15との間には、湿分分離器17が設けられており、高圧タービン14と湿分分離器17は低温再熱管18により連結され、湿分分離器17と低圧タービン15は高温再熱管19により連結されている。更に、蒸気タービン12は、復水器20を有しており、冷却水配管21を介して蒸気発生器11に連結されており、この冷却水配管21には復水ポンプ22が設けられている。
従って、蒸気発生器11にて、高圧高温の軽水と熱交換を行って生成された蒸気は、冷却水配管13を通して蒸気タービン12(高圧タービン14から低圧タービン15)に送られ、この蒸気により蒸気タービン12を駆動して発電機16により発電を行う。この場合、蒸気発生器11からの蒸気は、高圧タービン14を駆動した後、湿分分離器17で蒸気に含まれる湿分が除去されると共に加熱されてから低圧タービン15を駆動する。そして、蒸気タービン12を駆動した蒸気は、復水器20で冷却された後、冷却水配管21を通して蒸気発生器11に戻される。
上述した本実施例の湿分分離器17において、図2乃至図4に示すように、胴体40は、横置きの中空円筒形状をなし、一端部が閉塞されて他端部に湿分を含む蒸気(低温再熱蒸気)を導入する蒸気入口41が形成されると共に、上部に湿分が分離されて加熱された蒸気(高温再熱蒸気)を排出する蒸気出口42が形成される一方、下部に蒸気から分離された湿分(ドレン)を排出するドレン出口43が形成されている。そして、図5に示すように、蒸気入口41は、低温再熱管18を介して高圧タービン14に連結され、蒸気出口42は、高温再熱管19を介して低圧タービン15に連結され、ドレン出口43は、図示しないドレン配管を介してドレンタンクに連結されている。
この胴体40は、図2乃至図4に示すように、その長手方向における一端部から加熱管群44が挿通されている。この加熱管群44は、胴体40の外部に位置する蒸気室45と、この蒸気室45から胴体40内に延出されたU字形状をなす複数の加熱管46とから構成されている。この複数の加熱管46は、胴体40の内部に固定された一対の隔壁47及びその間に固定された複数の支持壁48により支持されている。そして、蒸気室45は、内部が上下に分割され、複数の加熱管46の一端部が連結される上側の入口管台45aに、蒸気発生器11の冷却水配管13から分岐された配管が連結される一方、複数の加熱管46の他端部が連結される下側の出口管台45bにドレンタンクに延出されるドレン配管が連結されている。
また、胴体40は、その長手方向における他端部から、加熱管群44の下方の両側に位置して左右一対のマニホールド49が挿通されている。このマニホールド49は、複数の支持壁48を貫通すると共に、先端部が一方の隔壁47に固定されて閉塞している。そして、マニホールド49は、基端部が他方の隔壁47に固定されると共に貫通し、蒸気入口41に連通している。また、マニホールド49は、胴体40の壁面に対向する側部にこの胴体40内へ蒸気を吹き出す複数の吹出口50が形成されている。
胴体40内の下部には、水平な第1支持板51が固定され、この第1支持板51の両側には、2つのマニホールド49に対応して左右一対の湿分分離エレメント53が設けられている。湿分分離エレメント53は、マニホールド49の各吹出口50に対向して位置し、蒸気が通過することで湿分を分離することができる。即ち、この湿分分離エレメント53は、波形をなすセパレータベーン54が所定間隔で多数積層された状態で、上下の支持枠55,56により支持されて構成されている。本実施例では、下支持枠56が第1支持板51の両側部に一体に固定されると共に、胴体40の内壁面に固定されることで、ドレン通路52が区画されており、このドレン通路52の下方に上述したドレン出口43が設けられている。即ち、第1支持板51と下支持枠56により本発明の第1仕切壁が構成されることとなる。
この各湿分分離エレメント53の上部には、左右一対の第2支持板57が立設され、加熱管群44の両側に沿って湾曲するように上方に延出され、上端部が胴体40に連結される一方、下端部が上支持枠55に連結されている。従って、胴体40の内部空間は、上述した第1支持板51と下支持枠56により構成された第1仕切壁により、マニホールド49の吹出口50から吹出された蒸気が湿分分離エレメント53を通過して蒸気出口42に流動する蒸気流動空間S1と、湿分分離エレメント53により分離された湿分をドレン出口43に導くドレン通路52とに区画されている。また、蒸気流動空間S1は、湿分分離エレメント53を境界とする第2支持板57及び上支持枠55により、吹出口50から吹出された蒸気が湿分分離エレメント53に流動する蒸気供給空間S21と、湿分分離エレメント53により湿分が分離された蒸気を蒸気出口42に流動する蒸気排出空間S22とに区画されている。即ち、第2支持板57と上支持枠55により本発明の第2仕切壁が構成されることとなる。
なお、上述した湿分分離エレメント53は、胴体40の長手方向に沿って配設されているが、マニホールド49の蒸気入口41側にて、メンテナンス空間S3により2つの湿分分離エレメント53a,53bの領域に分割されている。そして、各湿分分離エレメント53a,53bは、両者の間に複数のジャッキボルト58が介装されることで支持されている。
そして、この湿分分離エレメント53は、図1に示すように、波形をなす複数のセパレータベーン54が所定間隔で積層され、上下の支持枠55,56により支持されており、マニホールド49の吹出口50から吹き出された蒸気がこの複数のセパレータベーン54の間を通過することで、蒸気に含まれる湿分が衝突して分離される。下支持枠56(第1仕切壁)は、蒸気供給空間S21側に立設する縦壁部56aと、蒸気排出空間S22側に立設する縦壁部56bとを有すると共に、湿分分離エレメント53(蒸気流動空間S1)とドレン通路52とを連通するドレン開口(ドレン流通路)59が形成されており、セパレータベーン54で分離した湿分、つまり、ドレンをこのドレン開口59を通してドレン通路52に排出することができる。
また、本実施例では、胴体40内の圧力変動により、ドレン通路52の湿分がドレン開口59を通して蒸気流動空間S1側に吹き上がるのを抑制する吹き上がり抑制手段及び絞り手段として、下支持枠56の下面にドレン開口59の一部を閉塞するように塞ぎ板60が固定されている。この場合、図2及び図3に示すように、胴体40内にてその長手方向で圧力変動が発生すると、マニホールド49の蒸気入口41側にて、蒸気流動空間S1の圧力がドレン通路52の圧力よりも低くなる現象が顕著となり、ドレン通路52の湿分がドレン開口59を通して蒸気流動空間S1側に吹き上がるおそれがある。そのため、マニホールド49の蒸気入口41側に位置する湿分分離エレメント53、つまり、メンテナンス空間S3により分割された一方の湿分分離エレメント53a,53bが配設された領域Aにて、図1に示すように、ドレン開口59に対して塞ぎ板60を設けている。
ここで、本実施例の湿分分離器17による湿分分離の作用について、図1乃至図5を用いて詳細に説明する。
本実施例の湿分分離器17による湿分分離において、図5に示すように、蒸気発生器11で生成された加熱蒸気は、冷却水配管13を通して蒸気タービン12を構成する高圧タービン14に送られると共に、湿分分離器17に送られる。そして、高圧タービン14を駆動した低温再熱蒸気は、低温再熱管18を通して湿分分離器17に送られ、ここで、蒸気に含まれる湿分が除去されると共に加熱されて高温再熱蒸気となり、高温再熱管19を通して低圧タービン15に送られる。
この湿分分離器17では、図2乃至図4に示すように、蒸気発生器11で生成された加熱蒸気が蒸気室45の入口管台45aから加熱管群44に供給され、胴体40内に配設された複数の加熱管46を通って蒸気室45に戻され、出口管台45bからドレンとして排出される。
一方、高圧タービンからの低温再熱蒸気は、各蒸気入口41からマニホールド49内に供給され、多数の吹出口50から胴体40の蒸気供給空間S21へ吹き出される。この胴体40の蒸気供給空間S21内に吹き出された蒸気は、内壁面に沿って各湿分分離エレメント53に案内される。すると、この湿分分離エレメント53にて、蒸気が波形をなす複数のセパレータベーン54の間を通過することで、この蒸気に含まれる湿分がセパレータベーン54に衝突することで、ドレンとなって分離される。
そして、湿分分離エレメント53により湿分が分離された蒸気は、左右の第2支持板57により区画された蒸気排出空間S22を通って上昇し、複数の加熱管46の間を通過する際に、各加熱管46内を通る加熱蒸気により加熱され、高温再熱蒸気となって蒸気出口42から排出される。一方、湿分分離エレメント53で蒸気から分離された湿分(ドレン)は、ドレン開口59を通ってドレン通路52に流下し、ドレン出口43から外部に排出される。
ところで、本実施例の湿分分離器17では、装置のコンパクト化のために胴体40やマニホールド49の小径化が図られており、マニホールド49内を流動する蒸気の流速が増大し、各吹出口50から吹き出された蒸気がマニホールド49の先端側、つまり、蒸気室45側(図2にて左側)の隔壁47に衝突して静圧回復することから、胴体40内の長手方向で圧力分布が生じる。そして、胴体40の長手方向にて、マニホールド49の蒸気入口41側の圧力に比べて、蒸気が多く流れる先端側の圧力が高くなり、この圧力が多数のドレン開口59を通してドレン通路52に作用する。そのため、胴体40内におけるマニホールド49の蒸気入口41側では、高圧側となるドレン通路52の蒸気が湿分(ドレン)を伴ってドレン開口59から低圧側となる湿分分離エレメント53側へ吹き上がり、この湿分分離エレメント53による湿分分離性能を低下させてしまう。
しかし、本実施例では、胴体40内におけるマニホールド49の蒸気入口41側にて、下支持枠56の下面に塞ぎ板60を固定することで、ドレン開口59の一部を閉塞している。本実施例では、塞ぎ板60が吹き上がり抑制手段に相当しており、従って、マニホールド49の各吹出口50から胴体40に吹き出された蒸気により圧力分布が生じ、胴体40内におけるマニホールド49の蒸気入口41側にて、ドレン通路52の蒸気がドレン開口59を通って湿分分離エレメント53側へ吹き上がろうとしても、塞ぎ板60によりドレン開口59の開口面積が小さくなって流動抵抗が大きくなっていることから、湿分を伴った蒸気の吹き上がりが抑制され、湿分分離エレメント53による湿分分離性能の低下が抑制される。
このように実施例1の湿分分離器17にあっては、胴体40の長手方向における一端部から加熱管群44を挿通し、他端部に低温再熱蒸気の蒸気入口41を設け、内部に蒸気入口41に連通するマニホールド49を配設し、このマニホールド49の側部に蒸気の吹出口50を複数設け、胴体40内の下部に第1支持板51及び下支持枠56を固定することで蒸気流動空間S1とドレン通路52を区画し、マニホールド49に対応して湿分分離エレメント53を設け、湿分分離エレメント53により湿分が除去された蒸気を加熱管群44により加熱して高温再熱蒸気として蒸気出口42に流動させる一方、湿分をドレン開口59からドレン通路52を通してドレン出口43に導くように構成し、ドレン開口59の一部を閉塞する塞ぎ板60を設けている。
従って、マニホールド49の吹出口50から胴体40内に導入された湿分を含む蒸気は、湿分分離エレメント53を通過することで湿分が分離され、この湿分が分離された蒸気は加熱後に蒸気出口42から排出される一方、湿分は、ドレン開口59からドレン通路52に流下してドレン出口43から排出される。このとき、胴体40の蒸気流動空間S1にて蒸気の圧力分布が発生し、蒸気流動空間S1とドレン通路52との間に圧力差が生じたとしても、ドレン開口59の一部が塞ぎ板60により閉塞され、ドレン開口59の開口面積が小さくなって流動抵抗が大きくなっていることから、ドレン通路52から湿分分離エレメント53側への湿分を伴った蒸気の逆流を抑制することができ、湿分分離性能を向上することができる。
また、本実施例では、胴体40内におけるマニホールド49の蒸気入口41側にて、下支持枠56の下面に塞ぎ板60を固定してドレン開口59の一部を閉塞している。従って、胴体40やマニホールド49の小径化によりマニホールド49の各吹出口50から胴体40に吹き出された蒸気により圧力分布が生じ、胴体40内におけるマニホールド49の蒸気入口41側にて、ドレン通路52の蒸気がドレン開口59を通って湿分分離エレメント53側へ吹き上がろうとしても、塞ぎ板60によりドレン開口59の一部が閉塞されているため、湿分を伴った蒸気の吹き上がりが抑制され、湿分分離エレメント53による湿分分離性能の低下を抑制することができると共に、装置の小型化を可能とすることができる。
そして、湿分分離エレメント53で分離した湿分をドレン通路52に流すドレン流通路として、下支持枠56(第1仕切壁)にドレン開口59を形成し、吹き上がり抑制手段として絞り手段を構成する塞ぎ板60設けている。従って、簡単な構成で容易に湿分を含んだ蒸気の吹き上がりを抑制することができる。
また、胴体40を横置き円筒形状とし、内部に2つのマニホールド49を配設すると共に、このマニホールド49に対応して2つの湿分分離エレメント53を配設し、胴体40内に各マニホールド49の上方に加熱管群44を配設し、各マニホールド49の吹出口50から吹出された低温再熱蒸気を各湿分分離エレメント53を通過させることで湿分を除去し、湿分が除去された蒸気を加熱してから蒸気出口42に流動させる一方、湿分をドレン開口59からドレン通路52を通ってドレン出口43に導くようにしている。従って、胴体40内に蒸気を効率的に流動して適性に湿分を分離することができると共に、湿分を分離した蒸気を加熱してから排出することで、蒸気の有効利用を図ることができる。
図6は、本発明の実施例2に係る湿分分離器を表す要部断面図である。なお、本実施例の湿分分離器における全体構成は、上述した実施例1とほぼ同様であり、図2乃至図4を用いて説明すると共に、この実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2において、図2乃至図4に示すように、湿分分離器17は、胴体40の一端部に蒸気入口41を形成し、上部に蒸気出口42を形成する一方、下部にドレン出口43を形成し、この胴体40の一端部から加熱管群44が挿通され、内部に加熱管群44の下方に2つのマニホールド49が挿通され、胴体40内の下部に第1支持板51及び下支持枠56が固定されることで蒸気流動空間S1とドレン通路52が区画され、各マニホールド49の吹出口50に対応して湿分分離エレメント53が設けられ、各湿分分離エレメント53における上支持枠55の上部に第2支持板57が立設されることで、上支持枠55と第2支持板57により蒸気流動空間S1が蒸気供給空間S21と蒸気排出空間S22とに区画されて構成されている。
この湿分分離エレメント53は、波形をなす複数のセパレータベーン54が所定間隔で積層され、上下の支持枠55,56により支持されており、マニホールド49の蒸気入口41側に対してその先端部側にて、下支持枠56に湿分分離エレメント53とドレン通路52とを連通するドレン開口59が形成されており、セパレータベーン54で分離した湿分をこのドレン開口59を通してドレン通路52に排出することができる。
また、本実施例では、図6に示すように、マニホールド49の蒸気入口41側の領域Aに位置する湿分分離エレメント53において、下支持枠56にドレン開口が形成されていない。そして、この領域Aの湿分分離エレメント53において、ドレン流通路として、蒸気供給空間S21とドレン通路52とを連通する鉤形状をなす第1流路P1と、湿分分離エレメント53(蒸気排出空間S22)とこの第1流路P1とを連通する第2流路P2とを設けている。
即ち、第1支持板51の端部に連結された湿分分離エレメント53にて、下支持枠56における蒸気供給空間S21側の縦壁部56aには、断面が逆L字形状をなす上部仕切板62が固定される一方、胴体40におけるドレン通路52側の内壁面には、下部仕切板63が固定されており、上部仕切板62の下端部が胴体40の内壁面に所定の隙間を開けて接近し、下部仕切板63の上端部が上部仕切板62の下端部より上方に位置することで、蒸気供給空間S21とドレン通路52とを連通する鉤形状をなす第1流路P1が形成される。また、下支持枠56における蒸気供給空間S21側の縦壁部56aには、箱型水平形状をなすダクト64が固定されると共に、このダクト64に対応する縦壁部56aに連通開口65が形成されている。そして、ダクト64の端部が上部仕切板62に固定されることで、湿分分離エレメント53と第1流路P1とを連通する第2流路P2が形成される。なお、上部仕切板62及び下部仕切板63により構成される第1流路P1と、ダクト64により構成される第2流路P2は、一端部が各流路P1、P2同士連通する一方、他端部が閉塞されている。
このように構成された実施例2の湿分分離器17にて、図3及び図6に示すように、加熱蒸気が加熱管群44に供給されて胴体40内を循環する一方、低温再熱蒸気が各マニホールド49内に供給され、多数の吹出口50から胴体40の蒸気供給空間S21へ吹き出される。すると、この蒸気供給空間S21に吹き出された蒸気は、胴体40の内壁面に沿って各湿分分離エレメント53に案内され、複数のセパレータベーン54の間を通過することで、この蒸気に含まれる湿分がドレンとなって分離される。
そして、湿分分離エレメント53により湿分が分離された蒸気は、左右の第2支持板57により区画された蒸気排出空間S22を通って上昇し、複数の加熱管46の間を通過する際に加熱され、高温再熱蒸気となって蒸気出口42から排出される。一方、湿分分離エレメント53で蒸気から分離された湿分(ドレン)は、ドレン開口59を通ってドレン通路52に流下し、ドレン出口43から外部に排出される。
この場合、マニホールド49の蒸気入口41側に位置する湿分分離エレメント53では、ドレン開口59がないため、第2流路P2及び第1流路P1を通ってドレン通路52に流下し、ドレン出口43から外部に排出される。即ち、マニホールド49の蒸気入口41側に位置する湿分分離エレメント53にて、蒸気から分離された湿分(ドレン)は、連通開口65からダクト64内の第2流路P2に流れ、この第2流路P2から上部仕切板62と下部仕切板63により構成された第1流路P1を通ってドレン通路52に流下し、ドレン出口43から外部に排出される。
そのため、マニホールド49の各吹出口50から胴体40に吹き出された蒸気により圧力分布が生じ、胴体40内におけるマニホールド49の蒸気入口41側にて、ドレン通路52の蒸気が湿分分離エレメント53側へ吹き上がろうとしても、第1流路P1及び第2流路P2を通って湿分分離エレメント53側に吹き上がるのは困難であり、湿分を伴った蒸気の吹き上がりが阻止され、湿分分離エレメント53による湿分分離性能の低下が抑制される。そして、湿分分離エレメント53で蒸気から分離された湿分は、連通開口65から第2流路P2及び第1流路P1を通ってドレン通路52に流下することとなり、ドレン出口43から適正に排出される。
なお、マニホールド49の吹出口50から胴体40の蒸気供給空間S21へ吹き出された低温再熱蒸気は、胴体40の内壁面に沿って湿分分離エレメント53に案内されるが、蒸気が胴体40の内壁面に衝突したときに、この蒸気に含まれる一部の湿分が分離されてドレンとなり、胴体40の内壁面を伝って流れる。このドレンは、上部仕切板62と下部仕切板63により構成された第1流路P1を通ってドレン通路52に流下し、ドレン出口43から外部に排出される。
このように実施例2の湿分分離器17にあっては、マニホールド49の蒸気入口41側の領域Aに設けられた湿分分離エレメント53において、蒸気供給空間S21とドレン通路52とを連通する鉤形状をなす第1流路P1を設けると共に、湿分分離エレメント53とこの第1流路P1とを連通する第2流路P2を設けている。
従って、マニホールド49の吹出口50から胴体40内に導入された湿分を含む蒸気は、湿分分離エレメント53を通過することで湿分が分離され、この湿分が分離された蒸気は加熱後に蒸気出口42から排出される一方、湿分は、ドレン開口59からドレン通路52に流下してドレン出口43から排出される。このとき、マニホールド49の蒸気入口41側にある湿分分離エレメント53では、ドレン開口59がないため、湿分は、第2流路P2及び第1流路P1からドレン通路52に流下してドレン出口43から排出される。そのため、胴体40の蒸気流動空間S1にて蒸気の圧力分布が発生し、蒸気流動空間S1とドレン通路52との間に圧力差が生じたとしても、ドレン通路52から湿分分離エレメント53側への湿分を伴った蒸気の逆流を抑制することができ、湿分分離性能を向上することができる。また、分離された湿分は、連通開口65から第2流路P2及び第1流路P1を通ってドレン通路52に排出されることとなり、湿分分離エレメント53内に滞留して湿分分離性能を低下させることもない。
図7は、本発明の実施例3に係る湿分分離器を表す要部断面図である。なお、本実施例の湿分分離器における全体構成は、上述した実施例1とほぼ同様であり、図2乃至図4を用いて説明すると共に、この実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例3において、図2乃至図4に示すように、湿分分離器17は、胴体40の一端部に蒸気入口41を形成し、上部に蒸気出口42を形成する一方、下部にドレン出口43を形成し、この胴体40の一端部から加熱管群44が挿通され、内部に加熱管群44の下方に2つのマニホールド49が挿通され、胴体40内の下部に第1支持板51及び下支持枠56が固定されることで蒸気流動空間S1とドレン通路52が区画され、各マニホールド49の吹出口50に対応して湿分分離エレメント53が設けられ、各湿分分離エレメント53における上支持枠55の上部に第2支持板57が立設されることで、上支持枠55と第2支持板57により蒸気流動空間S1が蒸気供給空間S21と蒸気排出空間S22とに区画されて構成されている。
この湿分分離エレメント53は、波形をなす複数のセパレータベーン54が所定間隔で積層され、上下の支持枠55,56により支持されており、マニホールド49の蒸気入口41側に対してその先端部側にて、下支持枠56に湿分分離エレメント53とドレン通路52とを連通するドレン開口59が形成されており、セパレータベーン54で分離した湿分をこのドレン開口59を通してドレン通路52に排出することができる。
また、本実施例では、図7に示すように、マニホールド49の蒸気入口41側の領域Aに位置する湿分分離エレメント53において、下支持枠56にドレン開口が形成されていない。そして、この領域Aの湿分分離エレメント53において、ドレン流通路として、湿分分離エレメント53(蒸気排出空間S22)の下方における第1支持板51を貫通する流下流路P3と、流下流路P3におけるドレン通路52側の端部に設けられたU字流路P4とを設けている。
即ち、第1支持板51の端部における湿分分離エレメント53にて、下支持枠56における蒸気排出空間S22側の縦壁部56bには、第1支持板51上に箱型水平形状をなすヘダー71が固定されると共に、このヘダー71に対応する縦壁部56aに連通開口72が形成されている。また、ヘダー71の下部には、第1支持板51を貫通するダクト73が設けられ、上端部がヘダー71に連通する一方、下端部に上方に開口する貯留部74が形成され、この貯留部74にガス抜き孔75が形成されている。そして、ヘダー71及びダクト73により流下流路P3が構成される一方、ダクト73及び貯留部74によりU字流路P4が構成されている。
上述したヘダー71は、その箱型形状の上部にガスを貯める空間を確保して、ドレンの円滑な流れを確保することを目的としている。即ち、箱型形状の上部にガスを貯める空間を確保する十分な高さを取り、且つガス抜き孔78を設けることで,ヘダー71内の胴体40の長手方向に均圧なガス空間を確保して、連通開口72におけるドレン逆流を抑制するためである。また、運転開始時において、貯留部74にドレンが溜まるまでの間、貯留部74内のガスをガス貯め空間に抜いて、連通開口72からドレンが流入し易くするためでもある。
このヘダー71の高さが十分に取れない場合、ヘダー71内でドレンがガス抜き穴78を閉塞し,ヘダー71内の圧力が上昇するため、ダクト73内を流下するドレンの流れを乱すことになる。また、連通開口72から円滑なドレンの流入を阻害する原因にもなる。
また、連通開口72は、胴体40の長手方向で一対の隔壁47の間に一定間隔で配置され、ヘダー71は胴体40の長手方向に連通開口72が配置されている範囲に設けられる。ダクト73は、ヘダー71の長手方向の全長に渡って設ける必要はない。複数の連通開口72に対応した位置に1つのヘダー71を設置することが望ましい。胴体40の長手方向に幅広のダクトを設けると、ダクト内で長手方向にドレンの液勾配が付いてシール高さが不均一となり、湿分(ドレン)を伴った蒸気が、ドレン通路52側からダクト73を経由してヘダー71側へ吹き上がり易くなるからである。
このように構成された実施例3の湿分分離器17にて、図3及び図7に示すように、加熱蒸気が加熱管群44に供給されて胴体40内を循環する一方、低温再熱蒸気が各マニホールド49内に供給され、多数の吹出口50から胴体40の蒸気供給空間S21へ吹き出される。すると、この蒸気供給空間S21に吹き出された蒸気は、胴体40の内壁面に沿って各湿分分離エレメント53に案内され、複数のセパレータベーン54の間を通過することで、この蒸気に含まれる湿分がドレンとなって分離される。
そして、湿分分離エレメント53により湿分が分離された蒸気は、左右の第2支持板57により区画された蒸気排出空間S22を通って上昇し、複数の加熱管46の間を通過する際に加熱され、高温再熱蒸気となって蒸気出口42から排出される。一方、湿分分離エレメント53で蒸気から分離された湿分(ドレン)は、ドレン開口59を通ってドレン通路52に流下し、ドレン出口43から外部に排出される。
この場合、マニホールド49の蒸気入口41側に位置する湿分分離エレメント53では、ドレン開口59がないため、流下流路P3及びU字流路P4を通ってドレン通路52に流下し、ドレン出口43から外部に排出される。即ち、マニホールド49の蒸気入口41側に位置する湿分分離エレメント53にて、蒸気から分離された湿分(ドレン)は、連通開口72からヘダー71及びダクト73内の流下流路P3に流れ、この流下流路P3から下方の貯留部74に一時的に貯留された後、この貯留部74の開口部からドレン通路52に流下し、ドレン出口43から外部に排出される。このとき、ダクト73及び貯留部74におけるU字流路P4には、ループシールが形成され、本実施例での吹き上がり抑制手段が構成される。
そのため、マニホールド49の各吹出口50から胴体40に吹き出された蒸気により圧力分布が生じ、胴体40内におけるマニホールド49の蒸気入口41側にて、ドレン通路52の蒸気が湿分分離エレメント53側へ吹き上がろうとしても、U字流路P4及び流下流路P3を通って湿分分離エレメント53側に吹き上がるのは困難であり、湿分を伴った蒸気の吹き上がりが阻止され、湿分分離エレメント53による湿分分離性能の低下が抑制される。そして、湿分分離エレメント53で蒸気から分離された湿分は、連通開口72から流下流路P3及びU字流路P4を通ってドレン通路52に流下することとなり、ドレン出口43から適正に排出される。この場合、U字流路P4にループシールが形成されることで、ドレン通路52の蒸気がU字流路P4及び流下流路P3を通って湿分分離エレメント53側へ吹き上がることが阻止され、湿分分離エレメント53による湿分分離性能の低下が抑制される。
このように実施例3の湿分分離器17にあっては、マニホールド49の蒸気入口41側の領域Aに設けられた湿分分離エレメント53において、湿分分離エレメント53の下方における第1支持板51を貫通する流下流路P3と、流下流路P3におけるドレン通路52側の端部に設けられたU字流路P4とを設けている。
従って、マニホールド49の吹出口50から胴体40内に導入された湿分を含む蒸気は、湿分分離エレメント53を通過することで湿分が分離され、この湿分が分離された蒸気は加熱後に蒸気出口42から排出される一方、湿分は、ドレン開口59からドレン通路52に流下してドレン出口43から排出される。このとき、マニホールド49の蒸気入口41側にある湿分分離エレメント53では、ドレン開口59がないため、湿分は、流下流路P3及びU字流路P4からドレン通路52に流下してドレン出口43から排出される。そのため、胴体40の蒸気流動空間S1にて蒸気の圧力分布が発生し、蒸気流動空間S1とドレン通路52との間に圧力差が生じたとしても、U字流路P4にループシールが形成されていることから、ドレン通路52から湿分分離エレメント53側への湿分を伴った蒸気の逆流を抑制することができ、湿分分離性能を向上することができる。また、分離された湿分は、連通開口72から流下流路P3及びU字流路P4を通ってドレン通路52に排出されることとなり、湿分分離エレメント53内に滞留して湿分分離性能を低下させることもない。
また、湿分分離エレメント53で分離した湿分をドレン通路52に排出する流下流路P3及びU字流路P4を、湿分分離エレメント53より蒸気排出空間S22側に設けている。従って、第1支持板51から胴体40の内壁面までに十分な高さを確保することで、貯留部74の貯留されるドレンの高さを確保することができ、ドレン通路52からU字流路P4及び流下流路P3を通って湿分分離エレメント53側へ吹き上がる蒸気の逆流を確実に阻止することができる。
図8は、本発明の実施例4に係る湿分分離器を表す要部断面図、図9は、実施例4の湿分分離器におけるドレン流通路を表す概略図である。なお、本実施例の湿分分離器における全体構成は、上述した実施例1とほぼ同様であり、図2乃至図4を用いて説明すると共に、この実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例4において、図8及び図9に示すように、湿分分離エレメント53は、波形をなす複数のセパレータベーン54が所定間隔で積層され、上下の支持枠55,56により支持されており、下支持枠56(第1仕切壁)に湿分分離エレメント53とドレン通路52とを連通するドレン開口59が形成されており、セパレータベーン54で分離した湿分をこのドレン開口59を通してドレン通路52に排出することができる。
また、本実施例では、図8に示すように、マニホールド49の蒸気入口41側の領域Aに位置する湿分分離エレメント53において、下支持枠56にドレン開口が形成されていない。そして、この領域Aの湿分分離エレメント53において、ドレン流通路として、湿分分離エレメント53(蒸気排出空間S22)の下方における第1支持板51を貫通する流下流路P3と、流下流路P3におけるドレン通路52側の端部に設けられたU字流路P4とを設けている。また、この流下流路P3における蒸気排出空間S22側の端部にガス抜き孔75が設けられると共に、このガス抜き孔76の上方に湿分飛散防止壁77が設けられている。
即ち、第1支持板51の端部における湿分分離エレメント53にて、下支持枠56における蒸気排出空間S22側の縦壁部56bには、第1支持板51上に箱型水平形状をなすヘダー71が固定されると共に、このヘダー71に対応する縦壁部56aに連通開口72が形成されている。また、ヘダー71の下部には、第1支持板51を貫通するダクト73が設けられ、上端部がヘダー71に連通する一方、下端部に上方に開口する貯留部74が形成されている。そして、ヘダー71及びダクト73により流下流路P3が構成される一方、ダクト73及び貯留部74によりU字流路P4が構成されている。更に、ヘダー71の上面部には、蒸気排出空間S22に開口する複数のガス抜き孔75が形成されることで、流下流路P3の上端部が蒸気排出空間S22に連通することとなる。そして、ヘダー71の上面部には、このガス抜き孔75の上方を覆うように湿分飛散防止壁77が形成されている。このヘダー71の基本的な考え方は、実施例3と同様である。
このように構成された実施例4の湿分分離器17にて、蒸気供給空間S21へ吹き出された蒸気は、湿分分離エレメント53により湿分がドレンとなって分離され、蒸気は、左右の第2支持板57により区画された蒸気排出空間S22を通って上昇し、加熱されてから高温再熱蒸気となって排出される。一方、湿分分離エレメント53で蒸気から分離された湿分(ドレン)は、ドレン開口59を通ってドレン通路52に流下し、ドレン出口43から外部に排出される。
この場合、マニホールド49の蒸気入口41側に位置する湿分分離エレメント53では、ドレン開口59がないため、流下流路P3及びU字流路P4を通ってドレン通路52に流下し、ドレン出口43から外部に排出される。即ち、マニホールド49の蒸気入口41側に位置する湿分分離エレメント53にて、蒸気から分離された湿分(ドレン)は、連通開口72からヘダー71及びダクト73内の流下流路P3に流れ、この流下流路P3から下方の貯留部74に一時的に貯留された後、この貯留部74の開口部からドレン通路52に流下し、ドレン出口43から外部に排出される。このとき、ダクト73及び貯留部74におけるU字流路P4には、ループシールが形成される。
そのため、マニホールド49の各吹出口50から胴体40に吹き出された蒸気により圧力分布が生じ、胴体40内におけるマニホールド49の蒸気入口41側にて、ドレン通路52の蒸気が湿分分離エレメント53側へ吹き上がろうとしても、U字流路P4及び流下流路P3を通って湿分分離エレメント53側に吹き上がるのは困難であり、湿分を伴った蒸気の吹き上がりが阻止され、湿分分離エレメント53による湿分分離性能の低下が抑制される。そして、湿分分離エレメント53で蒸気から分離された湿分は、連通開口72から流下流路P3及びU字流路P4を通ってドレン通路52に流下することとなり、ドレン出口43から適正に排出される。この場合、U字流路P4にループシールが形成されることで、ドレン通路52の蒸気がU字流路P4及び流下流路P3を通って湿分分離エレメント53側へ吹き上がることが阻止され、湿分分離エレメント53による湿分分離性能の低下が抑制される。
また、貯留部74にドレンが溜まるまでは、U字流路P4にループシールを形成することができず、ドレン通路52の蒸気がU字流路P4及び流下流路P3を通って湿分分離エレメント53側へ吹き上がるおそれがある。ところが、本実施例では、流下流路P3の上方に位置するヘダー71にガス抜き孔76が形成されると共に、湿分飛散防止壁77が形成されている。そのため、ドレン通路52の蒸気がU字流路P4及び流下流路P3を通って上昇しても、湿分飛散防止壁77に衝突して蒸気排出空間S22への吹き上がりを抑制することができる。また、ガス抜き孔76によりヘダー71の内部の圧力を開放することで、U字流路P4及び流下流路P3の圧力を常時均一に維持することができる。
このように実施例4の湿分分離器17にあっては、マニホールド49の蒸気入口41側の領域Aに設けられた湿分分離エレメント53において、湿分分離エレメント53の下方における第1支持板51を貫通する流下流路P3と、流下流路P3におけるドレン通路52側の端部に設けられたU字流路P4とを設け、流下流路P3における蒸気排出空間S22側の端部にガス抜き孔76を設けると共に、このガス抜き孔76の上方に湿分飛散防止壁77を設けている。
従って、マニホールド49の蒸気入口41側にある湿分分離エレメント53では、ドレン開口59がないため、湿分は、流下流路P3及びU字流路P4からドレン通路52に流下してドレン出口43から排出される。そのため、胴体40の蒸気流動空間S1にて蒸気の圧力分布が発生し、蒸気流動空間S1とドレン通路52との間に圧力差が生じたとしても、U字流路P4にループシールが形成されていることから、ドレン通路52から湿分分離エレメント53側への湿分を伴った蒸気の逆流を抑制することができ、湿分分離性能を向上することができる。また、ループシールの形成以前は、ドレン通路52の蒸気が湿分飛散防止壁77に衝突して蒸気排出空間S22への吹き上がりを抑制することができ、このとき、ガス抜き孔75により流下流路P3及びU字流路P4の圧力をガス抜き孔75から開放することで、U字流路P4及び流下流路P3の圧力を常時均一に維持することができる。
図10は、本発明の実施例5に係る湿分分離器を表す要部断面図である。なお、本実施例の湿分分離器における全体構成は、上述した実施例1とほぼ同様であり、図2乃至図4を用いて説明すると共に、この実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例5において、図10に示すように、湿分分離エレメント53は、波形をなす複数のセパレータベーン54が所定間隔で積層され、上下の支持枠55,56により支持されており、下支持枠56(第1支持壁)に湿分分離エレメント53とドレン通路52とを連通するドレン開口59が形成されており、セパレータベーン54で分離した湿分をこのドレン開口59を通してドレン通路52に排出することができる。
また、本実施例では、マニホールド49の蒸気入口41側の領域Aに位置する湿分分離エレメント53において、下支持枠56にドレン開口が形成されていない。そして、この領域Aの湿分分離エレメント53において、ドレン流通路として、湿分分離エレメント53(蒸気排出空間S22)の下方における第1支持板51を貫通する流下流路P3と、流下流路P3におけるドレン通路52側の端部に設けられたU字流路P4とを設けている。また、この流下流路P3における蒸気排出空間S22側の端部に湿分分離エレメント53に貫通するガス抜き孔78が設けられている。
即ち、第1支持板51の端部における湿分分離エレメント53にて、下支持枠56における蒸気排出空間S22側の縦壁部56bには、第1支持板51上に箱型水平形状をなすヘダー71が固定されると共に、このヘダー71に対応する縦壁部56aに連通開口72が形成されている。また、ヘダー71の下部には、第1支持板51を貫通するダクト73が設けられ、上端部がヘダー71に連通する一方、下端部に上方に開口する貯留部74が形成されている。そして、ヘダー71及びダクト73により流下流路P3が構成される一方、ダクト73及び貯留部74によりU字流路P4が構成されている。更に、ヘダー71に対応する縦壁部56bには、連通開口72の上方に位置してガス抜き孔78が形成されることで、流下流路P3の上端部が湿分分離エレメント53に連通することとなる。ヘダー71の基本的な考え方は、実施例3と同じである。
このように構成された実施例5の湿分分離器17にて、蒸気供給空間S21へ吹き出された蒸気は、湿分分離エレメント53により湿分がドレンとなって分離され、蒸気は、左右の第2支持板57により区画された蒸気排出空間S22を通って上昇し、加熱されてから高温再熱蒸気となって排出される。一方、湿分分離エレメント53で蒸気から分離された湿分(ドレン)は、ドレン開口59を通ってドレン通路52に流下し、ドレン出口43から外部に排出される。
この場合、マニホールド49の蒸気入口41側に位置する湿分分離エレメント53では、ドレン開口59がないため、流下流路P3及びU字流路P4を通ってドレン通路52に流下し、ドレン出口43から外部に排出される。即ち、マニホールド49の蒸気入口41側に位置する湿分分離エレメント53にて、蒸気から分離された湿分(ドレン)は、連通開口72からヘダー71及びダクト73内の流下流路P3に流れ、この流下流路P3から下方の貯留部74に一時的に貯留された後、この貯留部74の開口部からドレン通路52に流下し、ドレン出口43から外部に排出される。このとき、ダクト73及び貯留部74におけるU字流路P4には、ループシールが形成され、本実施例での吹き上がり抑制手段が構成される。
そのため、マニホールド49の各吹出口50から胴体40に吹き出された蒸気により圧力分布が生じ、胴体40内におけるマニホールド49の蒸気入口41側にて、ドレン通路52の蒸気が湿分分離エレメント53側へ吹き上がろうとしても、U字流路P4及び流下流路P3を通って湿分分離エレメント53側に吹き上がるのは困難であり、湿分を伴った蒸気の吹き上がりが阻止され、湿分分離エレメント53による湿分分離性能の低下が抑制される。そして、湿分分離エレメント53で蒸気から分離された湿分は、連通開口72から流下流路P3及びU字流路P4を通ってドレン通路52に流下することとなり、ドレン出口43から適正に排出される。この場合、U字流路P4にループシールが形成されることで、ドレン通路52の蒸気がU字流路P4及び流下流路P3を通って湿分分離エレメント53側へ吹き上がることが阻止され、湿分分離エレメント53による湿分分離性能の低下が抑制される。
また、貯留部74にドレンが溜まるまでは、U字流路P4にループシールを形成することができず、ドレン通路52の蒸気がU字流路P4及び流下流路P3を通って湿分分離エレメント53側へ吹き上がるおそれがある。ところが、本実施例では、流下流路P3の上方に位置するヘダー71に湿分分離エレメント53に連通するガス抜き孔78が形成されている。そのため、ドレン通路52の蒸気がU字流路P4及び流下流路P3を通って上昇しても、湿分分離エレメント53に供給されて再び湿分が分離されることとなる。また、ガス抜き孔78によりヘダー71の内部の圧力を開放することで、U字流路P4及び流下流路P3の圧力を常時均一に維持することができる。
このように実施例5の湿分分離器17にあっては、マニホールド49の蒸気入口41側の領域Aに設けられた湿分分離エレメント53において、湿分分離エレメント53の下方における第1支持板51を貫通する流下流路P3と、流下流路P3におけるドレン通路52側の端部に設けられたU字流路P4とを設け、流下流路P3の上方に湿分分離エレメント53に連通するガス抜き孔78を設けている。
従って、マニホールド49の蒸気入口41側にある湿分分離エレメント53では、ドレン開口59がないため、湿分は、流下流路P3及びU字流路P4からドレン通路52に流下してドレン出口43から排出される。そのため、胴体40の蒸気流動空間S1にて蒸気の圧力分布が発生し、蒸気流動空間S1とドレン通路52との間に圧力差が生じたとしても、U字流路P4にループシールが形成されていることから、ドレン通路52から湿分分離エレメント53側への湿分を伴った蒸気の逆流を抑制することができ、湿分分離性能を向上することができる。また、ループシールの形成以前は、ドレン通路52の蒸気がU字流路P4及び流下流路P3を通ってガス抜き孔78から湿分分離エレメント53に戻されるため、再び、蒸気から湿分を分離して処理することができ、このとき、流下流路P3及びU字流路P4の圧力も開放されることで、U字流路P4及び流下流路P3の圧力を常時均一に維持することができる。
図11は、本発明の実施例6に係る湿分分離器を表す要部断面図である。なお、本実施例の湿分分離器における全体構成は、上述した実施例1とほぼ同様であり、図2乃至図4を用いて説明すると共に、この実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例6において、図11に示すように、湿分分離エレメント53は、胴体40の第1支持板51上にその長手方向に沿って配設されており、メンテナンス空間S3によりマニホールド49の蒸気入口41側に位置する湿分分離エレメント53aと、マニホールド49の先端側に位置する湿分分離エレメント53bとに分割されており、各湿分分離エレメント53a,53bは、両者の間に複数のジャッキボルト58が介装されることで支持されている。そして、この湿分分離エレメント53の下方に位置する第1支持板51には、ドレン通路52に連通する複数のドレン開口59が形成されており、蒸気から分離した湿分をこのドレン開口59を通してドレン通路52に排出することができる。
また、マニホールド49の蒸気入口41側に位置する湿分分離エレメント53aに対して、第1支持板51の下面に吹き上がり抑制手段としての塞ぎ板61を固定することで、このドレン開口59を閉塞している。一方、マニホールド49の先端側に位置する湿分分離エレメント53bに対しては、塞ぎ板61を固定せずにドレン開口59を開放している。そして、メンテナンス空間S3の下部にバイパス流路としてのダクト81を固定することで、分割された湿分分離エレメント53a,53bの下端部同士を連通しており、湿分分離エレメント53aで分離した湿分をダクト81を通して湿分分離エレメント53bに流動し、開放されているドレン開口59からドレン通路52に排出可能としている。
このように構成された実施例6の湿分分離器17にて、蒸気供給空間S21へ吹き出された蒸気は、湿分分離エレメント53により湿分がドレンとなって分離され、蒸気は、左右の第2支持板57により区画された蒸気排出空間S22を通って上昇し、加熱されてから高温再熱蒸気となって排出される。一方、湿分分離エレメント53で蒸気から分離された湿分(ドレン)は、ドレン開口59を通ってドレン通路52に流下し、ドレン出口43から外部に排出される。
この場合、マニホールド49の蒸気入口41側に位置するドレン開口59は、塞ぎ板61が固定されることで閉塞しているため、湿分分離エレメント53aで分離した湿分は、第1支持板51上を流れ、ダクト81を通って湿分分離エレメント53bに流動し、開放されているドレン開口59からドレン通路52に排出される。そのため、マニホールド49の各吹出口50から胴体40に吹き出された蒸気により圧力分布が生じ、胴体40内におけるマニホールド49の蒸気入口41側にて、ドレン通路52の蒸気がドレン開口59を通って湿分分離エレメント53側へ吹き上がろうとしても、マニホールド49の蒸気入口41側に位置するドレン開口59は塞ぎ板61により閉塞されているため、湿分を伴った蒸気の吹き上がりが阻止され、湿分分離エレメント53による湿分分離性能の低下が抑制される。
このように実施例6の湿分分離器17にあっては、メンテナンス空間S3によりマニホールド49の蒸気入口41側に位置する湿分分離エレメント53aと、マニホールド49の先端側に位置する湿分分離エレメント53bとに分割し、各湿分分離エレメント53a,53bの第1支持板51にドレン通路52と連通するドレン開口59を形成し、マニホールド49の蒸気入口41側に位置する湿分分離エレメント53aのドレン開口59を塞ぎ板61により閉塞すると共に、分割された湿分分離エレメント53a,53bの下端部同士をダクト81により連通している。
従って、マニホールド49の蒸気入口41側にある湿分分離エレメント53aでは、ドレン開口59が閉塞されているため、湿分は、ダクト81を通って湿分分離エレメント53bに移動し、開放されたドレン開口59からドレン通路52に排出される。そのため、胴体40の蒸気流動空間S1にて蒸気の圧力分布が発生し、蒸気流動空間S1とドレン通路52との間に圧力差が生じたとしても、ドレン開口59が塞ぎ板61により閉塞されていることから、ドレン通路52から湿分分離エレメント53側への湿分を伴った蒸気の逆流を抑制することができ、湿分分離性能を向上することができる。また、湿分分離エレメント53aで分離された湿分は、湿分分離エレメント53b側のドレン開口59からドレン通路52に排出されることとなり、湿分分離エレメント53内に滞留して湿分分離性能を低下させることもない。
図12は、本発明の実施例7に係る湿分分離器を表す概略図、図13は、実施例7の湿分分離器を表す要部断面図である。なお、本実施例の湿分分離器における全体構成は、上述した実施例1とほぼ同様であり、図2乃至図4を用いて説明すると共に、この実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例7では、低温再熱蒸気が蒸気排出空間S22側から蒸気供給空間側S21へ逆流する現象を防止するため、蒸気排出空間S22内に中間隔壁を設けている。即ち、胴体の蒸気入口近傍に蒸気流動空間を蒸気入口側の空間と奥側の空間とに区画するように中間隔壁を設け、蒸気入口側の空間に吹き上がり抑制手段を設けている。
具体的に説明すると、実施例7において、図2乃至図4に示すように、湿分分離器17では、装置のコンパクト化のために、胴体40やマニホールド49の小径化が図られている。そのため、マニホールド49内を流動する蒸気の流速が増大し、各吹出口50から吹き出された蒸気が、マニホールド49の先端部側、つまり、蒸気室45側(図2で左側)の隔壁47に衝突して静圧回復し、胴体40内の長手方向で圧力分布が生じる。そのため、蒸気供給空間側S21では、胴体40の長手方向で、マニホールド49の蒸気入口41側の圧力に比べて、蒸気が多く流れるマニホールド49の先端部側(蒸気室45側)の圧力が高くなる。
胴体40の長手方向に生じた圧力分布が影響して、蒸気排出空間S22でも蒸気入口41側で低く、マニホールド49の先端部側(蒸気室45側)で高くなる。そのため、蒸気供給空間S21側から湿分分離エレメント53を通過して蒸気排出空間S22に流入した低温再生蒸気の一部が、蒸気排出空間S22内を長手方向にマニホールド49の先端部側(蒸気室45側)から蒸気入口41側に向けて流れ、蒸気入口41側付近では、湿分分離エレメント53を経て蒸気供給空間S21側へ逆流する現象が生ずる。この逆流現象は湿分分離器の効率を低下させるため、逆流を防止する必要がある。そのため、図12及び図13に示すように、蒸気排出空間S22に中間隔壁91を立設させ、蒸気が蒸気排出空間S22内を長手方向にマニホールド49の先端部側(蒸気室45側)から蒸気入口41側へ流れるのを防いでいる。なお、胴体40内での圧力分布の発生により、ドレン通路52内の圧力が上がるのは、他の実施例と同じ状況である。
中間隔壁91は、図12に示すように、胴体40に設けた一対の隔壁47の間に挟まれた蒸気排出空間S22内に1箇所設けられる。この中間隔壁91は、胴体40の長手方向に対して垂直面を形成し、胴体40の断面視で、第1支持板51、第2支持板57及び加熱管群44で囲まれた蒸気排出空間S22の全面を覆っている。
本実施例の要部断面構造を詳述すれば、図13示すように、中間隔壁91と蒸気入口41側の隔壁47に囲まれた蒸気排出空間S22(図12のBで示す範囲、図13の右側断面)では、前述した実施例5と同様の構造をなし、中間隔壁91とマニホールド49の先端部側(蒸気室45側)に設けた他方の隔壁47で囲まれた蒸気排出空間S22(図13の右側断面)では、従来と同様の構造をなす。
即ち、中間隔壁91と蒸気入口41側の隔壁47に囲まれた蒸気排出空間S22では、図12及び図13に示すように、下支持枠56における蒸気排出空間S22側の縦壁部56bで、第1支持板51上に箱型水平形状をなすヘダー71が固定される。このヘダー71に対応する縦壁部56bに連通開口72が形成されている。また、ヘダー71の下部には、第1支持板51を貫通するダクト73が設けられ、上端部がヘダー71に連通する。ダクト73の下端部には、上方に開口する貯留部74が形成されている。ヘダー71及びダクト73から流下流路P3が構成される一方、ダクト73及び貯留部74によりU字流路P4が構成されている。更に、ヘダー71に対応する縦壁部56bには、連通開口72の上方に位置してガス抜き孔78が形成されることで、流下流路P3の上端部が湿分分離エレメント53に連通する。ヘダー71の基本的な考え方は、実施例3と同じである。
一方、中間隔壁91とマニホールド49の先端部側(蒸気室45側)に設けた他方の隔壁47で囲まれた蒸気排出空間S22では、下支持枠56にドレン開口59を設けたにすぎず、ヘダー71、ダクト73を設けず、実施例1で説明した塞ぎ板60も設けていない。
このような構成とするのは、中間隔壁91と蒸気入口41側の隔壁47に囲まれた蒸気排出空間S22では、ドレン通路52側と蒸気排出空間S22側の間の圧力の逆転現象が顕著であり、ドレン通路52からの湿分(ドレン)を伴った蒸気の吹き上がりが激しいからである。
本実施例では、ダクト73及び貯留部74におけるU字流路P4により、ループシールが形成され、本実施例での吹き上がり抑制手段が構成される。従って、ドレン通路52内の蒸気が湿分分離エレメント53側へ吹き上がろうとしても、U字流路P4及び流下流路P3を通って湿分分離エレメント53側に吹き上がるのは困難であり、湿分(ドレン)を伴った蒸気の吹き上がりが阻止され、湿分分離エレメント53による湿分分離性能の低下が抑制される。
なお、本実施例では、中間隔壁91と蒸気入口41側の隔壁47に囲まれた蒸気排出空間S22での要部構造を、実施例5で説明したものを採用したが、実施例1〜4で説明したものを採用してもよい。また、中間隔壁91とマニホールド49の先端部側(蒸気室45側)に設けた他方の隔壁47で囲まれた蒸気排出空間S22では、ドレン通路52からの湿分(ドレン)を伴った蒸気の吹き上がりが生ぜず、吹き上がり抑制手段を設ける必要がない。その他、胴体40内の蒸気及び湿分(ドレン)の流れの基本的な考え方は、実施例5と同じである。
このように実施例7の湿分分離器にあっては、蒸気入口41近傍に蒸気排出空間S22を蒸気入口41側の空間と先端部側(蒸気室45側)の空間とに区画する中間隔壁91を設け、蒸気入口41側の空間に吹き上がり抑制手段としてのU字流路P4を設けている。従って、蒸気入口41側の空間で発生し易い湿分(ドレン)の吹き上がりを確実に抑制することができる。
なお、上述した各実施例では、第1支持板51と下支持枠56により第1仕切壁を構成し、第1支持板51に湿分分離エレメント53を連結し、ドレン流通路としてのドレン開口59を下支持枠56に形成して説明したが、第1支持板51に対する湿分分離エレメント53の支持構造に応じて第1支持板51にドレン開口59を形成してもよい。また、上述した各実施例では、マニホールド49の蒸気入口41側の領域Aに位置する湿分分離エレメント53に対して、本発明の吹き上がり抑制手段を設けたが、ドレン開口59をなくして湿分分離エレメント53がもうけられた全ての領域に本発明の吹き上がり抑制手段を設けてもよい。
また、上述した各実施例では、本発明の湿分分離器を湿分分離器として説明したが、胴体40内に加熱管群44を有しない湿分分離器であってもよい。更に、上述した各実施例では、本発明の湿分分離器を、胴体40の一端部から2つのマニホールド49を挿通し、このマニホールド49の基端部に蒸気の蒸気入口41を形成し、側部に吹出口50を形成して構成したが、この構成に限定されるものではない。例えば、胴体における長手方向中間位置の下部に蒸気の蒸気入口を形成し、その上部に湿分分離エレメントを配設して構成してもよく、この場合であっても、胴体の小径化を図ると、胴体内を流動する蒸気の流速が増大し、蒸気が胴体の奥側の隔面に衝突して静圧回復することから、蒸気の蒸気入口の近傍と奥側で圧力分布が生じ、ドレン通路の蒸気が湿分(ドレン)を伴って湿分分離エレメント側へ吹き上がることが考えられ、本発明が有効的である。
本発明に係る湿分分離器は、ドレン通路から湿分分離エレメント側への湿分の逆流を抑制して湿分分離性能の向上を図ったものであり、各種プラントの湿分分離器に適用することができる。

Claims (11)

  1. 中空形状をなす胴体と、該胴体の内部に湿分を含む蒸気を導入する蒸気入口と、前記胴体の内部に設けられて前記蒸気入口から供給された蒸気が通過することで湿分を分離する湿分分離エレメントと、前記胴体の上部に設けられて前記湿分分離エレメントにより湿分が分離された蒸気を排出する蒸気出口と、前記胴体の下部に設けられて前記湿分分離エレメントにより蒸気から分離された湿分を排出するドレン出口と、前記蒸気入口から導入された蒸気が前記湿分分離エレメントを通過して前記蒸気出口に流動する蒸気流動空間と前記湿分分離エレメントにより分離された湿分を前記ドレン出口に導くドレン通路を区画する第1仕切壁と、前記蒸気流動空間と前記ドレン通路とを連通して前記湿分分離エレメントにより分離された湿分を前記ドレン通路に流すドレン流通路と、前記ドレン通路の湿分が前記ドレン流通路を通して前記蒸気流動空間側に吹き上がるのを抑制する吹き上がり抑制手段とを具えたことを特徴とする湿分分離器。
  2. 請求項1に記載の湿分分離器において、前記吹き上がり抑制手段は、前記蒸気入口の近傍に位置する前記ドレン流通路に対して設けられたことを特徴とする湿分分離器。
  3. 請求項1または2に記載の湿分分離器において、前記ドレン流通路は、前記湿分分離エレメントの下方における前記第1仕切壁に形成されたドレン開口であり、該ドレン開口に前記吹き上がり抑制手段としての絞り手段が設けられたことを特徴とする湿分分離器。
  4. 請求項1または2に記載の湿分分離器において、前記蒸気流動空間は、前記湿分分離エレメントを境界とする第2仕切壁により、前記蒸気入口から導入された蒸気が前記湿分分離エレメントに流動する蒸気供給空間と、該湿分分離エレメントにより湿分が分離された蒸気を前記蒸気出口に流動する蒸気排出空間とに区画され、前記ドレン流通路は、前記蒸気供給空間と前記ドレン通路とを連通する鉤形状をなす第1流路と、前記蒸気排出空間と該第1流路とを連通する第2流路とを有することを特徴とする湿分分離器。
  5. 請求項1または2に記載の湿分分離器において、前記ドレン流通路は、前記湿分分離エレメントの下方における前記第1仕切壁を貫通する流下流路と、該流下流路における前記ドレン通路側の端部に設けられたU字流路とを有することを特徴とする湿分分離器。
  6. 請求項5に記載の湿分分離器において、前記流下流路における前記蒸気排出空間側の端部にガス抜き孔が設けられると共に、該ガス抜き孔の上方に湿分飛散防止壁が設けられたことを特徴とする湿分分離器。
  7. 請求項5に記載の湿分分離器において、前記流下流路における前記蒸気排出空間側の端部に前記湿分分離エレメントに貫通するガス抜き孔が設けられたことを特徴とする湿分分離器。
  8. 請求項1または2に記載の湿分分離器において、前記湿分分離エレメントは、メンテナンス空間により前記蒸気入口側と奥側の少なくとも2つに分割され、前記ドレン流通路は、前記奥側に設けられた前記湿分分離エレメントの下方における前記第1仕切壁に形成されたドレン開口と、前記分割された湿分分離エレメント同士を連通するバイパス流路とを有することを特徴とする湿分分離器。
  9. 請求項1に記載の湿分分離器において、前記蒸気入口近傍に前記蒸気流動空間を前記蒸気入口側の空間と奥側の空間とに区画する中間隔壁が設けられ、前記蒸気入口側の空間に前記吹き上がり抑制手段が設けられたことを特徴とする湿分分離器。
  10. 請求項1から8のいずれか一つに記載の湿分分離器において、前記胴体は横置き円筒形状をなし、長手方向における一端部に前記蒸気入口が形成され、内部に該蒸気入口に連通する2つのマニホールドが挿通され、該マニホールドの側部に前記胴体内へ蒸気を吹き出す複数の吹出口を有し、前記胴体内の下部に前記第1仕切壁が固定されることで前記蒸気流動空間と前記ドレン通路が区画され、該第1仕切壁上に前記2つのマニホールドに対応して前記湿分分離エレメントがそれぞれ設けられ、前記各マニホールドの吹出口から吹出された蒸気は、前記各湿分分離エレメントを通過することで湿分が除去され、湿分が除去された蒸気は前記蒸気出口に流動する一方、湿分は前記ドレン流通路から前記ドレン通路を通ってドレン出口に導かれることを特徴とする湿分分離器。
  11. 請求項10に記載の湿分分離器において、前記胴体の長手方向における他端部から前記各マニホールドの上方に加熱管が挿通され、前記胴体内の両側部に前記湿分分離エレメントを境界とする第2仕切壁が固定されることで蒸気供給空間と蒸気排出空間とが区画され、前記各湿分分離エレメントを通過することで湿分が除去され蒸気は、前記蒸気排出空間から前記加熱管に接触して加熱されてから前記蒸気出口に流動することを特徴とする湿分分離器。
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