JP6581852B2 - 湿分分離器及び蒸気タービンプラント - Google Patents

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Description

本発明は、蒸気から湿分を除去する湿分分離器、この湿分分離器を有して原子力発電プラントや火力発電プラントなどに用いられる蒸気タービンプラントに関するものである。
例えば、原子力発電プラントは、蒸気発生器で生成された蒸気を蒸気タービンに送り、接続された発電機を駆動して発電を行うものである。一般的に、蒸気タービンは、高圧タービンと低圧タービンで構成され、高圧タービンで使用した蒸気は、湿分分離加熱器により湿分が除去されて加熱されてから低圧タービンに送られる。そして、蒸気タービンで使用された蒸気は、復水器で冷却されて復水となり、この復水は、低圧給水加熱器や高圧給水加熱器などで加熱された後に蒸気発生器に戻される。
そして、高圧タービンと低圧タービンは、その間に湿分分離器が設けられており、この湿分分離器は、高圧タービンから排出される蒸気に含まれる湿分を分離し、低圧タービンに供給する。そのため、低圧タービンの出口における蒸気の湿り度を低減させてエロージョンを防止すると共に、プラントの熱効率を向上することができる。このような湿分分離器としては、例えば、下記特許文献に記載されたものがある。
特開平06−137508号公報
上述した湿分分離器に流入する蒸気は、高速二相蒸気流であることから、湿分分離器は、この高速二相蒸気流の蒸気が内部に導入されたとき、流体振動が発生するおそれがある。上述した特許文献1に記載された湿分分離器では、整流板により高速二相蒸気流の蒸気を整流してから湿分分離エレメントに導入しているが、整流板だけでは十分に流速を低下させることができず、流体振動の発生を抑制することは困難である。そして、この流体振動の発生を抑制するためには、湿分分離器の本体胴の強度を上げなければならず、装置の大型化を招き、製造コストが高くなるという課題がある。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、装置の大型化や製造コストを抑制して性能の向上を図る湿分分離器及び蒸気タービンプラントを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の湿分分離器は、中空形状をなして水平方向に延在する胴体と、前記胴体の長手方向における中間部に設けられる蒸気入口部と、前記胴体の内壁面から所定隙間を空けて配置されて前記蒸気入口部に連通すると共に長手方向に沿って複数の蒸気吹出部が設けられるマニホールドと、前記複数の蒸気吹出部から吹き出される蒸気から湿分を分離する湿分分離部と、前記胴体に設けられて前記湿分分離部で湿分が分離されて前記胴体の内壁面に沿って流れる蒸気を排出する蒸気出口部と、を有することを特徴とするものである。
従って、複数の蒸気吹出部を有するマニホールドが胴体の内壁から所定隙間を空けて配置され、蒸気入口部がこのマニホールドに連通するため、蒸気入口部からマニホールドに導入された蒸気は、このマニホールド内で流速が低下し、複数の蒸気吹出部から吹き出された後に湿分分離部により湿分が分離されることとなる。そのため、胴体の大型化を抑制することができると共に、胴体の補強が不要となり、製造コストを抑制することができ、また、蒸気から効率良く湿分を分離して性能の向上を図ることができる。
本発明の湿分分離器では、前記胴体は、長手方向における中間部に蒸気導入室が設けられ、前記蒸気入口部は、前記蒸気導入室に連通し、前記マニホールドは、第1マニホールド部及び第2マニホールド部が前記蒸気導入室における前記胴体の長手方向の両側に配置され、前記第1マニホールド部及び前記第2マニホールド部は、長手方向の一端部が前記蒸気導入室に連通することを特徴としている。
従って、蒸気は、蒸気入口部から蒸気導入室に導入され、各端部から第1マニホールド部及び第2マニホールド部に供給されることとなり、各マニホールド部に対してほぼ均一に蒸気を導入することができ、安定した湿分分離性能を確保することができる。
本発明の湿分分離器では、前記蒸気導入室における前記蒸気入口部に対向して受衝部材が設けられることを特徴としている。
従って、蒸気入口部から蒸気導入室に導入された蒸気は、受衝部材に衝突することで、含まれる湿分の一部が除去された後、第1マニホールド部及び第2マニホールド部に供給されることとなり、湿分分離性能を向上することができる。
本発明の湿分分離器では、前記胴体は、前記複数の蒸気吹出部側に蒸気吹出室が設けられ、前記湿分分離部は、前記蒸気吹出室に面していることを特徴としている。
従って、第1マニホールド部及び第2マニホールド部の各蒸気吹出部から蒸気吹出室に吹出された蒸気は、蒸気吹出室に面している湿分分離部に供給されることとなり、湿分分離部に供給される蒸気量を均一化して湿分分離性能を向上することができる。
本発明の湿分分離器では、前記湿分分離部における前記蒸気吹出室側に密着して整流板が設けられることを特徴としている。
従って、蒸気は、整流板で整流されてから湿分分離部を通過することで湿分が除去されることとなり、安定した湿分分離性能を確保することができる。
本発明の湿分分離器では、前記湿分分離部は、前記蒸気吹出室における前記胴体の幅方向の両側に対向して配置される第1湿分分離エレメント及び第2湿分分離エレメントを有することを特徴としている。
従って、第1マニホールド部及び第2マニホールド部の各蒸気吹出部から蒸気吹出室に吹出された蒸気は、蒸気吹出室に面している第1湿分分離エレメント及び第2湿分分離エレメントをそれぞれ通過することで湿分が除去されることとなり、所定量の蒸気に対して湿分分離処理を安定して実施することができる。
本発明の湿分分離器では、前記蒸気吹出室は、前記蒸気吹出部から吹き出される蒸気を前記第1湿分分離エレメントと前記第2湿分分離エレメントに分配する第1分配部材が設けられることを特徴としている。
従って、第1マニホールド部及び第2マニホールド部の各蒸気吹出部から蒸気吹出室に吹出された蒸気は、第1分配部材により第1湿分分離エレメントと第2湿分分離エレメントに分配されて通過することとなり、各湿分分離エレメントによる蒸気処理量が均一化され、湿分分離処理を安定して実施することができる。
本発明の湿分分離器では、前記蒸気入口部は、前記胴体の下部に設けられ、前記蒸気出口部は、前記第1湿分分離エレメント及び前記第2湿分分離エレメントに対応して第1蒸気出口部及び第2蒸気出口部が設けられ、前記第1湿分分離エレメントと前記第2湿分分離エレメントにより湿分が除去された蒸気を前記第1蒸気出口部と前記第2蒸気出口部に分配する第2分配部材が設けられることを特徴としている。
従って、第1湿分分離エレメントと第2湿分分離エレメントにより湿分が除去された蒸気は、第2分配部材により第1蒸気出口部と第2蒸気出口部に分配されて排出されることとなり、一方の蒸気出口部への蒸気の偏りを抑制して胴体内部における蒸気流速の低下を抑制し、湿分分離処理を安定して実施することができる。
本発明の湿分分離器では、前記第1蒸気出口部は、前記胴体の上部に設けられ、前記第2蒸気出口部は、前記胴体の側部に設けられることを特徴としている。
従って、第1蒸気出口部を胴体の上部に設け、第2蒸気出口部を胴体の側部に設けることで、各蒸気出口部に接続される蒸気配管における配置の自由度が向上し、蒸気配管の最適配置を可能とすることができる。
本発明の湿分分離器では、前記マニホールドは、一端部が閉塞されて他端部が前記蒸気入口部に連通し、前記複数の蒸気吹出部は、スリット形状をなし、前記他端部側から前記一端部側に向けて開口面積が大きくなるように設定されることを特徴としている。
従って、マニホールドは、下流側ほどに蒸気の圧力が低下することから、蒸気の流れ方向の下流側ほど蒸気吹出部の開口面積を大きくすることで、各蒸気吹出部から吹き出される蒸気量を均一にすることができる。
また、本発明の蒸気タービンプラントは、高圧側タービンと、低圧側タービンと、前記高圧側タービンで使用された蒸気から湿分を除去して前記低圧側タービンに送る前記湿分分離器と、を有することを特徴とするものである。
従って、湿分分離器における製造コストを抑制することができ、また、蒸気から効率良く湿分を分離して性能の向上を図ることができる。
本発明の湿分分離器及び蒸気タービンプラントによれば、蒸気入口部と蒸気出口部が設けられる胴体に対して、長手方向の中間部が蒸気入口部に連通すると共に長手方向に沿って複数の蒸気吹出部が設けられるマニホールドをその内壁から所定隙間を空けて配置するので、製造コストを抑制することができ、また、蒸気から効率良く湿分を分離して性能の向上を図ることができる。
図1は、第1実施形態の湿分分離器を表す概略構成図である。 図2は、湿分分離器における蒸気入口部での縦断面(図1のII−II断面)図である。 図3は、湿分分離器における湿分分離エレメントでの縦断面(図1のIII−III断面)図である。 図4は、第1実施形態の湿分分離器が適用された蒸気タービンプラントを表す平面図である。 図5は、蒸気タービンプラントを表す側面図である。 図6は、第1実施形態の湿分分離器の変形例を表す縦断面図である。 図7は、第2実施形態の湿分分離器を表す縦断面図である。 図8は、第2実施形態の湿分分離器が適用された蒸気タービンプラントを表す平面図である。 図9は、蒸気タービンプラントを表す側面図である。 図10は、第3実施形態の湿分分離器を表す縦断面図である。 図11は、第3実施形態の湿分分離器が適用された蒸気タービンプラントを表す平面図である。 図12は、蒸気タービンプラントを表す側面図である。 図13は、第4実施形態の湿分分離器を表す縦断面図である。 図14は、第5実施形態の湿分分離器を表す縦断面図である。
以下に添付図面を参照して、本発明の湿分分離器及び蒸気タービンプラントの好適な実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせて構成するものも含むものである。
[第1実施形態]
第1実施形態にて、本発明の蒸気タービンプラントは、原子力発電プラントに適用されている。原子力発電プラントは、蒸気発生器で生成された蒸気を蒸気タービンに送り、接続された発電機を駆動して発電を行うものである。蒸気タービンは、高中圧タービンと低圧タービンにより構成され、高圧タービン部で使用された蒸気は、高圧湿分分離器により湿分が除去されてから中圧タービン部に送られ、中圧タービン部で使用された蒸気は、低圧湿分分離器により湿分が除去されてから低圧タービンに送られる。
図4は、第1実施形態の湿分分離器が適用された蒸気タービンプラントを表す平面図で、図5は、蒸気タービンプラントを表す側面図である。
第1実施形態の蒸気タービンプラントは、図4及び図5に示すように、高中圧タービン11と、低圧タービン(図示略)と、高圧湿分分離器(湿分分離器)12とを有し、高中圧タービン11は、高圧タービン部(高圧側タービン)13と中圧タービン部(低圧側タービン)14とから構成されている。
そして、蒸気発生器(図示略)からの蒸気配管21が高圧タービン部13の蒸気入口部に接続され、高圧タービン部13の蒸気出口部から高圧湿分分離器12の蒸気入口部まで蒸気配管22が接続され、高圧湿分分離器12の蒸気出口部から中圧タービン部14の蒸気入口部まで2本の蒸気配管23,24が接続されている。また、図示しないが、中圧タービン部14の蒸気出口部から低圧湿分分離器の蒸気入口部まで蒸気配管が接続され、低圧湿分分離器の蒸気出口部から低圧タービンの蒸気入口部まで蒸気配管が接続されている。
この場合、高圧湿分分離器12は、下部における長手方向の中間部に蒸気入口部が設けられ、高圧タービン部13からの蒸気配管22は、屈曲を2回して高圧湿分分離器12の蒸気入口部に接続される。一方、高圧湿分分離器12は、上部における長手方向の一端部側に第1蒸気出口部が設けられ、蒸気配管23は、上方に延出して屈曲を2回して中圧タービン部14の上部の蒸気入口部に接続される。また、高圧湿分分離器12は、側部における長手方向の他端部側に第2蒸気出口部が設けられ、蒸気配管24は、側方に延出して屈曲を3回して中圧タービン部14の下部の蒸気入口部に接続される。
ここで、高圧湿分分離器12について詳細に説明する。図1は、第1実施形態の湿分分離器を表す概略構成図、図2は、湿分分離器における蒸気入口部での縦断面(図1のII−II断面)図、図3は、湿分分離器における湿分分離エレメントでの縦断面(図1のIII−III断面)図である。
高圧湿分分離器12は、図1から図3に示すように、胴体31と、蒸気入口部32と、蒸気出口部33,34と、マニホールド部(マニホールド)35,36と、湿分分離エレメント(湿分分離部)37,38とを有している。
胴体31は、長手方向の各端部が閉塞した中空形状をなし、水平方向に延在するように横置きに配置されている。蒸気入口部32は、胴体31の長手方向における中間部の下部に鉛直方向に沿って設けられており、外部から蒸気を導入することができる。第1蒸気出口部33は、胴体31の長手方向における一端部側(図1にて、右端部側)の上部に鉛直方向に沿って設けられ、第2蒸気出口部34は、胴体31の長手方向における他端部側(図1にて、左端部側)の側部に水平方向に沿って設けられている。第1蒸気出口部33及び第2蒸気出口部34は、湿分分離エレメント(湿分分離部)37,38で湿分が分離された蒸気を外部に排出する。
胴体31は、長手方向における中間部に蒸気導入室41が設けられ、蒸気入口部32がこの蒸気導入室41に連通している。即ち、胴体31は、長手方向の各端部に一対の第1支持壁42,43がそれぞれ鉛直方向に沿って固定されると共に、長手方向の中間部に蒸気入口部32の両側に位置して一対の第2支持壁44,45がそれぞれ鉛直方向に沿って固定されている。また、胴体31は、鉛直方向の上部で、各第2支持壁44,45を連結するように第3支持壁46が水平方向に沿って固定されている。一方、胴体31は、鉛直方向の下部で、第1支持壁42と第2支持壁44を連結するように第4支持壁47が水平方向に沿って固定されると共に、第1支持壁43と第2支持壁45を連結するように第4支持壁48が水平方向に沿って固定されている。
蒸気導入室41は、胴体31の一部と第2支持壁44,45と第3支持壁46により区画されて構成されている。そして、胴体31の下部に設けられた蒸気入口部32がこの蒸気導入室41の下部に連通している。また、蒸気導入室41は、内部に蒸気入口部32に対向して受衝板(受衝部材)49が設けられている。受衝板49は、胴体31に沿う湾曲形状をなし、胴体31における下部の内壁面から所定隙間を空けて配置され、各端部が第2支持壁44,45に固定されている。この受衝板49により蒸気入口部32から胴体31との隙間を蒸気が流れて上昇する蒸気導入通路50が設けられる。
マニホールド部35,36は、胴体31の内壁面から所定隙間を空けて配置され、長手方向の各端部が蒸気導入室41を介して蒸気入口部32に連通している。第1マニホールド部35は、四角筒形状をなし、第1支持壁42と第2支持壁44との間に配置され、一端部が第1支持壁42に固定されて閉塞され、他端部が第2支持壁44に固定され、且つ、蒸気導入室41に開口して連通している。第2マニホールド部36は、四角筒形状をなし、第1支持壁43と第2支持壁45との間に配置され、一端部が第1支持壁43に固定されて閉塞され、他端部が第2支持壁45に固定され、且つ、蒸気導入室41に開口して連通している。
第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36は、蒸気導入室41における胴体31の長手方向(水平方向)の両側に直列をなして配置され、且つ、胴体31内における径方向のほぼ中央部に配置されている。具体的に、第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36は、胴体31内の幅方向における中心部で、高さ方向における中心部よりやや上部に配置され、複数の支持板51,52により胴体31に支持されている。そして、第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36は、下部に長手方向に沿って複数の蒸気吹出部53,54がそれぞれ設けられている。この複数の蒸気吹出部53,54は、例えば、スリット形状をなし、各マニホールド部35,36の下部に2列設けられており、蒸気導入室41側からマニホールド部35,36(胴体31)の端部側に向けて開口面積が大きくなるように設定されている。即ち、マニホールド部35,36は、下流側ほどに蒸気の圧力が低下することから、蒸気の流れ方向の下流側ほど蒸気吹出部53,54の開口面積を大きくしている。
なお、本実施形態においては、本発明のマニホールドを2個のマニホールド部35,36により構成したが、1個のマニホールド部とし、この1個のマニホールド部が蒸気導入室41を介して蒸気入口部32と連通する構成でもよい。
湿分分離エレメント37,38は、マニホールド部35,36の各蒸気吹出部53,54から吹き出される蒸気から湿分を分離するものである。この湿分分離エレメント37,38は、波形をなすセパレータベーンが所定間隔で多数積層されて構成され、蒸気が通過することで湿分を分離することができる。第1湿分分離エレメント37は、胴体31における幅方向の一方側(図3にて、右側)に配置され、第2湿分分離エレメント38は、胴体31における幅方向の他方側(図3にて、左側)に配置されている。また、第1湿分分離エレメント37は、第1マニホールド部35側に配置される湿分分離エレメント37aと、第2マニホールド部36側に配置される湿分分離エレメント37bとから構成され、第2湿分分離エレメント38は、第1マニホールド部35側に配置される湿分分離エレメント38aと、第2マニホールド部36側に配置される湿分分離エレメント38bとから構成されている。
即ち、胴体31は、第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36の各蒸気吹出部53,54側に蒸気吹出室55,56が設けられている。この各蒸気吹出室55,56は、第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36と、第1湿分分離エレメント37及び第2湿分分離エレメント38と、両者を連結する左右の連結板57,58と、第5支持壁47,48により区画されている。湿分分離エレメント37a,38aは、蒸気吹出室55に面しており、湿分分離エレメント37b,38bは、蒸気吹出室56に面している。そのため、湿分分離エレメント37a,38aは、蒸気吹出室55における胴体31の幅方向の両側に対向して配置され、湿分分離エレメント37b,38bは、蒸気吹出室56における胴体31の幅方向の両側に対向して配置されることとなる。
第1湿分分離エレメント37(37a,37b)及び第2湿分分離エレメント38(38a,38b)は、蒸気吹出室55,56側に密着して整流板59,60が設けられている。この整流板59,60は、所定の板厚を有し、板厚方向に沿って複数の貫通孔(オリフィス)が形成されて構成されている。また、第4支持壁47,48は、湿分分離エレメント37,38の下方に対向してドレン開口61,62がそれぞれ設けられており、各ドレン開口61,62は、第4支持壁47,48と胴体31とにより区画されたドレン通路63,64に連通している。そして、胴体31は、下部にドレン通路63,64が連通するドレン出口部65,66が設けられている。
胴体31は、湿分分離エレメント37a,38aにおける下流側に蒸気排出通路67a,68aが設けられ、湿分分離エレメント37b,38bにおける下流側に蒸気排出通路67b,68bが設けられている。また、胴体31の天井内壁面と、マニホールド部35,36及び第3支持壁46との間に蒸気合流通路69が設けられている。蒸気合流通路69は、蒸気排出通路67a,68a同士、蒸気排出通路67b,68b同士を連通すると共に、蒸気排出通路67a,68aと蒸気排出通路67b,68bとを連通する。この蒸気排出通路67a,67b,68a,68bは、湿分分離エレメント37,38で湿分が分離された蒸気を胴体31の内壁面に沿って流すことで、蒸気出口部33,34に導くものである。そして、第1蒸気出口部33は、蒸気合流通路69に直接連通し、第2蒸気出口部34は、蒸気排出通路68bに直接連通している。
なお、蒸気排出通路67a,67b,68a,68bは、湿分分離エレメント37a,37b,38a,38bを通過した蒸気を蒸気出口部33,34に導くものであるが、この構成に限定されるものではない。図6は、第1実施形態の湿分分離器の変形例を表す縦断面図である。
図6に示すように、第1湿分分離エレメント37と第2湿分分離エレメント38により湿分が除去された蒸気を第1蒸気出口部33と第2蒸気出口部34に分配する仕切板(第2分配部材)71が設けられている。この仕切板71は、第2マニホールド部36における上端部と胴体31の天井部(内壁面)とを連結することで、蒸気排出通路67b,68bを仕切るものである。そのため、湿分分離エレメント37bから蒸気排出通路67bに排出された蒸気は、仕切板71により第1蒸気出口部33から排出されやすくなり、湿分分離エレメント38bから蒸気排出通路68bに排出された蒸気は、仕切板71により第2蒸気出口部34から排出されやすくなる。
ここで、第1実施形態の高圧湿分分離器12の作用について説明する。
図4及び図5に示すように、蒸気発生器で生成された加熱蒸気は、蒸気配管21により高圧タービン部13に送られて駆動した後、蒸気配管22により高圧湿分分離器12に送られる。そして、高圧湿分分離器12で湿分が除去された蒸気は、蒸気配管23,24により中圧タービン部14に送られる。
この高圧湿分分離器12にて、図1から図3に示すように、蒸気は、胴体31の下部にある蒸気入口部32から蒸気導入室41に導入され、ここで、受衝板49に衝突した後に蒸気導入通路50を流れ、第2支持壁44の開口から第1マニホールド部35に供給されると共に、第2支持壁45の開口から第2マニホールド部36に供給される。第1マニホールド部35に供給された蒸気は、長手方向に流れると共に、複数の蒸気吹出部53から蒸気吹出室55に吹出される。また、第2マニホールド部36に供給された蒸気は、長手方向に流れると共に、複数の蒸気吹出部54から蒸気吹出室56に吹出される。
そして、蒸気吹出室55に吹出された蒸気は、対向する整流板59,60に整流されて湿分分離エレメント37a,38aに案内される。すると、この湿分分離エレメント37a,38aは、蒸気が波形をなす複数のセパレータの間を通過するときに、この蒸気に含まれる湿分がセパレータに衝突することで、ドレンとなって分離することができる。同様に、蒸気吹出室56に吹出された蒸気は、対向する整流板59,60に整流されて湿分分離エレメント37b,38bに案内される。すると、この湿分分離エレメント37b,38bは、蒸気が波形をなす複数のセパレータの間を通過するときに、この蒸気に含まれる湿分がセパレータに衝突することで、ドレンとなって分離することができる。
そして、湿分分離エレメント37a,38aにより湿分が分離された蒸気は、蒸気排出通路67a,68aを流れ、蒸気合流通路69で合流する。また、湿分分離エレメント37b,38bにより湿分が分離された蒸気は、蒸気排出通路67b,68bを流れ、蒸気合流通路69で合流する。このとき、湿分分離エレメント37a,37b,38a,38bにより湿分が分離された蒸気は、圧力損失が低い領域側に流れる。即ち、湿分分離エレメント37a,38aにより湿分が分離された蒸気は、蒸気排出通路67a,68aを流れ、第1蒸気出口部33がある蒸気合流通路69側に流れて合流する。また、湿分分離エレメント37bにより湿分が分離された蒸気は、蒸気排出通路67bを流れ、第1蒸気出口部33がある蒸気合流通路69側に流れて合流する。一方、湿分分離エレメント38bにより湿分が分離された蒸気は、蒸気排出通路68bを流れ、第2蒸気出口部34側に流れる。
そのため、蒸気排出通路68bの蒸気は、上昇して第2蒸気出口部34から外部に排出される。一方、蒸気排出通路67a,67b,68aの蒸気は、上昇して蒸気合流通路69で合流した後、第1蒸気出口部33から外部に排出される。但し、第1蒸気出口部33に対して、3個の蒸気排出通路67a,67b,68aから蒸気が合流することから、ここでの圧力損失が高くなり、一部の蒸気が下降して第2蒸気出口部34から外部に排出される。
一方、湿分分離エレメント37a,37b,38a,38bで蒸気から分離された湿分(ドレン)は、ドレン開口61,62を通ってドレン通路63,64に流下し、ドレン出口部65,66から外部に排出される。
このように第1実施形態の湿分分離器にあっては、中空形状をなして水平方向に延在する胴体31と、胴体31の長手方向における中間部に設けられる蒸気入口部32と、胴体31の内壁面から所定隙間を空けて配置されて長手方向の中間部が蒸気入口部32に連通すると共に長手方向に沿って複数の蒸気吹出部53,54が設けられるマニホールド部35,36と、複数の蒸気吹出部53,54から吹き出される蒸気から湿分を分離する湿分分離エレメント37,38と、胴体31に設けられて湿分が分離されて胴体31の内壁面に沿って流れる蒸気を排出する蒸気出口部33,34を設けている。
従って、蒸気は、蒸気入口部32から胴体31内に導入され、各マニホールド部35,36に供給されて流動することで両側が低下し、複数の蒸気吹出部53,54から吹出され、湿分分離エレメント37,38を通過することで湿分が分離され、この湿分が分離された蒸気が胴体31の内壁面に沿って流れて蒸気出口部33,34から外部に排出される。そのため、蒸気は、流速が低下し、且つ、湿分が分離してから胴体31の内壁面に沿って流れ、蒸気出口部33,34から排出されることとなり、蒸気による胴体31のエロージョン(侵食)を抑制して胴体31の大型化を抑制することができると共に、胴体31の補強が不要となり、製造コストを抑制することができ、また、蒸気から効率良く湿分を分離することで性能の向上を図ることができる。
第1実施形態の湿分分離器では、胴体31は、長手方向における中間部に蒸気導入室41が設けられ、蒸気入口部32が蒸気導入室41に連通し、第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36は、蒸気導入室41における胴体31の長手方向の両側に直列をなして配置され、長手方向の一端部が蒸気導入室41に連通している。従って、蒸気は、蒸気入口部32から蒸気導入室41に導入され、各端部から第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36に供給されることとなり、各マニホールド部35,36に対してほぼ均一に蒸気を導入することができ、安定した湿分分離性能を確保することができる。
第1実施形態の湿分分離器では、蒸気導入室41における蒸気入口部32に対向して受衝板49を設けている。従って、蒸気入口部32から蒸気導入室41に導入された蒸気は、受衝板49に衝突することで、含まれる湿分の一部が除去された後、第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36に供給されることとなり、湿分分離性能を向上することができる。
第1実施形態の湿分分離器では、胴体31における複数の蒸気吹出部53,54側に蒸気吹出室55,56を設け、各湿分分離エレメント37,38が蒸気吹出室55,56に面している。従って、第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36の各蒸気吹出部53,54から蒸気吹出室55,56に吹出された蒸気は、この蒸気吹出室55,56に面している湿分分離エレメント37,38に供給されることとなり、湿分分離エレメント37,38に供給される蒸気量を均一化して湿分分離性能を向上することができる。
第1実施形態の湿分分離器では、各湿分分離エレメント37,38における蒸気吹出室55,56側に密着して整流板59,60を設けている。従って、蒸気は、整流板59,60で整流されることにより各湿分分離エレメント37,38にそれぞれに流れる流量分布が均一になる。そのため、各湿分分離エレメント37,38は、安定した湿分分離性能を確保することができる。
第1実施形態の湿分分離器では、蒸気吹出室55,56における胴体31の幅方向の両側に対向して第1湿分分離エレメント37と第2湿分分離エレメント38を配置している。従って、第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36の各蒸気吹出部53,54から蒸気吹出室55,56に吹出された蒸気は、この蒸気吹出室55,56に面している第1湿分分離エレメント37及び第2湿分分離エレメント38をそれぞれ通過することで湿分が除去されることとなり、所定量の蒸気に対して湿分分離処理を安定して実施することができる。
第1実施形態の湿分分離器では、第1蒸気出口部33を胴体31の上部に設け、第2蒸気出口部34を胴体31の側部に設けている。従って、蒸気出口部33,34に接続される蒸気配管23,24における配置の自由度が向上し、蒸気配管23,24の最適配置を可能とすることができる。
第1実施形態の湿分分離器では、第1湿分分離エレメント37と第2湿分分離エレメント38により湿分が除去された蒸気を第1蒸気出口部33と第2蒸気出口部34に分配する仕切板71を設けている。従って、第1湿分分離エレメント37と第2湿分分離エレメント38により湿分が除去された蒸気は、仕切板71により第1蒸気出口部33と第2蒸気出口部34に分配されて排出されることとなり、一方の蒸気出口部33,34への蒸気の偏りを抑制して胴体31内部における蒸気流速の低下を抑制し、湿分分離処理を安定して実施することができる。
第1実施形態の湿分分離器では、各マニホールド部35,36の一端部を閉塞して他端部を蒸気入口部32に連通し、複数の蒸気吹出部53,54をスリット形状とし、他端部側から一端部側に向けて開口面積が大きくなるように設定している。従って、各マニホールド部35,36は、下流側ほどに蒸気の圧力が低下することから、蒸気の流れ方向の下流側ほど蒸気吹出部53,54の開口面積を大きくすることで、各蒸気吹出部53,54から吹き出される蒸気量を均一にすることができる。
また、第1実施形態の蒸気タービンプラントにあっては、高圧タービン部(高圧側タービン)13と、中圧タービン部(低圧側タービン)14と、高圧タービン部13で使用された蒸気から湿分を除去して中圧タービン部14に送る高圧湿分分離器12とを設けている。従って、高圧湿分分離器12における製造コストを抑制することができ、また、蒸気から効率良く湿分を分離することで性能の向上を図ることができる。
また、高圧湿分分離器12における第1蒸気出口部33を胴体31の上部に設け、第2蒸気出口部34を胴体31の側部に設け、各蒸気出口部33,34に蒸気配管23,24を接続している。従って、高中圧タービン11と高圧湿分分離器12とを接続する蒸気配管23,24における配置の自由度が向上し、蒸気配管23,24の屈曲部を減少して最適位置に配置することができる。
[第2実施形態]
図7は、第2実施形態の湿分分離器を表す縦断面図、図8は、第2実施形態の湿分分離器が適用された蒸気タービンプラントを表す平面図、図9は、蒸気タービンプラントを表す側面図である。なお、本実施形態の湿分分離器の基本的な構成は、上述した第1実施形態とほぼ同様の構成であり、図1及び図2を用いて説明すると共に、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第2実施形態の蒸気タービンプラントは、図8及び図9に示すように、高中圧タービン11と、低圧タービン(図示略)と、高圧湿分分離器(湿分分離器)12Aとを有し、高中圧タービン11は、高圧タービン部13と中圧タービン部14とから構成されている。
そして、蒸気発生器からの蒸気配管21が高圧タービン部13の蒸気入口部に接続され、高圧タービン部13の蒸気出口部から高圧湿分分離器12Aの蒸気入口部まで蒸気配管22が接続され、高圧湿分分離器12Aの蒸気出口部から中圧タービン部14の蒸気入口部まで2本の蒸気配管24,25が接続されている。この場合、高圧湿分分離器12Aは、下部における長手方向の中間部に蒸気入口部が設けられ、高圧タービン部13からの蒸気配管22は、屈曲を2回して高圧湿分分離器12Aの蒸気入口部に接続される。一方、高圧湿分分離器12Aは、側部における長手方向の一端部側に第1蒸気出口部が設けられ、蒸気配管25は、側方に延出して屈曲を3回して中圧タービン部14の上部の蒸気入口部に接続される。また、高圧湿分分離器12Aは、側部における長手方向の他端部側に第2蒸気出口部が設けられ、蒸気配管24は、側方に延出して屈曲を3回して中圧タービン部14の下部の蒸気入口部に接続される。
高圧湿分分離器12Aは、図1、図2及び図7に示すように、胴体31と、蒸気入口部32と、蒸気出口部33,34と、マニホールド部35,36と、湿分分離エレメント37,38とを有している。
胴体31は、長手方向の各端部が閉塞した中空形状をなし、蒸気入口部32は、胴体31の長手方向における中間部の下部に設けられている。第1蒸気出口部33は、胴体31の長手方向における一端部側の側部に設けられ、第2蒸気出口部34は、胴体31の長手方向における他端部側の側部に設けられている。胴体31は、長手方向における中間部に蒸気導入室41が設けられ、蒸気入口部32が連通している。また、蒸気導入室41は、内部に蒸気入口部32に対向して受衝板49が設けられ、蒸気入口部32からの蒸気が胴体31との隙間を通って上昇する蒸気導入通路50が設けられる。
第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36は、蒸気導入室41における胴体31の長手方向の両側に直列をなして配置され、且つ、胴体31内における径方向のほぼ中央部に配置されている。第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36は、下部に長手方向に沿って複数の蒸気吹出部53,54がそれぞれ設けられている。
第1湿分分離エレメント37は、胴体31における幅方向の一方側に配置され、第2湿分分離エレメント38は、胴体31における幅方向の他方側に配置されている。第1湿分分離エレメント37は、第1マニホールド部35側に配置される湿分分離エレメント37aと、第2マニホールド部36側に配置される湿分分離エレメント37bとから構成され、第2湿分分離エレメント38は、第1マニホールド部35側に配置される湿分分離エレメント38aと、第2マニホールド部36側に配置される湿分分離エレメント38bとから構成されている。湿分分離エレメント37a,38aは、蒸気吹出室55における胴体31の幅方向の両側に対向して配置され、湿分分離エレメント37b,38bは、蒸気吹出室56における胴体31の幅方向の両側に対向して配置されることとなる。そして、第1湿分分離エレメント37及び第2湿分分離エレメント38は、蒸気吹出室55,56側に密着して整流板59,60が設けられている。
また、蒸気吹出室55,56は、蒸気吹出部53,54から吹き出される蒸気を第1湿分分離エレメント37(37a,37b)と第2湿分分離エレメント38(38a,38b)に分配する仕切板(第1分配部材)81が設けられている。仕切板81は、第1支持壁42,43と第2支持壁44,45との間であって、上端部が第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36の下部に固定され、下端部が第5支持壁47,48に固定されている。この場合、仕切板81は、第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36の各蒸気吹出部53,54が第1湿分分離エレメント37及び第2湿分分離エレメント38の両方の領域に位置するように配置される。
胴体31は、湿分分離エレメント37a,38aにおける下流側に蒸気排出通路67a,68aが設けられ、湿分分離エレメント37b,38bにおける下流側に蒸気排出通路67b,68bが設けられている。また、胴体31の天井内壁面と、マニホールド部35,36及び第3支持壁46との間に蒸気合流通路69が設けられている。蒸気合流通路69は、蒸気排出通路67a,68a同士、蒸気排出通路67b,68b同士を連通すると共に、蒸気排出通路67a,68aと蒸気排出通路67b,68bとを連通する。
そのため、高圧湿分分離器12Aにて、蒸気は、蒸気入口部32から蒸気導入室41に導入され、ここで、受衝板49に衝突した後に蒸気導入通路50を流れ、第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36に供給される。第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36に供給された蒸気は、長手方向に流れると共に、複数の蒸気吹出部53,54から蒸気吹出室55,56に吹出される。そして、蒸気吹出室55,56に吹出された蒸気は、仕切板81により第1湿分分離エレメント37側と第2湿分分離エレメント38側に分配された後、整流板59,60に整流されて各湿分分離エレメント37,38に案内される。各湿分分離エレメント37,38は、この蒸気に含まれる湿分を除去し、ドレンとして分離する。
そして、第1湿分分離エレメント37a及び第2湿分分離エレメント38aにより湿分が分離された蒸気は、蒸気排出通路67a,68aに流れ、蒸気排出通路67aの蒸気は、蒸気合流通路69に流れた後、蒸気排出通路68aの蒸気と共に第1蒸気出口部33から外部に排出される。また、第1湿分分離エレメント37b及び第2湿分分離エレメント38bにより湿分が分離された蒸気は、蒸気排出通路67b,68bに流れ、蒸気排出通路67bの蒸気は、蒸気合流通路69に流れた後、蒸気排出通路68bの蒸気と共に第2蒸気出口部34から外部に排出される。
このように第2実施形態の湿分分離器にあっては、蒸気入口部32と蒸気出口部33,34を有する胴体31と、胴体31の内壁面から所定隙間を空けて配置されて蒸気入口部32に連通すると共に複数の蒸気吹出部53,54が設けられるマニホールド部35,36と、複数の蒸気吹出部53,54から吹き出される蒸気吹出室55,56と、蒸気吹出室55,56の蒸気から湿分を分離する湿分分離エレメント37,38と、蒸気吹出室55,56に設けられて蒸気吹出部53,54から吹き出される蒸気を第1湿分分離エレメント37と第2湿分分離エレメント38に分配する仕切板81とを設けている。
従って、第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36の各蒸気吹出部53,54から蒸気吹出室55,56に吹出された蒸気は、仕切板81により第1湿分分離エレメント37と第2湿分分離エレメント38に分配されて通過することとなり、各湿分分離エレメント37,38による蒸気処理量が均一化され、湿分分離処理を安定して実施することができる。
また、第2実施形態の蒸気タービンプラントにあっては、高圧湿分分離器12Aにおける第1蒸気出口部33と第2蒸気出口部34を胴体31の側部に設け、各蒸気出口部33,34に蒸気配管24,25を接続している。従って、高中圧タービン11と高圧湿分分離器12Aとを接続する蒸気配管24,25における配置の自由度が向上し、蒸気配管24,25を最適位置に配置することができる。また、高圧湿分分離器12Aの上方空間部を空けて、例えば、低圧給水加熱器などの別機器を配置することができ、スペースの有効利用を図ることができる。
[第3実施形態]
図10は、第3実施形態の湿分分離器を表す縦断面図、図11は、第3実施形態の湿分分離器が適用された蒸気タービンプラントを表す平面図、図12は、蒸気タービンプラントを表す側面図である。なお、本実施形態の湿分分離器の基本的な構成は、上述した第1実施形態とほぼ同様の構成であり、図1及び図2を用いて説明すると共に、上述した第1実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第3実施形態の蒸気タービンプラントは、図11及び図12に示すように、高中圧タービン11と、低圧タービン(図示略)と、高圧湿分分離器(湿分分離器)12Bとを有し、高中圧タービン11は、高圧タービン部13と中圧タービン部14とから構成されている。
そして、蒸気発生器からの蒸気配管21が高圧タービン部13の蒸気入口部に接続され、高圧タービン部13の蒸気出口部から高圧湿分分離器12Bの蒸気入口部まで蒸気配管22が接続され、高圧湿分分離器12Bの蒸気出口部から中圧タービン部14の蒸気入口部まで2本の蒸気配管23,26が接続されている。この場合、高圧湿分分離器12Bは、下部における長手方向の中間部に蒸気入口部が設けられ、高圧タービン部13からの蒸気配管22は、屈曲を2回して高圧湿分分離器12Bの蒸気入口部に接続される。一方、高圧湿分分離器12Bは、上部における長手方向の一端部側に第1蒸気出口部が設けられ、蒸気配管23は、上方に延出して屈曲を2回して中圧タービン部14の上部の蒸気入口部に接続される。また、高圧湿分分離器12Bは、上部における長手方向の他端部側に第2蒸気出口部が設けられ、蒸気配管26は、上方に延出して屈曲を3回して中圧タービン部14の下部の蒸気入口部に接続される。
高圧湿分分離器12Bは、図1、図2及び図10に示すように、胴体31と、蒸気入口部32と、蒸気出口部33,34と、マニホールド部35,36と、湿分分離エレメント37,38とを有している。
胴体31は、長手方向の各端部が閉塞した中空形状をなし、蒸気入口部32は、胴体31の長手方向における中間部の下部に設けられている。第1蒸気出口部33は、胴体31の長手方向における一端部側の上部に設けられ、第2蒸気出口部34は、胴体31の長手方向における他端部側の上部に設けられている。胴体31は、長手方向における中間部に蒸気導入室41が設けられ、蒸気入口部32が連通している。また、蒸気導入室41は、内部に蒸気入口部32に対向して受衝板49が設けられ、蒸気入口部32からの蒸気が胴体31との隙間を通って上昇する蒸気導入通路50が設けられる。
なお、第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36、第1湿分分離エレメント37及び第2湿分分離エレメント38は、上述した第1実施形態と同様であることから、説明は省略する。
胴体31は、湿分分離エレメント37a,38aにおける下流側に蒸気排出通路67a,68aが設けられ、湿分分離エレメント37b,38bにおける下流側に蒸気排出通路67b,68bが設けられている。また、胴体31の天井内壁面と、マニホールド部35,36及び第3支持壁46との間に蒸気合流通路69が設けられている。蒸気合流通路69は、蒸気排出通路67a,68a同士、蒸気排出通路67b,68b同士を連通すると共に、蒸気排出通路67a,68aと蒸気排出通路67b,68bとを連通する。
そのため、高圧湿分分離器12Bにて、蒸気は、蒸気入口部32から蒸気導入室41に導入され、ここで、受衝板49に衝突した後に蒸気導入通路50を流れ、第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36に供給される。第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36に供給された蒸気は、長手方向に流れると共に、複数の蒸気吹出部53,54から蒸気吹出室55,56に吹出される。そして、蒸気吹出室55,56に吹出された蒸気は、整流板59,60に整流されて各湿分分離エレメント37,38に案内される。各湿分分離エレメント37,38は、この蒸気に含まれる湿分を除去し、ドレンとして分離する。
そして、第1湿分分離エレメント37a及び第2湿分分離エレメント38aにより湿分が分離された蒸気は、蒸気排出通路67a,68aに流れ、蒸気合流通路69で合流した後、第1蒸気出口部33から外部に排出される。また、第1湿分分離エレメント37b及び第2湿分分離エレメント38bにより湿分が分離された蒸気は、蒸気排出通路67b,68bに流れ、蒸気合流通路69で合流した後、第2蒸気出口部34から外部に排出される。
このように第3実施形態の湿分分離器にあっては、蒸気入口部32と蒸気出口部33,34を有する胴体31と、胴体31の内壁面から所定隙間を空けて配置されて蒸気入口部32に連通すると共に複数の蒸気吹出部53,54が設けられるマニホールド部35,36と、複数の蒸気吹出部53,54から吹き出される蒸気吹出室55,56と、蒸気吹出室55,56の蒸気から湿分を分離する湿分分離エレメント37,38とを設けている。
従って、蒸気による胴体31のエロージョン(侵食)を抑制して胴体31の大型化を抑制することができると共に、胴体31の補強が不要となり、製造コストを抑制することができ、また、蒸気から効率良く湿分を分離することで性能の向上を図ることができる。そして、蒸気出口部33,34を胴体31の上部に設けることで、湿分分離エレメント37,38により湿分が除去された蒸気は、適正に各蒸気出口部33,34に分配されることとなり、仕切板などを不要として構造を簡素化することができる。
また、第3実施形態の蒸気タービンプラントにあっては、高圧湿分分離器12Bにおける第1蒸気出口部33と第2蒸気出口部34を胴体31の上部に設け、各蒸気出口部33,34に蒸気配管23,26を接続している。従って、高中圧タービン11と高圧湿分分離器12Bとを接続する蒸気配管23,26における配置の自由度が向上し、蒸気配管23,26を最適位置に配置することができる。
[第4実施形態]
図13は、第4実施形態の湿分分離器を表す縦断面図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第4実施形態の高圧湿分分離器12Cは、図13に示すように、胴体31と、蒸気入口部32と、蒸気出口部33,34と、マニホールド部35,36と、湿分分離エレメント37,38とを有している。
胴体31は、長手方向の各端部が閉塞した中空形状をなし、蒸気入口部32は、胴体31の長手方向における中間部の一側部に設けられている。第1蒸気出口部33は、胴体31の長手方向における一端部側の上部に設けられ、第2蒸気出口部34は、胴体31の長手方向における他端部側の他側部に設けられている。胴体31は、長手方向における中間部に蒸気導入室41が設けられ、蒸気入口部32に連通している。また、蒸気導入室41は、内部に蒸気入口部32に対向して受衝板49が設けられ、蒸気入口部32からの蒸気が胴体31との隙間を通って上昇する蒸気導入通路50が設けられる。
第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36は、蒸気導入室41における胴体31の長手方向の両側に直列をなして配置され、且つ、胴体31内における径方向のほぼ中央部に配置されている。第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36は、一側部に長手方向に沿って複数の蒸気吹出部(図示略)がそれぞれ設けられている。
第1湿分分離エレメント37は、胴体31における高さ方向の上方側に配置され、第2湿分分離エレメント38は、胴体31における高さ方向の下方側に配置されている。第1湿分分離エレメント37と第2湿分分離エレメント38は、その間に蒸気吹出室55,56が設けられている。蒸気吹出室55,56は、蒸気吹出部から吹き出される蒸気を第1湿分分離エレメント37と第2湿分分離エレメント38に分配する水平をなす仕切板81が設けられている。
そのため、高圧湿分分離器12Cにて、蒸気は、蒸気入口部32から蒸気導入室41に導入され、ここで、受衝板49に衝突した後に蒸気導入通路50を流れ、第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36に供給される。第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36に供給された蒸気は、長手方向に流れると共に、複数の蒸気吹出部から吹出され、仕切板81により第1湿分分離エレメント37側と第2湿分分離エレメント38側に分配される。そして、蒸気は、整流板59,60に整流されて各湿分分離エレメント37,38に案内される。各湿分分離エレメント37,38は、この蒸気に含まれる湿分を除去し、ドレンとして分離する。そして、第1湿分分離エレメント37及び第2湿分分離エレメント38により湿分が分離された蒸気は、第1蒸気出口部33及び第2蒸気出口部34から外部に排出される。
このように第4実施形態の湿分分離器にあっては、胴体31と、胴体31の一側部に設けられる蒸気入口部32と、胴体31の内壁面から所定隙間を空けて配置されて長手方向の中間部が蒸気入口部32に連通すると共に複数の蒸気吹出部が設けられるマニホールド部35,36と、複数の蒸気吹出部から吹き出される蒸気から湿分を分離する湿分分離エレメント37,38と、胴体31の上部と側部に設けられて湿分が分離されて胴体31の内壁面に沿って流れる蒸気を排出する蒸気出口部33,34を設けている。
従って、蒸気は、マニホールド部35,36で流速が低下し、湿分分離エレメント37,38で湿分が除去されてから胴体31の内壁面に沿って流れ、蒸気出口部33,34から排出されることとなり、蒸気による胴体31のエロージョン(侵食)を抑制して胴体31の大型化を抑制することができると共に、胴体31の補強が不要となり、製造コストを抑制することができ、また、蒸気から効率良く湿分を分離することで性能の向上を図ることができる。
[第5実施形態]
図14は、第5実施形態の湿分分離器を表す縦断面図である。なお、上述した実施形態と同様の機能を有する部材には、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
第5実施形態の高圧湿分分離器12Dは、図14に示すように、胴体31と、蒸気入口部32と、蒸気出口部33と、マニホールド部35,36と、湿分分離エレメント37とを有している。
胴体31は、長手方向の各端部が閉塞した中空形状をなし、蒸気入口部32は、胴体31の長手方向における中間部の下部に設けられ、蒸気出口部33は、胴体31の長手方向における一端部側の上部に設けられている。胴体31は、長手方向における中間部に蒸気導入室41が設けられ、蒸気入口部32が連通している。また、蒸気導入室41は、内部に蒸気入口部32に対向して受衝板49が設けられ、蒸気入口部32からの蒸気が胴体31との隙間を通って上昇する蒸気導入通路50が設けられる。
第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36は、蒸気導入室41における胴体31の長手方向の両側に直列をなして配置され、且つ、胴体31内における径方向のほぼ中央部に配置されている。第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36は、下部に長手方向に沿って複数の蒸気吹出部(図示略)がそれぞれ設けられている。湿分分離エレメント37は、胴体31における幅方向の一方側に傾斜状態で配置されている。第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36の各蒸気吹出部と、湿分分離エレメント37との間に蒸気吹出室(図示略)が設けられている。
そのため、高圧湿分分離器12Dにて、蒸気は、蒸気入口部32から蒸気導入室41に導入され、ここで、受衝板49に衝突した後に蒸気導入通路50を流れ、第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36に供給される。第1マニホールド部35及び第2マニホールド部36に供給された蒸気は、長手方向に流れると共に、複数の蒸気吹出部から蒸気吹出室に吹出される。そして、蒸気吹出室に吹出された蒸気は、湿分分離エレメント37に案内される。湿分分離エレメント37は、この蒸気に含まれる湿分を除去し、ドレンとして分離する。そして、湿分分離エレメント37により湿分が分離された蒸気は、蒸気出口部33から外部に排出される。
このように第5実施形態の湿分分離器にあっては、胴体31と、胴体31の一側部に設けられる蒸気入口部32と、胴体31の内壁面から所定隙間を空けて配置されて長手方向の中間部が蒸気入口部32に連通すると共に複数の蒸気吹出部が設けられるマニホールド部35,36と、複数の蒸気吹出部から吹き出される蒸気から湿分を分離する湿分分離エレメント37と、胴体31の上部に設けられて湿分が分離されて胴体31の内壁面に沿って流れる蒸気を排出する蒸気出口部33を設けている。
従って、蒸気は、マニホールド部35,36で流速が低下し、湿分分離エレメント37で湿分が除去されてから胴体31の内壁面に沿って流れ、蒸気出口部33から排出されることとなり、蒸気による胴体31のエロージョン(侵食)を抑制して胴体31の大型化を抑制することができると共に、胴体31の補強が不要となり、製造コストを抑制することができ、また、蒸気から効率良く湿分を分離することで性能の向上を図ることができる。
なお、上述した実施形態では、胴体31に対して蒸気入口部32を下部や側部、蒸気出口部33,34を上部や側部に設けたが、この位置に限定されるものではなく、例えば、斜め上部や斜め下部であってもよい。また、蒸気入口部32を胴体31の長手方向における中間部としたが、一端部側または他端部側にずれていてもよいものである。
また、上述した実施形態では、マニホールド部35,36を胴体31の内壁面から所定隙間を空けて配置したが、この位置は、胴体31の中心位置でなくてもよく、上下方向や左右方向にずれていてもよいものである。
また、上述した実施形態では、本発明の湿分分離器を高圧湿分分離器12に適用して説明したが、低圧湿分分離器であってもよく、また、胴体の内部に加熱管群を設けた湿分分離加熱器としてもよい。
また、上述した実施形態では、本発明の蒸気タービンプラントを、原子力発電プラントに適用して説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、火力発電プラントなどに適用することもできる。
11 高中圧タービン
12,12A,12B,12C,12D 高圧湿分分離器(湿分分離器)
13 高圧タービン部
14 中圧タービン部
21,22,23,24,25,26 蒸気配管
31 胴体
32 蒸気入口部
33 第1蒸気出口部
34 第2蒸気出口部
35 第1マニホールド
36 第2マニホールド
37,37a,37b 第1湿分分離エレメント(湿分分離部)
38,38a,38b 第2湿分分離エレメント(湿分分離部)
41 蒸気導入室
49 受衝板(受衝部材)
53,54 蒸気吹出部
55,56 蒸気吹出室
59,60 整流板
65,66 ドレン出口部
67a,67b,68a,68b 蒸気排出通路
69 蒸気合流通路
71 仕切板(第2分配部材)
81 仕切板(第1分配部材)

Claims (11)

  1. 中空形状をなして水平方向に延在する胴体と、
    前記胴体の長手方向における中間部に設けられる蒸気入口部と、
    前記胴体の内壁面から所定隙間を空けて配置されて前記蒸気入口部に連通すると共に長手方向に沿って複数の蒸気吹出部が設けられるマニホールドと、
    前記複数の蒸気吹出部から吹き出される蒸気から湿分を分離する湿分分離部と、
    前記胴体に設けられて前記湿分分離部で湿分が分離されて前記胴体の幅方向外側に吹き出し前記胴体の内壁面に沿って前記隙間を流れる蒸気を排出する蒸気出口部と、
    を有することを特徴とする湿分分離器。
  2. 前記胴体は、長手方向における中間部に蒸気導入室が設けられ、前記蒸気入口部は、前記蒸気導入室に連通し、前記マニホールドは、第1マニホールド部及び第2マニホールド部が前記蒸気導入室における前記胴体の長手方向の両側に配置され、前記第1マニホールド部及び前記第2マニホールド部は、長手方向の一端部が前記蒸気導入室に連通することを特徴とする請求項1に記載の湿分分離器。
  3. 前記蒸気導入室における前記蒸気入口部に対向して受衝部材が設けられることを特徴とする請求項2に記載の湿分分離器。
  4. 前記胴体は、前記複数の蒸気吹出部側に蒸気吹出室が設けられ、前記湿分分離部は、前記蒸気吹出室に面していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の湿分分離器。
  5. 前記湿分分離部における前記蒸気吹出室側に密着して整流板が設けられることを特徴とする請求項4に記載の湿分分離器。
  6. 前記湿分分離部は、前記蒸気吹出室における前記胴体の幅方向の両側に対向して配置される第1湿分分離エレメント及び第2湿分分離エレメントを有することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の湿分分離器。
  7. 前記蒸気吹出室は、前記蒸気吹出部から吹き出される蒸気を前記第1湿分分離エレメントと前記第2湿分分離エレメントに分配する第1分配部材が設けられることを特徴とする請求項6に記載の湿分分離器。
  8. 前記蒸気入口部は、前記胴体の下部に設けられ、前記蒸気出口部は、前記第1湿分分離エレメント及び前記第2湿分分離エレメントに対応して第1蒸気出口部及び第2蒸気出口部が設けられ、前記第1湿分分離エレメントと前記第2湿分分離エレメントにより湿分が除去された蒸気を前記第1蒸気出口部と前記第2蒸気出口部に分配する第2分配部材が設けられることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の湿分分離器。
  9. 前記第1蒸気出口部は、前記胴体の上部に設けられ、前記第2蒸気出口部は、前記胴体の側部に設けられることを特徴とする請求項8に記載の湿分分離器。
  10. 前記マニホールドは、一端部が閉塞されて他端部が前記蒸気入口部に連通し、前記複数の蒸気吹出部は、スリット形状をなし、前記他端部側から前記一端部側に向けて開口面積が大きくなるように設定されることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の湿分分離器。
  11. 高圧側タービンと、
    低圧側タービンと、
    前記高圧側タービンで使用された蒸気から湿分を除去して前記低圧側タービンに送る請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の湿分分離器と、
    を有することを特徴とする蒸気タービンプラント。
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