JPWO2008023492A1 - 高圧放電ランプの製造方法、高圧放電ランプ、ランプユニット及び投写型画像表示装置 - Google Patents

高圧放電ランプの製造方法、高圧放電ランプ、ランプユニット及び投写型画像表示装置 Download PDF

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Abstract

この発明は、発光部(1a)を形成する球体部と、球体部の両端に設けられた封止部と、各封止部に封着された電極(2a)と、各電極の後端と接続された金属箔(3a)とを備えた高圧放電ランプを製造する方法である。球体部の両端に円筒状のガラス管(8)を設けた容器を用意し、金属箔と電極との接続構造体を、当該電極の先端が球体部内に位置するようにガラス管内に配置し、ガラス管を加熱溶融し、収縮させて、金属箔と電極とを封着して封止部を形成する。加熱溶融される前のガラス管の内径φと、金属箔の先端から球体部の内部空間までの距離Lとを、L/φ≦1.35の関係を満足するよう設定し、金属箔の電極との接続側における端部の角を切り欠いて楔形形状(7a)にした後、封着の工程を行う。高輝度特性を持つ高圧放電ランプの封止加工に際して金属箔から電極軸上に亘って発生する空隙に起因する、点灯寿命中における破損の発生を低減させることができる。

Description

本発明は、投写型画像表示装置のバックライト用光源に適した高圧放電ランプの製造方法、高圧放電ランプ、ランプユニット及び投写型画像表示装置に関する。
近年、液晶プロジェクタやオーバヘッドプロジェクタ等の投写型画像表示装置のバックライトとして、高圧水銀放電ランプと反射鏡とを組み合わせた投射型光源(ランプユニット)が知られている。高圧水銀放電ランプは、点灯中の水銀の蒸気圧を20MPa〜35MPaの範囲内に上昇させることにより可視域の連続発光を増大させたものが用いられる。
このような点灯中の圧力が高いタイプの放電ランプは、その高い圧力のために、発光管ガラス部内に存在するわずかなクラックまたは構造的な応力集中により、点灯中に破損する不具合が発生する可能性がある。そのような破損不具合を防止するために、封止部の内部に封着された金属箔の構造を改良して、金属箔の周囲に発生し得るクラックを抑制する提案がなされている。例えば特許文献1には、応力集中が生じないように、金属箔の端部に外側に膨らんだ丸みを持たせた曲線形状にすることが開示されている。
特開平11−111226号公報
液晶プロジェクタ等に用いられるバックライトには、高輝度であることが第一条件として要求される。そのため、電極間距離を1.5mm以下に短縮すること、あるいは、封入水銀量を増量し点灯時の水銀蒸気圧を150気圧以上にすること、などの工夫がなされてきた。
また水銀を十分に蒸発させ高圧に保つために、発光管球体部内の最冷部温度を上昇させる必要がある。そのためには、発光管球体部内の温度分布を極力均一にする構造が要求される。そのような構造にする一環として、発光管の両端に封着された電極がガラスに埋没する長さを極力短縮することにより、電極の軸棒端部の温度を上昇させることが臨まれる。
しかしながら、従来の高圧水銀放電ランプでは、発光管の両端部に封着されている電極部材の構造に起因して、点灯中の破損不具合が発生する可能性があった。そのため、上述の特許文献1のような金属箔の構造を改良する提案がなされているが、封止部に封着された電極の埋没長を短縮しランプの輝度を向上させていく設計方向の中で、単に金属箔の端部を曲線形状にする、あるいは、他の対策として提案されているように端部のエッジを化学エッチング研磨するだけでは、十分な破損防止効果が得られないことが判明した。
電極の埋没長を短縮した場合、電極軸棒をガラス溶融封止する部位が狭くなる。そのため、溶融封止する際、その狭い部位に向かって鋭角的に溶融ガラスを押し込むような形で収縮溶融させる必要がある。鋭角的にガラスを溶融させるためには、熱拡散の少ないレーザー溶融や、極力鋭角的なバーナー炎で封止する必要がある。
ところが、これに伴い新たな問題が発生することが判った。すなわち、極力鋭角的なガラス溶融手段を講じても、ガラスが溶融収縮する段階で、電極に接続された金属箔の端部に溶融ガラスが接触してしまい、金属箔と接触した部位のガラスが冷却される。それにより、ガラスが溶融収縮しきれずに空隙が発生し、その空隙が金属箔端部に沿った形で残存してしまう。この空隙は、金属箔端部から電極の軸棒に沿うような形で延長されて発光管の球体部まで届く場合がある。その結果、ランプ点灯中の動作圧が空隙に印加されて応力集中が発生し、点灯中の破損不具合の原因となる。
本発明は、高輝度の特性を有するとともに、封止加工に際して金属箔から電極軸上に亘って発生する空隙に起因して、点灯寿命中における破損が発生することを低減することが可能な高圧放電ランプの製造方法を提供することを目的とする。
また、そのような原因で発生する破損を抑制することが可能な構造を有する高圧放電ランプを提供することを目的とする。
本発明の高圧放電ランプの製造方法は、発光部である内部空間を形成するガラスからなる略球体部と、前記略球体部の両端に各々連設されたガラスからなる一対の封止部と、先端を前記発光部内に位置させて後端部が前記各封止部に封着された一対の電極であって、前記各電極の先端が前記発光部内で所定の電極間距離を設けて対向している一対の電極と、前記各封止部に封着され前記電極の後端と接続された金属箔とを備えた高圧放電ランプを製造する方法であって、前記略球体部の両端に前記各封止部を形成するための略円筒状のガラス管を設けた容囲器を用い、前記金属箔と前記電極の接続構造体を前記電極の先端が前記発光部内に位置するように前記ガラス管内に配置し、前記ガラス管を加熱溶融し収縮させることにより前記金属箔と前記電極を封着して前記封止部を形成する。
上記課題を解決するために、本発明の高圧放電ランプの製造方法は、前記加熱溶融加工される前の前記ガラス管の内径φと、前記金属箔の先端から前記略球体部の内部空間までの距離Lとを、L/φ≦1.35の関係を満足するよう設定し、前記金属箔の前記電極との接続側における端部の角を切り欠いて楔形形状に形成した後、前記封着の工程を行うことを特徴とする。
本発明の高圧放電ランプは、発光部である内部空間を形成するガラスからなる略球体部と、前記略球体部の両端に各々連設されたガラスからなる一対の封止部と、先端を前記発光部内に位置させて後端部が前記各封止部に封着された一対の電極であって、前記各電極の先端が前記発光部内で所定の電極間距離を設けて対向している一対の電極と、前記各封止部に封着され前記電極の後端と接続された短冊形状の金属箔とを備え、前記金属箔は、前記電極との接続側における端部の両角部が切欠かれて、前記短冊形状の内側に向かって窪んだ変曲点がない曲線状の輪郭を形成している。
本発明によれば、封止加工中のガラスが溶融収縮する際にガラスと金属箔が接触することを極力迎えることができ、従来発生していた金属箔から電極軸上の空隙を抑制することが可能となり、高輝度で、点灯寿命中において空隙に起因する破損不具合の発生を低減することができる。
図1は、本発明の実施の形態1における高圧放電ランプの製造方法により作製される高圧水銀放電ランプの断面図である。 図2は、従来の構成の高圧放電ランプの場合の封止加工の状態を示す断面図である。 図3は、本発明の実施の形態1における高圧放電ランプの場合の封止加工の状態を示す断面図である。 図4Aは、高圧放電ランプを構成する金属箔のカット角度の例を示す図である。 図4Bは、高圧放電ランプを構成する金属箔のカット角度の例を示す図である。 図4Cは、高圧放電ランプを構成する金属箔のカット角度の例を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態2における高圧放電ランプを構成する金属箔のカット形状の例を示す平面図である。 図6は、同金属箔のカット形状の他の例を示す平面図である。 図7は、本発明の実施の形態3におけるランプユニットを示す断面図である。 図8は、本発明の実施の形態4におけるフロントプロジェクタを示す斜視図である。 図9は、同実施の形態におけるリアプロジェクタを示す斜視図である。
符号の説明
1 球体部
1a 発光部
2a,2b 電極
3a,3b 金属箔
4a,4b 封止部
5 水銀
6a,6b 外部導線
7a、7b 面取り部
8 石英ガラス管
9 加熱ガスバーナ
10 レーザー
11、12 面取り部
20 ランプユニット
21 高圧放電ランプ
22 反射鏡
23 セメント
24 基体
24a 凹面部分
24b ネック部
24c 取付孔
25 反射膜
30 フロントプロジェクタ
31 筐体
32 光学ユニット
33 制御ユニット
34 投写レンズ
35 冷却ファンユニット
36 電源ユニット
40 リアプロジェクタ
41 筐体
42 透過式スクリーン
φ 石英ガラス管の内径
L 電極2aの封止部への埋没長さ
A 加工線(金属箔3a、3bの端部)
B 加工線(発光部1aの封止部と球体部の内部空間の境界線)
α 石英ガラス管の中心軸の垂線に対し封止加工中の収縮ガラス管内壁がなす角度
β 金属箔の先端が中心軸の垂線に対して切断された面取り部がなす角度
本発明は、上記構成を基本として、以下のような種々の態様をとることが可能である。
例えば、上記構成の高圧放電ランプの製造方法において、前記金属箔の切り欠きを、前記封止部に封着された前記電極の軸棒の中心軸の垂線に対し20°以上、80°以下の角度範囲内で行うことが好ましい。
また、前記切り欠き加工を、機械的な切断、または過熱溶融切断により行うことができる。また、前記切り欠きを加工した後に、前記切り欠き部に対してエッチングまたは研磨を施すことが好ましい。また、前記エッチングを、電解液中の電解エッチングにより行うことができる。
上記構成の高圧放電ランプにおいて、前記封止部は、収縮封止加工により形成されたものとすることができる。
また、本発明のランプユニットは、上記構成の高圧放電ランプと、凹面の反射面を有する反射鏡とを備え、前記反射鏡に前記高圧放電ランプが装着されて、前記高圧放電ランプの射出光が前記反射面により反射されるように構成される。
また、本発明の投写型画像表示装置は、上記構成の高圧放電ランプと、前記高圧放電ランプからの照明光を変調して光学像を形成する光学ユニットと、前記光学像を拡大透写する投写装置とを備える。
以下、本発明の各実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における高圧放電ランプの製造方法について、図1〜図3、図4A〜4Cを参照して説明する。
図1は、本実施の形態の製造方法により作製される高圧放電ランプの構造を示す断面図である。この高圧放電ランプは、略球体部1と、略球体部1の両端に連設された封止部4a,4bとを有し、略球体部1および封止部4a,4bは石英ガラスからなる。例えば、点灯電力が130Wの高圧水銀放電ランプの場合であれば、封止部4a、4bは、加熱溶融封止加工する前は肉厚2.0mmの円筒形状であり、円筒部の内径φ(mm)が2.0mmとなっている。
略球体部1の内部には発光部1aである内部空間が形成され、封止部4a,4bには、電極2a,2bが発光部1a内に位置するように、電極2a,2bと接続されたモリブデンからなる金属箔3a,3bが気密封着されている。金属箔3a,3bには、外部導線6a,6bの一端がそれぞれ接続され、外部導線6a,6bの他端は封止部4a、4bの外部に導出されている。
発光部1aには、タングステンからなる一対の電極2a,2bが、電極間距離を1.0mmとして設けられている。電極2a,2bは軸棒とその先端に設けられたコイルとからなり、電極間距離とは、コイルの先端間の距離である。電極2a,2bの軸棒は直径0.4mmであり、モリブデンからなる一対の金属箔3a,3bの先端に接続されている。電極2a,2bが封止部4a、4bに埋没している埋没長さL、すなわち、金属箔3a,3bの先端から電極2a,2bの軸棒が発光部1aの空間に至るまでの距離は2.3mmである。埋没長さLと、封止部4a,4bが加熱溶融加工される前の円筒状ガラス管の内径φとの関係は、L/φ≦1.35を満たす構造となっている。例えば、L/φ=1.15に設定される。
金属箔3a,3bは全体としては短冊形状を有し、その先端部の角は、電極2a,2bが接続される前にカッター等にて中心軸の垂線に対し約70度の角度によって切断され、面取り部7a、7bが形成されている。切断により面取り部7a、7bが形成された金属箔3a,3bは、約2〜5%の水酸化ナトリウム溶液中で電解エッチングされ、切断時に発生した端部のバリが除去されており、楔形形状になっている。楔形形状になることにより封止加工時に金属箔3a,3bの端部のバリから発生するクラックを極力抑制することが可能となり、クラックが原因による破損を抑えることが可能となる。以上の加工処理後の金属箔3a,3bに、電極2a,2bがスポット溶接により接続されている。
なお、略球体部1の内部には水銀5が約150〜250mg/cm3の密度で封入され、点灯中の動作圧は約150〜250気圧となる。始動用希ガスとしては、アルゴンガスが200hPa、また臭素が約1×10-7mol/cm3の密度でそれぞれ封入されている。
次に、本実施の形態における高圧水銀放電ランプ(以下、本発明品という)の封止加工の状態について、図を用い、従来の高圧水銀放電ランプ(以下、従来品という)の封止加工の状態と比較して説明する。
先ず従来品の封止加工について図2に示す。図2には、電極2aと金属箔3aの接続部近傍における、加熱溶融加工が終了する前の略円筒形状の石英ガラス管8が示される。略球体部1の両端に連結されている石英ガラス管8は、肉厚が2.0mm、内径φが2.0mmである。電極2aおよび電極2aに接続された金属箔3aを封着するために、酸素,水素またはプロパンガスの混合ガスからなるガスバーナ、またはレーザーを石英ガラス管8に加熱照射することにより、石英ガラスを溶融せしめ収縮封止加工する。
通常、ガスバーナ9またはレーザー10は、加工線Aから加工線Bの間から照射加工を開始する。加工線の目安は、金属箔3aの端部から、石英ガラス管8(封止部4a、4b)と略球体部1の境界線の部位である。加熱収縮封止する時、電極2aの軸棒が石英ガラス管8に封着される部位の長さLが、内径φに対し十分な長さを有する場合は、石英ガラス管8が収縮し、電極2aの軸棒上の(y)の部位に石英ガラス管8が接触して電極2aを封止しつつ金属箔3aを封止する。
ところが内径φに対し長さLに裕度がない場合は、石英ガラス管8が収縮する際に先ず金属箔3aの先端(x)に接触する。そのため、金属箔3aと接触した部位のガラスが冷却されることにより、石英ガラス管8が溶融収縮しきれずに空隙(z)が発生する。そして、発生した空隙(z)が金属箔3aの端部に沿った形で残存してしまう。この空隙(z)は、金属箔3aの端部から電極の軸棒に沿うような形で延長されて、高圧放電ランプの略球体部1まで到達する。その結果、ランプ点灯中の動作圧が空隙(z)部に印加されて応力集中が発生し、点灯中の破損不具合の原因となる。
溶融ガラスと金属箔3aの先端(x)が接触することを極力迎えるために、加熱ガスバーナ9の炎を極力鋭角的に調整し石英ガラス管8を局所過熱したり、あるいは熱拡散が少なく局所加熱が可能なレーザー10を照射する。それにより、溶融収縮して電極2aに近づく石英ガラス管8の内壁が石英ガラス管8の中心軸の垂線に対してなす角度をαとするとき、石英ガラス管8の内壁がα=20度〜30度の範囲の角度でもって収縮して、電極2aの軸棒上の(y)の部位から接触するようにガラス加工を調整することは可能となる。ただし、Lが短くなると加工は極めて困難となり、わずかな加工バラツキ、石英ガラス管8の材料バラツキにより空隙(z)が発生してしまう。
内径φ=2mmに対し、電極2aの軸棒が石英ガラス管8に封着される部位の長さLを変えて封止実験を繰り返したところ、以下の結果が得られた。すなわち、Lが2.8mm以上の長さの場合、空隙(z)の発生率はn=1000本に対し発生0〜1本と、発生率が0〜0.1%程度であった。これに対して、Lが2.7mmになると、n=1000本に対し空隙(z)の発生が1〜5本となり、発生率が0.1〜0.5%と増加し始めた。Lが2.5mmの場合は、n=1000本に対し空隙(z)の発生が3〜8本、Lが2.3mmの場合、n=1000本に対し空隙(z)の発生が10以上で、発生率が1%以上となった。
次に、本発明品における封止加工の状態を図3に示す。本発明品の構成においては、金属箔3aの先端部の角部は、電極が接続される前にカッターにより、中心軸の垂線に対する角度βが20度から80度となるように切断されて、面取り部7aが形成されている。角部が切断された金属箔3aは、約2〜5%の水酸化ナトリウム溶液中で電解エッチングされて、切断時に発生した端部のバリが除去されている。この加工処理後に、金属箔3aには電極2aがスポット溶接により接続されている。
本発明品の封止加工では、金属箔3aの先端部が切り欠かれているため、石英ガラス管8が加熱溶融収縮する際に、溶融ガラスが金属箔3aの先端に接触することを抑制することが可能となる。それにより、溶融ガラスが先ず電極2aの軸棒上の(y)の部位から接触するようにガラス加工を調整することが極めて容易となる。その結果、十分に電極2aの軸棒が封着された後に、金属箔3aが封着されることとなり、空隙(z)が発生し難くなる。
本発明品の封止加工においては、長さLが2.7mmの場合に、n=1000本に対し空隙(z)の発生が0本、Lが2.3mmの場合でも、n=1000本に対し空隙(z)の発生が0本と、顕著な効果が見られた。さらにLが2.0mmの場合でも、n=1000本に対し空隙(z)の発生が0本、Lが1.5mmの場合に、n=1000本に対し空隙(z)の発生が0〜3本と、ほとんど空隙(z)の発生を抑えることができた。
したがって、封止部の石英ガラス管8の内径φ=2mmに対しLが2.7mm以下、つまり関係式L/φ≦1.35を満たしている場合、金属箔3a,3bの先端部が中心軸の垂線に対し20度から80度の角度で切断されていることが、空隙(z)の発生を抑制するのに大きな効果があることが判った。
以上の説明においては、金属箔3a,3bの先端部が中心軸の垂線に対して切断される角度βを、20度から80度とした(図4A参照)。加熱バーナーまたレーザーの調整により、図4Bに示すように20度以上であれば、空隙(z)が発生し難くなるような加工が可能であり、20度〜80度の範囲内ならば特に問題なく封止できる。図4Cに示すように80度を超えても、空隙(z)が発生し難くなるような加工は可能であるが、切り欠き切断面が長くなるため、金属箔3a,3bのカットは困難になる。
またカットは、鋏で行ってもカッターで行っても良いが、カットする際に切断面に返りが発生するために、そのまま用いると返り部からクラックが発生しやすくなる。したがって、電解エッチングで返りを除去することが望ましい。また切断はレーザーでもよく、レーザーでカットした際は特に返りは発生しないので、電解エッチングする必要はない。ただし切断面が若干荒れているため、電解エッチングする方が望ましい。
従来品および本発明品のランプについて、L/φ=1.35とし、水銀を270mg/cm3の密度で封入し、点灯中の動作圧が270気圧相当のものを試作して、n=1000本について100時間点灯する実験を行った。従来品の場合は点灯初期に1〜3本破損が発生したが、本発明品では破損は0であった。また同様にL/φ=0.75のものを試作し、n=1000本について100時間点灯実験を行った。従来品の場合、点灯初期に20本破損が発生したが、本発明品の場合は、破損は0であった。
また、これら本発明品の場合の、L/φ=1.35、および0.75の場合のランプについて、それぞれ10本ずつ点灯寿命試験を行った。その結果、本発明品の高圧水銀放電ランプでは3000時間において若干の発光部の膨張が観察されたが破損はなく、寿命中でも破損に対する信頼性は保つことが確認された。また3000時間を経過してもほとんど黒化が発生していないことも見出された。これは発光部の両端に封着された電極のガラス埋没長Lを極力短縮することにより、電極の軸棒端部の温度が上昇し、発光部球体内の温度分布の均一化が図られたため、寿命中の黒化を防ぐハロゲンサイクルの安定化が同時に図られたものと考えられる。
本実施の形態の高圧放電ランプの製造方法は、上述の例の高圧水銀ランプだけでなく、他の高圧放電ランプ、例えば、メタルハライドランプの場合でも同様の効果が得られる。また点灯方式についても、高周波点灯、AC点灯、DC点灯のいずれでも同様の効果が得られる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における高圧放電ランプについて、図5及び図6を参照して説明する。
本実施の形態の高圧放電ランプは、基本的には実施の形態1で説明したものと同様であり、図1に示したような構造を有する。実施の形態1では、金属箔3a,3bの先端部がカットされた面取り部の形状が直線状である場合について示したが、本実施の形態では面取り部が他の形状を有する場合について示す。
すなわち、面取り部の形状は直線状のみならず、金属箔3a,3bの先端部が中心軸の垂線に対して20度から80度の範囲内で切断されるならば、他の形状でも同様の効果を得ることが可能である。すなわち、図5に示すように曲線状の面取り部11でも、図6に示すように段階的にカットされた面取り部12でも、実施の形態1に記載した効果と同様の効果を得ることができる。
特に、図5に示す窪んだ曲線状をなす面取り部11は、収縮封止加工時に際して、封止部の石英ガラス管8(図3参照)が加熱により溶融収縮したときに、金属箔3aの角と接触する可能性を低減させる効果が大きい。その理由は次のとおりである。すなわち、石英ガラス管8が収縮するときは、金属箔3aの側に膨らんだ曲線形状を成して金属箔3aに接近して行く。窪んだ曲線状の面取り部11の場合、石英ガラスの膨らんだ形状に近似しているので、石英ガラスが金属箔3aに接触するまでの時間が長くなり、まず電極2aの軸棒に石英ガラス管8が接触して電極2aを封止しつつ、さらに金属箔3aに接触して封止するように、収縮封止加工を進捗させることが容易になる。
そのような効果を確実にするために、面取り部11は、金属箔3aの短冊形状の内側に窪んだ変曲点がない曲線状の輪郭を形成している。変曲点があると、金属箔を予めエッチングする際にバリが残り易い。また、変曲点があると、封止部に歪が生じ易い。
面取り部11の曲線形状は、直線の面取り部の輪郭よりも金属箔の内側に窪んでいれば、円弧、楕円の一部、双曲線の一部、放物線の一部等、どのような曲線であってもよい。
以上のような曲線形状の面取り部11は、所定形状を有するパンチとダイを用いて容易に加工することができる。特に、面取り部11の曲線が逆アールの円弧の場合は、既製の円柱状のパンチとダイから選択できるので、安価に加工できる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3におけるランプユニット20について、図7を参照して説明する。図7は、ランプユニット20の概略構成を示す縦断面図である。ランプユニット20を構成する高圧放電ランプ21は、上述の実施の形態に係るものである。
ランプユニット20は、高圧放電ランプ21と、高圧放電ランプ21からの射出光を反射して集光する反射鏡22とを備える。反射鏡22としては、例えば回転楕円面鏡を用いることができる。高圧放電ランプ21は、封止部4b部分においてセメント23により、反射鏡22に固着されている。反射鏡22は、漏斗状をした硬質ガラス製基体24を有する。基体24において回転楕円面に形成された凹面部分24aには、多層干渉膜からなる反射膜25が蒸着されている。反射鏡22の開口径は、例えば50mmである。
高圧放電ランプ21は、基体24のネック部24bに開設された取付孔24cに封止部4bを挿入して、反射鏡22の軸方向の所定位置に位置決めがなされた後、セメント23で固着される。所定位置とは、理想的には反射鏡22の設計上の第1焦点と高圧放電ランプ10の設計上の光中心(両電極2a,2bの対向する先端間の中心点)とが略一致する位置である。しかし、実際には、反射鏡22の反射面の形状ばらつきや、電極2a,2bの軸ずれ等が発生している場合がある。そこで、具体的には、高圧放電ランプ21を試験点灯させ、図7の紙面に向かって左右・上下・前後方向にスライドさせた際に、反射鏡22前方の照度が最大となる位置に、高圧放電ランプ21が位置決めされる。したがって、高圧放電ランプ21が反射鏡22に一体化された状態において、反射鏡22の第1焦点と光中心とが必ずしも完全に一致しているとは限らない。
上記の構成からなるランプユニット20において、高圧放電ランプ21が点灯されると、光中心から反射鏡22に向かう射出光が、反射膜25で反射されて、反射鏡22の第2焦点に集光される。第2焦点は、言うまでも無く、反射鏡22の前方、反射鏡22の軸上に存在する点である。
上記説明では、反射鏡22として回転楕円面鏡を用いた場合に言及したが、これに限らず、回転放物面鏡や凹面(球面)鏡を用いることもできる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4における投写型画像表示装置について、図8及び図9を参照して説明する。
図8は、実施の形態3のランプユニット20が用いられた投写型画像表示装置の一例として、フロントプロジェクタ30の概略構成を示す。図8は、筐体31の天板を取り除いた状態を表している。フロントプロジェクタ30は、その前方に設置したスクリーン(不図示)に向けて画像を投影するタイプのプロジェクタである。
フロントプロジェクタ30は、筐体31に収納された、光源であるランプユニット20、光学ユニット32、制御ユニット33、投写レンズ34、冷却ファンユニット35、および電源ユニット36等から構成されている。
光学ユニット32は、入射光を変調して画像を形成する画像形成ユニット、及びランプユニット20からの照明光を画像形成ユニットに照射する照明ユニット(いずれも不図示)を有する。照明ユニットは、3色のカラーフィルタからなるカラーホイール等(不図示)を有し、照明光を3原色に分解して画像形成ユニットに照射する。
制御ユニット33は、画像形成ユニット等を駆動制御する。投写レンズ34は、画像形成ユニットにより変調されて形成された光学像を拡大透写する。電源ユニット36は、商用電源から供給される電力を、制御ユニット33やランプユニット20に適した電力に変換してそれぞれ供給する。
また、ランプユニット20は、図9に示す投写型画像表示装置の一例であるリアプロジェクタ40の光源としても用いることができる。リアプロジェクタ40は、ランプユニット20、光学ユニット、投写レンズ、ミラー(いずれも不図示)等が筐体41内に収納された構成を有する。投写レンズから投写されミラーで反射された画像が、透過式スクリーン42の裏側から投影されて画像表示される。
本発明は、高輝度とともに寿命中の破損を低減することを可能にするものであり、液晶プロジェクタやオーバヘッドプロジェクタ等の光学機器のバックライトの製造に有用である。
本発明は、投写型画像表示装置のバックライト用光源に適した高圧放電ランプの製造方法、高圧放電ランプ、ランプユニット及び投写型画像表示装置に関する。
近年、液晶プロジェクタやオーバヘッドプロジェクタ等の投写型画像表示装置のバックライトとして、高圧水銀放電ランプと反射鏡とを組み合わせた投射型光源(ランプユニット)が知られている。高圧水銀放電ランプは、点灯中の水銀の蒸気圧を20MPa〜35MPaの範囲内に上昇させることにより可視域の連続発光を増大させたものが用いられる。
このような点灯中の圧力が高いタイプの放電ランプは、その高い圧力のために、発光管ガラス部内に存在するわずかなクラックまたは構造的な応力集中により、点灯中に破損する不具合が発生する可能性がある。そのような破損不具合を防止するために、封止部の内部に封着された金属箔の構造を改良して、金属箔の周囲に発生し得るクラックを抑制する提案がなされている。例えば特許文献1には、応力集中が生じないように、金属箔の端部に外側に膨らんだ丸みを持たせた曲線形状にすることが開示されている。
特開平11−111226号公報
液晶プロジェクタ等に用いられるバックライトには、高輝度であることが第一条件として要求される。そのため、電極間距離を1.5mm以下に短縮すること、あるいは、封入水銀量を増量し点灯時の水銀蒸気圧を150気圧以上にすること、などの工夫がなされてきた。
また水銀を十分に蒸発させ高圧に保つために、発光管球体部内の最冷部温度を上昇させる必要がある。そのためには、発光管球体部内の温度分布を極力均一にする構造が要求される。そのような構造にする一環として、発光管の両端に封着された電極がガラスに埋没する長さを極力短縮することにより、電極の軸棒端部の温度を上昇させることが臨まれる。
しかしながら、従来の高圧水銀放電ランプでは、発光管の両端部に封着されている電極部材の構造に起因して、点灯中の破損不具合が発生する可能性があった。そのため、上述の特許文献1のような金属箔の構造を改良する提案がなされているが、封止部に封着された電極の埋没長を短縮しランプの輝度を向上させていく設計方向の中で、単に金属箔の端部を曲線形状にする、あるいは、他の対策として提案されているように端部のエッジを化学エッチング研磨するだけでは、十分な破損防止効果が得られないことが判明した。
電極の埋没長を短縮した場合、電極軸棒をガラス溶融封止する部位が狭くなる。そのため、溶融封止する際、その狭い部位に向かって鋭角的に溶融ガラスを押し込むような形で収縮溶融させる必要がある。鋭角的にガラスを溶融させるためには、熱拡散の少ないレーザー溶融や、極力鋭角的なバーナー炎で封止する必要がある。
ところが、これに伴い新たな問題が発生することが判った。すなわち、極力鋭角的なガラス溶融手段を講じても、ガラスが溶融収縮する段階で、電極に接続された金属箔の端部に溶融ガラスが接触してしまい、金属箔と接触した部位のガラスが冷却される。それにより、ガラスが溶融収縮しきれずに空隙が発生し、その空隙が金属箔端部に沿った形で残存してしまう。この空隙は、金属箔端部から電極の軸棒に沿うような形で延長されて発光管の球体部まで届く場合がある。その結果、ランプ点灯中の動作圧が空隙に印加されて応力集中が発生し、点灯中の破損不具合の原因となる。
本発明は、高輝度の特性を有するとともに、封止加工に際して金属箔から電極軸上に亘って発生する空隙に起因して、点灯寿命中における破損が発生することを低減することが可能な高圧放電ランプの製造方法を提供することを目的とする。
また、そのような原因で発生する破損を抑制することが可能な構造を有する高圧放電ランプを提供することを目的とする。
本発明の高圧放電ランプの製造方法は、発光部である内部空間を形成するガラスからなる略球体部と、前記略球体部の両端に各々連設されたガラスからなる一対の封止部と、先端を前記発光部内に位置させて後端部が前記各封止部に封着された一対の電極であって、前記各電極の先端が前記発光部内で所定の電極間距離を設けて対向している一対の電極と、前記各封止部に封着され前記電極の後端と接続された金属箔とを備えた高圧放電ランプを製造する方法であって、前記略球体部の両端に前記各封止部を形成するための略円筒状のガラス管を設けた容囲器を用い、前記金属箔と前記電極の接続構造体を前記電極の先端が前記発光部内に位置するように前記ガラス管内に配置し、前記ガラス管を加熱溶融し収縮させることにより前記金属箔と前記電極を封着して前記封止部を形成する。
上記課題を解決するために、本発明の高圧放電ランプの製造方法は、前記加熱溶融加工される前の前記ガラス管の内径φと、前記金属箔の先端から前記略球体部の内部空間までの距離Lとを、L/φ≦1.35の関係を満足するよう設定し、前記金属箔の前記電極との接続側における端部の角を切り欠いて楔形形状に形成した後、前記封着の工程を行うことを特徴とする。
本発明の高圧放電ランプは、発光部である内部空間を形成するガラスからなる略球体部と、前記略球体部の両端に各々連設されたガラスからなる一対の封止部と、先端を前記発光部内に位置させて後端部が前記各封止部に封着された一対の電極であって、前記各電極の先端が前記発光部内で所定の電極間距離を設けて対向している一対の電極と、前記各封止部に封着され前記電極の後端と接続された短冊形状の金属箔とを備え、前記金属箔は、前記電極との接続側における端部の両角部が切欠かれて、前記短冊形状の内側に向かって窪んだ変曲点がない曲線状の輪郭を形成している。
本発明によれば、封止加工中のガラスが溶融収縮する際にガラスと金属箔が接触することを極力迎えることができ、従来発生していた金属箔から電極軸上の空隙を抑制することが可能となり、高輝度で、点灯寿命中において空隙に起因する破損不具合の発生を低減することができる。
本発明は、上記構成を基本として、以下のような種々の態様をとることが可能である。
例えば、上記構成の高圧放電ランプの製造方法において、前記金属箔の切り欠きを、前記封止部に封着された前記電極の軸棒の中心軸の垂線に対し20°以上、80°以下の角度範囲内で行うことが好ましい。
また、前記切り欠き加工を、機械的な切断、または過熱溶融切断により行うことができる。また、前記切り欠きを加工した後に、前記切り欠き部に対してエッチングまたは研磨を施すことが好ましい。また、前記エッチングを、電解液中の電解エッチングにより行うことができる。
上記構成の高圧放電ランプにおいて、前記封止部は、収縮封止加工により形成されたものとすることができる。
また、本発明のランプユニットは、上記構成の高圧放電ランプと、凹面の反射面を有する反射鏡とを備え、前記反射鏡に前記高圧放電ランプが装着されて、前記高圧放電ランプの射出光が前記反射面により反射されるように構成される。
また、本発明の投写型画像表示装置は、上記構成の高圧放電ランプと、前記高圧放電ランプからの照明光を変調して光学像を形成する光学ユニットと、前記光学像を拡大透写する投写装置とを備える。
以下、本発明の各実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における高圧放電ランプの製造方法について、図1〜図3、図4A〜4Cを参照して説明する。
図1は、本実施の形態の製造方法により作製される高圧放電ランプの構造を示す断面図である。この高圧放電ランプは、略球体部1と、略球体部1の両端に連設された封止部4a,4bとを有し、略球体部1および封止部4a,4bは石英ガラスからなる。例えば、点灯電力が130Wの高圧水銀放電ランプの場合であれば、封止部4a、4bは、加熱溶融封止加工する前は肉厚2.0mmの円筒形状であり、円筒部の内径φ(mm)が2.0mmとなっている。
略球体部1の内部には発光部1aである内部空間が形成され、封止部4a,4bには、電極2a,2bが発光部1a内に位置するように、電極2a,2bと接続されたモリブデンからなる金属箔3a,3bが気密封着されている。金属箔3a,3bには、外部導線6a,6bの一端がそれぞれ接続され、外部導線6a,6bの他端は封止部4a、4bの外部に導出されている。
発光部1aには、タングステンからなる一対の電極2a,2bが、電極間距離を1.0mmとして設けられている。電極2a,2bは軸棒とその先端に設けられたコイルとからなり、電極間距離とは、コイルの先端間の距離である。電極2a,2bの軸棒は直径0.4mmであり、モリブデンからなる一対の金属箔3a,3bの先端に接続されている。電極2a,2bが封止部4a、4bに埋没している埋没長さL、すなわち、金属箔3a,3bの先端から電極2a,2bの軸棒が発光部1aの空間に至るまでの距離は2.3mmである。埋没長さLと、封止部4a,4bが加熱溶融加工される前の円筒状ガラス管の内径φとの関係は、L/φ≦1.35を満たす構造となっている。例えば、L/φ=1.15に設定される。
金属箔3a,3bは全体としては短冊形状を有し、その先端部の角は、電極2a,2bが接続される前にカッター等にて中心軸の垂線に対し約70度の角度によって切断され、面取り部7a、7bが形成されている。切断により面取り部7a、7bが形成された金属箔3a,3bは、約2〜5%の水酸化ナトリウム溶液中で電解エッチングされ、切断時に発生した端部のバリが除去されており、楔形形状になっている。楔形形状になることにより封止加工時に金属箔3a,3bの端部のバリから発生するクラックを極力抑制することが可能となり、クラックが原因による破損を抑えることが可能となる。以上の加工処理後の金属箔3a,3bに、電極2a,2bがスポット溶接により接続されている。
なお、略球体部1の内部には水銀5が約150〜250mg/cmの密度で封入され、点灯中の動作圧は約150〜250気圧となる。始動用希ガスとしては、アルゴンガスが200hPa、また臭素が約1×10−7mol/cmの密度でそれぞれ封入されてい
る。
次に、本実施の形態における高圧水銀放電ランプ(以下、本発明品という)の封止加工の状態について、図を用い、従来の高圧水銀放電ランプ(以下、従来品という)の封止加工の状態と比較して説明する。
先ず従来品の封止加工について図2に示す。図2には、電極2aと金属箔3aの接続部近傍における、加熱溶融加工が終了する前の略円筒形状の石英ガラス管8が示される。略球体部1の両端に連結されている石英ガラス管8は、肉厚が2.0mm、内径φが2.0mmである。電極2aおよび電極2aに接続された金属箔3aを封着するために、酸素,水素またはプロパンガスの混合ガスからなるガスバーナ、またはレーザーを石英ガラス管8に加熱照射することにより、石英ガラスを溶融せしめ収縮封止加工する。
通常、ガスバーナ9またはレーザー10は、加工線Aから加工線Bの間から照射加工を開始する。加工線の目安は、金属箔3aの端部から、石英ガラス管8(封止部4a、4b)と略球体部1の境界線の部位である。加熱収縮封止する時、電極2aの軸棒が石英ガラス管8に封着される部位の長さLが、内径φに対し十分な長さを有する場合は、石英ガラス管8が収縮し、電極2aの軸棒上の(y)の部位に石英ガラス管8が接触して電極2aを封止しつつ金属箔3aを封止する。
ところが内径φに対し長さLに裕度がない場合は、石英ガラス管8が収縮する際に先ず金属箔3aの先端(x)に接触する。そのため、金属箔3aと接触した部位のガラスが冷却されることにより、石英ガラス管8が溶融収縮しきれずに空隙(z)が発生する。そして、発生した空隙(z)が金属箔3aの端部に沿った形で残存してしまう。この空隙(z)は、金属箔3aの端部から電極の軸棒に沿うような形で延長されて、高圧放電ランプの略球体部1まで到達する。その結果、ランプ点灯中の動作圧が空隙(z)部に印加されて応力集中が発生し、点灯中の破損不具合の原因となる。
溶融ガラスと金属箔3aの先端(x)が接触することを極力迎えるために、加熱ガスバーナ9の炎を極力鋭角的に調整し石英ガラス管8を局所過熱したり、あるいは熱拡散が少なく局所加熱が可能なレーザー10を照射する。それにより、溶融収縮して電極2aに近づく石英ガラス管8の内壁が石英ガラス管8の中心軸の垂線に対してなす角度をαとするとき、石英ガラス管8の内壁がα=20度〜30度の範囲の角度でもって収縮して、電極2aの軸棒上の(y)の部位から接触するようにガラス加工を調整することは可能となる。ただし、Lが短くなると加工は極めて困難となり、わずかな加工バラツキ、石英ガラス管8の材料バラツキにより空隙(z)が発生してしまう。
内径φ=2mmに対し、電極2aの軸棒が石英ガラス管8に封着される部位の長さLを変えて封止実験を繰り返したところ、以下の結果が得られた。すなわち、Lが2.8mm以上の長さの場合、空隙(z)の発生率はn=1000本に対し発生0〜1本と、発生率が0〜0.1%程度であった。これに対して、Lが2.7mmになると、n=1000本に対し空隙(z)の発生が1〜5本となり、発生率が0.1〜0.5%と増加し始めた。Lが2.5mmの場合は、n=1000本に対し空隙(z)の発生が3〜8本、Lが2.3mmの場合、n=1000本に対し空隙(z)の発生が10以上で、発生率が1%以上となった。
次に、本発明品における封止加工の状態を図3に示す。本発明品の構成においては、金属箔3aの先端部の角部は、電極が接続される前にカッターにより、中心軸の垂線に対する角度βが20度から80度となるように切断されて、面取り部7aが形成されている。角部が切断された金属箔3aは、約2〜5%の水酸化ナトリウム溶液中で電解エッチングされて、切断時に発生した端部のバリが除去されている。この加工処理後に、金属箔3aには電極2aがスポット溶接により接続されている。
本発明品の封止加工では、金属箔3aの先端部が切り欠かれているため、石英ガラス管8が加熱溶融収縮する際に、溶融ガラスが金属箔3aの先端に接触することを抑制することが可能となる。それにより、溶融ガラスが先ず電極2aの軸棒上の(y)の部位から接触するようにガラス加工を調整することが極めて容易となる。その結果、十分に電極2aの軸棒が封着された後に、金属箔3aが封着されることとなり、空隙(z)が発生し難くなる。
本発明品の封止加工においては、長さLが2.7mmの場合に、n=1000本に対し空隙(z)の発生が0本、Lが2.3mmの場合でも、n=1000本に対し空隙(z)の発生が0本と、顕著な効果が見られた。さらにLが2.0mmの場合でも、n=1000本に対し空隙(z)の発生が0本、Lが1.5mmの場合に、n=1000本に対し空隙(z)の発生が0〜3本と、ほとんど空隙(z)の発生を抑えることができた。
したがって、封止部の石英ガラス管8の内径φ=2mmに対しLが2.7mm以下、つまり関係式L/φ≦1.35を満たしている場合、金属箔3a,3bの先端部が中心軸の垂線に対し20度から80度の角度で切断されていることが、空隙(z)の発生を抑制するのに大きな効果があることが判った。
以上の説明においては、金属箔3a,3bの先端部が中心軸の垂線に対して切断される角度βを、20度から80度とした(図4A参照)。加熱バーナーまたレーザーの調整により、図4Bに示すように20度以上であれば、空隙(z)が発生し難くなるような加工が可能であり、20度〜80度の範囲内ならば特に問題なく封止できる。図4Cに示すように80度を超えても、空隙(z)が発生し難くなるような加工は可能であるが、切り欠き切断面が長くなるため、金属箔3a,3bのカットは困難になる。
またカットは、鋏で行ってもカッターで行っても良いが、カットする際に切断面に返りが発生するために、そのまま用いると返り部からクラックが発生しやすくなる。したがって、電解エッチングで返りを除去することが望ましい。また切断はレーザーでもよく、レーザーでカットした際は特に返りは発生しないので、電解エッチングする必要はない。ただし切断面が若干荒れているため、電解エッチングする方が望ましい。
従来品および本発明品のランプについて、L/φ=1.35とし、水銀を270mg/cmの密度で封入し、点灯中の動作圧が270気圧相当のものを試作して、n=1000本について100時間点灯する実験を行った。従来品の場合は点灯初期に1〜3本破損が発生したが、本発明品では破損は0であった。また同様にL/φ=0.75のものを試作し、n=1000本について100時間点灯実験を行った。従来品の場合、点灯初期に20本破損が発生したが、本発明品の場合は、破損は0であった。
また、これら本発明品の場合の、L/φ=1.35、および0.75の場合のランプについて、それぞれ10本ずつ点灯寿命試験を行った。その結果、本発明品の高圧水銀放電ランプでは3000時間において若干の発光部の膨張が観察されたが破損はなく、寿命中でも破損に対する信頼性は保つことが確認された。また3000時間を経過してもほとんど黒化が発生していないことも見出された。これは発光部の両端に封着された電極のガラス埋没長Lを極力短縮することにより、電極の軸棒端部の温度が上昇し、発光部球体内の温度分布の均一化が図られたため、寿命中の黒化を防ぐハロゲンサイクルの安定化が同時に図られたものと考えられる。
本実施の形態の高圧放電ランプの製造方法は、上述の例の高圧水銀ランプだけでなく、他の高圧放電ランプ、例えば、メタルハライドランプの場合でも同様の効果が得られる。また点灯方式についても、高周波点灯、AC点灯、DC点灯のいずれでも同様の効果が得られる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における高圧放電ランプについて、図5及び図6を参照して説明する。
本実施の形態の高圧放電ランプは、基本的には実施の形態1で説明したものと同様であり、図1に示したような構造を有する。実施の形態1では、金属箔3a,3bの先端部がカットされた面取り部の形状が直線状である場合について示したが、本実施の形態では面取り部が他の形状を有する場合について示す。
すなわち、面取り部の形状は直線状のみならず、金属箔3a,3bの先端部が中心軸の垂線に対して20度から80度の範囲内で切断されるならば、他の形状でも同様の効果を得ることが可能である。すなわち、図5に示すように曲線状の面取り部11でも、図6に示すように段階的にカットされた面取り部12でも、実施の形態1に記載した効果と同様の効果を得ることができる。
特に、図5に示す窪んだ曲線状をなす面取り部11は、収縮封止加工時に際して、封止部の石英ガラス管8(図3参照)が加熱により溶融収縮したときに、金属箔3aの角と接触する可能性を低減させる効果が大きい。その理由は次のとおりである。すなわち、石英ガラス管8が収縮するときは、金属箔3aの側に膨らんだ曲線形状を成して金属箔3aに接近して行く。窪んだ曲線状の面取り部11の場合、石英ガラスの膨らんだ形状に近似しているので、石英ガラスが金属箔3aに接触するまでの時間が長くなり、まず電極2aの軸棒に石英ガラス管8が接触して電極2aを封止しつつ、さらに金属箔3aに接触して封止するように、収縮封止加工を進捗させることが容易になる。
そのような効果を確実にするために、面取り部11は、金属箔3aの短冊形状の内側に窪んだ変曲点がない曲線状の輪郭を形成している。変曲点があると、金属箔を予めエッチングする際にバリが残り易い。また、変曲点があると、封止部に歪が生じ易い。
面取り部11の曲線形状は、直線の面取り部の輪郭よりも金属箔の内側に窪んでいれば、円弧、楕円の一部、双曲線の一部、放物線の一部等、どのような曲線であってもよい。
以上のような曲線形状の面取り部11は、所定形状を有するパンチとダイを用いて容易に加工することができる。特に、面取り部11の曲線が逆アールの円弧の場合は、既製の円柱状のパンチとダイから選択できるので、安価に加工できる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3におけるランプユニット20について、図7を参照して説明する。図7は、ランプユニット20の概略構成を示す縦断面図である。ランプユニット20を構成する高圧放電ランプ21は、上述の実施の形態に係るものである。
ランプユニット20は、高圧放電ランプ21と、高圧放電ランプ21からの射出光を反射して集光する反射鏡22とを備える。反射鏡22としては、例えば回転楕円面鏡を用いることができる。高圧放電ランプ21は、封止部4b部分においてセメント23により、反射鏡22に固着されている。反射鏡22は、漏斗状をした硬質ガラス製基体24を有する。基体24において回転楕円面に形成された凹面部分24aには、多層干渉膜からなる反射膜25が蒸着されている。反射鏡22の開口径は、例えば50mmである。
高圧放電ランプ21は、基体24のネック部24bに開設された取付孔24cに封止部4bを挿入して、反射鏡22の軸方向の所定位置に位置決めがなされた後、セメント23で固着される。所定位置とは、理想的には反射鏡22の設計上の第1焦点と高圧放電ランプ10の設計上の光中心(両電極2a,2bの対向する先端間の中心点)とが略一致する位置である。しかし、実際には、反射鏡22の反射面の形状ばらつきや、電極2a,2bの軸ずれ等が発生している場合がある。そこで、具体的には、高圧放電ランプ21を試験点灯させ、図7の紙面に向かって左右・上下・前後方向にスライドさせた際に、反射鏡22前方の照度が最大となる位置に、高圧放電ランプ21が位置決めされる。したがって、高圧放電ランプ21が反射鏡22に一体化された状態において、反射鏡22の第1焦点と光中心とが必ずしも完全に一致しているとは限らない。
上記の構成からなるランプユニット20において、高圧放電ランプ21が点灯されると、光中心から反射鏡22に向かう射出光が、反射膜25で反射されて、反射鏡22の第2焦点に集光される。第2焦点は、言うまでも無く、反射鏡22の前方、反射鏡22の軸上に存在する点である。
上記説明では、反射鏡22として回転楕円面鏡を用いた場合に言及したが、これに限らず、回転放物面鏡や凹面(球面)鏡を用いることもできる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4における投写型画像表示装置について、図8及び図9を参照して説明する。
図8は、実施の形態3のランプユニット20が用いられた投写型画像表示装置の一例として、フロントプロジェクタ30の概略構成を示す。図8は、筐体31の天板を取り除いた状態を表している。フロントプロジェクタ30は、その前方に設置したスクリーン(不図示)に向けて画像を投影するタイプのプロジェクタである。
フロントプロジェクタ30は、筐体31に収納された、光源であるランプユニット20、光学ユニット32、制御ユニット33、投写レンズ34、冷却ファンユニット35、および電源ユニット36等から構成されている。
光学ユニット32は、入射光を変調して画像を形成する画像形成ユニット、及びランプユニット20からの照明光を画像形成ユニットに照射する照明ユニット(いずれも不図示)を有する。照明ユニットは、3色のカラーフィルタからなるカラーホイール等(不図示)を有し、照明光を3原色に分解して画像形成ユニットに照射する。
制御ユニット33は、画像形成ユニット等を駆動制御する。投写レンズ34は、画像形成ユニットにより変調されて形成された光学像を拡大透写する。電源ユニット36は、商用電源から供給される電力を、制御ユニット33やランプユニット20に適した電力に変換してそれぞれ供給する。
また、ランプユニット20は、図9に示す投写型画像表示装置の一例であるリアプロジェクタ40の光源としても用いることができる。リアプロジェクタ40は、ランプユニット20、光学ユニット、投写レンズ、ミラー(いずれも不図示)等が筐体41内に収納された構成を有する。投写レンズから投写されミラーで反射された画像が、透過式スクリーン42の裏側から投影されて画像表示される。
本発明は、高輝度とともに寿命中の破損を低減することを可能にするものであり、液晶プロジェクタやオーバヘッドプロジェクタ等の光学機器のバックライトの製造に有用である。
図1は、本発明の実施の形態1における高圧放電ランプの製造方法により作製される高圧水銀放電ランプの断面図である。 図2は、従来の構成の高圧放電ランプの場合の封止加工の状態を示す断面図である。 図3は、本発明の実施の形態1における高圧放電ランプの場合の封止加工の状態を示す断面図である。 図4Aは、高圧放電ランプを構成する金属箔のカット角度の例を示す図である。 図4Bは、高圧放電ランプを構成する金属箔のカット角度の例を示す図である。 図4Cは、高圧放電ランプを構成する金属箔のカット角度の例を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態2における高圧放電ランプを構成する金属箔のカット形状の例を示す平面図である。 図6は、同金属箔のカット形状の他の例を示す平面図である。 図7は、本発明の実施の形態3におけるランプユニットを示す断面図である。 図8は、本発明の実施の形態4におけるフロントプロジェクタを示す斜視図である。 図9は、同実施の形態におけるリアプロジェクタを示す斜視図である。
符号の説明
1 球体部
1a 発光部
2a,2b 電極
3a,3b 金属箔
4a,4b 封止部
5 水銀
6a,6b 外部導線
7a、7b 面取り部
8 石英ガラス管
9 加熱ガスバーナ
10 レーザー
11、12 面取り部
20 ランプユニット
21 高圧放電ランプ
22 反射鏡
23 セメント
24 基体
24a 凹面部分
24b ネック部
24c 取付孔
25 反射膜
30 フロントプロジェクタ
31 筐体
32 光学ユニット
33 制御ユニット
34 投写レンズ
35 冷却ファンユニット
36 電源ユニット
40 リアプロジェクタ
41 筐体
42 透過式スクリーン
φ 石英ガラス管の内径
L 電極2aの封止部への埋没長さ
A 加工線(金属箔3a、3bの端部)
B 加工線(発光部1aの封止部と球体部の内部空間の境界線)
α 石英ガラス管の中心軸の垂線に対し封止加工中の収縮ガラス管内壁がなす角度
β 金属箔の先端が中心軸の垂線に対して切断された面取り部がなす角度

Claims (9)

  1. 発光部である内部空間を形成するガラスからなる略球体部と、
    前記略球体部の両端に各々連設されたガラスからなる一対の封止部と、
    先端を前記発光部内に位置させて後端部が前記各封止部に封着された一対の電極であって、前記各電極の先端が前記発光部内で所定の電極間距離を設けて対向している一対の電極と、
    前記各封止部に封着され前記電極の後端と接続された金属箔とを備えた高圧放電ランプを製造するために、
    前記略球体部の両端に前記各封止部を形成するための略円筒状のガラス管を設けた容囲器を用い、
    前記金属箔と前記電極の接続構造体を前記電極の先端が前記発光部内に位置するように前記ガラス管内に配置し、
    前記ガラス管を加熱溶融し収縮させることにより前記金属箔と前記電極を封着して前記封止部を形成する高圧放電ランプの製造方法において、
    前記加熱溶融加工される前の前記ガラス管の内径φと、前記金属箔の先端から前記略球体部の内部空間までの距離Lとを、L/φ≦1.35の関係を満足するよう設定し、
    前記金属箔の前記電極との接続側における端部の角を切り欠いて楔形形状に形成した後、前記封着の工程を行うことを特徴とする高圧放電ランプの製造方法。
  2. 前記金属箔の切り欠きを、前記封止部に封着された前記電極の軸棒の中心軸の垂線に対し20°以上、80°以下の角度範囲内で行う請求項1に記載の高圧放電ランプの製造方法。
  3. 前記切り欠き加工を、機械的な切断、または過熱溶融切断により行う請求項1または2に記載の高圧放電ランプの製造方法。
  4. 前記切り欠きを加工した後に、前記切り欠き部に対してエッチングまたは研磨を施す請求項1〜3のいずれか1項に記載の高圧放電ランプの製造方法。
  5. 前記エッチングを、電解液中の電解エッチングにより行う請求項4に記載の高圧放電ランプの製造方法。
  6. 発光部である内部空間を形成するガラスからなる略球体部と、
    前記略球体部の両端に各々連設されたガラスからなる一対の封止部と、
    先端を前記発光部内に位置させて後端部が前記各封止部に封着された一対の電極であって、前記各電極の先端が前記発光部内で所定の電極間距離を設けて対向している一対の電極と、
    前記各封止部に封着され前記電極の後端と接続された短冊形状の金属箔とを備えた高圧放電ランプであって、
    前記金属箔は、前記電極との接続側における端部の両角部が切欠かれて、前記短冊形状の内側に向かって窪んだ変曲点がない曲線状の輪郭を形成していることを特徴とする高圧放電ランプ。
  7. 前記封止部は、収縮封止加工により形成されたものである請求項6に記載の高圧放電ランプ。
  8. 請求項7に記載の高圧放電ランプと、
    凹面の反射面を有する反射鏡とを備え、
    前記反射鏡に前記高圧放電ランプが装着されて、前記高圧放電ランプの射出光が前記反射面により反射されるように構成されたランプユニット。
  9. 請求項8に記載の高圧放電ランプと、
    前記高圧放電ランプからの照明光を変調して光学像を形成する光学ユニットと、
    前記光学像を拡大透写する投写装置とを備えた投写型画像表示装置。
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