JPWO2008007490A1 - ダイバーシティ受信装置およびダイバーシティ受信方法 - Google Patents

ダイバーシティ受信装置およびダイバーシティ受信方法 Download PDF

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Abstract

ダイバーシティ受信装置は、キャリア群が多重化された周波数多重信号を復調して第1データキャリアと第1パイロットキャリアを出力する第1ブランチ(5)と、キャリア群が多重化された周波数多重信号を復調して第2データキャリアと第2パイロットキャリアを出力する第2ブランチ(6)と、第1ブランチ(5)と第2ブランチ(6)とで復調されるキャリア群の処理タイミングを同期させるタイミング調整部(7)と、第1データキャリアと第2データキャリアを合成もしくは選択する合成・選択部(8)と、第1ブランチ(5)の受信状態および第2ブランチ(6)の受信状態の少なくとも一方に基づいて、第1ブランチ(5)および第2ブランチ(6)の少なくとも一方の動作の停止と起動を制御する制御部(10)を備える。

Description

本発明は、周波数多重信号、特に地上デジタル放送に用いられる直交周波数分割多重信号(以下、「OFDM信号」という)を受信するダイバーシティ受信装置およびダイバーシティ受信方法に関するものである。
わが国においては、2003年よりISDB−T方式により地上デジタル放送が開始された。また、欧州、北米、南米、アジア圏を始め、世界各国でアナログ放送がデジタル化され、地上デジタル放送が開始されつつある。これらに国の多くにおいて、日本におけるISDB−T方式と同等、あるいは準拠された技術が用いられ、特に、多数のキャリアが周波数軸において直交多重化されたOFDM信号が用いられている。
OFDM信号は、マルチパスに強い特徴を有しているが、更に受信精度を高めるために、周波数軸上に多重化されたキャリア毎のダイバーシティ受信を行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、キャリア毎のダイバーシティ受信を行うためには、ダイバーシティ受信装置は、複数のブランチを備える必要がある。ここで、電波状態によっては、複数のブランチの内のいずれかのブランチでの受信状態が劣化することがある。
このように受信状態の悪いブランチで復調されたキャリアを、ダイバーシティ受信におけるキャリア毎の合成に用いると、却って受信精度が劣化する問題が生じる。
また、受信状態の悪いブランチでの復調動作をそのままにすると、受信精度の劣化を引き起こす上に、不要な消費電力を生じさせる問題がある。
また、受信状態の悪いブランチでの復調動作を停止して停止後にブランチの復調動作を再開する場合に、停止時に記憶されているデータにより、ブランチが誤動作を起こすこともありえる。この場合には、ブランチの復調動作を再開した場合に、十分な受信精度を得るまでに余分な時間を要する問題もあった。
特開2004−242191号公報
そこで本発明は、ダイバーシティ受信に起因して生じる受信精度の劣化を防止しつつ、消費電力を削減できるダイバーシティ受信装置およびダイバーシティ受信方法を提供することを目的とする。
第1の発明に係るダイバーシティ受信装置は、データキャリアとパイロットキャリアを含むキャリア群が多重化された周波数多重信号を復調して第1データキャリアと第1パイロットキャリアを出力する第1ブランチと、データキャリアとパイロットキャリアを含むキャリア群が多重化された周波数多重信号を復調して第2データキャリアと第2パイロットキャリアを出力する第2ブランチと、第1ブランチで復調されるキャリア群と第2ブランチで復調されるキャリア群の処理タイミングを同期させるタイミング調整部と、第1データキャリアと第2データキャリアを合成もしくは選択する合成・選択部と、第1ブランチの受信状態および第2ブランチの受信状態の少なくとも一方に基づいて、第1ブランチおよび第2ブランチの少なくとも一方の動作の停止と起動を制御する制御部を備える。
この構成により、ダイバーシティ受信での受信精度を劣化させる受信状態となったブランチのダイバーシティ受信への寄与度を低下できる。結果として、ダイバーシティ受信での受信精度の劣化が防止できる。また、受信状態の悪いブランチの動作の停止と起動を制御することで、消費電力の削減と動作の簡素化が実現できる。
第2の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第1の発明に加えて、第1ブランチの受信状態を判定して判定結果を制御部に出力する第1判定部と、第2ブランチの受信状態を判定して判定結果を制御部に出力する第2判定部を更に備える。
この構成により、ダイバーシティ受信装置が備えている複数のブランチのそれぞれの受信状態の変動を把握できる。
第3の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第2の発明に加えて、第1判定部は、第1ブランチの受信状態に基づいて、第1ブランチを停止ブランチもしくは動作ブランチとして判定する、第2判定部は、第2ブランチの受信状態に基づいて、第2ブランチを停止ブランチである、もしくは動作ブランチとして判定する。
この構成により、ダイバーシティ受信装置が有している複数のブランチのそれぞれの受信状態が把握された上で、ダイバーシティ受信にその復調結果が用いられるブランチと、復調結果が用いられないブランチが適切に区別される。
第4の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第3の発明に加えて、制御部は、停止ブランチが記憶する記憶値の初期化および停止ブランチのクロック信号の低減の少なくとも一つを行う。
この構成により、ダイバーシティ受信にとって不使用となったブランチにおける消費電力を削減できる。加えて、記憶値の初期化により、動作停止時や動作再開時の誤動作を防止できる。
第5の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第3の発明に加えて、制御部は、停止ブランチが記憶する記憶値の初期化を行ってから、停止ブランチのクロック信号の低減を行う。
この構成により、初期化の後で、クロック信号の低減が行われるので、初期化において、不適切な値で初期化される問題は生じにくい。
第6の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第3の発明に加えて、第1ブランチと第2ブランチのそれぞれは、周波数多重信号に対する周波数オフセット量を補正する補正部を備え、制御部は、停止ブランチが記憶する周波数オフセット量を保持したまま、初期化を行ってから、停止ブランチのクロック信号の低減を行う。
この構成により、停止ブランチの記憶値が初期化される場合でも、周波数オフセット量はそのまま維持されるので、停止ブランチの動作の再開後に、周波数オフセット量の算出が不要となる。このため、停止ブランチの再開が指示された場合に、短時間で動作を再開できる。
第7の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第4から第6のいずれかの発明に加えて、クロック信号の低減は、クロック信号の停止を含む。
この構成により、停止ブランチの消費電力を大きく削減できる。
第8の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第3から第7のいずれかの発明に加えて、第1判定部は、第1パイロットキャリアの振幅値が所定の閾値よりも大きい場合には第1ブランチを動作ブランチとして判定し、閾値以下の場合には第1ブランチを停止ブランチとして判定し、第2判定部は、第2パイロットキャリアの振幅値が所定の閾値よりも大きい場合には第2ブランチを動作ブランチとして判定し、閾値以下の場合には第2ブランチを停止ブランチとして判定する。
この構成により、簡単にブランチの受信状態が判定できる。
第9の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第3から第7のいずれかの発明に加えて、第1判定部は、第1タイミングと、第1タイミングより時間的に後の第2タイミングのそれぞれにおいて第1パイロットキャリアの振幅値を算出し、第2タイミングにおける振幅値が、第1タイミングにおける振幅値に対して所定の閾値より大きい場合には、第1ブランチを動作ブランチとして判定し、閾値以下の場合には、第1ブランチを停止ブランチとして判定し、第2判定部は、第1タイミングと、第1タイミングより時間的に後の第2タイミングのそれぞれにおいて第2パイロットキャリアの振幅値を算出し、第2タイミングにおける振幅値が、第1タイミングにおける振幅値に対して所定の閾値より大きい場合には、第2ブランチを動作ブランチとして判定し、閾値以下の場合には、第2ブランチを停止ブランチとして判定する。
この構成により、あるタイミングでの受信状態だけでなく、一定期間における受信状態の変化を考慮して、ブランチの受信状態を判定できる。すなわち、フェージングなどによる、急激な受信状態の変化も考慮して、ブランチの受信状態を判定できる。
第10の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第3から第7のいずれかの発明に加えて、第1判定部は、第1タイミングと、第1タイミングより時間的に後の第2タイミングのそれぞれにおいて、第1パイロットキャリアの振幅値を算出し、第2タイミングにおける振幅値が、第1タイミングにおける振幅値よりも大きい場合には、第1ブランチを動作ブランチとして判定し、第2タイミングにおける振幅値が、第1タイミングにおける振幅値以下の場合には、第1ブランチを停止ブランチとして判定し、第2判定部は、第1タイミングと、第1タイミングより時間的に後の第2タイミングのそれぞれにおいて、第2パイロットキャリアの振幅値を算出し、第2タイミングにおける振幅値が、第1タイミングにおける振幅値より大きい場合には、第2ブランチを動作ブランチとして判定し、第2タイミングにおける振幅値が、第1タイミングにおける振幅値以下の場合には、第2ブランチを停止ブランチとして判定する。
この構成により、あるタイミングでの受信状態だけでなく、一定期間における受信状態の変化を考慮して、ブランチの受信状態を判定できる。すなわち、フェージングなどによる、急激な受信状態の変化も考慮して、ブランチの受信状態を判定できる。
第11の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第3から第7のいずれかの発明に加えて、第1判定部と第2判定部のそれぞれは、第1パイロットキャリアと第2パイロットキャリアのそれぞれの振幅値の差分が所定の閾値より大きい場合には、振幅値の低いブランチを停止ブランチとして判定する。
この構成により、個々の受信状態に加えて、複数のブランチの受信状態のバランスに基づいて、あるブランチの受信状態を判定できる。すなわち、複数のブランチの受信状態のバランスに基づいて、ダイバーシティ受信に使用するブランチと不使用とするブランチを決めることができ、ダイバーシティ受信の受信精度を向上させることができる。
第12の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第3から第7のいずれかの発明に加えて、第1判定部は、所定のキャリア数の第1パイロットキャリアの振幅値を積算すると共に、所定のキャリア数の第1データキャリアの振幅値を所定積算し、第1パイロットキャリアの積算値が、第1データキャリアの積算値よりも大きい場合には、第1ブランチを動作ブランチとして判定し、第1パイロットキャリアの積算値が、第1データキャリアの積算値以下の場合には、第1ブランチを停止ブランチとして判定し、第2判定部は、所定のキャリア数の第2パイロットキャリアの振幅値を積算すると共に、所定のキャリア数の第2データキャリアの振幅値を所定積算し、第2パイロットキャリアの積算値が、第2データキャリアの積算値よりも大きい場合には、第2ブランチを動作ブランチとして判定し、第2パイロットキャリアの積算値が、第2データキャリアの積算値以下の場合には、第2ブランチを停止ブランチとして判定する。
この構成により、より正確に受信状態を判定できる。
第13の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第1から第12のいずれかの発明に加えて、制御部は、停止ブランチを起動する指示信号を受けた場合には、指示信号に基づいて停止ブランチに対して、クロック信号の動作を再開してから初期化を解除する。
この構成により、動作の再開後の誤動作が防止できる。
本発明によれば、複数のブランチを備えるダイバーシティ受信装置における、ブランチ毎の受信状態の判定に基づいて、受信状態の悪いブランチの動作を停止できる。この結果、消費電力が削減できると共に受信状態の悪いブランチの復調結果をダイバーシティ受信に使用しないですむので、ダイバーシティ受信での受信精度の劣化が防止できる。すなわち、ダイバーシティ受信装置の消費電力の削減と、受信精度の向上との適切なバランスが図られる。
本発明の実施の形態1におけるダイバーシティ受信装置のブロック図である。 本発明の実施の形態1におけるOFDM信号を説明する説明図である。 本発明の実施の形態1におけるタイミング調整部とその周辺のブロック図である。 本発明の実施の形態1におけるタイミング調整を説明するタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1における最大比合成を示す説明図である。 本発明の実施の形態1における停止処理を説明するタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2におけるダイバーシティ受信装置のブロック図である。 本発明の実施の形態3における第1判定部の内部ブロック図である。 本発明の実施の形態3における第1判定部の内部ブロック図である。 本発明の実施の形態3における判定部の判定処理を説明する説明図である。 本発明の実施の形態3における判定部の判定処理を説明する説明図である。 本発明の実施の形態3における第1判定部と第2判定部のブロック図である。 本発明の実施の形態3における第1判定部のブロック図である。 本発明の実施の形態4におけるダイバーシティ受信装置のブロック図である。
符号の説明
1 ダイバーシティ受信装置
2、3 アンテナ
5 第1ブランチ
6 第2ブランチ
7 タイミング調整部
8 合成・選択部
9 誤り訂正部
10 制御部
20、30 アナログデジタル変換部
21、31 検波部
22、32 FFT
23 第1波形等化部
33 第2波形等化部
40 画像音声復号部
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
図1〜図5を用いて、実施の形態1について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1におけるダイバーシティ受信装置のブロック図であり、図2は、本発明の実施の形態1におけるOFDM信号を説明する説明図である。
なお、本明細書において、周波数多重信号について、地上デジタル放送の規格であるISDB−T規格により規定されているOFDM信号を例として説明する。また、OFDM信号においては、複数のキャリアが周波数軸上において直交されて多重化されているが、OFDM信号は、画像や音声データが変調されたデータキャリアと、受信特性を判定するためのパイロットキャリアと、変調方式などの情報を含む伝送制御キャリアとを含む。なお、OFDM信号は、本発明における周波数多重信号の一例に過ぎず、本発明における周波数多重信号は、FDM信号やSS−OFDM信号などの通信信号を幅広く含むものである。
(全体概要)
ダイバーシティ受信装置1は、OFDM信号を受信して復調し、第1データキャリアと第1パイロットキャリアを出力する第1ブランチ5と、OFDM信号を受信して復調し、第2データキャリアと第2パイロットキャリアを出力する第2ブランチ6と、第1データキャリアと第2データキャリアを合成もしくは選択する合成・選択部8を備えている。更に、第1ブランチ5と第2ブランチ6で復調されるキャリア群の処理タイミングを同期させるタイミング調整部7と、第1ブランチ5の受信状態および第2ブランチ6の受信状態の少なくとも一方に基づいて、第1ブランチ5と第2ブランチ6の少なくとも一方の動作の停止と起動を制御する制御部10を備えている。
合成・選択部8は、誤り訂正部9に演算結果を出力し、誤り訂正部9は、ビタビ復号やリードソロモン復号を用いて、誤り訂正を行う。
また、第1ブランチ5と第2ブランチ6のそれぞれは、アンテナ2、3に到達したOFDM信号から、所望の帯域の信号を受信して受信信号を出力するチューナ11、12と、受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するアナログデジタル変換部20、30(図中においては「AD変換部」と表記)と、アナログデジタル変換部20、30の出力を検波する検波部21、31と、検波部21、31の出力を時間軸の信号から周波数軸の信号に変換する高速フーリエ変換部(以下、「FFT」という)22、32とを備えている。
なお、ここでFFTは、時間周波数変換を行う要素の一例である。他にも、フラクタルを応用して時間周波数変換を行う要素が用いられてもよい。
更に、第1ブランチ5は、第1ブランチ5の受信状態を判定して判定結果を制御部10に出力する第1判定部25を備え、第2ブランチ6は、第2ブランチ6の受信状態を判定して判定結果を制御部10に出力する第2判定部35を備える。
次に、各要素の詳細について説明する。
(アンテナ)
アンテナ2、3は、OFDM信号を受信する。アンテナ2、3は、ブランチの個数に対応した個数だけ設けられ、図1においては、第1ブランチ5と第2ブランチ6の2つのブランチが設けられているので、アンテナ2とアンテナ3の2つのアンテナが設けられている。アンテナは、いかなる形態のアンテナでもよく、アンテナ2とアンテナ3との距離は、受信するOFDM信号の半波長程度を有していることが好ましい。
(チューナ)
アンテナ2にはチューナ11が、アンテナ3にはチューナ12が接続されている。いずれも、放送帯域に応じた中心周波数に基づき、アンテナ2、3で受信されたOFDM信号の特定帯域を選択して受信する。
チューナ11、12は、受信したOFDM信号を受信信号としてアナログデジタル変換部20、30に出力する。
なお、チューナ11、12が使用する周波数と、検波部21、31が使用する周波数にずれがある場合には、後述の周波数オフセット量の補正が行われることが好適である。
(アナログデジタル変換部)
アナログデジタル変換部20は、チューナ11からの受信信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換する。同様に、アナログデジタル変換部30は、チューナ12からの受信信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換する。アナログデジタル変換部20、30は、ダイバーシティ受信装置1の仕様に応じた分解能を有する。
アナログデジタル変換部20、30は、変換したデジタル信号を、検波部21、31に出力する。
(検波部)
第1ブランチ5と第2ブランチ6のそれぞれは、検波部21、31を備えている。
検波部21、31は、デジタル信号に変換された受信信号を直交検波する。検波部21、31は、検波した信号をFFT22、32に出力する。
検波部21、31は、同期検波や準同期検波により、受信信号を検波する。
(FFT)
第1ブランチ5と第2ブランチ6のそれぞれは、FFT22、FFT32を備えている。FFT22、32のそれぞれは、検波部21、31の出力を、時間軸の信号から周波数軸の信号に変換する時間周波数変換部の一例である。時間軸の信号から周波数軸の信号に変換できる機能を有したものであれば、フラクタルを利用した時間周波数変換部でもよく、他のアルゴリズムを利用した時間周波数変換部でよい。
FFT22は、第1ブランチ5における受信信号を、時間軸から周波数軸の信号に変換することで、周波数軸に多重化されているキャリア群を復調する。ここで、FFT22が復調するキャリア群を第1キャリア群という。第1キャリア群は複数のキャリアを含み、複数のキャリアのそれぞれは、相互に直交して多重化されている。
第1キャリア群は、ISDB−T規格におけるOFDM信号に対応して、データキャリアとパイロットキャリアと伝送制御キャリアを含む。
FFT22は、復調した第1キャリア群を、第1波形等化部23と第1判定部25に出力する。ここで、FFT22が復調したデータキャリアを第1データキャリアと呼び、FFT22が復調したパイロットキャリアを第1パイロットキャリアと呼ぶ。
FFT32は、第2ブランチ6における受信信号を、時間軸から周波数軸の信号に変換することで、周波数軸に多重化されているキャリア群を復調する。ここで、FFT32が復調するキャリア群を第2キャリア群といい、第2キャリア群は、複数のキャリアを含んでおり、複数のキャリアのそれぞれは、相互に直交して多重化されている。
第1キャリア群と同じく、第2キャリア群は、ISDB−T規格におけるOFDM信号に対応して、データキャリア、パイロットキャリア、伝送制御キャリアを含む。ここで、FFT32が復調したデータキャリアを第2データキャリアと呼び、FFT32が復調したパイロットキャリアを第2パイロットキャリアと呼ぶ。
FFT32は、復調した第2キャリア群を、第2波形等化部33と第2判定部35に出力する。
なお、FFT22、32は、検波部21、31の出力を受けて時間周波数変換を行うので、その切り出し範囲(窓位置)を調整する機能も有していることが好ましい。
このFFT22、32により復調されたOFDM信号は、図2により模式的に示される。
図2の横軸は周波数軸であり、縦軸は時間軸である。図2に記載の○印のそれぞれは、キャリア群に含まれる個々のキャリアを示している。キャリアのそれぞれは、周波数軸上に多重化されており、時間軸においては、これら多重化された複数のキャリアを1シンボルとして、このシンボルが時間軸において多重化されている。伝送制御キャリアは、復号部(図示せず)で復号されて、制御部10において放送方式や変調方式が判断される。同様に、検出部(図示せず)は、伝送制御キャリアを用いて、フレーム同期を検出する。ここで、フレームとは、所定の数のシンボルに基づいた単位である。
図2から明らかな通り、キャリア群は、画像や音声データが変調されたデータキャリアと、パイロットキャリアと、伝送制御キャリアとを含んでいる。データキャリアとパイロットキャリアと伝送制御キャリアのそれぞれは、第1波形等化部23、第2波形等化部33、第1判定部25、第2判定部35に出力される。
(波形等化部)
第1ブランチ5と第2ブランチ6のそれぞれは、第1波形等化部23、第2波形等化部33を備えている。
第1波形等化部23は、第1パイロットキャリアを基に、第1データキャリアの振幅位相制御を行うと共に、第1データキャリアの信頼性を示す第1信頼性値を算出する。
第1パイロットキャリアは、振幅と位相が既知のキャリアであり、第1波形等化部23は、受信した第1パイロットキャリアを既知のパイロットキャリアで複素除算する。この複素除算により、受信した第1パイロットキャリアの振幅と位相の変動量が算出される。この変動量から伝送路応答が推定される。
第1波形等化部23は、この推定された伝送路応答に基づいて、FFT22で復調された第1データキャリアの振幅と位相を補正して、復調精度を向上させる。
第1波形等化部23は、振幅や位相を補正した第1データキャリアと、算出した第1信頼性値を合成・選択部8に出力する。
第2ブランチ6に含まれる第2波形等化部33も、第1波形等化部23と同じ機能を有し、同じ処理を行う。第2波形等化部33は、第2パイロットキャリアを基に、第2データキャリアの振幅と位相を補正すると共に、第2データキャリアの信頼性を示す第2信頼性値を算出する。
(タイミング調整部)
タイミング調整部7は、FFT22での復調とFFT32での復調の処理タイミングを同期させる。すなわち、FFT22とFFT32とで復調される開始キャリアを揃える。
図2より明らかな通り、OFDM信号はシンボルに基づく単位を有しているので、タイミング調整部7は、第1ブランチ5に含まれるFFT22と、第2ブランチ6に含まれるFFT32に入力するシンボルの処理タイミングを同期させる。
このタイミング調整により、後述する合成・選択部8に入力する第1データキャリア群と第2データキャリア群の処理タイミングが同期する。
図3と図4を用いてタイミング調整部7について説明する。
図3は、本発明の実施の形態1におけるタイミング調整部とその周辺のブロック図である。図4は、本発明の実施の形態1におけるタイミング調整を説明するタイミングチャートである。
第1ブランチ5は、検波部21の出力を記憶する記憶部24を備え、第2ブランチ6は、検波部31の出力を記憶する記憶部34を備えている。記憶部24と記憶部34は、それぞれ、1シンボル分の受信信号を記憶する。タイミング調整部7は、所定の同一タイミングで記憶部24と記憶部34の両方から、記憶されている受信信号をシンボル単位で読み出して、FFT22とFFT32に出力する。この結果、FFT22とFFT32で復調を開始する場合には、同一シンボルの先頭位置から復調を行えることになり、復調における開始キャリアの処理タイミングが同期する。
図4に、記憶部24と34を用いたタイミング調整のタイミングチャートが示されている。図4を用いて、タイミング調整を説明する。
図4では、上半分のチャートが、第1ブランチ5での処理を示し、下半分のチャートが、第2ブランチ6での処理を示している。第1ブランチ5と第2ブランチ6には、それぞれ独立してOFDM信号を受信するので、記憶部24と記憶部34に入力するOFDMシンボルは、時間的なずれを持っている。記憶部24と、記憶部34は、それぞれ個別にあるN番目のOFDMシンボルを記憶する。すなわち、ある時点で、記憶部24と記憶部34のそれぞれは、N番目のOFDMシンボルを記憶していることになる。
次いで、タイミング調整部7は、記憶部24と記憶部34の両方に、同一の出力タイミングパルスを送る。記憶部24と記憶部34は、この同一の時刻における出力タイミングパルスに基づいて、記憶しているN番目のOFDMシンボルを、それぞれFFT22とFFT32に出力する。この結果、FFT22とFFT32においては、同一シンボルの先頭位置から同時に復調を開始できる。すなわち、復調における開始キャリアが、FFT22とFFT32とで同一に揃えられることができる。言い換えると、第1ブランチ5と第2ブランチ6での、キャリア復調での処理タイミングが同期する。
結果として、合成・選択部8においては、第1ブランチ5と第2ブランチ6とのデータキャリアの処理タイミングが同期した上で、キャリア毎の合成もしくは選択が行われる。
なお、図3、図4において説明したタイミング調整は一例であり、他の方法が用いられてもよい。
(合成・選択部)
合成・選択部8は、第1波形等化部23から出力される第1信頼性値と、第2波形等化部33から出力される第2信頼性値を用いて、第1データキャリア群と第2データキャリア群を選択もしくは合成する。このとき、合成・選択部8は、設定された指示に従い、選択をするか合成をするか決定する。
まず、選択を行う場合について説明する。
第1ブランチ5から第1データキャリア群が、合成・選択部8に入力し、第2ブランチ6から第2データキャリア群が、合成・選択部8に入力する。同様に、第1データキャリア群に含まれる各データキャリアに対する第1信頼性値と、第2データキャリア群に含まれる各データキャリアに対する第2信頼性値も、合成・選択部8に入力する。合成・選択部8は、第1データキャリア群に含まれる任意のデータキャリアに対する第1信頼性値と、これに対応する(周波数軸におけるキャリア位置が同じである)第2データキャリア群に含まれるデータキャリアに対する第2信頼性値を比較して、値の大きい(値の大きい方が信頼性が高いとする場合に)データキャリアを選択して出力する。
この選択により、より受信状態のよいブランチのデータキャリアが、最終的な画像音声復号部40での復号に用いられ、受信精度が向上する。
次に、合成を行う場合について説明する。
合成・選択部8は、第1データキャリア群に含まれるあるデータキャリアと、これに対応する第2データキャリア群に含まれるデータキャリアを、信頼性値に基づいて最大比合成する。最大比合成とは、信頼性値に従った重量平均を算出することで、第1データキャリア群と第2データキャリア群のデータキャリアを合成することである。
図5を用いて説明する。図5は、本発明の実施の形態1における最大比合成を示す説明図である。
図5では、信頼性値が値「1」〜値「3」までの3段階の値を持っている。信頼性値の値の大きい方が、信頼性が高いものとする。すなわち、信頼性値「3」は信頼性値「1」よりも信頼性が高いことを示す。また第1データキャリア群に含まれるデータキャリアを「C1」とし、第2データキャリア群に含まれると共に「C1」に対応するデータキャリアを「C2」としている。
横列の最上位列は、データキャリア「C1」の信頼性値である第1信頼性値を示し、縦列の左列は、キャリア「C2」の信頼性値である第2信頼性値を示している。
合成・選択部8は、図5に示されるように、信頼性値に基づいて最大比合成の計算を行い、その結果を出力する。例えば、データキャリア「C1」の第1信頼性値が値「2」であり、データキャリア「C2」の第2信頼性値が値「1」の場合には、合成・選択部8は、(2xC1+C2)/3との計算を行って、出力する。他の場合には、図5に示されるとおりである。
また、合成・選択部8は、最大比合成以外にも、第1データキャリア群に含まれるデータキャリアと第2データキャリア群に含まれるデータキャリアを、一定の比率で合成する等比合成を行っても良い。
なお、合成・選択部8は、キャリア毎に、選択や合成を行う。
このような合成・選択部8でのキャリア毎の選択や合成により、復調精度が向上し、ビットエラーレートなどが減少して、受信性能が向上する。
合成・選択部8は、合成もしくは選択した結果を誤り訂正部9に出力する。
(誤り訂正部)
誤り訂正部9は、復調されたキャリアやキャリアに含まれるデジタルデータの誤りを訂正する。
誤り訂正部9は、ビタビ復号やリードソロモン復号などを行い、キャリアやデータの誤りを検出し訂正する。誤り訂正されたデジタルデータは、画像や音声に関するパケットデータとして、出力される。
(判定部)
第1ブランチ5は、第1判定部25を備え、第2ブランチ6は、第2判定部35を備える。第1判定部25と第2判定部35の詳細については、実施の形態2以降で説明する。
第1判定部25は、第1ブランチ5の受信状態を判定し、判定結果を制御部10に出力する。同様に、第2判定部35は、第2ブランチ6の受信状態を判定し、判定結果を制御部10に出力する。
ここで、第1判定部25は、第1ブランチ5の受信状態に基づいて、第1ブランチ5を「停止ブランチ」もしくは「動作ブランチ」のいずれかとして判定し、この判定結果を制御部10に出力する。
同様に、第2判定部35は、第2ブランチ6の受信状態に基づいて、第2ブランチ6を「停止ブランチ」もしくは「動作ブランチ」のいずれかとして判定し、この判定結果を制御部10に出力する。
なお、第1判定部25は、FFT22の出力を用いて、第1ブランチ5の受信状態を判定する。第2判定部35は、FFT32の出力を用いて、第2ブランチ6の受信状態を判定する。
(制御部)
制御部10は、ダイバーシティ受信装置1全体で必要となる制御を行う。例えば、受信したOFDM信号の放送方式や変調方式を判断し、判断した結果に合わせて、第1ブランチ5、第2ブランチ6での受信や復調の方式を制御する。
加えて、制御部10は、第1ブランチ5の受信状態および第2ブランチ6の受信状態の少なくとも一方に基づいて、第1ブランチ5および第2ブランチ6の少なくとも一方の動作の停止と起動を制御する。
このとき制御部10は、第1判定部25から出力される判定結果と第2判定部35から出力される判定結果に基づいて、第1ブランチ5と第2ブランチ6の停止の制御を行う。「停止ブランチ」との判定結果を受けた場合には、対応するブランチが記憶する記憶値の初期化および対応するブランチで使用されているクロック信号の低減(クロック信号の停止を含む)の少なくとも一つを行う。
(画像音声復号部)
画像音声復号部40は、誤り訂正部9から出力されたパケットデータを、所定の方式により復号する。復号されたパケットデータは、画像、音声として再生され、ダイバーシティ受信装置1を備える携帯端末や移動端末において、ユーザが視聴できるようになる。
(ダイバーシティ受信装置の動作)
次に、実施の形態1におけるダイバーシティ受信装置1の動作について説明する。
第1ブランチ5は、アンテナ2およびチューナ11で受信されたOFDM信号を復調し(各部の詳細で説明した、各要素の動作により復調処理を行う)、第1キャリア群を出力する。
第1キャリア群は、第1データキャリア、第1パイロットキャリアを含む。同様に、第2ブランチ6は、アンテナ3およびチューナ12で受信されたOFDM信号を復調し、第2キャリア群を出力する。第2キャリア群は、第2データキャリアと第2パイロットキャリアを含む。
第1判定部25は、第1ブランチ5の受信状態を判定し、「停止ブランチ」もしくは「動作ブランチ」のいずれかの判定結果を制御部10に出力する。同様に、第2判定部35は、第2ブランチ6の受信状態を判定し、「停止ブランチ」もしくは「動作ブランチ」のいずれかの判定結果を制御部10に出力する。
制御部10は、第1判定部25と第2判定部35の判定結果を受けて、第1ブランチ5と第2ブランチ6の動作の停止と起動を制御する。以下、場合分けして説明する。
(いずれのブランチも動作ブランチの場合)
第1判定部25と第2判定部35のそれぞれが、第1ブランチ5と第2ブランチ6を「動作ブランチ」として判定した場合には、第1ブランチ5と第2ブランチ6のそれぞれは、受信および復調動作を行う。
アンテナ2は、OFDM信号を受信する。チューナ11は、アンテナ2が受信したOFDM信号から設定された所望の帯域のOFDM信号を受信して、受信信号をアナログデジタル変換部20に出力する。アナログデジタル変換部20は、アナログ信号である受信信号を、所定の分解能に従ってデジタル信号に変換する。
検波部21は、直交検波などにより、アナログデジタル変換部20の出力を検波して、FFT22に出力する。FFT22は、検波後の受信信号を、時間軸の信号から周波数軸の信号に変換して、第1判定部25と第1波形等化部23に出力する。
第1判定部25は、FFT22の出力に含まれる第1パイロットキャリアや第1データキャリアの振幅や振幅の変化により、第1ブランチ5を「動作ブランチ」もしくは「停止ブランチ」として判定し、判定結果を制御部10に出力する。ここでは、第1判定部25は、第1ブランチ5を「動作ブランチ」として判定している。
第1波形等化部23は、FFT22が出力した第1データキャリアの振幅と位相を補正すると共に、第1データキャリアの信頼性を示す第1信頼性値を算出して出力する。信頼性とは、第1データキャリア群のデータキャリアのそれぞれの受信状態の良し悪しを示す指標である。第1波形等化部23は、振幅と位相が既知であるパイロットキャリアの理想の振幅と位相と、実際に受信して復調した第1パイロットキャリアの振幅と位相との複素除算により求まる伝送路応答をパラメータにして、第1データキャリアの振幅と位相を補正する。
第2ブランチ6においても、第1ブランチ5と同様の復調処理がなされる。また、ここでは、第2ブランチ6も「動作ブランチ」として判定される。
なお、タイミング調整部7は、図3、図4を用いて説明したように、FFT22とFFT32における復調の処理タイミングを同期させる。
ここでは、第1ブランチ5と第2ブランチ6のいずれも「動作ブランチ」であるので、第1ブランチ5は、第1信頼性値と第1データキャリアを合成・選択部8に出力し、第2ブランチ6は、第2信頼性値と第2データキャリアを合成・選択部8に出力する。
合成・選択部8は、第1ブランチ5と第2ブランチ6のそれぞれが「動作ブランチ」であるので、それぞれから出力される第1信頼性値と第2信頼性値に従って、第1データキャリアと第2データキャリアの合成もしくは選択を行う。
例えば、図5に示されるように、第1信頼性値と第2信頼性値に従って、第1データキャリアと第2データキャリアを最大比合成する。
あるいは、第1信頼性値と第2信頼性値のうち、値の大きいデータキャリアが選択される。
このように、キャリア毎に合成もしくは選択が行われることで、受信精度が向上する。
(第1ブランチ5が停止ブランチで第2ブランチ6が動作ブランチの場合)
ここでは、第1ブランチ5が「停止ブランチ」として判定された場合について説明する。
第1判定部25は、FFT22から出力された第1パイロットキャリアの振幅や振幅の変化に基づいて、所定の状態においては、第1ブランチ5を「停止ブランチ」と判定する。
この判定結果は、制御部10に出力される。
制御部10は、第1ブランチ5が「停止ブランチ」としての判定結果を受けて、第1ブランチ5の停止処理を行う。停止処理は、第1ブランチ5が記憶する記憶値の初期化および第1ブランチ5で使用されるクロック信号の低減(停止を含む)の少なくとも一つの処理を含む。
より具体的には、制御部10は、第1ブランチ5に対して、図6に示される処理を行う。
図6は、本発明の実施の形態1における停止処理を説明するタイミングチャートである。
図6には、上から停止制御信号100、ブランチリセット信号101、クロック制御信号102、クロック信号103が示されている。
制御部10は、この停止制御信号100を、第1ブランチ5から受ける。この停止制御信号を受けて、制御部10は、ブランチリセット信号101、クロック制御信号102を生成して出力する。ここで、制御部10は、停止制御信号100に基づいて、まず第1ブランチ5の記憶する記憶値を初期化するブランチリセット信号101を生成する。第1ブランチ5が記憶する記憶値は、このブランチリセット信号101により、初期化される。例えば、第1ブランチ5に含まれるメモリやフリップフロップなどの記憶素子が記憶する記憶値が、値「0」や値「1」などに初期化される(どのような値に初期化されるのかは、ダイバーシティ受信装置1の設計仕様に応じる)。
記憶値の初期化に用いられるブランチリセット信号101に続いて、クロック制御信号102が生成される。クロック制御信号102は、第1ブランチ5で使用されるクロック信号の停止を含む低減を制御する。なお、第1ブランチ5で使用されるクロック信号は、第1ブランチ5内部のクロック信号を必要とする順序回路素子に入力するクロック信号であり、このクロック信号は、第1ブランチ5の外部から第1ブランチ5に供給されても良く、第1ブランチ5内部で生成されてもよい。
第1ブランチ5で使用されるクロック信号は、必要に応じて分周されたり逓倍されたりしたクロック信号を広く含む。
クロック制御信号102がアクティブになることにより、第1ブランチ5のクロック信号は、低減もしくは停止される。図6では、クロック制御信号102がアクティブ期間において(図6では、Highレベルの状態)クロック信号103が、停止する。
このとき、クロック信号の停止のタイミングより前に、第1ブランチ5が記憶する記憶値が初期化されているので、クロック信号の停止により、記憶素子の記憶する値が不適切に上書きされることはない。このため、停止ブランチとなった第1ブランチ5から、不適切な値の信号が出力されることが無いため、合成・選択部8が誤動作を起こすことがない。特に、第1ブランチ5が、停止ブランチから動作ブランチに変化する場合においても、不適切な値の信号が出力されることが無いので、合成・選択部8が誤動作を起こすことがない。
また、停止ブランチとなった第1ブランチ5のクロック信号が低減もしくは停止されることで、ダイバーシティ受信装置1の消費電力が削減できる。ここで、「停止ブランチ」として判定された第1ブランチ5で復調された第1データキャリアは、その受信精度や信頼性が低く、合成・選択部8においてキャリア毎の合成に用いられると、却って受信精度が劣化する可能性がある。このような状態にある第1ブランチ5の動作を継続するよりは、クロック信号を停止させて動作を停止させることで消費電力が削減できることのほうが、ユーザビリティが高まる。
なお、制御部10は、合成・選択部8に対して、第1データキャリアと第2データキャリアのキャリア毎の合成を行わないように指示を出すことで、第1データキャリアを合成の対象外としてよい。あるいは、制御部10は、第1ブランチ5の初期化において、第1ブランチ5から出力される第1信頼性値を全て値「0」に固定することで、合成・選択部8での合成における第1データキャリアの寄与度を低下あるいは消滅させてもよい。あるいは、制御部10が、合成・選択部8に対して、必ず第2データキャリアを選択するように指示することでも良い。
いずれにしても、第1ブランチ5は、ダイバーシティ受信において使用されないブランチとなり、実施の形態1においては、第2ブランチ6による通常の受信が行われる。
なお、ブランチが3以上である場合には、動作ブランチとして判定されたブランチによるキャリア毎のダイバーシティ受信が行われる。ダイバーシティ受信装置1が備えるブランチの数については、本明細書では特に限定しない。
制御部10は、第1ブランチ5から出力される第1データキャリアのキャリア毎のダイバーシティにおける寄与度を低下もしくは消滅させつつ、消費電力を削減できるようにクロック信号の低減や停止を行う。同時に、制御部10は、ダイバーシティ受信装置1の誤動作を防止するために、第1ブランチ5の記憶する記憶値を初期化する。
(第1ブランチ5が動作ブランチで第2ブランチ6が停止ブランチの場合)
また、第1ブランチ5が動作ブランチで、第2ブランチ6が停止ブランチとして判定された場合には、制御部10は、第2ブランチ6の記憶する記憶値の初期化と、クロック信号の停止や低減を行う。
この場合には、合成・選択部8は、第2ブランチ6の復調した第2データキャリアの寄与度を低下あるいは消滅させて処理を行う。
なお、制御部10は、第1ブランチ5と第2ブランチ6が、停止ブランチから動作ブランチに変更される場合には、まずクロック制御信号102を解除してクロック信号を元に戻し、その後にブランチリセット信号101を解除して、初期化状態を解除する。このような手順で処理が行われることで、誤動作が防止できる。
以上のように、実施の形態1におけるダイバーシティ受信装置1により、受信状態の劣化したブランチは、ダイバーシティ受信の対象外とされるので、受信精度の劣化が防止できる。また、停止ブランチとなるブランチの記憶値が初期化されることで、停止ブランチの発生による誤動作が防止できる。また、停止ブランチのクロック信号が停止もしくは低減されることで、不要な消費電力が削減できる。
(実施の形態2)
次に、図7を用いて実施の形態2について説明する。
図7は、本発明の実施の形態2におけるダイバーシティ受信装置のブロック図である。
図1と異なり、第1ブランチ5と第2ブランチ6のそれぞれは、周波数オフセット量を補正する補正部(図中においては「AFC」と表記)を備えている。
周波数オフセット量は、チューナ11、12で使用される中心周波数と検波部21、31で検波に用いられる周波数との差により生じる検波精度の低下を防止するために用いられるオフセット量である。
補正部26、36は、この周波数オフセット量を算出する。更に、補正部26、36は、算出した周波数オフセット量を用いて検波部21、31での検波に用いる周波数を補正する。
ここで、周波数オフセット量は、同じ帯域のOFDM信号を受信している限りでは、その値が変化することはほとんどない。これは、チューナ11、12に中心周波数を与えるローカル周波数発信器の設定周波数に依存するからで、受信帯域が変わらなければ、チューナ11、12での中心周波数と検波部21、31での検波に用いられる周波数との差分には変化がほとんど生じないからである。
このため、制御部10は、停止ブランチとなった第1ブランチ5もしくは第2ブランチ6が記憶する記憶値の初期化において、補正部26、36が記憶している周波数オフセット量を、初期化せずにそのまま保持する。
このように、周波数オフセット量が初期化されずに保持されることで、停止ブランチから動作ブランチに変化した場合に、このブランチの復調が再開する際に周波数オフセット量を再度算出する必要が無くなる。結果として、再開後の検波部21、31の動作開始までの時間が短縮できる。
以上のように、実施の形態2におけるダイバーシティ受信装置1は、受信状態の劣化したブランチの再開後における復調動作の開始時間を短縮できる。
(実施の形態3)
次に実施の形態3について説明する。
実施の形態3では、第1判定部25、第2判定部35のそれぞれにおける判定処理について説明する。第1判定部25は、第1ブランチ5の受信状態を判定して、第1ブランチ5を、「停止ブランチ」もしくは「動作ブランチ」のいずれかとして判定する。同様に、第2判定部35は、第2ブランチ6の受信状態を判定して、第2ブランチ6を、「停止ブランチ」もしくは「動作ブランチ」のいずれかとして判定する。
(受信状態の判定の第1例)
第1判定部25は、FFT22から出力される第1パイロットキャリアの振幅値および変化値の少なくとも一方に基づいて受信状態を判定する。同様に、第2判定部35は、FFT32から出力される第2パイロットキャリアの振幅値および変化値の少なくとも一方に基づいて受信状態を判定する。
図8を用いて、第1判定部25と第2判定部35での受信状態の判定の一例を説明する。図8は、本発明の実施の形態3における第1判定部の内部ブロック図である。なお、第2判定部35の内部ブロック図も同様であり、第2判定部35の動作も同様である。
FFT22の出力信号は、遅延回路25aと、複素乗算回路25cに入力する。遅延回路25aは、FFT22から出力された4シンボル分遅延された第1キャリア群を出力する。複素共役回路25bは、遅延回路25aの出力する第1キャリア群の複素共役を算出する。複素乗算回路25cは、FFT22の出力する4シンボル分の遅延のない第1キャリア群と、複素共役回路25bの出力を複素乗算する。
ここで、パイロットキャリアは、一定位相、一定振幅を有する。このため、複素乗算回路25cの出力ベクトルは、同一方向を有する。複素加算回路25dは、複素乗算されたパイロットキャリアを抽出して、OFDM信号のシンボルの全体に渡ってアナログ的な加算演算を行う。
振幅算出回路25eは、複素加算回路25dの出力を用いて、パイロットキャリアのベクトルの大きさを算出する。このベクトルの大きさは、第1キャリア群に含まれる第1パイロットキャリアの振幅値を示す。
判定回路25fは、所定の閾値とこの振幅値を比較する。判定回路25fは、振幅値が、所定の閾値よりも大きい場合には、第1ブランチ5を「動作ブランチ」として判定し、振幅値が、所定の閾値以下の場合には、第1ブランチ5を「停止ブランチ」として判定する。第2判定部35も同様の処理により、第2ブランチ6を「動作ブランチ」もしくは「停止ブランチ」のいずれかとして判定する。
(受信状態の判定の第2例)
次に、受信状態の判定の他の方式について、図9を用いて説明する。図9に示される判定部は、振幅値の変化状態である変化値を算出する。
図9は、本発明の実施の形態3における第1判定部の内部ブロック図である。なお、第2判定部35の内部ブロック図も同様である。図8と同じ符号を付している要素は、図8を用いて説明した要素と同等の機能を有する。すなわち、FFT22の出力に対して、遅延回路25aから、振幅算出回路25eまでの処理により、第1パイロットキャリアの振幅値が算出される。
遅延回路25gは、振幅算出回路25eの出力を、シンボル単位で遅延させる。減算回路25hは、振幅算出回路25eの出力と遅延回路25gの出力との差分を算出する。すなわち、1シンボル前における第1パイロットキャリアの振幅値と現在の第1パイロットキャリアの振幅値との差分が得られる。
ここで、遅延回路25gより出力される第1パイロットキャリアの振幅値は、ある時間的なタイミングを示す第1タイミングにおける、第1パイロットキャリアの振幅値であり、遅延回路25gを経由せずに減算回路25hと判定回路25iに入力する第1パイロットキャリアの振幅値は、第1タイミングに対して時間的に後の第2タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値である。すなわち、減算回路25hには、第1タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値と、これより時間的に遅い第2タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値との両方が入力する。減算回路25hは、この2つのタイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値の差分を算出できる。
判定回路25iは、第2タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値を第1閾値と比較して第2タイミングにおける受信状態を判定する。一方、判定回路25jは、第1タイミングと第2タイミングとの振幅の差分値を第2閾値と比較して、受信状態の時間的な変化を判定する。すなわち、図9に示される判定部によれば、ある時点での受信状態のみならず、一定の時間の経過に対応する受信状態の変化も判定できる。
判定回路25iは、現在のシンボルに含まれる第1パイロットキャリアの振幅値を、所定の第1閾値と比較する。すなわち、判定回路25iは、現在のシンボルに含まれる第1パイロットキャリアの振幅値から、受信状態を判定する。
更に、判定回路25jは、減算回路25hの出力、すなわち現在のシンボルに含まれる第1パイロットキャリアの振幅値と1つ前のシンボルに含まれる第1パイロットキャリアの振幅値との差分値を、第2閾値と比較する。差分値を第2閾値と比較することで、受信状態の変化を判定することができる。
すなわち、判定回路25iにおいて、現在の受信状態が把握され、判定回路25jにおいて、受信状態の変化が把握される。
AND回路25kは、判定回路25iと判定回路25jの両方の結果が適正である場合に、第1ブランチ5を「動作ブランチ」として判定する。
また、一定の時間変化における受信状態の変化に基づいた判定であると、図10、図11に示される判定方法を用いてもよい。
図10、図11を用いて、時間的な受信状態の変化を考慮した、「動作ブランチ」と「停止ブランチ」の判定について説明する。図10、図11は、本発明の実施の形態3における判定部の判定処理を説明する説明図である。
図10は、第1タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値と第2タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値の差分を、所定の閾値と比較することで、動作ブランチと停止ブランチの判定を行う処理を示している。
図10においては、第2タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値が、第1タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値に対して所定の閾値よりも大きい場合には、第1判定部25は、第1ブランチ5を「動作ブランチ」として判定する。これに対して、第2タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値が、第1タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値に対して所定の閾値以下の場合には、第1判定部25は、第1ブランチ5を「停止ブランチ」として判定する。
また図11においては、第2タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値が、第1タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値よりも大きい場合には、第1判定部25は、第1ブランチ5を「動作ブランチ」として判定する。これに対して、第2タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値が、第1タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値以下の場合には、第1判定部25は、第1ブランチ5を「停止ブランチ」として判定する。
図9に示される判定部により、例えば、フェージングの発生などで急激に受信状態が変化する場合であっても、この変化を考慮した上でブランチの受信状態を判定できる。
例えば、現在の受信状態は良好であったにもかかわらず、フェージングの発生により急激に受信状態が劣化した場合に、受信状態を不適正と判定でき、より正確な受信状態の判定ができる。
(受信状態の判定の第3例)
次に、受信状態の判定の更なる他の方式について、図12を用いて説明する。図12に示される判定部は、ブランチ毎の受信状態の差分に基づいて、各ブランチの受信状態を判定する。
図12は、本発明の実施の形態3における第1判定部と第2判定部のブロック図である。
図12では、第1判定部25と第2判定部35に加えて、第1ブランチ5と第2ブランチ6との間の差分を把握する減算回路80と、差分に基づいて判定する判定回路81が設けられている。
減算回路80は、振幅算出回路25eの出力と振幅算出回路35eの出力との差分を算出する。この差分は、第1ブランチ5と第2ブランチ6とでの、受信されたパイロットキャリアの受信レベルの差を表す。判定回路81は、減算回路80での減算結果を所定の第3閾値と比較し、判定結果を、AND回路25m、35mに出力する。判定回路は、減算回路80で算出された2つのブランチ間での受信レベルの差分を、所定の第3閾値と比較しているのであるから、2つのブランチ間での受信レベル差が大きいのか小さいのかが判定される。更に、いずれのブランチの受信状態が低いのかも判定される。
例えば、第1ブランチ5の受信レベルが、第2ブランチ6の受信レベルよりも大きく、更に、その差分が第3閾値以上の場合には、判定回路81は、AND回路25mには適正との判定結果を、AND回路35mには、不適正との判定結果を出力する。この結果、第2ブランチ6におけるパイロットキャリアの振幅が一定以上ある場合でも、第1ブランチ5での受信レベルの差異が大きすぎる場合には、第2ブランチ6は、「停止ブランチ」として判定される。
(受信状態の判定の第4例)
次に、受信状態の判定の更なる他の方式について、図13を用いて説明する。図13に示される判定部は、復調されたキャリア群に含まれるデータキャリアの振幅とパイロットキャリアの振幅を比較することで、当該ブランチの受信状態を判定する。
図13は、本発明の実施の形態3における第1判定部のブロック図である。なお、第2判定部35についても同じ構成をとるものとする。図12と同じ符号が付された要素は、図12で説明したものと同等の機能を有する。
複素乗算回路25cの出力は、複素加算回路25dと、複素加算回路25nとにそれぞれ入力する。複素加算回路25dは、キャリア群の内パイロットキャリアを抽出して複素加算を行い、振幅算出回路25eは、パイロットキャリアの振幅を算出する。
これに対して、複素加算回路25nは、キャリア群の内データキャリアを抽出して複素加算を行い、振幅算出回路25oは、データキャリアの振幅を算出する。比較回路25pは、振幅算出回路25eで算出されたパイロットキャリアの振幅値を所定のキャリア数積算する。これと共に振幅算出回路25oで算出されたデータキャリアの振幅値を所定のキャリア数積算する。
パイロットキャリアは、理想的には同一の振幅と位相を有しているので、パイロットキャリアの振幅値の積算値は、時間の経過と共に一定の大きさを有するようになる。これに対して、受信状態が悪い場合には、パイロットキャリアの振幅と位相がランダムになりがちであるので、積算値が小さくなる傾向がある。
これに対して、データキャリアは、振幅や位相がランダムであるため、複素加算回路25nにおいてベクトル的な加算が行われることで、複素加算回路25nの出力(すなわちデータキャリアの振幅値)の積算値は、値「0」に漸近する。
比較回路25pは、キャリア群に含まれるパイロットキャリアの振幅値の積算値とデータキャリアの振幅値の積算値を比較する。さらに、その上で、パイロットキャリアの積算値とデータキャリアの積算値の差分を第4閾値と比較する。
受信状態が良好であれば、パイロットキャリアの積算値は、データキャリアの積算値に対して十分に大きくなるはずである。このため、比較回路25pは、パイロットキャリアの積算値がデータキャリアの積算値よりも大きく、その差分が所定の第4閾値よりも大きい場合には、このブランチを、「動作ブランチ」として判定する。逆に、その差分が所定の第4閾値以下の場合には、このブランチを、「停止ブランチ」として判定する。
このように、所定のキャリア数に対応するデータキャリアとパイロットキャリアの振幅値の積算値を比較することで、精度の高い受信状態の判定ができる。
なお、実施の形態3においては、受信状態の判定について4つの例を用いて説明したが、これらの例に限られるものではない。
第1判定部25と第2判定部35は、以上のような処理にて判定した判定結果を、制御部10に出力する。制御部10は、実施の形態1、2で説明されたとおり、判定結果を受けて、第1ブランチ5、第2ブランチ6を制御する。すなわち、停止ブランチと判定されたブランチが記憶する記憶値を初期化し、このブランチのクロック信号を停止もしくは低減する。
実施の形態3におけるダイバーシティ受信装置1は、第1ブランチ5と第2ブランチ6の受信状態を容易かつ正確に判定できる。この判定結果に基づく制御により、ダイバーシティ受信の受信精度の劣化が防止でき、消費電力も削減できる。
(実施の形態4)
次に、図14を用いて実施の形態4について説明する。
図14は、本発明の実施の形態4におけるダイバーシティ受信装置のブロック図である。
図1に示されたダイバーシティ受信装置1に、命令出力部50が新たに設けられている。図1と同じ符号を付した要素は、図1を用いて説明したのと同等の機能を有する。
命令出力部50は、停止ブランチとなっているブランチの動作の起動を、制御部10に出力する。例えば、ダイバーシティ受信装置1の外部からのユーザーによる起動ボタンのアクティブにより、命令出力部50は、生成した起動信号を制御部10に出力する。
制御部10は、起動に係る指示信号を受けて「停止ブランチ」の動作を再開させる。
例えば、第1ブランチ5が停止ブランチになっており、第2ブランチ6が動作ブランチとする。制御部10は、停止ブランチとなっている第1ブランチ5を起動させる指示信号を受けると、まずクロック制御信号102を解除してクロック信号を本来の周波数の信号に戻す。次いで、制御部10は、ブランチリセット信号101を解除して、ブランチの記憶する初期化を解除する。初期化の解除の結果、ブランチに含まれるメモリやフリップフロップは、演算により生成された値を新たに記憶し始める。
このように、まずクロック信号が再開され、次いで初期化が解除されることで、停止ブランチから動作ブランチに移行したブランチが、誤動作を生じることがない。また、実施の形態2で説明したように、補正部の記憶する周波数オフセット量は、初期化されずに初期化前の値が残っているので、チューナ11、12や検波部21、31は、即座に動作可能である。
以上のようなダイバーシティ受信装置により、一旦停止ブランチと判定され、動作が停止していたブランチについても、必要に応じて動作を再開させることができる。すなわち、ユーザビリティの高いダイバーシティ受信装置が実現できる。
なお、停止ブランチを再起動させたい場合とは、例えば、受信環境がよくなって、ユーザーが停止しているブランチも用いてダイバーシティ受信を再開させたい場合、あるいは単一ブランチ受信で受信状態が不良であるためにダイバーシティ受信を再開させたい場合などである。。
また、命令出力部50は、ユーザーからの制御に従って、動作しているブランチを強制的に停止させるための、停止に係る指示信号を制御部10に出力するようにしても良い。
例えば、ダイバーシティ受信による受信環境が劣化してきた場合、あるいは単一ブランチ動作でも受信環境が良好であるので消費電力を低下させたい場合などである。
このように、ブランチ毎の受信状態が判定され、受信状態が不良と判定されたブランチに対しては、クロック信号の低減もしくは停止が行われることで、消費電力が削減される。また、クロック信号の低減もしくは停止に先立って、記憶値の初期化が行われることで、復帰後の誤動作を防止できる。
なお、実施の形態1から4においては、第1ブランチ5と第2ブランチ6を備えるダイバーシティ受信装置1を例として説明したが、3以上のブランチを備えていても良い。
また、ダイバーシティ受信装置1の一部もしくは全部は、ハードウェアで構成されても、ソフトウェアで構成されても良い。また、ダイバーシティ受信装置1の一部もしくは全部は、半導体集積回路で構成されても良い。
ソフトウェアで構成される場合には、プロセッサとプログラムを記憶したROMやRAMなどが備えられて、必要な処理が行われる。
CPUは、ROMやRAMに記憶されたプログラムを読み込む。次いで、CPUは、読み込んだプログラムを使用して、OFDM信号の受信、OFDM信号の復調、受信状態の判定およびダイバーシティ受信の処理を行う。
なお、ダイバーシティ受信装置1は、据え置き型のテレビやAV機器、コンピュータなどに加えて、移動端末(携帯端末、携帯電話、車載テレビ、カーナビゲーションシステム、携帯型テレビ、携帯型ラジオ、ノートブック型パソコン)に搭載されて利用される。特に、受信精度の向上と低消費電力の両方が求められる電子機器に好適に利用される。
本発明は、例えば、地上デジタル放送を受信する携帯端末や移動端末に含まれるダイバーシティ受信装置の分野等において好適に利用できる。
本発明は、周波数多重信号、特に地上デジタル放送に用いられる直交周波数分割多重信号(以下、「OFDM信号」という)を受信するダイバーシティ受信装置およびダイバーシティ受信方法に関するものである。
わが国においては、2003年よりISDB−T方式により地上デジタル放送が開始された。また、欧州、北米、南米、アジア圏を始め、世界各国でアナログ放送がデジタル化され、地上デジタル放送が開始されつつある。これらに国の多くにおいて、日本におけるISDB−T方式と同等、あるいは準拠された技術が用いられ、特に、多数のキャリアが周波数軸において直交多重化されたOFDM信号が用いられている。
OFDM信号は、マルチパスに強い特徴を有しているが、更に受信精度を高めるために、周波数軸上に多重化されたキャリア毎のダイバーシティ受信を行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、キャリア毎のダイバーシティ受信を行うためには、ダイバーシティ受信装置は、複数のブランチを備える必要がある。ここで、電波状態によっては、複数のブランチの内のいずれかのブランチでの受信状態が劣化することがある。
このように受信状態の悪いブランチで復調されたキャリアを、ダイバーシティ受信におけるキャリア毎の合成に用いると、却って受信精度が劣化する問題が生じる。
また、受信状態の悪いブランチでの復調動作をそのままにすると、受信精度の劣化を引き起こす上に、不要な消費電力を生じさせる問題がある。
また、受信状態の悪いブランチでの復調動作を停止して停止後にブランチの復調動作を再開する場合に、停止時に記憶されているデータにより、ブランチが誤動作を起こすこともありえる。この場合には、ブランチの復調動作を再開した場合に、十分な受信精度を得るまでに余分な時間を要する問題もあった。
特開2004−242191号公報
そこで本発明は、ダイバーシティ受信に起因して生じる受信精度の劣化を防止しつつ、消費電力を削減できるダイバーシティ受信装置およびダイバーシティ受信方法を提供することを目的とする。
第1の発明に係るダイバーシティ受信装置は、データキャリアとパイロットキャリアを含むキャリア群が多重化された周波数多重信号を復調して第1データキャリアと第1パイロットキャリアを出力する第1ブランチと、データキャリアとパイロットキャリアを含むキャリア群が多重化された周波数多重信号を復調して第2データキャリアと第2パイロットキャリアを出力する第2ブランチと、第1ブランチで復調されるキャリア群と第2ブランチで復調されるキャリア群の処理タイミングを同期させるタイミング調整部と、第1データキャリアと第2データキャリアを合成もしくは選択する合成・選択部と、第1ブランチの受信状態および第2ブランチの受信状態の少なくとも一方に基づいて、第1ブランチおよび第2ブランチの少なくとも一方の動作の停止と起動を制御する制御部を備える。
この構成により、ダイバーシティ受信での受信精度を劣化させる受信状態となったブランチのダイバーシティ受信への寄与度を低下できる。結果として、ダイバーシティ受信での受信精度の劣化が防止できる。また、受信状態の悪いブランチの動作の停止と起動を制御することで、消費電力の削減と動作の簡素化が実現できる。
第2の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第1の発明に加えて、第1ブランチの受信状態を判定して判定結果を制御部に出力する第1判定部と、第2ブランチの受信状態を判定して判定結果を制御部に出力する第2判定部を更に備える。
この構成により、ダイバーシティ受信装置が備えている複数のブランチのそれぞれの受信状態の変動を把握できる。
第3の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第2の発明に加えて、第1判定部は、第1ブランチの受信状態に基づいて、第1ブランチを停止ブランチもしくは動作ブランチとして判定する、第2判定部は、第2ブランチの受信状態に基づいて、第2ブランチを停止ブランチである、もしくは動作ブランチとして判定する。
この構成により、ダイバーシティ受信装置が有している複数のブランチのそれぞれの受信状態が把握された上で、ダイバーシティ受信にその復調結果が用いられるブランチと、復調結果が用いられないブランチが適切に区別される。
第4の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第3の発明に加えて、制御部は、停止ブランチが記憶する記憶値の初期化および停止ブランチのクロック信号の低減の少なくとも一つを行う。
この構成により、ダイバーシティ受信にとって不使用となったブランチにおける消費電力を削減できる。加えて、記憶値の初期化により、動作停止時や動作再開時の誤動作を防止できる。
第5の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第3の発明に加えて、制御部は、停止ブランチが記憶する記憶値の初期化を行ってから、停止ブランチのクロック信号の低減を行う。
この構成により、初期化の後で、クロック信号の低減が行われるので、初期化において、不適切な値で初期化される問題は生じにくい。
第6の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第3の発明に加えて、第1ブランチと第2ブランチのそれぞれは、周波数多重信号に対する周波数オフセット量を補正する補正部を備え、制御部は、停止ブランチが記憶する周波数オフセット量を保持したまま、初期化を行ってから、停止ブランチのクロック信号の低減を行う。
この構成により、停止ブランチの記憶値が初期化される場合でも、周波数オフセット量はそのまま維持されるので、停止ブランチの動作の再開後に、周波数オフセット量の算出が不要となる。このため、停止ブランチの再開が指示された場合に、短時間で動作を再開できる。
第7の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第4から第6のいずれかの発明に加えて、クロック信号の低減は、クロック信号の停止を含む。
この構成により、停止ブランチの消費電力を大きく削減できる。
第8の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第3から第7のいずれかの発明に加えて、第1判定部は、第1パイロットキャリアの振幅値が所定の閾値よりも大きい場合には第1ブランチを動作ブランチとして判定し、閾値以下の場合には第1ブランチを停止ブランチとして判定し、第2判定部は、第2パイロットキャリアの振幅値が所定の閾値よりも大きい場合には第2ブランチを動作ブランチとして判定し、閾値以下の場合には第2ブランチを停止ブランチとして判定する。
この構成により、簡単にブランチの受信状態が判定できる。
第9の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第3から第7のいずれかの発明に加えて、第1判定部は、第1タイミングと、第1タイミングより時間的に後の第2タイミングのそれぞれにおいて第1パイロットキャリアの振幅値を算出し、第2タイミングにおける振幅値が、第1タイミングにおける振幅値に対して所定の閾値より大きい場合には、第1ブランチを動作ブランチとして判定し、閾値以下の場合には、第1ブランチを停止ブランチとして判定し、第2判定部は、第1タイミングと、第1タイミングより時間的に後の第2タイミングのそれぞれにおいて第2パイロットキャリアの振幅値を算出し、第2タイミングにおける振幅値が、第1タイミングにおける振幅値に対して所定の閾値より大きい場合には、第2ブランチを動作ブランチとして判定し、閾値以下の場合には、第2ブランチを停止ブランチとして判定する。
この構成により、あるタイミングでの受信状態だけでなく、一定期間における受信状態の変化を考慮して、ブランチの受信状態を判定できる。すなわち、フェージングなどによる、急激な受信状態の変化も考慮して、ブランチの受信状態を判定できる。
第10の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第3から第7のいずれかの発明に加えて、第1判定部は、第1タイミングと、第1タイミングより時間的に後の第2タイミングのそれぞれにおいて、第1パイロットキャリアの振幅値を算出し、第2タイミングにおける振幅値が、第1タイミングにおける振幅値よりも大きい場合には、第1ブランチを動作ブランチとして判定し、第2タイミングにおける振幅値が、第1タイミングにおける振幅値以下の場合には、第1ブランチを停止ブランチとして判定し、第2判定部は、第1タイミングと、第1タイミングより時間的に後の第2タイミングのそれぞれにおいて、第2パイロットキャリアの振幅値を算出し、第2タイミングにおける振幅値が、第1タイミングにおける振幅値より大きい場合には、第2ブランチを動作ブランチとして判定し、第2タイミングにおける振幅値が、第1タイミングにおける振幅値以下の場合には、第2ブランチを停止ブランチとして判定する。
この構成により、あるタイミングでの受信状態だけでなく、一定期間における受信状態の変化を考慮して、ブランチの受信状態を判定できる。すなわち、フェージングなどによる、急激な受信状態の変化も考慮して、ブランチの受信状態を判定できる。
第11の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第3から第7のいずれかの発明に加えて、第1判定部と第2判定部のそれぞれは、第1パイロットキャリアと第2パイロットキャリアのそれぞれの振幅値の差分が所定の閾値より大きい場合には、振幅値の低いブランチを停止ブランチとして判定する。
この構成により、個々の受信状態に加えて、複数のブランチの受信状態のバランスに基づいて、あるブランチの受信状態を判定できる。すなわち、複数のブランチの受信状態のバランスに基づいて、ダイバーシティ受信に使用するブランチと不使用とするブランチを決めることができ、ダイバーシティ受信の受信精度を向上させることができる。
第12の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第3から第7のいずれかの発明に加えて、第1判定部は、所定のキャリア数の第1パイロットキャリアの振幅値を積算すると共に、所定のキャリア数の第1データキャリアの振幅値を所定積算し、第1パイロットキャリアの積算値が、第1データキャリアの積算値よりも大きい場合には、第1ブランチを動作ブランチとして判定し、第1パイロットキャリアの積算値が、第1データキャリアの積算値以下の場合には、第1ブランチを停止ブランチとして判定し、第2判定部は、所定のキャリア数の第2パイロットキャリアの振幅値を積算すると共に、所定のキャリア数の第2データキャリアの振幅値を所定積算し、第2パイロットキャリアの積算値が、第2データキャリアの積算値よりも大きい場合には、第2ブランチを動作ブランチとして判定し、第2パイロットキャリアの積算値が、第2データキャリアの積算値以下の場合には、第2ブランチを停止ブランチとして判定する。
この構成により、より正確に受信状態を判定できる。
第13の発明に係るダイバーシティ受信装置では、第1から第12のいずれかの発明に加えて、制御部は、停止ブランチを起動する指示信号を受けた場合には、指示信号に基づいて停止ブランチに対して、クロック信号の動作を再開してから初期化を解除する。
この構成により、動作の再開後の誤動作が防止できる。
本発明によれば、複数のブランチを備えるダイバーシティ受信装置における、ブランチ毎の受信状態の判定に基づいて、受信状態の悪いブランチの動作を停止できる。この結果、消費電力が削減できると共に受信状態の悪いブランチの復調結果をダイバーシティ受信に使用しないですむので、ダイバーシティ受信での受信精度の劣化が防止できる。すなわち、ダイバーシティ受信装置の消費電力の削減と、受信精度の向上との適切なバランスが図られる。
本発明の実施の形態1におけるダイバーシティ受信装置のブロック図である。 本発明の実施の形態1におけるOFDM信号を説明する説明図である。 本発明の実施の形態1におけるタイミング調整部とその周辺のブロック図である。 本発明の実施の形態1におけるタイミング調整を説明するタイミングチャートである。 本発明の実施の形態1における最大比合成を示す説明図である。 本発明の実施の形態1における停止処理を説明するタイミングチャートである。 本発明の実施の形態2におけるダイバーシティ受信装置のブロック図である。 本発明の実施の形態3における第1判定部の内部ブロック図である。 本発明の実施の形態3における第1判定部の内部ブロック図である。 本発明の実施の形態3における判定部の判定処理を説明する説明図である。 本発明の実施の形態3における判定部の判定処理を説明する説明図である。 本発明の実施の形態3における第1判定部と第2判定部のブロック図である。 本発明の実施の形態3における第1判定部のブロック図である。 本発明の実施の形態4におけるダイバーシティ受信装置のブロック図である。
符号の説明
1 ダイバーシティ受信装置
2、3 アンテナ
5 第1ブランチ
6 第2ブランチ
7 タイミング調整部
8 合成・選択部
9 誤り訂正部
10 制御部
20、30 アナログデジタル変換部
21、31 検波部
22、32 FFT
23 第1波形等化部
33 第2波形等化部
40 画像音声復号部
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
図1〜図5を用いて、実施の形態1について説明する。
図1は、本発明の実施の形態1におけるダイバーシティ受信装置のブロック図であり、図2は、本発明の実施の形態1におけるOFDM信号を説明する説明図である。
なお、本明細書において、周波数多重信号について、地上デジタル放送の規格であるISDB−T規格により規定されているOFDM信号を例として説明する。また、OFDM信号においては、複数のキャリアが周波数軸上において直交されて多重化されているが、OFDM信号は、画像や音声データが変調されたデータキャリアと、受信特性を判定するためのパイロットキャリアと、変調方式などの情報を含む伝送制御キャリアとを含む。なお、OFDM信号は、本発明における周波数多重信号の一例に過ぎず、本発明における周波数多重信号は、FDM信号やSS−OFDM信号などの通信信号を幅広く含むものである。
(全体概要)
ダイバーシティ受信装置1は、OFDM信号を受信して復調し、第1データキャリアと第1パイロットキャリアを出力する第1ブランチ5と、OFDM信号を受信して復調し、第2データキャリアと第2パイロットキャリアを出力する第2ブランチ6と、第1データキャリアと第2データキャリアを合成もしくは選択する合成・選択部8を備えている。更に、第1ブランチ5と第2ブランチ6で復調されるキャリア群の処理タイミングを同期させるタイミング調整部7と、第1ブランチ5の受信状態および第2ブランチ6の受信状態の少なくとも一方に基づいて、第1ブランチ5と第2ブランチ6の少なくとも一方の動作の停止と起動を制御する制御部10を備えている。
合成・選択部8は、誤り訂正部9に演算結果を出力し、誤り訂正部9は、ビタビ復号やリードソロモン復号を用いて、誤り訂正を行う。
また、第1ブランチ5と第2ブランチ6のそれぞれは、アンテナ2、3に到達したOFDM信号から、所望の帯域の信号を受信して受信信号を出力するチューナ11、12と、受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するアナログデジタル変換部20、30(図中においては「AD変換部」と表記)と、アナログデジタル変換部20、30の出力を検波する検波部21、31と、検波部21、31の出力を時間軸の信号から周波数軸の信号に変換する高速フーリエ変換部(以下、「FFT」という)22、32とを備えている。
なお、ここでFFTは、時間周波数変換を行う要素の一例である。他にも、フラクタルを応用して時間周波数変換を行う要素が用いられてもよい。
更に、第1ブランチ5は、第1ブランチ5の受信状態を判定して判定結果を制御部10に出力する第1判定部25を備え、第2ブランチ6は、第2ブランチ6の受信状態を判定して判定結果を制御部10に出力する第2判定部35を備える。
次に、各要素の詳細について説明する。
(アンテナ)
アンテナ2、3は、OFDM信号を受信する。アンテナ2、3は、ブランチの個数に対応した個数だけ設けられ、図1においては、第1ブランチ5と第2ブランチ6の2つのブランチが設けられているので、アンテナ2とアンテナ3の2つのアンテナが設けられている。アンテナは、いかなる形態のアンテナでもよく、アンテナ2とアンテナ3との距離は、受信するOFDM信号の半波長程度を有していることが好ましい。
(チューナ)
アンテナ2にはチューナ11が、アンテナ3にはチューナ12が接続されている。いずれも、放送帯域に応じた中心周波数に基づき、アンテナ2、3で受信されたOFDM信号の特定帯域を選択して受信する。
チューナ11、12は、受信したOFDM信号を受信信号としてアナログデジタル変換部20、30に出力する。
なお、チューナ11、12が使用する周波数と、検波部21、31が使用する周波数にずれがある場合には、後述の周波数オフセット量の補正が行われることが好適である。
(アナログデジタル変換部)
アナログデジタル変換部20は、チューナ11からの受信信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換する。同様に、アナログデジタル変換部30は、チューナ12からの受信信号を、アナログ信号からデジタル信号に変換する。アナログデジタル変換部20、30は、ダイバーシティ受信装置1の仕様に応じた分解能を有する。
アナログデジタル変換部20、30は、変換したデジタル信号を、検波部21、31に出力する。
(検波部)
第1ブランチ5と第2ブランチ6のそれぞれは、検波部21、31を備えている。
検波部21、31は、デジタル信号に変換された受信信号を直交検波する。検波部21、31は、検波した信号をFFT22、32に出力する。
検波部21、31は、同期検波や準同期検波により、受信信号を検波する。
(FFT)
第1ブランチ5と第2ブランチ6のそれぞれは、FFT22、FFT32を備えている。FFT22、32のそれぞれは、検波部21、31の出力を、時間軸の信号から周波数軸の信号に変換する時間周波数変換部の一例である。時間軸の信号から周波数軸の信号に変換できる機能を有したものであれば、フラクタルを利用した時間周波数変換部でもよく、他のアルゴリズムを利用した時間周波数変換部でよい。
FFT22は、第1ブランチ5における受信信号を、時間軸から周波数軸の信号に変換することで、周波数軸に多重化されているキャリア群を復調する。ここで、FFT22が復調するキャリア群を第1キャリア群という。第1キャリア群は複数のキャリアを含み、複数のキャリアのそれぞれは、相互に直交して多重化されている。
第1キャリア群は、ISDB−T規格におけるOFDM信号に対応して、データキャリアとパイロットキャリアと伝送制御キャリアを含む。
FFT22は、復調した第1キャリア群を、第1波形等化部23と第1判定部25に出力する。ここで、FFT22が復調したデータキャリアを第1データキャリアと呼び、FFT22が復調したパイロットキャリアを第1パイロットキャリアと呼ぶ。
FFT32は、第2ブランチ6における受信信号を、時間軸から周波数軸の信号に変換することで、周波数軸に多重化されているキャリア群を復調する。ここで、FFT32が復調するキャリア群を第2キャリア群といい、第2キャリア群は、複数のキャリアを含んでおり、複数のキャリアのそれぞれは、相互に直交して多重化されている。
第1キャリア群と同じく、第2キャリア群は、ISDB−T規格におけるOFDM信号に対応して、データキャリア、パイロットキャリア、伝送制御キャリアを含む。ここで、FFT32が復調したデータキャリアを第2データキャリアと呼び、FFT32が復調したパイロットキャリアを第2パイロットキャリアと呼ぶ。
FFT32は、復調した第2キャリア群を、第2波形等化部33と第2判定部35に出力する。
なお、FFT22、32は、検波部21、31の出力を受けて時間周波数変換を行うので、その切り出し範囲(窓位置)を調整する機能も有していることが好ましい。
このFFT22、32により復調されたOFDM信号は、図2により模式的に示される。
図2の横軸は周波数軸であり、縦軸は時間軸である。図2に記載の○印のそれぞれは、キャリア群に含まれる個々のキャリアを示している。キャリアのそれぞれは、周波数軸上に多重化されており、時間軸においては、これら多重化された複数のキャリアを1シンボルとして、このシンボルが時間軸において多重化されている。伝送制御キャリアは、復号部(図示せず)で復号されて、制御部10において放送方式や変調方式が判断される。同様に、検出部(図示せず)は、伝送制御キャリアを用いて、フレーム同期を検出する。ここで、フレームとは、所定の数のシンボルに基づいた単位である。
図2から明らかな通り、キャリア群は、画像や音声データが変調されたデータキャリアと、パイロットキャリアと、伝送制御キャリアとを含んでいる。データキャリアとパイロットキャリアと伝送制御キャリアのそれぞれは、第1波形等化部23、第2波形等化部33、第1判定部25、第2判定部35に出力される。
(波形等化部)
第1ブランチ5と第2ブランチ6のそれぞれは、第1波形等化部23、第2波形等化部33を備えている。
第1波形等化部23は、第1パイロットキャリアを基に、第1データキャリアの振幅位相制御を行うと共に、第1データキャリアの信頼性を示す第1信頼性値を算出する。
第1パイロットキャリアは、振幅と位相が既知のキャリアであり、第1波形等化部23は、受信した第1パイロットキャリアを既知のパイロットキャリアで複素除算する。この複素除算により、受信した第1パイロットキャリアの振幅と位相の変動量が算出される。この変動量から伝送路応答が推定される。
第1波形等化部23は、この推定された伝送路応答に基づいて、FFT22で復調された第1データキャリアの振幅と位相を補正して、復調精度を向上させる。
第1波形等化部23は、振幅や位相を補正した第1データキャリアと、算出した第1信頼性値を合成・選択部8に出力する。
第2ブランチ6に含まれる第2波形等化部33も、第1波形等化部23と同じ機能を有し、同じ処理を行う。第2波形等化部33は、第2パイロットキャリアを基に、第2データキャリアの振幅と位相を補正すると共に、第2データキャリアの信頼性を示す第2信頼性値を算出する。
(タイミング調整部)
タイミング調整部7は、FFT22での復調とFFT32での復調の処理タイミングを同期させる。すなわち、FFT22とFFT32とで復調される開始キャリアを揃える。
図2より明らかな通り、OFDM信号はシンボルに基づく単位を有しているので、タイミング調整部7は、第1ブランチ5に含まれるFFT22と、第2ブランチ6に含まれるFFT32に入力するシンボルの処理タイミングを同期させる。
このタイミング調整により、後述する合成・選択部8に入力する第1データキャリア群と第2データキャリア群の処理タイミングが同期する。
図3と図4を用いてタイミング調整部7について説明する。
図3は、本発明の実施の形態1におけるタイミング調整部とその周辺のブロック図である。図4は、本発明の実施の形態1におけるタイミング調整を説明するタイミングチャートである。
第1ブランチ5は、検波部21の出力を記憶する記憶部24を備え、第2ブランチ6は、検波部31の出力を記憶する記憶部34を備えている。記憶部24と記憶部34は、それぞれ、1シンボル分の受信信号を記憶する。タイミング調整部7は、所定の同一タイミングで記憶部24と記憶部34の両方から、記憶されている受信信号をシンボル単位で読み出して、FFT22とFFT32に出力する。この結果、FFT22とFFT32で復調を開始する場合には、同一シンボルの先頭位置から復調を行えることになり、復調における開始キャリアの処理タイミングが同期する。
図4に、記憶部24と34を用いたタイミング調整のタイミングチャートが示されている。図4を用いて、タイミング調整を説明する。
図4では、上半分のチャートが、第1ブランチ5での処理を示し、下半分のチャートが、第2ブランチ6での処理を示している。第1ブランチ5と第2ブランチ6には、それぞれ独立してOFDM信号を受信するので、記憶部24と記憶部34に入力するOFDMシンボルは、時間的なずれを持っている。記憶部24と、記憶部34は、それぞれ個別にあるN番目のOFDMシンボルを記憶する。すなわち、ある時点で、記憶部24と記憶部34のそれぞれは、N番目のOFDMシンボルを記憶していることになる。
次いで、タイミング調整部7は、記憶部24と記憶部34の両方に、同一の出力タイミングパルスを送る。記憶部24と記憶部34は、この同一の時刻における出力タイミングパルスに基づいて、記憶しているN番目のOFDMシンボルを、それぞれFFT22とFFT32に出力する。この結果、FFT22とFFT32においては、同一シンボルの先頭位置から同時に復調を開始できる。すなわち、復調における開始キャリアが、FFT22とFFT32とで同一に揃えられることができる。言い換えると、第1ブランチ5と第2ブランチ6での、キャリア復調での処理タイミングが同期する。
結果として、合成・選択部8においては、第1ブランチ5と第2ブランチ6とのデータキャリアの処理タイミングが同期した上で、キャリア毎の合成もしくは選択が行われる。
なお、図3、図4において説明したタイミング調整は一例であり、他の方法が用いられてもよい。
(合成・選択部)
合成・選択部8は、第1波形等化部23から出力される第1信頼性値と、第2波形等化部33から出力される第2信頼性値を用いて、第1データキャリア群と第2データキャリア群を選択もしくは合成する。このとき、合成・選択部8は、設定された指示に従い、選択をするか合成をするか決定する。
まず、選択を行う場合について説明する。
第1ブランチ5から第1データキャリア群が、合成・選択部8に入力し、第2ブランチ6から第2データキャリア群が、合成・選択部8に入力する。同様に、第1データキャリア群に含まれる各データキャリアに対する第1信頼性値と、第2データキャリア群に含まれる各データキャリアに対する第2信頼性値も、合成・選択部8に入力する。合成・選択部8は、第1データキャリア群に含まれる任意のデータキャリアに対する第1信頼性値と、これに対応する(周波数軸におけるキャリア位置が同じである)第2データキャリア群に含まれるデータキャリアに対する第2信頼性値を比較して、値の大きい(値の大きい方が信頼性が高いとする場合に)データキャリアを選択して出力する。
この選択により、より受信状態のよいブランチのデータキャリアが、最終的な画像音声復号部40での復号に用いられ、受信精度が向上する。
次に、合成を行う場合について説明する。
合成・選択部8は、第1データキャリア群に含まれるあるデータキャリアと、これに対応する第2データキャリア群に含まれるデータキャリアを、信頼性値に基づいて最大比合成する。最大比合成とは、信頼性値に従った重量平均を算出することで、第1データキャリア群と第2データキャリア群のデータキャリアを合成することである。
図5を用いて説明する。図5は、本発明の実施の形態1における最大比合成を示す説明図である。
図5では、信頼性値が値「1」〜値「3」までの3段階の値を持っている。信頼性値の値の大きい方が、信頼性が高いものとする。すなわち、信頼性値「3」は信頼性値「1」よりも信頼性が高いことを示す。また第1データキャリア群に含まれるデータキャリアを「C1」とし、第2データキャリア群に含まれると共に「C1」に対応するデータキャリアを「C2」としている。
横列の最上位列は、データキャリア「C1」の信頼性値である第1信頼性値を示し、縦列の左列は、キャリア「C2」の信頼性値である第2信頼性値を示している。
合成・選択部8は、図5に示されるように、信頼性値に基づいて最大比合成の計算を行い、その結果を出力する。例えば、データキャリア「C1」の第1信頼性値が値「2」であり、データキャリア「C2」の第2信頼性値が値「1」の場合には、合成・選択部8は、(2xC1+C2)/3との計算を行って、出力する。他の場合には、図5に示されるとおりである。
また、合成・選択部8は、最大比合成以外にも、第1データキャリア群に含まれるデータキャリアと第2データキャリア群に含まれるデータキャリアを、一定の比率で合成する等比合成を行っても良い。
なお、合成・選択部8は、キャリア毎に、選択や合成を行う。
このような合成・選択部8でのキャリア毎の選択や合成により、復調精度が向上し、ビットエラーレートなどが減少して、受信性能が向上する。
合成・選択部8は、合成もしくは選択した結果を誤り訂正部9に出力する。
(誤り訂正部)
誤り訂正部9は、復調されたキャリアやキャリアに含まれるデジタルデータの誤りを訂正する。
誤り訂正部9は、ビタビ復号やリードソロモン復号などを行い、キャリアやデータの誤りを検出し訂正する。誤り訂正されたデジタルデータは、画像や音声に関するパケットデータとして、出力される。
(判定部)
第1ブランチ5は、第1判定部25を備え、第2ブランチ6は、第2判定部35を備える。第1判定部25と第2判定部35の詳細については、実施の形態2以降で説明する。
第1判定部25は、第1ブランチ5の受信状態を判定し、判定結果を制御部10に出力する。同様に、第2判定部35は、第2ブランチ6の受信状態を判定し、判定結果を制御部10に出力する。
ここで、第1判定部25は、第1ブランチ5の受信状態に基づいて、第1ブランチ5を「停止ブランチ」もしくは「動作ブランチ」のいずれかとして判定し、この判定結果を制御部10に出力する。
同様に、第2判定部35は、第2ブランチ6の受信状態に基づいて、第2ブランチ6を「停止ブランチ」もしくは「動作ブランチ」のいずれかとして判定し、この判定結果を制御部10に出力する。
なお、第1判定部25は、FFT22の出力を用いて、第1ブランチ5の受信状態を判定する。第2判定部35は、FFT32の出力を用いて、第2ブランチ6の受信状態を判定する。
(制御部)
制御部10は、ダイバーシティ受信装置1全体で必要となる制御を行う。例えば、受信したOFDM信号の放送方式や変調方式を判断し、判断した結果に合わせて、第1ブランチ5、第2ブランチ6での受信や復調の方式を制御する。
加えて、制御部10は、第1ブランチ5の受信状態および第2ブランチ6の受信状態の少なくとも一方に基づいて、第1ブランチ5および第2ブランチ6の少なくとも一方の動作の停止と起動を制御する。
このとき制御部10は、第1判定部25から出力される判定結果と第2判定部35から出力される判定結果に基づいて、第1ブランチ5と第2ブランチ6の停止の制御を行う。「停止ブランチ」との判定結果を受けた場合には、対応するブランチが記憶する記憶値の初期化および対応するブランチで使用されているクロック信号の低減(クロック信号の停止を含む)の少なくとも一つを行う。
(画像音声復号部)
画像音声復号部40は、誤り訂正部9から出力されたパケットデータを、所定の方式により復号する。復号されたパケットデータは、画像、音声として再生され、ダイバーシティ受信装置1を備える携帯端末や移動端末において、ユーザが視聴できるようになる。
(ダイバーシティ受信装置の動作)
次に、実施の形態1におけるダイバーシティ受信装置1の動作について説明する。
第1ブランチ5は、アンテナ2およびチューナ11で受信されたOFDM信号を復調し(各部の詳細で説明した、各要素の動作により復調処理を行う)、第1キャリア群を出力する。
第1キャリア群は、第1データキャリア、第1パイロットキャリアを含む。同様に、第2ブランチ6は、アンテナ3およびチューナ12で受信されたOFDM信号を復調し、第2キャリア群を出力する。第2キャリア群は、第2データキャリアと第2パイロットキャリアを含む。
第1判定部25は、第1ブランチ5の受信状態を判定し、「停止ブランチ」もしくは「動作ブランチ」のいずれかの判定結果を制御部10に出力する。同様に、第2判定部35は、第2ブランチ6の受信状態を判定し、「停止ブランチ」もしくは「動作ブランチ」のいずれかの判定結果を制御部10に出力する。
制御部10は、第1判定部25と第2判定部35の判定結果を受けて、第1ブランチ5と第2ブランチ6の動作の停止と起動を制御する。以下、場合分けして説明する。
(いずれのブランチも動作ブランチの場合)
第1判定部25と第2判定部35のそれぞれが、第1ブランチ5と第2ブランチ6を「動作ブランチ」として判定した場合には、第1ブランチ5と第2ブランチ6のそれぞれは、受信および復調動作を行う。
アンテナ2は、OFDM信号を受信する。チューナ11は、アンテナ2が受信したOFDM信号から設定された所望の帯域のOFDM信号を受信して、受信信号をアナログデジタル変換部20に出力する。アナログデジタル変換部20は、アナログ信号である受信信号を、所定の分解能に従ってデジタル信号に変換する。
検波部21は、直交検波などにより、アナログデジタル変換部20の出力を検波して、FFT22に出力する。FFT22は、検波後の受信信号を、時間軸の信号から周波数軸の信号に変換して、第1判定部25と第1波形等化部23に出力する。
第1判定部25は、FFT22の出力に含まれる第1パイロットキャリアや第1データキャリアの振幅や振幅の変化により、第1ブランチ5を「動作ブランチ」もしくは「停止ブランチ」として判定し、判定結果を制御部10に出力する。ここでは、第1判定部25は、第1ブランチ5を「動作ブランチ」として判定している。
第1波形等化部23は、FFT22が出力した第1データキャリアの振幅と位相を補正すると共に、第1データキャリアの信頼性を示す第1信頼性値を算出して出力する。信頼性とは、第1データキャリア群のデータキャリアのそれぞれの受信状態の良し悪しを示す指標である。第1波形等化部23は、振幅と位相が既知であるパイロットキャリアの理想の振幅と位相と、実際に受信して復調した第1パイロットキャリアの振幅と位相との複素除算により求まる伝送路応答をパラメータにして、第1データキャリアの振幅と位相を補正する。
第2ブランチ6においても、第1ブランチ5と同様の復調処理がなされる。また、ここでは、第2ブランチ6も「動作ブランチ」として判定される。
なお、タイミング調整部7は、図3、図4を用いて説明したように、FFT22とFFT32における復調の処理タイミングを同期させる。
ここでは、第1ブランチ5と第2ブランチ6のいずれも「動作ブランチ」であるので、第1ブランチ5は、第1信頼性値と第1データキャリアを合成・選択部8に出力し、第2ブランチ6は、第2信頼性値と第2データキャリアを合成・選択部8に出力する。
合成・選択部8は、第1ブランチ5と第2ブランチ6のそれぞれが「動作ブランチ」であるので、それぞれから出力される第1信頼性値と第2信頼性値に従って、第1データキャリアと第2データキャリアの合成もしくは選択を行う。
例えば、図5に示されるように、第1信頼性値と第2信頼性値に従って、第1データキャリアと第2データキャリアを最大比合成する。
あるいは、第1信頼性値と第2信頼性値のうち、値の大きいデータキャリアが選択される。
このように、キャリア毎に合成もしくは選択が行われることで、受信精度が向上する。
(第1ブランチ5が停止ブランチで第2ブランチ6が動作ブランチの場合)
ここでは、第1ブランチ5が「停止ブランチ」として判定された場合について説明する。
第1判定部25は、FFT22から出力された第1パイロットキャリアの振幅や振幅の変化に基づいて、所定の状態においては、第1ブランチ5を「停止ブランチ」と判定する。
この判定結果は、制御部10に出力される。
制御部10は、第1ブランチ5が「停止ブランチ」としての判定結果を受けて、第1ブランチ5の停止処理を行う。停止処理は、第1ブランチ5が記憶する記憶値の初期化および第1ブランチ5で使用されるクロック信号の低減(停止を含む)の少なくとも一つの処理を含む。
より具体的には、制御部10は、第1ブランチ5に対して、図6に示される処理を行う。
図6は、本発明の実施の形態1における停止処理を説明するタイミングチャートである。
図6には、上から停止制御信号100、ブランチリセット信号101、クロック制御信号102、クロック信号103が示されている。
制御部10は、この停止制御信号100を、第1ブランチ5から受ける。この停止制御信号を受けて、制御部10は、ブランチリセット信号101、クロック制御信号102を生成して出力する。ここで、制御部10は、停止制御信号100に基づいて、まず第1ブランチ5の記憶する記憶値を初期化するブランチリセット信号101を生成する。第1ブランチ5が記憶する記憶値は、このブランチリセット信号101により、初期化される。例えば、第1ブランチ5に含まれるメモリやフリップフロップなどの記憶素子が記憶する記憶値が、値「0」や値「1」などに初期化される(どのような値に初期化されるのかは、ダイバーシティ受信装置1の設計仕様に応じる)。
記憶値の初期化に用いられるブランチリセット信号101に続いて、クロック制御信号102が生成される。クロック制御信号102は、第1ブランチ5で使用されるクロック信号の停止を含む低減を制御する。なお、第1ブランチ5で使用されるクロック信号は、第1ブランチ5内部のクロック信号を必要とする順序回路素子に入力するクロック信号であり、このクロック信号は、第1ブランチ5の外部から第1ブランチ5に供給されても良く、第1ブランチ5内部で生成されてもよい。
第1ブランチ5で使用されるクロック信号は、必要に応じて分周されたり逓倍されたりしたクロック信号を広く含む。
クロック制御信号102がアクティブになることにより、第1ブランチ5のクロック信号は、低減もしくは停止される。図6では、クロック制御信号102がアクティブ期間において(図6では、Highレベルの状態)クロック信号103が、停止する。
このとき、クロック信号の停止のタイミングより前に、第1ブランチ5が記憶する記憶値が初期化されているので、クロック信号の停止により、記憶素子の記憶する値が不適切に上書きされることはない。このため、停止ブランチとなった第1ブランチ5から、不適切な値の信号が出力されることが無いため、合成・選択部8が誤動作を起こすことがない。特に、第1ブランチ5が、停止ブランチから動作ブランチに変化する場合においても、不適切な値の信号が出力されることが無いので、合成・選択部8が誤動作を起こすことがない。
また、停止ブランチとなった第1ブランチ5のクロック信号が低減もしくは停止されることで、ダイバーシティ受信装置1の消費電力が削減できる。ここで、「停止ブランチ」として判定された第1ブランチ5で復調された第1データキャリアは、その受信精度や信頼性が低く、合成・選択部8においてキャリア毎の合成に用いられると、却って受信精度が劣化する可能性がある。このような状態にある第1ブランチ5の動作を継続するよりは、クロック信号を停止させて動作を停止させることで消費電力が削減できることのほうが、ユーザビリティが高まる。
なお、制御部10は、合成・選択部8に対して、第1データキャリアと第2データキャリアのキャリア毎の合成を行わないように指示を出すことで、第1データキャリアを合成の対象外としてよい。あるいは、制御部10は、第1ブランチ5の初期化において、第1ブランチ5から出力される第1信頼性値を全て値「0」に固定することで、合成・選択部8での合成における第1データキャリアの寄与度を低下あるいは消滅させてもよい。あるいは、制御部10が、合成・選択部8に対して、必ず第2データキャリアを選択するように指示することでも良い。
いずれにしても、第1ブランチ5は、ダイバーシティ受信において使用されないブランチとなり、実施の形態1においては、第2ブランチ6による通常の受信が行われる。
なお、ブランチが3以上である場合には、動作ブランチとして判定されたブランチによるキャリア毎のダイバーシティ受信が行われる。ダイバーシティ受信装置1が備えるブランチの数については、本明細書では特に限定しない。
制御部10は、第1ブランチ5から出力される第1データキャリアのキャリア毎のダイバーシティにおける寄与度を低下もしくは消滅させつつ、消費電力を削減できるようにクロック信号の低減や停止を行う。同時に、制御部10は、ダイバーシティ受信装置1の誤動作を防止するために、第1ブランチ5の記憶する記憶値を初期化する。
(第1ブランチ5が動作ブランチで第2ブランチ6が停止ブランチの場合)
また、第1ブランチ5が動作ブランチで、第2ブランチ6が停止ブランチとして判定された場合には、制御部10は、第2ブランチ6の記憶する記憶値の初期化と、クロック信号の停止や低減を行う。
この場合には、合成・選択部8は、第2ブランチ6の復調した第2データキャリアの寄与度を低下あるいは消滅させて処理を行う。
なお、制御部10は、第1ブランチ5と第2ブランチ6が、停止ブランチから動作ブランチに変更される場合には、まずクロック制御信号102を解除してクロック信号を元に戻し、その後にブランチリセット信号101を解除して、初期化状態を解除する。このような手順で処理が行われることで、誤動作が防止できる。
以上のように、実施の形態1におけるダイバーシティ受信装置1により、受信状態の劣化したブランチは、ダイバーシティ受信の対象外とされるので、受信精度の劣化が防止できる。また、停止ブランチとなるブランチの記憶値が初期化されることで、停止ブランチの発生による誤動作が防止できる。また、停止ブランチのクロック信号が停止もしくは低減されることで、不要な消費電力が削減できる。
(実施の形態2)
次に、図7を用いて実施の形態2について説明する。
図7は、本発明の実施の形態2におけるダイバーシティ受信装置のブロック図である。
図1と異なり、第1ブランチ5と第2ブランチ6のそれぞれは、周波数オフセット量を補正する補正部(図中においては「AFC」と表記)を備えている。
周波数オフセット量は、チューナ11、12で使用される中心周波数と検波部21、31で検波に用いられる周波数との差により生じる検波精度の低下を防止するために用いられるオフセット量である。
補正部26、36は、この周波数オフセット量を算出する。更に、補正部26、36は、算出した周波数オフセット量を用いて検波部21、31での検波に用いる周波数を補正する。
ここで、周波数オフセット量は、同じ帯域のOFDM信号を受信している限りでは、その値が変化することはほとんどない。これは、チューナ11、12に中心周波数を与えるローカル周波数発信器の設定周波数に依存するからで、受信帯域が変わらなければ、チューナ11、12での中心周波数と検波部21、31での検波に用いられる周波数との差分には変化がほとんど生じないからである。
このため、制御部10は、停止ブランチとなった第1ブランチ5もしくは第2ブランチ6が記憶する記憶値の初期化において、補正部26、36が記憶している周波数オフセット量を、初期化せずにそのまま保持する。
このように、周波数オフセット量が初期化されずに保持されることで、停止ブランチから動作ブランチに変化した場合に、このブランチの復調が再開する際に周波数オフセット量を再度算出する必要が無くなる。結果として、再開後の検波部21、31の動作開始までの時間が短縮できる。
以上のように、実施の形態2におけるダイバーシティ受信装置1は、受信状態の劣化したブランチの再開後における復調動作の開始時間を短縮できる。
(実施の形態3)
次に実施の形態3について説明する。
実施の形態3では、第1判定部25、第2判定部35のそれぞれにおける判定処理について説明する。第1判定部25は、第1ブランチ5の受信状態を判定して、第1ブランチ5を、「停止ブランチ」もしくは「動作ブランチ」のいずれかとして判定する。同様に、第2判定部35は、第2ブランチ6の受信状態を判定して、第2ブランチ6を、「停止ブランチ」もしくは「動作ブランチ」のいずれかとして判定する。
(受信状態の判定の第1例)
第1判定部25は、FFT22から出力される第1パイロットキャリアの振幅値および変化値の少なくとも一方に基づいて受信状態を判定する。同様に、第2判定部35は、FFT32から出力される第2パイロットキャリアの振幅値および変化値の少なくとも一方に基づいて受信状態を判定する。
図8を用いて、第1判定部25と第2判定部35での受信状態の判定の一例を説明する。図8は、本発明の実施の形態3における第1判定部の内部ブロック図である。なお、第2判定部35の内部ブロック図も同様であり、第2判定部35の動作も同様である。
FFT22の出力信号は、遅延回路25aと、複素乗算回路25cに入力する。遅延回路25aは、FFT22から出力された4シンボル分遅延された第1キャリア群を出力する。複素共役回路25bは、遅延回路25aの出力する第1キャリア群の複素共役を算出する。複素乗算回路25cは、FFT22の出力する4シンボル分の遅延のない第1キャリア群と、複素共役回路25bの出力を複素乗算する。
ここで、パイロットキャリアは、一定位相、一定振幅を有する。このため、複素乗算回路25cの出力ベクトルは、同一方向を有する。複素加算回路25dは、複素乗算されたパイロットキャリアを抽出して、OFDM信号のシンボルの全体に渡ってアナログ的な加算演算を行う。
振幅算出回路25eは、複素加算回路25dの出力を用いて、パイロットキャリアのベクトルの大きさを算出する。このベクトルの大きさは、第1キャリア群に含まれる第1パイロットキャリアの振幅値を示す。
判定回路25fは、所定の閾値とこの振幅値を比較する。判定回路25fは、振幅値が、所定の閾値よりも大きい場合には、第1ブランチ5を「動作ブランチ」として判定し、振幅値が、所定の閾値以下の場合には、第1ブランチ5を「停止ブランチ」として判定する。第2判定部35も同様の処理により、第2ブランチ6を「動作ブランチ」もしくは「停止ブランチ」のいずれかとして判定する。
(受信状態の判定の第2例)
次に、受信状態の判定の他の方式について、図9を用いて説明する。図9に示される判定部は、振幅値の変化状態である変化値を算出する。
図9は、本発明の実施の形態3における第1判定部の内部ブロック図である。なお、第2判定部35の内部ブロック図も同様である。図8と同じ符号を付している要素は、図8を用いて説明した要素と同等の機能を有する。すなわち、FFT22の出力に対して、遅延回路25aから、振幅算出回路25eまでの処理により、第1パイロットキャリアの振幅値が算出される。
遅延回路25gは、振幅算出回路25eの出力を、シンボル単位で遅延させる。減算回路25hは、振幅算出回路25eの出力と遅延回路25gの出力との差分を算出する。すなわち、1シンボル前における第1パイロットキャリアの振幅値と現在の第1パイロットキャリアの振幅値との差分が得られる。
ここで、遅延回路25gより出力される第1パイロットキャリアの振幅値は、ある時間的なタイミングを示す第1タイミングにおける、第1パイロットキャリアの振幅値であり、遅延回路25gを経由せずに減算回路25hと判定回路25iに入力する第1パイロットキャリアの振幅値は、第1タイミングに対して時間的に後の第2タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値である。すなわち、減算回路25hには、第1タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値と、これより時間的に遅い第2タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値との両方が入力する。減算回路25hは、この2つのタイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値の差分を算出できる。
判定回路25iは、第2タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値を第1閾値と比較して第2タイミングにおける受信状態を判定する。一方、判定回路25jは、第1タイミングと第2タイミングとの振幅の差分値を第2閾値と比較して、受信状態の時間的な変化を判定する。すなわち、図9に示される判定部によれば、ある時点での受信状態のみならず、一定の時間の経過に対応する受信状態の変化も判定できる。
判定回路25iは、現在のシンボルに含まれる第1パイロットキャリアの振幅値を、所定の第1閾値と比較する。すなわち、判定回路25iは、現在のシンボルに含まれる第1パイロットキャリアの振幅値から、受信状態を判定する。
更に、判定回路25jは、減算回路25hの出力、すなわち現在のシンボルに含まれる第1パイロットキャリアの振幅値と1つ前のシンボルに含まれる第1パイロットキャリアの振幅値との差分値を、第2閾値と比較する。差分値を第2閾値と比較することで、受信状態の変化を判定することができる。
すなわち、判定回路25iにおいて、現在の受信状態が把握され、判定回路25jにおいて、受信状態の変化が把握される。
AND回路25kは、判定回路25iと判定回路25jの両方の結果が適正である場合に、第1ブランチ5を「動作ブランチ」として判定する。
また、一定の時間変化における受信状態の変化に基づいた判定であると、図10、図11に示される判定方法を用いてもよい。
図10、図11を用いて、時間的な受信状態の変化を考慮した、「動作ブランチ」と「停止ブランチ」の判定について説明する。図10、図11は、本発明の実施の形態3における判定部の判定処理を説明する説明図である。
図10は、第1タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値と第2タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値の差分を、所定の閾値と比較することで、動作ブランチと停止ブランチの判定を行う処理を示している。
図10においては、第2タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値が、第1タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値に対して所定の閾値よりも大きい場合には、第1判定部25は、第1ブランチ5を「動作ブランチ」として判定する。これに対して、第2タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値が、第1タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値に対して所定の閾値以下の場合には、第1判定部25は、第1ブランチ5を「停止ブランチ」として判定する。
また図11においては、第2タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値が、第1タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値よりも大きい場合には、第1判定部25は、第1ブランチ5を「動作ブランチ」として判定する。これに対して、第2タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値が、第1タイミングにおける第1パイロットキャリアの振幅値以下の場合には、第1判定部25は、第1ブランチ5を「停止ブランチ」として判定する。
図9に示される判定部により、例えば、フェージングの発生などで急激に受信状態が変化する場合であっても、この変化を考慮した上でブランチの受信状態を判定できる。
例えば、現在の受信状態は良好であったにもかかわらず、フェージングの発生により急激に受信状態が劣化した場合に、受信状態を不適正と判定でき、より正確な受信状態の判定ができる。
(受信状態の判定の第3例)
次に、受信状態の判定の更なる他の方式について、図12を用いて説明する。図12に示される判定部は、ブランチ毎の受信状態の差分に基づいて、各ブランチの受信状態を判定する。
図12は、本発明の実施の形態3における第1判定部と第2判定部のブロック図である。
図12では、第1判定部25と第2判定部35に加えて、第1ブランチ5と第2ブランチ6との間の差分を把握する減算回路80と、差分に基づいて判定する判定回路81が設けられている。
減算回路80は、振幅算出回路25eの出力と振幅算出回路35eの出力との差分を算出する。この差分は、第1ブランチ5と第2ブランチ6とでの、受信されたパイロットキャリアの受信レベルの差を表す。判定回路81は、減算回路80での減算結果を所定の第3閾値と比較し、判定結果を、AND回路25m、35mに出力する。判定回路は、減算回路80で算出された2つのブランチ間での受信レベルの差分を、所定の第3閾値と比較しているのであるから、2つのブランチ間での受信レベル差が大きいのか小さいのかが判定される。更に、いずれのブランチの受信状態が低いのかも判定される。
例えば、第1ブランチ5の受信レベルが、第2ブランチ6の受信レベルよりも大きく、更に、その差分が第3閾値以上の場合には、判定回路81は、AND回路25mには適正との判定結果を、AND回路35mには、不適正との判定結果を出力する。この結果、第2ブランチ6におけるパイロットキャリアの振幅が一定以上ある場合でも、第1ブランチ5での受信レベルの差異が大きすぎる場合には、第2ブランチ6は、「停止ブランチ」として判定される。
(受信状態の判定の第4例)
次に、受信状態の判定の更なる他の方式について、図13を用いて説明する。図13に示される判定部は、復調されたキャリア群に含まれるデータキャリアの振幅とパイロットキャリアの振幅を比較することで、当該ブランチの受信状態を判定する。
図13は、本発明の実施の形態3における第1判定部のブロック図である。なお、第2判定部35についても同じ構成をとるものとする。図12と同じ符号が付された要素は、図12で説明したものと同等の機能を有する。
複素乗算回路25cの出力は、複素加算回路25dと、複素加算回路25nとにそれぞれ入力する。複素加算回路25dは、キャリア群の内パイロットキャリアを抽出して複素加算を行い、振幅算出回路25eは、パイロットキャリアの振幅を算出する。
これに対して、複素加算回路25nは、キャリア群の内データキャリアを抽出して複素加算を行い、振幅算出回路25oは、データキャリアの振幅を算出する。比較回路25pは、振幅算出回路25eで算出されたパイロットキャリアの振幅値を所定のキャリア数積算する。これと共に振幅算出回路25oで算出されたデータキャリアの振幅値を所定のキャリア数積算する。
パイロットキャリアは、理想的には同一の振幅と位相を有しているので、パイロットキャリアの振幅値の積算値は、時間の経過と共に一定の大きさを有するようになる。これに対して、受信状態が悪い場合には、パイロットキャリアの振幅と位相がランダムになりがちであるので、積算値が小さくなる傾向がある。
これに対して、データキャリアは、振幅や位相がランダムであるため、複素加算回路25nにおいてベクトル的な加算が行われることで、複素加算回路25nの出力(すなわちデータキャリアの振幅値)の積算値は、値「0」に漸近する。
比較回路25pは、キャリア群に含まれるパイロットキャリアの振幅値の積算値とデータキャリアの振幅値の積算値を比較する。さらに、その上で、パイロットキャリアの積算値とデータキャリアの積算値の差分を第4閾値と比較する。
受信状態が良好であれば、パイロットキャリアの積算値は、データキャリアの積算値に対して十分に大きくなるはずである。このため、比較回路25pは、パイロットキャリアの積算値がデータキャリアの積算値よりも大きく、その差分が所定の第4閾値よりも大きい場合には、このブランチを、「動作ブランチ」として判定する。逆に、その差分が所定の第4閾値以下の場合には、このブランチを、「停止ブランチ」として判定する。
このように、所定のキャリア数に対応するデータキャリアとパイロットキャリアの振幅値の積算値を比較することで、精度の高い受信状態の判定ができる。
なお、実施の形態3においては、受信状態の判定について4つの例を用いて説明したが、これらの例に限られるものではない。
第1判定部25と第2判定部35は、以上のような処理にて判定した判定結果を、制御部10に出力する。制御部10は、実施の形態1、2で説明されたとおり、判定結果を受けて、第1ブランチ5、第2ブランチ6を制御する。すなわち、停止ブランチと判定されたブランチが記憶する記憶値を初期化し、このブランチのクロック信号を停止もしくは低減する。
実施の形態3におけるダイバーシティ受信装置1は、第1ブランチ5と第2ブランチ6の受信状態を容易かつ正確に判定できる。この判定結果に基づく制御により、ダイバーシティ受信の受信精度の劣化が防止でき、消費電力も削減できる。
(実施の形態4)
次に、図14を用いて実施の形態4について説明する。
図14は、本発明の実施の形態4におけるダイバーシティ受信装置のブロック図である。
図1に示されたダイバーシティ受信装置1に、命令出力部50が新たに設けられている。図1と同じ符号を付した要素は、図1を用いて説明したのと同等の機能を有する。
命令出力部50は、停止ブランチとなっているブランチの動作の起動を、制御部10に出力する。例えば、ダイバーシティ受信装置1の外部からのユーザーによる起動ボタンのアクティブにより、命令出力部50は、生成した起動信号を制御部10に出力する。
制御部10は、起動に係る指示信号を受けて「停止ブランチ」の動作を再開させる。
例えば、第1ブランチ5が停止ブランチになっており、第2ブランチ6が動作ブランチとする。制御部10は、停止ブランチとなっている第1ブランチ5を起動させる指示信号を受けると、まずクロック制御信号102を解除してクロック信号を本来の周波数の信号に戻す。次いで、制御部10は、ブランチリセット信号101を解除して、ブランチの記憶する初期化を解除する。初期化の解除の結果、ブランチに含まれるメモリやフリップフロップは、演算により生成された値を新たに記憶し始める。
このように、まずクロック信号が再開され、次いで初期化が解除されることで、停止ブランチから動作ブランチに移行したブランチが、誤動作を生じることがない。また、実施の形態2で説明したように、補正部の記憶する周波数オフセット量は、初期化されずに初期化前の値が残っているので、チューナ11、12や検波部21、31は、即座に動作可能である。
以上のようなダイバーシティ受信装置により、一旦停止ブランチと判定され、動作が停止していたブランチについても、必要に応じて動作を再開させることができる。すなわち、ユーザビリティの高いダイバーシティ受信装置が実現できる。
なお、停止ブランチを再起動させたい場合とは、例えば、受信環境がよくなって、ユーザーが停止しているブランチも用いてダイバーシティ受信を再開させたい場合、あるいは単一ブランチ受信で受信状態が不良であるためにダイバーシティ受信を再開させたい場合などである。。
また、命令出力部50は、ユーザーからの制御に従って、動作しているブランチを強制的に停止させるための、停止に係る指示信号を制御部10に出力するようにしても良い。
例えば、ダイバーシティ受信による受信環境が劣化してきた場合、あるいは単一ブランチ動作でも受信環境が良好であるので消費電力を低下させたい場合などである。
このように、ブランチ毎の受信状態が判定され、受信状態が不良と判定されたブランチに対しては、クロック信号の低減もしくは停止が行われることで、消費電力が削減される。また、クロック信号の低減もしくは停止に先立って、記憶値の初期化が行われることで、復帰後の誤動作を防止できる。
なお、実施の形態1から4においては、第1ブランチ5と第2ブランチ6を備えるダイバーシティ受信装置1を例として説明したが、3以上のブランチを備えていても良い。
また、ダイバーシティ受信装置1の一部もしくは全部は、ハードウェアで構成されても、ソフトウェアで構成されても良い。また、ダイバーシティ受信装置1の一部もしくは全部は、半導体集積回路で構成されても良い。
ソフトウェアで構成される場合には、プロセッサとプログラムを記憶したROMやRAMなどが備えられて、必要な処理が行われる。
CPUは、ROMやRAMに記憶されたプログラムを読み込む。次いで、CPUは、読み込んだプログラムを使用して、OFDM信号の受信、OFDM信号の復調、受信状態の判定およびダイバーシティ受信の処理を行う。
なお、ダイバーシティ受信装置1は、据え置き型のテレビやAV機器、コンピュータなどに加えて、移動端末(携帯端末、携帯電話、車載テレビ、カーナビゲーションシステム、携帯型テレビ、携帯型ラジオ、ノートブック型パソコン)に搭載されて利用される。特に、受信精度の向上と低消費電力の両方が求められる電子機器に好適に利用される。
本発明は、例えば、地上デジタル放送を受信する携帯端末や移動端末に含まれるダイバーシティ受信装置の分野等において好適に利用できる。

Claims (17)

  1. データキャリアとパイロットキャリアを含むキャリア群が多重化された周波数多重信号を復調して第1データキャリアと第1パイロットキャリアを出力する第1ブランチと、
    データキャリアとパイロットキャリアを含むキャリア群が多重化された周波数多重信号を復調して第2データキャリアと第2パイロットキャリアを出力する第2ブランチと、
    前記第1ブランチで復調されるキャリア群と前記第2ブランチで復調されるキャリア群の処理タイミングを同期させるタイミング調整部と、
    前記第1データキャリアと前記第2データキャリアを合成もしくは選択する合成・選択部と、
    前記第1ブランチの受信状態および前記第2ブランチの受信状態の少なくとも一方に基づいて、前記第1ブランチおよび第2ブランチの少なくとも一方の動作の停止と起動を制御する制御部を備えるダイバーシティ受信装置。
  2. 前記第1ブランチの受信状態を判定して判定結果を前記制御部に出力する第1判定部と、前記第2ブランチの受信状態を判定して判定結果を前記制御部に出力する第2判定部を更に備える請求の範囲第1項記載のダイバーシティ受信装置。
  3. 前記第1判定部は、前記第1ブランチの受信状態に基づいて、前記第1ブランチを停止ブランチもしくは動作ブランチとして判定し、前記第2判定部は、前記第2ブランチの受信状態に基づいて、前記第2ブランチを停止ブランチもしくは動作ブランチとして判定する請求の範囲第2項記載のダイバーシティ受信装置。
  4. 前記制御部は、前記停止ブランチが記憶する記憶値の初期化および前記停止ブランチのクロック信号の低減の少なくとも一つを行う請求の範囲第3項記載のダイバーシティ受信装置。
  5. 前記制御部は、前記停止ブランチが記憶する記憶値の初期化を行ってから、前記停止ブランチのクロック信号の低減を行う請求の範囲第3項記載のダイバーシティ受信装置。
  6. 前記第1ブランチと前記第2ブランチのそれぞれは、前記周波数多重信号に対する周波数オフセット量を補正する補正部を備え、
    前記制御部は、前記停止ブランチが記憶する前記周波数オフセット量を保持したまま、前記初期化を行ってから、前記停止ブランチのクロック信号の低減を行う請求の範囲第3項記載のダイバーシティ受信装置。
  7. 前記クロック信号の低減は、クロック信号の停止を含む請求の範囲第4項記載のダイバーシティ受信装置。
  8. 前記第1判定部は、前記第1パイロットキャリアの振幅値が所定の閾値よりも大きい場合には前記第1ブランチを動作ブランチとして判定し、前記閾値以下の場合には前記第1ブランチを停止ブランチとして判定し、
    前記第2判定部は、前記第2パイロットキャリアの振幅値が所定の閾値よりも大きい場合には前記第2ブランチを動作ブランチとして判定し、前記閾値以下の場合には前記第2ブランチを停止ブランチとして判定する請求の範囲第3項記載のダイバーシティ受信装置。
  9. 前記第1判定部は、第1タイミングと、前記第1タイミングより時間的に後の第2タイミングのそれぞれにおいて前記第1パイロットキャリアの振幅値を算出し、前記第2タイミングにおける振幅値が、前記第1タイミングにおける振幅値に対して所定の閾値より大きい場合には、前記第1ブランチを動作ブランチとして判定し、前記閾値以下の場合には、前記第1ブランチを停止ブランチとして判定し、
    前記第2判定部は、第1タイミングと、前記第1タイミングより時間的に後の第2タイミングのそれぞれにおいて前記第2パイロットキャリアの振幅値を算出し、前記第2タイミングにおける振幅値が、前記第1タイミングにおける振幅値に対して所定の閾値より大きい場合には、前記第2ブランチを動作ブランチとして判定し、前記閾値以下の場合には、前記第2ブランチを停止ブランチとして判定する請求の範囲第3項記載のダイバーシティ受信装置。
  10. 前記第1判定部は、第1タイミングと、前記第1タイミングより時間的に後の第2タイミングのそれぞれにおいて、前記第1パイロットキャリアの振幅値を算出し、前記第2タイミングにおける振幅値が、前記第1タイミングにおける振幅値に対して大きい場合には、前記第1ブランチを動作ブランチとして判定し、前記第2タイミングにおける振幅値が、前記第1タイミングにおける振幅値以下の場合には、前記第1ブランチを停止ブランチとして判定し、
    前記第2判定部は、第1タイミングと、前記第1タイミングより時間的に後の第2タイミングのそれぞれにおいて、前記第2パイロットキャリアの振幅値を算出し、前記第2タイミングにおける振幅値が、前記第1タイミングにおける振幅値より大きい場合には、前記第2ブランチを動作ブランチとして判定し、前記第2タイミングにおける振幅値が、前記第1タイミングにおける振幅値以下の場合には、前記第2ブランチを停止ブランチとして判定する請求の範囲第3項記載のダイバーシティ受信装置。
  11. 前記第1判定部と前記第2判定部のそれぞれは、前記第1パイロットキャリアの振幅値と前記第2パイロットキャリアの振幅値との差分が所定の閾値より大きい場合には、前記振幅値の低いブランチを停止ブランチとして判定する請求の範囲第3項記載のダイバーシティ受信装置。
  12. 前記第1判定部は、所定のキャリア数の前記第1パイロットキャリアの振幅値を積算すると共に、所定のキャリア数の前記第1データキャリアの振幅値を積算し、前記第1パイロットキャリアの積算値が、前記第1データキャリアの積算値よりも大きい場合には、前記第1ブランチを動作ブランチとして判定し、前記第1パイロットキャリアの積算値が、前記第1データキャリアの積算値以下の場合には、前記第1ブランチを停止ブランチとして判定し、
    前記第2判定部は、所定のキャリア数の前記第2パイロットキャリアの振幅値を積算すると共に、所定のキャリア数の前記第2データキャリアの振幅値を積算し、前記第2パイロットキャリアの積算値が、前記第2データキャリアの積算値よりも大きい場合には、前記第2ブランチを動作ブランチとして判定し、前記第2パイロットキャリアの積算値が、前記第2データキャリアの積算値以下の場合には、前記第2ブランチを停止ブランチとして判定する請求の範囲第3項記載のダイバーシティ受信装置。
  13. 前記制御部は、前記停止ブランチを起動する指示信号を受けた場合には、前記指示信号に基づいて前記停止ブランチに対して、クロック信号の動作を再開してから前記初期化を解除する請求の範囲第1項記載のダイバーシティ受信装置。
  14. 前記第1ブランチと前記第2ブランチのそれぞれは、前記周波数多重信号の所定の帯域を受信して受信信号を出力するチューナと、前記受信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するアナログデジタル変換部と、前記アナログデジタル変換部の出力を検波する検波部と、前記検波部の出力を時間軸の信号から周波数軸の信号に変換する時間周波数変換部を備える請求の範囲第1項記載のダイバーシティ受信装置。
  15. 前記周波数多重信号は、直交周波数分割多重信号である請求の範囲第1項記載のダイバーシティ受信装置。
  16. データキャリアとパイロットキャリアを含むキャリア群が多重化された周波数多重信号を復調して第1データキャリアと第1パイロットキャリアを出力する第1ブランチと、
    データキャリアとパイロットキャリアを含むキャリア軍が多重化された周波数多重信号を復調して第2データキャリアと第2パイロットキャリアを出力する第2ブランチを備え、
    前記第1ブランチで復調されるキャリア群と前記第2ブランチで復調されるキャリア群の処理タイミングを同期させ、
    前記第1データキャリアと前記第2データキャリアを合成もしくは選択し、
    前記第1ブランチの受信状態および前記第2ブランチの受信状態の少なくとも一方に基づいて、前記第1ブランチおよび第2ブランチの少なくとも一方の動作の停止と起動を制御するダイバーシティ受信方法。
  17. 前記制御は、前記停止ブランチが記憶する記憶値の初期化および前記停止ブランチのクロック信号の低減の少なくとも一つを行う請求の範囲第16項記載のダイバーシティ受信方法。
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