JP4313225B2 - Ofdm信号受信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、OFDM方式のデジタル伝送における受信装置に関する。
日本の地上波デジタルテレビ放送では、伝送方式としてOFDM(直交周波数分割多重;Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式が採用されている。OFDM方式は、送信信号を複数の搬送波に分割して送信するマルチキャリア伝送方式の1つであり、マルチパス伝送路の周波数選択性フェ−ジングに強い、各サブチャネルのスペクトルが密に配置でき、周波数利用効率が高い、などの利点がある。
2005年には、携帯機器向けの地上波デジタルテレビ放送(1セグメント放送)が始まる。携帯機器は移動しながら放送信号を受信する場合が多い。携帯機器による放送信号の受信においては、以下の2つの問題がある。
(1)携帯機器に取り付けられるアンテナは簡易なものである。しかも、携帯機器のアンテナを用いている場合、その受信位置は一般に低い。このため、受信感度の変化に対する許容度が小さく、受信位置が少し変動するだけで、受信ができなくなる場合もある。(2)携帯機器は移動しながら使用されるため、レイリーフェーディング受信環境になりやすい。
このような携帯機器を用いた信号受信に特有な問題に対して、ダイバーシテ受信を行うという対策が挙げられる。ダイバーシテ受信において行われる信号合成の方法には、フロントエンド・ダイバーシテ合成(時間領域合成)とサブキャリア・ダイバーシテ合成(周波数領域合成)がある。
サブキャリア・ダイバーシテ合成は伝送路情報を取り入れたサブキャリアレベルの合成方法なので最も効果的である。ただし、アンテナと同じ個数の復調器が必要であり、消費電力が高く、また、コスト高となる。また、携帯機器のような小さい受信機では、アンテナ間に充分な距離を確保することができない。つまり空間ダイバーシテ性が乏しいため、サブキャリア・レベル・ダイバーシテ合成のポテンシャルを十分に引き出すことができない。
一方、フロントエンド・ダイバーシテ合成は、OFDM信号を復調する前に、異なるアンテナで受信した複数のアナログ信号の位相を合わせながら、それら複数のアナログ信号の合成を行うものである。このため、サブキャリア・ダイバーシテ合成とは異なり複数の復調器を必要としない。しかし、IFレベルのアナログ信号の位相制御は複雑であり、制御回路が大きくなるという問題がある。
そこで、本発明は前記問題点に鑑み、地上波デジタルテレビ放送の受信技術において、携帯機器に適した低コストのダイバーシテ合成技術を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、OFDM方式の伝送信号をダイバーシテ受信する2本のアンテナと、ダイバーシテ受信によって得られた2つのアナログ信号をA/D変換するA/D変換回路と、前記A/D変換回路から出力された2つのデジタル信号に基づいて合成信号を生成する合成回路と、前記合成信号をFFT演算することによりOFDM復調信号を生成するFFT演算回路と、を備え、前記合成回路は、所定の判定基準に基づいて、前記2つのデジタル信号のうち、一方の信号をリファレンス信号として出力するとともに、他方の信号をフィルタ入力用信号として切り替えて出力する切替回路と、前記フィルタ入力用信号に対してフィルタリングを行い、フィルタ出力信号を出力するフィルタと、前記リファレンス信号と前記フィルタ出力信号とを合成することにより前記合成信号を出力する回路と、前記リファレンス信号と前記フィルタ出力信号との誤差信号を算出する回路と、前記誤差信号の値を収束させることにより、前記フィルタのフィルタ係数を決定するフィルタ係数決定回路と、を含むことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のOFDM信号受信装置において、さらに、前記リファレンス信号と前記フィルタ入力用信号のそれぞれについて信号パワーを算出するパワー算出回路、を備え、前記切替回路は、前記2つのデジタル信号のうち、前記信号パワーの大きい信号を前記リファレンス信号として出力するとともに、前記信号パワーの小さい信号を前記フィルタ入力用信号として出力する回路、を含むことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2に記載のOFDM信号受信装置において、前記パワー算出回路は、前記リファレンス信号と前記フィルタ入力用信号のそれぞれについて、所定期間内の信号値を自乗演算するとともに、当該所定期間内における自乗演算値を加算することにより、前記信号パワーを算出する回路、を含むことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2または請求項3に記載のOFDM信号受信装置において、さらに、前記パワー算出回路によって出力された前記信号パワーに基づいてオートゲインコントロールを行う回路、を備えることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のOFDM信号受信装置において、前記切替回路は、受信開始時において、切り替え処理を実行することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のOFDM信号受信装置において、前記切替回路は、受信信号品質が所定の基準より低下した場合に、切り替え処理を実行することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のOFDM信号受信装置において、前記切替回路によって切り替え処理が実行された後、1シンボル期間内は、切り替え処理を実行しないことを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のOFDM信号受信装置において、前記切替回路によって切り替え処理が実行された後、1フレーム期間内は、切り替え処理を実行しないことを特徴とする。
本発明のOFDM信号受信装置は、ダイバーシテ受信を行うとともに、A/D変換後、FFT演算前においてダイバーシテ受信した2つの信号の誤差信号が収束するようにフィルタリング処理を実行し、フィルタリング処理後の信号を合成するので、信号品質を向上させることが可能である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るOFDM信号受信装置の機能ブロック図である。OFDM信号送信装置(図示せず)から送信されたRF(Radio Frequency)信号は、伝送路を通って、受信アンテナ2A,2Bによって受信される。ここで、受信アンテナ2Aによって受信される信号をRF信号1Aとし、受信アンテナ2Bによって受信される信号をRF信号1Bとする。このように、本実施の形態のOFDM信号受信装置は、2本のアンテナ2A,2Bによってダイバーシテ受信を行う。なお、本実施の形態においては、このOFDM信号受信装置は、携帯電話機などの携帯機器に組み込まれて使用される。つまり、このOFDM信号受信装置は、携帯機器に組み込まれ、移動しながら放送信号等を受信することを想定している。
受信されたRF信号1A,1Bは、それぞれチューナー3A,3BでIF(Intermediate Frequency)信号に周波数変換される。そのIF信号は、BPF(バンドパスフィルタ)、ミキサー、LPF(ローパスフィルタ)等を介して、それぞれA/D変換回路4a,4bに出力される。
A/D変換回路4a,4bに入力された信号は所定のサンプリング周波数でデジタル信号(シンボル信号)に変換される。このシンボル信号は、時間領域におけるOFDM受信信号である。A/D変換回路4a,4bから出力されたシンボル信号は、それぞれダイバーシテ合成回路7に入力される。また、A/D変換回路4a,4bから出力されたシンボル信号は、それぞれ信号パワー算出回路5a,5bに入力される。
信号パワー算出回路5aは、A/D変換回路4aから出力されたシンボル信号を、連続的に入力し、シンボル信号の各点の信号値を自乗演算する。そして、信号パワー算出回路5aは、所定期間のシンボル信号について各点の自乗演算値を加算する処理を実行する。同様に、信号パワー算出回路5bは、A/D変換回路4bから出力されたシンボル信号を、連続的に入力し、シンボル信号の各点の信号値を自乗演算する。そして、信号パワー算出回路5bは、所定期間のシンボル信号について各点の自乗演算値を加算する処理を実行する。このように、信号パワー算出回路5a,5bにおいて算出された自乗演算値の加算結果が、ダイバーシテ受信された2つの信号の信号パワーpwa,pwbである。
ここで、信号パワー算出回路5a,5bが、所定期間のシンボル信号の各点の自乗演算値を加算すると説明したが、この期間は特に限定されるものではない。ただし、最低限、ダイバーシテ受信された2つの信号の信号パワーの大小を比較可能な程度の期間を選択する必要がある。たとえば、所定期間として、1シンボル期間を選択すれば充分である。この場合には、信号パワー算出回路5a,5bは、それぞれ1シンボル期間内の各点の信号値を自乗演算するとともに、1シンボル期間内の各点の自乗演算値を加算した値を信号パワーpwa,pwbとして出力する。
信号パワー算出回路5aから出力された信号パワーpwaは、AGC(Auto Gain Controller)6aに対して出力されるとともに、ダイバーシテ合成回路7の判定回路71に対しても出力される。また、パワー算出回路5bから出力された信号パワーpwbは、AGC6bに対して出力されるとともに、ダイバーシテ合成回路7の判定回路71に対しても出力される。
ダイバーシテ合成回路7は、アダプティブフィルタを備えた合成回路である。アダプティブフィルタは、フィルタ73および減算器75およびフィルタ係数決定回路76から構成されている。フィルタ係数決定回路76は、アダプティブフィルタにおけるフィルタ係数を修正するための適応アルゴリズムを実行する回路である。ダイバーシテ合成回路7は、以下に説明するように、ダイバーシテ受信した2つの信号のうち、一方の信号をリファレンス信号とする。そして、他方の信号については、アダプティブフィルタによってフィルタ係数を修正しつつ信号値の修正を行い、リファレンス信号と修正された信号とを合成することによって、合成信号を出力するものである。つまり、この合成処理は、A/D変換後、かつ、FFT演算処理前、すなわち、時間領域のシンボル信号に対して行われる。
ダイバーシテ合成回路7は、リファレンス信号を識別して出力するために、判定回路71と切替回路72とを備えている。判定回路71は、入力した2つの信号パワーpwa,pwbの大小関係の判定を行う。そして、判定回路71は、判定結果を切替回路72に対して出力する。切替回路72は、2つの入力端子A1,A2と、2つの出力端子B1,B2を備えており、これら入力端子と出力端子の対応関係を切替可能としている。具体的には、信号パワーpwaが信号パワーpwbより大きいという判定結果を入力した場合には、入力端子A1から入力しているシンボル信号を出力端子B1から出力し、入力A2から入力しているシンボル信号を出力端子B2から出力する。これに対して、信号パワーpwbが信号パワーpwaより大きいという判定結果を入力した場合には、入力端子A1から入力しているシンボル信号を出力端子B2から出力し、入力端子A2から入力しているシンボル信号を出力端子B1から出力する。すなわち、信号パワーの大きい方の信号を出力端子B1から出力し、信号パワーの小さい方の信号を出力信号B2から出力するのである。ここで、出力端子B1から出力される信号をリファレンス信号x1(n)、出力端子B2から出力される信号をフィルタ入力用信号x2(n)とする。図2は、リファレンス信号x1(n)の信号値を示す図であり、図3は、フィルタ入力用信号x2(n)の信号値を示す図である。図2、図3において、縦軸は信号振幅であり、横軸は時間軸である。図にも示すように、リファレンス信号x1(n)の信号振幅は、フィルタ入力用信号x2(n)の信号振幅より大きくなっており、信号値の自乗演算によって得られる信号パワーが大きいことが分かる。
次に、フィルタ入力用信号x2(n)は、フィルタ73に入力され、フィルタリング処理が行われる。フィルタ73は、入力した信号x2(n)にフィルタ係数W(n−1)を乗算する機能を備えており、フィルタリング処理の後の信号を、フィルタ出力信号y(n)として出力する。このフィルタ係数W(n−1)は、適応アルゴリズムによって時間の経過とともに最適な係数へと修正される。図4は、図3で示したフィルタ入力用信号x2(n)に対するフィルタ出力信号y(n)を示す図である。図4において、縦軸は信号振幅であり、横軸は時間軸である(時間軸の数値は、シンボル信号内の各信号にシーケンシャルに付与された番号である。)。そして、加算器74では、リファレンス信号x1(n)と、フィルタ出力信号y(n)とが加算されて合成信号c(n)が出力される。合成信号c(n)は、FFT演算回路8に対して出力される。
一方、減算器75においては、リファレンス信号x1(n)とフィルタ出力信号y(n)との誤差信号e(n)が算出される。そして、フィルタ係数決定回路76においては、フィルタ入力用信号x2(n)と誤差信号e(n)を用いてフィルタ73における最適なフィルタ係数を求める計算が行われる。ここで、図4では、時間の経過とともに、フィルタ出力信号y(n)がリファレンス信号x1(n)の信号値に近づいていっていることを示している。つまり、アダプティブフィルタのフィルタ係数が修正されるにつれて、リファレンス信号x1(n)とフィルタ出力信号y(n)との差分値である誤差信号e(n)が小さくなっていることを示している。そして、誤差信号e(n)が、小さくなり収束したところで、最適なフィルタ係数W(n−1)が決定されるのである。図5は、時間の経過とともに変化する誤差信号e(n)の様子、つまり、アダプティブフィルタの収束特性を示している。図5において、縦軸は信号振幅であり、横軸は時間軸である。
以下に、フィルタ係数決定回路76の処理内容について説明する。フィルタ係数決定回路76において実行される適応アルゴリズムは、以下に示す数1式〜数4式によって示される。
Figure 0004313225
数1式は、フィルタ73における処理を示す数式である。つまり、フィルタ入力用信号x2(n)に、フィルタ係数W(n−1)を乗算した結果、フィルタ出力信号y(n)が出力されることを示している。
Figure 0004313225
数2式は、減算器75における処理を示す数式である。つまり、リファレンス信号x1(n)からフィルタ出力信号y(n)を除算することで、誤差信号e(n)が算出されることを示している。
Figure 0004313225
数3式は、フィルタ係数W(n−1)、フィルタ入力用信号x2(n)、誤差信号e(n)、収束係数μ(n)から、フィルタ係数W(n)を求める数式である。収束係数μ(n)は、収束の速度と安定性を制御するパラメータである。本実施の形態においては、LMS(Least-Mean-Square)法によりフィルタ係数を修正する適応アルゴリズムを採用しているが、フィルタ係数を修正するアルゴリズムは特に限定されることはない。この処理は、乗算器761、係数乗算器762、加算器763によって実現される。すなわち、乗算器761においてフィルタ入力用信号x2(n)と誤差信号e(n)が乗算される。この乗算結果x2(n)・e(n)は、係数乗算器762に入力され、収束係数μ(n)が乗算される。この乗算結果x2(n)・e(n)・μ(n)と、フィルタ係数W(n−1)が加算器763にそれぞれ入力されて加算されることにより、数3式で示すフィルタ係数W(n)が求められるのである。なお、係数乗算器762において乗算される収束係数μ(n)も後述するように逐次修正される。また、図において、フィルタ73から加算器763へと至る信号線は、フィルタ73のフィルタ係数W(n−1)を伝送する信号線を示している(フィルタ73の出力信号を伝送する信号線ではない。)。また、加算器763の出力信号であるフィルタ係数W(n)は、修正後のフィルタ係数として記憶回路764に格納される。そして、フィルタ73は、記憶回路764からフィルタ係数W(n)を読み込むことで、フィルタ係数を更新する。同様に、記憶回路764からフィルタ73へと至る信号線は、フィルタ73のフィルタ係数W(n)を伝送する信号線を示している(フィルタ73の入力信号を伝送する信号線ではない。)。
Figure 0004313225
数4式は、収束係数μ(n−1)とフィルタ入力用信号x2(n)とから収束係数μ(n)を求める数式である。この処理は、記憶回路765、係数乗算器766、乗算器767、係数乗算器768、加算器769によって実現される。まず、係数乗算器762が記憶している収束係数μ(n)が読み出され、収束係数μ(n−1)として記憶回路765に格納される。なお、係数乗算器762から記憶回路765へと至る信号線は、収束係数μ(n)を伝送する信号線を示している(係数乗算器762の出力信号を伝送する信号線ではない。)。記憶回路765から読み出された収束係数μ(n−1)には、係数乗算器766において(1−α)が乗算され、乗算結果(1−α)・μ(n−1)が加算器769に入力される。一方、フィルタ入力用信号x2(n)は、乗算器767において自乗演算され、自乗演算結果|x2(n)|2は、係数乗算器768においてαが乗算される。そして、乗算結果α|x2(n)|2が、加算器769に入力される。そして、加算器769において、入力した2つの信号が加算されて、数4式で示す収束係数μ(n)が求められるのである。そして、係数乗算器762は、加算器769から出力された収束係数μ(n)を入力し、係数乗算器762における乗算係数を更新するのである。なお、加算器769から係数乗算器762へと至る信号線は、収束係数μ(n)を伝送する信号線である(係数乗算器762の入力信号を伝送する信号線ではない。)。
以上の処理を、ダイバーシテ合成回路7が入力するシンボル信号の各点の信号に対して繰り返し実行することにより、誤差信号e(n)が小さくなる。そして、誤差信号e(n)が収束している状態で、フィルタ73に設定されるフィルタ係数W(n)は、ダイバーシテ受信した2つの信号を合成するために適したフィルタ係数となっているのである。この状態において、加算器74から出力される合成信号c(n)は、フィルタ係数W(n)が最適化された状態で出力される合成信号である。
FFT演算回路8は、入力する時間領域の合成信号c(n)を周波数領域の信号にフーリエ変換する。FFT演算回路8より出力された信号は、周波数領域において受信信号の等化処理が実行される。等化処理後の信号は、チャンネル復号化処理、ビタビ復号化処理、リードソロモン復号化処理などが施された後、D/A変換回路9でアナログ化され出力される。
このように、本実施の形態におけるOFDM信号受信装置は、ダイバーシテ受信を行うとともに、A/D変換直後(FFT演算処理前)の時間領域のデジタル信号に対して、ベースバンドでアダプティブフィルタを適用させ、2つの信号の位相と振幅を近づけた上で信号合成処理を行う。これにより、受信信号の品質を向上させることが可能である。つまり、異なるアンテナで受信した信号は、もともとは同じ信号あるが、異なる伝送路を経て受信した信号である。したがって、受信した信号の位相と振幅に相違があっても、相関性が存在する。そして、アダプティブフィルタは相関性のある2つの信号を同一化させることを可能としているのである。また、図1に示したように、加算器や乗算器を用いた簡易な回路構成でダイバーシテ受信信号の合成処理を実行するので、コスト低減を図ることができる。特に、本実施の形態のOFDM信号受信装置であれば、小型化と低コスト化が求められる携帯機器に組み込まれた場合であっても、レイリーフェーディング環境で放送信号を正常に受信可能である。
図6は、本実施の形態におけるOFDM信号受信装置の性能評価結果を示すグラフである。グラフは図の上から、シングル受信の特性、ダイバーシテ受信(アダプティブフィルタを用いずに直接合成した場合)の特性、ダイバーシテ受信(アダプティブフィルタを用いた場合)の特性を示している。たとえば、ドップラー周波数50Hzの環境下においては、シングル受信において要求されるC/N比は、20db程度であるが、本発明の方法、つまり、アダプティブフィルタを用いたダイバーシテ受信においては、C/N比が17db程度の環境下で信号を正常に受信できることを示している。このように、性能評価テストによれば、合成信号のC/N比を3dB程度改善できることが分かる。
上記説明においては、切替回路72は、判定回路71から入力した判定結果に基づいて信号の出力を切り替えることを説明した。この切替タイミングは、特に限定されるものではない。しかし、切替回路72において信号の出力先の切り替え処理が頻繁に行われると、アダプティブフィルタにおいて誤差信号が収束するまでのタイムラグが頻繁に発生するため、好ましくない。そこで、切替回路72における信号の出力先の切り替え処理は、受信開始の時と、受信品質が著しく低下した時に行うような方法をとってもよい。受信品質の評価は、たとえば、伝送路関数のパワーに基づいて行うようにすればよい。そして、受信信号の品質基準を定めておき、その品質基準を下回った場合に、切り替え処理を実行するようにすればよい。
また、切替回路72における信号の出力先の切り替え処理を定期的に行う方法をとってもよいが、その場合には、適当な間隔を空けることが望ましい。少なくとも、1シンボル内においては、切り替え処理を行わないことが望ましい。つまり、一旦判定回路71において信号パワーの大小関係が判定された後は、1シンボル期間内は、その判定結果を維持するようにすることが望ましい。
他の望ましい方法としては、OFDM受信信号の1フレーム単位で判定結果を見直すようにすればよい。一旦判定回路71において信号パワーの大小関係が判定された後は、1フレーム期間内は、その判定結果を維持するのである。つまり、切り替え処理が実行された後、1フレーム間は切り替え処理を実行しないようにするのである。この場合であると、切替回路72において信号の出力先が切り替えられるタイミングは最短でも1フレーム期間となる。なお、日本方式のOFDM規格では、1フレームとは204シンボル期間に相当する。
また、前述したように、パワー算出回路5a,5bから出力された信号パワーpwa,pwbは、それぞれAGC6a,6bに入力される。そして、AGC6a,6bは、入力した信号パワーpwa,pwbに基づいて、TU3a,3bから出力されたアナログ信号に対してオートゲインコントロールを行う。つまり、本実施の形態においては、ダイバーシテ合成を行うために、2つの信号パワーpwa,pwbの大小を判定するようにしているが、この信号パワーpwa,pwbを算出するための回路は、オートゲインコントロール用の回路と兼用させることが可能である。これにより、OFDM信号受信装置の回路規模を小さくすることを可能としている。
上記実施の形態においては、信号値の自乗演算結果を加算することにより、信号パワーを求め、この信号パワーに基づいてリファレンス信号を判定するようにした。しかし、リファレンス信号を判定するための基準は、これに限定されるものではない。信号パワーを別の計算方法により求める方法であってもよい。
実施の形態にかかるOFDM用復調器のブロック図である。 リファレンス信号の波形を示す図である。 フィルタ入力用信号の波形を示す図である。 フィルタ出力信号の波形を示す図である。 アダプティブフィルタの収束特性を示す図である。 本実施の形態の性能比較結果を示す図である。
符号の説明
4a,4b A/D変換回路
5a,5b 信号パワー算出回路
7 ダイバーシテ合成回路
73 フィルタ
76 フィルタ係数算出回路
8 FFT演算回路

Claims (8)

  1. OFDM方式の伝送信号をダイバーシテ受信する2本のアンテナと、
    ダイバーシテ受信によって得られた2つのアナログ信号をA/D変換するA/D変換回路と、
    前記A/D変換回路から出力された2つのデジタル信号に基づいて合成信号を生成する合成回路と、
    前記合成信号をFFT演算することによりOFDM復調信号を生成するFFT演算回路と、
    を備え、
    前記合成回路は、
    所定の判定基準に基づいて、前記2つのデジタル信号のうち、一方の信号をリファレンス信号として出力するとともに、他方の信号をフィルタ入力用信号として切り替えて出力する切替回路と、
    前記フィルタ入力用信号に対してフィルタリングを行い、フィルタ出力信号を出力するフィルタと、
    前記リファレンス信号と前記フィルタ出力信号とを合成することにより前記合成信号を出力する回路と、
    前記リファレンス信号と前記フィルタ出力信号との誤差信号を算出する回路と、
    前記誤差信号の値を収束させることにより、前記フィルタのフィルタ係数を決定するフィルタ係数決定回路と、
    を含むことを特徴とするOFDM信号受信装置。
  2. 請求項1に記載のOFDM信号受信装置において、さらに、
    前記リファレンス信号と前記フィルタ入力用信号のそれぞれについて信号パワーを算出するパワー算出回路、
    を備え、
    前記切替回路は、
    前記2つのデジタル信号のうち、前記信号パワーの大きい信号を前記リファレンス信号として出力するとともに、前記信号パワーの小さい信号を前記フィルタ入力用信号として出力する回路、
    を含むことを特徴とするOFDM信号受信装置。
  3. 請求項2に記載のOFDM信号受信装置において、
    前記パワー算出回路は、
    前記リファレンス信号と前記フィルタ入力用信号のそれぞれについて、所定期間内の信号値を自乗演算するとともに、当該所定期間内における自乗演算値を加算することにより、前記信号パワーを算出する回路、
    を含むことを特徴とするOFDM信号受信装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載のOFDM信号受信装置において、さらに、
    前記パワー算出回路によって出力された前記信号パワーに基づいてオートゲインコントロールを行う回路、
    を備えることを特徴とするOFDM信号受信装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のOFDM信号受信装置において、
    前記切替回路は、受信開始時において、切り替え処理を実行することを特徴とするOFDM信号受信装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のOFDM信号受信装置において、
    前記切替回路は、受信信号品質が所定の基準より低下した場合に、切り替え処理を実行することを特徴とするOFDM信号受信装置。
  7. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のOFDM信号受信装置において、
    前記切替回路によって切り替え処理が実行された後、1シンボル期間内は、切り替え処理を実行しないことを特徴とするOFDM信号受信装置。
  8. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のOFDM信号受信装置において、
    前記切替回路によって切り替え処理が実行された後、1フレーム期間内は、切り替え処理を実行しないことを特徴とするOFDM信号受信装置。
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