JPWO2007132625A1 - ナノ半導体粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、従来の製造方法に比べ、分布よく微粒径化することができ、かつ高い発光効率のナノ半導体粒子及びその製造方法を提供する。管径1μm〜3mmのマイクロリアクター流路内に、ナノ半導体粒子の原料溶液を送り込み反応させてナノ半導体粒子の前駆体を生成する際に、分散剤が反応液中に1質量%以上20質量%未満含有されていることを特徴とする。
Description
本発明は、ナノ半導体粒子(蛍光体微粒子)の製造方法に関する。
近年、ブラウン管(CRT、Cathode Ray Tube)、FED(Field Emission Displays、電界放出ディスプレイ)、PDP(Plasma Display Panels、プラズマディスプレイパネル)等のディスプレイの蛍光体に用いられる、サブミクロンからミクロンオーダーの粒径の揃った微粒子(すなわち、蛍光体微粒子、以下、単に微粒子ともいう)の製造には、液滴化し焼成する方法が知られている。例えば、
「蛍光体微粒子の製造方法において、蛍光体原料物質を含有する原料溶液を液滴化させ、キャリアガスとともに前記液滴化させた原料溶液を火炎中に導入し、燃料ガスの流量を制御することにより前記火炎の温度を制御して火炎中で微粒子を生成し、生成した微粒子を再加熱する。」ことにより、発光効率の向上を計ろうとする技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
「蛍光体微粒子の製造方法において、蛍光体原料物質を含有する原料溶液を液滴化させ、キャリアガスとともに前記液滴化させた原料溶液を火炎中に導入し、燃料ガスの流量を制御することにより前記火炎の温度を制御して火炎中で微粒子を生成し、生成した微粒子を再加熱する。」ことにより、発光効率の向上を計ろうとする技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、「蛍光体微粒子の製造方法において、蛍光体原料溶液と分散媒体成分含有溶液を噴霧して液滴を形成し、分散媒体成分が溶融しない温度で熱分解した1次熱分解粒子をさらに再加熱処理し、その後分散媒成分を除去する蛍光体の製造方法。」により、高結晶性、少凝集、高純度、化学組成均一な発光特性に優れた微小蛍光体による均質、緻密な高輝度蛍光膜の安価な提供を計ろうとする技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、均一な微小蛍光体を得るために、原料溶液を液滴化しながら焼成を行う上記方法は、ナノ半導体粒子(蛍光体微粒子)の製造に適用した場合には、実際にはいまだ発光効率が低く実用化レベルではない。
予め原料溶液を反応させて、前駆体を形成し、これを液滴化して焼成を行い結晶化させると発光効率が大きく向上することを我々は発見したが、公知の装置では粒径が30nm程度にしか微粒径化できず、加熱効率も十分に均一にできないため、発光効率もまだ不十分である。
一方、マイクロリアクター内で、予め原料溶液を反応させて、前駆体を形成し、これを液滴化して焼成を行い結晶化させるナノ半導体粒子(蛍光体微粒子)の製造方法が知られている。
例えば、「ナノ粒子製造方法において、加熱帯域に配置した径1μm〜1mmのマイクロ流路内に、粒子形成用前駆体含有溶液を連続的に供給しながら、反応開始温度まで急熱し、反応を行わせたのち、急冷する。」ことにより、ナノ粒子の粒径制御を向上しようとする技術が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
これらの公知のマイクロリアクターによる製造方法では、2nmまでの微粒径化ができている。しかしながら、微粒子の粒径の分布が広く発光効率も十分なものではない。
特開2005−239960号公報
特開2004−277543号公報
特開2003−225900号公報
そこで我々は、ナノ半導体粒子の製造方法において、マイクロリアクター中で前駆体を生成する際に、分散剤を所望量存在させることで、分布よく微粒径化し、粒径変化も容易に制御できること、かつ、前駆体粒子の分布がよいため、その後の加熱効率も高くなり、均一に結晶化されて発光効率が大きく向上すること、を見出し本発明を達成し得たものである。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、従来の製造方法に比べ、分布よく微粒径化することができ、かつ高い発光効率のナノ半導体粒子を提供することができるナノ半導体粒子の製造方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
1.管径1μm〜3mmのマイクロリアクター流路内に、ナノ半導体粒子の原料溶液を送り込み反応させてナノ半導体粒子の前駆体を生成する際に、分散剤が反応液中に1質量%以上20質量%未満含有されていることを特徴とするナノ半導体粒子の製造方法。
2.前記マイクロリアクター流路内で、ナノ半導体粒子の原料溶液と分散剤を含有する溶液とを連続的に混合させることを特徴とする1記載のナノ半導体粒子の製造方法。
3.前記マイクロリアクター流路内で生成したナノ半導体粒子の前駆体を液滴化して加熱する工程を含むことを特徴とする1または2記載のナノ半導体粒子の製造方法。
本発明によれば、従来の製造方法に比べ、分布よく微粒径化することができ、かつ高い発光効率のナノ半導体粒子を提供することができるナノ半導体粒子の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明はこれらに限定されない。
本発明のナノ半導体粒子の製造方法は、管径1μm〜3mmのマイクロリアクター流路内に、ナノ半導体粒子の原料溶液を送り込み反応させてナノ半導体粒子の前駆体を生成する際に、分散剤が反応液中に1質量%以上20質量%未満含有されていることを特徴とする。本発明で言う「反応液中に」とは、「原料溶液が送り込まれ、混合された状態の反応液中に」を意味する。
本発明において、本発明に係るマイクロリアクターの管径は、1μm〜3mmである。5μm〜2mmであることが好ましく、5μm〜1mmであることがより好ましい。管径が、1μmよりも小さいと、析出物による管の詰まり、流量が確保できないなどの不具合が生じる懸念がある。一方、3mmよりも大きいと、十分な混合状態が保てず、大粒径化、粒度分布の増大の懸念がある。
また、本発明において、本発明に係る分散剤が反応液中に含有されている量は、1質量%以上20質量%未満である。5質量%〜20質量%であることが好ましく、10質量%〜18質量%であることがより好ましい。1質量%よりも小さいと、十分に分散された状態にならないために粒子凝集、粒度分布増大の懸念がある。一方、20質量%以上では、過剰に小粒径化してしまい十分な量子収率が得られない。
(ナノ半導体粒子)
本発明でいう「ナノ粒子」とは、ナノメートルオーダーの粒子径を有する微細粒子を意味する。ナノ半導体粒子の形状は、球状、棒状、板状、チューブ状などが考えられるが、本発明の製造方法から得られるナノ半導体粒子は、球状またはほぼ球状であると考えられ、粒子径はその直径を表している。本発明のナノ半導体粒子は全体のサイズとして、通常は100nm以下の粒子径である。
本発明でいう「ナノ粒子」とは、ナノメートルオーダーの粒子径を有する微細粒子を意味する。ナノ半導体粒子の形状は、球状、棒状、板状、チューブ状などが考えられるが、本発明の製造方法から得られるナノ半導体粒子は、球状またはほぼ球状であると考えられ、粒子径はその直径を表している。本発明のナノ半導体粒子は全体のサイズとして、通常は100nm以下の粒子径である。
「変動係数」とは、100×(粒子の標準偏差/平均粒子径)で表される係数である。これはその数値が小さいほど単分散の粒子集団であることを示す指標である。平均粒子径、変動係数などの粒子径分布は、TEM(透過型電子顕微鏡)観察による方法に基づいた。
(量子サイズ効果)
本発明のナノ半導体粒子の粒子径は、1〜100nmであり、より好ましくは1〜50nm、特に好ましくは2〜20nmである。
本発明のナノ半導体粒子の粒子径は、1〜100nmであり、より好ましくは1〜50nm、特に好ましくは2〜20nmである。
このような粒子のサイズではバルク状構造物と比較した場合、量子的効果として励起子の閉じ込め、静電効果などにより良好な光吸収特性および発光特性を示す。すなわち吸収スペクトルおよび蛍光スペクトルを粒子径によって調節することが可能である。具体的には、紫外線などの励起光をナノ半導体粒子に照射すると、粒子径によって異なる波長の蛍光を発し得る。したがって粒子の直径が異なるだけの同じナノ半導体粒子試薬が一光源から多色発色を可能とする。
(製造方法)
ナノ半導体粒子の製造方法としては、気相法、液相法(逆ミセル法、ホットソープ法、共沈を利用した方法など)などの方法が知られていが、本発明においては、まず液相法により前駆体を形成する。液相法では、半導体粒子の原料を液相中で反応させるので、粒子を構成する元素イオン間での反応が行われ、化学量論的に高純度な半導体粒子が得やすい。
ナノ半導体粒子の製造方法としては、気相法、液相法(逆ミセル法、ホットソープ法、共沈を利用した方法など)などの方法が知られていが、本発明においては、まず液相法により前駆体を形成する。液相法では、半導体粒子の原料を液相中で反応させるので、粒子を構成する元素イオン間での反応が行われ、化学量論的に高純度な半導体粒子が得やすい。
なお、本実施形態における液相法には、冷却晶析を代表とする一般的な晶析法や、ゾルゲル法が用いられるが、特に反応晶析法を好ましく用いることができる。
ゾルゲル法による無機蛍光体の前駆体の製造方法とは、一般的には母体、賦活剤又は共賦活剤として、例えばSi(OCH3)4や、Eu3+(CH3COCHCOCH3)3等の金属アルコキシド、Al(OC4H9)3の2−ブタノール溶液に金属マグネシウムを加えて作るMg[Al(OC4H9)3]2等の金属錯体又はそれらの有機溶媒溶液に金属単体を加えて作るダブルアルコキシド、金属ハロゲン化物、有機酸の金属塩又は金属単体を用いて、これらを必要量混合し、熱的又は化学的に重縮合することによる製造方法を意味する。
反応晶析法による無機蛍光体の前駆体の製造方法とは、晶析現象を利用して、蛍光体の原料となる元素を含む溶液を、液相で混合させることによって前駆体を作製する方法のことである。ここで、晶析現象とは、冷却、pH調節等による物理的若しくは化学的な環境の変化、または化学反応により混合系の状態に変化を生じる場合等に液相中から固相が析出してくる現象のことをいい、反応晶析法においては、このような晶析現象の発生に起因する物理的、化学的操作による製造方法を意味する。
なお、反応晶析法を適用する際の溶媒は、反応原料が溶解すれば何れの溶液も適用可能であるが、過飽和度に対する制御の容易性の観点から、水が好ましい。また、複数の反応原料を用いる場合、原料を添加する順序は、同時であっても異なっていてもよく、活性に応じて適切な順序を適宜選択することが可能である。
さらに、前駆体の形成においては、より微小で粒径範囲の狭い半導体を製造するために、反応晶析法を含め、2液以上の原料溶液を分散剤の存在下で貧溶媒中に液中添加することが好ましい。また、半導体の種類により、反応中の温度、添加速度、攪拌速度、pH等、諸物性を調整することがより好ましく、反応中に超音波を照射してもよい。
分散剤としては、種々の保護コロイドや界面活性剤などを用いることができる。
保護コロイドは、微粒子化した前駆体粒子同士の凝集を防ぐために機能するもので、天然、人工を問わず各種高分子化合物を用いることができるが、中でもタンパク質を好ましく使用することができる。
タンパク質としては、例えば、ゼラチン、水溶性タンパク質、水溶性糖タンパク質が挙げられる。具体的には、アルブミン、卵白アルブミン、カゼイン、大豆タンパク、合成タンパク質、遺伝子工学的に合成されたタンパク質等を挙げることができる。
また、ゼラチンとしては、例えば、石灰処理ゼラチン、酸処理ゼラチンを挙げることができ、これらを併用してもよい。さらに、これらのゼラチンの加水分解物、これらのゼラチンの酵素分解物を用いてもよい。
保護コロイドは、単一の組成である必要はなく、各種バインダーを混合してもよい。具体的には、例えば、上記ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマーを用いることができる。
なお、保護コロイドの平均分子量は10,000以上が好ましく、10,000〜300,000がより好ましく、10,000〜30,000が特に好ましい。また、保護コロイドは、原料溶液の一つ以上に添加することができ、原料溶液の全てに添加してもよく、保護コロイドを添加する量や、反応液の添加速度により、前駆体の粒径を制御することができる。
界面活性剤としては、オレイルアルコール、オレイン酸、および多価アルコールとで形成されるそのエステル、例えばモノオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、ソーヤレシチンなどが挙げられる。
前駆体を微粒子化すると、前駆体同士の凝集が起こりやすくなるため、分散剤を添加することにより前駆体同士の凝集を防いだ上で、前駆体を合成することは極めて有効であり、粒径制御が容易になる。
本発明において、マイクロリアクター内で生成した前駆体に対して乾燥工程を行うことが好ましい。乾燥工程は、洗浄後又は脱塩後に行うと好ましく、真空乾燥、気流乾燥、流動層乾燥、噴霧乾燥等、あらゆる方法で行うことができる。乾燥温度は特に限定されないが、使用した溶媒が気化する温度付近以上の温度であることが好ましく、乾燥温度が高過ぎると、乾燥と同時に焼成が施されて、後続の焼成処理が行われることなく半導体粒子が得られてしまうため、具体的には50〜300℃の範囲であることがより好ましい。
乾燥工程に引き続き、または乾燥工程を行わずに焼成工程を行ってもよい。
焼成工程では、いかなる方法を用いてもよく、焼成温度や時間は適宜調整すればよい。例えば、前駆体をアルミナボートに充填し、所定のガス雰囲気中で所定の温度で焼成することで所望の蛍光体を得ることができる。
焼成装置(焼成容器)は現在知られているあらゆる装置を使用することができる。例えば箱型炉、坩堝炉、円柱管型、ボート型、ロータリーキルン等が好ましく用いられる。
また、焼成時には必要に応じて焼結防止剤を添加してもよい。添加する必要のない場合は勿論添加しなくてもよい。焼結防止剤を添加する場合は、前駆体形成時にスラリーとして添加してもよく、また、粉状の焼結防止剤を乾燥済前駆体と混合して焼成してもよい。
焼結防止剤は特に限定されるものではなく、蛍光体の種類、焼成条件によって適宜選択される。例えば、蛍光体の焼成温度域によって800℃以下での焼成にはTiO2等の金属酸化物が、1000℃以下での焼成にはSiO2が、1700℃以下での焼成にはAl2O3が、それぞれ好ましく使用される。従って、本発明においては、Al2O3を使用することが好ましい。
さらに、必要に応じて焼成の後に還元処理または酸化処理等を施しても良い。また、焼成工程後、冷却処理、表面処理、分散処理等を施してもよく、分級してもよい。
冷却処理は、焼成工程で得られた焼成物を冷却する処理であり、該焼成物を前記焼成装置に充填したまま冷却することが可能である。
冷却処理は特に限定されないが、公知の冷却方法より適宜選択することができ、例えば、放置により温度低下させる方法でも、冷却機を用いて温度制御しながら強制的に温度低下させる等の方法の何れであってもよい。
乾燥工程、焼成工程ともに、マイクロリアクター流路内で生成したナノ半導体粒子の前駆体を液滴化して加熱する方法が好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
[CdSeナノ粒子粉体(CdSeコア粒子)の作製]
《CdSeナノ粒子粉体1(CdSeコア粒子)の作製(比較例)》
酢酸カドニウム0.14gとトリオクチルフォスフィンオキシド(TOPO)2gをフラスコにいれ、アルゴンで系内を満たした後、200℃まで加熱した(溶液A)。また25mg/cm3の濃度になるようにセレンを溶解させたトリオクチルフォスフィン溶液1.44cm3(溶液B)を準備した。溶液Aと溶液Bをローラーポンプを用いてレイノルズ数が5000になるように4mmの管径のY字型反応装置に供給した。反応によって得られたCdSe粒子前駆体の懸濁液を噴霧熱分解装置(大川原加工機(株)RH−2)を適用して、1300℃、5分間滞留させて焼成し、CdSeナノ粒子粉体1(CdSeコア粒子1)を作製(比較例)した。
[CdSeナノ粒子粉体(CdSeコア粒子)の作製]
《CdSeナノ粒子粉体1(CdSeコア粒子)の作製(比較例)》
酢酸カドニウム0.14gとトリオクチルフォスフィンオキシド(TOPO)2gをフラスコにいれ、アルゴンで系内を満たした後、200℃まで加熱した(溶液A)。また25mg/cm3の濃度になるようにセレンを溶解させたトリオクチルフォスフィン溶液1.44cm3(溶液B)を準備した。溶液Aと溶液Bをローラーポンプを用いてレイノルズ数が5000になるように4mmの管径のY字型反応装置に供給した。反応によって得られたCdSe粒子前駆体の懸濁液を噴霧熱分解装置(大川原加工機(株)RH−2)を適用して、1300℃、5分間滞留させて焼成し、CdSeナノ粒子粉体1(CdSeコア粒子1)を作製(比較例)した。
《CdSeナノ粒子粉体2(CdSeコア粒子)の作製(比較例)》
溶液Bに分散剤としてオレイン酸とオレイルアミンの1:1混合物を添加する以外は、《CdSeナノ粒子粉体1(CdSeコア粒子)の作製(比較例)》の場合と同様にして4mmの管径のY字型反応装置に供給してCdSe粒子前駆体の懸濁液を得た。尚、オレイン酸とオレイルアミンの混合物は得られた反応液に対して10質量%になるように添加する。《CdSeナノ粒子粉体1(CdSeコア粒子)の作製(比較例)》の場合と同様得られた懸濁液を噴霧熱分解装置を適用して、1300℃、5分間滞留させて焼成し、CdSeナノ粒子粉体2(CdSeコア粒子2)を作製(比較例)した。
溶液Bに分散剤としてオレイン酸とオレイルアミンの1:1混合物を添加する以外は、《CdSeナノ粒子粉体1(CdSeコア粒子)の作製(比較例)》の場合と同様にして4mmの管径のY字型反応装置に供給してCdSe粒子前駆体の懸濁液を得た。尚、オレイン酸とオレイルアミンの混合物は得られた反応液に対して10質量%になるように添加する。《CdSeナノ粒子粉体1(CdSeコア粒子)の作製(比較例)》の場合と同様得られた懸濁液を噴霧熱分解装置を適用して、1300℃、5分間滞留させて焼成し、CdSeナノ粒子粉体2(CdSeコア粒子2)を作製(比較例)した。
《CdSeナノ粒子粉体3(CdSeコア粒子)の作製(比較例)》
溶液Aと溶液Bを、マイクロポンプを用いて供給速度0.01ml/分で0.2mmの管径のマイクロリアクタに供給した。次いで反応によって得られた反応混合液を、噴霧熱分解装置を適用して、1300℃、5分間滞留させて焼成し、CdSeナノ粒子粉体3(CdSeコア粒子3)を作製(比較例)した。
溶液Aと溶液Bを、マイクロポンプを用いて供給速度0.01ml/分で0.2mmの管径のマイクロリアクタに供給した。次いで反応によって得られた反応混合液を、噴霧熱分解装置を適用して、1300℃、5分間滞留させて焼成し、CdSeナノ粒子粉体3(CdSeコア粒子3)を作製(比較例)した。
《CdSeナノ粒子粉体4−1〜4−4(CdSeコア粒子)の作製(本発明)》
溶液Bに分散剤としてオレイン酸とオレイルアミンの1:1混合物の添加量を表1記載のように変えて添加した以外は、《CdSeナノ粒子粉体3(CdSeコア粒子)の作製(比較例)》の場合と同様にして0.2mmの管径のマイクロリアクタに供給して反応混合溶液を得た。
溶液Bに分散剤としてオレイン酸とオレイルアミンの1:1混合物の添加量を表1記載のように変えて添加した以外は、《CdSeナノ粒子粉体3(CdSeコア粒子)の作製(比較例)》の場合と同様にして0.2mmの管径のマイクロリアクタに供給して反応混合溶液を得た。
それぞれの反応混合液を、《CdSeナノ粒子粉体3(CdSeコア粒子)の作製(比較例)》の場合と同様に噴霧熱分解装置を適用して、1300℃、5分間滞留させて焼成し、CdSeナノ粒子粉体4−1〜4−4(CdSeコア粒子)を作製(本発明)した。
[ナノ半導体粒子1、2、3、4−1、4−2、4−3、4−4、の製造(方法)]
《シェル部ZnS層の被覆》
上記で得られた各々のCdSeナノ粒子粉体(CdSeコア粒子)と酢酸亜鉛二水和物とを100℃で攪拌してトリオクチルフォスフィンオキシド5g中に分散させた後、ヘキサメチルジシリルチアンのトリオクチルフォスフィン溶液(トリオクチルフォスフィン1gを使用した。)を滴下し1時間攪拌した。反応終了後、噴霧熱分解装置を用いて300℃で1分間滞留させることで、CdSeコア粒子にZnSシェルが被覆されたナノ半導体粒子1、2、3(比較例)、ナノ半導体粒子4−1、4−2、4−3(本発明)、ナノ半導体粒子4−4(比較例)、を表1記載のように各々製造した。酢酸亜鉛二水和物とヘキサメチルジシリルチアンの量によってシェル厚を調整することができ、それぞれシェル厚/コア粒径が1/10になる条件を選択した。
《シェル部ZnS層の被覆》
上記で得られた各々のCdSeナノ粒子粉体(CdSeコア粒子)と酢酸亜鉛二水和物とを100℃で攪拌してトリオクチルフォスフィンオキシド5g中に分散させた後、ヘキサメチルジシリルチアンのトリオクチルフォスフィン溶液(トリオクチルフォスフィン1gを使用した。)を滴下し1時間攪拌した。反応終了後、噴霧熱分解装置を用いて300℃で1分間滞留させることで、CdSeコア粒子にZnSシェルが被覆されたナノ半導体粒子1、2、3(比較例)、ナノ半導体粒子4−1、4−2、4−3(本発明)、ナノ半導体粒子4−4(比較例)、を表1記載のように各々製造した。酢酸亜鉛二水和物とヘキサメチルジシリルチアンの量によってシェル厚を調整することができ、それぞれシェル厚/コア粒径が1/10になる条件を選択した。
[評価方法]
《平均粒子径、および粒度分布》
得られたナノ半導体粒子の試料について、それぞれTEM観察を行い、各1000個以上の粒子について、粒径の平均値(平均粒子径)と標準偏差を求め、標準偏差/平均粒子径の値を粒度分布とした。
《平均粒子径、および粒度分布》
得られたナノ半導体粒子の試料について、それぞれTEM観察を行い、各1000個以上の粒子について、粒径の平均値(平均粒子径)と標準偏差を求め、標準偏差/平均粒子径の値を粒度分布とした。
《UV蛍光輝度》
得られたナノ半導体粒子の試料について、波長365nmの紫外光を照射して発生するUV蛍光輝度を測定し、量子収率を求めた。量子収率はナノ半導体粒子1の量子収率を100とした相対値で示す。
得られたナノ半導体粒子の試料について、波長365nmの紫外光を照射して発生するUV蛍光輝度を測定し、量子収率を求めた。量子収率はナノ半導体粒子1の量子収率を100とした相対値で示す。
結果を、表1に示す。
表1から明らかなように、本発明のナノ半導体粒子の製造方法は、従来の製造方法に比べ、分布よく微粒径化することができ、かつ高い発光効率のナノ半導体粒子を提供することができることがわかる。
Claims (3)
- 管径1μm〜3mmのマイクロリアクター流路内に、ナノ半導体粒子の原料溶液を送り込み反応させてナノ半導体粒子の前駆体を生成する際に、分散剤が反応液中に1質量%以上20質量%未満含有されていることを特徴とするナノ半導体粒子の製造方法。
- 前記マイクロリアクター流路内で、ナノ半導体粒子の原料溶液と分散剤を含有する溶液とを連続的に混合させることを特徴とする請求の範囲第1項に記載のナノ半導体粒子の製造方法。
- 前記マイクロリアクター流路内で生成したナノ半導体粒子の前駆体を液滴化して加熱する工程を含むことを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載のナノ半導体粒子の製造方法。
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