JPWO2007114125A1 - 微生物によるアダマンタン水酸化体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

機能性樹脂や医薬品の中間体として有用であるN−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体の高収率かつ安価な製造方法を提供することにある。土壌から分離したナカタエア属、リゾクトニア属、カエトミウム属に属する糸状菌は、N−(2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体から、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を培地中に高生産することができる。

Description

本発明は、微生物を用いるモノヒドロキシ−2−アダマンタナミンのアミノ保護体(たとえば、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体)の生産方法に関する。モノヒドロキシ−2−アダマンタナミンのアミノ保護体は、モノヒドロキシ−2−アダマンタナミンの原料であり、モノヒドロキシ−2−アダマンタナミンは、医薬品の中間体として有用である。
フォトリソグラフィー分野における感光性樹脂などの機能性樹脂のモノマー(特許文献1)や、医薬品の分野における11ベータ−ヒドロキシステロイド デヒドロゲナーゼI型酵素(11βHSD1)の阻害剤(特許文献2、27ページ)として、アダマンタンの水酸化体は知られている。また、DPPIV阻害剤としても、アダマンチル基を有する化合物が知られている。そしてこれらの化合物を合成する場合、アダマンタンの水酸化体の一部の置換基を保護した化合物は、その反応性から合成中間体として有用といえる。
そして、微生物を用いたアダマンタン誘導体の水酸化体の生産方法は以前から知られている。例えば、ボーベリア・スルフレッセンス(Beauveria sulfurescens)の生体内変換を用いて、ベンジルアミドで保護されたアダマンタミン誘導体の水酸化体を生産できる(非特許文献1)。また、フタルイミドで保護されたアダマンタン誘導体についても、スポロトリカム・スルフレッセンス(Sporotrichum sulfurescens)の生体内変換により、ジヒドロキシ体を生産できることが報告されている(非特許文献2)。
特開2006−63061 国際公開第WO04/056744号パンフレット 「ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー (Journal of Organic Chemistry)」、1992年、57巻、p.7209‐7212 「ザ ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー(The Journal of Organic Chemistry)」、1968年、33巻、p.3201−3207
本発明の解決しようとする課題は、機能性樹脂や医薬品の中間体として有用であるモノヒドロキシ−2−アダマンタナミンの原料となるモノヒドロキシ−2−アダマンタナミンのアミノ保護体(たとえば、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体)の微生物を用いた高収率かつ安定な製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意研究を行った。その結果、本発明者らにより土壌から分離された糸状菌が以下に示すように、N−(2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体から、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を生産することを初めて見出した。またこの糸状菌を用いて液体培養することにより、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を培地中に高生産させることに成功し、本発明を完成した。
Figure 2007114125
すなわち、本発明は、
(1)糸状菌またはその抽出物を用いて、N−(2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を水酸化することを特徴とする、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を生産する方法、
(2)
糸状菌がナカタエア属(Nakataea)、リゾクトニア属(Rhizoctonia)、カエトミウム属(Chaetomium)の群から選択される、前記(1)記載の方法、
(3)
糸状菌がナカタエア・シグモイデア(Nakataea sigmoidea)リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)またはカエトミウム・コクリオデス(Chaetomium cochliodes)である、前記(2)記載の方法、
(4)
糸状菌により行われる、前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の方法、
(5)
糸状菌の抽出物により行われ、抽出物が水酸化酵素を含有する、前記(1)記載の方法、
(6)
前記N−(2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体が以下の式で表わされる化合物である前記(1)記載の方法、
Figure 2007114125

(7)
前記N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体が以下のいずれかの式で表わされる化合物である前記(1)記載の方法、
Figure 2007114125

(8)
糸状菌を培地中で培養する工程、及び培養液から前記N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を分離する工程を含む、前記(1)記載の方法、
(9)
N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を生産する能力を有するナカタエア属(Nakataea)、リゾクトニア属(Rhizoctonia)、カエトミウム属(Chaetomium)のいずれかの属に属する微生物の菌体、
(10)
ナカタエア・シグモイデアRF−9475株(FERM ABP−10791)、リゾクトニア・ソラニRF−9402株(FERM ABP−10790)またはカエトミウム・コクリオデスRF−5733株(FERM ABP−10789)のいずれかの株、
(11)
以下の式で表される、いずれかの化合物、
Figure 2007114125

(12)
ナカタエア属(Nakataea)、リゾクトニア属(Rhizoctonia)、カエトミウム属(Chaetomium)のいずれかの属に属する微生物の菌またはその抽出物により、2−アダマンタナミンのアミノ保護体からモノヒドロキシ−2−アダマンタナミンのアミノ保護体を生産する方法、
(13)
(1)〜(8)および(12)のいずれかに記載の方法により得られた、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を脱保護することを特徴とする、化合物(I):
Figure 2007114125

で示される化合物の製造方法。
(14)
前記(13)記載の方法により得られた式(I)で示される化合物を、
式(II):A−R−R−R−X
(式中、Aは置換されていてもよい環式炭化水素基または置換されていてもよい複素環式基であり、Rは単結合、−C(=O)−、−O−または−NR−であり、Rは単結合または置換されていてもよいアルキレンであり、Rは単結合または−C(=O)−であり、Xは水酸基、ハロゲンまたは水酸基から導かれる脱離基であり、Rは水素または置換されていてもよいアルキルである)で示される化合物と反応させることを特徴とする、式(III):
Figure 2007114125

で示される化合物の製造方法、
に関する。
本発明のN−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体の製造法は、安定したN−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体の生産・供給を実現するものであり、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を効率よく、安全で安価に製造することが可能となる。また、本発明の微生物は、上記N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体の製造法に、好適に使用することができる。
次に、本発明を詳細に説明する。
本発明のN−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体の製造法は、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体の生産能を有する糸状菌を培地で培養し、培地中にN−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を生産・蓄積させ、これを採取することを含む。
N−(2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体とは、本発明の生産方法の出発原料となりうる化合物であり、実施例に示すN−(2−アダマンチル)−フタルイミドの他、その誘導体、例えばフタロイル基のベンゼン環部分が、F、Cl、Br、Iなどのハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、アリール、アリールアルキル、カルボキシ、エステル、カルバモイルなどで置換された化合物や、アダマンチル基の水酸化される以外の部分がF、Cl、Br、Iなどのハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、アリール、アリールアルキル、カルボキシ、エステル、カルバモイルなどで置換された化合物、また、ベンゼン環部分及びアダマンタン部分が上記の置換基で置換された化合物も含まれる。
N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体とは、N−(2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を出発原料として本発明の方法によって生産される化合物であり、実施例に示すN−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミドの他、その誘導体、例えばフタロイル基のベンゼン環が、F、Cl、Br、Iなどのハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、アリール、アリールアルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、カルバモイルなどで置換される化合物も含まれる。特に、好ましい態様としては、N−(5−ヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミドもしくは、N−(6−ヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミドである。
「アルキル」とは、炭素数1〜10個の直鎖状又は分枝状のアルキル基を意味し、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ぺンチル、イソぺンチル、ネオぺンチル、n-ヘキシル、イソヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル等が挙げられる。好ましくは、炭素数1〜6または1〜4個のアルキルであり、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ぺンチル、イソぺンチル、ネオぺンチル、n-ヘキシル、イソヘキシルが挙げられる。アルコキシのアルキル部分は、上記のアルキルと同意義である。
「アリール」とは、単環芳香族炭化水素基(例:フェニル)及び多環芳香族炭化水素基(例:1−ナフチル、2−ナフチル、1−アントリル、2−アントリル、9−アントリル、1−フェナントリル、2−フェナントリル、3−フェナントリル、4−フェナントリル、9−フェナントリル等)が挙げられる。アリールアルキルは、上記のアリールで置換された上記アルキルを意味する。アルコキシカルボニルのアルコキシ部分は、上記のアルキルと同意義である。
「環式炭化水素基」とは、「シクロアルキル」、「シクロアルケニル」、「アリール」を包含する。
「シクロアルキル」とは、炭素数3〜15の環状飽和炭化水素基を意味し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、橋かけ環式炭化水素基、スピロ炭化水素基などが挙げられる。
「橋かけ環式炭化水素基」とは、2つ以上の環が2個またはそれ以上の原子を共有している炭素数5〜8の脂肪族環から水素を1つ除いてできる基を包含する。具体的にはビシクロ[2.1.0]ペンチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチルおよびビシクロ[3.2.1]オクチル、トリシクロ[2.2.1.0]ヘプチルなどが挙げられる。
「スピロ炭化水素基」とは、2つの炭化水素環が1個の炭素原子を共有して構成されている環から水素を1つ除いてできる基を包含する。具体的にはスピロ[3.4]オクチルなどが挙げられる。
「シクロアルケニル」とは、炭素数3〜7個の環状の不飽和脂肪族炭化水素基を意味し、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニルが挙げられ、好ましくはシクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニルである。シクロアルケニルには、環中に不飽和結合を有する橋かけ環式炭化水素基およびスピロ炭化水素基も含む。
「複素環式基」とは、「ヘテロアリール、ヘテロサイクル」を包含する。
「ヘテロアリール」とは、単環芳香族複素環式基及び縮合芳香族複素環式基を意味する。単環芳香族複素環式基は、酸素原子、硫黄原子、および/又は窒素原子を環内に1〜4個含んでいてもよい5〜8員の芳香環から誘導される、置換可能な任意の位置に結合手を有していてもよい基を意味する。縮合芳香族複素環式基は、酸素原子、硫黄原子、および/又は窒素原子を環内に1〜4個含んでいてもよい5〜8員の芳香環が、1〜4個の5〜8員の芳香族炭素環もしくは他の5〜8員の芳香族ヘテロ環と縮合している、置換可能な任意の位置に結合手を有していてもよい基を意味する。例えば、フリル(例:2−フリル、3−フリル)、チエニル(例:2−チエニル、3−チエニル)、ピロリル(例:1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、イミダゾリル(例:1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル)、ピラゾリル(例:1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、トリアゾリル(例:1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,4−トリアゾール−4−イル)、テトラゾリル(例:1−テトラゾリル、2−テトラゾリル、5−テトラゾリル)、オキサゾリル(例:2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、イソキサゾリル(例:3−イソキサゾリル、4−イソキサゾリル、5−イソキサゾリル)、チアゾリル(例:2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、チアジアゾリル、イソチアゾリル(例:3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル)、ピリジル(例:2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリダジニル(例:3−ピリダジニル、4−ピリダジニル)、ピリミジニル(例:2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル)、フラザニル(例:3−フラザニル)、ピラジニル(例:2−ピラジニル)、オキサジアゾリル(例:1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)、ベンゾフリル(例:2−ベンゾ[b]フリル、3−ベンゾ[b]フリル、4−ベンゾ[b]フリル、5−ベンゾ[b]フリル、6−ベンゾ[b]フリル、7−ベンゾ[b]フリル)、ベンゾチエニル(例:2−ベンゾ[b]チエニル、3−ベンゾ[b]チエニル、4−ベンゾ[b]チエニル、5−ベンゾ[b]チエニル、6−ベンゾ[b]チエニル、7−ベンゾ[b]チエニル)、ベンズイミダゾリル(例:1−ベンゾイミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、4−ベンゾイミダゾリル、5−ベンゾイミダゾリル)、ジベンゾフリル、ベンゾオキサゾリル、キノキサリル(例:2−キノキサリニル、5−キノキサリニル、6−キノキサリニル)、シンノリニル(例:3−シンノリニル、4−シンノリニル、5−シンノリニル、6−シンノリニル、7−シンノリニル、8−シンノリニル)、キナゾリル(例:2−キナゾリニル、4−キナゾリニル、5−キナゾリニル、6−キナゾリニル、7−キナゾリニル、8−キナゾリニル)、キノリル(例:2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、6−キノリル、7−キノリル、8−キノリル)、フタラジニル(例:1−フタラジニル、5−フタラジニル、6−フタラジニル)、イソキノリル(例:1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリル、6−イソキノリル、7−イソキノリル、8−イソキノリル)、プリル、プテリジニル(例:2−プテリジニル、4−プテリジニル、6−プテリジニル、7−プテリジニル)、カルバゾリル、フェナントリジニル、アクリジニル(例:1−アクリジニル、2−アクリジニル、3−アクリジニル、4−アクリジニル、9−アクリジニル)、インドリル(例:1−インドリル、2−インドリル、3−インドリル、4−インドリル、5−インドリル、6−インドリル、7−インドリル)、イソインドリル、ファナジニル(例:1−フェナジニル、2−フェナジニル)又はフェノチアジニル(例:1−フェノチアジニル、2−フェノチアジニル、3−フェノチアジニル、4−フェノチアジニル)等が挙げられる。
「ヘテロサイクル」とは、酸素原子、硫黄原子、及び/又は窒素原子を環内に1〜4個含んでいてもよく、置換可能な任意の位置に結合手を有していてもよい非芳香族複素環式基を意味する。また、そのような非芳香族複素環式基がさらに炭素数1〜4のアルキル鎖で架橋されていてもよく、シクロアルカン(5〜6員環が好ましい)やベンゼン環が縮合していてもよい。非芳香族であれば、飽和でも不飽和でもよい。例えば、1−ピロリニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、1−イミダゾリニル、2−イミダゾリニル、4−イミダゾリニル、1−イミダゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、1−ピラゾリニル、3−ピラゾリニル、4−ピラゾリニル、1−ピラゾリジニル、3−ピラゾリジニル、4−ピラゾリジニル、ピペリジノ、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、1−ピペラジニル、2−ピペラジニル、2−モルホリニル、3−モルホリニル、モルホリノ、テトラヒドロピラニル等があげられる。
「アルキレン」とは、メチレンが1〜6個連続した2価の基を包含し、具体的にはメチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレンおよびヘキサメチレン等が挙げられる。
「水酸基から導かれる脱離基」とは、−OMs、−OTs、−OTf、−ONs等があげられる。ここで、「Ms」はメタンスルホニル基、「Ts」はパラトルエンスルホニル基、「Tf」はトリフルオロメタンスルホニル基、「Ns」はオルトニトロベンゼンスルホニル基を表す。
本発明の方法で用いられるN−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体の生産能を有する糸状菌としては、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体またはその塩を産生する能力を有する微生物であればいかなる微生物でもよい。このような微生物として、例えば、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体の生産能を有し、かつ、ナカタエア属(Nakataea)、リゾクトニア属(Rhizoctonia)、カエトミウム属(Chaetomium)に属する微生物が挙げられる。
N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体の生産能を有する微生物は、微生物を好適な培地、好ましくは液体培地で培養し、培養液中に蓄積されたN−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体の有無によって、検索することができる。培地中のN−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体の検出は、例えば、本発明により得られるN−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を標準品として用いたHPLCにより、行うことができる。
本発明に用いる微生物の具体的な例としては、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体生産能を有する微生物として、今回新たに分離したRF−9402株がある。この菌株は、リゾクトニア属(Rhizoctonia)に属する糸状菌であり、本発明の方法に最も好適に用いられるN−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体生産菌の一例である。同菌株は、好適な条件で培養すると、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を菌体外に生産する。
この他に、カエトミウム属(Chaetomium)に属するRF−5733株、ナカタエア属(Nakataea)RF−9475株についても同様の特徴を有することを見出した。
これらの菌学的性質を以下に記載する。
RF−9402株は、ポテトデキストロース寒天培地上での生育は旺盛だが、明瞭なコロニーを形成せず、部分的にフェルト状あるいは粉状を呈する。気中菌糸は淡褐色〜褐色で、幅は7−20μm、概ね直角に分枝し、分枝部でくびれる。茶褐色の菌核を形成するが、分生子および胞子は見られない。
RF−5733株は、ポテトデキストロース寒天培地上で上部に開口した亜球形〜卵形のペルセシアを形成する。ペルセシアは二種の頂毛を有し、一種は基部から生じ、細く緩く波打ち、もう一方は下部がまっすぐで上は3−5回螺旋状に巻く。子嚢はこん棒状で、8個のレモン型の子嚢胞子を格納する。子嚢胞子のサイズは7.5−10.0 × 6.5−8.0μmであった。
RF−9475株は、ポテトデキストロース寒天培地上での生育は旺盛で、豊富な気中菌糸を伴い、ルーズフェルト状のコロニーを形成する。気中菌糸は無色で直径1.0〜2.0μm、寒天中の栄養菌糸は褐色で直径2.0〜5.0μmである。ポテトデキストロース寒天培地、コーンミール寒天培地、モルトエキス寒天培地などの上で、分生子や菌核、有性生殖器官の形成は認められない。
これらの所見を基に、菌類図鑑 下(1977年 講談社)、日本菌類誌 第三巻第三号 (1995年 養賢堂)などで検索し、RF−9402株はリゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)、RF−5733株はカエトミウム・コクリオデス(Chaetomium cochlidodes)、RF−9475株は ナカタエア・シグモイデア(Nakataea sigmoidea)と同定し、リゾクトニア・ソラニRF−9402、カエトミウム・コクリオデスRF−5733、ナカタエア・シグモイデアRF−9475とそれぞれ命名した。
これらの糸状菌は、平成19年2月26日に、独立行政法人 産業技術総合研究所内 特許生物寄託センター(茨城県つくば市東1−1−1 中央第6)に、「Chaetomium cochlidodes RF−5733」(受領番号FERM ABP−10789)、「Rhizoctonia solani RF−9402」(受領番号FERM ABP−10790)および「Nakataea sigmoidea RF−9475」(受領番号FERM ABP−10791)なる表示で特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブタペスト条約に基づいて国際寄託されている。
リゾクトニア・ソラニRF−9402、カエトミウム・コクリオデスRF−5733、及びナカタエア・シグモイデアRF−9475は、例えば、ポテト・デキストロース寒天培地のスラント上での保存、又は10%グリセリンを添加したポテト・デキストロースブロスを保護剤として用いたマイナス80℃以下での凍結保存により、安定に保存することができる。
以上、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体生産菌の一例である、RF−9402株、RF−5733株、及びRF−9475株について説明したが、一般的には糸状菌類はその菌学的性状が極めて変化しやすく、一定したものではない。菌類は、自然的あるいは通常行われている紫外線照射、X線照射、変異誘発剤(例えば、N−メチル−N'−ニトロ−N−ニトロソグアニジンなど)を用いた人為的変異手段により変異することは周知の事実である。このような自然変異株ならびに人工変異株も含め、糸状菌に属し、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を生産する能力を有する菌株はすべて本発明に使用することができる。
リゾクトニア属に属する糸状菌としては、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)、リゾクトニア・アデロリディイ(Rhizoctonia aderholdii)、リゾクトニア・アエレア(Rhizoctonia aerea)、リゾクトニア・アルピナ(Rhizoctonia alpina)等が挙げられる。
カエトミウム属に属する糸状菌としては、カエトミウム・コクリオデス(Chaetomium cochliodes)、カエトミウム・フニコラ(Chaetomium funicola)カエトミウム・インディカム(Chaetomium indicum)、カエトミウム・オリバセウム(Chaetomium olivaceum)等が挙げられる。
ナカタエア属に属する糸状菌としては、Nakataea curvularioides(ナカタエア カーブラリオイデス)、Nakataea cylindrospora(ナカタエア シリンドロスポラ)、Nakataea fusispora(ナカタエア フシスポラ)等が挙げられる。
本発明の方法を実施するに当っては、糸状菌に属するN−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体生産菌を、用いる微生物に好適な培地、例えば、通常の微生物が利用しうる栄養物を含有する培地、好ましくは液体培地中において培養する。本生産菌の培養には、微生物の培養に用いられる通常の培養方法が適用される。栄養源としては、使用される微生物が資化しうる炭素源、窒素源および無機塩などを程よく含有する培地であれば天然培地、合成培地のいずれでも利用できる。
用いる培地に含有される微生物が資化しうる炭素源としては、グルコース、フルクトース、ガラクトース、グリセロール、可溶性デンプン、グルタミン酸、糖蜜、動・植物油等を利用できる。また、窒素源としては、麦芽エキス、コーンステイープリカー、肉エキス、ペプトン、酵母エキス、硫酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、尿素などを使用できる。そのほか必要に応じ、ナトリウム、カリウム、カルシウム、ビタミン類、マグネシウム、塩素、硫酸およびその他のイオンを生成することができる無機塩類を培地中に添加することができる。また、使用するN−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体生産菌の発育を助け、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体の生産を促進するような無機物質および(または)有機物質を適当に添加できる。例えば、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、メチル−β−シクロデキストリンなどの包接剤が挙げられる。
リゾクトニア・ソラニRF−9402、カエトミウム・コクリオデスRF−5733、ナカタエア・シグモイデアRF―9475の生育に好適な培地としては、ポテト・デキストロース寒天培地、麦芽エキス寒天培地、V−8ジュース寒天培地及びポテトキャロット寒天培地が挙げられる。
N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体生産菌の培養方法には、好気的条件下での培養法、特に通気下の深部液体培養法が最も適している。培養に適当な温度は、10〜30℃であるが、多くの場合15〜30℃で培養するのがよい。N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体の生産は、用いた培地の種類や培養条件によって異なるが、振とう培養、タンク培養とも3〜10日間の培養でその蓄積量が最高に達する。
培養物中に生産されたN−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体の蓄積量が最高に達した時点で培養を停止し、その培養物から、発酵生産物を採取する一般的な方法に準じてN−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体の分離を行うのがよい。具体的には、例えば、溶媒抽出、イオン交換クロマトグラフィー、活性炭処理、結晶化、膜分離等により、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を培地から単離することができる。
N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を効率よく生産させる培養条件は、前記培地成分の組成、培養温度、撹拌速度、pH、通気量、種母の培養時間、種母の接種量等を、使用する生産菌株の種類および外部条件等に応じて、適宜に調節あるいは選択して設定する。液体培養において発泡がある場合は、シリコーン油、植物油および界面活性剤等の消泡剤を単独または混合して適宜に培地に配合する。
包接剤存在下でN−(2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体10g/L以上を溶解状態で添加することも可能で、実施例に示した方法を改良し培養開始時に2%、培養2日目に8%を添加するなどの方法を取ることにより80%を超える変換率を得ることができる。
糸状菌は、真菌菌糸全体としてまたは水酸化酵素を含有する抽出物の形で生体内変換に使用することができる。抽出物とは、真菌の菌体を破砕して処理を施したものであり、可溶性の酵素を含有するものを意味する。抽出物の酵素、特に水酸化酵素は、場合によっては、例えば酵素の天然の補助因子、バッファー、塩を加えることによって、安定化させることができる。抽出物の水酸化酵素は固定化型で使用することもできる。
本発明には、ナカタエア属(Nakataea)、リゾクトニア属(Rhizoctonia)、カエトミウム属(Chaetomium)のいずれかの属に属する微生物の菌またはその抽出物により、2−アダマンタナミンのアミノ保護体からモノヒドロキシ−2−アダマンタナミンのアミノ保護体を生産する方法も包含される。
ナカタエア属(Nakataea)、リゾクトニア属(Rhizoctonia)、カエトミウム属(Chaetomium)のいずれかの属に属する微生物としては、上記に記載された微生物などを用いることができる。
2−アダマンタナミンのアミノ保護体としては、アダマンタナミンのアミノ基が保護された化合物であれば、いずれの化合物も包含される。なお、アダマンタン部分の水酸化される以外の部分がF、Cl、Br、Iなどのハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、アリール、アリールアルキル、カルボキシ、エステル、カルバモイルなどで置換されていてもよい。好ましくは、N−(2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体、N−(2−アダマンチル)−フタルイミド、N−ベンゾイル−2−アダマンタナミン誘導体、N−ベンゾイル−2−アダマンタナミン、N−アセチル−2−アダマンタナミン誘導体、N−アセチル−2−アダマンタナミンなどが挙げられる。
モノヒドロキシ−2−アダマンタナミンのアミノ保護体は、上記の2−アダマンタナミンのアミノ保護体がモノ水酸化された化合物を意味する。
本発明により得られた、モノヒドロキシ−2−アダマンタナミンのアミノ保護体、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体は、保護基をはずすことにより、容易にモノヒドロキシ−2−アダマンタナミンに変換することができる。
本発明を実施例により更に具体的に説明する。
以下に示す方法により社内の菌株ライブラリーをスクリーニングし、2−アダマンタンフタルイミド水酸化反応を行う株を見出した。
[スクリーニング条件]
グルコース 2.0%、 ソイビーンミール 0.5%、 イーストエクストラクト(Difco) 0.5%、塩化ナトリウム 0.5%、 リン酸カリウム 0.5%、 ヒドロキシプロピル-β−シクロデキストリン1.4% 水道水(PH7に希塩酸で調整)の組成の培地200mlを121℃、20分間滅菌した。2−アダマンタンフタルイミド40mgをDMSO 溶液(1.0ml)として添加した後、1mlずつを無菌的に24穴マルチプレート8枚に分注し、変換用カビライブラリーを胞子懸濁液として接種し、毎分400回転(丸菱バイオエンジ製 MBSS−100)で、28℃、7日間培養した。
[抽出・分析]
発酵終了した24穴マルチプレート培養液は、1ウェルあたり1mlのアセトンを加え撹拌抽出した後、96穴ディーププレートに移し変え、毎分2500回転で15分間遠心分離し、上澄み液を逆相HPLC分析に供した。
[結果]
変換反応の結果、新たなピークの検出されるサンプルについてESI−MSにより水酸基が1つ付与したと推定されるピークとしてP5、P6を同定した。基質を80%以上これらの化合物に効率的変換する株として以下の3株を選択した。無胞子不完全菌RF−9475はP5、P6に相当する化合物の両方をほぼ等量作るのに対し、リゾクトニア・ソラニRF−9402株、及びケトミウム・コクリオデスRF−5733は基質の80%以上をそれぞれP5、P6に変換する。
なお、先行技術(ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー、1992年、57巻、p.7212‐7216)に記載されるボーベリア・スルフレッセンス(またはボーベリア・バッシアーナ)ATCC−7159株についてもこの方法でスクリーニングを行ったが、反応率は20%と顕著な水酸化体の生成は認められなかった。
[種培養]
グルコース2.0%、 ソイビーンミール 0.5%、 イーストエクストラクト(Difco)0.5%、 塩化ナトリウム0.5%、 リン酸カリウム0.5% 水道水(PH7に調整、希塩酸)の組成の培地100mlを500ml容広口フラスコに分注し、121℃、20分間滅菌した。この培地にHelminthosporium sigmoideum(ヘルミントスポリウム シグモイデウム) RF−9475株を寒天斜面培養物よりかきとり接種し、振幅70mm、毎分180回転で、28℃、2日間培養し、種培養とした。
[生体触媒反応]
グルコース2.0%、 ソイビーンミール0.5%、 イーストエクストラクト(Difco) 0.5%、 塩化ナトリウム0.5%、リン酸カリウム0.5%、ヒドロキシプロピル-β−シクロデキストリン1.4% 水道水(PH7.0に調整、希塩酸)の組成の培地100mlを500ml容広口フラスコ 50本に分注し、121℃、20分間滅菌した。フラスコ当たり2−アダマンタンフタルイミド100mgをDMSO2ml溶液とし、無菌的に添加した後、種培養物4mlずつ接種し、振幅70mm、毎分180回転で、28℃、4日間培養した。逆相HPLC分析の結果、57.2%の基質をP5に、43.7% の基質をP6に変換した。
[抽出]
フラスコ50本分の発酵終了液は、酢酸エチル3Lで抽出した後、n−ブタノール1Lで再抽出した。両抽出液を合わせ、減圧下、濃縮乾固し、11.39gの粗抽出物を得た。
[単離・精製]
得られた粗抽出物11.39gはシリカゲル(MSゲルD−150−60A、旭硝子株式会社製) 200gを充填した中圧カラム(内径3cm、 長さ50cm)を用い、酢酸エチルで溶出し、有効画分を濃縮乾固し、5.01gの粗抽出物を得た。
得られた粗抽出物5.01gは、Develosil UG−C18 15/30 (内径5cm、長さ50cm)カラムを用い、アセトニトリル/水 0.1%蟻酸酸性 30〜60%(40分)のグラディエント、流速50ml/分でクロマトを行った。
有効画分を減圧濃縮し、凍結乾燥により 2−アダマンタンフタルイミド-P5、P6 の精製品として各々1.36g、1.02gを得た。
それぞれの物性値は以下の通りである。
2−アダマンタンフタルイミド-P5:
ESIMS m/z:298[M+H]+、280[M+H−H20]+
H NMR(DMSO-d) δ : 7.817(4H、 s)、 4.48(1H、 br.s)、 4.13(1H、 br.s)、 2.69(1H、 br.s)、 2.10(2H、 br.d、 J=〜13Hz)、 2.05(1H、m)、 1.78(2H、 br.d、 J=〜12Hz)、 1.70(2H、 br.d、 J=〜12Hz)、 1.65(2H、 br.d、 J=〜3Hz)、 1.44(2H、 br.d、 J=〜13Hz)
13C NMR(DMSO-d) δ : 168.96、 134.22、 131.43、 122.57、 65.48、 59.50、 45.29、 45.15、 31.86、 31.20、 28.61
2−アダマンタンフタルイミド-P6:
ESIMS m/z:298[M+H]+、280[M+H−H20]+
H NMR(DMSO-d) δ: 7.817(4H、 s)、 4.631(1H、 d、 J=3.3Hz)、 4.17(1H、 br.s)、 3.68(1H、 br.q、 J=〜3Hz)、 2.43(1H、 br.s)、 2.37(1H、 br.s)、 2.305(1H、 dq、 J=13.1、 3.1Hz)、 2.224(1H、 dq、 J=12.4、 3.0Hz)、 1.94(2H、 m)、 1.90(1H、 m)、 1.80(1H、 br.q、 J=〜3Hz)、 1.78(1H、 m)、 1.72(1H、 br.q、 J=〜3Hz)、 1.54(2H、 br.d、 J=〜13Hz)
13C NMR(DMSO-d) δ : 168.91、 134.19、 131.41、 122.54、 71.91、 60.25、 36.42、 33.36、 32.79、 31.41、 31.34、 29.86、 29.11、 25.90
[種培養]
グルコース2.0%、 ソイビーンミール 0.5%、 イーストエクストラクト(Difco)0.5%、 塩化ナトリウム0.5%、リン酸カリウム0.5% 水道水(PH7に調整、希塩酸)の組成の培地100mlを500ml容広口フラスコに分注し、121℃、20分間滅菌した。この培地に Rhizoctonia solani(リゾクトニア ソラニ)RF−9402株を寒天斜面培養物より接種し、振幅 70mm、毎分180回転で、28℃、3日間培養し、種培養とした。
[生体触媒反応]
グルコース 2.0%、 ソイビーンミール 0.5%、 イーストエクストラクト(Difco) 0.5%、 塩化ナトリウム 0.5%、 リン酸カリウム 0.5%、ヒドロキシプロピル-β−シクロデキストリン 1.4% 水道水(PH7に調整、希塩酸)の組成の培地 100mlを500ml容広口フラスコ 3本に分注し、121℃、20分間滅菌した。フラスコ当たり 2−アダマンタンフタルイミド 20mg、40mg、100mgをDMSO 0.4ml、0.8ml、2ml溶液とし、無菌的に添加した後、種培養物 4mlずつ接種し、振幅 70mm、毎分180回転で、28℃、3日間培養した。逆相HPLC分析の結果、88.2%の基質をP5に変換した。
[抽出]
フラスコ3本分の発酵終了液は、n−ブタノール150mlで抽出した。抽出液は、減圧下、濃縮乾固し、0.253gの粗抽出物を得た。
[単離・精製]
得られた粗抽出物0.253gは、Unison US−C18 (内径 2cm、長さ15cm)カラムを用い、アセトニトリル/水0.1%蟻酸酸性 30-95%(20分)のグラディエント、流速15ml/分でクロマトを行った。
有効画分を減圧濃縮し、凍結乾燥により 2−アダマンタンフタルイミド-P5の精製品65.4mgを得た。
[種培養]
1) グルコース 2.0%、 ソイビーンミール 0.5%、 イーストエクストラクト(Difco) 0.5%、 塩化ナトリウム 0.5%、リン酸カリウム 0.5% 水道水(PH7に調整、希塩酸)の組成の培地100mlを500ml容広口フラスコに分注し、121℃、20分間滅菌した。この培地にボーベリア・バッシアーナATCC−7159株を寒天斜面培養物より胞子懸濁液とし接種し、振幅70mm、毎分180回転で、28℃、2日間培養し、種培養とした。
2) グルコース 10g、C.S.L 20g 水道水 1L (PH 7.0に調整、希苛性ソーダ) の組成の培地100mlを500ml容広口フラスコに分注し、121℃、20分間滅菌した。この培地にボーベリア・バッシアーナATCC−7159株を寒天斜面培養物より胞子懸濁液とし接種し、振幅70mm、毎分180回転で、28℃、2日間培養し、種培養とした。
[生体触媒反応]
グルコース 2.0%、 ソイビーンミール 0.5%、 イーストエクストラクト(Difco) 0.5%、 塩化ナトリウム 0.5%、リン酸カリウム 0.5% 水道水(PH7に調整、希塩酸)の組成の培地 50mlを含む500ml容広口フラスコ 1本とグルコース 1.0%、C.S.L 2.0% 水道水 (PH 7.0に調整、希苛性ソーダ) の組成の培地 50mlを500ml容広口フラスコ1本に分注し、121℃、20分間滅菌した。フラスコ当たり 2−アダマンタンフタルイミド 10mgをDMSO 0.2ml溶液とし、無菌的に添加した後、種培養物 5mlずつ接種し、振幅 70mm、毎分180回転で、28℃、3日間培養した。逆相HPLC分析の結果、23.6 %の基質をP5に、1.1 % の基質をP6 に変換した。
[抽出]
フラスコ2本分の発酵終了液は、n-ブタノール100mlで抽出した。抽出液は、減圧下、濃縮乾固し、0.097gの粗抽出物を得た。
[単離・精製]
得られた粗抽出物0.097gはUnison US−C18 (内径2cm、長さ15cm)カラムを用い、アセトニトリル/水 20−95%(20分)のグラディエント、流速15ml/分でクロマトを行った。有効画分を減圧濃縮し、凍結乾燥により 2−アダマンタンフタルイミド-P5、P6 の精製品として各々2.4mg、0.1mgを得た。
Figure 2007114125

化合物1(2.0g)のエタノール溶液(20ml)にメチルヒドラジン(776mg)を加え、24時間加熱還流を行った。反応終了後、溶媒を留去し、残渣を2N塩酸水溶液(30ml)で希釈した。水層を酢酸エチルで洗浄(50ml×2)した後に、減圧下、1/3程度に濃縮した。析出した結晶を濾取し、イソプロピルアルコールで洗浄した。目的物2(890mg)を無色結晶として得た。
NMR(d6-DMSO); 1.33-1.42(m,2H), 1.58-1.72(m,6H), 1.85-1.95(m,2H), 1.98-2.05(m,1H), 2.06-2.14(m,2H), 3.18-3.28(m,1H), 8.10-8.20(br, 3H).
Figure 2007114125

化合物3(150mg)のジメチルホルムアミド溶液(DMF)(5ml)に、窒素雰囲気下、モノヒドロキシ−2−アダマンタナミン(140mg)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)(31mg)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(WSC)(174mg)、トリエチルアミン(TEA)(180μl)を加え、室温で14時間攪拌した。反応終了後、2N塩酸水溶液(30ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、化合物4(226mg)を得た。
NMR:(CDCl3);1.06(d,J=6.6Hz,6H),1.53-2.20(m,14H),3.72(s,3H),3.98(d,J=6.6Hz,2H),6.25-6.30(m,1H),7.71(s,1H)
機能性樹脂や医薬品の中間体として有用であるN−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体の安価で高収率の製造方法として利用することができる。

Claims (14)

  1. 糸状菌またはその抽出物を用いて、N−(2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を水酸化することを特徴とする、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を生産する方法。
  2. 糸状菌がナカタエア属(Nakataea)、リゾクトニア属(Rhizoctonia)、カエトミウム属(Chaetomium)の群から選択される、請求項1記載の方法。
  3. 糸状菌がナカタエア・シグモイデア(Nakataea sigmoidea)リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)またはカエトミウム・コクリオデス(Chaetomium cochliodes)である、請求項2記載の方法。
  4. 糸状菌により行われる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 糸状菌の抽出物により行われ、抽出物が水酸化酵素を含有する、請求項1記載の方法。
  6. 前記N−(2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体が以下の式で表わされる化合物である請求項1記載の方法。
    Figure 2007114125
  7. 前記N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体が以下のいずれかの式で表わされる化合物である請求項1記載の方法。
    Figure 2007114125
  8. 糸状菌を培地中で培養する工程、及び培養液から前記N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を分離する工程を含む、請求項1記載の方法。
  9. N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を生産する能力を有するナカタエア属(Nakataea)、リゾクトニア属(Rhizoctonia)、カエトミウム属(Chaetomium)のいずれかの属に属する微生物の菌体。
  10. ナカタエア・シグモイデアRF−9475株(FERM ABP−10791)、リゾクトニア・ソラニRF−9402株(FERM ABP−10790)またはカエトミウム・コクリオデスRF−5733株(FERM ABP−10789)のいずれかの株。
  11. 以下の式で表される、いずれかの化合物。
    Figure 2007114125
  12. ナカタエア属(Nakataea)、リゾクトニア属(Rhizoctonia)、カエトミウム属(Chaetomium)のいずれかの属に属する微生物の菌またはその抽出物により、2−アダマンタナミンのアミノ保護体からモノヒドロキシ−2−アダマンタナミンのアミノ保護体を生産する方法。
  13. 請求項1〜8および12のいずれかに記載の方法により得られた、N−(モノヒドロキシ−2−アダマンチル)−フタルイミド誘導体を脱保護することを特徴とする、化合物(I):
    Figure 2007114125

    で示される化合物の製造方法。
  14. 請求項13記載の方法により得られた式(I)で示される化合物を、
    式(II):A−R−R−R−X
    (式中、Aは置換されていてもよい環式炭化水素基または置換されていてもよい複素環式基であり、Rは単結合、−C(=O)−、−O−または−NR−であり、Rは単結合または置換されていてもよいアルキレンであり、Rは単結合または−C(=O)−であり、Xは水酸基、ハロゲンまたは水酸基から導かれる脱離基であり、Rは水素または置換されていてもよいアルキルである)で示される化合物と反応させることを特徴とする、式(III):
    Figure 2007114125

    で示される化合物の製造方法。
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