JPWO2007074736A1 - 硬化性組成物 - Google Patents

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Abstract

速硬化性を維持したままで、貯蔵安定性に優れ、かつ、着色が少ない硬化性組成物を提供する。ポリオキシアルキレン鎖と下式(1)で表される基を有する重合体(P)、およびメルカプト基と下式(2)で表される基を有する化合物(S)を含み、かつ重合体(P)の100質量部に対して化合物(S)の0.01〜0.50質量部を含む硬化性組成物。−Si(−X1)3(1)。−Si(−X2)m(−Y2)3−m(2)。ただし、式中の記号は下記の意味を示す。X1およびX2:それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルコキシ基。Y2:炭素数1〜6のアルキル基。m:1、2、または3。

Description

本発明は、硬化性組成物に関する。
ポリオキシアルキレン鎖の末端に加水分解性ケイ素基を有する重合体(変成シリコーンポリマーともいう。)からなる硬化性組成物は、湿分硬化してゴム弾性に優れた硬化物を形成する。そのため、該硬化性組成物は、接着剤、コーティング剤、シーリング材として広く使用されている。なかでも、ポリオキシアルキレン鎖の末端にメチルジメトキシシリル基を有する重合体からなる硬化性組成物は、その優れた伸び物性から、シーリング材として広く市場に受け入れられている(特許文献1参照。)。
さらに、ポリオキシアルキレン鎖とトリアルコキシシリル基を有する重合体を含む硬化性組成物は、硬化速度が速く、かつ架橋密度が高いため速硬化性の接着剤、コーティング剤、シーリング材として有用である(特許文献2参照。)。
該硬化性組成物としては、ポリオキシアルキレン鎖と該ポリオキシアルキレン鎖端に−OCHCHCH−基もしくは−SCHCHCH−基を介して結合したトリアルコキシシリル基とを有する特定重合体、またはポリオキシアルキレン鎖と該ポリオキシアルキレン鎖端にウレタン結合を介して結合したトリアルコキシシリル基とを有する特定重合体、およびアミノ基とアルコキシシリル基を有する化合物を含む硬化性組成物が知られている(特許文献3参照。)。
特開平03−072527号公報 特開平03−047825号公報 特開平10−245482号公報
しかし、特許文献2の硬化性組成物は、ポリオキシアルキレン鎖とトリアルコキシシリル基を有する重合体の反応性が高いため、安定性が低い。そのため、該硬化性組成物を貯蔵する場合には、硬化性組成物の経時的な硬化による粘度上昇を抑制する措置が必要であり、その取扱は煩雑であった。特許文献3の硬化性組成物においても、安定性と速硬化性の両立は未だ充分ではなかった。
また、重合体の種類によっては、製造時、保存中もしくは硬化反応時に、重合体や、重合体に含まれる微量成分ならびに紫外線吸収剤および酸化防止剤等の他の添加剤との反応により硬化性組成物が着色することがある。特に、ポリオキシアルキレン鎖とヒドロキシ基を有する重合体と、イソシアネート基を有する化合物とをウレタン化反応させて得られた重合体を含有する組成物では、この傾向が顕著であった。当該技術分野において、硬化性組成物の硬化物の意匠性を向上させるためには、できるだけ着色の少ない重合体が要求される。
すなわち、速硬化性を維持したままで、貯蔵安定性に優れた硬化性組成物が求められていた。さらにいえば、速硬化性を維持したままで、貯蔵安定性に優れ、かつ、着色が少ない硬化性組成物が求められていた。
本発明者らは、鋭意検討の結果、ポリオキシアルキレン鎖とトリアルコキシシリル基を有する特定重合体、およびメルカプト基とアルコキシシリル基を有する化合物の特定量を含む硬化性組成物は、速硬化性と安定性に優れるとの知見を得た。
すなわち、本発明は、以下の要旨を有する。
<1>ポリオキシアルキレン鎖と下式(1)で表される基を有する重合体(P)(以下、重合体(P)という。)、およびメルカプト基と下式(2)で表される基を有する化合物(S)(以下、化合物(S)という。)を含み、かつ重合体(P)の100質量部に対して化合物(S)の0.01〜0.50質量部を含む硬化性組成物。
−Si(−X (1)、
−Si(−X(−Y3−m (2)。
ただし、式中の記号は下記の意味を示す(以下同様。)。
およびX:それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルコキシ基。
:炭素数1〜6のアルキル基。
m:1、2、または3。
<2>重合体(P)が、ポリオキシアルキレン鎖とヒドロキシ基を有する重合体(pP)(以下、重合体(pP)という。)、および下式(1)で表される基とイソシアネート基を有する化合物(U)(以下、化合物(U)という。)をウレタン化反応させて得た重合体(P1)であり、かつ該ウレタン化反応における重合体(pP)のヒドロキシ基の総数に対する化合物(U)のイソシアネート基の総数の比(イソシアネート基/ヒドロキシ基)が0.80〜1.05である上記<1>に記載の硬化性組成物。
−Si(−X (1)。
ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
:炭素数1〜6のアルコキシ基。
<3>化合物(U)が、下式(U1)で表される化合物である上記<2>に記載の硬化性組成物。
Si(−X(−Q−NCO) (U1)。
ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
:炭素数1〜20の2価有機基。
:炭素数1〜6のアルコキシ基。
<4>化合物(S)が、下式(S1)で表される化合物である上記<1>〜<3>のいずれかに記載の硬化性組成物。
Si(−X(−Y3−m(−Q−SH) (S1)。
ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
:炭素数1〜20の2価有機基。
:炭素数1〜6のアルコキシ基。
:炭素数1〜6のアルキル基。
m:1、2、または3。
<5>さらに、下式(V)で表される化合物を含む上記<1>〜<4>のいずれかに記載の硬化性組成物。
Si(−X(−Y4−n (V)。
ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
:炭素数1〜6のアルコキシ基。
:炭素数1〜6の炭化水素基。
n:1、2、3、または4。
<6>重合体(P)、化合物(S)および酸化防止剤(T)を含み、重合体(P)の100質量部に対して化合物(S)の0.01〜0.50質量部および酸化防止剤(T)の0.01〜10質量部を含む硬化性組成物。
<7>重合体(P)に、酸化防止剤(T)を添加し、混合した後で、化合物(S)を添加し、混合して得られる硬化性組成物であって、かつ、重合体(P)の100質量部に対して化合物(S)の0.01〜0.50質量部および酸化防止剤(T)の0.01〜10質量部を含む硬化性組成物。
<8>色度が100未満である、上記<6>または<7>に記載の硬化性組成物。
<9>上記<1>〜<8>のいずれかに記載の硬化性組成物を用いた接着剤またはシーリング材。
本発明によれば、引張り強度、タックフリー特性等に優れた硬化物を形成可能であり、かつ速硬化性と貯蔵安定性に優れる硬化性組成物が提供される。
本発明の硬化性組成物は、種々の用途に用いられる接着剤等として有用である。
ポリオキシアルキレン鎖とヒドロキシ基を有する重合体と、イソシアネート基を有する化合物とをウレタン化反応させて得られた重合体を用いるにもかかわらず、保存時や反応硬化時に着色をすることがなく、硬化物の意匠性にも優れる。
本明細書においては、式(1)で表される基を基(1)と、記す。他の基も同様に記す。また、数平均分子量をMnと、重量平均分子量をMwと、分子量分布をMw/Mnと、記す。
本発明における重合体(P)は、ポリオキシアルキレン鎖と下記基(1)を有する重合体である。
−Si(−X (1)。
本発明においては、1種の重合体(P)を用いてもよく、2種以上の重合体(P)を用いてもよい。
基(1)におけるXは、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、またはヘキシルオキシ基が好ましく、メトキシ基が特に好ましい。基(1)における3個のXは、同一の基であってもよく異なる基であってもよく、同一の基であるのが好ましい。
基(1)は、ポリオキシアルキレン鎖端に2価連結基(炭素数1〜20の2価有機基が好ましい。)を介して結合した基であるのが好ましい。
重合体(P)におけるポリオキシアルキレン鎖は、炭素数2〜6のアルキレンオキシドの開環重合により形成されたオキシアルキレンの重合単位からなるのが好ましく、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、およびヘキシレンオキシドからなる群から選ばれる1種以上のアルキレンオキシドの開環重合により形成されたオキシアルキレンの重合単位からなるのがより好ましく、プロピレンオキシドの開環重合により形成されたオキシアルキレンの重合単位からなるのが特に好ましい。ポリオキシアルキレン鎖が2種以上のオキシアルキレンの重合単位からなる場合、2種以上のオキシアルキレンの重合単位の並び方は、ブロック状であってもよくランダム状であってもよい。
重合体(P)のMnは、5000〜30000が好ましく、8000〜25000が特に好ましい。また、重合体(P)のMw/Mnは、3.0以下が好ましく、1.6以下がより好ましく、1.5以下が特に好ましい。
重合体(P)は、下記方法1により得た重合体(P1)、下記方法2により得た重合体(P2)、または下記方法3により得た重合体(P3)であるのが好ましく、入手容易性の観点から、重合体(P1)であるのが特に好ましい。
[方法1]ポリオキシアルキレン鎖とヒドロキシ基を有する重合体(pP)、および基(1)とイソシアネート基を有する化合物(U)をウレタン化反応させる方法。
[方法2]ポリオキシアルキレン鎖とアルケニル基を有する重合体(aP)(以下、重合体(aP)という。)、および基(1)とメルカプト基を有する化合物(M)(以下、化合物(M)という。)を付加反応させる方法。
[方法3]重合体(aP)、および式Si(−H)(−Xで表される化合物をハイドロシリレーション反応させる方法。
方法1における重合体(pP)は、複合金属シアン化物錯体(亜鉛ヘキサシアノコバルテートが好ましい。)の存在下、活性水素原子を有する化合物にアルキレンオキシドを開環重合させて得た重合体(pP1)であるのが好ましい。
複合金属シアン化物錯体は、有機配位子を有する複合金属シアン化物錯体が好ましい。
有機配位子は、エーテル系配位子またはアルコール系配位子が好ましい。
エーテル系配位子の具体例としては、エチレングリコールジメチルエーテル(グライム)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)、トリエチレングリコールジメチルエーテルが挙げられる。
アルコール系配位子の具体例としては、tert−ブチルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、iso−ペンチルアルコール、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテルが挙げられる。
活性水素原子を有する化合物は、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。活性水素原子を有する化合物は、活性水素原子を有する有機化合物が好ましく、ヒドロキシ基またはアミノ基を有する化合物がより好ましく、ヒドロキシ基の1〜4個を有する化合物が特に好ましい。
活性水素原子を有する有機化合物の具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、水素化ビスフェノールA、ネオペンチルグリコール、ポリブタジエングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、アリルアルコール、メタリルアルコール、グリセリン、トリメチロールメタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のアルコールが挙げられる。さらに、ポリオキシプロピレンモノオール、ポリオキシプロピレンジオール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシエチレンモノオール、ポリオキシエチレンジオール、およびポリオキシエチレントリオールからなる群から選ばれる少なくとも1種のMn300〜1500の重合体状のアルコールが挙げられる。
2種以上の活性水素原子を有する化合物を用いる場合には、2個のヒドロキシ基を有する重合体状のアルコールと、3個のヒドロキシ基を有する重合体状のアルコールを用いるのが好ましい。
方法1においては、重合残渣として含まれる複合金属シアン化物錯体を精製除去した後に化合物(U)とウレタン化反応させてもよく、該複合金属シアン化物錯体を精製除去することなく化合物(U)とウレタン化反応させてもよい。
複合金属シアン化物錯体は、開環重合の触媒として機能するだけでなく、ウレタン化反応の触媒としても機能すると考えられる。したがって、重合体(pP1)に重合残渣として含まれる複合金属シアン化物を精製除去することなく、重合体(pP1)と化合物(U)をウレタン化反応させた場合には、ウレタン化反応が効率的に進行する効果がある。
方法1において、ウレタン化反応における重合体(pP1)のヒドロキシ基の総数に対する化合物(U)のイソシアネート基の総数の比(イソシアネート基/ヒドロキシ基)は、0.80〜1.05が好ましく、0.85〜1.00が特に好ましい。この範囲において、硬化性組成物の速硬化性と貯蔵安定性が顕著に向上する効果がある。
その理由は必ずしも明確ではないが、この範囲においては、得られた重合体(P1)中にヒドロキシ基が残存するとしても、該ヒドロキシ基と重合体(P1)中の基(1)との架橋反応が抑制され硬化性組成物が増粘しにくいためと考えられる。また、ウレタン化反応における副反応(アロファネート化反応、イソシアヌレート化反応等。)が抑制され副反応による基(1)が生成しにくく、硬化性組成物が増粘しにくいためと考えられる。
方法1において、ウレタン化反応は、ウレタン化触媒の存在下に行ってもよい。ウレタン化触媒は、特に限定されず、有機スズ化合物(ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート等。)、ビスマス化合物等の金属触媒、有機アミン等の塩基触媒が用いられる。反応温度は、20〜200℃が好ましく、50〜150℃が特に好ましい。また、ウレタン化反応は、不活性ガス(窒素ガスが好ましい。)雰囲気下に行うのが好ましい。
方法1における化合物(U)は、特に限定されず、下記化合物(U1)が好ましい。
Si(−X(−Q−NCO) (U1)。
は、炭素数1〜20の2価炭化水素基が好ましく、炭素数1〜10のアルキレン基がより好ましく、入手容易性の観点から、トリメチレン基が特に好ましい。
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、またはヘキシルオキシ基が好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
化合物(U)の具体例としては、1−イソシアネートメチルトリメトキシシラン、2−イソシアネートエチルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートブチルトリメトキシシラン、3−イソシアネートペンチルトリメトキシシラン、1−イソシアネートメチルトリエトキシシラン、2−イソシアネートエチルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートブチルトリエトキシシラン、3−イソシアネートペンチルトリエトキシシラン、1−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、1−イソシアネートプロピルトリエトキシシランが挙げられる。
方法2または方法3における重合体(aP)は、ポリオキシアルキレン鎖とアリル基を有する重合体(alP)が好ましい。
重合体(alP)は、アルカリ金属水酸化物の存在下、重合体(pP1)をアルコラート化し、その後、アリルハライドと反応させて得た重合体であるのが好ましい。アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、または水酸化カリウムが好ましい。
つぎに、本発明における化合物(S)に関して説明する。
本発明においては、1種の化合物(S)を用いてもよく2種以上の化合物(S)を用いてもよい。
本発明における化合物(S)は、下記化合物(S1)が好ましい。
Si(−X(−Y3−m(−Q−SH) (S1)。
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、またはヘキシルオキシ基が好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
mは、2、または3が好ましい。mが2または3である場合、化合物(S1)における複数個のXは、同一であってもよく異なってもよく、同一であるのが好ましい。
化合物(S1)におけるQは、炭素数1〜20の2価炭化水素基が好ましく、炭素数1〜10のアルキレン基がより好ましく、トリメチレン基が特に好ましい。
化合物(S1)におけるYは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、またはヘキシル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
化合物(S)の具体例としては、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリn−プロポキシシラン、3−メルカプトプロピルトリイソプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメトキシジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルメトキシエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジn−プロポキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジイソプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルエチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルエチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルエチルジn−プロポキシシラン、3−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメチルエトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメチルn−プロポキシシランが挙げられる。
本発明の硬化性組成物は、メルカプト基と下記基(2)を併有する化合物(S)を含むため、速硬化性と貯蔵安定性に優れる。特に、メルカプト基のみを有する化合物を含む硬化性組成物には確認されない貯蔵安定性の向上効果を、化合物(S)を含む本発明の硬化性組成物が有することは、予想しえないことであった。
−Si(−X(−Y3−m (2)。
上記式(2)中の記号は、化合物(S1)と同義である。
本発明の硬化性組成物は、重合体(P)の100質量部に対して化合物(S)の0.01〜0.50質量部を含む。そのため、本発明の硬化性組成物は速硬化性と貯蔵安定性に優れている。
その理由は必ずしも明確ではないが、硬化性組成物中に含まれる不純物(重合体(P)に含まれる重合残渣、未反応成分等。)による重合体(P)の経時的な加水分解反応による架橋反応を化合物(S)が抑制するためと考えられる。
たとえば、本発明の硬化性組成物における重合体(P)が、上記の重合体(pP1)および化合物(U)をウレタン化反応させて得た重合体(P1)である場合には、硬化性組成物の貯蔵安定性が顕著に向上する効果がある。
その理由は必ずしも明確ではないが、化合物(S)のメルカプト基が重合体(pP1)に重合残渣として含まれうる複合金属シアン化物錯体を失活させ、重合体(P1)の経時的な加水分解反応による架橋反応が顕著に抑制されるためと考えられる。
また、ウレタン化触媒の存在下にウレタン化反応させて得た重合体(P1)においては、化合物(S)のメルカプト基が残渣として含まれうるウレタン化触媒を失活させることにより、重合体(P1)の経時的な加水分解反応による架橋反応が顕著に抑制されるためとも考えられる。
本発明の硬化性組成物は、重合体(P)の100質量部に対して化合物(S)の0.02〜0.50質量部を含むのが好ましく、0.03〜0.50質量部を含むのが特に好ましい。この範囲において、硬化性組成物に特に優れた貯蔵安定性と速硬化性が付与される。
本発明においては、重合体(P)に、化合物(S)を混合することにより、硬化性組成物を得ることができる。
この場合、重合体(P)に、酸化防止剤(T)を添加し、混合した後で、化合物(S)を添加し、混合して硬化性組成物を得ることがより好ましい。
酸化防止剤(T)は、重合体(P)の100質量部に対して、0.01〜10質量部含まれるのが好ましく、0.1〜1質量部含まれるのが特に好ましい。
この場合、化合物(S)を添加する前に、酸化防止剤(T)が添加され、充分に混合されていることが重要である。化合物(S)を添加した後、酸化防止剤(T)を添加したり、または、化合物(S)と酸化防止剤(T)を同時に添加し、混合した場合には、製造後の硬化性組成物の色度の上昇を抑える効果は得られない。
酸化防止剤(T)としては、特に限定されないがヒンダードフェノールやヒンダードアミンが好ましく、特にヒンダードフェノールが好ましい。また2種以上の酸化防止剤を含んでいてもよい。
具体的には、ペンタエリスリトール テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製、商品名IRGANOX1010)、6−メチルヘプチル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名IRGANOX1135)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名IRGANOX1076)などが挙げられる。
重合体(P)に、酸化防止剤(T)を添加し、混合した後で、化合物(S)を添加し、混合することにより、色度の低い硬化性組成物を得ることができる。また、このようにして得られた硬化性組成物は、貯蔵後も色度が低く保たれる。
得られた硬化性組成物の色度は、100未満であることが好ましい。
さらに、本発明の硬化性組成物は、下式(V)で表される化合物を含むのが好ましい。
本発明の硬化性組成物が化合物(V)を含む場合、硬化性組成物の速硬化性と貯蔵安定性が向上する効果がある。
その理由は必ずしも明確ではないが、化合物(V)中の加水分解性シリル基と、硬化性組成物中に含まれうる水分、重合体(P)中に含まれうるヒドロキシ基等とが優先的に反応することにより、重合体(P)の経時的な加水分解反応による架橋反応が抑制されるためと考えられる。
Si(−X(−Y4−n (V)。
上記式(V)において、
nは、3または4が好ましく、4が好ましい。
は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、またはヘキシルオキシ基が好ましく、メトキシ基が特に好ましい。化合物(V)における3個のXは、同一の基であってもよく異なる基であってもよく、同一の基であるのが好ましい。
は、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1〜6のアルケニル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ヘキシル基、またはビニル基が特に好ましい。
化合物(V)の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オルトケイ酸テトラメチル(テトラメトキシシランないしはメチルシリケート)、オルトケイ酸テトラエチル、オルトケイ酸テトラプロピル、オルトケイ酸テトラブチルが挙げられる。
本発明の硬化性組成物が化合物(V)を含む場合、重合体(P)の100質量部に対して、化合物(V)の0.1〜10質量部を含むのが好ましく、0.3〜8質量部を含むのが特に好ましい。
本発明の硬化性組成物は、さらに、硬化触媒、充填材、可塑剤、接着性付与剤、溶剤、脱水剤、チキソ付与剤、安定剤、および顔料からなる群から選ばれる1以上の添加剤を含んでもよい。
本発明における硬化触媒は、重合体(P)の基(1)と化合物(S)の基(2)との加水分解反応による架橋反応を触媒する化合物であれば、特に限定されない。硬化触媒の具体例としては、有機スズ化合物、スズ以外の金属を含む有機金属化合物、金属有機アルコキシド、スズ以外の金属を含む錯体、有機アミン、その他の触媒が挙げられる。
有機スズ化合物の具体例としては、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート、(n−CSn(OCOCH=CHCOOCH、(n−CSn(OCOCH=CHCOO(n−C))、(n−C17Sn(OCOCH=CHCOOCH、(n−C17Sn(OCOCH=CHCOO(n−C))、(n−C17Sn(OCOCH=CHCOO(iso−C17))等の有機スズカルボン酸塩;(n−CSn(SCHCOO)、(n−C17Sn(SCHCOO)、(n−C17Sn(SCHCHCOO)、(n−C17Sn(SCHCOOCHCHOCOCHS)、(n−CSn(SCHCOO(iso−C17))、(n−C17Sn(SCHCOO(iso−C17))、(n−C17Sn(SCHCOO(n−C17))、(n−CSnS、(C17Sn(SCHCOOC17等の硫黄原子を含む有機スズ化合物;(n−CSnO、(n−C17SnO等の有機スズオキシド化合物;有機スズオキシドとエステル(エチルシリケート、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジオクチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジオクチル等。)を反応させて得た反応生成物;(n−CSn(acac)、(n−C17Sn(acac)、(n−CSn(OC17)(acac)、(n−CSn(etac)、(n−C17Sn(etac)、(n−CSn(OC17)(etac)、ビスアセチルアセトナートスズ等の有機スズ化合物のキレート;有機スズ化合物のキレートとアルコキシシラン(テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン等。)を反応させて得た反応生成物;(n−C(CHCOO)SnOSn(OCOCH)(n−C、(n−C(CHO)SnOSn(OCH)(n−C等の−SnOSn−結合を有する有機スズ化合物;2−エチルヘキサン酸スズ、n−オクチル酸スズ,ナフテン酸スズ,ステアリン酸スズ等の2価スズカルボン酸塩が挙げられる。ただし、acacはアセチルアセトナト配位子を、etacはエチルアセトアセテート配位子を、示す(以下同様。)。
スズ以外の金属を含む有機金属化合物の具体例としては、カルボン酸カルシウム、カルボン酸ジルコニウム、カルボン酸鉄、カルボン酸バナジウム、ビスマストリス−2−エチルヘキソエートなどのカルボン酸ビスマス、カルボン酸鉛、カルボン酸チタニウム、カルボン酸ニッケルが挙げられる。
有機金属アルコキシドの具体例としては、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラメチルチタネート、テトラ(2−エチルへキシルチタネート)等のチタンアルコキシド;アルミニウムイソプロピレート、モノ−sec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレート等のアルミニウムアルコキシド;ジルコニウム−n−プロピレート、ジルコニウム−n−ブチレート等のジルコニウムアルコキシド;チタンテトラアセチルアセトナート、チタンエチルアセトアセテート、チタンオクチレングリコレート、チタンラクテート等のチタンアルコキシドが挙げられる。
スズ以外の金属を含む錯体の具体例としては、アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート等のアルミニウムキレート;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、ジルコニウムビスアセチルアセトナート、ジルコニウムアセチルアセトナートビスエチルアセトアセテート、ジルコニウムアセテート等のジルコニウムキレートが挙げられる。
有機アミンの具体例としては、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、トリエチルアミン等の脂肪族モノアミン;エチレンジアミン、ヘキサンジアミン等の脂肪族ジアミン;ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の脂肪族ポリアミン;ピペリジン、ピペラジン等の複素環式アミン類;メタフェニレンジアミン等の芳香族アミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン;エポキシ樹脂の硬化に用いられる各種変性アミンが挙げられる。
その他の化合物の具体例としては、リン酸、p−トルエンスルホン酸、フタル酸が挙げられる。
硬化触媒は、取扱性の観点からは、有機スズ化合物であるのが好ましい。速硬化性の観点からは、(n−CSn(acac)、(n−C17Sn(acac)、(n−CSn(OC17)(acac)、(n−CSn(etac)、または(n−C17Sn(etac)であるのが特に好ましい。
また、硬化触媒を適宜選択して硬化性組成物の硬化速度を制御することも可能である。たとえば、硬化触媒として活性の低い触媒を選択することにより、本発明の硬化性組成物の硬化速度を遅くすることも可能である。
活性の低い触媒の具体例としては、特定の、配位子中に硫黄原子を含む有機スズ化合物(クロンプトン社製の商品名UL−29、日東化成社製の商品名ネオスタンU−860等。)が挙げられる。
本発明の硬化性組成物は、硬化触媒の1種を含んでいてもよく、硬化触媒の2種以上を含んでいてもよい。硬化触媒の2種以上を含む場合、本発明の硬化性組成物は、硬化性に優れることから、有機スズ化合物と有機アミンを含むのが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、重合体(P)の100質量部に対して、硬化触媒の0.001〜10質量部を含むのが好ましい。この場合、硬化速度が速く、かつ硬化時の発泡が抑制され、さらに硬化物の耐久性が優れるという効果がある。
本発明における充填材の具体例としては、炭酸カルシウム、シリカ、無水ケイ酸、カーボンブラック、炭酸マグネシウム、ケイソウ土、クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、酸化第二鉄、酸化亜鉛、木炭、パルプ、木綿チップ、マイカ、くるみ殻粉、もみ殻粉が挙げられる。
充填材は、微少粉体であってもよく、微小中空体(シリカバルーン、シラスバルーン、ガラスバルーン、樹脂バルーン等。)であってもよい。本発明の硬化性組成物は、充填材の1種を含んでいてもよく、充填材の2種以上を含んでいてもよい。
炭酸カルシウムは、脂肪酸または樹脂酸により表面処理された炭酸カルシウムであるのが好ましい。炭酸カルシウムは、平均粒径1μm以下の膠質炭酸カルシウム、平均粒径1〜3μmの軽質炭酸カルシウム、または平均粒径1〜20μmの重質炭酸カルシウムであるのが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、重合体(P)の100質量部に対して、充填材の1000質量部以下を含むのが好ましく、50〜250質量部を含むのが特に好ましい。
本発明における可塑剤は、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル類;アジピン酸ジオクチル、コハク酸ビス(2−メチルノニル)、セバシン酸ジブチル、オレイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;ペンタエリスリトールエステル等のアルコールエステル類;リン酸トリオクチル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類;エポキシ化大豆油、4,5−エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシステアリン酸ベンジル等のエポキシ系可塑剤;塩素化パラフィン;2塩基酸と2価アルコールを反応させて得たポリエステル系可塑剤類;ポリオキシプロピレングリコール等のポリエーテル系可塑剤;ポリ−α−メチルスチレン、ポリスチレン等のスチレン系可塑剤;ポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリブテン、水添ポリブテン、エポキシ化ポリブタジエン等の高分子可塑剤が挙げられる。
本発明の硬化性組成物は、重合体(P)の100質量部に対して、可塑剤の1000質量部以下を含むのが好ましく、1〜100質量部を含むのが特に好ましい。
本発明における接着性付与剤の具体例としては、(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシラン、アミノ基を有するシラン、エポキシ基を有するシラン、カルボキシル基を有するシラン等の有機シランカップリング剤;イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)プロピルトリメトキシチタネート、3−メルカプトプロピルトリメトキチタネート等の有機金属カップリング剤;エポキシ樹脂が挙げられる。
(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシランの具体例としては、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシランが挙げられる。
アミノ基を有するシランの具体例としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−(N−ビニルベンジル−2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アニリノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。
エポキシ基を有するシランの具体例としては、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシランが挙げられる。
カルボキシル基含有シラン類の具体例としては、2−カルボキシエチルトリエトキシシラン、2−カルボキシエチルフェニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(N−カルボキシルメチル−2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
また、2種以上のシランカップリング剤を反応させて得た反応物を用いてもよい。該反応物としては、アミノ基を有するシランとエポキシ基を有するシランとを反応させて得た反応物、アミノ基を有するシランと(メタ)アクリロイルオキシ基を有するシランとを反応させて得た反応物、エポキシ基を有するシランとメルカプト基を有するシランとを反応させて得た反応物、異なるメルカプト基を有するシランを反応させて得た反応物が挙げられる。
エポキシ樹脂の具体例としては、ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ビスフェノールF−ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA−グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA−プロピレンオキシド付加物のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、4−グリシジルオキシ安息香酸グリシジル、フタル酸ジグリシジル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジル、ジグリシジルエステル系エポキシ樹脂、m−アミノフェノール系エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン系エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジル−o−トルイジン、トリグリシジルイソシアヌレート、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、多価アルコール(グリセリン等。)のグリシジルエーテル、ヒダントイン型エポキシ樹脂、不飽和重合体(石油樹脂等。)エポキシ樹脂が挙げられる。
本発明の硬化性組成物が前記シランカップリング剤を含む場合、重合体(P)の100質量部に対して、シランカップリング剤の0超〜30質量部を含むのが好ましい。
本発明の硬化性組成物が前記エポキシ樹脂を含む場合、重合体(P)の100質量部に対して、エポキシ樹脂の100質量部以下を含むのが好ましい。
本発明における溶剤の具体例としては、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、エステルアルコール、ケトンアルコール、エーテルアルコール、ケトンエーテル、ケトンエステル、エステルエーテルが挙げられる。
アルコールを用いた場合には、硬化性組成物の保存安定性が向上する。アルコールは、炭素数1〜10のアルキルアルコールが好ましく、メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソペンチルアルコール、またはヘキシルアルコールがより好ましく、メタノールまたはエタノールが特に好ましい。
本発明の硬化性組成物が溶剤を含む場合、重合体(P)の100質量部に対して、溶剤の500質量部以下を含むのが好ましい。
本発明における脱水剤の具体例としては、オルトぎ酸トリメチル、オルトぎ酸トリエチル、オルトぎ酸トリプロピル、オルトぎ酸トリブチル等のオルトぎ酸トリアルキル;オルト酢酸トリメチル、オルト酢酸トリエチル、オルト酢酸トリプロピル、オルト酢酸トリブチル等のオルト酢酸トリアルキルが挙げられる。
本発明の硬化性組成物が脱水剤を含む場合、重合体(P)の100質量部に対して、脱水剤の0.001〜30質量部を含むのが好ましい。
本発明におけるチキソ性付与剤の具体例としては、水添ひまし油、脂肪酸アミドが挙げられる。
本発明において、上記の酸化防止剤(T)以外の安定剤を使用してもよい。具体的には紫外線吸収剤、光安定剤が挙げられる。
安定剤の具体例としては、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、シアノアクリレート系、アクリレート系、リン系、または硫黄系の老化防止剤が挙げられる。
本発明における顔料の具体例としては、酸化鉄,酸化クロム,酸化チタン等の無機顔料;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の有機顔料が挙げられる。
本発明の硬化性組成物の製造方法は、特に限定されず、たとえば、重合体(P)の100質量部と化合物(S)の0.01〜0.50質量部とを混合する製造方法が挙げられる。
本発明の硬化性組成物が他の成分(化合物(V)、前記硬化触媒、前記充填剤、前記接着性付与剤、前記溶剤、前記チキソ性付与剤、前記安定剤(老化防止剤)、前記顔料等。)(以下、他の成分という。)を含む場合、他の成分を配合する順序は、特に限定されないが、本発明の硬化性組成物と硬化触媒以外の他の成分とを混合した後に、硬化触媒を混合するのが好ましい。
また、本発明の硬化性組成物の硬化方法は、特に限定されず、本発明の硬化性組成物と所望の他の成分とを混合密封して保存し、使用に際して空気中の湿気により硬化性組成物を硬化させる1液型硬化組成物の硬化方法、本発明の硬化性組成物と所望の他の成分とを使用に際して混合して、適宜硬化させる2液型硬化組成物の硬化方法を使用するのが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、硬化性と貯蔵安定性が高く、かつ良好な機械物性を有する硬化物を形成可能である。
本発明の硬化性組成物は、被覆・密封用の硬化組成物として、建築用シーラント、防水材、接着剤、シーリング材、コーティング剤として有用であり、特に接着剤として有用である。
本発明の硬化性組成物からなる接着剤の好ましい使用態様としては、本発明の硬化性組成物と所望の他の成分とを配合密封して保存し、使用に際しては空気中の湿気により接着剤を硬化させる1液硬化型接着剤、本発明の硬化性組成物と所望の他の成分とを使用に際して混合して硬化させる2液硬化型接着剤が挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらに限定して解釈されるものではない。
重合体(pP)のヒドロキシ基の総量に対する化合物(U)のイソシアネート基の総量の比をNCO/OHという。
分子量と分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(標品:ポリスチレン)により測定した。
水酸基価(mg・KOH/g)は、JIS K1557 に準拠して測定した。
フーリエ変換赤外分光光度計による分析は、KBr板を用いて透過法により行った。
NMR法による分析は、重アセトンおよび重クロロホルムのそれぞれを溶媒として、H−NMR(300MHz)および13C−NMR(75MHz)測定により行った。
[製造例]重合体(P)の製造例
[製造例1]重合体(P−1)の製造例
配位子がグライムである亜鉛ヘキサシアノコバルテートの存在下、ポリオキシプロピレンジオール(Mn=1000)にプロピレンオキシドを開環重合させてポリオキシアルキレンジオール(Mn=16000、水酸基価7.7)(重合体(pP−1))を得た。その後、耐圧反応器(内容積5L)に重合体(pP−1)の3000gを入れ、内温を110℃に保持しながら減圧脱水した。
つぎに、反応器内雰囲気を窒素ガスに置換し、内温を50℃に保持しながら、NCO/OHが0.97となるように、Si(−OCH(−CHCHCHNCO)(化合物(U−1)、純度95%)の86.1gを投入した。次いで、内温を80℃に8時間保持して、重合体(pP−1)と化合物(U−1)をウレタン化反応させた。フーリエ変換赤外分光光度計にて分析し、ヒドロキシ基とイソシアネート基の反応の終結を確認した。また、NCO含有量を測定したところ、非検出であった。さらに反応器内容物をNMR法およびゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより分析した結果、ウレタン結合およびポリオキシプロピレン鎖、そしてトリメトキシシリル基を有する重合体(Mn=16100、Mw/Mn=1.38)(重合体(P−1))の生成を確認した。
[製造例2]重合体(P−2)の製造例
化合物(U−1)を77.2g用い、NCO/OHが0.87となるようにしてウレタン化反応を行う以外は、製造例1と同様にして、ポリオキシプロピレン鎖と−Si(OCH基を有する重合体(Mn=16300、Mw/Mn=1.35)(重合体(P−2))を得た。
[製造例3]重合体(P−3)の製造例
配位子がtert−ブチルアルコールである亜鉛ヘキサシアノコバルテートの存在下、ポリオキシプロピレンジオール(Mn=1000)にプロピレンオキシドを開環重合させてポリオキシアルキレンジオール(Mn=10000、水酸基価11.2)(重合体(pP−3))を得た。その後、耐圧反応器(内容積5L)に重合体(pP−3)の3000gを入れ、内温を110℃に保持しながら減圧脱水した。
つぎに、反応器内雰囲気を窒素ガスに置換し、内温を50℃に保持しながら、NCO/OHが0.97となるように、化合物(U−1)の125.2gを投入した。次いで、内温を80℃に8時間保持して、重合体(pP−3)と化合物(U−1)をウレタン化反応させた。製造例1と同様に反応の終結を確認して、反応器内容物を分析した結果、ウレタン結合およびポリオキシプロピレン鎖とトリメトキシシリル基を有する重合体(Mn=10800、Mw/Mn=1.15)(重合体(P−3))の生成を確認した。
[製造例4]重合体(P−4)の製造例
化合物(U−1)を97.6g用い、NCO/OHが1.10となるようにしてウレタン化反応を行う以外は、製造例1と同様にして、ウレタン結合およびポリオキシプロピレン鎖とトリメトキシシリル基を有する重合体(Mn=16800、Mw/Mn=1.42)(重合体(P−4))を得た。
[製造例5]重合体(P−5)の製造例
化合物(U−1)を62.1g用い、NCO/OHが0.70となるようにしてウレタン化反応を行う以外は、製造例1と同様にして、ウレタン結合およびポリオキシプロピレン鎖とトリメトキシシリル基を有する重合体(Mn=16600、Mw/Mn=1.35)(重合体(P−5))を得た。
[製造例6]重合体(P−6)の製造例
配位子がグライムである亜鉛ヘキサシアノコバルテートの存在下、ポリオキシプロピレンジオール(Mn1000)にプロピレンオキシドを開環重合させてポリオキシアルキレンジオール(Mn=16000、水酸基価7.4)(重合体(pP−6))を得た。その後、耐圧反応器(内容積5L)に重合体(pP−6)の3000gを入れ、110℃で2時間減圧脱水した。
つぎに、反応器内を窒素ガスで置換し、内温を50℃に保持しながら、NCO/OHが0.97となるように、化合物(U−1)の82.8gを投入し、80℃に昇温した後、8時間撹拌して反応させた。製造例1と同様に反応の終結を確認して、反応器内容物を分析した結果、ウレタン結合およびポリオキシプロピレン鎖とトリメトキシシリル基を有する重合体(Mn=17000、Mw/Mn=1.4)(重合体(P−6))の生成を確認した。
[実施例1〜9]硬化性組成物(1)〜(9)の製造例
重合体(P)として重合体(P−1)〜重合体(P−5)を、化合物(S)としてSi(−OCH(−CHCHCHSH)(以下、化合物(S−1)という。)、またはSi(−OCH(−CH)(−CHCHCHSH)(以下、化合物(S−2)という。)を、化合物(V)としてSi(−OCH(−CH=CH)(以下、化合物(V−1)という。)を適宜用い、それぞれを下記表1に示すとおり混合して硬化性組成物(1)〜(9)を得た。
Figure 2007074736
[比較例]比較硬化性組成物(1)〜(4)の製造例
重合体(P)として重合体(P−1)または重合体(P−3)を、化合物(S)として化合物(S−1)またはドデシルメルカプタンを適宜用い、それぞれを下記表2に示すとおり混合して、比較硬化性組成物(1)〜(4)を得た。
Figure 2007074736
[評価例]硬化性組成物の物性評価例
[評価例1]硬化性組成物の増粘率の測定
硬化性組成物(1)〜(9)、および比較硬化性組成物(1)〜(4)の増粘率の測定を行った。
増粘率の測定は、B型粘度計(使用ローター:No.6、測定温度:25℃、回転数:10.5回転/分)を用いて行った。初期粘度(Pa・s)とは調製直後の硬化性組成物の粘度を、後期粘度(Pa・s)とは硬化性組成物を80℃にて1週間貯蔵した後の硬化性組成物の粘度を、増粘率とは(後期粘度−初期粘度)/初期粘度の%値を、示す。結果を表3に示す。
[評価例2]調合組成物の引張りせん断試験
硬化性組成物(1)の100質量部に、充填材として表面処理炭酸カルシウム(白石カルシウム社製 白艶華CCR)の75質量部、充填材として重質炭酸カルシウム(白石カルシウム社製 ホワイトンSB)の75質量部、可塑剤としてフタル酸ビス−2−エチルヘキシルの40質量部、チキソ性付与剤として水添ひまし油(楠本化成社製 ディスパロン6500)の3質量部を加え、遊星式撹拌器(クラボウ社製)にて撹拌混合した。つぎに、温度を25℃まで下げてから、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学社製 KBM−403)の1質量部、および化合物(V−1)の適量を適宜加え撹拌混合した。その後、硬化触媒としてジブチルスズジラウレートの1質量部を加え、撹拌混合して調合組成物(1)を得た。
硬化性組成物(1)のかわりに硬化性組成物(2)〜(9)、または比較硬化性組成物(1)〜(4)をそれぞれ用いる以外は同様にして、調合組成物(2)〜(9)、および比較調合組成物(1)〜(4)を得た。
調合組成物(1)〜(9)、および比較調合組成物(1)〜(4)のそれぞれに関して引張りせん断試験を行った。
引張りせん断試験は、JIS K6850に準拠して行った。具体的には、調合組成物を用いて、スペーサーを介して2枚の陽極酸化アルミニウム板を対向させて接着し、23℃、湿度50%にて7日硬化養生した。その後、スペーサーをはずし、50℃、湿度65%にて7日間養生した。さらに、23℃、湿度50%にて24時間以上放置した後に、テンシロン試験機(エー・アンド・デー社製、型式RTA−1T)を使用して、50%引張応力(N/mm)(以下、M50ともいう。)、引張応力(N/mm)(以下、Tmaxともいう。)、および最大応力時の伸び率(%)(以下、Eともいう。)を測定した。結果を表3に示す。
[評価例3]調合組成物の表面タック試験
調合組成物(1)〜(9)、および比較調合組成物(1)〜(4)のそれぞれに関して表面タック試験を行った。
表面タック試験は、JIS A1439に準拠して行った。具体的には、調合組成物を硬化させて得た硬化物の表面を指触した際に、該硬化物が指に付着しなくなる時間をタックフリー時間(min)として測定した。結果を表3に示す。
Figure 2007074736
以上の結果から、重合体(P)と化合物(S)の特定量を含む硬化性組成物(1)〜(9)は増粘率が低く貯蔵安定性に優れていることがわかる。さらに、前記硬化性組成物における重合体(P)として、重合体(P−1)、重合体(P−2)、または重合体(P−3)を用いた場合には、特に貯蔵安定性に優れていることがわかる。
また、前記硬化性組成物から調製された調合組成物は、タックフリー時間が短く速硬化性を有すること、ならびに50%引張応力、引張応力、および最大応力時の伸び率が高く機械強度に優れた硬化物を形成することがわかる。
[実施例10]色度が100未満の硬化性組成物の製造例
耐圧反応器に製造例1で得られた重合体(P−6)1000g、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(T)として、ペンタエリスリトール テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・スペシャリティー・ケミカルズ社製、IRGANOX1010、以下化合物(T−1)という。)5gを投入し、窒素雰囲気下で、2時間90℃で撹拌して化合物(T−1)を溶解させた。その後、化合物(S−1)0.6gを投入し、1時間撹拌し、硬化性組成物(10)を得た。
[比較例5]色度が高い硬化性組成物の比較製造例
耐圧反応器に製造例1で得られた重合体(P−1)1000g、化合物(T−1)5gおよび化合物(S−1)0.6gを同時に投入し、90℃にて3時間撹拌して、化合物(T−1)を溶解させると共に化合物(S−1)の混合を行い、比較硬化性組成物(5)を得た。
[評価例4]色度の評価
実施例10と比較例5で得られた硬化組成物(10)と比較硬化性組成物(5)の各50gをそれぞれ50mlのガラス瓶に移し80℃で4時間貯蔵した。初期と4時間貯蔵後に、色度を測定した。色度は、JIS K1557 に準拠して測定した。結果を表4に示す。
Figure 2007074736
以上の結果から、酸化防止剤(T)と化合物(S)とを同時に添加し溶解させた比較硬化性組成物(5)では、製造後の色度が高く、貯蔵後も色度が上昇する傾向にある。これに対し、酸化防止剤(T)を溶解させた後、化合物(S)を添加した硬化性組成物(10)では、製造後殆んど着色が見られず貯蔵後も色度が上昇する傾向は見られなかった。
硬化性組成物(10)が非常に意匠性に優れていることがわかる。
本発明の硬化性組成物は、機械強度に優れた硬化物を形成可能な速硬化性の貯蔵安定性に優れ、かつ意匠性にも優れた硬化性組成物である。
本発明の硬化性組成物は、シーリング材(建築用弾性シーリング材シーラント、複層ガラス用シーリング材等。)、封止剤(ガラス端部の防錆・防水用封止剤、太陽電池裏面封止剤等。)、電気絶縁材料(電線・ケーブル用絶縁被覆剤。)等の分野に用いられる接着剤として有用である。また、本発明の硬化性組成物は、粘着剤、塗料材料、フィルム材料、ガスケット材料、注型材料としても使用できる。

なお、2005年12月26日に出願された日本特許出願2005−372292号の明細書、特許請求の範囲、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (9)

  1. ポリオキシアルキレン鎖と下式(1)で表される基を有する重合体(P)、およびメルカプト基と下式(2)で表される基を有する化合物(S)を含み、かつ重合体(P)の100質量部に対して化合物(S)の0.01〜0.50質量部を含む硬化性組成物。
    −Si(−X (1)。
    −Si(−X(−Y3−m (2)。
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    およびX:それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルコキシ基。
    :炭素数1〜6のアルキル基。
    m:1、2、または3。
  2. 重合体(P)が、ポリオキシアルキレン鎖とヒドロキシ基を有する重合体(pP)、および下式(1)で表される基とイソシアネート基を有する化合物(U)をウレタン化反応させて得た重合体(P1)であり、かつ該ウレタン化反応における重合体(pP)のヒドロキシ基の総数に対する化合物(U)のイソシアネート基の総数の比(イソシアネート基/ヒドロキシ基)が0.80〜1.05である請求項1に記載の硬化性組成物。
    −Si(−X (1)。
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    :炭素数1〜6のアルコキシ基。
  3. 化合物(U)が、下式(U1)で表される化合物である請求項2に記載の硬化性組成物。
    Si(−X(−Q−NCO) (U1)。
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    :炭素数1〜6のアルコキシ基。
    :炭素数1〜20の2価有機基。
  4. 化合物(S)が、下式(S1)で表される化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性組成物。
    Si(−X(−Y3−m(−Q−SH) (S1)。
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    :炭素数1〜6のアルコキシ基。
    :炭素数1〜6のアルキル基。
    m:1、2、または3。
    :炭素数1〜20の2価有機基。
  5. さらに、下式(V)で表される化合物を含む請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性組成物。
    Si(−X(−Y4−n (V)。
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    :炭素数1〜6のアルコキシ基。
    :炭素数1〜6の炭化水素基。
    n:1、2、3、または4。
  6. ポリオキシアルキレン鎖と下式(1)で表される基を有する重合体(P)、メルカプト基と下式(2)で表される基を有する化合物(S)および酸化防止剤(T)を含み、重合体(P)の100質量部に対して化合物(S)の0.01〜0.50質量部および酸化防止剤(T)の0.01〜10質量部を含む硬化性組成物。
    −Si(−X (1)。
    −Si(−X(−Y3−m (2)。
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    およびX:それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルコキシ基。
    :炭素数1〜6のアルキル基。
    m:1、2、または3。
  7. ポリオキシアルキレン鎖と下式(1)で表される基を有する重合体(P)に、酸化防止剤(T)を添加し、混合した後で、メルカプト基と下式(2)で表される基を有する化合物(S)を添加し、混合して得られる硬化性組成物であって、かつ、重合体(P)の100質量部に対して化合物(S)の0.01〜0.50質量部および酸化防止剤(T)の0.01〜10質量部を含む硬化性組成物。
    −Si(−X (1)。
    −Si(−X(−Y3−m (2)。
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    およびX:それぞれ独立に、炭素数1〜6のアルコキシ基。
    :炭素数1〜6のアルキル基。
    m:1、2、または3。
  8. 色度が100未満である、請求項6または7に記載の硬化性組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の硬化性組成物を用いた接着剤またはシーリング材。
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