JPWO2007066803A1 - 安全スイッチ - Google Patents

安全スイッチ Download PDF

Info

Publication number
JPWO2007066803A1
JPWO2007066803A1 JP2007549206A JP2007549206A JPWO2007066803A1 JP WO2007066803 A1 JPWO2007066803 A1 JP WO2007066803A1 JP 2007549206 A JP2007549206 A JP 2007549206A JP 2007549206 A JP2007549206 A JP 2007549206A JP WO2007066803 A1 JPWO2007066803 A1 JP WO2007066803A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
safety
push button
lock
unit
switch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007549206A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5024953B2 (ja
Inventor
哲史 尾畑
哲史 尾畑
雅寛 石▲崎▼
雅寛 石▲崎▼
武夫 安井
武夫 安井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idec Corp
Original Assignee
Idec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idec Corp filed Critical Idec Corp
Priority to JP2007549206A priority Critical patent/JP5024953B2/ja
Publication of JPWO2007066803A1 publication Critical patent/JPWO2007066803A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5024953B2 publication Critical patent/JP5024953B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H3/00Mechanisms for operating contacts
    • H01H3/02Operating parts, i.e. for operating driving mechanism by a mechanical force external to the switch
    • H01H3/20Operating parts, i.e. for operating driving mechanism by a mechanical force external to the switch wherein an auxiliary movement thereof, or of an attachment thereto, is necessary before the main movement is possible or effective, e.g. for unlatching, for coupling
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
    • E05BLOCKS; ACCESSORIES THEREFOR; HANDCUFFS
    • E05B47/00Operating or controlling locks or other fastening devices by electric or magnetic means
    • E05B47/0001Operating or controlling locks or other fastening devices by electric or magnetic means with electric actuators; Constructional features thereof
    • E05B47/0002Operating or controlling locks or other fastening devices by electric or magnetic means with electric actuators; Constructional features thereof with electromagnets
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
    • E05BLOCKS; ACCESSORIES THEREFOR; HANDCUFFS
    • E05B47/00Operating or controlling locks or other fastening devices by electric or magnetic means
    • E05B47/06Controlling mechanically-operated bolts by electro-magnetically-operated detents
    • E05B47/0603Controlling mechanically-operated bolts by electro-magnetically-operated detents the detent moving rectilinearly
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16PSAFETY DEVICES IN GENERAL; SAFETY DEVICES FOR PRESSES
    • F16P3/00Safety devices acting in conjunction with the control or operation of a machine; Control arrangements requiring the simultaneous use of two or more parts of the body
    • F16P3/08Safety devices acting in conjunction with the control or operation of a machine; Control arrangements requiring the simultaneous use of two or more parts of the body in connection with the locking of doors, covers, guards, or like members giving access to moving machine parts
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H27/00Switches operated by a removable member, e.g. key, plug or plate; Switches operated by setting members according to a single predetermined combination out of several possible settings
    • H01H27/002Switches operated by a removable member, e.g. key, plug or plate; Switches operated by setting members according to a single predetermined combination out of several possible settings wherein one single insertion movement of a key comprises an unlocking stroke and a switch actuating stroke, e.g. security switch for safety guards
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
    • E05BLOCKS; ACCESSORIES THEREFOR; HANDCUFFS
    • E05B47/00Operating or controlling locks or other fastening devices by electric or magnetic means
    • E05B47/0001Operating or controlling locks or other fastening devices by electric or magnetic means with electric actuators; Constructional features thereof
    • E05B47/0002Operating or controlling locks or other fastening devices by electric or magnetic means with electric actuators; Constructional features thereof with electromagnets
    • E05B47/0003Operating or controlling locks or other fastening devices by electric or magnetic means with electric actuators; Constructional features thereof with electromagnets having a movable core
    • E05B47/0004Operating or controlling locks or other fastening devices by electric or magnetic means with electric actuators; Constructional features thereof with electromagnets having a movable core said core being linearly movable
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E05LOCKS; KEYS; WINDOW OR DOOR FITTINGS; SAFES
    • E05BLOCKS; ACCESSORIES THEREFOR; HANDCUFFS
    • E05B63/00Locks or fastenings with special structural characteristics
    • E05B63/0065Operating modes; Transformable to different operating modes
    • E05B63/0069Override systems, e.g. allowing opening from inside without the key, even when locked from outside

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Security & Cryptography (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Switch Cases, Indication, And Locking (AREA)
  • Auxiliary Devices For Machine Tools (AREA)
  • Push-Button Switches (AREA)

Abstract

ロック解除手段を元の状態に復帰させたときに、危険領域にいる作業者の安全が確保される安全スイッチを提供する。機械等の設置された危険領域の出入口に設けられ、出入口を扉で閉じてロックすると機械等の動作を許可し、そうでなければ機械等の動作を許可しない安全スイッチであって、ロック実行部、危険領域側からの手動操作によりロックを解除するロック解除部を含むロック実行解除部と、安全領域からロック実行解除部に対して操作を行う安全側操作部とを備える。ロック実行部は偏心カム13、操作ロッド20、ロック実行部本体を含んで構成され、ロック実行部本体はソレノイド50、移動体51、付勢手段52,54を含んで構成され、ロック解除部はロック解除用押しボタン22、作動軸21、第1カム26、受動体31を含んで構成され、安全側操作部は復帰用押しボタン23、作動軸21を含んで構成される。

Description

本発明は、例えば産業機械が設置される部屋の出入口などの壁面に装着され、その出入口の扉が開かれたときには、産業機械等への電源供給を停止する安全スイッチに関する。
産業機械が設置された部屋や工場あるいは産業機械自体の危険領域では、作業者が機械に巻き込まれて負傷するといったトラブルの発生を防止することを目的として、部屋や危険領域の出入口の扉が完全に閉まっていないときには、機械の駆動をロックするシステムを設けることが要求されており、このような要求に応じるために安全スイッチ(特開平6−76675号公報参照)が提案されている。この安全スイッチは、スイッチ本体が部屋の出入口周辺の壁面に装着され、その出入口の扉を閉じたときに扉に固着された専用のアクチュエータがスイッチ本体の挿入口から挿入されると、スイッチ本体内の駆動カムが回転し、その駆動カムの回転に応じて操作ロッドが移動して接点の接続状態が切り替わる構造のスイッチであって、このような接点の切り替わり動作で回路接続が主回路(産業機械への電源供給回路)側へと切り替わって部屋内の機械が運転可能な状態となるとともに、ロック機構がアクチュエータに対して自動的にロックする、つまり扉を開けられないように機械的にロックするようになっている。一方、産業機械への電源供給を遮断するように操作されたときに、その作動オフ信号により、ソレノイドが励磁してロック機構によるロックを解除し、扉を開放可能状態にする構成になっている。
ところで、このようなロック機構付きの安全スイッチでは、停電時・メンテナンス時等において、ソレノイドを動作させずに手動でロックを解除することが必要となる場合があり、その解除方式として、従来、スイッチ側面に設けたねじを外してロックを解除する方法や、手動ロック解除キーを操作してロックを解除する方法が採られているが、これらの方式は、いずれも部屋(機械室等)外部からの手動操作を対象としたものであるため、作業者が何らかの理由により部屋内部に閉じ込められた時には、ロックを解除する手段がなく、自力では脱出できないという問題がある。
そこで、かかる問題を解決するため本出願人は、アクチュエータのロック機構(例えばロックレバー等)を手動操作により解除することが可能なロック解除手段、例えば解除用のピン(小ねじ)とこれに変位を与えるための解除レバーをスイッチ本体に設けるとともに、その手動ロック解除手段を、スイッチ本体の取付面(背面)側から操作できるように構成した安全スイッチを提案している(特開平10−302580号公報参照)。
特開平6−76675号公報 特開平10−302580号公報
上記特許文献2では、産業機械等が設置された部屋の内部側からの手動操作によりアクチュエータのロック機構を解除することが可能となり、作業者が機械室等の部屋の内部に入っているときに、扉が閉じて作業者が部屋内に閉じ込められても自力で脱出することが可能となる。しかしながら、手動ロック解除手段を元の状態にする、所謂リセットするためには手動ロック解除手段をロック解除時とは逆方向に手動操作をしてリセットを行なう必要がある。例えば、手動ロック解除手段が押ボタンの場合には、ロックを解除するために押ボタンを押し、リセットするためには、押ボタンを引っ張って元の状態に復帰させる必要がある。換言すれば、リセットするためには、取付面側、即ち危険領域側から操作することが必要である。よって、リセットするために危険領域に入るときは十分に注意するよう作業者に教示したり、リセットするために危険領域に入るときは機械が絶対に動かないような構成にしたり、機械とロック解除手段との間の距離を十分に確保したりなどの安全対策を講じる必要がある。
本発明は、上記の実情を鑑みて考え出されたものであり、その目的は、ロック解除手段を元の状態に復帰させたときに、危険領域にいる作業者の安全が確保される安全スイッチを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、機械等の設置された危険領域の出入口に設けられ、出入口を扉で閉じてロックすると機械等の動作を許可し、そうでなければ機械等の動作を許可しない安全スイッチであって、前記ロックを行うロック実行部、危険領域側からの手動操作によって前記ロックを解除するロック解除部を含むロック実行解除部と、危険領域外の安全領域から前記ロック実行解除部に対して操作を行う安全側操作部と、を備えたことを特徴とする。
上記構成により、作業者は危険領域側からロック解除部の手動操作によってロックを解除して危険領域から安全領域へ出ることができ、その後は安全領域側からロック実行解除部を操作することができるので、安全性がより確保できる。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の安全スイッチであって、前記安全側操作部による前記操作は、前記ロック実行部がロックすることを禁止しつつ、前記ロック解除部を操作することを特徴とする。
上記構成により、安全領域側から安全側操作部によってロック解除部が操作されただけでは、ロックして機械等が動作することはないので、作業者が危険領域に存在していても安全性が確保される。
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の安全スイッチであって、前記ロック解除部を操作するとは、ロック解除部を元の状態に戻すことであることを特徴とする。
上記構成により、ロック実行部がロックすることを禁止しつつ、安全領域側から安全側操作部によってロック解除部を元の状態に戻すことができる。
請求項4記載の発明は、請求項1に記載の安全スイッチであって、前記安全側操作部が前記ロック実行解除部を操作するまでは、ロック解除部を元の状態に手動で戻すことができない手段を備えたことを特徴とする。
上記構成により、危険領域にいる作業者はロック解除部を元の状態に戻せないので機械等が作動しないままであり、安全性が確保される。
請求項5記載の発明は、請求項1に記載の安全スイッチであって、前記安全側操作部が、該安全側操作部を操作することにより前記安全領域からその有無を視認し得る視覚的変化を生じることを特徴とする。
本発明において、「安全領域からその有無を視認し得る視覚的変化」とは、安全側操作部を操作することにより、安全側操作部を構成する部材に生じる構造上の変化、例えば、押しボタンの押し込みによる水平移動(実施の形態1ないし実施の形態2)、押しボタンの引き起こしおよび押し込みによる体勢変化および水平移動(実施の形態5)、レバーの回動および押し込みによる角度位置の変化および水平移動(実施の形態6)、係止部材のスライドおよび押しボタンの押し込みによる水平移動(実施の形態7)等をいずれも含むものとする。
上記構成により、安全側操作部による操作がなされたか否かが安全領域から一目瞭然となっており、したがって、安全側操作部を操作することによりロック解除部が元の状態に戻ったか否かが、危険領域に入らなくても安全領域から容易に確認することができる。このため、さらに安全性が確保される。
請求項6記載の発明は、請求項1に記載の安全スイッチであって、前記安全側操作部の誤操作を防止するための誤操作防止機構を備えることを特徴とする。
上記構成により、例えば危険領域に作業者がいる状態で、安全領域において他の作業者の体の一部が当たったりして安全側操作部が誤操作される事態が防止され、さらに安全性が確保される。
本発明に係る安全スイッチによれば、作業者は危険領域側からロック解除部の手動操作によってロックを解除して危険領域から安全領域へ出ることができ、その後は安全領域側からロック実行解除部を操作することができるので、安全性がより確保できる。
以下、本発明に係る安全スイッチを実施の形態に基づいて詳述する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態に係る安全スイッチは、例えば図1に示すようなシステムに適用される。産業用ロボットや工作機械等の機械1は、安全柵2で囲まれている。なお、安全柵2の内側領域を危険領域S1と称し、安全柵2の外側領域を安全領域S2と称する。
安全柵2には出入口3が設けられ、出入口3を通ってオペレータや搬送物が外部と機械1との間を出入りできる。また、安全柵2には出入口3を閉じるための扉4が設けられている。扉4は方向Zに移動できる。安全柵2の端部2a付近には安全スイッチ5が設けられ、扉4の端部4a付近にはアクチュエータ6が設けられている。また、安全柵2の安全領域側表面には操作盤7が設けられている。この操作盤7には、安全スイッチ5に内蔵されたソレノイド50(図2に参照)を励磁するための操作ボタン8が備えられている。
図2は安全スイッチの内部構造を示す断面図、図3は安全スイッチの一部を拡大した斜視図、図4は安全スイッチの一部断面図、図5は安全スイッチの動作を説明するための図である。なお、図5(1)はアクチュエータがロックされている状態を示し、図5(2)はアクチュエータのロック状態が解除された状態を示している。
安全スイッチ5は、操作ヘッド10とスイッチ本体11とを含んで構成される。操作ヘッド10は外部からアクチュエータ6が差し込まれることによって、外部からの操作力を受け、この操作力をスイッチ本体11へ伝える機能を有する。スイッチ本体11は操作ヘッド10から伝えられた操作力を受け、この操作力に基づいてオン/オフする機能と、操作ヘッド10の動作を固定(ロック)する機能とを有する。
まず、操作ヘッド10の構成について説明する。操作ヘッド10は筐体12と偏心カム13とを含んで構成される。筐体12は内部に偏心カム13を収納する箱状であり、上面及び前面にそれぞれに挿入孔14、挿入孔15が設けられている。上面の挿入孔14は図1などに示すように、外部からのアクチュエータ6が差し込まれるためのものである。また、前面にもアクチュエータ6が差し込むことができるように、挿入孔15が設けられている。また、アクチュエータ6のその他の方向からの差し込みに対応できるようにするため、操作ヘッド10をスイッチ本体11に対して、方向Y1,Y2を中心に回転できる構成にしてもよい。
偏心カム13は筐体12の内部において、挿入孔14のある上面と挿入孔15のある前面との法線方向の中心軸16を中心に回動可能に保持されている。偏心カム13の外周の表面には、凹部17、凹部18、凹部19が設けられている。凹部17は挿入孔15から挿入されたアクチュエータ6の先端部を引っかけるために設けられている。凹部18は挿入孔14から挿入されたアクチュエータ6の先端部を引っかけるために設けられている。凹部19は後述のロッド20が差し込まれて操作ヘッド10の偏心カム13の回動動作をロックするために設けられている。
次にスイッチ本体11の構成について説明する。スイッチ本体11は、筐体100、操作ロッド20、作動軸21、ロック解除用押しボタン22、ロック解除用押しボタン22を元の状態に復帰させる復帰用押しボタン23、スイッチSW1、スイッチSW2、スイッチSW3、スイッチSW4等を含んで構成されている。
筐体100は、内部に操作ロッド20、作動軸21、スイッチSW1、スイッチSW2、スイッチSW3、スイッチSW4等を収納する箱状である。筐体100の上面には操作ロッド20の先端が突出するための開口部24が設けられている。この筐体100の上面と操作ヘッド10の下面とが対向するように、操作ヘッド10がスイッチ本体11に取り付けられる。
筐体100の底面(図2の左側面)は、安全柵2の表面2bに取り付けられている。この安全柵2には貫通孔25が形成されており、この貫通孔25を作動軸21が貫通し、その端部にロック解除用押しボタン22が形成されており、このロック解除用押しボタン22は安全柵2の裏面側2cに露出した状態で設けられている。即ち、ロック解除用押しボタン22は危険領域S1側から手動操作可能に構成されている。一方、筐体100の前面には、ロック解除用押しボタン22が押し込まれた後に、元の状態に復帰させるための復帰用押しボタン23が露出した状態で設けられている。即ち、復帰用押しボタン23は安全領域S2側から手動操作可能に構成されている。ロック解除用押しボタン22及び復帰用押しボタン23は、筐体100の方向Y1に関して同一位置に配置されている。ロック解除用押しボタン22と復帰用押しボタン23とは、筐体100内部を方向X1に延びる共通の作動軸21の両端部に一体的に形成されている。この作動軸21のY2方向側の面(図2の下面)には、アクチュエータ6の引き抜きを許容し得る位置まで操作ロッド20を移動させる操作ロッド駆動用第1カム26が形成されている。この操作ロッド駆動用第1カム26は、基準表面27に対して突出した台形状のカム面28を有する。このカム面28は、後述する受動面30に接触して押圧力を作用させる働きをなす。
前記操作ロッド20は細長い棒状であり、方向Y1、方向Y2に移動可能に筐体100内に保持されている。この操作ロッド20は、ロッド本体部20Aと接点操作カム部20Bとからなる。接点操作カム部20Bの上部には、カム面28に接する受動面30を有する受動体31が形成されている。受動面30は、図3に明らかに示すように、第1平坦面30Aと傾斜面30Bと第2平坦面30Cで構成されている。
また、操作ロッド20の接点操作カム部20Bには、その一方の側面に基準表面A1に対して凹凸する台形状凸部40、台形状凸部41が設けられ、その他方の側面に台形状凸部42が設けられている。台形状凸部40、台形状凸部41はそれぞれ基準表面A1に対して外側に突出した台形状である。つまり、台形状凸部40における操作ロッド20の側面は、基準表面A1から台形状凸部40の傾斜部に沿って突出して台形状凸部40の頂部に達し、この頂部から傾斜部に沿って基準表面A1に達する。また、同様に台形状凸部41における操作ロッド20の側面は、基準表面A1から台形状凸部41の傾斜部に沿って突出して台形状凸部41の頂部に達し、この頂部から傾斜部に沿って基準表面A1に達する。また、台形状凸部42における操作ロッド20の側面は、基準表面A2から台形状凸部42の傾斜部に沿って台形状凸部42の頂部に達し、この頂部から傾斜部に沿って基準表面A2に達する。
接点操作カム部20Bの側面の近傍には、スイッチSW1、スイッチSW2、スイッチSW3、スイッチSW4が配置されている。スイッチSW1、スイッチSW2、スイッチSW3、スイッチSW4は、それぞれ進退部eを備えている。この進退部eは、方向Y1、方向Y2と交わる方向の方向X1、方向X2(ここでは方向Y1、方向Y2と方向X1、方向X2とは互いに直角方向)に進退し、進退部eの先端は操作ロッド20の側面に対向する。
接点操作カム部20Bの下端部には、ソレノイド50の励磁により方向Y2に移動可能な移動体51が装着されている。移動体51の内部には付勢手段52を収納する収納空間が形成されている。この移動体51の上面に形成されている挿通孔51Aを、操作ロッド20の下端部が挿通している。そして、操作ロッド20の下端部に抜止め部53が形成されている。この抜止め部53は付勢手段52によって方向Y1に付勢されている。また、移動体51のフランジ部51Bと、ソレノイド50が回巻される中空状のボビン55との間には、付勢手段54が介在されている。これにより、移動体51は方向Y1に付勢されている。なお、付勢手段52,54は、付勢力を有すればよく、図示のようなコイルバネの他、板バネなどでもよい。
実施の形態1では、扉4のアクチュエータ6をロックするロック実行部は、偏心カム13、操作ロッド20及びロック実行部本体を含んで構成される。ロック実行部本体は、ソレノイド50、移動体51及び付勢手段52,54を含んで構成される。危険領域側からの手動操作によってロックを解除するロック解除部は、ロック解除用押しボタン22、作動軸21、操作ロッド駆動用第1カム26及び受動体31を含んで構成される。ロック実行解除部は、ロック実行部及びロック解除部を含んで構成される。危険領域外の安全領域からロック実行解除部に対して操作を行う安全側操作部は、復帰用押しボタン23及び作動軸21を含んで構成される。
次いで、図5を参照して、上記構成の安全スイッチの動作について説明する。まず、扉4が開いており、アクチュエータ6が安全スイッチの操作ヘッド12に差し込まれていない状態では、ロッド20は偏心カム13に押されて、方向Y2へ後退している。この状態では、スイッチSW1の進退部eは操作ロッド20の表面に押されておらず前進し、スイッチSW1はオンの状態である。スイッチSW1がオンであることは操作ヘッドの偏心カム13の回動動作がロックされていないことを示す。スイッチSW2の進退部eは操作ロッド20の台形状凸部40の頂部に押されて後退し、スイッチSW2はオフの状態である。スイッチSW3の進退部eは操作ロッド20の表面に押されておらず前進し、スイッチSW3はオンの状態である。スイッチSW3がオンであることは扉4が開いていることを示す。スイッチSW4の進退部eは操作ロッド20の台形状凸部42の頂部に押されて後退し、スイッチSW4はオフの状態である。
コントローラ(図示せず)はスイッチSW1のオン、スイッチSW2のオフ、スイッチSW3のオン、スイッチSW4のオフを受け、機械1の動作を許可しない。
次に、扉4を閉じると、操作ヘッド10の挿入孔14にアクチュエータ6が差し込まれる。アクチュエータ6の先端は凹部18に係合し、アクチュエータ6が操作ヘッド10内のさらに奥へ差し込まれることにより、偏心カム13は中心軸を中心に回動する。この偏心カム13の回動に伴い、付勢手段52,54によって方向Y1へ付勢力が与えられている操作ロッド20は上端部が偏心カム13の外縁に接して動く。そして、アクチュエータ6が完全に操作ヘッド10内に差し込まれ、偏心カム13の凹部19が操作ロッド20の一端部に対向するところに位置する。操作ロッド20は付勢手段52,54の付勢力によって方向Y1へ移動する。この操作ロッド20の移動により、スイッチSW1の進退部eは操作ロッド20の基準表面A1から台形状凸部40の傾斜部に沿って押されて後退し、進退部eが頂部に達したとき、スイッチSW1はオフになる。同様に、スイッチSW3の進退部eはロッド20の基準表面A2から台形状凸部42の傾斜部に沿って押されて後退し、進退部eが頂部に達したとき、スイッチSW3はオフになる。一方、スイッチSW2の進退部eは、操作ロッド20の台形状凸部40の頂部から傾斜部に沿って前進し、進退部eが基準表面A1に対向する位置に達したとき、スイッチSW2はオンになる。同様に、スイッチSW4の進退部eは、操作ロッド20の台形状凸部42の頂部から傾斜部に沿って前進し、進退部eが基準表面A2に対向する位置に達したとき、スイッチSW4はオンになる。スイッチSW2がオンであることは操作ヘッド10の偏心カム13の回動動作がロックされていることを示し、スイッチSW4がオンであることは扉4が閉じていることを示す。このよう状態が図5(1)に示されている。
コントローラ(図示せず)はスイッチSW1のオフ、スイッチSW2のオン、スイッチSW3のオフ、スイッチSW4のオンを受けると、機械1の動作を許す。
次いで、このようなロック状態でロック解除のためにロック解除用押しボタン22を押し込むと、図5(2)に示すように、作動軸21の第1カム26が受動体31の受動面30に当接した状態で押し込まれる。これにより、操作ロッド20はY2方向に移動する。そして、第1カム26が第2平坦面30cに達すると、操作ロッド20のY2方向の移動により、スイッチSW1はオン,スイッチSW2はオフとなり、スイッチSW3はオフを維持し、スイッチSW4はオンを維持している。従って、ロック状態が解除され、且つ扉4が閉じられている状態であるので、機械1が動作不許可状態となっている。
次いで、ロック解除用押しボタン22を元の状態に復帰させるために、安全領域S2側から復帰用押しボタン23を押し込む。これにより、ロック解除用押しボタン22は危険領域S1側に露出した元の状態に戻る。なお、このとき、操作ロッド20が付勢手段52,54の付勢力によりY1方向に移動し、アクチュエータ6がロックされた状態と同様のスイッチSW1,SW3がオフ、スイッチSW2,SW4はオンとなり、機械1が動作許可状態となる。しかしなから、安全領域S2側から操作を行っているので、機械1が作動しても安全性が確保される。このようにして、安全性を確保しつつ、ロック解除用押しボタン22を元の状態に戻すことが可能となる。なお、上記の例では、ロック解除用押しボタン22及び復帰用押しボタン23の作動軸として共通の作動軸21を使用したけれども、ロック解除用押しボタン22及び復帰用押しボタン23それぞれに作動軸を設けるようにしてもよい。但し、本実施の形態のように1つの作動軸21を用いる構成であれば、ロック解除用押しボタン22及び復帰用押しボタン23それぞれに作動軸を設ける構成に比べて、部品点数の低減が図れる。
以上のように、作業者は危険領域側からロック解除用押しボタン22(ロック解除部)の手動操作によってロックを解除して危険領域から安全領域へ出ることができ、その後は安全領域側から復帰用押しボタン23(安全側操作部)によってロック実行解除部を操作することができるので、安全性がより確保できる。
また、上記構成の安全スイッチ5においては、安全側操作部が、該安全側操作部を操作することにより前記安全領域S2からその有無を視認し得る視覚的変化を生じるものとなっている。即ち、前記したように、復帰用押しボタン23は安全領域S2側から押し込むようにして操作されるので、この操作にともなう構造上の変化、即ち復帰用押しボタン23の押し込みによる水平移動が、前記安全領域S2からその有無を視認し得るようになっている。これにより、復帰用押しボタン23の押し込み(安全側操作部による操作)がなされたか否かが安全領域S2から一目瞭然となっており、したがって、復帰用押しボタン23を押し込むことによりロック解除用押しボタン22(ロック解除部)が元の状態に戻ったか否かが、危険領域S1に入らなくても安全領域S2から容易に確認することができる。このため、さらに安全性が確保される。
(実施の形態2)
上記実施の形態1では、安全領域S2側からの手動操作により、ロック解除用押しボタン22を元の状態に復帰させる復帰用押しボタン23を備え、この復帰用押しボタン23を押すことにより、ロック解除用押しボタン22は元の状態に復帰するとともに、ロック状態に戻るように構成されていた。しかしながら、ロック解除用押しボタン22を操作した作業者が危険領域S1内にまだいるのに、他の作業者が復帰用押しボタン23を押した場合に、ロック状態に戻り機械1が作動する場合がある。そこで、本実施の形態2では、ロック解除用押しボタン22を元の状態に復帰させるに際して、予め他の部材でロック解除状態を維持させておく(つまりロックすることを禁止する)ように構成したことを特徴とするものである。
図6は実施の形態2に係る安全スイッチの内部構造を示す断面図、図7は安全スイッチの一部を拡大した斜視図である。本実施の形態では、ロック解除用押しボタン22に連動する第1作動軸60と、復帰用押しボタン23に連動する第2作動軸61とを備えている。ロック解除用押しボタン22は安全柵2の裏面に露出している。このロック解除用押しボタン22は、押し込まれた状態では、筐体100の裏面に突出形成されている挿入口部63内に収納されるようになっている。また、第1作動軸60はその先端部下面が傾斜状カム面28A1となっている(図7参照)。なお、この第1作動軸60においては、第1作動軸60自体が操作ロッド駆動用第1カムを構成しており、傾斜状カム面28A1と、傾斜状カム面28A1に連なる平坦面28A2(図7参照)とをカム面として構成されている。
一方、復帰用押しボタン23は筐体100の前面に露出している。第1作動軸60と第2作動軸61とは同一高さ位置にあって、それぞれの先端部が対向して配置されている。そして、第2作動軸61の先端部下面は、第1作動軸60の先端部下面と同様に傾斜状カム面28B1となっている(図7参照)。なお、この第2作動軸61においては、第2作動軸61自体が操作ロッド駆動用第2カムを構成しており、傾斜状カム面28B1と、傾斜状カム面28B1に連なる平坦面28B2(図7参照)とをカム面として構成されている。
また、作動軸60,61の傾斜状カム面28A1,28B1に対応して、操作ロッド20の受動体31の両側面には、第1平坦面30Aと傾斜面30Bとがそれぞれ形成されていると共に、傾斜面30B、30B間に第2平坦面30Cが形成されている(図7参照)。
実施の形態2では、ロック解除部はロック解除用押しボタン22、第1作動軸60及び受動体31を含んで構成される。安全側操作部は復帰用押しボタン23及び第2作動軸61を含んで構成される。なお、ロック実行部は実施の形態1と同様である。
次いで、上記構成の安全スイッチの動作について説明する。なお、以下の説明では、主としてロック解除及び復帰の各動作について説明する。
先ず、図6(1)に示すように、アクチュエータ6がロックされた状態においては、スイッチSW1,SW3がオフ、スイッチSW2,SW4はオンであり、従って、ロック状態で、且つ扉4が閉じられている状態であるので、機械1が動作許可状態となっている。
このようなロック状態でロック解除のためにロック解除用押しボタン22を押し込むと、図6(2)に示すように、第1作動軸60の傾斜状カム面28A1が受動体31の傾斜面30Bに当接した状態で押し込まれる。これにより、操作ロッド20はY2方向に移動する。そして、ロック解除用押しボタン22を挿入口部63内に収納された図6(2)に示す状態では、操作ロッド20のY2方向の移動により、スイッチSW1はオン、スイッチSW2はオフとなり、スイッチSW3はオフを維持し、スイッチSW4はオンを維持している。従って、ロック状態が解除され、且つ扉4が閉じられている状態であるので、機械1が動作不許可状態となっている。
次いで、ロック解除手段を元の状態に復帰させるために、安全領域S2側から復帰用押しボタン23を押し込む。なお、図6(2)に示すロック解除状態では、ロック解除用押しボタン22は挿入口部63に収納された状態となっており、ロック解除用押しボタン22を引き抜くことができないようになっている。これによって、危険領域S1内にいる作業者がロック解除用押しボタン22を引き抜いて図6(1)の状態に戻り、機械1が動作するということはない。
復帰用押しボタン23を押し込むと、第2作動軸61の平坦面28B2が受動体31の平坦面30cに当接した状態で押し込まれる。そして、第2作動軸61の先端部によって第1作動軸60の先端部が押され、第1作動軸60がX2方向に移動し、ロック解除用押しボタン22が、図6(3)に示すように挿入口部63から引き抜かれる。このとき、第2作動軸61の平坦面28B2が受動体31の平坦面30cに当接した状態で押し込まれて、第1作動軸60をX2方向に移動させるので、受動体31の第2平坦面30Cに接する面が、第1作動軸60の平坦面28A2から第2作動軸61の平坦面28B2に引き継がれるだけであるので操作ロッド20の移動はない。即ち、ロック解除用押しボタン22が復帰した図6(3)に示す状態における操作ロッド20の高さ位置は、ロック解除状態を示す図6(2)に示す状態と同じ高さ位置を維持したままである。従って、機械1が動作不許可状態となっている。この結果、復帰用押しボタン23を押し込んでロック解除用押しボタン22を元の状態に復帰させても、ロック解除状態を維持させておく(つまり、ロックすることを禁止する)ことにより、危険領域内に人が存在していても、機械1の作動がなく安全性が確保される。その後、危険領域内に人がいないことを確認した後、復帰用押しボタン23を引き抜けば、付勢手段52,54の作用により操作ロッド20がY1方向へ移動して図6(1)に示す状態に戻り、扉4がロックされて機械1の動作が許可される。
以上のように、作業者は危険領域側からロック解除用押しボタン22(ロック解除部)の手動操作によってロックを解除して危険領域から安全領域へ出ることができ、その後は安全領域側から復帰用押しボタン23(安全側操作部)によってロック実行解除部を操作することができるので、安全性がより確保できる。また、安全領域側から復帰用押しボタン23(安全側操作部)の押し込みのみによってロック解除用押しボタン22(ロック解除部)が操作されただけでは、付勢手段52,54によって操作ロッド20をロックする方向へ移動するような力が作用していてもロックして機械1が動作することはないので、作業者が危険領域に存在していても安全性が確保される。また、ロック解除用押しボタン22を押し込むと挿入口部63に収納された状態になるので、その後、復帰用押しボタン23(安全側操作部)がロック実行解除部を操作するまではロック解除用押しボタン22(ロック解除部)を元の状態に手動で戻すことができない。よって、危険領域にいる作業者はロック解除用押しボタン22(ロック解除部)を元の状態に戻せないので、付勢手段52,54によって操作ロッド20をロックする方向へ移動するような力が作用していても機械1が動作しないままであり、安全が確保される。
また、本実施の形態2においては、前記実施の形態1の場合と同様に、安全側操作部が、該安全側操作部を操作することにより前記安全領域からその有無を視認し得る視覚的変化を生じるものとなっている。即ち、前記したように、復帰用押しボタン23は安全領域側から押し込むようにして操作されるので、この操作にともなう構造上の変化、即ち復帰用押しボタン23の押し込みによる水平移動が、前記安全領域からその有無を視認し得るようになっている。これにより、復帰用押しボタン23の押し込み(安全側操作部による操作)がなされたか否かが安全領域から一目瞭然となっており、したがって、復帰用押しボタン23を押し込むことによりロック解除用押しボタン22(ロック解除部)が元の状態に戻ったか否かが、危険領域に入らなくても安全領域から容易に確認することができる。このため、さらに安全性が確保される。
(実施の形態3)
本実施の形態3は、上記実施の形態2と同様に、ロック解除用押しボタン22を元の状態に復帰させるに際して、予め他の部材でロック解除状態を維持させて(つまり、ロックすることを禁止して)おかなければ、復帰操作ができないように構成したことを特徴とするものである。
図8は実施の形態3に係る安全スイッチの内部構造を示す断面図、図9は安全スイッチの一部を拡大した斜視図である。本実施の形態3では、ロック解除用押しボタン22のみが備えられ、上記実施の形態2のような復帰用押しボタン23は存在しない構成となっている。更に、上記実施の形態2のような挿入口部63も存在しない。本実施の形態3における第1作動軸60には、傾斜状カム面28A1よりも基部側寄りに嵌合凹部70が形成されている。また、操作ロッド20における受動体31の第2平坦面30Cには、上記嵌合凹部70に嵌まり込む嵌合凸部71が形成されている。
実施の形態3では、ロック解除部はロック解除用押しボタン22、嵌合凹部70を有する第1作動軸60及び嵌合凸部71を有する受動体31を含んで構成される。安全側操作部はロック実行部の一部と兼ねており、ソレノイド50、移動体51及び操作ロッド20を含んで構成される。なお、ロック実行部は実施の形態2と同様である。
次いで、上記構成の安全スイッチの動作について説明する。なお、以下の説明では、主としてロック解除及び復帰の各動作について説明する。
先ず、図8(1)に示すように、アクチュエータ6がロックされた状態においては、スイッチSW1,SW3はオフ、スイッチSW2,SW4はオンであり、従って、ロック状態で、且つ扉4が閉じられている状態であるので、機械1が動作許可状態となっている。
このようなロック状態でロック解除のためにロック解除用押しボタン22を押し込むと、図8(2)に示すように、第1作動軸60の傾斜状カム面28A1が受動体31の傾斜面30Bに当接した状態で押し込まれる。これにより、操作ロッド20はY2方向に移動する。そして、第1作動軸60の嵌合凹部70が受動体31の嵌合凸部71に嵌まり込む。これにより、ロック解除用押しボタン22を引き抜くことができない状態となり、引き抜きによりロック解除用押しボタン22を元の状態に復帰することは不可能となっている。なお、図8(2)に示すロック解除状態では、操作ロッド20のY2方向の移動により、スイッチSW1がオン、スイッチSW2がオフとなり、スイッチSW3はオフを維持し、スイッチSW4はオンを維持している。従って、ロック状態が解除され、且つ扉4が閉じられている状態であるので、機械1が動作不許可状態となっている。
次いで、ロック解除用押しボタン22を元の状態に復帰させるために、ソレノイド50を励磁する。具体的には、安全領域S2側に設けられているソレノイド励磁用の操作ボタン8(図1参照)を押圧操作する。なお、図8(1)に示すロック状態及び図8(2)に示すロック解除状態では、ソレノイド50は消磁(非励磁)状態となっている。
操作ボタン8の押圧操作によりソレノイド50が励磁されると、移動体51は付勢手段54の付勢力に抗してY2方向に後退する。そうすると、付勢手段52を収納する収納室も後退する。このとき、操作ロッド20の上端部は第1作動軸60によって上方への移動が阻止されているので、操作ロッド20は現状位置を維持したままである。なお、付勢手段52は収納室の下面の移動によって伸張する。そして、操作ロッド20の下端部の抜止め部53が収納室の上面に当接する。更に、移動体51が後退すると、収納室の上面が抜止め部53に押圧力を作用させ、これにより操作ロッド20がY2方向に移動する。そして、移動体51が完全に後退した図8(3)に示す状態では、第1作動軸60の嵌合凹部70が受動体31の嵌合凸部71に嵌まり込んだ状態から脱した状態となり、第1作動軸60の移動が許容された状態となる。このような図8(3)に示す状態では、スイッチSW1〜SW4のスイッチング態様は図8(2)に示す状態と同様である。即ち、スイッチSW1,SW4がオン、スイッチSW2,SW3はオフである。従って、ロック状態が解除され、且つ扉4が閉じられている状態であるので、機械1が動作不許可状態となっている。このように、ロック解除用押しボタン22を元の状態に復帰させるに際して、ソレノイド50の励磁によりロック解除状態を維持させて(つまり、ロックすることを禁止し)且つ第1作動軸60の移動を許容させることにより、危険領域S1内に人が存在していても、機械1の作動がなく安全性が確保される。
以上のように、作業者は危険領域側からロック解除用押しボタン22(ロック解除部)の手動操作によってロックを解除して危険領域から安全領域へ出ることができ、その後は安全領域側からソレノイド50(安全側操作部)によってロック実行解除部を操作することができるので、安全性がより確保できる。また、安全領域側から操作ボタン8の押圧操作によりソレノイド50(安全側操作部)が励磁されていると、付勢手段52,54により操作ロッド20がロックして機械1が動作することはないので、作業者が危険領域内に存在していても安全性が確保される。また、ロック解除用押しボタン22を押し込むと嵌合凹部70と嵌合凸部71とが互いに係合するので、その後、ソレノイド50(安全側操作部)がロック実行解除部を操作するまではロック解除用押しボタン22(ロック解除部)を元の状態に手動で戻すことができない。よって、危険領域にいる作業者はロック解除用押しボタン22(ロック解除部)を元の状態に戻せないので、付勢手段52,54によって操作ロッド20をロックする方向へ移動するような力が作用していても機械1が動作しないままであり、安全が確保される。
(実施の形態4)
図10は実施の形態4の断面図である。本実施の形態4では、第1作動軸60の外周面にはOリング79が装着されている。また、第1作動軸60を案内する案内面80は、第1作動軸60との間隔が大きい第1案内面80Aと、第1作動軸60との間隔が小さい第2案内面80Bと、第1作動軸60との間隔が大きい第3案内面80Cとから構成されている。このような構成により、第1作動軸60が第1案内面80Aから第2案内面80Bに移動したとき、Oリング79の圧縮率が変化する。同様に、第1作動軸60が第1案内面80Bから第2案内面80Cに移動したときも、Oリング79の圧縮率が変化する。これにより、ロック解除用押しボタン22を押し込むときに、ノッチ感が得られる。なお、第2作動軸61に関しても、同様の構成をとることで、復帰用押しボタン23の押し込み時にも、同様のノッチ感が得られる。また、実施の形態1の作動軸21についても同様の構成をとることで、ロック解除用押しボタン22及び復帰用押しボタン23の押し込み時にも、同様のノッチ感が得られる。
このような構成により、ロック解除用押しボタン22及び復帰用押しボタン23の押し込み操作時に、確実に押し込み操作を行なったことを知りうることが可能となり、誤って機械が作動しうる危険を回避することができる。
(実施の形態5)
図11は実施の形態5に係る安全側操作部の操作を説明する模式図である。例えば前記実施の形態1では、安全領域S2側からの手動操作により、即ち復帰用押しボタン23を押すことにより、ロック解除用押しボタン22は元の状態に復帰するとともに、ロック状態に戻るように構成されていた。この場合、ロック解除用押しボタン22を操作した作業者が危険領域S1内にまだいる状態で、例えば他の作業者の体の一部が誤って復帰用押しボタン23に当たったりすると、これによって誤ってロック状態に戻り機械1が作動する可能性がある。そこで、本実施の形態5は、このような安全側操作部の誤操作を防止するための誤操作防止機構を備えることを特徴とするものである。
本実施の形態5では、安全側操作部が復帰用押しボタン81および作動軸82を含んで構成されている。なお、ロック実行解除部は前記実施の形態1と同様である。復帰用押しボタン81および作動軸82はいずれも同一の径を有する断面円形状のロッド状の部材よりなる。復帰用押しボタン81は短尺に成形され、作動軸82の先端に、該作動軸82に対し直角をなす軸83を中心として回動可能に枢着され、線バネよりなる付勢手段83Aにより、該作動軸82に対し一方側に折れ曲がる方向に付勢されており、図11(1)に示すように、ロック状態が解除されて作動軸82の先端部が筐体100の前面より外方へ押し出された状態では、一方側に折れ曲がって筐体100の前面に当接し、作動軸82に対し直角に折曲されてL字形状をなした状態となっている。ロック解除部を元の状態に復帰させる際には、図11(1)中の矢印R1に示すように、付勢手段83Aの付勢力に抗して復帰用押しボタン81を起こし作動軸82と同一の軸上に延びる状態とし、この状態で、図11(2)中の矢印P1に示すように、安全領域S2側から復帰用押しボタン81を押し込む。
本実施の形態5では、復帰用押しボタン81が作動軸82の先端に回動可能に枢着され、付勢手段83Aにより折れ曲がる方向に付勢されることにより、誤操作防止機構が構成されている。即ち、図11(1)に示すように、ロック状態が解除された状態では、復帰用押しボタン81が一方側に折れ曲がって筐体100の前面に当接し、作動軸82に対し直角に折曲された状態に保持されるので、例えば作業者の体の一部が誤って復帰用押しボタン81に当たったりしても、作動軸82が動くことはなく、したがって安全側操作部が誤操作されることはない。安全側操作部を正しく操作するには、前記したように、付勢手段83Aの付勢力に抗して復帰用押しボタン81を起こす必要がある。これにより、安全側操作部の誤操作が防止される。
また、本実施の形態5においては、前記実施の形態1の場合と同様に、安全側操作部が、該安全側操作部を操作することにより前記安全領域S2からその有無を視認し得る視覚的変化を生じるものとなっている。即ち、前記したように、復帰用押しボタン81は安全領域S2側から起こして押し込むようにして操作されるので、この操作にともなう構造上の変化、即ち復帰用押しボタン81の引き起こしおよび押し込みによる体勢変化および水平移動 [図11(3)に示す状態への変化]が、前記安全領域S2からその有無を視認し得るようになっている。これにより、復帰用押しボタン81の引き起こしおよび押し込み(安全側操作部による操作)がなされたか否かが安全領域S2から一目瞭然となっており、したがって、復帰用押しボタン81を起こして押し込むことによりロック解除用押しボタン(ロック解除部)が元の状態に戻ったか否かが、危険領域に入らなくても安全領域S2から容易に確認することができる。このため、さらに安全性が確保される。
(実施の形態6)
図12は実施の形態6に係る安全側操作部の操作を説明する模式図である。本実施の形態6は、前記実施の形態5と同様に、安全側操作部の誤操作を防止するための誤操作防止機能を備えることを特徴とするものである。
本実施の形態6では、安全側操作部が復帰用レバー84、作動軸85およびレバー受け部86を含んで構成されている。なお、ロック実行解除部は前記実施の形態1と同様である。復帰用レバー84は、作動軸85よりも細径で断面円形状のロッド状の短尺部材となっており、同じくロッド状の部材よりなる作動軸85の先端近傍の周面から両側へそれぞれ作動軸85に対し直角をなす方向に延出するように設けられており、作動軸85の先端部と復帰用レバー84とが概略十字形状をなすように構成されている。筐体100の前面には、厚肉の円盤状体の中央部に丸孔が穿設された円環形状を有し、一方面に、径方向に延びる溝部87が形成されてなるレバー受け部86が設けられ、作動軸85は筐体100およびレバー受け部86を貫通するように挿入され軸方向に移動可能に支持されている。作動軸85は、バネよりなる付勢手段88により、図12(1)に示すように復帰用レバー84がレバー受け部86の溝部87に対し所定の角度をなす位置(本実施形態では溝部87に対しほぼ90°をなす位置)に位置するように付勢されており、ロック状態が解除されて作動軸85の先端部が筐体100の前面より外方へ押し出された状態では、該作動軸85の先端部がレバー受け部86の外部に突出し、復帰用レバー84がレバー受け部86の外側面上に保持された状態となっている。ロック解除部を元の状態に復帰させる際には、図12(1)中の矢印R2に示すように、付勢手段88の付勢力に抗して復帰用レバー84を回し、レバー受け部86の溝部87と重なる位置(即ち溝部87に対する角度が0°となる位置)となった状態で、図12(2)中の矢印P2に示すように、安全領域S2側から作動軸85を押し込み、復帰用レバー84をレバー受け部86の溝部87内に嵌入する。
本実施の形態6では、作動軸85に復帰用レバー84が突設され、付勢手段88によりレバー受け部86の溝部87に対し所定の角度をなす位置に位置するように付勢されることにより、誤操作防止機構が構成されている。即ち、図12(1)に示すように復帰用レバー84がレバー受け部86の外側面上に保持された状態では、例えば作業者の体の一部が誤って作動軸85に当たったりしても、作動軸85が動くことはなく、したがって安全側操作部が誤操作されることはない。安全側操作部を正しく操作するには、前記したように、付勢手段88の付勢力に抗して復帰用レバー84を回し、レバー受け部86の溝部87と重なる位置となった状態で、作動軸85を押し込む必要がある。これにより、安全側操作部の誤操作が防止される。
また、本実施の形態6においても、前記実施の形態1の場合と同様に、安全側操作部が、該安全側操作部を操作することにより前記安全領域S2からその有無を視認し得る視覚的変化を生じるものとなっている。即ち、前記したように、復帰用レバー84を回し、安全領域S2側から作動軸85を押し込むようにして操作されるので、この操作にともなう構造上の変化、即ち復帰用レバー84の回動および作動軸85の押し込みによる角度位置の変化および水平移動[図12(3)に示す状態への変化]が、前記安全領域S2からその有無を視認し得るようになっている。これにより、復帰用レバー84の回動および作動軸85の押し込み(安全側操作部による操作)がなされたか否かが安全領域S2から一目瞭然となっており、したがって、復帰用レバー84を回して作動軸85を押し込むことによりロック解除用押しボタン(ロック解除部)が元の状態に戻ったか否かが、危険領域に入らなくても安全領域S2から容易に確認することができる。このため、さらに安全性が確保される。
(実施の形態7)
図13は実施の形態7に係る安全側操作部の操作を説明する模式図である。本実施の形態7は、前記実施の形態5と同様に、安全側操作部の誤操作を防止するための誤操作防止機能を備えることを特徴とするものである。
本実施の形態7では、安全側操作部が復帰用押しボタン89、作動軸90および係止部材91を含んで構成されている。なお、ロック実行解除部は前記実施の形態1と同様である。復帰用押しボタン89は、前記実施の形態1および実施の形態2における復帰用押しボタン23と同様に、作動軸90の先端に一体的に形成された円盤状のボタンとなっており、筐体100の前面に露出している。筐体100には作動軸90が挿通される貫通孔92が穿設されているが、この貫通孔92の内周面からは、断面矩形状の坑道部93が径方向に延びるように設けられ、この坑道部93は、貫通孔92からやや距離をおいた位置から直角に折曲するように延びて筐体100の外部(安全領域S2)に連通している。係止部材91は、坑道部93内部の形状にほぼ対応する鉤形状の部材となっており、坑道部93内にスライド可能に収容されている。係止部材91の一方端は、筐体100の内方側の角部が切除されたテーパ状に成形され、一方、作動軸90の周面には直方体状の凹部94が設けられており、係止部材91の一方端が凹部94内に嵌入し得るようになっている。係止部材91の他方端は、筐体100の外部(安全領域S2)に突出している。また、係止部材91は、バネよりなる付勢手段95により、図13(1)に示すように作動軸90にむかう方向に付勢されており、ロック状態が解除されて作動軸90の先端部が筐体100の前面より外方へ押し出された状態では、作動軸90の凹部94が筐体100の坑道部93に連通する位置にあり、係止部材91の一方端が凹部94内に嵌入して、作動軸90がこの位置に係止されるようになっている。ロック解除部を元の状態に復帰させる際には、図13(1)中の矢印R3に示すように、安全領域S2側から付勢手段95の付勢力に抗して係止部材91の突出端をずらし、係止部材91を作動軸90から離れる方向にスライドさせ、係止部材91の一方端が凹部94から離脱した状態で、図13(2)中の矢印P3に示すように、安全領域S2側から復帰用押しボタン89を押し込む。
本実施の形態7では、作動軸90に凹部94が形成されるとともに係止部材91が付設され、この係止部材91の一方端が凹部94内に嵌入するように付勢手段95により付勢されることにより、誤操作防止機構が構成されている。即ち、図13(1)に示すように係止部材91の一方端が凹部94に係止した状態では、例えば作業者の体の一部が誤って作動軸90に当たったりしても、作動軸90が動くことはなく、したがって安全側操作部が誤操作されることはない。安全側操作部を正しく操作するには、前記したように、付勢手段95の付勢力に抗して係止部材91の突出端をずらし、係止部材91の一方端を凹部94から離脱させた状態で、復帰用押しボタン89を押し込む必要がある。これにより、安全側操作部の誤操作が防止される。
また、本実施の形態7においても、前記実施の形態1の場合と同様に、安全側操作部が、該安全側操作部を操作することにより前記安全領域S2からその有無を視認し得る視覚的変化を生じるものとなっている。即ち、前記したように、係止部材91をスライドさせて安全領域S2側から復帰用押しボタン89を押し込むようにして操作されるので、この操作にともなう構造上の変化、即ち係止部材91のスライドおよび復帰用押しボタン89の押し込みによる水平移動[図13(3)に示す状態への変化]が、前記安全領域S2からその有無を視認し得るようになっている。これにより、係止部材91のスライドおよび復帰用押しボタン89の押し込み(安全側操作部による操作)がなされたか否かが安全領域S2から一目瞭然となっており、したがって、係止部材91をスライドさせて安全領域S2側から復帰用押しボタン89を押し込むことによりロック解除用押しボタン(ロック解除部)が元の状態に戻ったか否かが、危険領域に入らなくても安全領域S2から容易に確認することができる。このため、さらに安全性が確保される。
(実施の形態8)
図14は実施の形態8に係るロック解除部および安全側操作部の操作を説明する模式図である。本実施の形態8は、前記実施の形態5と同様に、安全側操作部の誤操作を防止するための誤操作防止機能を備えることを特徴とするものである。
本実施の形態8では、ロック解除部はロック解除用押しボタン96、第1作動軸97および受動体31を含んで構成される。安全側操作部は復帰用ヘッド98および第2作動軸99を含んで構成される。なお、ロック実行部は前記実施の形態1と同様である。
ロック解除用押しボタン96は、前記実施の形態1および実施の形態2におけるロック解除用押しボタン22と同様に、第1作動軸97の一方端に一体的に形成された円盤状のボタンとなっており、安全柵2の裏面に露出している。このロック解除用押しボタン96は、押し込まれた状態では、筐体100の裏面に突出形成されている挿入口部103内に収納されるようになっている。第1作動軸97の他方端部には、雌ネジ部104が形成されている。この雌ネジ部104は、概略直方体状の外形を有し、第1作動軸97と一体的に成形され、その内部には、第1作動軸97と同一軸をなすようにして先端面から内方へ延びるネジ穴105が形成されている。また、雌ネジ部104の先端面の一方側端縁をなす稜角部は角落ちした形状とされて、傾斜状のカム面106が形成されている。このカム面106は、前記実施の形態1における作動軸21に形成されたカム面28とほぼ同様に、操作ロッド20に形成された受動体31の受動面に接触して押圧力を作用させるように機能するものとなっている。
復帰用ヘッド98は、第2作動軸99の一方端に一体的に形成された円盤状の頭部であり、その表面には、レンチ等の工具に嵌合し得る六角穴等の凹部(図示せず)が形成されている。筐体100の前面には、復帰用ヘッド98の径および厚さにそれぞれ対応する内径および深さを有するヘッド保持凹部107が陥入形成されており、復帰用ヘッド98が、表面を筐体100の前面に露出した状態で、ヘッド保持凹部107内に回転可能に収容されている。復帰用ヘッド98はヘッド保持凹部107から外部へ離脱し得ないように保持され、ヘッド保持凹部107内で回転運動し得るのみとなっている。第2作動軸99の周面にはネジ山が形成されており、前記雌ネジ部104のネジ穴105に螺合し得るようになっている。
以下、上記実施の形態8に係るロック解除部および安全側操作部の操作を順次説明する。
先ず、図14(1)に示すロック状態でロック解除のためにロック解除用押しボタン96を押し込むと、雌ネジ部104のカム面106が受動体31の傾斜面に当接するとともに、ネジ穴105に第2作動軸99が螺合した状態で、図14(2)に示すように、第1作動軸97が押し込まれる。これにより、操作ロッド20がY2方向に移動し、ロック状態が解除される。このとき、前記したように復帰用ヘッド98はヘッド保持凹部107から外部へ離脱し得ないように保持されているので、第2作動軸99は移動せずに矢印R4方向に回転のみしながら、第1作動軸97が押し込まれる。また、ロック解除用押しボタン96は挿入口部103内に収納され、危険領域側から元の状態に手動で戻すことができず、これにより安全性が確保されるようになっている。
次いで、図14(3)に示すように、ロック解除手段を元の状態に復帰させるために、安全領域側から復帰用ヘッド98を回転させる。即ち、安全領域側から復帰用ヘッド98表面の凹部にレンチ等の工具(図示せず)を嵌合し、前記回転方向R4とは逆の方向R5に回す。これにより、雌ネジ部104が第2作動軸99の回転によって筐体100の裏面方向へ移動し、ロック解除用押しボタン96が挿入口部103から引き抜かれて元の位置まで押し戻される。
本実施の形態8では、第1作動軸97と第2作動軸99とが螺合され、第2作動軸99の回転によって第1作動軸97が元の位置まで押し戻されるようにすることで、誤操作防止機構が構成されている。前記したように、復帰用ヘッド98はヘッド保持凹部107から外部へ離脱し得ないように保持され、ヘッド保持凹部107内で回転運動し得るのみとなっており、例えば作業者の体の一部が誤って復帰用ヘッド98に当たったりしても、第2作動軸99が動くことはなく、したがって第1作動軸97が動くこともないので、安全側操作部が誤操作されることはない。安全側操作部を正しく操作するには、前記したように、復帰用ヘッド98を工具により回して第2作動軸99を回転させ、これにより第1作動軸97を押し戻す必要がある。これにより、安全側操作部の誤操作が防止される。
なお、本実施の形態8において、復帰用ヘッド98に適宜な寸法および形状を有する突起を設けてツマミとして使用し得るように構成すると、工具を使用することなく、手で復帰用ヘッド98を回すことができる。
(その他の事項)
(1)上記実施の形態においては、操作ロッド20は、ロッド本体部20Aと接点操作カム部20Bとから構成されていたけれども、ロッド本体部20Aと接点操作カム部20Bとを別部材(即ち、操作ロッドと接点操作カム部材)とするとともに、それらの部材が係合するようにして、操作ロッドの移動に追従して接点操作カム部材が移動するように構成してもよい。
(2)上記実施の形態においては、ロック解除用押しボタン22及び復帰用押しボタン23を用いて作動軸をX1方向又はX2方向に移動させたけれども、ロック解除用押しボタン22及び復帰用押しボタン23に代えて、回転操作ボタンを使用し且つその回転操作ボタンにより作動軸を回転させてカム駆動を行なうような構成であってもよい。あるいは、ロック解除用押しボタン22及び復帰用押しボタン23に代えて、図15に示すように方向Y1,Y2にスライド移動することで、操作ロッド20を移動させる構成であってもよい。この構成においても、前記実施の形態1の場合と同様に、安全側操作部が、該安全側操作部を操作することにより安全領域からその有無を視認し得る視覚的変化(構造上の変化)を生じるものとなる。即ち、方向Y1,Y2へのスライド移動が、安全領域からその有無を視認し得るようになっている。これにより、スライド移動(安全側操作部による操作)がなされたか否かが安全領域から一目瞭然となっており、したがって、ロック解除部が元の状態に戻ったか否かが、危険領域に入らなくても安全領域から容易に確認することができる。このため、さらに安全性が確保される。
また、ボタンを直接操作するのに代えて、工具等を用いて間接的に操作するような構成であってもよい。
(3)上記実施の形態においては、ロック解除用押しボタン22及び復帰用押しボタン23に作動軸が一体形成されていたけれども、ロック解除用押しボタン22及び復帰用押しボタン23と作動軸とを動力伝達手段を介して連結し、ロック解除用押しボタン22及び復帰用押しボタン23の操作力を作動軸に間接的に伝達するように構成してもよい。
(4)上記実施の形態では、作動軸は操作ロッド20の軸方向に垂直な方向に移動したけれども、本発明は垂直方向に限定されず、作動軸は操作ロッド20の軸方向に交差する方向に移動するものであればよい。
(5)上記実施の形態では、スイッチ本体11は、スイッチSW1,SW2,SW3,SW4からなる4つのスイッチを含む構成を示したが、4つ以外の数のスイッチを含む構成にしてもよい。また、ソレノイド50は空気圧や油圧を利用して操作ロッド20を動かす機構に代えてもよい。
また、制御対象は機械等、つまり機械1(ロボットや工作機械)の他、側にいる作業者に危険が及ぶ可能性のある装置であってもよい。また、ロック実行解除部、ロック実行部、ロック解除部、安全側操作部は図示のものに限らなくてもよい。
本発明は、ロック付き安全スイッチ等に好適に実施することができる。
本発明の実施の形態に係る安全スイッチを用いた適用例を示す斜視図である。 安全スイッチの内部構造を示す断面図である。 安全スイッチの一部を拡大した斜視図である。 安全スイッチの一部断面図である。 安全スイッチの動作を説明するための図である。 実施の形態2に係る安全スイッチの内部構造を示す断面図である。 実施の形態2に係る安全スイッチの一部を拡大した斜視図である。 実施の形態3に係る安全スイッチの内部構造を示す断面図である。 実施の形態3に係る安全スイッチの一部を拡大した斜視図である。 実施の形態4の断面図である。 実施の形態5に係る安全スイッチの動作を説明するための図である。 実施の形態6に係る安全スイッチの動作を説明するための図である。 実施の形態7に係る安全スイッチの動作を説明するための図である。 実施の形態8に係る安全スイッチの動作を説明するための図である。 他の例を示す図である。
符号の説明
1:機械 2:安全柵
3:出入口 5:安全スイッチ
6:アクチュエータ 14,15:挿入孔
20:操作ロッド 21:作動軸
22:ロック解除用押しボタン 23:復帰用押しボタン
26:操作ロッド駆動用第1カム
28,28A,28B:カム面
30:受動面 31:受動体
50:ソレノイド 60:第1作動軸
61:第2作動軸 63:挿入口部
70:嵌合凹部 71:嵌合凸部
S1:危険領域 S2:安全領域

Claims (6)

  1. 機械等の設置された危険領域の出入口に設けられ、出入口を扉で閉じてロックすると機械等の動作を許可し、そうでなければ機械等の動作を許可しない安全スイッチであって、
    前記ロックを行うロック実行部、危険領域側からの手動操作によって前記ロックを解除するロック解除部を含むロック実行解除部と、
    危険領域外の安全領域から前記ロック実行解除部に対して操作を行う安全側操作部と、
    を備えたことを特徴とする安全スイッチ。
  2. 前記安全側操作部による前記操作は、前記ロック実行部がロックすることを禁止しつつ、前記ロック解除部を操作する請求項1に記載の安全スイッチ。
  3. 前記ロック解除部を操作するとは、ロック解除部を元の状態に戻すことである請求項2に記載の安全スイッチ。
  4. 前記安全側操作部が前記ロック実行解除部を操作するまでは、ロック解除部を元の状態に手動で戻すことができない手段を備えた請求項1に記載の安全スイッチ。
  5. 前記安全側操作部が、該安全側操作部を操作することにより前記安全領域からその有無を視認し得る視覚的変化を生じることを特徴とする請求項1に記載の安全スイッチ。
  6. 前記安全側操作部の誤操作を防止するための誤操作防止機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の安全スイッチ。
JP2007549206A 2005-12-09 2006-12-11 安全スイッチ Expired - Fee Related JP5024953B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007549206A JP5024953B2 (ja) 2005-12-09 2006-12-11 安全スイッチ

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005355791 2005-12-09
JP2005355791 2005-12-09
PCT/JP2006/324677 WO2007066803A1 (ja) 2005-12-09 2006-12-11 安全スイッチ
JP2007549206A JP5024953B2 (ja) 2005-12-09 2006-12-11 安全スイッチ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007066803A1 true JPWO2007066803A1 (ja) 2009-05-21
JP5024953B2 JP5024953B2 (ja) 2012-09-12

Family

ID=38122942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007549206A Expired - Fee Related JP5024953B2 (ja) 2005-12-09 2006-12-11 安全スイッチ

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5024953B2 (ja)
DE (1) DE112006003311T5 (ja)
WO (1) WO2007066803A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5974845B2 (ja) * 2012-11-15 2016-08-23 オムロン株式会社 キースイッチ
CN105239849B (zh) * 2015-09-16 2017-11-17 国网浙江省电力公司台州供电公司 一种网络综合防误闭锁装置
IT201600096401A1 (it) * 2016-09-26 2018-03-26 Pizzato Elettrica Srl Interruttore di sicurezza con rilevamento della corsa del meccanismo di sblocco
JP6745568B2 (ja) * 2018-01-11 2020-08-26 Idec株式会社 安全スイッチ
JP7105092B2 (ja) * 2018-04-13 2022-07-22 株式会社キーエンス 安全スイッチ
US11015370B2 (en) * 2018-05-30 2021-05-25 Rockwell Automation Technologies, Inc. Quick-action orthogonal motion conversion mechanism with direct-acting return feature
JP7094844B2 (ja) * 2018-09-18 2022-07-04 Idec株式会社 安全スイッチ
CN111519979B (zh) * 2020-04-30 2021-12-17 三一海洋重工有限公司 一种安全联锁装置及安全联锁系统

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2721622B2 (ja) 1992-08-31 1998-03-04 和泉電気株式会社 安全用スイッチ装置
JPH10302580A (ja) * 1997-04-30 1998-11-13 Idec Izumi Corp 安全スイッチ
JP4047994B2 (ja) * 1999-01-14 2008-02-13 Idec株式会社 安全スイッチ
JP2003272488A (ja) * 2002-03-13 2003-09-26 Omron Corp キースイッチ
JP4402501B2 (ja) * 2004-03-31 2010-01-20 Idec株式会社 安全スイッチ

Also Published As

Publication number Publication date
WO2007066803A1 (ja) 2007-06-14
JP5024953B2 (ja) 2012-09-12
DE112006003311T5 (de) 2008-10-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5024953B2 (ja) 安全スイッチ
JP4291317B2 (ja) 二重ロック機能を有するモルティスロック
JP4969219B2 (ja) 可動防護扉用の安全スイッチ
JP5703223B2 (ja) 安全性の高いロック
JP4620598B2 (ja) 非常停止用押ボタンスイッチ
CN112840092B (zh) 具有弹簧机构的锁定组件
JP4616098B2 (ja) 安全スイッチ付き扉ロック装置
JP4927023B2 (ja) 非常停止用押ボタンスイッチ
CA2811840C (en) Lock structure and guidance mechanism thereof
GB2549193A (en) A lock
JP4890357B2 (ja) 非常停止用押ボタンスイッチ
JP4381889B2 (ja) ドア装置
JP2008133656A (ja) 電気錠
JP5055799B2 (ja) 安全スイッチ
JP3750937B2 (ja) 引出し回転操作型扉用ロックハンドル装置
JP2009228310A (ja) 扉用錠装置
EP3969695B1 (en) Locking device with a catch mechanism
JP2009228309A (ja) 扉用錠装置
JP4723618B2 (ja) ロック装置
JP2019090312A (ja) 安全性の高いロック
JP2005048418A (ja) 扉用電気錠の防犯システム
JP4845193B2 (ja) 安全スイッチ
JP4486634B2 (ja) 引き戸錠の室外側引き戸用錠装置
JP4679233B2 (ja) 安全スイッチ
JP2007198089A (ja) 鎌錠の自動施錠機構

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120613

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120615

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150629

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5024953

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees