JPWO2007060893A1 - ジアルキルカーボネートとジオール類を工業的に製造する方法 - Google Patents

ジアルキルカーボネートとジオール類を工業的に製造する方法

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Abstract

環状カーボネートと脂肪族1価アルコールとを原料とし、この原料を触媒が存在する連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、該塔内で反応と蒸留を同時に行う反応蒸留方式によってジアルキルカーボネートとジオール類とを、1時間あたりそれぞれ2トン以上及び1.3トン以上の工業的規模で、高選択率・高生産性で長期間安定的に製造できる具体的な方法を提供することにある。反応蒸留法によるジアルキルカーボネートとジオール類の製造方法に関する多くの提案があるが、これらは全て小規模、短期間の実験室的レベルのものであり、工業的規模の大量生産を可能とする具体的な方法や装置の開示は全くなかった。本発明では、ジアルキルカーボネートとジオール類とを、1時間あたりそれぞれ2トン以上及び1.3トン以上の工業的規模で、選択率がそれぞれ95%以上、好ましくは97%以上、さらに好ましくは99%以上で、1000時間以上、好ましくは3000時間以上、さらに好ましくは5000時間以上、安定的に製造できる特定の構造を有する具体的な連続多段蒸留塔と、それを用いる製造法が提供される。

Description

本発明は、ジアルキルカーボネート類とジオール類の工業的製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、環状カーボネートと脂肪族1価アルコールとを原料とし、この原料を触媒が存在する連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、該塔内で反応と蒸留を同時に行う、反応蒸留方式によってジアルキルカーボネート類とジオール類とを工業的に大量に長期間安定的に製造する方法に関する。
環状カーボネートと脂肪族1価アルコール類の反応から、ジアルキルカーボネート類とジオール類を製造する方法については、いくつかの提案がなされているが、そのほとんどが触媒に関するものである。また、反応方式としては、これまで4つの方式が提案されている。これら4つの反応方式は、最も代表的な反応例であるエチレンカーボネートとメタノールからのジメチルカーボネートとエチレングリコールの製造方法において用いられている。
すなわち、第1の方式は、エチレンカーボネート、メタノール及び触媒をバッチ式反応容器であるオートクレーブに仕込み、メタノールの沸点以上の反応温度において加圧下で所定の反応時間保持することによって反応を行う完全なバッチ式反応方式である(特許文献1、2、5、6)。
第2の方式は、反応釜の上部に蒸留塔を設けた装置を用いるものであって、エチレンカーボネート、メタノール及び触媒を反応容器に仕込み、所定の温度に加熱することによって反応を進行させる。この方式では、生成するジメチルカーボネートと共沸して留出するメタノールを補うために、反応釜にメタノールを連続的又はバッチ的に添加することも行なわれているが、いずれにしても、この方式では触媒、エチレンカーボネート及びメタノールが存在しているバッチ式の反応釜中でのみ反応を進行させている。従って、反応はバッチ式であり、3〜20数時間もの長時間をかけて、還流下で大過剰のメタノールを用いて反応を行っている(特許文献3、4、11)。
第3の方式は、所定の反応温度に保たれた管状リアクターにエチレンカーボネートとメタノールの混合溶液を連続的に供給し、他方の出口より未反応のエチレンカーボネートとメタノールと生成物であるジメチルカーボネート及びエチレングリコールとを含む反応混合物を液状で連続的に抜き出す連続反応方式である。用いる触媒の形態によって2つの方法が行われている。すなわち、均一系触媒を用いて、エチレンカーボネートとメタノールの混合溶液と一緒に管状リアクターを通過させ、反応後、反応混合物中から触媒を分離する方法(特許文献7、10)と、管状リアクター内に固定させた不均一触媒を用いる方法(特許文献8、9)がある。エチレンカーボネートとメタノールとの反応によるジメチルカーボネートとエチレングリコールの生成反応は平衡反応であることから、この管状リアクターを用いる連続流通反応方式では、エチレンカーボネートの反応率は、仕込組成比と反応温度によって決まる平衡反応率以上に高めることは不可能である。例えば、特許文献7の実施例1によれば、仕込みモル比メタノール/エチレンカーボネート=4/1の原料を用いる130℃での流通反応においては、エチレンカーボネートの反応率は25%である。このことは、反応混合物中に未反応で残存する大量のエチレンカーボネート及びメタノールを分離・回収して反応器へ再循環させる必要があることを意味しており、事実、特許文献9の方法では、分離・精製・回収・再循環のための多くの設備が用いられている。
第4の方式は、本発明者等が初めて開示した反応蒸留方式(特許文献12〜21)であり、多段蒸留塔内にエチレンカーボネートとメタノールをそれぞれ連続的に供給し該蒸留塔の複数段で触媒の存在下に反応を行なうと同時に生成物であるジメチルカーボネートとエチレングリコールを分離する、連続的製造方法である。その後、他社からも反応蒸留方式を用いる出願(特許文献22〜26)がなされている。
このように、環状カーボネートと脂肪族1価アルコールとからジアルキルカーボネート類とジオール類を製造するこれまでに提案された方法は、
(1)完全なバッチ反応方式
(2)蒸留塔を上部に設けた反応釜を用いるバッチ反応方式
(3)管式リアクターを用いる液状流通反応方式
(4)反応蒸留方式
の4方式であるが、それぞれ、以下に述べるような問題点があった。
すなわち、(1)、(3)の場合には、環状カーボネートの反応率の上限は仕込み組成と温度から決まるため、反応を完全に終結させることはできず、反応率が低い。また、(2)の場合には環状カーボネートの反応率を高めるためには、生成するジアルキルカーボネートを、極めて大量の脂肪族1価アルコールを使用して留去しなければならず、長い反応時間を必要とする。(4)の場合には、(1)、(2)、(3)と比較して、高い反応率で反応を進行させることが可能である。しかしながら、これまで提案されている(4)の方法は、少量のジアルキルカーボネートとジオール類を製造する方法であるか、短期間の製造方法に関するものであり、工業的規模での長期間安定製造に関するものではなかった。すなわち、ジアルキルカーボネートを連続的に大量(例えば、1時間あたり2トン以上)に、長期間(例えば1000時間以上、好ましくは3000時間以上、より好ましくは5000時間以上)安定的に製造するという目的を達成するものではなかった。
例えば、エチレンカーボネートとメタノールからジメチルカーボネート(DMC)とエチレングリコール(EG)を製造するために開示されている実施例における反応蒸留塔の高さ(H:cm)、直径(D:cm)、段数(n)、ジメチルカーボネートの生産量P(kg/hr)、連続製造時間T(hr)に関する最大値を示す記述は、表1のとおりである。
Figure 2007060893
なお、特許文献25(第0060段落)には、「本実施例は上記の図1に示した好ましい態様と同様のプロセスフローを採用し、エチレンカーボネートとメタノールの接触転化反応によりエステル交換させてジメチルカーボネート及びエチレングリコールを製造する商業的規模装置の操業を目的になされたものである。なお、本実施例で下記する数値は実装置の操作にも十分適用可能である。」と記載され、その実施例として、3750kg/hrのジメチルカーボネートを具体的に製造したとの記載がなされている。実施例に記載のこの規模は年産3万トン以上に相当するので、特許文献25の出願当時(2002年4月9日)としては、この方法による世界一の大規模商業プラントの操業が実施されたことになる。しかしながら、本願出願時においてすら、このような事実は全くない。また、特許文献25の実施例では、ジメチルカーボネートの生産量は理論計算値と全く同一の値が記載されているが、エチレングリコールの収率は約85.6%で、選択率は約88.4%であり、高収率・高選択率を達成しているとはいい難い。特に選択率が低いことは、この方法が工業的製造法として、致命的な欠点を有していることを表している。(なお、特許文献25は、2005年7月26日、未審査請求によるみなし取下処分がなされている。)
反応蒸留法は、蒸留塔内での反応による組成変化と蒸留による組成変化と、塔内の温度変化と圧力変化等の変動要因が非常に多く、長期間の安定運転の継続させることは困難を伴うことが多く、特に大量を扱う場合にはその困難性はさらに増大する。反応蒸留法によるジアルキルカーボネート類とジオール類を高収率・高選択率を維持しつつ、それらの大量生産を長期間安定的に継続させるためには、反応蒸留装置に工夫をすることが必要である。しかしながら、これまでに提案されている反応蒸留法における、長期間の連続安定製造に関する記述は、特許文献12及び13の200〜400時間のみであった。
米国特許第3642858号明細書 特開昭54−48715号公報(米国特許第4181676号明細書) 特開昭51−122025号公報(米国特許第4062884号明細書) 特開昭54−48716号公報(米国特許第4307032号明細書) 特開昭54−63023号公報 特開昭54−148726号公報 特開昭63−41432号公報(米国特許第4661609号明細書) 特開昭63−238043号公報 特開昭64−31737号公報(米国特許第4691041号明細書) 米国特許第4734518号明細書 米国特許第3803201号明細書 特開平4−198141号公報 特開平4−230243号公報 特開平9−176061号公報 特開平9−183744号公報 特開平9−194435号公報 国際公開 WO97/23445号公報(欧州特許第0889025号明細書、米国特許第5847189号明細書) 国際公開 WO99/64382号公報(欧州特許第1086940号明細書、米国特許第6346638号明細書) 国際公開 WO00/51954号公報(欧州特許第1174406号明細書、米国特許第6479689号明細書) 特開2002−308804号公報 特開2004−131394号公報 特開平5−213830号公報(欧州特許第0530615号明細書、米国特許第5231212号明細書) 特開平6−9507号公報(欧州特許第0569812号明細書、米国特許第5359118号明細書) 特開2003−119168号公報(国際公開 WO03/006418号公報) 特開2003−300936号公報 特開2003−342209号公報
本発明が解決しようとする課題は、環状カーボネートと脂肪族1価アルコールとを原料とし、この原料を触媒が存在する連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、該塔内で反応と蒸留を同時に行う反応蒸留方式によって、ジアルキルカーボネート類とジオール類とを工業的に大量(例えば、ジアルキルカーボネート類を1時間あたり2トン以上、ジオール類を1時間あたり1.3トン以上)に製造するにあたり、それらが高選択率・高生産性で、長期間(例えば、1000時間以上、好ましくは3000時間以上、より好ましくは5000時間以上)安定的に製造できる具体的な方法を提供することにある。
本発明者らが連続多段蒸留塔を用いるジアルキルカーボネート類とジオール類の連続的製造方法を初めて開示して以来、この方法の改良に関する多くの提案があるが、これらは小規模、短期間の実験室的レベルのものであり、実際の実施によって得られた知見に基づく工業的規模での大量生産を長期間安定的に可能とする具体的な方法や装置の開示は全くなかった。そこで、本発明者等は、例えば、ジアルキルカーボネート類を1時間あたり2トン以上、ジオール類を1時間あたり1.3トン以上の工業的規模で、高選択率・高生産性で長期間安定的に製造できる具体的な方法を見出すべき検討を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
1. 環状カーボネートと脂肪族1価アルコールとを原料とし、この原料を触媒が存在する連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、該塔内で反応と蒸留を同時に行い、生成するジアルキルカーボネートを含む低沸点反応混合物を塔上部よりガス状で連続的に抜出し、ジオールを含む高沸点反応混合物を塔下部より液状で連続的に抜出す反応蒸留方式によって、ジアルキルカーボネートとジオールを連続的に製造するにあたり、
(a)該連続多段蒸留塔が、長さL(cm)、内径D(cm)の円筒形の胴部を有し、内部に段数nをもつインターナルを有する構造をしており、該インターナルが複数の孔を持つトレイである棚段塔式蒸留塔であって、塔頂部又はそれに近い塔の上部に内径d(cm)のガス抜出し口、塔底部又はそれに近い塔の下部に内径d(cm)の液抜出し口、該ガス抜出し口より下部であって塔の上部及び/又は中間部に1つ以上の第1の導入口、該液抜出し口より上部であって塔の中間部及び/又は下部に1つ以上の第2の導入口をさらに有し、
(1)長さL(cm)が式(1)を満足するものであり、
2100 ≦ L ≦ 8000 式(1)
(2)塔の内径D(cm)が式(2)を満足するものであり、
180 ≦ D ≦ 2000 式(2)
(3)長さL(cm)と塔の内径D(cm)の比が、式(3)を満足するものであり、
4 ≦ L/D ≦ 40 式(3)
(4)段数nが式(4)を満足するものであり、
10 ≦ n ≦ 120 式(4)
(5)塔の内径D(cm)とガス抜出し口の内径d(cm)の比が、式(5)を満足するものであり、
3 ≦ D/d ≦ 20 式(5)
(6)塔の内径D(cm)と液抜出し口の内径d(cm)の比が、式(6)を満足するものであり、
5 ≦ D/d ≦ 30 式(6)
(b)ジアルキルカーボネートの1時間当たりの生産量P(トン/hr)と、棚段1段に存在する複数の孔の全孔面積S(m)の比が、式(7)を満足するものである
10 ≦ P/S ≦ 100 式(7)
ことを特徴とするジアルキルカーボネートとジオール類を工業的に製造する方法、
2. 製造されるジアルキルカーボネートが1時間あたり、2トン以上であることを特徴とする前項1に記載の方法、
3. 製造されるジオール類が、1時間あたり、1.3トン以上であることを特徴とする前項1又は2に記載の方法、
4. 該dと該dが、式(8)を満足することを特徴とする前項1〜3のいずれか一項に記載の方法、
1 ≦ d/d ≦ 5 式(8)、
5. 該連続多段蒸留塔のL、D、L/D、n、D/d、D/d が、それぞれ、2300≦L≦6000、 200≦D≦1000、 5≦L/D≦30、 30≦n≦100、 4≦D/d≦15、 7≦D/d≦25であることを特徴とする前項1〜4のいずれか一項に記載の方法、
6. 該連続多段蒸留塔のL、D、L/D、n、D/d、D/d が、それぞれ、2500≦L≦5000、 210≦D≦800、 7≦L/D≦20、 40≦n≦90、 5≦D/d≦13、 9≦D/d≦20であることを特徴とする前項1〜5のいずれか一項に記載の方法、
7. P/Sが、15≦P/S≦80であることを特徴とする前項1〜6のいずれか一項に記載の方法、
8. P/Sが、20≦P/S≦70であることを特徴とする前項7に記載の方法、
9. 該トレイが、多孔板部とダウンカマー部を有する多孔板トレイであることを特徴とする前項1〜8のいずれか一項に記載の方法、
10. 該多孔板トレイが、該多孔板部の面積1mあたり100〜1000個の孔を有するものであることを特徴とする前項9に記載の方法、
11. 該多孔板トレイの孔1個あたりの断面積が、0.5〜5cmであることを特徴とする前項9又は10に記載の方法、
を提供する。
本発明を実施することによって、環状カーボネートと脂肪族1価アルコールとから、ジアルキルカーボネート類とジオール類が、それぞれ95%以上、好ましくは97%以上、さらに好ましくは99%以上の高選択率で、ジアルキルカーボネートを1時間あたり2トン以上、好ましくは1時間あたり3トン以上、さらに好ましくは1時間あたり4トン以上、ジオール類を1時間あたり1.3トン以上、好ましくは1時間あたり1.95トン以上、さらに好ましくは1時間あたり2.6トン以上の工業的規模で、1000時間以上、好ましくは3000時間以上、さらに好ましくは5000時間以上の長期間、安定的に製造できることが見出された。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の反応は、環状カーボネート(A)と脂肪族1価アルコール類(B)とから、ジアルキルカーボネート(C)とジオール類(D)が生成する下記一般式(I)で表わされる可逆平衡なエステル交換反応である。
Figure 2007060893
[ここで、Rは2価の基−(CH)m−(mは2〜6の整数)を表わし、その1個以上の水素は炭素数1〜10のアルキル基やアリール基によって置換されていてもよい。また、Rは炭素数1〜12の1価の脂肪族基を表わし、その1個以上の水素は炭素数1〜10のアルキル基やアリール基で置換されていてもよい。]
本発明で原料として用いられる環状カーボネートとは、式(I)において(A)で表わされる化合物であって、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のアルキレンカーボネート類や、1,3−ジオキサシクロヘキサ−2−オン、1,3−ジオキサシクロヘプタ−2−オンなどが好ましく用いられ、エチレンカーボネート及びプロピレンカーボネートが入手の容易さなどの点から更に好ましく使用され、エチレンカーボネートが特に好ましく使用される。
また、もう一方の原料である脂肪族1価アルコール類とは、式(I)において(B)で表わされる化合物であって、生成するジオールより沸点が低いものが用いられる。したがって、使用する環状カーボネートの種類によっても変わり得るが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール(各異性体)、アリルアルコール、ブタノール(各異性体)、3−ブテン−1−オール、アミルアルコール(各異性体)、ヘキシルアルコール(各異性体)、ヘプチルアルコール(各異性体)、オクチルアルコール(各異性体)、ノニルアルコール(各異性体)、デシルアルコール(各異性体)、ウンデシルアルコール(各異性体)、ドデシルアルコール(各異性体)、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、シクロヘプタノール、シクロオクタノール、メチルシクロペンタノール(各異性体)、エチルシクロペンタノール(各異性体)、メチルシクロヘキサノール(各異性体)、エチルシクロヘキサノール(各異性体)、ジメチルシクロヘキサノール(各異性体)、ジエチルシクロヘキサノール(各異性体)、フェニルシクロヘキサノール(各異性体)、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール(各異性体)、フェニルプロパノール(各異性体)などが挙げられ、さらにこれらの脂肪族1価アルコール類において、ハロゲン、低級アルコキシ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、アシロキシ基、ニトロ基等の置換基によって置換されていてもよい。
このような脂肪族1価アルコール類の中で、好ましく用いられるのは炭素数1〜6のアルコール類であり、より好ましいのはメタノール、エタノール、プロパノール(各異性体)、ブタノール(各異性体)の炭素数1〜4のアルコール類である。環状カーボネートとしてエチレンカーボネートやプロピレンカーボネートを使用する場合、脂肪族1価アルコール類の好ましい例としては、メタノール、エタノールであり、より好ましいのはメタノールである。
本発明の方法においては、反応蒸留塔内に触媒を存在させる。触媒を存在させる方法はどのような方法であってもよいが、例えば、反応条件下で反応液に溶解するような均一系触媒の場合、反応蒸留塔内に連続的に触媒を供給することにより、反応蒸留塔内の液相に触媒を存在させることもできるし、あるいは反応条件下で反応液に溶解しないような不均一系触媒の場合、反応蒸留塔内に固体触媒を配置することにより、反応系に触媒を存在させることもできるし、これらを併用した方法であってもよい。
均一系触媒を反応蒸留塔内に連続的に供給する場合には、環状カーボネート及び/又は脂肪族1価アルコールと同時に供給してもよいし、原料とは異なる位置に供給してもよい。該蒸留塔内で実際に反応が進行するのは触媒供給位置から下の領域であることから、塔頂から原料供給位置までの間の領域に該触媒を供給することが好ましい。そして該触媒が存在する段は5段以上あることが必要であり、好ましくは7段以上であり、さらに好ましくは10段以上である。
また、不均一系の固体触媒を用いる場合、該触媒の存在する段の段数が5段以上あることが必要であり、好ましくは7段以上であり、さらに好ましくは10段以上である。蒸留塔の充填物としての効果をも併せ持つ固体触媒を用いることもできる。
本発明において用いられる触媒としては、これまでに知られている種々のものを使用することができる。例えば、
リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ金属及びアルカリ土類金属類;
アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水素化物、水酸化物、アルコキシド化物類、アリーロキシド化物類、アミド化物類等の塩基性化合物類;
アルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩類、重炭酸塩類、有機酸塩類等の塩基性化合物類;
トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリヘキシルアミン、ベンジルジエチルアミン等の3級アミン類;
N−アルキルピロール、N−アルキルインドール、オキサゾール、N−アルキルイミダゾール、N−アルキルピラゾール、オキサジアゾール、ピリジン、アルキルピリジン、キノリン、アルキルキノリン、イソキノリン、アルキルイソキノリン、アクリジン、アルキルアクリジン、フェナントロリン、アルキルフェナントロリン、ピリミジン、アルキルピリミジン、ピラジン、アルキルピラジン、トリアジン、アルキルトリアジン等の含窒素複素芳香族化合物類;
ジアザビシクロウンデセン(DBU)、ジアザビシクロノネン(DBN)等の環状アミジン類;
酸化タリウム、ハロゲン化タリウム、水酸化タリウム、炭酸タリウム、硝酸タリウム、硫酸タリウム、タリウムの有機酸塩類等のタリウム化合物類;
トリブチルメトキシ錫、トリブチルエトキシ錫、ジブチルジメトキシ錫、ジエチルジエトキシ錫、ジブチルジエトキシ錫、ジブチルフェノキシ錫、ジフェニルメトキシ錫、酢酸ジブチル錫、塩化トリブチル錫、2−エチルヘキサン酸錫等の錫化合物類;
ジメトキシ亜鉛、ジエトキシ亜鉛、エチレンジオキシ亜鉛、ジブトキシ亜鉛等の亜鉛化合物類;
アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリブトキシド等のアルミニウム化合物類;
テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラブトキシチタン、ジクロロジメトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、酢酸チタン、チタンアセチルアセトナート等のチタン化合物類;
トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリブチルメチルホスホニウムハライド、トリオクチルブチルホスホニウムハライド、トリフェニルメチルホスホニウムハライド等のリン化合物類;
ハロゲン化ジルコニウム、ジルコニウムアセチルアセトナート、ジルコニウムアルコキシド、酢酸ジルコニウム等のジルコニウム化合物類;
鉛及び鉛を含む化合物類、例えば、PbO、PbO、Pbなどの酸化鉛類;
PbS、Pb、PbSなどの硫化鉛類;
Pb(OH)、Pb(OH)、Pb[PbO(OH)]、PbO(OH)などの水酸化鉛類;
NaPbO、KPbO、NaHPbO、KHPbOなどの亜ナマリ酸塩類;
NaPbO、NaPbO、KPbO、K[Pb(OH)]、KPbO、CaPbO、CaPbOなどの鉛酸塩類;
PbCO、2PbCO・Pb(OH)などの鉛の炭酸塩及びその塩基性塩類;
Pb(OCH、(CHO)Pb(OPh)、Pb(OPh)などのアルコキシ鉛類、アリールオキシ鉛類;
Pb(OCOCH、Pb(OCOCH、Pb(OCOCH・PbO・3HOなどの有機酸の鉛塩及びその炭酸塩や塩基性塩類;
BuPb、PhPb、BuPbCl、PhPbBr、PhPb(又はPhPb)、BuPbOH、PhPbOなどの有機鉛化合物類(Buはブチル基、Phはフェニル基を示す);
Pb−Na、Pb−Ca、Pb−Ba、Pb−Sn、Pb−Sbなどの鉛の合金類;
ホウエン鉱、センアエン鉱などの鉛鉱物類、及びこれらの鉛化合物の水和物類;
などが挙げられる。
これらの化合物は、反応原料や、反応混合物、反応副生物などに溶解する場合には、均一系触媒として用いることができるし、溶解しない場合には固体触媒として用いることができる。さらには、これらの化合物を反応原料や、反応混合物、反応副生物などで事前に溶解させたり、あるいは反応させることによって溶解させた混合物を均一系触媒としてもちいることも好ましい方法である。
さらに、本発明において用いられる触媒としては、3級アミノ基を有する陰イオン交換樹脂、アミド基を有するイオン交換樹脂、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基のうちの少なくとも一つの交換基を有するイオン交換樹脂、第4級アンモニウム基を交換基として有する固体強塩基性アニオン交換体等のイオン交換体類;
シリカ、シリカ−アルミナ、シリカーマグネシア、アルミノシリケート、ガリウムシリケート、各種ゼオライト類、各種金属交換ゼオライト類、アンモニウム交換ゼオライト類などの固体の無機化合物類等;
が挙げられる。
固体触媒として、特に好ましく用いられるのは第4級アンモニウム基を交換基として有する固体強塩基性アニオン交換体であり、このようなものとしては、例えば、第4級アンモニウム基を交換基として有する強塩基性アニオン交換樹脂、第4級アンモニウム基を交換基として有するセルロース強塩基性アニオン交換体、第4級アンモニウム基を交換基として有する無機質担体担持型強塩基性アニオン交換体などが挙げられる。第4級アンモニウム基を交換基として有する強塩基性アニオン交換樹脂としては、例えば、スチレン系強塩基性アニオン交換樹脂などが好ましく用いられる。スチレン系強塩基性アニオン交換樹脂は、スチレンとジビニルベンゼンの共重合体を母体として、交換基に第4級アンモニウム(I型あるいはII型)を有する強塩基性アニオン交換樹脂であり、例えば、次式で模式的に示される。
Figure 2007060893
上記式中、Xはアニオンを示し、通常、Xとしては、F、Cl、Br、I、HCO 、CO 2−、CHCO 、HCO 、IO 、BrO 、ClO の中から選ばれた少なくとも1種のアニオンが使用され、好ましくはCl、Br、HCO 、CO 2−の中から選ばれた少なくとも1種のアニオンが使用される。また、樹脂母体の構造としては、ゲル型、マクロレティキュラー型(MR型)いずれも使用できるが、耐有機溶媒性が高い点からMR型が特に好ましい。
第4級アンモニウム基を交換基として有するセルロース強塩基性アニオン交換体としては、例えば、セルロースの−OH基の一部又は全部をトリアルキルアミノエチル化して得られる、−OCHCHNRXなる交換基を有するセルロースが挙げられる。ただし、Rはアルキル基を示し、通常、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどが用いられ、好ましくはメチル、エチルが使用される。また、Xは前述のとおりのアニオンを示す。
本発明において使用できる、第4級アンモニウム基を交換基として有する無機質担体担持型強塩基性アニオン交換体とは、無機質担体の表面水酸基−OHの一部又は全部を修飾することにより、4級アンモニウム基−O(CHNRXを導入したものを意味する。ただし、R、Xは前述のとおりである。nは通常1〜6の整数であり、好ましくはn=2である。無機質担体としては、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、チタニア、ゼオライトなどを使用することができ、好ましくはシリカ、アルミナ、シリカアルミナが用いられ、特に好ましくはシリカが使用される。無機質担体の表面水酸基の修飾方法としては、任意の方法を用いることができる。
第4級アンモニウム基を交換基として有する固体強塩基性アニオン交換体は、市販のものを使用することもできる。その場合には、前処理として予め所望のアニオン種でイオン交換を行なった後に、エステル交換触媒として使用することもできる。
また、少なくとも1個の窒素原子を含む複素環基が結合している巨大網状及びゲルタイプの有機ポリマー、又は少くとも1個の窒素原子を含む複素環基が結合している無機質担体から成る固体触媒もエステル交換触媒として好ましく用いられる。また、さらにはこれらの含窒素複素環基の一部又は全部が4級塩化された固体触媒も同様に用いられる。
なお、イオン交換体などの固体触媒は、本発明においては充填物としての機能も果たすことができる。
本発明で用いられる触媒の量は、使用する触媒の種類によっても異なるが、反応条件下で反応液に溶解するような均一系触媒を連続的に供給する場合には、供給原料である環状カーボネートと脂肪族1価アルコールの合計質量に対する割合で表わして、通常0.0001〜50質量%、好ましくは0.005〜20質量%、さらに好ましくは0.01〜10質量%で使用される。また、固体触媒を該蒸留塔内に設置して使用する場合には、該蒸留塔の空塔容積に対して、0.01〜75容積%、好ましくは0.05〜60容積%、さらに好ましくは0.1〜60容積%の触媒量が好ましく用いられる。
本発明において反応蒸留塔である連続多段蒸留塔に、環状カーボネート及び脂肪族1価アルコールを連続的に供給する方法については、特別な限定はなく、それらが該蒸留塔の少なくとも5段以上、好ましくは7段以上、より好ましくは10段以上の領域において触媒と接触させることができるような供給方法であれば如何なる方法であってもよい。すなわち、該環状カーボネートと該脂肪族1価アルコールは、連続多段蒸留塔の上記の条件を満たす段に必要な数の導入口から連続的に供給することができる。また、該環状カーボネートと該脂肪族1価アルコールは該蒸留塔の同じ段に導入されてもよいし、それぞれ別の段に導入してもよい。
原料は、液状、ガス状又は液とガスとの混合物として該蒸留塔に連続的に供給される。このようにして原料を該蒸留塔に供給する以外に、付加的にガス状の原料を該蒸留塔の下部から断続的又は連続的に供給することも好ましい方法である。また、環状カーボネートを触媒の存在する段よりも上部の段に液状又は気液混合状態で該蒸留塔に連続的に供給し、該蒸留塔の下部に該脂肪族1価アルコールをガス状及び/又は液状で連続的に供給する方法も好ましい方法である。この場合、環状カーボネート中に、脂肪族1価アルコールが含まれていても、もちろん構わない。
本発明において、供給原料中に、生成物であるジアルキルカーボネート及び/又はジオール類が含まれていてもよい。その含有量は、ジアルキルカーボネートが、脂肪族1価アルコール/ジアルキルカーボネート混合物中のジアルキルカーボネートの質量%で表わして、通常、0〜40質量%、好ましくは0〜30質量%、さらに好ましくは0〜20質量%であり、ジオール類が環状カーボネート/ジオール混合物中の質量%で表わして、通常、0〜10質量%、好ましくは0〜7質量%、さらに好ましくは0〜5質量%である。
本反応を工業的に実施する場合、新規に反応系に導入される環状カーボネート及び/又は脂肪族1価アルコールに加え、この工程及び/又は他の工程で回収された、環状カーボネート及び/又は脂肪族1価アルコールを主成分とする物質が、これらの原料として使用できることは好ましいことである。本発明はこのことを可能にするものであり、これは本発明の優れた特徴である。他の工程とは、例えば、ジアルキルカーボネートと芳香族モノヒドロキシ化合物からジアリールカーボネートを製造する工程があり、この工程では、脂肪族1価アルコールが副生し、回収される。この回収副生脂肪族1価アルコールには、通常ジアルキルカーボネート、芳香族モノヒドロキシ化合物、アルキルアリールエーテルなどが含まれる場合が多く、さらには少量のアルキルアリールカーボネート、ジアリールカーボネートなどが含まれる場合がある。副生脂肪族1価アルコールは、そのままで本願発明の原料とすることもできるし、蒸留等により該脂肪族1価アルコールよりも沸点の高い含有物質量を減少させた後に原料とすることもできる。
また、本願発明に用いられる好ましい環状カーボネートは、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、スチレンオキシドなどのアルキレンオキシドと二酸化炭素との反応によって製造されたものであるので、これらの原料化合物などを少量含む環状カーボネートを、本願発明の原料として用いることもできる。
本発明において、反応蒸留塔に供給する環状カーボネートと脂肪族1価アルコール類との量比は、エステル交換触媒の種類や量及び反応条件によっても異なるが、通常、供給される環状カーボネートに対して、脂肪族1価アルコール類はモル比で0.01〜1000倍の範囲で供給することができる。環状カーボネートの反応率を上げるためには脂肪族1価アルコール類を2倍モル以上の過剰量供給することが好ましいが、あまり大過剰に用いると装置を大きくする必要がある。このような意味において、環状カーボネートに対する脂肪族1価アルコール類のモル比は、2〜20が好ましく、さらに好ましくは3〜15、さらにより好ましくは5〜12である。なお、未反応環状カーボネートが多く残存していると、生成物であるジオール類と反応して2量体、3量体などの多量体を副生するので、工業的に実施する場合、未反応環状カーボネートの残存量をできるだけ減少させることが好ましい。本発明の方法では、このモル比が10以下であっても、環状カーボネートの反応率を97%以上、好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上にすることが可能である。このことも本発明の特徴のひとつである。
本発明においては、好ましくは1時間あたり2トン以上のジアルキルカーボネートを連続的に製造するのであるが、そのために連続的に供給される環状カーボネートの最低量は、製造すべきジアルキルカーボネートの量(Pトン/hr)に対して、通常2.2Pトン/hr、好ましくは、2.1Pトン/hr、より好ましくは2.0Pトン/hrである。さらに好ましい場合は、1.9Pトン/hrよりも少なくできる。
図1は、本発明に係る製造法を実施する連続多段蒸留塔の一例を示す概略図である。ここで、本発明において用いられる連続多段蒸留塔10とは、長さL(cm)、内径D(cm)の円筒形の胴部7の上下に鏡板部5を有し、内部に段数nをもつインターナルを有する構造をしており、該インターナルが複数の孔を持つトレイである棚段塔式蒸留塔であって、塔頂部又はそれに近い塔の上部に内径d(cm)のガス抜出し口1と、塔底部又はそれに近い塔の下部に内径d(cm)の液抜出し口2と、該ガス抜出し口1より下部であって塔の上部及び/又は中間部に1つ以上の第1の導入口3(a、e)と、該液抜出し口2より上部であって塔の中間部及び/又は下部に1つ以上の第2の導入口3(b、c)、4(a、b)とを有するものであるが、蒸留だけでなく反応も同時に行って、1時間あたり好ましくは2トン以上のジアルキルカーボネート及び/又は1時間あたり好ましくは1.3トン以上のジオール類を長期間安定的に製造できるものとするには種々の条件を満足させることが必要である。なお、図1は、本発明に係る連続多段蒸留塔の一の実施態様であるため、棚段の配置は、図1に示す構成に限定されるものではない。
本発明に係る連続多段蒸留塔は、単なる蒸留機能からの条件だけではなく、安定的に高反応率でしかも高選択率で反応を進行させるために必要な条件を複合したものであり、
具体的には、
(1)長さL(cm)が式(1)を満足するものであり、
2100 ≦ L ≦ 8000 式(1)
(2)塔の内径D(cm)が式(2)を満足するものであり、
180 ≦ D ≦ 2000 式(2)
(3)長さL(cm)と塔の内径D(cm)の比が、式(3)を満足するものであり、
4 ≦ L/D ≦ 40 式(3)
(4)段数nが式(4)を満足するものであり、
10 ≦ n ≦ 120 式(4)
(5)塔の内径D(cm)とガス抜出し口の内径d(cm)の比が、式(5)を満足するものであり、
3 ≦ D/d ≦ 20 式(5)
(6)塔の内径D(cm)と液抜出し口の内径d(cm)の比が、式(6)を満足するものであり、
5 ≦ D/d ≦ 30 式(6)
かつ、
ジアルキルカーボネートの1時間当たりの生産量P(トン/hr)と、棚段1段に存在する複数の孔の全孔面積S(m)の比が、式(7)を満足するものである、
10 ≦ P/S ≦ 100 式(7)
ことが必要である。
なお、本発明で用いる用語「塔頂部又はそれに近い塔の上部」とは、塔頂部から下方に約0.25Lまでの部分を意味し、用語「塔底部又はそれに近い塔の下部」とは、塔底部から上方に約0.25Lまでの部分を意味する。また、「L」は、前述の定義とおりである。
式(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)を同時に満足させ、さらに(7)をも満足させる連続多段蒸留塔を用いることによって、環状カーボネートと脂肪族1価アルコール類とから、ジアルキルカーボネートを1時間あたり好ましくは2トン以上、及び/又はジオール類を1時間あたり好ましくは1.3トン以上の工業的規模で、高反応率・高選択率・高生産性で、例えば1000時間以上、好ましくは3000時間以上、さらに好ましくは5000時間以上の長期間、さらに安定的に製造できることが見出されたのである。本発明の方法を実施することによって、このような優れた効果を有する工業的規模でのジアルキルカーボネートとジオール類の製造が可能になった理由は明らかではないが、式(1)〜(7)の条件が組み合わさった時にもたらされる複合効果のためであると推定される。なお、各々の要因の好ましい範囲は下記に示される。
L(cm)が2100より小さいと、反応率が低下するため目的とする生産量を達成できないし、目的の生産量を達成できる反応率を確保しつつ設備費を低下させるには、Lを8000以下にすることが必要である。より好ましいL(cm)の範囲は、2300≦L ≦6000 であり、さらに好ましくは、2500≦L≦5000 である。
D(cm)が180よりも小さいと、目的とする生産量を達成できないし、目的の生産量を達成しつつ設備費を低下させるには、Dを2000以下にすることが必要である。より好ましいD(cm)の範囲は、200≦D≦1000 であり、さらに好ましくは、210≦D≦800 である。
L/Dが4より小さい時や40より大きい時は安定運転が困難となり、特に40より大きいと塔の上下における圧力差が大きくなりすぎるため、長期安定運転が困難となるだけでなく、塔下部での温度を高くしなければならないため、副反応が起こりやすくなり選択率の低下をもたらす。より好ましいL/Dの範囲は、5≦L/D≦30 であり、さらに好ましくは、7≦L/D≦20 である。
nが10より小さいと反応率が低下するため目的とする生産量を達成できないし、目的の生産量を達成できる反応率を確保しつつ設備費を低下させるには、nを120以下にすることが必要である。さらに、nが120よりも大きいと塔の上下における圧力差が大きくなりすぎるため、長期安定運転が困難となるだけでなく、塔下部での温度を高くしなければならないため、副反応が起こりやすくなり選択率の低下をもたらす。より好ましいnの範囲は、30≦n≦100 であり、さらに好ましくは、40≦n≦90 である。
D/dが3より小さいと設備費が高くなるだけでなく大量のガス成分が系外に出やすくなるため、安定運転が困難になり、20よりも大きいとガス成分の抜出し量が相対的に小さくなり、安定運転が困難になるだけでなく、反応率の低下をもたらす。より好ましいD/dの範囲は、4≦D/d≦15 であり、さらに好ましくは、5≦D/d≦13 である。
D/dが5より小さいと設備費が高くなるだけでなく液抜出し量が相対的に多くなり、安定運転が困難になり、30よりも大きいと液抜出し口や配管での流速が急激に速くなりエロージョンを起こしやすくなり装置の腐食をもたらす。より好ましいD/dの範囲は、7≦D/d≦25 であり、さらに好ましくは、9≦D/d≦20 である。
P/Sが10より小さいと生産量に対して設備費が高くなるだけでなく、棚段での滞留時間が増えるので選択率が低下する傾向になる。また、P/Sが100より大きいと環状カーボネートの反応率が低下する。より好ましいP/Sの範囲は、15≦P/S≦80 であり、さらに好ましくは、20≦P/S≦70である。
さらに本発明では該dと該dが式(8)を満足する場合、さらに好ましいことがわかった。
1 ≦ d/d ≦ 5 式(8)
本発明でいう長期安定運転とは、1000時間以上、好ましくは3000時間以上、さらに好ましくは5000時間以上、フラッディングや、配管のつまりやエロージョンがなく、運転条件に基づいた定常状態で運転が継続でき、高反応率・高選択率・高生産性を維持しながら、所定量のジアルキルカーボネートとジオール類が製造されていることを意味する。
本発明は、好ましくは1時間あたり2トン以上の高生産性でジアルキルカーボネート及び/又は1時間あたり1.3トン以上の高生産性でジオール類とをそれぞれ高選択率で長期間安定的に生産することを特徴としているが、ジアルキルカーボネート及びジオール類を、より好ましくはそれぞれ1時間あたり3トン以上及び1.95トン以上、さらに好ましくはそれぞれ1時間あたり4トン以上及び2.6トン以上生産することにある。また、本発明は、該連続多段蒸留塔のL、D、L/D、n、D/d、D/d、P/Sが、それぞれ、2300≦L≦6000、 200≦D≦1000、 5≦L/D≦30、 30≦n≦100、 4≦D/d≦15、 7≦D/d≦25、15≦P/S≦80の場合は、1時間あたり2.5トン以上、好ましくは1時間あたり3トン以上、さらに好ましくは1時間あたり3.5トン以上のジアルキルカーボネートと、1時間あたり1.6トン以上、好ましくは1時間あたり1.95トン以上、さらに好ましくは1時間あたり2.2トン以上のジオール類とを製造することを特徴とするものである。さらに、本発明は、該連続多段蒸留塔のL、D、L/D、n、D/d、D/d、P/Sが、それぞれ、2500≦L≦5000、 210≦D≦800、 7≦L/D≦20、 40≦n≦90、 5≦D/d≦13、 9≦D/d≦20、20≦P/S≦70の場合は、1時間あたり3トン以上、好ましくは1時間あたり3.5トン以上、さらに好ましくは1時間あたり4トン以上のジアルキルカーボネートと、1時間あたり1.95トン以上、好ましくは1時間あたり2.2トン以上、さらに好ましくは1時間あたり2.6トン以上のジオール類とを製造することを特徴とするものである。
本発明でいうジアルキルカーボネート及びジオール類の選択率とは、反応した環状カーボネートに対するものであって、本発明では通常95%以上の高選択率であり、好ましくは97%以上、さらに好ましくは99%以上の高選択率を達成することができる。また本発明でいう反応率とは、通常、環状カーボネートの反応率を表し、本発明では環状カーボネートの反応率を95%以上、好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上、さらに好ましくは99.5以上、さらにより好ましくは99.9%以上にすることが可能である。このように高選択率を維持しながら、高反応率を達成できることも本発明の優れた特徴のひとつである。
本発明で用いられる連続多段蒸留塔は、インターナルとして複数の孔を持つトレイを有する棚段塔式蒸留塔である。本発明でいうインターナルとは、蒸留塔において実際に気液の接触を行わせる部分のことを意味する。このようなトレイとしては、例えば泡鍾トレイ、多孔板トレイ、バルブトレイ、向流トレイ、スーパーフラックトレイ、マックスフラックトレイ等が好ましい。なお、本発明においては、一部の棚段部に充填物が充填された部分とトレイ部とを合わせ持つ多段蒸留塔も用いることができる。このような充填物としては、ラシヒリング、レッシングリング、ポールリング、ベルルサドル、インタロックスサドル、ディクソンパッキング、マクマホンパッキング、ヘリパック等の不規則充填物やメラパック、ジェムパック、テクノパック、フレキシパック、スルザーパッキング、グッドロールパッキング、グリッチグリッド等の規則充填物が好ましい。なお、本発明でいう用語「インターナルの段数n」とは、トレイの場合は、トレイの数を意味し、充填物の場合は、理論段数を意味する。
本発明の環状カーボネートと脂肪族1価アルコール類との反応において、インターナルが所定の段数を有するトレイ又はそのインターナルの一部が充填物からなる棚段式連続多段蒸留塔のいずれを用いても、高反応率・高選択率・高生産性を達成することができるが、インターナルがトレイである棚段式蒸留塔がより好ましいことが見出された。さらに、該トレイが多孔板部とダウンカマー部を有する多孔板トレイが機能と設備費との関係で特に優れていることが見出された。そして、該多孔板トレイが該多孔板部の面積1mあたり100〜1000個の孔を有していることが好ましいことも見出された。より好ましい孔数は該面積1mあたり120〜900個であり、さらに好ましくは、150〜800個である。また、該多孔板トレイの孔1個あたりの断面積が0.5〜5cmであることが好ましいことも見出された。より好ましい孔1個あたりの断面積は、0.7〜4cmであり、さらに好ましくは0.9〜3cmである。さらには、該多孔板トレイが該多孔板部の面積1mあたり100〜1000個の孔を有しており、かつ、孔1個あたりの断面積が0.5〜5cmである場合、特に好ましいことが見出された。該多孔板部の孔数は、全ての多孔板において同じであってもよいし、異なるものであってもよい。各多孔板において、孔数や孔1個あたりの断面積が異なる場合、棚段1段に存在する複数の孔の全孔面積は、各段において異なる場合があるが、その場合、本発明でいうS(m)は、各段の全孔面積の平均値を意味するものとする。連続多段蒸留塔に上記の条件を付加することによって、本発明の課題が、より容易に達成されることが判明したのである。
本発明を実施する場合、原料である環状カーボネートと脂肪族1価アルコール類とを触媒が存在する連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、該塔内で反応と蒸留を同時に行い、生成するジアルキルカーボネートを含む低沸点反応混合物を塔上部よりガス状で連続的に抜出し、ジオール類を含む高沸点反応混合物を塔下部より液状で連続的に抜出すことによりジアルキルカーボネートとジオール類が連続的に製造される。
また、本発明において、原料である環状カーボネートと脂肪族1価アルコール類を連続多段蒸留塔内に連続的に供給するには、蒸留塔の上部のガス抜出し口よりも下部であるが塔の上部又は中間部に設置された1箇所又は数箇所の導入口から、原料混合物として、又はそれぞれ別々に、液状及び/又はガス状で供給してもよいし、環状カーボネート又はそれを多く含む原料を蒸留塔の上部又は中間部の導入口から液状で供給し、脂肪族1価アルコール類又はそれを多く含む原料を蒸留塔の下部の液抜出し口よりも上部であって塔の中間部又は下部に設置された導入口からガス状で供給することも好ましい方法である。
本発明で行われるエステル交換反応の反応時間は連続多段蒸留塔内での反応液の平均滞留時間に相当すると考えられるが、これは蒸留塔のインターナルの形状や段数、原料供給量、触媒の種類や量、反応条件などによって異なるが、通常0.1〜20時間、好ましくは0.5〜15時間、より好ましくは1〜10時間である。
反応温度は、用いる原料化合物の種類や触媒の種類や量によって異なるが、通常、30〜300℃である。反応速度を高めるためには反応温度を高くすることが好ましいが、反応温度が高いと副反応も起こりやすくなる。好ましい反応温度は40〜250℃、より好ましくは50〜200℃、さらに好ましくは、60〜150℃の範囲である。本発明においては、塔底温度として150℃以下、好ましくは130℃以下、より好ましくは110℃以下、さらにより好ましくは100℃以下にして反応蒸留を実施することが可能である。このような低い塔底温度であっても高反応率・高選択率・高生産性を達成できることは、本発明の優れた特徴のひとつである。また、反応圧力は、用いる原料化合物の種類や組成、反応温度などにより異なるが、減圧、常圧、加圧のいずれであってもよく、通常1Pa〜2×10Pa、好ましくは、10Pa〜10Pa、より好ましくは10〜5×10の範囲で行われる。
本発明で用いられる連続多段蒸留塔を構成する材料は、主に炭素鋼、ステンレススチールなどの金属材料であるが、製造するジアルキルカーボネートとジオール類の品質の面からは、ステンレススチールが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<連続多段蒸留塔>
図1に示されるようなL=3300cm、D=300cm、L/D=11、n=60、D/d=7.5、D/d=12 である連続多段蒸留塔を用いた。なお、この実施例では、インターナルとして、多孔板部の孔1個あたりの断面積=約1.3cm、孔数=約180〜320個/mを有する多孔板トレイを用いた。本実施例では、ジメチルカーボネートの生産量(P)を約3.3トン/hrとして、棚段1段あたりの全孔面積が、0.06〜0.12の範囲にあり、その平均値(S)が、0.09となるようにした。この場合、P/S=約36.7である。
<反応蒸留>
液状のエチレンカーボネート3.27トン/hrが下から55段目に設置された導入口(3−a)から蒸留塔に連続的に導入された。ガス状のメタノール(ジメチルカーボネートを8.96質量%含む)3.238トン/hrと液状のメタノール(ジメチルカーボネートを6.66質量%含む)7.489トン/hrが、下から31段目に設置された導入口(3−b及び3−c)から蒸留塔に連続的に導入された。蒸留塔に導入された原料のモル比は、メタノール/エチレンカーボネート=8.36であった。
触媒はKOH(48質量%の水溶液)2.5トンにエチレングリコール4.8トンを加え、約130℃に加熱し、徐々に減圧にし、約1300Paで約3時間加熱処理し、均一溶液にしたものを用いた。この触媒溶液を、下から54段目に設けられた導入口(3−e)から、蒸留塔に連続的に導入した(K濃度:供給エチレンカーボネートに対して0.1質量%)。塔底部の温度が98℃で、塔頂部の圧力が約1.118×10Pa、還流比が0.42の条件下で連続的に反応蒸留が行われた。
24時間後には安定的な定常運転が達成できた。塔頂部1からガス状で抜き出された低沸点反応混合物は熱交換器で冷却され液体にされた。蒸留塔から10.678トン/hrで連続的に抜き出された液状の低沸点反応混合物中のジメチルカーボネートは4.129トン/hrで、メタノールは6.549トン/hrであった。塔底部2から3.382トン/hrで連続的に抜出された液中の、エチレングリコールは、2.356トン/hrで、メタノールは1.014トン/hr、未反応エチレンカーボネート4kg/hrであった。原料に含まれるジメチルカーボネートを除いた、ジメチルカーボネートの1時間あたりの実質生産量は3.340トン、触媒溶液に含まれるエチレングリコールを除いた、エチレングリコールの1時間あたりの実質生産量は2.301トンであった。エチレンカーボネートの反応率は99.88%で、ジメチルカーボネートの選択率は99.99%以上で、エチレングリコールの選択率は99.99%以上であった。(実際のP/S=37.1)
この条件で長期間の連続運転を行った。500時間後、2000時間後、4000時間後、5000時間後、6000時間後の1時間あたりの実質生産量は、ジメチルカーボネートが3.340トン、3.340トン、3.340トン、3.340トン、3.340トン、エチレングリコールが、2.301トン、2.301トン、2.301トン、2.301トン、2.301トンであり、エチレンカーボネートの反応率は99.90%、99.89%、99.89%、99.88%、99.88%、で、ジメチルカーボネートの選択率は99.99%以上、99.99%以上、99.99%以上、99.99%以上、99.99%以上で、エチレングリコールの選択率は99.99%以上、99.99%以上、99.99%以上、99.99%以上、99.99%以上であった。
[実施例2]
実施例1と同じ連続多段蒸留塔を用いて、下記の条件で反応蒸留を行った。液状のエチレンカーボネート2.61トン/hrが下から55段目に設置された導入口(3−a)から蒸留塔に連続的に導入された。ガス状のメタノール(ジメチルカーボネートを2.41質量%含む)4.233トン/hrと液状のメタノール(ジメチルカーボネートを1.46質量%含む)4.227トン/hrが、下から31段目に設置された導入口(3−b及び3−c)から蒸留塔に連続的に導入された。蒸留塔に導入された原料のモル比は、メタノール/エチレンカーボネート=8.73であった。触媒は実施例1と同様にして、蒸留塔に連続的に供給された。塔底部の温度が93℃で、塔頂部の圧力が約1.046×10Pa、還流比が0.48の条件下で連続的に反応蒸留が行われた。
24時間後には安定的な定常運転が達成できた。塔頂部1からガス状で抜き出された低沸点反応混合物は熱交換器で冷却され液体にされた。蒸留塔から8.17トン/hrで連続的に抜き出された液状の低沸点反応混合物中のジメチルカーボネートは2.84トン/hrで、メタノールは5.33トン/hrであった。塔底部2から2.937トン/hrで連続的に抜出された液中の、エチレングリコールは、1.865トン/hrで、メタノールは1.062トン/hr、未反応エチレンカーボネート0.2kg/hrであった。原料に含まれるジメチルカーボネートを除いた、ジメチルカーボネートの1時間あたりの実質生産量は2.669トン、触媒溶液に含まれるエチレングリコールを除いた、エチレングリコールの1時間あたりの実質生産量は1.839トンであった。エチレンカーボネートの反応率は99.99%で、ジメチルカーボネートの選択率は99.99%以上で、エチレングリコールの選択率は99.99%以上であった。本実施例では、P/S=約35である。
この条件で長期間の連続運転を行った。1000時間後、2000時間後、3000時間後、5000時間後の1時間あたりの実質生産量は、ジメチルカーボネートが2.669トン、2.669トン、2.669トン、2.669トンであり、エチレングリコールが、1.839トン、1.839トン、1.839トン、1.839トンであり、エチレンカーボネートの反応率は99.99%、99.99%、99.99%、99.99%で、ジメチルカーボネートの選択率は99.99%以上、99.99%以上、99.99%以上、99.99%以上で、エチレングリコールの選択率は99.99%以上、99.99%以上、99.99%以上、99.99%以上であった。
[実施例3]
図1に示されるようなL=3300cm、D=300cm、L/D=11、n=60、D/d=7.5、D/d=12 である連続多段蒸留塔を用いた。なお、この実施例では、インターナルとして、多孔板部の孔1個あたりの断面積=約1.3cm、孔数=約220〜340個/mを有する多孔板トレイを用いた。本実施例では、ジメチルカーボネートの生産量(P)を約3.8トン/hrとして、棚段1段あたりの全孔面積が、0.12〜0.18の範囲にあり、その平均値(S)が、0.15となるようにした。この場合、P/S=約25.3である。
液状のエチレンカーボネート3.773トン/hrが下から55段目に設置された導入口(3−a)から蒸留塔に連続的に導入された。ガス状のメタノール(ジメチルカーボネートを8.97質量%含む)3.736トン/hrと液状のメタノール(ジメチルカーボネートを6.65質量%含む)8.641トン/hrが、下から31段目に設置された導入口(3−b及び3−c)から蒸留塔に連続的に導入された。蒸留塔に導入された原料のモル比は、メタノール/エチレンカーボネート=8.73であった。触媒は実施例1と同様にして、蒸留塔に連続的に供給された。塔底部の温度が98℃で、塔頂部の圧力が約1.118×10Pa、還流比が0.42の条件下で連続的に反応蒸留が行われた。
24時間後には安定的な定常運転が達成できた。塔頂部からガス状で抜き出された低沸点反応混合物は熱交換器で冷却され液体にされた。蒸留塔から12.32トン/hrで連続的に抜き出された液状の低沸点反応混合物中のジメチルカーボネートは4.764トン/hrで、メタノールは7.556トン/hrであった。塔底部から3.902トン/hrで連続的に抜出された液中の、エチレングリコールは、2.718トン/hrで、メタノールは1.17トン/hr、未反応エチレンカーボネート4.6kg/hrであった。原料に含まれるジメチルカーボネートを除いた、ジメチルカーボネートの1時間あたりの実質生産量は3.854トン、触媒溶液に含まれるエチレングリコールを除いた、エチレングリコールの1時間あたりの実質生産量は2.655トンであった。エチレンカーボネートの反応率は99.88%で、ジメチルカーボネートの選択率は99.99%以上で、エチレングリコールの選択率は99.99%以上であった。
この条件で長期間の連続運転を行った。1000時間後、2000時間後、3000時間後、5000時間後の1時間あたりの実質生産量は、ジメチルカーボネートが3.854トン、3.854トン、3.854トン、3.854トンであり、エチレングリコールが、2.655トン、2.655トン、2.655トン、2.655トンであり、エチレンカーボネートの反応率は99.99%、99.99%、99.99%、99.99%で、ジメチルカーボネートの選択率は99.99%以上、99.99%以上、99.99%以上、99.99%以上で、エチレングリコールの選択率は99.99%以上、99.99%以上、99.99%以上、99.99%以上であった。
[実施例4]
図1に示されるようなL=3300cm、D=300cm、L/D=11、n=60、D/d=7.5、D/d=12 である連続多段蒸留塔を用いた。なお、この実施例では、インターナルとして、多孔板部の孔1個あたりの断面積=約1.3cm、孔数=約240〜360個/mを有する多孔板トレイを用いた。本実施例では、ジメチルカーボネートの生産量(P)を約7.7トン/hrとして、棚段1段あたりの全孔面積が、0.12〜0.18の範囲にあり、その平均値(S)が、0.22となるようにした。この場合、P/S=約35である。
液状のエチレンカーボネート7.546トン/hrが下から55段目に設置された導入口(3−a)から蒸留塔に連続的に導入された。ガス状のメタノール(ジメチルカーボネートを8.95質量%含む)7.742トン/hrと液状のメタノール(ジメチルカーボネートを6.66質量%含む)17.282トン/hrが、下から31段目に設置された導入口(3−b及び3−c)から蒸留塔に連続的に導入された。蒸留塔に導入された原料のモル比は、メタノール/エチレンカーボネート=8.36であった。触媒は実施例1と同様にして、蒸留塔に連続的に供給された。塔頂部の温度が65℃で、塔頂部の圧力が約1.118×10Pa、還流比0.42の条件下で連続的に反応蒸留が行われた。
24時間後には安定的な定常運転が達成できた。塔頂部1からガス状で抜き出された低沸点反応混合物は熱交換器で冷却され液体にされた。蒸留塔から24.641トン/hrで連続的に抜き出された液状の低沸点反応混合物中のジメチルカーボネートは9.527トン/hrで、メタノールは15.114トン/hrであった。塔底部2から7.804トン/hrで連続的に抜出された液中の、エチレングリコールは、5.436トン/hrで、メタノールは2.34トン/hrで、未反応エチレンカーボネート23kg/hrであった。原料に含まれるジメチルカーボネートを除いた、ジメチルカーボネートの1時間あたりの実質生産量は7.708トン、触媒溶液に含まれるエチレングリコールを除いた、エチレングリコールの1時間あたりの実質生産量は5.31トンであった。エチレンカーボネートの反応率は99.7%で、ジメチルカーボネートの選択率は99.99%以上で、エチレングリコールの選択率は99.99%以上であった。
この条件で長期間の連続運転を行った。1000時間後の1時間あたりの実質生産量は、ジメチルカーボネートが7.708トンであり、エチレングリコールが5.31トンであり、エチレンカーボネートの反応率は99.8%で、ジメチルカーボネートの選択率は99.99%以上で、エチレングリコールの選択率は99.99%以上であった。
本発明によれば、環状カーボネートと脂肪族1価アルコールとから、ジアルキルカーボネートとジオール類が、それぞれ95%以上、好ましくは97%以上、さらに好ましくは99%以上の高選択率で、ジアルキルカーボネートを1時間あたり2トン以上、好ましくは1時間あたり3トン以上、さらに好ましくは1時間あたり4トン以上、ジオール類を1時間あたり1.3トン以上、好ましくは1時間あたり1.95トン以上、さらに好ましくは1時間あたり2.6トン以上の工業的規模で、1000時間以上、好ましくは3000時間以上、さらに好ましくは5000時間以上の長期間、安定的に製造できることが見出された。
本発明を実施する連続多段蒸留塔の一例を示す概略図である。胴部内部にはインターナル(本図では、棚段を模式的に表す)が設置されている。 なお、図1にて使用した符号の説明は、以下のとおりである;1:ガス抜出し口; 2:液抜出し口; 3−aから3−e:導入口; 4−aから4−b:導入口; 5:鏡板部; 6:インターナル; 7:胴体部分; 10:連続多段蒸留塔; L:胴部長さ(cm); D:胴部内径(cm); d:ガス抜出し口の内径(cm); d:液抜出し口の内径(cm)。

Claims (11)

  1. 環状カーボネートと脂肪族1価アルコールとを原料とし、この原料を触媒が存在する連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、該塔内で反応と蒸留を同時に行い、生成するジアルキルカーボネートを含む低沸点反応混合物を塔上部よりガス状で連続的に抜出し、ジオールを含む高沸点反応混合物を塔下部より液状で連続的に抜出す反応蒸留方式によって、ジアルキルカーボネートとジオールを連続的に製造するにあたり、
    (a)該連続多段蒸留塔が、長さL(cm)、内径D(cm)の円筒形の胴部を有し、内部に段数nを持つインターナルを有する構造をしており、該インターナルが複数の孔を持つトレイである棚段塔式蒸留塔であって、塔頂部又はそれに近い塔の上部に内径d(cm)のガス抜出し口、塔底部又はそれに近い塔の下部に内径d(cm)の液抜出し口、該ガス抜出し口より下部であって塔の上部及び/又は中間部に1つ以上の第1の導入口、該液抜出し口より上部であって塔の中間部及び/又は下部に1つ以上の第2の導入口をさらに有し、
    (1)長さL(cm)が式(1)を満足するものであり、
    2100 ≦ L ≦ 8000 式(1)
    (2)塔の内径D(cm)が式(2)を満足するものであり、
    180 ≦ D ≦ 2000 式(2)
    (3)長さL(cm)と塔の内径D(cm)の比が、式(3)を満足するものであり、
    4 ≦ L/D ≦ 40 式(3)
    (4)段数nが式(4)を満足するものであり、
    10 ≦ n ≦ 120 式(4)
    (5)塔の内径D(cm)とガス抜出し口の内径d(cm)の比が、式(5)を満足するものであり、
    3 ≦ D/d ≦ 20 式(5)
    (6)塔の内径D(cm)と液抜出し口の内径d(cm)の比が、式(6)を満足するものであり、
    5 ≦ D/d ≦ 30 式(6)
    (b)ジアルキルカーボネートの1時間当たりの生産量P(トン/hr)と、棚段1段に存在する複数の孔の全孔面積S(m)の比が、式(7)を満足するものである
    10 ≦ P/S ≦ 100 式(7)
    ことを特徴とするジアルキルカーボネートとジオール類を工業的に製造する方法。
  2. 製造されるジアルキルカーボネートが1時間あたり、2トン以上であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 製造されるジオール類が、1時間あたり、1.3トン以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 該dと該dが、式(8)を満足することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法、
    1 ≦ d/d ≦ 5 式(8)。
  5. 該連続多段蒸留塔のL、D、L/D、n、D/d、D/d が、それぞれ、2300≦L≦6000、 200≦D≦1000、 5≦L/D≦30、 30≦n≦100、 4≦D/d≦15、 7≦D/d≦25であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 該連続多段蒸留塔のL、D、L/D、n、D/d、D/d が、それぞれ、2500≦L≦5000、 210≦D≦800、 7≦L/D≦20、 40≦n≦90、 5≦D/d≦13、 9≦D/d≦20であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. P/Sが、15≦P/S≦80であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. P/Sが、20≦P/S≦70であることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 該トレイが、多孔板部とダウンカマー部を有する多孔板トレイであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 該多孔板トレイが、該多孔板部の面積1mあたり100〜1000個の孔を有するものであることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 該多孔板トレイの孔1個あたりの断面積が、0.5〜5cmであることを特徴とする請求項9又は10に記載の方法。
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