JPWO2007052787A1 - 結晶またはアモルファスの洗浄方法および洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
Description
スラリーの固液分離の際に、充分に母液が脱液されず、上記の強電解質や不純物が結晶に付着して残ると、製品純度の低下を引き起こすことになる。そこで、母液を洗い流すことを目的として、分離された結晶等の固体部分を洗浄する。
最初に脱液すべきスラリーを固液分離装置に給液する。固液分離装置としては、一般的なバスケット型遠心ろ過装置や吸引ろ過装置を用いる。
スラリー給液後、固液分離によって一定時間母液を脱液し、結晶またはアモルファスの固体部分の洗浄工程に移行する。洗浄液として水またはメタノール等の有機溶媒または含水溶媒を用いて、固体表面に付着している母液を洗い流し、次いで、洗浄液を脱液する。
そこで、洗浄ごとに固体部分をサンプリングして分析することなく、結晶またはアモルファスの洗浄状態を迅速に検知する方法が求められていた。
その結果、脱液された洗浄液に含まれる電解質を検出することによって、結晶またはアモルファスの洗浄状態を検知し、洗浄操作を終了する最適な時期を決定できることを見出した。
(1) 非電解質または弱電解質の結晶またはアモルファスと、強電解質が溶解した母液とを含むスラリーから結晶またはアモルファスを分離する工程、洗浄液を用いて分離された結晶またはアモルファスを洗浄する工程および洗浄液を脱液する工程を含み、
かつ、洗浄液の脱液工程で、脱液された洗浄液の電気伝導度を測定することにより、結晶またはアモルファスの洗浄状態を検知することを特徴とする結晶またはアモルファスの洗浄方法。
(2) 非電解質または弱電解質が、中性アミノ酸、ペプチド、核酸塩基、ヌクレオシド、糖類およびビタミン類よりなる群から選択される(1)に記載の洗浄方法。
(3) 中性アミノ酸が、セリン、グルタミン、アラニン、ロイシン、バリン、イソロイシン、グリシン、フェニルアラニン、プロリン、チロシン、スレオニン、トリプトファン、メチオニン、システイン、シスチンおよびアスパラギンよりなる群から選択される(2)に記載の洗浄方法。
(4) ペプチドが、ジペプチドまたはトリペプチドである(2)に記載の洗浄方法。
(5) ペプチドが、グルタチオンまたはアラニルグルタミンである(2)に記載の洗浄方法。
(6) 核酸塩基が、アデニン、シトシン、グアニン、ヒポキサンチン、チミン、ウラシルおよびキサンチンよりなる群から選択される(2)に記載の洗浄方法。
(7) ヌクレオシドが、アデノシン、シチジン、グアノシン、イノシンおよびウリジンよりなる群から選択される(2)に記載の洗浄方法。
(8) 糖類が単糖または2〜5糖のオリゴ糖である(2)に記載の洗浄方法。
(9) 糖類が6糖以上のオリゴ糖である(2)に記載の洗浄方法。
(10) ビタミン類が、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ニコチン酸、パントテン酸、葉酸、ビオチン、イノシトール、コリン、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンL1、ビタミンP、パラアミノ安息香酸、リポ酸、オロット酸、カルニチンおよびメチルメチオニンよりなる群から選択される(2)に記載の洗浄方法。
(11) 非電解質または弱電解質の結晶またはアモルファスと、強電解質が溶解した母液とを含むスラリーから結晶またはアモルファスを分離する手段、洗浄液を用いて分離された結晶またはアモルファスを洗浄する手段、洗浄液を脱液する手段および脱液された洗浄液の電気伝導度を測定する手段を有する結晶またはアモルファスの洗浄装置。
かくして、本発明によれば、スラリーの状態や用いる固液分離の方法によらず、結晶またはアモルファスの洗浄状態を検知し、求められる結晶またはアモルファスの純度に達した段階で洗浄操作を終了することによって、過剰な洗浄液の使用の防止、洗浄時間の短縮、過度の洗浄による結晶またはアモルファスの損失、洗浄液やその廃液処理にかかるコストの削減を達成することができる。
10 外槽
11 内槽
12 スラリー給液口
13 洗浄ノズル
14 ろ液ライン
15 電気伝導度計
2 吸引ろ過装置
20 吸引ロート
21 ろ布
22 ろ液ライン
23 電気伝導度計
24 吸引びん
25 真空ライン
最初に脱液すべきスラリーを固液分離装置に給液する。固液分離装置としては、一般的なバスケット型遠心ろ過装置や吸引ろ過装置を用いる。
スラリー給液後、固液分離装置を用いて固液分離によって母液を脱液し、そのまま、その固液分離装置内で結晶またはアモルファスの洗浄工程に移行する。洗浄液として水またはメタノール等の有機溶媒または含水溶媒を用いて、固体表面に付着している母液を洗い流し、次いで、洗浄液を脱液する。
一方、本発明の方法によれば、図3に示すように、洗浄や脱液工程の実施と同時に、固液分離により分離された洗浄液の電気伝導度を連続的に計測し、その値が設定値を下回るまで洗浄および脱液を繰り返す。電気伝導度の値が設定値に達すれば、洗浄を終了し、最終脱液工程に移行する。
洗浄や脱液工程の実施と同時に、固液分離により分離された洗浄液の電気伝導度を連続的に計測するため、洗浄工程を停止して固体部分をサンプリングする必要がないので、無駄な時間や労力を省くことができる。
この遠心ろ過装置1の本体は外槽10および内槽11からなる。外槽10は筐体(図示せず)に固定され、内槽11は微小孔が多数設けられた回転筒であり、高速回転させることができる。遠心ろ過装置1には、さらに、スラリーを内槽11内に給液するためのスラリー給液口12、遠心ろ過によりスラリーから分離された結晶またはアモルファスを洗浄するための洗浄液を噴霧する洗浄ノズル13、および遠心ろ過によって分離された母液または洗浄液のろ液を排出するろ液ライン14が取り付けられている。スラリーを給液したときに、スラリーを均一に飛散させる目的で、内槽11の底部中心に、例えば、円錐型の突出部を設けることができる。
また、ろ液ライン14には、遠心ろ過によりスラリーから脱液されたろ液の電気伝導度を測定するための電気伝導度計15が取り付けられている。
脱液および洗浄と並行して、電気伝導度計15によって、この脱液された母液や洗浄液の電気伝導度を連続的に測定し、この測定データを制御部(図示せず)に送り、解析する。電気伝導度計の測定値をモニター表示することもできる。
ろ液ライン14を通って排出される母液や洗浄液の電気伝導度を測定するので、洗浄脱液操作を停止することなく、迅速に洗浄状態を検知することができる。
まず、吸引ロート20の底部にろ布21を敷いた後、その上にスラリーを供給し真空ライン25から真空をかけることによって結晶と母液の分離を開始する。結晶は真空吸引によりろ布21に張り付けられる。脱液された母液は、ろ液ライン22を通過し、吸引びん24に溜まる。吸引ロート20上部から結晶表面に洗浄液を噴霧することによって、結晶洗浄を行う。脱液された洗浄液は、ろ液ライン22を通過し、吸引びん24に溜まる。
脱液および洗浄と並行して、電気伝導度計23によって、この脱液された母液や洗浄液の電気伝導度を連続的に測定する。
ろ液ライン22を通って排出される母液や洗浄液の電気伝導度を測定するので、洗浄脱液操作を停止することなく、迅速に洗浄状態を検知することができる。
スラリー給液中(A領域)は電気伝導度値が高い母液が排出されているため、電気伝導度計測定値は高い値を示している。その後結晶が洗浄されるに従い、洗浄液の塩濃度が減少するため、電気伝導度計の測定値も減少する(B領域)。
洗浄および洗浄液の脱液工程のろ液の電気伝導度のピークが設定値を下回るのを確認した後、洗浄を終了し、最終的に脱液を行い、結晶を回収する。
弱電解質としては、洗浄液に1mol/Lの濃度で溶解させたときの電離度が0.05以下、好ましくは0.01以下の物質が挙げられる。
中性アミノ酸としては、例えば、セリン、グルタミン、アラニン、ロイシン、バリン、イソロイシン、グリシン、フェニルアラニン、プロリン、チロシン、スレオニン、トリプトファン、メチオニン、システイン、シスチン、アスパラギン等が挙げられる。
ペプチドとしては、ジペプチドまたはトリペプチドが挙げられ、具体的には、例えば、アラニルグルタミン、グルタチオン等が挙げられる。
核酸塩基としては、例えば、アデニン、シトシン、グアニン、ヒポキサンチン、チミン、ウラシル、キサンチン等が挙げられる。
ヌクレオシドとしては、アデノシン、シチジン、グアノシン、イノシン、ウリジン等が挙げられる。
糖類としては、単糖またはオリゴ糖が挙げられる。オリゴ糖としては、2〜5糖のオリゴ糖および6糖以上のオリゴ糖が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ニコチン酸、パントテン酸、葉酸、ビオチン、イノシトール、コリン、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンL1、ビタミンP、パラアミノ安息香酸、リポ酸、オロット酸、カルニチン、メチルメチオニン等が挙げられる。
強電解質としては、例えば、ナトリウム塩、アンモニウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等を挙げることができ、具体的には、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、リン酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム、硫酸カリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム等の無機塩が挙げられる。
L−バリン70kgを3mol/Lの塩酸200Lに添加後、加水し、L−バリン塩酸溶解液280Lを調製した。この溶液に8mol/Lのアンモニア水75Lを30L/hで添加し、L−バリンの結晶スラリー355Lを取得した。このスラリーを、図1に示すような電気伝導度計(横河電機社製)を取り付けたバスケット型遠心ろ過機(タナベウィルテック社製径36インチ)で、結晶と母液を分離後、1回の洗浄につき50Lの50%メタノールを用いて結晶洗浄を行った。
予め別の実験により、洗浄液の脱液により生じたろ液の電気伝導度とL−バリン結晶中の残存塩化物イオン濃度との関係を調べた結果(図6)、サンプル間の変動や測定誤差を考慮して、電気伝導度が100μS/cmであれば、塩化物イオン濃度が70〜90ppmの範囲にあることが分かった。
この結果を基に、実施例において、洗浄完了の基準となる洗浄液の電気伝導度を100μS/cmと設定した。
イオンクロマト分析にて確認した結果、得られた結晶中の残存塩化物イオン濃度は90ppmであった。また、結晶分離に要する時間は130分であった。結果を表1に示す。
L−バリン70kgを3mol/Lの塩酸200Lに添加後、加水し、L−バリン塩酸溶解液280Lを調製した。この溶液に8mol/Lのアンモニア水75Lを30L/hで添加し、L−バリンの結晶スラリー355Lを取得した。このスラリーを、図1に示すような電気伝導度計(横河電機社製)を取り付けたバスケット型遠心ろ過機(タナベウィルテック社製径36インチ)で、結晶と母液を分離後、1回の洗浄につき50Lの50%メタノールを用いて結晶洗浄を行った。
洗浄および洗浄液の脱液後、遠心ろ過機を停止し、結晶のサンプリングを行い、硝酸銀を用いて結晶に含まれる塩化物イオン濃度を測定した(日局塩化物試験法)。塩化物イオンが90ppmに到達するまで、洗浄、サンプリング、分析操作を繰り返した。得られた結晶を乾燥し、L−バリン50kgを得た。
イオンクロマト分析にて確認した結果、得られた結晶中の残存塩化物イオン濃度は90ppmであった。また、結晶分離に要する時間は210分であった。結果を表1に示す。
L−イソロイシン70kgを2.0mol/Lの塩酸260Lに添加後、加水し、L−イソロイシン塩酸溶解液350Lを調製した。この溶液に8mol/Lのアンモニア水65Lを30L/hで添加し、L−イソロイシンの結晶スラリー415Lを取得した。このスラリーを、図1に示すような電気伝導度計(横河電機社製)を取り付けたバスケット型遠心ろ過機(タナベウィルテック社製径36インチ)で、結晶と母液を分離後、1回の洗浄につき50Lの50%メタノールを用いて結晶洗浄を行った。
脱液された洗浄液の電気伝導度が100μS/cmに達していない場合は、50%メタノールによる洗浄を繰り返し、洗浄液の電気伝導度が100μS/cmに到達した時点で最終の脱水工程に移行し、得られた結晶を乾燥し、L−イソロイシン52kgを得た。
イオンクロマト分析にて確認した結果、得られた結晶中の残存塩化物イオン濃度は70ppmであった。また、結晶分離に要する時間は130分であった。結果を表2に示す。
L−イソロイシン70kgを2.0mol/Lの塩酸260Lに添加後、加水し、L−イソロイシン塩酸溶解液350Lを調製した。この溶液に8mol/Lのアンモニア水65Lを30L/hで添加し、L−イソロイシンの結晶スラリー415Lを取得した。このスラリーを、図1に示すような電気伝導度計(横河電機社製)を取り付けたバスケット型遠心ろ過機(タナベウィルテック社製径36インチ)で、結晶と母液を分離後、1回の洗浄につき50Lの50%メタノールを用いて結晶洗浄を行った。
洗浄および洗浄液の脱液後、遠心ろ過機を停止し、結晶のサンプリングを行い、硝酸銀を用いて結晶に含まれる塩化物イオン濃度を測定した(日局塩化物試験法)。塩化物イオン濃度が70ppmに到達するまで、洗浄、サンプリング、分析操作を繰り返した。得られた結晶を乾燥し、L−イソロイシン52kgを得た。
イオンクロマト分析にて確認した結果、得られた結晶中の残存塩化物イオン濃度は70ppmであった。また、結晶分離に要する時間は210分であった。結果を表2に示す。
L−ロイシン70kgを2.0mol/Lの塩酸260Lに添加後、加水し、L−ロイシン塩酸溶解液350Lを調製した。この溶液に8mol/Lのアンモニア水65Lを30L/hで添加し、L−ロイシンの結晶スラリー415Lを取得した。このスラリーを、図1に示すような電気伝導度計(横河電機社製)を取り付けたバスケット型遠心ろ過機(タナベウィルテック社製径36インチ)で、結晶と母液を分離後、1回の洗浄につき50Lの50%メタノールを用いて結晶洗浄を行った。
脱液された洗浄液の電気伝導度が100μS/cmに達していない場合は、50%メタノールによる結晶洗浄を繰り返し、洗浄液の電気伝導度が100μS/cmに到達した時点で最終の脱水工程に移行し、得られた結晶を乾燥し、L−ロイシン58kgを得た。
イオンクロマト分析にて確認した結果、得られた結晶中の残存塩化物イオン濃度は80ppmであった。また、結晶分離に要する時間は120分であった。結果を表3に示す。
L−ロイシン70kgを2.0mol/Lの塩酸260Lに添加後、加水し、L−ロイシン塩酸溶解液350Lを調製した。この溶液に8mol/Lのアンモニア水65Lを30L/hで添加し、L−ロイシンの結晶スラリー415Lを取得した。このスラリーを、図1に示すような電気伝導度計(横河電機社製)を取り付けたバスケット型遠心ろ過機(タナベウィルテック社製径36インチ)で、結晶と母液を分離後、1回の洗浄につき50Lの50%メタノールを用いて結晶洗浄を行った。
洗浄および洗浄液の脱液後、遠心ろ過機を停止し、結晶のサンプリングを行い、硝酸銀を用いて結晶に含まれる塩化物イオン濃度を測定した(日局塩化物試験法)。塩化物イオン濃度が80ppmに到達するまで、洗浄、サンプリング、分析操作を繰り返した。得られた結晶を乾燥し、L−ロイシン58kgを得た。
イオンクロマト分析にて確認した結果、得られた結晶中の残存塩化物イオン濃度は80ppmであった。また、結晶分離に要する時間は180分であった。結果を表3に示す。
L−バリン100gを3mol/Lの塩酸280mLに添加後、加水し、L−バリン塩酸溶解液400mLを調製した。この溶液に8mol/Lのアンモニア水105mLを30mL/hで添加し、L−バリンの結晶スラリー430mLを取得した。このスラリーを、図2に示すような電気伝導度計(堀場製作所製)を取り付けた吸引ロート(125mmΦ)で、結晶と母液を分離後、1回の洗浄につき100mLの50%メタノールを用いて結晶洗浄を行った。
脱液された洗浄液の電気伝導度が100μS/cmに達していない場合は、50%メタノールによる洗浄を繰り返し、洗浄液の電気伝導度が100μS/cmに到達した時点で最終の脱水工程に移行し、得られた結晶を乾燥し、L−バリン70gを得た。
イオンクロマト分析にて確認した結果、得られた結晶中の残存塩化物イオン濃度は90ppmであった。また、結晶分離に要する時間は42分であった。結果を表4に示す。
L−バリン100gを3mol/Lの塩酸280mLに添加後、加水し、L−バリン塩酸溶解液400mLを調製した。この溶液に8mol/Lのアンモニア水105mLを30mL/hで添加し、L−バリンの結晶スラリー430mLを取得した。このスラリーを、図2に示すような電気伝導度計(堀場製作所製)を取り付けた吸引ロート(125mmΦ)で、結晶と母液を分離後、1回の洗浄につき100mLの50%メタノールを用いて結晶洗浄を行った。
洗浄および洗浄液の脱液後、結晶のサンプリングを行い、硝酸銀を用いて結晶に含まれる塩化物イオン濃度を測定した(日局塩化物試験法)。塩化物イオン濃度が90ppmに到達するまで、洗浄、サンプリング、分析操作を繰り返した。
結晶に含まれる塩化物イオン濃度が90ppmに達した時点で、最終の脱水工程に移行し、得られた結晶を乾燥し、L−バリン70gを得た。
イオンクロマト分析にて確認した結果、得られた結晶中の残存塩化物イオン濃度は90ppmであった。また、結晶分離に要する時間は82分であった。結果を表4に示す。
L−イソロイシン100gを1.5mol/Lの塩酸380mLに添加後、加水し、L−イソロイシン塩酸溶解液500mLを調製した。この溶液に8mol/Lのアンモニア水95mLを30mL/hで添加し、L−イソロイシンの結晶スラリー595mLを取得した。このスラリーを、図2に示すような電気伝導度計(堀場製作所製)を取り付けた吸引ロート(125mmΦ)で、結晶と母液を分離後、1回の洗浄につき100mLの50%メタノールを用いて結晶洗浄を行った。
脱液された洗浄液の電気伝導度が100μS/cmに達していない場合は、50%メタノールによる洗浄を繰り返し、洗浄液の電気伝導度が100μS/cmに到達した時点で最終の脱水工程に移行し、得られた結晶を乾燥し、L−イソロイシン75gを得た。
イオンクロマト分析にて確認した結果、得られた結晶中の残存塩化物イオン濃度は90ppmであった。また、結晶分離に要する時間は42分であった。結果を表5に示す。
L−イソロイシン100gを1.5mol/Lの塩酸380mLに添加後、加水し、L−イソロイシン塩酸溶解液500mLを調製した。この溶液に8mol/Lのアンモニア水95mLを30mL/hで添加し、L−イソロイシンの結晶スラリー595mLを取得した。このスラリーを、図2に示すような電気伝導度計(堀場製作所製)を取り付けた吸引ロート(125mmΦ)で、結晶と母液を分離後、1回の洗浄につき100mLの50%メタノールを用いて結晶洗浄を行った。
洗浄および洗浄液の脱水後、結晶のサンプリングを行い、硝酸銀を用いて結晶に含まれる塩化物イオン濃度を測定した(日局塩化物試験法)。塩化物イオン濃度が90ppmに到達するまで、洗浄、サンプリング、分析操作を繰り返した。
結晶に含まれる塩化物イオン濃度が90ppmに到達した時点で、最終の脱水工程に移行し、得られた結晶を乾燥し、L−イソロイシン75gを得た。
イオンクロマト分析にて確認した結果、得られた結晶中の残存塩化物イオン濃度は90ppmであった。また、結晶分離に要する時間は82分であった。結果を表5に示す。
Claims (11)
- 非電解質または弱電解質の結晶またはアモルファスと、強電解質が溶解した母液とを含むスラリーから結晶またはアモルファスを分離する工程、洗浄液を用いて分離された結晶またはアモルファスを洗浄する工程および洗浄液を脱液する工程を含み、
かつ、洗浄液の脱液工程で、脱液された洗浄液の電気伝導度を測定することにより、結晶またはアモルファスの洗浄状態を検知することを特徴とする結晶またはアモルファスの洗浄方法。 - 非電解質または弱電解質が、中性アミノ酸、ペプチド、核酸塩基、ヌクレオシド、糖類およびビタミン類よりなる群から選択される請求項1に記載の洗浄方法。
- 中性アミノ酸が、セリン、グルタミン、アラニン、ロイシン、バリン、イソロイシン、グリシン、フェニルアラニン、プロリン、チロシン、スレオニン、トリプトファン、メチオニン、システイン、シスチンおよびアスパラギンよりなる群から選択される請求項2に記載の洗浄方法。
- ペプチドが、ジペプチドまたはトリペプチドである請求項2に記載の洗浄方法。
- ペプチドが、グルタチオンまたはアラニルグルタミンである請求項2に記載の洗浄方法。
- 核酸塩基が、アデニン、シトシン、グアニン、ヒポキサンチン、チミン、ウラシルおよびキサンチンよりなる群から選択される請求項2に記載の洗浄方法。
- ヌクレオシドが、アデノシン、シチジン、グアノシン、イノシンおよびウリジンよりなる群から選択される請求項2に記載の洗浄方法。
- 糖類が単糖または2〜5糖のオリゴ糖である請求項2に記載の洗浄方法。
- 糖類が6糖以上のオリゴ糖である請求項2に記載の洗浄方法。
- ビタミン類が、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ニコチン酸、パントテン酸、葉酸、ビオチン、イノシトール、コリン、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンL1、ビタミンP、パラアミノ安息香酸、リポ酸、オロット酸、カルニチンおよびメチルメチオニンよりなる群から選択される請求項2に記載の洗浄方法。
- 非電解質または弱電解質の結晶またはアモルファスと、強電解質が溶解した母液とを含むスラリーから結晶またはアモルファスを分離する手段、洗浄液を用いて分離された結晶またはアモルファスを洗浄する手段、洗浄液を脱液する手段および脱液された洗浄液の電気伝導度を測定する手段を有する結晶またはアモルファスの洗浄装置。
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