JPWO2007049607A1 - 測定デバイス、測定装置及び測定方法 - Google Patents

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Abstract

中空の基体と、基体の内部に設けられ、試料を保持するための試料保持部と、基体に設けられ、試料保持部に連通する試料供給口と、試料保持部に設けられた光学測定を行うための光学測定部と、試料保持部に設けられた、光学測定のための試薬を保持するための試薬保持部と、基体の外表面に設けられた電極と、で、試料中に含まれる被検物質を分析するための測定デバイスを構成する。

Description

本発明は、試料中に含まれる被検物質の分析を行うための測定デバイス、測定装置及び測定方法に関する。
従来から、臨床検査分野で使用される測定機器として、主に、大規模自動化機器及びPOCT(Point Of Care Testing)機器があった。
上記大規模自動化機器は、病院の中央臨床検査部門もしくは臨床検査受託業務を中心とする会社に設置されており、多数の患者の検体を多項目にわたり検査することができるものである(例えば、特許文献1参照)。例えば、日立製7170型の大型自動化機器は最大36項目について毎時800テストの検査を完了することができる。したがって、検査の効率化に大きく貢献してきており、多くの被験者を抱える病院向きの装置であるといえる。
一方、POCT機器とは、病院の検査室や検査センターを除く医療現場で行われる臨床検査において用いられる機器を示し、在宅医療において用いられる機器も含まれる(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。例えば、血糖センサ、妊娠診断薬、排卵検査薬、HbA1c・微量アルブミン測定装置(例えば、バイエル製DCA2000)等が挙げられる。これらのPOCT機器は、大規模自動化機器に比較して汎用性には乏しいが、ある病態に特異的なマーカー物質にフォーカスして、当該マーカー物質を簡易・迅速に測定することができるため、被験者のスクリーニング及びモニタリングに効果的である。また、POCT機器は、小型であるため携帯性に優れ、低コストで導入でき、さらに操作性においても特に専門性を必要とせず誰でも使用することができる。
現在、臨床検査の測定項目は多く存在するが、尿等の体液を検体とする場合、測定方式は、主に光学測定方式と電気化学測定方式に大別される。上記従来の大規模自動化機器及びPOCT機器では、それぞれいずれかの測定方式を用いて測定が行われている。
近年、医療費の高騰や生活習慣病患者の増大が医療経済を圧迫してきており、医療費削減や生活習慣病患者増大の抑制が課題となってきている。この課題の抜本的な解決策の一つとして、根拠に基づいた医療(EBM:Evidence Based-medical)が検討されている。EBMを行うことにより、患者個々に応じて客観的に医療をマネジメントすることが可能となり、予防医療の実践により、特に生活習慣病患者数の抑制等につながることが期待されている。
EBMの確立・実践のためには、臨床検査による検査情報は欠かせない。EBMにおける検査情報は、検査結果とそれに基づく患者へのソリューションとを含む。ここで、患者へのソリューションとは、食事管理等の生活習慣指導や薬物治療等である。すなわち、EBMにおける検査の位置づけは、医療を受けようとしている者に対する「課題の設定」と「方針の決定」である。EBMにおいて、より安心・安全で、より充実したソリューションを提供するためには、医療を受けようとしている者に対して課題を明確に提示する必要がある。そこで、臨床検査において、互いに関係のある複数の検査項目について、それぞれの検査結果を簡易・迅速に知ることが重要になってきている。
上記のような従来の大規模自動化機器は、汎用性を有し、病態への関連性の有無にかかわらず多くの項目を検査することができる。しかしながら、装置の構成が複雑であるため、専門知識を有する者以外は操作をすることが困難であり、さらに、検査結果が得られるまでに要する時間が長く、被験者に結果をフィードバックするために要する時間が長いという問題がある。また、上記POCT機器は、操作性に優れ、簡易かつ迅速に検査を行うことができるが、特定の病態に関連するマーカーを専用とする測定機器であるため、複数の項目を検査することはできない。
そこで、毛細管作用により試料液が流入するキャビティを備え、生化学または臨床試験に使用されるデバイスであって、試料の電気的特性を測定する電極構造と、キャビティ内に放出可能な抗体や酵素等の試薬とを有し、キャビティ内を光学的に測定できるようにキャビティの壁が透明であるデバイスが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開平09−127126号公報 特開平07−248310号公報 特開平03−046566号公報 米国特許第5141868号明細書
しかし、特許文献4に記載のデバイスの構造では、光学測定のために用いる試薬がキャビティ内に供給された試料に溶解することにより電極構造に到達して、電極構造による電気的特性の測定に悪影響を及ぼすという問題があった。
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑み、簡易な構成を有し、試料の光学測定及び電気化学測定を行うことにより、複数の測定項目について迅速かつ正確に測定を行うことができる測定デバイス、測定装置及び測定方法を提供することを目的とする。
上記従来の問題を解決するために、本発明は、
中空の基体と、
前記基体の内部に設けられ、試料を保持するための試料保持部と、
前記基体に設けられ、前記試料保持部に連通する試料供給口と、
前記試料保持部に設けられた光学測定を行うための光学測定部と、
前記試料保持部に設けられた、前記光学測定のための試薬を保持するための試薬保持部と、
前記基体の外表面に設けられた電極とを備える、試料中に含まれる被検物質を分析するための測定デバイスを提供する。
また、本発明は、
上記測定デバイスを取付けるための測定デバイス取付け部と、
前記測定デバイスの前記光学測定部に入射する入射光を出射するための光源と、
前記光学測定部から出射した出射光を受光するための受光部と、
前記電極に電圧を印加するための電圧印加部と、
前記電極からの電気信号を測定するための電気信号測定部と、
前記受光部により受光された前記出射光及び前記電気信号測定部により測定された前記電気信号のうちの少なくとも一方に基づき、前記試料中に含まれる前記被検物質を検出または定量するための演算部とを備える測定装置を提供する。
また、本発明は、
上記測定デバイスを用いる、試料中に含まれる第1の被検物質及び第2の被検物質の測定方法であって、
(A)前記測定デバイスの前記電極に電圧を印加する工程と、
(B)前記電極からの電気信号を測定する工程と、
(C)前記試料供給口を通して前記試料保持部内に前記試料を吸引する工程と、
(D)前記工程(B)において測定された前記電気信号に基づいて前記第2の被検物質を検出または定量する工程と、
(E)前記試料保持部の内部に保持された前記試料に前記光学測定部を通して入射光を照射する工程と、
(F)前記入射光の照射に起因して前記試料保持部の内部から前記試料保持部の外部に前記光学測定部を通して出射した出射光を測定する工程と、
(G)前記工程(F)において測定された前記出射光に基づいて前記第1の被検物質を検出または定量する工程と、を含む測定方法を提供する。
本発明によれば、試料の光学測定及び電気化学測定を行うことにより、複数の測定項目について迅速かつ正確に測定を行うことが可能な測定デバイス、測定装置及び測定方法を提供することができる。
本発明の測定デバイスの一実施の形態の構成を示す斜視図である。 図1におけるA−A部分の断面図である。 図1に示す本発明の測定デバイスの100の分解斜視図である。 本発明の測定装置の一実施の形態の構成を示す斜視図である。 図4に示す本発明の測定装置の構成を示すブロック図である。 同測定装置の測定デバイス挿入時における構成を示す断面図である。 同測定装置の測定デバイス取外し機構を示す正面図である。 同測定装置の測定デバイス取外し機構を示す側面図である。 本発明の測定デバイスの一変形例の構成を示す斜視図である。 図6におけるB−B部分の断面図である。 本発明の測定デバイスの他の変形例の構成を示す分解斜視図である。 本発明の測定デバイスのさらに他の変形例を示す正面図である。 本発明の測定デバイスのさらに他の変形例の構成を示す斜視図である。 図13におけるB−B部分の断面図である。
本発明の測定デバイスは、中空の基体と、前記基体の内部に設けられ、試料を保持するための試料保持部と、前記基体に設けられ、前記試料保持部に連通する試料供給口と、前記試料保持部に設けられた光学測定を行うための光学測定部と、前記試料保持部に設けられた、前記光学測定のための試薬を保持するための試薬保持部と、前記基体の外表面に設けられた電極とを備える。
このような構成により、試料保持部内へ試料を1回供給することにより、1つの測定デバイスを用いて、試料の光学測定及び電気化学測定を行うことが可能である。前記基体の内表面に試薬を担持し、前記基体の外表面に電極を設け、かつ当該外表面において試料を前記電極に接触させることによって光学測定及び電気化学測定を行うことができる。これにより、光学測定に必要な試薬が電極に拡散して電気化学測定に影響を及ぼすことがないので、複数の測定項目について迅速かつ正確に測定を行うことができる。
ここで、前記光学測定部が、前記試料保持部の外部から前記試料保持部の内部に入射光を入射させるための光入射部と、前記試料保持部の内部から前記試料保持部の外部に出射光を出射させるための光出射部とを備えることが好ましい。
このような光入射部及び光出射部は、光学的に透明な材料または可視光の吸収を実質的に有していない材料で形成されていることが好ましい。例えば、石英、ガラス、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル等が挙げられる。センサを使い捨てにする場合には、コストの観点からポリスチレンが好ましい。
また、前記電極は1対の電極であることが好ましい。このような構成によれば、例えば試料の導電率を測定することにより、試料中に含まれる塩の濃度を知ることができる。
電極の材料としては、金、白金、パラジウムあるいはそれらの合金または混合物、及びカーボンのいずれかを少なくとも含むものが好ましい。あるいは透明電極としてインジウムティンオキサイド(ITO)が好ましい。これらの材料は化学的、電気化学的に安定であり、安定した測定を実現することができる。試料の導電率を測定する場合には、電気化学反応を伴わないので、銅、亜鉛、ニッケルあるいはそれらを含む合金または混合物、及びステンレスなどを用いても良い。
また、上記電極は、試料中に含まれる特定の化合物またはイオンの濃度を測定するための電極であることが好ましい。このような構成によれば、試料中の特定の化合物またはイオンの濃度を知ることができる。例えば、ガラス電極などを用いるとナトリウムイオンの濃度を測定することができる。
さらに、上記電極は、試料中に含まれる特定のイオンに感応する膜(イオン感応膜)を備えた電極であることが好ましい。このような構成によれば、試料中の特定イオンの濃度を知ることができる。
ここで、イオン感応膜は、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、塩化物イオン、アンモニウムイオン、水素イオンなどのイオンのうちいずれかを選択的に透過させる機能を有するものを用いることができる。
イオン感応膜を構成する化合物は、透過させたいイオンに応じて公知の化合物を用いることができる。例えば、ナトリウムイオンの場合、ビス[(12−クラウン−4)メチル]2,2−ジベンゾマロネート(Bis[(12−crown−4)methyl]2,2−dibenzomalonate)等、カリウムイオンの場合、ビス[(ベンゾル5−クラウン−5)4−メチル]ピメレート(Bis[(benzo15−crown−5)4−methyl]pimelate)等、リチウムイオンの場合、フォスフォドデシル−14−クラウン−4(phosphododecyl−14−crown−4)等、マグネシウムイオンの場合、4,13−ビス[N−(1−アダマンチル)カルバモイルアセチル]−8−テトラデシル−1,7,10,16−テトラオキサ−4,13−ジアザシクロオクタデカン(4,13−bis[N−(1−adamantyl)carbamoylacetyl]−8−tetradecyl−1,7,10,16−tetraoxa−4,13−diazacyclooctadecane)等、カルシウムイオンの場合、4,16−ビス(N−オクタデシルカルバモイル)−3−オクトブチリル−1,7,10,13,19−ペンタオクサ−4,16−ジアザシクロヘンイコサン(4,16−bis(N−octadecylcarbamoyl)−3−octbutyryl−1,7,10,13,19−pentaoxa−4,16−diazacyclohenicosane)等、塩化物イオンの場合、2,7−ジ−t−ブチル−9,9−ジメチル−4,5−ビス(N−n−ブチルチオウレイレン)キサンテン(2,7−Di−tert−butyl−9,9−dimethyl−4,5−bis(N−n−butylthioureylene)xanthene)等、アンモニウムイオンの場合、2,6,13,16,23,26−ヘキサオクサヘプタシクロ[25.4.4.47,12.417,22.01,17.07,12.017,22]トリテトラコンタン(2,6,13,16,23,26−hexaoxaheptacyclo[25.4.4.47,12.417,22.01,17.07,12.017,22]tritetracontane)等のイオン選択性を有する包接化合物を用いることができる。いずれも市販品として、例えば(株)同仁化学研究所から入手することができる。
電極上にイオン感応膜を形成する方法としては、例えば、前記包接化合物と、可塑剤と、アニオン排除剤と、PVC等の高分子化合物とを有機溶剤に溶解し、得られた混合溶液を電極上に塗布して風乾等により乾燥させる方法がある。
上記電極は、シリコンなどによって形成される電界効果型トランジスタ(FET)の電極であってもよい。また、電位の安定した参照電極、例えばAg/AgClや飽和カロメル電極を、一方の電極として使用したり、第三の電極として他の電極と組み合わせて使用したりすることが好ましい。
また、電極上には酵素が担持されていることが好ましい。酵素は特定の化合物の反応を高選択的に触媒するため、試料中の特定の化合物に対して選択性の高い測定を実現することができる。酵素は測定の対象とする化合物に応じて選択性・反応性の点から従来公知の最適なものが用いられる。
酵素の例としては、グルコースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、アルコールオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、サルコシンオキシダーゼ等を挙げることができる。これら酵素は市販品を入手することができる。また、コレステロールオキシダーゼと組み合わせてコレステロールエステラーゼを用いることにより、エステル型のコレステロールを検出することができる。あるいは、クレアチニナーゼおよびクレアチナーゼをサルコシンオキシダーゼと組み合わせて用いることによって、クレアチニン、クレアチン、あるいはサルコシンの定量を行うことが可能である。
本発明においては、酵素は試料に溶解せず、電極に固定化されていることが好ましい。このような構成によれば、試料の量にばらつきがあっても精度の良い測定が可能となる。
また、必要に応じて、酵素と電極との間の電子輸送を可能にする電子伝達体、例えばフェリ/フェロシアン化物イオン、フェロセン誘導体、ルテニウム錯体、オスミウム錯体、あるいはキノン誘導体などを用いてもよい。酵素を電極に固定化する場合には、電子伝達体も併せて固定化することがより好ましい。
本発明の測定デバイスにおいては、さらに、試薬が酵素または抗体を含んでいることが好ましい。試薬は、試料保持部内に乾燥状態で備えられ、試料保持部内に試料が供給されたときに、当該試料に溶解するように配置されていることが好ましい。
例えば、ガラス繊維や濾紙等からなる多孔性の担体に試薬の溶液を含浸させた後、乾燥させることにより試薬を上記担体に担持させ、当該担体を試料保持部内に設ければよい。また、試料保持部を構成する壁面に、試薬の溶液を直接塗布した後乾燥することにより試薬を配置してもよい。
試薬としての抗体は、公知の方法により産生させることができるので、試薬を作製しやすいという点で有利である。例えば、アルブミン等の蛋白や、hCG、LH等のホルモンを抗原として、マウス・ウサギ等に免疫することにより、前記抗原に対する抗体を得ることができる。
抗体としては、アルブミン等の尿中に含まれる蛋白に対する抗体や、hCG、LH等の尿中に含まれるホルモンに対する抗体等が挙げられる。必要に応じて抗原と抗体による凝集反応を促進させるポリエチレングリコールなどの化合物を測定デバイス内の抗体近傍に共存させてもよい。
試薬としての酵素は、特定の化合物の反応を高選択的に触媒するため、試料中の特定の化合物に対して選択性の高い測定を実現することができる。酵素は測定の対象とする化合物に応じて選択性・反応性の点から従来公知の最適なものが用いられる。
酵素の例としては、グルコースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、アルコールオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、サルコシンオキシダーゼあるいはその他酸化還元酵素などを挙げることができる。この場合、酵素反応の結果呈色あるいは消色する色素あるいは色素源を酵素と共存させておくと光学測定が安定する。これら酵素は市販品を入手することができる。また、コレステロールオキシダーゼと組み合わせてコレステロールエステラーゼを用いることにより、エステル型のコレステロールを検出することができる。あるいは、クレアチニナーゼおよびクレアチナーゼをサルコシンオキシダーゼと組み合わせて用いることによって、クレアチニン、クレアチン、あるいはサルコシンの定量を行うことが可能である。
本発明の測定デバイスを構成する基体には、前記測定デバイスを前記試料中に浸す際に、前記基体を前記試料に浸す位置の基準となる第1の基準線が設けられていることが好ましい。このような構成によれば、使用者が測定デバイスを試料中に浸す際に、測定デバイスのどの部分まで浸せばよいかが容易にわかる。
ここで、試料供給口と第1の基準線との間に、電極の少なくとも一部が位置するように、第1の基準線が設けられていることが好ましい。このような構成によれば、第1の基準線の位置まで測定デバイスが試料中に浸された際、電極の少なくとも一部を確実に試料と接触させることができる。
また、本発明の測定デバイスを構成する基体には、前記基体の内部に供給される前記試料の量の基準となる第2の基準線が設けられていることが好ましい。このような構成によれば、試料保持部内に試料を供給する際、所定量の試料が試料保持部内に保持されているかを確認することができる。
また、本発明の測定デバイスは、基体の外表面に設けられた導電部材と、導電部材の一部が露出するように導電部材を覆うカバーとをさらに備え、導電部材のうちのカバーに覆われずに露出している部分(前記一部)が、電極として機能することが好ましい。すなわち、露出部分が電極に相当する。この構成により、カバーを用いて電極面積を規定することができるので、定量性の高い電気化学測定を行うことができる。また、導電部材のうちカバーに覆われずに露出している部分を複数備え、その複数の部分のうち少なくとも1つが電極として機能してもよい。
また、本発明の測定装置は、上記測定デバイスを取付けるための測定デバイス取付け部と、前記測定デバイスの前記光学測定部に入射する入射光を出射するための光源と、前記光学測定部から出射した出射光を受光するための受光部と、前記電極に電圧を印加するための電圧印加部と、前記電極からの電気信号を測定するための電気信号測定部と、前記受光部により受光された前記出射光及び前記電気信号測定部により測定された前記電気信号のうちの少なくとも一方に基づき、前記試料中に含まれる前記被検物質を検出または定量するための演算部とを備える。
ここで、上記測定デバイスは着脱可能な状態で上記測定装置に取付けられることが好ましい。また、測定デバイスは使い捨てであることが好ましい。
また、本発明の測定装置は、前記測定デバイス取付け部に取付けられた前記測定デバイスの前記試料保持部内に吸引により前記試料を供給するための吸引部をさらに備えることが好ましい。
したがって、本発明の測定デバイスは、前記試料供給口から前記試料保持部内に試料を吸引するための吸引口をさらに備えていることが好ましい。このような構成によれば、測定デバイス取付け部に測定デバイスの吸引口が接続されるように測定デバイスを取付けた状態で、吸引部を用いて、測定デバイスの試料保持部内に試料供給口から容易に試料を供給することができる。
吸引部は、手動によるものであっても自動によるものであってもよく、例えば、従来のシリンジ、ディスペンサー等と同様のピストン機構が挙げられる。
これらのピストン機構においてピストンを作動させる方法は、手動であっても、自動であってもよいが、自動化することが、作業者の負担を軽減することができるので好ましい。自動化する方法としては、ピストンをモーターで作動させる方法がある。モーターとしては、ステップモーター、直流モーター等がある。
ステップモーターは入力された1パルス信号あたりに特定の回転角を回転するモーターであり、パルス数で回転角度を決定できるため、位置決めのためのエンコーダーを必要としない。即ち、入力パルス数により、ピストンの動作距離を制御することができる。
モーターの回転運動は、歯車機構と雄ネジ及び雌ネジを組み合わせた直進機構等とを用いて直進運動へ変換することにより、ピストンを作動させる。直流モーターの場合も回転運動を直進運動へ変換する方法は同様であるが、直流モーターの場合は、ピストンの動作距離を制御するために、モーターの回転位置を検出するエンコーダーが必要となる。また、リニア型のステップモーターもあり、このタイプのモーターは、モーター内に雄ネジと雌ネジを組み合わせた直進機構が組み入れられており、入力パルス数に依存して、棒状の可動部が直進運動するように構成されている。このため、この棒に直接ピストンを連結すればよく、構成が簡単となる。
また、本発明の測定方法は、上記測定デバイスを用いる、試料中に含まれる第1の被検物質及び第2の被検物質の測定方法であって、
(A)前記測定デバイスの前記電極に電圧を印加する工程と、
(B)前記電極からの電気信号を測定する工程と、
(C)前記試料供給口を通して前記試料保持部内に前記試料を吸引する工程と、
(D)前記工程(B)において測定された前記電気信号に基づいて前記第2の被検物質を検出または定量する工程と、
(E)前記試料保持部の内部に保持された前記試料に前記光学測定部を通して入射光を照射する工程と、
(F)前記入射光の照射に起因して前記試料保持部の内部から前記試料保持部の外部に前記光学測定部を通して出射した出射光を測定する工程と、
(G)前記工程(F)において測定された前記出射光に基づいて前記第1の被検物質を検出または定量する工程と、を含む。
工程(A)において、試料と電極とが接触するように測定デバイスが試料に浸された状態で、電極に電圧を印加し始めてもよい。また、電極に電圧を印加し始めた後、引き続き電圧が印加されている状態で、試料と電極とが接触するように測定デバイスが試料に浸されてもよい。
ここで、前記工程(B)において前記電気信号の変化を検出し、前記検出に基づき自動的に前記工程(C)を行うことが好ましい。
このようにすると、電極において電気信号の変化を検出することにより、測定デバイスの試料供給口が試料中に浸漬したことを検知できるので、試料供給口が試料中に浸漬する前に誤って試料の吸引が行われるのを防ぐことができる。
また、前記工程(C)を行いながら前記工程(B)を行い、前記工程(B)において前記電気信号の変化を検出し、前記検出に基づき自動的に前記試料の吸引を停止することが好ましい。このようにすると、試料を吸引している際に、電極において電気信号の変化を検出することにより、測定デバイスが試料の外に引き上げられたことを検知することができる。その検知に基づき自動的に試料の吸引を停止すると、試料供給口が試料から離れた状態で試料を吸引し続けることがなくなる。
さらに、第1の被検物質の定量結果及び第2の被検物質の定量結果のいずれか一方に基づいて、他方の定量結果を補正することが好ましい。
このようにすると、互いに関係のある複数の検査項目について測定を行うことにより、測定結果の精度を向上させることができる。第1の被検物質と第2の被検物質との組合せの例は、例えば血糖とHbA1cとの組合せ、アルブミンまたは尿糖等の尿中の成分とクレアチニンとの組合せ等を挙げることができる。
本発明における試料としては、血清、血漿、血液、尿、間質液、リンパ液などの体液、培地の上清液等の液体の試料が挙げられる。または、上記体液中の特定の成分と反応する試薬、例えば酵素、抗体、もしくは色素などを、体液と混合したものを、試料として測定デバイスに供給してもよい。
これらのなかで、試料として尿が好ましい。試料が尿であると、非侵襲的に在宅での日常の健康管理を行うことができる。
第1の被検物質としては、アルブミン、hCG、LH、CRP、IgG等が挙げられる。また、第2の被検物質としては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、塩化物イオン、アンモニウムイオン、水素イオン、グルコース等が挙げられる。
健康管理の最初の段階で行われる尿の定性検査では、pH、比重、蛋白、糖、潜血、ケトン体、ビリルビン、ウロビリノーゲン、亜硝酸塩、白血球、アスコルビン酸、アミラーゼ、食塩の12項目について検査が行われる。また、腎機能を分析するという目的では微量アルブミンが、妊娠検査・排卵検査等のマーカーとしてはhCG、LH等のホルモンがある。
これらの検査項目を大別すると、蛋白や、微量アルブミン、hCG、LH等のホルモンは、抗原抗体反応に基づいた光学測定が適している。抗原抗体反応に基づいた光学測定としては、免疫比ろう法、免疫比濁法、ラテックス免疫凝集法等の、抗原抗体反応に基づいて試料中に生じた濁りを測定するものが挙げられる。
一方、尿中の塩分(ナトリウムイオン、カリウムイオン)、pH、糖などは主に電気化学測定に基づいて測定される。特に尿中の糖分や塩分は、食事等の生活習慣を反映するものであり、健康管理に関するソリューションを提案するために重要な情報である。
塩分及びpHは、抗原抗体反応に影響を与える。例えば、高塩濃度状態における抗原抗体反応は解離性が強く反応量が少なくなるため、負の測定誤差をもたらす。尿中の塩分及びpHは日内変動・日外変動・個体差があるので、生じる誤差を予測することは困難である。しかしながら、電気化学測定により塩分値やpH値を得、光学測定において種々の塩分濃度やpH値における出射光強度と抗原濃度との関係を表すデータを検量線として参照することにより、抗原濃度の測定誤差を補正することができる。
1.測定デバイス
以下、図面を用いて、本発明の測定デバイスの好ましい一実施の形態をさらに詳細に説明する。本実施の形態では、試料が尿で、第1の被検物質がヒトアルブミンであり、第2の被検物質がグルコースである場合について説明する。
まず、本実施の形態に係る測定デバイスの構造について図1を用いて説明する。図1は、本実施の形態に係る測定デバイスを示す斜視図であり、図2は図1におけるA−A部分の断面図である。
本実施の形態の測定デバイス100は、透明のポリスチレン製である中空の基体101を備えている。基体101の両端部は外部に開放され、基体101の内部には空間が設けられており、その空間が試料保持部102として機能する。
また、試料保持部102として機能する空間の一方の開放端部が試料供給口103、他方の開放端部が吸引口104としてそれぞれ機能する。
より具体的には、基体101は中空四角柱部分101aと中空四角錐部分101bとを有し、中空四角柱部分101aの一方の端部に吸引口104が設けられ、中空四角柱部分101aの他方の端部に中空四角錐部分101bが一体化されている。そして、中空四角錐部分101bの、中空四角柱部分101aとは反対側の端部に、試料供給口103が設けられている。
基体101の中空四角柱部分101aの外面を構成する4つの面のうちの第1の面105には、一対の導電部が設けられている。そして、これらの導電部は、中空四角柱部分101aの第1の面105に隣接する中空四角錐部分101bの第1の面115にまで延びている。導電部上には、導電部の両端が露出するように絶縁性の樹脂からなるカバー112が設けられており、中空四角柱部分101aの第1の面105上の端部が接続部105e、105f、中空四角錐部分101bの第1の面115上の端部が電極105c、105dとしてそれぞれ機能する。
中空四角柱部分101aの外面を構成する残りの3つの面のうち、第1の面105を挟む位置にある第2の面107が光入射部(以下、「光入射部107」とも表記する。)として機能し、第3の面108が光出射部(以下、「光出射部108」とも表記する。)して機能する。これら第2の面107からなる光入射部と第3の面108からなる光出射部とが本実施の形態における光学測定部に相当する。
そして、試料保持部102を囲む内壁面のうち、中空四角柱部分101aの第4の面106の内側の壁面には、試薬保持部109が設けられている。
ここで、本実施の形態に係る測定デバイス100が使用されるときは、後述するように、測定デバイス100の一部を例えば容器内に採取された尿に浸漬した後、測定装置によって吸引口104から試料保持部102内の空気を吸引することにより、試料保持部102内に尿を供給する。
したがって、カバー112の試料供給口103側の端部付近には、測定デバイス100を前記試料に浸漬する位置の基準となる第1の基準線110が設けられている。このような第1の基準線110があると、使用者が測定デバイスを試料中に浸す際に、測定デバイスのどの部分まで浸せばよいかが容易にわかる。測定デバイスを当該第1の基準線110の部分まで前記試料に浸すと、確実に電極105c、105d全体を浸漬することができることとなり、精度よく電気化学測定を行うことができる。
また、基体101の第1の基準線110と吸引口104との間には、試料保持部102に供給される試料の量の基準となる第2の基準線111が設けられている。このような第2の基準線111があると、試料保持部内に試料を供給する際、所定量の試料が試料保持部内に保持されているかを確認することができるため、より確実に測定を行うことができる。
第1の基準線110及び第2の基準線111の太さや形状は目視可能な程度であれば特に制限はない。図1においては、第1の基準線110は中空四角錐部分101bの第1の面115及び第3の面116のみに設けられ、第2の基準線111は中空四角柱部分101aの第1の面105及び第3の面108のみに設けられているが、基体101の全周にわたって基準線を設けてもよい。
このような第1の基準線110及び第2の基準線111は、例えば、基体101の表面に印刷をすることによって形成してもよく、また、溝又はリブを設けることによって形成してもよい。
以下に、本実施の形態の測定デバイスの作製方法について図3を用いて説明する。図3は本実施の形態に係る測定デバイスの分解斜視図である。
測定デバイス100を構成する第1の部材201及び第2の部材202はそれぞれ透明のポリスチレン製であり凹部を有する。これら第1の部材201と第2の部材202とが互いに組み合わされることにより、中空四角柱部分101a及び中空四角錐部分101bを有する基体101が構成される。
第1の部材201及び第2の部材202は、金型を用いた成型によって得ることができる。成型には、公知の樹脂成型技術を用いればよい。第1の部材201及び第2の部材202の寸法は、適宜調整することが可能であるが、例えば幅Aが10mm、長さBが84mm、高さCが6mmである。
また、本実施の形態における第1の基準線110及び第2の基準線111は、上述のように印刷によって形成することもできるが、第1の部材201を成型によって作製する際に、第1の基準線110及び第2の基準線111を構成する溝やリブに対応する部分を有する金型を用いれば、容易に形成することが可能である。印刷の場合は、第1の部材201の作製後、基体101の作製後、導電部105a、105bの作製後のいずれにおいても、第1の基準線110及び第2の基準線111を形成することができる。
次に、第2の部材202の凹部の底面、即ち第4の面106の内壁面に試薬保持部109を形成する。
例えば、光学測定のための試薬であるヒトアルブミンに対する抗体の水溶液を、マイクロシリンジなどを用いて第2の部材202の凹部の底面に一定量滴下することにより塗布し、これを室温〜30℃程度の環境に静置して水分を蒸発させることにより、試薬を乾燥状態で担持することができる。例えば、濃度が8mg/dLの上記抗体の水溶液を用い、0.7mLの滴下量で、面積が5cm2の滴下部分に滴下すればよい。
塗布する試薬を含む水溶液の濃度及び量は、必要とするデバイスの特性や第2の部材202における形成位置の空間的な制限に応じて適切に選択することができる。また、第2の部材202における試薬保持部の位置や面積は、試薬の試料に対する溶解性や光学測定部の位置などを鑑みて適宜適切に選択することができる。
なお、ヒトアルブミンに対する抗体は従来公知の方法により得ることができる。例えば、ヒトアルブミンを免疫したウサギの抗血清を、プロテインAカラムクロマトグラフィーにより精製した後、透析チューブを用いて透析することにより、抗ヒトアルブミン抗体が得られる。
一方、第1の部材201の外表面には、一対の導電部105a、105bが配置されている。導電部105a、105bは、主として中空四角柱部分101aの第1の面105に設けられ、第1の面105から続く中空四角錐部分102bの第1の面115まで延びている。
これら導電部105a、105bは、導電部105a、105bと同様の形状の開口部を有するアクリル樹脂製のマスクを第1の部材201の外表面上に配置し、当該マスクを介して金をスパッタした後、マスクを除去することにより形成することができる。スパッタに代えて、蒸着でも同様の手順で形成することができる。
導電部105a、105bそれぞれの寸法は特に制限されないが、例えば、幅2mm程度、長さ80mm程度、厚み5μm程度であればよい。電極105c、105d及び接続部105e、105fの大きさ(長さ)を規定するために、絶縁性の樹脂からなるカバー112を、導電部105a、105bの両端が露出するように導電部105a、105b上に貼付する。カバー112としては、例えば、幅10mm程度、長さ60mm程度、厚さ0.1mm程度の、アクリル系の接着剤が塗布されたPET製のフィルムを用いることができる。電極及カバーの長さが、例えば10mmとなるようにカバー112を配置する。
導電部、電極、接続部の材料、面積、厚さ、形状及び位置等、およびそれらの個数(組数)等は、必要とするデバイスの特性、光学測定系の位置などに鑑みて、適宜調整することができる。
また、本実施の形態における電極105c、105dの表面には、酵素であるグルコースオキシダーゼ及び電子伝達体であるオスミウム錯体を、公知の方法を用いて固定化担持する。例えば、塩化ジビピリジミウムオスミウムが配位結合したポリビニルイミダゾールの溶液をグルコースオキシダーゼの溶液と混合して電極105c、105d上に塗布し、電極105c、105d上の上記溶液へアミン架橋剤であるポリエチレングリコールジグリシジルエーテルを添加して混合する。1時間程度静置の後、蒸留水を用いて電極105c、105dの表面を洗浄する。
上記のようにして得られる第1の部材201及び第2の部材202を、図3に記した破線で示す位置関係をもって接合し、測定デバイス100を組み立てる。第1の部材201と第2の部材202との接合部分に、例えばエポキシ樹脂などの接着剤を塗布した後、第1の部材201と第2の部材202とを張り合わせて静置して乾燥させることにより測定デバイス100を組み立てる。
また、接着剤を塗布せずに第1の部材201と第2の部材202とを張り合わせた後、市販の溶着機を用いて第1の部材201と第2の部材202との接合部分を熱または超音波によって溶着させてもよい。以上のようにして図1及び2に示す測定デバイス100を得ることができる。
2.測定装置
以下、図面を用いて、本発明の測定装置の実施の形態を説明する。本実施の形態に係る測定装置の構造について図4〜8を用いて説明する。図4は本実施の形態の測定装置を示す斜視図であり、図5は本実施の形態の測定装置の構成を示すブロック図であり、図6は測定デバイスを挿入した状態における本実施の形態の測定装置の主要な構成を模式的に示す断面図である。また、図7は本実施の形態の測定装置の測定デバイス取外し機構を示す正面図であり、図8は同測定デバイス取り外し機構を示す側面図である。
図4に示すように、本実施の形態の測定装置300は、測定装置300に測定デバイス100を取付けるための測定デバイス取付け部301を有し、測定デバイス取付け部301には、測定デバイス100の吸引口104に着脱可能に接合するためのデバイス装着口(図示せず)を有する。また、接続部105e、105fに電気的に接続するための端子(図示せず)を有する。測定結果が表示される表示部302であるディスプレイ、試料吸引開始ボタン303、及び測定デバイス取外しボタン304が設けられている。
図5に示すように、測定装置300の内部には、測定デバイス取付け部301に取り付けられた測定デバイス100の光学測定部に入射する入射光を出射するための光源407と、光学測定部から出射した出射光を受光するための受光部である受光器408と、測定デバイス100の電極105c、105dに電圧を印加するための電圧印加部402と、電極105c、105dからの電気信号を測定するための電気信号測定部405とが設けられている。
さらに測定装置300の内部には、受光器408により受光された出射光及び電気信号測定部405により測定された電気信号のうちの少なくとも一方に基づき、試料中に含まれる被検物質を検出または定量するための演算部であるCPU401と、測定デバイス100の試料保持部102内に試料を吸引するための吸引部であるピストン機構404とが設けられている。
本実施の形態における光源407としては、例えば650nmの波長の光を出射する半導体レーザーを用いることができる。これに代えて、ライトエミッティングダイオード(LED)などを用いてもよい。
なお、本実施の形態においては免疫比濁法による測定を適用することを想定して650nmの照射及び受光波長を選択するが、この波長は測定法や測定対象に応じて適宜選択することができる。
本実施の形態における受光器408としては、例えばフォトダイオードを用いることができる。これに代えて、受光器408としては、電荷結合型素子(CCD)、フォトマルチメーターなどを用いてもよい。また、本実施の形態におけるピストン機構404は、ピストンをリニア型のステップモーターで作動させる構成となっている。
さらに、測定装置300の内部には、第1の被検物質であるヒトアルブミンの濃度と受光器408により受光される出射光強度との関係を表す第1の検量線に関するデータと、第2の被検物質であるグルコースの濃度と電気信号測定部405により測定される電気信号との関係を表す第2の検量線に関するデータとが格納されている記憶部であるメモリ409が設けられている。
測定デバイス取付け部301を通して測定デバイス100を測定装置300に挿入する(図4参照)。図6に示すように、測定デバイス100によってスライド部材501を図6において上方に押し上げるとともに、フレーム部材502に凸状に設けられたデバイス装着用突起部502aの外周部に嵌め込まれたデバイス装着封止部材503からなるデバイス装着口504に測定デバイス100が係合する。凸状のデバイス装着口504が吸引口104に挿入され、スライド部材501の押圧突出部501aによって測定デバイス挿入検知スイッチ505が押圧される。測定デバイス挿入検知スイッチ505が押圧されることによって測定装置300への測定デバイス100の装着が完了したことを検出する。
このとき、デバイス装着用突起部502aおよびデバイス装着封止部材503の外周部の形状、即ち長手方向中心軸506に垂直な方向のそれぞれの断面における形状は、測定デバイス100の吸引口104の内面形状に相似な形状である。デバイス装着封止部材503の外周部の大きさを測定デバイス100の吸引口104の大きさよりも僅かに大きい形状で形成することによって、デバイス装着封止部材503と吸引口104との密着性を高め、それらの接合部における空気の漏れが発生しないようになされている。また、デバイス装着封止部材503として用いられる材料としては、例えばイソプレンゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム、テフロン(登録商標)被覆ゴムなどの弾性を有する材料等がある。なお、封止部材は線状であってもよく、また、凸状のデバイス装着口504そのものが弾性を有する材料で構成されていてもよい。
フレーム部材502において、デバイス装着用突起部502aの反対側に凸状のシリンダ装着用突起部502bを設け、その周囲に気密性を有するようにデバイス装着封止部材503と同様の材料で形成されたシリンダ装着封止部材507が嵌め込まれている。シリンダ装着封止部材507を介して、ピストンロッド508が固着されたピストン509を内部に有したシリンダ600が気密性を有するようにフレーム部材502のシリンダ装着用突起部502bに装着されている。
ピストンロッド508には、その中心部に雌ねじ部508aが設けられ、その外周部長手方向にはキー溝508bが形成されている。このキー溝508bには、シリンダ装着封止部材507との接合部とは反対側のシリンダ600の端面に設けられた突出部600aが係合しており、ピストンロッド508が回転動作することなく、直進動作をするようになされている。
また、モータ601の回転軸に固着された雄ねじ部602がピストンロッド508に設けられた雌ねじ部508aに螺合しており、モータ601の回転に伴う雄ねじ部602の回転によって、雄ねじ部602に螺合した雌ねじ部508aが形成されたピストンロッド508は長手方向の中心軸506に沿って、図面中上下に直線移動することができる。
なお、突出部600aが形成されたシリンダ600の端面には、ピストン509の移動に伴うシリンダ600内の空気抜きのための穴部600bが設けられている。ピストンロッド508が固着されたピストン509を有するシリンダ600と、ピストンロッド508に設けられた雌ねじ部508aに螺合する雄ねじ部602と、雄ねじ部602が固着されたモータ601とによって、測定デバイス1に試料を吸引するための吸引部であるピストン機構404を構成している。
したがって、測定装置300に測定デバイス100の吸引口104が接続されるように測定デバイス100を取付けた状態で、吸引部であるピストン機構404を用いて、測定デバイス100の試料供給口104から試料を吸引し、測定デバイス100の試料保持部102内に容易に試料を供給することができる。
また、測定装置300には、測定装置300に取付けられた測定デバイス100の第2の面107における光入射部と第3の面108における光出射部とで構成される光学測定部に入射する入射光を出射するための光源407と、その光学測定部から出射した出射光を受光するための受光部である受光器408とが設けられている。光源407から出射された光は、測定デバイス1の第2の面107における光入射部と、測定デバイス100の試料保持部102に供給された試料と、測定デバイス100の第3の面108における光出射部とを通過し、受光器408にて受光される。受光器408は受光した光の強度に対応する電気信号を出力する。なお、光源407から出射された光が受光器408にて受光される光路において、測定デバイス100の光入射部と光出射部のそれぞれを通過する光のスポットの位置が、測定デバイス100を構成する第1の部材201と第2の部材202との接合部分から離れた位置となるように、光源407と受光器408の配設位置を設定するのが好ましい。
また、図7及び8に示すように、上述のスライド部材501において、例えば、測定デバイス100の第1の面105側およびそれに対向する第4の面106側のそれぞれの面に、押圧ピン部501b、501cが形成されている。なお、図8は、図7における矢印Yの方向からみた図である。それらの押圧ピン部501b、501cに摺動可能に嵌合する長穴部611a、612a(図示せず)をそれぞれの端部に有する駆動レバー611、612が固定された支点軸613の周りに回動するように設けられている。駆動レバー611、612は、それぞれ矢印Xの方向からみた場合に、略Z字状および略逆Z字状の形状に形成されている。それぞれの端部に設けられた長穴部611a、612aとは反対側において、駆動レバー611、612が対接するように合わせられ、他方の長穴部611a、612a側のそれぞれの端部は、スライド部材501の押圧ピン部501b、501cに係合するように離れた形状を有する。
駆動レバー611、612が対接するように合わせられた部分において、駆動レバー611、612にはそれぞれ長穴部611b、612b(図示せず)が重なり合うように同じ位置に設けられている。それらの長穴部611b、612bに係合する作動ピン614を介してソレノイド615のプランジャ616に連結されている。これらスライド部材501、支点軸613の周りに回動する駆動レバー611、612および作動ピン614、さらには駆動レバー611、612を回動させるプランジャ616を有するソレノイド615とによって測定デバイス取外し機構617を構成している。
測定装置300による試料の測定が完了したとき、ソレノイド615に電流を供給することによって、プランジャ616が吸引されて作動ピン614を介して駆動レバー611、612を図面中反時計方向に回動させる。駆動レバー611、612の回動によって、駆動レバー611、612に設けられたそれぞれの長穴部611a、612aを介してスライド部材501に設けられた押圧ピン部501b、501cが押圧され、スライド部材501を図面中下方向に移動する。一方、少なくともスライド部材501の押圧ピン部501b、501cが設けられた側の2つの部分に設けられた押圧突起部501dが測定デバイス100の端面に当接しており、スライド部材501が移動することによって、測定デバイス100を図面中下方向に移動させる。その結果、デバイス装着口504から測定デバイス100を離脱させ、測定装置300から測定デバイス100を取外すことができる。
3.測定方法
次に、本実施の形態の測定デバイス100及び測定装置300を用いて試料中の被検物質を測定する方法を、図4〜8を参照しながら説明する。以下に、試料として尿を用いる例について述べる。
まず、測定デバイス100の吸引口104を、測定装置300の測定デバイス取付け部301内のデバイス装着口504に接合し、測定デバイス取付け部301に測定デバイス100を取付ける。これにより、測定デバイス100の2つの電極105c、105dに電気的に導通するように、接続部105e、105fと測定デバイス取付け部301内部に設けられた2つの端子606、607とがそれぞれ接触する。
このとき、測定装置300内に設けられたマイクロスイッチからなる測定デバイス挿入検知スイッチ505が作動して、制御部として機能するCPU401が測定デバイス100の挿入を検知し、電圧印加部402により測定デバイス100の2つの電極105c、105d間に電圧(例えば、電極105cが電極105dに比べて+0.2Vとなる電圧)が印加される。
次に、例えば便器内に設けられた受尿容器又は紙コップ等の運搬可能な容器内に採取された尿に、測定デバイス100を少なくとも第1の基準線110の位置まで浸漬し、測定デバイス100の試料供給口103と2つ電極105c、105dとを尿に浸漬させる。尿が2つの電極105c、105dに接触すると、両電極間に電流が流れるため、それに起因する電気信号の変化を電気信号測定部405が検知する。
この検知に伴い、電圧印加部402による印加電圧を異なる電圧に切り替える(例えば、電極105cが電極105dに比べて+0.5Vとなる電圧)。また、上記検知に伴い、CPU401が計時部406であるタイマーによる計時を開始させる。
計時部406からの信号によって、所定時間(例えば、15秒)経過したことをCPU401が判断すると、電極105cと電極105dとの間で流れる電流等の電気信号を電気信号測定部405で測定する。CPU401はメモリ409に格納されている電気信号とグルコース(尿糖)濃度との関係を表す第2の検量線を読み出し、それを参照することによりCPU401が測定された電気信号を尿中のグルコース濃度に換算する。1対の電極105c、105dの表面には酵素であるグルコースオキシダーゼおよび電子伝達体であるオスミウム錯体が担持されている。そのため、試料中のグルコース濃度に対応した電流が電気信号として1対の電極105c、105d間に流れ、電気信号測定部405によって測定されて上述のように試料である尿中のグルコース濃度を測定することができる。
得られたグルコース濃度は表示部302に表示される。表示部302にグルコース濃度が表示されることにより、ユーザはグルコース濃度測定が完了したことがわかる。グルコース濃度測定が完了した後は、試料供給口103を尿中から引き上げてもよい。
また、尿が2つの電極105c、105dに接触することにより電気信号測定部405が電気信号の変化を検知すると、CPU401は試料供給口103が試料に浸漬したと判断し、ピストン機構404を作動させる。これによりピストン機構404内のピストンが動き、測定デバイス100の試料供給口103から試料保持部102内に所定量(例えば、3mL)の尿が吸引される。
このようにすると、試料供給口が試料中に浸漬する前に誤って試料の吸引が行われるのを防ぐことができるとともに、ユーザの作業を減らすことができる。また、試料を吸引した時の位置にピストンを保持することにより、試料保持部102内に尿が保持され、試料供給口103から漏れ出したり、ピストン機構404内部に吸引されたりすることがない。
ここで、ユーザが、少なくとも試料供給口103が尿に浸漬していることを確認し、その状態で、試料吸引開始ボタン303を押してピストン機構404を作動させることにより、試料保持部102内に尿を吸引してもよい。
なお、ピストン機構404が作動中に2つの電極105c、105dが尿から離れた場合、電気信号測定部405が電気信号の変化を再度検知するので、その検知に伴いピストン機構404を停止させるように構成されている。これにより、2つの電極105c、105dが尿から離れた状態でピストン機構404により試料保持部102内の試料を吸引し続けることにより、誤ってピストン機構404に試料が侵入するのを防ぐことができる。
試料保持部109内に供給された尿は、試薬保持部109に担持された乾燥状態の試薬である抗ヒトアルブミン抗体を溶解し、尿中の抗原であるヒトアルブミンと抗ヒトアルブミン抗体との免疫反応が進行する。試料保持部102内への試料の供給が完了すると、CPU401が計時部406であるタイマーによる計時を開始させる。
一方、計時部406からの信号によって、試料保持部102内への試料の供給完了から所定時間(例えば、2分)経過したことをCPU401が判断すると、CPU401は光源407による光照射を実行させる。
光源407から出射して測定デバイス100の光入射部107を通して試料保持部102内に入射し、尿中を透過及び散乱し、光出射部108から出射した光を、所定時間の間(例えば、3分間)、測定装置300内に設けられた受光器408により受光する。
CPU401はメモリ409に格納されている出射光強度とヒトアルブミン濃度との関係を表す第1の検量線を読み出し、当該第1の検量線を参照することによりCPU401が受光器408により受光された出射光強度をヒトアルブミン濃度に換算する。
得られたヒトアルブミン濃度は表示部302に表示される。これにより、ユーザはヒトアルブミン濃度測定の完了を知ることができる。好ましくは、得られた尿糖濃度及びヒトアルブミン濃度は、計時部406により計時された時刻とともにメモリ409に保存される。
さらに、得られた尿糖濃度及びヒトアルブミン濃度は、記録部411によりSDカードなどの記憶媒体に記録することができる。取り外し可能な記憶媒体に保存することにより、測定結果を測定装置300から容易に取り出すことができるので、前記記憶媒体を分析専門業者に持参もしくは郵送して、分析を依頼することができる。
また、得られた尿糖濃度及びヒトアルブミン濃度は、送信部412により測定装置300外に送信することができる。これにより、測定結果を、病院内の分析関連部門または分析関連業者等に送信し、それを前記分析関連部門または分析関連業者などにおいて分析することができるので、測定から分析までの時間を短縮することができる。
さらにまた、前記分析関連部門または分析関連業者などにおいて分析した結果を受信するための受信部413を備えている。これにより、分析結果を迅速にユーザにフィードバックすることができる。
最後に、ユーザが測定デバイス取外しボタン304を押すことにより、測定デバイス取外し機構410が作動して、ピストン機構404内のピストンを動かすことにより、試料保持部102内の尿が試料供給口103から便器内や紙コップ等の容器内に排出された後、測定デバイス100が測定装置300から自動的に取り外される。
なお、このようなデバイス取外し及び試料排出の機構を測定デバイスに設けずに、ユーザが手動で測定デバイス100を測定デバイス取付け部301から取り外してもよい。
以上により、試料保持部102内へ試料を1回供給することにより、1つの測定デバイス100を用いて、試料の光学測定及び電気化学測定を行うことが可能である。
また、測定デバイス100の基体101の内表面に試薬保持部109を設け、基体101の外表面に電極105c、105dを設けることにより、光学測定に必要な試薬が電極に拡散し、電気化学測定に影響を及ぼすことがないので、複数の測定項目について迅速かつ正確に測定を行うことができる。
以上においては、本発明の実施の形態の一例について説明したが、測定デバイス100の形状は、本発明の構成要件を満たし、かつ本発明の効果を得られるものであれば、上記実施の形態において述べたものに限定されない。
ここで、図9は上記実施の形態の測定デバイスの第1の変形例を示す斜視図であり、図10は図9におけるB−B部分の断面図である。それぞれ図1及び2と同様の構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。
図9に示すように、本変形例の測定デバイス100は、内部に試料保持部102として機能する空間を有する有底中空直方体形状を有する基体101を備え、基体101の第1の面105に試料供給口103が設けられている。
また、本変形例の基体101は、第1の面105、第2の面107、第3の面108及び底部を有する部材(第1の部材)201と、背面板(第2の部材)202と、で構成されている。
また、本実施の形態においては、1対の電極105c,105dについて説明したが、これに限ることはなく、電極の個数および組数は必要に応じて適宜変更することができる。複数対の電極を有する、上記実施の形態の測定デバイスの第2の変形例について、図11を用いて簡単に説明する。なお、図11において、図1および図2における構成要素と対応する要素には、図1および図2における符号と同じ符号を付している。
図11において、1対の電極105c,105dとそれぞれに対応した接続部105e、105fとを構成するための導電部105a、105bを配した第1の面105とそれに対向する第4の面106の外表面には、さらに1対の電極701c、701dとそれぞれに対応した接続部701e、701fとを構成するための導電部701a、701bが配置されている。
そして、カバー702を電極701c、701dの面積を規定するために設けているのは第1の面105に貼付されたカバー112と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。各電極の組(ここでの説明においては、2対の電極)においては、異なる被検物質を定量するようにすることが好ましい。例えば、一方の1対の電極105c、105dの組においては導電率により塩濃度を、他の1対の電極701c、701dの組においては尿糖を測定する等の例が挙げられる。さらに、その他の電極の組を用いる場合には、これらに併せてクレアチニンを測定する例を挙げることができる。被検物質の組合せは以上の例に限定されることはなく、適宜必要な物質を選択することができる。
また、本実施の形態においては、導電部105a、105b上に、絶縁性の樹脂からなるカバー112を導電部105a、105bの両端が露出するように設け、電極105c、105dと、接続部105e、105fを形成する方法を説明したが、何らこのような形状に限ることはない。
上記実施の形態の測定デバイスの第3の変形例について説明する。図12に示すように、カバー704は電極105c、105dに対応する位置に開口部706を有し、その開口部706から露出する1対の電極105c、105dの長さ寸法が所定の寸法となるように、開口部706の長さDを有した形状に形成する。開口部706を有するカバー704を導電部105a、105b上に貼付することにより、1対の電極105c、105dと、接続部105e、105fを形成する方法を用いても良い。
このような形状を有するカバー704を用いることによって、カバー704の貼り位置に多少のズレが生じた場合でも、電極105c、105dの露出部分の面積が一定となり、正確な測定を行うことができる。この例では空隙部分の形状は四角形であるが、円形、三角形、あるいはそれ以外の多角形、楕円形であっても良い。
また、上記実施の形態の測定デバイスの第4の変形例について、図13および図14を用いて説明する。なお、図13および図14において、図1および図2における構成要素と対応する要素には、図1および図2における符号と同じ符号を付している。
図13および図14において、測定デバイス100は、内部に試料保持部102として機能する空間を有する有底中空直方体形状を有する基体101を備える。基体101は、第1の面105、第2の面107、第3の面108および底部708を有する第1の部材201と、第4の面106を構成する背面板である第2の部材202とで形成されている。
そして、基体101において、1対の電極105c、105dが配設された第1の面105に対向する第4の面106に試料供給口103が設けられ、第1の部材201の内側即ち試料保持部102を構成する側の面に試薬が担持された試薬保持部109が配設されている。
第1の部材201において、第1の面105の外表面には1対の導電部105a、105bが形成され、それぞれの導電部105a、105bの両側端部に電極105c、105d、接続部105e、105fが形成されるようにカバー112が貼付されている。また、基体101とカバー112には第1の基準線110と第2の基準線111が形成されている。
また、上記実施の形態では、光学測定のための試薬を含む水溶液を塗布、乾燥することにより試薬保持部109を形成すると説明したが、これに代えて、ガラス繊維や濾紙等からなる多孔性の担体に試薬の溶液を含浸させた後、乾燥または凍結乾燥させることにより試薬を担持させ、その多孔性の担体を第1の部材201の凹部の底面に貼付することによって試薬を担持する方法を用いてもよい。
また、上記実施の形態において、スパッタや蒸着により導電部105a、105b、電極105c、105d、接続部105e、105fを形成する方法を説明したが、これに代えて、第1の部材201の外表面に金属のリボンを貼付する方法や、金属やカーボンを含むインクを第1の部材201の外表面に印刷する方法などを用いることができる。
また、上記実施の形態において、尿が2つの電極105c、105dに接触したことの検知に伴って電圧値を切り替えたが、必ずしも切り替える必要はない。測定に必要な電圧値を試料の供給前から印加しておけば、供給後もその電圧を継続して印加してもよい。
上記実施の形態においては、試料保持部内への尿の供給が完了してから所定時間後に光の照射を行ったが、試料検知と同時に照射を開始してもよい。
本発明によれば、試料の光学測定及び電気化学測定を行うことにより、簡易な構成で複数の測定項目について迅速かつ正確に測定を行うことが可能な測定デバイス、測定装置及び測定方法を提供することができる。そのため、本発明は、医療及び医療関連の検査分野で、特に尿検体を測定する場合に有用である。
本発明は、試料中に含まれる被検物質の分析を行うための測定デバイス、測定装置及び測定方法に関する。
従来から、臨床検査分野で使用される測定機器として、主に、大規模自動化機器及びPOCT(Point Of Care Testing)機器があった。
上記大規模自動化機器は、病院の中央臨床検査部門もしくは臨床検査受託業務を中心とする会社に設置されており、多数の患者の検体を多項目にわたり検査することができるものである(例えば、特許文献1参照)。例えば、日立製7170型の大型自動化機器は最大36項目について毎時800テストの検査を完了することができる。したがって、検査の効率化に大きく貢献してきており、多くの被験者を抱える病院向きの装置であるといえる。
一方、POCT機器とは、病院の検査室や検査センターを除く医療現場で行われる臨床検査において用いられる機器を示し、在宅医療において用いられる機器も含まれる(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。例えば、血糖センサ、妊娠診断薬、排卵検査薬、HbA1c・微量アルブミン測定装置(例えば、バイエル製DCA2000)等が挙げられる。これらのPOCT機器は、大規模自動化機器に比較して汎用性には乏しいが、ある病態に特異的なマーカー物質にフォーカスして、当該マーカー物質を簡易・迅速に測定することができるため、被験者のスクリーニング及びモニタリングに効果的である。また、POCT機器は、小型であるため携帯性に優れ、低コストで導入でき、さらに操作性においても特に専門性を必要とせず誰でも使用することができる。
現在、臨床検査の測定項目は多く存在するが、尿等の体液を検体とする場合、測定方式は、主に光学測定方式と電気化学測定方式に大別される。上記従来の大規模自動化機器及びPOCT機器では、それぞれいずれかの測定方式を用いて測定が行われている。
近年、医療費の高騰や生活習慣病患者の増大が医療経済を圧迫してきており、医療費削減や生活習慣病患者増大の抑制が課題となってきている。この課題の抜本的な解決策の一つとして、根拠に基づいた医療(EBM:Evidence Based-medical)が検討されている。EBMを行うことにより、患者個々に応じて客観的に医療をマネジメントすることが可能となり、予防医療の実践により、特に生活習慣病患者数の抑制等につながることが期待されている。
EBMの確立・実践のためには、臨床検査による検査情報は欠かせない。EBMにおける検査情報は、検査結果とそれに基づく患者へのソリューションとを含む。ここで、患者へのソリューションとは、食事管理等の生活習慣指導や薬物治療等である。すなわち、EBMにおける検査の位置づけは、医療を受けようとしている者に対する「課題の設定」と「方針の決定」である。EBMにおいて、より安心・安全で、より充実したソリューションを提供するためには、医療を受けようとしている者に対して課題を明確に提示する必要がある。そこで、臨床検査において、互いに関係のある複数の検査項目について、それぞれの検査結果を簡易・迅速に知ることが重要になってきている。
上記のような従来の大規模自動化機器は、汎用性を有し、病態への関連性の有無にかかわらず多くの項目を検査することができる。しかしながら、装置の構成が複雑であるため、専門知識を有する者以外は操作をすることが困難であり、さらに、検査結果が得られるまでに要する時間が長く、被験者に結果をフィードバックするために要する時間が長いという問題がある。また、上記POCT機器は、操作性に優れ、簡易かつ迅速に検査を行うことができるが、特定の病態に関連するマーカーを専用とする測定機器であるため、複数の項目を検査することはできない。
そこで、毛細管作用により試料液が流入するキャビティを備え、生化学または臨床試験に使用されるデバイスであって、試料の電気的特性を測定する電極構造と、キャビティ内に放出可能な抗体や酵素等の試薬とを有し、キャビティ内を光学的に測定できるようにキャビティの壁が透明であるデバイスが提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開平09−127126号公報 特開平07−248310号公報 特開平03−046566号公報 米国特許第5141868号明細書
しかし、特許文献4に記載のデバイスの構造では、光学測定のために用いる試薬がキャビティ内に供給された試料に溶解することにより電極構造に到達して、電極構造による電気的特性の測定に悪影響を及ぼすという問題があった。
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑み、簡易な構成を有し、試料の光学測定及び電気化学測定を行うことにより、複数の測定項目について迅速かつ正確に測定を行うことができる測定デバイス、測定装置及び測定方法を提供することを目的とする。
上記従来の問題を解決するために、本発明は、
中空の基体と、
前記基体の内部に設けられ、試料を保持するための試料保持部と、
前記基体に設けられ、前記試料保持部に連通する試料供給口と、
前記試料保持部に設けられた光学測定を行うための光学測定部と、
前記試料保持部に設けられた、前記光学測定のための試薬を保持するための試薬保持部と、
前記基体の外表面に設けられた電極とを備える、試料中に含まれる被検物質を分析するための測定デバイスを提供する。
また、本発明は、
上記測定デバイスを取付けるための測定デバイス取付け部と、
前記測定デバイスの前記光学測定部に入射する入射光を出射するための光源と、
前記光学測定部から出射した出射光を受光するための受光部と、
前記電極に電圧を印加するための電圧印加部と、
前記電極からの電気信号を測定するための電気信号測定部と、
前記受光部により受光された前記出射光及び前記電気信号測定部により測定された前記電気信号のうちの少なくとも一方に基づき、前記試料中に含まれる前記被検物質を検出または定量するための演算部とを備える測定装置を提供する。
また、本発明は、
上記測定デバイスを用いる、試料中に含まれる第1の被検物質及び第2の被検物質の測定方法であって、
(A)前記測定デバイスの前記電極に電圧を印加する工程と、
(B)前記電極からの電気信号を測定する工程と、
(C)前記試料供給口を通して前記試料保持部内に前記試料を吸引する工程と、
(D)前記工程(B)において測定された前記電気信号に基づいて前記第2の被検物質を検出または定量する工程と、
(E)前記試料保持部の内部に保持された前記試料に前記光学測定部を通して入射光を照射する工程と、
(F)前記入射光の照射に起因して前記試料保持部の内部から前記試料保持部の外部に前記光学測定部を通して出射した出射光を測定する工程と、
(G)前記工程(F)において測定された前記出射光に基づいて前記第1の被検物質を検出または定量する工程と、を含む測定方法を提供する。
本発明によれば、試料の光学測定及び電気化学測定を行うことにより、複数の測定項目について迅速かつ正確に測定を行うことが可能な測定デバイス、測定装置及び測定方法を提供することができる。
本発明の測定デバイスは、中空の基体と、前記基体の内部に設けられ、試料を保持するための試料保持部と、前記基体に設けられ、前記試料保持部に連通する試料供給口と、前記試料保持部に設けられた光学測定を行うための光学測定部と、前記試料保持部に設けられた、前記光学測定のための試薬を保持するための試薬保持部と、前記基体の外表面に設けられた電極とを備える。
このような構成により、試料保持部内へ試料を1回供給することにより、1つの測定デバイスを用いて、試料の光学測定及び電気化学測定を行うことが可能である。前記基体の内表面に試薬を担持し、前記基体の外表面に電極を設け、かつ当該外表面において試料を前記電極に接触させることによって光学測定及び電気化学測定を行うことができる。これにより、光学測定に必要な試薬が電極に拡散して電気化学測定に影響を及ぼすことがないので、複数の測定項目について迅速かつ正確に測定を行うことができる。
ここで、前記光学測定部が、前記試料保持部の外部から前記試料保持部の内部に入射光を入射させるための光入射部と、前記試料保持部の内部から前記試料保持部の外部に出射光を出射させるための光出射部とを備えることが好ましい。
このような光入射部及び光出射部は、光学的に透明な材料または可視光の吸収を実質的に有していない材料で形成されていることが好ましい。例えば、石英、ガラス、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル等が挙げられる。センサを使い捨てにする場合には、コストの観点からポリスチレンが好ましい。
また、前記電極は1対の電極であることが好ましい。このような構成によれば、例えば試料の導電率を測定することにより、試料中に含まれる塩の濃度を知ることができる。
電極の材料としては、金、白金、パラジウムあるいはそれらの合金または混合物、及びカーボンのいずれかを少なくとも含むものが好ましい。あるいは透明電極としてインジウムティンオキサイド(ITO)が好ましい。これらの材料は化学的、電気化学的に安定であり、安定した測定を実現することができる。試料の導電率を測定する場合には、電気化学反応を伴わないので、銅、亜鉛、ニッケルあるいはそれらを含む合金または混合物、及びステンレスなどを用いても良い。
また、上記電極は、試料中に含まれる特定の化合物またはイオンの濃度を測定するための電極であることが好ましい。このような構成によれば、試料中の特定の化合物またはイオンの濃度を知ることができる。例えば、ガラス電極などを用いるとナトリウムイオンの濃度を測定することができる。
さらに、上記電極は、試料中に含まれる特定のイオンに感応する膜(イオン感応膜)を備えた電極であることが好ましい。このような構成によれば、試料中の特定イオンの濃度を知ることができる。
ここで、イオン感応膜は、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、塩化物イオン、アンモニウムイオン、水素イオンなどのイオンのうちいずれかを選択的に透過させる機能を有するものを用いることができる。
イオン感応膜を構成する化合物は、透過させたいイオンに応じて公知の化合物を用いることができる。例えば、ナトリウムイオンの場合、ビス[(12−クラウン−4)メチル]2,2−ジベンゾマロネート(Bis[(12−crown−4)methyl]2,2−dibenzomalonate)等、カリウムイオンの場合、ビス[(ベンゾル5−クラウン−5)4−メチル]ピメレート(Bis[(benzo15−crown−5)4−methyl]pimelate)等、リチウムイオンの場合、フォスフォドデシル−14−クラウン−4(phosphododecyl−14−crown−4)等、マグネシウムイオンの場合、4,13−ビス[N−(1−アダマンチル)カルバモイルアセチル]−8−テトラデシル−1,7,10,16−テトラオキサ−4,13−ジアザシクロオクタデカン(4,13−bis[N−(1−adamantyl)carbamoylacetyl]−8−tetradecyl−1,7,10,16−tetraoxa−4,13−diazacyclooctadecane)等、カルシウムイオンの場合、4,16−ビス(N−オクタデシルカルバモイル)−3−オクトブチリル−1,7,10,13,19−ペンタオクサ−4,16−ジアザシクロヘンイコサン(4,16−bis(N−octadecylcarbamoyl)−3−octbutyryl−1,7,10,13,19−pentaoxa−4,16−diazacyclohenicosane)等、塩化物イオンの場合、2,7−ジ−t−ブチル−9,9−ジメチル−4,5−ビス(N−n−ブチルチオウレイレン)キサンテン(2,7−Di−tert−butyl−9,9−dimethyl−4,5−bis(N−n−butylthioureylene)xanthene)等、アンモニウムイオンの場合、2,6,13,16,23,26−ヘキサオクサヘプタシクロ[25.4.4.47,12.417,22.01,17.07,12.017,22]トリテトラコンタン(2,6,13,16,23,26−hexaoxaheptacyclo[25.4.4.47,12.417,22.01,17.07,12.017,22]tritetracontane)等のイオン選択性を有する包接化合物を用いることができる。いずれも市販品として、例えば(株)同仁化学研究所から入手することができる。
電極上にイオン感応膜を形成する方法としては、例えば、前記包接化合物と、可塑剤と、アニオン排除剤と、PVC等の高分子化合物とを有機溶剤に溶解し、得られた混合溶液を電極上に塗布して風乾等により乾燥させる方法がある。
上記電極は、シリコンなどによって形成される電界効果型トランジスタ(FET)の電極であってもよい。また、電位の安定した参照電極、例えばAg/AgClや飽和カロメル電極を、一方の電極として使用したり、第三の電極として他の電極と組み合わせて使用したりすることが好ましい。
また、電極上には酵素が担持されていることが好ましい。酵素は特定の化合物の反応を高選択的に触媒するため、試料中の特定の化合物に対して選択性の高い測定を実現することができる。酵素は測定の対象とする化合物に応じて選択性・反応性の点から従来公知の最適なものが用いられる。
酵素の例としては、グルコースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、アルコールオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、サルコシンオキシダーゼ等を挙げることができる。これら酵素は市販品を入手することができる。また、コレステロールオキシダーゼと組み合わせてコレステロールエステラーゼを用いることにより、エステル型のコレステロールを検出することができる。あるいは、クレアチニナーゼおよびクレアチナーゼをサルコシンオキシダーゼと組み合わせて用いることによって、クレアチニン、クレアチン、あるいはサルコシンの定量を行うことが可能である。
本発明においては、酵素は試料に溶解せず、電極に固定化されていることが好ましい。このような構成によれば、試料の量にばらつきがあっても精度の良い測定が可能となる。
また、必要に応じて、酵素と電極との間の電子輸送を可能にする電子伝達体、例えばフェリ/フェロシアン化物イオン、フェロセン誘導体、ルテニウム錯体、オスミウム錯体、あるいはキノン誘導体などを用いてもよい。酵素を電極に固定化する場合には、電子伝達体も併せて固定化することがより好ましい。
本発明の測定デバイスにおいては、さらに、試薬が酵素または抗体を含んでいることが好ましい。試薬は、試料保持部内に乾燥状態で備えられ、試料保持部内に試料が供給されたときに、当該試料に溶解するように配置されていることが好ましい。
例えば、ガラス繊維や濾紙等からなる多孔性の担体に試薬の溶液を含浸させた後、乾燥させることにより試薬を上記担体に担持させ、当該担体を試料保持部内に設ければよい。また、試料保持部を構成する壁面に、試薬の溶液を直接塗布した後乾燥することにより試薬を配置してもよい。
試薬としての抗体は、公知の方法により産生させることができるので、試薬を作製しやすいという点で有利である。例えば、アルブミン等の蛋白や、hCG、LH等のホルモンを抗原として、マウス・ウサギ等に免疫することにより、前記抗原に対する抗体を得ることができる。
抗体としては、尿中に含まれるアルブミン等の蛋白に対する抗体や、尿中に含まれるhCG、LH等のホルモンに対する抗体等が挙げられる。必要に応じて抗原と抗体による凝集反応を促進させるポリエチレングリコールなどの化合物を測定デバイス内の抗体近傍に共存させてもよい。
試薬としての酵素は、特定の化合物の反応を高選択的に触媒するため、試料中の特定の化合物に対して選択性の高い測定を実現することができる。酵素は測定の対象とする化合物に応じて選択性・反応性の点から従来公知の最適なものが用いられる。
酵素の例としては、グルコースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、アルコールオキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、サルコシンオキシダーゼあるいはその他酸化還元酵素などを挙げることができる。この場合、酵素反応の結果呈色あるいは消色する色素あるいは色素源を酵素と共存させておくと光学測定が安定する。これら酵素は市販品を入手することができる。また、コレステロールオキシダーゼと組み合わせてコレステロールエステラーゼを用いることにより、エステル型のコレステロールを検出することができる。あるいは、クレアチニナーゼおよびクレアチナーゼをサルコシンオキシダーゼと組み合わせて用いることによって、クレアチニン、クレアチン、あるいはサルコシンの定量を行うことが可能である。
本発明の測定デバイスを構成する基体には、前記測定デバイスを前記試料中に浸す際に、前記基体を前記試料に浸す位置の基準となる第1の基準線が設けられていることが好ましい。このような構成によれば、使用者が測定デバイスを試料中に浸す際に、測定デバイスのどの部分まで浸せばよいかが容易にわかる。
ここで、試料供給口と第1の基準線との間に、電極の少なくとも一部が位置するように、第1の基準線が設けられていることが好ましい。このような構成によれば、第1の基準線の位置まで測定デバイスが試料中に浸された際、電極の少なくとも一部を確実に試料と接触させることができる。
また、本発明の測定デバイスを構成する基体には、前記基体の内部に供給される前記試料の量の基準となる第2の基準線が設けられていることが好ましい。このような構成によれば、試料保持部内に試料を供給する際、所定量の試料が試料保持部内に保持されているかを確認することができる。
また、本発明の測定デバイスは、基体の外表面に設けられた導電部材と、導電部材の一部が露出するように導電部材を覆うカバーとをさらに備え、導電部材のうちのカバーに覆われずに露出している部分(前記一部)が、電極として機能することが好ましい。すなわち、露出部分が電極に相当する。この構成により、カバーを用いて電極面積を規定することができるので、定量性の高い電気化学測定を行うことができる。また、導電部材のうちカバーに覆われずに露出している部分を複数備え、その複数の部分のうち少なくとも1つが電極として機能してもよい。
また、本発明の測定装置は、上記測定デバイスを取付けるための測定デバイス取付け部と、前記測定デバイスの前記光学測定部に入射する入射光を出射するための光源と、前記光学測定部から出射した出射光を受光するための受光部と、前記電極に電圧を印加するための電圧印加部と、前記電極からの電気信号を測定するための電気信号測定部と、前記受光部により受光された前記出射光及び前記電気信号測定部により測定された前記電気信号のうちの少なくとも一方に基づき、前記試料中に含まれる前記被検物質を検出または定量するための演算部とを備える。
ここで、上記測定デバイスは着脱可能な状態で上記測定装置に取付けられることが好ましい。また、測定デバイスは使い捨てであることが好ましい。
また、本発明の測定装置は、前記測定デバイス取付け部に取付けられた前記測定デバイスの前記試料保持部内に吸引により前記試料を供給するための吸引部をさらに備えることが好ましい。
したがって、本発明の測定デバイスは、前記試料供給口から前記試料保持部内に試料を吸引するための吸引口をさらに備えていることが好ましい。このような構成によれば、測定デバイス取付け部に測定デバイスの吸引口が接続されるように測定デバイスを取付けた状態で、吸引部を用いて、測定デバイスの試料保持部内に試料供給口から容易に試料を供給することができる。
吸引部は、手動によるものであっても自動によるものであってもよく、例えば、従来のシリンジ、ディスペンサー等と同様のピストン機構が挙げられる。
これらのピストン機構においてピストンを作動させる方法は、手動であっても、自動であってもよいが、自動化することが、作業者の負担を軽減することができるので好ましい。自動化する方法としては、ピストンをモーターで作動させる方法がある。モーターとしては、ステップモーター、直流モーター等がある。
ステップモーターは入力された1パルス信号あたりに特定の回転角を回転するモーターであり、パルス数で回転角度を決定できるため、位置決めのためのエンコーダーを必要としない。即ち、入力パルス数により、ピストンの動作距離を制御することができる。
モーターの回転運動は、歯車機構と雄ネジ及び雌ネジを組み合わせた直進機構等とを用いて直進運動へ変換することにより、ピストンを作動させる。直流モーターの場合も回転運動を直進運動へ変換する方法は同様であるが、直流モーターの場合は、ピストンの動作距離を制御するために、モーターの回転位置を検出するエンコーダーが必要となる。また、リニア型のステップモーターもあり、このタイプのモーターは、モーター内に雄ネジと雌ネジを組み合わせた直進機構が組み入れられており、入力パルス数に依存して、棒状の可動部が直進運動するように構成されている。このため、この棒に直接ピストンを連結すればよく、構成が簡単となる。
また、本発明の測定方法は、上記測定デバイスを用いる、試料中に含まれる第1の被検物質及び第2の被検物質の測定方法であって、
(A)前記測定デバイスの前記電極に電圧を印加する工程と、
(B)前記電極からの電気信号を測定する工程と、
(C)前記試料供給口を通して前記試料保持部内に前記試料を吸引する工程と、
(D)前記工程(B)において測定された前記電気信号に基づいて前記第2の被検物質を検出または定量する工程と、
(E)前記試料保持部の内部に保持された前記試料に前記光学測定部を通して入射光を照射する工程と、
(F)前記入射光の照射に起因して前記試料保持部の内部から前記試料保持部の外部に前記光学測定部を通して出射した出射光を測定する工程と、
(G)前記工程(F)において測定された前記出射光に基づいて前記第1の被検物質を検出または定量する工程と、を含む。
工程(A)において、試料と電極とが接触するように測定デバイスが試料に浸された状態で、電極に電圧を印加し始めてもよい。また、電極に電圧を印加し始めた後、引き続き電圧が印加されている状態で、試料と電極とが接触するように測定デバイスが試料に浸されてもよい。
ここで、前記工程(B)において前記電気信号の変化を検出し、前記検出に基づき自動的に前記工程(C)を行うことが好ましい。
このようにすると、電極において電気信号の変化を検出することにより、測定デバイスの試料供給口が試料中に浸漬したことを検知できるので、試料供給口が試料中に浸漬する前に誤って試料の吸引が行われるのを防ぐことができる。
また、前記工程(C)を行いながら前記工程(B)を行い、前記工程(B)において前記電気信号の変化を検出し、前記検出に基づき自動的に前記試料の吸引を停止することが好ましい。このようにすると、試料を吸引している際に、電極において電気信号の変化を検出することにより、測定デバイスが試料の外に引き上げられたことを検知することができる。その検知に基づき自動的に試料の吸引を停止すると、試料供給口が試料から離れた状態で試料を吸引し続けることがなくなる。
さらに、第1の被検物質の定量結果及び第2の被検物質の定量結果のいずれか一方に基づいて、他方の定量結果を補正することが好ましい。
このようにすると、互いに関係のある複数の検査項目について測定を行うことにより、測定結果の精度を向上させることができる。第1の被検物質と第2の被検物質との組合せの例は、例えば血糖とHbA1cとの組合せ、アルブミンまたは尿糖等の尿中の成分とクレアチニンとの組合せ等を挙げることができる。
本発明における試料としては、血清、血漿、血液、尿、間質液、リンパ液などの体液、培地の上清液等の液体の試料が挙げられる。または、上記体液中の特定の成分と反応する試薬、例えば酵素、抗体、もしくは色素などを、体液と混合したものを、試料として測定デバイスに供給してもよい。
これらのなかで、試料として尿が好ましい。試料が尿であると、非侵襲的に在宅での日常の健康管理を行うことができる。
第1の被検物質としては、アルブミン、hCG、LH、CRP、IgG等が挙げられる。また、第2の被検物質としては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、塩化物イオン、アンモニウムイオン、水素イオン、グルコース等が挙げられる。
健康管理の最初の段階で行われる尿の定性検査では、pH、比重、蛋白、糖、潜血、ケトン体、ビリルビン、ウロビリノーゲン、亜硝酸塩、白血球、アスコルビン酸、アミラーゼ、食塩の12項目について検査が行われる。また、腎機能を分析するという目的では微量アルブミンが、妊娠検査・排卵検査等のマーカーとしてはhCG、LH等のホルモンがある。
これらの検査項目を大別すると、蛋白や、微量アルブミン、hCG、LH等のホルモンは、抗原抗体反応に基づいた光学測定が適している。抗原抗体反応に基づいた光学測定としては、免疫比ろう法、免疫比濁法、ラテックス免疫凝集法等の、抗原抗体反応に基づいて試料中に生じた濁りを測定するものが挙げられる。
一方、尿中の塩分(ナトリウムイオン、カリウムイオン)、pH、糖などは主に電気化学測定に基づいて測定される。特に尿中の糖分や塩分は、食事等の生活習慣を反映するものであり、健康管理に関するソリューションを提案するために重要な情報である。
塩分及びpHは、抗原抗体反応に影響を与える。例えば、高塩濃度状態における抗原抗体反応は解離性が強く反応量が少なくなるため、負の測定誤差をもたらす。尿中の塩分及びpHは日内変動・日外変動・個体差があるので、生じる誤差を予測することは困難である。しかしながら、電気化学測定により塩分値やpH値を得、光学測定において種々の塩分濃度やpH値における出射光強度と抗原濃度との関係を表すデータを検量線として参照することにより、抗原濃度の測定誤差を補正することができる。
1.測定デバイス
以下、図面を用いて、本発明の測定デバイスの好ましい一実施の形態をさらに詳細に説明する。本実施の形態では、試料が尿で、第1の被検物質がヒトアルブミンであり、第2の被検物質がグルコースである場合について説明する。
まず、本実施の形態に係る測定デバイスの構造について図1を用いて説明する。図1は、本実施の形態に係る測定デバイスを示す斜視図であり、図2は図1におけるA−A部分の断面図である。
本実施の形態の測定デバイス100は、透明のポリスチレン製である中空の基体101を備えている。基体101の両端部は外部に開放され、基体101の内部には空間が設けられており、その空間が試料保持部102として機能する。
また、試料保持部102として機能する空間の一方の開放端部が試料供給口103、他方の開放端部が吸引口104としてそれぞれ機能する。
より具体的には、基体101は中空四角柱部分101aと中空四角錐部分101bとを有し、中空四角柱部分101aの一方の端部に吸引口104が設けられ、中空四角柱部分101aの他方の端部に中空四角錐部分101bが一体化されている。そして、中空四角錐部分101bの、中空四角柱部分101aとは反対側の端部に、試料供給口103が設けられている。
基体101の中空四角柱部分101aの外面を構成する4つの面のうちの第1の面105には、一対の導電部が設けられている。そして、これらの導電部は、中空四角柱部分101aの第1の面105に隣接する中空四角錐部分101bの第1の面115にまで延びている。導電部上には、導電部の両端が露出するように絶縁性の樹脂からなるカバー112が設けられており、中空四角柱部分101aの第1の面105上の端部が接続部105e、105f、中空四角錐部分101bの第1の面115上の端部が電極105c、105dとしてそれぞれ機能する。
中空四角柱部分101aの外面を構成する残りの3つの面のうち、第1の面105を挟む位置にある第2の面107が光入射部(以下、「光入射部107」とも表記する。)として機能し、第3の面108が光出射部(以下、「光出射部108」とも表記する。)して機能する。これら第2の面107からなる光入射部と第3の面108からなる光出射部とが本実施の形態における光学測定部に相当する。
そして、試料保持部102を囲む内壁面のうち、中空四角柱部分101aの第4の面106の内側の壁面には、試薬保持部109が設けられている。
ここで、本実施の形態に係る測定デバイス100が使用されるときは、後述するように、測定デバイス100の一部を例えば容器内に採取された尿に浸漬した後、測定装置によって吸引口104から試料保持部102内の空気を吸引することにより、試料保持部102内に尿を供給する。
したがって、カバー112の試料供給口103側の端部付近には、測定デバイス100を前記試料に浸漬する位置の基準となる第1の基準線110が設けられている。このような第1の基準線110があると、使用者が測定デバイスを試料中に浸す際に、測定デバイスのどの部分まで浸せばよいかが容易にわかる。測定デバイスを当該第1の基準線110の部分まで前記試料に浸すと、確実に電極105c、105d全体を浸漬することができることとなり、精度よく電気化学測定を行うことができる。
また、基体101の第1の基準線110と吸引口104との間には、試料保持部102に供給される試料の量の基準となる第2の基準線111が設けられている。このような第2の基準線111があると、試料保持部内に試料を供給する際、所定量の試料が試料保持部内に保持されているかを確認することができるため、より確実に測定を行うことができる。
第1の基準線110及び第2の基準線111の太さや形状は目視可能な程度であれば特に制限はない。図1においては、第1の基準線110は中空四角錐部分101bの第1の面115及び第3の面116のみに設けられ、第2の基準線111は中空四角柱部分101aの第1の面105及び第3の面108のみに設けられているが、基体101の全周にわたって基準線を設けてもよい。
このような第1の基準線110及び第2の基準線111は、例えば、基体101の表面に印刷をすることによって形成してもよく、また、溝又はリブを設けることによって形成してもよい。
以下に、本実施の形態の測定デバイスの作製方法について図3を用いて説明する。図3は本実施の形態に係る測定デバイスの分解斜視図である。
測定デバイス100を構成する第1の部材201及び第2の部材202はそれぞれ透明のポリスチレン製であり凹部を有する。これら第1の部材201と第2の部材202とが互いに組み合わされることにより、中空四角柱部分101a及び中空四角錐部分101bを有する基体101が構成される。
第1の部材201及び第2の部材202は、金型を用いた成型によって得ることができる。成型には、公知の樹脂成型技術を用いればよい。第1の部材201及び第2の部材202の寸法は、適宜調整することが可能であるが、例えば幅Aが10mm、長さBが84mm、高さCが6mmである。
また、本実施の形態における第1の基準線110及び第2の基準線111は、上述のように印刷によって形成することもできるが、第1の部材201を成型によって作製する際に、第1の基準線110及び第2の基準線111を構成する溝やリブに対応する部分を有する金型を用いれば、容易に形成することが可能である。印刷の場合は、第1の部材201の作製後、基体101の作製後、導電部105a、105bの作製後のいずれにおいても、第1の基準線110及び第2の基準線111を形成することができる。
次に、第2の部材202の凹部の底面、即ち第4の面106の内壁面に試薬保持部109を形成する。
例えば、光学測定のための試薬であるヒトアルブミンに対する抗体の水溶液を、マイクロシリンジなどを用いて第2の部材202の凹部の底面に一定量滴下することにより塗布し、これを室温〜30℃程度の環境に静置して水分を蒸発させることにより、試薬を乾燥状態で担持することができる。例えば、濃度が8mg/dLの上記抗体の水溶液を用い、0.7mLの滴下量で、面積が5cm2の滴下部分に滴下すればよい。
塗布する試薬を含む水溶液の濃度及び量は、必要とするデバイスの特性や第2の部材202における形成位置の空間的な制限に応じて適切に選択することができる。また、第2の部材202における試薬保持部の位置や面積は、試薬の試料に対する溶解性や光学測定部の位置などを鑑みて適宜適切に選択することができる。
なお、ヒトアルブミンに対する抗体は従来公知の方法により得ることができる。例えば、ヒトアルブミンを免疫したウサギの抗血清を、プロテインAカラムクロマトグラフィーにより精製した後、透析チューブを用いて透析することにより、抗ヒトアルブミン抗体が得られる。
一方、第1の部材201の外表面には、一対の導電部105a、105bが配置されている。導電部105a、105bは、主として中空四角柱部分101aの第1の面105に設けられ、第1の面105から続く中空四角錐部分102bの第1の面115まで延びている。
これら導電部105a、105bは、導電部105a、105bと同様の形状の開口部を有するアクリル樹脂製のマスクを第1の部材201の外表面上に配置し、当該マスクを介して金をスパッタした後、マスクを除去することにより形成することができる。スパッタに代えて、蒸着でも同様の手順で形成することができる。
導電部105a、105bそれぞれの寸法は特に制限されないが、例えば、幅2mm程度、長さ80mm程度、厚み5μm程度であればよい。電極105c、105d及び接続部105e、105fの大きさ(長さ)を規定するために、絶縁性の樹脂からなるカバー112を、導電部105a、105bの両端が露出するように導電部105a、105b上に貼付する。カバー112としては、例えば、幅10mm程度、長さ60mm程度、厚さ0.1mm程度の、アクリル系の接着剤が塗布されたPET製のフィルムを用いることができる。電極及カバーの長さが、例えば10mmとなるようにカバー112を配置する。
導電部、電極、接続部の材料、面積、厚さ、形状及び位置等、およびそれらの個数(組数)等は、必要とするデバイスの特性、光学測定系の位置などに鑑みて、適宜調整することができる。
また、本実施の形態における電極105c、105dの表面には、酵素であるグルコースオキシダーゼ及び電子伝達体であるオスミウム錯体を、公知の方法を用いて固定化担持する。例えば、塩化ビスビピリジンオスミウムが配位結合したポリビニルイミダゾールの溶液をグルコースオキシダーゼの溶液と混合して電極105c、105d上に塗布し、電極105c、105d上の上記溶液へアミン架橋剤であるポリエチレングリコールジグリシジルエーテルを添加して混合する。1時間程度静置の後、蒸留水を用いて電極105c、105dの表面を洗浄する。
上記のようにして得られる第1の部材201及び第2の部材202を、図3に記した破線で示す位置関係をもって接合し、測定デバイス100を組み立てる。第1の部材201と第2の部材202との接合部分に、例えばエポキシ樹脂などの接着剤を塗布した後、第1の部材201と第2の部材202とを張り合わせて静置して乾燥させることにより測定デバイス100を組み立てる。
また、接着剤を塗布せずに第1の部材201と第2の部材202とを張り合わせた後、市販の溶着機を用いて第1の部材201と第2の部材202との接合部分を熱または超音波によって溶着させてもよい。以上のようにして図1及び2に示す測定デバイス100を得ることができる。
2.測定装置
以下、図面を用いて、本発明の測定装置の実施の形態を説明する。本実施の形態に係る測定装置の構造について図4〜8を用いて説明する。図4は本実施の形態の測定装置を示す斜視図であり、図5は本実施の形態の測定装置の構成を示すブロック図であり、図6は測定デバイスを挿入した状態における本実施の形態の測定装置の主要な構成を模式的に示す断面図である。また、図7は本実施の形態の測定装置の測定デバイス取外し機構を示す正面図であり、図8は同測定デバイス取り外し機構を示す側面図である。
図4に示すように、本実施の形態の測定装置300は、測定装置300に測定デバイス100を取付けるための測定デバイス取付け部301を有し、測定デバイス取付け部301には、測定デバイス100の吸引口104に着脱可能に接合するためのデバイス装着口(図示せず)を有する。また、接続部105e、105fに電気的に接続するための端子(図示せず)を有する。測定結果が表示される表示部302であるディスプレイ、試料吸引開始ボタン303、及び測定デバイス取外しボタン304が設けられている。
図5に示すように、測定装置300の内部には、測定デバイス取付け部301に取り付けられた測定デバイス100の光学測定部に入射する入射光を出射するための光源407と、光学測定部から出射した出射光を受光するための受光部である受光器408と、測定デバイス100の電極105c、105dに電圧を印加するための電圧印加部402と、電極105c、105dからの電気信号を測定するための電気信号測定部405とが設けられている。
さらに測定装置300の内部には、受光器408により受光された出射光及び電気信号測定部405により測定された電気信号のうちの少なくとも一方に基づき、試料中に含まれる被検物質を検出または定量するための演算部であるCPU401と、測定デバイス100の試料保持部102内に試料を吸引するための吸引部であるピストン機構404とが設けられている。
本実施の形態における光源407としては、例えば650nmの波長の光を出射する半導体レーザーを用いることができる。これに代えて、ライトエミッティングダイオード(LED)などを用いてもよい。
なお、本実施の形態においては免疫比濁法による測定を適用することを想定して650nmの照射及び受光波長を選択するが、この波長は測定法や測定対象に応じて適宜選択することができる。
本実施の形態における受光器408としては、例えばフォトダイオードを用いることができる。これに代えて、受光器408としては、電荷結合型素子(CCD)、フォトマルチメーターなどを用いてもよい。また、本実施の形態におけるピストン機構404は、ピストンをリニア型のステップモーターで作動させる構成となっている。
さらに、測定装置300の内部には、第1の被検物質であるヒトアルブミンの濃度と受光器408により受光される出射光強度との関係を表す第1の検量線に関するデータと、第2の被検物質であるグルコースの濃度と電気信号測定部405により測定される電気信号との関係を表す第2の検量線に関するデータとが格納されている記憶部であるメモリ409が設けられている。
測定デバイス取付け部301を通して測定デバイス100を測定装置300に挿入する(図4参照)。図6に示すように、測定デバイス100によってスライド部材501を図6において上方に押し上げるとともに、フレーム部材502に凸状に設けられたデバイス装着用突起部502aの外周部に嵌め込まれたデバイス装着封止部材503からなるデバイス装着口504に測定デバイス100が係合する。凸状のデバイス装着口504が吸引口104に挿入され、スライド部材501の押圧突出部501aによって測定デバイス挿入検知スイッチ505が押圧される。測定デバイス挿入検知スイッチ505が押圧されることによって測定装置300への測定デバイス100の装着が完了したことを検出する。
このとき、デバイス装着用突起部502aおよびデバイス装着封止部材503の外周部の形状、即ち長手方向中心軸506に垂直な方向のそれぞれの断面における形状は、測定デバイス100の吸引口104の内面形状に相似な形状である。デバイス装着封止部材503の外周部の大きさを測定デバイス100の吸引口104の大きさよりも僅かに大きい形状で形成することによって、デバイス装着封止部材503と吸引口104との密着性を高め、それらの接合部における空気の漏れが発生しないようになされている。また、デバイス装着封止部材503として用いられる材料としては、例えばイソプレンゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム、テフロン(登録商標)被覆ゴムなどの弾性を有する材料等がある。なお、封止部材は線状であってもよく、また、凸状のデバイス装着口504そのものが弾性を有する材料で構成されていてもよい。
フレーム部材502において、デバイス装着用突起部502aの反対側に凸状のシリンダ装着用突起部502bを設け、その周囲に気密性を有するようにデバイス装着封止部材503と同様の材料で形成されたシリンダ装着封止部材507が嵌め込まれている。シリンダ装着封止部材507を介して、ピストンロッド508が固着されたピストン509を内部に有したシリンダ600が気密性を有するようにフレーム部材502のシリンダ装着用突起部502bに装着されている。
ピストンロッド508には、その中心部に雌ねじ部508aが設けられ、その外周部長手方向にはキー溝508bが形成されている。このキー溝508bには、シリンダ装着封止部材507との接合部とは反対側のシリンダ600の端面に設けられた突出部600aが係合しており、ピストンロッド508が回転動作することなく、直進動作をするようになされている。
また、モータ601の回転軸に固着された雄ねじ部602がピストンロッド508に設けられた雌ねじ部508aに螺合しており、モータ601の回転に伴う雄ねじ部602の回転によって、雄ねじ部602に螺合した雌ねじ部508aが形成されたピストンロッド508は長手方向の中心軸506に沿って、図面中上下に直線移動することができる。
なお、突出部600aが形成されたシリンダ600の端面には、ピストン509の移動に伴うシリンダ600内の空気抜きのための穴部600bが設けられている。ピストンロッド508が固着されたピストン509を有するシリンダ600と、ピストンロッド508に設けられた雌ねじ部508aに螺合する雄ねじ部602と、雄ねじ部602が固着されたモータ601とによって、測定デバイス1に試料を吸引するための吸引部であるピストン機構404を構成している。
したがって、測定装置300に測定デバイス100の吸引口104が接続されるように測定デバイス100を取付けた状態で、吸引部であるピストン機構404を用いて、測定デバイス100の試料供給口104から試料を吸引し、測定デバイス100の試料保持部102内に容易に試料を供給することができる。
また、測定装置300には、測定装置300に取付けられた測定デバイス100の第2の面107における光入射部と第3の面108における光出射部とで構成される光学測定部に入射する入射光を出射するための光源407と、その光学測定部から出射した出射光を受光するための受光部である受光器408とが設けられている。光源407から出射された光は、測定デバイス1の第2の面107における光入射部と、測定デバイス100の試料保持部102に供給された試料と、測定デバイス100の第3の面108における光出射部とを通過し、受光器408にて受光される。受光器408は受光した光の強度に対応する電気信号を出力する。なお、光源407から出射された光が受光器408にて受光される光路において、測定デバイス100の光入射部と光出射部のそれぞれを通過する光のスポットの位置が、測定デバイス100を構成する第1の部材201と第2の部材202との接合部分から離れた位置となるように、光源407と受光器408の配設位置を設定するのが好ましい。
また、図7及び8に示すように、上述のスライド部材501において、例えば、測定デバイス100の第1の面105側およびそれに対向する第4の面106側のそれぞれの面に、押圧ピン部501b、501cが形成されている。なお、図8は、図7における矢印Yの方向からみた図である。それらの押圧ピン部501b、501cに摺動可能に嵌合する長穴部611a、612a(図示せず)をそれぞれの端部に有する駆動レバー611、612が固定された支点軸613の周りに回動するように設けられている。駆動レバー611、612は、それぞれ矢印Xの方向からみた場合に、略Z字状および略逆Z字状の形状に形成されている。それぞれの端部に設けられた長穴部611a、612aとは反対側において、駆動レバー611、612が対接するように合わせられ、他方の長穴部611a、612a側のそれぞれの端部は、スライド部材501の押圧ピン部501b、501cに係合するように離れた形状を有する。
駆動レバー611、612が対接するように合わせられた部分において、駆動レバー611、612にはそれぞれ長穴部611b、612b(図示せず)が重なり合うように同じ位置に設けられている。それらの長穴部611b、612bに係合する作動ピン614を介してソレノイド615のプランジャ616に連結されている。これらスライド部材501、支点軸613の周りに回動する駆動レバー611、612および作動ピン614、さらには駆動レバー611、612を回動させるプランジャ616を有するソレノイド615とによって測定デバイス取外し機構617を構成している。
測定装置300による試料の測定が完了したとき、ソレノイド615に電流を供給することによって、プランジャ616が吸引されて作動ピン614を介して駆動レバー611、612を図面中反時計方向に回動させる。駆動レバー611、612の回動によって、駆動レバー611、612に設けられたそれぞれの長穴部611a、612aを介してスライド部材501に設けられた押圧ピン部501b、501cが押圧され、スライド部材501を図面中下方向に移動する。一方、少なくともスライド部材501の押圧ピン部501b、501cが設けられた側の2つの部分に設けられた押圧突起部501dが測定デバイス100の端面に当接しており、スライド部材501が移動することによって、測定デバイス100を図面中下方向に移動させる。その結果、デバイス装着口504から測定デバイス100を離脱させ、測定装置300から測定デバイス100を取外すことができる。
3.測定方法
次に、本実施の形態の測定デバイス100及び測定装置300を用いて試料中の被検物質を測定する方法を、図4〜8を参照しながら説明する。以下に、試料として尿を用いる例について述べる。
まず、測定デバイス100の吸引口104を、測定装置300の測定デバイス取付け部301内のデバイス装着口504に接合し、測定デバイス取付け部301に測定デバイス100を取付ける。これにより、測定デバイス100の2つの電極105c、105dに電気的に導通するように、接続部105e、105fと測定デバイス取付け部301内部に設けられた2つの端子606、607とがそれぞれ接触する。
このとき、測定装置300内に設けられたマイクロスイッチからなる測定デバイス挿入検知スイッチ505が作動して、制御部として機能するCPU401が測定デバイス100の挿入を検知し、電圧印加部402により測定デバイス100の2つの電極105c、105d間に電圧(例えば、電極105cが電極105dに比べて+0.2Vとなる電圧)が印加される。
次に、例えば便器内に設けられた受尿容器又は紙コップ等の運搬可能な容器内に採取された尿に、測定デバイス100を少なくとも第1の基準線110の位置まで浸漬し、測定デバイス100の試料供給口103と2つ電極105c、105dとを尿に浸漬させる。尿が2つの電極105c、105dに接触すると、両電極間に電流が流れるため、それに起因する電気信号の変化を電気信号測定部405が検知する。
この検知に伴い、電圧印加部402による印加電圧を異なる電圧に切り替える(例えば、電極105cが電極105dに比べて+0.5Vとなる電圧)。また、上記検知に伴い、CPU401が計時部406であるタイマーによる計時を開始させる。
計時部406からの信号によって、所定時間(例えば、15秒)経過したことをCPU401が判断すると、電極105cと電極105dとの間で流れる電流等の電気信号を電気信号測定部405で測定する。CPU401はメモリ409に格納されている電気信号とグルコース(尿糖)濃度との関係を表す第2の検量線を読み出し、それを参照することによりCPU401が測定された電気信号を尿中のグルコース濃度に換算する。1対の電極105c、105dの表面には酵素であるグルコースオキシダーゼおよび電子伝達体であるオスミウム錯体が担持されている。そのため、試料中のグルコース濃度に対応した電流が電気信号として1対の電極105c、105d間に流れ、電気信号測定部405によって測定されて上述のように試料である尿中のグルコース濃度を測定することができる。
得られたグルコース濃度は表示部302に表示される。表示部302にグルコース濃度が表示されることにより、ユーザはグルコース濃度測定が完了したことがわかる。グルコース濃度測定が完了した後は、試料供給口103を尿中から引き上げてもよい。
また、尿が2つの電極105c、105dに接触することにより電気信号測定部405が電気信号の変化を検知すると、CPU401は試料供給口103が試料に浸漬したと判断し、ピストン機構404を作動させる。これによりピストン機構404内のピストンが動き、測定デバイス100の試料供給口103から試料保持部102内に所定量(例えば、3mL)の尿が吸引される。
このようにすると、試料供給口が試料中に浸漬する前に誤って試料の吸引が行われるのを防ぐことができるとともに、ユーザの作業を減らすことができる。また、試料を吸引した時の位置にピストンを保持することにより、試料保持部102内に尿が保持され、試料供給口103から漏れ出したり、ピストン機構404内部に吸引されたりすることがない。
ここで、ユーザが、少なくとも試料供給口103が尿に浸漬していることを確認し、その状態で、試料吸引開始ボタン303を押してピストン機構404を作動させることにより、試料保持部102内に尿を吸引してもよい。
なお、ピストン機構404が作動中に2つの電極105c、105dが尿から離れた場合、電気信号測定部405が電気信号の変化を再度検知するので、その検知に伴いピストン機構404を停止させるように構成されている。これにより、2つの電極105c、105dが尿から離れた状態でピストン機構404により試料保持部102内の試料を吸引し続けることにより、誤ってピストン機構404に試料が侵入するのを防ぐことができる。
試料保持部109内に供給された尿は、試薬保持部109に担持された乾燥状態の試薬である抗ヒトアルブミン抗体を溶解し、尿中の抗原であるヒトアルブミンと抗ヒトアルブミン抗体との免疫反応が進行する。試料保持部102内への試料の供給が完了すると、CPU401が計時部406であるタイマーによる計時を開始させる。
一方、計時部406からの信号によって、試料保持部102内への試料の供給完了から所定時間(例えば、2分)経過したことをCPU401が判断すると、CPU401は光源407による光照射を実行させる。
光源407から出射して測定デバイス100の光入射部107を通して試料保持部102内に入射し、尿中を透過及び散乱し、光出射部108から出射した光を、所定時間の間(例えば、3分間)、測定装置300内に設けられた受光器408により受光する。
CPU401はメモリ409に格納されている出射光強度とヒトアルブミン濃度との関係を表す第1の検量線を読み出し、当該第1の検量線を参照することによりCPU401が受光器408により受光された出射光強度をヒトアルブミン濃度に換算する。
得られたヒトアルブミン濃度は表示部302に表示される。これにより、ユーザはヒトアルブミン濃度測定の完了を知ることができる。好ましくは、得られた尿糖濃度及びヒトアルブミン濃度は、計時部406により計時された時刻とともにメモリ409に保存される。
さらに、得られた尿糖濃度及びヒトアルブミン濃度は、記録部411によりSDカードなどの記憶媒体に記録することができる。取り外し可能な記憶媒体に保存することにより、測定結果を測定装置300から容易に取り出すことができるので、前記記憶媒体を分析専門業者に持参もしくは郵送して、分析を依頼することができる。
また、得られた尿糖濃度及びヒトアルブミン濃度は、送信部412により測定装置300外に送信することができる。これにより、測定結果を、病院内の分析関連部門または分析関連業者等に送信し、それを前記分析関連部門または分析関連業者などにおいて分析することができるので、測定から分析までの時間を短縮することができる。
さらにまた、前記分析関連部門または分析関連業者などにおいて分析した結果を受信するための受信部413を備えている。これにより、分析結果を迅速にユーザにフィードバックすることができる。
最後に、ユーザが測定デバイス取外しボタン304を押すことにより、測定デバイス取外し機構410が作動して、ピストン機構404内のピストンを動かすことにより、試料保持部102内の尿が試料供給口103から便器内や紙コップ等の容器内に排出された後、測定デバイス100が測定装置300から自動的に取り外される。
なお、このようなデバイス取外し及び試料排出の機構を測定デバイスに設けずに、ユーザが手動で測定デバイス100を測定デバイス取付け部301から取り外してもよい。
以上により、試料保持部102内へ試料を1回供給することにより、1つの測定デバイス100を用いて、試料の光学測定及び電気化学測定を行うことが可能である。
また、測定デバイス100の基体101の内表面に試薬保持部109を設け、基体101の外表面に電極105c、105dを設けることにより、光学測定に必要な試薬が電極に拡散し、電気化学測定に影響を及ぼすことがないので、複数の測定項目について迅速かつ正確に測定を行うことができる。
以上においては、本発明の実施の形態の一例について説明したが、測定デバイス100の形状は、本発明の構成要件を満たし、かつ本発明の効果を得られるものであれば、上記実施の形態において述べたものに限定されない。
ここで、図9は上記実施の形態の測定デバイスの第1の変形例を示す斜視図であり、図10は図9におけるB−B部分の断面図である。それぞれ図1及び2と同様の構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。
図9に示すように、本変形例の測定デバイス100は、内部に試料保持部102として機能する空間を有する有底中空直方体形状を有する基体101を備え、基体101の第1の面105に試料供給口103が設けられている。
また、本変形例の基体101は、第1の面105、第2の面107、第3の面108及び底部を有する部材(第1の部材)201と、背面板(第2の部材)202と、で構成されている。
また、本実施の形態においては、1対の電極105c,105dについて説明したが、これに限ることはなく、電極の個数および組数は必要に応じて適宜変更することができる。複数対の電極を有する、上記実施の形態の測定デバイスの第2の変形例について、図11を用いて簡単に説明する。なお、図11において、図1および図2における構成要素と対応する要素には、図1および図2における符号と同じ符号を付している。
図11において、1対の電極105c,105dとそれぞれに対応した接続部105e、105fとを構成するための導電部105a、105bを配した第1の面105とそれに対向する第4の面106の外表面には、さらに1対の電極701c、701dとそれぞれに対応した接続部701e、701fとを構成するための導電部701a、701bが配置されている。
そして、カバー702を電極701c、701dの面積を規定するために設けているのは第1の面105に貼付されたカバー112と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。各電極の組(ここでの説明においては、2対の電極)においては、異なる被検物質を定量するようにすることが好ましい。例えば、一方の1対の電極105c、105dの組においては導電率により塩濃度を、他の1対の電極701c、701dの組においては尿糖を測定する等の例が挙げられる。さらに、その他の電極の組を用いる場合には、これらに併せてクレアチニンを測定する例を挙げることができる。被検物質の組合せは以上の例に限定されることはなく、適宜必要な物質を選択することができる。
また、本実施の形態においては、導電部105a、105b上に、絶縁性の樹脂からなるカバー112を導電部105a、105bの両端が露出するように設け、電極105c、105dと、接続部105e、105fを形成する方法を説明したが、何らこのような形状に限ることはない。
上記実施の形態の測定デバイスの第3の変形例について説明する。図12に示すように、カバー704は電極105c、105dに対応する位置に開口部706を有し、その開口部706から露出する1対の電極105c、105dの長さ寸法が所定の寸法となるように、開口部706の長さDを有した形状に形成する。開口部706を有するカバー704を導電部105a、105b上に貼付することにより、1対の電極105c、105dと、接続部105e、105fを形成する方法を用いても良い。
このような形状を有するカバー704を用いることによって、カバー704の貼り位置に多少のズレが生じた場合でも、電極105c、105dの露出部分の面積が一定となり、正確な測定を行うことができる。この例では空隙部分の形状は四角形であるが、円形、三角形、あるいはそれ以外の多角形、楕円形であっても良い。
また、上記実施の形態の測定デバイスの第4の変形例について、図13および図14を用いて説明する。なお、図13および図14において、図1および図2における構成要素と対応する要素には、図1および図2における符号と同じ符号を付している。
図13および図14において、測定デバイス100は、内部に試料保持部102として機能する空間を有する有底中空直方体形状を有する基体101を備える。基体101は、第1の面105、第2の面107、第3の面108および底部708を有する第1の部材201と、第4の面106を構成する背面板である第2の部材202とで形成されている。
そして、基体101において、1対の電極105c、105dが配設された第1の面105に対向する第4の面106に試料供給口103が設けられ、第1の部材201の内側即ち試料保持部102を構成する側の面に試薬が担持された試薬保持部109が配設されている。
第1の部材201において、第1の面105の外表面には1対の導電部105a、105bが形成され、それぞれの導電部105a、105bの両側端部に電極105c、105d、接続部105e、105fが形成されるようにカバー112が貼付されている。また、基体101とカバー112には第1の基準線110と第2の基準線111が形成されている。
また、上記実施の形態では、光学測定のための試薬を含む水溶液を塗布、乾燥することにより試薬保持部109を形成すると説明したが、これに代えて、ガラス繊維や濾紙等からなる多孔性の担体に試薬の溶液を含浸させた後、乾燥または凍結乾燥させることにより試薬を担持させ、その多孔性の担体を第1の部材201の凹部の底面に貼付することによって試薬を担持する方法を用いてもよい。
また、上記実施の形態において、スパッタや蒸着により導電部105a、105b、電極105c、105d、接続部105e、105fを形成する方法を説明したが、これに代えて、第1の部材201の外表面に金属のリボンを貼付する方法や、金属やカーボンを含むインクを第1の部材201の外表面に印刷する方法などを用いることができる。
また、上記実施の形態において、尿が2つの電極105c、105dに接触したことの検知に伴って電圧値を切り替えたが、必ずしも切り替える必要はない。測定に必要な電圧値を試料の供給前から印加しておけば、供給後もその電圧を継続して印加してもよい。
上記実施の形態においては、試料保持部内への尿の供給が完了してから所定時間後に光の照射を行ったが、試料検知と同時に照射を開始してもよい。
本発明によれば、試料の光学測定及び電気化学測定を行うことにより、簡易な構成で複数の測定項目について迅速かつ正確に測定を行うことが可能な測定デバイス、測定装置及び測定方法を提供することができる。そのため、本発明は、医療及び医療関連の検査分野で、特に尿検体を測定する場合に有用である。
本発明の測定デバイスの一実施の形態の構成を示す斜視図である。 図1におけるA−A部分の断面図である。 図1に示す本発明の測定デバイスの100の分解斜視図である。 本発明の測定装置の一実施の形態の構成を示す斜視図である。 図4に示す本発明の測定装置の構成を示すブロック図である。 同測定装置の測定デバイス挿入時における構成を示す断面図である。 同測定装置の測定デバイス取外し機構を示す正面図である。 同測定装置の測定デバイス取外し機構を示す側面図である。 本発明の測定デバイスの一変形例の構成を示す斜視図である。 図6におけるB−B部分の断面図である。 本発明の測定デバイスの他の変形例の構成を示す分解斜視図である。 本発明の測定デバイスのさらに他の変形例を示す正面図である。 本発明の測定デバイスのさらに他の変形例の構成を示す斜視図である。 図13におけるB−B部分の断面図である。

Claims (13)

  1. 中空の基体と、
    前記基体の内部に設けられ、試料を保持するための試料保持部と、
    前記基体に設けられ、前記試料保持部に連通する試料供給口と、
    前記試料保持部に設けられた光学測定を行うための光学測定部と、
    前記試料保持部に設けられた、前記光学測定のための試薬を保持するための試薬保持部と、
    前記基体の外表面に設けられた電極とを備える、試料中に含まれる被検物質を分析するための測定デバイス。
  2. 前記光学測定部が、前記試料保持部の外部から前記試料保持部の内部に入射光を入射させるための光入射部と、前記試料保持部の内部から前記試料保持部の外部に出射光を出射させるための光出射部とを備える、請求項1記載の測定デバイス。
  3. 前記電極が一対の電極である、請求項1記載の測定デバイス。
  4. 前記電極上に酵素が担持されている、請求項1記載の測定デバイス。
  5. 前記試薬が酵素または抗体を含む、請求項1記載の測定デバイス。
  6. 前記基体に、前記基体を前記試料に浸す位置の基準となる第1の基準線が設けられている、請求項1記載の測定デバイス。
  7. 前記基体に、前記基体の内部に供給される前記試料の量の基準となる第2の基準線が設けられている、請求項1記載の測定デバイス。
  8. 前記基体の外表面に設けられた導電部材と、
    前記導電部材の一部が露出するように前記導電部材を覆うカバーと
    をさらに備え、
    前記導電部材の前記一部が前記電極として機能する、請求項1記載の測定デバイス。
  9. 請求項1記載の測定デバイスを取付けるための測定デバイス取付け部と、
    前記測定デバイスの前記光学測定部に入射する入射光を出射するための光源と、
    前記光学測定部から出射した出射光を受光するための受光部と、
    前記電極に電圧を印加するための電圧印加部と、
    前記電極からの電気信号を測定するための電気信号測定部と、
    前記受光部により受光された前記出射光及び前記電気信号測定部により測定された前記電気信号のうちの少なくとも一方に基づき、前記試料中に含まれる前記被検物質を検出または定量するための演算部とを備える測定装置。
  10. 前記測定デバイス取付け部に取付けられた前記測定デバイスの前記試料保持部内に吸引により前記試料を供給するための吸引部をさらに備える、請求項9記載の測定装置。
  11. 中空の基体と、前記基体の内部に設けられ、試料を保持するための試料保持部と、前記基体に設けられ、前記試料保持部に連通する試料供給口と、前記試料保持部に設けられた光学測定を行うための光学測定部と、前記試料保持部に設けられた、前記光学測定のための試薬を保持するための試薬保持部と、前記基体の外表面に設けられた電極とを備える測定デバイスを用いる、試料中に含まれる第1の被検物質及び第2の被検物質の測定方法であって、
    (A)前記測定デバイスの前記電極に電圧を印加する工程と、
    (B)前記電極からの電気信号を測定する工程と、
    (C)前記試料供給口を通して前記試料保持部内に前記試料を吸引する工程と、
    (D)前記工程(B)において測定された前記電気信号に基づいて前記第2の被検物質を検出または定量する工程と、
    (E)前記試料保持部の内部に保持された前記試料に前記光学測定部を通して入射光を照射する工程と、
    (F)前記入射光の照射に起因して前記試料保持部の内部から前記試料保持部の外部に前記光学測定部を通して出射した出射光を測定する工程と、
    (G)前記工程(F)において測定された前記出射光に基づいて前記第1の被検物質を検出または定量する工程と、を含む測定方法。
  12. 前記工程(B)において前記電気信号の変化を検出し、前記検出に基づき自動的に前記工程(C)を行う、請求項11記載の測定方法。
  13. 前記工程(C)を行いながら前記工程(B)を行い、前記工程(B)において前記電気信号の変化を検出し、前記検出に基づき自動的に前記試料の吸引を停止する、請求項11記載の測定方法。
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