JPWO2007032330A1 - 携帯無線機 - Google Patents

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Abstract

金属部を有する第1の筐体11と、第2の筐体12と、第1の筐体と第2の筐体とを回動自在に連結するヒンジ部13と、第2の筐体内部に設けられ、グランドパターンを有する回路基板18と、回路基板に接続された給電部とを備え、ヒンジ部13は、導電性の金属で構成される回転軸23を有し、第1の筐体、回転軸23およびグランドパターンがアンテナ素子として動作する携帯無線機において、回転軸23と所定の間隔を隔てて第1の筐体11に配置され、無線周波数における略半波長と等しい電気的長さを有する第1導体素子25をさらに備える。

Description

本発明は、携帯無線機に関し、上部筐体と下部筐体とを閉じた状態および開いた状態において、広帯域にわたり良好なアンテナ特性を有する携帯無線機に関する。
折畳式携帯電話などの折畳式の携帯無線機は、一般に、上部筐体と下部筐体とがヒンジ部で開閉自在に連結されるようになっており、開いた状態(以下、単に開状態という)と閉じた状態(以下、単に閉状態という)の2つの状態をとり得る。このため、開状態で閲覧する表示画面を大型化できるという利便性と、閉状態でコンパクトな形状にすることができるという携帯容易性の2つの利点を有している。
近年では、折畳式携帯電話の更なる小型化および薄型化が求められている。従来の折畳式の携帯無線機は、例えば、特許文献1に開示されているように、上部筐体内部にアンテナ素子を配設して、ヒンジ部に設けられた給電線を介して下部筐体の給電回路からアンテナ素子に給電する構成を有していた。
また、近年では、閉状態で机上に配置された状態、いわゆる「待受け状態」におけるアンテナ特性が重要視されている。従来の折畳式の携帯無線機は、特許文献2に開示されているように、端末の回路基板の表側(1側)と裏側(2側)にアンテナ素子が配設される構成を有しており、机とアンテナ素子とが近接した影響によって1側に配設されたアンテナ素子のアンテナ特性が劣化しても、2側に配設されたアンテナ素子によって通信品質を確保するようになっていた。
特開2001−156898号公報 特開2002−368850号公報
しかしながら、特許文献1の携帯無線機では、閉状態において上部筐体と下部筐体とのアンテナ電流位相が逆相となるため放射効率が低減し、通信品質が確保できないという課題があった。
また、特許文献2の携帯無線機では、2つのアンテナ素子が基板の表裏に配置されるため、薄型化、小型化できないという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、上部筐体と下部筐体との開閉両状態において、広帯域にわたり良好なアンテナ特性を確保できる携帯無線機を提供することにある。
本発明の携帯無線機は、金属部を有する第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1の筐体と前記第2の筐体とを回動自在に連結するヒンジ部と、前記第2の筐体内部に設けられ、グランドパターンを有する回路基板と、前記回路基板に接続された給電部とを備え、前記ヒンジ部は、導電性の金属で構成される回転軸を有し、前記金属部、前記回転軸および前記グランドパターンがアンテナ素子として動作する携帯無線機において、前記回転軸と所定の間隔を隔てて前記第1の筐体に配置され、無線周波数における略半波長と等しい電気的長さを有する第1導体素子をさらに備える構成を有している。
この構成により、本発明の携帯無線機は、第1導波素子が閉状態において導波素子として作用するので、閉状態で机上に配置された待受け状態において良好なアンテナ特性を確保でき、さらに、開状態において高い通話品質を確保できる。
また、本発明の携帯無線機は、前記回転軸は、前記金属部と所定の間隔を隔てて配置され、かつ電磁的に結合されているとともに、前記グランドパターンから所定の間隔を隔てて前記ヒンジ部に配置され、かつ前記給電部に電気的に接続される構成を有している。
この構成により、本発明の携帯無線機は、電流がヒンジ部に集中するので、従来の携帯無線機に比べ高い放射効率および指向性利得を確保できる。
また、本発明の携帯無線機は、前記第2の筐体に配置された第2導体素子をさらに備え、前記第1導体素子と前記第2導体素子とは、前記第1の筐体と前記第2の筐体が開かれた状態において近接した所定の間隔を有し、前記第1の筐体と前記第2の筐体が閉じられた状態において前記所定の間隔よりも隔離された間隔を有する構成を有している。
この構成により、本発明の携帯無線機は、開状態と閉状態のいずれの状態においても高い放射効率および指向性利得を有するよう第1導体素子と第2導体素子との電磁結合が変化するので、第1および第2の筐体の開閉両状態において、広帯域にわたり良好なアンテナ特性を確保できる。
また、本発明の携帯無線機は、前記第1の筐体には受話通話用の音孔が形成され、前記受話通話用の音孔が配置される面の反対側の面に前記第1導体素子が配置される構成を有している。
この構成により、本発明の携帯無線機は、筐体を閉じて机上等の平面上に配置した状態において、第一導体素子からの放射が第一の筐体の金属部によって遮断されないため、高いアンテナから放射される電波が音孔による影響を受けにくくなるので、第1および第2の筐体の開閉両状態において、広帯域にわたり良好なアンテナ特性を確保できる。
本発明は、小型化および薄型化を実現した上で、第1および第2の筐体の開閉両状態において、広帯域にわたり良好なアンテナ特性を確保できる携帯無線機を提供することができるものである。
図1は本発明の第1の実施の形態における閉状態の携帯無線機の正面図である。 図2は本発明の第1の実施の形態における閉状態の携帯無線機の側面図である。 図3は本発明の第1の実施の形態における閉状態の携帯無線機の背面図である。 図4は本発明の第1の実施の形態における開状態の携帯無線機の背面図である。 図5は本発明の第1の実施の形態における開状態の携帯無線機の側面図である。 図6は机上待受け状態における座標系および到来波方向を示す図である。 図7は通話状態における人体頭部と携帯無線機との位置関係を示す図である。 図8は閉状態の携帯無線機において、第1導体素子の有無による定在波特性の変化を示す図である。 図9(a)は第1導体素子を有する閉状態の携帯無線機における指向性を示す図であり、図9(b)は第1導体素子を有さない閉状態の携帯無線機における指向性を示す図である。 図10は本発明の第2の実施の形態における開状態の携帯無線機の背面図である。 図11は本発明の第2の実施の形態における開状態の携帯無線機の側面図である。 図12は本発明の第2の実施の形態における閉状態の携帯無線機の側面図である。 図13は開状態の携帯無線機において、第2導体素子の有無による定在波特性の変化を示す図である。
符号の説明
11 第1の筐体
12 第2の筐体
13 ヒンジ部
14 固定ネジ
15 上カバー(表示部側)
16 上ケース(副表示部側)
17 ヒンジブラケット
18 回路基板
19 無線回路
20 整合回路
23 回転軸
23A 第1の回転軸(第1の筐体側)
23B 第2の回転軸(第2の筐体側)
24 給電バネ(給電部)
25 第1導体素子
26 フレキケーブル
27 表示部
28 副表示部
29 レシーバ(受話用の音孔)
30 第2導体素子
31 到来波方向
32 人体頭部
33 VSWR特性(閉状態、第1導体素子あり)
34 VSWR特性(閉状態、第1導体素子なし)
35 指向性(閉状態、Eφ偏波成分、第1導体素子あり)
36 指向性(閉状態、Eφ偏波成分、第1導体素子なし)
37 VSWR特性(開状態、第2導体素子あり)
38 VSWR特性(開状態、第2導体素子なし)
以下、本発明の実施の形態の携帯無線機について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態の携帯無線機を図1〜図9を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態の携帯無線機の閉状態における正面図である。図2は、図1のII−II’から見た携帯無線機の側面図である。図3は、図2のIII−III’から見た携帯無線機の背面図である。また、図4は、本発明の第1の実施の形態の携帯無線機の開状態における背面図である。また、図5は、図4のV−V’から見た携帯無線機の側面図である。ここで、図1〜図5は、特徴部分の内部構造およびそれ以外の部分の外観構成を示している。
本実施の形態の携帯無線機は、図1および図2に示すように、上部筐体、すなわち第1の筐体11と、下部筐体、すなわち第2の筐体12と、ヒンジ部13とを備え、第1の筐体11と第2の筐体12とが、ヒンジ部13によって互いに開閉可能となるよう連結されている。
ここで、第1の筐体11は、固定ネジ14で固定された上カバー15、上ケース16およびヒンジブラケット17によって構成されており、上カバー15および上ケース16は、導電性の金属により形成され、金属部を構成している。また、ヒンジブラケット17は、非導体であるABS樹脂により形成されている。
第1の筐体11は、さらに、液晶表示装置等からなる表示部27、副表示部28、レシーバ29を有している。ここで、レシーバ29は、受話用の音孔の一部を構成している。
第2の筐体12は、不図示の複数の操作キーボタンを有し、第2の筐体12の内部には、無線回路19、整合回路20、不図示の制御部および情報処理部によって構成される回路基板18が設けられている。回路基板18は、ほぼ全面に接地電位となるグランドパターンが設けられている。
ヒンジ部13は、フレキケーブル26を有しており、フレキケーブル26は、第1の筐体11内の不図示の回路基板と第2の筐体12内の回路基板18とを接続するようになっている。
また、ヒンジ部13は、回転軸23を有しており、第1の筐体11と第2の筐体12とは、回転軸23を介して連結されている。回転軸23は、第1の回転軸23Aと、第2の回転軸23Bによって構成されており、第1の筐体11は第1の回転軸23Aと、第2の筐体12は第2の回転軸23Bとそれぞれ機械的に固定されている。図3に示すように、第1の回転軸23Aと第2の回転軸23Bとはその接点で回動可能であり、直流的に接続されている。
第1の筐体11および第2の筐体12は、例えばそれぞれの長さが100mm、幅が50mm程度の大きさを有している。第2の筐体12の回路基板18は、例えば厚さ1mm、長さ60mm、幅40mmのプリント基板で構成されている。また、回転軸23は、例えば直径8mm、長さ20mmの大きさを有し、鋼鉄などの導電率が高く、機械的強度も強い金属により形成されている。
回転軸23は、図3に示すように、一端が回路基板18上の給電バネ24に電気的に接続されており、整合回路20を介し、無線回路19に接続される。また、図2に示すように、回転軸23と第1の筐体11の金属部とは距離dh(例えば2mm)を隔てて近接している。ここで、距離dhは、回転軸23と第1の筐体11の金属部とが給電時に容量結合されるよう、1mmから5mmの間にあることが好ましいが、これに限定されるものではない。また、本実施の形態においては、回転軸23と回路基板18上のグランドパターンとは4mm程度離隔して配置されている。ここで、回転軸23とグランドパターンとの距離は2mmから5mmの間にあることが好ましいが、これに限定されるものではない。なお、給電バネ24は、給電部の一部を構成している。
本実施の形態の携帯無線機は、さらに第1導体素子25を備えている。第1導体素子25は、回転軸23から距離de(例えば2mm)を隔てて、例えばABS樹脂製のヒンジブラケット17に貼付けて配置される。すなわち、第1導体素子25は、第1の筐体11に支持されており、筐体の開閉によって第1の筐体11と一体となって回転軸23の回りを回動するようになっている。ここで、距離deは、携帯無線機の閉状態において、第1導体素子25が導波素子として動作するよう、0.1mmから5mmの間にあることが好ましいが、これに限定されるものではない。
また、第1導体素子25は、動作周波数における電気的長さが略半波長(例えば2GHz帯で75mm)となるよう形成されている。
本実施の形態においては、携帯無線機は、使用周波数が1.7GHz(帯域130MHz)、2GHz(帯域250MHz)付近のW−CDMA方式の携帯電話システムに用いられるものとする。無論、本発明の携帯無線機は、設計条件を変えることにより、他の通信方式下、他の周波数下においても適応可能である。
上記のように構成された第1の実施の形態の携帯無線機は、図1〜図3における閉状態において、回転軸23と第1の筐体11の金属部が所定の距離dhを隔てて配置されているため、回転軸23が動作周波数1.7GHz帯から2GHz帯において4分の1波長系モノポールアンテナとして動作する。また、第1導体素子25が導波素子として動作する。
ここで、回転軸23と第1の筐体11の金属部が所定の間隔dhで離れているため、回転軸23によって構成されるヒンジ部13に電流が集中する。したがって、本実施の形態の携帯無線機は、放射効率および指向性利得が従来の携帯無線機と比較して改善する。一方、回転軸23と第1の筐体11の金属部が直流的に接続、または、容量結合で電磁的に強結合している場合を考慮すると、第1の筐体11の金属部にアンテナ電流(電流)が分散し、第1の筐体11に流れる電流の位相と回路基板18に流れる電流の位相とが逆相となり、放射効率が低下してしまう。また、ヒンジ部13に電流が集中しないため、第1導体素子25に励起されるアンテナ電流が低減し、基地局方向、すなわち図6に示す到来波方向31の指向性利得が低下する。ゆえに、閉状態におけるアンテナ特性を確保するためには、回転軸23と第1の筐体11の金属部とは所定の距離dh離れている必要がある。ここで、基地局方向とは、水平面に対して仰角が20〜40°となる方向をいう。
図8は、携帯無線機の閉状態における、アンテナに給電される高周波信号の周波数に対する電圧定在波比(VSWR:Voltage Standing Wave Ratio)を示した特性図である。
図8において、実線は第1導体素子25を備えた本実施の形態の携帯無線機のVSWR特性33を示したものであり、点線は第1導体素子25がない状態におけるVSWR特性34を示したものである。
図8に示すように、第1導体素子25を備えた本実施の形態の携帯無線機は、第1導体素子25によって共振が生じるため、第1導体素子25を備えない従来の携帯無線機に比べてVSWR特性が改善していることがわかる。つまり、所望の周波数およびその周辺の周波数において広帯域にわたり良好なアンテナ特性が確保されている。
例えば、第1導体素子25を備えない従来の携帯無線機の周波数2170MHzにおける放射効率値(入力電力と放射電力の比、dB表示)は−7.0dBである。これに対し、ミアンダ形状の第1導体素子25を備えた本実施の形態の携帯無線機の周波数2170MHzにおける放射効率値は−3.5dBであり、ミアンダ形状の第1導体素子25を備えない従来の携帯無線機に比べて放射特性が改善されていることがわかる。
図9(a)は、第1導体素子25を備えた本実施の形態の携帯無線機の机上待受け状態における指向性35を示した図である。また、図9(b)は、第1導体素子25を備えない従来の携帯無線機の机上待受け状態における指向性36を示した図である。ここで、机上待受け状態における座標系は、図6に示されている。
第1導体素子25を備えた本実施の形態の携帯無線機は、第1導体素子25によって共振が生じるため、第1導体素子25を備えない従来の携帯無線機に比べて、図6に示す基地局からの到来波方向31に対する指向性利得が5dB改善している。つまり、放射効率および到来波方向31に対する指向性利得が改善している。したがって、机上待受け状態において良好なアンテナ特性を得ることができる。
次に、開状態における動作原理を図4および図5を用いて説明する。回転軸23と第1の筐体11の金属部とは、所定の距離dhを隔てて電磁的に結合している。つまり、回転軸23、第1の筐体11の金属部および回路基板18は、動作周波数1.7GHz帯から2GHz帯において、ダイポールアンテナ、すなわちアンテナ素子として動作するようになっている。
ここで、ヒンジ部13のアンテナ電流は、第1導体素子25があることで副表示部28側に集中する。したがって、図7に示すように、本実施の形態の携帯無線機が人体頭部32近傍で使用される場合において、ヒンジ部13のアンテナ電流は、副表示部28側に集中することにより、人体頭部32による影響を受けにくくなる。その結果、本実施の形態の携帯無線機のアンテナ特性(通話利得)は、従来の携帯無線機と比較して2dB改善する。
なお、本実施の形態では、所望の周波数を2170MHzとして説明したが、本発明の携帯無線機が備える第1導体素子25は、この周波数に対応するよう限定されるものではなく、他の周波数に対応するようにしてもよい。また、第1導体素子25の形状は、図1〜図5に示される形状に限定されるものではなく、所望の周波数の略半波長の素子長であれば、いかなる形状でもよい。さらに、本実施の形態では、図1〜図5が示すように、1軸回転のヒンジ部13に第1導体素子25が配置される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、2軸回転のヒンジ部などいかなるヒンジ部に第1導体素子25を配置してもよい。
また、本実施の形態では、回転軸23と第1の筐体11の金属部とが所定の間隔dhを隔てて配置される場合について説明したが、回転軸23と第1の筐体11の金属部とがリアクタンス定数(例えば容量性で2pF)を有する素子を介して接続されてもよい。
また、本実施の形態では、第1の筐体11において、上カバー15および上ケース16が導電性の高い金属で形成される場合について説明したが、上カバー15、上ケース16、または第1の筐体11内に設けられるグランドパターンを有する不図示の回路基板のいずれかが存在すればよい。すなわち、第1の筐体11の金属部と回転軸23とが所定の容量で電磁結合する構成であればよい。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態の携帯無線機について、図10〜図13を用いて説明する。
なお、図10〜図12において、第1の実施の形態の携帯無線機と同一の符号を付すものは同一の構成要素を示し、その詳細な説明を省略する。
図10は、本発明の第2の実施の形態の携帯無線機の開状態における背面図である。図11は、図10のXI−XI’から見た携帯無線機の側面図である。図12は、第2の実施の形態の携帯無線機の閉状態における背面図である。ここで、図10〜図12は、特徴部分の内部構造およびそれ以外の部分の外観構成を示している。
本実施の形態の携帯無線機は、図10〜図12に示すように、第2導電素子30をさらに備えている。第2導体素子30は、面積S(mm2)を有し、回転軸23と近接するよう、第2の筐体12に配置されている。
開状態においては、図11に示すように、第1導体素子25と第2導体素子30とが、距離def(例えば2mm)を隔てて近接して配置される。ここで、第1導体素子25は、第1の筐体11の回動に従い移動するようになっている。したがって、閉状態においては、図12に示すように、第1導体素子25と第2導体素子30とは開状態の場合よりも離れた位置に配置される。ここで、第1導体素子25と第2導体素子30との電磁結合は、互いの距離に応じて変化する。結果として、第1導体素子25の電気的共振は、開状態と閉状態とによって異なる。
本実施の形態においては、開状態における第1導体素子25の共振が閉状態における第1導体素子25の共振と比較して、20%低くなる。
図13は、携帯無線機の開状態において、アンテナに給電される高周波信号の周波数に対するVSWRを示した特性図である。図13において、実線は第2導体素子30を備えた本発明の携帯無線機のVSWR特性37を示したものであり、点線は第2導体素子30がない状態におけるVSWR特性38を示したものである。
ここで、携帯無線機が第2導体素子30を備えない場合、第1導体素子25の影響で、1.7GHz帯のVSWR特性が悪くなり、第2導体素子30を備える場合と比較して放射効率が2dB劣化する。
一方、携帯無線機が第2導体素子30を備える場合、開状態において1.7GHz帯、2GHz帯両バンドにおいてVSWR<3の広帯域特性を有し、良好なアンテナ特性を確保できる。また、閉状態においても、第1導体素子25が導波素子として動作するため、図6に示す机上待受け状態において、良好なアンテナ特性を確保できる。
なお、本実施の形態では、第2導体素子30は、面積Sを有する導体として説明したが、開状態において第1導体素子25と電磁的結合をする構成であれば、線状などのいかなる形状でもよい。
以上のように、本発明に係る携帯無線機は、閉状態においても従来の携帯無線機より高いアンテナ利得を有することができるという効果を有し、開状態および閉状態にかかわらずアンテナの性能を発揮することができる携帯無線機として有用である。
本発明は、携帯無線機に関し、上部筐体と下部筐体とを閉じた状態および開いた状態において、広帯域にわたり良好なアンテナ特性を有する携帯無線機に関する。
折畳式携帯電話などの折畳式の携帯無線機は、一般に、上部筐体と下部筐体とがヒンジ部で開閉自在に連結されるようになっており、開いた状態(以下、単に開状態という)と閉じた状態(以下、単に閉状態という)の2つの状態をとり得る。このため、開状態で閲覧する表示画面を大型化できるという利便性と、閉状態でコンパクトな形状にすることができるという携帯容易性の2つの利点を有している。
近年では、折畳式携帯電話の更なる小型化および薄型化が求められている。従来の折畳式の携帯無線機は、例えば、特許文献1に開示されているように、上部筐体内部にアンテナ素子を配設して、ヒンジ部に設けられた給電線を介して下部筐体の給電回路からアンテナ素子に給電する構成を有していた。
また、近年では、閉状態で机上に配置された状態、いわゆる「待受け状態」におけるアンテナ特性が重要視されている。従来の折畳式の携帯無線機は、特許文献2に開示されているように、端末の回路基板の表側(1側)と裏側(2側)にアンテナ素子が配設される構成を有しており、机とアンテナ素子とが近接した影響によって1側に配設されたアンテナ素子のアンテナ特性が劣化しても、2側に配設されたアンテナ素子によって通信品質を確保するようになっていた。
特開2001−156898号公報 特開2002−368850号公報
しかしながら、特許文献1の携帯無線機では、閉状態において上部筐体と下部筐体とのアンテナ電流位相が逆相となるため放射効率が低減し、通信品質が確保できないという課題があった。
また、特許文献2の携帯無線機では、2つのアンテナ素子が基板の表裏に配置されるため、薄型化、小型化できないという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、上部筐体と下部筐体との開閉両状態において、広帯域にわたり良好なアンテナ特性を確保できる携帯無線機を提供することにある。
本発明の携帯無線機は、金属部を有する第1の筐体と、第2の筐体と、前記第1の筐体と前記第2の筐体とを回動自在に連結するヒンジ部と、前記第2の筐体内部に設けられ、グランドパターンを有する回路基板と、前記回路基板に接続された給電部とを備え、前記ヒンジ部は、導電性の金属で構成される回転軸を有し、前記金属部、前記回転軸および前記グランドパターンがアンテナ素子として動作する携帯無線機において、前記回転軸と所定の間隔を隔てて前記第1の筐体に配置され、無線周波数における略半波長と等しい電気的長さを有する第1導体素子をさらに備える構成を有している。
この構成により、本発明の携帯無線機は、第1導波素子が閉状態において導波素子として作用するので、閉状態で机上に配置された待受け状態において良好なアンテナ特性を確保でき、さらに、開状態において高い通話品質を確保できる。
また、本発明の携帯無線機は、前記回転軸は、前記金属部と所定の間隔を隔てて配置され、かつ電磁的に結合されているとともに、前記グランドパターンから所定の間隔を隔てて前記ヒンジ部に配置され、かつ前記給電部に電気的に接続される構成を有している。
この構成により、本発明の携帯無線機は、電流がヒンジ部に集中するので、従来の携帯無線機に比べ高い放射効率および指向性利得を確保できる。
また、本発明の携帯無線機は、前記第2の筐体に配置された第2導体素子をさらに備え、前記第1導体素子と前記第2導体素子とは、前記第1の筐体と前記第2の筐体が開かれた状態において近接した所定の間隔を有し、前記第1の筐体と前記第2の筐体が閉じられた状態において前記所定の間隔よりも隔離された間隔を有する構成を有している。
この構成により、本発明の携帯無線機は、開状態と閉状態のいずれの状態においても高い放射効率および指向性利得を有するよう第1導体素子と第2導体素子との電磁結合が変化するので、第1および第2の筐体の開閉両状態において、広帯域にわたり良好なアンテナ特性を確保できる。
また、本発明の携帯無線機は、前記第1の筐体には受話通話用の音孔が形成され、前記受話通話用の音孔が配置される面の反対側の面に前記第1導体素子が配置される構成を有している。
この構成により、本発明の携帯無線機は、筐体を閉じて机上等の平面上に配置した状態において、第一導体素子からの放射が第一の筐体の金属部によって遮断されないため、高いアンテナから放射される電波が音孔による影響を受けにくくなるので、第1および第2の筐体の開閉両状態において、広帯域にわたり良好なアンテナ特性を確保できる。
本発明は、小型化および薄型化を実現した上で、第1および第2の筐体の開閉両状態において、広帯域にわたり良好なアンテナ特性を確保できる携帯無線機を提供することができるものである。
以下、本発明の実施の形態の携帯無線機について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態の携帯無線機を図1〜図9を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態の携帯無線機の閉状態における正面図である。図2は、図1のII−II’から見た携帯無線機の側面図である。図3は、図2のIII−III’から見た携帯無線機の背面図である。また、図4は、本発明の第1の実施の形態の携帯無線機の開状態における背面図である。また、図5は、図4のV−V’から見た携帯無線機の側面図である。ここで、図1〜図5は、特徴部分の内部構造およびそれ以外の部分の外観構成を示している。
本実施の形態の携帯無線機は、図1および図2に示すように、上部筐体、すなわち第1の筐体11と、下部筐体、すなわち第2の筐体12と、ヒンジ部13とを備え、第1の筐体11と第2の筐体12とが、ヒンジ部13によって互いに開閉可能となるよう連結されている。
ここで、第1の筐体11は、固定ネジ14で固定された上カバー15、上ケース16およびヒンジブラケット17によって構成されており、上カバー15および上ケース16は、導電性の金属により形成され、金属部を構成している。また、ヒンジブラケット17は、非導体であるABS樹脂により形成されている。
第1の筐体11は、さらに、液晶表示装置等からなる表示部27、副表示部28、レシーバ29を有している。ここで、レシーバ29は、受話用の音孔の一部を構成している。
第2の筐体12は、不図示の複数の操作キーボタンを有し、第2の筐体12の内部には、無線回路19、整合回路20、不図示の制御部および情報処理部によって構成される回路基板18が設けられている。回路基板18は、ほぼ全面に接地電位となるグランドパターンが設けられている。
ヒンジ部13は、フレキケーブル26を有しており、フレキケーブル26は、第1の筐体11内の不図示の回路基板と第2の筐体12内の回路基板18とを接続するようになっている。
また、ヒンジ部13は、回転軸23を有しており、第1の筐体11と第2の筐体12とは、回転軸23を介して連結されている。回転軸23は、第1の回転軸23Aと、第2の回転軸23Bによって構成されており、第1の筐体11は第1の回転軸23Aと、第2の筐体12は第2の回転軸23Bとそれぞれ機械的に固定されている。図3に示すように、第1の回転軸23Aと第2の回転軸23Bとはその接点で回動可能であり、直流的に接続されている。
第1の筐体11および第2の筐体12は、例えばそれぞれの長さが100mm、幅が50mm程度の大きさを有している。第2の筐体12の回路基板18は、例えば厚さ1mm、長さ60mm、幅40mmのプリント基板で構成されている。また、回転軸23は、例えば直径8mm、長さ20mmの大きさを有し、鋼鉄などの導電率が高く、機械的強度も強い金属により形成されている。
回転軸23は、図3に示すように、一端が回路基板18上の給電バネ24に電気的に接続されており、整合回路20を介し、無線回路19に接続される。また、図2に示すように、回転軸23と第1の筐体11の金属部とは距離dh(例えば2mm)を隔てて近接している。ここで、距離dhは、回転軸23と第1の筐体11の金属部とが給電時に容量結合されるよう、1mmから5mmの間にあることが好ましいが、これに限定されるものではない。また、本実施の形態においては、回転軸23と回路基板18上のグランドパターンとは4mm程度離隔して配置されている。ここで、回転軸23とグランドパターンとの距離は2mmから5mmの間にあることが好ましいが、これに限定されるものではない。なお、給電バネ24は、給電部の一部を構成している。
本実施の形態の携帯無線機は、さらに第1導体素子25を備えている。第1導体素子25は、回転軸23から距離de(例えば2mm)を隔てて、例えばABS樹脂製のヒンジブラケット17に貼付けて配置される。すなわち、第1導体素子25は、第1の筐体11に支持されており、筐体の開閉によって第1の筐体11と一体となって回転軸23の回りを回動するようになっている。ここで、距離deは、携帯無線機の閉状態において、第1導体素子25が導波素子として動作するよう、0.1mmから5mmの間にあることが好ましいが、これに限定されるものではない。
また、第1導体素子25は、動作周波数における電気的長さが略半波長(例えば2GHz帯で75mm)となるよう形成されている。
本実施の形態においては、携帯無線機は、使用周波数が1.7GHz(帯域130MHz)、2GHz(帯域250MHz)付近のW−CDMA方式の携帯電話システムに用いられるものとする。無論、本発明の携帯無線機は、設計条件を変えることにより、他の通信方式下、他の周波数下においても適応可能である。
上記のように構成された第1の実施の形態の携帯無線機は、図1〜図3における閉状態において、回転軸23と第1の筐体11の金属部が所定の距離dhを隔てて配置されているため、回転軸23が動作周波数1.7GHz帯から2GHz帯において4分の1波長系モノポールアンテナとして動作する。また、第1導体素子25が導波素子として動作する。
ここで、回転軸23と第1の筐体11の金属部が所定の間隔dhで離れているため、回転軸23によって構成されるヒンジ部13に電流が集中する。したがって、本実施の形態の携帯無線機は、放射効率および指向性利得が従来の携帯無線機と比較して改善する。一方、回転軸23と第1の筐体11の金属部が直流的に接続、または、容量結合で電磁的に強結合している場合を考慮すると、第1の筐体11の金属部にアンテナ電流(電流)が分散し、第1の筐体11に流れる電流の位相と回路基板18に流れる電流の位相とが逆相となり、放射効率が低下してしまう。また、ヒンジ部13に電流が集中しないため、第1導体素子25に励起されるアンテナ電流が低減し、基地局方向、すなわち図6に示す到来波方向31の指向性利得が低下する。ゆえに、閉状態におけるアンテナ特性を確保するためには、回転軸23と第1の筐体11の金属部とは所定の距離dh離れている必要がある。ここで、基地局方向とは、水平面に対して仰角が20〜40°となる方向をいう。
図8は、携帯無線機の閉状態における、アンテナに給電される高周波信号の周波数に対する電圧定在波比(VSWR:Voltage Standing Wave Ratio)を示した特性図である。図8において、実線は第1導体素子25を備えた本実施の形態の携帯無線機のVSWR特性33を示したものであり、点線は第1導体素子25がない状態におけるVSWR特性34を示したものである。
図8に示すように、第1導体素子25を備えた本実施の形態の携帯無線機は、第1導体素子25によって共振が生じるため、第1導体素子25を備えない従来の携帯無線機に比べてVSWR特性が改善していることがわかる。つまり、所望の周波数およびその周辺の周波数において広帯域にわたり良好なアンテナ特性が確保されている。
例えば、第1導体素子25を備えない従来の携帯無線機の周波数2170MHzにおける放射効率値(入力電力と放射電力の比、dB表示)は−7.0dBである。これに対し、ミアンダ形状の第1導体素子25を備えた本実施の形態の携帯無線機の周波数2170MHzにおける放射効率値は−3.5dBであり、ミアンダ形状の第1導体素子25を備えない従来の携帯無線機に比べて放射特性が改善されていることがわかる。
図9(a)は、第1導体素子25を備えた本実施の形態の携帯無線機の机上待受け状態における指向性35を示した図である。また、図9(b)は、第1導体素子25を備えない従来の携帯無線機の机上待受け状態における指向性36を示した図である。ここで、机上待受け状態における座標系は、図6に示されている。
第1導体素子25を備えた本実施の形態の携帯無線機は、第1導体素子25によって共振が生じるため、第1導体素子25を備えない従来の携帯無線機に比べて、図6に示す基地局からの到来波方向31に対する指向性利得が5dB改善している。つまり、放射効率および到来波方向31に対する指向性利得が改善している。したがって、机上待受け状態において良好なアンテナ特性を得ることができる。
次に、開状態における動作原理を図4および図5を用いて説明する。回転軸23と第1の筐体11の金属部とは、所定の距離dhを隔てて電磁的に結合している。つまり、回転軸23、第1の筐体11の金属部および回路基板18は、動作周波数1.7GHz帯から2GHz帯において、ダイポールアンテナ、すなわちアンテナ素子として動作するようになっている。
ここで、ヒンジ部13のアンテナ電流は、第1導体素子25があることで副表示部28側に集中する。したがって、図7に示すように、本実施の形態の携帯無線機が人体頭部32近傍で使用される場合において、ヒンジ部13のアンテナ電流は、副表示部28側に集中することにより、人体頭部32による影響を受けにくくなる。その結果、本実施の形態の携帯無線機のアンテナ特性(通話利得)は、従来の携帯無線機と比較して2dB改善する。
なお、本実施の形態では、所望の周波数を2170MHzとして説明したが、本発明の携帯無線機が備える第1導体素子25は、この周波数に対応するよう限定されるものではなく、他の周波数に対応するようにしてもよい。また、第1導体素子25の形状は、図1〜図5に示される形状に限定されるものではなく、所望の周波数の略半波長の素子長であれば、いかなる形状でもよい。さらに、本実施の形態では、図1〜図5が示すように、1軸回転のヒンジ部13に第1導体素子25が配置される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、2軸回転のヒンジ部などいかなるヒンジ部に第1導体素子25を配置してもよい。
また、本実施の形態では、回転軸23と第1の筐体11の金属部とが所定の間隔dhを隔てて配置される場合について説明したが、回転軸23と第1の筐体11の金属部とがリアクタンス定数(例えば容量性で2pF)を有する素子を介して接続されてもよい。
また、本実施の形態では、第1の筐体11において、上カバー15および上ケース16が導電性の高い金属で形成される場合について説明したが、上カバー15、上ケース16、または第1の筐体11内に設けられるグランドパターンを有する不図示の回路基板のいずれかが存在すればよい。すなわち、第1の筐体11の金属部と回転軸23とが所定の容量で電磁結合する構成であればよい。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態の携帯無線機について、図10〜図13を用いて説明する。
なお、図10〜図12において、第1の実施の形態の携帯無線機と同一の符号を付すものは同一の構成要素を示し、その詳細な説明を省略する。
図10は、本発明の第2の実施の形態の携帯無線機の開状態における背面図である。図11は、図10のXI−XI’から見た携帯無線機の側面図である。図12は、第2の実施の形態の携帯無線機の閉状態における背面図である。ここで、図10〜図12は、特徴部分の内部構造およびそれ以外の部分の外観構成を示している。
本実施の形態の携帯無線機は、図10〜図12に示すように、第2導電素子30をさらに備えている。第2導体素子30は、面積S(mm)を有し、回転軸23と近接するよう、第2の筐体12に配置されている。
開状態においては、図11に示すように、第1導体素子25と第2導体素子30とが、距離def(例えば2mm)を隔てて近接して配置される。ここで、第1導体素子25は、第1の筐体11の回動に従い移動するようになっている。したがって、閉状態においては、図12に示すように、第1導体素子25と第2導体素子30とは開状態の場合よりも離れた位置に配置される。ここで、第1導体素子25と第2導体素子30との電磁結合は、互いの距離に応じて変化する。結果として、第1導体素子25の電気的共振は、開状態と閉状態とによって異なる。
本実施の形態においては、開状態における第1導体素子25の共振が閉状態における第1導体素子25の共振と比較して、20%低くなる。
図13は、携帯無線機の開状態において、アンテナに給電される高周波信号の周波数に対するVSWRを示した特性図である。図13において、実線は第2導体素子30を備えた本発明の携帯無線機のVSWR特性37を示したものであり、点線は第2導体素子30がない状態におけるVSWR特性38を示したものである。
ここで、携帯無線機が第2導体素子30を備えない場合、第1導体素子25の影響で、1.7GHz帯のVSWR特性が悪くなり、第2導体素子30を備える場合と比較して放射効率が2dB劣化する。
一方、携帯無線機が第2導体素子30を備える場合、開状態において1.7GHz帯、2GHz帯両バンドにおいてVSWR<3の広帯域特性を有し、良好なアンテナ特性を確保できる。また、閉状態においても、第1導体素子25が導波素子として動作するため、図6に示す机上待受け状態において、良好なアンテナ特性を確保できる。
なお、本実施の形態では、第2導体素子30は、面積Sを有する導体として説明したが、開状態において第1導体素子25と電磁的結合をする構成であれば、線状などのいかなる形状でもよい。
以上のように、本発明に係る携帯無線機は、閉状態においても従来の携帯無線機より高いアンテナ利得を有することができるという効果を有し、開状態および閉状態にかかわらずアンテナの性能を発揮することができる携帯無線機として有用である。
本発明の第1の実施の形態における閉状態の携帯無線機の正面図 本発明の第1の実施の形態における閉状態の携帯無線機の側面図 本発明の第1の実施の形態における閉状態の携帯無線機の背面図 本発明の第1の実施の形態における開状態の携帯無線機の背面図 本発明の第1の実施の形態における開状態の携帯無線機の側面図 机上待受け状態における座標系および到来波方向を示す図 通話状態における人体頭部と携帯無線機との位置関係を示す図 閉状態の携帯無線機において、第1導体素子の有無による定在波特性の変化を示す図 (a)は第1導体素子を有する閉状態の携帯無線機における指向性を示す図であり、(b)は第1導体素子を有さない閉状態の携帯無線機における指向性を示す図 本発明の第2の実施の形態における開状態の携帯無線機の背面図 本発明の第2の実施の形態における開状態の携帯無線機の側面図 本発明の第2の実施の形態における閉状態の携帯無線機の側面図 開状態の携帯無線機において、第2導体素子の有無による定在波特性の変化を示す図
符号の説明
11 第1の筐体
12 第2の筐体
13 ヒンジ部
14 固定ネジ
15 上カバー(表示部側)
16 上ケース(副表示部側)
17 ヒンジブラケット
18 回路基板
19 無線回路
20 整合回路
23 回転軸
23A 第1の回転軸(第1の筐体側)
23B 第2の回転軸(第2の筐体側)
24 給電バネ(給電部)
25 第1導体素子
26 フレキケーブル
27 表示部
28 副表示部
29 レシーバ(受話用の音孔)
30 第2導体素子
31 到来波方向
32 人体頭部
33 VSWR特性(閉状態、第1導体素子あり)
34 VSWR特性(閉状態、第1導体素子なし)
35 指向性(閉状態、Eφ偏波成分、第1導体素子あり)
36 指向性(閉状態、Eφ偏波成分、第1導体素子なし)
37 VSWR特性(開状態、第2導体素子あり)
38 VSWR特性(開状態、第2導体素子なし)

Claims (4)

  1. 金属部を有する第1の筐体と、
    第2の筐体と、
    前記第1の筐体と前記第2の筐体とを回動自在に連結するヒンジ部と、
    前記第2の筐体内部に設けられ、グランドパターンを有する回路基板と、
    前記回路基板に接続された給電部とを備え、
    前記ヒンジ部は、導電性の金属で構成される回転軸を有し、
    前記金属部、前記回転軸および前記グランドパターンがアンテナ素子として動作する携帯無線機において、
    前記回転軸と所定の間隔を隔てて前記第1の筐体に配置され、無線周波数における略半波長と等しい電気的長さを有する第1導体素子をさらに備えることを特徴とする携帯無線機。
  2. 前記回転軸は、前記金属部と所定の間隔を隔てて配置され、かつ電磁的に結合されているとともに、前記グランドパターンから所定の間隔を隔てて前記ヒンジ部に配置され、かつ前記給電部に電気的に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の携帯無線機。
  3. 前記第2の筐体に配置された第2導体素子をさらに備え、
    前記第1導体素子と前記第2導体素子とは、前記第1の筐体と前記第2の筐体が開かれた状態において近接した所定の間隔を有し、前記第1の筐体と前記第2の筐体が閉じられた状態において前記所定の間隔よりも隔離された間隔を有することを特徴とする請求項1または2に記載の携帯無線機。
  4. 前記第1の筐体には受話用の音孔が形成され、前記受話用の音孔が配置される面の反対側の面に前記第1導体素子が配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の携帯無線機。
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