JPWO2007013322A1 - スライドレールユニット - Google Patents
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Abstract
十分な荷重負荷能力を備えると共に、各レールが十分な剛性を備えて、可動体の移動時における移動精度の低下を防止し、更に従来と同程度のストローク量及び荷重負荷能力を備えつつも、小型化を達成することが可能なスライドレールユニットであり、ベース部とこのベース部から曲げ起こされた一対のフランジ部を有してチャネル状に形成されると共に多数のボールを介して順番に組み付けられた複数のレールを備え、前記ボールの転走により、互いに隣接するレール同士が長手方向に沿って進退自在なスライドレールユニットにおいて、各レールは、圧延加工によって形成されたボール転走溝を前記フランジ部に有する。
Description
本発明は、例えば家具類における引き出し、複写機におけるペーパトレイ、サーバラックにおける可動トレイ等、所定方向に沿って相対的に往復動する一対の部材の間に設けられて、これら部材の相対的な進退運動を支承するスライドレールユニットに係り、特に、固定側レールと移動側レールとの間に多数のボールが介在され、かかる移動側レールを固定側レールに対して自在に引き出し又は押し込むことが可能なスライドレールユニットに関する。
従来より、家具における引き出しや、コンピュータネットワークにおけるサーバを収容する所謂サーバラックの可動トレイ等、これら可動部材の進退運動を支承する案内部材として、固定側レールと移動側レールとを備えたスライドレールユニットが知られている (特開平11−201158号公報等)。具体的には、長手方向に沿って一対の側壁を曲げ起こしてチャネル状に形成された固定側レールと、この固定側レールよりも一回り小さく形成され、やはり一対の側壁を曲げ起こしてチャネル状に形成された移動側レールと、これら固定側レールの側壁と移動側レールの側壁との間を転走する多数のボールと、前記固定側レールと移動側レールとの間でボールを所定の間隔で整列させるリテーナとから構成されており、例えば、前記固定側レールをラック本体に、移動側レールを可動トレイの両側面に固定して使用される。
また、ラック本体に対する可動トレイのストローク量を長大に設定するため、前記固定側レールと移動側レールとの間に中間レールを配置し、固定側レールと中間レールとの間にボールを介在させると共に、中間レールと固定側レールとの間にもボールを介在させ、中間レールを固定側レールに対して進退させ、更に移動側レールを中間レールに対して進退させるように構成されたスライドユニットも知られている(特開平6−54726号公報、特開平10−179293号公報等)。
これら公知のスライドレールユニットにおいて、その固定側レール、移動側レール及び中間レールは、鋼板を型曲げ加工又はロールフォーミング等の曲げ加工によって折り曲げて製造されており、この曲げ加工の際に前記側壁を湾曲させることにより、ボール球面の曲率に近似した曲率でボールを抱え込むボール転走溝が前記側壁の内側又は外側に形成されることになる。このように曲げ加工によってボール転走溝を形成すると、その表面には加工硬化が生じ、これによってボール転走溝の表面硬さの向上が図られるようになっている。また、鋼板として一般的な低炭素鋼を用いる場合には、曲げ加工の後にタフトライド処理(商品名)等の窒化処理を行うことで、各レールのボールの転走面には十分な表面硬さが確保されている。
特開平11−201158号公報
特開平6−54726号公報
特開平10−179293号公報
しかし、これら公知のスライドレールユニットでは、側壁の曲げ加工に起因する加工硬化を利用してボール転走溝の表面硬さを確保していることから、かかる曲げ加工が必要不可欠であり、ボール転走溝を形成すると、側壁が湾曲している分、各レールの横幅が自ずと大きくなってしまうといった問題点があった。また、例えば前記中間レールを設けるような場合には、固定側レールに対向するボール転走溝と移動側レールに対向するボール転走溝の双方を鋼板の表裏に重ねて形成することはできず、これらボール転走溝を中間レール上でずらして具備させる必要があった。このことは、かかる中間レールの断面の高さや横幅の増加をもたらし、結果的にスライドレールユニット全体の組み上がりの寸法が大きくなってしまうといった問題点があった。
また、ユニット全体の組み上がり寸法の増加を抑えるためには、鋼板の板厚を薄くする方策が考えられるが、それではスライドレールユニットの荷重負荷能力が減少してしまう他、各レールの剛性の低下に起因し、固定側レールに対する移動側レールの移動精度を十分に確保できなくなってしまう。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、十分な荷重負荷能力を備えると共に、各レールが十分な剛性を備えて、可動体の移動時における移動精度の低下を防止し、更に従来と同程度のストローク量及び荷重負荷能力を備えつつも、小型化を達成することが可能なスライドレールユニットを提供することにある。
本発明のスライドレールユニットは、ベース部とこのベース部から曲げ起こされた一対のフランジ部を有してチャネル状に形成されると共に多数のボールを介して順番に組み付けられた複数のレールを備えたものであり、前記ボールの転走により、互いに隣接するレール同士が長手方向に沿って自在に進退することが可能となっている。前記レールの構成に関しては、固定側レール及び移動側レールのみからなる2段式のもの、固定側レールと移動側レールとの間に中間レールが介在する3段式のもの、更に中間レールが多段介在するもの等、このスライドレールユニットの必要とされる用途に応じて適宜選択することが可能である。
本発明のスライドレールユニットでは各レールのフランジ部に対し、圧延加工によってボール転走溝が形成されている。圧延加工によってボール転走溝を形成すると、加工時の加工硬化によっボール転走溝の表面硬さを高めることが可能となる他、レールの素材である鋼板の板厚を減じるようにしてボール転走溝が形成されるので、かかるボール転走溝が存在するフランジ部を湾曲させる必要がなく、曲げ加工を用いてボール転走溝を形成する場合と比較して、各レールの横幅が増加するのを抑えることが可能となる。
また、前述の如く、固定側レールと移動側レールとの間に中間レールを設ける場合、かかる中間レールのフランジ部の表裏には移動側レールのボール転走溝及び固定側レールのボール転走溝の夫々と対向するボール転走溝を形成する必要があるが、圧延加工を用いてこれらボール転走溝を形成する場合には、かかる中間レールの表裏に2条のボール転走溝を重ねて形成することができるので、曲げ加工を用いてボール転走溝を形成する場合と比較して、中間レールの高さや横幅が増加するのを抑えることが可能となる。
このため、複数のレールを多段階に組み付けた本発明のスライドレールユニットにおいては、各レールの板厚を従来と同程度に維持し、十分な荷重負荷能力と剛性を備えつつも、各レールの横幅や高さの増加を抑え、かかるスライドレールユニットの小型化を達成することができるものである。
本発明において、各レールは棒状鋼材を放電加工、引き抜き加工等によってチャネル状に形成したものであって差し支えないが、生産効率、生産コストの観点からすると、鋼板に曲げ加工を施してチャネル状に形成するのが好ましい。特に、ロールフォーミングを用いて連続的に曲げ加工を行えば、長尺なレールを容易に生産することができる。また、連続的に繰り出される長尺な鋼板に対して前記ボール転走溝の圧延加工を行い、その後段で前述のロールフォーミングを実施することにより、ボール転走溝が所定の位置に形成されたチャネル状のレールを1本の生産ラインで間断なく連続的に形成することができる。このようにしてチャネル状に形成されたレールを生産ラインの最終段で適宜切断することにより、任意の長さのレールを効率よく生産することが可能となる。
各レールの生産に使用する金属材料は必要とされる負荷荷重や剛性に応じて任意に選択して差し支えない。ボール転走溝の耐摩耗性を考慮した場合、かかるボール転走溝には圧延加工後に十分な表面硬さ(例えば、Hv250以上)が必要であるが、レールに使用する金属材料によっては圧延加工後のボール転走溝に十分な表面硬さが得られない場合がある。そのような場合には、窒化処理等によってボール転走溝の表面硬さを高めるのが好ましい。但し、浸炭焼入れ等のように高温の加熱処理を伴う方法でボール転走溝の表面硬さを高めると、レールに反りや歪みを生じ、かかるレールの真直度が損なわれるので、加熱を伴わない処理方法によるのが好ましい。このような加熱処理によるレールの反りや歪みは、チャネル状のレールを鋼板の曲げ加工によって製作した場合に顕著である。
一方、レールをステンレス鋼板から製作した場合、圧延加工によって形成されたボール転走溝の表面硬さはHv400以上と十分に高いものとなり、何ら後処理を行わずとも、十分な表面硬さのボール転走溝を形成することが可能である。また、炭素鋼等の鋼材からレールを製作した場合、耐食性を高めるために亜鉛めっき等の防錆処理を行う必要があるが、ステンレス鋼板から製作した場合に防錆処理は不要であり、めっき処理に使用する薬品が環境に及ぼす影響を考慮すると、やはりステンレス鋼板から各レールを製作するのが好ましい。
1…固定側レール、2…中間レール、3…移動側レール、4…ボール、5a…リテーナ、5b…リテーナ、11…ベース部、12…フランジ部、13…ボール転走溝
以下、添付図面に沿って本発明のスライドレールユニットを詳細に説明する。
図1及び図2は本発明を適用したスライドレールユニットの実施の形態の一つを示すものである。このスライドレールユニットは、家具における引き出しのスライド部やサーバラックの可動トレイのスライド部等に使用され、家具本体やサーバラック本体に固定される固定側レール1と、この固定側レールに対して移動自在に設けられた中間レール2と、引き出しや可動トレイに固定されると共に前記中間レール2内に収納される移動レール3と、前記固定側レール1と中間レールとの間、前記中間レールと移動側レールとの間を転走する多数のボール4と、これらボール3を所定間隔で配列させるリテーナ5a,5bとから構成されている。
前記固定側レール1はステンレス鋼板(SUS304)をロールフォーミングにより精密成形したものであり、ベース部11の長手方向に沿って一対のフランジ部12,12を曲げ起こすことによりチャネル状に形成されている。また、各フランジ部12の内側面には前記ボール4の球面に近似した曲率のボール転走溝13が夫々形成されている。前記ベース部11の外側面及びフランジ部12の外側面は、この固定側レール1をラック本体や家具等に固定する際の取付け基準面となる。
一方、前記中間レール2も同様にしてステンレス鋼板をロールフォーミングにより折り曲げて精密成形され、ベース部21の長手方向に沿って一対のフランジ部22,22を曲げ起こすことによりチャネル状に形成されている。但し、中間レール2は固定側レール1のフランジ部12,12の間に収納され、該固定側レール1との間にボール4が配列されることから、固定側レール1よりも一回り小さく形成されている。中間レール2のフランジ部22の外側面には、固定側レール1のボール転走溝13と対向するボール転走溝23が形成されており、ボール4は固定側レール1のボール転走溝13と中間レール2のボール転走溝23との間で荷重を負荷しながら転走する。また、フランジ部22の内側面にもボール転走溝24が形成されており、このボール転走溝24は移動側レール3と対向している。中間レール2のフランジ部22はステンレス鋼板を二重に折り返して形成されており、かかるフランジ部22を伸展させた場合に、前記ボール転走溝23とボール転走溝24は前記ステンレス鋼板の同一面に形成されている。
また、前記移動レール3も同様にしてステンレス鋼板をロールフォーミングにより折り曲げて精密成形され、ベース部31の長手方向に沿って一対のフランジ部32,32を曲げ起こすことによりチャネル状に形成されている。但し、移動側レール3は中間レール2のフランジ部22,22の間に収納され、該中間レール2との間にボール4を配列することから、かかる中間レール2よりも一回り小さく形成されている。前記フランジ部32の外側面には、中間レールのフランジ部の内側面に形成されたボール転走溝24と対向するボール転走溝33が形成されており、ボール4は中間レール2のボール転走溝24と移動側レール3のボール転走溝33との間で荷重を負荷しながら転走する。
固定側レール1のベース部11及び移動側レール2のベース部31には取付けねじが貫通するねじ孔(図示せず)が夫々開設されており、例えば固定側レール1は取付ねじを用いて家具本体に、移動側レール3は取付ねじを用いて引き出しに夫々固定される。但し、固定側レール1と中間レール2との隙間は極僅かであることから、取付けねじの頭部がリテーナ5aや中間レール2と干渉するのを防止するためには、固定側レール1に形成されるねじ孔に対して皿もみ加工を行い、皿ねじを用いて固定側レール1の取付けを行ったり、あるいは前記ねじ孔にタップ加工を行い、家具本体の側から取付ねじを締結して固定側レール1の取付けを行うことが考えられる。また、特殊低頭ねじの使用も有効である。
また、前記リテーナ5a,5bは鋼板をプレス加工により成形し、あるいは合成樹脂を型内に射出して成形したものであり、図1に示すように、固定側レール1と中間レール2との間にはリテーナ5aが、中間レール2と移動側レール3との間にはリテーナ5bが挿入されて、これらレール1,2,3の間を転走する多数のボール4を等間隔で整列させ、互いに隣接するボール同士の接触を防止している。尚、図1に示したスライドレールユニットの断面図では、各リテーナ5a,5bに対して夫々2列のボール列が配列されているが、これら2列のボール列は別々のリテーナに配列され、独立に転走するもであって差し支えない。そのように構成すれば、固定側レール1のベース部11と中間レール2のベース部21との間にリテーナ5aを収容する必要がなく、スライドレールユニットを一層コンパクトなものにすることができる。
そして、このように構成されたスライドレールユニットにおいては、固定側レール1、中間レール2及び移動側レール3が多数のボール4を介して嵌合していることから、かかるボール4の転動により、前記固定側レール1内に収納された中間レール2を該固定側レール1内からスムーズに引っ張りだすことができ、また、前記中間レール2内に収納された移動側レール3を該中間レール2内からスムーズに引っ張りだすことができる。
前記固定側レール1、中間レール2及び移動側レール3の各ボール転走溝は、ステンレス鋼板に対して圧延加工を施すことにより形成されている。この圧延加工では、ステンレス鋼板を上下一対のロールで挟み込んで加圧し、例えば上部圧延ロールに形成された突条をステンレス鋼板に転写することで前記ボール転走溝が形成される。ステンレス鋼板に対して圧延加工を用いて形成したボール転走溝は、その表面硬さがHv400以上と十分に硬く、ボール4の転走に対して十分な耐摩耗性を備えている。また、ステンレス鋼板から各レール1,2,3を製作すれば、これらレール1,2,3に対してめっき処理等の防錆処理を施す必要がなく、めっき処理溶液中に含まれるクロム等の重金属元素によって環境が汚染される可能性を排除することが可能となる。
もっとも、前記固定側レール1、中間レール2及び移動側レール3は必ずしもステンレス鋼板で製作する必要はなく、一般的な低炭素鋼を用いて製作しても良い。低炭素鋼を用いる場合には、ボール転走溝を圧延加工しても、かかるボール転走溝に十分な表面硬さを与えることができず、ボール4の転走によってボール転走溝が早期に摩耗し、固定側レール1に対する中間レール2の移動精度、中間レール2に対する移動側レール3の移動精度が早期に低下してしまう懸念がある。従って、低炭素鋼を用いて各レールを製作する場合には、ボール転走溝を圧延加工した後に窒化処理を行い、ボール転走溝の表面硬さを高めるのが好ましい。
次に、前記固定側レール1及び移動側レール3を製作する手順について説明する。図3に示すように、固定側レール1及び移動側レール3は圧延機6とロール成形機7とが連続するラインによって製作される。帯状のステンレス鋼板8はコイル状に巻かれた状態でアンコイラー9にセットされており、このアンコイラー9から繰り出されたステンレス鋼板8が圧延機6、ロール成形機7を通過することで、長尺な固定側レール1及び移動側レール3が製作されるようになっている。
図4は固定側レール1の製造手順を示す図である。分図aに示すように、アンコイラー9から繰り出されたステンレス鋼板は帯状のまま圧延機6に導入される。圧延機6に導入されたステンレス鋼板8は圧延ロール(図示せず)をくぐり抜け、分図bに示すように、その一方の面にボール転走溝13が形成される。このボール転走溝13はステンレス鋼板の肉厚を部粉的に減じることにより形成されており、素材の流動によってボール転走溝13の両脇の肉が盛り上がるのを防止すべく、前記圧延ロールはボール転走溝13だけではなく、その周囲にも圧接している。また、ボール転走溝13の形成によってステンレス鋼板の横幅が延びるのを防止すべく、幅方向の両端面にはステンレス鋼板の延びを規制する一対のサイドロール(図示せず)が押し当てられている。
このようにして圧延機によってボール転走溝13が形成された後、ステンレス鋼板8は圧延機6の後段に設けられたロール成形機7に送り込まれる。このロール成形機7では、互いに圧接する所定形状のロールの間にステンレス鋼板8を挿通させるこにとより、分図c及びdに示すように、徐々にステンレス鋼板8を折り曲げ、最終的にはベース部11の両端から一対のフランジ部12が垂直に立ち上がったチャネル状の固定側レール1が形成される。
ロール成形機7から送り出された固定側レール1は、必要とされる長さに切断された後、取付けねじ等を総通させる貫通孔が加工され、これによって固定側レールの製作は終了する。尚、図4では固定側レール1の製作手順を示したが、移動側レール3の製作手順も固定側レール1のそれと同じである。但し、ロール成形機7では、ボール転走溝23がフランジ部32の外側面となるように、ステンレス鋼板8に対して曲げ加工を行う必要がある。
次に、中間レール2の製作手順について説明する。図5に示すように、中間レール2は圧延機6の前後に一対のロール成形機7a,7bを設けたラインによって製作される。帯状のステンレス鋼板8はコイル状に巻かれた状態でアンコイラー9にセットされており、このアンコイラー9から繰り出されたステンレス鋼板8が第1のロール成形機7a、圧延機6及び第2のロール成形機7bを順次通過することで、長尺な中間レール2が製作されるようになっている。
図6は中間レール2の製造手順を示す図である。分図aに示すように、アンコイラー9から繰り出されたステンレス鋼板は帯状のまま第1のロール成形機7aに導入される。この第1のロール成形機7aでは、分図bに示すように、ステンレス鋼板8の幅方向の両端が折り返されて、フランジ部22が形成される。すなわち、このフランジ部22においてはステンレス鋼板8が2重に重なっている。次に、両端が折り返されたステンレス鋼板を圧延機に導入し、前記フランジ部の表裏両面にボール転走溝23,24を形成する。このボール転走溝23,24はステンレス鋼板の肉厚を部粉的に減じることにより形成されており、素材の流動によってボール転走溝23,24の両脇の肉が盛り上がるのを防止すべく、前記圧延ロールはボール転走溝123,24だけではなく、その周囲にも圧接している。また、ボール転走溝23,24の形成によってステンレス鋼板8の横幅が延びるのを防止すべく、幅方向の両端面にはステンレス鋼板の延びを規制する一対のサイドロールが押し当てられている。
このようにして圧延機6によってボール転走溝23,24が形成された後、ステンレス鋼板8は圧延機6の後段に設けられた第2のロール成形機7bに送り込まれる。この第2のロール成形機7bでは、互いに圧接する所定形状のロールの間にステンレス鋼板8を挿通させるこにとより、分図dに示すように、ボール転走溝23が外側に向くようにフランジ部22を折り曲げ、最終的にはベース部21の両端から一対のフランジ部22が垂直に立ち上がったチャネル状の中間レール2が形成される。
第2ロール成形機7bから送り出された中間レール2は、必要とされる長さに切断され、これによって中間レール2の製作は終了する。
このように製作される本実施の形態のスライドレールユニットでは、ステンレス鋼板に圧延加工を施すことによりボール転走溝が形成されており、曲げ加工を用いてボール転走溝を形成する場合と比較して、各レールの幅を小さく抑えることが可能となる。このため、各レールの板厚を減じることなく、組み上がり寸法の小さなスライドレールユニットを提供することが可能となる。また、ステンレス鋼板を用いて各レールを製作した場合、ボール転走溝は圧延加工によって生じる加工硬化に起因して十分な表面硬さを備えたものとなるので、ボール転走溝の形成後に窒化処理等の如くボール転走溝の表面硬さを増すための処理が不要となり、製作コストを抑えることが可能となる。更に、めっき等の防錆処理も不要となるので、環境負荷の大きなめっき処理のための薬品が不要となり、環境汚染を可及的に防止することが可能である。
Claims (6)
- ベース部とこのベース部から曲げ起こされた一対のフランジ部を有してチャネル状に形成されると共に多数のボールを介して順番に組み付けられた複数のレールを備え、前記ボールの転走により、互いに隣接するレール同士が長手方向に沿って進退自在なスライドレールユニットにおいて、
各レールは、圧延加工によって形成されたボール転走溝を前記フランジ部に有することを特徴とするスライドレールユニット。 - 前記レールはステンレス鋼から形成され、圧延加工によって形成されたボール転走溝の表面硬さはHv400以上であることを特徴とする請求項1記載のスライドレールユニット。
- 前記複数のレールは、固定側レールと、この固定側レールの一対のフランジ部の間に収容される中間レールと、この中間レールのフランジ部の間に収容される移動側レールとからなり、前記中間レールにはフランジ部の内側面及び外側面にボール転走溝が重ねて形成されていることを特徴とする請求項1記載のスライドレールユニット。
- 前記固定側レールのベース部及びフランジ部の外側面は該固定レールの取付け基準面であることを特徴とする請求項1記載のスライドレールユニット。
- 請求項1記載のスライドレールユニットにおける各レールの製造方法であり、
金属平板を圧延機に挿入して前記ボール転走溝を圧延加工した後、かかる圧延機から送り出された金属平板をロール成形機に挿入し、ボール転走溝が形成された一対のフランジ部をベース部から曲げ起こしてチャネル状に成形したことを特徴とするレール製造方法。 - 前記ボール転走溝の圧延加工時に、金属平板の幅方向への延びをサイドロールで規制したことを特徴とする請求項5記載のレール製造方法。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20091006 |