JP4804461B2 - 転がり案内装置及びその製造方法 - Google Patents

転がり案内装置及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4804461B2
JP4804461B2 JP2007523991A JP2007523991A JP4804461B2 JP 4804461 B2 JP4804461 B2 JP 4804461B2 JP 2007523991 A JP2007523991 A JP 2007523991A JP 2007523991 A JP2007523991 A JP 2007523991A JP 4804461 B2 JP4804461 B2 JP 4804461B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ball
flange portion
rolling
slide member
groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007523991A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2007004504A1 (ja
Inventor
武樹 白井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
THK Co Ltd
Original Assignee
THK Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by THK Co Ltd filed Critical THK Co Ltd
Priority to JP2007523991A priority Critical patent/JP4804461B2/ja
Publication of JPWO2007004504A1 publication Critical patent/JPWO2007004504A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4804461B2 publication Critical patent/JP4804461B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C29/00Bearings for parts moving only linearly
    • F16C29/04Ball or roller bearings
    • F16C29/06Ball or roller bearings in which the rolling bodies circulate partly without carrying load
    • F16C29/0602Details of the bearing body or carriage or parts thereof, e.g. methods for manufacturing or assembly
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C29/00Bearings for parts moving only linearly
    • F16C29/04Ball or roller bearings
    • F16C29/06Ball or roller bearings in which the rolling bodies circulate partly without carrying load
    • F16C29/0633Ball or roller bearings in which the rolling bodies circulate partly without carrying load with a bearing body defining a U-shaped carriage, i.e. surrounding a guide rail or track on three sides
    • F16C29/0635Ball or roller bearings in which the rolling bodies circulate partly without carrying load with a bearing body defining a U-shaped carriage, i.e. surrounding a guide rail or track on three sides whereby the return paths are provided as bores in a main body of the U-shaped carriage, e.g. the main body of the U-shaped carriage is a single part with end caps provided at each end
    • F16C29/0638Ball or roller bearings in which the rolling bodies circulate partly without carrying load with a bearing body defining a U-shaped carriage, i.e. surrounding a guide rail or track on three sides whereby the return paths are provided as bores in a main body of the U-shaped carriage, e.g. the main body of the U-shaped carriage is a single part with end caps provided at each end with balls
    • F16C29/064Ball or roller bearings in which the rolling bodies circulate partly without carrying load with a bearing body defining a U-shaped carriage, i.e. surrounding a guide rail or track on three sides whereby the return paths are provided as bores in a main body of the U-shaped carriage, e.g. the main body of the U-shaped carriage is a single part with end caps provided at each end with balls with two rows of balls, one on each side of the rail

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Bearings For Parts Moving Linearly (AREA)

Description

本発明は、軌道レールとスライド部材が多数のボールを介して組みつけられ、前記スライド部材に固定された被搭載物を軌道レールに沿って自在に往復運動させることが可能な転がり案内装置に係り、特に、前記スライド部材がボールの無限循環路を備え、ボールを無限循環させながらスライド部材が軌道レールに沿って連続的に移動することが可能な転がり案内装置及びその製造方法に関するものである。
工作機械のワークテーブルや各種搬送装置の直線案内部では、テーブル等の可動体を搭載したスライド部材が軌道レールに沿って連続的に移動する転がり案内装置を多用している。この種の転がり案内装置では、前記スライド部材が多数のボールを介して軌道レールに組付けられており、ボールがスライド部材と軌道レールとの間で荷重を負荷しながら転走することにより、スライド部材に搭載した可動体を軌道レールに沿って極僅かな抵抗で軽く運動させることが可能となっている。また、スライド部材にはボールの無限循環路が具備されており、ボールをこの無限循環路内で循環させることにより、前記スライド部材が軌道レールに沿って連続的に移動することが可能となっている。
前記軌道レールには長手方向に沿ってボールの転走溝が形成される一方、前記スライド部材には軌道レールのボール転走溝と対向する負荷転走溝が形成され、これら軌道レール側のボール転走溝とスライド部材側の負荷転走溝とによってボールの負荷転走通路が形成されている。すなわち、ボールは軌道レール側のボール転走溝とスライド部材側の負荷転走溝に接し、両者の間に作用する荷重を負荷しながら転走するように構成されている。また、スライド部材には前記負荷転走溝と平行に無負荷転走通路が形成され、更に、この無負荷転走通路の両端は円弧状に形成された一対の方向転換路によって前記負荷転走通路と連通連結されている。ボールは負荷転走通路の端部において荷重から解放され、軌道レールのボール転走溝から離脱して前記方向転換路に進入し、この方向転換路から無負荷転走通路へと転走する。また、無負荷転走通路内を転走したボールは反対側の方向転換路を経て軌道レールのボール転走溝に戻され、再び荷重を負荷しながら負荷転走通路内を転走する。このようにスライド部材は負荷転走通路、方向転換路、無負荷転走通路、方向転換路と連続するボールの無限循環路を具備しており、ボールがこの無限循環路を循環しながら荷重の負荷状態及び無負荷状態を繰り返すことにより、スライド部材が軌道レールに沿ってストロークの制限なく連続的に移動することが可能となっている。
従来、前記スライド部材は、焼入れが可能な鋼から形成されたブロックボディと、このブロックボディの前後両端面に固定される一対の合成樹脂製エンドキャップとから構成されている。前記ブロックボディの製造に当たっては、先ず引き抜き加工によっておおまかな形状が形成された後、可動体の取付面、固定ボルトを締結するためのタップ孔、前記無負荷転走通路となる貫通孔の加工がなされ、更に前記負荷転走溝の研削加工が必要となる。また、前記エンドキャップは前述した方向転換路や軌道レールの転走溝からボールを離脱させる掬い上げ部を具備しており、合成樹脂の射出成形によって形成されている。そして、このエンドキャップをブロックボディの前後両端面に対して正確に固定することにより、負荷転走通路の端部と無負荷転走通路の端部とが方向転換路で連結され、ボールの無限循環路を具備したスライド部材が完成するようになっている(特開平10−009264号公報、実公平4−53459号公報等)。
特開平10−009264号公報 実公平4−53459号公報
しかし、このような従来の転がり案内装置では、スライド部材を構成するブロックボディの加工工数が多く、加工精度の信頼性が損なわれ易いといった問題点があった。また、ブロックボディの加工工数が多いことに加え、ボールの無限循環路を形成するためにエンドキャップが必要となり、加工工数及び部品点数の増加に起因してスライド部材の製造コストが嵩んでしまうといった問題点があった。加えて、無限循環路内におけるボール循環の円滑化を図るためには、ブロックボディに対するエンドキャップの取付けを高精度に行う必要があり、スライド部材の組み立てに手間がかかるといった問題点もあった。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、スライド部材を構成する際の部品点数を減らすと共にその加工工数を低減化することにより、簡便に且つ安価に製造することが可能であり、且つ、加工精度に対する信頼性を高めることが可能な転がり案内装置及びその製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の転がり案内装置は、長手方向に沿ってボールの転走溝が形成された軌道レールと、多数のボールを介して前記軌道レールに組み付けられるスライド部材とから構成されている。このスライド部材は横ウェブとこの横ウェブから立設した一対のフランジ部を有してチャネル状に形成されている。各フランジ部にはボール直径よりも大きな内径を有する一対のボール通し孔が、所定の間隔をおいて、軌道レールの長手方向と直交する方向へ貫通形成されると共に、各フランジ部の内側面又は外側面には一対のボール通し孔の間においてボールが軌道レールの転走溝との間で荷重を負荷しながら転走する負荷直線溝が形成されている。また、各フランジ部には循環路形成部材が装着されており、前記負荷直線溝を転走してきたボールを一方のボール通し孔を介して前記フランジ部の裏面へ循環させ、他方のボール通し孔を介して再び負荷直線溝に循環させるように構成されている。
前記スライド部材をチャネル状に形成するに当たっては、前述した従来のブロックボディと同様に鋼材の引き抜き加工を用いて所定の断面形状を与えるようにしても良いし、金属プレート部材に曲げ加工を施し、横ウェブに対して一対のフランジ部を曲げ起こすことでチャネル状の形状を与えるようにしても良い。
ボールはスライド部材のフランジ部に形成された一対のボール通し孔を介して、かかるフランジ部の内側面と外側面との間を巡るようにして循環している。前記ボール通し孔はフランジ部に対して軌道レールの長手方向と直交する方向に貫通形成されるので、かかるボール通し孔の深さはそれほど深くなく、簡単にフランジ部に対して穿設することが可能である。また、これらボール通し孔の間でフランジ部の一面に形成される負荷直線溝に関しても、エンドミル等を用いた切削加工によって容易に且つ精度良く形成することが可能である。
特に、金属プレート部材の曲げ加工によってスライド部材を形成するのであれば、横ウェブに対してフランジ部を曲げ起こす以前の段階で、前記ボール通し孔を極めて簡単にフランジ部に対して穿設することが可能である。また、前記負荷直線溝に関しても、曲げ加工を施す以前の平板状の金属プレート部材に対してであれ、エンドミル等を用いた切削加工によって容易に且つ精度良く形成することが可能である。すなわち、前記ボール通し孔及び負荷直線溝は平板状の金属プレート部材に対して容易に形成することができ、更にこの金属プレート部材に対して曲げ加工を施し、横ウェブに対してフランジ部を曲げ起こすことで、一対のフランジ部にトラック溝を備えたチャネル状のスライド部材を容易に形成することができる。
一方、前記スライド部材の各フランジ部に装着される循環路形成部材は、合成樹脂の射出成形、あるいは金属射出成形を利用することにより、1部品として形成することが可能であり、この循環路形成部材を各フランジ部に装着するのみでスライド部材にボールの無限循環路が構築される。
従って、前述したスライド部材の加工容易性と相まって、かかるスライド部材に対してボールの無限循環路を容易に且つ安価に具備させることが可能となる。また、スライド部材に対する加工工数が少ないことから、最終的なスライド部材の加工精度の信頼性を高めることが可能である。
本発明を適用した転がり案内装置の第1の実施の形態を示す斜視図である。 図1に示す転がり案内装置の正面断面図である。 図1に示す転がり案内装置におけるボールの無限循環路を示す拡大断面図である。 スライド部材のフランジ部から循環路形成部材を分離した状態を示す拡大断面図である。 図3のV−V線断面図である。 スライド部材の製造方法を示す斜視図である。 スライド部材のフランジ部に対して負荷直線溝を切削加工する様子を示す断面図である。 本発明を適用した転がり案内装置の第2の実施の形態を示す断面図である。
符号の説明
1…軌道レール、2…スライド部材、3…ボール、4…循環路形成部材、5…金属プレート部材、10…転走溝、20…横ウェブ、21…フランジ部、24…ボール通し孔、31…負荷直線溝、33…無負荷直線溝
以下、添付図面を参照しながら本発明の転がり案内装置を詳細に説明する。
図1及び図2は本発明を適用した転がり案内装置の第1の実施の形態を示すものである。この第1の実施の形態の転がり案内装置は、断面略矩形状に形成された長尺な軌道レール1と、チャネル状に形成されると共に多数のボール3を介して前記軌道レール1に組付けられたスライド部材2とから構成されており、前記スライド部材2が軌道レール1に跨がるようにして該軌道レール1上を自在に往復運動するように構成されている。
前記軌道レール1の両側面には長手方向に沿ってボール3の転走溝10が各1条ずつ形成されている。この転走溝10はボール3が転走する2つの転走面が90°の角度で交わったものであり、その断面は所謂ゴシックアーチ状をなしている。従って、ボール3は前記転走溝に対して2点で接触し、その接触方向は軌道レール1の底面に対して45°ずつ傾斜している。また、軌道レール1には長手方向に所定の間隔をおいて複数のボルト取付孔11が貫通形成されており、かかるボルト取付孔11を利用して軌道レール1を各種機械装置のベッドやコラム等の固定部に取り付けることができるようになっている。
一方、前記スライド部材2は横ウェブ20及びこの横ウェブ20と直交する一対のフランジ部21,21を有してチャネル状に形成されており、図2に示すように、僅かな隙間を介して軌道レールに跨がっている。すなわち、軌道レール1はスライド部材2の一対のフランジ部21,21の間に位置している。前記横ウェブ20の上面はテーブル等の可動体の取付面22となっており、かかる横ウェブ20には取付ねじを螺合させるタップ穴23が形成されている。
軌道レール1の側面と僅かな隙間を介して対向するスライド部材2のフランジ部21の内側面には、軌道レール1の転走溝10と対向する負荷直線溝31が形成されており、軌道レール1とスライド部材2との間に介在するボール3はこれら転走溝10と負荷直線溝31との間で荷重を負荷しながら転走するようになっている。この負荷直線溝31は、その断面がゴシックアーチ状に形成されており、ボール3は負荷直線溝31に対して2点で接触している。ボール3と負荷直線溝31との接触方向はフランジ部21の内側面の法線方向(図2の左右方向)に対して上下に45度ずつ傾斜しており、ボール3は該スライド部材の移動方向と直交する方向に作用するあらゆる荷重を軌道レール1とスライド部材2との間で負荷することができるようになっている。
また、スライド部材2の各フランジ部21には循環路形成部材4が嵌合しており、この循環路形成部材4を各フランジ部21に装着することによって、ボール3の無限循環路が各フランジ部21に具備されるようになっている。図3は各フランジ部21に具備されたボール3の無限循環路を示す断面図であり、図4は前記循環路形成部材4をフランジ部21から分離した状態を示す断面図である。
前記循環路形成部材4の装着を可能にするため、スライド部材2のフランジ部21には軌道レール1の長手方向に所定の間隔をおいて一対のボール通し孔24が形成されている。このボール通し孔24はフランジ部21の内側面と外側面との間を貫通しており、図5に示すように、その断面は軌道レール1の長手方向に延びる長孔の形状を有している。前記負荷直線溝31はフランジ部21の内側面におけるこれら一対のボール通し孔24,24の間に形成されている。一方、フランジ部21の外側面には、一対のボール通し孔24,24の間に無負荷直線溝33が形成されている。この無負荷直線溝33はボール3の直径よりも僅かに大きな幅で、且つ、ボール3の直径よりも僅かに大きな深さで形成されている。
ボール3は前記ボール通し孔24を介してフランジ部21の内側面と外側面との間を往来し、フランジ部21の内側面に形成された負荷直線溝31と外側面に形成された無負荷直線溝33との間で無限循環する。すなわち、各フランジ部21には一対のボール通し孔24,24、負荷直線溝31及び無負荷直線溝33によって囲まれた中心壁25が存在し、ボール3はこの中心壁25の周囲を無限循環している。また、この中心壁25の長手方向の両端には凸曲面状の内側案内面26が形成されており、負荷直線溝31と無負荷直線溝33との間におけるボール3の移動の円滑化が図られている。
前記循環路形成部材4は、前記ボール通し孔24に嵌合する一対の方向転換部40と、この方向転換部40が立設されると共に前記無負荷直線溝33を覆う通路カバー部41とから構成されており、合成樹脂の射出成形によって前記方向転換部40と通路カバー部41が一体的に形成されている。前記通路カバー部41は平板状に形成されており、前記無負荷直線溝33に嵌合してこれを覆い、ボール3が無負荷状態で転走するボール戻し通路を前記無負荷直線溝33と相まって形成する。また、前記方向転換部40はスライド部材2の中心壁25の端部、すなわち前記内側案内面26と対向する凹曲面状の外側案内面42を有しており、これら内側案内面26と外側案内面42とが互いに対向することにより、ボール3の進行方向を180度転換する方向転換路が形成されている。前記外側案内面42は通路カバー部41の内側面と滑らかに連続しており、前記方向転換路とボール戻し通路との間でボール3が円滑に往来できるようになっている。
また、方向転換部40の先端には、軌道レール1の転走溝10を転走するボール3を該転走溝10から掬い上げて離脱させる掬い上げ部43が形成されている。この掬い上げ部43はフランジ部21の内側面から僅かに突出しており、スライド部材2を軌道レール1に組み付けると、前記掬い上げ部43が軌道レール1の転走溝10内に差し込まれ、かかる転走溝10内におけるボール3の転走を遮り、ボール3を前記方向転換路に導くようになっている。
尚、この循環路形成部材4は合成樹脂の射出成形に限らず、金属射出成形(MIM)によっても形成することが可能である。
そして、このような構造の循環路形成部材4は、その方向転換部40をフランジ部21のボール通し孔24に嵌合させることにより、かかるフランジ部21に対して位置決めされ、ボール3の無限循環路が前記中心壁25の周囲に完成する。フランジ部21に対する循環路形成部材4の固定は、図示外の固定ねじを用いて行うことが可能であるが、スライド部材2を構成する部品点数を減らし、組み立ての手間を省くという観点からすれば、方向転換部40をボール通し孔24に嵌合させた際に、かかる方向転換部40がフランジ部21に係止され、循環路形成部材4とフランジ部21との分離が防止されるように構成するのが好ましい。
スライド部材2を軌道レール1に沿って移動させると、軌道レール1の転走溝10とスライド部材2の負荷直線溝31との間に挟まれているボール3は、軌道レール1に対するスライド部材2の移動速度Vの半分の速度0.5Vで負荷直線溝31内を移動する。負荷直線溝31内を転走するボール3はボール通し孔24の直前にまで到達すると、中心壁25の端部に内側案内面26が形成されていることから、次第に荷重から解放される。荷重から解放されたボール3は後続のボール3に押されるようにしてそのまま軌道レール1の転走溝10内を進行するが、循環路形成部材4の掬い上げ部43によって転走溝10から離脱させられ、方向転換部40に案内されながら無負荷状態でボール通し孔24を通過する。ボール通し孔24を通過したボール3はフランジ部21の外側面に形成された無負荷直線溝33に進入し、この無負荷直線溝33を無負荷状態で転走した後、もう一方のボール通し孔24を介して再びフランジ部21の内側面に形成された負荷直線溝31へと循環する。ボール3はこのようにしてスライド部材2のフランジ部21に形成された中心壁25の周囲を循環し、これに伴ってスライド部材2が軌道レール1に沿って間断なく連続的に移動することが可能となっている。
次に、前記スライド部材2の製造方法について説明する。
このスライド部材2は平板状の鋼などの金属プレート部材5をチャネル状に折り曲げて形成されており、折り曲げる以前の段階で前記ボール通し孔24、負荷直線溝31、無負荷直線溝33、内側案内面26、タップ孔23等の加工がなされる。
先ずは、平板状の金属プレート部材5を前記横ウェブ20及び一対のフランジ部21,21に対応した領域に区分し、図6に示すように、各フランジ部21に対応した領域に対して所定の間隔をおいて一対のボール通し孔24,24を貫通形成する。次に、一対のボール通し孔24,24の間に負荷直線溝31、無負荷直線溝33及び内側案内面26を形成する。前記負荷直線溝31はフランジ部21の内側面となる面に対して、無負荷直線溝33はフランジ部21の外側面となる面に対して形成する。図7に示すように、これら負荷直線溝、無負荷直線溝及び内側案内面はエンドミル6を用いたフライス加工によって形成することができる。このとき、加工機械の数値制御によって負荷直線溝31及び無負荷直線溝33の深さは精度良く調整することが可能であり、また、内側案内面の曲率も精度良く調整することが可能である。
金属プレート部材5に対してボール通し孔24、負荷直線溝31及び無負荷直線溝33の加工が完了したならば、金属プレート部材5の横ウェブ20に対応する領域に対してタップ孔23の加工を行い、更に、横ウェブ20とフランジ部21との境界部分に対して断面略V字形の曲げお越し基準溝27を形成する。この曲げお越し基準溝27を形成しておくことで、横ウェブ20に対するフランジ部21の曲げ加工を精度良く行うことが可能となる。金属プレート部材5の板厚が薄く、フランジ部21の曲げ加工を十分な精度で行うことが可能な場合には、このような曲げお越し基準溝27は形成する必要はない。
次に、ボール3の転走に対する負荷直線溝31の耐摩耗性を高めるため、金属プレート部材5のフランジ部21に対応する領域に対して表面硬化処理を施す。この表面硬化処理としては、高周波焼入れ、浸炭焼入れ、あるいは窒化処理等を用いることができる。焼入れ処理によって金属プレート部材5に歪みが生じる場合には、かかる焼入れ処理後に超硬エンドミル等を用いて負荷直線溝31、無負荷直線溝33に仕上げ加工を行ってもよい。
また、負荷直線溝31を形成した後にフランジ部21の表面硬化処理を行うのではなく、焼入れ処理された金属プレート部材5に対して負荷直線溝31、無負荷直線溝33、ボール通し孔24等を形成するようにしても良い。この場合は、超硬エンドミルに10000rpm以上の高速回転を与えながら加工を行うことで、十分な硬さを有する負荷直線溝を精度良く形成することが可能である。
そして、このように負荷直線溝31の表面硬化処理が完了したならば、図6中に一点鎖線で示すように、トラック溝30が形成された金属プレート部材5の両端部を曲げお越し、横ウェブ20に対して一対のフランジ部21,21を垂直に立ち上がらせる。この後、各フランジ部21に対して循環路形成部材4を装着すると、ボール3の無限循環路を具備した断面略チャネル状のスライド部材2が完成する。
従来の転がり案内装置におけるスライド部材は、棒状鋼材に対してダイスを用いて引き抜き加工を施した後、ボールが転走する負荷転走溝を砥石によって研削加工し、更に、ボール戻し孔を負荷転走溝と平行に穿設しており、手間とコストの大きい加工が複数必要であった。しかし、前述のように構成された本発明の転がり案内装置におけるスライド部材2は、金属プレート部材5に対して比較的手間とコストの小さい切削加工及び曲げ加工を施し、更に循環路形成部材4を装着することで、ボール3の無限循環路を備えたスライド部材2を完成させることができ、軌道レール1に沿ってスライド部材2が無限移動可能な転がり案内装置を簡易に且つ安価に生産することが可能である。また、スライド部材2に対する加工工数が低減されるので、その加工精度に対する信頼性を高めることも可能となる。
図8は本発明を適用した転がり案内装置の第2の実施の形態について示した断面図である。前述した第1の実施の形態では金属プレート部材に対して曲げ加工を施すことにより、チャネル状のスライド部材を形成していた。しかし、この図8に示す第2の実施の形態では、棒状鋼材に引き抜き加工を施すことによってチャネル状のスライド部材7を形成した後、かかるスライド部材7のフランジ部21に対してボール通し孔24、負荷直線溝31及び無負荷直線溝33を形成し、更に循環路形成部材4を装着することで、ボール3の無限循環路を備えたスライド部材を完成させている。スライド部材7を鋼材の引き抜き加工によって形成した点以外は第1の実施の形態と同じ構成を備えているので、共通の構成については図8中に第1の実施の形態と同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
尚、図1及び図8に示した本発明の転がり案内装置の例では、ボール3の転走溝10は軌道レール1の各側面に対して1条のみ形成されているが、軌道レール1の各側面に対して上下2条の転走溝を形成し、スライド部材2,7にはこれら転走溝10に対応する2条の負荷直線溝31を形成するようにしても差し支えない。
また、図1及び図8に示した本発明の転がり案内装置の例では、チャネル状に形成されたスライド部材2が軌道レール1に跨がった状態で該軌道レール1に沿って移動する態様を示したが、軌道レールをスライド部材よりも大きなチャネル状に形成し、かかる軌道レールに設けられた溝の内部をチャネル状に形成されたスライド部材2が移動するように構成しても良い。その場合、前記負荷直線溝31はスライド部材2のフランジ部21の内側面ではなく、外側面に形成されるが、図6に示した金属プレート部材5の折り曲げ方向を図示の方向と逆方向にするだけで良く、負荷直線溝31、無負荷直線溝33及びボール通し孔24の構成に変更は必要ない。

Claims (7)

  1. 長手方向に沿ってボール(3)の転走溝(10)が形成された軌道レール(1)と、横ウェブ(20)とこの横ウェブから立設した一対のフランジ部(21)を有してチャネル状に形成されると共に、多数のボール(3)を介して前記軌道レール(1)に組み付けられるスライド部材(2)とから構成され、
    各フランジ部(21)にはボール直径よりも大きな内径を有する一対のボール通し孔(24)が所定の間隔をおいて軌道レール(1)の長手方向と直交する方向へ貫通形成されると共に、各フランジ部(21)の表面には一対のボール通し孔(24)の間においてボール(3)が軌道レール(1)の転走溝(10)との間で荷重を負荷しながら転走する負荷直線溝(31)が形成され、また、
    各フランジ部(21)には、前記負荷直線溝(31)を転走してきたボール(3)を一方のボール通し孔(24)を介して前記フランジ部(21)の裏面に循環させ、他方のボール通し孔(24)を介して再び負荷直線溝(31)に循環させる循環路形成部材(4)を装着したことを特徴とする転がり案内装置。
  2. 前記循環路形成部材(4)は、軌道レール(1)の転走溝(10)からボール(3)を離脱させると共に前記スライド部材(2)のフランジ部(21)の裏面側に循環させる一対の方向転換部(40)と、かかるフランジ部(21)の裏面側においてボール(3)を無負荷状態で転走させる通路カバー部(41)とから構成され、
    前記方向転換部(40)をフランジ部(21)のボール通し孔(24)に嵌合させることにより、前記循環路形成部材(4)が前記該フランジ部(21)に位置決めされることを特徴とする請求項1記載の転がり案内装置。
  3. 前記スライド部材(2)のフランジ部(21)の裏面側には、一対のボール通し孔(24)の間に無負荷直線溝(33)が形成され、この無負荷直線溝(33)と前記循環路形成部材(4)の通路カバー部(41)とが相まってボール(3)の無負荷通路が構成されることを特徴とする請求項2記載の転がり案内装置。
  4. 前記スライド部材(2)は金属プレート部材(5)を折り曲げて形成されていることを特徴とする請求項1記載の転がり案内装置。
  5. 前記軌道レール(1)は金属プレート部材(5)を折り曲げて一対のフランジ部(21)を有するチャネル状に形成され、各フランジ部(21)に対してボール通し孔(24)が形成されていることを特徴とする請求項1記載の転がり案内装置。
  6. 請求項4記載の転がり案内装置の製造方法であって、
    平板状の金属プレート部材(5)に対して前記ボール通し孔(24)及び負荷直線溝(31)を形成した後、かかる金属プレート部材(5)を折り曲げてチャネル状のスライド部材(2)を形成したことを特徴とする転がり案内装置の製造方法。
  7. 前記スライド部材(2)のフランジ部(21)を曲げ起こす前に、横ウェブ(20)とフランジ部(21)との境界に曲げ起こし基準溝(27)が形成されることを特徴とする請求項6記載の転がり案内装置の製造方法。
JP2007523991A 2005-06-30 2006-06-29 転がり案内装置及びその製造方法 Expired - Fee Related JP4804461B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007523991A JP4804461B2 (ja) 2005-06-30 2006-06-29 転がり案内装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005191971 2005-06-30
JP2005191971 2005-06-30
JP2007523991A JP4804461B2 (ja) 2005-06-30 2006-06-29 転がり案内装置及びその製造方法
PCT/JP2006/312979 WO2007004504A1 (ja) 2005-06-30 2006-06-29 転がり案内装置及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007004504A1 JPWO2007004504A1 (ja) 2009-01-29
JP4804461B2 true JP4804461B2 (ja) 2011-11-02

Family

ID=37604372

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007523991A Expired - Fee Related JP4804461B2 (ja) 2005-06-30 2006-06-29 転がり案内装置及びその製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4804461B2 (ja)
WO (1) WO2007004504A1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04248018A (ja) * 1990-09-10 1992-09-03 Marc Lecomte 直線ガイド装置
JPH05248433A (ja) * 1992-03-09 1993-09-24 Koyo Seiko Co Ltd 直動形ガイド装置
DE4424840A1 (de) * 1994-07-14 1996-01-18 Schaeffler Waelzlager Kg Linearwälzlager
JP2003239966A (ja) * 2002-02-19 2003-08-27 Nsk Ltd 直動装置
JP2003329036A (ja) * 2002-05-14 2003-11-19 Nippon Thompson Co Ltd 直動案内ユニット

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04248018A (ja) * 1990-09-10 1992-09-03 Marc Lecomte 直線ガイド装置
JPH05248433A (ja) * 1992-03-09 1993-09-24 Koyo Seiko Co Ltd 直動形ガイド装置
DE4424840A1 (de) * 1994-07-14 1996-01-18 Schaeffler Waelzlager Kg Linearwälzlager
JP2003239966A (ja) * 2002-02-19 2003-08-27 Nsk Ltd 直動装置
JP2003329036A (ja) * 2002-05-14 2003-11-19 Nippon Thompson Co Ltd 直動案内ユニット

Also Published As

Publication number Publication date
WO2007004504A1 (ja) 2007-01-11
JPWO2007004504A1 (ja) 2009-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4863996B2 (ja) 転がり案内装置及びその製造方法
JP4601626B2 (ja) 転がり案内装置
KR100940381B1 (ko) 롤링 안내 장치 및 그 제조 방법
EP2068016B1 (en) Linear guidance device
EP1808608B1 (en) Method of manufacturing linear guide device and track rail for the linear guide device
JP2002155936A (ja) 案内装置
JP4867785B2 (ja) 直動案内装置
EP1403541B1 (en) Linear rolling element bearing with rollers retained in a flexible cage
KR100665320B1 (ko) 고정밀용 그루브 리니어 부싱 샤프트
DE10008700A1 (de) Linearführungsvorrichtung für Maschinenteile o. dgl.
JP4804461B2 (ja) 転がり案内装置及びその製造方法
KR20030036711A (ko) 리니어 가이드의 레일용 소재, 리니어 가이드용 레일,리니어 가이드의 레일 제조 방법 및 리니어 가이드
JP5128206B2 (ja) 直線案内装置
JPWO2008117852A1 (ja) 二段式スライドユニット
JPWO2009037931A1 (ja) 転動体循環タイプの直線案内装置
JP2004232655A (ja) 転がり案内装置およびその製造方法
JP2001336526A (ja) 直動装置
JP2002139035A (ja) リニアガイド装置およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110809

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110809

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4804461

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140819

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees