JPWO2008117852A1 - 二段式スライドユニット - Google Patents

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Abstract

小型化を図りつつも固定側部材に対する移動側部材のストローク量の増大を図ることができ、しかも容易に且つ低コストで生産することが可能な二段式スライドユニットであり、固定側レール(1)と、多数のボール(4)を介して前記固定側レール(1)に対して移動自在に組付けられた中間支持部材(3)と、多数のボール(4)を介して前記中間支持部材(3)に対して移動自在に組付けられた移動側レール(2)とから構成され、前記固定側レール(1)及び移動側レール(2)は断面略矩形状に形成されると共に両側面には長手方向に沿って1条ずつのボール転走溝(10,20)が形成される一方、前記中間支持部材(3)には前記固定側レール(1)が遊嵌する第1の凹部(33)及び前記移動側レール(2)が遊嵌する第2の凹部(34)が互いに平行に形成されると共に、各凹部の内壁には前記固定側レール(1)又は移動側レール(2)のボール転走溝(10,20)を転動するボール(4)が無限循環するトラック溝(40)を形成した。

Description

本発明は、例えば家具類における引き出しや複写機におけるペーパトレイ等、所定方向に沿って相対的に往復動する一対の部材の間に設けられて、これら部材の相対的な進退運動を支承するスライドユニットに係り、特に、相対的に移動自在な3部材から構成され、引き出し等の可動部材を家具本体等の固定部から大きなストローク量で引き出すことが可能な二段式スライドユニットに関する。
従来、家具やシステムキッチンにおける引き出し、複写機におけるペーパトレイ等の可動部材の進退運動を支承する案内部材として、アウタレール、センタレール及びインナレールを備えたスライドレールユニットが知られている(特開平8−326746号公報)。具体的には、長手方向に沿って一対のボール転走部を曲げ起こしてチャネル状に形成されたアウタレールと、このセンタレールよりも小さく形成され、やはり一対のボール転走部を曲げ起こしてチャネル状に形成されたインナレールと、これらアウタレール及びインナレールの中間の大きさに形成されると共に、多数のボールを介して前記アウタレール及びインナレールの夫々に対して組付けられたセンタレールと、前記アウタレールとセンタレールとの間、前記センタレールとインナレールとの間でボールを所定の間隔で整列させる一対のリテーナとから構成されており、例えば、前記アウタレールを家具本体に、インナレールを引き出しに固定して使用される。このスライドレールユニットでは、アウタレールに対してセンタレールがスライドし、更にセンタレールに対してインナレールがスライドすることから、アウタレールの全長を超えてインナレールをスライドさせることが可能であり、例えば、引き出しの全体を家具本体から引き出すことができ、引き出しに対する物品の出し入れを容易に行い得るといった利点がある。
一方、このように3つの部材が相対的に移動する他のスライドユニットとしてしは、案内レールに沿って一対のスライドブロックが自在に移動し得るように構成されたものが知られている(特開平4−347009号公報、実開平2−43520号公報)。これら文献に開示されるスライドユニットは、長手方向に沿ってボール転走溝が多数形成された案内レールと、多数のボールを介して前記案内レールに組付けられると共に前記ボールの無限循環路を備えた一対のスライドブロックとから構成されており、例えば、一方のスライドブロックを家具本体に、他方のスライドブロックを引き出しに固定して使用することができる。
特開平8−326746号公報 特開平4−347009号公報 実開平2−43520号公報
しかし、特開平8−326746号公報に開示されるスライドユニットでは、各レールに対するボールの転走範囲の関係から、センタレールはアウタレールに対してその長さの略半分程度しか移動することができず、また、インナレールはセンタレールに対してその長さの略半分程度しか移動することができず、結果として、インナレールはアウタレールの長さと同程度しか移動することができない。このため、インナレールのストローク量を大きく設定しようとすると、自ずと各レールが長尺化してしまうといった問題点がある。
一方、特開平4−347009号公報等に開示されるスライドユニットでは、ボールが各スライドブロックの内部で無限循環することから、各スライドブロックは案内レールの全長にわたってストロークすることが可能であり、案内レールの長尺化を抑えつつ、スライドユニット全体としてのストローク量を大きく設定することが可能である。しかし、各スライドブロックにボールの無限循環路を形成する必要があり、スライドブロックの構成部品点数が多くなり、生産に手間がかかる他、生産コストも嵩むといった問題点がある。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、小型化を図りつつも固定側部材に対する移動側部材のストローク量の増大を図ることができ、しかも簡易な構成を有して、容易に且つ低コストで生産することが可能な二段式スライドユニットを提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は以下の2種類の二段式スライドユニットを提案する。先ず、第1の二段式スライドユニットは、固定側レールと、多数のボールを介して前記固定側レールに対して移動自在に組付けられた中間支持部材と、多数のボールを介して前記中間支持部材に対して移動自在に組付けられた移動側レールとから構成され、前記固定側レール及び移動側レールは断面略矩形状に形成されると共に両側面には長手方向に沿って1条ずつのボール転走溝が形成される一方、前記中間支持部材には前記固定側レールが遊嵌する第1の凹部及び前記移動側レールが遊嵌する第2の凹部が互いに平行に形成されると共に、各凹部の内壁には前記固定側レール又は移動側レールのボール転走溝を転動するボールを無限循環させるトラック溝が形成され、かかるトラック溝は固定側レール又は移動側レールに向けて開放されている。
このような二段式スライドユニットによれば、前記中間支持部材にはボールを無限循環させるトラック溝が形成されており、かかる中間支持部材はボールを無限循環させながら固定側レールの全長及び移動側レールの全長にわたって移動することが可能なので、固定側レール及び移動側レールの長尺化を抑えつつも、固定側レールに対する移動側レールのストローク量を大きく設定することが可能である。
また、中間支持部材におけるボールの無限循環路は、かかる中間支持部材の第1及び第2の凹部の内壁に形成されたトラック溝によって構成されており、かかるトラック溝は固定側レール又は移動側レールに向けて開放されていることから、ボールは中間支持部材と固定側レール又は移動側レールとの隙間でこのトラック溝内を循環することになる。従って、中間支持部材はボールの無限循環路を具備しているにもかかわらず、極めて簡易な構成であり、前記トラック溝は中間支持部材に対してエンドミル等の工具を用いた機械加工のみで形成することができ、他の部品を必要としない。すなわち、手間のかかる組み立てや部品加工を必要とせず、容易に且つ低コストで中間支持部材を製造することができ、ロングストロークのスライドユニットを極めて低コストで生産することが可能となる。
更に、中間支持部材はボールの無限循環路を備えているものの、トラック溝は固定側レール又は移動側レールに向けて開放されているので、かかる中間支持部材の肉厚は剛性確保に必要な最低限でよく、これによって中間支持部材の小型化を図ることができる。すなわち、ボールの無限循環路を備えてロングストローク化を達成可能でありながら、軽量化及び小型化を促進することができ、各種用途への使用を期待し得るものである。
一方、第2の二段式スライドユニットは、中間支持レールと、多数のボールを介して前記中間支持レールに対して移動自在に組付けられた固定側ブロックと、この固定側ブロックと干渉することなく多数のボールを介して前記中間支持レールに対して移動自在に組付けられた移動側ブロックとから構成され、前記中間支持レールは断面略矩形状に形成されると共に両側面には長手方向に沿ってボール転走溝が形成される一方、前記固定側ブロック及び移動側ブロックには前記中間支持レールが遊嵌する凹部が夫々形成されると共に、
各凹部の内壁には前記中間支持レールのボール転走溝を転動するボールを無限循環させるトラック溝が形成され、かかるトラック溝は中間支持レールに向けて開放されている。
このような二段式スライドユニットによれば、前記固定側ブロック及び移動側ブロックにはボールを無限循環させるトラック溝が形成されており、これら一対のブロックは各々がボールを無限循環させながら中間支持レールの全長にわたって移動することが可能なので、中間支持レールの長尺化を抑えつつも、固定側ブロックに対する移動側ブロックのストローク量を大きく設定することが可能である。
また、固定側ブロック又は移動側ブロックにおけるボールの無限循環路は、これらブロックの凹部の内壁に形成されたトラック溝によって構成されており、かかるトラック溝は中間支持レールに向けて開放されていることから、前述した第1の二段式スライドユニットと同様に、固定側ブロック又は移動側ブロックはボールの無限循環路を具備しているにもかかわらず極めて簡易な構成であり、かかる無限循環路を構成するための他の部品を必要としない。すなわち、手間のかかる組み立てや部品加工を必要とせず、容易に且つ低コストで固定側ブロック又は移動側ブロックを製造することができ、ロングストロークのスライドユニットを極めて低コストで生産することが可能となる。
更に、固定側ブロック又は移動側ブロックはボールの無限循環路を備えているものの、トラック溝は中間支持レールに向けて開放されているので、固定側ブロック又は移動側ブロックの肉厚は剛性確保に必要な最低限でよく、これによって固定側ブロック及び移動側ブロックの小型化を図ることができる。すなわち、ボールの無限循環路を備えてロングストローク化を達成可能でありながら、軽量化及び小型化を促進することができ、各種用途への使用を期待し得るものである。
本発明を適用した二段式スライドユニットの第1の実施形態を示す側面図である。 図1のII−II線断面図である。 固定側レールを示す正面断面図である。 中間支持部材を示す正面断面図である。 図4のV−V線断面図である。 図4のVI−VI線断面図である。 中間支持部材のトラック溝を平面上に展開した様子を示す図である。 本発明を適用した二段式スライドユニットの第2の実施形態を示す正面断面図である。 本発明を適用した二段式スライドユニットの第3の実施形態を示す側面図である。 第3の実施形態に係る二段式スライドユニットの正面断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の二段スライドユニットを詳細に説明する。
図1及び図2は本発明を適用した二段式スライドユニットの第1の実施形態を示すものである。この二段式スライドユニットは、断面略矩形状に形成された長尺な固定側レール1及び移動側レール2と、断面略H字状に形成されると共に多数のボール4を介して前記固定側レール1及び移動側レール2が組付けられた中間支持部材3とから構成されており、前記中間支持部3に対して固定側レール1及び移動側レール2が夫々独立して自在に往復運動するように構成されている。尚、図1において、前記固定側レール1及び移動側レール2はその一部が省略して描かれている。
図3は前記固定側レール1の長手方向に直交する断面を示すものである。前記固定側レール1の両側面には長手方向に沿ってボール4の転走溝10が各1条ずつ形成されている。これらの転走溝10は固定側レール1の上面から僅かに離れた位置、具体的には固定側レール1の上面11からボール4の半径にも満たない距離で離れた位置に形成されている。前記転走溝10はボール4が転走する2つの凹曲面10a,10bから構成されており、その断面は所謂ゴシックアーチ状をなしている。従って、ボール4は前記凹曲面10a,10bに対して2点で接触し、その接触方向は固定側レール1の底面に対して45度の角度を夫々有している。また、固定側レール1には長手方向に所定の間隔をおいて複数のボルト取付孔12が貫通形成されており、かかるボルト取付孔12を利用して固定側レール1を家具本体等の固定部に取り付けることができるようになっている。
尚、移動側レール2も前記固定側レール1と全く同一の構造を有しており、その両側面にはボール4の転走溝20が形成されている。また、移動側レール2には長手方向に所定の間隔をおいて複数のボルト取付孔22が貫通形成されている。
一方、図4に示すように、前記中間支持部材3は横ウェブ30及びこの横ウェブ30から上方に向けて立設された一対のフランジ部31、下方に向けて立設された一対のフランジ部32を有して断面略H字状に形成されており、これら一対のフランジ部31の間に第1の凹部33を、一対のフランジ部32の間に第2の凹部34を有している。そして、図2に示すように、この中間支持部材3の第1の凹部33には前記固定側レール1がその上部を遊嵌させる一方、第2の凹部34には前記移動側レール2がその上部を遊嵌させ、これら三者が多数のボール4を介して移動自在に組付けられている。すなちわ、図2に示すように、固定側レール1の両側面は中間支持部材3のフランジ部31の内側面と互いに対向する一方、移動側レール2の両側面は中間支持部材3のフランジ部32の内側面と互いに対向している。前記凹部33,34は同一方向に沿って形成されていることから、これら凹部33,34に遊嵌した固定側レール1及び移動側レール2は互いに平行に保たれている。
この中間支持部材3の各凹部の内壁には前記ボール4が無限循環する複数のトラック溝40が形成されている。これらのトラック溝40は固定側レール1の転走溝10、移動側レール2の転走溝20と対向する位置に夫々形成されており、各凹部33,34を挟んで一対のトラック溝40が対向配置されている。また、各凹部33,34には任意の間隔をおいて二対のトラック溝40が形成されており、各凹部33,34には計4つのトラック溝40が形成されている。更に、第1の凹部33に形成されたトラック溝40と第2の凹部34に形成されたトラック溝40とは、互いに干渉を防止するため、各凹部33,34の長手方向にオフセットされている。すなわち、中間支持部材3の長手方向に垂直な断面に関して、第1の凹部33に形成されたトラック溝40と第2の凹部34に形成されたトラック溝40は重なりあっておらず、図2及び図4に示すように、かかる断面では一方の凹部33の内壁にのみトラック溝40が形成されている。これにより、中間支持部材の横ウェブ30を薄く形成することが可能となっている。
前記中間支持部材3の第1の凹部33に形成されたトラック溝40は、固定側レール1の転走溝10と対向して前記フランジ部31の内側面に形成された負荷直線41と、この負荷直線溝41と平行に形成されると共に固定側レール1の上面11と対向して前記横ウェブ30に形成された無負荷直線溝42と、これら負荷直線溝41と無負荷直線溝42との間でボール4を往来させるボール偏向溝43とから構成されている。このトラック溝40はその全域において固定側レール1に向けて開放されており、トラック溝40に配列されたボール4は固定側レール1と面した状態で該トラック溝40内を循環する。すなわち、トラック溝40に配列されたボール4は常に中間支持部材3と固定側レール1との隙間に位置している。
図5及び図6は図4に示した移動ブロックのV−V線断面図及びVI−VI線断面図であるが、前記トラック溝40は中間支持部材3の第1の凹部33の隅角部を挟み、横ウェブ30とフランジ部31に跨がるようにして形成されているため、図5及び図6ではトラック溝40の全体の形状は把握し難くなっている。図7は前記トラック溝40を平面上に展開した様子を示すものである。
前記トラック溝40の一部を構成する負荷直線溝41は、その断面が固定側レール1の転走溝10と同様にゴシックアーチ状に形成されており、ボール4は負荷直線溝41に対して2点で接触している。従って、ボール4と負荷直線溝41との接触方向はフランジ部31の内側面の法線方向(図4の紙面左右方向)に対して上下に45度ずつ傾斜している。ボール4は固定側レール1の転走溝10と中間支持部材3の負荷直線溝41との間で荷重を負荷しながら転動し、中間支持部材3はその移動方向以外に作用するあらゆる荷重を負荷しながら固定側レール1に沿って往復動することが可能となっている。
一方、前記トラック溝40の一部を構成する無負荷直線溝42はボール4の直径よりも僅かに大きな通路として形成されており、固定側レール1の上面11に向けた開口幅はボール4の直径よりも僅かに狭く設定されている。従って、ボール4は無負荷状態、すなわち自由に回転し得る状態のまま無負荷直線溝42内に収容されている。また、ボール4は無負荷直線溝42に包持された状態となるが、これはボール4と固定側レール1との接触を避けるように意図されたものではなく、無負荷直線溝42の開口幅に応じボール4が固定側レール1と接触しながら無負荷直線溝42の内部を転動しても良い。
また、前記ボール偏向溝43は負荷直線溝41と無負荷直線溝42とを連結する略U字状の軌道を有しており、荷重を負荷しながら負荷直線溝41を転走してきたボール4を荷重から解放すると共に、かかるボール4の転走方向を徐々に変化させ、180度方向転換させて前記無負荷直線溝42に送り込むように構成されている。このボール偏向溝43は負荷直線溝41との連結部位においてもっとも浅く、無負荷直線溝42との連結部位においてもっとも深くなるように形成されている。ボール偏向溝43が徐々に深くなることにより、負荷直線溝41を転走して生きたボール4がボール偏向溝43に進入すると、かかるボール4は荷重から解放され、無負荷状態となってボール偏向溝43内を無負荷直線溝42へ向けて進行し、そのままの状態で無負荷直線溝42に進入するようになっている。
中間支持部材3を固定側レール1に沿って移動させると、固定側レール1のボール転走溝10と中間支持部材3の負荷直線溝41との間に挟まれているボール4は、固定側レール1に対する中間支持部材3の移動速度Vの半分の速度0.5Vで負荷直線溝41内を移動する。負荷直線溝41内を転走するボール4はボール偏向溝43に到達すると、前述の如くボール偏向溝43の深さが徐々に深くなることから、次第に荷重から解放される。荷重から解放されたボール4は後続のボール4に押されるようにしてそのまま固定側レール1の転走溝10内を進行するが、ボール偏向溝43は転走溝10におけるボール4の転走を遮り、ボール4の進行方向を強制的に変化させるので、ボール4はボール偏向溝43によって転走溝10の凹曲面10aへ寄せられ、この凹曲面10aを這い上がるようにして固定側レール1の側面にまで持ち上がる。これにより、ボール4は固定側レール1の転走溝10から完全に離脱し、中間支持部材3のボール偏向溝43に完全に収容される。
図7に示すように、平面上に展開したボール偏向溝43は略U字状の軌道を有していることから、かかるボール偏向43内に収容されたボール4はその転走方向を逆転させ、固定側レール1の上面と対向する中間支持部材3の無負荷直線溝42内に進入する。また、無負荷直線溝42内を進行したボール4は反対側のボール偏向溝43に進入し、再び転走方向を逆転させた後、固定側レール1の転走溝10と中間支持部材3の負荷直線溝41との間に進入する。この際、ボール4は転走溝10の凹曲面10aを側方から這い降りるようにして固定側レール1と中間支持部材3との間に進入し、ボール偏向溝43が徐々に浅くなるにつれ、無負荷状態から荷重の負荷状態へと移行する。
ボール4はこのようにして中間支持部材3のトラック溝40内を循環し、これに伴って中間支持部材3が固定側レール1に沿って間断なく連続的に移動することが可能となっている。
尚、ここまでは中間支持部材3の第1の凹部33において固定側レール1と対向するトラック溝40について説明してきたが、第2の凹部34において移動側レール2と対向するトラック溝40についてもその構成は全く同一である。従って、第2の凹部34に形成されたトラック溝40の内部をボール4が循環することにより、移動側レール2が中間支持部材3に対して間断なく連続的に移動することが可能となっている。
次に、前記中間支持部材3の製造方法について説明する。
この中間支持部材3の製作は、先ずは棒状鋼材に引き抜き加工を施して断面略H字状の形状を与えた後、ボールエンドミルを用いた切削加工によってトラック溝40を形成して行われる。また、トラック溝40の切削加工に先立って、断面略H字状に形成された棒状鋼材には焼入れ処理を施しておく。尚、棒状鋼材を断面略H字状に形成する方法としては、中間支持部材3の材質に応じて適宜選択することができ、例えば鍛造加工を用いることも可能である。
前記トラック溝40をボールエンドミルにより切削加工するにあたっては、前記負荷直線溝41、ボール偏向溝43及び無負荷直線溝42を連続して一工程で切削加工することができる。例えば、複合旋盤のワーク主軸にチャネル状に形成した中間支持部材3を固定する一方、ミル主軸にボールエンドミルを固定し、これらワーク主軸とミル主軸の連動によってトラック溝40を一工程で形成することが可能となる。負荷直線溝41及び無負荷直線溝42を形成する際にはミル主軸を中間支持部材3の長手方向に移動させ、ボール偏向溝43を形成する際にはミル主軸の移動に合わせてワーク主軸を所定角度だけ回転させながら切削加工を行う。また、トラック溝の形成は複合旋盤に限らず、マシニングセンタによっても加工することが可能である。
そして、このようにして中間支持部材3を製作した後、かかる中間支持部材3に形成されたトラック溝40に対してボール4を配列し、これらボール4に対して固定側レール1及び移動側レール2を組み付けることで、本発明の二段式スライドユニットが完成する。このようにして完成した二段式スライドユニットは、固定側レール1を家具本体などに固定部に対して取付ける一方、移動側レール2を引き出し等の可動部に対して取り付けて使用される。
このとき、中間支持部材3はトラック溝40内のボール4が固定側レール1から抜け落ちない範囲で該固定側レール1に沿って自在に移動可能であり、また、移動側レール2はトラック溝40内のボール4が該移動側レール2から抜け落ちない範囲で前記中間支持部材3に沿って自在に移動可能である。従って、固定側レール1及び移動側レール2の長さを一杯に利用することができ、これらレール1,2の長さが短い場合であっても、固定側レール1に対する移動側レール2のストローク量を十分に大きく設定することができるものである。
また、中間支持部材3はボール4の無限循環路を備えてはいるが、第1及び第2の凹部33,34の内壁にトラック溝40を具備しているだけであり、ボール4を無限循環させるための複雑な部品を何ら必要とせず、その構成は極めて単純である。従って、中間支持部材3はその生産組み立てに何ら手間がかからず、簡易に且つ低コストで生産することができるものである。
尚、この第1の実施形態において、固定側レール1の転走溝10、移動側レール2の転走溝20及び中間支持部材3の負荷直線溝41はその断面がゴシックアーチ状に形成されているが、これらの断面はボール4の球面よりも大きな曲率の単一曲面から形成されたサーキュラアーク状であっても差し支えない。例えば、この二段式スライドユニットを単独で用いる場合には、移動側レール2を固定する可動部のガタつきを抑えるという観点から、ゴシックアーチ状の断面を採用するのが好ましい。一方、家具本体に対する引き出しの支承の如く、本発明の二段式スライドユニットを一対準備し、これらを可動部の両側に配置する場合には、可動部の両側に配置された二段式スライドユニットの平行度誤差を吸収して該可動部の動きを円滑にするという観点から、サーキュラアーク状の断面を採用するのが好ましい。
図8は、本発明の二段式スライドユニットの第2の実施形態を示すものである。
この第2の実施形態のスライドユニットも、固定側レール1と、移動側レール2と、多数のボール4を介してこれら固定側レール1及び移動側レール2に組付けられた中間支持部材5とから構成されている。但し、第1の実施形態においては第1の凹部33と第2の凹部34が相反する方向から重なって形成され、中間支持部材3が断面略H字状に形成されていたが、この第2の実施形態では中間支持部材5が断面略S字状に形成されており、この点のみが第1の実施形態と相違する。
中間支持部材5は第1の凹部50と第2の凹部51を備え、第1の凹部50には固定側レール1が多数のボール4を介して組付けられる一方、第2の凹部51には移動側レール2が多数のボール4を介して組付けられている。これら凹部50,51は中間支持部材5の相反する面に対して互いに重なることなくオフセットの関係で形成されており、それにより中間支持部材5は断面略S字状に形成されている。また、第1及び第2の凹部50,51にはボール4を無限循環させるトラック溝40が形成されており、このトラック溝40の構成は前述した第1の実施形態と同一である。
この第2の実施形態では、中間支持部材5を第1の実施形態の中間支持部材3比較して薄く形成することが可能であり、その分だけ家具本体と引き出しの隙間に配置し易い構成となっている。
尚、本発明における中間支持部材の形状は、使用用途などに応じて適宜設計変更して差し支えなく、第1及び第2の実施形態で示した形状以外にも種々の形状が考えられる。
図9及び図10は、本発明の二段式スライドユニットの第3の実施形態を示すものである。
この第3の実施形態のスライドユニットは、中間支持レール6と、多数のボール4を介してこれら前記中間支持レール6に組付けられた固定側ブロック7及び移動側ブロック8とから構成されている。前記固定側ブロック7に対して中間支持レール6は移動自在に支承されており、更にこの中間支持レール6に対して移動側ブロック8が移動自在に支承されており、前記固定側ブロック7を固定部に対して固定する一方、前記移動側ブロック8を可動部に対して固定することで、可動部を固定部から略完全に引き出すことができるようになっている。
前記中間支持レール6は断面略矩形状に形成されると共に、その両側面にはボール4の転走溝60が2条ずつ形成されており、前述の第1の実施形態の固定側レール1と移動側レール2とを底面同士で接合したものと近似する構造を有している。但し、ボルト取付孔12,22は形成されていない。
一方、前記固定側ブロック7は前記中間支持レール6が多数のボール4を介して組付けられる凹部70を備えると共に、かかる固定側ブロック7を家具本体等の固定部に対して取り付けるためのボルト取付孔71を有している。前記凹部70の内壁には前記ボール4が無限循環する複数のトラック溝40が形成されている。これらのトラック溝40は中間支持レール6の転走溝60と対向する位置に夫々形成されており、凹部70を挟んで一対のトラック溝40が対向配置されている。また、凹部70には任意の間隔をおいて二対のトラック溝40が形成されており、凹部70には計4つのトラック溝40が形成されている。各トラック溝40の構成は前述した第1の実施形態と同一である。
尚、移動側ブロック8も前記固定側ブロック7と全く同一の構造を有しており、前記中間支持レール6が多数のボール4を介して組付けられる凹部80を備えると共に、かかる移動側ブロック8を引き出し等の可動部に対して取り付けるためのボルト取付孔81を有している。また、凹部80の内壁には前記ボール4が無限循環する4つのトラック溝40が形成されている。
この第3の実施形態の二段式スライドユニットにおいても、中間支持レール6はトラック溝40内のボール4が固定側ブロック7から抜け落ちない範囲で該固定側ブロック7に沿って自在に移動可能であり、また、移動側ブロック8はトラック溝40内のボール4が該移動側ブロック8から抜け落ちない範囲で前記中間支持レール6に沿って自在に移動可能である。従って、中間支持レール6の長さを一杯に利用することができ、固定側ブロック7に対する移動側ブロック8のストローク量を十分に大きく設定することができるものである。
また、固定側ブロック7及び移動側ブロック8はボール4の無限循環路を備えてはいるが、夫々の凹部70,80の内壁にトラック溝40を具備しているだけであり、第1の実施形態と同様に、ボール4を無限循環させるための複雑な部品を何ら必要とせず、その構成は極めて単純である。従って、固定側ブロック7及び移動側ブロック8はその生産組み立てに何ら手間がかからず、簡易に且つ低コストで生産することができるものである。

Claims (5)

  1. 固定側レール(1)と、多数のボール(4)を介して前記固定側レール(1)に対して移動自在に組付けられた中間支持部材(3)と、多数のボール(4)を介して前記中間支持部材(3)に対して移動自在に組付けられた移動側レール(2)とから構成される二段式スライドユニットにおいて、
    前記固定側レール(1)及び移動側レール(2)は断面略矩形状に形成されると共に両側面には長手方向に沿ってボール転走溝(10,20)が形成される一方、
    前記中間支持部材(3)には前記固定側レール(1)が遊嵌する第1の凹部(33)及び前記移動側レール(2)が遊嵌する第2の凹部(34)が同一方向に沿って形成されると共に、各凹部の内壁には前記固定側レール(1)又は移動側レール(2)のボール転走溝(10,20)を転動するボール(4)を無限循環させるトラック溝(40)が形成され、かかるトラック溝(40)は固定側レール(1)又は移動側レール(2)に向けて開放されていることを特徴とする二段式スライドユニット。
  2. 前記中間支持部材(3)の第1及び第2の凹部(33,34)には長手方向に任意の間隔をおいて複数のトラック溝(40)が形成されていることを特徴とする請求項1記載の二段式スライドユニット。
  3. 第1の凹部(33)に形成されたトラック溝(40)と第2の凹部(34)に形成されたトラック溝(40)は、各凹部の長手方向に関してオフセットされていることを特徴とする請求項2記載の二段式スライドユニット。
  4. 中間支持レール(6)と、多数のボール(4)を介して前記中間支持レール(6)に対して移動自在に組付けられた固定側ブロック(7)と、この固定側ブロック(7)と干渉することなく多数のボール(4)を介して前記中間支持レール(6)に対して移動自在に組付けられた移動側ブロック(8)とから構成される二段式スライドユニットにおいて、
    前記中間支持レール(6)は断面略矩形状に形成されると共に両側面には長手方向に沿ってボール転走溝(60)が形成される一方、
    前記固定側ブロック(7)及び移動側ブロック(8)には前記中間支持レール(6)が遊嵌する凹部(70,80)が夫々形成されると共に、各凹部の内壁には前記中間支持レール(6)のボール転走溝(60)を転動するボール(4)を無限循環させるトラック溝(40)が形成され、かかるトラック溝(40)は中間支持レール(6)に向けて開放されていることを特徴とする二段式スライドユニット。
  5. 前記固定側ブロック(7)及び移動側ブロック(8)の各凹部(70,80)には長手方向に任意の間隔をおいて複数のトラック溝(40)が形成されていることを特徴とする請求項4記載の二段式スライドユニット。
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