JP5108741B2 - 運動案内装置 - Google Patents

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Description

本発明は、テーブル等の移動体が直線運動又は曲線運動するのを案内するリニアガイド、ボールスプライン等の運動案内装置に関する。
運動案内装置の一種としてのリニアガイドは、軌道レールと、軌道レールに沿って移動可能に組み付けられる移動ブロックと、を備える(特許文献1参照)。軌道レールに対する移動ブロックの直線運動を円滑にするために、軌道レールと移動ブロックとの間には転がり運動可能に多数のボールが介在される。移動ブロックは、移動ブロック本体と、移動ブロック本体の移動方向の両端部に設けられる一対のエンドプレートと、を有する。軌道レールには、長手方向に伸びるボール転走溝が形成される。移動ブロック本体には、軌道レールのボール転走溝に対向する負荷ボール転走溝、及び負荷ボール転走溝と平行なボール戻し路が形成される。エンドプレートには、負荷ボール転走溝の一端とボール戻し路の一端とを接続する円弧状の方向転換路の外周側が形成される。方向転換路の内周側は移動ブロック本体に設けられる。軌道レールのボール転走溝と移動ブロック本体の負荷ボール転走溝との間の負荷ボール転走路、ボール戻し路、及び一対の方向転換路によってサーキット状のボール循環路が構成される。このボール循環路に多数のボールが配列・収容される。
エンドプレートに設けられた方向転換路の外周側には、負荷ボール転走路を移動するボールを方向転換路に導く導入部が形成される。この導入部はボールの進行方向に向かって徐々に幅が狭くなる舟底形状に形成され、ボールは導入部を進行するにしたがって徐々に負荷ボール転走路からすくい上げられる。
上記導入部は、直線状の軌道を移動するボールを円弧状の軌道に移行させることから、ボールに向心力を与え、自体はその反力を受ける。逆に、方向転換路を移動するボールを負荷ボール転走路に導入する際にも、ボールによって導入部には力が作用する。因みに、特許文献1は、従前は上記導入部のエッジ(舟底形状の縁)にてボールを導入していたところ、該エッジをボールに当接させずにエッジよりも内側の肉厚部をボールに当接させる構成を開示する。この構成によれば、導入部のボールとの接触部の強度が向上し、移動ブロックを高速で作動させることができる。
WO2006/022321号のパンフレット
ところで、運動案内装置の循環構造にはさまざまな態様が存在する。例えば、軌道レールの長手方向からみてターン方向(ボールをボール転走溝から方向転換路に導く方向)が水平方向(軌道レールの取付面である底面と平行な方向)から傾けられる場合がある。このような場合、エンドプレートの取付けスペースがターン方向を挟んだ上下で異なるので、ターン方向を挟んだ導入部の上下の厚みが異なり、導入部に厚肉部と薄肉部とが生ずる。機械的強度が比較的小さな該薄肉部の存在が運動案内装置の高速作動可能化を阻む要因の一つとなっている。
そこで本発明は、ターン方向を挟んで導入部に厚肉部と薄肉部を有しながらも、高速作動が可能な運動案内装置を提供することを目的とする。
以下、本発明について説明する。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、長手方向に伸びるボール転走部を有する軌道部材と、前記軌道部材の前記ボール転走部に対向する負荷ボール転走部及びこの負荷ボール転走部に略平行なボール戻し路を有する移動部材本体と、前記移動部材本体の移動方向の端部に設けられ、前記移動部材本体の前記負荷ボール転走部と前記ボール戻し路を接続する方向転換路の外形側を形成する蓋部材と、前記軌道部材の前記ボール転走部と前記移動部材本体の負荷ボール転走部との間の負荷ボール転走路、前記ボール戻し路及び前記方向転換路を含む転動体循環路に配列される複数のボールと、を備える運動案内装置において、前記蓋部材は、前記軌道部材のボール転走部を転がるボールを前記方向転換路に導く導入部を有し、前記導入部は前記ボールに接触する厚肉部及び薄肉部を含み、前記ボールが進行する方向と直交する断面において、前記厚肉部が前記ボールを囲む範囲は前記薄肉部が前記ボールを囲む範囲よりも大きく、そして、前記ボールと前記厚肉部との接触点と前記ボールの中心とを結んだ第一の接触角線と、前記ボールが前記負荷ボール転走路から前記方向転換路に導かれるターン方向とがなす角度は、前記ボールと前記薄肉部との接触点と前記ボールの中心とを結んだ第二の接触角線と、前記ターン方向とがなす角度よりも小さい運動案内装置である。
また本発明の他の態様は、長手方向に伸びるボール転走部を有する軌道部材と、前記軌道部材の前記ボール転走部に対向する負荷ボール転走部及びこの負荷ボール転走部に略平行なボール戻し路を有する移動部材本体と、前記移動部材本体の移動方向の端部に設けられ、前記移動部材本体の前記負荷ボール転走部と前記ボール戻し路を接続する方向転換路の外形側を形成する蓋部材と、前記軌道部材の前記ボール転走部と前記移動部材本体の負荷ボール転走部との間の負荷ボール転走路、前記ボール戻し路及び前記方向転換路を含む転動体循環路に配列される複数のボールと、を備える運動案内装置において、前記蓋部材は、前記軌道部材のボール転走部を転がるボールを前記方向転換路に導く導入部を有し、前記導入部は前記ボールに接触する厚肉部及び薄肉部を含み、前記ボールが進行する方向と直交する断面において、前記厚肉部が前記ボールを囲む範囲は前記薄肉部が前記ボールを囲む範囲よりも大きく、前記厚肉部は前記ボールに接触し、前記ボールの半径よりも大きな曲率半径の曲面を有し、前記薄肉部は前記ボールに接触する平面を有する運動案内装置である。
本発明の一態様によれば、厚肉部の第一の接触角線とターン方向とのなす角度が薄肉部の第二の接触角線とターン方向のなす角度よりも小さいので、向心力又は遠心力によってボールから導入部に作用する力は主に大きな機械的強度を有する厚肉部に作用し、薄肉部に作用しにくくなる。導入部の薄肉部に作用する力を減少させることができるので、高速作動化、つまり上記軌道部材と移動部材(上記移動部材本体及び蓋部材結合体)との相対運動の高速化が可能となる。しかも裏を返せば、薄肉部の第二の接触角線とターン方向のなす角度が厚肉部と第一の接触角線とターン方向のなす角度よりも大きいので、薄肉部とボールとの接触点を薄肉部のエッジから離し、接触点の厚さを確保することができる。このため、より高速な作動が可能となる。厚肉部の第一接触角線とターン方向とのなす角度は小さくなるものの、厚肉部がボールを囲む範囲は広いので、厚肉部においてボールとの接触点の厚さを確保することも可能になる。
本発明の他の態様によれば、薄肉部の、ボールに接触する部分を平面に形成することで、当該部分を凹んだ円弧面に形成する場合に比べ、薄肉部とボールとの接触点をエッジよりも内側に配置することができ、接触点の厚さを確保し易くなる。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態に係る運動案内装置を説明する。図1は、運動案内装置の斜視図を示す。この運動案内装置は、直線状に延びる軌道部材としての軌道レール11と、この軌道レール11に沿って移動可能に組み付けられる移動部材としての移動ブロック12と、を備える。軌道レール11と移動ブロック12との間には、転がり運動可能に多数のボールが介在される。
軌道レール11は略断面四角形状の長尺体である。軌道レール11の左右の両側面には長手方向に伸びる突条11bが設けられる。突条11bの上下にはボール転走部としてのボール転走溝11aが1条ずつ形成される。軌道レール11全体としては4条のボール転走溝11aが形成される。ボール転走溝11aの断面形状は単一の円弧からなるサーキュラーアーク溝形状に形成される。軌道レール11には長手方向に所定の間隔をおいてボルト通し孔13が複数開けられる。これらの通し孔13に挿入した固定ボルトを用いて、軌道レール11をベッド、コラム等の固定部に固定する。
移動ブロック12は、移動部材本体としてのブロック組立体14と、このブロック組立体14の両端に装着される一対の蓋部材としてのエンドプレート16とから構成されている。エンドプレート16は、エンドプレート本体20と、これに固定されるシール保持プレート21とから構成される。エンドプレート本体20とシール保持プレート21とを組み合わせることによって、エンドプレート16の内部に潤滑剤の貯蔵室が形成される。シール保持プレート21の内周縁にはシール部材22が装着される。かかるシール部材22がエンドプレート16と軌道レール11との隙間を密封し、軌道レール11に付着した塵芥などが移動ブロック12の内部に侵入するのを防止する。
ブロック組立体14は、軌道レール11の上面に対向する水平部14aと、軌道レール11の側面に対向する一対の袖部14bを有して略鞍形状に形成される。ブロック組立体14の水平部14aにはテーブル等の移動体をボルトで固定するためのねじ穴19が加工される。エンドプレート16はブロック組立体14の正面形状と略同一の形状に形成される。
袖部14bの内側には軌道レール11のボール転走溝11aに対向する負荷ボール転走部としての負荷ボール転走溝12aが形成される(図2参照)。負荷ボール転走溝12aもボール転走溝11aと同様に単一の円弧からなるサーキュラーアーク溝形状に形成される。軌道レール11のボール転走溝11aとブロック組立体14の負荷ボール転走溝12aとの間に、ボールが負荷を受けながら転がり運動する負荷ボール転走路が形成される。袖部14bには負荷ボール転走溝12aから所定間隔を開けて負荷ボール転走路と平行なボール戻し路23が設けられる。ボールは荷重から開放された状態でこのボール戻し路23内を戻る。ブロック組立体14には、負荷ボール転走溝12aとボール戻し路23とを接続し、U字状の方向転換路の内周側を構成するRピース部18が設けられる。一方、ブロック組立体14に取り付けられるエンドプレート16に、方向転換路42の外周側が形成される(図5参照)。
負荷ボール転走路、ボール戻し路、方向転換路によってサーキット状のボール循環路が構成される。ボール循環路には、多数のボールが配列される。ボール同士の接触を防止するために、ボール間にはスペーサが介在される。
図2は、ブロック組立体14の構成を示す分解斜視図である。このブロック組立体14は、負荷ボール転走溝12aが形成された金属製のブロック本体24と、このブロック本体24に装着されてブロック組立体14の袖部14bの一部をなす一対のブロック構成部材25と、ブロック本体24に穿設された取付け孔24aに挿入されてボール戻し路をなす4本のパイプ部材26とから構成される。ブロック構成部材25及びパイプ部材26はいずれも合成樹脂製である。
ブロック構成部材25はブロック組立体14の各袖部14bに対応して設けられ、ブロック本体24の両端面に対応した一対のインナープレート30と、これらインナープレート30を互いに連結する3本の保持枠31,32,33とから構成されている。
各インナープレート30はブロック本体24の端面の一部を覆う平板状に形成されると共に、パイプ部材26の端部に対応した位置にパイプ保持孔34が設けられている。このパイプ保持孔34はボール戻し路23に対する入口又は出口となる。また、インナープレート30にはパイプ保持孔34に隣接して前述のRピース部18が設けられる。Rピース部18の表面に設けられた軌道溝がブロック本体24の負荷ボール転走溝12aとパイプ保持孔34を連結する。
第一の保持枠31は袖部14bに形成された2条の負荷ボール転走溝12aのうち、上側の負荷ボール転走溝12aの上端縁に沿って設けられる。第二の保持枠32は2条の負荷ボール転走溝12aの中間に位置するように設けられている。また、第三の保持枠33は袖部14bの下端に位置し、下側の負荷ボール転走溝12aの下端に沿って設けられる。これら第一ないし第三の保持枠31,32,33は軌道レール11から移動ブロック12を取り外したとき、移動ブロック12からボールが脱落するのを防止する。
パイプ部材26は長手方向に垂直な断面が略半円状に形成された第一パイプ半体26a及び第二パイプ半体26bを組み合わせて構成される。第一パイプ半体26aと第二パイプ半体26bとを組み合わせると、ボールの直径よりも僅かに大きな内径のボール戻し路23が完成する。
パイプ部材26をブロック本体24の取付け孔24aに挿入した後、3本の保持枠31,32,33で結合された一対のインナープレート30でブロック本体24を挟むようにブロック構成部材25をブロック組立体14の袖部14bに装着する。このとき、3本の保持枠31,32,33はブロック本体24に形成された2条の負荷ボール転走溝12aを囲む。
図3に示すように、軌道レール11のボール転走溝11aとブロック組立体14の負荷ボール転走溝12aとの間の負荷ボール転走路41、ボール戻し路23、方向転換路42によってサーキット状のボール循環路が構成される。ボール循環路には、多数のボール43(図4参照)が配列される。多数のボール43は負荷ボール転走路41を転がり運動した後、エンドプレート16の導入部44によって方向転換路42内に導かれる。負荷ボール転走路41を移動するボール43を方向転換路42に導入する際、導入部44は直線状の軌道を移動するボール43を円弧等の曲線状の軌道に移行させる。このため、導入部44は多数のボール43に向心力を与える。方向転換路42を通過したボール43はボール戻し路に移行する。ボール戻し路23を通過したボール43は反対側の方向転換路42を経由した後、導入部44によって再び負荷ボール転走路41に導入される。方向転換路42において、ボール43には遠心力が与えられる。このため、導入部44にはボール43からの遠心力が作用する。
図4は、軌道レール11の長手方向からみた運動案内装置を示す。負荷ボール転走路41を移動したボール43は導入部44によってターン方向に向かって方向転換路42に導かれる。ターン方向とは、軌道レール11の長手方向からみて、ボール43が負荷ボール転走路41から方向転換路42に導かれる方向である。この実施形態では、負荷ボール転走路41の中心とボール戻し路23の中心とを結んだ方向である。上側のボール循環路のターン方向(2)は水平方向(1)に対して上側に向かって角度θ傾けられ、下側のボール循環路のターン方向(2)は水平方向(1)に対して下側に向かって角度θ傾けられる。なお、軌道レール11の長手方向からみて、方向転換路42が曲線状に曲がっている場合、方向転換路42の接線方向がターン方向になる。
図5はエンドプレート16の正面図を示す。エンドプレート16には方向転換路42の外周側が形成される。方向転換路42の外周側もターン方向に合わせて水平方向から角度θ傾けられる。
図6はエンドプレートの導入部44の詳細図を示す。図中(b)の矢視図に示すように、導入部44は断面が2つの円弧により構成されるゴシックアーチ溝形状に形成される。導入部44は、導入部44を進行するボール43を徐々にボール転走溝11aからすくい上げる。図中(a)の断面図に示すように、導入部44はボール43を挟んで厚肉部46及び薄肉部47を有する。厚肉部46がボール43を囲む範囲αは、薄肉部47がボール43を囲む範囲βよりも大きい。ボール43は導入部44の厚肉部46及び薄肉部47に接触しながら方向転換路42に導かれる。ここで、ボール43と厚肉部46との接触点P1とボール43の中心Cとを結んだ第一の接触角線L1と、ターン方向(2)とがなす角度θ1は、ボール43と薄肉部47との接触点P2とボール43の中心Cとを結んだ第二の接触角線L2と、ターン方向(2)とがなす角度θ2よりも小さい。図7に示すように、θ1はθ3〜90度の範囲に例えば60度に設定され、θ2はθ4〜90度の範囲に例えば90度に設定される。ここで、θ3は、ボール43の中心Cと厚肉部46のエッジ46bとを結んだ線L3とターン方向(2)とがなす角度であり、θ4は、ボール43の中心Cと薄肉部47のエッジ47bとを結んだ線L4とターン方向(2)とがなす角度である。ボール43を支えるので、これらの角度θ1,θ2を合算した角度は180度よりも小さい。厚肉部46の、ボール43に接触する面46aは、ボール43の曲率半径よりも大きい曲率半径の曲面(円筒の一部をなす曲面)に形成される。薄肉部47の、ボール43に接触する面47aは平面に形成される。ボール43と厚肉部46との接触点P1、及びボール43と薄肉部47との接触点P2は、厚肉部46及び薄肉部47のエッジよりも内側に配置される。
なお、図5に示されるエンドプレート16の方向転換路42の外周側は、その全長にわたって薄肉部47の平面47aに連続する平面、及び厚肉部46の曲面46aに連続する曲面を有してもよいし、ボール戻し路23に向かって徐々にボール戻し路23と同一の曲率の円弧形状に変化してもよい。
図8は、導入部44のエッジ46b,47bにボール43が接触する導入部44の比較例(図中(a))と、本実施形態の導入部44(図中(b))とを示す。図中(a)に示すように、導入部44にはボール43の遠心力又は向心力によって力Fが作用する。このため、導入部44のエッジ46b,47bにボール43が当接すると、エッジ46b,47bを折り取ろうとする方向の力が働く。
これに対して、本実施形態の導入部44においては、図中(b)に示すように、導入部44が厚肉部46及び薄肉部47を有し、厚肉部46の第一の接触角線L1とターン方向(2)とのなす角度は、薄肉部47の第二の接触角線L2とターン方向(2)とのなす角度よりも小さい。このため、ボール43の遠心力又は向心力によって導入部44に作用する力Fは、主に厚肉部46に作用する。これを詳述するに、厚肉部46のボール43との接触点P1には、ボール43から導入部44に作用する力Fと釣り合う反対方向の力N1が作用する。第一の接触角線L1の方向には、力N1を分力にした力Nが働く。この力Nは上記分力N1と接触点P1から薄肉部47に向かう分力N2とに分けられる。一方、薄肉部47とボール43との接触点P2には、第二の接触角線L2の方向に分力N2に釣り合う力N3が働く。この力N3は薄肉部47の平面47aに対して垂直方向の力であるから、薄肉部47にはエッジ47bを折り取ろうとする力ではない。このため、薄肉部47が破損するのを防止することができる。厚肉部46に働く分力N2と薄肉部47に働く力N3によってボール43が一定の位置に拘束される。
図9はエンドプレート16の導入部44の他の例を示す。上記実施形態においては、導入部の薄肉部47が平面47aに形成されるのに対し、この例の導入部51においては、ボール43の進行方向と直交する断面において、薄肉部52及び厚肉部53のボール43に接触する面52a,53aがいずれも単一の円弧形状に形成される。ボール43と平面とを接触させる場合は、ボール43と断面円弧形状の曲面とを接触させる場合に比べて、接触面積を確保することが困難になる。面圧を低減するためには、ボール43と断面円弧形状の曲面を接触させるのが望ましい。しかし、薄肉部52の第二の接触角線L2とターン方向(2)とのなす角度を90度に設定すると、アンダーカットが生じてしまい、導入部51を樹脂成型するのが困難になる。このため、この例の導入部51においては、薄肉部52の第二の接触角線L2とターン方向(2)とのなす角度θ2を90度未満の例えば80度に設定している。第一の接触角線L1とターン方向(2)とのなす角度θ1は、例えば45度に設定される。
なお、本発明は上記実施形態に限られることなく、本発明の要旨を変更しない範囲で様々に変更可能である。例えば本発明はリニアガイドに限られることなく、ボールスプラインにも適用することができる。スペーサは可撓性を有するベルトによって一連に連結されてもよい。この場合、導入部にはベルトを案内するための案内溝が形成される。さらに軌道レールは直線状のものに限らず、一定の曲率で円弧状に形成されたものであってもよい。さらに、移動ブロックの形状及びボール転走溝の条数は一例であって、公知の運動案内装置を参考にして自由に移動ブロックの形状及びボール転走溝の条数を変更することが可能である。
本発明の一実施形態における運動案内装置としてのリニアガイドを示す斜視図 ブロック組立体の分解斜視図 移動ブロックの循環経路に沿った断面図 軌道レールの長手方向からみた運動案内装置を示す図(一部にエンドプレートを取り外した状態を含む) エンドプレートの正面図 エンドプレートの導入部の詳細図(図中(a)は断面図を示し、(b)は(a)のb矢視図を示す) エンドプレートの導入部の断面図 導入部を示す断面図(図中(a)は比較例を示し、(b)は本発明例を示す) エンドプレートの導入部の他の例を示す断面図
符号の説明
11a…ボール転走溝(ボール転走部)
11…軌道レール(軌道部材)
12…移動ブロック
12a…負荷ボール転走溝(負荷ボール転走部)
14…ブロック組立体(移動部材本体)
16…エンドプレート(蓋部材)
23…ボール戻し路
41…負荷ボール転走路
42…方向転換路
43…ボール
44…導入部
46b,47b…エッジ
46a…曲面
46…厚肉部
47…薄肉部
47a…平面
51…導入部
52…薄肉部
52a,53a…曲面
53…厚肉部
C…ボールの中心
L1…第一の接触角線
L2…第二の接触角線
L3…ボールの中心と厚肉部のエッジとを通る線
L4…ボールの中心と薄肉部のエッジとを通る線
P1…ボールと厚肉部との接触点
P2…ボールと薄肉部との接触点
α…厚肉部がボールを囲む範囲
β…薄肉部がボールを囲む範囲
θ1…第一の接触角線とターン方向とのなす角度
θ2…第二の接触角線とターン方向とのなす角度
θ3…直線L3とターン方向とのなす角度
θ4…直線L4とターン方向とのなす角度

Claims (4)

  1. 長手方向に伸びるボール転走部を有する軌道部材と、前記軌道部材の前記ボール転走部に対向する負荷ボール転走部及びこの負荷ボール転走部に略平行なボール戻し路を有する移動部材本体と、前記移動部材本体の移動方向の端部に設けられ、前記移動部材本体の前記負荷ボール転走部と前記ボール戻し路を接続する方向転換路の外形側を形成する蓋部材と、前記軌道部材の前記ボール転走部と前記移動部材本体の負荷ボール転走部との間の負荷ボール転走路、前記ボール戻し路及び前記方向転換路を含む転動体循環路に配列される複数のボールと、を備える運動案内装置において、
    前記蓋部材は、前記軌道部材のボール転走部を転がるボールを前記方向転換路に導く導入部を有し、
    前記導入部は前記ボールに接触する厚肉部及び薄肉部を含み、
    前記ボールが進行する方向と直交する断面において、前記厚肉部が前記ボールを囲む範囲は前記薄肉部が前記ボールを囲む範囲よりも大きく、そして、前記ボールと前記厚肉部との接触点と前記ボールの中心とを結んだ第一の接触角線と、前記ボールが前記負荷ボール転走路から前記方向転換路に導かれるターン方向とがなす角度は、前記ボールと前記薄肉部との接触点と前記ボールの中心とを結んだ第二の接触角線と、前記ターン方向とがなす角度よりも小さい運動案内装置。
  2. 前記厚肉部が前記ボールに接触し、前記ボールの半径よりも大きい曲率半径の曲面を有し、前記薄肉部が前記ボールに接触する平面を有することを特徴とする請求項1に記載の運動案内装置。
  3. 前記薄肉部及び前記厚肉部が前記ボールに接触し、前記ボールの半径よりも大きい曲率半径の曲面を有することを特徴とする請求項1に記載の運動案内装置。
  4. 長手方向に伸びるボール転走部を有する軌道部材と、前記軌道部材の前記ボール転走部に対向する負荷ボール転走部及びこの負荷ボール転走部に略平行なボール戻し路を有する移動部材本体と、前記移動部材本体の移動方向の端部に設けられ、前記移動部材本体の前記負荷ボール転走部と前記ボール戻し路を接続する方向転換路の外形側を形成する蓋部材と、前記軌道部材の前記ボール転走部と前記移動部材本体の負荷ボール転走部との間の負荷ボール転走路、前記ボール戻し路及び前記方向転換路を含む転動体循環路に配列される複数のボールと、を備える運動案内装置において、
    前記蓋部材は、前記軌道部材のボール転走部を転がるボールを前記方向転換路に導く導入部を有し、
    前記導入部は前記ボールに接触する厚肉部及び薄肉部を含み、
    前記ボールが進行する方向と直交する断面において、前記厚肉部が前記ボールを囲む範囲は前記薄肉部が前記ボールを囲む範囲よりも大きく、
    前記厚肉部は前記ボールに接触し、前記ボールの半径よりも大きな曲率半径の曲面を有し、前記薄肉部は前記ボールに接触する平面を有する運動案内装置。
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