JPWO2007011066A1 - 繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤、atp産生促進剤、メラニン生成抑制剤、皮膚外用剤 - Google Patents

繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤、atp産生促進剤、メラニン生成抑制剤、皮膚外用剤 Download PDF

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Abstract

本発明は、コナゲニン、コナゲニン誘導体、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を有効成分とする、繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤、ATP産生促進剤及びメラニン生成抑制剤であり、また、これらの賦活剤、促進剤又はメラニン生成抑制剤を含有する組成物(皺改善用組成物、美白用組成物である、皮膚外用剤、化粧品、医薬品又は食品である。本発明によれば、安全で皺改善効果の高い皮膚外用剤、化粧品(化粧料組成物)、医薬品及び食品を提供することができ、また、安全で美白効果の高い皮膚外用剤、化粧品(化粧料組成物)、医薬品及び食品を提供することができる。

Description

本発明は、安全で効果の高い、繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤、ATP産生促進剤、メラニン生成抑制剤及び皮膚外用剤、並びに化粧品に関する。
近年、高齢者人口の増加に伴い、加齢とともに増加する皺、シミなどの皮膚の老化を防ぐ、いわゆるアンチエイジングに対する研究が盛んに行われている。
皮膚は、主として、表皮、真皮、および皮下組織に分けられる。特に、真皮を主に構成する繊維芽細胞は、コラーゲンなどのタンパク質およびヒアルロン酸などのグリコサミノグリカンを産生して、結合組織(細胞外マトリックス)を形成し、皮膚の恒常性維持に重要な役割を果たしている。
このコラーゲンは生体内のタンパク質の約1/3を占めるタンパク質で、血管や皮膚、骨に多く存在する。コラーゲンは消化酵素でほとんど分解されないため栄養価の低いタンパク質と考えられた時期もあったが、コラーゲンを摂取することによる新陳代謝促進(特開平7−278012号公報)、頭髮の直径が太くなる(「Nutrition Reports International」、1976年、第13巻、p.579)ことや、関節症治療用薬剤としての利用(特開昭63−39821号公報)が報告され、有用性が見直されている。更にこのコラーゲンは加齢とともに減少することから血管の脆弱化や皮膚の弾力性・柔軟性の減少などの一因と考えられており、特に皮膚に関しては、歳をとるにつれて繊維芽細胞の働きが弱まり、それに伴い細胞がコラーゲン繊維を引っ張る力(コラーゲン収縮力)も弱まることにより、皮膚の弾力性がなくなり、たるみの原因になることが知られている。そこで繊維芽細胞によるコラーゲン収縮活性を促進し、皮膚のたるみの発生やはりの消失を解消し、しかも安全性の高いコラーゲン収縮促進剤が望まれていた。
近年、コラーゲンもしくはその加水分解物の経口摂取による皮膚の新陳代謝促進に関する特許(特開平7−278012号公報)が開示され、主に美容向けの健康食品が多数販売されている。ヒアルロン酸は、細胞間隙への水分の保持、組織内にジェリー状のマトリックスを形成することに基づく細胞の保持、組織の潤滑性と柔軟性の保持、機械的障害などの外力への抵抗、及び、細菌感染の防止など多くの機能を有している(「BIO INDUSTRY」、1991年、第8巻、p.346)。例えば、皮膚のヒアルロン酸は、齢をとるにつれて減少し、その結果、小ジワやかさつきなどの老化をもたらすといわれている。このような老化した皮膚の改善剤として、コラーゲンやヒアルロン酸を配合した化粧料が数多く提案されているが、表面の保湿効果が改善されるだけであり、本質的に老化肌を改善するものではない。その他、皮膚細胞賦活剤としてビタミン類や生薬類が使用されているが、やはり、老化肌の治療にまでは至っていないのが現状である。このようなことから、細胞自身のコラーゲン産生やヒアルロン酸産生を高めることにより老化肌を改善する試みがなされている。
一方、こうしたヒト皮膚の老化症状、特にしわ、たるみにおいては、主に皮膚の繊維芽細胞(線維芽細胞)の機能低下、さらにこうした細胞の機能低下に伴うマトリックス繊維およびコラーゲンの分泌不足が主要な発生要因となっているとも考えられている。従って、ヒト皮膚の老化防止あるいは老化した皮膚の機能改善には、皮膚の繊維芽細胞を活性化させることも有効な手段であると考えられ、種々の皮膚繊維芽細胞賦活剤が研究されている。今までに報告のある繊維芽細胞賦活剤としては、クロレラ抽出物(特開平9−40523号公報)、ハイビスカスそのものやその抽出物(特開平9−295928号公報)、アーモンド、セイヨウタンポポ、セイヨウニワトコ、センキュウ、センブリ、ソウハクヒ、トウニン、ニンジン、ホップ、ムクゲ、ヨクイニンといった植物の抽出物(特開平10−36279公報)、クロレラの水抽出物及びアロエベラの抽出物(特開平10−36283公報)、ゴマ、サンヤク、トウガラシ、トウキ、ドクダミ、バクモンドウといった植物の抽出物(特開平10−45615号公報)、フィトグリコーゲン(特開平11−255657公報)などがある。しかしながら、これまでに報告された繊維芽細胞賦活剤は、有効濃度が高い、繊維芽細胞増殖率が悪い、または毒性が高く、安全性に問題があるなどの理由から、有効な結果を得るに至っていない。
また、近時、上記のような皮膚の皺改善のための対策以外に、皮膚のシミ、ソバカス等の予防又は治療を目的として、ハイドロキノンおよびその配糖体、コウジ酸およびその誘導体、アスコルビン酸およびその誘導体、チオール系化合物、種々の動植物抽出物等の物質を配合することが提案されている。ハイドロキノンは、欧米では医薬品として用いられており、その他にも種々の美白を目的とする皮膚外用剤、例えば、アルキルカテコール配糖体(特開平4−59718号公報)、タキオシド(特開平5−310547号公報)、クルクミン、カプサイシン、4−ヒドロキシ−3−メトキシシンナムアルデヒド等(特開平6−227959号公報)、テトラアセチルグアヤコールβ−D−グルコシド(特開平6−256138号公報)等を配合した皮膚外用剤が存在する。しかしこれらの化合物はハイドロキノンを除いてはその効果が現れるのが緩慢であるため、美白効果が十分でない。またハイドロキノン、コウジ酸は安全性に問題があり、ハイドロキノン配糖体、コウジ酸およびその誘導体、アスコルビン酸およびその誘導体等には、化粧料とし使用するには極性が高すぎるという問題点がある。さらに、グルタチオン、システイン等のチオール系化合物は、配合後の安定性に問題が残っている。その他、現在知られている動植物抽出物、例えば胎盤エキス、アロエエキス等は効果が満足出来るものではない。
一方、コナゲニンは、癌の化学療法剤として知られており(特開平2−306953号公報)、その人体に対する毒性が非常に低いことが知られている。また、コナゲニンは血小板及び白血球増加作用を示すこと、全身性の副作用軽減作用があることも認められている(特開平5−229939号公報、特開平6−65072号公報)。
上記事情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、安全で効果の高い、繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤、ATP産生促進剤及びメラニン生成抑制剤、さらには皮膚外用剤、化粧品、医薬品及び食品を提供することである。
特に、皮膚のしわを減少させたり、皮膚のはりを改善したり、皮膚のたるみを減少させたりすることができ、又は/及び、美白効果を有する、安全で且つ効果の高い皮膚外用剤、化粧品、医薬品及び食品を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、コナゲニンが、ヒト正常繊維芽細胞を賦活化すること、さらにはヒト繊維芽細胞のコラーゲン産生促進、ヒアルロン酸産生促進、ひいてはコラーゲン収縮促進効果を有すること、また、コナゲニンがメラニン生成抑制作用を有することを知見し、かかる知見に基づいてさらに研究を進めることで、コナゲニンが繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤、ATP産生促進剤及びメラニン生成抑制剤として有用で、さらに当該賦活剤、促進剤又はメラニン生成抑制剤を含む組成物が、皮膚の皺やたるみといった老化現象を改善し得る、皮膚外用剤、化粧品、医薬品又は食品となり、また、美白効果を有する、皮膚外用剤、化粧品、医薬品又は食品となることを見出して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)コナゲニン、コナゲニン誘導体、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を含有する皮膚外用剤又は化粧品。
(2)コナゲニン、コナゲニン誘導体、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を有効成分とする繊維芽細胞賦活剤。
(3)コナゲニン、コナゲニン誘導体、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を有効成分とするコラーゲン産生促進剤。
(4)コナゲニン、コナゲニン誘導体、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を有効成分とするコラーゲン収縮促進剤。
(5)コナゲニン、コナゲニン誘導体、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を有効成分とするヒアルロン酸産生促進剤。
(6)コナゲニン、コナゲニン誘導体、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を有効成分とするATP産生促進剤。
(7)コナゲニン、コナゲニン誘導体、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を有効成分とするメラニン生成抑制剤。
(8)上記(2)〜(6)のいずれか1つに記載の賦活剤又は促進剤を含有する皺改善用組成物。
(9)上記(7)記載のメラニン生成抑制剤を含有する美白用組成物。
(10)上記(2)〜(7)のいずれか1つに記載の賦活剤、促進剤又はメラニン生成抑制剤を含有する皮膚外用剤。
(11)上記(2)〜(7)のいずれか1つに記載の賦活剤、促進剤又はメラニン生成抑制剤を含有する化粧品。
(12)上記(2)〜(7)のいずれか1つに記載の賦活剤、促進剤又はメラニン生成抑制剤を含有する医薬品。
(13)上記(2)〜(7)のいずれか1つに記載の賦活剤、促進剤又はメラニン生成抑制剤を含有する食品。
(14)コナゲニン、コナゲニン誘導体、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種を有効成分とする美白用化粧料組成物。
(15)上記(14)記載の組成物を含んでなる美白剤。
本発明によれば、有用な繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤、ATP産生促進剤及びメラニン生成抑制剤を提供することができる。また、安全で皺改善効果の高い皮膚外用剤、化粧品(化粧料組成物)、医薬品及び食品を提供することができる。また、安全で美白効果の高い皮膚外用剤、化粧品(化粧料組成物)、医薬品及び食品を提供することができる。
図1は、コナゲニンとコウジ酸を用いたマウスB16メラノーマ株のメラニン生成抑制結果を示すグラフである。
本発明でいう、コナゲニンとは、
式(1):
Figure 2007011066
で示される化合物、すなわち、(2S)−N−[(2R,3S,4R)2,4−dihydroxy−3−methyl−pentanoyl]−2−methylserineである。該コナゲニンは、天然由来のコナゲニンを用いてもよく、化学合成したコナゲニンを用いてもよい。天然由来のコナゲニンは、ストレプトミセス属に属するコナゲニン生産菌の培養物から採取でき、例えば、特開平2−306953号公報に記載の製造法等により得ることができる。
また、本発明でいうコナゲニン誘導体とは、一般式(2):
Figure 2007011066
で表される化合物群、それらのエステル体またはエーテル体である。
該一般式(2)において、Rは水素、メチル基、エチル基または式:−COR(式中、Rは水素、メチル基、またはエチル基を示す。)で表されるアシル基を表わし、Rは水素、C1〜C5のアルキル基、式:
Figure 2007011066
(式中、nは1〜3の整数を示す。)で表されるアラルキル基または式:−COR(式中、Rは水素、メチル基またはエチル基を示す。)で表されるアシル基を表わし、Rは水素、メチル基またはエチル基を表わし、Rは水素、C1〜C5のアルキル基、式:
Figure 2007011066
(式中、nは1〜3の整数を示す。)で表わされるアラルキル基、または、式:−COR(式中、Rは水素、メチル基またはエチル基を示す。)で表されるアシル基を表わし、Rは式:−OR(式中、Rは水素、C1〜C5のアルキル基または式:
Figure 2007011066
(式中、nは1〜3の整数を示す。)で示されるアラルキル基を示す。)で表わされる基、または式:−NHR10(式中、R10は水素、C1〜C5のアルキル基または式:
Figure 2007011066
(式中、nは1〜3の整数を示す。)で示されるアラルキル基を示す。)で表わされるアミノ基または置換アミノ基を表わし、但し、R、R、R、RおよびR全てが同時に水素原子であることはない。
また、一般式(2)の化合物において、式−CORのアシル基、式−CORのアシル基、式−CORのアシル基は、それぞれ、C2〜C6のアルカノイル基であることが好ましく、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基であることがさらに好ましい。また、R、R、R及びR10がアラルキル基である場合の好ましい例は、ベンジル基、フェネチル基等である。C1〜C5のアルキル基の好ましい例は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基等である。これらコナゲニン誘導体については、特開平4−187664号公報に記載の製造法等により得ることができる。
また、上記コナゲニン誘導体のエステル体としては、リン酸、硫酸、脂肪酸等とのエステル体が挙げられ、上記コナゲニン誘導体を公知の方法でエステル化することによって得ることが出来る。エーテル体としては、糖とのエーテル体が挙げられ、公知の糖導入法によって得ることが出来る。
さらに、前記コナゲニンまたはコナゲニン誘導体は、塩を形成することがあるが、形成した塩のなかで、薬学的に許容される塩を用いることができる。前記薬学的に許容される塩としては、特に限定はないが、例えば、コナゲニンやコナゲニン誘導体のカルボキシル基における塩等が挙げられる。例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩、コバルト塩等の金属塩、アンモニウム塩等の無機塩、t−オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジミン塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジル−フェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩等の有機塩等のアミン塩、フッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩等のハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩等の低級アルカンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸塩等のアリールスルホン酸塩、酢酸塩、リンゴ酸塩、フマール酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩等のアミノ酸塩等が挙げられる。また、コナゲニンやコナゲニン誘導体の薬学的に許容される塩は、水和物となる場合があるが、そのような塩も薬学的に許容される塩に包含される。
コナゲニンは、後述の評価試験に示されるように、ヒト繊維芽細胞に対して強い賦活作用を示し、また、コラーゲン産生促進作用、コラーゲン収縮促進作用、ヒアルロン酸産生促進作用、ATP産生促進作用を有し、さらにメラニン生成抑制作用も有する(マウスのB16メラノーマ株を用いた黒色化抑制試験おいて、メラニン生成を強く抑制する)。また、毒性が非常に低いという特性を有する。従って、コナゲニン、コナゲニン誘導体またはそれらの薬学的に許容される塩(以下、「コナゲニン類化合物」と総称する。)は、繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤、ATP産生促進剤又はメラニン生成抑制剤として有用で、かかるコナゲニン類化合物による賦活剤、促進剤及びメラニン生成抑制剤は、皮膚のしわ、たるみ等を予防または改善、或いは、皮膚にはりを持たせる等を目的とした皮膚外用剤、化粧品、医薬品若しくは食品として(即ち、皺改善用組成物として)、又は、シミ、ソバカス等の予防または改善を目的とした皮膚外用剤、化粧品、医薬品若しくは食品して(すなわち、美白用組成物として)利用され得る。
なお、メラニンは、チロシン→ドーパ→ドーパキノン→ドーパクローム→5,6−ジヒドロキシインドール→メラニンという経路を経て生成すると考えられており、チロシン→ドーパ、ドーパ→ドーパキノンの酸化ステップで作用する酵素、例えばチロシナーゼ、Trp−1、Trp−2等の活性を阻害することにより、メラニンの生成を抑制できると考えられている(奥田治、斎藤修二、鈴木一成著「香料と化粧品の科学」266頁、1982年廣川書店、東京)。
また、コナゲニン類化合物は、コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンなどの皮膚組成物の成分分泌等が促進するだけでなく、繊維芽細胞、表皮細胞、表皮基底細胞などの細胞の細胞新陳代謝を活発にさせるため、本発明の皮膚外用剤、医薬品、化粧品、食品においては、細胞ターンオーバー、細胞増殖の促進などの効果も期待できる。
本発明において、コナゲニン類化合物は、化学合成物から、或いは、生産菌の培養物から採取した有効成分を有機溶媒で抽出した画分をそのまま使用することもできるが、該油状物質をシリカゲルカラム、高速液体クロマトグラフィー等で精製して得られる精製品を使用するのが好ましい。
本発明の皮膚外用剤又は化粧品において、それらが皺改善用組成物である場合、コナゲニン類化合物(すなわち、本発明の繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤又はATP産生促進剤)の含有量は、総組成物重量基準で、一般に0.00000001〜50%、好ましくは0.0001〜10%である。また、美白用組成物である場合、コナゲニン類化合物(すなわち、本発明のメラニン生成抑制剤)の含有量は総組成物重量基準で、一般に0.00001〜20%、好ましくは0.001〜20%である。
本発明の皮膚外用剤又は化粧品は、コナゲニン類化合物(すなわち、本発明の繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤、ATP産生促進剤又はメラニン生成抑制剤)以外に、後述するような医薬品、化粧品等に通常用いられる各種成分を適宜含有させることができる。また、皮膚外用剤又は化粧品が特に皺改善用組成物である場合、公知の抗老化成分や抗皺剤配合することも可能である。この場合の抗老化成分または抗皺剤とは、特に限定はないが、例えば、ビタミンC、ビタミンC誘導体、セラミド、α−ヒドロキシ酸、レチノール酸、女性ホルモン様物質、ムコ多糖類断片化抑制剤、活性酸素消去剤、抗酸化剤、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸分解酵素阻害剤、コラーゲン、コラーゲン分解物、コラーゲン分解阻害剤、エラスチン、エラスチン産生促進剤、エラスターゼ阻害剤、核酸、美白剤などの他、コナゲニン類化合物以外の公知の皮膚繊維芽細胞賦活剤、ヒアルロン酸産生促進剤、コラーゲン産生促進剤などが挙げられる。また、皮膚外用剤又は化粧品が特に美白用組成物である場合、他の美白作用をもつ成分と混合して配合することも可能である。他の美白作用をもつ成分としては、例えば、アスコルビン酸、アスコルビン酸グルコシドなどのビタミンC誘導体、アルブチン、タキオキシド、3,4−ジメトキシフェニル−O−D−グルコース、コウジ酸、ヒドロキノン、L−システイン、桑エキス、甘草エキスなどが挙げられる。
本発明の皮膚外用剤又は化粧品は、医薬品・化粧品関連製品であって、種々の剤型を採ることができる。すなわち、ローション、乳液、クリーム、パック剤、パウダー、ファンデーション、サンケア、化粧水、軟膏、エアゾール剤、乳剤、ゲル剤、石鹸等の化粧品、シャンプー、リンス、石鹸、ボディーシャンプーなどのトイレタリー製品、および医薬品としてのローション、エッセンス、乳液、クリーム、軟膏等の皮膚外用剤を含む。また貼付剤や浴用剤へも利用可能である。さらには医薬部外品の効能にしわ、たるみ、はりに関するカテゴリーや美白に関するカテゴリーが加わる場合には薬用化粧品も含まれる。すなわち、「本発明の皮膚外用剤又は化粧品」には、皮膚外用の、医薬品、化粧品、トイレタリー製品及び医薬部外品が含まれる。
軟膏剤を製造する場合には、軟膏剤において通常使用される基剤、安定化剤、湿潤剤、保存剤等の担体を必要に応じ配合し、常法により混合し、製剤化すればよい。前記基剤としては流動パラフィン、白色ワセリン、サラシミツロウ、オクチルドデシルアルコール、パラフィン等が挙げられる。保存剤としてはパラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル等が挙げられる。
貼付剤を製造する場合には、貼付剤において通常使用される支持体に、前記軟膏剤、ペースト状製剤、クリーム状製剤、ゲル状製剤等を常法により塗布することにより製造すればよい。支持体としては綿、スフ、化学繊維からなる織布、不織布や軟質塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン等のフィルムあるいは発泡体シートが望ましい。
本発明の皮膚外用剤又は化粧品は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、医薬品、医薬部外品、化粧品等に使用される成分や添加剤を併用して製造することができる。これらの添加成分の具体例を示すと次のとおりである。
例えば、界面活性剤としては、石鹸用素地、脂肪酸石鹸、高級アルキル硫酸エステル、アルキルエーテル硫酸エステル塩、N−アシルサルコシン酸、高級脂肪酸アミドスルホン酸塩、リン酸エステル塩、スルホコハク酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、N−アシルグルタミン酸塩、高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩、硫酸化油、POE(ポリオキシエチレン)アルキルエーテルカルボン酸塩、POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸塩、N−パルミトイルアスパラギン酸ジトリエタノールアミン、カゼインナトリウム等のアニオン界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジウム塩、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノニウム塩、ジアルキルモルホニウム塩、POEアルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等のカチオン界面活性剤、イミダゾリン系界面活性剤、ベタイン系界面活性剤等の両性界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体等の親油性非イオン界面活性剤、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビット脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POE脂肪酸エステル、POEアルキルエーテル、POEアルキルフェニルエーテル、POE・POPアルキルエーテル、テトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物、POE硬化ヒマシ油誘導体、POEミツロウ・ラノリン誘導体、アルカノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル等の親水性非イオン界面活性剤などが挙げられる。
油類としては、アボカド油、オリーブ油、ゴマ油、ツバキ油、月見草油、タートル油、マカデミアンナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、ナタネ油、卵黄油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、キリ油、ホホバ油、カカオ脂、ヤシ油、馬油、パーム油、パーム核油、牛脂、羊脂、豚脂、ラノリン、鯨ロウ、ミツロウ、カルナウバロウ、モクロウ、キャンデリラロウ、スクワラン等の動植物油及びその硬化油、流動パラフィン、ワセリン等の鉱物油、トリパルミチン酸グリセリン等の合成トリグリセリンや、その他油性成分などが挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、イソステアリン酸、ウンデシン酸、トール酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸などがある。高級アルコールとしては、例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール、ホホバアルコール、ラノリンアルコール、バチルアルコール、2−デシルテトラテセシノール、コレステロール、フィトステロール、イソステアリルアルコール等がある。合成エステル類としては、例えば、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸へキシル、オレンイ酸デシル、ジメチルオクタン酸、乳酸セチル、乳酸ミリスチル等がある。シリコーンとしては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、デカメチルシクロポリシロキサン等の環状ポリシロキサン、シリコーン樹脂等の三次元網目構造のもの等が挙げられる。
保湿剤としては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムコイチン硫酸、アテロコラーゲン、尿素、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dlピロリドンカルボン酸塩、可溶性コラーゲン、アテロコラーゲン、コラーゲン分解物、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸分解物、核酸等のほか、各種動植物抽出物、酵母抽出物等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸誘導体等の安息香酸系紫外線吸収剤、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、アミルサシリレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤、オクチルシンナメート等の桂皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、4−メチルベンジリデンカンファー、3−ベンジリデンカンファー、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、核酸等が挙げられる。
ビタミン類としては、例えば、ビタミン油、レチノール等のビタミンA類、リボフラビン等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩等のビタミンB6類、L−アスコルビン酸等のビタミンC類、パントテン酸カルシウム等のパントテン酸類、エルゴカルシフェノール等のビタミンD類、ニコチン酸アミド等のニコチン酸類、酢酸トコフェノール等のビタミンE類、ビタミンP、ビオチン等が挙げられる。
天然水溶性高分子としては、例えば、アラビアガム、トラガントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード、アルゲコロイド、デンプン、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン、コラーゲン、カゼイン、ヒアルロン酸、アルブミン、ゼラチンなどがある。半合成水溶性高分子としては、例えば、メチルセルロース、ニトロセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース系高分子、カルボキシメチルデンプン等のデンプン系高分子、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸系高分子等がある。合成水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリエチレングリコール2000等のポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等の共重合高分子系、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等が挙げられる。
粉末成分としては、例えば、タルク、カオリン、雲母、セリサイト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、シリカ、硫酸バリウム、焼セッコウ、フッ素アパタイト、セラミックパウダー等の無機粉末、ナイロン粉末、ポリエチレン粉末、ポリスチレン粉末、セルロース粉末等の有機粉末などがある。色素剤としては、二酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック、コバルトバイオレット等の無機顔料、赤色201号、赤色3号、黄色205号、黄色4号等の有機顔料、クロロフィル、リボフラビン、β−カロチン、アスタキサンチン、リコペン等の天然色素、ベニバナ、ウコン等の植物抽出物色素等がある。防腐剤としては、安息香酸塩、サリチル酸塩、ソルビン酸塩、デヒドロ酢酸塩、パラオキシ安息香酸エステル、塩化ベンザルコニウム、ヒノキチオール、レゾルシン、エタノール等がある。酸化防止剤としては、トコフェノール、アスコルビン酸、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸エステル等がある。キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、クエン酸等が挙げられる。
さらに、抗菌、細胞賦活、皮脂分泌調整、消炎、収斂、抗酸化、美白、活性酸素抑制、または抗アレルギー等の生理活性作用を有する植物抽出物及びこれらの抽出分画、精製物を併用することもできる。また、上記の他、香料、低級アルコールや多価アルコールなどのアルコール類、炭化水素、シリコーン、増粘剤、皮膜剤、金属イオン封鎖剤、糖類、アミノ酸類、有機アミン類、合成樹脂エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、酸化防止助剤、防腐剤、殺菌剤、緩衝剤、水等を適宜配合することができる。
本発明において、コナゲニン類化合物(すなわち、本発明の繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤、ATP産生促進剤又はメラニン生成抑制剤)の投与経路は、皮膚の皺、たるみ、はり等の改善又は美白に効果的なものとして、上述の皮膚外用剤又は化粧品に代表される非経口が主となるが、液剤(ドリンク剤)、ペースト剤、粉剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤、シロップ剤、吸入剤等に製剤化して経口による摂取(投与)も可能である。また、注射剤にして静脈投与することも可能である。すなわち、本発明は、コナゲニン類化合物(すなわち、本発明の繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤、ATP産生促進剤又はメラニン生成抑制剤)を含有する経口投与剤、静脈投与剤等の医薬品(すなわち、皮膚外用医薬品以外の医薬品)も提供する。かかる本発明の経口投与剤、静脈投与剤等の医薬品において、コナゲニン類化合物の含有量は特に限定されないが、例えば、経口投与剤においては、それが皺改善用組成物である場合、総組成物重量基準で、一般に0.0000001〜50%、好ましくは、0.0001〜10%であり、美白用組成物である場合は、総組成物重量基準で一般に0.00001〜20%、好ましくは0.001〜10%である。
なお、本発明の医薬品(すなわち、皮膚外用医薬品以外の医薬品)には、賦形剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、吸収促進剤、pH調整剤、界面活性剤、稀釈剤、担体等の種々の添加成分を配合することができる。これらの添加成分の具体例としては、特に、でん粉、乳糖のような糖類、硫酸マグネシウム、タルク、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロースのようなセルロース誘導体、大豆油、ゴマ油のような植物油、動物油若しくは合成油、ゴム、生理食塩水等のような水、エタノール、1,3−ブチレングリコール、ポリアルキレングリコール等のようなアルコール類等を挙げることができる。その他、前記皮膚外用剤又は化粧品に配合し得る成分の中から選択して配合することもできる。
また、本発明において、コナゲニン類化合物(すなわち、本発明の繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤、ATP産生促進剤又はメラニン生成抑制剤)は、菓子類、パン類、穀物調製加工品類、乳製品類、油脂加工品類、清涼飲料類、粉末飲料類、調味料類などの普通一般の飲食物や嗜好品(いわゆる「健康食品(栄養補助食品、健康補助食品、サプリメント等の名称も含む。)」も含む。)に配合することができる。すなわち、本発明は、コナゲニン類化合物(すなわち、本発明の繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤、ATP産生促進剤又はメラニン生成抑制剤)を含有する食品も提供する。
また、本発明の食品には、甘味料、酸味料、保存料、香料、着色剤、賦形剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、吸収促進剤、pH調整剤、界面活性剤、稀釈剤、担体等の種々の添加成分を配合することができる。また、その他、前記皮膚外用剤又は化粧品に配合し得る成分の中から選択して配合することもできる。
本発明の食品は、コナゲニン類化合物(すなわち、本発明の繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤、ATP産生促進剤又はメラニン生成抑制剤)を添加する以外は通常の食品と同様の方法で調製される。
次に、実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下に記載の実施例によって限定されるものではない。
以下の実施例で使用するコナゲニンは特開平2−306953号公報に記載の製造法をもとに調製した。具体的には、ストレプトミセス・ロゼオスポルス(Streptomyces roseosporus)MI696−AF3株(FERM BP−2738)を培養し、得られた培養液の濾過液に活性炭素を加え、活性炭素に吸着した有効成分を有機溶媒で抽出、濃縮してえられた油状物質を、シリカゲルカラム、薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィーで精製して、コナゲニンを得た。
[実施例1]
本発明者らは、ヒト由来正常皮膚繊維芽細胞をもとに、MTT還元法を用いて繊維芽細胞賦活作用評価試験を行った(TIM Mosmann;Journal of Immunological Methods p55−63,1983参照)。
<試験方法>
5%FBS(牛胎児血清;日冷より購入)含有DMEM(Gibco社)を用い、ヒト由来正常皮膚繊維芽細胞(クラボウ社製)を96穴プレートに2×10cells/wellの密度で播種し、37℃、5%COにて24時間培養した。Medium除去後、PBS(−)(日水製薬)で洗浄し、コナゲニンを各濃度で含有する1%FBS含有DMEMに交換し、37℃、5%COにて培養した。このとき、ブランクは試験試料を含まない1%FBS含有MEMとする。48時間培養した後、MTT還元法により、550nmの吸光度を測定することによりMTT還元量を求めた。その結果を表1に示した。なお、細胞賦活率は試料を無添加培養細胞(コントロール)の吸光度を100とした百分率%で表わした。
Figure 2007011066
表1から明らかなように、被験物質を加えたものは被験物質を加えてないものに比べて細胞賦活率が高くなり、よってヒト皮膚由来正常繊維芽細胞を賦活化したと考えられる。
[実施例2](コナゲニンのヒト皮膚繊維芽細胞に対するI型コラーゲン産生促進効果)
正常ヒト皮膚繊維芽細胞(クラボウ社製)を、1ウェル当り5×10個になるように24ウェルプレートに添加し、2%FBS含有Mediumu106S培地(クラボウ社製)を用いて、95%(V/V)空気−5%(V/V)炭酸ガスの雰囲気下、37℃で24時間培養した後、各試料を含有するMedium106S培地(FBSを含まない)に交換して、さらに同条件で24時間培養した。培養終了後に、I型コラーゲン生合成能を測定するために培養上清を、細胞数を計測するために細胞をトリプシン処理により採取した。試料は、コナゲニン含量が0.1μM、1μM、10μM、100μM、1mM(終濃度)、および陽性コントロールとしてL−アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム(和光純薬社製)100μM(終濃度)の2種類を用いた(なお、試料の代わりにPBSを添加したものを陰性コントロールとした)。細胞のI型コラーゲン産生は、培養上清中に分泌されるI型プロコラーゲンのC端末ペプチド(P(Procollagen TypeIC−peptide:PIPと略す)量を測定することにより評価した。具体的には、PIP測定キット(タカラバイオ社製)を用いて、その添付プロトコルに従い、測定した。このコラーゲン産生量(陰性コントロールのコラーゲン産生量を100とした場合の相対値で示した)および1ウェルあたりの細胞数を表2に示す。なおこの細胞数は試験後のプレートよりトリプシンを使用して細胞をはがしたものを目視によりカウントすることにより実施した(試料添加は各群n=3で試験を行い、結果はそれぞれの平均値を用いた)。
Figure 2007011066
表2から、コナゲニンは、コラーゲン産生促進効果に優れることが明らかになった。この結果により、コナゲニンは、優れたコラーゲン産生促進作用を有し、これにより、皮膚のしわやたるみに対して優れた効果を発揮し得ることが明らかになった。
[実施例3](コナゲニンのヒト皮膚繊維芽細胞によるコラーゲン収縮促進効果)
正常ヒト皮膚繊維芽細胞(クラボウ社製)(1×10個/ml)懸濁コラーゲン溶液(コラーゲンは高研株式会社製、商品名 I−ACを使用)を、商品に添付の説明書に従い、氷上にて作製後、6ウェル中、37℃でコラーゲンをゲル化した。その後、試料(コナゲニンまたは陰性コントロールとしてPBS)を含有する0.25%FBS/DMEM培地を加え、シャーレ壁面からゲルを剥離し、ゲル化したコラーゲンがどの程度収縮するかを調べた。なお、陽性コントロールとして、0.25%FBSのかわりに10%FBSを含むDMEM培地を用いた。2日毎に培地交換を行い、1週間後、培地を吸引して、コラーゲンゲルの直径を測定し、面積を算出し、陰性コントロールの面積を1とした場合の面積比を比較した。その結果を表3に示す。
Figure 2007011066
この結果により、本発明皮膚外用剤の有効成分であるコナゲニンは、優れたコラーゲン収縮促進作用を有し、皮膚のしわやたるみに対して優れた効果を発揮し得ることが明らかになった。
[実施例4](ヒト皮膚繊維芽細胞によるグルコース修飾後のI型コラーゲンゲル収縮能に対する作用の評価)
コラーゲン溶液(コラーゲンは高研株式会社製、商品名 I−ACを使用)を、商品に添付の説明書に従い、氷上にて作製後、12ウェル中、37℃でコラーゲンをゲル化した。最終濃度が100mMになるようにグルコース−6−リン酸溶液を添加後、37℃にて7日間インキュベートすることにより糖化反応を行った。未反応のグルコース−6−リン酸を除去後、1×10cell/mlの繊維芽細胞をコラーゲンゲル上に植えつけ、0.25%FBS/DMEM培地を用いて5時間培養した。培地除去後、コラーゲン又は陰性コントロールとしてPBSを含有する0.25%FBS/DMEM培地を加え、シャーレ壁面からゲルを剥離し、ゲル化したコラーゲンがどの程度収縮するかを調べた。なお、この際、陽性コントロールとして10%FBSを含むDMEM培地を用いた。2日毎に培地交換を行い、1週間後、培地を吸引して、コラーゲンゲルの直径を測定し、面積を算出し、陰性コントロールを1とした場合の面積比を比較した。その結果を表4に示す。
Figure 2007011066
この結果により、本発明皮膚外用剤の有効成分であるコナゲニンは、糖化したコラーゲンの優れた収縮促進作用を有し、これにより、皮膚のしわやたるみに対して優れた効果を発揮し得ることが明らかになった。
このように、コナゲニンには、真皮層における主要な繊維構造を構成するコラーゲンを、量的(コラーゲンの産生促進活性)・質的(コラーゲン収縮促進作用)に維持・増強し得る作用が認められ、皮膚外用剤の有効成分として用いることにより、皮膚構造にかかわる老化現象(典型的には、しわやたるみ)の予防・改善に有効であることが明らかになった。
[実施例5](コナゲニンのヒト繊維芽細胞によるヒアルロン酸産生促進効果)
正常ヒト繊維芽細胞の細胞数を2%FBSを含むMedium106S培地にて5.0×10個/mLに調整し、24穴プレートに1.0mLずつ播種した。培養は、95%(V/V)空気−5%(V/V)炭酸ガスの雰囲気下37℃で24時間培養した後、各種濃度のコナゲニンを含むMedium106S培地(FBSを含まない)を添加した。さらに72時間培養後、培養上清を回収し、培地中に放出されてきたヒアルロン酸の濃度を、ヒアルロン酸結合性たんぱく質を利用した阻害法(ヒアルロン酸測定キット、生化学工業社製)により測定した。その際の操作方法は添付説明書に従った。陰性コントロールとしてコナゲニンの代わりにPBSを使用した結果を100とし、培地中のヒアルロン酸量比を算出した結果を表5に示す(試料添加は各群n=3で試験を行い、結果はそれぞれの平均値を用いた)。
Figure 2007011066
この結果により、コナゲニンがヒアルロン酸量を上昇させることが判明した。
[実施例6]ATP産生促進
評価は、以下の手順で行った。正常ヒト皮膚繊維芽細胞(クラボウ社製)を1ウェル当たり2.0×10個となるように96穴マイクロプレートに播種した。播種時の培地には、市販の2%FBS、ヘパリン10μg/ml、ハイドロコーチゾン1μg/mlを含むMedium106S(クラボウ社製)を用いた。24時間培養後、各種濃度のコナゲニンを添加した同培地に交換し、さらに48時間培養した。
次いで96穴マイクロプレートから培地を除去し、ATP測定用キット(ATP Lite、パーキンエルマー社製)を用いて細胞内で合成されたATP量を測定した。すなわち、PBS(−)で洗浄し、Lysis溶液で細胞膜を溶解させ、発光基質を加えた後、黒色96穴マイクロプレート(View Plate)に移し、化学発光をルミノメーターで測定した。試料の効果は試料未添加時のATP量の平均値を100とした際のインデックスで評価した。なお、統計処理については試料未添加の対照群に対するのパラメトリック型多重比較(Dunnett Type)を実施し、5%未満の危険率の場合*を、1%未満の危険率の場合**を、0.1%未満の場合***をつけた。
Figure 2007011066
表より明らかなように、コナゲニンによる明らかな皮膚繊維芽細胞のATP産生促進作用が認められており、特にコナゲニンを0.39μM以上添加した場合、未添加の場合と比較して統計学的に有意なATP産生促進作用が認められた。
[実施例7]メラニン生成抑制試験
メラニン生成抑制試験はマウスのメラノーマ細胞を用いて、次の様に行った。先ず、2×10個のB16メラノーマ細胞を、10%(v/v)牛胎児血清を含むイーグル最少栄養培地3mlを入れた直径35mmのシャーレに播種し、5%(v/v)炭酸ガスに調整した炭酸ガスインキュベーターで37℃、約24時間培養した。次いでこのシャーレに純水または純粋に溶解した試料を終濃度で0.1mM、1.0mM、10mMとなるように添加した。なお、陽性コントロールとして、コウジ酸(シグマ社製)を同濃度条件になるように添加した。同条件でさらに5日間培養した後、トリプシン処理後、遠心操作により1.5ml用エッペンドルフに細胞を回収し、その白色化度を肉眼で評価し、白色化大→++;白色化中→+;やや白色化→+−;白色化せず→−と判定した。同時に、細胞塊体積の変化を肉眼で判定し、細胞毒性の指標とした。
この測定法で、コナゲニンについて黒色化抑制を測定したところ、表7に示すように、黒色化を強く抑制することが判明し、かつ細胞塊体積の変化を認めず、低毒性で高い美白効果を示すことが明らかとなった。一方、コウジ酸では一定の効果が認められるが、10mMの添加で細胞死が発生していた。
Figure 2007011066
[実施例8]
実施例7で回収した細胞に100μlの細胞懸濁溶液(PBS緩衝液にTritonX−100を0.1%(v/v)で含む)を添加し、よく懸濁させたのち、4℃で1時間放置した。そこに100μlの10mMのL−DOPA(ナカライ社製)を添加し、37℃で1時間インキュベートした。その後、プレートリーダー(マルチスキャンプラスMKII、日本フロウラボラトリー社製)で495nmの吸光度を測定し、メラニン生成量を測定した。結果を図1に示す。
第1図に示すように、コナゲニンは低濃度でメラニン生成を抑制していることが判明した(コウジ酸は、実施例7で明らかなように10mMでは細胞死が起こっており、測定不能であった)。
[実施例9]メラニン生成抑制試験
ヒトメラノサイト(クラボウ社製)を用いてメラニン生成抑制試験を実施した。すなわち、Medium254培地(HMGSを添加したヒトメラノサイト培地、クラボウ社製)で増幅させたヒト正常メラノサイト(クラボウ社製)を96穴プレートに1穴当たり10個となるように加え、5%(v/v)炭酸ガスに調整した炭酸ガスインキュベーターで37℃、約24時間培養した。ついで、このシャーレに純水または純水に溶解した試料(コナゲニン)を終濃度で0.1mM、1.0mM、10mMとなるように添加した。なお、陽性コントロールとして、コウジ酸(シグマ社製)を同濃度条件となるように添加した。同条件でさらに5日間培養した後、回収した細胞に50μlの細胞懸濁溶液(PBS緩衝液にTritonX−100を0.1%(v/v)で含む)を添加し、よく懸濁させたのち、4℃で1時間放置した。そこに50μlの10mMのL−DOPA(ナカライ社製)を添加し、37℃で1時間インキュベートした。その後、プレートリーダー(マルチスキャンプラスMKII、日本フロウラボラトリー社製)で495nmの吸光度を測定し、メラニン生成量を測定した(試料無添加の場合の値を100とした場合の相対値で表わした)。
表8に示すように、コナゲニンは低濃度でメラニン生成を抑制していることが判明した(コウジ酸は、実施例7で明らかなように10mMでは細胞死が起こっており、測定不能であった)
Figure 2007011066
[実施例10]
皮膚用化粧水の処方を表9に示す。表9中、(1)〜(7)の成分を(9)に混合、溶解して均一とし、(8)を添加混合した後(9)で全量を100重量%とした。
Figure 2007011066
[実施例11]
皮膚用乳液の処方を表10に示す。表10中、(1)〜(5)の油相成分を混合、溶解して均一とし、75℃に加熱した。一方、(6)、(7)、(9)、(10)、(13)の水相成分を混合、溶解して75℃に加熱した。次いで、上記の水相成分に油相成分を添加して予備乳化し、これに(8)を加えた後ホモミキサーにて均一に乳化した。その後冷却し、(10)を加えてpHを調整し、50℃にて(12)を添加、混合した。
Figure 2007011066
[実施例12]
皮膚用クリームの処方を表11に示す。表11中、(1)〜(7)の油相成分を混合、溶解して均一とし、75℃に加熱した。一方、(8)、(9)、(10)の水相成分を混合,溶解して75℃に加熱した。次いで、上記水相成分に油相成分を添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化した。その後冷却し、50℃にて(11)を添加、混合した。
Figure 2007011066
[実施例13]
O/W型乳剤性軟膏タイプの皮膚外用剤の処方を表12に示す。表12中、(1)〜(5)の油相成分を混合、溶解して均一とし、75℃に加熱した。一方、(5)、(6)、(7)、(10)の水相成分を混合、溶解して75℃に加熱した。次いで、上記水相成分に油相成分を添加して乳化し、冷却後、50℃にて(8)、(9)を添加、混合した。
Figure 2007011066
[実施例14]美白クリームの製造
A:コナゲニン1.00g、精製水5.00g、B:3−サクシニルオキシグリチルレチン酸第二ナトリウム0.05g、C:スクワラン10.00g、ミリスチン酸オクチルドデシル8.00g、マイクロクリスタリンワックス4.00g、ベヘニルアルコール3.00g、親油型モノステアリン酸グリセリン2.50g、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)2.50g、D:1,3−ブチレングリコール10.00g、パラオキシ安息香酸メチル0.10g、精製水54.00g、E:香料0.30g 〔製法〕80〜85℃に加熱したDにBを加え、これに80〜85℃に加熱溶解したCをホモミキサーで攪拌しながら加え、均一に乳化した。これを室温で徐々に約50℃に冷却し、Eおよび懸濁したAを加えた。さらに攪拌を続けながら室温まで冷却し、美白クリームを製造した。
[実施例15]カーマインローションの製造
A:酸化亜鉛1.30g、無水ケイ酸1.10g、タルク2.00g、ベンガラ0.01g、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド(4E.O.)0.05g、B:実施例1のコナゲニン0.60g、エタノール5.00g、精製水5.00g、C:濃グリセリン3.00g、カンフル0.10g、パラオキシ安息香酸メチル0.05g、香料0.05g、D:精製水81.74g
〔製法〕Dの約60gをAに加え、ホモミキサーで均一に分散させて粉体分散液を作製した。これにBの溶液およびCを加え、さらにDの残部を加え、さらにホモミキサーで均一に分散させてカーマインローションを製造した。
[実施例16]美白軟膏の製造
A:マクロゴール4000 47.50g、マクロゴール400 47.50g、B:実施例1のコナゲニン0.50g、精製水4.50g
〔製法〕マクロゴール4000およびマクロゴール400を水浴上で65℃に加温して溶解し、均一に混合してマクロゴール軟膏基剤を製造した。これにBの溶液を練合して美白軟膏を製造した。
本発明によれば、安全で効果の高い、繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤、ATP産生促進剤及びメラニン生成抑制剤を提供できる。また、安全で皺改善効果の高い皮膚外用剤、化粧品(化粧料組成物)、医薬品及び食品を提供することができる。また、安全で美白効果の高い皮膚外用剤、化粧品(化粧料組成物)、医薬品及び食品を提供することができる。
本出願は、日本で出願された特願2005−212175、特願2005−299047及び特願2006−148622を基礎としており、それらの内容は本明細書に全て包含される。

Claims (15)

  1. コナゲニン、コナゲニン誘導体、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を含有する皮膚外用剤又は化粧品。
  2. コナゲニン、コナゲニン誘導体、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を有効成分とする繊維芽細胞賦活剤。
  3. コナゲニン、コナゲニン誘導体、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を有効成分とするコラーゲン産生促進剤。
  4. コナゲニン、コナゲニン誘導体、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を有効成分とするコラーゲン収縮促進剤。
  5. コナゲニン、コナゲニン誘導体、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を有効成分とするヒアルロン酸産生促進剤。
  6. コナゲニン、コナゲニン誘導体、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を有効成分とするATP産生促進剤。
  7. コナゲニン、コナゲニン誘導体、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の化合物を有効成分とするメラニン生成抑制剤。
  8. 請求の範囲第2〜第6項のいずれか1項記載の賦活剤又は促進剤を含有する皺改善用組成物。
  9. 請求の範囲第7項記載のメラニン生成抑制剤を含有する美白用組成物。
  10. 請求の範囲第2〜第7項のいずれか1項記載の賦活剤、促進剤又はメラニン生成抑制剤を含有する皮膚外用剤。
  11. 請求の範囲第2〜第7項のいずれか1項記載の賦活剤、促進剤又はメラニン生成抑制剤を含有する化粧品。
  12. 請求の範囲第2〜第7項のいずれか1項記載の賦活剤、促進剤又はメラニン生成抑制剤を含有する医薬品。
  13. 請求の範囲第2〜第7項のいずれか1項記載の賦活剤、促進剤又はメラニン生成抑制剤を含有する食品。
  14. コナゲニン、コナゲニン誘導体、及びそれらの薬学的に許容される塩からなる群より選ばれた少なくとも1種を有効成分とする美白用化粧料組成物。
  15. 請求の範囲第14項記載の組成物を含んでなる美白剤。
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