JPH08119860A - 脂肪肝の予防または治療剤 - Google Patents

脂肪肝の予防または治療剤

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JPH08119860A
JPH08119860A JP26050294A JP26050294A JPH08119860A JP H08119860 A JPH08119860 A JP H08119860A JP 26050294 A JP26050294 A JP 26050294A JP 26050294 A JP26050294 A JP 26050294A JP H08119860 A JPH08119860 A JP H08119860A
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JP
Japan
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conagenin
agent
fatty liver
preventing
liver
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Pending
Application number
JP26050294A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Ishizuka
雅章 石塚
Takashi Yamashita
敬 山下
Masashi Kawazu
昌司 河津
Tadayoshi Shiraishi
忠義 白石
Kenji Maeda
謙二 前田
Tomio Takeuchi
富雄 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Microbial Chemistry Research Foundation
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Microbial Chemistry Research Foundation
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 脂肪肝を予防または治療するのに有効である
新規な医薬を提供する。 【構成】 式(I)で表わされるコナゲニンまたはその
薬学的に許容される塩を有効成分として含有する脂肪肝
の予防または治療剤が提供される。 コナゲニンは非常に低毒性であり、血中への中性脂肪の
放出を亢進し、医薬剤の副作用による肝肥大を抑制する
活性を有するので、コナゲニンは脂肪肝生成の抑制剤と
して、従って脂肪肝の予防剤または治療剤として有用で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコナゲニン又はその塩を
有効成分として含有する脂肪肝の予防または治療剤に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】コナゲニンは次の構造式(I) で示される化合物であり、それの化学名は(2S) N-[(2
R, 3S, 4R) 2, 4-ジヒドロキシ-3-メチル-ペンタノイ
ル]-2-メチルセリンである。
【0003】コナゲニンは既に癌の化学療法剤として知
られており (特開平2-306953号公報または米国特許第5,
098,935号)、それの毒性も非常に少ない。また、コナゲ
ニンは血小板および白血球の増加作用を示すこと (特開
平5-229939号)、化学療法剤及び又は放射線による副作
用を軽減すること (特開平6-65072号)も認められてい
る。
【0004】肝細胞に脂質が過剰に蓄積される病気であ
る脂肪肝は、さらに慢性肝炎、肝硬変等の原因のひとつ
にもなり、脂肪肝の治療および予防は重要と考えられ
る。脂肪肝の原因には、過栄養、アルコール摂取、糖尿
病があり、また医薬として投与された薬剤の副作用など
がある。医薬の副作用による脂肪肝の場合としては、高
脂血症治療に用いられるクロフィブラート等が、リポプ
ロテインリパーゼの活性化と蛋白合成の促進を通して肝
への脂肪蓄積をもたらし、肝肥大を引き起こすことが知
られている。また脂肪肝は栄養のコントロールによる治
療や予防が難しいことが知られており脂肪肝の安全かつ
有効な治療手段が必要とされてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】免疫調節因子(BR
M)であるマクロファージコロニー刺激因子(M−CS
F)が家族性高脂血症に有効であることが見いだされ
た。また、ウイルス性肝炎に有効なインターフェロン
は、炎症だけでなく肝の線維化も抑えることがわかって
おり、脂質代謝や肝線維化へのBRMの関与が解明され
つつある。さらに、コナゲニンは低分子なBRMとして
働き、マクロファージの活性化を抑制することが知られ
ている。
【0006】本発明の目的は、低分子なBRMであるコ
ナゲニンの脂質代謝への影響を明らかにし、新規な医薬
として、有効かつ安全性の高い脂肪肝の治療剤または予
防剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の目
的のために研究を続けている。その研究においてコナゲ
ニンの薬理活性化について検討した結果、ゴナゲニン又
はその薬学的に許容できる塩が血中への中性脂肪の放出
を亢進して、医薬剤による肝への脂質の過剰な蓄積を予
防し、肝の肥大を防ぎ、そして脂肪肝生成の抑制に有効
であることを見い出した。これにより、コナゲニンまた
はその塩が脂肪肝の予防あるいは治療に有効であること
を知見して本発明を完成した。
【0008】従って、本発明によると、コナゲニン又は
その薬学的に許容される塩を有効成分として含有するこ
とを特徴とする脂肪肝の予防または治療剤が提供され
る。
【0009】例えば、コナゲニンの薬学的に許容される
塩としては、そのカルボキシル基における金属塩、特に
ナトリウム又はカリウムのごときアルカリ金属との薬学
的に許容される塩、あるいはカルシウムのごときアルカ
リ土類金属との薬学的に許容される塩、あるいはアンモ
ニウム塩が挙げられる。
【0010】コナゲニンは毒性が低く、例えばラット急
性毒性試験において、経口、腹腔内、静脈内いずれの投
与経路でもコナゲニンのLD50値は500mg/kg以上である
ことが認められている。
【0011】コナゲニンを有効成分とする本発明の脂肪
肝予防剤あるいは治療剤は、コナゲニンあるいはその薬
学的に許容される塩のいずれかを常用の液体状または固
体状の担体と配合して医薬組成物に製剤できる。
【0012】本発明の予防剤または治療剤の投与形態は
経口剤、注射剤、直腸座剤のいずれでもよい。注射剤を
調製する場合には、有効成分としてのコナゲニンまたは
その塩の水溶液にpH調整剤、緩衝剤、安定化剤等を添加
し、常法により凍結乾燥注射剤を調製することができ
る。またコナゲニンに無菌水ならびにpH調整剤、緩衝
剤、等張剤、局所麻酔剤等を添加し、常法により皮下、
筋肉内または静脈内注射剤を製造することもできる。
【0013】経口用固形製剤を調製する場合には、コナ
ゲニンまたはその塩に固体担体、さらに必要に応じて結
合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤を加え
た後、常法により錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプ
セル剤などを製造することができる。
【0014】上記の固体の担体の例には、結晶性セルロ
ーズ、ゼラチン、ラクトース、スターチ、ステアリン酸
マグネシウム等がある。この固形製剤中には、0.2〜90
%(重量)の割合でコナゲニンまたはその塩を配合でき
る。
【0015】経口用液状製剤を調製する場合には、コナ
ゲニンまたはその塩に矯味剤、安定化剤、矯臭剤などを
加えて常法によりシロップ剤、およびドライシロップ剤
とすることができる。
【0016】直腸座剤を調製する場合には、コナゲニン
またはその塩に賦形剤、さらに必要に応じて界面活性剤
を加えた後、常法により座剤とすることができる。
【0017】コナゲニンの投剤量は患者の年令、体重、
性別、症状、治療目的等により決定されるが、一般的に
1日当り、非経口投与の場合、コナゲニンとして0.1mg
〜500mgを投与し、または経口投与の場合にはコナゲニ
ンとして0.5g〜2.5gを投与する。
【0018】次に、脂肪肝の予防または治療に対するコ
ナゲニンの効果について次の試験例により具体的に説明
する。
【0019】試験例1 5週令の雄性シリアン・ハムスター(日本エスエルシ
ー)に、コナゲニンを生理食塩水にとかした溶液を1日
1回、コナゲニン投与量が10mg/kgになるように7日
間、連続して腹腔内投与した(1群6匹)。対照群に
は、同量の生理食塩水だけを投与し、7日間連続投与の
のち、20時間の絶食をかけた。その後、開腹して腹部大
静脈より採血を行った。遠心分離により血清を分離し、
血清中の中性脂肪を酵素法により比色定量した。
【0020】その結果、対照群における血中の中性脂質
量の平均値が183.6mg/100mlであることが認められた。
これに対し、コナゲニン投与群では中性脂質の量(平均
値)は275.8mg/100mlであり、50.2%の増加率をみた。
【0021】試験例2 クロフィブラートは、リパーゼの活性化によって肝への
脂肪蓄積を亢進し、肝肥大を引き起こすことが知られて
いる医薬である。クロフィブラートを投与した動物にコ
ナゲニンを投与し肝重量の測定を行って、肝への脂肪蓄
積に対するコナゲニンの効果を検討した。
【0022】クロフィブラートは0.5%カルボキシメチ
ルセルロース(CMC)水溶液に懸濁した液として、5
週令の雄性シリアン・ハムスターにクロフィブラート投
与量が100mg/kgとなるように1日1回、連日7日間経口
投与を行った(クロフィブラート単独投与群、1群7
匹)。無処置対照群には0.5%CMC 1ml/100gのCMC
水溶液だけを1日1回、連日7日間同様にして投与し
た。
【0023】また、クロフィブラート+コナゲニン腹腔
内投与処置群には、クロフィブラートを前記と同様に経
口投与し、同時に試験例1と同様に1日1回、連日7日
間コナゲニンの生理食塩水溶液を腹腔内投与して、12日
目に肝重量を測定した。
【0024】また、コナゲニンの経口投与の場合の効果
を確かめるために、別のシリアン・ハムスター群にクロ
フィブラートを前記と同様に経口投与し、同時にコナゲ
ニンの生理食塩水溶液を1日1回、コナゲニン投与量が
100mg/kgとなるように7日間、連続して経口投与して、
12日目に肝重量を測定した(クロフィブラート+コナ
ゲニン経口投与処置群)。
【0025】測定の結果を下記の表1に示す。クロフィ
ブラート単独投与群における体重100g当たり肝重量
は、無処置群に対し有意に(P<0.1)増加した。これに
比べて、クロフィブラート+コナゲニン処置群ではコナ
ゲニンの腹腔内投与の場合に有意に(P<0.05)且つ経
口投与の場合にも有意に(P<0.05)認められる抑制効
果を以って肝重量の増加を抑制した。
【0026】
【0027】
【発明の効果】コナゲニンは低分子BRMとして働き、
マクロファージの活性化を抑制することが知られてい
る。今回明らかになったように、またコナゲニンは血中
への中性脂肪の放出を亢進し、医薬剤による肝肥大を抑
制する活性を有する。コナゲニンはその毒性が極めて小
さく安全であり、脂肪肝生成の抑制剤すなわち脂肪肝予
防剤として、または治療剤として有用である。
フロントページの続き (72)発明者 河津 昌司 静岡県沼津市原1175−1 丸恵マンション 201号 (72)発明者 白石 忠義 兵庫県高砂市西畑3丁目8番14号 (72)発明者 前田 謙二 東京都目黒区五本木2丁目46番11号 (72)発明者 竹内 富雄 東京都品川区東五反田5丁目1番11号 ニ ユーフジマンシヨン701

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コナゲニン又はその薬学的に許容される
    塩を有効成分として含有することを特徴とする脂肪肝の
    予防または治療剤。
JP26050294A 1994-10-25 1994-10-25 脂肪肝の予防または治療剤 Pending JPH08119860A (ja)

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JP26050294A JPH08119860A (ja) 1994-10-25 1994-10-25 脂肪肝の予防または治療剤

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007011066A1 (ja) * 2005-07-22 2007-01-25 Kaneka Corporation 繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤、atp産生促進剤、メラニン生成抑制剤、皮膚外用剤

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WO2007011066A1 (ja) * 2005-07-22 2007-01-25 Kaneka Corporation 繊維芽細胞賦活剤、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン収縮促進剤、ヒアルロン酸産生促進剤、atp産生促進剤、メラニン生成抑制剤、皮膚外用剤

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