JPH01104010A - 腎臓疾患の治療または予防用薬剤 - Google Patents

腎臓疾患の治療または予防用薬剤

Info

Publication number
JPH01104010A
JPH01104010A JP15515387A JP15515387A JPH01104010A JP H01104010 A JPH01104010 A JP H01104010A JP 15515387 A JP15515387 A JP 15515387A JP 15515387 A JP15515387 A JP 15515387A JP H01104010 A JPH01104010 A JP H01104010A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
isoliquiritigenin
liver
drug
administered
administration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP15515387A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0662403B2 (ja
Inventor
Toshio Sato
利夫 佐藤
Hitoshi Matsumoto
仁 松本
Toshio Kakegawa
寿夫 掛川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON HAI POTSUKUSU KK
Nippon Hypox Laboratories Inc
Original Assignee
NIPPON HAI POTSUKUSU KK
Nippon Hypox Laboratories Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON HAI POTSUKUSU KK, Nippon Hypox Laboratories Inc filed Critical NIPPON HAI POTSUKUSU KK
Priority to JP15515387A priority Critical patent/JPH0662403B2/ja
Publication of JPH01104010A publication Critical patent/JPH01104010A/ja
Publication of JPH0662403B2 publication Critical patent/JPH0662403B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、腎臓および肝臓疾患の治療および予防用薬剤
に関し、さらに詳しくは、単独に発生する腎臓疾患およ
び肝臓疾患の各々にも、さらに両臓器の疾!ぶが併発し
た場合にも優れた治療および予防効果を発揮する腎臓お
よび肝臓疾患の治療および予防用薬剤に関するものであ
る。
(従来の技術および問題点〕 周知のよ−うに、生体における腎臓は、その尿細管上皮
細胞において、濾過および分泌機構により血液から老廃
物および生体内に取り込まれた有害物質、例えば薬物ま
たは毒物を尿中に排泄する機能を有する。
他方、生体における肝臓は、主として以下に列挙する3
つの機能を有する。すなわら、まず第1の機能として、
肝臓は、消化腺として働き、1日に500〜1000C
Cの胆汁を分泌して小腸における脂肪の消化ならびに吸
収を助ける。また、第2の機能として、肝臓は、各種栄
養素の体内における化学的変化、貯蔵および利用、すな
わち、中間代謝にあずかる。さらに、第3の機能として
、肝臓は、解毒作用を営み、体外からの有害物質、例え
ば毒物および体内で作られた右毒物質に酸化、還元、抱
合などの解毒処理を加え、あるいは、これを胆汁に混ぜ
て廃棄するか、腎臓へ送って尿中へ排泄する。
このように腎臓および肝臓は、それぞれ独自の機能を営
なんでいるが、前記老廃物および薬物は局在的に蓄積し
やすく、そのために、これら物質に起因して腎臓および
肝臓の各単独疾患ばかりでなく、両臓器の併発的疾患が
多発しやすい。このような単独または併発的な腎臓およ
び肝臓の疾患の原因となる物質は、具体的には多岐多様
にわたるが、薬物を例にとり、各臓器ごとに分けて示す
と、以下のようである。なお、以下の列挙薬剤のうち台
頭に◎印を付した薬剤は、腎臓、肝臓の両方に障害を生
じさせるものである。
(腎障害を起こしやすい薬剤) ◎鎮痛、下熱、抗炎症剤、抗リウマチ剤フエナセチン、
アスピリン、インドメタシン、メフェナム酸、フェノプ
ロフェン、金製剤、D−ペニシラミン等。
◎抗生物質 アミノグリコシド系、ポリペプチド系、ポリエン系、セ
ファロスポリン系、゛ ペニシリン系等。
◎化学療法剤 スルファミド類等。
◎抗癌剤 マイトマイシンC1ダウノマイシン、 シスプラチン、ニトロソウレア系等。
・免疫抑制剤 シクロホスファミド等。
◎麻酔剤 メトキシフルラン等。
◎利尿剤 チアジド系等。
・増影剤 (肝障害を起こしやすい薬剤) ◎鎮痛、下熱、抗炎症剤、抗リウマチ剤アレドアミノフ
ェン、アスピリン、 フェニルブタシン、スリンダック、 イブフェナック、金製剤等。
◎抗生物質 アミノグリコシド系、ポリエン系、 セファ0スポリン系、ペニシリン系、 テトラサイクリン系等。
◎化学療法剤 サルファ剤、イソニアシト等。
◎抗癌剤 マイトマイシンC1シスプラチン、6−MP。
ニトロソウレア系等。
◎麻酔剤 ハローセン、メトキシフルラン等。
・向精神薬 クロルプロマジン系、ジアゼパム系、 バルビタール系等。
◎利尿剤 デアシト系等。
なJ3、前記した腎臓および肝臓の疾患の原因となる薬
物例は、以下の文献に基づいて整理したものである。
すなわち、〔臨床成人病16巻8号(1986)45〜
62頁、85〜103頁)、(最新医学文!s42「慢
性肝炎の診療」西岡幹夫著、■新興医学出版社、昭和6
2年1月26日発行、29〜31頁)、〔臨床と研究6
3巻4号、昭和61年4月発行、38〜39頁〕、〔「
肝臓の病気」織田敏次他著、中外医学孔、1980年1
0月20日発行、323〜333頁〕、〔「医薬品要覧
」大阪府病院薬剤師会編、薬業時報社、昭和58年11
月10日発行〕。
以上、腎臓および肝臓疾患をそれら臓器の物質代謝機能
面から考察してきた。しかし、腎臓疾患にあっては、こ
の他に免疫機序を介すると考えられる疾患もある。
本発明で言う腎臓疾患とは、(イ)前記物質代謝機能異
常に起囚する腎機能障害、例えば薬物等により生じる急
性腎炎およびかかる急性腎炎が慢性化した慢性腎炎、(
ロ)免疫機序を介する急性腎炎およびかかる急性腎炎が
慢性化した慢性腎炎、(ハ)細菌およびウィルス感染に
より生じる急性腎炎およびこれらが慢性化した慢性腎炎
等、糸球体、尿m管、ループス等の腎臓部位に機能障害
を呈する疾患をいう。
また、同じく本発明で言う肝臓疾患とは、(a)前記物
質代謝機能異常ならびに生合成機能異常に起囚する肝機
能障害、例えば、薬物等による急性肝炎もしくは、かか
る急性肝炎が慢性化した慢性肝炎、(b)飲酒等による
脂肪肝またはこれらが慢性化した慢性肝炎、(C)ウィ
ルス感染によるウィルス肝炎、またはこれが慢性化した
慢性肝炎、そして以上の各障害の結果生じる肝硬変、等
の広く肝臓機能障害を呈する疾患をいう。
ところで、腎臓疾患の治療方法としては、現在、その重
度に応じて、腎臓機能保持のための療法、例えば安静療
法、食事療法もしくは薬物療法、血液透析療法または腎
臓移植が知られている。前記血液透析療法は、腎疾患の
最終療法とされているが、腎臓機能障害により体内に貯
留される老廃物を血中から除去するのみで、腎機能は改
善されず、患者は生涯透析療法を続けねばならず、しか
も最終的には、多くの場合、心不全、感染症等を併発し
死に至る。他方、薬物療法としては、利尿剤、免疫抑制
剤、副腎皮質ステロイド療法、マンニトール、ラクツロ
ース療法等が現在行なわれているが、これらは、いずれ
も対症療法であり、かつ、その治療効果が乏しく、患者
は食事療法および安静療法等に依存しているのが現状で
ある。例えば、腎疾患治療剤として利尿剤が使用されて
いるが、その薬理作用は低下した腎臓機能を補うもので
あり、腎臓疾患を未然に防いだり、または腎臓疾患を冶
癒するものではない。また、利尿剤のうちでも、チアジ
ド系利尿剤の大部分および非チアジド系利尿剤フロセミ
ドは、その副作用として肝臓機能障害を惹起し、治療上
好ましくないという問題点を有する。
したがって、腎臓疾患の治療用薬剤として未だ4分に満
足し得るような薬剤が存在するとはいえないのが現状で
あり、さらに有効な薬剤の1Ju1発が@望されている
同様に、肝臓疾患の治療方法としては、現在、肝臓機能
保持のための療法、例えば安静療法、食事療法および薬
物療法が知られている。これら療法のうち薬物療法とし
ては、具体的には、アミノ酸、例えばアスパラギン酸、
ヂオクト酸、メヂオニン、チオプロリン、グリシンおよ
びグルタチオン等のペプチド類、肝臓抽出エキス、肝臓
氷解物、胎盤氷解物、グルクロンMM導体および甘草か
ら抽出精製したグリチルリチン等を使用する療法がある
。そして、これら薬剤のうち、グリチルリチンは慢性肝
炎に起因する肝臓機能の改善に有効であることが知られ
ているが、このグリチルリチンは経口投与では無効であ
るという投与□上の問題点を有している。
また、肝臓疾患の発生機序はウィルス肝炎、中m性肝炎
以外は解明されておらず、肝臓疾患の治療法も安静療法
および食事療法等が主となっていた。しかし、近年、例
えば、肝細胞の蛋白質合成およびRNA合成を賦活する
ことにより肝繊維化゛進展抑制作用を有するマロチラー
トが開発された。
しかしながら、かかるマロチラートは肝硬変の治療にの
み適用することが認められているに過ぎない。
さらにまた、その作用機序は不明であるものの免疫賦活
剤としてシアニダノールが開発され、B型つィルス性肝
炎の治療に有効であるとされている。しかし、イタリア
、ポルトガルにおいて、シアニダノールの投与を受けた
患者の死亡事故が発生したために、我国においては、シ
アニダノールの販売が現在停止されている。
したがって、広範な肝臓疾患の治療および予防に真に有
効であり、安全性に優れた薬剤の開発が嘱望されている
のが現状である。
さらには、前記のように腎臓および肝臓は生体代謝m能
に重要な役割を有し、相互に関連しあっている。この事
は、肝臓もしくは腎臓の一方に機能障害が生じた場合、
他方に代謝lIl能の負担が増大し、結果的に両臓器の
機能障害を生ずる場合が多く、特に肝機能障害者におい
ては肝機能障害の進行に伴い、腎機能障害を併発する場
合が多い。
従って、治療薬剤としては、両臓器の機能を同時に改善
する薬剤が望ましい。
(tr4題点を解決する々めの手段〕 本発明者らは、前記従来のmlff1点を解決するため
に鋭意研究を重ね、多岐多様な物質を検討した結果、イ
ソリクイリチゲニンに着目し、下記のような知見を得る
に至った。
イソリクイリチゲニンは、植物甘草成分として自然界に
存在することは、古くから知られている。
しかし、甘草中のインリクイリチゲニンの金回は極く微
mで、しかもその大部分は配糖体として存在し、かつ多
数の類似同族体が共存するため、その分離精製が困難で
あり、イソリクイリチゲニンの薬理効果については定か
とは言えなかった。例えば、特公昭48−8485号に
甘草より抽出したりクイリヂン、イソリクイリチン、リ
クイリチゲニン、イソリクイリチゲニン等の混合物が抗
潰瘍作用を右J゛るとの報告がある。しかしながら、か
かる報告においては、ごく微量共存するイソリクイリチ
ゲニンが抗潰瘍作用の有効成分である事の明確な示唆は
ない。
また、同様に使用したイソリクイリチゲニンの純度は不
明であるが、イソリクイリチゲニンが比較的強い鎮痙作
用を有するという報告(薬学雑誌第80巻620〜62
4頁1960年)が柴田らによりなされている。
また、ここ数年カルコン類の薬理活性が注目を集めてい
る。例えば中鎖らによる発癌プロモーターTPAによる
皮膚血管透過性几進の抑制作用の報告(“炎症”第4巻
554〜556頁1984年〉や特願昭60−1788
15号にお番)る動物の腫瘍細胞に対する分化誘導活性
、さらには制癌剤としての有用性に関する報告がみられ
る。
かくして、かかる知見を基に本発明者等は独自に研究を
進め、先にイソリクイリチゲニンの有用性として抗アレ
ルギー剤としての用途について提案した(特願Ill 
61−49530号)。そこで、かかる知見を基に更に
検討を重ねた結果、イソリクイリチゲニンが腎臓および
肝臓の疾患の治療および予防に有効であるとの新たな知
見を得るに至った。
本発明は、かかる知見に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明は、イソリクイリチゲニンまたはその
薬学的に許容される塩を有効成分とすることを特徴とす
る腎臓および肝臓疾患の治療および予防用薬剤である。
ここでいう腎臓疾患とは、前記したように、(イ)物質
代謝機能異常に起因する腎機能障害、例えば薬物等によ
り生じる急性腎炎およびかかる急性腎炎がjfi性化し
た慢性腎炎、(ロ)免疫機序を介する急性腎炎およびか
かる急性腎炎が慢性化した慢性腎炎、(ハ)細菌および
ウィルス感染により生じる急性腎炎およびこれらが慢性
化した慢性腎炎等、糸球体、尿m管、ループス等の腎臓
部位に機能障害を呈する疾患をいう。
また、同じくここで言う肝臓疾患とは、(a)物質代謝
機能異常ならびに生合成機能異常に起因する肝機能障害
、例えば、薬物等による急性肝炎もしくは、かかる急性
肝炎が慢性化した慢性肝炎、(b)飲酒等による脂肪肝
またはこれらが慢性化した慢性肝炎、(C)ウィルス感
染によるウィルス肝炎、またはこれが慢性化した慢性肝
炎、そして以上の各障害の結果生じる肝硬変、等の広く
肝Mi機能障害を呈する疾患をいう。
イソリクイリチゲニンの薬学的に許容される塩としては
、アルカリ金属およびアルカリ土類金属塩のような無毒
性の塩、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシ
ウム塩、カルシウム塩等があり、さらに、アンモニウム
塩なとのM毒性のアミン塩等がある。
本発明の腎臓および肝臓疾患の治療および予防用薬剤は
、経口又は非経口投与(例えば静注、皮下投与、直腸投
与など)することができ、投与に際しては、それぞれの
投与方法に適した剤型に調製することができる。
かかる薬剤は、その用途に応じて錠剤、カプセル剤、顆
粒剤、散剤、細粒剤、火剤、トローチ錠、舌下錠、坐剤
、軟膏、注射剤、乳剤、懸濁剤、シロップなどのいずれ
かの製剤形態に調製することができる。
これらの調製に際しては、例えば、この種の薬剤に通常
使用される無毒性の賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、
保存剤、酸化防止剤、等張化剤、V!衝剤、コーティン
グ剤、矯味剤、溶解補助剤、基剤、分散剤、安定化剤、
着色剤等の添加剤を使用して公知の方法により製剤化す
ることができる。
前記使用し得る無毒性の添加剤の8剤の具体例を列挙す
ると、以下のようである。
まず、賦形剤としては、デンプン及びその誘導体(デキ
ストリン、カルボキシメチルスターチ等)、セルロース
及びその誘導体くメチルセルロース。
ヒドロキシプロピルメチルセルロース等)、糖類(乳糖
、白糖、ブドウ糖′6)、ケイ酸及びケイ酸塩類(天然
ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、メタケイ酸
アルミン酸マグネシウム等)、炭酸塩(炭酸カルシウム
、炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム等)、水酸化
アルミニウム・マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、
ポリ第4−ジエチレン誘導体、モノステアリン酸グリセ
リン。
モノオレイン酸ソルビタン等が挙げられる。
結合剤としては、デンプン及びその誘導体(アルファー
化デンプン、デキストリン等)、セルロース及びその誘
導体くエチルセルl」−ス、カルボキシメチルセルロー
スナトリークム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース
等)、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、糖類(ブ
ドウ糖、白糖等)、エタノール、ポリビニルアルコール
、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
崩壊剤としては、デンプン及びその誘導体(カルボキシ
メチルスターチ、ヒドロキシプロビルスターチ等)、セ
ルロース及びその誘導体く力ルポキシメヂルセルロース
、カルボキシメチルセルロ−スナトリウム ロピルメチルセルロース等)、炭酸塩(炭酸カルシウム
、炭酸水素ナトリウム等)、トラガント、ゼラチン、寒
天等が挙げられる。
滑沢剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸マグネシウム、タルり、ケイ酸及びそ
の塩(軽質無水ケイ酸,天然ケイ酸アルミニウム等)、
酸化チタン、リン酸水素力ルシークム.乾燥水酸化アル
ミニウム・ゲル、マクロゴール等が挙げられる。
保存剤としては、パラオキシ安患香酸Jステル類、並値
WI塩類(亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム等
)、リンmJ!1類(リン酸ナトリウム。
ポリリン酸カルシウム、ポリリン酸ナトリウム。
メタリン酸ナトリウム等)、アルコール類(クロロブタ
ノール、ベンジルアルコール等)、塩化ベンザルコニウ
ム、塩化ベンゼトニウム、フェノール、クレゾール、ク
ロロクレゾール、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウ
ム、ソルビン酸グリセリン、糖類等が挙げられる。
酸化防止剤としては、亜硫酸塩類(亜硫酸水素ナトリウ
ム、亜硫酸水素ナトリウム等)、ロンガリット、エリソ
ルビン酸、L−アスコルビン酸、システィン、アセチル
システィン、チオグリセロール、ブチルヒドロキシアニ
ソール、ジプチルにドロキシトルエン、没食子酸プロピ
ル、アスコルビン酸パルミテート、dJ−α−トコフェ
ロール、ノルジヒドログアヤレチック酸等が挙げられる
等張化剤としては、塩化ナトリウム、硝酸カリウム、硝
酸ナトリウム、デキストラン、グリセリン、ブドウ糖等
が挙げられる。
tIi函剤としては、炭酸ナトリウム、塩酸、ホウ酸、
リンall塩(リン酸水素ナトリ・ラム等)等が挙げら
れる。
コーティング剤としては、セルロース誘導体(ヒドロキ
シプロピルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロースフタレート等゛)、セ
ラック、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジン類
(ポリ−2−ビニルピリジン、ポリ−2−ビニル−5−
エチルピリジン等)、ポリビニルアセタルジエチルアミ
ノアセテート、ポリビニルアルコールフタレート、メタ
アクリレート・メタアクリル酸共重合体等が挙げられる
矯味剤としては、糖類(ブドウ糖,白糖,乳糖等)、サ
ッカリンナトリウム、糖アルコール類等が挙げられる。
溶解補助剤としては、エチレンジアミン、ニコチン酸ア
ミド、サッカリンナトリウム、クエン酸、クエン酸塩類
、安息香酸,ナトリウム、石ケン類、ポリビニルピロリ
ドン、ポリソルベート類、ソルビタン脂肪酸エステル類
、グリセリン、プロピレングリコール、ベンジルアルコ
ール、ジエチレン、糖エステル等が挙げられる。
基剤としては、脂肪類(脂血等)、植物油(オリーブ油
、ゴマ油等)、動物油、ラノリン、ワレリン、パラフィ
ン、ロウ、樹脂、ベントナイト、グリセリン、グリコー
ル類、高級アルコール類(ステアリルアルコール、セタ
ノール等)セルロース誘導体等が挙げられる。
分散剤としては、アラビアゴム、トラガント、セルロー
ス誘導体(メチルセルロース等)、ステアリン酸ポリオ
キシル類、セスキオレイン酸ソルビタン、モノステアリ
ン酸アルミニウム、アルギン酸ナトリウム、ポリソルベ
ート類、ソルビタン脂肪酸エステル類等が挙げられる。
最後に、安定化剤としては、亜硫酸塩類(亜硫酸水素ナ
トリウム等)、窒素、二酸化炭素等が挙げられる。
また、かかる製剤中におけるイソリクイリチゲニンの含
有量は、その剤型に応じて異なるが、−般に0.1〜1
00重量%の濃度で含有していることが望ましい。
本発明にかかる製剤の投与間は、対象とする人間をはじ
めとする4血動物の種類、症状の軽重、医師の診断など
により広範に変えることができるが、一般に活性成分と
して、経口投与の場合、体重1 Ky当たり1日に0.
01〜3ooItg/Kg、好ましくは、0.01〜5
0Rg/Kg、非経口投与の場合、体EX1 Kg当た
り1日に0.01〜150#LIF/Ky、好ましくは
、0.01〜2011117に9投与するのが好ましい
。しかし、患者の症状の軽重、医師の診断に応じて投薬
範囲を変えることも可能である。上記投与間は1日1回
又は数回に分けて投与することができる。
以下、本発明の実施例を示す。なお、本発明はこれら実
施例に何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕 「毒性試験」 本実施例は本発明の有効成分であるイソリクイリチゲニ
ンの安全性を確認するために行なったものである。
5週令のddY雄性マウス5匹に、イソリクイリチゲニ
ンを経口および腹腔内に投与した。その結果、l>致死
mは3000q/Ky以上(11口)および1000j
l!F/Nff以上(腹腔内)であった。
〔実施例2〕 [ゲンタマイシン(Gentamycin)惹起急性腎
障害に及ぼす作用」 本実施例は、物質代謝機能異常に起因する腎機能障害の
内、薬物により生じる急性腎炎モデルとして、その腎機
能障害惹起作用が極めて強いことが知られているアミノ
グリコシド系抗生物質ゲンタマイシンを選び、これが惹
起する急性腎炎に対するイソリクイリチゲニンの作用を
調べ、本発明薬剤の有用性を確認するために行なったも
のである。
枠木らの方法(日本薬理学会誌84巻463〜469 
1984年)に準じて行った。すなわち、体重160〜
180gのuistar系雄性ラット(日本チャールス
・リバー株式会社1群5匹)にゲンタマイシン8011
1/Kg/daVを1日1回、15日間背部皮下投与し
て腎障害を惹起させ、1%カルボキシメチルセルロース
(以下1%CMCと略す)水溶液に懸濁したイソリクイ
リチゲニン5o、150 、300Iltg/&y/d
ayを5dlK9宛15日間連続経口投与した。溶媒対
照群には、ゲンタマイシンをイソリクイリチゲニン投与
群と同様に投与した後、1%CHC水溶液5IIdl/
Kgを15日間連続経口投与した。初回投与前日と最終
投与口からそれぞれの翌日にか1プで代謝ケージを使用
して24時間蓄尿により採尿し、尿量測定後、3000
 rpm115分間遠心して、その上清について尿中の
乳酸脱水素酵素活性(LDH)を自動分析装置(八〇−
550、オリンパス光学工業)を使用して測定した。
ざらに、尿中のN−アセチル−β−D−グルコ゛す゛ミ
ダーゼ活性(NAG )をNAGテストジオツギ(塩野
義製薬)を使用して測定した。採尿終了後、試験開始前
の場合は、尾静脈より採血した。また、最終投与翌日は
、エーテル麻酔下で腹大動脈より採血し、放血致死せ1
め、開腹し、腎を摘出した。
採血した血液はaooorpm 、15分間遠心模、血
清について山中尿素窒素(BUN)を自動分析装置を用
いて測定した。摘出した腎は二分割し、10%l!衝ホ
ルマリンにて固定後、ヘマトキシリン・エオシン染色標
本を作製して鏡検した。
その結果を下記表1〜表2に示す。
(結果) (1)ゲンタマイシンのみを投与した群はゲンタマイシ
ン投与後15日目でNAG 、 LDHが顕著に増加し
、811Nの増加も認められ、ゲンタマイシンによる腎
障害発症が明らかに認められた。
(2)イソリクイリチゲニンはほぼ用量依存的にゲンタ
マイシン惹起対照群に比してNAG 、 LDII 。
BUN値の増加を顕著に抑制した。
(3)腎組織病理所見においても、ゲンタマイシン惹起
対照群に比してイソリクイリチゲニン300111!J
/に9投与群では尿細管上皮細胞の壊死、変性。
再生及び分裂、浸潤の顕著な改善が認められた。
又、イソリクイリチゲニン50.150■7に9投与群
でも尿細管上皮細胞の壊死、変性、再生1分裂の改善が
認められた。
以上の試験結果からイソリクイリチゲニンは薬物により
惹起される急性腎炎を顕著に改善していることが明らか
でありイソリクイリチゲニンは薬物による急性腎炎の治
療に極めて有用であると考えられる。
〔実施例3〕 [シスプラチン惹起急性腎障害に対するイソリクイリチ
ゲニンの作用」 本実施例は、物質代謝n能異常に起因する腎機能障害の
内、薬物により生じる急性腎炎モデルとして、その腎機
能障害惹起作用が極めて強いことが知られている抗癌剤
シスプラチンを選び、これが惹起する急性腎炎に対する
イソリクイリチゲニンの作用を調べ、本発明薬剤の有用
性(予防効果および治療効果)を確認するために行なっ
たものである。
(1)予防試験 20〜25gのddY雄性マウス(1蟲Y10匹)に1
%CHC水溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン200
■/N9/dayを5日間連続杆口投与し、5口重に生
TM1食塩水に2η/10dに溶解したシスプラチン1
611tg/Kgを1回皮下投与し、その翌日からさら
に5日間イソリクイリチゲニンを同様に経口投与した優
、採血し、3000rpm 、 15分間遠心後、血清
中のBUNを測定した。
(2)治療試験 20〜2517)ddY雄性マウス(1群10匹)に生
FB!Il塩水に溶解したシスプラチン2Iftg/1
0−を16Itg/NyI回皮下投与後、1%CHC水
溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン200II+9/
Ny/dayを1日1回5日間連続経口投与した後、採
血し、3000rpn+ 115分間遠心後、血清中(
7)81Nを測定した。
(1) 、 (2)の試験において、20〜25gのd
dYIn性マウス(1群10匹)にイソリクイリチゲニ
ン200III!F/Ny/dayのみを連続経口投与
シタものをイソリクイリチゲニン単独投与対照群とし、
腎炎惹起対照群として20〜25gのddY M性マウ
ス(1群10匹)にシスプラチン16IRg/Kgを皮
下に1回投与し、イソリクイリチゲニンの代りに1%C
HC水溶液を連続経口投与した以外は、シスプラチン+
イソリクイリチゲニン投与群と同様に処理し、各々を同
投与群と比較した。その結果を表−3に示す。
〔表 3〕 (シスプラチン惹起急性腎炎に対するイソリクイリチゲ
ニンの作用)(結果) (1)無処置対照FJに比してシスプラチンを投与した
腎障害惹起対照群は著しく BUNが増大しており、シ
スプラチンによる急性腎障害発症が明らかに認められた
(2)インリクイリチゲニンは予防試験、治療試験いず
れにおいても腎障害惹起対照に比して、81JNの増加
を顕著に抑制した。
(3)腎障害を発症させないイソリクイリチゲニン単独
投与対照群では、無処置対照群に比して、ButNの変
化は認められず、イソリクイリチゲニンは腎障害発症に
よるBUNの増加を特異的に抑制づる事が明らかである
以上の結果から、イソリクイリチゲニンは、薬物により
惹起される急性腎障害を顕著に改善する事が明らかであ
り、薬物による急性腎Fa書の予防、治療に極めて有用
であると考えられる。
〔実施例4〕 (ラットの抗GBH腎炎に対するイソリクイリチゲニン
の作用) ヒト慢fli腎疾患の70%が免疫機序を介して発症す
ると言われており、特に糸球体腎炎では多数の症例で免
疫機序の関与を示唆する所見が認められており、これに
基づきヒト慢性腎炎モデルとしての動物実験モデルの作
製が種々研究されて来た。
中でも本邦で開発された馬杉腎炎モデルは、糸球体組織
抗原(GBN)に対する抗体による腎炎モデルで世界的
に広く用いられている。したがって、本発明省らは、ヒ
ト慢性腎炎モデルとして馬杉腎炎モデルを選び、枠木良
維らの方法(日本腎臓学会誌23巻323〜331頁 
1981年)および(日本薬理学会誌77巻407〜4
17頁 1981年)により本実施例を行ない、本発明
薬剤の有用性の確認を行なったものである。
即ち、体重180〜200gのSO系雌雄性ラット日本
チャールス・リバー株式会社、腎炎惹起対照群は7匹、
他の群は6匹ずっ)に族ラット08Hウサギ血清0.5
d/ラットを静注し、直ちに1%CHC水溶液に懸濁し
たイソリクイリチゲニン30.100.300ttty
/Ky/dayを5xdl1Kg宛3週問毎日連続各群
ラットに経口投与した。腎炎惹起対照群は抗うットGB
Nウサギ血清0.5d/ラットを静注後、1%CHC水
溶液5 xdl / K9宛3週間毎日連続軽口投与し
た。抗G8M血清投与331!間目の最終投与口からそ
の翌日にかけて代謝ケージを使用して24時間蓄尿によ
り採尿し、尿量測定後、3000rpm 、15分間遠
心後、その上清について尿中の乳酸脱水素酵素活性(L
l)II)、アルカリ性ホスファターゼ(ALP ) 
、蛋白量を自動分析装置i (All−550,オリン
パス光学工業)を使用して測定した。採尿終了後エーテ
ル麻酔下に膨大動脈より採血し3000rl)l 、1
5分間遠心した血清についてBUN 、クレアチニン、
ALP 、総コレステロール、総蛋白、アルブミンを測
定した。
その結果を下表4に示す。
(結果) (1)3週目の腎炎惹起対照群は無処置対照群に比して
尿中の総蛋白、総ALP 、総LDIfが顕著に増加し
た。血中の8118 、クレアチニンは顕著な変化は見
られないものの、ALPの低下、総コレステロールの増
加が認められた。又、血清総蛋白mには変動が見られな
いもののアルブミン含量の減少が認められ、それに伴う
A/G比の低下が見られた。以上の結果から免疫系を介
した腎障害の発症が明らかである。
(2)イソリクイリチゲニン投与群は各用m群において
、腎炎惹起対照群に比して、尿中の総蛋白。
総ALP 、総10Hの増加を顕著に抑制した。又、血
中^LP 、総コレステロール、アルブミン潰の[iな
改善が見られた。
以上の結果から、イソリクイリチゲニンは、免疫を介す
る腎障害の予防及び治療に極めて有用であると考えられ
る。
〔実施例5〕 (d−ガラク゛トナミン惹起肝臓障害に対するイソリク
イリチゲニンの作用) d−ガラクトサミンはヒトにおけるウィルス性肝炎の病
変に似た障害を惹起する化合物で、ウィルス性肝炎のモ
デルとして利用されている。したがって、本発明者らは
版本らの方法([新薬開発のための薬効スクリーニング
法第1巻」69〜82.1984年、版本浩二、清至書
院)により以下の通り、本実施例を行ない、本発明薬剤
の有用性の確認を行った。
即ち、体重180〜200gの旧5tar系雄性ラット
(日本チャールス・リバー株式会社、1群6匹)に1%
CHC水溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン10 、
30119/に9/dayを5 d / KH宛5日間
各ラット群に経口投与し、4日目のイソリクイリチゲニ
ン投与1時間後に、生理食塩水に溶解したd−ガラクト
サミン250η15td/Kgを腹腔的投与し、d−ガ
ラクトサミン投与48時間後にエーテル麻酔下に膨大動
脈より採血し3000rp鵠、15分間遠心した血清に
ついてグルタミン酸オキザロ酢酸トランスアミナーゼ(
00丁) 、グルタミンMピルビン酸トランスアミナー
IJ(GPr)。
ALPを自動分析装置AU−550により測定した。
なお、肝障害惹起対照群は、イソリクイリチゲニン1気
CHC懸濁液の代りに1%CNC水溶液を経口投与した
以外はイソリクイリチゲニン投与群と同様に処置した。
又、陽性対照群としてイソリクイリチゲニンの代りに各
々1%CNC水溶液に懸濁したマロチラート30111
!J/Ai9/daV 、 1001111/に’J/
daV 、シアニダノール3 ON/に9/daV 、
 100q/に9/day宛を経口投与した以外はイソ
リクイリチゲニン投与群と同様に処置した。
測定結果は表−5に示ず。
(結果) (1)肝障害惹起対照群においては無処置対照群に比し
て、GOT 、 GPT 、^LPの明らかな増加が認
められた。
(2)イソリクイリチゲニン投与群では、肝障害惹起対
照群に比して、10jI!F/Kg投与でGOT 、 
GPT 。
ALPの増加抑制が見られ、30111fl/Ks投与
で明らかなGOT 、 GPTの改善が認められた。
(3)陽性対照群マロチラート、シアニダノールは10
0#I!J/Kg投与群においてイソリクイリチゲニン
10rlPI/に9投与群とほぼ同等のGOT 、 G
PTの増加抑制が見られた。
以上の結果からイソリクイリチゲニンはマロチラート、
シアニダノールよりも低い用量において、d−ガラクト
サミン惹起肝障害を抑制する事が明らかであり、ウィル
ス性肝炎等の予防、治療に有用であると考えられる。
〔実施例6,7〕 四塩化炭素は肝細胞中の薬物代謝酵素系により極めて反
応性の高いフリーラジカルを生じ、これが肝18胞膜蛋
白と結合して細胞活性を強く抑制したり、細胞内小器官
の膜脂質の過酸化を起こすことにより、肝細胞の壊死、
肝脂肪の?S積を生じると言われており、ヒト急性薬物
肝炎、脂肪肝、慢性肝炎及び肝硬変の実験モデルとして
最も広く用いられている。
したがって、本発明者らはxmatzumiらの方法(
Japan Journal of Pharmaco
logy vol、3115−211981年)および
加藤稔らの方法(日本薬理学会誌80巻、p83−91
 1982年)に準じた方法により以下の実施例6,7
を行ない、本発明薬剤の有用性の確認を行なった。
(実施例6) 「四塩化炭素(CC14)惹起急性肝障害に対するイソ
リクイリチゲニンの作用」 体m180〜200gのWistar系雄性ラット(日
本チャールス・リバー株式会社、1群6匹)に1%CH
C水溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン10 、30
119/に9/cJaVを4日間連続杆口投与した。溶
媒対照群には、1%CHC水溶液5 d / K9/ 
dayを4日間連続経口投与し、陽性対照群にはマロチ
ラート()lalotilate) 30N19/Kf
J/daV 。
100at/Ky/dayとシアニダノール(Cian
idanof) 3 ON/Cg/daV 、 100
111/Kg/daVを1%CHC水溶液に懸濁して4
日間連続杆口投与した。
四塩化炭素は精密分析用試薬を使用し、ラットに薬物投
与2日目から3日間連続杆口投与して0゜2d/Ks/
day皮下投与した。
四塩化炭素最終投与24時間後にエーテル麻酔下に農大
動脈から採血した。血液は3000 rpm、15分間
遠心の血清についてGOT 、 GPTについて自動分
析装置(^u−sso、オリンパス光学工業)を使用し
て測定した。その結果を表6に示ず。
〔表 6〕 (四塩化炭素最終投与24時間慢の血液生化学パラメー
ター)(結果) (1)肝障害惹起対照群は無処置対照群に比して、顕著
にGOT 、 GPTの増加が認められ、四塩化炭素に
よる肝障害発生が明らかに認められた。
(2)イソリクイリチゲニン投与群は、肝障害惹起対照
群に比して、各用量群においてGOT 、 GMの顕著
な改善が見られた。
(3)陽性対照群マロチラート、シアニダノールは30
rttFJ/Ky投与群あるいは10011t9/Kg
投与群にJ3いてイソリクイリチゲニン10It(↓ぼ
同等のGOT 、 GPTの増加抑制が見られた。
以−りの結果からイソリクイリチゲニンはマロチラート
、シアニダノールよりも低い用量において四塩化炭素惹
起急性肝障害を抑制し、急性肝障害の予防および治療に
有用であると考えられる。
(実施例7) [四塩化炭素惹起慢性肝障害に対するイソリクイリチゲ
ニンの作用j 体重1 8 0 〜2 0 0 9+7)Wistar
系雄性ラット(日本チャールス・リバー株式会社、1群
6匹)にイソリクイリチゲニン30■/に9/da’l
を1%CHC水溶液に懸濁して3週間毎日連続経口投与
した。溶媒対照群には、1%CHC水溶液5ttdl/
に9/dayを3週間毎日連続経口投与し、陽性対照群
にはマロチラーt− 3 0q/に9/dayとシ7二
’l/−/lz 3 0 1R9/Kg/daVを1%
CHC *溶液に懸濁して3週間毎日連続経口投与した
。 。
四塩化炭素は薬物投与3日目から3週間連続各週2回0
.5d//(g腹腔内投与した。
四塩化炭素最終投与4日目にエーテル麻酔下に農大動脈
から採血した。血液は3000rl)m,15分間遠心
後の血清についてGOT 、 GPTについて自動分析
装置(Aυ−550)を使用して測定した。その結果を
表7に示す。
〔表 7) (四塩化炭素惹起慢性肝障害3週日の血液生化学パラメ
ーター)(結果) (1)肝障害惹起対照群は無処置対照群に比して、GO
T 、 GPTの顕著な増加が見られ、四塩化炭素によ
る重度の肝障害発症が明らかである。(2)イソリクイ
リチゲニン投与群は、陽性対照群シアニダノールとほぼ
同等のGOT 、 GPTの増加抑制が見られた。一方
、マロチラートはこの試験系では顕著な抑制が見られた
以上の結果からイソリクイリチゲニンは慢性肝障害の予
防および治療に有用であると考えられる。
〔実施例8〕 [シスプラチン惹起急性肝障害に対するイソリクイリチ
ゲニンの作用」 制ガン剤シスプラチンは腎臓に障害を与えるのと同様に
肝臓に障害を与える事が知られている(F.Cawal
li らcancer TrQatll(!nt Re
pOrtS VO+.62順12 2125〜2126
 1978年)。本発明者らは制ガン剤シスプラチンが
腎臓と同様に肝臓にも障害を与え、しかも腎臓障害を生
じるより6低いシスプラチン投与量でも肝障害が惹起さ
れる事を見い出した。本実施例は、このシスプラチン惹
起急性肝障害に対するイソリクイリチゲニンの作用を調
べることによって本発明薬剤の有用性を確認したもので
ある。
体重150〜180グのWistar系雄性ラット(日
本チャールス・リバー株式会社、1群6匹)に生し!I
!食塩水2q/10mに溶解したシスプラチン8.5η
/Kyを1回皮下投与摂、1%CHC水溶液に懸濁した
イソリクイリチゲニン2ooIrtg/Kg/ day
を10日間連続経口投与した後、解剖し、肝臓のへマド
キシリン−エオシン染色標本を作製し、鏡検した。
肝障害惹起対照群として、150〜180gのWist
ar系雄性ラット(日本チャールス・リバー株式会社、
1群6匹)にイソリクイリチゲニンの代りに1%CHC
水溶液のみを10日間連続経口投与した他は、イソリク
イリチゲニン投与群と同様に処理したものを用いた。そ
の結果を表8に示す。
(結果) (1)無処置対照群と比して、シスプラチンを投与した
肝障害惹起対照群はシスプラチン投与により肝臓に障害
を生じた事が明らかにある。
(2)イソリクイリチゲニンは、シスプラチン惹起急性
肝障害を顕著に抑制した。
以上の結果からイソリクイリチゲニンはシスプラチン惹
起急性肝障害を顕著に改善することが明らかであり、薬
物により急性肝障害の治療に極めて有用であると考えら
れる。
〔実施例9〕 (シスプラチン惹起急性腎及び肝障害に対するイソリク
イリチゲニンの作用) 上述して来たように、イソリクイリチゲニンは腎及び肝
障害の予防及び治療にいずれも有用である事が明らかと
なったので、本発明者らは前述した実施例3及び実施例
8の制ガン剤シスプラヂンによる実験モデルを用い、以
下の予防及び治療試験を行い、本発明薬剤の腎臓及び肝
臓の併発性疾患に対する有効性の確認を行なった。
(1)予防試験 体重215〜240gのフィッシャー系雄性ラット(日
本チャールス・リバー株式会社、1群3匹)に1%CH
C水溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン20■/Ny
/dayを1鼾は経口投与、1群は腹腔内投与で1日1
回12日間連続投与した。
投薬開始6日目から生理食塩水に溶解したシスプラチン
21197に’jを21fl/に9/daV 1日1回
4日間連続皮下投与し、シスプラチン投与口およびシス
プラチン投与終了後も3日間同様にイソリクイリチゲニ
ンを投与した。但し、シスプラチン投与口は、シスプラ
チン投与1侵にイソリクイリチゲニンを投与した。
腎及び肝障害惹起対照群には、シスプラチンをイソリク
イリチゲニン投与群と同様に投与し、インリクイリチゲ
ニン1%CHC懸濁液の代りに1%CHC水溶液を経口
投与した以外は、イソリクイリチゲニン投与群と同様に
処理した。
イソリクイリチゲニン投与終了24時間後、エーテル麻
酔下で慶大動脈から採血後、剖検を行ない肝臓を摘出し
、10%緩衝ホルマリン液に固定し、ヘマ]〜キシリン
ーエオシン染色ならびにP△S染色を行ない鏡検した。
採血した血液は3000rpm115分間遠心後、血清
についてBUNを自動分析装置(へ〇−550.オリン
パス光学工業)を使用して測定した。
(2)治療試験 体重215〜240gのフィッシャー系雄性ラット(日
本チt#−ルス・リバー株式会社、1群3匹)に生理食
塩水に溶解したシスプラチン2η/10−を2rtty
/Kg/day 1日1回4日間皮下投与し、腎及び肝
障害を惹起させた。毎日シスプラチン投与直後、1%C
HC水溶液に懸濁したイソリクイリチゲニン20■/に
’J/daVを1群は経口投与で、もう1群は腹腔内投
与で、1日1回4日間連続投与し、シスプラチン投与後
も1日1回3日間連続投与した。腎及び肝障害惹起対照
にはシスプラチンをイソリクイリチゲニン投与群と同様
に投与し、インリクイリヂゲニン1%CHC懸濁液の代
りに1%CHC水溶液を経口投与した以外、イソリクイ
リチゲニン投与群と同様に処理した。
イソリクイリチゲニン投与終了24時間後、エーテル麻
酔下で慶大動脈から採血後、剖検を行ない肝臓を摘出し
、10%緩衝ホルマリン液に固定し、ヘマトキシリン−
エオシン染色ならびにRAS染色を行ない鏡検した。採
血した血液は3000 rDIIl s 15分間遠心
゛侵、血清についてBUNを自動分析装置(へ〇−55
0.オリンパス光学工業)を使用して測定した。
なお、無処置対照群は、体重215〜240gのフィッ
シ11−系雄性ラット(E]木チト−ルス・リバー株式
会社、1群3匹)にイソリクイリヂゲニン1%CHC懸
濁液の代りに1%C)4C水溶液を1日1回12日間経
口投与した。投与終了24時間後に、採血、剖検し、B
UN測定、鏡検は上記同様に行なった。結果を表9およ
び表10に示す。
(結果) (1)無処置対照群に比して、冑及び肝障害惹起対照群
CよりEINの増大及び肝臓組織、[l胞の病理所見、
即ち、肝細胞の好酸化変性、空胞変性等からシスブラチ
ンによる腎障害、肝障害発症が明らかである。
(2)予防試験および治療試験において、イソリクイリ
チゲニン投与群は、腎及び肝障害惹起対照群比して、経
口投与、腹腔内投与い°ずれにおいてもBUNの増加を
顕著に抑制し、かつ肝臓障害の発症抑制が認められた。
以上の結果並びに前記実施例3および実施例8からイソ
リクイリチゲニンが腎障害及び肝障害併発症の予防およ
び治療に極めて有用であると考えられる。
以上、前記各実施例において、腎臓、肝臓の各疾患およ
び両臓器の併発疾患における本発明薬剤の有用性を示し
た。続いて以下に示す実施例においては、具体的に剤型
、組成物を特定した処方例を示す。
なお、本発明は、以下の実施例になんら限定されるもの
ではない。
〔実施例10〕 1錠当たりの5q及び25qの活性成分を含有する錠剤
の処方例は次の通りである。
処方例1(5mg錠) イソリクイリチゲニン          5乳糖  
              137でんぷん    
           45カルボキシメチルセルロー
ス カルシウム      10 タルク                  2スー 
1゛ マt  S、           1200q
/錠 処方例2(25q錠) イソリクイリチゲニン         25乳1!l
                  120でんぷん
               42カルボキシメチル
セルロース カルシウム      10 タルク                  2スー 
リン マt 、シウム        1200Irt
g/錠 製造方法の詳細は以下の通りである。
イソリクイリチゲニンの結晶を粉砕し、それに乳糖及び
でんぶIυを加え混合する。10%のでんぷんのりを上
記の混合体に加え、撹拌し顆粒を製造する。乾燥後粒径
を約850ミクロンに整粒し、これにタルク及びステア
リン酸マグネシウムを混合し、打錠した。
〔実施例11〕 (20■カプセル) イソリクイリチゲニン         20乳糖  
               53でんぶ/υ   
            25スーアリン マグ シ 
ム        2100■ イソリクイリチゲニンをよく粉砕し、でんぷん、乳糖J
3よびステアリン酸マグネシウムを加え充分に混合した
後、カプセルに充填した。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明は、イソリクイリチゲニン
またはそのg、学的に許容される塩を有効成分とするこ
とを特徴とする腎臓および肝臓疾患”の治療および予防
用薬剤であり、本発明によれば、単独に発生する広範な
腎臓および肝臓疾患の各々にも、ざらに両胸器の疾患が
併発した場合にも優れた治療および予防効果を発揮する
腎臓および肝臓疾患の治療および予防用薬剤を提供する
ことができる。
出願人  株式会社 日本ハイボックス佐藤利夫

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. イソリクイリチゲニンまたはその薬学的に許容される塩
    を有効成分とすることを特徴とする腎臓および肝臓疾患
    の治療および予防用薬剤。
JP15515387A 1986-06-21 1987-06-22 腎臓疾患の治療または予防用薬剤 Expired - Fee Related JPH0662403B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15515387A JPH0662403B2 (ja) 1986-06-21 1987-06-22 腎臓疾患の治療または予防用薬剤

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14582986 1986-06-21
JP20511886 1986-09-02
JP61-205118 1986-09-02
JP61-145829 1986-09-02
JP15515387A JPH0662403B2 (ja) 1986-06-21 1987-06-22 腎臓疾患の治療または予防用薬剤

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27388093A Division JPH08769B2 (ja) 1993-11-01 1993-11-01 肝臓疾患の治療または予防用薬剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01104010A true JPH01104010A (ja) 1989-04-21
JPH0662403B2 JPH0662403B2 (ja) 1994-08-17

Family

ID=27319057

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15515387A Expired - Fee Related JPH0662403B2 (ja) 1986-06-21 1987-06-22 腎臓疾患の治療または予防用薬剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0662403B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100697056B1 (ko) * 2006-01-09 2007-03-20 재단법인서울대학교산학협력재단 리퀴리티게닌을 유효성분으로 포함하는 간질환의 예방 및치료용 조성물
JP2007517829A (ja) * 2004-01-07 2007-07-05 レーンデルト・タール 植物抽出組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007517829A (ja) * 2004-01-07 2007-07-05 レーンデルト・タール 植物抽出組成物
KR100697056B1 (ko) * 2006-01-09 2007-03-20 재단법인서울대학교산학협력재단 리퀴리티게닌을 유효성분으로 포함하는 간질환의 예방 및치료용 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0662403B2 (ja) 1994-08-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4898890A (en) Medicines for use in the therapy and prevention of kidney and liver diseases
US20210322407A1 (en) Use of Trimetazidine in Preparation of Drugs for Preventing and Treating Liver Diseases
Bint et al. Adverse antibiotic drug interactions
CN101033245B (zh) 具栖冬青苷的制备方法及应用
TWI564291B (zh) 一氧化氮生成調節劑
US6083931A (en) Method of inhibiting cancer metastasis
EP0534907B1 (en) The use of furanone derivatives for the prevention or treatment of autoimmune diseases
JPS63192718A (ja) 肝障害抑制剤
JPH01104010A (ja) 腎臓疾患の治療または予防用薬剤
JP2020537689A (ja) A−ノル−5αアンドロスタン化合物を含む白血球増多製剤およびその使用
CN100382799C (zh) 一种具有保肝作用的静脉注射用粉针及其制备与质量控制方法
Stepien et al. Acute renal failure, microangiopathic haemolytic anemia, and secondary oxalosis in a young female patient
JPH09241157A (ja) リソスペルメートb含有肝臓保護作用医薬組成物
JP3879938B2 (ja) 抗炎症剤
AU749673B2 (en) Use of glycosaminoglycans for producing pharmaceutical preparations for treating diabetes-associated diseases of the eye
KR930004594B1 (ko) 신장 및 간장 질환의 치료 및 예방용 약제
CN112512526B (zh) 化合物a与化合物b联合在制备治疗痛风或高尿酸血症的药物中的用途
CA1295947C (en) Medicines for use in the therapy and prevention of kidney and liver diseases
RU2404976C1 (ru) Средство, снижающее влечение к алкоголизму, фармацевтическая композиция, способ ее получения, лекарственное средство и способ лечения
EP0476391A2 (en) Anti-AIDS virus composition containing cepharanthine as active compound
US20240122956A1 (en) Application of Naringin Combined with Rapamycin in Preparation of Medications for Treating Hyperlipidemia
JP2002255802A (ja) 経口用イブプロフェン製剤
WO2024012531A1 (zh) 一种吡啶酮衍生物的应用
JPS5938207B2 (ja) 腎疾患治療剤
JPH02250828A (ja) 新規免疫抑制剤

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees