JPWO2007007689A1 - 液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の液晶表示装置は、アレイ基板(1)とCF基板(2)とが互いに対向して配置されている。これらアレイ基板(1)とCF基板(2)との間には、液晶層(6)が挟まれている。また、これらアレイ基板(1)とCF基板(2)とは、光硬化性材料を含むシール材(3)によって接着されている。アレイ基板(1)におけるCF基板(2)との対向面側の周縁部にメタル配線(4)が形成されており、メタル配線(4)とシール材(3)との間に透明膜(7)が形成されている。

Description

本発明は、液晶表示装置およびその製造方法に関し、特に、光硬化性材料を含むシール材を用いる液晶表示装置およびその製造方法に関するものである。
従来から、CRTの代替として、液晶表示装置が広く使われている。液晶表示装置はCRTに比べて厚さが薄く小型化が可能であることから、ノート型PCや携帯電話をはじめとする携帯用端末に使用されている。
液晶表示装置のうち、近年主に用いられるアクティブマトリックス方式の液晶表示装置は、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)等がマトリックス状に形成されたアレイ基板と、カラーフィルター(CF:Color Filter)等が形成されたCF基板とが互いに対向して配置され、上記両基板の周縁部を熱硬化型のシール材で接着して貼り合わされた構成となっている。また、上記の両基板の間に電気光学特性を有する液晶が封入されている。
上記液晶表示装置は、両基板をシール材によって貼り合わせ、シール材のシールパターンに設けられた開口部から液晶を注入した後、シールパターンの開口部を封止する方法により製造されている。
ところが、上記のように液晶を注入して液晶表示装置を製造する場合、液晶の注入に長時間を要することとなる。そこで、真空中で、アレイ基板の周囲に枠状にシール材を塗布し、上記枠内に液晶を滴下した後、アレイ基板とCF基板とを貼り合わせ、液晶を封入する方法(液晶滴下貼り合わせ方式)が用いられている。
しかしながら、上記の方法では、液晶と未硬化のシール材とが接触すると、液晶にシール材の成分が溶け出し、シミが発生してしまう。また、シール材の硬化に熱を必要とすることから、使用するアレイ基板およびCF基板に熱膨張が生じ、上記両基板の位置がずれるという問題を生じる。よって、シミ防止のために硬化を速やかに行うことが必要とされると共に、位置ずれを防止するために硬化時に加熱しないシール材が必要とされている。そこで、熱硬化型のシール材の替わりに光硬化型のシール材を使用することが提案されている。
図8に光硬化型のシール材を用いた液晶表示装置のパネル部分の平面図を示す。図9に、図8に示す液晶表示装置をB−B線にて切断した時の断面の概略構成を示すB−B線断面図を示す。図8および図9を参照しながら、従来の液晶表示装置のシール材について説明する。
液晶表示装置のパネル部分は、CF基板101とアレイ基板102との間に液晶106が挟まれた構造となっている。これらCF基板101とアレイ基板102とは、光硬化型のシール材103を介して接着されている。CF基板101のシール材103に接する面側には、遮光性のブラックマトリックス(以下、「BM」と記す:遮光膜)105が形成されている。アレイ基板102のシール材103に接する面側には、表示エリア109に信号を伝えるためのメタル配線104(図9参照)が一部に形成されている。さらにメタル配線104は端子部111と接続されている。また、シール材103は表示エリア109の周囲に設けられた額縁領域110に配置されている。
上記液晶表示装置の製造工程において、シール材103を硬化させるためにアレイ基板102側から光を照射すると、メタル配線104の影となる部分103a(図9参照)では、光が当たりにくいため、シール材103が未硬化の状態のままになりやすい。回折効果によって光が回り込むことがあるが、この場合、照射時間を長くする必要がある。
そこで、2枚の基板に挟まれた光硬化型のシール材103に接するBM105(遮光膜)に開口部(光透過部)を設け、当該開口部から光を照射することが考えられる。通常、額縁領域110に入出力される信号に悪影響を与えない限り、BM105(遮光膜)に部分的に開口部を形成することが可能である。
例えば、特許文献1では、光硬化型シール材の真上または真下の何れかにある遮光膜の形状、幅、および遮光膜に設けられる開口部の大きさを定義することで、光硬化型シール材に、該光硬化型シール材が硬化するために必要な光を照射することが提案されている。
また、CF基板101に設けられるBM105の代わりに、青色着色層、赤色着色層、および緑色着色層が積層された遮光層を使用することが考えられる。
例えば、特許文献2では、シール材に接触する部分に上記青色着色層を用い、かつシール材として青色帯域の波長の光に光反応域を有している樹脂材料を用いることが提案されている。また、特許文献2では、CF基板側から光を照射することで、青色着色層を透過した青色帯域の波長の光によって、シール材を硬化させることが提案されている。
また、特許文献3では、CF基板の基板面に対して斜め方向から光を照射し、CF基板を透過した光線をアレイ基板、BMおよび金属配線で反射させて、シール材のうち金属配線と重なって形成されている領域にも光線を入射させ、シール材を硬化させることが提案されている。
日本国公開特許公報「特開2000−89235号公報(公開日:2000年3月31日)」(対応米国特許第6,424,394号(登録日:2002年7月23日)) 日本国公開特許公報「特開2001−222017号公報(公開日:2001年8月17日)」(対応米国特許出願公開第2002/0196393号(公開日:2002年12月26日)) 日本国公開特許公報「特開2004−4563号公報(公開日:2004年1月8日)」(対応米国特許出願公開第2003/0218713号(公開日:2003年11月27日))
しかしながら、特許文献1に記載されたような方法を用いたとしても、メタル配線104側から光を照射してシール材103を硬化させる場合、図9に示すような、メタル配線104の影となる部分103aは、他の部分に比べて硬化し難いという問題は依然として残る。また、特許文献2・3に記載の方法では、液晶パネルの設計や光の照射方法が複雑であるという問題や、光の利用効率が良くないという問題がある。
よって、より簡便に、シール材の硬化不良に伴うシミの発生を防止することができる液晶表示装置の製造方法、並びに、これにより、シール材の硬化不良に伴うシミの発生の問題が解消された液晶表示装置が切望されている。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、シール材の硬化不良に伴うシミの発生の問題が解消された液晶表示装置およびその製造方法を実現することにある。
本発明に係る液晶表示装置は、上記課題を解決するために、互いに対向配置された第一の基板および第二の基板と、両基板の間に設けられた液晶層とを有し、上記両基板が、光硬化性材料(a)を含むシール材で接着されてなる液晶表示装置であって、上記第一の基板における上記第二の基板との対向面側の一部に遮光部(A)が形成されていると共に、シール材と上記遮光部(A)との間に、透明膜が形成されていることを特徴としている。
通常、シール材を硬化させるために、第一の基板の背向面側から光が照射されると、遮光部によって遮光されて光が照射されない遮光領域がシール材中に生じる。言い換えれば、光が照射されたときに遮光部の影になる領域が生じる。
しかしながら、上記の構成によれば、第一の基板に形成された遮光部(A)とシール材との間に、透明膜が形成されている。つまり、上記のように背向面側から光が照射されると、シール材ではなく透明膜内に遮光領域(影になる部分)が生じることになる。これにより、従来のように、シール材に遮光部による遮光領域が生じないので(つまりシール材全体に光が照射されるので)、シール材が十分に硬化される。したがって、シール材の硬化不良を防止することができる。その結果、液晶表示装置の品質を向上することができる。
よって、上記の構成によれば、より簡素な構成で効率良く、シール材の硬化不良を防止することができる。上記の構成によれば、シール材の硬化不良、特に、シール材における液晶層と接触する部分の硬化不良が無く(殆ど無い、好適には全く無い)、シール材の硬化不良に伴う問題が解消された、表示品位の高い液晶表示装置を提供することができる。
また、本発明に係る液晶表示装置の製造方法は、上記課題を解決するために、互いに対向配置された第一の基板および第二の基板と、両基板の間に設けられた液晶層とを有し、上記両基板が、光硬化性材料(a)を含むシール材で接着されてなる液晶表示装置の製造方法であって、上記第二の基板との対向面側の一部に遮光部(A)が形成された第一の基板の周縁部に光硬化性材料を含むシール材を形成するシール材配置工程と、上記シール材で囲まれた領域に液晶層を形成する液晶層形成工程と、シール材を介して上記第一の基板と第二の基板とを接着する基板接着工程とを有すると共に、上記シール材配置工程の前に、上記第一の基板の対向面側における少なくとも上記遮光部(A)上に透明膜を形成する透明膜形成工程をさらに有することを特徴としている。
上記の構成によれば、シール材を第一の基板に形成する前に、透明膜を第一の基板の対向面側における少なくとも上記遮光部(A)上に形成するので、シール材を光によって硬化させるときに、遮光領域が生じる部分はシール材ではなく透明膜内に位置することになる。これにより、シール材には光が回り込むこととなり、シール材に光が十分に照射されることになる。したがって、従来のように硬化不良を防止するために、光の照射時間を長くすることが不要となり、光照射エネルギーを低減することができると共に、製造効率を向上させることができる。
よって、上記の構成によれば、より簡便な方法で効率良く、シール材の硬化不良を防止することができる。上記の構成によれば、シール材の硬化不良、特に、シール材における液晶層と接触する部分の硬化不良が無く(殆ど無い、好適には全く無い)、シール材の硬化不良に伴う問題が解消された、表示品位の高い液晶表示装置を製造する方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。 上記液晶表示装置のアレイ基板の概略構成を示す平面図である。 図2に示すアレイ基板のA−A線矢視断面図である。 上記液晶表示装置に光を照射する光照射装置の概略を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。 従来の液晶表示装置のパネル部分の平面図である。 図8に示す液晶表示装置のB−B線断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す平面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す、図10(a)においてCで示した部分の拡大平面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る液晶表示装置の概略構成を示す、図10(b)のD−D線矢視断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。
符号の説明
1 アレイ基板
1A 基板(第一の基板)
2 CF基板
2A 基板(第二の基板)
3 シール材
4 メタル配線(遮光部(A))
5 BM(ブラックマトリックス、遮光部(B))
6 液晶層
7 透明膜
8 ディンプル部
9 透明膜
15 ゲート絶縁膜(透明膜)
15A 第一のゲート絶縁膜(透明膜)
15B 第二のゲート絶縁膜(透明膜)
25 下層層間絶縁膜(透明膜)
26 上層層間絶縁膜(透明膜)
透明膜の厚さ
メタル配線の基部から遮光領域の頂部までの高さ
W メタル配線の幅
α 光の回り込みの大きさ
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1ないし図4に基づいて説明すると以下の通りである。図1は本実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。なお、本実施形態に係る上記液晶表示装置のパネル部分を平面から見た時の概略構成は、基本的には前記図8に示した通りであり、本実施形態では、その図示を省略する。図1は、図8に示す液晶表示装置のB−B線断面図に相当する。但し、端子部の図示は省略している。図2はアレイ基板の概略構成を示す平面図である。図3は図2に示すアレイ基板のA−A線矢視断面図である。図4は光を照射する光照射装置の概略を示す断面図である。なお、本発明において、「透明」とは、「物体が光等の電磁波を通す」こと、つまり、光透過性を有することを示す。
まず、本実施形態の液晶表示装置に好適に使用されるアレイ基板について説明する。図2に示すように、本実施形態で用いられるアレイ基板1には、マトリクス状に配置された複数の画素領域(画素30群)が設けられている。これにより、上記アレイ基板1には、図1および図2に示すように、上記複数の画素30からなる表示エリア31が形成されている。図1は、上記表示エリア31の周縁部の概略構成を示している。
また、上記アレイ基板1には、図2および図3に示すように、画素30毎に薄膜トランジスタ(以下、「TFT」と記す:スイッチング素子)13が形成されている。
アレイ基板1は、図3に示すように、光透過性を有する、ベースとなる基板(ベース基板、透明基板)1A(第一の基板)上に、TFT13が設けられ、その上に、窒化シリコン(SiNx)からなる下層層間絶縁膜25と、アクリル樹脂からなる上層層間絶縁膜26とがこの順に積層され、さらにその上に、画素電極21が配置されている構造を有している。つまり、上記アレイ基板1は、TFT13と画素電極21とを分離するように、下層層間絶縁膜25と上層層間絶縁膜26とが配置された構造となっている。なお、図2および図3では、本実施形態に係る液晶表示装置の一例として、TFT13と画素電極21とが対向配置され、これらTFT13と画素電極21との間に、上記下層層間絶縁膜25と上層層間絶縁膜26とが配置された構造を有する液晶表示装置について図示した。しかしながら、本実施形態に係る液晶表示装置は、これに限定されるものではなく、必ずしも、TFT13の真上に画素電極21が配置されている必要はない。
図3に示すように、TFT13のゲート電極14は、窒化シリコンあるいは酸化シリコンからなるゲート絶縁膜15によって絶縁されている。また、n型半導体層24・24(低抵抗半導体層)および活性半導体層27を介してドレイン電極16とソース電極17とが接続されている。また、図2に示すように、ドレイン電極16はドレイン引出し電極18を介して補助容量ライン19上に延設(延伸)されている。さらにドレイン引出し電極18はコンタクトホール20を介して、例えばITO(Indium Thin Oxide)あるいはIZO(Indium Zinc Oxide)等の透明導電膜からなる画素電極21と電気的に接続されている。また、ソース電極17はソースライン22に接続されている。また、これら複数のソースライン22およびゲートライン23は、アレイ基板1の周縁部に設けられた端子部(図示せず)に、メタル配線4(図1参照)を介して接続されている。これにより、TFT13は端子部を介して、外部回路に接続されるようになっている。なお、端子部の構成は、図8および図9に示す従来の液晶表示装置における端子部111の構成と同じである。よって、ここでは、上記端子部についての説明を省略する。
次に、本実施形態に係る液晶表示装置の構造について説明する。
図1に示すように、液晶表示装置は、上記アレイ基板1と、カラーフィルター基板(以下、「CF基板」と記す)2と、シール材3と、液晶層6とを備えている。
上記アレイ基板1は、上記CF基板2との対向面側の一部に、メタル配線(遮光部(A)、第一の遮光部)4を備えていると共に、該メタル配線4と上記シール材3との間に、透明膜7(光透過性を有する膜)を備えている。
上記メタル配線4は、図1に示すように、上記基板1A上(つまり、上記基板1AにおけるCF基板2との対向面上)における、上記基板1Aの周縁部(つまり、上記アレイ基板1の周縁部)に形成されている。但し、本発明はこれに限定されるものではなく、上記メタル配線4としては、上記シール材3によるシール部に形成されたメタル配線全てが対象となる。
一方、上記CF基板2は、光透過性を有する、ベースとなる基板(ベース基板、透明基板)2A(第二の基板)上に、図示しないカラーフィルター(CF)等が設けられた構成を有している。また、CF基板2には、上記アレイ基板1との対向面側に、光を遮光するBM5(遮光部(B)、第二の遮光部)が形成されている。BM5は液晶表示装置の外部からの不要光を遮光すると共に、液晶表示装置の内部からの光漏れを防止するために設けられている。
アレイ基板1とCF基板2とは互いに対向して配置されており、これらアレイ基板1とCF基板2との間に液晶層6が挟まれている。また、シール材3を介して、アレイ基板1とCF基板2とが接着されていると共に、シール材3により液晶層6が取り囲まれ封止されている構造となっている。なお、以下では、液晶表示装置のアレイ基板1側を下側、CF基板2側を上側として説明する。
前記したように、アレイ基板1には複数の画素30(画素領域)からなる表示エリア31が形成されている。
各画素30(画素領域)の各列および各行には、図2に示すように、ソースライン22およびゲートライン23がそれぞれ設けられている。これらソースライン22およびゲートライン23は、前記したように、表示エリア31に信号を伝えるためのメタル配線4(図1参照)を介して、アレイ基板1の周縁部に設けられた端子部(図8に示す端子部111に相当:図示せず)に、それぞれ接続されている。
つまり、上記メタル配線4は、表示エリア31における各画素30(画素領域)と電気的に接続されており、かつ上記端子部を介して、図示しない外部回路と電気的に接続されている。上記メタル配線4は、例えば、上記画素領域と外部回路とを電気的に接続し、かつ電気信号の入出力を行うために設けられている。
また、アレイ基板1には、メタル配線4を被覆すると共に、例えば表示エリア31における、コンタクトホール20等を除く全体を被覆するように、透明膜7が配置されていてもよい。換言すれば、透明膜7は、アレイ基板1に設けられたソースライン22やゲートライン23等を含む画素領域にも配置されていてもよい。画素領域の透明膜7は、例えば層間絶縁膜として設けられる。
さらに、本実施形態に係る液晶表示装置の構造について別の表現を用いて説明すれば、次のようになる。アレイ基板1を構成する基板1A上に設けられた配線、具体的にはソースライン22およびゲートライン23等を含む画素領域に、透明膜7が配置されている。さらに透明膜7の上に液晶層6とシール材3とが配置されており、液晶層6はシール材3によって周りを囲まれている。さらに液晶層6およびシール材3の上には、カラーフィルター(CF)が設けられたCF基板2が配置されている。CF基板2における上記シール材3との対向面には、BM5が配置されている。そして、アレイ基板1とCF基板2とはシール材3を介して接着されており、互いに対向配置された構造となっている。
次に、本実施形態の各部材について説明する。
まず、アレイ基板1およびCF基板2に用いられる基板1A・2A(ベース基板、透明基板(光透過性を有する絶縁性基板))としては、一般に用いられているガラス基板等を使用することができる。なお、上記基板1A・2Aとしては、基板として使用に耐えうる程度の透明性(光透過性)、機械的強度、および耐熱性等を有するならば、ガラス基板等に限定されるものではなく、プラスチック基板等を使用することができる。また、上記基板1A・2Aとしては、必ずしも透明基板に限定されるものではない。上記基板1A・2Aは、上記液晶表示装置が反射型の液晶表示装置である場合には、表示側となる基板における表示領域以外には、少なくとも上記基板1Aにおける、上記シール材3と対向する領域が光透過性を有していればよく、その材料や形態は特に限定されるものではない。
シール材3は、光硬化性材料(光硬化性材料(a))を含む材料、例えば、光硬化性樹脂からなり、アレイ基板1とCF基板2とを接着するために用いられ、かつ液晶層6を封止するために用いられる。光硬化性樹脂は光によって硬化するものであれば特に限定されるものではない。一般の液晶表示装置に使用される光硬化型のアクリル系樹脂等を使用できる。また、上記シール材3は、光硬化性樹脂以外に、光熱併用型の樹脂材料を用いてもよく、光硬化性材料と熱硬化性材料とを含む材料からなっていてもよい。
また、透明膜7は、例えば透明樹脂(光透過性を有する樹脂)からなり、例えば屈折率が1.4のアクリル樹脂を使用することができる。なお、上記透明膜7の材料(材料(b))としては、透明性(光透過性)を有する材料であれば、アクリル樹脂に特に限定されるものではなく、例えば、ポリイミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリシロキサン、メチルシロキサン系のスピンオングラス(SOG)材料等、アクリル樹脂以外の樹脂あるいは有機化合物(有機材料)を含む材料を用いてもよい。また、上記透明膜7は、透明性を有していれば、例えば、シリケート系のスピンオングラス(SOG)材料等の無機材料からなっていてもよい。これら透明膜7の材料は、一種類のみを用いてもよく、適宜二種類以上を混合して用いてもよい。
また、アレイ基板1の背向面側から光が照射されたときに、メタル配線4の影になる領域(遮光領域)の方向に向かって光がより屈折するように、透明膜7の屈折率は小さい方が望ましい。より好適には、透明膜7の屈折率は、上記アレイ基板1における基板1Aの屈折率以下であることが望ましく、上記基板1Aの屈折率よりも小さいことがより望ましい。
樹脂等の有機化合物は、無機化合物に比べて屈折率が小さく、また、屈折率が小さいものを容易に入手あるいは準備することができる。よって、上記透明膜7の材料として樹脂等の有機化合物を用いることで、上記透明膜7の屈折率を、容易に、上記基板1Aの屈折率以下、より好適には上記基板1Aの屈折率未満とすることができる。このため、上記透明膜7は、樹脂等の有機化合物を含む層、より好適には樹脂等の有機化合物からなる層を少なくとも一層備えていることが好ましく、上記透明膜7の屈折率が、上記基板1Aの屈折率以下、好適には上記基板1Aの屈折率よりも小さくなるように、上記透明膜7の材料および上記基板1Aの材料を適切に選択することが望ましい。
透明膜7の屈折率が小さいと、光の屈折角が大きくなり、光の回り込む距離が大きくなるという効果を奏する。さらに光の回り込みが大きくなることにより、遮光部であるメタル配線4の幅を大きくすることができる。一方、透明膜7の屈折率が大きいと、光の屈折角が小さくなり、光の回りこむ距離が小さくなるため、シール材3に光が照射され難くなる。以下に、この理由について具体的に述べる。
透明膜7および上記基板1Aにはスネルの法則(屈折の法則ともいう)が成立する。つまり、上記基板1Aの屈折率をnとし透明膜7の屈折率をnとし、かつ透明膜7に入射する光の入射角をθi、屈折角をθrとしたとき、sinθi/sinθr=n/nが入射角θiによらず一定に成立する。
したがって、透明膜7の屈折率nが上記基板1Aの屈折率nより小さいほど、透明膜7の光の入射角度に対して、屈折角θrは大きくなる。つまり、透明膜7の屈折率が上記基板1Aの屈折率より小さいほど、光がより回り込むことが可能となり、シール材3の未硬化部分が減少する。
一方、透明膜7の屈折率nが上記基板1Aの屈折率nより大きいほど、透明膜7の光の入射角θiに対して、屈折角θrは小さくなる。したがって、シール材3に光が照射され難くなる。
また透明膜7の厚さ(高さ、膜厚)Dは厚い(高い)ほうが望ましい。より好適には、シール材3を完全に硬化させるために、上記メタル配線4の基部からの上記透明膜7の厚さ(高さ)Dは、上記アレイ基板1の背向面側、すなわち、上記基板1Aの背向面側から入射される光が上記メタル配線4により遮光される遮光領域(メタル配線4の影になる領域)の、上記メタル配線4の基部からの高さ、すなわち、メタル配線4の基部から上記遮光領域の頂部までの高さD以上であることが望ましい。すなわち、本実施の形態では、透明膜7の厚さ(高さ)Dは、メタル配線4によって遮光される遮光領域のアレイ基板1表面からの高さであるD以上であることが望ましい。さらに言えば、上記メタル配線4の表面を基準とした上記メタル配線4上の透明膜7の厚さ(高さ)Dは、上記アレイ基板1の背向面側、すなわち、上記基板1Aの背向面側から入射される光が上記メタル配線4により遮光される遮光領域(メタル配線4の影になる領域)の、上記メタル配線4の表面からの高さD以上であることが望ましい。
通常、メタル配線4の幅が一定の場合、メタル配線4によって生じる遮光領域(メタル配線4の影になる領域)の大きさも一定になる。したがって、上記透明膜7の厚さ(高さ)D、あるいは、上記メタル配線4上に形成される透明膜7の厚さ(高さ)Dが大きいほど、上記遮光領域がシール材3ではなく透明膜7内にのみ配置されることになる。よって、シール材3には光が回り込み、シール材3の硬化不良を防止することが可能となる。また、透明膜7の厚さ(高さ)DがD以上であれば、シール材3には上記遮光領域、つまり未硬化状態の領域が生じることがない。よって、シール材3の硬化不良による従来の問題点を解決することができる。なお、上記透明膜7の具体的な膜厚については後述する。
また、アレイ基板1(基板1A)の対向面全てを被覆するように透明膜7が設けられている必要はなく、メタル配線4によって遮光される領域(メタル配線4の影になる領域)にのみ、透明膜7が設けられていればよい。アレイ基板1側(つまり、基板1A側)から光を照射すると、メタル配線4の上部に上記遮光領域が形成される。つまり、メタル配線4の上部にのみ透明膜7が配置されていれば、上記遮光領域(メタル配線4の影になる領域)は、メタル配線4上の透明膜7内に位置するようになるので、シール材3には十分に光が照射されることになる。したがって、シール材3が硬化不良を生じる虞がなくなる。
本実施形態の構成によれば、アレイ基板1の背向面側(図1下側)から光が照射されると、メタル配線4上に透明膜7が形成されているので、上記アレイ基板1(基板1A)に入射した光は、透明膜7に生じる遮光領域(メタル配線4の影になる領域)の周りを回り込むこととなり、透明膜7上に形成されたシール材3に到達することになる。
ここで、光が回り込むときの「光の回り込みの大きさ」について説明する。アレイ基板1(基板1A)に入射される垂直方向の光とシール材3との交点をaとし、かつ、斜め方向の光(遮光領域を回り込む光)とシール材3との交点をaとすると、「光の回り込みの大きさ」とはaとaとの間の距離αを意味する。例えば、透明膜7が形成されていない場合、つまりメタル配線4とシール材3とが接している場合、光の回り込みは生じることが無く、aとaとは一致してα=0となる。つまり、メタル配線4の幅Wだけ光が照射されないことになる。
本実施形態で用いた、上記基板1Aの屈折率は1.54であり、かつ形成されている透明膜7の屈折率が1.4および厚さが3μmである。この場合、アレイ基板1側(つまり、基板1A側)から光が照射されると、光が回り込む大きさαは、透明膜7が形成されていない場合に比べて、約3.1μm大きくなる。したがって、シール材3には倍の約6.2μmの幅だけ多く光が照射されることになる。なお。この数値は説明のために例示したものであり、特に限定されるものではない。
次に、上記液晶表示装置を製造する方法について説明する。
まず、基板1A上にTFT13を公知の方法で形成した後、TFT13を被覆するために、0.3μm〜0.5μm程度のSiNxからなる下層層間絶縁膜25を、SiHガス、NHガス、およびNガスからなる混合ガスを用いて化学的気相成長法(CVD:Chemical Vapor Deposition)にて成膜する。
次に、2.0μm〜4μm程度の感光性アクリル樹脂からなる上層層間絶縁膜26を、フォトリソグラフィによりコンタクトホール20、ゲートライン23用の端子部コンタクト領域、およびソースライン22用の端子部コンタクト領域を有するように形成する。なお、形成された上層層間絶縁膜26の膜厚のばらつきが通常の表示機能に影響を与えない場合は、本発明の目的において、上層層間絶縁膜26の膜厚を厚く(大きく)するほうが良い。特に上層層間絶縁膜26が樹脂である場合、無機膜に比べ、プロセス上もコスト上も、膜厚を厚くしやすいという特徴がある。但し、上記上層層間絶縁膜26は、樹脂にのみ限定されるものではない。上記上層層間絶縁膜26としては、例えば、シリケート系の無機スピンオングラス(SOG)材料からなる膜のように、比較的厚膜化しやすい無機材料からなる無機膜を用いてもよい。なお、上記の数値2.0μm〜4μmは、今回用いた樹脂の平坦性の維持等の観点から決定したものであり、上記範囲に限定するものではない。
但し、上記上層層間絶縁膜26の膜厚が、上限である4μmを超えると膜厚ムラが見え易くなることから、上記上層層間絶縁膜26は、4μm以下であることが望ましい。
また、上記上層層間絶縁膜26は比誘電率が3程度のアクリル樹脂であり、上層層間絶縁膜として効果を発揮するには、2μm以上が適当である。
後述するように、上記上層層間絶縁膜26は透明膜7としても利用することができ、上記上層層間絶縁膜26を透明膜7として利用することで、上層層間絶縁膜26を形成するのと同時に透明膜7を形成することができる。したがって、上記上層層間絶縁膜26を透明膜7として利用する場合における、メタル配線4等の遮光膜上の透明膜7における光の回り込みの観点からも、上記上層層間絶縁膜26の膜厚は、2μm以上であることが好ましい。
一方、液晶表示装置の一般的な製造方法におけるメタル配線の解像限界の線幅が約3μmであること、並びに、前記したように、透明膜7に用いられる材料の屈折率は小さいもので1.4程度であることから、上記上層層間絶縁膜26の膜厚は、上記メタル配線4の幅をWとし、透明膜の積層数をm(1≦m)層とし、上記アレイ基板1における基板1A側、つまり、上記アレイ基板1おける上記メタル配線4側からk(1≦k≦m)番目の透明膜の屈折率をn(1<n)、該透明膜の膜厚をdとしたときのメタル配線の幅Wと透明膜との関係を示す式(1)
Figure 2007007689
から逆算すると、1.5μm以上であることが好ましく、式(1)に対し、ガラス基板に入射する光の入射角が70°までである場合を考慮した式(2)
Figure 2007007689
から逆算すると、1.7μm以上であることが好ましく、マージンを考えると2μm以上であることがより好ましい。なお、式(1)および式(2)については、後述する実施の形態4にて詳述する。
また、上記透明膜7が、複数層からなり、例えば、メタル配線4上に形成された、窒化シリコンや酸化シリコンからなる透明膜(第一の透明膜)を覆うように、樹脂やSOGからなる透明膜(第二の透明膜)で上記メタル配線4を覆うような積層構造を有している場合にも、平坦性と効果とのバランスを考えると、透明膜の合計膜厚(透明膜全体の膜厚)は1.5μm以上、好ましくは1.7μm以上、さらに好ましくは2μm以上であり、その上限は4μmであることが望ましい。本発明の目的からすれば、透明膜7の膜厚は、厚い方が、効果が高い。しかしながら、透明膜7の形成の仕易さ、平坦性、透明度の低下等を考慮すると、4μm程度を上限とするのが現実的である。なお、透明膜の積層については後述する実施形態で詳細に説明する。
その後、画素電極21を上層層間絶縁膜26上に公知の方法により形成することにより、画素30(画素領域)が形成されたアレイ基板1を作製することができる。
次に、上記アレイ基板1上にシール材3を配置したときに該シール材3の下方に位置することになるメタル配線4を被覆するように、透明材料を用いてメタル配線4上に透明膜7を形成する(透明膜形成工程)。アレイ基板1に透明膜7を形成する方法(つまり、前記基板1A上に透明膜7を形成する方法)としては、特に限定されるものではなく、例えば、フォトリソグラフィ、スピンコート法を用いることができる。このとき、透明膜7の厚さを厚く形成できるので、上記アレイ基板1における基板1Aに塗布するときの透明樹脂の粘度は高いほうが望ましい。また、メタル配線4のみでなく画素領域(画素30群)全体(表示エリア31全体)を透明膜7で被覆してもよい。この場合、画素領域を保護することができるので、製品の信頼性がより一層向上する。
次に、透明膜7が形成されたアレイ基板1の周縁部に、光硬化性材料(光硬化性材料(a))を含む樹脂を塗布し、該アレイ基板1の周縁部に、枠状にシール材3を配置する(シール材配置工程)。シール材3を配置する方法は特に限定されるものではなく、通常の液晶表示装置を形成するときに使用される方法を用いればよい。上記シール材3をアレイ基板1の周縁部に配置する方法としては、例えば、上記アレイ基板1の周縁部に、光硬化型の材料を含む樹脂を、シールディスペンサー法あるいはスクリーン印刷法により塗布する方法(シール描画)が挙げられる。
続いて、液晶を上記シール材3の枠内に収まるように導入して液晶層6を形成する(液晶層形成工程)。なお、液晶を導入する方法としては特に限定されるものではなく、公知の方法を用いればよい。例えば、液晶滴下貼り合わせ方式を適用できる。すなわち、上記液晶層6は、液晶によって所望のセルギャップとなるように、最適な液晶量の液晶を、枠状のシール材3の内側部分に、液晶滴下法(液晶滴下方式)により規則的に滴下することによって形成することができる。なお、上記液晶表示装置が液晶滴下方式並びに該液晶滴下方式を用いた液晶滴下貼り合わせ方式を採用したものであるか否かは、液晶の注入口の有無よって判断することができる。上記液晶表示装置が液晶滴下方式並びに該液晶滴下方式を用いた液晶滴下貼り合わせ方式を採用したものである場合、上記注入口を必要としないことから、シール材3が、連続した枠状に配置されており、シール材表面(外周壁および内周壁)が一様に平坦であるのに対し、液晶注入方式の場合、液晶の注入口を後からシール材3で封止することで、注入口跡に、封止跡が存在する。
続いて、アレイ基板1とCF基板2とをシール材3を介して貼り合わせる(基板接着工程)。上記のようにシール描画および液晶滴下を行ったCF基板2とアレイ基板1とを貼り合わせるため、貼り合わせ装置内の雰囲気を1Paまで減圧し、この減圧下において上記両基板の貼り合わせを行った後、上記貼り合わせ装置内の雰囲気を大気圧に戻すと、上記シール材3が押し潰され、上記シール材3によるシール部において、所望のギャップ(基板間ギャップ)を得ることができる。
次に、アレイ基板1側(基板1A側)から光を照射して、シール材3を硬化させる。シール材3が光熱併用硬化型の場合には、さらにベーク処理を行う。その後、貼り合わせた基板を、必要に応じて、個々の液晶パネルに分断(液晶パネル単位に分断)する。
このように上述の工程を経ることで、液晶表示装置を製造することができる。なお、図1中の矢印は光の進行方向を示している。アレイ基板1に入射する光の進行方向(入射角度)は様々であるが、説明の便宜上、斜め方向の光のみ記載している。
ここで、光を照射する光照射装置について説明する。光照射装置としては、従来から使用されている装置を使用すればよい。例えば、図4に示すように、光照射装置は、一般的に、光源10と反射板11とから構成されている。反射板11は、光源10からの光を、液晶表示装置となる被処理基板12に均一的に照射させるために用いられる。
光源10からの光は反射板11によって反射されるため、被処理基板12の基板面(光が入射する面)には、該基板面に対して垂直な光だけではなく、傾斜した斜め光も入射することができる。なお、図4中、矢印は光の進行方向を示している。
また、一般的に、被処理基板12がガラス製の場合、基板面での反射があるため、基板面に対する有効な光の入射角度は、基板面の法線方向に対して70度程度となる。なお、例えば、上記ガラスの屈折率が1.5〜1.7の場合、空気の屈折率よりも大きいため、被処理基板12における光の屈折角は入射角よりも小さくなる。
上記の光照射装置を使用してシール材3を硬化させる場合、アレイ基板1の背向面側(下側)から光を照射すると、メタル配線4の上側では光が遮光され、メタル配線4の上側に位置する透明膜7に遮光領域(メタル配線4の影になる領域)が生じることになる。つまり、遮光領域が生じる部分に透明膜7が形成されている。このときアレイ基板1には、種々の方向から均一に光が入射されるので、遮光領域を光が回り込み、透明膜7上に配置されているシール材3には、十分に光が入射されることになる。換言すると、従来は光が照射されなかった部分に、シール材3の代わりに透明膜7が形成されていることにより、メタル配線4とシール材3との距離が離れ、光が回り込みやすくなる。したがって、シール材3の未硬化部分を減少させることが可能となる。
なお、上記説明では図1のようにシール材3によるシール部にBM5が存在し、アレイ基板1側からのみ光を照射することを前提として説明したが、図12に示すように、BM5におけるシール材3との対向位置に、BM5の開口部5aが形成されている(つまり、BM5が部分的に形成されているか、あるいはBM5が形成されていない)場合には、上記アレイ基板1およびCF基板2の両方の側から、光を照射してもよい。この場合、上記一方の基板側からのみ光を照射する場合と比べて、上記シール材3を効率良く硬化することができる。
また、メタル配線4上に、透明膜7を別途形成する代わりに、上層層間絶縁膜26を形成するときに、TFT13のみではなくアレイ基板1の周縁部まで被覆するようにしてもよい。これにより、透明膜7を別途形成する必要がなく、既存の膜を用いて、製造プロセスの変更無しに、アレイ基板1の周縁部に形成されたメタル配線4まで被覆することができる。したがって、別途、透明膜7を形成するための工程を必要とせず製造工程を簡略化できる。
上記のように、上層層間絶縁膜26を形成するのと同時に透明膜7を形成する場合、透明膜7の厚さ(高さ)Dは4μm以下にすることが望ましい。4μmより透明膜7の厚さ(高さ)Dが厚い場合、透明膜7を、厚さ(高さ)Dで均一に形成することが難しい。このことは、つまり、上層層間絶縁膜26の厚さを均一に形成することが難しいということを意味する。この場合、上層層間絶縁膜26上に形成される画素電極21を適正に配置できず、液晶表示装置の複数の画素30(画素領域)で、アレイ基板1の表面から画素電極21表面までの厚さ(高さ)が不均一になる場合がある。したがって、液晶表示装置に輝度むらが生じることがある。
なお、本実施の形態では、層間絶縁膜を形成するのと同時に透明膜を形成することについて、その材質としてアクリル樹脂を用いて説明したが、その他の樹脂材料や、スピンオングラス(SOG)を使用してもよい。SOGはスピンコート法により、成膜することができるガラス質の材料であり、通常、液晶表示装置において平坦化膜として用いられている。さらに、SOGは成膜したときに透明性が高く、層間絶縁膜としての特性にも優れている。また、SOGには屈折率が1.4以下のものもあり、かつ膜厚をアクリル樹脂並に厚くしやすいため、SOG、特に、屈折率が1.4以下のSOGを透明膜として使用することで、アクリル樹脂と同様にシール材3の硬化不良を防止する点で効果的である。
なお、SOGは、通常、感光性樹脂では無い場合が殆どである。このため、SOGをパターニングする際は、別途、レジストを用いてフォトリソグラフィ法を適用後、エッチング処理が必要となる。また、透明膜は、上記したように層間絶縁膜(例えば上層層間絶縁膜26)を併用する場合に限定されず、平坦化膜、保護膜等、他の目的に用いる透明膜を併用してもよいし、本発明の目的のためだけに別途形成してもよい。
また、本実施の形態では、遮光部として、主にメタル配線4を例に挙げて説明したが、遮光性または光を透過し難いその他のパターンであってもよい。上記遮光部としては、例えば、メタルで形成された、シール部のギャップ材や、透過率を調整するためのダミーパターンや、開口部を有するBMでもよい。すなわち、本発明は、シール部に、遮光性または光を透過し難いパターン(構造物)が形成されている場合全般に適用が可能である。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図5に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、図中において、実施の形態1で示した構成要素と同等のものについては同一符号を付すと共に詳細な説明は省略する。本実施の形態では、透明膜の材質が透明樹脂の替わりに窒化シリコン(SiNx)であることを除いて、上述の実施の形態1と同様である。
図5は本実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。図5に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置では、アレイ基板1とシール材3との間に透明膜9が配置されている。透明膜9の材質としては窒化シリコンを含む材料を使用することができる。窒化シリコンは、通常の液晶表示装置で使用されている材料である。また、窒化シリコンは、屈折率が2.0であり、アレイ基板1に通常使用される基板1Aの屈折率よりも大きい。基板1Aの屈折率は、材料によって異なるが、通常、2.0未満である。なお、本実施の形態では、上記基板1Aとして、例えば、屈折率が1.5〜1.7のガラス製の基板を使用している。したがって、上記透明膜9に入射される光の屈折角θrは、前記実施の形態1において透明膜7に入射される光の屈折角θrよりも小さいが、透明膜9がない従来の液晶表示装置に比べると、メタル配線4上での光の回り込みが大きくなる。つまり、シール材3中の遮光領域は、透明膜9がない従来の液晶表示装置に比べると小さくなる。また、上述した通り、窒化シリコンは、TFT液晶表示素子に一般的に用いられる材料なので、透明膜9を製造するために製造プロセスを変える必要が無いというメリットがある。
なお、透明膜9として使用される材料としては、窒化シリコンに限定されるものではなく、酸化シリコン(SiO)を用いてもよい。通常、SiOは液晶表示装置のハードコート材やTFTのパッシベーション膜として使用されている。SiOは屈折率が1.46〜1.50と比較的小さく、成膜すると、膜厚0.3μm〜1.0μmとなるので、上記基板1Aとして、前記したように屈折率が1.5以上、特に、屈折率が1.5よりも大きい基板を用いた場合、メタル配線4上での光の回り込みが大きくなる。
さらに、透明膜9として使用される材料としては、インジウムスズ酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)またはインジウム亜鉛酸化物(IZO:Indium Zinc Oxide)を用いてもよい。通常、ITOまたはIZOからなる透明膜9の膜厚は0.1μm〜0.3μm程度であり、また、その屈折率は2.1〜2.2である。窒化シリコンと組み合わせることで、膜厚をさらに厚くすることが可能となる。なお、上記ITOおよび上記IZOは、透明電極材料として液晶表示装置に一般的に使用される材料である。
このように、メタル配線4上に、透明膜9として透明電極材料を含む層、特に、透明電極材料からなる層(透明電極層)を形成する場合には、各配線間が短絡しなような設計にしなければならない場合がある。例えば、メタル配線4の開口部の中間(メタル配線4・4間)に、上記透明電極層を形成しない領域を設けることで、各メタル配線4上に形成された透明電極層同士が接触しない構成としてもよいし、上記メタル配線4と透明電極層との間に、透明絶縁材料からなる層を積層して設けてもよい。なお、透明膜9の積層による効果については後述する。
上記の構成によれば、アレイ基板1の下側(つまり、基板1Aの下側)から光が照射されると、メタル配線4上に透明膜9が形成されているので、入射された光は透明膜9に生じる遮光領域の周りを回り込み、透明膜9上に形成されたシール材3に到達することになる。例えば、アレイ基板1における上記基板1Aの屈折率が1.54であり、かつ形成されている透明膜9の屈折率が2であり、厚さが0.8μmである場合、アレイ基板1側(つまり、基板1A側)から光が入射されると、光が回り込む大きさは、透明膜9が形成されていない場合に比べて、約0.5μm大きくなる。つまり、約0.5μm多く光が照射されることになる。したがって、メタル配線4の幅Wが1μmである場合は、シール材3全体に光を照射することが可能となる。なお。この数値は説明のために例示したものであり、特に限定されるものではない。
次に、透明膜9をアレイ基板1に形成する工程について説明する。窒化シリコンからなる透明膜9は、メタル配線4が設けられている基板1A上に、SiHガス、NHガス、およびNガスからなる混合ガスを導入してCVD法にて成膜する。これにより、膜厚0.3μm〜1μm程度の透明膜9によってアレイ基板1が被覆されることとなる。なお、透明膜9を形成する工程を除いて実施の形態1と同様であるので省略する。
また、透明膜9を形成する方法としては、CVD法に限定されるものではなく、通常の液晶表示装置において、窒化シリコンからなる、半導体部(TFT13)を保護するためのパッシベーション膜やゲート絶縁膜15を形成する方法を使用してもよい。
また、上記構成によれば、別途、アレイ基板1に透明膜9が形成されているが、下層層間絶縁膜25に透明膜9としての機能を付与することができる。したがって、上記実施の形態1に示した工程、つまりTFT13上に下層層間絶縁膜25を成膜する工程を利用して、下層層間絶縁膜25と透明膜9とを同時に形成することができる。この場合、下層層間絶縁膜25を形成するためのフォトリソグラフィ法の露光マスクパターンを変更するだけでよいので、別途、透明膜9を形成する工程が不要となり、製造工程を簡略化することができる。
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について図6に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、図中において、実施の形態1および2で示した構成要素と同等のものについては同一符号を付すと共に詳細な説明は省略する。本実施の形態では、透明膜9におけるシール材3と接する面に凹凸が形成されていることを除いて実施の形態2と同様である。
図6は本実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。図6に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置は、透明膜9の表面に、数μm〜数十μmのピッチの凹凸が設けられているディンプル部8が形成されている。これにより、アレイ基板1側から入射された光を種々の方向に屈折させることが可能となる。したがって、透明膜9の厚さに比べて、メタル配線4の幅が広く、該メタル配線4によって遮光される領域(すなわち、前記遮光領域)が大きい場合でも、ディンプル部8によって、光を拡散することが可能となるので、シール材3に効率良く光を照射させることが可能となる。その結果、シール材3中の硬化不良を防止することができる。
ただし、ディンプル部8を形成する材料の屈折率は、ディンプル部8が形成された面に接するシール材3の屈折率または透明膜9の屈折率と異なっていることが望ましい。これにより、種々の方向に光を屈折させることが可能となる。
なお「凹凸」とは平滑でないことを意味する。つまり、ディンプル部8は、入射された光が種々の方向に屈折するように形成されていれば、その形態は特に限定されるものではない。
次に、透明膜9にディンプル部8を形成する工程を説明する。
実施の形態2と同様にして透明膜9を形成した後、透明膜9上に新たな透明層を形成しする。このとき当該透明層に細かいパターンを作製してディンプル部8を形成する。
ここで、透明膜9にディンプル部8を形成する方法としては、特に限定されるものではなく、透明膜9上に感光性樹脂を塗布して、当該感光性樹脂をハーフトーン露光することによって、ディンプル部8を形成してもよい。また、感光性樹脂としてポジ型のレジストを使用すれば、露光量が少なくなる条件で露光することも可能となる。このとき、直接露光量を減らしてもよい。あるいは、光を吸収するようなマスクとなる膜を介して露光してもよい。
なお、透明膜9上に別途ディンプル部8が形成されている代わりに、透明膜9の表面に凹凸が形成されていてもよい。この場合、透明膜9を形成するときに、直接透明膜9に細かいパターンを形成すればよい。透明膜9表面に凹凸が形成されていても、透明膜9上に別途ディンプル部8が形成されていても同様の効果が得られる。
また、本実施形態に係る液晶表示装置が、反射型および半透過型の液晶表示装置である場合、画素電極21は反射膜としても用いられ、例えば、アルミニウム等、反射率の高い材料が使われる。なお、反射膜が平坦である場合、鏡面反射が起こり、反射膜の周囲に形成されている部材が、反射膜に鏡のように映りこむという現象が生じることがある。
したがって、画素電極21における鏡面反射を防止するために、画素電極21に、光をある程度散乱反射させるための凹凸が形成されていることが望ましい。これにより、凹凸で光が散乱して鏡面反射を防止することができる。なお、画素電極21に、凹凸を形成する方法として、例えば、画素電極21の下層になる上層層間絶縁膜26に凹凸を形成した後、上層層間絶縁膜26の上に画素電極21を成膜する方法が挙げられる。画素電極21が上層層間絶縁膜26の凹凸に沿って成膜されることを利用して、画素電極21に凹凸を形成することができる。なお、詳細な方法については、反射型液晶表示素子の製造方法として公知の文献があるため省略する。
また、鏡面反射を防止するための凹凸を上層層間絶縁膜26に形成するのと同時に、シール材3の位置にも凹凸のある透明の層間絶縁膜を形成すれば、別途、製造プロセスを増やすことなく、シール材3の位置の透明膜に光散乱用の凹凸を形成することができる。
〔実施の形態4〕
本発明のさらに他の実施の形態について図7に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、図中において、実施の形態1ないし3で示した構成要素と同等のものについては同一符号を付すと共に詳細な説明は省略する。本実施の形態では、透明膜が二層積層されてアレイ基板1とシール材3との間に形成されていることを除いて上記実施の形態1ないし3と同様である。
このように透明膜を複数積層することにより、各透明膜の合計膜厚を厚くすることができる可能性があると共に、アレイ基板1にTFT13を形成するプロセスに合わせて透明膜を形成することもできる。
図7は本実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。図7に示すように、アレイ基板1に形成されたメタル配線4とシール材3との間に、透明膜が二層積層されている。当該二層の透明膜のうち、下層に、窒化シリコン(SiNx)からなる透明膜9、上層に、透明樹脂からなる透明膜7が形成されている。また、アレイ基板1における基板1Aの屈折率が1.54であり、透明膜7の屈折率が1.4および厚さが3μm、透明膜9の屈折率が2および厚さが0.8μmである。
シール材3を硬化させるために、光をアレイ基板1の背向面側から照射した場合、透明膜が二層形成されていることにより、光の回り込みの大きさαが3.6μmとなった。つまり、この場合、メタル配線4の幅Wが7.2μm以下であれば、遮光領域が全て透明膜7・9に存在することとなり、光の照射エネルギーを増大させることなく、シール材3を容易に硬化させることが可能になることを示している。
また、透明膜7および透明膜9の屈折率はできるだけ小さいことおよび膜厚が大きいことが望ましい。より好適には、アレイ基板1における基板1Aの屈折率以下、さらに好適には上記基板1Aの屈折率より小さい値が望ましい。屈折率が小さく、かつ膜厚が大きければ、光の回り込む大きさをさらに大きくすることができ、遮光部の幅がさらに広い場合でもシール材3を硬化させることが可能となる。
特に、透明膜7および透明膜9の屈折率が、アレイ基板1における基板1Aの屈折率よりも小さい値である場合、前記したように、アレイ基板1に入射された光は、上記基板1Aを透過して、透明膜7および透明膜9でより遮光領域側に屈折されることとなる。したがって、遮光領域が小さくなるので、シール材3の全面に光が照射されやすくなる。つまり、シール材3が硬化されやすくなる。これにより、照射エネルギーを低減できるという効果を奏する。
また、メタル配線4の上に透明膜7、透明膜9の順番に積層されていても構わない。この場合も、メタル配線4の上に透明膜9、透明膜7の順番に積層されている構成と同様にシール材3に十分光が照射されことが可能であり、シール材3全体を硬化させることができる。
また、メタル配線の幅Wと透明膜との関係は、式(1)によって表現できる。つまり、上記メタル配線4の幅Wであり、透明膜がm(1≦m)層で形成され、上記アレイ基板1における基板1A側、つまり、上記アレイ基板1おける上記メタル配線4側からk(1≦k≦m)番目の透明膜の屈折率がn(1<n)、膜厚がdであるとき、透明膜は式(1)を満足することが望ましい。
Figure 2007007689
メタル配線4の幅Wに対して、式(1)を満足するように透明膜の層数、膜厚、屈折率を設定することにより、光の照射エネルギーを増大することなく、シール材3を硬化させることができる。また、式(1)を満足するならば、透明膜の材質を限定することなく使用可能であり、透明膜の層数も適宜設定可能である。なお、式(1)や後述する式(2)は、透明膜の層数が一層である場合にも適用できる。
なお上記式(1)は、次のようにして、導き出されたものである。
通常、シール材の硬化で使用される光は、並行光でなく、あらゆる角度からの光がガラス基板に入射するようになっている。その理由として、基板に均一な強度で光を照射すると共に、遮光部に光を照射することを可能とするためである。
このとき、光が1層目の透明膜(膜厚d、屈折率n(1<n)、透明膜の屈折角θ)を透過して、出射するまでの水平距離α´とすると、スネルの法則から下式のように変形することができる。ここで、θα、θβは、それぞれガラス基板への光の入射角、ガラス基板の屈折角であり、nα、βは、それぞれ空気の屈折率、ガラス基板の屈折率である。なお、「水平距離」とは光の回り込みの大きさを意味する。
Figure 2007007689
ガラス基板への光の入射角はθα=90°を超えることはなく、また、空気の屈折率はnα=1であることから下式となる。なお、ガラス基板表面への入射角θα=90°の光は実質利用できないが、実際は遮光部の端での回折光や透明膜内等での散乱光の影響により、光りの周り込みは若干計算式より大きくなるので、特に気にする必要は無い。
Figure 2007007689
次に、2層目の透明膜を透過して、出射するまでの2層目内で光の回り込む水平距離α”も同様に計算することができる。ここで、2層目の透明膜の膜厚:d、屈折率:n(1<n)、透明膜の屈折角:θとする。
Figure 2007007689
また、3層目以降も同様に計算することができる。以上の結果から、ある層内で光の回り込む距離はガラス基板への光の入射時の角度、空気の屈折率と透明膜の屈折率、膜厚にしか依存しないことが分かる。これにより、各層に入射する光の角度や順番は関係ないことは明らかである。したがって、複数の層がある場合は単純に和にすればよいことが分かる。また、本実施の形態では、遮光部の両側から光が入射するため、実際には遮光部の幅Wは、水平距離の総和(光の回り込みの大きさの総和)を2倍した長さの幅以下であればよい。よって、遮光部の幅Wは、次の式(1)として表現することができる。
Figure 2007007689
また、一般に、ガラス基板に入射する光の入射角が70°より大きくなると、ガラス基板表面での反射による光の減衰率が大きくなる。さらに、光照射装置の特性として角度による強度依存があり、入射光の入射角が大きい場合は、入射光の強度自体が小さい場合がある。したがって、透明膜は、ガラス基板に入射する光の入射角が70°までである場合を考慮した式(2)を満足することが望ましい。
Figure 2007007689
なお、式(2)は、θα=70°として、式(1)と同様に計算することで導くことができる。
また、式(1)、(2)のうち、ルート外に示す「2」が遮光部の両側からの光を意味しており、ルート内の分子分母の「1」または「0.88」が入射角に依存する定数を意味する。
次に、透明膜の層数、屈折率、および膜厚が式(1)または(2)を満足しない場合であっても、本実施の形態の効果は、透明膜が二層形成されていることにより、従来の構成に比べて、光が遮光領域に向かってより回り込むことになるので、シール材3が硬化されやすくなる。したがって、照射時間を長時間必要とせず、照射エネルギーを低減できる。結果として、従来に比べて照射エネルギーを低減させることが可能となる。
例えば、メタル配線4の幅Wが50μmで、アレイ基板1における基板1Aの屈折率が1.54であり、透明膜7の屈折率が1.4および厚さが3μm、透明膜9の屈折率が2および厚さが0.8μmである場合、従来に比べて、硬化に必要な最低照射エネルギーをおよそ1割低減可能である。但し、メタル配線4の幅Wは、際限なく太くできる訳ではなく、上限は、100μm〜500μm程度にした方がよい。
さらに、式(1)または(2)を用いれば、予め、本発明の効果を予測することが可能となり、液晶表示装置を設計しやすいというメリットが生じる。
なお、本実施形態においても、上記実施の形態1〜3に示した透明膜の材料を使用すれば良い。例えば、透明膜の材料がSOGの場合、透明膜を厚く成膜することが可能となり、式(1)、(2)から、遮光部の幅Wを大きく選ぶことができる。
〔実施の形態5〕
本発明のさらに他の実施の形態について図10(a)〜図10(c)に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、図中において、実施の形態1ないし4で示した構成要素と同等のものについては同一符号を付すと共に詳細な説明は省略する。
図10(a)〜図10(c)は本実施の形態の液晶表示装置の概略構成を示し、図10(a)は平面図であり、図10(b)は図10(a)における要部(図10(a)においてCで示した部分)の構成を示す平面図であり、図10(c)は図10(b)のD−D線矢視断面図である。なお、図10(a)及び図10(b)では、図の煩雑化を避けるため、CF基板2およびブラックマトリックス5を省略している。
図10(a)〜図10(c)に示すように、本実施の形態の液晶表示装置では、遮光部(第一の遮光部)であるメタル配線4が、互いに平行に、かつ線状に液晶層6からシール材3にまで延びるように形成されている。透明膜7は、シール材3が液晶層6と接する端部(境界)の下側部分にメタル配線4を覆うように基板1A上に設けられている。
シール材3の接着強度が確保できていれば、透明膜7は、少なくとも、光硬化性材料(光硬化性材料(a))を含むシール材3、例えば光硬化型のシール材3が液晶層6と接する面側に形成されていればよい。すなわち、透明膜7は、シール材3の直下部分の全面に接するように形成されている必要はなく、シール材3が液晶層6と接する端(境界、界面)の真下部分およびその近傍に形成されていればよい。
但し、透明膜7は、シール材3が液晶層6に接する部分全てに形成されている必要がある。例えば、図10(a)では、シール材3における液晶層6との界面側全周に、透明膜7を形成することが必要となる。
なお、液晶層6にシール材3の未硬化成分が溶け込むと、シミになることがあるので、シール材3が上記液晶層6に接する部分には、少なくともシール材3に光があたる必要がある。このため、透明膜7が形成される「シール材が液晶層と接する端の真下部分およびその近傍」の範囲は、「(遮光部の幅)+(透明膜の膜厚)×2」以上であることが望ましい。合わせて、透明膜7の幅は、膜厚が安定して形成される幅以上であることも必要である。透明膜7の幅が細すぎると、解像限界や、透明膜7の素材が樹脂製の場合には熱垂れ等により透明膜7のエッジにテーパーがついてしまう等の理由で、透明膜7の膜厚が安定しないおそれがある。
なお、本実施の形態では、図10(c)に示すように、液晶層6側には透明膜7が形成されていないが、図11に示すように、液晶層6側に透明膜7が形成されていても何ら問題はない。
ここで、例えば、図10(a)〜図10(c)に示すように、アレイ基板1に、幅50μm以下の線状(ライン状)のメタル配線4等の遮光部と開口部(該遮光部が形成されていない部分)とが形成されており、かつシール材3と液晶層6との境界から、シール材3の幅(シール幅)の1/4程度の位置まで透明膜7が形成されている場合(その外側のシール幅3/4の直下部分は透明膜7が無い状態)、シール材3の直下全面に透明膜7が形成されている場合と比べ、信頼性上の差異は見られない。これは、シール材3が液晶層6と接する端より外側の部分は、未硬化のシール材3が液晶層6に触れないため、シール材3の接着強度が十分であれば信頼性に影響しないためである。
また、シール材3としては光硬化性と熱硬化性とを併用しているタイプの材料でもよい。
〔実施の形態6〕
本発明のさらに他の実施の形態について図13に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、図中において、実施の形態1ないし5で示した構成要素と同等のものについては同一符号を付すと共に詳細な説明は省略する。本実施の形態では、透明膜が二層積層されてアレイ基板1とシール材3との間に形成されていると共に、アレイ基板1周縁部(シール部)におけるメタル配線4がソースライン22と同層に設けられており、このソースライン22およびメタル配線4の下にゲート絶縁膜15が設けられており、TFT13を覆う層間絶縁膜、および、上記メタル配線4を覆う透明膜が、下層層間絶縁膜25および上層層間絶縁膜26からなることを除いて上記実施の形態1ないし5と同様である。
本実施形態でも、上記したように透明膜を複数積層することにより、各透明膜の合計膜厚を厚くすることができる可能性があると共に、アレイ基板1にTFT13を形成するプロセスに合わせて透明膜を形成することもできる。
図13は本実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。図13に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置では、アレイ基板1に形成された窒化シリコンからなるゲート絶縁膜15上に、ソースメタルにて形成されているソースライン22に接続されたメタル配線4とシール材3との間に、透明膜が二層積層されている。当該二層の透明膜のうち、下層は、下層層間絶縁膜25である窒化シリコンからなる透明膜であり、上層は、上層層間絶縁膜26であるアクリル系樹脂からなる透明膜である。また、アレイ基板1における基板1Aの屈折率が1.54であり、上層層間絶縁膜26の屈折率が1.4および厚さが3μm、下層層間絶縁膜25の屈折率が2および厚さが0.5μmである。
この構造は、TFT13を構成するゲート絶縁膜15、下層層間絶縁膜25、および上層層間絶縁膜26を、アレイ基板1の周縁部にも設けることで実現することができる。
TFT13上に形成された、窒化シリコン等からなる無機物(無機化合物)を含む下層層間絶縁膜25は、チャネル保護膜として機能する。すなわち、TFT13のチャネルを形成する活性半導体層27が、有機材料(有機化合物)を含む上層層間絶縁膜26と接触すると、TFT13のオフ特性や長期信頼性が劣化する原因となる。したがって、TFT13と、有機材料(有機化合物)を含む上層層間絶縁膜26との間に、無機材料(無機化合物)を含む(好適には無機材料(無機化合物)からなる)下層層間絶縁膜25を形成することで、TFT13のオフ特性や長期信頼性の劣化を抑制することができる。また、有機材料(有機化合物)を含む上層層間絶縁膜26は、厚膜化が比較的容易であるために、画素30(画素領域)における画素電極21とソースライン22との寄生容量を低減し、表示品位を向上させることができる。
以下に、本実施形態にかかるアレイ基板1の製造方法について説明する。
まず、透明な基板1A上に、ゲートライン23と補助容量ライン19とを形成するために、スパッタリングにより、Ti/Al/Ti積層膜等の金属膜を成膜する。次いで、この金属膜上に、レジストを積層し、フォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成する。その後、上記金属膜を、上記レジストパターンをマスクとして用いて、塩素系ガス等のエッチングガスによってドライエッチングすることによりパターニングしてから上記レジストを剥離する。これにより、上記基板1A上に、ゲートライン23と補助容量ライン19とが同時に形成される。
その後、窒化シリコン(SiNx)等からなるゲート絶縁膜15、アモルファスシリコン等からなる活性半導体層27、リン等をドープしたアモルファスシリコン等からなりn型半導体層24・24を形成する低抵抗半導体層を、CVDにて成膜する。このとき、上記ゲート絶縁膜15は、シール材3塗布領域(シール部)となる、上記基板1A周縁部にまで成膜される。
次いで、ソースライン22、ソース電極17、ドレイン引出し電極18、ドレイン電極16を形成するために、スパッタリングにより、Al/Ti積層膜等の金属膜を成膜する。次いで、この金属膜上に、レジストを積層し、フォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成する。その後、上記金属膜を、上記レジストパターンをマスクとして用いて、塩素系ガス等のエッチングガスによってドライエッチングすることによりパターニングしてから上記レジストを剥離する。これにより、ソースライン22、ソース電極17、ドレイン引出し電極18、ドレイン電極16が、同時に形成される。また、このとき、上記金属膜によって、上記ソースライン22に接続された、上記基板1A周縁部(アレイ基板1周縁部)のメタル配線4も同時に形成される。
なお、補助容量は、補助容量ライン19と、補助容量ライン19上に延伸されたドレイン引出し電極18との間に、約0.5μmのゲート絶縁膜15を挟んで形成される。
続いて、ソース−ドレイン分離(チャネル形成)のために、リン等をドープしたアモルファスシリコン等からなる上記低抵抗半導体層を、塩素系ガス等のエッチングガス(具体的には塩素ガス)を用いてドライエッチングし、TFT13を形成する。
次いで、上記TFT13を被覆するように、上記ゲート絶縁膜15上に、窒化シリコン(SiNx)等からなる下層層間絶縁膜25をCVDにて成膜する。このとき、上記下層層間絶縁膜25は、メタル配線4を被覆するように、シール材3塗布領域(シール部)となる、上記基板1A周縁部にまで成膜される。これにより、上記下層層間絶縁膜25は、TFT13のチャネル保護膜として用いられると共に、メタル配線4を覆う透明膜(第一の透明膜)としても用いられる。
次に、上記下層層間絶縁膜25上に、アクリル系感光性樹脂等からなる上層層間絶縁膜材料をスピンコートにより塗布することにより、アレイ基板1の周縁部における端子部を除く上記下層層間絶縁膜25上に、上層層間絶縁膜26を成膜する。すなわち、上記上層層間絶縁膜26は、メタル配線4を被覆するように、シール材3塗布領域(シール部)となる、上記基板1A周縁部にまで、上記端子部を除いて成膜される。これにより、上記上層層間絶縁膜26は、TFT13と画素電極21とを分離する層間絶縁膜として用いられると共に、メタル配線4を覆う透明膜(第二の透明膜)としても用いられる。
次いで、ドレイン引出し電極18と画素電極21とを電気的に接続するためのコンタクトホール20を形成するために、上記上層層間絶縁膜26に、フォトリソグラフィ法でコンタクトホールを形成する。上層層間絶縁膜26の膜厚は約3μmである。
また、上記上層層間絶縁膜26をエッチングマスクとして用いて、上記上層層間絶縁膜26に設けられたコンタクトホールの下層の下層層間絶縁膜25をエッチングする。これにより、上記上層層間絶縁膜26および下層層間絶縁膜25を貫くコンタクトホール20が形成される。また、このとき同時に、アレイ基板1の周縁部に設けられた端子部を覆うゲート絶縁膜15および下層層間絶縁膜25を、エッチングにより除去する。このとき、アレイ基板1の周縁部におけるシール材3が塗布される領域(シール部となる領域)における、ゲート絶縁膜15、下層層間絶縁膜25、および上層層間絶縁膜26は除去せずに残すことで、TFT部における層間絶縁膜(つまり、TFT13を覆う層間絶縁膜)と、メタル配線4を覆う透明膜とを、上記下層層間絶縁膜25および上層層間絶縁膜26により、同時に形成することが可能である。
その後、上記上層層間絶縁膜26上に、ITO等からなる透明導電膜をスパッタリングにより成膜し、該透明導電膜上に、フォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成する。続いて、上記透明導電膜を、上記レジストパターンをマスクとして用いて、塩化第二鉄と塩酸との混合液等のエッチング液によりエッチングすることにより、画素電極21をパターン形成する。
以上のようにして、上記アレイ基板1に、画素領域と、該アレイ基板1周縁部のシール部となる領域とが形成される。
なお、本実施形態では、上記したように、メタル配線4と基板1Aとの間にゲート絶縁膜15が設けられていることから、上記メタル配線4を覆う透明膜の、メタル配線4の基部からの厚さ(高さ、膜厚)Dは、上記ゲート絶縁膜15表面から、上記メタル配線4によって遮光される遮光領域の頂部までの高さ(すなわち、メタル配線4の基部から上記遮光領域の頂部までの高さD)以上であることが望ましい。
また、本実施形態では、上記メタル配線(遮光部、第一の遮光部)4を、ソースライン22に接続されたメタル配線としたが、本発明は、これに限定されるものではなく、上記メタル配線4としては、例えば、ソースライン22と同層に形成されたダミーパターンであってもよい。
〔実施の形態7〕
本発明のさらに他の実施の形態について図14に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、図中において、実施の形態1ないし6で示した構成要素と同等のものについては同一符号を付すと共に詳細な説明は省略する。本実施の形態では、透明膜が三層積層されてアレイ基板1とシール材3との間に形成されていると共に、アレイ基板1周縁部(シール部)におけるメタル配線4がゲートライン23と同層に設けられており、このメタル配線4の上に、一層目の透明膜としてゲート絶縁膜15が設けられており、TFT13を覆う層間絶縁膜、および、上記メタル配線4を上記ゲート絶縁膜15を介して覆う二層目および三層目の透明膜が、下層層間絶縁膜25および上層層間絶縁膜26からなることを除いて上記実施の形態1ないし4、6と同様である。
本実施形態でも、上記したように透明膜を複数積層することにより、各透明膜の合計膜厚を厚くすることができる可能性があると共に、アレイ基板1にTFT13を形成するプロセスに合わせて透明膜を形成することもできる。
図14は本実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。図14に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置では、アレイ基板1に形成された、ゲートメタルにて形成されているゲートライン23に接続されたメタル配線4とシール材3との間に、透明膜が三層積層されている。当該三層の透明膜は、基板1A側から順に、ゲート絶縁膜15である窒化シリコン(SiNx)からなる透明膜、下層層間絶縁膜25である窒化シリコン(SiNx)からなる透明膜、上層層間絶縁膜26であるアクリル系樹脂からなる透明膜にて形成されている。
以下に、本実施形態にかかるアレイ基板1の製造方法について説明する。
まず、透明な基板1A上に、ゲートライン23と補助容量ライン19とを形成するために、スパッタリングにより、Ti/Al/Ti積層膜等の金属膜を成膜する。次いで、この金属膜上に、レジストを積層し、フォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成する。その後、上記金属膜を、上記レジストパターンをマスクとして用いて、塩素系ガス等のエッチングガスによってドライエッチングすることによりパターニングしてから上記レジストを剥離する。これにより、上記基板1A上に、ゲートライン23と補助容量ライン19とが同時に形成される。また、このとき、上記金属膜によって、上記ゲートライン23に接続された、上記基板1A周縁部(アレイ基板1周縁部)のメタル配線4も同時に形成される。
その後、窒化シリコン(SiNx)等からなるゲート絶縁膜15、アモルファスシリコン等からなる活性半導体層27、リン等をドープしたアモルファスシリコン等からなりn型半導体層24・24を形成する低抵抗半導体層を、CVDにて成膜する。このとき、上記ゲート絶縁膜15は、上記メタル配線4を被覆するように、シール材3塗布領域(シール部)となる、上記基板1A周縁部にまで成膜される。これにより、上記ゲート絶縁膜15は、TFT13におけるゲート絶縁膜として用いられると共に、メタル配線4を覆う透明膜(第一の透明膜)としても用いられる。
次いで、ソースライン22、ソース電極17、ドレイン引出し電極18、ドレイン電極16を形成するために、スパッタリングにより、Al/Ti積層膜等の金属膜を成膜する。次いで、この金属膜上に、レジストを積層し、フォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成する。その後、上記金属膜を、上記レジストパターンをマスクとして用いて、塩素系ガス等のエッチングガスによってドライエッチングすることによりパターニングしてから上記レジストを剥離する。これにより、ソースライン22、ソース電極17、ドレイン引出し電極18、およびドレイン電極16が、同時に形成される。
続いて、上記ソース−ドレイン分離(チャネル形成)のために、リン等をドープしたアモルファスシリコン等からなる上記低抵抗半導体層を、塩素系ガス等のエッチングガス(具体的には塩素ガス)を用いてドライエッチングし、TFT13を形成する。
次いで、上記TFT13を被覆するように、上記ゲート絶縁膜15上に、窒化シリコン(SiNx)等からなる下層層間絶縁膜25をCVDにて成膜する。このとき、上記下層層間絶縁膜25は、上記ゲート絶縁膜15を介してメタル配線4を被覆するように、シール材3塗布領域(シール部)となる、上記基板1A周縁部にまで成膜される。これにより、上記下層層間絶縁膜25は、TFT13のチャネル保護膜として用いられると共に、メタル配線4を覆う透明膜(第二の透明膜)としても用いられる。
次に、上記下層層間絶縁膜25上に、アクリル系感光性樹脂等からなる上層層間絶縁膜材料をスピンコートにより塗布することにより、アレイ基板1の周縁部における端子部を除く上記下層層間絶縁膜25上に、上層層間絶縁膜26を成膜する。すなわち、上記上層層間絶縁膜26は、メタル配線4を被覆するように、シール材3塗布領域(シール部)となる、上記基板1A周縁部にまで、上記端子部を除いて成膜される。これにより、上記上層層間絶縁膜26は、TFT13と画素電極21とを分離する層間絶縁膜として用いられると共に、メタル配線4を覆う透明膜(第三の透明膜)としても用いられる。
以降、前記実施の形態6と同様にして、上記アレイ基板1に、画素領域と、該アレイ基板1周縁部のシール部となる領域とが形成される。
なお、本実施形態では、上記メタル配線(遮光部、第一の遮光部)4を、ゲートライン23に接続されたメタル配線としたが、本発明は、これに限定されるものではなく、上記メタル配線4としては、例えば、ゲートライン23と同層に形成されたダミーパターンであってもよい。
〔実施の形態8〕
本発明のさらに他の実施の形態について図15に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、図中において、実施の形態1ないし7で示した構成要素と同等のものについては同一符号を付すと共に詳細な説明は省略する。本実施の形態では、透明膜が四層積層されてアレイ基板1とシール材3との間に形成されていると共に、アレイ基板1周縁部(シール部)におけるメタル配線4がゲートライン23と同層に設けられており、このゲートライン23およびメタル配線4の上に、ゲート絶縁膜が二層設けられており、TFT13を覆う層間絶縁膜、および、上記メタル配線4を上記二層のゲート絶縁膜を介して覆う三層目および四層目の透明膜が、下層層間絶縁膜25および上層層間絶縁膜26からなることを除いて上記実施の形態1ないし4、6、7と同様である。
図15は本実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。図15に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置では、アレイ基板1に形成された、ゲートメタルにて形成されているゲートライン23に接続されたメタル配線4とシール材3との間に、透明膜が四層積層されている。当該四層の透明膜は、基板1A側から順に、第一のゲート絶縁膜15aであるSOG材料からなる透明膜、第二のゲート絶縁膜15bである窒化シリコン(SiNx)からなる透明膜、下層層間絶縁膜25である窒化シリコン(SiNx)からなる透明膜、上層層間絶縁膜26であるアクリル系樹脂からなる透明膜にて形成されている。
本実施形態でも、上記したように透明膜を、複数層の透明膜からなる積層構造とすることにより、各透明膜の合計膜厚を厚くすることができる可能性があると共に、アレイ基板1にTFT13を形成するプロセスに合わせて透明膜を形成することもできる。また、本実施の形態によれば、上記透明膜にSOG材料を用いることで平坦化が可能であるため、シール材3と、遮光部であるメタル配線4との間にある透明膜の厚みを、前記実施の形態7と比較してより確実に確保することができる。
以下に、上記アレイ基板1におけるゲート絶縁膜15の製造方法について説明する。上記したように、本実施形態では、上記ゲート絶縁膜15は、第一のゲート絶縁膜15aおよび第二のゲート絶縁膜15bの二層構造を有している。
まず、透明な基板1A上に、ゲートライン23、補助容量ライン19、およびゲートライン23に接続されたメタル配線4を形成するために、スパッタリングにより、Ti/Al/Ti積層膜等の金属膜を成膜する。次いで、この金属膜上に、レジストを積層し、フォトリソグラフィ法によりレジストパターンを形成する。その後、上記金属膜を、上記レジストパターンをマスクとして用いて、塩素系ガス等のエッチングガスによってドライエッチングすることによりパターニングしてから上記レジストを剥離する。これにより、上記基板1A上に、ゲートライン23と、補助容量ライン19と、上記ゲートライン23に接続された、上記基板1A周縁部(アレイ基板1周縁部)のメタル配線4とが同時に形成される。
次いで、スピンコート法を用いて、上記ゲートライン23、補助容量ライン19、およびメタル配線4を覆うようにSOG材料等を塗布する。これにより、これらゲートライン23、補助容量ライン19、およびメタル配線4上に、第一のゲート絶縁膜(平坦化膜)15aが形成される。そして、上記第一のゲート絶縁膜15a上にフォトレジストを塗布した後、該フォトレジストを、フォトマスクを用いて露光し、現像した後、得られたレジストパターンをマスクとして用いてドライエッチングを行うことにより、端子部上等の不要な箇所の第一のゲート絶縁膜15aを除去する。上記ドライエッチングは、例えば、四フッ素化水素(CF)と酸素(O)との混合ガスを用いて行うことができる。これにより、上記第一のゲート絶縁膜15aは、TFT13におけるゲート絶縁膜として用いられると共に、メタル配線4を覆う透明膜(第一の透明膜)としても用いられる。
その後、窒化シリコン(SiNx)等からなる第二のゲート絶縁膜15b、アモルファスシリコン等からなる活性半導体層27、リン等をドープしたアモルファスシリコン等からなりn型半導体層24・24を形成する低抵抗半導体層を、CVDにて成膜する。このとき、上記第二のゲート絶縁膜15bは、上記メタル配線4を被覆するように、シール材3塗布領域(シール部)となる、上記基板1A周縁部にまで成膜される。これにより、上記第二のゲート絶縁膜15bは、TFT13におけるゲート絶縁膜として用いられると共に、メタル配線4を覆う透明膜(第二の透明膜)としても用いられる。
アレイ基板1の以降の製造工程は、前記実施の形態6、7と同様である。よって、ここでは、その説明を省略する。
なお、本実施形態では、上記メタル配線(遮光部、第一の遮光部)4を、ゲートライン23に接続されたメタル配線としたが、本発明は、これに限定されるものではなく、上記メタル配線4としては、例えば、ゲートライン23と同層に形成されたダミーパターンであってもよい。
〔実施の形態9〕
本発明のさらに他の実施の形態について図16に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、図中において、実施の形態1ないし8で示した構成要素と同等のものについては同一符号を付すと共に詳細な説明は省略する。本実施の形態では、透明膜が三層積層されてアレイ基板1とシール材3との間に形成されていると共に、アレイ基板1周縁部(シール部)におけるメタル配線4がゲートライン23と同層に設けられており、このゲートライン23およびメタル配線4の上に、ゲート絶縁膜が二層設けられており、TFT13を覆う層間絶縁膜、および、上記メタル配線4を上記二層のゲート絶縁膜を介して覆う三層目の透明膜が、下層層間絶縁膜25からなることを除いて上記実施の形態1ないし4、6ないし8と同様である。
図16は本実施形態に係る液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。図16に示すように、本実施形態に係る液晶表示装置では、アレイ基板1に形成された、ゲートメタルにて形成されているゲートライン23に接続されたメタル配線4とシール材3との間に、透明膜が三層積層されている。当該三層の透明膜は、基板1A側から順に、第一のゲート絶縁膜15aであるSOG材料からなる透明膜、第二のゲート絶縁膜15bである窒化シリコン(SiNx)からなる透明膜、下層層間絶縁膜25である窒化シリコン(SiNx)からなる透明膜にて形成されている。
本実施形態でも、上記したように透明膜を、複数層の透明膜からなる積層構造とすること、特にゲート絶縁膜を積層構造とすることで、各透明膜の合計膜厚を厚くすることができる。
本実施の形態と前記実施の形態8との相違点は、層間絶縁膜が一層からなる点である。
以下に、上記アレイ基板1における層間絶縁膜の形成方法について説明する。なお、層間絶縁膜以外の構成は前記実施の形態8と同じであるので、本実施の形態では、層間絶縁膜の形成工程以外の工程についてはその説明を省略する。
本実施の形態では、上記層間絶縁膜として、窒化シリコン(SiNx)等からなる絶縁膜(チャネル保護膜)を、CVDにて成膜する。すなわち、本実施の形態では、上記層間絶縁膜として、前記実施の形態8における下層層間絶縁膜25を、上記TFT13を被覆するように、上記ゲート絶縁膜15上に、CVDにて成膜する。このとき、上記層間絶縁膜、すなわち上記下層層間絶縁膜25は、上記ゲート絶縁膜15を介してメタル配線4を被覆するように、シール材3塗布領域(シール部)となる、上記基板1A周縁部にまで成膜される。これにより、上記下層層間絶縁膜25は、TFT13のチャネル保護膜として用いられると共に、メタル配線4を覆う透明膜(第三の透明膜)としても用いられる。
次いで、上記絶縁膜(下層層間絶縁膜25)上にフォトレジストを塗布した後、該フォトレジストを、フォトマスクを用いて露光し、現像した後、得られたレジストパターンをマスクとして用いてドライエッチングを行うことにより、ドレイン引出し電極18と画素電極21とを電気的に接続するためのコンタクトホールとなる領域(コンタクトホール部)の上記絶縁膜(下層層間絶縁膜25)を除去する。上記ドライエッチングは、例えば、四フッ素化水素(CF)と酸素(O)との混合ガスを用いて行うことができる。
なお、本実施形態でも、上記メタル配線(遮光部、第一の遮光部)4を、ゲートライン23に接続されたメタル配線としたが、本発明は、これに限定されるものではなく、上記メタル配線4としては、例えば、ゲートライン23と同層に形成されたダミーパターンであってもよい。
以上のように、上記液晶表示装置は、互いに対向配置された第一の基板および第二の基板と、両基板の間に設けられた液晶層とを有し、上記両基板が、光硬化性材料(a)を含むシール材で接着されてなる液晶表示装置であって、上記第一の基板における上記第二の基板との対向面側の一部に遮光部(A)が形成されていると共に、シール材と上記遮光部(A)との間に、透明膜が形成されている構成である。
それゆえ、第一の基板の背向面側から光が照射されると、シール材ではなく透明膜内に遮光領域(影になる部分)が生じることになる。これにより、従来のように、シール材に遮光部(A)による遮光領域が生じないので(つまり、シール材全体に光が照射されるので)、シール材が十分に硬化される。したがって、より簡素な構成で効率良く、シール材の硬化不良を防止することができる。その結果、シール材の硬化不良、特に、シール材における液晶層と接触する部分の硬化不良が無く(殆ど無い、好適には全く無い)、シール材の硬化不良に伴う問題が解消された、表示品位の高い液晶表示装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明は、上記液晶表示装置が、上記シール材が枠状に連続して配置されており、上記液晶層は、上記両基板とシール材とで液晶が封入されてなる液晶表示装置、特に液晶滴下方式を用いた液晶表示装置である場合に、特に有効である。
液晶と未硬化のシール材とが接触すると、液晶にシール材の成分が溶け出し、シミが発生してしまう。このため、液晶層が、液晶滴下方式を用いてなる場合、シミ防止のために硬化を速やかに行うことが必要であり、シール材、特に、シール材における液晶層と接触する部分に、上記遮光部(A)による遮光領域が生じないようにすることが、シール材の硬化不良によるシール材の成分の溶け出しを防止する上で、重要である。よって、本発明は、上記したように、液晶滴下方式を用いた液晶表示装置に特に好適である。
なお、上記液晶表示装置が液晶滴下方式並びに該液晶滴下方式を用いた液晶滴下貼り合わせ方式を採用したものであるか否かは、上記したシール材の形状(構成)から判断することができる。
上記透明膜は、一層のみで形成されていてもよく、複数層で形成されていてもよい。すなわち、上記透明層は、互いに隣接する透明膜とは異なる材料(透明材料)からなる透明膜が複数積層された積層構造を有していてもよい。
上記透明膜が複数層で形成されていることで、透明層全体の膜厚(すなわち、この場合は各透明膜の合計膜厚)を厚くすることができる可能性があるとともに、上記第一の基板に例えばTFT等のアクティブ素子(スイッチング素子)を形成するプロセスに合わせて透明膜を形成することもできる。
また、上記液晶表示装置は、上記遮光部(A)の幅がWであり、上記透明膜がm(1≦m)層で形成され、第一の基板側、つまり、上記第一の基板における上記遮光部(A)側からk(1≦k≦m)番目の透明膜の屈折率がn(1<n)、膜厚がdであるとき、式(1)
Figure 2007007689
を満足することが好ましい。
上記の構成によれば、上記遮光部(A)の幅Wに対して、上記式(1)を満足するように、透明膜の層数、屈折率、および膜厚が設定されていることにより、上記遮光部(A)によって生じる遮光領域は透明膜にのみ存在することになる。つまり、シール材には遮光領域が生じることがない。これにより、第一の基板の背向面側から照射された光は透明膜に生じる遮光領域を回り込み、シール材全体に光が十分照射されることになる。したがって、従来のようにシール材に硬化不良を生じさせないよう、光の照射時間を長くすることが不要となり、光の照射エネルギーが増大することを防止できる。
また、液晶表示装置の仕様が変更になったとしても、式(1)の関係を満足するように設定すれば、液晶表示装置の設計を迅速に行うことができる。なお、上記「遮光部(A)の幅W」とは第一の基板に平行でかつ短手方向の遮光部(A)の幅を意味する。
また、本発明に係る液晶表示装置は、上記遮光部(A)の幅がWであり、上記透明膜がm(1≦m)層で形成され、第一の基板側、つまり、上記第一の基板における上記遮光部(A)側からk(1≦k≦m)番目の透明膜の屈折率がn(1<n)、膜厚がdであるとき、式(2)
Figure 2007007689
を満足することが好ましい。
一般にガラス基板に入射する光の入射角が大きくなると、ガラス基板表面で入射光が反射しやすくなり、結果として、ガラス基板を透過する入射光の強度が減衰することになる。したがって、シール材を完全に硬化させるためには、ある程度の照射時間の増加が必要となり、光の照射エネルギーが増大することになる。
しかしながら、上記の構成によれば、上記式(2)を満足するように、透明膜の層数、屈折率、および膜厚が設定されている。これにより、第一の基板がガラス製の基板(ガラス基板)である場合で、かつ光の入射角が小さい場合であっても、第一の基板の背向面側から照射された光は透明膜に生じる遮光領域を回り込むので、シール材全体に光が十分照射されることになる。したがって、光の照射時間を増加させることなく、シール材に硬化不良が生じることを防止することができる。
また、上記液晶表示装置において、上記遮光部(A)の基部からの上記透明膜の膜厚は、上記第一の基板の背向面側から入射される光が上記遮光部(A)により遮光される遮光領域の、上記遮光部(A)の基部からの高さ以上であることが好ましい。
例えば、上記遮光部(A)が、ベース基板としての透明基板(第一の基板)上に直接形成されている場合、上記第一の基板における第二の基板との対向面(以下、単に「第一の基板の対向面」と記す)から上記透明膜の表面までの距離(換言すれば、シール材と、第一の基板の対向面との間の間隔)は、上記第一の基板の背向面側から入射される光が上記遮光部(A)により遮光される遮光領域の、上記第一の基板における第二の基板との対向面からの距離以上であることが好ましい。なお、ここで、上記透明膜の、上記第一の基板の対向面からの距離(換言すれば、シール材と第一の基板の対向面との間隔)は、第一の基板の背向面側から光が照射されたときに生じる遮光領域の、上記第一の基板の対向面からの距離以上である。ここで「遮光領域の、上記対向面からの距離」とは、第一の基板の対向面から遮光領域の頂部(最も対向面の法線方向に離れた部分)までの長さを意味する。
上記の構成によれば、遮光部(A)によって遮光される領域とシール材とは十分に間隔が空いているので、シール材に十分に光が回り込むこととなる。よって、シール材の硬化不良を十分に防止することができる。
また、上記液晶表示装置では、上記透明膜における上記シール材と接する部分に、光を散乱させるための凹凸が形成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、透明膜におけるシール材と接する部分に上記凹凸が形成されていることで、第一の基板の背向面側から光を入射させると、透明膜から出射される光は上記凹凸で種々の方向に屈折され散乱されることになる。つまり、上記の構成によれば、上記凹凸が形成されていない場合に比べて、光の屈折効率が良いので、シール材への光の照射範囲がより広くなる。したがって、透明膜の膜厚が薄く、シール材に十分に光が回り込まない状態においても、凹凸で光が屈折し、散乱されるので、シール材に十分に光が照射されることとなる。したがって、シール材が未硬化の状態で液晶表示装置に残存することを防止できる。なお、ここで「凹凸」とは平滑でないことを意味する。
また、上記液晶表示装置は、上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、上記透明膜のうちの少なくとも一層は、有機化合物を含む材料(b)からなることが好ましく、上記材料(b)は、樹脂を含むことがより好ましい。
上記の構成によれば、透明膜のうちの少なくとも一層は、有機化合物を含む材料(b)、特に、樹脂を含む材料からなるので、透明膜の膜厚を厚くすることができる。例えば、粘度の高い樹脂を使用して、スピンコータ等で基板上に樹脂を塗布した後、光や熱で上記樹脂を硬化させると、形成される透明膜の膜厚は厚くなる。このように透明膜の膜厚が厚くなることで、シール材に光が十分に回り込むようになる。したがって、シール材の硬化不良を防止することができる。その結果、製品の信頼性が向上する。この場合、上記透明膜における、樹脂を含む材料(b)からなる層のうち少なくとも一層の膜厚は、例えば2μm以上、4μm以下であることが好ましい。
上記液晶表示装置において、上記樹脂は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、およびポリシロキサンからなる群より選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
これら樹脂は、ガラス基板と比較して相対的に屈折率が低く、また、液晶表示装置において、例えば層間絶縁膜等に一般的に使用される汎用の樹脂である。よって、上記材料(b)が、有機化合物としてこれらの樹脂を含むことで、透明膜の膜厚を厚くする上で、プロセス上もコスト上も有利である。例えば、上記の構成によれば、層間絶縁膜等を液晶表示装置内に形成するときに、同時に上記透明膜を形成することができる。したがって、別途、透明膜を形成する工程を必要とせず、製造工程を簡略化できる等の利点がある。
また、上記液晶表示装置は、上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、上記透明膜のうちの少なくとも一層は、窒化シリコンを含む材料からなることが好ましい。
上記の構成によれば、透明膜として、通常の液晶表示装置に用いられている窒化シリコンからなる無機膜を用いることが可能となる。したがって、上記無機膜と同時に透明膜を形成することが可能となる。その結果、別途、透明膜を形成する工程を必要とせず、製造工程を簡略化できる。
また、上記液晶表示装置は、上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、上記透明膜のうちの少なくとも一層は、酸化シリコンを含む材料からなることが好ましい。
上記の構成によれば、透明膜のうちの少なくとも一層は、一般に液晶表示装置において、例えば、パッシベーション膜やハードコート材として用いられる酸化シリコンを含む材料から形成されている。これにより、例えば、パッシベーション膜等を液晶表示装置内に形成するときに、同時に上記透明膜を形成することができる。したがって、別途、透明膜を形成する工程を必要とせず、製造工程を簡略化できる。
また、上記液晶表示装置は、上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、上記透明膜のうちの少なくとも一層は、スピンオングラス(SOG)材料を含む材料(SOG材料そのものであってもよい)からなることが好ましい。
一般に、液晶表示装置において、スピンオングラスは、スピンコート法により、成膜することができるガラス質の材料である。
上記の構成によれば、透明膜のうちの少なくとも一層は、スピンオングラス(SOG)材料からなるので、スピンコート法を用いて成膜することが可能となる。また、上記の構成によれば、上記透明膜にSOG材料を用いることで平坦化が可能であるため、上記透明膜の材料として他の無機材料を用いた場合と比較して、シール材と遮光部(A)との間にある透明膜の厚みを、より確実に確保することができる。この場合、上記透明膜における、スピンオングラス材料を含む材料からなる層のうち少なくとも一層の膜厚は、例えば2μm以上、4μm以下であることが好ましい。
また、上記液晶表示装置は、上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、上記透明膜のうちの少なくとも一層は、透明電極材料からなることが好ましい。
上記の構成によれば、透明膜のうち少なくとも一層として、一般に液晶表示装置に用いられる透明電極材料である、例えばインジウムスズ酸化物(ITO)やインジウム亜鉛酸化物(IZO)を用いることが可能となる。したがって、液晶表示装置に透明電極を形成するときに、同時に透明膜を形成することができる。したがって、別途、透明膜を形成する工程が不要であるので、製造効率を向上することができる。
また、上記液晶表示装置は、上記透明膜が、無機化合物を含む層と有機化合物を含む層とを、各々、少なくとも一層含んでいることが好ましく、このとき、上記透明膜のうち無機化合物を含む層は、最下層であることが好ましい。
上記の構成によれば、上記透明膜として、TFT等のアクティブ素子(スイッチング素子)を保護するための層間絶縁膜を透明膜として使用することが可能となる。これにより上記層間絶縁膜を形成するときに、同時に透明膜を形成することができる。したがって、別途、透明膜を形成する工程が不要であるので、製造効率を向上することができる。
この場合、TFT上に形成された、無機化合物を含む層間絶縁膜は、チャネル保護膜として機能する。すなわち、TFTのチャネルを形成する活性半導体層が、有機化合物を含む層(層間絶縁膜)と接触すると、TFTのオフ特性や長期信頼性が劣化する原因となる。したがって、TFTと、有機化合物を含む層間絶縁膜との間には、無機化合物を含む層間絶縁膜が形成されていることが望ましく、この無機化合物を含む層間絶縁膜を、最下層、つまり、上記遮光部(A)と有機化合物からなる層との間の層として用いることで、例えばTFTのオフ特性や長期信頼性の劣化を抑制することができると共に、上記透明膜の形成が容易でかつシミの発生等が抑制された、構成が簡素で表示品位が高い液晶表示装置を容易に得ることができる。
また、この場合、上記透明膜全体の膜厚は、2μm以上、4μm以下であることが好ましい。あるいは、上記有機化合物を含む層のうち少なくとも一層が樹脂を含み、かつ、上記透明膜における樹脂を含む層のうち少なくとも一層の膜厚が2μm以上、4μm以下であることが好ましい。また、上記有機化合物を含む層のうち少なくとも一層が樹脂を含み、かつ、上記透明膜における樹脂を含む層のうち少なくとも一層の膜厚が2μm以上、4μm以下であり、上記透明膜全体の膜厚が4μm以下であることがより好ましい。
また、上記液晶表示装置は、上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、上記透明膜のうちの少なくとも一層は、層間絶縁膜である(つまり、層間絶縁膜を兼ねる)ことが好ましく、上記透明膜における層間絶縁膜を兼ねる層のうち少なくとも一層は、樹脂を含み、かつ、2μm以上、4μm以下の膜厚を有していることがより好ましい。
上記の構成によれば、上記透明膜のうちの少なくとも一層は、層間絶縁膜であるので、上記したようにTFT等のアクティブ素子(スイッチング素子)を保護するための層間絶縁膜を透明膜として使用することが可能となる。これにより上記層間絶縁膜を形成するときに、同時に透明膜を形成することができる。したがって、別途、透明膜を形成する工程が不要であるので、製造効率を向上することができる。
また、上記液晶表示装置は、上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、上記透明膜のうちの少なくとも一層は、ゲート絶縁膜であることが好ましい。
上記の構成によれば、透明膜のうちの少なくとも一層がゲート絶縁膜で形成されていることで、該ゲート絶縁膜を液晶表示装置内に形成するときに、同時に上記透明膜を形成することができる。したがって、別途、透明膜を形成する工程を必要とせず、製造工程を簡略化できる。
また、上記液晶表示装置は、上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、上記透明膜のうちの少なくとも一層は、平坦化膜であることが好ましい。
上記の構成によれば、上記透明膜のうちの少なくとも一層は、平坦化膜であるので、液晶層を平坦にするための平坦化膜を透明膜として使用することが可能となる。通常、平坦化膜は、液晶層における液晶の配向が乱れることを防止し、液晶表示装置に形成される画素領域の厚さを均一にして、液晶表示装置の輝度むらを防止するために使用されている。これにより、上記平坦化膜を形成するときに、同時に透明膜を形成することができる。したがって、別途、透明膜を形成する工程が不要であるので、製造効率を向上することができる。
また、上記液晶表示装置において、上記透明膜の屈折率は第一の基板の屈折率以下であることが好ましく、第一の基板の屈折率よりも小さいことがより好ましい。例えば、上記透明膜は、一層または複数層で形成されており、かつ、上記透明膜のうちの少なくとも一層の屈折率は、第一の基板の屈折率以下であることが好ましく、第一の基板の屈折率よりも小さいことがより好ましい。さらには、上記透明膜のうちの少なくとも一層は、有機化合物を含む材料からなり、かつ、上記透明膜のうち有機化合物を含む材料からなる層の屈折率は、第一の基板の屈折率以下であることが好ましく、第一の基板の屈折率よりも小さいことがより好ましい。
通常、透明膜および第一の基板にはスネルの法則(屈折の法則)が成立する。つまり、第一の基板の屈折率をn、透明膜の屈折率をnとし、かつ透明膜に入射する光の入射角をθi、屈折角をθrとしたときsinθi/sinθr=n/nが入射角によらず一定に成立する。
上記の構成によれば、透明膜の屈折率は、第一の基板の屈折率以下であり、好適には第一の基板の屈折率よりも小さいので、上記のスネルの法則により、透明膜の光の入射角度よりも屈折角度は大きくなる。つまり、光が回り込む大きさがより大きくなり、遮光領域が減少する。その結果、シール材に光が照射される範囲が大きくなる。
また、上記液晶表示装置は、上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、上記透明膜全体の膜厚が1.5μm以上であることが好ましく、1.7μm以上であることが好ましく、マージンを考えると2μm以上であることがより好ましい。上記透明膜の合計膜厚が1.5μm以上、より好ましくは1.7μm以上、さらに好ましくは2μm以上あれば、一般的な液晶表示装置の製造プロセスでの配線等の解像限界である3μm幅の遮光部(A)では、シール材に十分に光が照射される。なお、たとえ遮光部(A)の幅が3μm以上であっても、透明膜があれば、より効率的に上記シール材に光を照射することができるので、透明膜がない場合と比較して、シール材の硬化不良をより効率的に抑制することができる。
また、上記液晶表示装置は、上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、上記透明膜一層の膜厚、特に有機化合物を含む層およびSOG材料からなる層の一層の膜厚、好適には上記透明膜の合計の膜厚は、4μm以下であることが好ましい。
例えば、液晶表示装置に使用される層間絶縁膜として上記透明膜を用いる場合、上記透明膜に凹凸があると液晶表示装置に表示むらが生じる場合がある。特に、透明膜が、アクリル樹脂等の有機化合物を含む層やSOG材料からなる層(SOG層)である場合、1回の塗布で厚い膜を形成すると、より凹凸による表示ムラが生じやすい。しかしながら上記透明膜一層の膜厚、好適には上記透明膜の合計の膜厚を、4μm以下にすると、塗布ムラ等による凹凸が低減し、表示ムラが認識し難くなる。上記の構成によれば、透明膜の膜厚が4μm以下であるので、透明膜の平坦性を維持することが可能となり、液晶表示装置に表示むらが生じることを防止することができる。
よって、上記液晶表示装置は、上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、上記透明膜全体の膜厚が1.5μm以上、4μm以下であることがより好ましく、2μm以上、4μm以下であることが特に好ましい。
また、上記液晶表示装置では、上記遮光部(A)は、上記第一の基板における上記第二の基板との対向面側における上記シール材と上記液晶層との境界下の部分を含む部分に設けられており、上記透明膜は、少なくとも、上記シール材が上記液晶層に接する部分と、上記遮光部(A)との間に形成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、透明膜は、シール材が液晶層に接する部分と、上記遮光部(A)との間に形成されているので、第一の基板の背向面側から光が照射されたときに、シール材における液晶層に接する部分を確実に硬化させることができる。したがって、シール材の未硬化成分が液晶層に溶出することを防止することができる。さらに、シールの接着強度が十分であれば、未硬化のシール材が液晶に触れることがないため、製品の信頼性に影響することがなく、高品質の製品を提供することができる。
また、本発明は、上記シール材が少なくとも第一の基板側から光を照射することにより硬化されている場合に特に有効である。
例えば、上記第二の基板に、例えばブラックマトリックス等の遮光部(B)が形成されており、かつ、上記遮光部(B)の少なくとも一部が上記シール材と重畳する位置に形成されている場合、上記シール材は、少なくとも第一の基板側から光を照射することにより硬化される。
この場合、前記したように、シール材と、第一の基板に設けられた遮光部(A)との間に、透明膜が形成されていることで、上記シール材に第一の基板側から光を照射したときに、上記シール材に、上記遮光部(A)による遮光領域が生じないので、シール材が十分に硬化される。したがって、上記シール材の硬化不良を防止することができる。
なお、上記液晶表示装置が上記シール材が少なくとも第一の基板側から光を照射することにより硬化されたものであるか否かは、例えば、上記シール材の種類および上記液晶表示装置における、上記シール材によるシール部の層構造を確認することで判断することができる。すなわち、上記したように、例えば上記第二の基板に遮光部(B)が形成されており、かつ、上記遮光部(B)の少なくとも一部が上記シール材と重畳する位置に形成されている場合、上記シール材が、光硬化性材料(a)を含んでいれば、上記シール材を硬化させるためには、少なくとも第一の基板側から上記シール材に光を照射する必要がある。よって、この場合、上記シール材は、少なくとも第一の基板側から光を照射することにより硬化されたものであると判断することができる。
上記したように、遮光部(B)がブラックマトリックスであれば、バックライトの光が周縁部から漏れるのを防止することができるため、狭額縁化に有効である。
なお、本発明は、シール部に、遮光性または光を透過し難いパターン(構造物)が形成されている場合全般に適用が可能であるが、上記遮光部(A)としては、具体的には、例えば、メタル配線、メタルにより形成されたダミーパターン、およびブラックマトリックスからなる群より選ばれる少なくとも一種が挙げられる。
ダミーパターンは、例えば、メタル配線を形成しない部分に配置することで、シール部のギャップを均一にしたい場合に利用することができる。また、ダミーパターンは、メタル配線が太すぎてシール材に光を十分に照射することができない場合、例えば、スリット状の開口部を設けたブラックマトリックス側から光を照射するときに利用することができる。
また、上記液晶表示装置の製造方法は、以上のように、その一部に遮光部が形成された第一の基板の周縁部に光硬化型のシール材を導入する工程の前に、上記第一の基板の対向面側における少なくとも遮光部上に透明膜を形成する工程をさらに有する方法である。
すなわち、上記液晶表示装置の製造方法は、以上のように、互いに対向配置された第一の基板および第二の基板と、両基板の間に設けられた液晶層とを有し、上記両基板が、光硬化性材料(a)を含むシール材で接着されてなる液晶表示装置の製造方法であって、上記第二の基板との対向面側の一部に遮光部(A)が形成された第一の基板の周縁部に光硬化性材料を含むシール材を形成するシール材形成工程と、上記シール材で囲まれた領域に液晶層を形成する液晶層形成工程と、シール材を介して上記第一の基板と第二の基板とを接着する基板接着工程とを有するとともに、上記シール材形成工程の前に、上記第一の基板の対向面側における少なくとも上記遮光部(A)上に透明膜を形成する透明膜形成工程をさらに有する方法である。
それゆえ、シール材を硬化させるために光を照射すると、シール材には光が回り込むこととなり、光が十分に照射されることになる。したがって、従来のように硬化不良を防止するために、光の照射時間を長くすることが不要となり、光照射エネルギーを低減することができると共に、製造効率を向上させることができる。よって、上記の方法によれば、より簡便な方法で効率良く、シール材の硬化不良を防止することができる。上記の方法によれば、シール材の硬化不良、特に、シール材における液晶層と接触する部分の硬化不良が無く(殆ど無い、好適には全く無い)、シール材の硬化不良に伴う問題が解消された、表示品位の高い液晶表示装置を製造する方法を提供することができる。
また、本発明は、前記したように、上記液晶表示装置の製造方法が、上記基板接着工程の後に、上記シール材に上記第一の基板側から光を照射して上記シール材を硬化させるシール材硬化工程をさらに有する場合に、特に有効である。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の液晶表示装置は携帯用端末等の用途に好適に適用できる。

Claims (39)

  1. 互いに対向配置された第一の基板および第二の基板と、両基板の間に設けられた液晶層とを有し、上記両基板が、光硬化性材料(a)を含むシール材で接着されてなる液晶表示装置であって、
    上記第一の基板における上記第二の基板との対向面側の一部に遮光部(A)が形成されていると共に、シール材と上記遮光部(A)との間に、透明膜が形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 上記シール材は、枠状に連続して配置されており、
    上記液晶層は、上記両基板とシール材とで液晶が封入されてなることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 上記透明膜が複数層で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  4. 上記遮光部(A)の幅がWであり、上記透明膜がm(1≦m)層で形成され、第一の基板側からk(1≦k≦m)番目の透明膜の屈折率がn(1<n)、膜厚がdであるとき、式(1)
    Figure 2007007689
    を満足することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  5. 上記遮光部(A)の幅がWであり、上記透明膜がm(1≦m)層で形成され、第一の基板側からk(1≦k≦m)番目の透明膜の屈折率がn(1<n)、膜厚がdであるとき、式(2)
    Figure 2007007689
    を満足することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  6. 上記遮光部(A)の基部からの上記透明膜の膜厚は、上記第一の基板の背向面側から入射される光が上記遮光部(A)により遮光される遮光領域の、上記遮光部(A)の基部からの高さ以上であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  7. 上記透明膜における上記シール材と接する部分に、光を散乱させるための凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  8. 上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、
    上記透明膜のうちの少なくとも一層は、有機化合物を含む材料(b)からなることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  9. 上記材料(b)は、樹脂を含むことを特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置。
  10. 上記透明膜における、樹脂を含む材料(b)からなる層のうち少なくとも一層の膜厚は2μm以上、4μm以下であることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置。
  11. 上記樹脂が、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、およびポリシロキサンからなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置。
  12. 上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、
    上記透明膜のうちの少なくとも一層は、窒化シリコンを含む材料からなることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  13. 上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、
    上記透明膜のうちの少なくとも一層は、酸化シリコンを含む材料からなることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  14. 上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、
    上記透明膜のうちの少なくとも一層は、スピンオングラス材料を含む材料からなることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  15. 上記透明膜における、スピンオングラス材料を含む材料からなる層のうち少なくとも一層の膜厚は2μm以上、4μm以下であることを特徴とする請求項14に記載の液晶表示装置。
  16. 上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、
    上記透明膜のうちの少なくとも一層は、透明電極材料からなることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  17. 上記透明膜が、無機化合物を含む層と有機化合物を含む層とを、各々、少なくとも一層含んでいることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  18. 上記透明膜全体の膜厚が2μm以上、4μm以下であることを特徴とする請求項17に記載の液晶表示装置。
  19. 上記有機化合物を含む層のうち少なくとも一層が樹脂を含み、かつ、上記透明膜における樹脂を含む層のうち少なくとも一層の膜厚が2μm以上、4μm以下であることを特徴とする請求項17に記載の液晶表示装置。
  20. 上記有機化合物を含む層のうち少なくとも一層が樹脂を含み、かつ、上記透明膜における樹脂を含む層のうち少なくとも一層の膜厚が2μm以上、4μm以下であり、上記透明膜全体の膜厚が4μm以下であることを特徴とする請求項17に記載の液晶表示装置。
  21. 上記透明膜のうち無機化合物を含む層が、最下層であることを特徴とする請求項17記載の液晶表示装置。
  22. 上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、
    上記透明膜のうちの少なくとも一層は、層間絶縁膜を兼ねることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  23. 上記透明膜における層間絶縁膜を兼ねる層のうち少なくとも一層は、樹脂を含み、かつ、2μm以上、4μm以下の膜厚を有していることを特徴とする請求項22に記載の液晶表示装置。
  24. 上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、
    上記透明膜のうちの少なくとも一層は、ゲート絶縁膜であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  25. 上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、
    上記透明膜のうちの少なくとも一層は、平坦化膜であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  26. 上記透明膜の屈折率は第一の基板の屈折率以下であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  27. 上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、
    上記透明膜のうちの少なくとも一層の屈折率は第一の基板の屈折率よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  28. 上記透明膜のうちの少なくとも一層は、有機化合物を含む材料からなり、かつ、上記透明膜のうち有機化合物を含む材料からなる層の屈折率は、第一の基板の屈折率よりも小さいことを特徴とする請求項27に記載の液晶表示装置。
  29. 上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、
    上記透明膜全体の膜厚が1.5μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  30. 上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、
    上記透明膜全体の膜厚が1.7μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  31. 上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、
    上記透明膜一層の膜厚は4μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  32. 上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、
    上記透明膜全体の膜厚が1.5μm以上、4μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  33. 上記透明膜が、一層または複数層で形成されており、かつ、
    上記透明膜全体の膜厚が2μm以上、4μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  34. 上記遮光部(A)は、上記第一の基板における上記第二の基板との対向面側における上記シール材と上記液晶層との境界下の部分を含む部分に設けられており、
    上記透明膜は、少なくとも、上記シール材が上記液晶層に接する部分と、上記遮光部(A)との間に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  35. 上記遮光部(A)が、メタル配線、メタルにより形成されたダミーパターン、およびブラックマトリックスからなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  36. 上記第二の基板に遮光部(B)が形成されており、かつ、
    上記遮光部(B)の少なくとも一部が上記シール材と重畳する位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
  37. 上記遮光部(B)がブラックマトリックスであることを特徴とする請求項36に記載の液晶表示装置。
  38. 互いに対向配置された第一の基板および第二の基板と、両基板の間に設けられた液晶層とを有し、上記両基板が、光硬化性材料(a)を含むシール材で接着されてなる液晶表示装置の製造方法であって、
    上記第二の基板との対向面側の一部に遮光部(A)が形成された第一の基板の周縁部に光硬化性材料を含むシール材を配置するシール材配置工程と、
    上記シール材で囲まれた領域に液晶層を形成する液晶層形成工程と、
    シール材を介して上記第一の基板と第二の基板とを接着する基板接着工程とを有するとともに、
    上記シール材配置工程の前に、上記第一の基板の対向面側における少なくとも上記遮光部(A)上に透明膜を形成する透明膜形成工程をさらに有することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  39. 上記基板接着工程の後に、上記シール材に上記第一の基板側から光を照射して上記シール材を硬化させるシール材硬化工程をさらに有することを特徴とする請求項38に記載の液晶表示装置の製造方法。
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