JPWO2007000859A1 - 外部電極型蛍光ランプ、バックライトユニット及び液晶テレビ - Google Patents

外部電極型蛍光ランプ、バックライトユニット及び液晶テレビ Download PDF

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Abstract

この発明は、蛍光ランプに関するものであり、特に暗黒始動特性が改善された蛍光ランプに関するものである。この発明の蛍光ランプは、内部に放電空間を有するガラスバルブ(101)の両端部に外部電極(102、103)を備え、前記ガラスバルブの内面に蛍光体層(106)が形成されている。前記ガラスバルブは、酸化ナトリウムの含有率が3%以上20%以下のガラスで形成されている。前記蛍光体層は、アルミナを含有しない蛍光体粒子(106R、106G)とアルミナを含有する蛍光体粒子(106B)とを含む。アルミナを含有する蛍光体粒子の表面には、金属酸化物(107)が付着している。前記ガラスバルブの内面に析出した酸化ナトリウムが暗黒始動特性を改善する。アルミナを含有する蛍光体粒子は、酸化ナトリウムとの反応によって劣化しやすいので、金属酸化物によって保護される。

Description

本発明は、管状のガラスバルブ両端に電極を備える蛍光ランプ、バックライトユニット及び液晶テレビに関する。
近年、液晶テレビ画面の大型化が進み、大型画面用のバックライトユニットの需要が増大している。このバックライトユニットに用いるランプとして、例えば、ガラスバルブの外部に電極を有する蛍光ランプ(いわゆる、外部電極型蛍光ランプである。)や、ガラスバルブの内部に電極を有する蛍光ランプ(例えば、冷陰極型蛍光ランプである。)が実用化されている。
ところで、これらの蛍光ランプは、暗黒状態下においては、始動電圧が印加されても直ちに点灯しない、つまり、点灯にまで長い時間を要してしまうという暗黒始動特性が悪く、この特性を改善する技術としては、2次電子放出係数の高い電子放射性物質、例えば、セシウム化合物をガラスバルブの端部内面に塗布するようにしたものが提案されている。この技術によると、塗布されたセシウム化合物から2次電子が放出され、この2次電子によって始動時の放電が起こりやすくなり、結果的に暗黒始動特性が改善される。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2003−36815号公報
しかしながら、本発明者らの検討によると、出光領域(可視光がガラスバルブ外部に出ていく領域である。)の近傍のセシウム化合物により、場合によってはランプ点灯時の光束が経時的に早期に低下するという問題が明らかになった。
すなわち、ランプの点灯に伴う放電により、電極近傍のガラスバルブ内にあるセシウム化合物からはセシウムが遊離する。遊離したセシウムは飛散して、上記出光領域の蛍光体層に付着する。セシウムは黄色をしており透光性が低いので、セシウム付着部の蛍光体層の透光性も低下し、延いてはランプ点灯経時の光束が早期に低下するのである。
また、本発明者らの検討によると、経時的な光束の低下のみならず、ランプの色が設計値からずれるという色ずれも生じることが明らかになった。バックライト用途においてランプの色ずれは、バックライトの色ずれにつながり、液晶テレビの表示画面の色合いにも悪影響を及ぼすため、解決が急務である。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、暗黒始動特性が良好で、かつランプの経時的な光束の低下や色ずれを防止できる蛍光ランプ、バックライトユニット及び液晶テレビを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る蛍光ランプは、内部に放電空間を有するガラスバルブと、前記ガラスバルブの両端部に配された電極と、前記ガラスバルブの内面に蛍光体粒子を含んでなる蛍光体層が形成されている蛍光ランプであって、前記ガラスバルブは酸化ナトリウムの含有率が3%以上20%以下の範囲のガラスから構成され、前記蛍光体層中の蛍光体粒子において、アルミナを含有しないアルミナ非含有蛍光体粒子の表面よりも、アルミナを含有するアルミナ含有蛍光体粒子の表面に、より広い面積で金属酸化物が付着していることを特徴としている。
この構成によれば、ガラスバルブに含有される所定量の酸化ナトリウムにより、暗黒始動特性を良好にすることができる。また、アルミナを含有しないアルミナ非含有蛍光体粒子の表面よりも、アルミナを含有するアルミナ含有蛍光体粒子の表面に、より広い面積で金属酸化物が付着しているので、劣化しやすいアルミナ含有蛍光体粒子への水銀付着を効果的に抑制することができ、ランプの経時的な光束の低下や色ずれを防止できる。
また、前記ガラスバルブの内面には、保護層が形成されていると共に、前記蛍光体層は保護層上に形成されており、前記ガラスバルブの端部内面に保護層が形成されず、ガラスバルブが放電空間に露わになっている領域が存在していることを特徴としている。
この構成によれば、ガラスに所定量の酸化ナトリウムが含まれているため、放電空間内の放電空間内で保護層が形成されていない領域に酸化ナトリウムが存在することになる。この領域にある酸化ナトリウムは、放電空間に露呈することになり、暗黒始動特性を顕著に改善することができる。
また、前記領域に、前記ガラスから析出した酸化ナトリウムが存在していることを特徴とする。
また、前記保護層には、Y、MgO、La、又はSiOのうちの少なくとも一つが含まれていることを特徴とする。
また、前記蛍光体層は、両電極の内方端間にわたって形成され、前記保護層は両電極の外方端間にわたって形成されていることを特徴とする。
また、前記ガラスバルブは、前記酸化ナトリウムの含有率が5%以上20%以下であることを特徴とする。
また、前記アルミナ非含有蛍光体粒子の表面には前記金属酸化物が付着しておらず、前記アルミナ含有蛍光体粒子の表面のみに前記金属酸化物が付着していることを特徴とする。
また、前記金属酸化物には、Y、MgO、La、又はSiOのうちの少なくとも1つが含まれていることを特徴とする。
また、前記蛍光体層の蛍光体に対する前記金属酸化物の濃度が0.1wt.%以上であることを特徴とする。
また、前記電極は、前記ガラスバルブの両端部の外周に設けられた外部電極であることを特徴とする。
また、前記外部電極は、半田、銀ペースト、ニッケルペースト、金ペースト、パラジウムペースト又は、カーボンペーストのいずれかで形成されたものであることを特徴とする。
また、前記外部電極の外周面の少なくとも一部を包囲して、前記外部電極と接続された金属部材を有し、前記金属部材の前記ガラスバルブ中央側の端部が、包囲する外部電極の前記ガラスバルブ中央側の位置から前記ガラスバルブ端部側に、間隔をあけて設置されていることを特徴とする。
また、前記金属部材の前記ガラスバルブ中央側の端部が、面取りされていることを特徴とする。
また、前記金属部材は長手方向に形成されたスリットを有しており、弾性力により前記外部電極に接続したものであることを特徴とする。
また、さらに、前記ガラスバルブの内面において、少なくとも前記外部電極に対向する部分に形成された保護層を備え、前記保護層は、金属酸化物粒子の集合体からなり、平均膜厚は2μm以下であり、表面粗さが1μm以下であることを特徴とする。
また、前記外部電極は、前記ガラスバルブ外表面の粗面処理を施した領域に形成された導電層を含み、前記導電層は、最大厚みが70μm以下であって、かつ、前記導電層の端縁部が外側に円弧形状であり、その厚みが端縁に近づく程薄くなっていることを特徴とする。
また、前記外部電極は、前記ガラスバルブの外表面の粗面処理を施した領域に形成された銀または銅を主成分とする電極本体層と、前記電極本体層の外側に積層されたコーティング層とを有し、前記外部電極は、最大厚みが70μm以下であって、前記外部電極の端縁部の厚みが端縁に近づく程薄くなっていることを特徴とする。
また、前記導電層の端縁部が外側に円弧形状であり、その厚みが端縁に近づく程薄くなっていることを特徴とする。
また、本発明に係るバックライトユニットは、前記蛍光ランプを光源として備えることを特徴とする。
また、本発明に係る液晶テレビは、前記バックライトユニットを備えることを特徴とする。
なお、本発明に係る「蛍光ランプ」は、電極がガラスバルブの外周にある外部電極型蛍光ランプ、さらには、冷陰極型の電極がガラスバルブの内部にある冷陰極型蛍光ランプを少なくとも含む概念である。
また、「アルミナ含有蛍光体粒子」とは、蛍光体粒子を表す化学式にAlが含まれているものをいい、「アルミナ非含有蛍光体粒子」とは蛍光体粒子を表す化学式にAlが含まれていないものをいう。
本発明の実施の形態1における液晶テレビの概要を示す図である。 同実施の形態1におけるソケット台50の概要を示す図である。 図3(a)は、同実施の形態1における外部電極型蛍光ランプ100の概要を示す図、図3(b)は、金属部材104の外観を示す図である。 蛍光体に対する金属酸化物の濃度による色ずれの変化を示す図である。 蛍光体に対する金属酸化物の濃度によるランプの輝度の変化を示す図である。 蛍光体層中の蛍光体を模式的に示す図である。 実施の形態2における外部電極型蛍光ランプ200の概要を示す図である。 実施の形態2の変形例1における外部電極型蛍光ランプ400の概要を示す図である。 実施の形態2の変形例2における外部電極型蛍光ランプ420の概要を示す図である。 実施の形態3における冷陰極型蛍光ランプ300の概要を示す図である。
符号の説明
100、200 蛍光ランプ
101 ガラスバルブ
102、103 外部電極
106 蛍光体層
106R、106G アルミナ非含有蛍光体粒子
106B アルミナを含有するアルミナ含有蛍光体粒子
107 金属酸化物
300 冷陰極型蛍光ランプ
302、303 電極
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における液晶テレビの概要を示す図である。
図1に示す液晶テレビ10は、例えば32吋液晶テレビであり、液晶画面ユニット11とバックライトユニット12とを備える。
液晶画面ユニット11は、カラーフィルタ基板、液晶、TFT基板、駆動モジュール等(図示せず)を備え、外部からの画像信号に基づいてカラー画像を形成する。
バックライトユニット12は、LCBLユニットであり、1個の高周波電子安定器13と、16本の誘電体バリア放電ランプ100(以下、単に「蛍光ランプ100」という)を含む。
高周波電子安定器13は、16本の蛍光ランプ100の全てを点灯させる点灯回路である。
また、図2に示すようなソケット台50は、16本の蛍光ランプ100の両端を、弾性のあるステンレス、りん青銅等からなる電極ソケット51及び電極ソケット52に保持し、ランプ点灯させるものである。なお、電極ソケット51及び電極ソケット52の保持部分の幅Dは、ランプ点灯時のコロナ放電の発生を抑制するために、以下で説明する外部電極102、103の領域内で保持できる寸法範囲に設計している。
図3(a)は、本発明の実施の形態1における蛍光ランプ100の概要を示す図である。
図3(a)に示すように、本発明の実施の形態1における蛍光ランプ100は、管状のガラスバルブ101を備えている。
ガラスバルブ101の両端部外周には、導電層で形成されたキャップ状の外部電極102、103を備えている。
外部電極102、103の外周には、外部電極102、103を覆うキャップ状の金属部材104、105が設けられている。
金属部材104、105の材料としては、電気的導通性が良くかつガラスバルブ101と熱膨張係数が近い材料であればよく、例えばFe−Ni−Co(コバール)を用いることができる。
図3(a)のE部に示すように、外部電極102、103は金属部材104、105に完全に覆われているわけではなく、外部電極102、103のガラスバルブ中央側の端部102a、103a(外部電極102、103の開口部側の端部102a、103a)は露わになっている。
この外部電極102、103のガラスバルブ中央側の端部102a、103aと金属部材104、105のガラスバルブ中央側の端部104a、105aの間隔Lは、例えば1mmである。
ガラスバルブ101は、管軸に垂直な平面で切断したときの断面は略円状をしている。
ガラスバルブ101内面には、赤(Y:Eu3+)、緑(LaPO:Ce3+,Tb3+)及び青(BaMgAl1627:Eu2+)の蛍光体を混合した希土類蛍光体の塗布・焼成により、蛍光体層106が形成されている。
蛍光体層106は、厚さ約20μmであり、形成範囲は、外部電極102、103の内方端間(外部電極102の内側と、外部電極103の内側との間に対応する領域)である。
また、本実施の形態では、蛍光体層106において、図3(a)のF部に示すように、青色蛍光体粒子106B(BaMgAl1627:Eu2+)の表面に、金属酸化物107として酸化イットリウム(Y)が被覆されている。
なお、製造上、赤,緑,青の三色の蛍光体を混合する工程が存在するため、青色蛍光体粒子106Bに被覆した金属酸化物が、接触した周囲の赤色蛍光体粒子106R、緑色蛍光体粒子106Gに付着することもあり得る。
また、積極的に、赤色蛍光体粒子106R、緑色蛍光体粒子106Gにも、金属酸化物を被覆させても構わない。
ガラスバルブ101の内部には圧力が約8kPaのアルゴン及びネオン等の希ガス108と、約2mgの水銀109が充填されている。なお、これらの放電媒体である希ガス108は、減圧状態で充填されている。
ガラスバルブ101は、放電容囲器であって、例えば、酸化ナトリウムの含有率が約16(%)のソーダガラスからなり、本実施の形態では、外径φ4.0mm、内径φ3.0mm、全長720mmの直形ガラスバルブである。
図3(b)は、金属部材104の外観を示す図である。
金属部材104は、金属部材105と同様である。金属部材104は、円筒形の一方の円側に半球のドームを被せたような形状(キャップ状)に形成されたものであり、金属部材104に弾性力を持たせるために、例えば長手方向に2つのスリット110が設けられ、スリット110による弾性力を利用して金属部材104を外部電極102に接続したものである。
金属部材104は、ガラスバルブ101の端部101bから装着されている。金属部材104の装着方向側の端部104aは、図3(a)のE部に示すように鋭角な部分を有しないように面取り加工されているため、ガラスバルブ101の端部から装着し易く、かつ、装着等の際に外部電極102、103の外周面の損傷が生じにくい。
なお、金属部材104、105は、外部電極102、103の外周面の損傷低減を考慮すると、金属箔や金属テープ等のように、定型を有さず、外から力を加えると形を変え、力を取り去ってもそのままの形を残す可塑性の部材とは異なり、定型を有し、外から力を加えても容易に形を変えない非可塑性の金属部材が好ましい。
本実施の形態では、金属部材104及び金属部材105の寸法は、例えば、全長23.0mm、円筒部の外径φ4.5mm、内径φ4.1mm、肉厚0.2mmであり、金属箔や金属テープのように可塑性を有する必要がないので、キズが生じない程度の厚さに設定することができる。
ここで、ガラスバルブ101の外径はφ4.0mm、内径φ3.0mm、金属部材104,105の内径はφ4.1mmなので、ガラスバルブ101と金属部材104、105との隙間は平均0.05mmである。
外部電極102、103は、封着されたガラスバルブ101の両端に、予めディップ法により、導電性ペーストである例えば銀ペーストを、ガラスバルブ101の一端より所定の長さ、例えば全長25.0mmに形成して付着したものである。
また、外部電極102、103の導電性ペーストは、銀ペーストに限らず、ニッケルペースト、金ペースト、パラジウムペーストまたはカーボンペーストを用いてもよい。
また、外部電極102、103の導電性ペーストに関してガラスバルブ101表面との強接着性を考慮すると、導電性ペースト中のバインダーとしては低融点ガラスがよく、その量は1〜10重量%含んだものが好ましく、比抵抗としては約10−1〜10−6Ω・cmのものが好ましい。
なお、上記実施の形態では、ガラスバルブ101を構成するガラスとして、酸化ナトリウム(NaO)を約16(%)含有したソーダガラスを使用したが、本発明のガラスは、酸化ナトリウムを約16(%)含有したものに限定されない。
つまり、本発明は、ガラスバルブ101を構成するガラスに含まれている酸化ナトリウムを析出させて、その析出した酸化ナトリウムを利用して、暗黒始動特性を改善している。従って、暗黒始動特性が改善できる程度に、酸化ナトリウムを析出できればよい。
なお、ガラスの加工性を考慮すると、酸化ナトリウムの含有率は、3(%)以上20(%)以下の範囲内が好ましい。また、酸化ナトリウムの含有率を5(%)以上にすると、暗黒条件下での暗黒始動時間が約1秒以下となり、逆に、酸化ナトリウムの含有率が20(%)を越えると、長時間の使用によりガラスバルブが白色化して輝度の低下を招いたり、ガラスバルブ101自体の強度が低下したりするなどの不具合が発生するからである。そして、環境対策を考慮した場合、アルカリ系金属の含有率が前記範囲内のソーダガラスであって、かつ、鉛の含有率が0.1(%)以下のガラスが好ましく(所謂、「鉛フリーガラス」である。)、さらには、鉛の含有率が0.01(%)以下のガラスがより好ましい。
なお、ガラスとしては、ソーダガラスに限られるものではない。酸化ナトリウムの含有率が上記範囲内のガラスであれば、ソーダガラス以外のガラスを用いても同様の暗黒始動特性改善の効果を得ることができる。
また、上記実施の形態では、青色蛍光体粒子106B(BaMgAl1627:Eu2+)の表面に、金属酸化物107として酸化イットリウム(Y)が被覆されたもので説明したが、これに限らず、Y、MgO、La、又はSiOのうちの少なくとも一つが含まれるものであればよい。もっとも、特にYは、紫外線を反射する特性を有するため、紫外線をガラスバルブの内部へと反射させることで、エネルギーの利用効率を高めて、光束の向上を見込むことができる。
また、上記実施の形態では、ガラスバルブ101の外径をφ4.0mm、内径φ3.0mmにしたもので説明したが、ガラスバルブの内径は3.0mmより大きくても構わない。もっとも、内径は、バックライトユニットの薄型化及び最適なランプ効率の観点から3.0mm以下が好ましくい。下限は、製造上の難易度の観点から1.0mm以上とすることが好ましい。
また、上記実施の形態では、ガラスバルブ101の横断面形状は、円形状で説明したが、これに限らず、楕円形状、長円形状等であってもよい。
また、上記実施の形態では、ガラスバルブ101の両端に設けられた外部電極102、103および金属部材104、105の形状は、キャップ状にしたもので説明したが、これに限らず、例えば、外部電極102、103をキャップ状にし、金属部材104、105を前記外部電極102、103の円筒部を覆うはちまき状(底面及び上面が開口した筒状)にしてもよい。
また、実施の形態では、蛍光ランプ100は、直管状のものについて説明したが、これに限らず、例えばU字状、W字状等、他の形状をしていてもよい。
さらに、実施の形態では、図1に示すようにバックライトユニットは直下型のものについて説明したが、エッジ型のバックライトユニットの光源として本発明に係るランプを用いてもよい。
次に、本発明の上記蛍光ランプ100、バックライトユニット12及び液晶テレビ10の作用効果について説明する。
本実施の形態では、ソーダガラスに酸化ナトリウムが含まれているため、放電空間内のガラスバルブ101の表面に酸化ナトリウムが存在することになる。
特に外部電極102、103近傍の領域にある酸化ナトリウムにより、暗黒始動特性を改善することができ、かつ従来技術で説明した構成と異なり本実施の形態では電極近傍のガラスバルブ内にセシウム化合物を有しないので、セシウムによるガラスの黄変色を防止でき、ランプ点灯経時の光束が低下するのを抑制できる。なお、セシウムなどの放射性物質を、出光領域への飛散が少ないと思われるガラスバルブ101の両端部の内面に塗布するとしても構わない。
また、アルミナを含有しないアルミナ非含有蛍光体粒子106R、106Gの表面よりも、アルミナを含有するアルミナ含有蛍光体粒子106Bの表面に、より広い面積で金属酸化物が付着している。そして、アルミナ含有蛍光体粒子106Bの表面の一部または全部には金属酸化物107が付着しており、いわば金属酸化物107による保護膜が形成されている。
アルミナ含有蛍光体粒子106Bは、水銀の付着により劣化し易く、また、酸化ナトリウムとの反応によって劣化しやすい傾向にある。
このため、上記構成によれば、アルミナ含有蛍光体粒子への水銀付着が効果的に抑制され、ランプ点灯時の光束が低下するのを抑制できる。これに加えて、ソーダガラスから析出した酸化ナトリウムとアルミナ含有蛍光体粒子106Bとの反応を抑えることができ、その反応によってアルミナ含有蛍光体粒子106Bが劣化してランプの光の色ずれを誘因することを防止できる。
また、アルミナ含有蛍光体粒子と比べると劣化しにくいアルミナ非含有蛍光体粒子へは、相対的に付着させる金属酸化物を少なくすることで、金属酸化物付着により無駄にランプ光束を低下させることもない。
さらに、好ましくは蛍光体層106の蛍光体に0.1wt.%以上の濃度の金属酸化物が含まれることにより前記反応によるランプの光の色ずれを一層防止できる。以下、その理由について説明する。
図4は、蛍光体層106の蛍光体に対する金属酸化物の濃度(wt.%)を横軸に、色ずれの度合いを縦軸に表したものである。
ここで、色ずれとは、CIE色度座標(x,y)上において実際のCIE色度座標上の値(x1,y1)に対する目標値(設計値)からのずれの度合いをいう。
よって、目標とするCIE色度座標上の値を(x0,y0)とすると、色ずれの度合いは(Δx+Δy1/2(但し、Δx=x0−x1、Δy=y0−y1、である。)で表される。
そして、発明者らは色ずれによるランプの光の直接的または間接的な視覚的影響を検討した結果、色ずれの度合い(Δx+Δy1/2が0.01を越える場合には、ランプの色が黄色味を帯びてしまうため、例えば、液晶表示装置のバックライトとして用いる場合には、液晶表示画面の色再現に悪影響を及ぼし、好ましくないことを見出した。
この知見に基づき、図4から明らかなように蛍光体層106の蛍光体に対する金属酸化物の濃度が0.1wt.%のとき、色ずれの度合い(Δx+Δy1/2は0.009となり、この値においてはランプの光の色ずれを防止できることがわかる。
しかし、図4から明らかなように、蛍光体層106の蛍光体に対する金属酸化物の濃度を高くすることにより、色ずれの度合いは小さくなるものの、その濃度が一定以上になっても色ずれの度合いはほとんど変化しないだけでなく、図5から明らかなように、その相対輝度が徐々に低下していくことがわかった。
なお、図5は蛍光体層106の蛍光体に対する金属酸化物の濃度(wt.%)を横軸に、ランプの相対輝度(%)を縦軸に表したものである。
そして、ここでいう「ランプの相対輝度」とは、前記金属酸化物の濃度が0wt.%のランプにおける点灯初期(例えば0時間点灯経過時)の初期輝度を100%としたときの前記金属酸化物の濃度がある濃度のランプにおける点灯初期輝度の比率を示す。
そして、ランプの相対輝度が90%を下回った場合には、ランプの光が暗くなり、例えば、液晶装置のバックライトとして用いた場合には、液晶表示画面が暗くなるため、好ましくないことを見出した。
そこで、図5から明らかなように金属酸化物の濃度を1.8wt.%以下にすることにより、ランプの相対輝度を90.5%以上にすることができる。
また、金属酸化物の濃度が0.55wt.%であるならば、ランプの相対輝度は96.0%と、輝度の低下を許容範囲に抑えることができる。
なお、蛍光体層106の蛍光体に対する金属酸化物の濃度を0.3〜0.9wt.%にすることにより、さらに色ずれを少なくすることができ、輝度の低下も抑えることができる。
また、ガラスバルブ101の端部外周に導電層で形成された外部電極102、103の外周面の少なくとも一部を包囲して接続されたキャップ形状の金属部材104、105を設け、ガラスバルブ101中央側の金属部材104、105の端部104a,105aが、ガラスバルブ101中央側の外部電極端102a、103aの位置からガラスバルブ端部101b側に、間隔Lをあけて設置されているので、金属部材104、105とガラスバルブ101との間に金属部材104、105の設置取り付けバラツキによる隙間が発生しない。その結果、金属部材104、105とガラスバルブ101との間において、ランプ点灯時のコロナ放電が発生するのを抑制することができる。
また、金属部材104、105は、3mm以上の長さで外部電極102、103を包囲しているので、蛍光ランプ100の両端にある金属部材104、105がソケット台50の電極ソケット51及び電極ソケット52に安定に接続保持され、ランプ点灯させることができる。
また、ガラスバルブ101中央側の金属部材104、105の端部104a、105aが、面取りされているので、ガラスバルブ101の端部から金属部材104、105が装着し易く、かつ、その装着時に外部電極102、103の外周面の損傷をしにくくすることができる。
また、金属部材104、105は、2つ以上のスリット110を長手方向に形成して金属部材104、105の弾性力により外部電極102、103に接続したことにより、ガラスバルブ101の端部から金属部材104、105が装着し易く、かつ、その装着時に外部電極102、103の外周面の損傷をしにくくすることができる。
また、外部電極102、103である導電層を銀ペーストにすることにより、ガラスバルブ101との密着性が向上し、ガラスバルブ101と外部電極102、103との間でコロナ放電の発生を抑制することができる。また、外部電極102と、当該外部電極102と放電空間との間に介在するガラスバルブ101と、で等価的に構成される第1のコンデンサ、及び外部電極103と、当該外部電極103と放電空間との間に介在するガラスバルブ101と、で等価的に構成される第2のコンデンサの両コンデンサの静電容量を実質的に等しくすることができる。
また、外部電極102、103である導電性ペースト中にバインダーとして低融点ガラスを1〜10重量%含むことにより、外部電極102、103の外周面にガラスバルブ101の端部から金属部材104、105を装着した際、外部電極102、103の外周面の損傷をしにくくすることができる。
さらに、蛍光体粒子106Bは、金属酸化物107により全面的に被覆(コーティング)されたものとして説明したが、被覆態様はこれに限られない。例えば、蛍光体粒子106Bの表面に、多数の金属酸化物の微粒子を付着させる被覆態様としても構わない。
また、青色蛍光体粒子だけでなく、緑色蛍光体粒子にもアルミナ含有蛍光体を用いても構わない。
図6は、図3(a)のF部と同様、蛍光体層中の蛍光体を模式的に示す図である。
緑色蛍光体粒子1061Gの材料としては、アルミナを含んでいるBaMgAl1627:Eu2+,Mn2+を用いており、アルミナ含有蛍光体粒子106B、1061Gに金属酸化物を被覆している。
(実施の形態2)
上記実施の形態1では、ガラスバルブ101の内面に蛍光体層106を直接形成した構成であったが、実施の形態2に係る誘電体バリア放電ランプは、ガラスバルブの内面に保護層及び蛍光体層がこの順で形成されたものである。
図7は、実施の形態2における誘電体バリア放電ランプ200の概要を示す図である。
図7に示したランプ200は、図3の蛍光ランプ100と基本的には同様の構成なので、図3の符号100番台の部材に対応する部材には、200番台で下2桁は同一の符号付してその説明を簡略にする。
ランプ200は、管状のガラスバルブ201を備えている。
ガラスバルブの内面には、保護層211及び蛍光体層206がこの順で形成されている。保護層211上に蛍光体層206が積層されているとも言いうる。
この保護層211としては、金属酸化物であるY、MgO、La、又はSiOのうちの少なくとも一つを含むものを用いることができる。
このような金属酸化物を含む保護層211を設けることにより、ガラスバルブ201から析出した酸化ナトリウムが蛍光体層206へ透過するのを防ぐことができ、酸化ナトリウムへの水銀付着が効果的に抑制され、ランプ点灯経時の光束が低下するのを抑制できる。
また、ガラスバルブ201両端部201a、201bの内面は、保護層211が形成されていない領域となっている。係る領域においては、ガラスバルブが放電空間に露わに(剥き出しに)なっているため、ガラスバルブ材料である酸化ナトリウムの暗黒始動特性改善の効果を得ることができる。つまり、保護層形成による効果を享受しつつ、暗黒始動特性改善の効果も得ることができる。
図7では、保護層211は蛍光体層206よりも広い面積に亘って形成されているが、これに限られない。すなわち、保護層は、その端面と蛍光体層の端面とが略一致する範囲、又は、蛍光体層とガラスバルブの内面とが直接接触しない範囲(保護層の介在により、ガラスバルブから蛍光体層を遮蔽できる範囲)に形成されておればよい。
なお、特に、誘電体バリア放電ランプにおいては、点灯中にイオン化された水銀粒子が飛び込んでガラスバルブ内周面に衝突することによるピンホールを考慮すると、少なくとも保護層は、ガラスバルブ内における外部電極の外方端間(一方の外部電極の外側と、他方の外部電極の外側との間に対応する領域)にわたって形成する又はガラスバルブ端面の近傍まで形成することが好ましい。
(変形例1)
保護膜の最適な特性、ガラスバルブの外表面の形状などに関して、実施の形態2に係る変形例1として以下、説明する。
図8は、実施の形態2に係る変形例1における外部電極型蛍光ランプ400の概要を示す図である。
ガラスバルブ401の、放電空間406内には、発光物質として水銀407が封入されている。
ガラスバルブ内面には、保護層404と蛍光体層405とがこの順に積層されている。
外部電極402、403は、ガラスバルブ401の端部外表面のブラスト粗面処理401a、401b(表面粗さ1〜3μm)を施した領域に、導電層408、409が形成されたものである。
導電層408、409は、最大厚み70μm以下であって、端縁部408a、409aが外側に円弧状であり、その厚みが端縁に近づく程薄くなったものである。
本実施の形態では、導電層408、409の端縁部408a、409aがガラスバルブ401の外表面の粗面処理401a、401bを施した領域(S)からW2が0.5mm以上を越えた位置、好ましくは0.5mm以上3mm以下に設けられている。
また、導電層408、409は、半田材料で、例えば、スズ、スズとインジウムとの合金、若しくはスズとビスマスとの合金のいずれかを主成分とし、ガラスバルブ401の一端より所定の長さ、全長Wが25mm、円筒状部の幅W1が約20mmで、ガラスバルブ401の全周に渡って形成されたものである。その製法については、封着されたガラスバルブ401一端から25mmを溶融された上記半田を超音波半田漕中に浸し、周知の超音波半田ディッピングにより、ガラスバルブ401の外周面に約10μmの厚みの半田層を形成している。
なお、導電層408、409は、ガラスバルブ401との固着性の観点から、上記半田材料にアンチモン、亜鉛、アルミニウムの少なくとも1種類を添加剤として含むことが好ましく、また、ガラスバルブ401表面との濡れ性の観点から、上記半田材料にアンチモン又は亜鉛等の添加剤として含むことが好ましく、さらに、環境を配慮すると鉛等の環境負荷物質を含有しないことが好ましい。
また、導電層408、409の端縁部408a、409aにおいて、上記W2を0.5mm以上3mm以下したのは次の理由に基づく。
W2が0.5mm未満では、上記超音波半田ディッピングを用いた場合、導電層408、409の端縁部408a、409aを外側に円弧形状にすることが難しく、端縁部408a、409aが角張ってしまいコロナ放電が起こりやすくなるからである。
また、W2が3mmを越えると導電層408、409の端縁部408a、409aがガラスバルブ401の表面から剥離し易くなると言う問題があるからである。
保護膜404は、金属酸化物粒子の集合体により最大厚みが0.5μm(表面粗さが0.2μm以下)〜2μm(表面粗さが1μm以下)の電子放出性物質である酸化イットリウム(Y)、酸化マグネシウム(MgO)又は酸化ランタン(La)を含むもので形成され、本実施の形態では0.01〜0.1μmの金属酸化物粒子の集合体により最大厚みが2μmかつ保護膜404の表面粗さが1μm以下のYで形成されている。
つまり、保護膜404の厚みが2μmでかつ保護膜の表面粗さが1μmを超えると、保護膜の無い状態と比較して20%程度輝度が低下し、必要とする輝度が得られなくなり、また、最大厚みが0.5μm未満でかつ保護膜404の表面粗さが0.2μmを超えると、保護膜の緻密性が低下し、駆動電流を5mA以上に増大する等して輝度を向上させた場合に、外部電極402、403と対向するガラスバルブ401内壁がアルゴンイオンや水銀イオンの衝撃にさらされ、浸食されて孔(ピンホール)が明いてしまうという不具合の発生することを、本発明者は確認したからである。
そして、ガラスバルブ401の端部内面401c、401dには保護膜404が形成されていない領域が存在し、ガラスバルブ401端部を封着した時、この領域にガラス材料から析出したNaのアルカリ系金属を存在させることができる。
その結果、放電空間406に、電子放出性物質である、Naのアルカリ系金属及び酸化イットリウムの金属酸化物が露呈されるため、暗黒始動特性を改善することができる。
なお、ガラスバルブ401の端部外表面のブラスト粗面処理及び保護膜404の表面粗さは、JIS B 0601:’94に準拠して測定した「最大高さRy」である。
また、外部電極402、403の形状は、キャップ状に限らず、はちまき状(底面及び上面が開口した筒状)にしてもよい。
また、外部電極402、403を覆うキャップ状をした金属部材を設けても構わない。
(変形例2)
外部電極の構成に関して、実施の形態に係る変形例2として説明する。変形例2は、外部電極の構成が異なっている以外は、図8を用いて説明した外部電極型蛍光ランプ400と基本的に同様である。
図9は、実施の形態2に係る変形例2における外部電極型蛍光ランプ420の概要を示す図である。
外部電極412、413は、キャップ状であって、ガラスバルブ401の端部外表面のブラスト粗面処理401a、401b(表面粗さ1〜3μm)を施した領域に、ガラスバルブ401の外表面に形成された銀または銅を主成分とする電極本体層418、419と、電極本体層418、419の外側に積層されたコーティング層416、417とから構成されている。
そして、外部電極412、413の最大厚みが70μm以下であって、外部電極412、413の端縁部412a、413aが外側に円弧状であり、その厚みが端縁に近づく程薄くなっている。
電極本体層418、419は、最大厚みd2が約7μmである。本発明における電極本体層418、419の厚みとは、前記電極本体層全体における最大厚みを意味する。電極本体層418、419は、銀または銅を主成分とする。なお、銀または銅を主成分とするという意味の中には、銀と銅の合金が主成分である場合も含まれる。主成分とするとは、組成中最も多く含まれる成分であり、組成物の物性に大きな影響を与える成分であること意味する。したがって、銀または銅以外の化合物が添加物として含まれていてもよい。そして、電極本体層418、419のガラスバルブ401への固着性を向上させるためには、例えば、電極本体層418、419にガラスフリットを添加することが考えられる。例えば、ビスマス(Bi)を1.0〜5.0wt%含有するガラスフリットを添加すると、当該ガラスフリットのアンカー効果によりガラスバルブ401に対する電極本体層418、419の固着性が向上する。添加物としては、その他にエチルセルロース等が挙げられる。
また、電極本体層418、419は、ガラスバルブ401の一端より所定の長さ、全長Wが25mm、円筒状部の幅W1が約20mmで、ガラスバルブ401の全周に渡って形成されたものである。その製法については、公知のディッピング法によって、封着されたガラスバルブ401一端から24mmを溶融された銀ペースト漕中に浸し、ガラスバルブ401の外周面に約7μmの銀ペーストを塗布したのち、焼成して形成する。
コーティング層416、417は、電極本体層418、419の外表面に積層されており、厚みd3が約7μmである。コーティング層416、417の上記厚みd3は、前記コーティング層416、417全体における最大厚みを意味する。
コーティング層416、417は、例えば、スズ:95.2wt%、銀:3.8wt%、銅:1.0wt%の組成からなる、半田を主成分とするものである。この半田には銀が含有されているため、電極本体層418、419の銀食われが起こり難い。なお、銀食われを起こり難くするためには、銀の含有量を1.0〜8.0wt%の範囲にすることが好ましい。
その製法については、コーティング層416、417は、公知のディッピング法で形成することができる(例えば、特開2004−146351号公報)。簡単に説明すると、電極本体層418、419の外表面に付着されたガラスバルブ401一端から25mmを溶融された半田漕中に浸し、電極本体層418、419の外表面に約7μmの半田を塗布したのち、焼成して形成する。
なお、コーティング層416、417を形成する半田の組成は上記に限定されず、例えば、ビスマス、亜鉛、鉛等を少なくとも1種含んでもよい。但し、環境に配慮した外部電極型放電ランプとするためには、鉛、アンチモン等の環境負荷物質が含まれないことが好ましい。また、コーティング層416、417は、半田以外の材料によって形成されていてもよい。例えば、無電解メッキで形成されたニッケル層であってもよい。
一般的に、大気中で銀は硫化し易く、銅は酸化し易い。そして、硫化や酸化が起こると銀や銅は電気抵抗が大きくなる。したがって、電極本体層418、419が大気にさらされると電極本体層418、419の導電性は低くなる。しかしながら、本発明に係る外部電極412、413では、電極本体層418、419の外側にコーティング層416、417が積層されているため電極本体層418、419が大気にさらされ難い。したがって、銀の硫化や銅の酸化が起こり難く、外部電極412、413の導電性が低下し難い。
また、銀の硫化や銅の酸化を起こり難くするためには、電極本体層418、419の外表面全体がコーティング層416、417に覆われていることが好ましい。ただし、外部電極412、413の導電性への影響が少ない範囲であれば、生産上或いは設計上等の理由で電極本体層418、419の一部が大気にさらされていてもよい。
さらに、電極本体層418、419とコーティング層416、417との結着力を高くするためには、コーティング層416、417が積層される電極本体層の外表面は研磨されていることが好ましい。
(実施の形態3)
上記実施の形態1,2では、蛍光ランプとして、誘電体バリア放電ランプを例に挙げて説明したが、これに限らず冷陰極型蛍光ランプにも本発明を適用することができる。以下、実施の形態3として説明する。
図10は、実施の形態3における冷陰極型蛍光ランプ300の概要を示す図である。
冷陰極蛍光ランプ300は、直管状をしたソーダガラス製のガラスバルブ301を有する。このガラスバルブ301の寸法は、例えば、全長450mm、外径3.0mm、内径2.0mm、肉厚0.5mmである。
また、ガラスバルブ301の両端部には、リード線314、316が封着されている。
リード線314(316)は、タングステンからなる内部リード線314A(316A)と、ニッケルからなる外部リード線314B(316B)とからなる継線である。内部リード線314A、316Aのガラス容器12内部側端部には、それぞれ電極302,303がレーザ溶接等によって接合されている。
電極302、303は、有底筒状をしたいわゆるホロー型電極であり、材料としてニオブを用いている。
ガラスバルブ301の内部には、発光物質としての水銀(図示しない)、アルゴン、ネオン等の希ガスが所定の封入圧で封入されている。
また、ガラスバルブ301内面には、厚み約20μmの蛍光体層306が形成されている。蛍光体層306は、ガラス管の内面に蛍光体懸濁液を塗布し、乾燥、焼成の工程を経て形成されたものである。
蛍光体層306は、図10中に拡大して示すように、赤色蛍光体粒子306R、緑色蛍光体粒子306G、青色蛍光体粒子306Bの蛍光体が混合されてなる。
青色蛍光体粒子306Bは、バリウムマグネシウムアルミン酸塩ユウロピウム付活蛍光体(BaMgAl1627:Eu2+)から構成されており、アルミナ含有蛍光体である。
青色蛍光体粒子306Bの表面には、金属酸化物307が層状に被覆されている。
(その他)
各実施の形態と、変形例はそれぞれ組み合わせることが可能である。
本発明は、複雑な工程を行わずに、暗黒始動特性を改善でき、かつランプ点灯経時の光束の低下を改善できる蛍光ランプを提供することができるので、液晶テレビに用いられている直下方式のバックライトユニットや、複写機、ファクシミリ、イメージスキャナーなどのOA機器に用いられる原稿読取用光源として広く適用することができ、その産業的利用価値は極めて高い。
本発明は、管状のガラスバルブ両端に電極を備える蛍光ランプ、バックライトユニット及び液晶テレビに関する。
近年、液晶テレビ画面の大型化が進み、大型画面用のバックライトユニットの需要が増大している。このバックライトユニットに用いるランプとして、例えば、ガラスバルブの外部に電極を有する蛍光ランプ(いわゆる、外部電極型蛍光ランプである。)や、ガラスバルブの内部に電極を有する蛍光ランプ(例えば、冷陰極型蛍光ランプである。)が実用化されている。
ところで、これらの蛍光ランプは、暗黒状態下においては、始動電圧が印加されても直ちに点灯しない、つまり、点灯にまで長い時間を要してしまうという暗黒始動特性が悪く、この特性を改善する技術としては、2次電子放出係数の高い電子放射性物質、例えば、セシウム化合物をガラスバルブの端部内面に塗布するようにしたものが提案されている。この技術によると、塗布されたセシウム化合物から2次電子が放出され、この2次電子によって始動時の放電が起こりやすくなり、結果的に暗黒始動特性が改善される。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2003−36815号公報
しかしながら、本発明者らの検討によると、出光領域(可視光がガラスバルブ外部に出ていく領域である。)の近傍のセシウム化合物により、場合によってはランプ点灯時の光束が経時的に早期に低下するという問題が明らかになった。
すなわち、ランプの点灯に伴う放電により、電極近傍のガラスバルブ内にあるセシウム化合物からはセシウムが遊離する。遊離したセシウムは飛散して、上記出光領域の蛍光体層に付着する。セシウムは黄色をしており透光性が低いので、セシウム付着部の蛍光体層の透光性も低下し、延いてはランプ点灯経時の光束が早期に低下するのである。
また、本発明者らの検討によると、経時的な光束の低下のみならず、ランプの色が設計値からずれるという色ずれも生じることが明らかになった。バックライト用途においてランプの色ずれは、バックライトの色ずれにつながり、液晶テレビの表示画面の色合いにも悪影響を及ぼすため、解決が急務である。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、暗黒始動特性が良好で、かつランプの経時的な光束の低下や色ずれを防止できる蛍光ランプ、バックライトユニット及び液晶テレビを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る蛍光ランプは、内部の放電空間内に水銀及び希ガスを有するガラスバルブと、前記ガラスバルブの両端部に配された電極と、前記ガラスバルブの内面に蛍光体粒子を含んでなる蛍光体層が形成されている外部電極型又は冷陰極型の蛍光ランプであって、前記ガラスバルブは酸化ナトリウムの含有率が3wt%以上20wt%以下の範囲のガラスから構成され、前記蛍光体層中の蛍光体粒子において、アルミナを含有しないアルミナ非含有蛍光体粒子の表面よりも、アルミナを含有するアルミナ含有蛍光体粒子の表面に、より広い面積で金属酸化物が付着していることを特徴としている。
この構成によれば、ガラスバルブに含有される所定量の酸化ナトリウムにより、暗黒始動特性を良好にすることができる。また、アルミナを含有しないアルミナ非含有蛍光体粒子の表面よりも、アルミナを含有するアルミナ含有蛍光体粒子の表面に、より広い面積で金属酸化物が付着しているので、劣化しやすいアルミナ含有蛍光体粒子への水銀付着を効果的に抑制することができ、ランプの経時的な光束の低下や色ずれを防止できる。
また、前記ガラスバルブの内面には、保護層が形成されていると共に、前記蛍光体層は保護層上に形成されており、前記ガラスバルブの端部内面に保護層が形成されず、ガラスバルブが放電空間に露わになっている領域が存在していることを特徴としている。
この構成によれば、ガラスに所定量の酸化ナトリウムが含まれているため、放電空間内の放電空間内で保護層が形成されていない領域に酸化ナトリウムが存在することになる。この領域にある酸化ナトリウムは、放電空間に露呈することになり、暗黒始動特性を顕著に改善することができる。
また、前記領域に、前記ガラスから析出した酸化ナトリウムが存在していることを特徴とする。
また、前記保護層には、Y、MgO、La、又はSiOのうちの少なくとも一つが含まれていることを特徴とする。
また、前記蛍光体層は、両電極の内方端間にわたって形成され、前記保護層は両電極の外方端間にわたって形成されていることを特徴とする。
また、前記ガラスバルブは、前記酸化ナトリウムの含有率が5wt%以上20wt%以下であることを特徴とする。
また、前記アルミナ非含有蛍光体粒子の表面には前記金属酸化物が付着しておらず、前記アルミナ含有蛍光体粒子の表面のみに前記金属酸化物が付着していることを特徴とする。
また、前記金属酸化物には、Y、MgO、La、又はSiOのうちの少なくとも1つが含まれていることを特徴とする。
また、前記蛍光体層の蛍光体に対する前記金属酸化物の濃度が0.1wt.%以上であることを特徴とする。
また、前記電極は、前記ガラスバルブの両端部の外周に設けられた外部電極であることを特徴とする。
また、前記外部電極は、半田、銀ペースト、ニッケルペースト、金ペースト、パラジウムペースト又は、カーボンペーストのいずれかで形成されたものであることを特徴とする。
また、前記外部電極の外周面の少なくとも一部を包囲して、前記外部電極と接続された金属部材を有し、前記金属部材の前記ガラスバルブ中央側の端部が、包囲する外部電極の前記ガラスバルブ中央側の位置から前記ガラスバルブ端部側に、間隔をあけて設置されていることを特徴とする。
また、前記金属部材の前記ガラスバルブ中央側の端部が、面取りされていることを特徴とする。
また、前記金属部材は長手方向に形成されたスリットを有しており、弾性力により前記外部電極に接続したものであることを特徴とする。
また、さらに、前記ガラスバルブの内面において、少なくとも前記外部電極に対向する部分に形成された保護層を備え、前記保護層は、金属酸化物粒子の集合体からなり、平均膜厚は2μm以下であり、表面粗さが1μm以下であることを特徴とする。
また、前記外部電極は、前記ガラスバルブ外表面の粗面処理を施した領域に形成された導電層を含み、前記導電層は、最大厚みが70μm以下であって、かつ、前記導電層の端縁部が外側に円弧形状であり、その厚みが端縁に近づく程薄くなっていることを特徴とする。
また、前記外部電極は、前記ガラスバルブの外表面の粗面処理を施した領域に形成された銀または銅を主成分とする電極本体層と、前記電極本体層の外側に積層されたコーティング層とを有し、前記外部電極は、最大厚みが70μm以下であって、前記外部電極の端縁部の厚みが端縁に近づく程薄くなっていることを特徴とする。
また、前記導電層の端縁部が外側に円弧形状であり、その厚みが端縁に近づく程薄くなっていることを特徴とする。
また、本発明に係るバックライトユニットは、前記蛍光ランプを光源として備えることを特徴とする。
また、本発明に係る液晶テレビは、前記バックライトユニットを備えることを特徴とする。
なお、本発明に係る「蛍光ランプ」は、電極がガラスバルブの外周にある外部電極型蛍光ランプ、さらには、冷陰極型の電極がガラスバルブの内部にある冷陰極型蛍光ランプを少なくとも含む概念である。
また、「アルミナ含有蛍光体粒子」とは、蛍光体粒子を表す化学式にAlXYが含まれているものをいい、「アルミナ非含有蛍光体粒子」とは蛍光体粒子を表す化学式にAlXYが含まれていないものをいう。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における液晶テレビの概要を示す図である。
図1に示す液晶テレビ10は、例えば32吋液晶テレビであり、液晶画面ユニット11とバックライトユニット12とを備える。
液晶画面ユニット11は、カラーフィルタ基板、液晶、TFT基板、駆動モジュール等(図示せず)を備え、外部からの画像信号に基づいてカラー画像を形成する。
バックライトユニット12は、LCBLユニットであり、1個の高周波電子安定器13と、16本の誘電体バリア放電ランプ100(以下、単に「蛍光ランプ100」という)を含む。
高周波電子安定器13は、16本の蛍光ランプ100の全てを点灯させる点灯回路である。
また、図2に示すようなソケット台50は、16本の蛍光ランプ100の両端を、弾性のあるステンレス、りん青銅等からなる電極ソケット51及び電極ソケット52に保持し、ランプ点灯させるものである。なお、電極ソケット51及び電極ソケット52の保持部分の幅Dは、ランプ点灯時のコロナ放電の発生を抑制するために、以下で説明する外部電極102、103の領域内で保持できる寸法範囲に設計している。
図3(a)は、本発明の実施の形態1における蛍光ランプ100の概要を示す図である。
図3(a)に示すように、本発明の実施の形態1における蛍光ランプ100は、管状のガラスバルブ101を備えている。
ガラスバルブ101の両端部外周には、導電層で形成されたキャップ状の外部電極102、103を備えている。
外部電極102、103の外周には、外部電極102、103を覆うキャップ状の金属部材104、105が設けられている。
金属部材104、105の材料としては、電気的導通性が良くかつガラスバルブ101と熱膨張係数が近い材料であればよく、例えばFe−Ni−Co(コバール)を用いることができる。
図3(a)のE部に示すように、外部電極102、103は金属部材104、105に完全に覆われているわけではなく、外部電極102、103のガラスバルブ中央側の端部102a、103a(外部電極102、103の開口部側の端部102a、103a)は露わになっている。
この外部電極102、103のガラスバルブ中央側の端部102a、103aと金属部材104、105のガラスバルブ中央側の端部104a、105aの間隔Lは、例えば1mmである。
ガラスバルブ101は、管軸に垂直な平面で切断したときの断面は略円状をしている。
ガラスバルブ101内面には、赤(Y23:Eu3+)、緑(LaPO4:Ce3+,Tb3+)及び青(BaMg2Al1627:Eu2+)の蛍光体を混合した希土類蛍光体の塗布・焼成により、蛍光体層106が形成されている。
蛍光体層106は、厚さ約20μmであり、形成範囲は、外部電極102、103の内方端間(外部電極102の内側と、外部電極103の内側との間に対応する領域)である。
また、本実施の形態では、蛍光体層106において、図3(a)のF部に示すように、青色蛍光体粒子106B(BaMg2Al1627:Eu2+)の表面に、金属酸化物107として酸化イットリウム(Y23)が被覆されている。
なお、製造上、赤,緑,青の三色の蛍光体を混合する工程が存在するため、青色蛍光体粒子106Bに被覆した金属酸化物が、接触した周囲の赤色蛍光体粒子106R、緑色蛍光体粒子106Gに付着することもあり得る。
また、積極的に、赤色蛍光体粒子106R、緑色蛍光体粒子106Gにも、金属酸化物を被覆させても構わない。
ガラスバルブ101の内部には圧力が約8kPaのアルゴン及びネオン等の希ガス108と、約2mgの水銀109が充填されている。なお、これらの放電媒体である希ガス108は、減圧状態で充填されている。
ガラスバルブ101は、放電容囲器であって、例えば、酸化ナトリウムの含有率が約16wt(%)のソーダガラスからなり、本実施の形態では、外径φ4.0mm、内径φ3.0mm、全長720mmの直形ガラスバルブである。
図3(b)は、金属部材104の外観を示す図である。
金属部材104は、金属部材105と同様である。金属部材104は、円筒形の一方の円側に半球のドームを被せたような形状(キャップ状)に形成されたものであり、金属部材104に弾性力を持たせるために、例えば長手方向に2つのスリット110が設けられ、スリット110による弾性力を利用して金属部材104を外部電極102に接続したものである。
金属部材104は、ガラスバルブ101の端部101bから装着されている。金属部材104の装着方向側の端部104aは、図3(a)のE部に示すように鋭角な部分を有しないように面取り加工されているため、ガラスバルブ101の端部から装着し易く、かつ、装着等の際に外部電極102、103の外周面の損傷が生じにくい。
なお、金属部材104、105は、外部電極102、103の外周面の損傷低減を考慮すると、金属箔や金属テープ等のように、定型を有さず、外から力を加えると形を変え、力を取り去ってもそのままの形を残す可塑性の部材とは異なり、定型を有し、外から力を加えても容易に形を変えない非可塑性の金属部材が好ましい。
本実施の形態では、金属部材104及び金属部材105の寸法は、例えば、全長23.0mm、円筒部の外径φ4.5mm、内径φ4.1mm、肉厚0.2mmであり、金属箔や金属テープのように可塑性を有する必要がないので、キズが生じない程度の厚さに設定することができる。
ここで、ガラスバルブ101の外径はφ4.0mm、内径φ3.0mm、金属部材104,105の内径はφ4.1mmなので、ガラスバルブ101と金属部材104、105との隙間は平均0.05mmである。
外部電極102、103は、封着されたガラスバルブ101の両端に、予めディップ法により、導電性ペーストである例えば銀ペーストを、ガラスバルブ101の一端より所定の長さ、例えば全長25.0mmに形成して付着したものである。
また、外部電極102、103の導電性ペーストは、銀ペーストに限らず、ニッケルペースト、金ペースト、パラジウムペーストまたはカーボンペーストを用いてもよい。
また、外部電極102、103の導電性ペーストに関してガラスバルブ101表面との強接着性を考慮すると、導電性ペースト中のバインダーとしては低融点ガラスがよく、その量は1〜10重量%含んだものが好ましく、比抵抗としては約10-1〜10-6 Ω・cmのものが好ましい。
なお、上記実施の形態では、ガラスバルブ101を構成するガラスとして、酸化ナトリウム(Na2O)を約16(wt%)含有したソーダガラスを使用したが、本発明のガラスは、酸化ナトリウムを約16(wt%)含有したものに限定されない。
つまり、本発明は、ガラスバルブ101を構成するガラスに含まれている酸化ナトリウムを析出させて、その析出した酸化ナトリウムを利用して、暗黒始動特性を改善している。従って、暗黒始動特性が改善できる程度に、酸化ナトリウムを析出できればよい。
なお、ガラスの加工性を考慮すると、酸化ナトリウムの含有率は、3(wt%)以上20(wt%)以下の範囲内が好ましい。また、酸化ナトリウムの含有率を5(wt%)以上にすると、暗黒条件下での暗黒始動時間が約1秒以下となり、逆に、酸化ナトリウムの含有率が20(wt%)を越えると、長時間の使用によりガラスバルブが白色化して輝度の低下を招いたり、ガラスバルブ101自体の強度が低下したりするなどの不具合が発生するからである。そして、環境対策を考慮した場合、アルカリ金属の含有率が前記範囲内のソーダガラスであって、かつ、鉛の含有率が0.1(%)以下のガラスが好ましく(所謂、「鉛フリーガラス」である。)、さらには、鉛の含有率が0.01(%)以下のガラスがより好ましい。
なお、ガラスとしては、ソーダガラスに限られるものではない。酸化ナトリウムの含有率が上記範囲内のガラスであれば、ソーダガラス以外のガラスを用いても同様の暗黒始動特性改善の効果を得ることができる。
また、上記実施の形態では、青色蛍光体粒子106B(BaMg2Al1627:Eu2+)の表面に、金属酸化物107として酸化イットリウム(Y23)が被覆されたもので説明したが、これに限らず、Y23、MgO、La23、又はSiO2のうちの少なくとも一つが含まれるものであればよい。もっとも、特にYは、紫外線を反射する特性を有するため、紫外線をガラスバルブの内部へと反射させることで、エネルギーの利用効率を高めて、光束の向上を見込むことができる。
また、上記実施の形態では、ガラスバルブ101の外径をφ4.0mm、内径φ3.0mmにしたもので説明したが、ガラスバルブの内径は3.0mmより大きくても構わない。もっとも、内径は、バックライトユニットの薄型化及び最適なランプ効率の観点から3.0mm以下が好ましくい。下限は、製造上の難易度の観点から1.0mm以上とすることが好ましい。
また、上記実施の形態では、ガラスバルブ101の横断面形状は、円形状で説明したが、これに限らず、楕円形状、長円形状等であってもよい。
また、上記実施の形態では、ガラスバルブ101の両端に設けられた外部電極102、103および金属部材104、105の形状は、キャップ状にしたもので説明したが、これに限らず、例えば、外部電極102、103をキャップ状にし、金属部材104、105を前記外部電極102、103の円筒部を覆うはちまき状(底面及び上面が開口した筒状)にしてもよい。
また、実施の形態では、蛍光ランプ100は、直管状のものについて説明したが、これに限らず、例えばU字状、W字状等、他の形状をしていてもよい。
さらに、実施の形態では、図1に示すようにバックライトユニットは直下型のものについて説明したが、エッジ型のバックライトユニットの光源として本発明に係るランプを用いてもよい。
次に、本発明の上記蛍光ランプ100、バックライトユニット12及び液晶テレビ10の作用効果について説明する。
本実施の形態では、ソーダガラスに酸化ナトリウムが含まれているため、放電空間内のガラスバルブ101の表面に酸化ナトリウムが存在することになる。
特に外部電極102、103近傍の領域にある酸化ナトリウムにより、暗黒始動特性を改善することができ、かつ従来技術で説明した構成と異なり本実施の形態では電極近傍のガラスバルブ内にセシウム化合物を有しないので、セシウムによるガラスの黄変色を防止でき、ランプ点灯経時の光束が低下するのを抑制できる。なお、セシウムなどの放射性物質を、出光領域への飛散が少ないと思われるガラスバルブ101の両端部の内面に塗布するとしても構わない。
また、アルミナを含有しないアルミナ非含有蛍光体粒子106R、106Gの表面よりも、アルミナを含有するアルミナ含有蛍光体粒子106Bの表面に、より広い面積で金属酸化物が付着している。そして、アルミナ含有蛍光体粒子106Bの表面の一部または全部には金属酸化物107が付着しており、いわば金属酸化物107による保護膜が形成されている。
アルミナ含有蛍光体粒子106Bは、水銀の付着により劣化し易く、また、酸化ナトリウムとの反応によって劣化しやすい傾向にある。
このため、上記構成によれば、アルミナ含有蛍光体粒子への水銀付着が効果的に抑制され、ランプ点灯時の光束が低下するのを抑制できる。これに加えて、ソーダガラスから析出した酸化ナトリウムとアルミナ含有蛍光体粒子106Bとの反応を抑えることができ、その反応によってアルミナ含有蛍光体粒子106Bが劣化してランプの光の色ずれを誘因することを防止できる。
また、アルミナ含有蛍光体粒子と比べると劣化しにくいアルミナ非含有蛍光体粒子へは、相対的に付着させる金属酸化物を少なくすることで、金属酸化物付着により無駄にランプ光束を低下させることもない。
さらに、好ましくは蛍光体層106の蛍光体に0.1wt.%以上の濃度の金属酸化物が含まれることにより前記反応によるランプの光の色ずれを一層防止できる。以下、その理由について説明する。
図4は、蛍光体層106の蛍光体に対する金属酸化物の濃度(wt.%)を横軸に、色ずれの度合いを縦軸に表したものである。
ここで、色ずれとは、CIE色度座標(x,y)上において実際のCIE色度座標上の値(x1,y1)に対する目標値(設計値)からのずれの度合いをいう。
よって、目標とするCIE色度座標上の値を(x0,y0)とすると、色ずれの度合いは(Δx 2 +Δy 2 1/2 (但し、Δx=x0−x1、Δy=y0−y1、である。)で表される。
そして、発明者らは色ずれによるランプの光の直接的または間接的な視覚的影響を検討した結果、色ずれの度合い(Δx 2 +Δy 2 1/2 が0.01を越える場合には、ランプの色が黄色味を帯びてしまうため、例えば、液晶表示装置のバックライトとして用いる場合には、液晶表示画面の色再現に悪影響を及ぼし、好ましくないことを見出した。
この知見に基づき、図4から明らかなように蛍光体層106の蛍光体に対する金属酸化物の濃度が0.1wt.%のとき、色ずれの度合い(Δx 2 +Δy 2 1/2 は0.009となり、この値においてはランプの光の色ずれを防止できることがわかる。
しかし、図4から明らかなように、蛍光体層106の蛍光体に対する金属酸化物の濃度を高くすることにより、色ずれの度合いは小さくなるものの、その濃度が一定以上になっても色ずれの度合いはほとんど変化しない。
それだけでなく、図5から明らかなように、その相対輝度が徐々に低下していくことがわかった。
なお、図5は蛍光体層106の蛍光体に対する金属酸化物の濃度(wt.%)を横軸に、ランプの相対輝度(%)を縦軸に表したものである。
そして、ここでいう「ランプの相対輝度」とは、前記金属酸化物の濃度が0wt.%のランプにおける点灯初期(例えば0時間点灯経過時)の初期輝度を100%としたときの前記金属酸化物の濃度がある濃度のランプにおける点灯初期輝度の比率を示す。
そして、ランプの相対輝度が90%を下回った場合には、ランプの光が暗くなり、例えば、液晶装置のバックライトとして用いた場合には、液晶表示画面が暗くなるため、好ましくないことを見出した。
そこで、図5から明らかなように金属酸化物の濃度を1.8wt.%以下にすることにより、ランプの相対輝度を90.5%以上にすることができる。
また、金属酸化物の濃度が0.55wt.%であるならば、ランプの相対輝度は96.0%と、輝度の低下を許容範囲に抑えることができる。
なお、蛍光体層106の蛍光体に対する金属酸化物の濃度を0.3〜0.9wt.%にすることにより、さらに色ずれを少なくすることができ、輝度の低下も抑えることができる。
また、ガラスバルブ101の端部外周に導電層で形成された外部電極102、103の外周面の少なくとも一部を包囲して接続されたキャップ形状の金属部材104、105を設け、ガラスバルブ101中央側の金属部材104、105の端部104a,105aが、ガラスバルブ101中央側の外部電極端102a、103aの位置からガラスバルブ端部101b側に、間隔Lをあけて設置されているので、金属部材104、105とガラスバルブ101との間に金属部材104、105の設置取り付けバラツキによる隙間が発生しない。その結果、金属部材104、105とガラスバルブ101との間において、ランプ点灯時のコロナ放電が発生するのを抑制することができる。
また、金属部材104、105は、3mm以上の長さで外部電極102、103を包囲しているので、蛍光ランプ100の両端にある金属部材104、105がソケット台50の電極ソケット51及び電極ソケット52に安定に接続保持され、ランプ点灯させることができる。
また、ガラスバルブ101中央側の金属部材104、105の端部104a、105aが、面取りされているので、ガラスバルブ101の端部から金属部材104、105が装着し易く、かつ、その装着時に外部電極102、103の外周面の損傷をしにくくすることができる。
また、金属部材104、105は、2つ以上のスリット110を長手方向に形成して金属部材104、105の弾性力により外部電極102、103に接続したことにより、ガラスバルブ101の端部から金属部材104、105が装着し易く、かつ、その装着時に外部電極102、103の外周面の損傷をしにくくすることができる。
また、外部電極102、103である導電層を銀ペーストにすることにより、ガラスバルブ101との密着性が向上し、ガラスバルブ101と外部電極102、103との間でコロナ放電の発生を抑制することができる。また、外部電極102と、当該外部電極102と放電空間との間に介在するガラスバルブ101と、で等価的に構成される第1のコンデンサ、及び外部電極103と、当該外部電極103と放電空間との間に介在するガラスバルブ101と、で等価的に構成される第2のコンデンサの両コンデンサの静電容量を実質的に等しくすることができる。
また、外部電極102、103である導電性ペースト中にバインダーとして低融点ガラスを1〜10重量%含むことにより、外部電極102、103の外周面にガラスバルブ101の端部から金属部材104、105を装着した際、外部電極102、103の外周面の損傷をしにくくすることができる。
さらに、蛍光体粒子106Bは、金属酸化物107により全面的に被覆(コーティング)されたものとして説明したが、被覆態様はこれに限られない。例えば、蛍光体粒子106Bの表面に、多数の金属酸化物の微粒子を付着させる被覆態様としても構わない。
また、青色蛍光体粒子だけでなく、緑色蛍光体粒子にもアルミナ含有蛍光体を用いても構わない。
図6は、図3(a)のF部と同様、蛍光体層中の蛍光体を模式的に示す図である。
緑色蛍光体粒子1061Gの材料としては、アルミナを含んでいるBaMg2Al1627:Eu2+,Mn2+を用いており、アルミナ含有蛍光体粒子106B、1061Gに金属酸化物を被覆している。
(実施の形態2)
上記実施の形態1では、ガラスバルブ101の内面に蛍光体層106を直接形成した構成であったが、実施の形態2に係る誘電体バリア放電ランプは、ガラスバルブの内面に保護層及び蛍光体層がこの順で形成されたものである。
図7は、実施の形態2における誘電体バリア放電ランプ200の概要を示す図である。
図7に示したランプ200は、図3の蛍光ランプ100と基本的には同様の構成なので、図3の符号100番台の部材に対応する部材には、200番台で下2桁は同一の符号付してその説明を簡略にする。
ランプ200は、管状のガラスバルブ201を備えている。
ガラスバルブの内面には、保護層211及び蛍光体層206がこの順で形成されている。保護層211上に蛍光体層206が積層されているとも言いうる。
この保護層211としては、金属酸化物であるY23、MgO、La23、又はSiO2のうちの少なくとも一つを含むものを用いることができる。
このような金属酸化物を含む保護層211を設けることにより、ガラスバルブ201から析出した酸化ナトリウムが蛍光体層206へ透過するのを防ぐことができ、酸化ナトリウムへの水銀付着が効果的に抑制され、ランプ点灯経時の光束が低下するのを抑制できる。
また、ガラスバルブ201両端部201a、201bの内面は、保護層211が形成されていない領域となっている。係る領域においては、ガラスバルブが放電空間に露わに(剥き出しに)なっているため、ガラスバルブ材料である酸化ナトリウムの暗黒始動特性改善の効果を得ることができる。つまり、保護層形成による効果を享受しつつ、暗黒始動特性改善の効果も得ることができる。
図7では、保護層211は蛍光体層206よりも広い面積に亘って形成されているが、これに限られない。すなわち、保護層は、その端面と蛍光体層の端面とが略一致する範囲、又は、蛍光体層とガラスバルブの内面とが直接接触しない範囲(保護層の介在により、ガラスバルブから蛍光体層を遮蔽できる範囲)に形成されておればよい。
なお、特に、誘電体バリア放電ランプにおいては、点灯中にイオン化された水銀粒子が飛び込んでガラスバルブ内周面に衝突することによるピンホールを考慮すると、少なくとも保護層は、ガラスバルブ内における外部電極の外方端間(一方の外部電極の外側と、他方の外部電極の外側との間に対応する領域)にわたって形成する又はガラスバルブ端面の近傍まで形成することが好ましい。
(変形例1)
保護膜の最適な特性、ガラスバルブの外表面の形状などに関して、実施の形態2に係る変形例1として以下、説明する。
図8は、実施の形態2に係る変形例1における外部電極型蛍光ランプ400の概要を示す図である。
ガラスバルブ401の、放電空間406内には、発光物質として水銀407が封入されている。
ガラスバルブ内面には、保護層404と蛍光体層405とがこの順に積層されている。
外部電極402、403は、ガラスバルブ401の端部外表面のブラスト粗面処理401a、401b(表面粗さ1〜3μm)を施した領域に、導電層408、409が形成されたものである。
導電層408、409は、最大厚み70μm以下であって、端縁部408a、409aが外側に円弧状であり、その厚みが端縁に近づく程薄くなったものである。
本実施の形態では、導電層408、409の端縁部408a、409aがガラスバルブ401の外表面の粗面処理401a、401bを施した領域(S)からW2が0.5mm以上を越えた位置、好ましくは0.5mm以上3mm以下に設けられている。
また、導電層408、409は、半田材料で、例えば、スズ、スズとインジウムとの合金、若しくはスズとビスマスとの合金のいずれかを主成分とし、ガラスバルブ401の一端より所定の長さ、全長Wが25mm、円筒状部の幅W1が約20mmで、ガラスバルブ401の全周に渡って形成されたものである。その製法については、封着されたガラスバルブ401一端から25mmを溶融された上記半田を超音波半田漕中に浸し、周知の超音波半田ディッピングにより、ガラスバルブ401の外周面に約10μmの厚みの半田層を形成している。
なお、導電層408、409は、ガラスバルブ401との固着性の観点から、上記半田材料にアンチモン、亜鉛、アルミニウムの少なくとも1種類を添加剤として含むことが好ましく、また、ガラスバルブ401表面との濡れ性の観点から、上記半田材料にアンチモン又は亜鉛等の添加剤として含むことが好ましく、さらに、環境を配慮すると鉛等の環境負荷物質を含有しないことが好ましい。
また、導電層408、409の端縁部408a、409aにおいて、上記W2を0.5mm以上3mm以下したのは次の理由に基づく。
W2が0.5mm未満では、上記超音波半田ディッピングを用いた場合、導電層408、409の端縁部408a、409aを外側に円弧形状にすることが難しく、端縁部408a、409aが角張ってしまいコロナ放電が起こりやすくなるからである。
また、W2が3mmを越えると導電層408、409の端縁部408a、409aがガラスバルブ401の表面から剥離し易くなると言う問題があるからである。
保護膜404は、金属酸化物粒子の集合体により最大厚みが0.5μm(表面粗さが0.2μm以下)〜2μm(表面粗さが1μm以下)の電子放出性物質である酸化イットリウム(Y23)、酸化マグネシウム(MgO)又は酸化ランタン(La23)を含むもので形成され、本実施の形態では0.01〜0.1μmの金属酸化物粒子の集合体により最大厚みが2μmかつ保護膜404の表面粗さが1μm以下のY23で形成されている。
つまり、保護膜404の厚みが2μmでかつ保護膜の表面粗さが1μmを超えると、保護膜の無い状態と比較して20%程度輝度が低下し、必要とする輝度が得られなくなり、また、最大厚みが0.5μm未満でかつ保護膜404の表面粗さが0.2μmを超えると、保護膜の緻密性が低下し、駆動電流を5mA以上に増大する等して輝度を向上させた場合に、外部電極402、403と対向するガラスバルブ401内壁がアルゴンイオンや水銀イオンの衝撃にさらされ、浸食されて孔(ピンホール)が明いてしまうという不具合の発生することを、本発明者は確認したからである。
そして、ガラスバルブ401の端部内面401c、401dには保護膜404が形成されていない領域が存在し、ガラスバルブ401端部を封着した時、この領域にガラス材料から析出したNaのアルカリ金属を存在させることができる。
その結果、放電空間406に、電子放出性物質である、Naのアルカリ金属及び酸化イットリウムの金属酸化物が露呈されるため、暗黒始動特性を改善することができる。
なお、ガラスバルブ401の端部外表面のブラスト粗面処理及び保護膜404の表面粗さは、JIS B 0601:’94に準拠して測定した「最大高さRy」である。
また、外部電極402、403の形状は、キャップ状に限らず、はちまき状(底面及び上面が開口した筒状)にしてもよい。
また、外部電極402、403を覆うキャップ状をした金属部材を設けても構わない。
(変形例2)
外部電極の構成に関して、実施の形態に係る変形例2として説明する。変形例2は、外部電極の構成が異なっている以外は、図8を用いて説明した外部電極型蛍光ランプ400と基本的に同様である。
図9は、実施の形態2に係る変形例2における外部電極型蛍光ランプ420の概要を示す図である。
外部電極412、413は、キャップ状であって、ガラスバルブ401の端部外表面のブラスト粗面処理401a、401b(表面粗さ1〜3μm)を施した領域に、ガラスバルブ401の外表面に形成された銀または銅を主成分とする電極本体層418、419と、電極本体層418、419の外側に積層されたコーティング層416、417とから構成されている。
そして、外部電極412、413の最大厚みが70μm以下であって、外部電極412、413の端縁部412a、413aが外側に円弧状であり、その厚みが端縁に近づく程薄くなっている。
電極本体層418、419は、最大厚みd2が約7μmである。本発明における電極本体層418、419の厚みとは、前記電極本体層全体における最大厚みを意味する。電極本体層418、419は、銀または銅を主成分とする。なお、銀または銅を主成分とするという意味の中には、銀と銅の合金が主成分である場合も含まれる。主成分とするとは、組成中最も多く含まれる成分であり、組成物の物性に大きな影響を与える成分であること意味する。したがって、銀または銅以外の化合物が添加物として含まれていてもよい。そして、電極本体層418、419のガラスバルブ401への固着性を向上させるためには、例えば、電極本体層418、419にガラスフリットを添加することが考えられる。例えば、ビスマス(Bi)を1.0〜5.0wt%含有するガラスフリットを添加すると、当該ガラスフリットのアンカー効果によりガラスバルブ401に対する電極本体層418、419の固着性が向上する。添加物としては、その他にエチルセルロース等が挙げられる。
また、電極本体層418、419は、ガラスバルブ401の一端より所定の長さ、全長Wが25mm、円筒状部の幅W1が約20mmで、ガラスバルブ401の全周に渡って形成されたものである。その製法については、公知のディッピング法によって、封着されたガラスバルブ401一端から24mmを溶融された銀ペースト漕中に浸し、ガラスバルブ401の外周面に約7μmの銀ペーストを塗布したのち、焼成して形成する。
コーティング層416、417は、電極本体層418、419の外表面に積層されており、厚みd3が約7μmである。コーティング層416、417の上記厚みd3は、前記コーティング層416、417全体における最大厚みを意味する。
コーティング層416、417は、例えば、スズ:95.2wt%、銀:3.8wt%、銅:1.0wt%の組成からなる、半田を主成分とするものである。この半田には銀が含有されているため、電極本体層418、419の銀食われが起こり難い。なお、銀食われを起こり難くするためには、銀の含有量を1.0〜8.0wt%の範囲にすることが好ましい。
その製法については、コーティング層416、417は、公知のディッピング法で形成することができる(例えば、特開2004−146351号公報)。簡単に説明すると、電極本体層418、419の外表面に付着されたガラスバルブ401一端から25mmを溶融された半田漕中に浸し、電極本体層418、419の外表面に約7μmの半田を塗布したのち、焼成して形成する。
なお、コーティング層416、417を形成する半田の組成は上記に限定されず、例えば、ビスマス、亜鉛、鉛等を少なくとも1種含んでもよい。但し、環境に配慮した外部電極型放電ランプとするためには、鉛、アンチモン等の環境負荷物質が含まれないことが好ましい。また、コーティング層416、417は、半田以外の材料によって形成されていてもよい。例えば、無電解メッキで形成されたニッケル層であってもよい。
一般的に、大気中で銀は硫化し易く、銅は酸化し易い。そして、硫化や酸化が起こると銀や銅は電気抵抗が大きくなる。したがって、電極本体層418、419が大気にさらされると電極本体層418、419の導電性は低くなる。しかしながら、本発明に係る外部電極412、413では、電極本体層418、419の外側にコーティング層416、417が積層されているため電極本体層418、419が大気にさらされ難い。したがって、銀の硫化や銅の酸化が起こり難く、外部電極412、413の導電性が低下し難い。
また、銀の硫化や銅の酸化を起こり難くするためには、電極本体層418、419の外表面全体がコーティング層416、417に覆われていることが好ましい。ただし、外部電極412、413の導電性への影響が少ない範囲であれば、生産上或いは設計上等の理由で電極本体層418、419の一部が大気にさらされていてもよい。
さらに、電極本体層418、419とコーティング層416、417との結着力を高くするためには、コーティング層416、417が積層される電極本体層の外表面は研磨されていることが好ましい。
(実施の形態3)
上記実施の形態1,2では、蛍光ランプとして、誘電体バリア放電ランプを例に挙げて説明したが、これに限らず冷陰極型蛍光ランプにも本発明を適用することができる。以下、実施の形態3として説明する。
図10は、実施の形態3における冷陰極型蛍光ランプ300の概要を示す図である。
冷陰極蛍光ランプ300は、直管状をしたソーダガラス製のガラスバルブ301を有する。このガラスバルブ301の寸法は、例えば、全長450mm、外径3.0mm、内径2.0mm、肉厚0.5mmである。
また、ガラスバルブ301の両端部には、リード線314、316が封着されている。
リード線314(316)は、タングステンからなる内部リード線314A(316A)と、ニッケルからなる外部リード線314B(316B)とからなる継線である。内部リード線314A、316Aのガラス容器12内部側端部には、それぞれ電極302,303がレーザ溶接等によって接合されている。
電極302、303は、有底筒状をしたいわゆるホロー型電極であり、材料としてニオブを用いている。
ガラスバルブ301の内部には、発光物質としての水銀(図示しない)、アルゴン、ネオン等の希ガスが所定の封入圧で封入されている。
また、ガラスバルブ301内面には、厚み約20μmの蛍光体層306が形成されている。蛍光体層306は、ガラス管の内面に蛍光体懸濁液を塗布し、乾燥、焼成の工程を経て形成されたものである。
蛍光体層306は、図10中に拡大して示すように、赤色蛍光体粒子306R、緑色蛍光体粒子306G、青色蛍光体粒子306Bの蛍光体が混合されてなる。
青色蛍光体粒子306Bは、バリウムマグネシウムアルミン酸塩ユウロピウム付活蛍光体(BaMgAl1627:Eu2+)から構成されており、アルミナ含有蛍光体である。
青色蛍光体粒子306Bの表面には、金属酸化物307が層状に被覆されている。
(その他)
各実施の形態と、変形例はそれぞれ組み合わせることが可能である。
本発明は、複雑な工程を行わずに、暗黒始動特性を改善でき、かつランプ点灯経時の光束の低下を改善できる蛍光ランプを提供することができるので、液晶テレビに用いられている直下方式のバックライトユニットや、複写機、ファクシミリ、イメージスキャナーなどのOA機器に用いられる原稿読取用光源として広く適用することができ、その産業的利用価値は極めて高い。
本発明の実施の形態1における液晶テレビの概要を示す図である。 同実施の形態1におけるソケット台50の概要を示す図である。 図3(a)は、同実施の形態1における外部電極型蛍光ランプ100の概要を示す図、図3(b)は、金属部材104の外観を示す図である。 蛍光体に対する金属酸化物の濃度による色ずれの変化を示す図である。 蛍光体に対する金属酸化物の濃度によるランプの輝度の変化を示す図である。 蛍光体層中の蛍光体を模式的に示す図である。 実施の形態2における外部電極型蛍光ランプ200の概要を示す図である。 実施の形態2の変形例1における外部電極型蛍光ランプ400の概要を示す図である。 実施の形態2の変形例2における外部電極型蛍光ランプ420の概要を示す図である。 実施の形態3における冷陰極型蛍光ランプ300の概要を示す図である。
符号の説明
100、200 蛍光ランプ
101 ガラスバルブ
102、103 外部電極
106 蛍光体層
106R、106G アルミナ非含有蛍光体粒子
106B アルミナを含有するアルミナ含有蛍光体粒子
107 金属酸化物
300 冷陰極型蛍光ランプ
302、303 電極
本発明は、管状のガラスバルブ両端部の外周外部電極を備える外部電極型蛍光ランプ、バックライトユニット及び液晶テレビに関する。
上記目的を達成するために、本発明に係る外部電極型蛍光ランプは、内部の放電空間内に水銀及び希ガスを有するガラスバルブと、前記ガラスバルブの両端部に外周に配された外部電極と、前記ガラスバルブの内面に蛍光体粒子を含んでなる蛍光体層が形成されている外部電極型蛍光ランプであって、前記ガラスバルブは酸化ナトリウムの含有率が3wt%以上20wt%以下の範囲のガラスから構成され、前記蛍光体層中の蛍光体粒子において、アルミナを含有しないアルミナ非含有蛍光体粒子の表面よりも、アルミナを含有するアルミナ含有蛍光体粒子の表面に、より広い面積で金属酸化物が付着しており、前記ガラスバルブの端部内面に、ガラスバルブが放電空間に露わになっている領域が存在していることを特徴としている。
また、前記金属部材の前記ガラスバルブ中央側の端部が、面取りされていることを特徴とする。
また、前記金属部材は長手方向に形成されたスリットを有しており、弾性力により前記外部電極に接続したものであることを特徴とする。
また、さらに、前記ガラスバルブの内面において、少なくとも前記外部電極に対向する部分に形成された保護層を備え、前記保護層は、金属酸化物粒子の集合体からなり、平均膜厚は2μm以下であり、表面粗さが1μm以下であり、前記ガラスバルブの端部内面に保護層が形成されず、ガラスバルブが放電空間に露わになっている領域が存在していることを特徴とする。
また、前記導電層の端縁部が外側に円弧形状であり、その厚みが端縁に近づく程薄くなっていることを特徴とする。
また、本発明に係るバックライトユニットは、前記外部電極型蛍光ランプを光源として備えることを特徴とする。
また、本発明に係る液晶テレビは、前記バックライトユニットを備えることを特徴とする。
本発明における「アルミナ含有蛍光体粒子」とは、蛍光体粒子を表す化学式にAlXYが含まれているものをいい、「アルミナ非含有蛍光体粒子」とは蛍光体粒子を表す化学式にAlXYが含まれていないものをいう。
そして、ガラスバルブ401の端部内面401c、401dには保護膜404が形成されていない領域が存在し、ガラスバルブ401端部を封着した時、この領域にガラス材料から析出した酸化ナトリウムを存在させることができる。
その結果、放電空間406に、電子放出性物質である、酸化ナトリウム及び酸化イットリウムが露呈されるため、暗黒始動特性を改善することができる。
また、銀の硫化や銅の酸化を起こり難くするためには、電極本体層418、419の外表面全体がコーティング層416、417に覆われていることが好ましい。ただし、外部電極412、413の導電性への影響が少ない範囲であれば、生産上或いは設計上等の理由で電極本体層418、419の一部が大気にさらされていてもよい。
さらに、電極本体層418、419とコーティング層416、417との結着力を高くするためには、コーティング層416、417が積層される電極本体層の外表面は研磨されていることが好ましい。
(その他)
各実施の形態と、変形例はそれぞれ組み合わせることが可能である。
上記目的を達成するために、本発明に係る外部電極型蛍光ランプは、内部の放電空間内に水銀及び希ガスを有するガラスバルブと、前記ガラスバルブの両端部外周に配された外部電極と、前記ガラスバルブの内面に蛍光体粒子を含んでなる蛍光体層が形成されている外部電極型蛍光ランプであって、前記ガラスバルブは酸化ナトリウムの含有率が3wt%以上20wt%以下の範囲のガラスから構成され、前記蛍光体層中の蛍光体粒子において、アルミナを含有しないアルミナ非含有蛍光体粒子の表面よりも、アルミナを含有するアルミナ含有蛍光体粒子の表面に、より広い面積で金属酸化物が付着しており、前記ガラスバルブの端部内面に、ガラスバルブが放電空間に露わになっている領域が存在していることを特徴としている。
また、前記領域に、前記ガラスから析出した酸化ナトリウムが存在していることを特徴とする。
また、前記保護層には、Y、MgO、La、又はSiOのうちの少なくとも一つが含まれていることを特徴とする。
また、前記金属酸化物には、Y、MgO、La、又はSiOのうちの少なくとも1つが含まれていることを特徴とする。
また、前記蛍光体層の蛍光体に対する前記金属酸化物の濃度が0.1wt.%以上であることを特徴とする。
また、前記金属部材の前記ガラスバルブ中央側の端部が、面取りされていることを特徴とする。
また、前記金属部材は長手方向に形成されたスリットを有しており、弾性力により前記外部電極に接続したものであることを特徴とする。
また、さらに、前記保護層は、金属酸化物粒子の集合体からなり、平均膜厚は2μm以下であり、表面粗さが1μm以下であることを特徴とする。
また、前記外部電極は、前記ガラスバルブ外表面の粗面処理を施した領域に形成された導電層を含み、前記導電層は、最大厚みが70μm以下であって、かつ、前記導電層の端縁部が外側に円弧形状であり、その厚みが端縁に近づく程薄くなっていることを特徴とする。
また、前記導電層は、スズ、スズとインジウムとの合金、またはスズとビスマスとの合金のいずれかを主成分とする半田で形成されたものであることを特徴とする。
また、前記半田は、アンチモン、亜鉛およびアルミニウムのうち少なくとも1種類を含むことを特徴とする。
また、前記外部電極は、前記ガラスバルブの外表面の粗面処理を施した領域に形成された銀または銅を主成分とする電極本体層と、前記電極本体層の外側に積層されたコーティング層とを有し、前記外部電極は、最大厚みが70μm以下であって、前記外部電極の端縁部の厚みが端縁に近づく程薄くなっていることを特徴とする。

Claims (20)

  1. 内部に放電空間を有するガラスバルブと、前記ガラスバルブの両端部に配された電極と、前記ガラスバルブの内面に蛍光体粒子を含んでなる蛍光体層が形成されている蛍光ランプであって、
    前記ガラスバルブは酸化ナトリウムの含有率が3%以上20%以下の範囲のガラスから構成され、
    前記蛍光体層中の蛍光体粒子において、アルミナを含有しないアルミナ非含有蛍光体粒子の表面よりも、アルミナを含有するアルミナ含有蛍光体粒子の表面に、より広い面積で金属酸化物が付着していることを特徴とする蛍光ランプ。
  2. 前記ガラスバルブの内面には、保護層が形成されていると共に、前記蛍光体層は保護層上に形成されており、
    前記ガラスバルブの端部内面に保護層が形成されず、ガラスバルブが放電空間に露わになっている領域が存在していることを特徴とする請求項1に記載の蛍光ランプ。
  3. 前記領域に、前記ガラスから析出した酸化ナトリウムが存在していることを特徴とする請求項2に記載の蛍光ランプ。
  4. 前記保護層には、Y、MgO、La、又はSiOのうちの少なくとも一つが含まれていることを特徴とする請求項2に記載の蛍光ランプ。
  5. 前記蛍光体層は、両電極の内方端間にわたって形成され、前記保護層は両電極の外方端間にわたって形成されていることを特徴とする請求項2に記載の蛍光ランプ。
  6. 前記ガラスバルブは、前記酸化ナトリウムの含有率が5%以上20%以下であることを特徴とする請求項1に記載の蛍光ランプ。
  7. 前記アルミナ非含有蛍光体粒子の表面には前記金属酸化物が付着しておらず、前記アルミナ含有蛍光体粒子の表面のみに前記金属酸化物が付着していることを特徴とする請求項1に記載の蛍光ランプ。
  8. 前記金属酸化物には、Y、MgO、La、又はSiOのうちの少なくとも1つが含まれていることを特徴とする請求項1に記載の蛍光ランプ。
  9. 前記蛍光体層の蛍光体に対する前記金属酸化物の濃度が0.1wt.%以上であることを特徴とする請求項1に記載の蛍光ランプ。
  10. 前記電極は、前記ガラスバルブの両端部の外周に設けられた外部電極であることを特徴とする請求項1に記載の蛍光ランプ。
  11. 前記外部電極は、半田、銀ペースト、ニッケルペースト、金ペースト、パラジウムペースト又は、カーボンペーストのいずれかで形成されたものであることを特徴とする請求項10に記載の蛍光ランプ。
  12. 前記外部電極の外周面の少なくとも一部を包囲して、前記外部電極と接続された金属部材を有し、
    前記金属部材の前記ガラスバルブ中央側の端部が、包囲する外部電極の前記ガラスバルブ中央側の位置から前記ガラスバルブ端部側に、間隔をあけて設置されている
    ことを特徴とする請求項10に記載の蛍光ランプ。
  13. 前記金属部材の前記ガラスバルブ中央側の端部が、面取りされていることを特徴とする請求項12に記載の蛍光ランプ。
  14. 前記金属部材は長手方向に形成されたスリットを有しており、弾性力により前記外部電極に接続したものであることを特徴とする請求項12に記載の蛍光ランプ。
  15. さらに、前記ガラスバルブの内面において、少なくとも前記外部電極に対向する部分に形成された保護層を備え、
    前記保護層は、金属酸化物粒子の集合体からなり、平均膜厚は2μm以下であり、表面粗さが1μm以下であることを特徴とする請求項10に記載の蛍光ランプ。
  16. 前記外部電極は、前記ガラスバルブ外表面の粗面処理を施した領域に形成された導電層を含み、
    前記導電層は、最大厚みが70μm以下であって、かつ、前記導電層の端縁部が外側に円弧形状であり、その厚みが端縁に近づく程薄くなっていることを特徴とする請求項10に記載の蛍光ランプ。
  17. 前記外部電極は、前記ガラスバルブの外表面の粗面処理を施した領域に形成された銀または銅を主成分とする電極本体層と、前記電極本体層の外側に積層されたコーティング層とを有し、
    前記外部電極は、最大厚みが70μm以下であって、前記外部電極の端縁部の厚みが端縁に近づく程薄くなっていることを特徴とする請求項10に記載の蛍光ランプ。
  18. 前記導電層の端縁部が外側に円弧形状であり、その厚みが端縁に近づく程薄くなっていることを特徴とする請求項17に記載の蛍光ランプ。
  19. 請求項1の蛍光ランプを光源として備えることを特徴とするバックライトユニット。
  20. 請求項19のバックライトユニットを備えることを特徴とする液晶テレビ。
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