JPWO2006088029A1 - 高密度培養組織の製造方法及び高密度培養組織 - Google Patents

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Abstract

細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む細胞培養液を循環培養する経路内に、メッシュ部材と液流制御部材とを、液流制御部材が液流に対して前記メッシュ部材の裏面に位置するように接触または近接させて配設し、前記メッシュ部材の表面に細胞外マトリックス分子と動物細胞を高密度に集積させる方法を提供する。本発明によれば、簡単な操作によって細胞が高密度に集積した生体組織類似の人工組織を迅速に作成することができる。

Description

本発明は、高密度培養組織の製造方法、高密度培養組織及び高密度培養装置に関する。さらに詳しくは、人工臓器、人工骨、人工皮膚等の再生医療用または各種実験用の高密度培養組織の製造方法及びこの方法により得られる高密度培養組織並びにこの製造方法に用いる装置に関する。
近年、様々な細胞を生体外で培養できるようになってきているが、これらの細胞を有機的に立体配置する技術は肝臓などの比較的均一な構成の組織に限られている。従来、三次元培養法として提唱されている技術は、接着基質(足場材料)を予め作成し、これに細胞を播種して培養液中で培養するか(例えば、特開平06−277050号公報(特許文献1)、特開平10−52261号公報(特許文献2)、特開2001−120255号公報(特許文献3)、特開2003−265169号公報(特許文献4)、WO2004/078954号パンフレット(特許文献5)、特開2004−65087号公報(特許文献6)等))、ディッシュ(ペトリ皿)上で接着基質と細胞とを混合して培養する方法しかなかった。
しかし、前者の場合は細胞を接着基質内に遊走させる必要があり長期間培養を続けなければならない。後者の場合には接着基質は非常に希薄な組織であり、播種した細胞が基質を収縮させて高密度になるまで長期間培養を続けなければならない。いずれの方法を採用するにしても2週間程度の培養期間が必要であり、その間に細胞から接着基質を分解する酵素が分泌されるため、一度形成された高密度組織が分解されてしまう場合があった。
このように、三次元的に高密度化された培養組織は、移植医療、生命科学の実験や新薬の治験等での有用性が期待されているが、作成期間が長く利用期間が短いという理由から未だ充分に普及していないのが現状である。
特開平06−277050号公報 特開平10−52261号公報 特開2001−120255号公報 特開2003−265169号公報 WO2004/078954号パンフレット 特開2004−65087号公報
従って、本発明の目的は、簡単な操作によって細胞が高密度に集積した生体組織類似の人工組織を迅速に作成する方法を提供することにある。特に、本発明は、再生医療の材料として有用な様々な移植用組織並びに化粧品や新薬開発時に行われる動物実験を補完しうる組織を医療現場で簡単にかつ迅速に作成可能とすることを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を行なった結果、細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む細胞培養液を循環培養する経路内に、メッシュ部材と液流制御部材とを、液流制御部材が液流に対向して前記メッシュ部材の裏面に位置するように接触または近接させて配設すれば、細胞が接着する基質の形成と細胞の播種を同時に行なうことが可能であり、上記構成を適用することにより、従来法に比べ格段に早く目的とする組織が作成できることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の高密度培養組織の製造方法及びこれにより得られる高密度培養組織並びにこの製造方法に用いる装置を提供する。
1.細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む細胞培養液を循環培養する経路内に、メッシュ部材と液流制御部材とを、液流制御部材が液流に対して前記メッシュ部材の裏面に位置するように接触または近接させて配設し、前記メッシュ部材の表面に細胞外マトリックス分子と動物細胞を高密度に集積させることを特徴とする高密度培養組織の製造方法。
2.細胞外マトリックス成分が、コラーゲン、エラスチン、プロテオグリカン、フィブリリン、フィブロネクチン、ラミニン、キチン、キトサンもしくはこれらに化学的修飾が加えられた化合物またはこれらの2種類以上の混合物を含む前記1記載の高密度培養組織の製造方法。
3.動物細胞が、体細胞、腫瘍細胞および胚性幹細胞またはこれらの2種類以上の混合物を含む前記1記載の高密度培養組織の製造方法。
4.体細胞が、線維芽細胞、肝細胞、血管内皮細胞、表皮細胞、軟骨細胞、神経膠細胞、平滑筋細胞から選択される前記3記載の高密度培養組織の製造方法。
5.培養液がさらに生理活性物質を含む前記1記載の高密度培養組織の製造方法。
6.生理活性物質が、細胞成長因子、ホルモン及び/または薬理作用を有する天然もしくは合成化学物質またはこれらの2種類以上の混合物を含む前記5記載の高密度培養組織の製造方法。
7.培養温度が35〜40℃で培養時間が6時間〜9日である前記1記載の高密度培養組織の製造方法。
8.液流制御部材が液流透過性多孔性材料である前記1記載の高密度培養組織の製造方法。
9.液流透過性多孔性材料が、濾紙、不織布または絹フィブロイン膜である前記7記載の高密度培養組織の製造方法。
10.メッシュ部材が、金属、セラミック、合成樹脂または天然材料である前記1記載の高密度培養組織の製造方法。
11.液流制御部材とメッシュ部材が一体的に形成されている前記1記載の高密度培養組織の製造方法。
12.一体的に形成された液流制御部材とメッシュ部材が人工血管である前記11記載の高密度培養組織の製造方法。
13.メッシュ部材と液流制御部材が筒状であり、筒の中心から外周に向けての液流中にメッシュ部材を液流制御部材の内側に配設する前記1記載の高密度培養組織の製造方法。
14.メッシュ部材と液流制御部材が円筒状であり、これらを同軸に配設してその中心軸から外周に向けて前記培養液を流し、外周で回収した培養液を前記中心軸に循環し、これによって前記メッシュの表面に細胞外マトリックス分子と動物細胞を高密度に集積させる前記13記載の高密度培養組織の製造方法。
15.メッシュ部材と液流制御部材が平面状であり、両者を平行に、かつ液流制御部材が液流に対して前記メッシュ部材の裏面に位置するように接触または近接させて配設する前記1記載の高密度培養組織の製造方法。
16.メッシュ部材と液流制御部材を水平に、上方から下方に向けた液流中に上下に配設する前記15記載の高密度培養組織の製造方法。
17.前記1〜16のいずれかに記載の方法により高密度培養組織を製造した後、得られた高密度培養組織を取り出し、細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む同一または異なる処方の非循環培養液中で培養を継続する高密度培養組織の製造方法。
18.前記1〜16のいずれかに記載の方法により高密度培養組織を製造した後、得られた高密度培養組織を取り出し、または引き続いて、細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む同一または異なる培養液を用いて前記組織上に異なる高密度培養組織を形成する操作を少なくとも1回行って積層型高密度培養組織を形成する高密度培養組織の製造方法。
19.前記18に記載の方法で製造した積層型高密度培養組織を取り出し、細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む同一または異なる処方の非循環培養液中で培養を継続する積層型高密度培養組織の製造方法。
20.高密度培養組織が、皮膚、軟骨、血管、神経、筋肉または各種臓器である前記1〜19のいずれかに記載の高密度培養組織の製造方法。
21.前記1〜20のいずれかに記載の方法により製造される高密度培養組織。
22.細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む細胞培養液を収容するための液溜め、前記細胞培養液を循環するためのポンプ手段、筒状容器本体を有するリアクター及びこれらをつないで閉鎖循環路を構成する管路を有し、前記リアクターは、その内部に筒状メッシュ部材と筒状液流制御部材とを接触または近接させてメッシュ部材が液流制御部材の内側に位置するように同軸に保持して、前記細胞培養液をメッシュ部材上に内側から外側に向けて流通させる液の出入口を有する、前記メッシュ部材の表面に細胞外マトリックス分子と動物細胞を集積させる高密度細胞培養装置。
23.細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む細胞培養液を収容するための液溜め、前記細胞培養液を循環するためのポンプ手段、筒状容器本体を有するリアクター及びこれらをつないで閉鎖循環路を構成する管路を有し、前記リアクターは、その内部に平面状メッシュ部材と平面状液流制御部材を接触または近接させて水平に上下に保持して、前記細胞培養液をメッシュ部材上に上方から下方に向けて流通させる液の出入口を有する、前記メッシュ部材の表面に細胞外マトリックス分子と動物細胞を集積させる高密度細胞培養装置。
本発明によれば、簡単な操作によって細胞外マトリックスと動物細胞が高密度に集積した生体組織に類似した人工組織が迅速に作成できる。本発明により再生医療の材料としてさまざまな移植用組織、並びに化粧品や新薬開発時に行われる動物実験を補完しうる組織を医療または研究の現場で簡単にかつ迅速に作成することが可能となる。
本発明では、上記の通り、細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む細胞培養液を循環培養する経路内に、メッシュ部材と液流制御部材を接触または近接させて配設する。この際、培養液の流れから見て上流側にメッシュ部材を配置させ、前記メッシュ部材の表面に細胞外マトリックス分子と動物細胞を高密度に集積させる。
上記培養液をメッシュ部材と液流制御部材を接触または近接させて配設することにより、培養液の流速を局所的に低減させ、細胞培養液に懸濁している細胞外マトリックス成分と動物細胞の濃度を局所的に高めることができ、この結果、メッシュ部材上に細胞外マトリックス分子と動物細胞が高密度に集積される。
細胞外マトリックス分子と動物細胞の高密度な集積を均一に行なうためには、メッシュ部材と液流制御部材に対し培養液流を概ね均一に流すものとする。これは、第1の態様としては、メッシュ部材と液流制御部材を筒状の部材とし、これらをメッシュ部材が内側になるように同軸状に配置してメッシュ部材の内部から外側に向けて培養液を流すことにより実現できる。第2の態様としては、メッシュ部材と液流制御部材を平面状の部材とし、これらを平行に配置してメッシュ部材表面に対して概ね直角に培養液を流すことにより実現できる。
第1の態様は、特に円筒状に設けたメッシュ部材と液流制御部材に対し培養液流を円筒の中心軸から放射状に流す形態が好ましい。このような形態は、典型的には、図1に示すような円筒状のリアクター10によって実現できる。このリアクターは、基本的には円筒状の容器本体11、蓋12からなり、容器本体の中央には表面に複数の孔13を有する中心筒14が設けられ、また、蓋12の中央には開口部15があって、蓋12でリアクターを密閉したときに開口部15が中心筒14内の中空部と繋がって液の流路を形成するようになっている。あるいは、中心筒14は開口部15と一体に蓋12に固定されていてもよい。また、容器本体11の外周には容器内と外部とを繋ぐ別の管路16が設けられている。この管路16は1または複数設けられ、容器内に向けて開いた孔17を有し、また、管路16の上端は蓋12の対応位置に空けられた対応する開口部18と繋がって、液の流路を形成する。これにより、開口部15からリアクター10内に液を導入し、開口部18から液を取り出すことが可能になっている。もっとも、外周から液を取り出すための構成は任意であり、ここに挙げた構成に限られるものではない。
本発明においては、前記中心筒14の周りにこれとほぼ同軸となるように、円筒状メッシュ部材19、前記円筒メッシュ部材の外面と容器内面との間に液流制御部材20を配設する。図1ではメッシュ部材19と液流制御部材20を取り出して示してあるが、使用時にはこれら円筒メッシュ部材と液流制御部材は前者が内側になるように容器内に装着する。例えば、円筒メッシュ部材19は、図示するように枠の内側にメッシュを固定ないし装着したものであり、可撓性シートまたはフィルムである液流制御部材をメッシュ部材19の枠の外側に巻き付けることができる。
培養液を前記開口部15からリアクター10内に送入することにより、その表面の孔13から容器内部に向けて、細胞外マトリックス成分と動物細胞を含む細胞培養液が半径方向に湧出する(図中の矢印)。培養液はメッシュ部材19と液流制御部材20を通り、容器内面で回収され、後述のようにポンプ手段を通して前記中心筒内に循環される。好ましくは循環経路内に、循環路内の圧力を感知する装置を設ける。
第2の態様は、特に平行に設けたメッシュ部材と液流制御部材が平面状の部材に対し培養液流をメッシュ部材の側から流す形態が好ましい。このような形態は、例えば、図2に示すように、下部に複数の孔21を有する筒状部材22を流路内に設置することにより実現される。
本発明では、筒状部材22内にメッシュからなる平面状部材23、その下側に液流制御部材24を配設する。好ましくは、筒状部材22は、その内周にリブ25を備えており、必要に応じて漏出防止用部材(例えば、シリコンリング)26、27、支持用メッシュ28を装入し、その上に液流制御部材26と平面状メッシュ部材24を重ねる。さらに、液の漏出防止用部材(例えば、内筒29)を重ねる。図2ではこれらの部材を取り出して示してあるが、使用時にはこれらの部材を、上記のように筒状部材22内のリブ25で固定されるように装着し、流路内に設置する。
例えば、第1の実施形態のリアクター10において中心筒14を取り除いた容器に上記筒状部材22を設置する。なお、リアクター内に入った液が筒状部材22の外部を流れた場合、高密度組織の形成効率が低下するので、筒状部材22または内筒29の高さを調整して、リアクターの蓋と筒状部材22または内筒29が密着するように設計することが好ましい。筒状部材22内に入った液は下部の複数の孔21からリアクター容器内に流出し、第1の態様と同様にして容器内面で回収される。なお、高密度組織が形成された後、筒状部材22をリアクター容器から取り出し、これを下から突起状部材で押し上げることにより、メッシュ部材24を容易に取り出すことができる。
装置全体の構成例としては、図4に示すように、リアクター10、培地溜め30、循環ポンプ40、フローセル50を管路で接続しインキュベーター60内に設置した閉鎖循環式培養装置が挙げられる。好ましくは、DO(溶存酸素)センサー70等のセンサーとその計測値の表示装置80、さらに培地溜め30内の培地を撹拌するためのスターラー90を設置する。スターラー90は、例えば、培地溜め内に入れた磁気撹拌子を回転させる磁気回転装置である。
なお、上記で例として挙げたリアクター容器は、特公平2−109966号公報)に記載されており、市販品も存在するが、容器内に生体担体触媒等を充填し、外周から内部に向かって培地を流すものであり、本発明で規定する構成により高密度な細胞培養装置として用いるものではない。特に、本発明者らの検討によれば、内部から外周に向かって培地を流す構成により、従来に比べ短時間で高密度な細胞培養が実現できるという予想外の知見が得られている。
メッシュ部材は、細胞外マトリックス成分と動物細胞の混合体である高密度細胞培養物を支持するに足るものであればよく、通常、液流を大きく妨げない程度の網目を有する部材である。具体的には、100μm〜1mm程度、より好ましくは100μm〜0.5mm程度の孔を有する。例えば、直径0.08〜0.1mm程度の針金を織って形成した100μm〜300μm程度のメッシュが利用できる。メッシュ部材の材料は金属(例えば、ステンレス)、合成樹脂(例えば、ポリエステル)、セラミック、人工材料等のいずれでもよい。通常は滅菌や洗浄操作の容易な金属製メッシュが好ましいが、例えば、人工血管材料等の生体適合性材料を用いれば、その上に高密度細胞組織を形成して生体に適用することも可能である。
液流制御部材は、液流を透過させつつもその流れを減速させる部材であれば特に限定されないが、通常は、液流透過性多孔性材料、特に液流透過性の多孔性膜である。このような膜の例としては、濾紙、織布、不織布または絹フィブロイン膜が挙げられる。
本発明では、メッシュ部材と液流制御部材を接触または近接させて配設する。ここで、近接と言う場合、液流制御部材による溶液の停滞がメッシュ部材近傍で生じるものであればよく、通常は数mm程度以下、好ましくは約1mm以下である。メッシュ部材と液流制御部材はいずれを(液流から見て)上流側に配置してもよいが、メッシュ部材(特に金属製メッシュ)を上流側に配置した場合には細胞外マトリックス成分と動物細胞のみからなる高密度細胞培養組織を容易に得ることができる。なお、細胞外マトリックス成分と動物細胞からなる高密度細胞培養組織と液流制御部材との複合部材を得る目的の場合は、液流制御部材を上流側に配置してもよい。また、メッシュ部材と液流制御部材は一体化されていてもよい。例えば、慣用の人工血管材料は、ポリエステルニットでステンレス製円筒を裏打ちした構造を採っており、本発明のメッシュ部材−液流制御部材の代替部材として用いることができる。
メッシュ部材と液流制御部材の上記以外の寸法条件(面積、ラジアルフロー型リアクターにおいては直径)は成長させようとする細胞の種類や組織の大きさにもよるが、細胞培養液の循環速度がメッシュ部材または液流制御部材近傍において、例えば、4〜10μl/cm2/秒程度、好ましくは6〜8μl/cm2/秒程度となる程度のものであればよい。
本発明において、細胞培養液中に含まれる細胞外マトリックス成分は細胞接着の基材として37℃、中性pH領域において重合ないし相互接着可能な分子であればよいが、典型的には結合組織中に見られる物質である。このような物質の例としては、例えば、コラーゲン、エラスチン、プロテオグリカン、フィブリリン、フィブロネクチン、ラミニン、キチン、キトサン等が挙げられる。これらの細胞外マトリックス成分は単独で用いてもよいし、2種以上の組み合わせとして用いてもよい。また、上記各成分は種々の化学的修飾を受けたものでものでもよい。修飾は生体内で通常見られる修飾でもよいし、種々の活性や特性を賦与する為の人工的な修飾でもよい。さらに、上記各成分の構成成分(例えば、プロテオグリカンについて、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン、ケラタン硫酸などのグリコサミノグリカン等)も含まれ得る。
好ましくは、コラーゲンもしくはエラスチンまたはこれらと上記成分の1種以上の組み合わせであり、特に好ましくはコラーゲンまたはコラーゲンと上記成分の1種以上の組み合わせである。どの成分が好ましいかは目的とする培養組織のタイプにより決定される。
コラーゲンとしては、従来公知のいずれのコラーゲンも用い得る。例えば、I型、II型、III型、IV型、V型等のコラーゲンを用いることができる。
こうしたコラーゲンは、得ようとするコラーゲンを含む生体組織を原料として、酸、酵素、アルカリ等により可溶化して用いることができる。また、アレルギー反応や拒否反応を解消ないし抑制するため、酵素処理によって分子末端のテロペプチドを全部または一部を除去することが好ましい。このようなコラーゲン材料としては、例えば、豚皮由来I型コラーゲン、豚腱由来I型コラーゲン、牛鼻軟骨由来II型コラーゲン、魚から抽出したI型コラーゲン、遺伝子組換え型のコラーゲンあるいはこれらの混合物等が挙げられる。但し、これらは例示であり、目的に応じ他の種類も利用可能である。例えば、基底膜に相当する組織を形成する場合にはIV型を用いる。
細胞培養液中に含まれる動物細胞は、目的に応じて適宜選択され特に限定されないが、体細胞、腫瘍細胞、胚性幹細胞等が挙げられる。体細胞としては、例えば、線維芽細胞、肝細胞、血管内皮細胞、表皮細胞、上皮細胞、軟骨細胞、神経膠細胞および平滑筋細胞等が挙げられる。これらは単独でもよいし、2種類以上の混合物でもよい。
細胞培養液の基本組成は、培養対象とする動物細胞の種類にもよるが、慣用の天然培地または合成培地を用い得る。動物由来物質からの細菌やウイルスなどの感染、供給の時期や場所による組成のばらつき等の点を考慮すれば、合成培地がより好ましい。合成培地としては、特に限定はされないが、例えば、α−MEM(Minimum Essential Medium)、Eagle MEM、Dulbecco MEM(DMEM)、RPM I 1640培地、CMRC培地、HAM培地、DME/F12培地、199培地、MCDB培地等を挙げることができる。適宜、慣用される血清等を添加してもよい。天然培地としては、通常公知の天然培地を挙げることができ、特に限定はされない。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
細胞培養液中細胞外マトリックス成分の含有量は、培養開始時において0.1〜0.5mg/ml、好ましくは0.2〜0.3mg/ml程度である。
なお、細胞培養液は、上記細胞外マトリックス成分とともに、細胞付着を促進する他の物質、例えば、ポリリジン、ヒストン、グルテン、ゼラチン、フィブリン、フィブロイン等のペプチドやタンパク質;RGD、RGDS,GRGDS,YIGSR,IKVAV等の細胞接着性オリゴペプチドまたは遺伝子工学的にこれらの配列を組み込んだ合成タンパク質;アルギン酸、デンプン、デキストラン等の多糖およびこれらの誘導体;乳酸、グリコール酸、カプロラクトンおよびヒドロキシブチレートの重合体またはこれらの共重合体並びにこれらの重合体または共重合体とポリエチレングリコールもしくはポリプロピレングリコールとのブロックコポリマー等の生体分解性高分子を含んでもよい。
また、培養液は、上記以外の生理活性物質を含んでもよい。このような生理活性物質の例としては、細胞成長因子、ホルモン及び/または薬理作用を有する天然もしくは合成化学物質が挙げられる。このような物質を添加することにより、機能を付与したり変化させることができる。また、還流条件を変えることによって自然界には存在しない合成化合物を含有させた細胞組み込み型の組織を作成できる。
細胞成長因子は、特に限定はされないが、例えば、表皮成長因子、上皮成長因子、線維芽細胞成長因子、血小板由来成長因子、肝細胞成長因子及びインシュリン等を挙げることができる。培養しようとする細胞の種類に応じて他の細胞成長因子を用いることも可能である。
ホルモンは、特に限定はされないが、例えば、インシュリン、トランスフェリン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、チロキシン、3,3',5−トリヨードチロニン、1−メチル−3−ブチルキサンチン、プロゲステロンなどを挙げることができる。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
その他の生理活性物質は、例えば、アスコルビン酸(特に、L−アスコルビン酸)、ビオチン、パントテン酸カルシウム、アスコルビン酸二リン酸、ビタミンD等のビタミン類、血清アルブミン、トランスフェリン等のタンパク質、脂質、脂質酸源、リノール酸、コレステロール、ピルビン酸、DNAおよびRNA合成用ヌクレオシド、グルココルチコイド、レチノイン酸、β−グリセロホスフェート、モノチオグリセロール、各種の抗生物質等を挙げることができる。なお、これらは例示であって、目的に応じてこれ以外の成分を用いることもできる。上記成分は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
培養は通常の条件により、所望の大きさ(厚さ)の高密度培養組織が生成するまで行なえばよい。典型的には、培養温度は35〜40℃であり、培養時間は6時間〜9日である。上述のように、従来の高密度培養組織の製造方法では2週間以上の期間を要している。本発明によれば、必要な培養時間が大幅に短縮される。
また、本発明によれば、上記のいずれかに記載の方法により高密度培養組織を製造した後、得られた高密度培養組織を取り出し、細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む同一または異なる処方の非循環培養液中で培養を継続する高密度培養組織の製造方法が提供される。ここで、非循環培養条件とは、例えば、ディッシュ上での培養である。このような方法を採ることにより、新たに積層した細胞が生体に近い状態で増殖分化することが期待される。
また、本発明によれば、上記のいずれかに記載の方法により高密度培養組織を製造した後、得られた高密度培養組織を取り出し、または引き続いて、細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む同一または異なる培養液を用いて前記組織上に異なる高密度培養組織を形成する操作を少なくとも1回行って積層型の高密度培養組織を形成することができる。
例えば、細胞外マトリックス成分の種類や濃度、栄養成分の種類や濃度、または添加する成分の種類や濃度、あるいは温度やpH等の培養条件を連続してまたは断続的に変化させて培養することも可能であり、より生体に近い細胞外マトリックス環境を培養装置内で作成可能である。また、細胞接着基材だけでなく複数の細胞種(例えば、平滑筋細胞と血管内皮細胞など)を同時にあるいは時間差を持って閉鎖循環式培養装置内に投入することにより腸や尿管など一定の傾斜構造を持つ組織を再生することも可能である。
さらに、この方法で製造した積層型高密度培養組織を取り出し、細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む同一または異なる処方の非循環培養液中で培養を継続することもできる。
このように、本発明によれば、均一な高密度培養組織の迅速かつ確実な形成が可能であるとともに、複数の構造を一体化ないし複合化した高密度培養組織の迅速かつ確実な形成が可能である。このような高密度培養組織としては、人体各部の組織が含まれ、例えば、皮膚、軟骨、血管、神経、尿管、心臓、骨格筋または各種臓器及び腫瘍組織が挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例1
[高密度培養装置1]
高密度培養装置1は、図1に示すタイプのものであり以下のように構成した。
直径22mm、高さ17mmのステンレス製メッシュ(メッシュサイズ:133×266μm)を含む円筒の外周に濾紙(東洋濾紙(株)製JIS P−3801一種)を巻き付けて、メッシュ−液流制御部材を形成した。なお、メッシュは支持枠の内面に張られており、メッシュと液流制御部材間には、最大で上記支持部材の厚み程度の間隔が隔てられている。
このメッシュ−液流制御部材をラジアルフロー型バイオリアクター(エイブル(株)製BRK−05)内に挿入し、培地溜め、フローセル、DOセンサー(溶存酸素計)、循環路内の圧力を感知する装置、循環ポンプとともに閉鎖循環系を構成した。なお、上記ラジアルフロー型バイオリアクターは、容量約5mlのポリカーボネート製容器からなり、複数の孔を表面に有する中空の中心軸と複数の孔を有する外周面を有する。容器には、中心軸内と繋がる孔を有する蓋が附属しており、この孔を通して液を送入する。
なお、メーカーの説明書によれば、これは、容器内にビーズやスポンジ等の担体を入れ、外周面から中心軸に向けて培地を送り込み循環する装置であるが、以下の実験では、容器内にはメッシュ−液流制御部材以外のものは装入せず、中心軸から外周面への液流となるように構成した。図4に示すようにこれらをCO2インキュベーター内に設置し、また、磁気撹拌子によって培地溜め内の培地を撹拌して酸素供給及びゲル化防止を行いつつ培地を循環させた。
[培養実験]
培養液(DMEM+10%FBS(ウシ胎児血清)+100unit/mlペニシリンG、100μg/mlストレプトマイシン)とマウス正常線維芽細胞(5.0×107細胞)の混合液250mlにI型コラーゲン((株)高研製;蛋白消化酵素ペプシンを用いて牛皮より抽出したもの)を0.5mg/mlの割合で添加した。コラーゲン添加後、培養液を上記閉鎖循環系内において流速7ml/分で還流した。還流液を24時間毎に5mlずつ採取し、I型コラーゲン濃度とマトリックス・メタロプロテアーゼ(MMP)活性をそれぞれSDS−PAGEとザイモグラフィーにより解析した。
還流開始後、前記メッシュ−液流制御部材のメッシュ側には、白色の滑らかな物質が集積し始めた。還流開始後3日目、6日目、9日目にリアクターから前記メッシュ−液流制御部材を回収したところ、3日目の時点でメッシュ上に厚さ2mm、幅17mm、長さ59mm、湿重量約1.0gの集積物が形成されていた(図5)。それ以後も若干の重量の増加が見られたが形態上の変化は認められなかった。
回収した集積物を光学顕微鏡(400倍)で観察したところ、基質と細胞から構成されていた。これを走査型電子顕微鏡で観察したところ、基質は直径約140nmの細線維が分岐・吻合を繰り返す網状構造を呈していた(図6)。この線維はコラーゲン細線維の特徴である周期性横紋を有しており、培養液中のI型コラーゲンはSDS−PAGE分析で経時的減少を示していることから基質がI型コラーゲンの自己重合体で形成されていることが確認された。
還流開始後、DOセンサーの測定値は経時的に減少傾向を示し、細胞の生存・成長を裏付けていた。光学顕微鏡観察では、3日目の時点から線維芽細胞が一部紡錘形を示し、真皮層に存在する線維芽細胞と形態的に類似していた。なお、HE染色、電子顕微鏡観察の結果によれば、集積物中の細胞濃度は3〜9日の間では培養日数に関係なく400倍の視野中55〜70個程度であった。ゼラチン・ザイモグラフィーによる解析では、一過性のMMP−2及びMMP−9上昇が観察されたが、9日間の培養期間中、いずれのゲルにおいても細胞塊は観察されず散在性に存在した。
以上の通り、本発明の方法によれば、ディッシュ上での培養と異なり、真皮内により近い形態で高密度の線維芽細胞の培養が実現できる。
実施例2
実施例1と同じくI型コラーゲン0.5mg/mlに調整した培養液250mlを用意し、ヒト胃癌細胞(KATO III)1.0×107細胞/250ml及びこれと同数のヒト線維芽細胞(TIG101)を上記閉鎖循環式培養装置にて4日間還流したところ、実施例1と同じように厚さ1〜2mm、幅17mm、長さ59mmの人工組織を得た。実施例1と同様に培養液中の溶存I型コラーゲンは還流培養によって減少しており、電子顕微鏡観察の結果からも人工組織の基質はI型コラーゲンの自己重合体で形成されていることが確認できた。
光学顕微鏡的に観察したところ多数の硬癌細胞と線維芽細胞がコラーゲン細線維の網状構造の中にヒト癌組織によく似た状態で形成されている様子が観察された(図7)。
なお、この例では硬癌細胞だけをI型コラーゲンとともに還流培養しても多くの癌細胞は萎縮してしまい癌組織を得ることはできず、正常線維芽細胞とともにコラーゲンゲル内に培養することでのみヒトの癌組織モデルを作成できた。
実施例3
実施例1の前記メッシュ−液流制御部材に代えて、これとほぼ同形状同寸法のコラーゲン被覆平織りダクロン人工血管(Intergard−W(商標))をリアクター内に置いて5日間培養した。なお、用いたダクロン人工血管は既に移植手術に供されている製品であり、ポリエステル繊維のニット編み構造からなる。
回収した人工組織のコラーゲンゲルは厚さ約3mmで、しかも均一で実施例1、2に比べて厚い(図8)。光学顕微鏡にて検索したところダクロン人工血管上にできた組織内には還流した細胞が観察された(図9)。
以上のように、本発明によれば、人工血管上に容易に人工組織を形成することが可能であり、人工生体高分子材料と組み合わせて人工組織を作成できることが確認された。また、組み合わせを例えば平滑筋とIV型コラーゲンに代えることにより血管の中膜(平滑筋の層)を人工的に作成することができる。
実施例4
[高密度培養装置2]
高密度培養装置2は、図2に示すタイプのものであり以下のように構成した。
外径21.3mm、内径19.3mm、高さ20.5mmの下部に縦4.2mm、長さ11.2mmの開口部を3箇所有する金属製円筒を用意した。なお、この金属製円筒には、その内周に幅1.1mmのリブを設けた。この円筒内に、シリコン製ゴムリング(外径19.3mm、内径17.0m、高さ0.5mm)、濾紙支持用の円盤状ステンレス金網(直径18.7mm(以下同じ)、35〜50メッシュ)、濾紙(東洋濾紙(株)製JIS P−3801一種)、高密度培養組織製造用の円盤状ステンレス金網(100メッシュ)、シリコン製ゴムリング(外径19.3mm、内径17.0m、厚さ0.7mm)を置き、さらに金属製円筒の内側にこれと接するような金属製内筒(外径19.2mm、内径17.0m、高さ0.5mm)を配置した。内側に配置した金属製円筒(内筒)はリアクターに蓋を閉めた状態でその下面に密着するようにし、蓋中央の孔から培養液を導入した際に、還流培養液がすべて金属製円筒の内側を通るようにした。
[培養実験]
高密度培養装置を上記装置に変更し、培養細胞をヒト由来癌細胞(1.0×107細胞)としコラーゲン濃度を0.5mg/ml、培養液の総量を200mlとし、上記の通りリアクター蓋中央から液を導入して20時間還流した。なお、培養液及びコラーゲンは実施例1と同じものを使用した。この結果、上部メッシュ上に、ほぼその全面にわたって滑らかな白色の集積物が得られた(図10)。
還流停止後、金属製円筒をリアクターから取り外し、円盤状の基部(直径50mm)の中央に円柱金属棒(直径16.5mm、高さ約25mm)を取り付けた部材の上に円筒をゆっくりと載せて円筒内部のメッシュを取り出した。
メッシュ上の集積物は厚さが均一に約0.5mmであり、顕微鏡観察の結果、コラーゲン線維中に癌細胞の増殖が観察された。
実施例5
図3に示すように、実施例4で用いた平板状ゲル作製装置(図2)のろ紙(24)を除き、目の細かい金属メッシュ(23)上にポリ乳酸線維のニット網構造からなる直径18.7mmのシート(31)を配置した。
このリアクター内に、I型コラーゲン0.5mg/mlに調整した培養液250mlを用意し、ヒト線維芽細胞(HFO小2)2×107個/250mlを4時間、5ml/minの流速にて環流した。
0.5mg/ml I型コラーゲンと線維芽細胞の混合液に替えて、引き続き0.1mg/ml Matrigel(基底膜の代替標品)50mlに差し替えて2時間還流を続けた。この還流終了直前に大動脈平滑筋(Clontech 社AoSMC)4×10個をリアクター内に注入し、還流を終えた。
リアクター内からは厚さ2.4mm直径17.5mmのゲルを回収できた。なお、今回の実施例では還流液に牛胎児血清を添加していない。
この回収物を光学顕微鏡で観察したところ、線維芽細胞を含むI型コラーゲン細線維層と重合したマトリゲル内に平滑筋細胞を持った層が階層的に作製されていた(図11)。
また、走査電子顕微鏡による観察では最下層からポリ乳酸ゲル層、I型コラーゲン細線維と線維芽細胞よりなる層、マトリゲルと平滑筋から構成された層が区別された(図12)。
本発明によれば、三次元立体培養と高密度培養を繰り返すことにより階層的に異なった細胞外マトリックスと細胞の層を重ねることができる。コラーゲンは中性培養液では2mg/ml程度が限界で、この濃度では細線維形成が急速に起こるためコラーゲンゲル作成は容易でない。しかしながら閉鎖循環式高密度培養装置では0.5mg/mlと低濃度I型コラーゲン溶液を用いるため未熟練者でも用意に細胞組み込み型コラーゲンゲルを作成することができる。
本発明を利用することにより(1)BSE病原体であるプリオン混入の危険性を回避できる、(2)血管,腸管,尿管などの階層構造を持った組織を再生することができる可能性が示される。
本発明の方法で用いる培養装置のリアクター部分の構成例を示した模式図。 本発明の方法で用いる培養装置のリアクター部分の別の構成例を示した模式図。 本発明の方法で用いる培養装置のリアクター部分の別の構成例を示した模式図。 本発明の方法で用いる培養装置の構成の一例を示した模式図。 本発明の方法で得られた高密度培養組織(実施例1)の肉眼写真。 本発明の方法で得られた高密度培養組織(実施例1)の電子顕微鏡写真。 本発明の方法で得られた高密度培養組織(実施例2)の光学顕微鏡写真。 本発明の方法で得られた高密度培養組織のリアクター内部の写真。 本発明の方法で得られた高密度培養組織(実施例3)の光学顕微鏡写真。 本発明の方法で得られた高密度培養組織(実施例4)の肉眼写真。 本発明の方法で得られた階層性高密度培養組織(実施例5)の光学顕微鏡像(矢印:線維芽細胞,*:平滑筋細胞,ヘマトキシリン・エオジン染色。)。 本発明の方法で得られた階層性高密度培養組織(実施例5)の光学顕微鏡像。
符号の説明
10 リアクター
11 容器本体
12 蓋
13 孔
14 中心筒
15 開口部
16 管路
17 孔
18 開口部
19 メッシュ部材
20 液流制御部材
21 孔
22 筒状部材
23 平面状メッシュ部材
24 液流制御部材
25 リブ
26、27 シリコンリング
28 支持用メッシュ
29 内筒
30 培地溜め
31 シート
40 循環ポンプ
50 フローセル
60 インキュベーター
70 センサー
80 表示装置
90 スターラー

Claims (23)

  1. 細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む細胞培養液を循環培養する経路内に、メッシュ部材と液流制御部材とを、液流制御部材が液流に対して前記メッシュ部材の裏面に位置するように接触または近接させて配設し、前記メッシュ部材の表面に細胞外マトリックス分子と動物細胞を高密度に集積させることを特徴とする高密度培養組織の製造方法。
  2. 細胞外マトリックス成分が、コラーゲン、エラスチン、プロテオグリカン、フィブリリン、フィブロネクチン、ラミニン、キチン、キトサンもしくはこれらに化学的修飾が加えられた化合物またはこれらの2種類以上の混合物を含む請求項1記載の高密度培養組織の製造方法。
  3. 動物細胞が、体細胞、腫瘍細胞および胚性幹細胞またはこれらの2種類以上の混合物を含む請求項1記載の高密度培養組織の製造方法。
  4. 体細胞が、線維芽細胞、肝細胞、血管内皮細胞、表皮細胞、軟骨細胞、神経膠細胞、平滑筋細胞から選択される請求項3記載の高密度培養組織の製造方法。
  5. 培養液がさらに生理活性物質を含む請求項1記載の高密度培養組織の製造方法。
  6. 生理活性物質が、細胞成長因子、ホルモン及び/または薬理作用を有する天然もしくは合成化学物質またはこれらの2種類以上の混合物を含む請求項5記載の高密度培養組織の製造方法。
  7. 培養温度が35〜40℃で培養時間が6時間〜9日である請求項1記載の高密度培養組織の製造方法。
  8. 液流制御部材が液流透過性多孔性材料である請求項1記載の高密度培養組織の製造方法。
  9. 液流透過性多孔性材料が、濾紙、不織布または絹フィブロイン膜である請求項7記載の高密度培養組織の製造方法。
  10. メッシュ部材が、金属、セラミック、合成樹脂または天然材料である請求項1記載の高密度培養組織の製造方法。
  11. 液流制御部材とメッシュ部材が一体的に形成されている請求項1記載の高密度培養組織の製造方法。
  12. 一体的に形成された液流制御部材とメッシュ部材が人工血管である請求項11記載の高密度培養組織の製造方法。
  13. メッシュ部材と液流制御部材が筒状であり、筒の中心から外周に向けての液流中にメッシュ部材を液流制御部材の内側に配設する請求項1記載の高密度培養組織の製造方法。
  14. メッシュ部材と液流制御部材が円筒状であり、これらを同軸に配設してその中心軸から外周に向けて前記培養液を流し、外周で回収した培養液を前記中心軸に循環し、これによって前記メッシュの表面に細胞外マトリックス分子と動物細胞を高密度に集積させる請求項13記載の高密度培養組織の製造方法。
  15. メッシュ部材と液流制御部材が平面状であり、両者を平行に、かつ液流制御部材が液流に対して前記メッシュ部材の裏面に位置するように接触または近接させて配設する請求項1記載の高密度培養組織の製造方法。
  16. メッシュ部材と液流制御部材を水平に、上方から下方に向けた液流中に上下に配設する請求項15記載の高密度培養組織の製造方法。
  17. 請求項1〜16のいずれかに記載の方法により高密度培養組織を製造した後、得られた高密度培養組織を取り出し、細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む同一または異なる処方の非循環培養液中で培養を継続する高密度培養組織の製造方法。
  18. 請求項1〜16のいずれかに記載の方法により高密度培養組織を製造した後、得られた高密度培養組織を取り出し、または引き続いて、細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む同一または異なる培養液を用いて前記組織上に異なる高密度培養組織を形成する操作を少なくとも1回行って積層型高密度培養組織を形成する高密度培養組織の製造方法。
  19. 請求項18に記載の方法で製造した積層型高密度培養組織を取り出し、細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む同一または異なる処方の非循環培養液中で培養を継続する積層型高密度培養組織の製造方法。
  20. 高密度培養組織が、皮膚、軟骨、血管、神経、筋肉または各種臓器である請求項1〜19のいずれかに記載の高密度培養組織の製造方法。
  21. 請求項1〜20のいずれかに記載の方法により製造される高密度培養組織。
  22. 細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む細胞培養液を収容するための液溜め、前記細胞培養液を循環するためのポンプ手段、筒状容器本体を有するリアクター及びこれらをつないで閉鎖循環路を構成する管路を有し、前記リアクターは、その内部に筒状メッシュ部材と筒状液流制御部材とを接触または近接させてメッシュ部材が液流制御部材の内側に位置するように同軸に保持して、前記細胞培養液をメッシュ部材上に内側から外側に向けて流通させる液の出入口を有する、前記メッシュ部材の表面に細胞外マトリックス分子と動物細胞を集積させる高密度細胞培養装置。
  23. 細胞外マトリックス成分と1種類または複数の動物細胞を含む細胞培養液を収容するための液溜め、前記細胞培養液を循環するためのポンプ手段、筒状容器本体を有するリアクター及びこれらをつないで閉鎖循環路を構成する管路を有し、前記リアクターは、その内部に平面状メッシュ部材と平面状液流制御部材を接触または近接させて水平に上下に保持して、前記細胞培養液をメッシュ部材上に上方から下方に向けて流通させる液の出入口を有する、前記メッシュ部材の表面に細胞外マトリックス分子と動物細胞を集積させる高密度細胞培養装置。
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