JPH06277050A - 動物細胞の固定化物および培養方法 - Google Patents

動物細胞の固定化物および培養方法

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JPH06277050A
JPH06277050A JP5068733A JP6873393A JPH06277050A JP H06277050 A JPH06277050 A JP H06277050A JP 5068733 A JP5068733 A JP 5068733A JP 6873393 A JP6873393 A JP 6873393A JP H06277050 A JPH06277050 A JP H06277050A
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cells
carrier
culture
incubator
medium
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JP5068733A
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English (en)
Inventor
Yoshio Oshima
宜雄 大島
Kenichi Yanagi
健一 柳
Hirotoshi Miyoshi
浩稔 三好
Hideki Yamaji
秀樹 山地
Hideki Fukuda
秀樹 福田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 微孔性の立体網状多孔質構造を有する担体に
2種類以上の動物細胞を固定化してなる動物細胞固定化
物、および動物細胞を培養するに際し、微孔性の立体網
状多孔質構造を有する担体に2種類以上の動物細胞を固
定化したのち、該動物細胞を該担体中にてそのまま生育
せしめて培養することを特徴とする動物細胞の培養方法
である。 【効果】 本発明によれば、細胞を高密度状態のままで
長期間安定に細胞の機能を維持することができる。した
がって、細胞の機能を長期間安定に維持した状態で容易
に細胞の高密度培養が達成できるので、有用生理活性物
質の生産、ハイブリッド型人工臓器などに本発明を利用
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動物細胞の固定化物お
よび培養方法に関する。さらに詳しくは、微孔性の立体
網状多孔質構造を有する担体に2種類以上の動物細胞を
固定化した動物細胞の固定化物、および該担体に2種類
以上の動物細胞を固定化したのち、該動物細胞を該担体
中にてそのまま生育せしめて培養する方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ヒ
ト、動物など多細胞系からなる生体内において、細胞は
種々の生理活性物質を産生し、またこれを受け取ること
により個体としての恒常性を維持しているが、近年、こ
のような生体内で細胞相互間に働く生理活性物質を取り
出し再び生体内に戻すこと、すなわちこれらの生理活性
物質を生体由来の医薬品として利用することの有用性が
明らかにされてきた。従来このような生体由来の生理活
性物質を取得するためには、とくにヒトのばあい、血
液、尿などから抽出するなどの方法をとらざるをえず、
これらの物質を大量に入手するには大きな制約があっ
た。そこで、ヒトまたは動物の組織から遊離した正常細
胞や遺伝子操作あるいは細胞融合操作を施したヒトまた
は動物由来の各種の株細胞を大量に培養し、目的とする
物質、たとえばインターフェロン、インターロイキン、
各種の細胞増殖因子、ホルモン、血液凝固因子、モノク
ローナル抗体などを産生させることにより、これらの有
用物質を大量に生産する方法が検討されている。すなわ
ち、これらの生体由来の有用生理活性物質を効率よく生
産するために、ヒトまたは動物の細胞を生体外の人工的
な環境のもとで長期間その機能を安定に維持したままで
高密度かつ大量に培養する技術を確立することが求めら
れており、したがって、そのような技術の確立は産業上
極めて意義深いものである。
【0003】また、ヒトまたは動物の組織から遊離した
正常細胞の培養は、生きた細胞をそのまま利用するハイ
ブリッド型人工臓器や皮膚移植のための細胞供給源とし
て、また動物実験代替法としてもその応用が期待されて
いる。たとえば、劇症肝炎を始めとする肝不全の治療の
ために人工的に肝機能を代行するための肝機能補助装
置、すなわち人工肝臓においては、肝臓の機能があまり
にも複雑で現在なお解明されていない部分も多いため人
工的な手段のみで完全に代行することは現状では不可能
であり、生体由来の肝素材、なかでも遊離肝細胞を利用
するハイブリッド型のものの開発、実用化が期待されて
いる。このような装置内においては、生体を維持するに
十分な機能を確保するために、また装置工学的な観点か
ら考えても、細胞を高密度かつ大量に培養できなければ
ならないとともに、細胞が生体内において発現していた
機能を保持したままで遊離した細胞を長時間安定に培養
する必要がある。
【0004】動物細胞(以下、細胞という)は、血液系
の細胞を除いて一般に、その生育に細胞が接着するため
の器壁を必要とするばあいが多く、従来より医学・生物
学の研究の目的では、ガラスやプラスチックからなるペ
トリディッシュやフラスコの内部で単層培養が行なわれ
てきた。しかし、これらの培養においては、培養液中の
細胞の密度は低くまた大量の細胞を培養するためには広
大な表面積が必要であることから、前記のような目的で
使用するに堪えないものであった。このため、細胞の高
密度、大量培養を行なうためには、単位容積あたりの培
養表面積(培養表面積/容積)を上げることが不可欠な
課題となる。また、細胞は生体外ではその増殖力が小さ
い、あるいは遊離肝細胞のようにほとんど増殖しないも
のもあるため、このような細胞を培養する際には、あら
かじめ培養器内で高密度にしかもできるだけ均一に植え
付け、細胞を生育させる必要がある。
【0005】単位容積あたりの培養表面積を上げるため
に、表面に肝細胞を付着させた単層培養シートを多数積
層する人工肝臓装置が開発されている(たとえば、特開
昭64-17653号公報参照)。しかしこれらの装置では、装
置を無菌的に組立てるのが困難であり、必要な細胞数を
確保するのに多数のシートを準備しなければならず、ま
た細胞が実際に使用できる状態になるまでに長時間を要
するため、実用的ではない。
【0006】微小なビーズ、いわゆるマイクロキャリア
ーの外表面に細胞を付着させ培養を行なう方法(たとえ
ば、特開昭59-67965号公報参照)や中空繊維の外表面上
に細胞を付着させ生育させるホローファイバー培養法
(たとえばシー エフ ダブリュウルフ、アーティフィ
シャル オーガンズ(C.F.W.Wolf、ArtificialOrgan
s)、4巻、279 頁(1980)参照)も、単位容積あたり
の培養表面積を上げるための培養法として検討されてい
る。しかし、マイクロキャリアーを用いて培養を行なう
と、マイクロキャリアー上の細胞は常に物理的外力にさ
らされるため、物理的外力に弱い細胞の生育は阻害さ
れ、またホローファイバー法でも、ファイバーを充填し
たモジュール内で溶存酸素や栄養分の濃度分布に偏りが
生じたりファイバーの目詰りが起こる点でまだまだ問題
を残している。また、これらの基材への細胞の付着が不
良であるばあいも多い。
【0007】また、細胞をアルギン酸カルシウムなどの
多糖類のゲルに包括固定化し培養する方法も報告されて
いるが(たとえば、特開昭60-18179号公報および特開昭
60-224627 号公報参照)、これらの方法は(1)固定化
担体が培地中のある種の成分に対して不安定である、
(2)固定化担体の物理的強度が弱く、長期的な培養が
困難である、(3)固定化法が何段階にも及ぶという点
で複雑である、(4)固定化の際に一部の細胞の死滅が
避けられない、などの問題を有しており不都合であっ
た。
【0008】一方、細胞が本来生体内において発現して
いた機能を長期間維持しながら培養を行なう目的で、2
種類以上の細胞を混合して培養する試みが検討されてい
る(たとえば、エス シマオカ、エクスペリメンタル
セル リサーチ(S.Shimaoka、Exp.Cell Res.)、172
巻、228 頁(1987)参照)。しかし、これらの試みは細
胞の特異機能の維持という点ではある程度効果を期待で
きるものの、ペトリディッシュなどの内部での培養にと
どまっており、前記のように、細胞の高密度、大量培養
を行なうには実用的な方法とは言えない。
【0009】そこで、前記の目的に応用可能な簡単な手
段によるもので、細胞が長期にわたって安定にその機能
を維持したまま高密度状態で生育できるような新たな培
養法が望まれていた。
【0010】本発明者らは、かかる実情に鑑み、単位体
積あたり広い表面積を確保できる微孔性の立体網状多孔
質構造を有する担体を細胞の支持体として使用すること
に着目して鋭意研究を続けた結果、微孔性の立体網状多
孔質構造を有する担体内で肝遊離細胞が良好に生育する
ことを見出した(柳ら、人工臓器、19巻、840 頁(19
90)および柳ら、人工臓器、20巻、162 頁(1991)参
照)。さらに本発明者らは、微孔性の立体網状多孔質構
造を有する担体を粒子状に細切したものおよびこれらの
粒子状担体が少なくともその一部分において充填層を形
成するような培養器を使用し、該培養器内において細胞
を懸濁した培地を充填層に通液するなどの方法により、
特別な操作もしくは薬剤などの使用の必要もなく細胞は
担体の細孔内に捕捉、固定化され、固定化された細胞は
該充填層内に培養液を供給せしめることにより担体内に
保持された状態で良好に生育し、かつ高い細胞密度がえ
られることを見出した(柳ら、人工臓器、21巻、1039
頁(1992)参照)。しかし、細胞の機能を長期にわたっ
て安定に維持するという課題に関してはこれらの方法を
もってしても十分満足できる結果をえられず、さらに優
れた培養方法の開発が望まれていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、微孔性の立体
網状多孔質構造を有する担体に2種類以上の動物細胞を
固定化した動物細胞の固定化物、および該担体に2種類
以上の動物細胞を固定化したのち、該動物細胞を該担体
中にてそのまま生育せしめて培養する方法に関する。
【0012】
【実施例】本発明者らは、前記目的を達成すべくさらに
検討を重ねた結果、微孔性の立体網状多孔質構造を有す
る担体に、2種類以上の動物細胞を固定化したのち、該
動物細胞を該担体中にてそのまま生育せしめて培養する
と、該動物細胞は該担体内に保持された状態で良好に生
育し、しかもある種の細胞においてはその機能が、ペト
リディッシュなどの内部で同様に2種類以上の動物細胞
を培養したばあいに比べても、長期間安定に維持される
こと、また、該担体を利用したばあいでも1種類の細胞
のみを固定化したばあいに比べて、細胞の機能が長期間
安定に維持されることを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0013】すなわち本発明は、細胞を固定化または培
養するに際し、単位体積あたり広い表面積を確保できる
微孔性の立体網状多孔質構造を有する担体を使用し、該
担体に2種類以上の動物細胞を固定化したのち、該動物
細胞を該担体中にてそのまま生育せしめて培養すること
を特徴とする動物細胞の固定化物および培養方法に関す
る。
【0014】つぎに本発明の固定化物および培養方法に
ついて説明する。
【0015】本発明の動物細胞の固定化物は、単位体積
あたり広い表面積を確保できる微孔性の立体網状多孔質
構造を有する担体に、2種類以上の動物細胞を捕捉し、
保持または付着させたものをいう。
【0016】本発明において用いられる微孔性の立体網
状多孔質構造を有する担体(以下、担体という)として
は、単位体積あたりの表面積が広く、培養すべき細胞に
対して毒性を示さず、該細胞が該担体中に保持されて外
部に流出せず、培地の流入および流出がスムーズに行な
われ、かつ該担体内において細胞の付着、生育が容易で
あるものが望ましい。また前記担体は水および培地中で
変質せず、高圧蒸気滅菌に耐えうるような性質を有し、
弱酸、アルカリおよび多くの有機溶媒に対して耐薬品性
を示し、化学的に安定なものが好ましい。また細胞の大
量培養を実現するためには担体を培養器内に大量に充填
して使用するばあいがあるため、物理的強度が高く、比
重は水よりわずかに高いものが好ましい。かかる担体を
使用すると、高圧蒸気などにより担体の滅菌を培養器内
などで容易に行なうことができ、また培養終了後担体を
回収し加熱処理および弱酸、アルカリまたは溶剤処理す
ることにより細胞を溶解し離脱させ、洗浄後担体を再使
用することが可能となり好都合である。また、前記担体
の有する立体網状多孔質構造とは、その担体を構成する
物質が立体的にかつランダムな方向に網目状構造を形成
した結果その担体内に複雑に入り組んだ細孔が生じたも
のであるが、この細孔は連続細孔、すなわちすべての細
孔がつながって連続しており、その孔径が均一で、細孔
の配列に方向性がなく、かつ空隙率が高いものがよい。
さらに、前記担体の有する立体網状多孔質構造は、培養
する細胞、担体を入れる培養器の形状、大きさによって
用いる担体の細孔径も異なるが、細胞を固定化する際の
効率、細胞の保持能、および担体内における細胞の生育
状態から考慮して、平均孔径が約1〜1000μm、好まし
くは5〜600 μmの範囲内の孔径を有するものが望まし
い。担体の孔径が約1μmより小さいばあいは、細孔内
に細胞が入り込むのが困難である。また、孔径が約1000
μmより大きいばあいは担体の比表面積が小さく、充分
な細胞密度がえられない。細胞が浮遊性であるばあいに
は、孔径が約1000μmより大きいと細胞は充分に細孔内
に保持されない。
【0017】このような担体としては、たとえばろ過材
などの用途として市販されている立体網状連続多孔質構
造を有するポリビニルホルマール樹脂、高分子材料を発
泡または多孔質化させたもの、ステンレススチール製の
焼結金属担体、多孔性のガラスやセラミックス、または
キトサン、セルロース、デキストランなど天然由来の高
分子物質で多孔質構造を有するものなどがあげられる。
高分子の発泡または多孔質材料としては、ポリエチレン
またはポリプロピレンなどのポリオレフィン系;ブタジ
エンまたはイソプレンなどのジエン系;ポリウレタン;
ポリ塩化ビニル、アクリルアミド、ポリスチレンまたは
ポリビニルアルコールなどのビニル系重合体;ポリエー
テル、ポリエステル、ポリカーボネートまたはナイロン
などの縮合体;シリコンおよびフッ素樹脂などの材料が
適用できる。そのなかでも、細胞の保持能の大小や担体
の物理化学的特性あるいはコスト面から考慮すると、ポ
リビニルホルマール樹脂のうちホルマール化度が60〜
90%のもので、平均孔径が約20〜600 μmの範囲の
孔径を有するものがとくに好都合である。また、前記担
体を、細胞の付着を促進する物質、たとえばコラーゲ
ン、ポリリジン、フィブロネクチン、ラミニン、ヒスト
ン、ゼラチンなどの物質でコーティング、架橋などの処
理をして使用したり、また担体表面の荷電状態などの表
面特性を変化させて使用することも可能である。
【0018】前記担体の形状、大きさとしては、使用す
る培養器の形状、大きさに応じて種々のものを使用する
ことができるが、たとえば平板状、円柱状、中空円柱
状、球状、ブロック状であってもよい。担体が平板状で
あるばあい、培養器の内部に静置したり、培養器の壁上
や培養器内部に適宜配置して使用できる。担体が円柱状
であるばあい、管型の培養器やタンク型の培養器が使用
できるし、担体が中空円柱状であるばあい、担体の中空
部分に培養液を供給することにより、培養液を流入方向
に分配し、培養液を半径方向に流して担体内の通過距離
を短くする、いわゆるラジアルフロー形式の培養器も使
用できる。また、担体が球状やブロック状であるばあ
い、おおむね球状のものであれば直径0.1 〜20mm、
ブロック状のものであれば一辺が0.1 〜20mmの大き
さのものを使用し、培養器としては撹拌槽型、流動層
型、充填層型などの培養器が使用できる。球状やブロッ
ク状の担体を培養器内において少なくともその一部分に
おいて充填層を形成するようにして使用すると、(1)
平板状あるいは円柱状の比較的大きな担体を使用するば
あいに比べて、細胞の固定化の際、充填層内における細
胞密度の分布の偏りを少なくできる、(2)担体の大き
さに応じて充填層内の充填密度を変更でき、また培養液
の偏流も少なくできるため、装置の設計や操作上都合が
よい、(3)充填層内の圧力損失も小さくできるため、
培養液を流入するに要する所要動力を少なくしうる、な
どの利点を有するためきわめて好都合である。
【0019】本発明において用いられる細胞としては、
本発明の方法の培養条件下にて生育可能なものであれば
よく、ヒトまたは動物由来の肝細胞、膵ランゲルハンス
島細胞、内皮細胞、クッパー(Kupffer) 細胞、線維芽細
胞、胆管上皮細胞、伊東細胞、腎臓細胞、神経細胞、下
垂体細胞、甲状腺細胞、副甲状腺細胞、副腎皮質細胞な
どの動物遊離細胞、初代細胞があげられる。さらに、こ
れらの細胞を株化したものや、遺伝子組換えや細胞融合
などの操作により人為的に変性された細胞や、一般的な
株細胞であってもよい。これらの細胞の中から、2種類
以上の細胞が用いられる。この際、2種類以上の細胞の
なかで、その機能の発現を培養の目的としている細胞が
占める割合は、おおむね5〜95%、好ましくは10〜
90%の範囲が適当である。また、使用される細胞の組
合わせは培養の目的によって適宜選択されるが、たとえ
ばハイブリッド型人工肝臓として用いるばあいには、肝
実質細胞に加えて、血管内皮細胞、クッパー細胞、線維
芽細胞、胆管上皮細胞、伊東細胞などのうち1種類以上
の細胞が組合わせて使用される。
【0020】細胞の担体への固定化は、まず該担体の細
孔内に該細胞を入り込ませることによりなされる。担体
内の細孔内に入り込んだ細胞は、担体内に保持され自然
に固定化が行なわれる。この際、培養すべきすべての種
類の細胞を担体の細孔内に入り込ませてこれらの細胞を
一度に固定化してもよいし、何種類かずつに分けて固定
化を順次行なってもよい。いずれにしても、最終的に少
なくとも2種類以上の細胞が担体に固定化される。細胞
を担体の細孔内に入り込ませる方法としては、細胞を培
地などに懸濁した液を担体上に注ぎ込む方法、ろ過の要
領で細胞を懸濁した液を担体に通す方法、乾燥状態にあ
る親水性が高い担体に細胞懸濁液を含浸させる方法、細
胞を担体の共存下に培養する方法などがあげられる。細
胞懸濁液を担体に通すことにより固定化する方法では、
たとえば、担体が少なくともその一部分において充填層
を形成するような培養器内において細胞懸濁液を担体充
填層にゆっくりと注入することにより、比較的高効率で
しかも充填層内において保持細胞数のばらつきが少ない
状態に固定化できる。また、細胞懸濁液を担体充填層内
で循環しても効率的に細胞を固定化できる。親水性の高
い担体を使用しているばあいには、乾燥状態にある担体
に細胞懸濁液を加えることにより、担体の吸水力により
細胞を細孔内に入り込ませることができる。細胞を担体
の共存下で培養することにより細胞を固定化する方法と
しては、たとえば細胞を懸濁した培養液中に担体を入れ
て振盪培養する方法、培養器内で細胞を懸濁した培養液
中に担体を入れて撹拌するあるいは流動させる方法、あ
るいは培養器内で担体を固定し、細胞を懸濁した培養液
を撹拌するあるいは流動させる方法などがあげられる。
いずれの方法によっても、細胞はほぼ均一に固定化され
る。このような担体の細孔内に細胞を入り込ませる操作
により、細胞は担体内に保持され自然に固定化されるの
で、細胞を担体に固定化するのに特別な薬剤、操作はと
くに必要としない。すなわち、前に述べたような担体の
構造上の特性により、細胞は該担体の細孔に入り込みさ
えすれば細孔内に容易に捕捉されそのまま付着でき、ま
た単位体積あたり広い表面積を有しているため、該担体
中での高密度な細胞の固定化が容易に達成できる。ま
た、細胞の固定化を培養器の内部で容易にかつ自然に行
なうことができるので、固定化の操作は従来の方法と比
べて非常に簡単に短時間で行なうことができ、細胞を傷
つけることもほとんどなく、かつ雑菌汚染の可能性も少
なくなる。
【0021】本発明の動物細胞の培養方法は、前記の方
法により担体に2種類以上の細胞を固定化したのち、該
動物細胞を該担体中にてそのまま生育せしめて培養する
ことよりなる。すなわち、前に述べたような固定化の操
作により、担体の細孔内に高密度状態に捕捉された細胞
は、通常の培養方法のもとで、該担体に保持されたまま
生育できるため、細胞の高密度培養が実現可能となる。
さらに、このような培養環境の下では、担体を使用せず
に通常よく用いられるディッシュなどの内部で同様に2
種類以上の動物細胞を培養したばあいに比べても、細胞
が本来生体内において発現していたある機能が長時間安
定に維持される。また、本発明の方法は前記のゲル包括
法やホローファイバー法などの固定化法に比べて拡散抵
抗が小さいため、固定化担体内における培養液中の栄養
分や溶存酸素などあるいは血漿中の細胞が代謝すべき物
質の物質移動速度が速いという利点ももっている。この
ため、担体中にて培養液から栄養分や酸素などの供給と
細胞が産生する物質の排出、あるいは血漿中の有害物質
の代謝が培養器内で容易にかつ効率的に行なわれ、結果
的に細胞を大規模にかつ高密度状態で培養でき、また細
胞の機能を長期間安定に維持することが可能となる。
【0022】本発明の方法において使用される培養液と
しては、通常、細胞の培養に使用されうる一般的な培地
であればよく、血清を加えたものでもよいし、血清を用
いない、いわゆる無血清培地でもよい。本発明の方法を
ハイブリッド型人工臓器に適用するばあいには、通常の
培地のほかに、血液より分離した血漿や血液そのものも
使用される。
【0023】かくして培養器内において細胞は担体中に
保持されているので、培養器からの培養液または血漿な
どの分離除去をスムーズにかつ簡単に行なうことができ
る。したがって、培養器から細胞の生育を阻害する物質
を含んだ古い培養液を抜き出し、また新しい培養液や酸
素を培養器に供給することにより、効率的な培養が可能
となる。培養器から古い培養液を抜き出し新しい培養液
を供給する方法は、連続的に行なってもよいし、間欠的
に行なってもよい。遊離肝細胞を培養しハイブリッド型
人工肝臓として使用するばあいには、有害物質を多く含
んだ血漿などを担体に供給することにより、担体内の肝
細胞によって有害物質を代謝させることが可能となる。
担体に培養液あるいは血漿などを供給する方式はとくに
限定されないが、担体が少なくともその一部分において
充填層を形成するような培養器を用いるばあい、培養器
内において通常は充填層に対して一定方向に培養液ある
いは血漿などを流す方式が用いられる。もちろん、培養
液を流す方向を適時切り換えてもよいし、またいわゆる
ラジアルフロー方式を採ってもよい。これらの形式は培
養器の大きさや形式あるいは使用する細胞によって適宜
決定される。
【0024】培養器への酸素供給手段としては、培養器
へ酸素を含有するガスを直接吹き込んでもよいし、培養
器内で酸素を含有するガスを培養液の表面に吹き付ける
ことで供給してもよいし、酸素を含有する流体から膜な
どを介して間接的に供給してもよいし、または酸素の溶
解度が高い液状酸素キャリヤーを利用してもよい。また
培養器から抜き出した培養液に酸素を供給したのち再び
培養器に送り返すことも可能である。このばあいには、
培養器から抜き出した培養液から同時に目的有用物質を
回収し、また生育阻害物質を除去したのちに培養器に送
り返してもよい。培養器の大きさによっては、培養器を
炭酸ガス培養器などの内部に入れそのまま培養すること
も可能である。
【0025】つぎに実施例にもとづいて本発明をさらに
詳しく説明するが、本発明はもとよりこれらに限定され
るものではない。
【0026】実施例1 (1)細胞 体重150 〜250 gのウイスター系ラットからコラゲナー
ゼ灌流法(ピー オーセグレン、メソッズ セル バイ
オロジー(P.O.Seglen 、Methods Cell Biol.)、13
巻、29頁(1976)参照)により肝実質細胞および肝由
来非実質細胞を分散させた。肝実質細胞および肝由来非
実質細胞をともに含んだ細胞分散液を、洗浄後所定の濃
度になるように培地に懸濁して、培養に使用した。な
お、非実質細胞には、内皮細胞、クッパー細胞などが含
まれていた。
【0027】(2)培地 培養用純水1リットルにウィリアムスE培地(William
s′medium E)(フロウ・ラボラトリーズ製)を11
g、炭酸水素ナトリウム2.2 gを溶解したものに、デキ
サメサゾン(dexamethasone)0.1μM、インスリン(insul
in)0.1μM、アプロチニン(aprotinin)5,000KIU/
l、ペニシリンG(penicillin G)20,000IU/l、スト
レプトマイシン(streptomycin)20mg/l、アンフォテ
リシンB(amphotericin B)50μg/lを加えて基本培地
とした。基本培地に牛胎児血清(ギブコ・オリエンタル
製)を10%添加したもの(以下、血清添加培地とい
う)を使用した。
【0028】(3)細胞の固定化 微孔性の立体網状多孔質構造を有する担体として、ポリ
ビニルホルマール樹脂シート(カネボウ化成(株)製、
カネボウスポンジシート、品名 ベルイーター、品番A
−3410(平均孔径:250 μm))を使用し、これを2×
20×20mmの平板状に切断した。この担体をガラス
シャーレに入れ、120 ℃、20分間高圧蒸気滅菌した。
その後、35mmペトリディッシュ(ファルコン製、10
08)1個あたり担体を1枚入れ、担体をコラーゲンコー
トするために、0.03%コラーゲンを含有する0.02N酢酸
に一晩浸潤したのち、リン酸バッファー(以下、PBS
と略す)および基本培地で洗浄した。
【0029】つぎに、えられた肝実質細胞および肝由来
非実質細胞をともに含む(肝実質細胞が約80%)細胞
分散液を、肝実質細胞基準で2.5 ×106 cells /ml
となるように血清添加培地に懸濁したのち、担体上に細
胞懸濁液1mlを注入することにより、細胞を播種し、
固定化した。その後1.5 mlの血清添加培地を加え、培
地総量を2.5 mlとした。
【0030】(4)培養 前記の播種、固定化操作を行なったのち、炭酸ガス培養
器内(37℃、95%Air、5%CO2 )で培養を行
なった。培養開始後3時間目で培地の全量を新しい血清
添加培地に交換し、2.5 mlの培地で培養を継続した。
以後培地交換を毎日行ない、培地交換後の培地中のラッ
トアルブミン濃度をサンドイッチELISA(Enzyme-li
nked immunosorbent assay) 法にて測定することで、肝
細胞の特異的機能であるアルブミン合成能を調べた。
【0031】培養実験の結果、えられたアルブミン合成
能の経時変化を表1に示す。これより、培養開始後11
時間目では約1.5 μg/h/dishであったアルブミ
ン合成能は培養期間を通して良好に維持され、ほぼ一定
の合成能を示したことから、肝細胞は良好に培養されか
つ細胞の機能が長期間十分に維持されていることがわか
った。
【0032】
【表1】
【0033】実施例2 実施例1で使用した担体の代わりに、平均孔径の異なる
ポリビニルホルマール樹脂シート(カネボウ化成(株)
製、カネボウスポンジシート、品名 ベルイーター、品
番A−3310(平均孔径:100 μm)、A−3420(平均孔
径:350 μm))を用いた以外は、実施例1と全く同様に
培養実験を行なった。
【0034】培養実験の結果、えられたアルブミン合成
能の経時変化を表2に示すが、いずれの培養において
も、実施例1の結果と同様にアルブミン合成能は良好に
維持された。このとき、アルブミン合成能の維持に及ぼ
す担体の細孔径の影響は、この孔径範囲においては明確
には見られなかった。
【0035】
【表2】
【0036】実施例3 担体として、コラーゲンコートせずに高圧蒸気滅菌後P
BSおよび基本培地で洗浄した担体を用いた以外は実施
例1と同様の培養実験を行なった。
【0037】培養実験の結果、えられたアルブミン合成
能の経時変化を表3に示すが、培養開始後60時間目ま
では合成能は若干低下したがその後上昇し、培養終了時
にも培養11時間目以上の活性を示した。
【0038】この結果から、担体にコラーゲンコートを
施さなくとも、コラーゲンコートを施した担体と同等、
あるいはそれ以上の肝細胞の活性が維持されることがわ
かった。したがって本方法により、細胞の固定化の際に
特別な操作を行なわなくとも、良好に細胞を培養でき、
かつ細胞の機能は十分に維持されることが示された。
【0039】
【表3】
【0040】実施例4 担体として、コラーゲンコートせずに高圧蒸気滅菌後P
BSおよび基本培地で洗浄した担体を用いた以外は実施
例2と同様の培養実験を行なった。
【0041】培養実験の結果、えられたアルブミン合成
能の経時変化を表4に示すが、担体孔径の違いが活性の
維持に及ぼす影響はほとんどみられず、実施例3の結果
と同様に、培養開始後60時間目までは合成能は若干低
下したがその後上昇する結果がえられた。したがって、
担体にコラーゲンコートを行なわないばあいにも、担体
孔径にかかわらず細胞の活性は良好に維持されており、
本発明の有効性が示された。
【0042】
【表4】
【0043】比較例1 (1)細胞 実施例1と同様の方法にて、肝実質細胞および肝由来非
実質細胞をともに含んだ細胞分散液をえた。この分散液
を50g×1min で遠心し、上清を除去することによ
り、肝実質細胞のみを含んだ懸濁液をえた。この肝実質
細胞のみを含んだ懸濁液を、洗浄後所定の濃度になるよ
うに培地に懸濁して、培養に使用した。
【0044】(2)培地 実施例1と同じ培地を用いた。
【0045】(3)細胞の播種 35mmペトリディッシュ(ファルコン製、1008)をコ
ラーゲンコートするために、0.03%コラーゲンを含有す
る0.02N酢酸に一晩浸潤したのち、PBSおよび基本培
地で洗浄した。
【0046】つぎにえられた肝実質細胞を、1.0 ×10
6 cells /mlとなるように血清添加培地に懸濁したの
ち、細胞懸濁液2mlをディッシュに注入することによ
り、細胞を播種した。
【0047】(4)培養 培地量が2.0 mlである以外はすべて実施例1と同様に
行なった。
【0048】培養実験の結果、えられたアルブミン合成
能の経時変化を表5に示す。初期のアルブミン合成能は
実施例1に比べて高い値を示し、培養開始後60時間目
まではわずかに上昇した。しかしその後、肝細胞のアル
ブミン合成能は急激に低下していることがわかる。この
結果から、肝細胞のみの培養においては、長期間の肝機
能の維持が困難であることが明らかである。
【0049】
【表5】
【0050】比較例2 (1)細胞 実施例1と同様の方法にて、肝実質細胞および肝由来非
実質細胞をともに含んだ細胞分散液をえて、この分散液
を培養に使用した。
【0051】(2)培地 実施例1と同じ培地を用いた。
【0052】(3)細胞の播種 比較例1と同様に35mmペトリディッシュ(ファルコ
ン製、1008)をコラーゲンコートしたものと、コラーゲ
ンコートしなかったペトリディッシュを使用した。
【0053】つぎに、えられた肝実質細胞および肝由来
非実質細胞をともに含んだ細胞分散液を、肝実質細胞基
準で1.0 ×106 cells /mlとなるように血清添加培
地に懸濁したのち、この細胞懸濁液2.5 mlをディッシ
ュに注入することにより、細胞を播種した。
【0054】(4)培養 実施例1と同様に行なった。
【0055】培養実験の結果、えられたアルブミン合成
能の経時変化を表6に示すが、コラーゲンコートしたも
のでは、培養開始後60時間目までは合成能の一時的な
上昇かみられたが、その後、肝細胞のアルブミン合成能
は急激に低下していることがわかる。そして培養153 時
間後には、培養11時間後のレベルまで活性が低下し
た。またコラーゲンコートしなかったものでは、活性の
上昇はほとんどみられず、徐々に低下していることがわ
かる。これらの結果から、ディッシュによる単層培養で
は、一時的な活性の上昇はみられるが、その後かなり低
下するか、あるいは培養期間を通して徐々に低下してお
り、担体を使用したときのように長期間安定して活性を
維持するような結果はえられなかった。
【0056】
【表6】
【0057】比較例3 (1)細胞 比較例1と同様の方法にて、肝実質細胞のみを含んだ細
胞懸濁液をえて、これを培養に使用した。
【0058】(2)培地 実施例1と同様の培地を用いた。
【0059】(3)細胞の固定化 担体として、コラーゲンコートせずに高圧蒸気滅菌後P
BSおよび基本培地で洗浄した担体を用いた以外は実施
例1と同様の操作を行なった。すなわち、肝実質細胞を
2.5 ×106 cells /mlとなるように血清添加培地に
懸濁したのち、担体上に細胞懸濁液1mlを注入するこ
とにより、細胞を播種し、固定化した。その後1.5 ml
の血清添加培地を加え、培地総量を2.5 mlとした。
【0060】(4)培養 実施例1と同様に行なった。
【0061】培養実験の結果、えられたアルブミン合成
能の経時変化を表7に示すが、培養開始後80時間目ま
では合成能はほぼ維持されたが、その後、肝細胞のアル
ブミン合成能は大幅に低下していることがわかる。この
結果から、肝実質細胞のみの培養においては、担体を用
いたばあいでも長期間の肝機能の維持が困難であること
がわかる。
【0062】
【表7】
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、細胞を高密度状態のま
まで長期間安定に細胞の機能を維持することができる。
したがって、細胞の機能を長期間安定に維持した状態で
容易に細胞の高密度培養が達成できるので、有用生理活
性物質の生産、ハイブリッド型人工臓器などに本発明を
利用することができる。
フロントページの続き (72)発明者 福田 秀樹 兵庫県神戸市垂水区下畑町字唐ケ谷1778− 35

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微孔性の立体網状多孔質構造を有する担
    体に2種類以上の動物細胞を固定化してなる動物細胞固
    定化物。
  2. 【請求項2】 動物細胞を培養するに際し、微孔性の立
    体網状多孔質構造を有する担体に2種類以上の動物細胞
    を固定化したのち、該動物細胞を該担体中にてそのまま
    生育せしめて培養することを特徴とする動物細胞の培養
    方法。
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