JP2021003062A - 細胞培養用足場材料及び細胞培養用容器 - Google Patents

細胞培養用足場材料及び細胞培養用容器 Download PDF

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雄太 中村
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聡 羽根田
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悠平 新井
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博貴 井口
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Abstract

【課題】細胞の定着性に優れる、細胞培養用足場材料を提供する。【解決手段】合成樹脂を含む、細胞培養用足場材料であって、以下の(1)〜(3)に示す培養試験を行ったときの細胞生存率が、90%以上である、細胞培養用足場材料。(1)前記細胞培養用足場材料1gに対し、牛胎児血清を10%含有するイーグル最小必須培地からなる溶媒10gを加え、温度37℃において24時間静置する。(2)24時間静置後の前記溶媒0.25gを用いて、マウス由来細胞株Balb/3T3株を96ウェルプレートに5,000個/ウェル播種し、24時間平面培養を行う。(3)24時間平面培養を行った後にホルマザン染色を行い、細胞生存率を求める。【選択図】なし

Description

本発明は、細胞を培養するために用いられる細胞培養用足場材料に関する。また、本発明は、上記細胞培養用足場材料を用いた細胞培養用容器に関する。
近年、細胞医薬や幹細胞を用いた次世代医療が注目を集めている。なかでも、再生医療ヒト胚性幹細胞(hESC)や、ヒト人工多能性幹細胞(hiPSC)などのヒト多能性幹細胞(hPSC)、あるいはそれらから誘導される分化細胞は、創薬や再生医療への応用が期待されている。このような応用を果たすには、多能性幹細胞や、分化細胞を安全に、かつ再現性よく培養し、増殖させることが必要となる。
特に、再生医療の産業利用上においては、幹細胞を多量に扱う必要があることから、天然高分子材料や合成高分子材料、あるいはフィーダー細胞を用いて多能性幹細胞の増殖を支持することが必要となる。そのため、天然高分子材料や合成高分子材料等の足場材料を用いた培養方法について種々検討されている。
例えば、下記の特許文献1には、ポリビニルアセタール化合物からなる成形物又は該ポリビニルアセタール化合物と水溶性多糖類とからなる成形物からなり、該ポリビニルアセタール化合物のアセタール化度が20〜60モル%である細胞培養用担体が開示されている。
特開2006−314285号公報
ところで、足場材料として天然高分子材料を用いた場合、播種後の細胞の定着性を高めることができる。特に、天然高分子としてラミニン、ヴィトロネクチンなどの接着タンパク質やマウス肉腫由来のマトリゲルを使用すると、播種後の細胞の定着性が非常に高いことが知られている。一方、天然高分子材料は、高価であったり、天然由来物質であるためロット間のばらつきが大きかったり、動物由来の成分による安全上の懸念があったりする。
これに対して、特許文献1のような合成高分子材料を用いた足場材料は、天然高分子材料を用いた足場材料と比べて、操作性がよく、安価であり、ロット間のばらつきが小さく、かつ安全性に優れている。しかしながら、合成高分子材料を用いた足場材料は、天然高分材料を用いた足場材料と比べて、接着性が低いという問題がある。そのため、細胞の播種後の定着性を十分に高めることができなかった。
本発明の目的は、細胞の播種後の定着性に優れる、細胞培養用足場材料及び細胞培養用容器を提供することにある。
本発明に係る細胞培養用足場材料は、合成樹脂を含む、細胞培養用足場材料であって、以下の(1)〜(3)に示す培養試験を行ったときの細胞生存率を、90%以上に改善した細胞培養用足場材料である。
(1)前記細胞培養用足場材料1gに対し、牛胎児血清を10%含有するイーグル最小必須培地からなる溶媒10gを加え、温度37℃において24時間静置する。
(2)24時間静置後の前記溶媒0.25gを用いて、マウス由来細胞株Balb/3T3株を96ウェルプレートに5,000個/ウェル播種し、24時間平面培養を行う。
(3)24時間平面培養を行った後にホルマザン染色を行い、細胞生存率を求める。
本発明に係る細胞培養用足場材料のある特定の局面では、表面自由エネルギーの分散項成分が24.5mJ/m以上、45mJ/m以下、かつ、極性項成分が1mJ/m以上、20mJ/m以下である。
本発明に係る細胞培養用足場材料の他の特定の局面では、前記合成樹脂が、カチオン性官能基を有し、前記合成樹脂中に含まれる前記カチオン性官能基を有する構造単位の含有量が、0.2モル%以上、50モル%以下である。
本発明に係る細胞培養用足場材料のさらに他の特定の局面では、100℃における貯蔵弾性率が、1.0×10Pa以上、1.0×10Pa以下であり、25℃における貯蔵弾性率と100℃における貯蔵弾性率の比((25℃における貯蔵弾性率)/(100℃における貯蔵弾性率))が、1.0×10以上、1.0×10以下である。
本発明に係る細胞培養用足場材料のさらに他の特定の局面では、水膨潤倍率が50%以下である。
本発明に係る細胞培養用足場材料のさらに他の特定の局面では、動物由来の原料を実質的に含まない。
本発明に係る細胞培養用足場材料のさらに他の特定の局面では、前記合成樹脂が、ビニル重合体を含む。
本発明に係る細胞培養用足場材料のさらに他の特定の局面では、前記合成樹脂が、少なくともポリビニルアルコール誘導体又はポリ(メタ)アクリル酸エステルを含む。
本発明に係る細胞培養用足場材料のさらに他の特定の局面では、形状が、粒子、繊維、多孔体、又はフィルムである。
本発明に係る細胞培養用容器は、容器本体と、本発明に従って構成される細胞培養用足場材料とを備え、前記容器本体の表面上に、前記細胞培養用足場材料が配置されている。
本発明によれば、細胞の播種後の定着性に優れる、細胞培養用足場材料及び細胞培養用容器を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る細胞培養用容器を示す模式的正面断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
本発明の細胞培養用足場材料は、合成樹脂を含む。また、本発明の細胞培養用足場材料では、以下の(1)〜(3)に示す培養試験を行ったときの細胞生存率が、90%以上である。
(1)細胞培養用足場材料1gに対し、牛胎児血清を10%含有するイーグル最小必須培地からなる溶媒10gを加え、温度37℃において24時間静置する。
(2)24時間静置後の溶媒0.25gを用いて、マウス由来細胞株Balb/3T3株を96ウェルプレートに5,000個/ウェル播種し、24時間平面培養を行う。
(3)24時間平面培養を行った後にホルマザン染色を行い、細胞生存率を求める。
より具体的には、まず、細胞培養用足場材料1gに対し、牛胎児血清を10%含有するイーグル最小必須培地からなる溶媒10gを加え、温度37℃において24時間静置することにより不純物を抽出する。この際、細胞培養用足場材料の形状によっては、細かく切り刻んで小片とし、抽出に供してもよい。
次に、不純物を抽出した培地0.25gと、マウス由来細胞株Balb/3T3株(5,000個/ウェル)を96ウェルプレートで24時間培養する。この際、96ウェルプレートとしては、例えば、Greiner Bio−One社製、型番「655180」を用いることができる。
次に、24時間培養後、in vitro細胞毒性試験により、ホルマザン染色を行い、細胞生存率を測定する。細胞生存率は、不純物を抽出していない培地(100%)に対する細胞生存率とする。なお、これらの測定は、セルカウンティングキット(Cell Counting Kit−8、同仁化学社製)を用いて、MTT法により行ってもよい。
具体的には、不純物を抽出した培地で24時間培養後、MTT(3−(4,5−ジメチル−2−チアゾリル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド、同仁化学社製)25mgを5mlのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に溶解したMTT溶液10μl/ウェルを加えて、さらに4時間培養を行う。培養後、各ウェルをPBS200μlで洗浄する。洗浄後、0.04M HCl/イソプロピルアルコール200μl/ウェルを加える。96ウェルプレートをマイクロプレートミキサーにのせ、10分間振動させることによりホルマザンを溶解させる。各ウェルの吸光度(570nm)を吸光マイクロプレートリーダー(テカン社製、Sunrise)で測定する(As)。コントロールとして不純物を抽出していないイーグル最小必須培地0.25gでBalb/3T3株を24時間培養したウェルの吸光度(Ac)と、ブランクとして細胞を播種せずイーグル最小必須培地0.25gを添加し24時間培養したウェルの吸光度(Ab)を測定し、細胞生存率(%)={(As−Ab)/(Ac−Ab)}×100を算出する。各足場材料の細胞生存率は、反復数6回の細胞生存率の平均値とすることができる。
本発明の細胞培養用足場材料は、上記の構成を備えているので、細胞の播種後の定着性に優れる。
従来の天然高分子材料を用いた細胞培養用足場材料は、播種後の細胞の定着性を高めることができるものの、高価であったり、天然由来物質であるため、ロット間のばらつきが大きかったり、動物由来の成分による安全上の懸念があったりする。一方で、合成高分子材料を用いた足場材料は、天然高分子材料を用いた足場材料と比べて、操作性がよく、安価であり、ロット間のばらつきが小さく、かつ安全性に優れている。しかしながら、合成高分子材料を用いた足場材料は、天然高分子材料を用いた足場材料と比べて、接着性が低いという問題がある。
本発明者らは、上記特定の培養試験を行ったときの細胞生存率に着目し、この細胞生存率を上記下限値以上とすることにより、不純物の量を少なくすることができ、それによって播種後の細胞との接着性を高め得ることを見出した。
なお、上記不純物は、合成樹脂を合成する際に添加される開始剤や、モノマー、溶媒等に起因して生じるものと考えられる。
このような合成樹脂の不純物は、合成樹脂の重合後の再沈殿を行ったり、あるいは培養容器などの基材に塗工した足場材料を水系溶媒で、洗浄、透析し、乾燥したりすることにより低減することができる。このような手法を用いて、上記特定の培養試験を行ったときの細胞生存率が上記下限値以上になるまで不純物を低減するものとする。
この不純物の量を低減することにより、播種後の細胞と足場材料の接着性を高め、それによって、培地交換や長期培養においても細胞を剥がれ難くできることを見出した。
従って、本発明によれば、上記特定の培養試験において、細胞生存率を上記下限値以上とすることにより、不純物の量を少なくすることができ、それによって播種後の細胞との接着性を高めることができる。それによって、細胞を長期で生存させることができる。また、細胞を効率よく増殖させることができる。
このように、本発明の細胞培養用足場材料は、合成樹脂を含んでいるにも関わらず、細胞の播種後の定着性を高めることができる。そのため、天然高分子材料を用いた足場材料と比べて、操作性がよく、安価であり、ロット間のばらつきが小さく、かつ安全性に優れている。
本発明の細胞培養用足場材料は、動物由来の原料を実質的に含まないことが好ましい。その場合、細胞培養用足場材料をより一層安全性に優れたものとすることができる。なお、「動物由来の原料を実質的に含まない」とは、細胞培養用足場材料中における動物由来の原料が、3重量%以下であることをいう。もっとも、本発明の細胞培養用足場材料は、動物由来の原料を全く含まないことがより好ましい。
本発明において、細胞培養用足場材料における表面自由エネルギーの分散項成分は、好ましくは24.5mJ/m以上、45.0mJ/m以下である。それによって、播種後の細胞との接着性をより一層高めることができる。上記分散項成分は、より好ましくは28.0mJ/m以上、さらに好ましくは32.0mJ/m以上、より好ましくは43.0mJ/m以下、さらに好ましくは36.0mJ/m以下である。
また、表面自由エネルギーの極性項成分は、好ましくは1.0mJ/m以上、20.0mJ/m以下である。この場合においても、播種後の細胞との接着性をより一層高めることができる。上記極性項成分は、より好ましくは2.0mJ/m以上、さらに好ましくは3.0mJ/m以上、より好ましくは10.0mJ/m以下、さらに好ましくは5.0mJ/m以下である。
なお、表面自由エネルギーの分散項成分γ及び極性項成分である双極子成分γは、Kaelble−Uyの理論式を用いて算出される。Kaelble−Uyの理論式は、下記式(1)で示されるように、トータル表面自由エネルギーγが、分散項成分γと双極子成分γとの和になるとの仮定に基づく理論式である。
Figure 2021003062
また、Kaelble−Uyの理論式では、液体の表面自由エネルギーをγ(mJ/m)とし、固体の表面自由エネルギーをγ(mJ/m)とし、接触角をθ(°)とすると、下記式(2)が成立する。
Figure 2021003062
従って、液体の表面自由エネルギーγが既知である液体を2種類用いて、細胞培養用足場材料を用いて形成された樹脂膜に対するそれぞれの接触角θを測定し、γ 及びγ の連立方程式を解くことにより、細胞培養用足場材料の表面自由エネルギーの分散項成分γ及び双極子成分γを求めることができる。
なお、本明細書においては、上記表面自由エネルギーγが既知である2種類の上記液体として、純水及びジヨードメタンが用いられている。
接触角θは、接触角計(例えば、協和界面化学社製「DMo−701」)を用いて、以下のようにして測定される。
細胞培養用足場材料を用いて形成された樹脂膜の表面に、純水又はジヨードメタンを1μL滴下する。滴下してから30秒後の純水と、樹脂膜とのなす角度を、純水に対する接触角θとする。また、同様に、滴下してから30秒後のジヨードメタンと、樹脂膜とのなす角度を、ジヨードメタンに対する接触角θとする。
合成樹脂における疎水性官能基の含有率を高くしたり、環状構造を有する官能基の含有率を高くしたり、ブチル基の含有率を少なくしたりすることにより、上記表面自由エネルギーの分散項成分γを小さくすることができる。また、合成樹脂における親水性官能基の含有率を高くしたり、ブチル基の含有率を高くしたりすることにより、上記表面自由エネルギーの双極子成分γを小さくすることができる。
本発明の細胞培養用足場材料においては、100℃における貯蔵弾性率が、好ましくは1.0×10Pa以上、より好ましくは1.0×10Pa以上、さらに好ましくは2.0×10Pa以上、好ましくは1.0×10Pa以下、より好ましくは1.0×10Pa以下、さらに好ましくは8.0×10Pa以下である。
特に、本発明の細胞培養用足場材料は、25℃における貯蔵弾性率と100℃における貯蔵弾性率の比((25℃における貯蔵弾性率)/(100℃における貯蔵弾性率))が、好ましくは1.0×10以上、より好ましくは1.0×10以上、さらに好ましくは3.0×10以上、好ましくは1.0×10以下、より好ましくは1.0×10以下、さらに好ましくは5.0×10以下である。貯蔵弾性率を上記範囲内とすることにより、播種後の細胞の定着性をより一層高めることができる。
なお、25℃及び100℃の貯蔵弾性率は、例えば、動的粘弾性測定装置(アイティー計測制御社製、DVA−200)により測定できる。上記動的粘弾性測定装置による測定は、長さ50mm、幅5mm〜20mm、厚み0.1mm〜1mmの測定サンプルを用いて、周波数10Hz、ひずみ0.1%、温度−150℃〜150℃、及び昇温速度5℃/minの条件で行う。
本発明の細胞培養用足場材料は、水膨潤倍率が、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下である。この場合、播種後の細胞の定着性をより一層高めることができる。水膨潤倍率の下限値は特に限定されないが、例えば、0.5%とすることができる。また、水膨潤倍率は、例えば、長さ50mm、幅10mm、厚み0.05mm〜0.15mmの細胞培養用足場材料からなる測定サンプルを、25℃の水に24時間浸漬する。浸漬前と後のサンプルの重さを測定し、水膨潤倍率=(浸漬後のサンプル重量−浸漬前のサンプル重量)/(浸漬前のサンプル重量)×100(%)を算出する。
[合成樹脂]
本発明の細胞培養用足場材料は、合成樹脂(以下、合成樹脂Xと記載することがある)を含む。なお、本明細書において、「構造単位」とは、合成樹脂を構成するモノマーの繰り返し単位をいう。なお、合成樹脂がグラフト鎖を有する場合は、そのグラフト鎖を構成するモノマーの繰り返し単位を含む。
本発明の細胞培養用足場材料に用いられる合成樹脂Xは、カチオン性官能基を有することが好ましい。カチオン性官能基としては、特に限定されないが、例えば、アミノ基、イミノ基、アミド基等が挙げられる。これらのカチオン性官能基は、1種を単独で用いてもよく、複数種を併用してもよい。
本発明において、合成樹脂Xに含まれるカチオン性官能基を有する構造単位の含有量は、好ましくは0.2モル%以上、より好ましくは0.5モル%以上、好ましくは50モル%以下、より好ましくは30モル%以下である。このような範囲内でカチオン性官能基を含有する合成樹脂Xを用いることにより、播種後の細胞の定着性をより一層高めることができる。なお、カチオン性官能基を有する構造単位の含有量は、例えば、H−NMR(核磁気共鳴スペクトル)により測定することができる。
(ビニル重合体)
合成樹脂Xは、ビニル重合体であることが好ましい。なお、ビニル重合体とは、ビニル基又はビニリデン基を有する化合物の重合体である。上記合成樹脂Xがビニル重合体である場合、水中における細胞培養用足場材料の膨潤をより抑制しやすくすることができる。ビニル重合体としては、例えば、ポリビニルアルコール誘導体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリビニルピロリドン、ポリスチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。さらに、ビニル重合体としては、細胞との接着性をより高めやすい観点から、ポリビニルアルコール誘導体又はポリ(メタ)アクリル酸エステルであることが好ましい。
(ポリビニルアセタール骨格を有する合成樹脂X)
細胞培養用足場材料は、ポリビニルアセタール骨格を有する合成樹脂Xを含むことが好ましい。
本明細書において、「ポリビニルアセタール骨格を有する合成樹脂X」を、「ポリビニルアセタール樹脂X」と記載することがある。
従って、ポリビニルアセタール樹脂Xは、ポリビニルアセタール骨格を有する樹脂である。
ポリビニルアセタール樹脂Xは、側鎖にアセタール基と、アセチル基と、水酸基とを有する。
ポリビニルアセタール樹脂Xの合成方法は、ポリビニルアルコールをアルデヒドによりアセタール化する工程を少なくとも備える。
ポリビニルアセタール樹脂Xを得るためのポリビニルアルコールのアセタール化に用いられるアルデヒドは、特に限定されない。アルデヒドとしては、例えば、炭素数が1〜10のアルデヒドが挙げられる。アルデヒドは、鎖状脂肪族基、環状脂肪族基又は芳香族基を有していてもよい。アルデヒドは、鎖状アルデヒドであってもよく、環状アルデヒドであってもよい。
上記アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、ペンタナール、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール、アクロレイン、ベンズアルデヒド、シンナムアルデヒド、ペリルアルデヒド、ホルミルピリジン、ホルミルイミダゾール、ホルミルピロール、ホルミルピペリジン、ホルミルトリアゾール、ホルミルテトラゾール、ホルミルインドール、ホルミルイソインドール、ホルミルプリン、ホルミルベンゾイミダゾール、ホルミルベンゾトリアゾール、ホルミルキノリン、ホルミルイソキノリン、ホルミルキノキサリン、ホルミルシンノリン、ホルミルプテリジン、ホルミルフラン、ホルミルオキソラン、ホルミルオキサン、ホルミルチオフェン、ホルミルチオラン、ホルミルチアン、ホルミルアデニン、ホルミルグアニン、ホルミルシトシン、ホルミルチミン、又はホルミルウラシル等が挙げられる。これらのアルデヒドは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
アルデヒドは、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、又はペンタナールであることが好ましく、ブチルアルデヒドであることがより好ましい。したがって、ポリビニルアセタール骨格は、ポリビニルブチラール骨格であることが好ましい。ポリビニルアセタール樹脂Xは、ポリビニルブチラール樹脂であることが好ましい。
ポリビニルアセタール樹脂Xには、ビニル化合物が共重合されていてもよい。すなわち、ポリビニルアセタール樹脂Xは、ポリビニルアセタール樹脂の構造単位とビニル化合物との共重合体であってもよい。本発明では、ビニル基と共重合したポリビニルアセタール樹脂も、ポリビニルアセタール樹脂というものとする。
ビニル化合物は、ビニル基(HC=CH−)を有する化合物である。ビニル化合物は、ビニル基を有する構造単位を有する重合体であってもよい。
上記共重合体は、ポリビニルアセタール樹脂とビニル化合物とのブロック共重合体であってもよく、ポリビニルアセタール樹脂にビニル化合物がグラフトしたグラフト共重合体であってもよい。上記共重合体は、グラフト共重合体であることが好ましい。
ビニル化合物としては、エチレン、アリルアミン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、無水マレイン酸、マレイミド、イタコン酸、(メタ)アクリル酸、ビニルアミン及、又は(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。これらのビニル化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
細胞の接着性をより一層高める観点からは、ポリビニルアセタール樹脂Xは、ブレンステッド塩基性基又はブレンステッド酸性基を有することが好ましく、ブレンステッド塩基性基を有することがより好ましい。すなわち、ポリビニルアセタール樹脂Xの一部がブレンステッド塩基性基又はブレンステッド酸性基により変性されていることが好ましく、ポリビニルアセタール樹脂Xの一部がブレンステッド塩基性基で変性されていることがより好ましい。
ブレンステッド塩基性基は、水素イオンHを他の物質から受け取ることができる官能基の総称である。ブレンステッド塩基性基としては、イミン構造を有する置換基、イミド構造を有する置換基、アミン構造を有する置換基、又はアミド構造を有する置換基等のアミン系塩基性基が挙げられる。ブレンステッド塩基性基は、特に限定されないが、例えば、ヒドロキシアミノ基、ウレア基、グアニジン、ビグアニド等の共役アミン系官能基、ピペラジン、ピペリジン、ピロリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、ヘキサメチレンテトラアミン、モルホリン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピロール、アザトロピリデン、ピリドン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ピラゾール、オキサゾール、イミダゾリン、トリアゾール、チアゾール、チアジン、テトラゾール、インドール、イソインドール、プリン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、アクリジン、アデニン、グアニン、シトシン、チミン、ウラシル、メラミン等のヘテロ環アミノ系官能基、ポルフィリン、クロリン、コリン等の環状ピロール系官能基、又はそれらの誘導体等が挙げられる。
ブレンステッド酸性基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、マレイン酸基、スルフィン酸基、スルフェン酸基、リン酸基、ホスホン酸基、又はこれらの塩等が挙げられる。ブレンステッド酸性基は、カルボキシル基であることが好ましい。
ポリビニルアセタール樹脂Xは、イミン構造を有する構造単位、イミド構造を有する構造単位、アミン構造を有する構造単位、又はアミド構造を有する構造単位を有することが好ましい。この場合、これらの構造単位のうちの1種のみを有していてもよく、2種以上を有していてもよい。
ポリビニルアセタール樹脂Xは、イミン構造を有する構造単位を有していてもよい。イミン構造とは、C=N結合を有する構造をいう。特に、ポリビニルアセタール樹脂Xは、イミン構造を側鎖に有することが好ましい。
ポリビニルアセタール樹脂Xは、イミド構造を有する構造単位を有していてもよい。イミド構造を有する構造単位は、イミノ基(=NH)を有する構造単位であることが好ましい。
ポリビニルアセタール樹脂Xは、イミノ基を側鎖に有することが好ましい。この場合、イミノ基は、ポリビニルアセタール樹脂Xの主鎖を構成する炭素原子に直接結合していてもよく、アルキレン基等の連結基を介して主鎖に結合していてもよい。
ポリビニルアセタール樹脂Xは、アミン構造を有する構造単位を有していてもよい。上記アミン構造におけるアミン基は、第一級アミン基であってもよく、第二級アミン基であってもよく、第三級アミン基であってもよく、第四級アミン基であってもよい。
アミン構造を有する構造単位は、アミド構造を有する構造単位であってもよい。上記アミド構造とは、−C(=O)−NH−を有する構造をいう。
ポリビニルアセタール樹脂Xは、アミン構造又はアミド構造を側鎖に有することが好ましい。この場合、アミン構造又はアミド構造は、ポリビニルアセタール樹脂Xの主鎖を構成する炭素原子に直接結合していてもよく、アルキレン基等の連結基を介して主鎖に結合していてもよい。
なお、イミン構造を有する構造単位の含有率、イミド構造を有する構造単位の含有率、アミン構造を有する構造単位の含有率、アミド構造を有する構造単位の含有率は、H−NMR(核磁気共鳴スペクトル)により測定することができる。
(ポリ(メタ)アクリル酸エステル骨格を有する合成樹脂X)
細胞培養用足場材料は、ポリ(メタ)アクリル酸エステル骨格を有する合成樹脂Xを含んでいてもよい。
本明細書において、「ポリ(メタ)アクリル酸エステル骨格を有する合成樹脂X」を、「ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂X」と記載することがある。
従って、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂Xは、ポリ(メタ)アクリル酸エステル骨格を有する樹脂である。
ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂Xは、(メタ)アクリル酸エステルの重合により、あるいは(メタ)アクリル酸エステルと、上記他のモノマーとの重合により得られる。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アリールエステル、(メタ)アクリルアミド類、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール類、(メタ)アクリル酸ホスホリルコリン等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、又はステアリル(メタ)アクリレート、イソテトラデシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、炭素数1〜3のアルコキシ基及びテトラヒドロフルフリル基等の置換基で置換されていてもよい。このような(メタ)アクリル酸アルキルエステルの例としては、メトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸環状アルキルエステルとしては、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、又はイソボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸アリールエステルとしては、フェニル(メタ)アクリレート、又はベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリルアミド類としては、(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミド、(3−(メタ)アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウムクロリド、4−(メタ)アクリロイルモルホリン、3−(メタ)アクリロイル−2−オキサゾリジノン、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル](メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、又は6−(メタ)アクリルアミドヘキサン酸等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール類としては、例えば、メトキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ヒドロキシ−ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ−ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ−ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ヒドロキシ−ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ−トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ−トリエチレングリコール(メタ)アクリレート、又はヒドロキシ−トリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸ホスホリルコリンとしては、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステルと共重合される他のモノマーとしては、ビニル化合物が好適に用いられる。ビニル化合物としては、エチレン、アリルアミン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、無水マレイン酸、マレイミド、イタコン酸、(メタ)アクリル酸、ビニルアミン、又は(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。ビニル化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」又は「メタクリル」を意味し、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」又は「メタクリレート」を意味する。
また、ポリ(メタ)アクリル酸樹脂Xは、ポリビニルアセタール骨格を有する合成樹脂Xと同様に、一部にブレンステッド塩基性基、またはブレンステッド酸性基を有していてもよい。ブレンステッド塩基性基及びブレンステッド酸性基については、上述した通りである。
(合成樹脂X以外の樹脂)
細胞培養用足場材料は、合成樹脂X以外のポリマーを含んでいてもよい。該ポリマーとしては、ポリオレフィン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、セルロース、又はポリペプチド等が挙げられる。
[細胞培養用足場材料]
本発明に係る細胞培養用足場材料は、上記合成樹脂Xを含む。本発明の効果を効果的に発揮させる観点及び生産性を高める観点からは、上記細胞培養用足場材料100重量%中、上記合成樹脂の含有量は、好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上、更に好ましくは97.5重量%以上、特に好ましくは99重量%以上、最も好ましくは100重量%(全量)である。したがって、上記細胞培養用足場材料は、上記合成樹脂であることが最も好ましい。上記合成樹脂の含有量が上記下限以上であると、本発明の効果をより一層効果的に発揮させることができる。
上記細胞培養用足場材料は、上記合成樹脂以外の成分を含んでいてもよい。上記合成樹脂以外の成分としては、多糖類、セルロース、合成ペプチド等が挙げられる。
本発明の効果を効果的に発揮させる観点から、上記合成樹脂以外の成分の含有量は少ないほどよい。上記細胞培養用足場材料100重量%中、該成分の含有量は、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下、更に好ましくは2.5重量%以下、特に好ましくは1重量%以下、最も好ましくは0重量%(未含有)である。したがって、細胞培養用足場材料は、合成樹脂以外の成分を含まないことが最も好ましい。
本発明に係る細胞培養用足場材料は、動物由来の原料を含まないことが好ましい。動物由来の原料を含まないことにより、安全性が高く、かつ、製造時に品質のばらつきが少ない細胞培養用足場材料を提供することができる。
(細胞培養用足場材料を用いた細胞培養)
本発明に係る細胞培養用足場材料は、細胞を培養するために用いられる。本発明に係る細胞培養用足場材料は、細胞を培養する際の該細胞の足場として用いられる。
上記細胞としては、ヒト、マウス、ラット、ブタ、ウシ及びサル等の動物細胞が挙げられる。また、上記細胞としては、体細胞、幹細胞、前駆細胞及び分化細胞等が挙げられる。上記体細胞は、癌細胞であってもよい。
上記体細胞としては、神経細胞、心筋細胞、網膜細胞及び肝細胞等が挙げられる。
上記幹細胞としては、多能性幹細胞、組織幹細胞及び組織前駆細胞等が挙げられる。上記多能性幹細胞としては、人工多能性幹細胞(iPS細胞)、胚性幹細胞(ES細胞)、Muse細胞、胚性がん細胞、胚性生殖幹細胞、及びmGS細胞等が挙げられる。上記組織幹細胞及び上記組織前駆細胞は、自己複製能を有し、外胚葉系組織、内胚葉系組織、中胚葉系組織及び生殖系組織のいずれかに属し、それが属している臓器の構成細胞種への限られた分化能を示す細胞をいう。組織幹細胞および組織前駆細胞としては、例えば、神経幹細胞、神経堤幹細胞、網膜幹細胞、角膜幹細胞、ケラチノサイト表皮幹細胞、メラノサイト幹細胞、乳腺幹細胞、肝幹細胞、腸幹細胞、気道幹細胞、造血幹細胞、間葉系幹細胞、心臓幹細胞、血管内皮前駆細胞、血管周皮細胞、骨格筋幹細胞、脂肪幹細胞、腎前駆細胞及び精子幹細胞等が挙げられる。
上記細胞は、体細胞、幹細胞、前駆細胞又は分化細胞であることが好ましい。上記体細胞は、癌細胞、神経細胞、心筋細胞、網膜細胞、肝細胞、又は幹細胞であることが好ましい。
上記幹細胞は、多能性幹細胞であることが好ましい。
(細胞培養用足場材料の形状)
本発明は、上記細胞培養用足場材料を含む、粒子、繊維、多孔体、又はフィルムであってもよい。すなわち、上記細胞培養用足場材料の形状は特に限定されず、粒子であっても、繊維であっても、多孔体であっても、フィルムであってもよい。なお、上記粒子、繊維、多孔体、又はフィルムは、上記細胞培養用足場材料以外の構成要素を含んでいてもよい。
上記細胞培養用足場材料を含むフィルムは、細胞を平面培養(二次元培養)するために用いられることが好ましい。また、上記細胞培養用足場材料を含む、粒子、繊維、又は多孔体は、細胞を三次元培養するために用いられることが好ましい。
(細胞培養用容器)
本発明は、細胞の培養領域の少なくとも一部に上記細胞培養用足場材料を備える、細胞培養用容器にも関する。図1は、本発明の一実施形態に係る細胞培養用容器を模式的に示す断面図である。
細胞培養用容器1は、容器本体2と、細胞培養用足場材料3とを備える。容器本体2の表面2a上に細胞培養用足場材料3が配置されている。容器本体2の底面上に細胞培養用足場材料3が配置されている。細胞培養用容器1に液体培地を添加し、また、細胞を細胞培養用足場材料3の表面に播種することで、細胞を平面培養することができる。
なお、容器本体は、第1の容器本体の底面上にカバーガラス等の第2の容器本体を備えていてもよい。第1の容器本体と第2の容器本体とは分離可能であってもよい。この場合、第2の容器本体の表面上に、該細胞培養用足場材料が配置されていてもよい。
上記容器本体として、従来公知の容器本体(容器)を用いることができる。上記容器本体の形状および大きさは特に限定されない。
上記容器本体としては、1個又は複数個のウェル(穴)を備える細胞培養用プレート、及び細胞培養用フラスコ等が挙げられる。上記プレートのウェル数は特に限定されない。該ウェル数としては、特に限定されないが、例えば、2、4、6、12、24、48、96、384等が挙げられる。上記ウェルの形状としては、特に限定されないが、真円、楕円、三角形、正方形、長方形、五角形等が挙げられる。上記ウェル底面の形状としては、特に限定されないが、平底、丸底、凹凸等が挙げられる。
上記容器本体の材質は特に限定されないが、樹脂、金属及び無機材料が挙げられる。上記樹脂としては、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリイソプレン、シクロオレフィンポリマー、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン等が挙げられる。上記金属としては、ステンレス、銅、鉄、ニッケル、アルミ、チタン、金、銀、白金等が挙げられる。上記無機材料としては、酸化ケイ素(ガラス)、酸化アルミ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化鉄、窒化ケイ素等が挙げられる。
(実施例及び比較例)
次に、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより本発明を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
細胞培養用足場材料の原料として、以下の合成樹脂X1〜X14を合成した。
合成樹脂X1;
攪拌装置を備えた反応機に、イオン交換水2700mL、平均重合度1900、鹸化度78モル%のポリビニルアルコールを300重量部投入し、攪拌しながら加熱溶解し、溶液を得た。得られた溶液に、触媒として、塩酸濃度が0.2重量%となるように35重量%塩酸を添加した。次いで、温度を15℃に調整し、攪拌しながらn−ブチルアルデヒド15重量部を添加した。次いで、n−ブチルアルデヒド72重量部を添加し、白色粒子状のポリビニルブチラール樹脂を析出させた。析出してから15分後に、塩酸濃度が1.8重量%となるように35重量%塩酸を添加した後、50℃に加熱し、50℃で2時間保持した。次いで、溶液を冷却し、中和した後、ポリビニルブチラール樹脂を水洗し、乾燥させた。それによって、合成樹脂X1を得た。
得られた合成樹脂X1は、ブチラール化度41モル%、アセチル基量21モル%、水酸基量38モル%であった。なお、得られた合成樹脂における構造単位の含有率は、合成樹脂をDMSO−d6(ジメチルスルホキサイド)に溶解した後、H−NMR(核磁気共鳴スペクトル)により測定した。
合成樹脂X2;
平均重合度260、鹸化度95モル%のポリビニルアルコールを用いたことと、n−ブチルアルデヒドの添加量を攪拌しながら22重量部、次いで148重量部に変更したこと以外は、合成樹脂X1と同様にしてポリビニルブチラール樹脂を得た。得られたポリビニルブチラール樹脂100重量部を、20重量%の溶液となるようにテトラヒドロフランに溶解させ、開始剤としてIrgacure184(BASF社製)を5重量部、及びビニルピロリドン1重量部を添加し、グラフト重合を行うことで、合成樹脂X2を得た。
合成樹脂X3〜X4;
ビニルピロリドンの添加量を下記の表1に示すように変更したこと以外は、合成樹脂X2と同様にして合成樹脂X3及びX4を得た。
合成樹脂X5;
平均重合度1700、鹸化度97モル%のポリビニルアルコールを用いたことと、n−ブチルアルデヒドの添加量を攪拌しながら22重量部、次いで148重量部に変更したこと以外は、合成樹脂X1と同様にして合成樹脂X5を得た。
合成樹脂X6;
平均重合度260、鹸化度97モル%のポリビニルアルコールを用いたことと、n−ブチルアルデヒドの添加量を攪拌しながら22重量部、次いで148重量部に変更したこと以外は、合成樹脂X1と同様にして合成樹脂X6を得た。
合成樹脂X7;
ポリビニルアルコールとして、アミノ基を有する構造単位を2モル%含有するポリビニルアルコール(平均重合度1400、鹸化度98モル%)を用いたこと以外は、合成樹脂X1と同様にして合成樹脂X7を得た。
合成樹脂X8;
N−イソプロピルアクリルアミド75重量部及びブチルメタクリレート25重量部を混合し、(メタ)アクリルモノマー溶液を得た。得られた(メタ)アクリルモノマー溶液にIrgacure184(BASF社製)0.1重量部を溶解させ、PETフィルム上に塗布した。塗布物を25℃にてアイグラフィックス社製、UVコンベア装置「ECS301G1」を用い、365nmの波長の光を積算光量2000mJ/cmで照射することでポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂溶液を得た。得られたポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂溶液を80℃、3時間真空乾燥させることでポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂としての合成樹脂X8を得た。
合成樹脂X9;
(メタ)アクリルモノマーとして、メトキシエチルアクリレート90重量部及びブチルメタクリレート10重量部を用いたこと以外は、合成樹脂X8と同様にして、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂としての合成樹脂X9を得た。
合成樹脂X10;
(メタ)アクリルモノマーとして、メトキシエチルアクリレート75重量部及びブチルメタクリレート25重量部を用いたこと以外は、合成樹脂X8と同様にして、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂としての合成樹脂X10を得た。
合成樹脂X11;
(メタ)アクリルモノマーとして、ブチルメタクリレート2重量部及びエチルアクリレート98重量部を用いたこと以外は、合成樹脂X8と同様にして、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂としての合成樹脂X11を得た。
合成樹脂X12;
n−ブチルアルデヒドの添加量を攪拌しながら22重量部、次いで89重量部に変更したこと以外は、合成樹脂X1と同様にして合成樹脂X12を得た。
合成樹脂X13;
n−ブチルアルデヒドの添加量を攪拌しながら5重量部、次いで18重量部に変更したこと以外は、合成樹脂X1と同様にして合成樹脂X13を得た。
合成樹脂X14;
平均重合度260、鹸化度95モル%のポリビニルアルコールを用いたことと、n−ブチルアルデヒドの添加量を攪拌しながら22重量部、次いで148重量部に変更したこと以外は、合成樹脂X1と同様にしてポリビニルブチラール樹脂を得た。得られたポリビニルブチラール樹脂100重量部を、20重量%の溶液となるようにテトラヒドロフランに溶解させ、開始剤としてのIrgacure184(BASF社製)を5重量部、ビニルピロリドン10重量部、及びメトキシエチルアクリレート10重量部を添加し、グラフト重合を行うことで、合成樹脂X14を得た。
(実施例1〜14及び比較例1〜11)
得られた合成樹脂X1〜X14を、それぞれ5重量部〜30重量部を、溶け残りがないように、テトラフドロフラン95重量部に溶解し、水により2回再沈殿し、洗浄したものをこの順に実施例1〜14の細胞培養用足場材料とした。また、得られた合成樹脂X1〜X11を再沈殿しなかったものをこの順に比較例1〜11の細胞培養用足場材料とした。
実施例1〜14及び比較例1〜11で得られた各細胞培養用足場材料0.1重量部をブタノール・メタノール混合溶媒(9:1)19.9重量部に溶解させた。得られた溶液200μLを、ポリスチレンディッシュにキャストした後、60℃で120分間加熱して、表面が平滑な樹脂膜(細胞培養用足場材料)が形成された細胞培養用容器を得た。
なお、実施例1〜14及び比較例1〜11で用いた合成樹脂は、下記の表1及び表2にも示している。また、表中、アミン変性度は、合成樹脂中に含まれるカチオン性官能基を有する構造単位の含有量に相当する。
[評価方法]
(表面自由エネルギー)
各足場材料1gをブタノール19gに溶解させることで、樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液150μLをφ22mmのカバーガラス(松浪社製、22丸No.1をエアダスターで除塵して使用)上に吐出し、スピンコーターを用いて2000rpm、20秒回転させて平滑な樹脂膜を得た。
樹脂膜の表面自由エネルギーについて接触角計(協和界面化学社製、DMo−701)を用いて測定した。樹脂膜上に純水1μLを滴下し、30秒後の液滴像を撮影することで純水の接触角を得た。また、上記樹脂膜上にジヨードメタン1μLを滴下し、30秒後の液滴像を撮影することでジヨードメタンの接触角を得た。得られた接触角から、Kaelble−Uyの理論式を用いて表面自由エネルギーの分散項成分γ(dSFE)及び双極子成分γ(pSFE)を算出した。
(水膨潤倍率)
各足場材料の水膨潤倍率について、長さ50mm、幅10mm、厚み0.05mm〜0.15mmの各足場材料からなる測定サンプルを、25℃の水に24時間浸漬した。浸漬前と後のサンプルの重さを測定し、水膨潤率=(浸漬後のサンプル重量−浸漬前のサンプル重量)/(浸漬前のサンプル重量)×100(%)を算出した。
(貯蔵弾性率)
各足場材料の25℃及び100℃の貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置(アイティー計測制御社製、DVA−200)により測定した。上記動的粘弾性測定装置による測定は、長さ50mm、幅5mm〜20mm、厚み0.1mm〜1mmの測定サンプルを用いて、周波数10Hz、ひずみ0.1%、温度−150℃〜150℃、及び昇温速度5℃/minの条件で行った。
(細胞生存率)
実施例1〜14及び比較例1〜11の細胞培養用足場材料について、細胞生存率を求めた。具体的には、得られた細胞培養用足場材料1gに対し、牛胎児血清を10%含有するイーグル最小必須培地からなる溶媒10gを加え、温度37℃において24時間静置した。24時間静置後の溶媒0.25gを用いて、マウス由来細胞株Balb/3T3株を96ウェルプレート(Greiner Bio−One社製、型番「655180」)に5,000個/ウェル播種し、24時間平面培養を行った。24時間平面培養を行った後にホルマザン染色を行った。ホルマザン染色では、具体的には、MTT(同仁化学社製)25mgを5mlのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に溶解したMTT溶液10μl/ウェルを加えて、さらに4時間培養を行った。培養後、各ウェルをPBS200μlで洗浄した。洗浄後、0.04M HCl/イソプロプルアルコール200μl/ウェルを加えた。96ウェルプレートをマイクロプレートミキサーにのせ、10分間振動させることによりホルマザンを溶解させた。各ウェルの吸光度(570nm)を吸光マイクロプレートリーダー(テカン社製、Sunrise)で測定した(As)。コントロールとして不純物を抽出していないイーグル最小必須培地0.25gでBalb/3T3株を24時間培養したウェルの吸光度(Ac)と、ブランクとして細胞を播種せずイーグル最小必須培地0.25gを添加し24時間培養したウェルの吸光度(Ab)を測定した。それによって、細胞生存率(%)={(As−Ab)/(Ac−Ab)}×100を算出した。各足場材料の細胞生存率は、サンプル数6個の細胞生存率の平均値とし、以下の評価基準で評価した。
[評価基準]
〇…細胞生存率が90%以上
×…細胞生存率が90%未満
(接着性)
実施例1〜14及び比較例1〜11の各細胞培養用足場材料を塗工したポリスチレン製24ウェルプレートに、TeSR−E8培地を用いて、ヒト由来細胞株(253G1)50,000個/wellを播種した。播種1時間後、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で接着していない細胞を洗い流した。その後、接着した細胞を細胞剥離剤(TrypLE Express)で回収し、播種した細胞数(50,000個)に対する回収した細胞数の割合を算出し、以下の評価基準で細胞接着率を評価した。
[評価基準]
〇〇〇…回収した細胞数の割合が70%以上
〇〇…回収した細胞数の割合が60%以上、70%未満
〇…回収した細胞数の割合が50%以上、60%未満
×…回収した細胞数の割合が50%未満
結果を下記の表1及び表2に示す。
Figure 2021003062
Figure 2021003062
1…細胞培養用容器
2…容器本体
2a…表面
3…細胞培養用足場材料

Claims (10)

  1. 合成樹脂を含む、細胞培養用足場材料であって、
    以下の(1)〜(3)に示す培養試験を行ったときの細胞生存率が、90%以上である、細胞培養用足場材料。
    (1)前記細胞培養用足場材料1gに対し、牛胎児血清を10%含有するイーグル最小必須培地からなる溶媒10gを加え、温度37℃において24時間静置する。
    (2)24時間静置後の前記溶媒0.25gを用いて、マウス由来細胞株Balb/3T3株を96ウェルプレートに5,000個/ウェル播種し、24時間平面培養を行う。
    (3)24時間平面培養を行った後にホルマザン染色を行い、細胞生存率を求める。
  2. 表面自由エネルギーの分散項成分が24.5mJ/m以上、45mJ/m以下、かつ、極性項成分が1mJ/m以上、20mJ/m以下である、請求項1に記載の細胞培養用足場材料。
  3. 前記合成樹脂が、カチオン性官能基を有し、
    前記合成樹脂中に含まれる前記カチオン性官能基を有する構造単位の含有量が、0.2モル%以上、50モル%以下である、請求項1又は2に記載の細胞培養用足場材料。
  4. 100℃における貯蔵弾性率が、1.0×10Pa以上、1.0×10Pa以下であり、
    25℃における貯蔵弾性率と100℃における貯蔵弾性率の比((25℃における貯蔵弾性率)/(100℃における貯蔵弾性率))が、1.0×10以上、1.0×10以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の細胞培養用足場材料。
  5. 水膨潤倍率が50%以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の細胞培養用足場材料。
  6. 動物由来の原料を実質的に含まない、請求項1〜5のいずれか1項に記載の細胞培養用足場材料。
  7. 前記合成樹脂が、ビニル重合体を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の細胞培養用足場材料。
  8. 前記合成樹脂が、少なくともポリビニルアルコール誘導体又はポリ(メタ)アクリル酸エステルを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の細胞培養用足場材料。
  9. 形状が、粒子、繊維、多孔体、又はフィルムである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の細胞培養用足場材料。
  10. 容器本体と、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の細胞培養用足場材料とを備え、
    前記容器本体の表面上に、前記細胞培養用足場材料が配置されている、細胞培養用容器。
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