JPWO2006080099A1 - 半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とシリコンとのヘテロ接合を有する光ダイオード - Google Patents

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Abstract

ドープすることによる避けられない問題点である、ブルーなどの短波長域での感度低下をなくし、且つ、不純物をドープすることによる、その不純物のアクセプターイオンの散乱による応答性の低下を同時に解決し、紫外から赤外まで極めて高い感度と高速応答性を兼ね備えた光ダイオードを提供するものであり、基本的には、n型シリコン1と前記n型シリコン上に形成される半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜3とを有し、n型シリコンがカソード領域であり、半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜の成膜によって、半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜に接するn型シリコンの上部にp型反転層4を生じせしめ、p型反転層が受光部領域であって、且つ、アノード領域であることを特徴とする半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とシリコンとのヘテロ接合を有する光ダイオード。

Description

この発明は、新規な構成になる光ダイオードに係るものであって、半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とn型p型を問わず、シリコンとのヘテロ接合で受光部を形成するようにした光ダイオードに関するものである。
高度情報化社会を迎え、情報の伝達量並びに蓄積量は増大の一途をたどっており、その伝達スピードも年々高速化して来ている情況にある。このような情況下において、DVDの普及と共に重要なキーデバイスとなる光デバイスにおいては、赤色レーザーからハイビジョンなどのさらなる高密度対応として、ブルーレーザーが研究段階を経て実用化を迎えつつある。
そして、DVDにおいては、その波長は青紫(405nm)に至るものである。このブルーレーザーが実用化されて来るに当たり、これをセンシングする受光デバイスに対しても高性能化が必須に求められている。現在ブルーから赤外に至るまで、又、集積回路への適用に際しても、受光デバイスの基本となっているのは光ダイオードである。従来技術による光ダイオードは、拡散やイオン注入などでp型やn型となる不純物をドープすることにより、pn接合を形成することが基本となっている。
このブルーレーザーは、シリコンに対して表面から1,000Å程度の深さで、そのほとんどが吸収される。このため、n型シリコンを用いた場合のp型不純物をドープする方法でブルー以下の短波長に対し感度を上げるには、p型領域に対しキャリアのライフタイムを上げるためあまり濃くドープせず、極めて浅い所に接合を作る必要が生じる。しかしながら、浅い所に濃くドープしないp型領域による接合を作ると、表面の抵抗が上がり、C・R時定数の増加により応答性が悪くなるという大きな問題が生じる。
この抵抗増加を抑えるため、不純物を高濃度にドープすると、今度はキャリアのライフタイムが悪くなってしまい、ブルーなどの短波長に対し著しい感度低下をもたらす。また、高濃度ドーピングの結果生じるアクセプターイオンによる散乱の影響を受け、キャリアの移動度が低下し応答性も悪くなる。従って、従来の不純物をドープする光ダイオードにおいては、その深さとドープする濃度などにおいて、どこかで妥協点を探っているのが実情である。さらに、赤外光に対しても、不純物ドーピングによるキャリアの移動度低下は避けられないものであり、周波数応答特性に限界を与えているものである。以上のことは、p型シリコンを用いn型不純物をドーピングした場合も同様である。
特開2004−087979号公報 特開平9−237912号公報
そこで、この発明は、上記するような不純物をドープすることを基本とした従来の光ダイオードにおいて、ドープすることによる避けられない問題点である、ブルーなどの短波長域での感度低下をなくすものである。さらには、不純物をドープすることによって生じるイオンによる散乱の影響をなくして、応答性の低下をも同時に解決し、紫外から赤外まで極めて高い感度と高速応答性を兼ね備えた光ダイオードを提供しようとするものである。
この発明は、上記する目的を達成するにあたって、請求項1に記載の発明は、n型シリコンの場合において、n型シリコンと前記n型シリコン上に形成される半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とを有するものからなり、n型シリコンがカソード領域であり、前記半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜の成膜によって、前記半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜に接するn型シリコンの上部にp型反転層を生じせしめ、前記p型反転層が受光部領域であって、且つ、アノード領域であることを特徴とする半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とシリコンとのヘテロ接合を有する光ダイオードを構成するものである。
さらに、この発明において請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とシリコンとのヘテロ接合を有する光ダイオードであって、前記受光部領域が、前記受光部領域に対するオーミック領域として前記p型反転層と共有部分を有するようにp型不純物ドーピング領域を兼ね備えてなることを特徴とするものである。
さらにまた、この発明において請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とシリコンとのヘテロ接合を有する光ダイオードにおいて、前記半絶縁性酸化亜鉛の一部が低抵抗酸化亜鉛であって、前記低抵抗酸化亜鉛に対し電極形成されるものであって、前記電極がp型不純物ドーピング領域に接続されることを特徴とするものでもある。
さらにまた、この発明において請求項4に記載の発明は、p型シリコンと前記p型シリコン上に形成される半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とを有し、前記半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜と前記p型シリコンとのヘテロ接合部を受光部領域とし、前記受光部領域と共有部分を有するように光電流を取り出すための前記p型シリコン上に形成されたn型不純物ドーピング領域を兼ね備えたものからなることを特徴とする半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とシリコンとのヘテロ接合を有する光ダイオードを構成するものである。
この発明では、以上のように構成することによって、次に示すような効果をもたらすことができる。この発明になるn型シリコンを使用する場合の半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜によるp型反転層を有する光ダイオードは、一般的な不純物をドープすることで形成した光ダイオードの、特にブルー以下の波長に対する感度と応答性の問題を同時に見事に解決する。即ち、シリコン基板の光ダイオードにおいては、光は光の波長が短くなればなるほど表面近傍で吸収される。例えば400nmの青紫レーザーにおいては表面から400nmに対する吸収長、約1,300Åの深さに至るまでに光の63%が吸収される。このため、赤色などの比較的長波長の光ダイオードにおいては、その接合深さは1ミクロン程度でよいが、青色では1,000オングストローム以下の深さにする必要が生じる。
従来のドーピング型の光ダイオードにおいて、ブルー以下の短波長に対し感度を上げるには、浅く接合形成し、又、キャリアの再結合による感度低下をなくすため、あまり濃く不純物をドープせず、キャリアのライフタイムを伸ばす必要が生じる。しかしながら、浅くて濃くドープしない接合は抵抗値の上昇を招き、C・R時定数の増加のため応答性が悪くなる。従って、高速応答性を得るには、p型領域を高濃度にドープする必要が生じる。しかしながら、これは表面付近の高濃度領域で発生したキャリアのライフタイムを著しく短くするため、短波長域での感度低下に繋がる。また、高濃度の不純物ドーピングは、アクセプターイオンによる散乱をうけ、移動度の低下を招き、応答性が悪くなり、周波数特性の低下に繋がるものでもある。結局のところ、短波長感度と応答性の相反する事象に対し、どこかで妥協点を見出す必要が生じる。しかしながら、ブルーレーザーなどに対しての短波長域での高速応答となると、その両立は非常に困難となる。
これに対し、この発明のn型シリコンの上部に形成される酸化亜鉛層は、青色などのバンド端(波長375nm)を越える長い波長に対しては透明である。そしてp型領域は酸化亜鉛とシリコンにおける価電子帯のバンド不連続により、n型シリコン最上部にp型反転層により形成するもので、受光部に対してはp型の不純物を全くドープしない。このため、ブルーなどの短波長に対しても光により発生したキャリアのライフタイムが著しく延び、100Å以下の極めて浅い所での接合形成と相まって、高感度を呈することになる。
さらに、この発明の光ダイオードでは、受光部に対してはp型の不純物を全くドープしていないため、アクセプターイオンによる散乱を全く受けず、深さ方向に対し、100Å以下の2次元的に制約された領域にホールが存在することになる。これは、2次元ホール的に作用するのもので、高い応答性をも示すことになる。長波長域に対しては、従来のドーピング型光ダイオードと同じく、シリコン基板の深い所で高い感度を有することになるが、p型反転層における伝導を2次元ホール的に行なうことになり、高い応答性が得られるものである(ここで、一般的に100Å程度のド・ブロイ波長程度のポテンシャル井戸に閉じ込められ、2次元の自由度に制約された電子を2次元電子と呼ばれる。この2次元電子は高抵抗層で形成されるため不純物による散乱が抑えられ、高移動度トランジスタHEMTなどに応用されている。キャリヤがホールの場合は2次元ホールとなる)。又、バンド端(波長375nm)より短い波長の紫外光に対しては、通常のシリコンでは困難となるが、酸化亜鉛層が吸収するので紫外光に対しても効率のよい光電変換が行なわれる。
この時のp型反転層を有した光ダイオードにおいて、半絶縁性酸化亜鉛は、絶縁性であり分極電荷により反転層を不安定にすることがある。そこで、半絶縁性酸化亜鉛の一部を低抵抗化し、p型不純物ドーピング領域を介してp型反転層と接続すれば分極によるp型反転層の不安定性を防げることになる。
また、p型シリコンの場合においては、p型シリコンと半絶縁性酸化亜鉛半導体とのヘテロ接合は、酸化亜鉛下部にn型チャンネル層を形成し、このp型シリコンとn型チャンネル層とで光ダイオード特性が得られるものと考えられる。このp型シリコンの場合も受光部に対して全くn型の不純物をドープしないため、n型シリコンの時と同様に感度、周波数特性に優れた性能を示すものである。
以上のように、この発明により、従来の不純物ドーピング型でのドーピングによる短波長域での感度低下と応答性低下の問題を同時に解決し、紫外域に対しても高い感度を持たせることが出来、紫外域から赤外まで幅広い波長域に対し高い感度を有し、高速応答性を持ち、高周波特性に優れた光ダイオードが得られるものである。
図1は、この発明の第1の実施例になる光ダイオードを示すものであって、図1Aは、その概略的な断面図であり、図1Bは、図1AにおけるA部の拡大断面図である。 図2Aは、半絶縁性酸化亜鉛半導体とシリコンとが接触する前のバンド構造を示すものであり、図2Bは、半絶縁性酸化亜鉛半導体とシリコンとが接触した後のバンドモデルを示すものであり、図2Cは、図2BにおけるB部の拡大模式図である。 図3A〜Cは、この発明の第1の実施例になる光ダイオードに関して、その製造工程の概略を示す概略的な断面図である。 図4は、この発明における酸化亜鉛のフォトルミネッセンスのスペクトル例を示すグラフである。 図5は、この発明における酸化亜鉛のX線回折図例を示すグラフである。 図6Aは、この発明の第1の実施例における光ダイオードの特性例を示すグラフであり、図6Bは、図6Aの特性例を測定するための、その方法を示した概略図である。 図7は、この発明における光ダイオードの分光感度特性例を示すグラフである。 図8は、この発明の第2の実施例になる光ダイオードを示すものであって、図8Aは、その概略的な断面図であり、図8Bは、その一部を破断して示す概略的な平面図であり、図8Cは、図8AにおけるC部の拡大断面図であり、その動作を示す模式図である。 図9は、この発明の第2の実施例になる光ダイオードについての周波数特性例を示すグラフである。 図10は、この発明の第3の実施例になる光ダイオードを示す概略的な断面図である。 図11は、この発明の第4の実施例になる光ダイオードを示す概略的な断面図である。 図12は、この発明の第5の実施例になる光ダイオードを示すものであって、図12Aは、その概略的な断面図であり、図12Bは、図12Aにおけるn型チャンネル層の特性例であり、図12Cは、その特性を測定するための模式図であり、図12Dは、第5の実施例からなる光ダイオードにおいてブルーレーザーを照射時の特性例である。
以下、この発明になる半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜によるp型反転層を有する光ダイオードについて、図面に示す具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明になるp型反転層を有する光ダイオードに関する第1の実施例を示すものであって、図1Aは、その概略的な断面図、図1Bは、図1AにおけるA部の拡大断面図である。図1Aにおいては、パターン形成された二酸化シリコン2をマスクとしてn型シリコン1上に良好な半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜3(以下、半絶縁性ZnO薄膜3と略す)が形成されているものである。この極めて単純な構成において、半絶縁性ZnO薄膜3に接するn型シリコン1の上部に受光部領域となるp型反転層4が形成されているものである。図1Bのように半絶縁性ZnO薄膜3の作用により、半絶縁性ZnO薄膜3とn型シリコン1と接する境界面において、n型シリコン1側に受光部領域となるp型反転層4が形成されるものである。
この受光部領域となるp型反転層4の形成について、図2で示すバンドモデルを想定しており、これに基づいて説明する。図2Aは、酸化亜鉛半導体、不純物ドーピングの少ない、高い比抵抗を有するn型シリコン各々の個別に存在する時のエネルギー準位を示したものである。図2Aに示すところにより、酸化亜鉛とシリコンとの伝導帯の底EczとEcsにはエネルギー差△Ec=0.19eVが存在し、酸化亜鉛とシリコンとの価電子帯上端EvzとEvsには極めて大きなエネルギー差△Ev=2.44eVが存在するのが解る。図2Bは酸化亜鉛半導体とシリコンが接触した後のエネルギーバンドモデルである。半導体物理の教える所により、酸化亜鉛、シリコンが接触した後は各々のフェルミ準位EFZ、EFSがフェルミ準位Eとして一致し、酸化亜鉛、シリコン各々の電子親和力、Χz 、Χs および各々のバンドギャップEgz、Egsのエネルギー差に応じたバンド不連続が生じる。このバンド不連続が図2Bで示す所の△Ec、△Evであり、図2Aで示した値に等しい。実際には界面の状態による界面準位の影響を受けると思われるが、ここでは、その影響はない物として描いている。
酸化亜鉛とシリコンとの極めて大きな価電子帯上端のエネルギー差△Evのため、シリコン側の価電子帯上端のエネルギーバンドEvsは大きく上方へ折れ曲がり、n型シリコンはp型に反転すると思われる。そして、図2BのB部の拡大図を示した図2Cのようにホールが蓄積され得るものである。このホールはMOSのように酸化膜を介してのバイアス印加により、静電的に反転させるものではなく、バンド不連続によるものであるため、バイアスを必要とせず定常的に存在するものである。しかしながら、このように形成されるp型反転層は酸化亜鉛半導体薄膜をシリコン上に直接ヘテロ形成する必要があり、容易に形成されるものではない。
図1に示す第1の実施例になる光ダイオードについて、その概略工程を図3に示す。まずn型シリコン基板1上に通常の半導体工程で行なわれているように酸化膜2を形成し、p型領域で受光部領域となる必要な所にパターンエッチングを行なう(図3A参照)。引き続いて、ウエハ表面を洗浄したのち、半絶縁性ZnO薄膜3を全面に形成する(図3B参照)。この酸化亜鉛半導体薄膜の形成は極めて重要な工程であり詳細に説明する。従来より、酸化亜鉛は圧電効果を持ち合わせており、又、紫外LEDや励起子レーザーとしての可能性が示唆されており、次世代の発光半導体デバイスの有力材料として各種研究機関で旺盛に研究されている。しかしながら、バンド端のPL発光を呈するような酸化亜鉛半導体薄膜のシリコン上への成膜は非常に困難とされてきた。その理由として、結晶性をよくするには成長温度を高く設定する必要がある(例えば600度以上)。するとこれはシリコン表面の酸化を助長し、また、格子歪による転移の発生をも助長することとなり、良い結晶膜が成長しない。そこで、シリコン上に中間的役割を果たすべき、バッファー層を形成しその上に酸化亜鉛を成長する試みが一般的となっている(特開2001−44499号公報、特開2003−165793号公報など)。しかしながら、これらは、シリコンと酸化亜鉛との界面にシリコン窒化膜あるいはフッ化カルシウム膜などを設けており、シリコンと酸化亜鉛とのヘテロ接合の物性を利用することに対しては好ましいものではなく、酸化亜鉛/シリコンへテロ構造を使ったデバイスの実用化には至っていない。
この発明の発明者は、鋭意研究の結果、RFスパッタ装置による成膜において、シリコン上に50Å/m 程度の極めて低い成長レート、さらには、酸素欠損無きよう酸素雰囲気下においては、必ずしも高温でなくともシリコン上に酸化膜が成長しにくい300度以下の低温度下の条件で、良質の結晶性薄膜が得られことをつきとめた。そして、上記成長条件下で得られた酸化亜鉛半導体薄膜は半絶縁性である。この発明の発明者により得られた酸化亜鉛半導体薄膜のPL発光スペクトルを図4に、そのX線回折を図5に各々示す。図4より酸化亜鉛半導体薄膜は375nmの波長において、良好なバンド端発光を示しているのが解り、図5のX線回折図より、それが良好にC軸配向していることが解る。このような良好な半絶縁性ZnO薄膜3を図3Bのように全面に形成する訳だが、必ずしもスパッタ装置による成膜でなくとも、MBE装置やレーザーアブレーション装置などを最適条件下で使用することで、得られるものでもある。
図3Cは、図3Bで成膜した半絶縁性ZnO薄膜3を所望の形(例えば酸化膜パターンより少しオーバーラップさせるなど)にエッチングする。そして、好ましくは、シリコンと酸化亜鉛の界面を安定化させ、リーク電流などのpn接合に起因する特性を良好にするため面荒れを起こさないような温度でアニールを施すのが良い。図3の以上のような簡単な工程で、半絶縁性ZnO薄膜3に接するn型シリコン1上部に受光部領域となるp型反転層4を常時形成することが出来る。
このように形成したp型領域として反転層を有するpn接合についての特性例を図6Aに示す。半絶縁性ZnO薄膜3は絶縁性に近く、p型不純物をドープしないと良好なオーム接触をとるのは困難である。このため、図6Aの特性例においては図6Bに示すように、吸着ステージ13上に当該光ダイオードをセットしておき、タングステンなどのプローブ針12を直接半絶縁性ZnO薄膜3に接触させ、
〜50V程度の順方向を印加することで、絶縁性をこわし強制的に順方向を導通させた後のカーブトレーサー11により測定された特性例である。図6Aから解るように、絶縁性をこわして半絶縁性ZnO薄膜3を導通させているにも関わらず、通常のドーピング型pn接合と同様の良好な整流特性を示す。これはp型反転層4が外部電界や分極などによらず、価電子帯のバンド不連続により、前記p型反転層4が定常的に安定して存在するためである。又、受光部領域となるp型反転層4に光照射することで、接触抵抗などにより若干の特性変形は認められるものの、光に対し良好に反応する光ダイオードが得られていることが解る。この第1の実施例からなる光ダイオードにおいて、分光感度特性例を図7に示す。
特性図から解るように、従来の不純物ドーピング型の光ダイオードにおいては、短波長域では急激に感度低下をもたらすが、本発明による光ダイオードにおいては、波長400nmの青紫に対して0.3A/W以上(量子変換効率95%以上)を呈するものであり、長波長光に対しても量子効率100%の効率直線に対し、酸化亜鉛と空気による干渉を伴いながらほぼ平行な分光特性を持ち、極めて高い量子効率を持つことがわかる。これは酸化亜鉛が、バンド端375nmを越える波長の光に対しては透明であり、また、従来の不純物ドーピング型光ダイオードのように、光発生によるキャリアのライフが不純物ドーピングによって生じるアクセプターイオンの妨げを受けないためである。また、375nmのバンド端の波長より短い波長に対しては、酸化亜鉛薄膜が吸収し、高い感度特性を呈しているのが解る。
以上からなる第1の実施例においては、図6Bに示したように半絶縁性ZnO薄膜3に対し、上部より強制的に導通させる必要がある。これは必ずしも好ましくはない。また、半絶縁性ZnO薄膜3よりオーミック電極をとるには、半絶縁性ZnO薄膜を部分的にp型にする必要があるが、現時点では非常に困難である。
そこで、図8に示す第2の実施例では受光部領域であるp型反転層と共有部分を有するように不純物ドーピング領域を形成するものである。図8Aにおいてn型シリコン1上に、半絶縁性ZnO薄膜3が成膜され、p型反転層4が受光部領域として形成されている。そして、その一部7がp型不純物ドーピング領域6とオーバーラップしており、このことによって、p型不純物ドーピング領域6がオーミック・コンタクト領域として機能することになる。この時の平面的概略を図8Bに示す。図8Aは図8BのX−X´断面である。図8AのC部の拡大図を図8Cに示し、第2の実施例になる光ダイオードの動作について説明する。
赤色などの比較的長波長光が本発明になる光ダイオードに入光した場合、従来通りシリコン基板の数10ミクロンの深い領域まで侵入し、電子、ホール対を発生する。そして少数キャリアとしてのホールは図に示したように、電界に従いp型反転層4に向かう。そして、p型反転層4内においては多数キャリヤとなり、ホール流となる。p型反転層4は不純物ドーピングの少ない高抵抗n型シリコンが反転させられたものであり、ドナーイオンによる散乱が抑えられる。また、p型のためのアクセプターイオンが存在しないため、アクセプターイオンによる散乱が生じない。そして、半絶縁性ZnO薄膜3とn型シリコンとのヘテロ界面の垂直方向に対しては図2Cで示したようにポテンシャル壁に閉じ込められており、ホールの運動は界面に平行な平面内においてのみ制約された2次元ホール的となる。この結果、従来の不純物ドーピング型のpinホトダイオードに比べホールは非常に大きな移動度持つことになり、高速応答の光ダイオードになる。
ブルーなどの短波長においても、第1の実施例同様に、受光部領域は可視光に対しては透明な半絶縁性ZnO薄膜3を通して、p型反転層4でダイレクトに受光する。そして、全く不純物ドープされていない領域で受光するため、従来の不純物ドーピング型に較べ、アクセプターイオンによる散乱が生じず、ほぼ理論値に近い非常に高い受光感度を呈することになる。また、p型反転層内におけるホール流は、ブルー光の時も赤外光の時と同様にアクセプターイオンによる散乱が生じない2次元ホール的効果により、高速応答が可能となる。
図9に受光径600μφで、同じウエハスペックで試作した時の不純物ドーピング型と、第2の実施例からなる光ダイオードのレーザー光に対する周波数特性を示す。従来の不純物ドーピング型では青色での感度が弱いため、赤色レーザー(650nm)による周波数特性を示してあるが、3dB下がる周波数fcはfc=180MHzである。これに対し、酸化亜鉛を使ったp型反転層による光ダイオードの周波数特性は青紫(405nm)、赤(650nm)、赤外(780nm)、いずれも一本の曲線で示せるような同様の周波数特性を示し、fc=900MHzと著しく延びるものである。同じウエハスペックを使っているにも関わらず、著しい周波数特性に差がでるのは、p型反転層領域における、高い移動度によるものである。
分光特性については、図7に示した第1の実施例による特性と同じであり、375nmのバンド端の波長を下回る紫外光に対しては酸化亜鉛層において受光し、高効率で光電変換される。このように、当該発明による光ダイオードは紫外から赤外までの幅広い受光スペクトルを維持しながら、高速応答を成し得るものである。
尚、図8に示した実施例ではp型不純物ドーピング領域を部分的に限定しているが、大きな受光部領域を持つ光ダイオードに対しては、図10に示した第3の実施例のようにp型不純物ドーピング領域6をp型反転層4の外周部に対しリング上に形成した方が、中心部でのキャリアをより短時間で電極に導け、より高速化が可能になる。
図11に示す第4の実施例は、図11に示した実施例において、半絶縁性ZnO薄膜3が分極などによりp型反転層4が不安定になるのを防ぐものである。ZnOは、圧電性を持っており絶縁性の場合、極めて分極し易いものと思われる。そこで、半絶縁性ZnO薄膜3を部分的に1kΩ/□以下のn領域9として低抵抗化し、電極形成を行いアノード電極8を通してp型不純物ドーピング領域6に接続するものである。前記n領域9は、例えば、Al、Gaなどのドーピングや還元作用などで低抵抗化が可能である。
これにより、半絶縁性ZnO薄膜3の表面電位は固定され、逆特性を安定化することができる。この様子を表1に示す。表1は、逆電圧V=5Vでの暗電流の値を示した特性例だが、半絶縁性ZnO薄膜3の電位が不定の場合は、10nA以上にもなるが、電位をアノードに固定した場合は、10pA程度に収まり、およそ1/1000程度まで激減するものである。これは逆耐圧にもいえることであり、n基板の比抵抗が1.5kΩ−cmで試作した場合、固定しない場合は、逆耐圧BVが、BV=5〜150Vの範囲で大きくバラツキを示したが、固定することで、150V前後の本来の性能値で安定した。
Figure 2006080099
図12に、p型シリコンを用いた時の第5の実施例を示す。図12Aにp型シリコン21を用いた場合の断面図を示す。図12Aにおいて、半絶縁性ZnO薄膜3の最下部にn型チャンネル層24が形成されている。このn型チャンネル層24も、図2BのD部で示した半絶縁性ZnOとシリコンとのバンド不連続△Ecにより形成されると考えている。実際に、n型チャンネル層24が存在するかどうかを示したのが、図12Bである。
図12Bの特性は、図12Cで示したように、n型チャンネル層24をn型不純物ドーピング領域26で挟み、その間のV−I特性を示したものである。ちょうど、ゲート電極を有しないソース、ドレイン間の電流である。図12Bから解るように、明らかにチャンネル電流が流れる。これは、半絶縁性ZnO薄膜3の最下部にn型チャンネル層24の存在を示すものである。従って、図12Aに示すp型シリコンにおいての実施例は、半絶縁性ZnO薄膜3の最下部にn型チャンネル層24が形成されているn型チャンネル層24とp型シリコンにより、pn接合を形成したような形態をとり、n型不純物ドーピング領域26より、電流を引き抜くことで、光ダイオード特性を可能としたものである。
図12Aからなる光ダイオードに図中の結線にて、ブルーレーザーを照射した時の光応答性を示す。この図より、n型シリコンを用いた場合以上に良好な特性を示していることが理解される。p型シリコンを用いた図12Aからなる光ダイオードも、受光部形成のための不純物ドープは全く行なわないため、n型シリコンを用いたp型反転層を有する光ダイオードとほぼ同じように、高い感度、高い周波数特性が得られるものである。尚、図1で示した第1の実施例のようなn型シリコンを用いた場合も、半絶縁性ZnO薄膜3の最下部にn型チャンネル層は存在すると思われるがn型シリコンを用いた場合の図では省略している。
この発明によると、n型シリコンに対して、半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜の形成により、n型シリコン上部に形成されるp型反転層を用いた光ダイオード、また、p型シリコンと半絶縁性酸化亜鉛半導体とのヘテロ接合による光ダイオードは、従来の不純物ドーピングによる光ダイオードに較べ次のような効果を得ることが出来る。
(1)p型シリコン、n型シリコンに対し、受光部は全く不純物をドープすることなしに形成することができるので、光により発生したキャリアはアクセプターイオンやドナーイオンによる散乱を受けず、ブルー光に対して100%近い量子効率が得られる。
(2)紫外光に対しては酸化亜鉛半導体薄膜が紫外光を吸収するので、紫外光に対しても高い感度が得られる。
(3)ブルー光以上の波長に対しては、酸化亜鉛は透明であり100%の量子直線に沿った特性が得られる。
(4)(1)〜(3)のように紫外から赤外まで広範な波長に高い感度を有することが出来る。
(5)受光部は全く不純物をドープすることなしに形成することが可能なので、キャリアがアクセプターイオンやドナーイオンによる散乱を受けない2次元的キャリアになり、不純物ドーピング型に較べ青紫から赤外の波長域まで、極めて高い周波数特性が得られる。特にブルーレーザーに対しては、その感度と周波数特性を両立することは非常に困難とされて来たが、本発明により解決され、今後ブルーレーザーの各種応用展開に際し、幅広く貢献するものである。
(6)p型シリコン、n型シリコンに対し、全く同一の半絶縁性酸化亜鉛を形成するだけの極めて単純な工程で受光部が形成でき、バイポーラ、CMOSを問わず、IC内に高性能な光ダイオードを集積する場合の自由度が非常に高くなる。
(7)酸化亜鉛が安価で環境負荷のない材料であることと相俟って、非常に工業化に適するものである。
【0002】
た、高濃度ドーピングの結果生じるアクセプターイオンによる散乱の影響を受け、キャリアの移動度が低下し応答性も悪くなる。従って、従来の不純物をドープする光ダイオードにおいては、その深さとドープする濃度などにおいて、どこかで妥協点を探っているのが実情である。さらに、赤外光に対しても、不純物ドーピングによるキャリアの移動度低下は避けられないものであり、周波数応答特性に限界を与えているものである。以上のことは、p型シリコンを用いn型不純物をドーピングした場合も同様である。
[0006]
特許文献1:特開2004−087979号公報
特許文献2:特開平9−237912号公報
[発明の開示]
[0007]
そこで、この発明は、上記するような不純物をドープすることを基本とした従来の光ダイオードにおいて、ドープすることによる避けられない問題点である、ブルーなどの短波長域での感度低下をなくすものである。さらには、不純物をドープすることによって生じるイオンによる散乱の影響をなくして、応答性の低下をも同時に解決し、紫外から赤外まで極めて高い感度と高速応答性を兼ね備えた光ダイオードを提供しようとするものである。
[0008]
この発明は、上記する目的を達成するにあたって、請求項1に記載の発明は、n型シリコンの場合において、n型シリコンと前記n型シリコン上に形成される半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とを有するものからなり、n型シリコンがカソード領域であり、前記半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜の成膜によって、前記半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜に接するn型シリコンの上部にp型反転層を生じせしめ、前記p型反転層が受光部領域であって、且つ、アノード領域であることを特徴とする半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とシリコンとのヘテロ接合を有する光ダイオードを構成するものである。
[0009]
さらに、この発明において請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とシリコンとのヘテロ接合を有する光ダイオードであって、前記受光部領域が、前記受光部領域に対するオーミック領域として前記p型反転層と共有部分を有するようにp型不純物ドーピング領域を兼ね備えてなることを特徴とするものである。
【0003】
[0010]
さらにまた、この発明において請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とシリコンとのヘテロ接合を有する光ダイオードにおいて、前記半絶縁性酸化亜鉛の一部が低抵抗酸化亜鉛であって、前記低抵抗酸化亜鉛に対し電極形成されるものであって、前記電極がp型不純物ドーピング領域に接続されることを特徴とするものでもある。
[0011]
さらにまた、この発明において請求項4に記載の発明は、p型シリコンと前記p型シリコン上に形成される半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とを有し、前記半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜と前記p型シリコンとのヘテロ接合部を受光部領域とし、前記受光部領域と共有部分を有するように光電流を取り出すための前記p型シリコン上に形成されたn型不純物ドーピング領域を兼ね備えたものからなることを特徴とする半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とシリコンとのヘテロ接合を有する光ダイオードを構成するものである。
[0012]
この発明では、以上のように構成することによって、次に示すような効果をもたらすことができる。この発明になるn型シリコンを使用する場合の半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜によるp型反転層を有する光ダイオードは、一般的な不純物をドープすることで形成した光ダイオードの、特にブルー以下の波長に対する感度と応答性の問題を同時に見事に解決する。即ち、シリコン基板の光ダイオードにおいては、光は光の波長が短くなればなるほど表面近傍で吸収される。例えば400nmの青紫レーザーにおいては表面から400nmに対する吸収長、約1,300Åの深さに至るまでに光の63%が吸収される。このため、赤色などの比較的長波長の光ダイオードにおいては、その接合深さは1ミクロン程度でよいが、青色では1,000オングストローム以下の深さにする必要が生じる。
[0013]
従来のドーピング型の光ダイオードにおいて、ブルー以下の短波長に対し感度を上げるには、浅く接合形成し、又、キャリアの再結合による感度低下をなくすため、あまり濃く不純物をドープせず、キャリアのライフタイムを伸ばす必要が生じる。しかしながら、浅くて濃くドープしない接合は抵抗値の上昇を招き、C・R時定数の増加のため応答性が悪くなる。従って、高速応答性を得るには、p型領域を高濃度にドープする必要が生じる。しかしながら、これは表面付近の高濃度領域で発生したキャリアのライフタイムを著しく短くするため、短波長域での感度低下に繋がる。また、高濃度の不純

Claims (4)

  1. n型シリコンと前記n型シリコン上に形成される半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とを有し、前記n型シリコンがカソード領域であり、前記半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜の成膜によって、前記半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜に接するn型シリコンの上部にp型反転層を生じせしめ、前記p型反転層が受光部領域であって、且つ、アノード領域であることを特徴とする半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とシリコンとのヘテロ接合を有する光ダイオード。
  2. 前記受光部領域が、前記受光部領域に対するオーミック領域として前記p型反転層と共有部分を有するようにp型不純物ドーピング領域を兼ね備えたものからなることを特徴とする請求項1に記載の半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とシリコンとのヘテロ接合を有する光ダイオード。
  3. 前記半絶縁性酸化亜鉛の一部が低抵抗酸化亜鉛であって、前記低抵抗酸化亜鉛に対し電極形成されるものであって、前記電極がp型不純物ドーピング領域に接続されるものからなることを特徴とする請求項2に記載の半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とシリコンとのヘテロ接合を有する光ダイオード。
  4. p型シリコンと前記p型シリコン上に形成される半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とを有し、前記半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜と前記p型シリコンとのヘテロ接合部を受光部領域とし、前記受光部領域と共有部分を有するように光電流を取り出すための前記p型シリコン上に形成されたn型不純物ドーピング領域を兼ね備えたものからなることを特徴とする半絶縁性酸化亜鉛半導体薄膜とシリコンとのヘテロ接合を有する光ダイオード。
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