JPWO2005111587A1 - 生体試料検出装置 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、上述のような生体試料検出装置において暗室を使用することは、設備が大型化するという問題や、生体試料検出装置を複数の使用者が同時に使用し難いといった問題、さらには暗室設備が利用できない研究機関や教育機関等も存在するといった問題があるので、内部に検出対象を設置して簡単な処理や撮影を行うだけの小型暗箱も実用化されている。最も簡単な暗箱構成は、生体試料等の検出対象に金属又は樹脂製のフードをかぶせるものであり、一般的には上部に観察及び撮影用の穴が開いているものが多い。さらに高度なものになると、レンズやカメラが取り付けられたもの、内部で操作ができるように手を入れる開口が用意されているもの、内部光源が設置されているものなどが、実用化されている。しかしながら、従来の暗室型の生体試料検出装置は依然として改良の余地があり、より小型かつ単純構成であり、取り扱い性、汎用性などに優れた生体試料検出装置を提供することが望まれている。
発明の概要
本発明者は、従来の生体試料検出装置の問題点を解決するものとして、いろいろなタイプの生体試料検出装置を開発し、すでに特許出願した。例えば、特開2003−240756号公報には、生体試料を検出ための光源と、電気泳動装置に電力を供給する構造を有する電気泳動装置が記載されている。この発明の場合、生体試料を分離するための電気泳動装置を内部で駆動できるように、フード部の下部から紫外光を照射するとともに、フード内部への電源供給が可能な構造をもつ観察装置を採用している。また、特願2004−73549号の明細書には、生体試料の周辺から外部光を遮断するように覆い、かつその側面の少なくとも一部が可撓性を有する部材で形成されていることを特徴とする生体試料検出装置が記載されている。この発明によると、暗室形成部材として可撓性を有する暗幕等の素材を使用することにより、内部操作を容易に行うことができ、机上での使用に適した軽量な構造が得られるばかりでなく、応用範囲の広い小型暗室型の生体試料検出装置を得ることができる。さらに、特願2004−148223号の明細書には、生体試料を照射する光源として従来用いられている熱陰極蛍光管ではなく、冷陰極蛍光管を使用することにより、照射部を大幅に小型化できる構成をもった生体試料検出装置が記載されている。本発明者の発明によるこれらの生体試料検出装置により、暗室設備がなくとも机上において生体試料を光学的に検出し、観察及び記録することができるようになり、生体試料を扱う実験を研究目的だけでなく、教育や実習目的でも容易に行えるようになった。
ところで、本発明者の開発した小型暗室型の生体試料検出装置は、次のような課題を解決することを通じてより一層改良できるということがこのたび判明した。
第1の課題として、例えば特願2004−73549号の明細書に記載の発明では、柔軟な可撓性素材の使用による応用範囲の広さが特徴となっているが、特定用途に関しては、より強固な構造が必要となる場合がある。また、レンズ及びフィルタを含む光学系に関しても、電気泳動後のゲル処理を主体とした用途では、特願2004−73549号明細書に記載されていない配置が好ましい場合が存在する。さらに、試料を照射する光源系に関しては、均一性の向上が非常に重要な課題となっている。
また、第2の課題として、例えば特願2004−148223号の明細書に記載の発明によって生体試料検出装置は小型化かつ汎用化され、机上でも生体試料を扱う一連の実験を行うことはできるようになったが、小型化の影響で光源部と生体試料との距離が短くなり、結果として光量分布の不均一性の問題が残存することになった。光源として熱陰極蛍光管を使用する一般の大型照射装置においても、光源間隔を確保する必要性から、光量分布の不均一性の問題は深刻である。生体試料の有無を単に確認するのみであれば、ある程度の不均一性は許容されるが、生体試料を定量/半定量的に扱う必要がある場合には、改善されなければならない課題である。光源部と生体試料の距離を大きくすれば均一性は向上するが、光量が著しく不足する。したがって、生体試料検出装置において光量の絶対値と均一性をともに確保しなければならないという課題が存在している。
本発明者は、これらの課題を次のような発明によって解決し得るということを見い出した。
まず、上記した第1の課題に鑑みて、生体試料検出装置において、柔軟な素材を使用する部位は、暗室空間を形成するカバー部のうち、内部に手を入れるための両側面に限定し、これら以外の面は金属又は樹脂等の堅い材料で形成することにより、使用感と強度のバランスを最適化できる。また、使用者の安全への配慮から、紫外線を遮断するフィルタを最上面に配置し、拡大観察用のレンズは必要に応じて容易に着脱できるように、フィルタの下方に配置することにより、安全かつ用途に応じた使い分けが容易な検出装置が実現される。光源系については、紫外蛍光管として従来から利用されている熱陰極蛍光管ではなく冷陰極蛍光管を採用することにより、従来よりもはるかに小型かつ軽量の光源系で、必要な照射面積をカバーすることができる。さらに、集光板として凹凸構造をもった板状体、例えばプリズムシートなどを採用することにより、光源の出力の確保と均一性の向上を達成できる。
また、上記した第2の課題に鑑みて、本発明では、机上で使用できる小型サイズを確保しつつ、定量的な実験にも利用できる検出光源の光量均一性を有する生体試料検出装置を実現する。具体的には、装置の小型化が可能な検出光源として冷陰極蛍光管を採用し、この光源と光反射板の形状及び配置を工夫することにより、光量の絶対値と均一性を向上させることができる。また、小型の冷陰極蛍光管を使用することにより、据え置き型の照射装置だけでなく、軽量かつ小型の携帯型照射装置を実現することもできる。このような携帯型照射装置は、検出装置の上部に取り付けて使用することも可能であり、用途が広い。さらに、一般的な光学スキャナーでは白色冷陰極蛍光管が使用されることが多いため、これを紫外光源に変えることによって、紫外光スキャナーを実現することもできる。光量均一化の目的においては、同一の光源でスキャニングを行うことにより、対象物に均等な光量を照射することが可能になるため、理想的なシステムとなる。
さらに、本発明の生体試料検出装置は、単に試料の光学的データを得るためだけでなく、暗室内で行われる一般的な作業を容易に行えるように工夫したことに特徴がある。具体的には、例えば特願2004−73549号の明細書に記載された構成と同様に、小型暗室内部に手を入れて作業しやすいようにするための柔軟性と、手を動かしても暗室状態が保たれるための遮光性を両立させるために、遮光性を有する柔軟な素材を部分的に使用する。これによって、金属あるいは樹脂で形成された暗箱の危険性、大きな重量、通気性の悪さ、サイズの不変性といった問題点を解消できる。前述した光照射装置は、小型暗室部の下方又は上方から光照射を行い、生体試料を検出する構成となるが、目的に応じて双方ともに光照射装置を設置することもあり、またそれらの光源は必ずしも同一である必要はなく、試料に応じて使い分けてもよい。
ここで、本明細書において生体試料検出装置の説明において繰り返し使用される表現について、説明の重複を避けるため、次のように定義する。特に断りのない限り、これらの表現の意味する内容は、以下に記述する通りとする。
「紫外光透過性材料」とは、紫外光を透過させる性質を有する材料、例えば石英などのガラスや、ポリカーボネイト、ポリメチルペンテン、ポリオレフィン、シクロオレフィンなどの紫外光透過性樹脂を意味する。また、これらの材料に含まれないものであっても、薄いフィルム状にすることで十分な透過性を得られるものであれば、紫外光透過性材料の中に含められる。物理的特性としては、生命科学研究で主に用いられる波長250〜390nmの範囲の少なくとも一部の波長に対し、40%以上の透過率を有することが望ましいが、用途によってはこの特性に限定されない。
「紫外光源」とは、通常は水銀灯に代表される蛍光管のことを意味する。蛍光管としては一般的な熱陰極蛍光管と、本発明の生体試料検出装置で主に使用する冷陰極蛍光管に大別される。本発明の生体試料検出装置は、小型化を主要な目的の一つとしているため、熱陰極蛍光管、冷陰極蛍光管のいずれにおいても、望ましい発光部の管の直径は3〜12mmの範囲となる。ただし、特に装置の小型化を要求されない場合においては、この範囲に限定されるものではない。この他に、発光ダイオードや半導体レーザーなどの半導体(主としてガリウム、アルミニウム、インジウム、窒素、砒素、リン、亜鉛、セレンなどの元素の一部を含む化合物)デバイス、非線形光学特性などを有する波長変換材料、有機エレクトロルミネッセンス材料などが含まれる。また、用途によってはガスレーザーのように中型から大型のものであってもよい。さらに、光源自体は紫外だけでなく可視域や赤外域まで波長成分を含むものであっても、バンドパスフィルタとの組み合わせによって紫外成分を中心に取り出せるようにしたものでもよい。波長帯としては、250〜390nmの範囲に発光ピークを有するものが望ましいが、用途によってはこの特性に限定されない。光源には、必要に応じて上記の光源が複数組み合わされたものも含まれる。
「耐熱素材」とは、ガラスや、金属、ポリアリレートなどの耐熱性樹脂であって、生命科学研究で頻繁に用いられるオートクレーブ使用(例えば120℃)に対して、大きな変形や変性を示さない素材のことを意味する。用途によっては、水の沸点程度まで耐性があればよい場合もある。
図2は、本発明の生体試料検出装置の一実施例を示す図であり、
図3は、本発明の生体試料検出装置の一実施例の断面を示す図であり、
図4は、本発明の生体試料検出装置の一実施例の断面を示す図であり、
図5は、本発明の生体試料検出装置の光源ユニットの一実施例を示す図であり、
図6は、本発明の生体試料検出装置の光源ユニットの一実施例を示す図であり、
図7は、本発明の生体試料検出装置の光源ユニットの一実施例を示す図であり、
図8は、本発明の生体試料検出装置の光源ユニットの一実施例を示す図であり、
図9は、本発明の生体試料検出装置の一実施例の前方概観図であり、
図10は、本発明の生体試料検出装置の一実施例の前方分解図であり、
図11は、本発明の生体試料検出装置の一実施例の断面図であり、
図12は、本発明の生体試料検出装置の一実施例の後方概観図であり、
図13は、本発明の生体試料検出装置の一実施例の光源系を示す図であり、
図14は、本発明の生体試料検出装置の一実施例を示す図であり、
図15は、本発明の生体試料検出装置に利用する器具を示す図であり、
図16は、図10に示す実施例の正面図であり、
図17は、図10に示す実施例の背面図であり、
図18は、図10に示す実施例の上面図であり、
図19は、図10に示す実施例の右側面図であり、
図20は、図10に示す実施例の左側面図であり、
図21は、図10に示す実施例の底面図であり、
図22は、本発明の生体試料検出装置の一実施例の枠組みを示す斜視図であり、
図23は、本発明の生体試料検出装置の一実施例の枠組みを示す斜視図であり、
図24は、本発明の生体試料検出装置の一実施例を示す斜視図であり、
図25は、図24に示す実施例の組み上がり状態を示す斜視図であり、
図26は、本発明の生体試料検出装置の別の一実施例を示す斜視図であり、
図27は、本発明の生体試料検出装置の別の一実施例を示す斜視図であり、
図28は、図27に示す実施例の組み上がり状態を示す斜視図であり、
図29は、図28に示す実施例の断面図であり、
図30は、図26に示す実施例の別の形態の断面図であり、
図31は、本発明の生体試料検出装置の一実施例を示す断面図であり、
図32は、図31に示す実施例の光照射面の一例を示す断面図であり、
図33は、図31に示す実施例の光照射面の一例を示す断面図であり、
図34は、本発明の生体試料検出装置に使用する光反射板の一例を示す模式図であり、
図35は、図33に示す実施例の断面の一部を示す模式図であり、
図36は、本発明の生体試料検出装置に使用する冷陰極蛍光管の特性を示すグラフであり、そして
図37は、本発明の生体試料検出装置に使用する冷陰極蛍光管の特性を示すグラフである。
本発明による生体試料検出装置は、いろいろな構成を有することができ、特定の構成にのみ限定されるものではない。本発明の実施に好適な生体試料検出装置としては、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、例えば、電気泳動装置、DNAチップ、ブロッティング(転写)装置、シャーレ及び培地等であって、試料を外部から観察可能な透過性を具備する電気泳動槽、電気泳動ゲル、DNAチップ担体あるいはノザン/サザンブロッティングによる転写膜のように核酸のハイブリダイズを利用して標識光を検出するもの、タンパク質アレイあるいはウェスタンブロッティングによる転写膜のように抗原抗体反応を利用して標識光を検出するもの、ATPを介したルシフェラーゼ発光のような生命発光現象、などを挙げることができる。すなわち、本発明の生体試料検出装置は、少なくとも、内部試料に外部から測定用光線を照射して、試料を反射もしくは透過した光線、あるいは試料から二次的もしくは自発的に放出される光を受信し、解析可能な構成を有すればよい。
本発明は、第1の面において、以下に詳述するように、生体試料を検出するためのものであって、冷陰極蛍光管を光源として備えることを特徴とする生体試料検出装置や、その他の関連の生体試料検出装置にある。
本発明の生体試料検出装置では、少なくとも、光源そのものが小さく、出力光が検出装置の担体を照射するに十分ではない光源を1乃至複数配列し、試料と、当該光源の間に、複数の連続した三角形状、四角形状、円弧状の凹凸部を配列した凹凸部材の凹凸面(一面が凹凸を有する場合)を試料方向に向けて配置した構成であれば足りる。
すなわち、本発明の生体試料検出装置は、冷陰極蛍光管が発光体として好適であるが、その他、発光ダイオードや半導体レーザー等小さく細い発光体や、発光にばらつきあるいは顕著な指向性があるような、計測のために十分な光を試料へ照射できない発光体であっても、試料と当該発光体の間にプリズムシート等の凹凸部材を介在すれば、試料を通過又は反射した光から十分な計測値が得られるのである。
要するに、本発明は、その第1の面において、次のような生体試料検出装置にある。
(1)生体試料を検出するためのものであって、冷陰極蛍光管を光源として備えることを特徴とする生体試料検出装置。
(2)生体試料を検出するためのものであって、波長380nm以下の紫外光成分が主たる波長成分である冷陰極蛍光管を光源として備えることを特徴とする生体試料検出装置。
(3)生体試料を検出するためのものであって、光源と、光源の波長成分のうち少なくとも試料の検出に必要な波長を透過させる材料で形成され、かつ表面に形成された凹凸構造によって光源からの光を屈折させる板状体とを備え、前記光源からの光照射強度を前記板状体を使用することにより均一化させることを特徴とする生体試料検出装置。
(4)前記板状体の表面に形成された凹凸構造が、三角形状の断面をもつプリズム構造であることを特徴とする上記第3項に記載の生体試料検出装置。
(5)生体試料を検出するためのものであって、生体試料の周辺から外部光を遮断するように覆う暗室ユニットを備え、該暗室ユニットの側面の少なくとも一部が、可撓性を有する部材で形成されていることを特徴とする生体試料検出装置。
(6)前記暗室ユニットの対向する一組の側面が少なくとも部分的に開口した開口部を備え、かつ該開口部を可撓性を有する部材で覆っていることを特徴とする上記第5項に記載の生体試料検出装置。
(7)前記可撓性を有する部材が上下に開閉可能であることを特徴とする上記第6項に記載の生体試料検出装置。
(8)前記可撓性を有する部材の少なくとも一部が暗室ユニットと密着し、かつその密着性が、微小な穴が表面に多数設けられている材料によるものであることを特徴とする上記第5項〜第7項のいずれか1項に記載の生体試料検出装置。
(9)生体試料を検出するためのものであって、試料に近い側に配置された拡大レンズと、試料から遠い側に配置された、光源からの光成分の少なくとも一部を吸収遮断するフィルタとを備えることを特徴とする生体試料検出装置。
なお、これらの発明の実施において、上記した各項の構成要件は、必要に応じて任意の組み合わせてもよく、あるいは当業者に周知のその他の構成要件を付加してもよい。例えば、本発明の生体試料検出装置は、冷陰極蛍光管を光源として備えるとともに、
光源の波長成分のうち少なくとも試料の検出に必要な波長を透過させる材料で形成され、かつ表面に形成された凹凸構造によって光源からの光を屈折させる板状体とを備えること、
生体試料の周辺から外部光を遮断するように覆う暗室ユニットを備え、該暗室ユニットの側面の少なくとも一部が、可撓性を有する部材で形成されていること、
試料に近い側に配置された拡大レンズと、試料から遠い側に配置された、光源からの光成分の少なくとも一部を吸収遮断するフィルタとを備えること、
などの少なくとも1つの構成要件を満足させていることが好ましい。
本発明は、第2の面において、以下に詳述するように、生体試料を検出するためのものであって、冷陰極蛍光管を検出光源として備えることを特徴とする生体試料検出装置や、その他の関連の生体試料検出装置にある。
本発明の生体試料検出装置は、例えば、電気泳動槽、又は電気泳動後のゲル基材、その他特殊な光源を要する観察体を観察するための卓上型の暗箱状の観察装置にあり、例えば以下に図9を参照して説明するように、取手117を把持して上方へ持ち上げると、撮影処理カバー104が、蝶番406を支軸として回動し、内部へ観察体を容易に収容できる状態が形成され、観察体を置いた後、再び撮影処理カバー104を回動させながら元に戻すだけで、手軽に暗箱が形成できる。
内部の観察体の操作は、例えば、図9で示す実施例の両側面の外幕202の隙間から内幕203の袖204に腕を通すことで、上部の上面窓212を覗きながら手動で行うことができる。このとき、下部照射装置101によって観察体を発光させるか、又は上部照射器307によって観察体を可視光照射することにより、内部の様子を明確に把握することができる。本発明によれば、いつでもどこでも手軽に、特殊光の照射を必要とする観察体の観察を行うことが可能とする。
要するに、本発明は、その第2の面において、次のような生体試料検出装置にある。
(1)生体試料を検出するためのものであって、冷陰極蛍光管を検出光源として備えることを特徴とする生体試料検出装置。
(2)前記検出光源が、波長250〜390nmの範囲に最大出力強度を有する紫外光源であることを特徴とする上記第1項に記載の生体試料検出装置。
(3)前記検出光源の水銀使用量が、一体あたり5mg以下であることを特徴とする上記第1項又は第2項に記載の生体試料検出装置。
(4)複数の前記検出光源が備わっており、それら検出光源の非試料設置側に光反射板を含む照射部を備え、前記光反射板が、複数の前記検出光源の間の中央部にあって、試料設置側に対して突出した凸構造を有していることを特徴とする上記第1項〜第3項のいずれか1項に記載の生体試料検出装置。
(5)前記光反射板の凸構造が、端部が折り曲げられた複数の光反射板の組み合わせによって形成されていることを特徴とする上記第4項に記載の生体試料検出装置。
(6)前記光反射板の凸構造が、複数の検出光源の中心部を連結した線又は面と交差する形状であることを特徴とする上記第4項又は第5項に記載の生体試料検出装置。
(7)生体試料を検出するためのものであって、カバー付きの光照射装置を備え、該光照射装置のカバーが、その開放によりスイッチが切断されて光照射を停止する機能を有していることを特徴とする生体試料検出装置。
(8)前記スイッチとは異なるスイッチを作動させることにより、前記光照射停止機能を無効化することが可能であることを特徴とする上記第7項に記載の生体試料検出装置。
(9)生体試料を検出するためのものであって、生体試料検出装置の使用者と試料の間の位置に、紫外光を除去するフィルタと、試料の検出に不要な波長成分を除去するフィルタとをともに備えることを特徴とする生体試料検出装置。
(10)生体試料を検出するためのものであって、ペルチェ素子を備え、該ペルチェ素子の加熱により生体試料の滅菌処理を行うことを特徴とする生体試料検出装置。
(11)前記ペルチェ素子の温度変化によりDNA断片及び/又はRNA試料の増幅を行うことを特徴とする上記第10項に記載の生体試料検出装置。
なお、これらの発明の実施において、上記した各項の構成要件は、必要に応じて任意の組み合わせてもよく、あるいは当業者に周知のその他の構成要件を付加してもよい。例えば、本発明の生体試料検出装置は、冷陰極蛍光管を検出光源として備えるとともに、
前記光反射板の凸構造が、端部が折り曲げられた複数の光反射板の組み合わせによって形成されていること、
カバー付きの光照射装置を備え、該光照射装置のカバーが、その開放によりスイッチが切断されて光照射を停止する機能を有していること、
生体試料検出装置の使用者と試料の間の位置に、紫外光を除去するフィルタと、試料の検出に不要な波長成分を除去するフィルタとをともに備えること、
ペルチェ素子を備え、該ペルチェ素子の加熱により生体試料の滅菌処理を行うこと、
などの少なくとも1つの構成要件を満足させていることが好ましい。
図1は、本発明の第1の面による生体試料検出装置(以下「本検出装置」ともいう)の外観を示したものである。本検出装置は主に、上部の小型暗室ユニットと下部の照射ユニットから構成される。小型暗室ユニットの筐体11は、内部に手を入れて処理ができるように、側面のうち対向する二面が開いたコの字型となっている。下部の照射ユニットでは主に紫外光が使用されるため、材質は紫外光に耐性のある金属であることが望ましいが、照射光の種類によっては樹脂等でもよい。筐体11の上部には円形又は方形の穴が開いており、その周囲に遮光カバー12が設置されている。遮光カバーは必要に応じて取り外せるように、筐体11とはねじ構造によって接続されることが好ましいが、溶接等によって固定されるものであってもよい。さらに、筐体11の開口側面の上部には、カバー部材を取り付けるための接続部材13が貼り付けられている。本検出装置の特徴として、カバー部材を柔軟な素材とするため、この接続部材13もマジックテープ(登録商標)や両面テープ等、柔軟性のある素材であることが好ましい。とくにマジックテープ(登録商標)ならば、必要に応じてカバー部材を取り外すことができる。
また、筐体11の開口側面の両端部には、カバー部材を適度に密着させるための密着部材14が貼り付けられている。これは、カバー部材を開けて手を入れた場合に、遮光性を確保しつつ、操作の妨げにならない程度にカバー部材と筐体11とを密着させるためのものであり、材質としては磁石、ゴム磁石、樹脂磁石等が挙げられる。ただし、筐体11の材質が金属であれば、カバー部材側に磁石が取り付けられていれば、それだけで密着させることが可能となるので、密着部材14は省略される場合もある。あるいは、微小な穴が表面に多数設けられていることにより、平滑な面に対して吸着性を有する素材(例えば商標「ミューフィット」、株式会社アクト製)も実用化されているので、このような素材をカバー部材側に取り付けた場合、筐体11の開口側面の両端部が平滑でありさえすれば、材質によらず密着部材14がなくとも密着性を確保することができる。
なお、いつでもどこでも使えるという携帯性を最も重視するならば、図22に示すように、下部照射ユニット3001の上方に観察窓をもつ上面3002を配置する構成は同様とし、この上面3002を4セットの脚3003で支える構造も用いられる。脚3003は少なくとも一方が中空となり他方を内包することが可能な2本の組み合わせで構成し、これら2本の脚を固定ねじ3004で必要に応じて固定できるようにする。このような構造ならば、装置全体の高さを広い範囲で調整することができるため、携帯時には折りたたむことが可能であり、さらには、脚を短くして試料を短距離で観察したり、脚を長くして焦点距離の長いカメラで撮影するというような、目的に応じた調整が可能となる。また、このような構造の周囲を、柔軟かつ軽量なカバー部材で覆うことにより、遮光性と軽量化を両立させることができる。図23も同様の目的をもつ構造であるが、脚3003が一方を内包する2本の組み合わせで構成されるのではなく、折り曲げることが可能な関節構造で構成されるものである。このような構造では、例えば手前の2本だけ折り曲げて上面を傾けることにより観察しやすくするなど、新たな用途を生み出すことができる。なお、図22及び図23の構造は、必ずしも全ての脚が同一の構造をもっている必要はなく、用途に応じて適宜選択されるものである。
下部の照射ユニットは、上部ケース15と下部ケース16から構成される。図1のように、上部ケース15に下部ケース16がスライド挿入できるようになっていれば、光源やフィルタの交換に便利である。ただし、下部ケースに上部ケースを上からはめ込むような構造であってもよい。上部ケース15の上面には光源用フィルタ17が設置されている。光源用フィルタ17は、下部ケース内に設置された光源の波長成分のうち、試料の照射に必要な波長を透過させ、不要な波長を吸収するためのものである。一般的には光源として紫外蛍光管が使用され、波長254nmを主成分とする殺菌灯、波長290〜350nmを主成分とするUV−B灯、波長254nmと波長290〜350nmの成分をともに主成分とする健康線灯(健康線ランプ)等を適宜使い分ける。紫外蛍光管には青色波長を中心に可視光成分も含まれており、これが試料の観察及び撮影の妨げとなるため、紫外光を透過させつつ可視光成分を吸収するような特性をもつフィルタが使用されることが多い。照射ユニットの大きさの一例として、厚さ30mm×横200mm×縦180mmが示される。
汎用性を高めるためには、光源用フィルタ17のサイズは100mm×100mm以上あることが望ましいが、とくにこのサイズに限定されるものではない。用途に応じてフィルタを容易に交換できることが好ましいので、光源用フィルタ17は、フィルタ固定部材18によって固定される。フィルタ固定部材18は、額縁に絵を固定するために使用される葉型(「トンボ」とも呼ばれる)のように、回転させることによって簡単にフィルタを固定できるようなものとする。光源用フィルタ17の裏側には支持体が設けられ、フィルタを支えるようになっている。フィルタ固定部材18は、上部ケース15の内面にあってもよい。さらに、上部ケース15には、一般的な電源プラグを接続し、電力を供給できるように、ソケット19が設置されている。これは、本検出装置内部で実験機器を動作させたり、蛍光灯を点灯させる等の操作に利用される。下部ケース16に設置された動作スイッチ110は、光源を点灯させるためのものである。また、本検出装置への電力は、電源コード111を通じて供給され、通常は下部ケース16に接続されている。筐体11と上部ケース15とは、必要に応じてねじ等によって接続される。
図2は、本検出装置にカバー部材23を取り付けた様子を示している。カバー部材以外の構成については図1と変わらないため、説明を省略する。カバー部材23の上部はマジックテープ(登録商標)などによって強く固定されているため、使用中に誤って外れてしまうようなことはなく、装置内部に試料や機器を設置する際には、柔軟なカバー部材23を上方にまくるように開けばよい。単に手を入れるための開口が設けられている一般的な構造と異なり、側面全体が開口されているため、大きな試料や機器を出し入れすることも容易である。一方、実験中に手を入れる際には、手を入れている部分以外は、密着部材14によってカバー部材23と筐体が密着しているため、遮光性は確保されている。カバー部材23が柔軟な素材であるため、手の太さや動きに応じて密着できることが大きな特徴となる。
図3に、本検出装置の光学系の断面図を示す。上部カバーの筐体31の上面には観察窓32が開口されており、その周囲にはねじ構造を有する輪状枠33が設けられている。遮光カバー34にもねじ構造が形成されており、輪状枠33に取り付けることができる。遮光カバー34の上部の穴の直径は35〜45mm程度であり、カメラのレンズのサイズに合うようになっている。ポラロイド(登録商標)カメラ等、大型のレンズを有するカメラを使用する場合には、遮光カバー34を取り外した方が撮影しやすい。観察窓32の直径は、50〜100mm程度である。ただし、観察窓32は必ずしも円形である必要はなく、長方形等であってもよい。長方形の場合の大きさは、観察および撮影の容易さと遮光性の確保の点から、各辺が50〜150mmの範囲に収まることが望ましい。参照番号35は観察撮影用フィルタであり、とくに光源として紫外光が使用される際には、紫外光を吸収除去するために必要不可欠なものとなる。観察撮影用フィルタ35の特性は、光源からの波長成分を吸収除去し、試料からのシグナル波長を透過させるものとする。一般的な用途を考慮すれば、波長380nm以下に対して透過率5%未満、波長500nm以上に対して透過率80%以上となることが好ましいが、これに限定されるものではない。また、観察撮影用フィルタ35は複数枚の組み合わせであってもよい。例えば、標準で設置されているものは安全上問題となる紫外光のみを吸収除去し、さらに試料からのシグナル波長に合わせて別のフィルタを重ねるという場合である。
参照番号36は、観察用レンズである。観察撮影用フィルタ35がほぼ必須となるのに対して、観察用レンズ36は撮影の際などには不必要となることもあるため、位置関係としては図3のように、観察撮影用フィルタ35が上方(観察者に近い側)、観察用レンズ36が下方(観察者から遠い側)となることが好ましい。観察用レンズ36が下方にあれば着脱が容易になるだけでなく、作動距離は100〜150mmほどで十分となり、一般的な拡大鏡用のレンズを利用できるためである。観察撮影用フィルタ35及び観察用レンズ36は、筐体31の上面裏側にスペーサ37及び/又はねじ等の使用によって取り付けられる。本検出装置内部で電気泳動装置のような水分の蒸発を伴う機器を使用する場合には、曇りを防止するため、スペーサ37によって通気性を確保することが有効となる。観察用レンズ36は頻繁に着脱を行う可能性があるため、輪状のレンズフレーム38を筐体31又は照射装置の上部ケース42に取り付けるようにし、このレンズフレーム38を開閉して観察用レンズ36を着脱できるようにしておくと操作が行いやすい。レンズフレーム38は、レンズ面に平行な方向に、例えば半円状に分割して開閉するように構成する。なお、鏡筒構造を利用した構成も考えられるので、それについては後述する。
さらに、実験ではカメラを使用して画像を記録することが主流であるため、遮光カバー34にはカメラ固定器具39を取り付けられるようになっている。遮光カバー34の上部穴とカメラ固定器具39は、互いに噛み合うねじ構造によって接続できる。カメラ41は一般的に三脚固定用のねじ穴を有しているため、固定ねじ40によって、カメラ41をカメラ固定器具39に固定することができる。
次に、照射装置の断面について説明する。図3の参照番号42は、照射装置の上部ケース(断面)を示している。上部ケース42の上面には開口部が設けられている。開口部の端部にはフィルタ支持体43が形成されており、光源用フィルタ44はフィルタ支持体43上に乗せられるようにして開口部を覆い、図1で説明した通り、回転できる葉型45によって固定される。照射装置内部には光源46が設置されており、光源用フィルタ44によって必要な波長成分のみが取り出され、試料47を照射する。光源46としては一般的には熱陰極蛍光管が使用されるが、本検出装置では冷陰極蛍光管を採用する。
冷陰極管は熱陰極管に比して電極構造が単純化されるため、非常に小型の形状が実現するだけでなく、長期間使用が可能となる。本検出装置の全体構成の特徴の一つに、小型で軽量であるということが挙げられるが、これは光源46を小型にできるということによる理由も大きい。さらに、管が小型化されれば、有害物質として規制が強化されつつある水銀の使用量を減らせる場合もありうる。
しかも、冷陰極管は、図36に示すように、動作の安定性に優れている。図36のグラフにおいて、横軸は蛍光管の点灯時間、縦軸は照度(照射強度)である。このグラフからわかるように、冷陰極管は熱陰極管に比べて、点灯直後の照度が小さい。しかしながら、時間が経過すると、熱陰極管では照度が低下し続けるのに対して、冷陰極管では照度の低下は見られず、変動が5%以内の極めて安定した照度を保っていることがわかる。このことは、とくに定量性が重視される生物学実験や検査では重要である。すなわち、蛍光強度によって生体分子の量などを算出する実験や検査においては、照度は一定値を保たなければならないのである。また、スキャナーのように、試料全体に同時に光照射を行わない装置であれば、光源を移動させている間に照度が変化してしまうと、試料に照射される光量が不均一になってしまう。したがって、このような用途にも、冷陰極管の使用は有利となる。また、図37は冷陰極管の特性の温度変化を示すグラフであるが、これによると、温度が低いほど照度は低下することがわかる。同じ室温であっても、ファンで冷却するとそれだけ照度の上昇は抑制される。したがって、冷陰極管の照射強度の上昇が遅いことについては、冷陰極管を温めれば改善されることになる。光量は電極から発せられる電子数に依存するため、加温するのは冷陰極管の電極部がよい。例えば、電熱線やペルチェ素子のような加温作用のあるデバイスを、必要に応じて電熱体に包み、冷陰極管の電極部に接近または接触させて加温する。なお、立ち上がりの加温が完了すれば、それ以上の加温は逆に動作を不安定化させる要因となるため、加温は一定時間が経過すると停止するようにしておくか、電極部あるいはその付近の温度を計測し、一定温度に到達したら加温を停止するような制御機構を設けておくのがよい。加温だけではなく冷却まで実行できる温度制御機構を設ける場合は、熱陰極管でも動作を安定させることは不可能ではない。したがって、発光部の管径3〜12mm程度の熱陰極管を製造すれば、小型の照射装置に利用できる場合もある。あるいは、冷陰極管に印加する電圧を高くすることによっても、照度は上昇するため、点灯直後のみ高い電圧を印加し、一定時間を経過するか一定温度または一定照度に到達したら電圧を低下させるという制御を行ってもよい。電圧を変化させることによって蛍光管の照度を変化させることができるのは、蛍光管を点灯させるためのインバータ基板またはそれに類する電力供給回路が、入力電圧が変化すると出力電圧も変化するような変圧作用を有する場合であるが、加温法に比べて非常に制御は簡単になる。この場合、蛍光管を点灯させるためのインバータ基板またはそれに類する電力供給回路に入力される電圧を個別に変化させる制御機構を設けてもよいが、複数の光源の照度を均一化させることが主目的であるから、照射装置に入力される電圧をまず変圧した後に、各インバータ基板またはそれに類する電力供給回路に変圧した電圧を入力する方式が容易であり、望ましい。冷陰極管のさらなる利点としては、消費電力が小さいため、例えば直流電圧20V以下程度の変換アダプタを使用することができるという点が挙げられる。交流を直流に変換するアダプタは海外の各国で販売されており、交流入力電圧の範囲が広い(例えば100〜240V)製品も普及しているため、直流電圧12Vのような一般的な入力電圧で動作するインバータ基板で蛍光管を点灯させるようにしておけば、同じ変換アダプタを用いて海外のどこででも動作させることができる。電源コードだけはプラグの形状の違いにより各国で使い分けなければならないが、それほど大きな負担にはならない。交流入力で動作する照射装置では、交流の変換器が非常に大きなものである上、各国の入力電圧に合わせて用意しなければならない。したがって、直流入力電圧で動作する(紫外域の)照射装置が実現できるということは、非常に有用なのである。
一方、冷陰極管は熱陰極管に比して出力が小さいという問題点もある。しかしながら、照射装置自体が小型化されるため、試料と光源間の距離を小さくすることが可能であり、試料への実効照射強度はそれほど小さくなるわけではない。さらに、照射装置の下部ケース48上に設置された光反射板49によって、反射光も試料に照射されるようにすることで、出力は補われる。光反射板49は、光源46が紫外光を主成分とする場合には、主にアルミニウムで構成される。必要に応じて、光源46の形状に応じて波型の断面をもつように形成する。また、光源46と試料47の距離を小さくすると、実効照射強度が高くなる反面、照射の不均一性が大きくなることが問題となる。これを解決するため、光源46と試料47の間に、集光板50を設置する。本検出装置では、集光板50として液晶ディスプレイのバックライトに用いられているプリズムシートを採用する。この原理及び効果については後述する。
図4は、本検出装置の光学系の断面図の別の一例である。なお、下部の照射装置については図3と同様であるため、説明を省略する。まず図3と同様に、上部ケースの筐体51の上面には、観察窓52が開口されている。この観察窓52に、観察撮影用フィルタ53を保持するフィルタ鏡筒54を設置する。フィルタ鏡筒54は図4に示すように、下部に観察撮影用フィルタ53を保持しつつ筐体51に固定され、さらに上部には遮光カバー57を取り付けられるように形成されている。フィルタ鏡筒54と遮光カバー57には、互いにかみ合うようにねじ構造が形成されており、遮光カバー57を回転させることによって容易に着脱できる。なお、これらは一体化していてもよい。さらに、観察用レンズ55を保持するレンズ鏡筒56も、図4に示すようにフィルタ鏡筒54の外側(又は内側)に取り付けられるようになっており、これも回転させて着脱できるようにねじ構造を有している。基本的な概念は図3と同じであり、頻繁に着脱する観察用レンズ55が、必要不可欠である観察撮影用フィルタ53の下方に位置し、視界を確保できるようにサイズも観察撮影用フィルタ53よりも大きくなっている。なお、カメラ固定器具58については、図3と同様であるため説明を省略する。
次に、図3に記載した集光板の機能について説明する。図5に示すように、本検出装置では光源61の上部(試料を設置する側)に集光板62、下部(試料を設置しない側)に光反射板63を配置する。必要に応じて、垂直面(光源61に直行する面)の方向にも光反射板64を配置する。光反射板64は、光源61及び/又は集光板62を支持する機能を併せ持つ場合がある。集光板62としては、表面に多数の微細なプリズム構造を有するプリズムシート(回折格子フィルムとも呼ばれる)を採用する。ここでいうプリズム構造とは、表面に形成された微細な三角形断面をもつ凸状構造のことを意味する。ただし、以下に述べる効果と同等の効果が得られる構造ならば、三角形以外の多角形断面を有していてもよく、さらには表面でなくとも、光拡散板内部に形成されていてもよい。
一般的な液晶ディスプレイでは、光源を照明面の脇に配置し、まず導光板で照明面に光を導いた上で拡散板によって拡散させる。この段階で二次元方向にランダムに光線が分布しているため、プリズムシートと呼ばれる集光板を用いて照明面から垂直に近い方向に光を導くが、一枚のプリズムシートでは一方向にしか集光できないため、二枚のプリズムシートを使用している。可視光の面照明の方式としてはこれで十分であるが、生命科学分野での試料照明で頻繁に利用される紫外光に対しては透過率が小さいため、二枚のシートを使用すると十分な強度が得られない。そこで本検出装置では、光源(蛍光管)を照明面の脇に配置するのではなく、照明面の裏側に複数平行に並べて配置することにより、あらかじめ一方向(蛍光管に平行な方向)の光量分布を均一化させておく。これにより、集光板62(プリズムシート)一枚で光量を均一化できることになるため、集光板による光量の低下は問題にならない。蛍光管を複数配置していることから、もともと強度も大きいので、生命科学実験を問題なく行うことができる。
次いで、図5を参照して具体的に説明する。複数の光源61から放射された光は、直進光65(集光板にほぼ垂直に入射する光)、斜進光66(集光板に斜めに入射する光)、反射光67(反射板に反射された後に集光板に入射する光)に分類される。図5に示すように、直進光65は集光板62のプリズム効果によってさらに集光される。斜進光66は集光板62によって垂直に近い方向に屈折されるため、複数の蛍光管61の空隙に、さらに蛍光管が配置されているのと同等の効果になる。反射光67についても、基本的に垂直に近い方向に屈折される。すなわち、本検出装置では導光板を使用せず、集光板も一枚のみ使用する簡易な光学系を採用するが、試料の照射に必要十分な面照明を得ることが可能となる。簡易な光学系としては、ランダムな光散乱効果をもつ拡散板(表面にランダムな凹凸が設けられている)を利用する方法もあるが、この方法では試料と反対方向(光源側に戻る方向)への散乱も高確率で生じるため、照射強度が大幅に低下してしまう。光散乱ではなく、プリズム効果のように光屈折効果を利用する方法ならば、このような戻り光はほとんど発生しないため、十分な照射強度を得ることができる。さらに、ランダムではなく物理的に制御された効果であるため、光源と集光板の距離が短くとも機能することになり、照射ユニットのサイズを大幅に縮小できる。ランダムな拡散(散乱)効果の場合、光源と拡散板との距離が短いと、光照射強度の分布が十分に解消されないため、不均一になってしまうのである。
なお当然ながら、プリズムシートの素材としては、光源61が紫外光を主成分とするものであるならば、紫外光透過性材料で形成されていなければならない。ただし、シート自体は原理的に非常に薄く形成できるため、石英ガラスなど極めて紫外光透過性が高い材質でなければならないという制約はなく、アクリル、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネイト、ポリメチルペンテン、シクロオレフィン等の透明樹脂でも十分である。また、光源からの光をほとんど反射させず、屈折効果によって光照射を均一化(集光)させるという効果さえ実現されれば、必ずしも図5のような形状を有している必要はない。例えば、プリズム構造が列状ではなく点状に分布していてもよく、プリズム構造でなくとも微細なレンズ構造が多数形成されているものでもよい。
また、光源の裏側(試料と反対側)に設置する光反射板についても、図5のように平面でなくともよい。光源が理想的な線状光源であれば、光源を焦点とする放物線断面をもつ光反射板を使用すれば、光源から光反射板方向に進行した光は全て照射面に対して垂直に入射することになる。しかしながら、実際には蛍光管には有限の直径サイズがあるため、このような光反射板を使用すると、反射されて蛍光管内に戻る光成分が多くなるだけである。むしろ、前述した集光板の効果を活用し、光反射板で反射された光が、蛍光管と蛍光管の空隙を通過するように設計すれば、方向はランダムであっても集光されて試料に垂直に入射する成分が多くなることが期待できる。例えば図6のように、蛍光管71の真裏(蛍光管の中心座標から鉛直線を下ろした位置)で尖った断面をもち、蛍光管と蛍光管の中間位置で極小値をとるような放物線(又は半円)断面をもつ光反射板72を設置すると、蛍光管の空隙を通過する反射光が多くなる。当然ながら、曲線ではなく直線(折れ線)状の断面をもつ光反射板であっても、通過光量が増加する効果があるものならば、同様に利用できる。
以上のような工夫により、照射ユニットがこのように小型化できれば、図1のように暗室ユニットと照射ユニットを必ずしも一体化する必要はなく、照射ユニットを必要に応じて暗室ユニット内に入れて使用してもよい。とくに生命科学の実験では、蛍光標識の多様化等の理由により、波長特性の異なる光源を使い分ける必要がある場合が増えてきており、このように小型化された照射ユニットの利便性は大きくなっている。また、市販されている照射装置には、光源の波長をスイッチで切り替えられるものも存在する。具体的には、波長の異なる光源が互い違いに並んでおり、スイッチで点灯する蛍光管を切り替えて使用するものである。ただし、一般的に直径が大きい熱陰極蛍光管を互い違いに並べていることに加え、これらの空隙を波長の異なる非点灯の蛍光管が埋めてしまうため、反射光による光量の補填も不可能となり、非常に不均一性が大きくなってしまう。したがって、波長切替方式は便利である反面、厳密な実験には使用されることが少ない。この問題点についても、プリズムシートを採用する本検出装置であれば解決される。図7に、本検出装置の照射ユニットの波長切替方式の一例を示す。
図7において、波長特性Aの光源を81、波長特性Bの光源を82とし、これらは互い違いに配置されている。波長特性Aの光源81が点灯している場合、波長特性Bの光源82は非点灯状態となる。一般的には光源82が非点灯であれば、この真上の光量は非常に少ないため、光源群と試料の距離を大きくとらなければ実用に耐えられないが、当然ながら光照射強度は距離に応じて減少する上、装置自体が非常に大型化してしまう。しかしながら図7のように、プリズムシートのような物理的な集光効果を有する集光板83を配置すれば、光源82の上部にも屈折光84が十分に供給されるため、不均一性の問題は解決される。原理的に光源群と集光板83との距離は短くできるため、光照射強度も十分確保される。集光板83の詳細は前述した通りであるから、ここでは説明を省略するが、このように波長切替方式においても、非常に大きな効果を発揮するのである。なお、プリズムシートのような集光板と、光源用フィルタ(図1の参照番号17)は一体化していてもよい。
さらに、プリズムシートの集光効率を光源の光量分布に応じて変化させることにより、光量の均一性を一層高めることも可能である。均一なプリズムシートを図7のように平面として設置した場合、蛍光管の真上(蛍光管の中心からプリズムシート面に対する鉛直方向)ではもともと光量が多いため、光強度も大きくなる。光量の均一性を最大限に求めるならば、例えば蛍光管の真上ではプリズム密度を減少させるか、各プリズムの頂角を鋭角化するなどして、光量が多い部位では集光効率を低下させる工夫が必要となる。ただし、このようにプリズムシートを形成させることは、製造技術上の難しさがある上、蛍光管の配置に合わせてシートを個別に製作せざるを得ないため、現実的ではない。そこで、図8のように、もともと均一なプリズムシートを湾曲させることによって、集光効率を部位ごとに変化させる方式を採用してもよい。図8において、光源91から放出された光は、プリズムシート92によって集光されるが、ここで光量の多い蛍光管真上の部位では、上に凸となる形状に湾曲させ、逆に光量の少ない蛍光管の中間部分では下に凸となる形状に湾曲させておく。すると、蛍光管の真上への直進光93は、プリズムシートによって集光ではなくむしろ分散される。逆に、蛍光管の中間部分の上部への斜進光94は、プリズムシートを平面状に配置した場合よりも高効率で集光される。以上の作用により、照明強度は最大限に均一化されるのである。なおこの場合では、集光に使用する部材上で、到達光量が相対的に多い部位では集光効率を減少させ、到達光量が相対的に少ない部位では集光効率を増加させるという考え方が重要であるので、集光部材がプリズムシートでなくともマイクロレンズなど複数の凹凸構造によって集光できる部材であれば何でもよく、またその湾曲形状を利用する場合には、形状あるいは配置そのものは図8に示すものに限らない。例えば、プリズム等が形成される凹凸面を光源側に向け、集光ではなく光拡散作用を生じさせるような配置を採用した場合でも、集光部材を湾曲させれば同様の効果を得ることができる。
図9は、本発明の第2の面による生体試料検出装置の外観を示したものである。本検出装置は、下部照射装置101の上部に、暗室効果を有する外側をステンレス製などの金属材料や樹脂とした撮影処理カバー104が設置される構成を基本とする。下部照射装置101の前面には、光照射機能をオンオフするための動作スイッチ102が取り付けられている。動作スイッチ102は照光式であるものが好ましく、光照射機能がオンされている状態で発光表示を行う。また、参照番号103は安全スイッチであり、撮影処理カバー104に備えられたスイッチ作動素子105によってオン状態となる。下部照射装置101は、安全スイッチ103がオン状態のときに光照射が可能となる。すなわち、撮影処理カバー104が開放された場合には、スイッチ作動素子105が安全スイッチ103から離れ、安全スイッチ103がオフ状態となるため、動作スイッチ102の状態に関係なく、光照射機能が停止される。下部照射装置101の光源としては紫外光源が利用されることが多いため、光照射状態で撮影処理カバー104が誤って開放されても、紫外光が直接使用者の皮膚や目などに照射されないようにするための保護機能が必要となるのである。安全スイッチ103としてマグネットスイッチを利用する場合には、スイッチ作動素子105はマグネットとなる。このような保護機能をもたせる場合、光照射中に撮影処理カバー104を開放すると同時に、動作スイッチ102も消光すべきか否かという判断が難しくなる。カバーを開放しても動作スイッチ102が点灯したままであると、光照射が継続されているような誤解を招きやすい。
一方、カバーを開放すると動作スイッチ102が消灯するようにした場合、撮影処理カバー104を閉じれば直ちに光照射が再開される状態になっていることが把握できず、これも危険性を伴っている。そこで、動作スイッチ102の近辺に、光照射状態表示器106を設置するとともに、動作スイッチ102は光照射状態によらずオン状態では点灯するように設定する。このような方式にすれば、動作スイッチの状態は点灯状態を見ればすぐにわかり、光照射が実際に行われているかどうかは光照射状態表示器106の点灯状態を見れば把握できるため、誤解の恐れがなくなる。なお、光照射状態表示器106としては発光ダイオードを用いた回路を構成してもよいし、下部照射装置101の光源によって発光する素材を設置するだけでもよい。ただし、使用目的によっては、撮影処理カバー104が開放されていても光照射を行いたい場合もありうる。そのため下部照射装置101には、安全機能解除スイッチ107を用意しておく。このスイッチは安全スイッチ103の回路をショートするためのものであり、安全機能解除スイッチ107を押せば、撮影処理カバー104が開放されても光照射を停止しないように機能する。当然ながら、容易に押せる構造になっていると誤動作の危険があるため、先端の細いピン等を用いなければ押せないように、筐体内部に設置しておく。さらに、撮影処理カバー104の上面など見やすい位置に、カバー側光照射状態表示器109を設置する。これは紫外光によって発光するアクリル等の素材で形成されている。撮影処理カバー104単独で使用される可能性もあるため、下部照射装置101の機能とは独立に、撮影処理カバー104の方からも紫外光照射の状況を把握できるようにしておく。
また、撮影処理カバー104の両脇には遮光幕108が取り付けられている。これは撮影処理カバー104内部に脇から手を入れて操作できるようにするためのもので、詳しくは後述する。なお、撮影処理カバー104の筐体が、両脇ではなく前面が開放された形状である場合には、遮光幕108は前面に取り付けられる。
さらに撮影処理カバー104の上面には、カメラアダプタ基部110が設置され、この上部にカメラアダプタ112を設置する。カメラアダプタ112は、アダプタ固定ネジ111によって固定されるが、詳しくは後述する。カメラアダプタ112に撮影用のカメラ113を固定する際には、カメラの三脚固定ネジ穴を利用して、カメラアダプタ112側に用意された固定ネジ114で固定される。固定ネジ114は正面から見て左右にスライドできるため、カメラの三脚固定ネジ穴の位置がカメラごとに異なっていても固定できるようになっている。さらに上下位置調整ネジ115、前後位置調整ネジ116により、それぞれ正面から見て上下、前後にも位置調整できるため、さまざまなカメラの形状に対応できるようになっている。これにより、単に静止画像を撮影するのみならず、例えばビデオカメラを接続して動画を記録したり、デジタルカメラのディスプレイに画像を拡大表示させて切断など細かい内部処理を行いやすくすることもできる。カメラ113としては画質が向上している携帯電話などの撮影機能を利用してもよく、その場合にはカメラアダプタ112はネジ固定式ではなく、複数の板材あるいは棒状部材による締め付け式となる場合もある。
図10は、本発明の生体試料検出装置の分解図である。撮影処理カバー201の両サイド面は開放されており、ここに遮光幕が取り付けられている。取り付け方法は、マジックテープなど着脱可能な方法であれば、薬品等により汚染されても容易に交換や洗浄が行えるため、都合がよい。遮光幕は外幕202と内幕203の二重構造になっており、さらに内幕203には袖204が縫製されている。袖204はゴム等の使用により伸縮性を有し、手のサイズによらず密着して外光が撮影処理カバー201の内部に入らないようになっている。また、撮影や観察のため手を入れない場合には、外幕202を下げておけばやはり外光は入らない。必要であれば、外幕202と内幕203は接続部品205を用いて、密着固定することも可能である。接続部品205は、ボタン、ホック、マジックテープ(登録商標)、磁石などで形成される。前述したように、このような遮光幕は必ずしも撮影処理カバーに201の両サイドに位置している必要はなく、前方に袖が二箇所備えられた幕を取り付けてもよい。また、生体試料及びそれに付随して使用する薬品などによる汚染が問題となる場合には、袖ではなく手袋や器具を取り付け、汚染物を袖を通して外部に取り出す必要のない構造にする場合もある。遮光幕は着脱可能になっているため、必要に応じて交換や使い分けが可能である。とくに撮影処理カバー201の横幅が350mm以上になる場合には、両サイドから手を入れる操作は行いにくいので、このような方法が選択されることもある。当然ながら、両サイドと前方に遮光幕があってもよい。
参照番号210はカメラアダプタ基部、211はアダプタ固定ネジであり、図9の110、111に相当する。アダプタ固定ネジ211を回せば、デジタルカメラアダプタ213を容易にカメラアダプタ基部210と着脱することができ、カメラがないときには上面窓212から内部を観察することができる。上面窓212は、下部照射装置からの直接光を除去するものであることが望ましく、とくに光源として紫外線を利用する場合には、安全のために必ず紫外線除去素材で形成されているべきである。生体試料からのシグナル光がある程度特定されている場合には、そのシグナル光を選択的に透過させるバンドパスフィルタになっていることが好ましい。あるいは、上面窓212は単に下部照射装置からの直接光を除去する特性だけを有し、その上方又は下方に、そのようなシグナル光選択性を有するフィルタを設置してもよい。例えば核酸の検出に多用されるエチジウムブロマイドの発光がシグナル光である場合には、上面窓212を紫外線除去素材(例えば波長380nm以下に対し透過率1%未満)で形成し、さらにその上面にオレンジ色のフィルム(例えばROSCO社製の#21など、波長580nm以上に対し透過率50%以上の特性をもつフィルム)を設置する等の方法がある。また、核酸の検出によく用いられるようになってきた緑色の蛍光試薬を撮影する際には、波長480nm以下で透過率20%未満、波長510nmで透過率60%以上、さらに好ましくは波長580nm以上で透過率40%未満となるフィルムを使用する。このようなフィルムは非常に低コストで光線の波長選択性を実現でき、紫外線を通しやすいという欠点も上面窓212によって解消される。このような考え方に基づけば、設置するフィルタは二種類に限らず、必要に応じて三種類以上組み合わせることも可能である。
引き続いて、図10で示す実施例の各方向から見た図を図16及びそれ以降の図面に示す。
図16は、図10のAで示す方向から見た正面図であり、図17は、図10のBで示す方向から見た背面図であり、図18は、図10のCの方向から見た上面図であり、図19は、図10のD方向からみた右側面図であり、図20は、図10のE方向からみた左側面図であり、図21は、図10のFの方向からみた底面図である。何れもカメラ、及びカメラを取り付ける治具を取り外した状態を示している。図16以降の図面は、何れも図10で示す実施例の投影図であり、個々の寸法は、それぞれの図面間で一致しているものとする。
図11は、本発明の生体試料検出装置を正面から見た場合の中央部断面図である。例えば、図9のAA−AA’で切断した断面をこの図面で示す。下部照射装置301の筐体は、光源用フィルタ302を支持する上部カバー301aと、光源303や回路基板等を組み込む下部ケース301bを組み合わせて構成される。光源303は多くの場合紫外光源であり、本発明の生体試料検出装置では、紫外冷陰極蛍光管を採用することが特徴となっている。既に述べたように、冷陰極蛍光管を採用することの利点は、電極構造が単純で小型化かつ軽量化できること、消費電力が少なく直流変換アダプタ(ACアダプタ)等の小型電源で駆動できること、水銀使用量が抑制され環境への負荷が少ないこと(1本あたり5mg以下であることが望ましい)、照度の時間変化が非常に小さく安定していること等が挙げられる。冷陰極蛍光管の発光部の直径は3〜12mm程度にできるため、下部照射装置301の厚さは45mm以下程度、重量も2kg以下程度に抑えられる。一般的な紫外照射装置は厚さ100mm以上、重量5kg以上であるから、大幅に小型化かつ軽量化できるのである。ただし、小型化かつ軽量化のみを目的とするならば、発光部の直径が3〜12mmの熱陰極蛍光管を採用してもよい。また、単純に厚さを抑えるだけでは、光源用フィルタ302上の光量が不均一になりやすく、均一化のためには光反射板304の形状と配置を工夫する必要がある。これについては後述する。
下部照射装置301の上方には撮影処理カバー305が配置される。既に述べたように、撮影処理カバー305の両側面には袖306が縫製された遮光幕が取り付けられている。撮影処理カバー305の外形寸法は、内部操作のしやすさやカメラの焦点距離を考慮して、高さ150〜250mm程度、幅200〜350mm程度、奥行150〜250mm程度とすることが好ましいが、目的に応じて変化する。例えば後述するように、手に持って使用することも据え置いて使用することも可能な小型の照射装置に適合する撮影処理カバーを製作する場合、高さ100〜250mm程度、幅120〜250mm程度、奥行80〜150mm程度とする方が好ましいこともある。下部照射装置301が前述したように非常に軽薄化されているため、撮影処理カバー305を含む全体高さも300mm以下程度に抑えられ、着席したまま使用することも容易になる。また、撮影処理カバー305の上部には、上部照射器307が設置されていることが好ましい。生体試料によっては光透過性がなく、上方からの照射を行わなければ検出できないものもあること、下部照射装置301とは異なる特性を有する光源が必要になる場合があること、上部には白色灯を設置して内部確認や白色照明撮影を行うことができると都合がよいこと等が、上部照射器307を設置する理由である。撮影用に用いる場合には、図3のように二台以上設置する方が光量が均一になり好ましい。上部照射器307の光源は、下部照射装置301と同様に冷陰極蛍光管(特性は異なってもよい)を採用しておくと、電源を共通化することも可能になる。ACアダプタの差込ジャックを備えておけば、撮影処理カバーに設置するだけでなく、取り外して外部で使用することも容易になる。あるいは、発光ダイオードを採用して、バッテリーや電池で駆動するのも好都合である。発光ダイオードの場合には指向性が強いため、均一性のある照明とするためには、ダイオードの内面に塗料が塗られた拡散型と呼ばれるものを使用する方がよい。上面窓308は、図10の212と同じである。カメラアダプタ基部309、アダプタ固定ネジ310は、それぞれ図9の110、111に対応している。カメラアダプタ313は、上面窓カバー311の上部にリング314を取り付けた後、リング314にネジ(図9の116)で固定される。上面窓カバー311の周囲には溝312が刻まれており、これとアダプタ固定ネジ310が噛み合うことにより、デジタルカメラアダプタ313は任意の水平面内角度で固定される。設置した試料を微妙に回転させて調整するよりも、カメラを微妙に回転させる方がはるかに容易であり、所望の画像を撮影しやすい。
図12は、本発明の生体試料検出装置の背面図である。ただし簡単のため、カメラアダプタ等の描画は省略している。下部照射装置401の背面には、接続ジャック402が備えられており、ここにACアダプタ403を電源として接続する。参照番号404はファンであり、下部照射装置内部の冷却に利用される。下部照射装置401と撮影処理カバー405は蝶番406で接続され、撮影処理カバー405全体を開閉することができるようになっている。蝶番406は一例として、幅49〜60mmの板部に、18〜19mmの中心間隔で3つまたは36〜38mmの中心間隔で2つの穴が空いている形状である。撮影処理カバーは目的応じてさまざまに形状変化しうるが、この蝶番406を共通化しておけば、同一の下部照射装置に接続することができる。参照番号407は出力ジャックであり、主に撮影処理カバー405へ電力を供給する目的で利用される。具体的には、撮影処理カバー405の背面に設けられた入力ジャック408とDC出力ジャック407を中継コード409で接続し、電力を供給する。ACアダプタを撮影処理カバー405にも直接接続できるようにしておくと都合がよいため、接続ジャック402と入力ジャック408は同形状のものにしておく方がよい。また、DC出力ジャック407にACアダプタを接続されるのは誤動作及び故障の原因となるため、DC出力ジャック407は別形状のものがよい。背面スイッチ410は、撮影処理カバー405に供給される電力をオンオフするためのものであり、例えば上部照射器(図11の参照番号307)の点灯状態の切替に使用される。スタンド411は必要に応じて立てられ、撮影処理カバー405全体を開放したときに、カバーを開放したまま支持する機能を果たす。なお、スタンド411が折りたたみだけでなく伸縮も可能になっていれば、サイズが異なる照射装置の上にカバーを設置して使用することも容易になり、便利である。なお、撮影処理カバー405の背面には、将来レンズや光学フィルタ等の補助器具を取り付けられるように、拡張用のネジとネジ穴をあらかじめ形成しておくこともある。
なお、先に記述したように、撮影機能に絞ってその他の機能の簡略化を行うと、両脇から手を入れる操作を考えず、前面が開放する構造の生体試料検出装置も有用となる。図24は、その一例を示す図である。下部照射装置3201の上に撮影処理カバー3202が設置される構成は前述した装置と同じであるが、前記の例と異なり、撮影処理カバー3202の両脇が開放するのではなく、前面が開放する形式となる。前面の開放部の周囲には枠が設けられ、枠の上部には幕上部固定部材3203、枠の下部および必要に応じて脇にも幕下部固定部材3204が取り付けられている。幕上部固定部材3203は、ここに取り付ける遮光幕をまくり上げても取れないように、マジックテープなど固定力の強い部材で形成する。一方、幕下部固定部材3204は、遮光幕を下げているときには密着して外光が入らないようにしなければならないが、頻繁に開閉するため、ゴム磁石のように密着性に優れて固定力はそれほど強くない部材で形成する。撮影処理カバー上面の観察窓3205は、撮影の汎用性を高めるためにむしろ広くし、長方形や正方形の形状としてもよい。例えば90mm×90mm以上とするのが好ましい。さらに、カメラ取り付け構造も汎用性を高め、一眼レフカメラなどレンズの大きいカメラも取り付けられるようにする。下部固定ねじ穴3206は、カメラアダプタを検出装置に取り付けて固定するためのものであり、カメラアダプタの下枠3207に設けられた前後調整溝3208を通して下部固定ねじ3209を下部固定ねじ穴3206に締め付けることによって固定する。前後調整溝は検出装置の前後方向に伸びているから、カメラアダプタ全体の位置を前後に調整できる。どの位置で固定するかは、カメラの構造によって決められる。さらに、下枠3207から上方に伸びる鉛直軸3210にも上下調整溝3211が設けられており、上部固定ねじ3212を、上下調整溝3211を通して、カメラ固定具3213の背面ねじ穴3214に締め付けることによって、カメラ固定具3213を固定する。カメラの重量が大きい場合もあるため、上部固定ねじ3212は複数取り付けられるようにしておくことが好ましい。上下調整溝は鉛直方向に伸びているから、カメラの取り付け位置を上下に調整できる。カメラ固定具3213のカメラ取り付け面には左右調整溝3215が設けられており、これを通してカメラ固定ねじ3216を、カメラの三脚固定ねじ穴3217に締め付けることによって、カメラを固定する。左右調整溝3215は左右に伸びているから、カメラの取り付け位置を左右に調整できる。したがって、以上の構成により、カメラの取り付け位置を前後左右上下いずれの方向にも調整できることになるため、取り付けられるカメラの自由度は非常に大きく、撮影の目的に応じて使い分けることが可能となる。観察窓3205も広くなっているため、大型のカメラを用いた撮影や、カメラの位置をかなり上方にセットしての撮影にも適している。
図25は、図24の状態から実際にカメラアダプタを組み上げてカメラを固定し、さらに撮影処理カバーの前面に遮光幕3231を取り付けた状態を示している。撮影機能のみに限定するなら、遮光幕3231は単に1枚の暗幕でよい。前面から手を入れるようにするならば、図10で説明したような二重幕構造とし、内幕に2つの袖を設ければよい。
また、図26は、カメラアダプタ部分を変形したもので、下枠3251にベース3252が形成され、ここに左右調整溝が設けられている。この場合、左右調整溝を通して基部固定ねじ3253によって鉛直軸3254を固定するが、固定位置は左右に調整可能である。鉛直軸3254には上下方向に伸びる上下調整溝が設けられており、これを通してねじでカメラを固定する。図26の方式は図25の方式よりも簡略化されており、重量の大きいカメラを取り付けるのでなければ、この構造でもよい。
図24〜図26の構造では、暗室でなければ外光が観察窓3205を通して装置内部に入ってしまう。そこで、観察窓に遮光構造を加えなければならないが、例えば図27のようにする。撮影処理カバー3202の上面の観察窓を、上部遮光材3261で覆うのであるが、遮光材3261の上方は開口させておく。上部遮光材3261を暗幕のような柔軟な素材で形成し、上部の開口部分にはゴムを入れておくか、ひも3263を引っ張れば開口部分が閉じるような構成にする。このようにすると、カメラの形状(とくにレンズの外形と位置)が変化しても、上部遮光材3261の形状も柔軟に変化し、カメラのレンズを開口部に入れて締め付けることにより、外光が入らない状態を実現できる。図28は、カメラを取り付けて上部遮光材でレンズを覆った状態を示している。
図29は、図28と同一状態の断面図である。下部照射装置3301に撮影処理カバー3302が乗せられているが、撮影機能に絞れば撮影処理カバー3302の全体が開放する必要はないため、これらは一体化していてもよい。撮影処理カバー3302の下面3303と前面3304は開放されているが、前面3304には遮光幕3305が取り付けられる。また、撮影処理カバー3302の上面にも開口部3306があり、この上方または下方に観察窓部材3307が取り付けられている。観察窓部材3307は、下部照射装置3301が紫外光など人体に有害な光線を放出するものならば、これを吸収除去する特性をもっていることが望ましい。撮影処理カバー3302の上面にはカメラアダプタが取り付けまたは乗せられており、上部遮光材3312の底部は開口部3306の周囲を覆い、上部はカメラ3310のレンズ3311を覆うため、外光の進入を遮ることができる。なお、上部遮光材3312は、カメラアダプタに取り付けられていてもよい。すなわち、上部遮光材3312の底部は開口部3306の周囲に取り付けられているのではなく、カメラアダプタの基部3308に取り付けられており、カメラアダプタを撮影処理カバー3302上に設置することにより、図29と同等の状態になるような構成である。
また、撮影処理カバー上面の観察窓を構成するフィルタは、スライド挿入できるようになっていてもよい。例えば図30のように、撮影処理カバーの開口部の内面側または外面側に、フィルタ固定具3321が設けられ、ここにフィルタ3307をスライド挿入するのである。このような構造では、図30のように、フィルタ固定具3321に複数枚のフィルタを挿入できるようにしておくと便利である。例えば、上側(使用者に近い側)に安全のための紫外光カットフィルタを入れておき、下側(使用者から遠い側)に波長選択フィルタを入れ換えるというような使用法が可能となる。安全のための紫外光カットフィルタは撮影処理カバーの内面側にして取り外ししにくいようにし、頻繁に取り替える波長選択フィルタは撮影処理カバーの外面側に挿入できるようにするといった工夫も可能である。
以上の構成により、机上に設置して着席したまま使用できる生体試料検出装置が実現される。ただし、小型化を実現するだけでは光量不均一性等の問題が残り、実験機器としての性能は十分であるとはいえない。小型化されながらも、十分な均一性と照度を有する検出光が生体試料に照射されるようになって初めて、実験機器として信頼性の高い装置が完成するのである。そのための具体的な構成を図13に示す。図13(a)は下部照射装置の断面図である。下部照射装置501内には複数の光源503が配列されている。光源503は直線形状であることが通常であるから、光源列に平行な方向では光量の均一性は十分に確保されている。問題は光源列に垂直な方向(図13の左右方向)の光量不均一性である。光の反射を考慮しなければ、光源用フィルタ502上において、光源503からの距離が最も短い光源真上における照度が最大となり、距離が最も長い光源中間部における照度が最小となる。一般の照射装置では、光源が単純に配列されているのみであるから、最大照度と最小照度に50%程度の大きな差が生じており、これでは定量的な実験には使用できない。本発明の生体試料検出装置では、図13のように、光反射板504の形状と配置を工夫することにより、最大照度と最小照度の差を縮小させる。
図13(b)を用いて、光反射板504の形状と効果を具体的に説明する。まず重要なのは光源間隔Pであり、光量均一化のためには光反射板も同じ周期で配列させる必要があるため、光反射板の幅Xを、光源間隔Pと同一のサイズに設定する。ただし、光源列の端部は光量が不足しやすいため、光源間隔を部分的に小さくすることはありうる。次に重要なのは、本発明のように小型光源を使用する場合には、光量を確保するために、光源から放出される光を可能な限り高効率で、試料設置側(光源用フィルタ側)に供給する必要があるということである。そのためにまず、光反射板を純度99.5%以上かつ紫外線反射率をほとんど低下させない表面コーティング処理がなされた(あるいはコーティングをなされていない)アルミニウム素材(例えば商品名ART106HB、高野軽金株式会社製)で形成する必要がある。形状としては、光量の不足する光源間中央の上方(試料側)に反射光が集中するように、光源間中央の底面あるいはその上方に、試料設置方向に向けて凸となる構造ができるように光反射板を形成し、設置する。板材から微小な凸構造を加工するのは困難であるため、図13(b)のように端が折り曲げられた形状を隣接させることによって凸構造を実現するのがよい。光量をできるだけ確保するためには、光反射板の立ち上がり部Zの横幅Yを、立ち上がり部Zの先端が光源中心連結線の上部(試料側)に突出するサイズとし、光源の横方向や試料と反対側に進行する光線を、試料側に反射させる必要がある。光反射板の立ち上がり部Zで反射される光線は、できるだけ光源間中央付近の試料側に向かうことが望ましいので、立ち上がり角度Aは120〜150度の範囲に設定されるべきであり、とくに立ち上がり部Zと光源中心連結線が交わる位置では、130〜140度の範囲とすることが望ましい。光源中心から光反射板底面までの距離Rは、「立ち上がり部Zの先端が光源中心連結線の上部(試料側)に突出する」という条件を満たすためには、P/2×|tanA|未満でなくてはならず、当然ながら光源の直径Dに対してD/2<Rを満たさなければならない。すなわち、D/2<R<P|tanA|/2が条件式となる。このような条件下で、例えばA=135度、Z=2P/5に設定すると、最大照度と最小照度の差を15%程度に縮小することができる。なお、光源中心と光源用フィルタとの距離Fについては、あまり大きくすると光源真上の照度がむしろ小さくなってしまい差が拡大するため、F<2D程度にしておくことが好ましい。Fを大きくしない方が好ましいということは、装置の軽薄化につながる利点ともなる。なお、光源から試料と正反対方向に進む光は、光反射版で反射されても光源自身によって吸収又は散乱されてしまうため、試料の検出に利用できない。したがって、このような光も試料側に進行するようにするためには、図13(c)のように光源真裏に対して凸となる小さな立ち上がり部Z’を有する光反射板を用いる方が好ましい場合もありうる。各パラメータの組み合わせによって、照射装置としての特性は大きく変化するが、D=4〜12mm、P=2D〜4D、F=0.5D〜2D、R=0.6D〜1.5D、X=P、A=120〜150度、Z=0.6D〜1.5Dという範囲で照度と均一性のバランスが取れる。本発明では一例として、D=8mm、P=25mm、F=10mm、R=6mm、X=25mm、A=135度、Z=10mmの値を用いた。このように反射板の形状と配置を工夫することにより、十分な照度均一性が得られるのであれば、図5を用いて説明したプリズムシートのような光拡散材は必ずしも介在させなくてもよいし、併用してもよい。なお、蛍光管を高密度に配置すれば、上記のような反射板形状を用いなくとも均一性を向上させることは可能である。配置条件としては、蛍光管の直径をDとしたとき、蛍光管の中心間距離が2D以下になるようにする。ただし、この方法では蛍光管を多数必要とするため、消費電力や発熱量が大きくなる問題点がある。
以上、図9〜図13に示した構成を用いることにより、机上に設置して着席したまま使用できる小型軽量化と、大型の一般品に匹敵する照度、それを大幅に上回る光量均一性を有する高性能化を両立させた生体試料検出装置を実現させることが可能となる。
さらに、本発明の生体試料検出装置で採用した冷陰極蛍光管を利用すれば、手に持って長時間使用しても疲労感を生じさせない、小型軽量の携帯用照射装置を実現することも可能となる。その具体的構成例を図14に示す。図14(a)は本発明の携帯用照射装置の照射面側を示している。
筐体601は光照射用フィルタ602が前方に盛り上がり、グリップ部603は奥に窪んでいる。この形状により、グリップ部603を握った場合でも、手に光が照射されることがない。光照射用フィルタ602は、光源の各波長成分のうち、不要な成分を除去するためのものである。光源として有害な紫外線を利用する場合には、このように人体に光照射が行われない形状が必要となる。
筐体601の内部には、2本〜8本の冷陰極蛍光管が、長手方向に等間隔で平行に配置されている。当該冷陰極蛍光管は、一本の直径が4〜12mmで長さが8〜20cmであり、一般のディスプレイ用冷陰極蛍光管の内部に塗布する白色蛍光体を、紫外蛍光体(例えばSrB4O7:Eu、BaSi2O5:Pb)に置き換えたものを用いた。このような小型光源を使用することにより、光照射用フィルタ602の寸法は20mm×150mm以下となり、筐体601の寸法も幅200mm以下、奥行35mm以下、厚さ30mm以下程度に抑えることができるので、衣服のポケットに入れるなど携帯機器として便利なものとなる。携帯のためには軽量であることも重要であり、筐体601は樹脂やアルミニウム等の軽金属で形成されることが好ましい。また、携帯用にはグリップ部603が折りたためるようになっている、あるいはグリップ部603が筐体601の内部や背面にスライド挿入できるようになっていると、さらに便利である。また、蛍光管のガラスに紫外蛍光体を混合するか、表面又は内面に塗布あるいは蒸着することによって、光照射用フィルタ602を使用する必要がなくなる。携帯型の場合、試料を蛍光管の上部に設置する使い方はされないため、このようにフィルタを省略して蛍光管が表面に出ていても使用上の問題はなく、さらなる小型軽量化が可能になるのである。当然ながら安全のため、蛍光管の裏側(使用者側)はケースで覆われていたり、反射板が設置されている必要がある。
なお、手で握って保持する構造にすると前述したような安全上の理由から筐体が厚くなるため、さらに小型化したい場合には、裏面に取っ手を接続して持つことができるようにすれば、筐体を平板状に形成しても安全性は確保される。参照番号604は入力端子であり、ACアダプタを接続して動作させたり、内部にバッテリーを組み込んでいる場合には、その充電のための電力供給にも利用される。したがって、充電のみの使用を想定する場合には、入力端子604はコンセントに接続するためのプラグであってもよい。図11に示した生体試料検出装置のように、上部に光照射器を設置するような構成になっている場合には、図14の携帯用照射装置を上部照射器として設置してもよく、その場合にも入力端子604が利用されることになる。図14(b)は本発明の携帯用照射装置の裏面を示している。スイッチ605によって光照射の動作をオンオフすることになり、裏面にスイッチがある方が操作しやすい。なお、スイッチ605は押されている間のみオン状態となるモーメンタリー型である方が、安全性は高くなるため、目的に応じてスイッチも選択する必要がある。606は光照射時に点灯する状態表示器であり、発光ダイオードや紫外線で発光する蛍光アクリル等の素材が取り付けられている。以上のような簡潔な構成により、極めて軽量かつ小型の携帯用照射装置を実現することができる。
図31に、携帯用照射装置の断面の一例を示す。筐体4001にはグリップ4002が取り付けられる。ただしこれらは一体化していてもよい。光照射用フィルタ4003は、光源4004が紫外光源ならば、紫外光を透過するフィルタであり、可視光は除去するものであることが好ましい。すなわち、波長380nm以下の領域に透過率が最大となる波長があり、その波長に対する透過率は80%以上とし、波長450nm以上に対しては透過率が1%以下となるようにする。光源4004の裏側には光源保持型反射材4005が取り付けられる。これは具体的には図34に示す3面図のような形状とする。図34(a)は、図34(c)に示す矢印aa方向から見た図、図34(b)は、図34(c)の矢印ab方向から見た図である。反射面4052の光源に平行な両端4053が30〜60度程度の角度で折り曲げられた形状にするとよいが、手で持って使用する照射装置では、光照射の均一性よりも集中度が重要となる場合もある。この場合には、円弧または放物線の断面をもたせるとよい。また、光源に垂直な両端4054も折り曲げられ、折り曲げた部分の端部に切り欠き4055を設けておく。切り欠きの形状は、蛍光管の直径よりも0〜0.5mm大きい一辺をもつ正方形か、その正方形の下方半分を半円にした形状でよく、この切り欠き4055に蛍光管4056をはめ込んで固定する。このままでは蛍光管は上方に抜けてしまうが、光源に垂直な両端4054と照射装置の筐体内面との空間が蛍光管の半径未満になるように設計すれば問題はない。取り付け用穴4057にねじを通し、筐体に締め付けて固定されるようにしておく。
ここで再び図31の説明に戻る。光照射用フィルタの長さに対して蛍光管の方が長くなる場合には、図31のように光源4004の一部がグリップ4002の内部に潜り込む配置をとる場合もある。少なくとも、光照射用フィルタ4003の長さよりも、光源の発光部の長さの方が大きくなることが望ましいので、全体を小型化するためにこのような構成は避けられない場合もある。図31では、スイッチ4006は光照射用フィルタ4003が設置されている面と垂直な面に取り付けられている。これは、光照射面が前面となるように持ったとき、親指は下面に添えるように持つのが使いやすいため、ここにスイッチ4006があると便利だからである。したがって、スイッチのタイプも押しボタン式がよく、かつ照光式であれば点灯状態も把握できて都合がよい。電力は、入力端子4007からスイッチ4006を経由してインバータ基板4008に供給され、インバータ基板4008で蛍光管に必要な電圧および波形に変換されて光源4004に供給される。充電機能を備える場合には、インレットとスイッチの間に、充電用のバッテリーが配置される。インレットには直流変換アダプタ(ACアダプタ)が接続されるが、インバータ基板が交流入力で動作するものであれば、コンセントから直接電源コードが接続される。
図32は、光源を1本のみ内蔵したタイプの正面(光照射面)から見た図である。光照射用フィルタ4003の大きさは、光源が1本の場合、15mm×60mm以上、40mm×200mm以下を目安とするが、この限りではない。その他の参照番号が付されているものは、図31と同様であるため説明を省略する。
図33は、光源を2本内蔵したタイプの正面(光照射面)から見た図である。蛍光管を複数用いた照射装置であれば、照射面が広くなるため手で持って使うことも、据え置いて使うこともできる照射装置となる。蛍光管としてはやはり冷陰極管を用いるのがよいが、ここで示唆する全体サイズを実現できるならば、熱陰極管でもよい。本発明の主目的として、電気泳動実験用の器具を考案するということが重要であるが、電気泳動用の試料ゲルとしては、110mm×60mmのサイズが最も一般的に普及している。これに合わせ、光照射用フィルタ4003のサイズも、50mm×100mmから70mm×120mmの範囲にしておくと、照射装置を手で持って観察することも、光照射用フィルタ4003の上に試料ゲルを置いて観察や撮影に用いることも可能となる。このサイズでは、蛍光管の直径は6〜12mm程度とし、2本の間隔は20〜30mmとするのが好ましいが、蛍光管を3本以上配置してもよく、この限りではない。また、電気泳動装置のゲル設置面の裏側にこのような照射装置を設置すれば、泳動装置が紫外光透過性材料で形成されている場合において、ゲルを取り出すことなく観察ができて便利である。このような用途に適した形状としては、照射装置の幅(図(追加12)において光源に垂直な方向)を60mm未満になるようにすればよい。参照番号4051は図(追加13)で説明した光源保持型反射材であり、光源が複数あれば、それと同数の光源保持型反射材を使用することになる。図(追加14)はその具体的な断面図(光源に垂直な面で切断したもの)である。光源保持型反射材4051の光源4055に平行な端部4053は、光反射によって光源間の光量を補うことに貢献する。光源4055に垂直な端部4054の切り欠きに光源4055を収め、照射装置の筐体4061に固定する。固定方法は前述したように、ねじで固定するが、光源の裏側にインバータ基板を配置して、照射装置の幅を小さく抑えるためには、スペーサ4062を利用して取り付けることもある。なお、筐体4061とスペーサ4062は一体化していてもよい。
また、冷陰極蛍光管の一般製品における主要な用途としては、液晶ディスプレイのバックライトや光学スキャナーの光源といったものがある。したがって、本発明で採用した紫外域の冷陰極蛍光管を使用すれば、紫外線光学スキャナーも実現できることになる。この場合、光源を紫外に変えるだけでなく、スキャニング対象設置面には紫外線透過・可視カットフィルタを素材として利用する必要がある。これを実験機器として用いる場合、同一の光源で試料全体を照射することになるため、光量均一化による定量性の向上が期待される。ただし、光源の点灯開始から光量が安定するまで時間を要するため、照度センサーを試料設置側に設けておくか、あるいは一方向に光源を動かすだけでなく、光源を往復させることによって試料に与えられる光量を均一化させる方法を採用する。光源を何度も往復させれば、光量の総和の分布は次第に均一化していく。光量の総和自体も大きくなっていくため、微弱なシグナルを検出する目的にも好都合である。ただし、この場合には通常のラインセンサーではシグナル処理量が大幅に増えてしまうため、CMOSあるいはCCDイメージセンサーのように二次元的に光シグナルを受光できる素子を固定しておき、シグナルを蓄積(積分)していく方法を選択する方がよい。さらに、研究用途に限らず紫外光の用途を考慮すると、冷陰極管を複数配列した面照射型の照射装置であれば、光照射用フィルタの代わりに光触媒シートを設置して、小型の空気清浄機として使用することができる。携帯型の照射装置であれば、皮膚病の治療、植物や爬虫類の育成、誘蛾灯などに使用することもできる。これらの用途には必ずしも高価な光照射用フィルタ(可視光カットフィルタ)は必要ではなく、小型で安価な装置を実現させることができる。
最後に、本発明の生体試料検出装置とともに利用される生体試料処理器について説明する。現在、半導体製造プロセスの進歩によるナノサイズ、サブミクロンサイズの微細加工が可能となったことにより、従来は大型の装置を利用する実験を、小型のチップ上で行う試みが至るところで進行している。一方、ペルチェ素子の小型化、高精度化、高速動作化の進行により、こういったチップに対して幅広い温度処理を行うことが可能になってきた。例えば、高温域での温度変化が必要なPCR法によるDNA断片増幅処理や、37度近辺での恒温性が必要な酵素反応による検査処理などを、小型のチップ上で行うことも実験的には可能になってきたのである。具体的には図15(a)のように、小型のペルチェ素子701上に、チップ702を設置して処理を行うことになる。温度処理を考慮すると、チップ702は耐熱素材で形成されていることが望ましい。ところで、このような生体試料を扱う処理においては、操作終了後の廃棄方法も問題となる。通常はオートクレーブ装置を用いた高温処理によって滅菌を行った後に、廃棄することが多い。したがって、図15(a)のようなチップ処理においても、滅菌操作は必要となるが、ペルチェ素子を使用しているならば、高温処理もペルチェ素子で行うことが好ましい。また、生体試料の前処理において、凍結処理が必要な場合にも、ペルチェ素子を用いれば可能になる。すなわち、チップ702上には生体試料の設置部、凍結処理部、分離分析部、反応部、加圧部、混合部などの部位と、これらを接続して試料を搬送する部位を形成し、このチップをペルチェ素子701に接触させて、試料が位置する部位に合わせた温度制御をペルチェ素子を用いて行うことにより、生体試料の前処理から廃棄処理までの一連の手順をチップ上で簡便に行うことができる。ペルチェ素子に求められる温度範囲は、おおよそ−20度〜120度となるが、目的を特化すれば温度範囲も制限される。
このようなチップをはじめとして、生体試料を扱う場合、しばしば情報の保護が重要となる。とくに、生体試料が人間に由来したものである場合には、個人情報の保護は必要不可欠な要素となる。生体試料には通常、採取日時や混合した試薬、試料の由来などの情報ラベル703が貼り付けられたり記入されたりする。情報の保護の観点からは、この情報ラベルの記載が誰にでも読み取れるような言語や数値で行われることは、非常に好ましくないところである。検査用の容器などでは、情報ラベルの記載はバーコードで行われることも多いが、記載する情報量が多くなれば、図7(b)のようにバーコードではなくドットコード(二次元バーコード)、カラードットコード(カラーの要素を二次元的に配列したもの)を使用したり、ICタグなどの素子を利用することになる。ただし、これだけでは情報の解読器(バーコードリーダーなど)や解読アルゴリズムをもつ第三者には情報を盗まれてしまう。これを防止するためには、単に情報をコード化するだけでなく、暗号化(コードの変換)を行わなければならない。この変換は使用者が設定するパスワードを基に一定のアルゴリズムによって行われ、図15(b)のようにコードが変換される。変換されたコードはプリンターで出力されるか、電気的あるいは磁気的作用によって書き込まれ、これをチップなどの生体試料保持体に付与することになる。情報の解読操作では、まず解読システム(解読器、ソフトウェアなど)にコードを入力する作業が行われる。図15(b)のような視覚的コードならば、バーコードリーダーやカメラによってコードを読み取ればよい。次に、コード化の際に用いたパスワードを解読システムに入力することにより、コードから情報が復元される。なお、パスワードが途中で盗まれることを懸念するならば、暗号化及び復元に用いるアルゴリズムも、それぞれのシステムで決定できるようにしておけばよい。
また、本発明の第2の面において、本発明の生体試料検出装置では、小型化が容易な冷陰極蛍光管を生体試料の検出用光源とすることにより、装置全体を机上で容易に使用できるサイズに収めることができる。また、光反射板の形状と配置を工夫することにより、小型でありながらも光量の絶対値と均一性に優れた光照射装置を実現できる。さらに、装置に部分的に柔軟な素材を使用して、内部に手を入れる処理を可能にすることにより、机上で一連の生物実験を完了させることができるようになる。なお、このように小型かつ軽量で照度均一性の高い紫外線照射装置は、生命科学の研究および実験のみならず、光触媒励起光源装置、皮膚病の治療、植物の育成、皮膚病の治療等にも応用できる可能性を有する。
Claims (20)
- 生体試料を検出するためのものであって、冷陰極蛍光管を光源として備えることを特徴とする生体試料検出装置。
- 生体試料を検出するためのものであって、波長380nm以下の紫外光成分が主たる波長成分である冷陰極蛍光管を光源として備えることを特徴とする生体試料検出装置。
- 生体試料を検出するためのものであって、光源と、光源の波長成分のうち少なくとも試料の検出に必要な波長を透過させる材料で形成され、かつ表面に形成された凹凸構造によって光源からの光を屈折させる板状体とを備え、前記光源からの光照射強度を前記板状体を使用することにより均一化させることを特徴とする生体試料検出装置。
- 前記板状体の表面に形成された凹凸構造が、三角形状の断面をもつプリズム構造であることを特徴とする請求項3に記載の生体試料検出装置。
- 生体試料を検出するためのものであって、生体試料の周辺から外部光を遮断するように覆う暗室ユニットを備え、該暗室ユニットの側面の少なくとも一部が、可撓性を有する部材で形成されていることを特徴とする生体試料検出装置。
- 前記暗室ユニットの対向する一組の側面が少なくとも部分的に開口した開口部を備え、かつ該開口部を可撓性を有する部材で覆っていることを特徴とする請求項5に記載の生体試料検出装置。
- 前記可撓性を有する部材が上下に開閉可能であることを特徴とする請求項6に記載の生体試料検出装置。
- 前記可撓性を有する部材の少なくとも一部が暗室ユニットと密着し、かつその密着性が、微小な穴が表面に多数設けられている材料によるものであることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の生体試料検出装置。
- 生体試料を検出するためのものであって、試料に近い側に配置された拡大レンズと、試料から遠い側に配置された、光源からの光成分の少なくとも一部を吸収遮断するフィルタとを備えることを特徴とする生体試料検出装置。
- 生体試料を検出するためのものであって、冷陰極蛍光管を検出光源として備えることを特徴とする生体試料検出装置。
- 前記検出光源が、波長250〜390nmの範囲に最大出力強度を有する紫外光源であることを特徴とする請求項10に記載の生体試料検出装置。
- 前記検出光源の水銀使用量が、一体あたり5mg以下であることを特徴とする請求項10又は11に記載の生体試料検出装置。
- 複数の前記検出光源が備わっており、それら検出光源の非試料設置側に光反射板を含む照射部を備え、前記光反射板が、複数の前記検出光源の間の中央部にあって、試料設置側に対して突出した凸構造を有していることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の生体試料検出装置。
- 前記光反射板の凸構造が、端部が折り曲げられた複数の光反射板の組み合わせによって形成されていることを特徴とする請求項13に記載の生体試料検出装置。
- 前記光反射板の凸構造が、複数の検出光源の中心部を連結した線又は面と交差する形状であることを特徴とする請求項13又は14に記載の生体試料検出装置。
- 生体試料を検出するためのものであって、カバー付きの光照射装置を備え、該光照射装置のカバーが、その開放によりスイッチが切断されて光照射を停止する機能を有していることを特徴とする生体試料検出装置。
- 前記スイッチとは異なるスイッチを作動させることにより、前記光照射停止機能を無効化することが可能であることを特徴とする請求項16に記載の生体試料検出装置。
- 生体試料を検出するためのものであって、生体試料検出装置の使用者と試料の間の位置に、紫外光を除去するフィルタと、試料の検出に不要な波長成分を除去するフィルタとをともに備えることを特徴とする生体試料検出装置。
- 生体試料を検出するためのものであって、ペルチェ素子を備え、該ペルチェ素子の加熱により生体試料の滅菌処理を行うことを特徴とする生体試料検出装置。
- 前記ペルチェ素子の温度変化によりDNA断片及び/又はRNA試料の増幅を行うことを特徴とする請求項19に記載の生体試料検出装置。
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