JPWO2005088674A1 - 金属蒸気放電ランプとその製造方法、およびリフレクタ付きランプ - Google Patents

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雅人 吉田
清水 哲也
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俊介 柿坂
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Abstract

一端部に閉塞部(2)を有し、かつ他端部に金属箔(3)が封止された封止部(4)を有する外管(5)と、外管(5)内に配置された発光管(6)と、一端部が金属箔(3)に接続され、かつ他端部が外管(5)内に引き込まれ、発光管(6)から導出された外部リード線(13,17)に接続されている電力供給線(7,8)とを備えている。発光管(6)は電力供給線(7,8)によって支持されている。電力供給線(7)は、少なくとも一部が外管(5)の内面に接触することによって発光管(6)を外管(5)内の所定の位置に保持している保持部(接触部20)を有する。発光管を外管内の所定の位置で安定に保持して、外部からの衝撃に起因する発光管や外管の破損を抑制し、製造工程においては、作業能率を向上させることができる。

Description

本発明は、発光管が外管内に収納された構造を有する金属蒸気放電ランプとその製造方法、およびリフレクタ付きランプに関する。
従来の金属蒸気放電ランプ、例えばセラミックメタルハライドランプには、コンパクト性が高く、店舗用照明等に使用されるランプとして、図8に示すような構造のものが知られている。このランプは、筒状の石英ガラス製の外管33と、この外管33内に収納された発光管6と、電力供給線34,35と、外管33の端部に取り付けられた口金9とを備えている。
外管33は、一端部にチップオフ部10を有し、他端部に金属箔3が封止された封止部4を有する。発光管6は、外管33内に長手方向の中心軸Yが外管33の長手方向の中心軸Xと略一致するように収納されている。電力供給線34,35は、一端部が金属箔3を介して外部導入線23と接続され、かつ他端部が外管33内に引き込まれて、発光管6の両端部からこの発光管6の長手方向に延出した外部リード線13,17にそれぞれ接続されている。口金9は、外管33の他端部に取り付けられた絶縁材料からなる本体部38と、外部導入線23と電気的に接続されたピン状の端子11を有する。
金属箔3は例えばモリブデンからなり、その厚みが例えば20μm〜40μmである。電力供給線34,35は例えばモリブデンからなり、その線径が例えば0.5mm〜0.9mmである。外部リード線13,17は例えばニオブからなり、その線径が例えば0.5mm〜0.9mmである。外部導入線23は例えばニッケルからなり、その線径が例えば0.6mm〜1.0mmである。
次に、このような従来の金属蒸気放電ランプの製造方法の一例について説明する。
まず、図9に示すように、予め組み立てられた発光管6と、電力供給線34,35、金属箔3および外部導入線23が順次接続された電力供給構造体36とを準備し、発光管6の外部リード線13,17と電力供給線34,35とをそれぞれ接続することによって一体化して、組立体37を作製する。
そして、この組立体37の外部導入線23のみをチャック26のみに把持することによって、組立体37を垂直に立てた状態で保持する。
次に、一端部に内径が例えば2.0mm〜2.5mmの排気管12が連通するように接続され、かつ他端部が開口したバルブ27を用意する。このバルブ27は後に外管33を形成する。
バルブ27を、開口端が下向けになる状態で組立体37の上方に配置する。その後、バルブ27を組立体37へ向かってほぼ垂直に降下させ、バルブ27を組立体37に覆い被せる。このとき、必要に応じて電力供給線34,35または金属箔3を把持しながら、外部リード線13,17のうち、上方へ向かって延びた外部リード線13の先端部を排気管12内に位置させる。これにより、組立体37をバルブ27内に位置させた状態において、バルブ27の長手方向の中心軸Xと発光管6の長手方向の中心軸Yとを略一致させることができる。
そして、バルブ27の端部、つまり金属箔3が位置する部分を公知のピンチシール法によって圧潰封止し、バルブ27に封止部(圧潰封止部)4を形成する。その結果、組立体37はバルブ27内においてほぼ固定される。
その後、排気管12を通じてバルブ27内を真空排気し、必要に応じて窒素等の封入物を封入して、排気管12の根元部分をチップオフ(封止切り)する。このとき、外部リード線13の先端部が排気管12内に位置しているので、排気管12をチップオフした後の排気管12の残部であるチップオフ部10の長さは3mm〜7mm、例えば5mmになる。こうして外管33を形成する。
最後に、封止部4から導出した外部導入線23を口金9の端子11に電気的に接続するとともに、外管33の封止部4に口金9を接着剤(図示せず)等によって固着して金属蒸気放電ランプを製造する。
なお、製造工程上、発光管6の長手方向の中心軸Yと外管33の長手方向の中心軸Xとが完全に一致するように発光管6を外管33内に収納させることは難しく、実際は発光管6の長手方向の中心軸Yが外管33の長手方向の中心軸Xに対してわずかに傾いている場合が多い。
従来の金属蒸気放電ランプの他の例として、図示していないが、外管の端部構造は圧潰封止部を有さず、電力供給線(サポート)を封止したステムが外管の端部に封着されたものも知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の金属蒸気放電ランプでは、ランプの輸送時等の耐衝撃性を確保するため、外管の内面に当接して弾性変形する係止片が電力供給線に取り付けられている。
実公昭56−11313号公報
図8に示した構造の金属蒸気放電ランプでは、その製造工程において、バルブ27を組立体37に覆い被せる際、発光管6を保持している部材に厚さ20μm〜40μmの極めて薄い金属箔3が含まれているため、発光管6の保持は極めて不安定な状態にある。そのため、必要に応じて電力供給線34,35または金属箔3を手作業によって把持し、発光管6を補助的に保持しなければならず、非常に手間がかかるという問題があった。
しかも、封止作業が終わり発光管6が外管33内の所定の位置、つまり発光管6の長手方向の中心軸Yと外管33の長手方向の中心軸Xとが略一致するような位置で固定されるまでの間、この発光管6を外管33内のその固定位置で保持しておかなければならならない。そのため、従来の金属蒸気放電ランプの製造方法では、バルブ27を組立体37に覆い被せた後、封止作業が終わるまでの間、外部リード線13の先端部を排気管12内に位置させることによって発光管6を外管33内の所定の位置で保持させている。しかし、発光管6の保持が極めて不安定な状態にあることに加えて、外部リード線13の直径が0.5mm〜0.9mmであり、それを挿入する排気管12の内径が2.0mm〜2.5mmであるため、外部リード線13を排気管12内に位置させる作業には極めて慎重を要し、必然的にこの工程の作業能率が低くなるという問題があった。
また、作製された金属蒸気放電ランプは、輸送時等に外部から衝撃が加わったときに、発光管6が外管5内の所定の位置から外れ易く、その衝撃によって外管5と発光管6とが接触してそれぞれが破損する場合があった。
なお、特許文献1に記載された金属蒸気放電ランプの場合、その製造工程において、同様にして組立体にバルブを覆い被せる際、既に電力供給線はステムに固定されているので、発光管は安定して保持されており、上記したような問題は起こらない。
本発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、発光管を外管内の所定の位置で安定して保持し、外部から加わった衝撃に起因する発光管や外管の破損を抑制することができ、また製造工程において、作業能率を向上させることができる金属蒸気放電ランプを提供することを目的とする。
また、そのような金属蒸気放電ランプの製造方法、およびそのようなランプを用いたリフレクタ付きランプを提供することを目的とする。
本発明の金属蒸気放電ランプは、一端部に閉塞部を有し、かつ他端部に金属箔が封止された封止部を有する外管と、前記外管内に配置された発光管と、一端部が前記金属箔に接続され、かつ他端部が前記外管内に引き込まれ、前記発光管から導出された外部リード線に接続されている電力供給線とを備え、前記発光管は前記電力供給線によって支持されており、前記電力供給線は、少なくとも一部が前記外管の内面に接触することによって前記発光管を前記外管内の所定の位置に保持している保持部を有することを特徴とする。
本発明の他の構成の金属蒸気放電ランプは、一端部に閉塞部を有し、かつ他端部に金属箔が封止された封止部を有する外管と、前記外管内に収納された発光管と、一端部が前記金属箔に接続され、かつ他端部が前記外管内に引き込まれ、前記発光管から導出された外部リード線に接続されている電力供給線とを備え、前記発光管は前記電力供給線によって支持されており、前記電力供給線は保持部を有し、前記保持部は、前記発光管を前記外管を形成するバルブ内に収納する際、少なくとも一部が前記バルブの内面に接触することによって前記発光管を前記バルブ内の所定の位置に保持することを特徴とする。
上記構成の金属蒸気放電ランプにおいて、前記保持部は、前記外管の内面形状に沿った形状を有することが好ましい。
前記保持部は弾性可能であることが好ましい。
また、前記保持部は前記閉塞部と前記発光管との間に配置されていることが好ましい。
また、前記保持部は前記外管の内面の二ヶ所以上に圧接されていることが好ましい。
前記閉塞部には長さ2mm以下のチップオフ部が形成されており、前記チップオフ部内には前記外部リード線は位置していないことが好ましい。
本発明のリフレクタ付きランプは、前面に開口部を有するリフレクタと、このリフレクタの前記開口部と反対側の端部に取り付けられた口金と、前記リフレクタ内に収納され前記口金と接続された上記いずれかの構成を有する金属蒸気放電ランプとを備えている。
本発明の金属蒸気放電ランプの製造方法は、一端部に閉塞部を有し、かつ他端部に金属箔が封止された封止部を有する外管と、前記外管内に配置された発光管と、一端部が前記金属箔に接続され、かつ他端部が前記外管内に引き込まれ、前記発光管から導出された外部リード線に接続されている電力供給線とを備え、前記発光管は前記電力供給線によって支持されている金属蒸気放電ランプを製造する方法である。本発明の方法は、前記電力供給線、前記金属箔および前記外部導入線が順次接続された電力供給構造体と、前記発光管とを組み立てて組立体を作製する工程と、前記組立体に前記外管を形成するバルブを覆い被せる工程とを含み、前記電力供給線として、保持部を有するものを用い、前記組立体に前記バルブを覆い被せる工程において、前記電力供給線の前記保持部の少なくとも一部を前記バルブの内面に接触させながら、前記バルブを前記組立体に覆い被せることを特徴とする。
なお、本発明で言う前記「所定の位置」とは、設計上規定された位置を示し、設計者が適宜設定するものである。
上記構成の金属蒸気放電ランプあるいはリフレクタ付きランプによれば、発光管を外管内の所定の位置で安定して保持させることができるので、例えば外部から加わった衝撃等に起因する発光管や外管の破損を抑制することができるとともに、その製造工程においては作業能率を向上させることができる。
[図1]図1は、本発明の第1の実施の形態であるセラミックメタルハライドランプの一部断面で示した正面図である。
[図2]図2は、同セラミックメタルハライドランプの要部拡大正面図である。
[図3]図3は、同セラミックメタルハライドランプに用いられる電力供給線の斜視図である。
[図4]図4は、同セラミックメタルハライドランプに用いられる別の電力供給線の斜視図である。
[図5]図5は、同セラミックメタルハライドランプに用いられるさらに別の電力供給線の斜視図である。
[図6]図6は、同セラミックメタルハライドランプの製造方法を説明するための断面図である。
[図7]図7は、本発明の第2の実施の形態であるリフレクタ付きランプの一部断面で示した正面図である。
[図8]図8は、従来の金属蒸気放電ランプの一部断面で示した正面図である。
[図9]図9は、同金属蒸気放電ランプの製造方法を説明するための断面図である。
符号の説明
1 セラミックメタルハライドランプ
2 閉塞部
3 金属箔
4 圧潰封止部
5、33 外管
6 発光管
7,8、34、35 電力供給線
9,32 口金
10 チップオフ部
11 端子
12 排気管
13,17 外部リード線
14 本管部
15 細管部
16 シール材
18 第一のストレート部
19 第二のストレート部
20,21,22 接触部
23 外部導入線
24 電力供給構造体
25 組立体
26 チャック
27 バルブ
28 開口部
29 前面ガラス
30 反射面
31 リフレクタ
36 電力供給構造体
37 組立体
38 本体部
39 スリーブ
39a 一端部
以下、本発明の最良な実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1に、本発明の第1の実施の形態である定格電力70Wのセラミックメタルハライドランプ1を示す。このランプは、例えば石英ガラス製の略円筒状の外管5と、この外管5内に配置された発光管6と、この発光管6を支持する二本の電力供給線7,8と、外管5の端部に取り付けられた口金9とを備えている。
外管5は、全長Lが100mmであり、一端部に閉塞部2を有し、かつ他端部に二枚の金属箔3が封止された圧潰封止部4を有する。この全長Lは、後述するチップオフ部10の先端から口金9の後述する端子11の先端までの距離を示している。電力供給線7,8は、発光管6の後述する電極(図示せず)に外部からの電力を供給するために設置される。口金9は、圧潰封止部4を挟み込むように取り付けられ、かつ接着剤(図示せず)によって固着され、例えばG12形が用いられる。
閉塞部2は、図2に示すように、その外面形状がほぼ平坦か、またはやや丸みを帯びた曲面であり、かつその中央部には、後述する排気管12をチップオフした後の残部であるチップオフ部10が形成されている。このチップオフ部10の長さL、つまり排気管12の付け根からチップオフ部10の先端までの長さは、例えば1.0mmである。また、このチップオフ部10内には、従来の金属蒸気放電ランプ(図8参照)とは異なり、発光管6の後述する外部リード線13の先端部は位置されていない。
図1に示す金属箔3は、例えば、幅が3.3mm、長さが4.0mm、厚みが30μmのモリブデン箔からなる。
外管5の円筒部分は、例えば、図1に示す外径Rが19mm、内径rが16mmである。外管5内は、真空状態であってもよく、例えば窒素ガス等の不活性ガスが封入されていてもよい。特に、外管5内に不活性ガス、例えば窒素ガスを20kPa以上封入することにより、点灯時、窒素ガスが外管5内を対流するので、発光管6が過度に高温となるのを防止することができ、発光管6内に封入された発光金属の蒸気圧を適正に保つことができる。
外管5の長手方向の中心軸Xと、発光管6の長手方向の中心軸Yとは実質的に一致している。
なお、ここで言う「実質的に一致」とは、外管5の長手方向の中心軸Xと発光管6の長手方向の中心軸Yとが完全に一致している場合の他に、実用上の効果を得るのに支障がない範囲で、発光管6の長手方向の中心軸Yが外管5の長手方向の中心軸Xに対してわずかに傾いている場合や、発光管6の長手方向の中心軸Yが外管5の長手方向の中心軸Xの位置に対してわずかにずれ、各々が平行関係またはねじれの関係にある場合等を含むものである。
発光管6は、内部に一対の電極(図示せず)が配置され、放電空間が形成されている本管部14と、この本管部14の両端部からそれぞれ発光管6の長手方向に突出している細管部15とを有している。また、発光管6内には、発光物質としての発光金属、緩衝ガスとしての水銀、および始動補助ガスとしての希ガスがそれぞれ所定量封入されている。発光金属としては、ヨウ化ナトリウムやヨウ化ジスプロシウム等のハロゲン化金属が用いられる。さらに、発光管6の外囲器を構成する材料としては透光性セラミック、例えばアルミナが用いられる。
この細管部15内には、先端部に電極が取り付けられた電極導入体が挿通されてシール材16によって封着されている。また、この細管部15の両端部からは、電極導入体の一部として例えば線径0.7mmのニオブ製の外部リード線13,17が、それぞれ発光管6の長手方向に真っ直ぐ延びるように導出されている。
なお、発光管6の形状や構造等は、上記したものに限らず、例えば略球状の本管部と円筒状の細管部とが繋ぎ目の無い一体成形によって形成されたものなどの、公知の種々の発光管を用いることができる。また、電極導入体についても公知の種々の電極導入体を用いることができる。
電力供給線7,8は、それぞれ、例えば線径0.7mmの一本のモリブデン線からなる。
一方の電力供給線7は、図1および図3に示すように、外管5内に引き込まれた後、外管5の内面に沿いつつ、閉塞部2へ向かってほぼ真っ直ぐ伸びる第一のストレート部18と、この第一のストレート部18から閉塞部2の近傍で外管5の中心軸Xに向かってほぼ直角に折り曲げられ、その後、真っ直ぐ伸びて外管5の内径rよりも少し小さい長さを有する第二のストレート部19と、外管5の内面形状に沿って略同一平面内で略円を描くように曲げられた接触部(保持部)20とを有している。接触部20は、その少なくとも一部が外管5の内面に接触している。接触部20の少なくとも一部が外管5の内面に接触することによって、発光管6を外管5内の所定の位置、例えば外管5の長手方向の中心軸Xと発光管6の長手方向の中心軸Yとが実質的に一致するような位置で保持することができる。
第一のストレート部18および第二のストレート部19は必ずしも完全な直線でなくてもよく、例えば一部が曲がっていてもよい。これには意図的に曲げた場合や加工時に曲がってしまった場合を含む。
また、第一のストレート部18は、必ずしも外管5の内面に沿っていたり、近接していたりする必要はない。
第二のストレート部19の中央部には、外部リード線13が溶接等によって機械的に、かつ電気的に接続されている。
接触部20の外管5の内面に対する接触の仕方は、点接触または面接触のどちらでもよい。接触部20は、必ずしも閉ループまたは実質的に閉ループを形成するように略同一平面内で略円状に曲げられている必要はない。例えば略3/4円や略半円を描くように折り曲げられていてもよい。さらに、接触部20は必ずしも略同一平面内で曲げられている必要はなく、例えば螺旋状に曲げられていてもよいが、曲げ加工のしやすさから、略同一平面内で曲げられていることが好ましい。
接触部の形状は、略円状に限らず、図4に示すように接触部21が略ひし形状であってもよい。さらに、図5に示すように、第二のストレート部19自体が接触部22としての機能を有し、第二のストレート部19(接触部22)の両端部が外管5の内面に接触していてもよい。もちろん、この場合、第二のストレート部19の長さLは、外管5の内径rとほぼ等しくなければならない。接触部の形状は、図3〜図5に示された形状に限らず、発光管6を外管5内の所定の位置で保持することができる範囲内で適宜選択することができる。
しかし、例えば外管5をその長手方向の中心軸Xに対して垂直に切った断面が略円状である場合、接触部20の形状は、外管5の内面形状に沿った形状、つまり外管5の内径と等しいか、またはそれよりもわずかに小さい外径Rを有する略円状であることが好ましい。一方、例えば外管をその長手方向の中心軸Xに対して垂直に切った断面が略楕円状である場合、接触部の形状は外管の内面形状に沿って略楕円状であることが好ましい。これにより、完成ランプにおいても、後述する製造工程上においても、発光管6を外管5内の所定の位置でより安定に保持することができる。また、ランプの輸送時等に外部から衝撃が加わった際、それがあらゆる方向からの衝撃であった場合でも、外管5と発光管6とが接触するのを接触部20によって阻止することができ、外管5や発光管6が破損するのを防止することができる。
接触部20は弾性変形することが好ましい。これにより、上述のような場合の衝撃を吸収することができるので、その衝撃によって発光管6が破損するのを確実に防止することができる。なお、接触部20の弾性変形の度合いは、例えば線径を変化させることで変えることができる。
また、接触部20は閉塞部2の内面に近接している。接触部20を閉塞部2と発光管6との間に位置させることにより、ランプ点灯時、接触部20を照射対象に対して影になりにくくすることができ、配光特性が低下するのを抑制することができる。
さらに、接触部20は外管5の内面の二ヶ所以上に圧接していることが好ましい。これにより、発光管6を外管5内の所定の位置で一層安定して保持させることができる。
他方の電力供給線8は、外管5内に真っ直ぐ引き込まれた後、外管5の中心軸Xへ向かうようにほぼ直角に折り曲げられている、すなわちL字状をなすように折り曲げられている。
なお、電力供給線7,8としては、一本の金属線に限らず、複数の金属線を接続して一体化したものを用いることもできる。例えば、第一のストレート部18と第二のストレート部19とを一本の金属線を折り曲げて形成し、この金属線に別部材としての接触部20,21を溶接等によって接続して一体化してもよい。その際、必要に応じて複数の金属線の材質がそれぞれ異なっていてもよい。また、複数の金属線を用いる場合、それぞれの金属線の線径が異なっていてもよい。
図1に示されるように、電力供給線7の第一のストレート部18には、石英ガラス製の直管状のスリーブ39がこの第一のストレート部18の一部を覆うように挿通されている。このスリーブ39は、次のような機能を有している。
すなわち、外管5内が真空の場合、寿命末期等に発光管6内の封入物が外管5内にリークしたとき、異極間、例えば電力供給線7、8間でグロー放電が発生し易く、そのままアーク放電へ移行する可能性も高い。このようにアーク放電が発生すると、アーク放電の熱衝撃によって外管5が破損したり、ランプを点灯させるための安定器が破損したりする等の不具合が生じるおそれがある。そこで、このようなスリーブ39を設けることにより、前記リークが生じても、電力供給線7、8間でグロー放電が発生するのを防止することができる。
一方、外管5内に窒素が封入されている場合、再始動時において、異極間、例えば電力供給線7、8間でグロー放電が発生するおそれがある。万一、グロー放電が発生すると、このグロー放電に起因して電力供給線7、8の材料がスパッタされて、電力供給線7、8が徐々に細り、断線してしまう等の不具合が生じるおそれがある。そこで、このようなスリーブ39を設けることにより、再始動時、電力供給線7、8間でグロー放電が発生するのを抑制することができ、上述の不具合の発生を防止することができる。
また、このスリーブ39は、一端部39aが電力供給線7と共に圧潰封止部4に封止されている。一例として、スリーブ39の寸法は長さが30mm、外径が1.98mm、内径が1mmである。このスリーブ39のうち、圧潰封止部4に封止されている一端部39aの長さは、例えば3mmである。
口金9は、セラミック等の絶縁材料からなる本体部38と、この本体部38の端部に設けられた二本のピン状の端子11とを有している。
なお、口金9としては、ピン状の端子を有するG形に限らず、ねじ込み式のE形の口金等の公知の種々の口金を用いることができる。
次に、このようなセラミックメタルハライドランプ1の製造方法の一例について、図6(および図1)を参照して説明する。
予め加工された電力供給線7,8のそれぞれの端部に、金属箔3を溶接等によって機械的、かつ電気的に接続する。併せて、電力供給線7,8が接続された端部とは反対側の金属箔3の端部に、外部導入線23を同様に溶接等によって機械的に、かつ電気的に接続する。これにより、電力供給構造体24を作製する。一方、別工程で発光管6を予め組み立てておく。
発光管6の外部リード線13と電力供給線7、および外部リード線17と電力供給線8を、それぞれ溶接等によって機械的に、かつ電気的に接続することによって、発光管6と電力供給構造体24とを組み立てて一体化(以下、「組立体25」という)する。
そして、この組立体25の外部導入線23のみをチャック26等によって把持することにより、作製した組立体25を垂直に立てた状態で保持する。
次に、内径が例えば2.0mm〜2.5mmの排気管12が一端部に連通するように接続され、かつ他端部が開口したバルブ27を用意する。このバルブ27は後に外管5を形成する。
開口端が下向けになる状態でバルブ27を組立体25の上方に配置する。その後、バルブ27を組立体25へ向かってほぼ垂直に降ろし、バルブ27を組立体25に覆い被せる。バルブ27を組立体25に覆い被せる間および覆い被せた後、接触部20は外管5の内面に対して少なくとも一箇所で点接触または面接触している。そのため、バルブ27(外管5)の長手方向の中心軸Xと発光管6の長手方向の中心軸Yとは常に実質的に一致している。
次に、バルブ27の端部、つまり金属箔3が位置する部分を公知のピンチシール法によって圧潰封止し、バルブ26に圧潰封止部4を形成する。その結果、組立体25はバルブ27内においてほぼ固定される。
その後、排気管12を通じてバルブ27内を真空排気し、必要に応じて窒素等の封入物を封入して、排気管12の根元部分をチップオフ(封止切り)する。このとき、排気管12内には、従来の金属蒸気放電ランプの製造方法のような外部リード線13の先端部が位置していないので、可能な限り排気管12の残部が小さくなるようにその根元部分をチップオフすることができる。その結果、排気管12の残部であるチップオフ部10の長さは例えば0.5mm〜2.0mmにすることができる。こうして外管5を形成する。
最後に、外管5の圧潰封止部4から導出した外部導入線23を口金9の端子11に電気的に接続するとともに、外管5の圧潰封止部4に口金9を接着剤等によって固着してセラミックメタルハライドランプ1を製造する。
以上のような本発明の第1の実施の形態にかかるセラミックメタルハライドランプ1の構成によれば、発光管6を外管5内の所定の位置で保持している電力供給線7に設けられた接触部(保持部)20が、外管5の内面に接触していることによって、完成ランプにおいて、発光管6を外管5内の所定の位置で安定して保持させることができる。したがって、ランプの輸送時等に外部から衝撃が加わっても、発光管6が外管5内の前記所定の位置から外れることが抑制され、その衝撃によって外管5と発光管6とが接触してそれぞれが破損するのを防止することができる。
特に、電力供給線7にスリーブ39が挿通して設けられている場合には、ランプの輸送時等に外部から衝撃が加わって電力供給線7が大きくたわむと、スリーブ39が破損し易いので、本実施の形態の構造により発光管6の保持を安定させることの意義は大きい。
一方、その製造工程においては、バルブ27を組立体25に覆い被せる際、接触部20が外管5の内面に対して少なくとも一箇所以上で点接触または面接触しているため、バルブ27を組立体25に覆い被せる過程において組立体25を安定して保持させることができる。その結果、従来の金属蒸気放電ランプの製造方法のように手作業等によって組立体25を補助的に保持する作業が必要なくなり、また外部リード線13の先端部を排気管12内に挿入する作業を省くことができる。それにより、作業能率を格段に向上させることができるとともに、その後の完成ランプにおいて発光管6を外管5内の所定の位置に確実に配置させることができ、発光管6の位置ずれによる不良の発生を低減することができる。例えば、本発明の第1の実施の形態にかかるセラミックメタルハライドランプ1の製造方法を用いた場合、その工程における作業能率を、従来の金属蒸気放電ランプの製造方法での工程の作業能率に比して約10%向上させることができた。また外管5内における発光管6の位置ずれによる不良率を、従来の金属蒸気放電ランプの製造方法の不良率に比して約5%低減することができた。
また、外部リード線13の先端部を排気管12内に位置させる必要がなくなったので、排気管12を可能な限り短くチップオフすることができ、その結果、チップオフ部10の長さLを短くすることができ、ランプの全長を短縮化することができる。例えば、本発明の第1の実施の形態にかかるセラミックメタルハライドランプ1では、その全長Lを従来のセラミックメタルハライドランプ(図8参照)の全長に比して4mm短くすることができた。
接触部20の形状は、外管5の内面形状に沿った形状にすることが好ましい。これにより、完成ランプおよびその製造工程中において、発光管6を外管5内の所定の位置でより安定に保持することができる。特に完成ランプにおいては、ランプの輸送時等に外部から衝撃が加わった際、それがあらゆる方向からの衝撃であった場合でも、外管5と発光管6とが接触するのを接触部20によって阻止することができ、外管5や発光管6が破損するのを防止することができる。
また、接触部20は弾性変形することが好ましい。この弾性変形により、完成ランプにおいて前記衝撃を吸収することができ、その衝撃によって発光管6が破損するのを防止することができる。
また、接触部20を、閉塞部2と発光管6との間に位置させることが好ましい。これにより、完成ランプにおいて、ランプ点灯時、接触部20が照射対象に対して影になりにくくすることができ、配光特性が低下するのを抑制することができる。
さらに、接触部20は外管5の内面の二ヶ所以上に圧接されていることが好ましい。これにより、完成ランプおよびその製造工程中において、発光管6を外管5内の所定の位置で一層安定して保持させることができる。次に、本発明の第2の実施の形態であるリフレクタ付きランプについて、図7を参照して説明する。このランプは、前面の開口部28に前面ガラス29が接着剤(図示せず)等によって固着され、かつ内面に反射面30を有するリフレクタ31を備えている。リフレクタ31の開口部28とは反対側の端部に、E形の口金32が取り付けられている。リフレクタ31内には、本発明の第1の実施の形態である定格電力70Wのセラミックメタルハライドランプ1が収納されている。但し、セラミックメタルハライドランプ1は、第1の実施の形態の構造から口金9を除き、口金32と一体となった構造を有する。
リフレクタ31の中心軸Zとランプ1の発光管6の長手方向の中心軸Yとは実質的に一致している。なお、リフレクタ31については、公知の種々のリフレクタを用いることができる。
なお、上記各実施の形態では、セラミックメタルハライドランプ1を一例に挙げて説明したが、本発明はこれ以外の、例えば発光管6の外囲器の材料が石英ガラスからなるメタルハライドランプ等の金属蒸気放電ランプにも適用することができる。
また、上記各実施の形態では、定格電力70Wのセラミックメタルハライドランプ1を一例に挙げて説明したが、本発明は、定格電力は特に限定されるものではない。但し、コンパクト性が重視される定格電力35W以下の金属蒸気放電ランプに適用されることによって、上記した作用効果を顕著に発揮することができる。
本発明の金属蒸気放電ランプは、輸送時等に外部から加わる衝撃による破損事故が軽減され、また、その製造工程においては作業能率を向上させることができ、有用である。
本発明は、発光管が外管内に収納された構造を有する金属蒸気放電ランプとその製造方法、およびリフレクタ付きランプに関する。
従来の金属蒸気放電ランプ、例えばセラミックメタルハライドランプには、コンパクト性が高く、店舗用照明等に使用されるランプとして、図8に示すような構造のものが知られている。このランプは、筒状の石英ガラス製の外管33と、この外管33内に収納された発光管6と、電力供給線34,35と、外管33の端部に取り付けられた口金9とを備えている。
外管33は、一端部にチップオフ部10を有し、他端部に金属箔3が封止された封止部4を有する。発光管6は、外管33内に長手方向の中心軸Yが外管33の長手方向の中心軸Xと略一致するように収納されている。電力供給線34,35は、一端部が金属箔3を介して外部導入線23と接続され、かつ他端部が外管33内に引き込まれて、発光管6の両端部からこの発光管6の長手方向に延出した外部リード線13,17にそれぞれ接続されている。口金9は、外管33の他端部に取り付けられた絶縁材料からなる本体部38と、外部導入線23と電気的に接続されたピン状の端子11を有する。
金属箔3は例えばモリブデンからなり、その厚みが例えば20μm〜40μmである。電力供給線34,35は例えばモリブデンからなり、その線径が例えば0.5mm〜0.9mmである。外部リード線13,17は例えばニオブからなり、その線径が例えば0.5mm〜0.9mmである。外部導入線23は例えばニッケルからなり、その線径が例えば0.6mm〜1.0mmである。
次に、このような従来の金属蒸気放電ランプの製造方法の一例について説明する。
まず、図9に示すように、予め組み立てられた発光管6と、電力供給線34,35、金属箔3および外部導入線23が順次接続された電力供給構造体36とを準備し、発光管6の外部リード線13,17と電力供給線34,35とをそれぞれ接続することによって一体化して、組立体37を作製する。
そして、この組立体37の外部導入線23のみをチャック26のみに把持することによって、組立体37を垂直に立てた状態で保持する。
次に、一端部に内径が例えば2.0mm〜2.5mmの排気管12が連通するように接続され、かつ他端部が開口したバルブ27を用意する。このバルブ27は後に外管33を形成する。
バルブ27を、開口端が下向けになる状態で組立体37の上方に配置する。その後、バルブ27を組立体37へ向かってほぼ垂直に降下させ、バルブ27を組立体37に覆い被せる。このとき、必要に応じて電力供給線34,35または金属箔3を把持しながら、外部リード線13,17のうち、上方へ向かって延びた外部リード線13の先端部を排気管12内に位置させる。これにより、組立体37をバルブ27内に位置させた状態において、バルブ27の長手方向の中心軸Xと発光管6の長手方向の中心軸Yとを略一致させることができる。
そして、バルブ27の端部、つまり金属箔3が位置する部分を公知のピンチシール法によって圧潰封止し、バルブ27に封止部(圧潰封止部)4を形成する。その結果、組立体37はバルブ27内においてほぼ固定される。
その後、排気管12を通じてバルブ27内を真空排気し、必要に応じて窒素等の封入物を封入して、排気管12の根元部分をチップオフ(封止切り)する。このとき、外部リード線13の先端部が排気管12内に位置しているので、排気管12をチップオフした後の排気管12の残部であるチップオフ部10の長さは3mm〜7mm、例えば5mmになる。こうして外管33を形成する。
最後に、封止部4から導出した外部導入線23を口金9の端子11に電気的に接続するとともに、外管33の封止部4に口金9を接着剤(図示せず)等によって固着して金属蒸気放電ランプを製造する。
なお、製造工程上、発光管6の長手方向の中心軸Yと外管33の長手方向の中心軸Xとが完全に一致するように発光管6を外管33内に収納させることは難しく、実際は発光管6の長手方向の中心軸Yが外管33の長手方向の中心軸Xに対してわずかに傾いている場合が多い。
従来の金属蒸気放電ランプの他の例として、図示していないが、外管の端部構造は圧潰封止部を有さず、電力供給線(サポート)を封止したステムが外管の端部に封着されたものも知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の金属蒸気放電ランプでは、ランプの輸送時等の耐衝撃性を確保するため、外管の内面に当接して弾性変形する係止片が電力供給線に取り付けられている。
実公昭56−11313号公報
図8に示した構造の金属蒸気放電ランプでは、その製造工程において、バルブ27を組立体37に覆い被せる際、発光管6を保持している部材に厚さ20μm〜40μmの極めて薄い金属箔3が含まれているため、発光管6の保持は極めて不安定な状態にある。そのため、必要に応じて電力供給線34,35または金属箔3を手作業によって把持し、発光管6を補助的に保持しなければならず、非常に手間がかかるという問題があった。
しかも、封止作業が終わり発光管6が外管33内の所定の位置、つまり発光管6の長手方向の中心軸Yと外管33の長手方向の中心軸Xとが略一致するような位置で固定されるまでの間、この発光管6を外管33内のその固定位置で保持しておかなければならならない。そのため、従来の金属蒸気放電ランプの製造方法では、バルブ27を組立体37に覆い被せた後、封止作業が終わるまでの間、外部リード線13の先端部を排気管12内に位置させることによって発光管6を外管33内の所定の位置で保持させている。しかし、発光管6の保持が極めて不安定な状態にあることに加えて、外部リード線13の直径が0.5mm〜0.9mmであり、それを挿入する排気管12の内径が2.0mm〜2.5mmであるため、外部リード線13を排気管12内に位置させる作業には極めて慎重を要し、必然的にこの工程の作業能率が低くなるという問題があった。
また、作製された金属蒸気放電ランプは、輸送時等に外部から衝撃が加わったときに、発光管6が外管5内の所定の位置から外れ易く、その衝撃によって外管5と発光管6とが接触してそれぞれが破損する場合があった。
なお、特許文献1に記載された金属蒸気放電ランプの場合、その製造工程において、同様にして組立体にバルブを覆い被せる際、既に電力供給線はステムに固定されているので、発光管は安定して保持されており、上記したような問題は起こらない。
本発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、発光管を外管内の所定の位置で安定して保持し、外部から加わった衝撃に起因する発光管や外管の破損を抑制することができ、また製造工程において、作業能率を向上させることができる金属蒸気放電ランプを提供することを目的とする。
また、そのような金属蒸気放電ランプの製造方法、およびそのようなランプを用いたリフレクタ付きランプを提供することを目的とする。
本発明の金属蒸気放電ランプは、一端部に閉塞部を有し、かつ他端部に金属箔が封止された封止部を有する外管と、前記外管内に配置された発光管と、一端部が前記金属箔に接続され、かつ他端部が前記外管内に引き込まれ、前記発光管から導出された外部リード線に接続されている電力供給線とを備え、前記発光管は前記電力供給線によって支持されており、前記電力供給線は、少なくとも一部が前記外管の内面に接触することによって前記発光管を前記外管内の所定の位置に保持している保持部を有することを特徴とする。
本発明の他の構成の金属蒸気放電ランプは、一端部に閉塞部を有し、かつ他端部に金属箔が封止された封止部を有する外管と、前記外管内に収納された発光管と、一端部が前記金属箔に接続され、かつ他端部が前記外管内に引き込まれ、前記発光管から導出された外部リード線に接続されている電力供給線とを備え、前記発光管は前記電力供給線によって支持されており、前記電力供給線は保持部を有し、前記保持部は、前記発光管を前記外管を形成するバルブ内に収納する際、少なくとも一部が前記バルブの内面に接触することによって前記発光管を前記バルブ内の所定の位置に保持することを特徴とする。
上記構成の金属蒸気放電ランプにおいて、前記保持部は、前記外管の内面形状に沿った形状を有することが好ましい。
前記保持部は弾性可能であることが好ましい。
また、前記保持部は前記閉塞部と前記発光管との間に配置されていることが好ましい。
また、前記保持部は前記外管の内面の二ヶ所以上に圧接されていることが好ましい。
前記閉塞部には長さ2mm以下のチップオフ部が形成されており、前記チップオフ部内には前記外部リード線は位置していないことが好ましい。
本発明のリフレクタ付きランプは、前面に開口部を有するリフレクタと、このリフレクタの前記開口部と反対側の端部に取り付けられた口金と、前記リフレクタ内に収納され前記口金と接続された上記いずれかの構成を有する金属蒸気放電ランプとを備えている。
本発明の金属蒸気放電ランプの製造方法は、一端部に閉塞部を有し、かつ他端部に金属箔が封止された封止部を有する外管と、前記外管内に配置された発光管と、一端部が前記金属箔に接続され、かつ他端部が前記外管内に引き込まれ、前記発光管から導出された外部リード線に接続されている電力供給線とを備え、前記発光管は前記電力供給線によって支持されている金属蒸気放電ランプを製造する方法である。本発明の方法は、前記電力供給線、前記金属箔および前記外部導入線が順次接続された電力供給構造体と、前記発光管とを組み立てて組立体を作製する工程と、前記組立体に前記外管を形成するバルブを覆い被せる工程とを含み、前記電力供給線として、保持部を有するものを用い、前記組立体に前記バルブを覆い被せる工程において、前記電力供給線の前記保持部の少なくとも一部を前記バルブの内面に接触させながら、前記バルブを前記組立体に覆い被せることを特徴とする。
なお、本発明で言う前記「所定の位置」とは、設計上規定された位置を示し、設計者が適宜設定するものである。
上記構成の金属蒸気放電ランプあるいはリフレクタ付きランプによれば、発光管を外管内の所定の位置で安定して保持させることができるので、例えば外部から加わった衝撃等に起因する発光管や外管の破損を抑制することができるとともに、その製造工程においては作業能率を向上させることができる。
以下、本発明の最良な実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1に、本発明の第1の実施の形態である定格電力70Wのセラミックメタルハライドランプ1を示す。このランプは、例えば石英ガラス製の略円筒状の外管5と、この外管5内に配置された発光管6と、この発光管6を支持する二本の電力供給線7,8と、外管5の端部に取り付けられた口金9とを備えている。
外管5は、全長L1が100mmであり、一端部に閉塞部2を有し、かつ他端部に二枚の金属箔3が封止された圧潰封止部4を有する。この全長L1は、後述するチップオフ部10の先端から口金9の後述する端子11の先端までの距離を示している。電力供給線7,8は、発光管6の後述する電極(図示せず)に外部からの電力を供給するために設置される。口金9は、圧潰封止部4を挟み込むように取り付けられ、かつ接着剤(図示せず)によって固着され、例えばG12形が用いられる。
閉塞部2は、図2に示すように、その外面形状がほぼ平坦か、またはやや丸みを帯びた曲面であり、かつその中央部には、後述する排気管12をチップオフした後の残部であるチップオフ部10が形成されている。このチップオフ部10の長さL2、つまり排気管12の付け根からチップオフ部10の先端までの長さは、例えば1.0mmである。また、このチップオフ部10内には、従来の金属蒸気放電ランプ(図8参照)とは異なり、発光管6の後述する外部リード線13の先端部は位置されていない。
図1に示す金属箔3は、例えば、幅が3.3mm、長さが4.0mm、厚みが30μmのモリブデン箔からなる。
外管5の円筒部分は、例えば、図1に示す外径R1が19mm、内径r1が16mmである。外管5内は、真空状態であってもよく、例えば窒素ガス等の不活性ガスが封入されていてもよい。特に、外管5内に不活性ガス、例えば窒素ガスを20kPa以上封入することにより、点灯時、窒素ガスが外管5内を対流するので、発光管6が過度に高温となるのを防止することができ、発光管6内に封入された発光金属の蒸気圧を適正に保つことができる。
外管5の長手方向の中心軸Xと、発光管6の長手方向の中心軸Yとは実質的に一致している。
なお、ここで言う「実質的に一致」とは、外管5の長手方向の中心軸Xと発光管6の長手方向の中心軸Yとが完全に一致している場合の他に、実用上の効果を得るのに支障がない範囲で、発光管6の長手方向の中心軸Yが外管5の長手方向の中心軸Xに対してわずかに傾いている場合や、発光管6の長手方向の中心軸Yが外管5の長手方向の中心軸Xの位置に対してわずかにずれ、各々が平行関係またはねじれの関係にある場合等を含むものである。
発光管6は、内部に一対の電極(図示せず)が配置され、放電空間が形成されている本管部14と、この本管部14の両端部からそれぞれ発光管6の長手方向に突出している細管部15とを有している。また、発光管6内には、発光物質としての発光金属、緩衝ガスとしての水銀、および始動補助ガスとしての希ガスがそれぞれ所定量封入されている。発光金属としては、ヨウ化ナトリウムやヨウ化ジスプロシウム等のハロゲン化金属が用いられる。さらに、発光管6の外囲器を構成する材料としては透光性セラミック、例えばアルミナが用いられる。
この細管部15内には、先端部に電極が取り付けられた電極導入体が挿通されてシール材16によって封着されている。また、この細管部15の両端部からは、電極導入体の一部として例えば線径0.7mmのニオブ製の外部リード線13,17が、それぞれ発光管6の長手方向に真っ直ぐ延びるように導出されている。
なお、発光管6の形状や構造等は、上記したものに限らず、例えば略球状の本管部と円筒状の細管部とが繋ぎ目の無い一体成形によって形成されたものなどの、公知の種々の発光管を用いることができる。また、電極導入体についても公知の種々の電極導入体を用いることができる。
電力供給線7,8は、それぞれ、例えば線径0.7mmの一本のモリブデン線からなる。
一方の電力供給線7は、図1および図3に示すように、外管5内に引き込まれた後、外管5の内面に沿いつつ、閉塞部2へ向かってほぼ真っ直ぐ伸びる第一のストレート部18と、この第一のストレート部18から閉塞部2の近傍で外管5の中心軸Xに向かってほぼ直角に折り曲げられ、その後、真っ直ぐ伸びて外管5の内径r1よりも少し小さい長さを有する第二のストレート部19と、外管5の内面形状に沿って略同一平面内で略円を描くように曲げられた接触部(保持部)20とを有している。接触部20は、その少なくとも一部が外管5の内面に接触している。接触部20の少なくとも一部が外管5の内面に接触することによって、発光管6を外管5内の所定の位置、例えば外管5の長手方向の中心軸Xと発光管6の長手方向の中心軸Yとが実質的に一致するような位置で保持することができる。
第一のストレート部18および第二のストレート部19は必ずしも完全な直線でなくてもよく、例えば一部が曲がっていてもよい。これには意図的に曲げた場合や加工時に曲がってしまった場合を含む。
また、第一のストレート部18は、必ずしも外管5の内面に沿っていたり、近接していたりする必要はない。
第二のストレート部19の中央部には、外部リード線13が溶接等によって機械的に、かつ電気的に接続されている。
接触部20の外管5の内面に対する接触の仕方は、点接触または面接触のどちらでもよい。接触部20は、必ずしも閉ループまたは実質的に閉ループを形成するように略同一平面内で略円状に曲げられている必要はない。例えば略3/4円や略半円を描くように折り曲げられていてもよい。さらに、接触部20は必ずしも略同一平面内で曲げられている必要はなく、例えば螺旋状に曲げられていてもよいが、曲げ加工のしやすさから、略同一平面内で曲げられていることが好ましい。
接触部の形状は、略円状に限らず、図4に示すように接触部21が略ひし形状であってもよい。さらに、図5に示すように、第二のストレート部19自体が接触部22としての機能を有し、第二のストレート部19(接触部22)の両端部が外管5の内面に接触していてもよい。もちろん、この場合、第二のストレート部19の長さL3は、外管5の内径r1とほぼ等しくなければならない。接触部の形状は、図3〜図5に示された形状に限らず、発光管6を外管5内の所定の位置で保持することができる範囲内で適宜選択することができる。
しかし、例えば外管5をその長手方向の中心軸Xに対して垂直に切った断面が略円状である場合、接触部20の形状は、外管5の内面形状に沿った形状、つまり外管5の内径と等しいか、またはそれよりもわずかに小さい外径R2を有する略円状であることが好ましい。一方、例えば外管をその長手方向の中心軸Xに対して垂直に切った断面が略楕円状である場合、接触部の形状は外管の内面形状に沿って略楕円状であることが好ましい。これにより、完成ランプにおいても、後述する製造工程上においても、発光管6を外管5内の所定の位置でより安定に保持することができる。また、ランプの輸送時等に外部から衝撃が加わった際、それがあらゆる方向からの衝撃であった場合でも、外管5と発光管6とが接触するのを接触部20によって阻止することができ、外管5や発光管6が破損するのを防止することができる。
接触部20は弾性変形することが好ましい。これにより、上述のような場合の衝撃を吸収することができるので、その衝撃によって発光管6が破損するのを確実に防止することができる。なお、接触部20の弾性変形の度合いは、例えば線径を変化させることで変えることができる。
また、接触部20は閉塞部2の内面に近接している。接触部20を閉塞部2と発光管6との間に位置させることにより、ランプ点灯時、接触部20を照射対象に対して影になりにくくすることができ、配光特性が低下するのを抑制することができる。
さらに、接触部20は外管5の内面の二ヶ所以上に圧接していることが好ましい。これにより、発光管6を外管5内の所定の位置で一層安定して保持させることができる。
他方の電力供給線8は、外管5内に真っ直ぐ引き込まれた後、外管5の中心軸Xへ向かうようにほぼ直角に折り曲げられている、すなわちL字状をなすように折り曲げられている。
なお、電力供給線7,8としては、一本の金属線に限らず、複数の金属線を接続して一体化したものを用いることもできる。例えば、第一のストレート部18と第二のストレート部19とを一本の金属線を折り曲げて形成し、この金属線に別部材としての接触部20,21を溶接等によって接続して一体化してもよい。その際、必要に応じて複数の金属線の材質がそれぞれ異なっていてもよい。また、複数の金属線を用いる場合、それぞれの金属線の線径が異なっていてもよい。
図1に示されるように、電力供給線7の第一のストレート部18には、石英ガラス製の直管状のスリーブ39がこの第一のストレート部18の一部を覆うように挿通されている。このスリーブ39は、次のような機能を有している。
すなわち、外管5内が真空の場合、寿命末期等に発光管6内の封入物が外管5内にリークしたとき、異極間、例えば電力供給線7、8間でグロー放電が発生し易く、そのままアーク放電へ移行する可能性も高い。このようにアーク放電が発生すると、アーク放電の熱衝撃によって外管5が破損したり、ランプを点灯させるための安定器が破損したりする等の不具合が生じるおそれがある。そこで、このようなスリーブ39を設けることにより、前記リークが生じても、電力供給線7、8間でグロー放電が発生するのを防止することができる。
一方、外管5内に窒素が封入されている場合、再始動時において、異極間、例えば電力供給線7、8間でグロー放電が発生するおそれがある。万一、グロー放電が発生すると、このグロー放電に起因して電力供給線7、8の材料がスパッタされて、電力供給線7、8が徐々に細り、断線してしまう等の不具合が生じるおそれがある。そこで、このようなスリーブ39を設けることにより、再始動時、電力供給線7、8間でグロー放電が発生するのを抑制することができ、上述の不具合の発生を防止することができる。
また、このスリーブ39は、一端部39aが電力供給線7と共に圧潰封止部4に封止されている。一例として、スリーブ39の寸法は長さが30mm、外径が1.98mm、内径が1mmである。このスリーブ39のうち、圧潰封止部4に封止されている一端部39aの長さは、例えば3mmである。
口金9は、セラミック等の絶縁材料からなる本体部38と、この本体部38の端部に設けられた二本のピン状の端子11とを有している。
なお、口金9としては、ピン状の端子を有するG形に限らず、ねじ込み式のE形の口金等の公知の種々の口金を用いることができる。
次に、このようなセラミックメタルハライドランプ1の製造方法の一例について、図6(および図1)を参照して説明する。
予め加工された電力供給線7,8のそれぞれの端部に、金属箔3を溶接等によって機械的、かつ電気的に接続する。併せて、電力供給線7,8が接続された端部とは反対側の金属箔3の端部に、外部導入線23を同様に溶接等によって機械的に、かつ電気的に接続する。これにより、電力供給構造体24を作製する。一方、別工程で発光管6を予め組み立てておく。
発光管6の外部リード線13と電力供給線7、および外部リード線17と電力供給線8を、それぞれ溶接等によって機械的に、かつ電気的に接続することによって、発光管6と電力供給構造体24とを組み立てて一体化(以下、「組立体25」という)する。
そして、この組立体25の外部導入線23のみをチャック26等によって把持することにより、作製した組立体25を垂直に立てた状態で保持する。
次に、内径が例えば2.0mm〜2.5mmの排気管12が一端部に連通するように接続され、かつ他端部が開口したバルブ27を用意する。このバルブ27は後に外管5を形成する。
開口端が下向けになる状態でバルブ27を組立体25の上方に配置する。その後、バルブ27を組立体25へ向かってほぼ垂直に降ろし、バルブ27を組立体25に覆い被せる。バルブ27を組立体25に覆い被せる間および覆い被せた後、接触部20は外管5の内面に対して少なくとも一箇所で点接触または面接触している。そのため、バルブ27(外管5)の長手方向の中心軸Xと発光管6の長手方向の中心軸Yとは常に実質的に一致している。
次に、バルブ27の端部、つまり金属箔3が位置する部分を公知のピンチシール法によって圧潰封止し、バルブ26に圧潰封止部4を形成する。その結果、組立体25はバルブ27内においてほぼ固定される。
その後、排気管12を通じてバルブ27内を真空排気し、必要に応じて窒素等の封入物を封入して、排気管12の根元部分をチップオフ(封止切り)する。このとき、排気管12内には、従来の金属蒸気放電ランプの製造方法のような外部リード線13の先端部が位置していないので、可能な限り排気管12の残部が小さくなるようにその根元部分をチップオフすることができる。その結果、排気管12の残部であるチップオフ部10の長さは例えば0.5mm〜2.0mmにすることができる。こうして外管5を形成する。
最後に、外管5の圧潰封止部4から導出した外部導入線23を口金9の端子11に電気的に接続するとともに、外管5の圧潰封止部4に口金9を接着剤等によって固着してセラミックメタルハライドランプ1を製造する。
以上のような本発明の第1の実施の形態にかかるセラミックメタルハライドランプ1の構成によれば、発光管6を外管5内の所定の位置で保持している電力供給線7に設けられた接触部(保持部)20が、外管5の内面に接触していることによって、完成ランプにおいて、発光管6を外管5内の所定の位置で安定して保持させることができる。したがって、ランプの輸送時等に外部から衝撃が加わっても、発光管6が外管5内の前記所定の位置から外れることが抑制され、その衝撃によって外管5と発光管6とが接触してそれぞれが破損するのを防止することができる。
特に、電力供給線7にスリーブ39が挿通して設けられている場合には、ランプの輸送時等に外部から衝撃が加わって電力供給線7が大きくたわむと、スリーブ39が破損し易いので、本実施の形態の構造により発光管6の保持を安定させることの意義は大きい。
一方、その製造工程においては、バルブ27を組立体25に覆い被せる際、接触部20が外管5の内面に対して少なくとも一箇所以上で点接触または面接触しているため、バルブ27を組立体25に覆い被せる過程において組立体25を安定して保持させることができる。その結果、従来の金属蒸気放電ランプの製造方法のように手作業等によって組立体25を補助的に保持する作業が必要なくなり、また外部リード線13の先端部を排気管12内に挿入する作業を省くことができる。それにより、作業能率を格段に向上させることができるとともに、その後の完成ランプにおいて発光管6を外管5内の所定の位置に確実に配置させることができ、発光管6の位置ずれによる不良の発生を低減することができる。例えば、本発明の第1の実施の形態にかかるセラミックメタルハライドランプ1の製造方法を用いた場合、その工程における作業能率を、従来の金属蒸気放電ランプの製造方法での工程の作業能率に比して約10%向上させることができた。また外管5内における発光管6の位置ずれによる不良率を、従来の金属蒸気放電ランプの製造方法の不良率に比して約5%低減することができた。
また、外部リード線13の先端部を排気管12内に位置させる必要がなくなったので、排気管12を可能な限り短くチップオフすることができ、その結果、チップオフ部10の長さL2を短くすることができ、ランプの全長を短縮化することができる。例えば、本発明の第1の実施の形態にかかるセラミックメタルハライドランプ1では、その全長L1を従来のセラミックメタルハライドランプ(図8参照)の全長に比して4mm短くすることができた。
接触部20の形状は、外管5の内面形状に沿った形状にすることが好ましい。これにより、完成ランプおよびその製造工程中において、発光管6を外管5内の所定の位置でより安定に保持することができる。特に完成ランプにおいては、ランプの輸送時等に外部から衝撃が加わった際、それがあらゆる方向からの衝撃であった場合でも、外管5と発光管6とが接触するのを接触部20によって阻止することができ、外管5や発光管6が破損するのを防止することができる。
また、接触部20は弾性変形することが好ましい。この弾性変形により、完成ランプにおいて前記衝撃を吸収することができ、その衝撃によって発光管6が破損するのを防止することができる。
また、接触部20を、閉塞部2と発光管6との間に位置させることが好ましい。これにより、完成ランプにおいて、ランプ点灯時、接触部20が照射対象に対して影になりにくくすることができ、配光特性が低下するのを抑制することができる。
さらに、接触部20は外管5の内面の二ヶ所以上に圧接されていることが好ましい。これにより、完成ランプおよびその製造工程中において、発光管6を外管5内の所定の位置で一層安定して保持させることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態であるリフレクタ付きランプについて、図7を参照して説明する。このランプは、前面の開口部28に前面ガラス29が接着剤(図示せず)等によって固着され、かつ内面に反射面30を有するリフレクタ31を備えている。リフレクタ31の開口部28とは反対側の端部に、E形の口金32が取り付けられている。リフレクタ31内には、本発明の第1の実施の形態である定格電力70Wのセラミックメタルハライドランプ1が収納されている。但し、セラミックメタルハライドランプ1は、第1の実施の形態の構造から口金9を除き、口金32と一体となった構造を有する。
リフレクタ31の中心軸Zとランプ1の発光管6の長手方向の中心軸Yとは実質的に一致している。なお、リフレクタ31については、公知の種々のリフレクタを用いることができる。
なお、上記各実施の形態では、セラミックメタルハライドランプ1を一例に挙げて説明したが、本発明はこれ以外の、例えば発光管6の外囲器の材料が石英ガラスからなるメタルハライドランプ等の金属蒸気放電ランプにも適用することができる。
また、上記各実施の形態では、定格電力70Wのセラミックメタルハライドランプ1を一例に挙げて説明したが、本発明は、定格電力は特に限定されるものではない。但し、コンパクト性が重視される定格電力35W以下の金属蒸気放電ランプに適用されることによって、上記した作用効果を顕著に発揮することができる。
本発明の金属蒸気放電ランプは、輸送時等に外部から加わる衝撃による破損事故が軽減され、また、その製造工程においては作業能率を向上させることができ、有用である。
図1は、本発明の第1の実施の形態であるセラミックメタルハライドランプの一部断面で示した正面図である。 図2は、同セラミックメタルハライドランプの要部拡大正面図である。 図3は、同セラミックメタルハライドランプに用いられる電力供給線の斜視図である。 図4は、同セラミックメタルハライドランプに用いられる別の電力供給線の斜視図である。 図5は、同セラミックメタルハライドランプに用いられるさらに別の電力供給線の斜視図である。 図6は、同セラミックメタルハライドランプの製造方法を説明するための断面図である。 図7は、本発明の第2の実施の形態であるリフレクタ付きランプの一部断面で示した正面図である。 図8は、従来の金属蒸気放電ランプの一部断面で示した正面図である。 図9は、同金属蒸気放電ランプの製造方法を説明するための断面図である。
符号の説明
1 セラミックメタルハライドランプ
2 閉塞部
3 金属箔
4 圧潰封止部
5、33 外管
6 発光管
7,8、34、35 電力供給線
9,32 口金
10 チップオフ部
11 端子
12 排気管
13,17 外部リード線
14 本管部
15 細管部
16 シール材
18 第一のストレート部
19 第二のストレート部
20,21,22 接触部
23 外部導入線
24 電力供給構造体
25 組立体
26 チャック
27 バルブ
28 開口部
29 前面ガラス
30 反射面
31 リフレクタ
36 電力供給構造体
37 組立体
38 本体部
39 スリーブ
39a 一端部

Claims (9)

  1. 一端部に閉塞部を有し、かつ他端部に金属箔が封止された封止部を有する外管と、
    前記外管内に配置された発光管と、
    一端部が前記金属箔に接続され、かつ他端部が前記外管内に引き込まれ、前記発光管から導出された外部リード線に接続されている電力供給線とを備え、
    前記発光管は前記電力供給線によって支持されており、
    前記電力供給線は、少なくとも一部が前記外管の内面に接触することによって前記発光管を前記外管内の所定の位置に保持している保持部を有することを特徴とする金属蒸気放電ランプ。
  2. 一端部に閉塞部を有し、かつ他端部に金属箔が封止された封止部を有する外管と、
    前記外管内に収納された発光管と、
    一端部が前記金属箔に接続され、かつ他端部が前記外管内に引き込まれ、前記発光管から導出された外部リード線に接続されている電力供給線とを備え、
    前記発光管は前記電力供給線によって支持されており、
    前記電力供給線は保持部を有し、前記保持部は、前記発光管を前記外管を形成するバルブ内に収納する際、少なくとも一部が前記バルブの内面に接触することによって前記発光管を前記バルブ内の所定の位置に保持することを特徴とする金属蒸気放電ランプ。
  3. 前記保持部は、前記外管の内面形状に沿った形状を有する請求項1または請求項2に記載の金属蒸気放電ランプ。
  4. 前記保持部は弾性変形可能である請求項1〜3のいずれかに記載の金属蒸気放電ランプ。
  5. 前記保持部は前記閉塞部と前記発光管との間に配置されている請求項1〜4のいずれかに記載の金属蒸気放電ランプ。
  6. 前記保持部は前記外管の内面の二ヶ所以上に圧接されている請求項1〜5のいずれかに記載の金属蒸気放電ランプ。
  7. 前記閉塞部には長さ2mm以下のチップオフ部が形成されており、前記チップオフ部内には前記外部リード線は位置していない請求項1〜6のいずれかに記載の金属蒸気放電ランプ。
  8. 前面に開口部を有するリフレクタと、このリフレクタの前記開口部と反対側の端部に取り付けられた口金と、前記リフレクタ内に収納され前記口金と接続された請求項1〜請求項7のいずれかに記載の金属蒸気放電ランプとを備えていることを特徴とするリフレクタ付きランプ。
  9. 一端部に閉塞部を有し、かつ他端部に金属箔が封止された封止部を有する外管と、前記外管内に配置された発光管と、一端部が前記金属箔に接続され、かつ他端部が前記外管内に引き込まれ、前記発光管から導出された外部リード線に接続されている電力供給線とを備え、前記発光管は前記電力供給線によって支持されている金属蒸気放電ランプの製造方法であって、
    前記電力供給線、前記金属箔および前記外部導入線が順次接続された電力供給構造体と、前記発光管とを組み立てて組立体を作製する工程と、
    前記組立体に前記外管を形成するバルブを覆い被せる工程とを含み、
    前記電力供給線として、保持部を有するものを用い、
    前記組立体に前記バルブを覆い被せる工程において、前記電力供給線の前記保持部の少なくとも一部を前記バルブの内面に接触させながら、前記バルブを前記組立体に覆い被せることを特徴とする金属蒸気放電ランプの製造方法。
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