JP2002245808A - 環形蛍光ランプおよび照明器具 - Google Patents

環形蛍光ランプおよび照明器具

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JP2002245808A
JP2002245808A JP2001391074A JP2001391074A JP2002245808A JP 2002245808 A JP2002245808 A JP 2002245808A JP 2001391074 A JP2001391074 A JP 2001391074A JP 2001391074 A JP2001391074 A JP 2001391074A JP 2002245808 A JP2002245808 A JP 2002245808A
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ring
bulb
glass
shaped fluorescent
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Ichiro Yamada
市朗 山田
Akinori Yasuhara
明典 安原
Toshiharu Yagi
敏治 八木
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】管外径が14〜18mmの環状のガラス管バル
ブを用いた環形蛍光ランプにおいて、最適な最冷部の設
定をはかりランプ特性の向上した環形蛍光ランプおよび
この環形蛍光ランプを用いた薄形化に対応できる照明器
具を提供することを目的とする。 【解決手段】ガラスバルブ1の一方の封着部2からフィ
ラメント電極5までの距離が30〜50mmの範囲内で
あって他方のそれよりも大きくなるように構成するとと
もに、ガラスバルブ1よりも管径の小さいガラス管3
L,3Sによってフィラメント電極5がこの封着部2か
ら直線状に延出されるように支持されているので、ガラ
スバルブ1の一方の端部側に一対のフィラメント電極5
の熱が影響することなく最冷部を有効に確保することが
可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細径のガラス管バ
ルブを環状に曲成した環形蛍光ランプおよびこの環形蛍
光ランプを用いた照明器具に関する。
【従来の技術】蛍光ランプは、ガラス管からなるバルブ
の内面に蛍光体被膜を形成し、このバルブ内に水銀とア
ルゴンガスなどの希ガスを封入して構成されている。そ
して、バルブ端部に設けたフィラメント電極などにより
バルブ内に放電を生起させ、この放電によりバルブ内の
水銀蒸気を電離および励起して紫外線を発生させて蛍光
体被膜で可視光に変化し、この可視光をバルブ外に放射
するようにしている。
【0002】そして、家庭や店舗などで用いられている
一般照明用の蛍光ランプは、通常ガラス管バルブの外径
が約29mm程度のものが広く普及しているが、光出力
の改良やランプ点灯回路の改善などにより、外径が約1
6〜17mmのバルブを用いた蛍光ランプが開発され、
この細径化された蛍光ランプを使用した照明器具は薄形
化が可能になるなどの利点を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近時、このガラス管バ
ルブを細径化した蛍光ランプのさらにの高効率化など発
光特性の向上が要望されており、本発明者等は種々検討
を行った。すなわち、蛍光ランプなどの低圧水銀放電ラ
ンプの高出力化をはかる場合は、ランプ電流を増加する
ことにより行われるが、ランプ電流を増やすとガラス管
バルブの管壁温度も上昇する。そして、上記のように特
にガラス管バルブを細径化した場合は、この現象が顕著
に現れる。
【0004】一般に蛍光ランプなどの低圧水銀放電ラン
プにおいては、バルブ内に封入された水銀の蒸気圧によ
り紫外線励起が左右され、発光効率が最大となるのは管
壁温度が約40℃とされていて、これより高くても低く
ても光出力は低下する傾向にある。そして、ランプ全体
をこの約40℃に保持する必要はなく、通常水銀は液状
で、その蒸気圧はランプ内の最低温度部(以下、最冷部
という。)で制御されるので、ランプの一部にこの約4
0℃の最冷部が形成してあればよいとされ、この最冷部
をバルブの中間部分や端部あるいは排気管部に設定して
いる。
【0005】そして、上記のガラス管バルブを細径化し
たランプにおける最冷部は、対向配設した両フィラメン
ト電極と最も離れたバルブの中間部分となるが、バルブ
が細径化されているため、上記の作用でバルブの中間部
の管壁温度は40℃を超える温度となっている。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、管外径が14〜18mmの環状のガラス管バルブを
用いた環形蛍光ランプにおいて、最適な最冷部の設定を
はかりランプ特性の向上した環形蛍光ランプおよびこの
環形蛍光ランプを用いた薄形化に対応できる照明器具を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の環形蛍光ランプ
は、従来から家庭用照明器具などに多用されている30
W形、32W形および40W形の環形蛍光ランプとほぼ
同じ大きさであり、また、新規に開発された24W形、
39W形や60W形などの環形蛍光ランプで予想より小
形化がはかれたもので、かつ、照明器具の薄形化を実現
したものである。
【0008】ガラス管バルブの管外径は、14〜18m
mの範囲内である。なお、ガラス管バルブを曲成加工す
るとき、若干管外径が小さくなって部分的に上記範囲か
ら外れることが考えられるが、本発明の場合、その大部
分が上記範囲内であればよい。
【0009】蛍光ランプは一般的にその管径を小さくす
ればランプ効率が向上することが知られている。従来の
環形蛍光ランプのランプ効率を10%以上向上させるた
めには、管外径を65%以下に小さくする必要があるこ
とが実験によって確かめられた。すなわち、肉厚が約1
mm程度のガラスバルブでは、管外径が18mm以下で
あればよい。また、この大きさによれば、環形蛍光ラン
プとしての薄形化も十分満足できることが視覚的に確か
められた。
【0010】また、管外径を14mm未満とすると、ラ
ンプ効率は数値的に満足できても、従来の環形蛍光ラン
プと同等の発光特性が得られないので実用的ではなく、
かつ、ガラス管バルブを環状に曲成や折曲加工すること
が極めて困難になる。
【0011】また、ガラス管バルブの環径は、従来の環
外径の±5%以内であることが望ましい。30W形に相
当するものであれば環外径は210〜235mm、32
W形に相当するものであれば環外径は285〜310m
m、40W形に相当するものであれば環外径は365〜
390mm、24W形の環外径は210〜235mm、
39W形の環外径は285〜310mm、60W形の環
外径は365〜390mmの範囲内である。
【0012】この範囲が望ましい理由は、従来の環外径
に近似させて管外径を小さくすることによって従来の環
形蛍光ランプの大きさのイメージのままでランプの薄形
化が実現できることおよび従来の環外径に近似させれば
管外径が小さくても放電路長を大きく取れることにあ
る。この環形蛍光ランプの形状は真円形、長円形や四角
などの多角形が適用でき、その外径寸法は短径部と長径
部の平均値あるいは差渡しなどにより測定すればよい。
【0013】請求項1記載の環形蛍光ランプは、14〜
18mmの管外径を有する円環状に曲成されたガラスバ
ルブと;ガラスバルブよりも管径の小さいガラス管およ
び熱陰極形のフィラメント電極を支持する一対のリード
線を有し、この一対のリード線をガラス管で封止すると
ともにガラス管をガラスバルブの両端部それぞれに封着
部を形成してフィラメント電極が封着部から直線状に延
出した位置に支持されるようにそれぞれ封装され、ガラ
スバルブの一方の封着部からフィラメント電極までの距
離が他方のそれよりも大きく、かつ前記一方の封着部か
らフィラメント電極までの距離が30〜50mmの範囲
内となるように形成された一対のステムと;ガラスバル
ブの内面側に形成された蛍光体被膜と;ガラスバルブ内
に封入された水銀および希ガスと;ガラスバルブの両端
に跨って取付けられた口金と;を具備していることを特
徴とする。
【0014】バルブを形成するガラス管は、ソーダライ
ムガラスや鉛ガラスなどの軟質ガラスで形成されるが、
ホウケイ酸ガラスや石英ガラスなどの硬質ガラス製であ
ってもよい。また、バルブの肉厚は0.8〜1.3mm
程度が望ましいがこれに限定されない。また、バルブ内
に封入される希ガスには、アルゴン、ネオン、クリプト
ンあるいは窒素などが含まれる。
【0015】一対の放電電極は、コイル状フィラメント
にエミッタ物質が塗布された熱陰極形の電極が適用可能
であるが、他の種類の電極であってもよい。なお、ラン
プを高出力点灯させる必要がある場合には、熱陰極形の
電極にトリプルコイルを用いることが好ましい。
【0016】バルブ内に封入される水銀の形態は、液状
水銀、アマルガムや板状体に水銀合金を形成したGEM
EDIS(商品名)などが使用できる。
【0017】管外径が14〜18mmの細径化されたガ
ラス管により円環状に曲成されたガラスバルブにより形
成されたランプにおいて、水銀の蒸気圧制御を排気管部
で行わせるようにした結果、バルブや蛍光体被膜への水
銀の付着が低減できる。また、最冷部は上述のようにバ
ルブの端部あるいは排気管部に形成される。この最冷部
が形成される面積は、バルブ内全表面積の1%以下在れ
ばよいとされているので排気管内でも十分である。ま
た、排気管部は口金内に収容して保護されるので折損な
ど不慮の事態を回避できる。なお、本明細書中で排気管
と称しているものは、バルブ内外と連通して排気作業時
に排気や放電媒体の封入に使われるものを指すものでは
なく、もちろん排気用のほか、電極組立作業や封着作業
時などに保持部材としてあるいは本発明のように最冷部
として用いられるものも含むもので、細管と称されるも
のである。
【0018】ガラスバルブの封着部からフィラメント電
極までの距離が30mm未満であると、電極部の熱が影
響して最冷部としての作用を奏さない。また、離間距離
が50mmを超えると電極部が湾曲しているバルブ壁に
近接したり当接して、蛍光体被膜を損傷したり熱で変色
を発生するなどの他、バルブ端部に暗部を生じる。最冷
部は、ガラスバルブの両端側に形成する必要はなく、い
ずれか一方の端部に形成すれば十分であるので、放電路
を長くする目的でガラスバルブの一方の封着部からフィ
ラメント電極までの距離が他方のそれよりも大きくなる
ように構成されている。
【0019】フィラメント電極を支持する一対のリード
線は、ガラスバルブよりも管径の小さいガラス管で封止
されており、このガラス管がガラスバルブの両端部それ
ぞれに封着部を形成して封装されているので、フィラメ
ント電極がこの封着部から直線状に延出される。これに
より、口金内のバルブ端部側に一対のフィラメント電極
部の熱が影響しにくくなり、最冷部をより確保しやすく
なる。
【0020】請求項1の発明によれば、ガラスバルブの
一方の封着部からフィラメント電極までの距離が他方の
それよりも大きくなるように構成するとともに、ガラス
バルブよりも管径の小さいガラス管によってフィラメン
ト電極がこの封着部から直線状に延出されるように支持
されているので、管外径が14〜18mmの細径化され
たガラス管により円環状に曲成されたガラスバルブの一
方の端部側に一対のフィラメント電極の熱が影響するこ
となく最冷部を有効に確保することが可能となる。
【0021】請求項2は、請求項1記載の環形蛍光ラン
プにおいて、ガラスバルブの前記一方の封着部に封装さ
れたステムは、封着部からガラス管先端までの高さが2
0〜40mmであることを特徴とする。
【0022】このガラス管高さが20mm未満であると
マウントハイトが低くなり、電極部の熱が影響して最冷
部としての作用を奏さない。また、40mmを超えると
マウントハイトが高くなり、電極部が湾曲しているバル
ブ壁に近接したり当接して、蛍光体被膜を損傷したり熱
で変色を発生することがある。
【0023】請求項3は、請求項1または2記載の環形
蛍光ランプにおいて、ガラスバルブの肉厚が0.8〜
1.3mmであることを特徴とする。
【0024】ガラスバルブの肉厚を0.8〜1.3mm
とすることで、製造が容易で最冷部が確実に確保できる
環形蛍光ランプとすることが可能となる。
【0025】請求項4は、請求項1ないし3いずれか一
記載の環形蛍光ランプにおいて、ランプ電流が300〜
600mAであることを特徴とする。
【0026】ランプ電流が300mA未満であると、最
冷部温度が最適とされる40℃以下となり発光効率が著
しく低下する。また、600mAを超えると、最冷部温
度が最適とされる40℃を大きく超え、発光効率の低下
を招く。
【0027】請求項5は、請求項1ないし4いずれか一
記載の環形蛍光ランプにおいて、ガラスバルブの環外径
が210〜390mmの範囲内であることを特徴とす
る。
【0028】環外径が390mmを超えると、放電路長
が大きくなり過ぎて始動電圧を従来より著しく高くする
必要があるので回路部品が高価になるなどの問題があ
り、一般用照明器具用の環形蛍光ランプとしては実現性
が低い。
【0029】請求項6記載の照明器具は、器具本体と;
器具本体に配設された請求項1ないし5のいずれか一記
載の環形蛍光ランプと;環形蛍光ランプへ電力を供給す
る高周波点灯回路と;を具備していることを特徴とす
る。
【0030】上記請求項1ないし5のいずれか一記載の
ガラス管バルブを細径化した環形蛍光ランプを用いてい
るので、器具の高さを薄く小形化できる。
【0031】器具本体は天井直付形、天井吊下形または
壁面取付形であって、グローブ、セード、反射かさなど
が取付けられるものであってもよく、環形蛍光ランプが
露出するもの、制光板を備えたものであってもよい。
【0032】ところで、照明器具は器具本体に1本の環
形蛍光ランプを取付けたものに限らず、たとえばランプ
電力の異なる複数の環形蛍光ランプを、照明器具に同心
状に同一平面上あるいは高さを変えて配設されるように
装着してもよい。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の環形蛍光ランプの第1の
実施の形態を図1および図2を参照して説明する。図1
はたとえば定格ランプ電力が60W形の環形蛍光ランプ
L1の平面図、図2は図1のランプL1の要部(ガラス
管バルブの端部近傍)を破断して示す断面平面図、図3
は図1の環形蛍光ランプL1を点灯する照明器具Dを示
す一部断面正面図である。
【0034】図中1はソーダライムガラス管からなる環
形のバルブを模式的に示す概念図であり、寸法関係は実
際のものと多少異なる。このバルブ1は外径Bdが約1
6.5mm、肉厚が約1.1mm、環形の外径(差渡
し)が約373mm、内径(差渡し)が約340mmで
ある。
【0035】3L,3Sはこのバルブ1の端部に封着さ
れた鉛ガラス管製の封着部を除いた中間部の外径Sdが
約8mm、肉厚が約1.0mmのフレアステムで、両者
の融合部には封着部2が形成されている。このステム3
L,3Sには一対のリード線4,4および鉛ガラス管製
の外径が約5.5mm、肉厚が約0.9mmの排気管6
が貫通封止され、この排気管6は封着部2からバルブ1
外に約5〜10mm突出した箇所で溶封されている。ま
た、リード線4,4の先端部間にはコイル状フィラメン
トからなる放電電極5が継線してあり、リード線4,4
の他端はバルブ1外へと導出されている。
【0036】そして、バルブ1端部に封着された上記ス
テム3L,3Sはその高さ寸法が異なる。すなわち、た
とえば図2中、右方のステム3Lは、ステム管31の高
さSh(封着部からステム管31の頂部までの高さ。)
が約27mm、マウントハイトMh(封着部からコイル
状フィラメントからなる放電電極5までの高さ。)が約
37mmである。また、図左方のステム3Sは、ステム
管31の高さShが約13mm、マウントハイトMhが
約22mmで、このステム3Sは従来品と同等寸度のも
のである。
【0037】また、このバルブ1の内面にはたとえばア
ルミナ(Al23)微粒子からなる保護膜7と3波長形
の希土類蛍光体や連続波長発光形のハロリン酸塩蛍光体
からなる蛍光体膜8が形成されているとともに、このバ
ルブ1内には放電維持媒体として水銀およびアルゴンA
r、クリプトンKr、キセノンXeなどの希ガスを単独
または混合、ここではAr75Vol%−Ne25Vo
l%を約4.5Torr封入してある。
【0038】また、バルブ1の両端の封着部3,3間に
は、橋絡して口金9が取付けられている。この口金9に
は、電極に電気的に接続された4本の端子ピン91が、
バルブ1の中心側に傾いて突設されている。この4本の
端子ピン91,…は、縦横のピンの間隔を約6mmと約
10mmとして、従来の規格化された口金のピン間隔の
寸法と異ならせ、従来のソケットがこの口金9に装着さ
れることがなく、誤挿入を防止することもできる。
【0039】また、図3は本発明の照明器具Dの実施の
形態を示し、図中D1は外観が円形や四角形でかつ薄形
に形成された照明器具本体をなす筐体で、筐体内外に建
物などへの取付具、電源接続機構やインバータ点灯回路
からなる高周波点灯回路D2などが設けられ、この本体
D1の下方にはランプホルダD3,D3に支持された環
形蛍光ランプL1が取付けられている。なお、D4はラ
ンプL1の端子ピン91,…に接続したソケット、D5
は本体D1の開口部に取着された光拡散板などからなる
制光体である。
【0040】そして、上記環形蛍光ランプL1は、この
照明器具DのランプホルダD3,D3に装着支持させる
とともにソケットD4を端子ピン91,…に差込み接続
し、電源接続機構や高周波点灯回路D2を介し給電して
点灯させる。
【0041】そして、上記環形蛍光ランプL1は、両放
電電極5,5間の放電により発光が継続され、放電熱に
より温度が上昇する。この点灯により最も昇温するの
は、コイル状フィラメントからなる放電電極5である。
また、最も温度上昇の低い部位、すなわち最冷部は、両
放電電極5,5から離れたバルブ1の中央部ではなく、
ステム3L,3Sの排気管6、それも図2中の左方ステ
ム3S側の排気管6ではないステム管31の高さShが
大きく放電電極5との離間距離を長くしてある右方ステ
ム3L側の排気管6の先端部61に形成される。
【0042】そして、この環形蛍光ランプL1は、バル
ブ1のガラス管径を細径化したためバルブ1壁の温度上
昇を招いても、バルブ1の中央部ではなく、バルブ1径
とは関係ない排気管6の先端部61に最冷部を形成する
ようにしたので、何等支障ない水銀蒸気圧の制御が行な
われる結果、点灯を継続しても光出力の低下がなく発光
効率を向上することができる。
【0043】なお、本発明者等の実験によればガラス管
バルブ1の外径Bdを14〜18mm(肉厚が0.8〜
1.3mm)と細径化した環形蛍光ランプL1におい
て、マウントハイトMh(封着部からコイル状フィラメ
ントからなる放電電極5までの高さ。)を30〜50m
m、ステム管31の高さSh(封着部からステム管31
の頂部までの高さ。)を20〜40mmとすることによ
って上述した効果を呈することか確認できた。
【0044】上記マウントハイトMhが30mm未満で
あると、排気管6の先端部61にまで電極部の熱が影響
して最冷部としての作用を奏さない。また、50mmを
超えると電極部が湾曲しているバルブ1壁に近接したり
当接して、蛍光体被膜を損傷したり熱で変色を発生する
などの他、主放電路と反対側のバルブ1端部に暗部を生
じて好ましくなく品種にもよるが35〜45mm程度が
よい結果を示した。
【0045】また、ステム管31の高さShは、上記マ
ウントハイトMhと関係し、20mm未満であると、マ
ウントハイトMhが低くなり、電極部の熱が影響して最
冷部としての作用を奏さない。また、40mmを超える
とマウントハイトMhが高くなり、電極部が湾曲してい
るバルブ壁に近接したり当接して、蛍光体被膜を損傷し
たり熱で変色を発生するなどの問題を生じ好ましくな
い。
【0046】表1に、本実験で使用した環形蛍光ランプ
1Lの諸特性を対比して示す。ランプはステム管31の
高さShおよびマウントハイトMhを除き同一条件で試
験した。環形蛍光ランプ1Lを点灯周波数45kHzで
鉛直点灯させ、電気特性、全光束、温度測定を行った。
全光束はランプ点灯開始から100時間経過したとき
の、水銀が最冷部に集まるのに十分な時間を経過した後
の初期光束を示す。
【表1】
【0047】表1から明らかなように、マウントハイト
Mh(ステム管31の高さSh)を高くしたランプL1
は、最適な水銀蒸気圧が得られ、各特性とも大幅な改善
が認められた。
【0048】なお、本発明は上記実施の形態に限るもの
ではない。たとえば一対のステムの、ステム管の高さS
hおよびマウントハイトMhを、一方は従来品寸度と同
じとし他方を従来品寸度より大きいものと異ならせた
が、両方のステムともに従来品寸度より大きいものを用
いてもよく、この場合はバルブの両端に水銀蒸気圧制御
用の最冷部が設けられることになる。
【0049】また、蛍光ランプなどにおいては、一対の
ステムのうち一方のステムには排気管が全く設けられな
いか、排気管があっても排気通路が閉塞されているもの
があるが、少なくとも一方のステムが本発明の形態をし
ていればよい。そして、本発明でいう排気管は、排気通
路としてバルブ内の排気や放電媒体の封入に使用される
ものに限らず、排気に関係なく本発明に示す最冷部とし
て用いる細管を含み称するものである。すなわち、ラン
プ完成後に最冷部が形成されるものであればよく、本発
明の排気管は排気作業時に使用されるか否かは問われる
ものではない。また、口金内に突出している排気管先端
部を冷却する補助手段として、口金に通気孔を形成した
り、排気管先端部と口金とを導熱体で継ぐようにしても
差支えない。
【0050】なお、ステムはフレアステム、ボタンステ
ムやビードステム(この場合の封着部はピンチシールと
なる。)を用いることができる。
【0051】また、照明器具も上記実施の形態に限ら
ず、種々の照明器具への適用が可能である。
【0052】図4ないし図7は本発明の変形例を示し、
図中、図1および図2と同一部分には同一の符号を付し
てその説明は省略する。図4は環形蛍光ランプL2の平
面図、図5は図4に示すランプL2の正面図、図6は図
5の要部(ガラス管バルブの端部近傍)を拡大して示す
説明図、図7は環形蛍光ランプL3の要部(ガラス管バ
ルブの端部近傍)を拡大して示す説明図である。
【0053】図4ないし図6に示す環形蛍光ランプL2
は、円環状に曲成したガラス管バルブ1の両端部近傍を
環状部を平面としてこの平面に対して直交する方向に隣
接して折曲げ折曲部11が形成してあり、封着部2に封
着されたステム3L,3Sもガラス管バルブ1の環状部
面に対して直交している。そして、この両封着部2,2
および折曲部11,11を覆うよう合成樹脂製の口金9
が被冠されている。また、この口金9の頂部側には4本
の端子ピン91,…が設けられている。図中、95は、
折曲部11,11相互の直接の接触防止と固定をはかる
シリコーン接着剤などからなる緩衝体である。また、こ
の折曲部11,11相互はガラス管同志を溶着してもよ
い。
【0054】また、図7の環形蛍光ランプL3は、円環
状に曲成したガラス管バルブ1の両端部近傍に環状部を
平面としてこの平面に対して直交する方向に隣接してバ
ルブ1とは別体のガラス管からなる枝管12を気密に接
続したもので、他は上記環形蛍光ランプL2と同じであ
る。
【0055】そして、上記環形蛍光ランプL2,L3
は、図示しない照明器具のソケットに接続して点灯され
るが、上述した第1の実施の形態のランプL1と同様な
作用効果を呈する。なお、この口金9の下面側を透明部
材で形成しておくと、口金9内に位置するバルブ1部分
からの光放射を有効に利用できる利点がある。
【発明の効果】請求項1ないし6に記載の発明によれ
ば、円環状に曲成されたガラスバルブの管外径を14〜
18mmに細径化して点灯中にバルブが温度上昇しても
最冷部を有効に確保できる構成としたので、発光効率の
向上がはかれる環形蛍光ランプを提供することができ
る。また、バルブ径を細径化したことによりランプの小
形化がはかれ、このランプが装着して点灯される照明器
具の薄形化を実現できる。特に、ガラスバルブの一方の
封着部からフィラメント電極までの距離が30〜50m
mの範囲内であって他方のそれよりも大きくなるように
構成するとともに、ガラスバルブよりも管径の小さいガ
ラス管によってフィラメント電極がこの封着部から直線
状に延出されるように支持されているので、ガラスバル
ブの一方の端部側に一対のフィラメント電極の熱が影響
することなく最冷部を有効に確保することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の環形蛍光ランプの第1の実施の形態を
示す平面図である。
【図2】図1の蛍光ランプの要部(ガラスバルブの端部
近傍)を破断して示す断面正面図である。
【図3】図1の環形蛍光ランプを点灯する照明器具の実
施の形態を示す断面正面図である。
【図4】環形蛍光ランプの変形例を示す平面図である。
【図5】図4に示す蛍光ランプの正面図である。
【図6】図5の蛍光ランプの要部(ガラス管バルブの端
部近傍)を破断して示す断面正面図である。
【図7】環形蛍光ランプの他の変形例を示す要部(ガラ
ス管バルブの端部近傍)を破断して示す断面正面図であ
る。
【符号の説明】
L1,L2,L3…環形蛍光ランプ、1…ガラス管バル
ブ、11…折曲部、12…枝管、2…封着部、3L,3
S…ステム、Sh…ステム管の高さ、Mh…マウントハ
イト、4…リード線、5…放電電極(コイル状フィラメ
ント)、6…排気管、9…口金、D…照明器具、D1…
照明器具本体、D2…高周波点灯回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 61/72 F21Y 103:02 // F21Y 103:02 F21S 5/00 K (72)発明者 八木 敏治 東京都品川区東品川四丁目3番1号 東芝 ライテック株式会社内 Fターム(参考) 3K014 AA03 CA05 DA00 5C035 HH17 5C039 HH05 HH11 5C043 AA20 CC09 CD10 DD06 EA01 EC01 EC02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 14〜18mmの管外径を有する円環状
    に曲成されたガラスバルブと;ガラスバルブよりも管径
    の小さいガラス管および熱陰極形のフィラメント電極を
    支持する一対のリード線を有し、この一対のリード線を
    ガラス管で封止するとともにガラス管をガラスバルブの
    両端部それぞれに封着部を形成してフィラメント電極が
    封着部から直線状に延出した位置に支持されるようにそ
    れぞれ封装され、ガラスバルブの一方の封着部からフィ
    ラメント電極までの距離が他方のそれよりも大きく、か
    つ前記一方の封着部からフィラメント電極までの距離が
    30〜50mmの範囲内となるように形成された一対の
    ステムと;ガラスバルブの内面側に形成された蛍光体被
    膜と;ガラスバルブ内に封入された水銀および希ガス
    と;ガラスバルブの両端に跨って取付けられた口金と;
    を具備していることを特徴とする環形蛍光ランプ。
  2. 【請求項2】 ガラスバルブの前記一方の封着部に封装
    されたステムは、封着部からガラス管先端までの高さが
    20〜40mmであることを特徴とする請求項1記載の
    環形蛍光ランプ。
  3. 【請求項3】 ガラスバルブの肉厚が0.8〜1.3m
    mであることを特徴とする請求項1または2記載の環形
    蛍光ランプ。
  4. 【請求項4】 ランプ電流が300〜600mAである
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の環
    形蛍光ランプ。
  5. 【請求項5】 ガラスバルブの環外径が210〜390
    mmの範囲内であることを特徴とする請求項1ないし4
    いずれか一記載の環形蛍光ランプ。
  6. 【請求項6】 器具本体と;器具本体に配設された請求
    項1ないし5のいずれか一記載の環形蛍光ランプと;環
    形蛍光ランプへ電力を供給する高周波点灯回路と;を具
    備していることを特徴とする照明器具。
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