JP4423561B2 - 白熱電球および照明装置 - Google Patents

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本発明は白熱電球および照明装置に関する。
電球は、タングステン線を巻回したコイル状のフィラメントに通電してこれを発光させている。そして、このフィラメントの温度が高いほど発光効率は高まるが、高温度になるほどフィラメントのタングステンの蒸発も促進され、フィラメントが次第に痩せて細くなる部分が生じ、これらの部分から断線して電球は寿命に至る。
そこで、上記フィラメントのタングステンの蒸発を抑制して、より発光効率を高めるとともに長寿命化を図るため、一般の電球のバルブ内にはアルゴンなどの不活性ガスとともに窒素が封入されている。そして、このバルブ内に封入される不活性ガスも、原子量が大きいほど熱伝導率が低くタングステンの蒸発を抑制できることからアルゴン主成分に代えてクリプトン主成分、クリプトン主成分に変えてキセノン主成分を封入し、さらに発光効率の向上と長寿命化がはかられている。
そして、上記において得られる発光特性(寿命特性)を同じとすれば、原子量が大きい不活性ガスを封入した電球ほどバルブの容積を小さくでき、ガスの封入量を少なくできることが知られている。このことは、たとえば特許文献1および特許文献2に記載されていて、良好な発光特性と寿命特性が得られることが開示されている。
さらに、発光特性や寿命特性の向上またはバルブの小形化ができる電球およびこの電球を装着した照明装置を提供することを目的として特許文献3のようにキセノンを封入した電球バルブの表面に熱線吸収膜を具備した電球が開示されている。
特開平4−138654号公報 特許第3419793公報 特開平10−55785号公報
しかしながら、キセノンはイオン化電圧が低く、ガラス管球中の封入量が増加するとアーク放電が発生してフィラメントが焼断し易くなるという問題がある。このことから、比較的高電圧を印加して点灯する白熱電球にキセノンガスを封入するときには、窒素ガス及び/又はクリプトンガスなどの他の不活性ガス乃至希ガスを併用するとともに、全封入ガスに占めるキセノンガスの割合を約10体積%未満にすることが推奨されてきた。しかし、このような電球はキセノンガスの封入量が少ないので、キセノンガス本来の望ましい性質が充分発揮され難い。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、高電圧を印加して点灯してもアーク放電を起こし難く、良好な光出力特性または点灯寿命特性を発揮する白熱電球を提供することを目的とする。
請求項1の発明の電球は、内容積が24.0〜49.0cmのPS形のガラスバルブと;直径0.02〜0.08mmのタングステン素線をフィラメントの1次コイル径に対する2次コイルピッチの割合が140〜180%となるようにコイル状に二重に巻回された発光部を有するフィラメントと;ガラスバルブ内にフィラメントの両端間の距離(A)が5〜20mm、フィラメントの発光部の中心とガラスバルブの最短距離(C)が12〜16mmの間となるようにフィラメントを支持する導入線と;ガラスバルブ内に65〜101kPaの圧力で封入された50〜95容積%のキセノンおよび5〜50容積%の窒素の混合ガスからなる不活性ガスと;を具備しており、定格電力が15〜100Wで点灯することを特徴とする。
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り、用語の定義および技術的な意味は次による。
ガラスバルブは、PS形、S形、R形、G形などその形状は限らず、また、材質もソーダ石灰ガラスなどの軟質ガラスから硼ケイ酸塩ガラスなどの硬質ガラスあるいは石英ガラスであっても適用できる。また、バルブにはシリカ膜などの散光処理がしてあってもよい。さらに、ガラスバルブの表面には必要に応じ光拡散膜や反射膜、着色膜等が形成してあってもよい。
フィラメントは、タングステン素線をコイル状に巻回した発光部が少なくとも2つ形成され発光部と発光部の間は発光部と同一のタングステン素線によって形成された発光にはほとんど寄与しない「トビ(飛び)」と呼ばれる支持部が形成されている。フィラメントは、支持部がアンカー線に支持されるとともに両端部が導入線に支持されることにより、バルブ内に非直線形状で配設される。特に、発光部が2つの場合には、略V字形状となるように支持される。発光部は、一重または二重もしくは三重のコイル状に巻回されて、通電時は高温となって白熱発光する部分であり、支持部は発光部よりも疎に巻回されたりするので発光部よりは温度が低く、通電時でもほとんど発光しない部分である。そうして、導入線に支持されるフィラメントの両端間を結ぶ直線距離をA、導入線に支持される端部とフィラメントのアンカーに支持される支持部との距離をBと規定している。
キセノンは封入量が少ないと、タングステンの蒸発速度の抑制作用が低くなり、最低でも70容積%は必要である。また、95容積%を超えるとキセノンのイオン化電圧が低いためにアーク開始電圧が著しく低下してアーク放電が発生しやすくなる。したがって、キセノン封入量の好ましい範囲は75〜95%、最適な範囲は90〜95%である。なお、キセノンと混合されるクリプトン、アルゴンや窒素など不活性ガスの種類によってガスの熱伝導率が異なることからキセノンの封入量は混入されるガスの種類によって選択する。混合する不活性ガスとして、窒素は安価であるとともに最もイオン化電圧が高くアーク開始電圧も高いことから混入し易い。
これらガラスバルブに封入するガスの封入圧力は室温で、65〜101kPa(パスカル)が好ましい。65kPa未満であると、保温効果が損なわれるために光束など発光効率の低下や短寿命が発生し好ましくない。また、101kPaを超えると、軟質ガラスでは破裂する虞があり好ましくない。
内部にキセノンガスを封入している電球は、特に電位差が大きく温度が高温になるフィラメントの両端部付近で、アーク放電が発生しやすい。このため、本発明ではフィラメントの両端部間の距離(A)を5〜20mmとなるように設定した。フィラメントの両端部間の距離が5mm未満であると、フィラメントの両端部間でアーク放電が発生しやすく、20mmを超えるとフィラメントの発光部がガラスバルブと近づいてしまいガラスバルブの温度が上昇し、ガラスバルブが劣化してしまうおそれがある。なお、距離(A)の好ましい範囲は8〜15mmであり、最適範囲は10〜12mmである。
また、フィラメントの端部と支持部との距離(B)は7〜10mm、好ましくは8〜8.5mmとしている。距離Bは、フィラメントの発光部がガラスバルブに近づき過ぎないようにフィラメントを部分的に屈曲させて非直線的にバルブ内に配設させたときの支持部−接続部間(支持部が複数存在する場合には隣接する支持部間)の距離を意味する。フィラメントの両端部間の距離(A)が5〜20mmとした場合に、距離Bが7mm未満であると、フィラメント全長が小さくなるので所定の光束で発光することができず、フィラメント全長を確保した場合にあってもフィラメントを複数回屈曲させる必要があるので、必要な発光部長さのフィラメントを一般電球用ガラスバルブ内に配設するのが困難になってしまう。また、距離Bが10mmを超える場合には、距離Aを5〜20mmとした場合においてフィラメントを一般電球用ガラスバルブ内に配設するのが困難になってしまう。なお、支持部−接続部間(支持部が複数存在する場合には隣接する支持部間)は温度が上昇し、また電位差が大きくなる部分でもあるので、上記放電が発生することも考えられる。この場合であっても、距離Bを7〜10mm、好ましくは8〜8.5mmとしているので、支持部−接続部間(支持部が複数存在する場合には隣接する支持部間)放電の発生を抑制することが可能である。
内部にキセノンガスを封入している電球は、温度が高温になるフィラメントの距離が近くまた電位差が大きくなるような付近で、アーク放電が発生しやすい。このためフィラメントの各発光部の形成する最小角度θ(発光部が2つの場合に形成される略V字状のフィラメントの場合には、フィラメントが形成する平面に直交する方向から見たときのフィラメントの各発光部が交わる角度)が25〜120°となるようにアンカー線によって支持部が支持される。この角度が25°未満であるとフィラメントの発光部間の距離が近くなるのでアーク放電が発生しやすく、120°を超えるとフィラメントの発光部がガラスバルブと近づいてしまいガラスバルブの温度が上昇し、ガラスバルブが劣化してしまうおそれがある。角度θは、発光部を3つ以上有する(支持部が複数存在する)フィラメントの場合には、複数存在することになるが、全ての角度θが25〜120°となっていればよい。
ガラスバルブは、温度が高い状態が続くと劣化しやすく、特に220℃以上になるとガラスバルブの表面に外部雰囲気の水分とガラスバルブの表面成分が化学反応して歪などが生じてしまうおそれがある。このためガラスバルブの表面温度が高温にならないようにガラスバルブとフィラメント発光部の中心の距離を12mm以上とする必要がある。ここで「フィラメントの発光部の中心」とは、フィラメントの発光部分の略中央であって、最も温度の高い点を示している。また、フィラメントとガラスバルブの距離が16mmより大きくなるとガラスバルブの寸法が大きくなり、あるいはフィラメントが略平らに形成されてフィラメントのマウントが広く大きくなりやすい。例えば、PS35サイズのバルブを用いた場合では、フィラメントをバルブネックよりも大きく形成しなければならないので製造が困難であり、またフィラメントなどが変形しやすい等の不具合が生じる。
従来のクリプトン電球のランプ効率を損なうことなく高効率点灯を実現するためには、封入混合ガスの組成、混合比率、封入圧力とともにフィラメントのコイル設計が重要である。特に小形の白熱電球を実現するためにはガラスバルブ内に所定の外径、長さを有するタングステン素線を効率的に二重コイル形状に回したフィラメントと組合せる必要がある。本発明者等は、これらを踏まえて最適なフィラメントを検討した結果、タングステン素線の外径は0.02〜0.08mmとし、フィラメントの1次巻線径に対する2次巻線ピッチの割合を140〜180%とするのが最適であるのが分かった。
タングステン素線の直径が0.02mm未満であるとランプ効率が低下するとともに強度が低下するので好ましくない。直径が0.08mmを超えると所定の電力を投入するためにはフィラメントサイズが大きくなってしまい、白熱電球の小形化には不向きである。
キセノンは封入量が少ないと、タングステンの蒸発速度の抑制作用が低くなり、最低でも50容積%は必要である。また、95容積%を超えるとキセノンはイオン化電圧が低くアーク開始電圧が低下して好ましくない。好ましくは70〜95%、最適には75〜95%の範囲である。
キセノンガスの封入によってフィラメントは高効率発光することになるが、バルブ内は保温効果によって一層高温となる。ガラスバルブの内容積が24.0cm3未満の場合には、バルブ内の圧力が過度に上昇してバルブが破裂しやすくなるため不可である。ガラスバルブの内容積が49.0cmを超えると保温効果による高効率点灯が期待できず、また白熱電球が大形化するため好ましくない。
請求項2の発明の照明装置は、器具本体と;この器具本体に設けられたソケットと;このソケットに装着された上記請求項1載の電球と;を具備している。
照明装置は、一般家庭や店舗などで使用されるペンダント、ブラケット、スタンドなどの器具の他、電球を使用するあらゆる照明装置を許容する。
請求項1の発明によれば、キセノンと窒素ガスとを所定の混合比率および封入圧力で封入し、フィラメントの素線径とコイルピッチとを最適化することによって、アークの発生による短寿命を抑制しつつ、ランプ効率を向上させることができる。また、ガラスバルブの温度が上昇しすぎることが無いのでバルブの劣化のおそれが低減できる。さらに、ガラスバルブの内容積を適正化して15W〜100Wのランプ電力で点灯したので、キセノンガスの保温効果が損なわれずにガラスバルブが寿命中に高温となって破裂することを抑制した電球を提供することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1に記載の効果を奏する照明装置を提供することができる。
本発明の白熱電球の実施例を示す一部切欠正面図である。 同じくフィラメントの拡大断面図である。 同じくフィラメントの中央部分の拡大断面図である。 図1の白熱電球を装着した本発明の照明装置の実施例を示す一部切欠正面図である。
以下、本発明電球の実施の形態を図1を参照して説明する。図1は一般照明用電球10を拡大して示す正面図、図2は図1の電球のフィラメントの拡大断面図、図2のフィラメントの中央部分の拡大断面図である。
図中1はPS35型のガラスバルブ、2はこのバルブ1の開口端部に封着されたフレヤステム3を有するマウントである。このステム3は、ステム管3Tの一端側に一対のリード線4,4、ケーングラス3Cおよび排気管(図示しない。)を気密に植設した圧潰封止部3Sを形成しているとともにケーングラス3Cの先端部にモリブデン線などの高融点金属線の一端を植設したアンカー5からなる。
また、6は110V60W用の二重コイル状フィラメントで、タングステン素線を巻回した単コイル6Sをさらに巻いた二重コイル状の発光部6Cを有し、この発光部6Cの中間には二重コイル状部の約1〜2ターン分の長さを単コイル6Sのままとした支持部(飛び部)6Tが形成してある。また、コイル状をなす発光部6Cの両端には同様に素線のままとしたレグ部6L,6Lが形成してある。
そして、この二重コイル状フィラメント6は、その両端のレグ部6L,6Lが上記リード線4,4の先端部分を折曲げ形成したフックに挟圧あるいは先端部分に溶接等の手段で継線されているとともに中間の支持部6Tにアンカー線5の多端側に形成したループ部5Rが巻き付けられた逆V字形をなすCC−2型のマウントを構成している。すなわちフィラメント6は単コイル6Sからなるレグ部6L,6Lおよび支持部6Tがそれぞれ接続部7L,7Lおよびループ部5Rによって支持されている。本実施形態の場合、フィラメント6の全長23mm、発光部6c,6cの長さはそれぞれ11mm、タングステンの素線の径は0.049mm、タングステン素線の全長は約502mmのものを使用している。
また、上記バルブ1内にはキセノン(Xe)が90容積%の不活性ガスと残部窒素ガス(N2)との混合ガスが常温で約82.6kPaの圧力封入されている。また、バルブの内容積は24.0cm3〜49.0cm3である。
また、図中8はバルブ1端部の封着部に接着剤等を介し接合された口金で、上記リード線4,4と連接した外部リード線と接続している。そして、上記構成の電球10は、図示しないソケット等に装着して通電され、リード線4,4を介し接続したフィラメント6の二重コイル状の発光部6C,6Cは高温となって発光しバルブ1外に光放射をする。
また、図2中Aは、フィラメントの両端間の距離(接続部7L,7L間の直線距離)であり、Bはフィラメントの端部とアンカーが支持する支持部6Tの距離(接続部7Lとループ部5Rの直線距離)、Cはフィラメントの発光部の中心とガラスバルブの最短距離、θはフィラメントの各発光部6c,6cが形成する最小角度を示している。
これらの値によるバルブ温度の値およびアーク発生割合をそれぞれ下表に示す。また、バルブの温度の測定は、ランプを点灯させて30分後バルブ温度が安定した状態でバルブの表面温度の最も高い部分を測定した。また、150%V以下でのアーク発生の有無は、定格電圧の150%の電圧(150V)を入力してのアークの発生を目視で確認し、アーク発生電圧の測定は、入力電圧を100Vから10V毎電圧を上昇させていき、ランプをセットした状態で入力電源を投入したときの電球内部のアークの発生の有無を目視で確認した。アークが入力電圧120V以下で発生しなかった場合には、入力電圧を上昇させてアークが発生したときの入力電圧を測定した。
Figure 0004423561
表1において、h(mm)は接続部7L,7Lを結ぶ直線と支持部6Tとの最短距離を示している。フィラメントの両端部間の距離(A)が5mm未満であると、フィラメントの両端部間(A)で定格の120%の電源電圧でアーク放電の発生が生じてしまう。また、20mmを超えるとフィラメントの発光部がガラスバルブと近づいてフィラメントの発光部の中心とガラスバルブとの最短距離(C)が12mm未満となってしまい、バルブの表面温度が230℃を超えてしまった。さらに、フィラメントの端部と支持部との距離(B)が8mm未満であるとフィラメント支持部とフィラメント両端部の距離を短くせざるを得ず、定格の150%の電源電圧でアーク放電の発生が生じてしまう。8.5mmを超えるとバルブの表面温度が210℃を超えてしまった。以上の結果から、B/Aが0.2〜0.8となる範囲で、A=12〜16mm、B=8〜8.5mmであると好適である。
Figure 0004423561
以上の結果から、フィラメントの各発光部の形成する角度(θ)が25°未満であると定格の150%の電源電圧でアーク放電が発生し、120°を超えるとフィラメントの発光部の中心とガラスバルブとの最短距離(C)が12mm未満となってしまうのでガラスバルブの温度229℃に上昇してしまうことがわかった。
また、角度(θ)が25°であっても両端部間の距離(A)が5mm未満であると定格の150%の電源電圧でアーク放電が発生してしまうことがわかった。
次に、フィラメントの1次巻線(単コイル6S)の径d1に対する2次巻線6CのピッチP2の割合(P2/d1)を変化させたときのアーク発生電圧について測定した結果を表3に示す。このフィラメントは、所定の光出力を得るためにタングステンの素線長を一定としているものであり、P2/d1が小さくなるに従ってフィラメントの両端部間の距離(A)が小さくなるものである。
Figure 0004423561
以上の結果から、フィラメントの発光部におけるコイル径(単コイル6Sの直径)に対する2次コイル6Sの巻線間隔の割合(%P)は、140%よりも小さくなると距離(A)が5mmより小さくなるのでアーク放電開始電圧が低くなり、アーク放電が発生するおそれがある。また、(%P)が180%よりも大きすぎる発光部が適度に温度上昇しないため発光効率が低下した。
また、二次巻線ピッチの割合を140〜150%Pとし、タングステン素線の外径を0.050〜0.080mmとすると定格寿命が4000hとなって従来のクリプトンガス入りの同様の定格電力に対して2倍の長寿命電球が実現できる。さらに、二次巻線ピッチの割合を151〜180%Pとし、タングステン素線の外径を0.040〜0.070mmとすると定格寿命が従来のクリプトンガス入りの電球と同等であって消費電力が約17%抑えつつ同等の全光束を出力する節電形の電球が実現できる。これら電球の諸特性を表4に示す。なお、各電球のバルブはクリアバルブである。
Figure 0004423561
さらに、キセノンガスの体積比は70〜95%が好ましい。70%未満であると14.3(lm/w)以下にランプの効率が低下し95%を超えるとアーク発生電圧が140V以下となり、電源電圧100Vを印加した場合でも電源電圧のピーク電圧よりもアーク発生電圧が低いためアーク放電が発生してしまうためである。さらに好適には90〜95%である効率向上も見込まれアーク放電が発生するおそれが少ない。
また、上記の実施形態では、フィラメントはバルブ頂部に向かって略逆V字に形成している例であるが、バルブの略中心にバルブ上部から見て略V字になるように、水平に配置させることも許容する。
口金8は、ねじ込みタイプのいわゆるE形口金であって、ねじが形成されたシェル部、頂部のアイレット部およびシェル部とアイレット部との間を絶縁する絶縁部からなるが、キセノンガスが混合された高効率ランプであることが消費者から認識可能なように、口金8のシェル部を従来の銀色ではなく、金色等に色付けするのが好ましい。口金8のシェルは真鍮製であり、この外表面にニッケル鍍金することで表面が銀色に見えるが、このニッケル層の表面に0.01〜10μm、好ましくは0.01〜1.0μm、最適には0.05〜0.5μmの金(Au)鍍金を施して、外観上金色のシェルを実現することができる。この金メッキの膜厚が0.01μm未満だと金色が薄くて良好に視認でないので好ましくない。また、金メッキの膜厚が10μmを超えるとメッキがはがれやすく、またコストも上昇するので不可である。なお、金メッキの下地層はニッケルに限らず、導電性を有する鍍金可能な金属であればよい。
次に図4を参照して照明装置の実施形態を説明する。本実施形態は、照明器具9に蒸気の電球10が組込みまれ使用される。図3において91は筐体を形成する基体、92は基体91に設けられたソケット、93は基体91に取付けられたセード、グロー部や反射体、94はソケット92に接続した給電線で、上記ソケット92に上記電球10の口金8が装着されている。
このような構成の照明装置(照明器具)9は、給電線94を介し通電すると、ソケット92に装着した電球10が点灯する。そして、この電球10は、上述したようにコイル状フィラメント6の熱損失が少なく、良好な発光特性および寿命を得ることができる。
10:電球、1:ガラスバルブ、2:マウント、3:ステム、4:リード線、5:アンカー線、6:フィラメント、6C:発光部、6T:支持部(飛び部)、7L:接続部、9:照明装置(照明器具)、91:基体、92:ソケット。

Claims (2)

  1. 内容積が24.0〜49.0cmのPS形のガラスバルブと;
    直径0.02〜0.08mmのタングステン素線をフィラメントの1次コイル径に対する2次コイルピッチの割合が140〜180%となるようにコイル状に二重に巻回された発光部を有するフィラメントと;
    ガラスバルブ内にフィラメントの両端間の距離(A)が5〜20mm、フィラメントの発光部の中心とガラスバルブの最短距離(C)が12〜16mmの間となるようにフィラメントを支持する導入線と;
    ガラスバルブ内に65〜101kPaの圧力で封入された50〜95容積%のキセノンおよび5〜50容積%の窒素の混合ガスからなる不活性ガスと;
    を具備しており、定格電力が15〜100Wで点灯することを特徴とする電球。
  2. 器具本体と;
    この器具本体に設けられたソケットと;
    このソケットに装着された上記請求項1載の電球と;
    を具備していることを特徴とする照明装置。
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