JPWO2005056798A1 - 抗体の活性を増強させる方法 - Google Patents

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Abstract

抗ヒトMpl抗体を取得・精製し、更に遺伝子工学的手法を用いて抗ヒトMpl抗体の一本鎖抗体を作製した。該抗体は高いアゴニスト活性を示した。このことは、2つ以上の重鎖可変領域と、2つ以上の軽鎖可変領域をリンカーで結合し、一本鎖ポリペプチドとすることにより抗体の活性を増強できることを示している。

Description

本発明は、抗体の活性を増強させる方法に関する。
抗体は血中での安定性が高く、抗原性も少ないことから医薬品として注目されている。その中でも、受容体などの細胞表面に発現するタンパク質を認識し、特異的反応を細胞に生じさせることが可能なアゴニスト抗体は医薬品として有用であると考えられている。エリスロポエチン受容体に対するアゴニスト抗体(非特許文献1参照)、トロンボポエチン受容体に対するアゴニスト抗体やCD47に対するアゴニスト抗体(特許文献1および2参照)など、既に幾つかのアゴニスト抗体が報告されている。
これらのアゴニスト抗体は、それぞれ各種アッセイ法でアゴニスト活性が測定されてはいるが、その活性は、天然のリガンドと比較すれば、いずれも弱いものである。例えば、サイトカイン受容体ファミリーに属するトロンボポエチン受容体に対するアゴニスト抗体では、アゴニスト活性を示すためには、まずTPO受容体を2量体化させ、そのシグナルを伝達するための適当な距離をとらせることが必須である。ところが、抗体分子は2価であり、受容体の2量体化には問題ないと考えられるが、分子量が約150kDと巨大な分子であり、構造の自由度は少ないと考えられることから、結合した受容体をシグナル伝達に適した距離をとらせることが難しいため充分な活性を伝えることができないと予想される。
国際公開第02/33072号 国際公開第02/33073号 Elliott Sら著、J.Biol.Chem.,1996年、Vol.271(40)、p.24691−24697
本発明はこのような状況に鑑みて為されたものであり、その目的は抗体の活性を増強させる方法を提供することにある。詳しくは、2つ以上の重鎖可変領域と、2つ以上の軽鎖可変領域をリンカーで結合し、一本鎖ポリペプチドとすることにより抗体の活性を増強させる方法を提供することを目的とする。
低分子化抗体、具体的にはDiabodyやsc(Fv)2では、分子量は約60kDと半分以下となり、さらに構造上の自由度も比較的高いと推定されることなどから、より効率的に、あるいはリガンドと同程度に、受容体を2量体化することも可能と考えられ、高い活性を示すことができるようになると考えられる。
本発明者らは、抗ヒトMpl抗体を取得・精製し、更に遺伝子工学的手法を用いて抗ヒトMpl抗体VB22Bの一本鎖抗体を作製した。更に、抗ヒトMpl抗体sc(Fv)2発現ベクターを構築し、CHO−DG44細胞で一本鎖抗体の一過性発現を行い、培養上清より抗ヒトMpl一本鎖抗体であるVB22B sc(Fv)2を取得した。なお、対照として、抗ヒトMpl抗体Diabody発現ベクターを構築し、COS7細胞を用いてその培養上清よりVB22BDiabodyを取得した。それぞれの抗体のTPO様アゴニスト活性を評価したところ、一本鎖抗体の方がアゴニスト活性が高いことが確認された。このことは、2つ以上の重鎖可変領域と、2つ以上の軽鎖可変領域をリンカーで結合し、一本鎖ポリペプチドとすることにより抗体の活性を増強できることを示している。
つまり本発明は、抗体の活性を増強させる方法に関し、より具体的には、
〔1〕2つ以上の重鎖可変領域と、2つ以上の軽鎖可変領域をリンカーで結合し、一本鎖ポリペプチドにすることにより、抗体の活性を増強させる方法、
〔2〕抗体の重鎖可変領域と軽鎖可変領域を含む第一のポリペプチドと、抗体の重鎖可変領域と軽鎖可変領域を含む第二のポリペプチドをリンカーで結合することにより、抗体の活性を増強させる方法、
〔3〕抗体をsc(Fv)2にすることにより、抗体の活性を増強させる方法、
〔4〕活性がアゴニスト活性である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の方法、
〔5〕リンカーがペプチドリンカーであることを特徴とする、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の方法、
〔6〕ペプチドリンカーの長さが5〜30アミノ酸であることを特徴とする、〔5〕に記載の方法、
〔7〕ペプチドリンカーの長さが12〜18アミノ酸であることを特徴とする、〔6〕に記載の方法、
〔8〕ペプチドリンカーの長さが15アミノ酸であることを特徴とする、〔7〕に記載の方法、
〔9〕〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の方法により、活性が増強された抗体、
〔10〕以下の工程を含む、〔9〕に記載の抗体の製造方法、
(a)2つ以上の抗体重鎖可変領域、2つ以上の抗体軽鎖可変領域、及び各可変領域を結合するペプチドリンカーをコードするDNAを作製する工程、
(b)該DNAを含むベクターを作製する工程、
(c)該ベクターを宿主細胞に導入する工程、
(d)該宿主細胞を培養する工程
〔11〕DNAが、2つの重鎖可変領域、2つの軽鎖可変領域、3つのペプチドリンカーをコードしていることを特徴とする、〔10〕に記載の製造方法、
〔12〕DNAが、重鎖可変領域、ペプチドリンカー、軽鎖可変領域、ペプチドリンカー、重鎖可変領域、ペプチドリンカー、軽鎖可変領域の順でコードしていることを特徴とする、〔11〕に記載の製造方法、に関する。
抗ヒトMpl抗体(H鎖およびL鎖)のアミノ酸配列を示す図である。図中に示したVB140(H鎖)のアミノ酸配列を配列番号:19、VB45B(H鎖)のアミノ酸配列を配列番号:20、VB22B(H鎖)のアミノ酸配列を配列番号:21、VB16(H鎖)のアミノ酸配列を配列番号:22、TA136(H鎖)のアミノ酸配列を配列番号:23に示す。またVB140(L鎖)のアミノ酸配列を配列番号:24、VB45B(L鎖)のアミノ酸配列を配列番号:25、VB22B(L鎖)のアミノ酸配列を配列番号:26、VB16(L鎖)のアミノ酸配列を配列番号:27、TA136(L鎖)のアミノ酸配列を配列番号:28に示す。 一本鎖抗体sc(Fv)2の作製過程を示す図である。 BaF3−human Mplを用いたVB22B抗体のアゴニスト活性評価の結果を示すグラフである。 BaF3−monkey Mplを用いたVB22B抗体のアゴニスト活性評価の結果を示すグラフである。 BaF3−human Mplを用いたVB16抗体のアゴニスト活性評価の結果を示すグラフである。 BaF3−human Mplを用いたVB140抗体のアゴニスト活性評価の結果を示すグラフである。 BaF3−human Mplを用いたVB45B抗体のアゴニスト活性評価の結果を示すグラフである。 BaF3−human Mplを用いたTA136抗体のアゴニスト活性評価の結果を示すグラフである。
本発明は、2つ以上の重鎖可変領域と、2つ以上の軽鎖可変領域をリンカーで結合し、一本鎖ポリペプチドにすることにより、抗体の活性を増強させる方法を提供する。
本発明の方法により、活性が増強される抗体は如何なる抗体でもよく、マウス抗体、ヒト抗体、ラット抗体、ウサギ抗体、ラクダ抗体など、どのような動物由来の抗体でもよい。さらに、例えば、キメラ抗体、ヒト化抗体などのアミノ酸配列を置換した改変抗体でもよいし、又、各種分子を結合させた抗体修飾物、抗体断片、糖鎖改変抗体など、いかなる抗体でもよい。
又、本発明の抗体によって活性が増強される抗体は、全長抗体でもよいし、Diabodyなどの低分子化抗体でもよい。
本発明の一本鎖ポリペプチドとしては、例えば、抗体の重鎖可変領域と軽鎖可変領域を含む第一のポリペプチドと、抗体の重鎖可変領域と軽鎖可変領域を含む第二のポリペプチドをリンカーで結合した一本鎖ポリペプチドを挙げることができる。
抗体の重鎖可変領域と軽鎖可変領域を含む第一のポリペプチドと、抗体の重鎖可変領域と軽鎖可変領域を含む第二のポリペプチドは、同一のポリペプチドでもよいし、異なるポリペプチドでもよい。第一のポリペプチドと第二のポリペプチドが異なる場合、同一の抗原又はエピトープを認識する抗体でもよいし、異なる抗原又はエピトープを認識する二種特異性抗体(bispecific antibody)であってもよい。
抗体の重鎖可変領域と軽鎖可変領域を含むポリペプチドの具体的な例としては、例えば、scFv(シングルチェインFv)を挙げることができる。よって、抗体の重鎖可変領域と軽鎖可変領域を含む第一のポリペプチドと、抗体の重鎖可変領域と軽鎖可変領域を含む第二のポリペプチドをリンカーで結合した一本鎖ポリペプチドとしては、sc(Fv)2が挙げられる。sc(Fv)2は、2つの重鎖可変領域及び2つの軽鎖可変領域をリンカー等で結合して一本鎖ポリペプチドにした抗体である(Hudson et al、J Immunol.Methods 1999;231:177−189)。
sc(Fv)2の場合、結合される2つの重鎖可変領域(VH)と2つの軽鎖可変領域(VL)の順序は特に限定されず、どのような順序で並べられていてもよいが、例えば、以下のような配置を挙げることができる。
[VH]リンカー[VL]リンカー[VH]リンカー[VL]
[VL]リンカー[VH]リンカー[VH]リンカー[VL]
[VH]リンカー[VL]リンカー[VL]リンカー[VH]
[VH]リンカー[VH]リンカー[VL]リンカー[VL]
[VL]リンカー[VL]リンカー[VH]リンカー[VH]
[VL]リンカー[VH]リンカー[VL]リンカー[VH]
本発明においては、好ましくは、[VH]リンカー[VL]リンカー[VH]リンカー[VL]の配置を有するsc(Fv)2である。
重鎖可変領域又は軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、置換、欠失、付加及び/又は挿入されていてもよい。さらに、重鎖可変領域と軽鎖可変領域を会合させた場合に、抗原結合活性を有する限り、一部を欠損させてもよいし、他のポリペプチドを付加してもよい。又、可変領域はキメラ化やヒト化されていてもよい。
アミノ酸の置換、欠失、付加及び/又は挿入や、ヒト化、キメラ化などのアミノ酸配列の改変は、本発明の方法により活性を増強させた後に行ってもよいし、又、アミノ酸配列の改変を行った後に本発明の方法により活性を増強させてもよい。
キメラ抗体は、異なる動物由来の配列を組み合わせて作製される抗体であり、例えば、マウス抗体の重鎖、軽鎖の可変領域とヒト抗体の重鎖、軽鎖の定常領域からなる抗体などである。キメラ抗体の作製は公知の方法を用いて行うことができ、例えば、抗体V領域をコードするDNAをヒト抗体C領域をコードするDNAと連結し、これを発現ベクターに組み込んで宿主に導入し産生させることにより得られる。
ヒト化抗体は、再構成(reshaped)ヒト抗体とも称され、これは、ヒト以外の哺乳動物、例えばマウス抗体の相補性決定領域(CDR;complementarity determining region)をヒト抗体の相補性決定領域へ移植したものであり、その一般的な遺伝子組換え手法も知られている(欧州特許出願公開番号EP 125023号公報、WO 96/02576号公報参照)。
具体的には、マウス抗体のCDRとヒト抗体のフレームワーク領域(framework region;FR)とを連結するように設計したDNA配列を、CDR及びFR両方の末端領域にオーバーラップする部分を有するように作製した数個のオリゴヌクレオチドをプライマーとして用いてPCR法により合成する(WO98/13388号公報に記載の方法を参照)。
CDRを介して連結されるヒト抗体のフレームワーク領域は、相補性決定領域が良好な抗原結合部位を形成するものが選択される。必要に応じ、再構成ヒト抗体の相補性決定領域が適切な抗原結合部位を形成するように、抗体の可変領域におけるフレームワーク領域のアミノ酸を置換してもよい(Sato,K.et al.,Cancer Res.(1993)53,851−856)。
キメラ抗体及びヒト化抗体のC領域には、ヒト抗体のものが使用され、例えばH鎖では、Cγ1、Cγ2、Cγ3、Cγ4を、L鎖ではCκ、Cλを使用することができる。また、抗体またはその産生の安定性を改善するために、ヒト抗体C領域を修飾してもよい。
一般的に、キメラ抗体は、ヒト以外の哺乳動物由来抗体の可変領域とヒト抗体由来の定常領域とからなる。一方、ヒト化抗体は、ヒト以外の哺乳動物由来抗体の相補性決定領域と、ヒト抗体由来のフレームワーク領域およびC領域とからなる。
なお、キメラ抗体やヒト化抗体を作製した後に、さらに可変領域(例えば、FR)や定常領域中のアミノ酸を他のアミノ酸で置換等してもよい。抗体の可変領域の配列は、既に公知の抗体の可変領域の配列を用いてもよいし、又、任意の抗原を用いて当業者に公知の方法により抗体を作製し、その抗体の配列を取得して用いることも可能である。具体的には、例えば以下のようにして行うことができる。抗原を用いて、通常の免疫方法にしたがってマウス等の免疫動物を免疫し、得られる免疫細胞を通常の細胞融法によって公知の親細胞と融合させ、通常のスクリーニング法により、モノクローナルな抗体産生細胞(ハイブリドーマ)をスクリーニングする。抗原の調製は公知の方法により行うことができる。ハイブリドーマの作製は、例えば、ミルステインらの方法(Kohler,G.and Milstein,C.,Methods Enzymol.(1981)73:3−46)等に準じて行うことができる。抗原の免疫原性が低い場合には、アルブミン等の免疫原性を有する巨大分子と結合させ、免疫を行えばよい。その後、ハイブリドーマのmRNAから逆転写酵素を用いて抗体の可変領域(V領域)のcDNAを合成し、得られたcDNAの配列を公知の方法により解読すればよい。
又、ヒト抗体の取得方法も広く知られている。例えば、ヒトリンパ球をin vitroで感作し、感作リンパ球をヒト由来の永久分裂能を有するミエローマ細胞と融合させ、結合活性を有する所望のヒト抗体を得ることもできる(特公平1−59878号公報参照)。さらに、ヒト抗体遺伝子の全てのレパートリーを有するトランスジェニック動物に抗原を投与して抗体産生細胞を取得し、これを不死化させた細胞から抗原に対するヒト抗体を取得してもよい(国際特許出願公開番号WO 94/25585号公報、WO 93/12227号公報、WO92/03918号公報、WO 94/02602号公報参照)。
本発明において、重鎖可変領域と軽鎖可変領域を結合するリンカーは、遺伝子工学により導入し得る任意のペプチドリンカー、又は合成化合物リンカー(例えば、Protein Engineering,9(3),299−305,1996に開示されるリンカー)を用いることができる。
ペプチドリンカーの長さは特に限定されず、目的に応じて当業者が適宜選択することが可能であるが、通常、1〜100アミノ酸、好ましくは5〜30アミノ酸、特に好ましくは12〜18アミノ酸(例えば、15アミノ酸)である。
ペプチドリンカーのアミノ酸配列としては、例えば、以下のような配列を挙げることができる。
Ser
Gly・Ser
Gly・Gly・Ser
Ser・Gly・Gly
Gly・Gly・Gly・Ser
Ser・Gly・Gly・Gly
Gly・Gly・Gly・Gly・Ser
Ser・Gly・Gly・Gly・Gly
Gly・Gly・Gly・Gly・Gly・Ser
Ser・Gly・Gly・Gly・Gly・Gly
Gly・Gly・Gly・Gly・Gly・Gly・Ser
Ser・Gly・Gly・Gly・Gly・Gly・Gly
(Gly・Gly・Gly・Gly・Ser)n
(Ser・Gly・Gly・Gly・Gly)n
[nは1以上の整数である]等を挙げることができる。
合成化学物リンカー(化学架橋剤)は、ペプチドの架橋に通常用いられている架橋剤、例えば、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)ジスクシンイミジルスベレート(DSS)、ビス(スルホスクシンイミジル)スベレート(BS)、ジチオビス(スクシンイミジルプロピオネート)(DSP)、ジチオビス(スルホスクシンイミジルプロピオネート)(DTSSP)、エチレングリコールビス(スクシンイミジルスクシネート)(EGS)、エチレングリコールビス(スルホスクシンイミジルスクシネート)(スルホ−EGS)、ジスクシンイミジル酒石酸塩(DST)、ジスルホスクシンイミジル酒石酸塩(スルホ−DST)、ビス[2−(スクシンイミドオキシカルボニルオキシ)エチル]スルホン(BSOCOES)、ビス[2−(スルホスクシンイミドオキシカルボニルオキシ)エチル]スルホン(スルホ−BSOCOES)などであり、これらの架橋剤は市販されている。
また本発明は、上記方法により活性が増強された抗体も提供する。
また本発明は、以下の(a)〜(d)に記載の工程を含む抗体の製造方法を提供する。
(a)2つ以上の抗体重鎖可変領域、2つ以上の抗体軽鎖可変領域、及び各可変領域を結合するペプチドリンカーをコードするDNAを作製する工程、
(b)該DNAを含むベクターを作製する工程、
(c)該ベクターを宿主細胞に導入する工程、
(d)該宿主細胞を培養する工程
この方法においてはまず、2つ以上の抗体重鎖可変領域、2つ以上の抗体軽鎖可変領域、及び各可変領域を結合するペプチドリンカーをコードするDNAを作製する。このようなDNAとしては、例えば2つの重鎖可変領域(VH)、2つの軽鎖可変領域(VL)、3つのペプチドリンカーをコードしているDNAが挙げられ、好ましくはsc(Fv)2が挙げられる。
結合される2つのVHと2つのVLの順序は特に限定されず、どのような順序で並べられていてもよく、例えば、以下のような配置を挙げることができる。
[VH]リンカー[VL]リンカー[VH]リンカー[VL]
[VL]リンカー[VH]リンカー[VH]リンカー[VL]
[VH]リンカー[VL]リンカー[VL]リンカー[VH]
[VH]リンカー[VH]リンカー[VL]リンカー[VL]
[VL]リンカー[VL]リンカー[VH]リンカー[VH]
[VL]リンカー[VH]リンカー[VL]リンカー[VH]
本発明においては、[VH]リンカー[VL]リンカー[VH]リンカー[VL]の配置が好ましい。
重鎖可変領域又は軽鎖可変領域のアミノ酸配列は、置換、欠失、付加及び/又は挿入されていてもよい。さらに、重鎖可変領域と軽鎖可変領域を会合させた場合に、抗原結合活性を有する限り、一部を欠損させてもよい。又、可変領域はキメラ化やヒト化されていてもよい。
本方法においては次いで、上記DNAを含むベクターを作製する。
ベクターとしては、例えば、大腸菌を宿主とする場合には、ベクターを大腸菌(例えば、JM109、DH5α、HB101、XL1Blue)などで大量に増幅させ大量調製するために、大腸菌で増幅されるための「ori」をもち、さらに形質転換された大腸菌の選抜遺伝子(例えば、なんらかの薬剤(アンピシリンやテトラサイクリン、カナマイシン、クロラムフェニコール)により判別できるような薬剤耐性遺伝子)を有すれば特に制限はない。ベクターの例としては、M13系ベクター、pUC系ベクター、pBR322、pBluescript、pCR−Scriptなどが挙げられる。また、cDNAのサブクローニング、切り出しを目的とした場合、上記ベクターの他に、例えば、pGEM−T、pDIRECT、pT7などが挙げられる。
本発明のベクターとしては、特に、発現ベクターが有用である。発現ベクターとしては、例えば、大腸菌での発現を目的とした場合は、ベクターが大腸菌で増幅されるような上記特徴を持つほかに、宿主をJM109、DH5α、HB101、XL1−Blueなどの大腸菌とした場合においては、大腸菌で効率よく発現できるようなプロモーター、例えば、lacZプロモーター(Wardら,Nature(1989)341,544−546;FASEB J.(1992)6,2422−2427)、araBプロモーター(Betterら,Science(1988)240,1041−1043)、またはT7プロモーターなどを持っていることが不可欠である。このようなベクターとしては、上記ベクターの他にpGEX−5X−1(ファルマシア社製)、「QIAexpress system」(キアゲン社製)、pEGFP、またはpET(この場合、宿主はT7 RNAポリメラーゼを発現しているBL21が好ましい)などが挙げられる。
また、ベクターには、ポリペプチド分泌のためのシグナル配列が含まれていてもよい。タンパク質分泌のためのシグナル配列としては、大腸菌のペリプラズムに産生させる場合、pelBシグナル配列(Lei,S.P.et al J.Bacteriol.(1987)169,4379)を使用すればよい。宿主細胞へのベクターの導入は、例えば塩化カルシウム法、エレクトロポレーション法を用いて行うことができる。
大腸菌以外にも、例えば、本発明のベクターとしては、哺乳動物由来の発現ベクター(例えば、pcDNA3(インビトロゲン社製)や、pEGF−BOS(Nucleic Acids.Res.1990,18(17),p5322)、pEF、pCDM8)、昆虫細胞由来の発現ベクター(例えば「Bac−to−BAC baculovairus expression system」(ギブコBRL社製)、pBacPAK8)、植物由来の発現ベクター(例えばpMH1、pMH2)、動物ウィルス由来の発現ベクター(例えば、pHSV、pMV、pAdexLcw)、レトロウィルス由来の発現ベクター(例えば、pZIPneo)、酵母由来の発現ベクター(例えば、「Pichia Expression Kit」(インビトロゲン社製)、pNV11、SP−Q01)、枯草菌由来の発現ベクター(例えば、pPL608、pKTH50)が挙げられる。
CHO細胞、COS細胞、NIH3T3細胞等の動物細胞での発現を目的とした場合には、細胞内で発現させるために必要なプロモーター、例えばSV40プロモーター(Mulliganら,Nature(1979)277,108)、MMTV−LTRプロモーター、EF1αプロモーター(Mizushimaら,Nucleic Acids Res.(1990)18,5322)、CMVプロモーターなどを持っていることが不可欠であり、細胞への形質転換を選抜するための遺伝子(例えば、薬剤(ネオマイシン、G418など)により判別できるような薬剤耐性遺伝子)を有すればさらに好ましい。このような特性を有するベクターとしては、例えば、pMAM、pDR2、pBK−RSV、pBK−CMV、pOPRSV、pOP13などが挙げられる。
さらに、遺伝子を安定的に発現させ、かつ、細胞内での遺伝子のコピー数の増幅を目的とする場合には、核酸合成経路を欠損したCHO細胞にそれを相補するDHFR遺伝子を有するベクター(例えば、pCHOIなど)を導入し、メトトレキセート(MTX)により増幅させる方法が挙げられ、また、遺伝子の一過性の発現を目的とする場合には、SV40 T抗原を発現する遺伝子を染色体上に持つCOS細胞を用いてSV40の複製起点を持つベクター(pcDなど)で形質転換する方法が挙げられる。複製開始点としては、また、ポリオーマウィルス、アデノウィルス、ウシパピローマウィルス(BPV)等の由来のものを用いることもできる。さらに、宿主細胞系で遺伝子コピー数増幅のため、発現ベクターは選択マーカーとして、アミノグリコシドトランスフェラーゼ(APH)遺伝子、チミジンキナーゼ(TK)遺伝子、大腸菌キサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(Ecogpt)遺伝子、ジヒドロ葉酸還元酵素(dhfr)遺伝子等を含むことができる。
本方法においては次いで、該ベクターを宿主細胞に導入する。ベクターが導入される宿主細胞としては特に制限はなく、例えば、大腸菌や種々の動物細胞などを用いることが可能である。宿主細胞は、例えば、本発明の2つ以上の抗体重鎖可変領域、2つ以上の抗体軽鎖可変領域、及び各可変領域を結合するペプチドリンカーからなるポリペプチドの製造や発現のための産生系として使用することができる。ポリペプチド製造のための産生系は、in vitroおよびin vivoの産生系がある。in vitroの産生系としては、真核細胞を使用する産生系や原核細胞を使用する産生系が挙げられる。
真核細胞を使用する場合、例えば、動物細胞、植物細胞、真菌細胞を宿主に用いることができる。動物細胞としては、哺乳類細胞、例えば、CHO(J.Exp.Med.(1995)108,945)、COS、3T3、ミエローマ、BHK(baby hamster kidney)、HeLa、Vero、両生類細胞、例えばアフリカツメガエル卵母細胞(Valle,et al.,Nature(1981)291,358−340)、あるいは昆虫細胞、例えば、Sf9、Sf21、Tn5が知られている。本発明においては、CHO−DG44、CHO−DXB11、COS7細胞、BHKが好適に用いられる。動物細胞において、大量発現を目的とする場合には特にCHO細胞が好ましい。宿主細胞へのベクターの導入は、例えば、リン酸カルシウム法、DEAEデキストラン法、カチオニックリボソームDOTAP(ベーリンガーマンハイム社製)を用いた方法、エレクトロポーレーション法、リポフェクションなどの方法で行うことが可能である。
植物細胞としては、例えば、ニコチアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)由来の細胞がタンパク質生産系として知られており、これをカルス培養すればよい。真菌細胞としては、酵母、例えば、サッカロミセス(Saccharomyces)属、例えば、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロミセス・ポンベ(Saccharomyces pombe)、糸状菌、例えば、アスペルギルス(Aspergillus)属、例えば、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)が知られている。
原核細胞を使用する場合、細菌細胞を用いる産生系がある。細菌細胞としては、大腸菌(E.coli)、例えば、JM109、DH5α、HB101等が挙げられ、その他、枯草菌が知られている。
本方法においては次いで上記宿主細胞を培養する。目的とするDNAにより形質転換された細胞をin vitroで培養することにより、抗体が得られる。培養は、公知の方法に従い行うことができる。例えば、動物細胞の培養液として、例えば、DMEM、MEM、RPMI1640、IMDMを使用することができる。その際、FBS、牛胎児血清(FCS)等の血清補液を併用することもできるし、無血清培養してもよい。培養時のpHは、約6〜8であるのが好ましい。培養は、通常、約30〜40℃で約15〜200時間行い、必要に応じて培地の交換、通気、攪拌を加える。
一方、in vivoでポリペプチドを産生させる系としては、例えば、動物を使用する産生系や植物を使用する産生系が挙げられる。これらの動物又は植物に目的とするDNAを導入し、動物又は植物の体内でポリペプチドを産生させ、回収する。本発明における「宿主」とは、これらの動物、植物を包含する。
動物を使用する場合、哺乳類動物、昆虫を用いる産生系がある。哺乳類動物としては、ヤギ、ブタ、ヒツジ、マウス、ウシを用いることができる(Vicki Glaser,SPECTRUM Biotechnology Applications,1993)。また、哺乳類動物を用いる場合、トランスジェニック動物を用いることができる。
例えば、目的とするDNAを、ヤギβカゼインのような乳汁中に固有に産生されるポリペプチドをコードする遺伝子との融合遺伝子として調製する。次いで、この融合遺伝子を含むDNA断片をヤギの胚へ注入し、この胚を雌のヤギへ移植する。胚を受容したヤギから生まれるトランスジェニックヤギ又はその子孫が産生する乳汁から、目的のタンパク質を得ることができる。トランスジェニックヤギから産生されるタンパク質を含む乳汁量を増加させるために、適宜ホルモンをトランスジェニックヤギに使用してもよい(Ebert,K.M.et al.,Bio/Technology(1994)12,699−702)。
また、昆虫としては、例えばカイコを用いることができる。カイコを用いる場合、目的のタンパク質をコードするDNAを挿入したバキュロウィルスをカイコに感染させることにより、このカイコの体液から目的の抗体を得ることができる(Susumu,M.et al.,Nature(1985)315,592−594)。
さらに、植物を使用する場合、例えばタバコを用いることができる。タバコを用いる場合、目的とする抗体をコードするDNAを植物発現用ベクター、例えばpMON530に挿入し、このベクターをアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)のようなバクテリアに導入する。このバクテリアをタバコ、例えば、ニコチアナ・タバカム(Nicotiana tabacum)に感染させ、本タバコの葉より所望の抗体を得ることができる(Julian K.−C.Ma et al.,Eur.J.Immunol.(1994)24,131−138)。
これにより得られた抗体は、宿主細胞内または細胞外(培地など)から単離し、実質的に純粋で均一な抗体として精製することができる。抗体の分離、精製は、通常のポリペプチドの精製で使用されている分離、精製方法を使用すればよく、何ら限定されるものではない。例えば、クロマトグラフィーカラム、フィルター、限外濾過、塩析、溶媒沈殿、溶媒抽出、蒸留、免疫沈降、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動、等電点電気泳動法、透析、再結晶等を適宜選択、組み合わせれば抗体を分離、精製することができる。
クロマトグラフィーとしては、例えばアフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、ゲル濾過、逆相クロマトグラフィー、吸着クロマトグラフィー等が挙げられる(Strategies for Protein Purification and Characterization:A Laboratory Course Manual.Ed Daniel R.Marshak et al.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,1996)。これらのクロマトグラフィーは、液相クロマトグラフィー、例えばHPLC、FPLC等の液相クロマトグラフィーを用いて行うことができる。アフィニティークロマトグラフィーに用いるカラムとしては、プロテインAカラム、プロテインGカラムが挙げられる。例えば、プロテインAを用いたカラムとして、Hyper D,POROS,Sepharose F.F.(Pharmacia)等が挙げられる。
なお、抗体の精製前又は精製後に適当なタンパク質修飾酵素を作用させることにより、任意に修飾を加えたり部分的にペプチドを除去することもできる。タンパク質修飾酵素としては、例えば、トリプシン、キモトリプシン、リシルエンドペプチダーゼ、プロテインキナーゼ、グルコシダーゼなどが用いられる。
本発明において増強される抗体の活性は、結合活性、中和活性、細胞傷害活性、アゴニスト活性、アンタゴニスト活性、酵素活性など、いかなる活性でもよく特に限定されないが、生体、組織、細胞、タンパク質、DNA、RNA等に量的及び/又は質的な変化、影響をもたらす活性であることが好ましく、特にアゴニスト活性が好ましい。
アゴニスト活性とは、受容体などの抗原に抗体が結合することにより、細胞内にシグナルが伝達される等して、何らかの生理的活性の変化を誘導する活性である。生理的活性としては、例えば、増殖活性、生存活性、分化活性、転写活性、膜輸送活性、結合活性、タンパク質分解活性、リン酸化/脱リン酸化活性、酸化還元活性、転移活性、核酸分解活性、脱水活性、細胞死誘導活性、アポトーシス誘導活性、などを挙げることができるが、これらに限定されるわけではない。
本発明において抗原は特に限定されず、どのような抗原でもよい。抗原の例としては、例えば、受容体、癌抗原、MHC抗原、分化抗原、などを挙げることができる。
受容体の例としては、例えば、造血因子受容体ファミリー、サイトカイン受容体ファミリー、チロシンキナーゼ型受容体ファミリー、セリン/スレオニンキナーゼ型受容体ファミリー、TNF受容体ファミリー、Gタンパク質共役型受容体ファミリー、GPIアンカー型受容体ファミリー、チロシンホスファターゼ型受容体ファミリー、接着因子ファミリー、ホルモン受容体ファミリー、等の受容体ファミリーに属する受容体などを挙げることができる。これら受容体ファミリーに属する受容体、及びその特徴に関しては多数の文献が存在し、例えば、Cooke BA.,King RJB.,van der Molen HJ.ed.New Comprehesive Biochemistry Vol.18B″Hormones and their Actions Part II″pp.1−46(1988)Elsevier Science Publishers BV.,New York,USA、Patthy L.(1990)Cell,61:13−14.、Ullrich A.,et al.(1990)Cell,61:203−212.、Massagul J.(1992)Cell,69:1067−1070.、Miyajima A.,et al.(1992)Annu.Rev.Immunol.,10:295−331.、Taga T.and Kishimoto T.(1992)FASEB J.,7:3387−3396.、Fantl WI., et al.(1993)Annu.Rev.Biochem.,62:453−481.、Smith CA.,et al.(1994)Cell,76:959−962.、Flower DR.(1999)Biochim.Biophys.Acta,1422:207−234.、宮坂昌之監修,細胞工学別冊ハンドブックシリーズ「接着因子ハンドブック」(1994)(秀潤社,東京,日本)等が挙げられる。
上記受容体ファミリーに属する具体的な受容体としては、例えば、ヒト又はマウスエリスロポエチン(EPO)受容体、ヒト又はマウス顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)受容体、ヒト又はマウストロンボポイエチン(TPO)受容体、ヒト又はマウスインスリン受容体、ヒト又はマウスFlt−3リガンド受容体、ヒト又はマウス血小板由来増殖因子(PDGF)受容体、ヒト又はマウスインターフェロン(IFN)−α、β受容体、ヒト又はマウスレプチン受容体、ヒト又はマウス成長ホルモン(GH)受容体、ヒト又はマウスインターロイキン(IL)−10受容体、ヒト又はマウスインスリン様増殖因子(IGF)−I受容体、ヒト又はマウス白血病抑制因子(LIF)受容体、ヒト又はマウス毛様体神経栄養因子(CNTF)受容体等を例示することができる(hEPOR:Simon,S.et al.(1990)Blood 76,31−35.;mEPOR:D’Andrea,AD.Et al.(1989)Cell 57,277−285.;hG−CSFR:Fukunaga,R.et al.(1990)Proc.Natl.Acad.Sci.USA.87,8702−8706.;mG−CSFR:Fukunaga,R.et al.(1990)Cell 61,341−350.;hTPOR:Vigon,I.et al.(1992)89,5640−5644.;mTPOR:Skoda,RC.Et al.(1993)12,2645−2653.;hInsR:Ullrich,A.et al.(1985)Nature 313,756−761.;hFlt−3:Small,D.et al.(1994)Proc.Natl.Acad.Sci.USA.91,459−463.;hPDGFR:Gronwald,RGK.Et al.(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.USA.85,3435−3439.;hIFNα/βR:Uze,G.et al.(1990)Cell 60,225−234.及びNovick,D.et al.(1994)Cell 77,391−400.)。
癌抗原は細胞の悪性化に伴って発現する抗原であり、腫瘍特異性抗原とも呼ばれる。又、細胞が癌化した際に細胞表面やタンパク質分子上に現れる異常な糖鎖も癌抗原となり、特に癌糖鎖抗原と呼ばれる。癌抗原の例としては、例えば、CA19−9、CA15−3、シリアルSSEA−1(SLX)などを挙げることができる。
MHC抗原には、MHC class I抗原とMHC class II抗原に大別され、MHC class I抗原には、HLA−A,−B,−C,−E,−F,−G,−Hが含まれ、MHC class II抗原には、HLA−DR,−DQ,−DPが含まれる。
分化抗原には、
CD1,CD2,CD3,CD4,CD5,CD6,CD7,CD8,CD10,CD11a,CD11b,CD11c,CD13,CD14,CD15s,CD16,CD18,CD19,CD20,CD21,CD23,CD25,CD28,CD29,CD30,CD32,CD33,CD34,CD35,CD38,CD40,CD41a,CD41b,CD42a,CD42b,CD43,CD44,CD45,CD45RO,CD48,CD49a,CD49b,CD49c,CD49d,CD49e,CD49f,CD51,CD54,CD55,CD56,CD57,CD58,CD61,CD62E,CD62L,CD62P,CD64,CD69,CD71,CD73,CD95,CD102,CD106,CD122,CD126,CDw130などが含まれる。
活性の変化を測定する為に用いる検出指標としては、量的及び/又は質的な変化が測定可能である限り使用することができる。例えば、無細胞系(cell free assay)の指標、細胞系(cell−based assay)の指標、組織系の指標、生体系の指標を用いることができる。
無細胞系の指標としては、酵素反応やタンパク質、DNA、RNAの量的及び/又は質的な変化を用いることができる。酵素反応としては、例えば、アミノ酸転移反応、糖転移反応、脱水反応、脱水素反応、基質切断反応等を用いることができる。また、タンパク質のリン酸化、脱リン酸化、二量化、多量化、分解、乖離等や、DNA、RNAの増幅、切断、伸長を用いることができる。例えばシグナル伝達経路の下流に存在するタンパク質のリン酸化を検出指標とすることができる。
細胞系の指標としては、細胞の表現型の変化、例えば、産生物質の量的及び/又は質的変化、増殖活性の変化、細胞数の変化、形態の変化、特性の変化等を用いることができる。産生物質としては、分泌タンパク質、表面抗原、細胞内タンパク質、mRNA等を用いることができる。形態の変化としては、突起形成及び/又は突起の数の変化、偏平度の変化、伸長度/縦横比の変化、細胞の大きさの変化、内部構造の変化、細胞集団としての異形性/均一性、細胞密度の変化等を用いることができる。これらの形態の変化は検鏡下での観察で確認することができる。特性の変化としては、足場依存性、サイトカイン依存応答性、ホルモン依存性、薬剤耐性、細胞運動性、細胞遊走活性、拍動性、細胞内物質の変化等を用いることができる。細胞運動性としては、細胞浸潤活性、細胞遊走活性がある。また、細胞内物質の変化としては例えば、酵素活性、mRNA量、Ca2+やcAMP等の細胞内情報伝達物質量、細胞内タンパク質量等を用いることができる。また、細胞膜受容体の場合には、受容体の刺激によって誘導される細胞の増殖活性の変化を指標とすることができる。
組織系の指標としては、使用する組織に応じた機能変化を検出指標とすることができる。生体系の指標としては組織重量変化、血液系の変化、例えば血球細胞数の変化、タンパク質量や、酵素活性、電解質量の変化、また、循環器系の変化、例えば、血圧、心拍数の変化等を用いることができる。
これらの検出指標を測定する方法としては、特に制限はなく、吸光、発光、発色、蛍光、放射活性、蛍光偏光度、表面プラズモン共鳴シグナル、時間分解蛍光度、質量、吸収スペクトル、光散乱、蛍光共鳴エネルギー移動、等を用いることができる。これらの測定方法は当業者にとっては周知であり、目的に応じて、適宜選択することができる。
例えば、吸収スペクトルは一般的に用いられるフォトメータやプレートリーダ等、発光はルミノメータ等、蛍光はフルオロメータ等で測定することができる。質量は質量分析計を用いて測定することができる。放射活性は、放射線の種類に応じてガンマカウンターなどの測定機器を用いて、蛍光偏光度はBEACON(宝酒造)、表面プラズモン共鳴シグナルはBIACORE、時間分解蛍光、蛍光共鳴エネルギー移動などはARVOなどにより測定できる。さらに、フローサイトメータなども測定に用いることができる。これらの測定方法は、一つの測定方法で2種以上の検出指標を測定しても良く、簡便であれば、2種以上の測定を同時及び/又は連続して測定することによりさらに多数の検出指標を測定することも可能である。例えば、蛍光と蛍光共鳴エネルギー移動を同時にフルオロメータで測定することができる。
本発明において、アゴニスト活性の測定は当業者に公知の方法により行うことが可能である。例えば、実施例に記載のように細胞増殖を指標にアゴニスト活性を測定する方法により判定することが可能である。より具体的には、アゴニスト依存性増殖を示す細胞に、アゴニスト活性を測定したい抗体を添加し、培養する。その後、WST−8のような生細胞数に応じて特定の波長において発色反応を呈する試薬を添加して吸光度を測定し、得られた吸光度を指標にアゴニスト活性を測定することが可能である。
アゴニスト依存性増殖を示す細胞も当業者に公知の方法により作製することが可能であり、例えば、抗原が細胞増殖シグナルを発する受容体である場合には、該受容体を発現している細胞を用いればよい。又、抗原が細胞増殖シグナルを出さない受容体である場合には、細胞増殖シグナルを発する受容体の細胞内領域と、細胞増殖シグナルを出さない受容体の細胞外領域からなるキメラ受容体を作製し、該キメラ受容体を細胞で発現させればよい。細胞増殖シグナルを発する受容体の例としては、例えば、G−CSF受容体、mpl、neu、GM−CSF受容体、EPO受容体、c−kit、FLT−3等を挙げることができる。受容体を発現させる細胞としては、例えば、BaF3、NFS60、FDCP−1、FDCP−2、CTLL−2、DA−1、KT−3等を挙げることができる。
なお本明細書において引用された全ての先行技術文献は、参照として本明細書に組み入れられる。
以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明する。
〔実施例1〕抗ヒトMpl抗体の作製
1.1 Mpl発現BaF3細胞株の樹立
TPO依存増殖性細胞株を得るために、全長Mpl遺伝子を発現するBaF3細胞株の樹立を行った。全長ヒトMpl cDNA(Palaciosら、Cell 1985;41:727−734)(GenBank#NM_005373)をPCRにより増幅し、pCHOI(Hirataら、FEBS Letter 1994;356:244−248)のDHFR遺伝子発現部位を除去し、HEF−VH−gγ1(Satoら、Mol Immunol.1994;31:371−381)のNeomycin耐性遺伝子発現部位を挿入した発現ベクターpCOS2にクローニングし、pCOS2−hMplfullを構築した。また、カニクイザル骨髄細胞から抽出したTotal RNAからSMART RACE cDNA Amplification Kit(Clontech社製)を用いて、カニクイザルMpl cDNA(配列番号:1、該塩基配列によってコードされるタンパク質のアミノ酸配列を配列番号:2)をクローニングした。得られたカニクイザルcDNAをpCOS2に挿入し、pCOS2−monkeyMplfullを構築した。
作製した各ベクター(20μg)をPBSに懸濁したBaF3細胞(1x10cells/mL)に混合し、Gene Pulserキュベットに加え、Gene Pulser II(Bio−Rad社製)を用いて0.33kV,950μFDの容量でパルスを加えた。エレクトロポーレーション処理により遺伝子導入したBaF3細胞を1ng/mLマウスインターロイキン3(以下、mIL−3、Peprotech社製)、500μg/mL Geneticin(Invitrogen社製)、10%FBS(Invitrogen社製)を含むRPMI1640培地(Invitrogen社製)に加えて選抜し、ヒトMpl発現BaF3細胞株(以下、BaF3−human Mpl)およびサルMpl発現BaF3細胞株(以下、BaF3−monkey Mpl)を樹立した。選抜後は、1ng/mL rhTPO(R&D社製)、10%FBSを含むRPMI1640培地を用いて培養、維持した。
1.2 Mpl発現CHO細胞株の樹立
Flow Cytometryを用いた結合活性評価用の細胞株を得るために、全長Mpl遺伝子を発現するCHO細胞株の樹立を行った。はじめに、pCXN2(Niwaら、Gene 1991;108:193−199)のHindIII部位にpCHOIのDHFR遺伝子発現部位を挿入して、発現ベクターpCXND3を作製した。pCOS2−hMplfull、pCOS2−monkeyMplfullを鋳型にして、His−tag配列を含むPrimerを用いてPCRにより増幅した各Mpl遺伝子をpCXND3にクローニングし、pCXND3−hMpl−HisおよびpCXND3−monkey Mpl−Hisを構築した。
作製した各ベクター(25μg)をPBSに懸濁したCHO−DG44細胞(1x10cells/mL)に混合し、Gene Pulserキュベットに加え、Gene Pulser II(Bio−Rad社製)を用いて1.5kV,25μFDの容量でパルスを加えた。エレクトロポーレーション処理により遺伝子導入したCHO細胞を500μg/mL Geneticin、1xHT(Invitrogen社製)を含むCHO−S−SFMII培地(Invitrogen社製)に加えて選抜し、ヒトMpl発現CHO細胞株(以下、CHO−humanMpl)およびサルMpl発現CHO細胞株(以下、CHO−monkey Mpl)を樹立した。
1.3 可溶型ヒトMplタンパク質の調製
可溶型ヒトMplタンパク質を調製するため、昆虫細胞Sf9細胞で分泌産生する発現系を以下のように構築した。ヒトMplの細胞外領域(Gln26からTrp491)の下流にFLAGタグを付加した遺伝子を作製し、pBACSurf−1 Transfer Plasmid(Novagen社製)のPstI−SmaI部位に挿入し、pBACSurf1−hMpl−FLAGを作製した。続いて、Bac−N−Blue Transfection Kit(Invitrogen)を用いて、4μgのpBACSurf1−hMpl−FLAGをSf9細胞に導入した。培養3日後に培養上清を回収し、プラークアッセイにより組換えウイルスを単離した。ウイルスストックを調製後にSf9細胞に感染させて培養上清を回収した。
得られた培養上清を用いて、以下のように可溶型ヒトMplタンパク質を精製した。培養上清をQ Sepharose Fast Flow(Amersham Biosciences社製)に吸着させた後に、50mM Na−Phosphate Buffer,0.01%(v/v)Tween20,500mM NaCl(pH7.2)を用いて溶出した。溶出液をFLAG M2−Agarose(SIGMA−ALDRICH社製)に吸着させた後に、100mM Glycine−HCl,0.01%(v/v)Tween20(pH3.5)を用いて溶出した。溶出後、直ちに1M Tris−Cl(pH8.0)により中和し、PD−10column(Amersham Biosciences社製)を用いて、PBS(−),0.01%(v/v)Tween20に置換を行った。精製した可溶型Mplタンパク質をshMpl−FLAGと称する。
1.4 ヒトMpl−IgG Fc融合タンパク質の調製
ヒトMpl−IgG Fc融合タンパク質遺伝子はBennettらの方法(Bennettら、J.Biol.Chem.1991;266:23060−23067)に従って作製した。ヒトMplの細胞外領域(Gln26からTrp491)をコードする塩基配列をヒトIgG−γ1のFc領域(Asp216よりの下流の領域)をコードする塩基配列に連結し、連結部にFusion LinkerとしてBstEII配列(アミノ酸Val−Thr)を付加した。シグナル配列は、ヒトIgG H鎖可変領域のシグナルペプチド19アミノ酸を使用した。得られたヒトMpl−IgG Fc融合タンパク質遺伝子をpCXND3にクローニングし、pCXND3−hMpl−Fcを構築した。
作製した各ベクター(25μg)をPBSに懸濁したCHO−DG44細胞(1x10cells/mL)に混合し、Gene Pulserキュベットに加え、Gene Pulser II(Bio−Rad社製)を用いて1.5kV,25μFDの容量でパルスを加えた。エレクトロポーレーション処理により遺伝子導入したCHO細胞を500μg/mL Geneticin、1xHTを含むCHO−S−SFMII培地に加えて選抜し、shMPL−Fc発現CHO細胞株(CHO−hMpl−Fc)を樹立した。
得られた培養上清を用いて、以下のようにヒトMpl−IgG Fc融合タンパク質を精製した。培養上清をQ Sepharose Fast Flow(Amersham Biosciences社製)に吸着させた後に、50mM Na−Phosphate Buffer,0.01%(v/v)Tween20,1M NaCl(pH7.6)を用いて溶出した。溶出液をHiTrap proteinG HPカラム(Amersham Biosciences社製)に吸着させた後に、0.1M Glycine−HCl,150mM NaCl,0.01%(v/v)Tween20(pH2.7)を用いて溶出した。溶出後、直ちに1M Tris−Cl(pH8.0)により中和し、PD−10column(Amersham Biosciences社製)を用いて、PBS(−),0.01%(v/v)Tween20に置換を行った。精製した可溶型Mplタンパク質をhMpl−Fcと称する。
1.5 shMpl−FLAGおよびBaF3−human Mplの免疫、ハイブリドーマの選抜
MRL/MpJUmmCrj−lpr/lprマウス(以下、MRL/lprマウス、日本チャールス・リバーより購入)を用いて、8週令より免疫を開始した。初回免疫は100μg/匹のshMPL−FLAGにフロイント完全アジュバント(H37 Ra、ベクトン・ディッキンソン社製)を加え、エマルジョン化したものを皮下に投与した。追加免疫は50μg/匹のshMPL−FLAGにフロイント不完全アジュバント(ベクトン・ディッキンソン社製)を加え、エマルジョン化したものを皮下に投与した合計6回免疫を行ったマウス3匹に対し、50μg/匹のshMPL−FLAGを尾静脈内投与することにより最終免疫を行った。マウスミエローマ細胞P3−X63Ag8U1(P3U1、ATCCより購入)とマウス脾臓細胞を混合し、Polyethylene Glycol 1500(Roche Diagnostics社製)を加えながら混合することにより細胞融合を行った。翌日よりHAT培地を用いて選抜を行い、培養上清を用いてshMpl−FLAGまたはhMpl−Fcを固相化したイムノプレートを用いたELISAおよびBaF3−hMplを用いた細胞増殖活性を指標としたスクリーニングを実施した。陽性クローンについて、限界希釈法によりモノクローン化した後に、拡大培養を行い、培養上清を回収した。この方法により、抗ヒトMpl抗体を産生するハイブリドーマVB22B,VB16,VB140,VB45Bを取得した。
一方で、BaF3−human MplをBalb/Cマウス(日本チャールス・リバーより購入)に1x10細胞を1週間から5ヶ月の間隔で腹腔内に合計11回投与したマウスのマウス脾臓細胞をマウスミエローマ細胞P3U1と上述と同様に細胞融合を行った。翌日よりHAT培地を用いて選抜を行い、培養上清を用いてBaF3−hMplを用いた細胞増殖活性を指標としたスクリーニングを実施した。陽性クローンについて、限界希釈法によりモノクローン化した後に、拡大培養を行い、培養上清を回収した。この方法により、抗ヒトMpl抗体を産生するハイブリドーマTA136を取得した。
1.6 抗ヒトMpl抗体の解析
抗体濃度はヤギ抗マウスIgG(gamma)(ZYMED社製)とアルカリフォスファターゼ−ヤギ抗マウスIgG(gamma)(ZYMED社製)を用いたマウスIgGサンドイッチELISAを行い、アイソタイプの等しい市販抗体をスタンダードにして、GraphPad Prism(GraphPad Software,USA)を用いて検量線を作成し、抗体濃度の換算を行った。
抗体のアイソタイプは、アイソタイプ特異的な二次抗体を用いた抗原依存的ELISAにて決定した。hMpl−Fcを1μg/mLとなるようにcoating buffer(0.1mM NaHCO(pH9.6),0.02%(w/v)NaN)で希釈したものをに加え、4℃にて一晩反応し、コーティングした。Diluent buffer(50mM Tris−HCl(pH8.1),1mM MgCl,150mM NaCl,0.05%(v/v)Tween20,0.02%(w/v)NaN,1%(w/v)BSA)にてブロッキング処理を行った後、ハイブリドーマの培養上清を加え、室温で1時間放置した。Rinse buffer(0.05%(v/v)Tween20,PBS)にて洗浄した後、Alkaline phosphatase標識したアイソタイプ特異的二次抗体を加え、室温で1時間放置した。発色はSIGMA104(SIGMA−ALDRICH社製)を1mg/mLとなるようにSubstrate Buffer(50mM NaHCO(pH9.8),10mM MgCl)に希釈したものを用い、405nmの吸光度をBenchmark Plus(Bio−Rad社製)にて測定した。
shMpl−FLAGおよびhMPL−Fcに対する結合活性は、ELISAにより評価した。精製したshMpl−FLAGおよびhMPL−Fcを1μg/mLになるようにコーティングし、Diluent bufferにてブロッキング処理を行った。ハイブリドーマの培養上清を加え、室温で1時間放置した後、Alkaline Phosphatase標識した抗マウスIgG抗体(Zymed社製)を加え、上記方法と同様に発色を行った。室温で1時間発色させた後に405nmの吸光度を測定し、GraphPad Prismを用いてEC50値を算出した。
CHO−human MplまたはCHO−monkey Mplを回収し、1x10cells/mLになるようにFACS Buffer(1%FBS/PBS)に懸濁した。100μL/wellとなるようにMultiscreen(Millipore社製)に分注し、遠心操作にて培養上清を除去した。5μg/mLになるように希釈した培養上清を加え、氷上にて30分間反応させた。細胞をFACS bufferにて1回洗浄し、FITC標識抗マウスIgG抗体(Beckman Coulter社製)を添加し、氷上にて30分間反応させた。反応後、500rpmで1分間遠心し、上清を除き、FACS Buffer400μLに懸濁し、EPICS ELITE ESP(Beckman Coulter)を用いてフローサイトメトリーを行った。前方散乱光(forward scatter)及び側方散乱光(side scatter)のヒストグラムにて生細胞集団にゲートを設定した。
抗体のアゴニスト活性は、TPO依存性増殖を示すBaF3−human MplまたはBaF3−monkey Mplを用いて評価した。各細胞をそれぞれ4x10cells/mLとなるように10%Fetal Bovine Serum(Invitrogen社製)を含むRPMI1640(Invitrogen社製)に懸濁し、60μL/wellで96well plateに分注した。rhTPO(R&D社製)およびハイブリドーマ培養上清の濃度を振り、各wellに40μL加え、37℃、5%CO条件下で、24時間培養した。10μL/wellでCell Count Reagent SF(ナカライテスク社製)を加え、2時間培養後に、450nmの吸光度(対照655nm)をBenchmark Plusにて測定し、GraphPad Prismを用いてEC50値を算出した。
以上に示す解析により、ヒトMplに結合する抗体VB22B,VB16,VB140,VB45B,TA136を取得した。
1.7 抗ヒトMpl抗体の精製
ハイブリドーマの培養上清を用いて、以下のように抗ヒトMpl抗体を精製した。培養上清をHiTrap proteinG HPカラム(Amersham Biosciences社製)に吸着させた後に、0.1M Glycine−HCl(pH2.7)を用いて溶出した。溶出後、直ちに1M Tris−Cl(pH9.0)により直ちに中和し、PBSで一昼夜透析を行い、バッファー置換を行った。
〔実施例2〕 抗ヒトMpl一本鎖抗体の作製
以下に抗ヒトMpl抗体VB22Bの一本鎖抗体作製例について示す。
2.1 抗ヒトMpl抗体可変領域のクローニング
抗ヒトMpl抗体を産生するハイブリドーマより抽出したTotal RNAを用いて、RT−PCR法によって増幅した。Total RNAは、RNeasy Plant Mini Kits(QIAGEN社製)を用いて1x10細胞のハイブリドーマより抽出した。
1μgのTotal RNAを使用して、SMART RACE cDNA Amplification Kit(CLONTECH社製)を用いて、マウスIgG2b定常領域配列に相補的な合成オリゴヌクレオチドMHC−IgG2b(配列番号:3)またはマウスκ鎖定常領域塩基配列に相補的な合成オリゴヌクレオチドkappa(配列番号:4)を用いて、5’末端側遺伝子断片を増幅した。逆転写反応は42℃で1時間30分間反応させた。
PCR反応溶液(50μL)の組成を次に示す。
5μLの10×Advantage 2 PCR Buffer、
5μLの10×Universal Primer A Mix、
0.2mM dNTPs(dATP,dGTP,dCTP,dTTP)、
1μLのAdvantage 2 Polymerase Mix
(以上の成分はいずれもCLONTECH社製)
2.5μLの逆転写反応産物、
10pmolの合成オリゴヌクレオチドMHC−IgG2bまたはkappa
また反応温度条件は次のとおりである。
94℃の初期温度にて30秒間、
94℃/5秒間、72℃/3分間のサイクルを5回反復
94℃/5秒間、70℃/10秒間、72℃/3分間のサイクルを5回反復、
94℃/5秒間、68℃/10秒間、72℃/3分間のサイクルを25回反復
最後に反応産物を72℃で7分間加熱した。
PCR産物はQIAquick Gel Extraction Kit(QIAGEN社製)を用いて、アガロースゲルから精製した後、pGEM−T Easyベクター(Promega社製)へクローニングした。さらに、ABI 3700 DNA Analyzer(Perkin Elmer社製)を用いて塩基配列を決定した。クローニングしたVB22B H鎖可変領域(以下、VB22B−VH)の塩基配列を配列番号:5に、該塩基配列によってコードされるタンパク質のアミノ酸配列を配列番号:6に、L鎖可変領域(以下、VB22B−VL)の塩基配列を配列番号:7に、該塩基配列によってコードされるタンパク質のアミノ酸配列を配列番号:8に示す。また、VB22B,VB16,VB140,VB45B,TA136のアミノ酸配列を図1に示す。
2.2 抗ヒトMpl抗体Diabody発現ベクターの作製
5アミノ酸からなるリンカー配列を用いたVB22B一本鎖Fv(以下、VB22B Diabody)をコードする遺伝子は、VB22B−VHをコードする遺伝子の3’末端およびVB22B−VLをコードする遺伝子の5’末端に(GlySer)から成るリンカーをコードする塩基配列を付加させた遺伝子について、それぞれPCR法を用いて増幅し、連結することにより構築した。
VB22B−VHの前方プライマー70・115HF(配列番号:9)は、EcoRI部位を有するように設計し、VB22B−VHの後方プライマー33・115HR(配列番号:10)は、VB22B−VHのC末端をコードするDNAにハイブリダイズし、かつ(GlySer)から成るリンカーをコードする塩基配列ならびにVB22B−VLのN末端をコードするDNAにハイブリダイズする塩基配列を有するように設計した。VB22B−VLの前方プライマー33・115LF(配列番号:11)は、VB22B−VLのN末端をコードする塩基配列ならびに(GlySer)から成るリンカーをコードする塩基配列、VB22B−VHのC末端をコードする塩基配列を有するように設計した。VB22B−VLの後方プライマー33・115LR(配列番号:12)は、VB22B−VLのC末端をコードするDNAにハイブリダイズし、かつFLAGタグ(AspTyrLysAspAspAspAspLys/配列番号:13)をコードする塩基配列を有し、さらにNotI部位を有するように設計した。
第一PCRにおいて、VB22B−VHおよびリンカー配列とVB22B−VLおよびリンカー配列を含む2つのPCR反応物を以下のように合成した。
PCR反応溶液(50μL)の組成を次に示す。
5μLの10×PCR Buffer、
0.4mM dNTPs(dATP,dGTP,dCTP,dTTP)、
2.5ユニットのDNAポリメラーゼTaKaRa Ex Taq
(以上の成分はいずれも宝酒造社製)、
10ngのVB22B−VHまたはVB22B−VL遺伝子を含むpGEM−T Easyベクター、
10pmolの合成オリゴヌクレオチド70・115HF、33・115HRまたは33・115LF、33・115LR
また反応温度条件は次のとおりである。
94℃の初期温度にて30秒間、
94℃/15秒間、72℃/2分間のサイクルを5回反復
94℃/15秒間、70℃/2分間のサイクルを5回反復、
94℃/15秒間、68℃/2分間のサイクルを28回反復
最後に反応産物を72℃で5分間加熱した。
約400bpのPCR産物をQIAquick Gel Extraction Kit(QIAGEN社製)を用いて、アガロースゲルから精製した後、各PCR産物の一部を用いて以下のように第二PCRを行った。
PCR反応溶液(50μL)の組成を次に示す。
5μLの10×PCR Buffer、
0.4mM dNTPs(dATP,dGTP,dCTP,dTTP)、
2.5ユニットのDNAポリメラーゼTaKaRa Ex Taq
(以上の成分はいずれも宝酒造社製)、
1μLの第一PCR産物(2種類)、
10pmolの合成オリゴヌクレオチド70・115HF、33・115LR
また反応温度条件は次のとおりである。
94℃の初期温度にて30秒間、
94℃/15秒間、72℃/2分間のサイクルを5回反復
94℃/15秒間、70℃/2分間のサイクルを5回反復、
94℃/15秒間、68℃/2分間のサイクルを28回反復
最後に反応産物を72℃で5分間加熱した。
約800bpのPCR産物をQIAquick Gel Extraction Kit(QIAGEN社製)を用いて、アガロースゲルから精製した後、制限酵素EcoRI(宝酒造社製)および制限酵素NotI(宝酒造社製)で消化した後に、QIAquick PCR Purification Kit(QIAGEN社製)を用いて精製し、pCXND3にクローニングし、pCXND3−VB22B dbを作製した。
2.3 抗ヒトMpl抗体sc(Fv)2発現ベクターの作製
VB22B由来の2つのH鎖可変領域および2つのL鎖可変領域を含む改変抗体[sc(Fv)2]を発現するプラスミドを作製するために、前述のpCXND3−VB22B dbを用いて以下のようにPCR法により修飾した。sc(Fv)2遺伝子の構築過程について、図2に示した。
はじめに、VB22B−VHをコードする遺伝子の3’末端およびVB22B−VLをコードする遺伝子の5’末端に15アミノ酸から成るリンカー(GlySer)をコードする塩基配列を付加させた遺伝子について、それぞれPCR法を用いて増幅し、連結することにより構築した。この構築過程において、3種類のプライマーを新たに設計した。VB22B−VHの前方プライマーVB22B−fpvu(プライマーA,配列番号:14)は、5’末端にEcoRI部位を有し、VB22B dbのGln22およびLeu23がPvuII部位に変換するように設計した。
VB22B−VHの後方プライマーsc−rL15(プライマーB,配列番号:15)は、VB22B−VHのC末端をコードするDNAにハイブリダイズし、かつ(GlySer)から成るリンカーをコードする塩基配列ならびにVB22B−VLのN末端をコードするDNAにハイブリダイズする塩基配列を有するように設計した。VB22B−VLの前方プライマーsc−fL15(プライマーC,配列番号:16)は、VB22B−VLのN末端をコードする塩基配列ならびに(GlySer)から成るリンカーをコードする塩基配列、VB22B−VHのC末端をコードする塩基配列を有するように設計した。
第一PCRにおいて、VB22B−VHおよびリンカー配列とVB22B−VLおよびリンカー配列を含む2つのPCR反応物を以下のように合成した。
PCR反応溶液(50μL)の組成を次に示す。
5μLの10×PCR Buffer、
0.4mM dNTPs(dATP,dGTP,dCTP,dTTP)、
2.5ユニットのDNAポリメラーゼTaKaRa Ex Taq
(以上の成分はいずれも宝酒造社製)、
10ngのpCXND3−VB22B db、
10pmolの合成オリゴヌクレオチドVB22B−fpvu、sc−rL15またはsc−fL15、33・115LR(プライマーD)
また反応温度条件は次のとおりである。
94℃の初期温度にて30秒間、
94℃/15秒間、72℃/2分間のサイクルを5回反復
94℃/15秒間、70℃/2分間のサイクルを5回反復、
94℃/15秒間、68℃/2分間のサイクルを28回反復
最後に反応産物を72℃で5分間加熱した。
約400bpのPCR産物をQIAquick Gel Extraction Kit(QIAGEN社製)を用いて、アガロースゲルから精製した後、各PCR産物の一部を用いて以下のように第二PCRを行った。
PCR反応溶液(50μL)の組成を次に示す。
5μLの10×PCR Buffer、
0.4mM dNTPs(dATP,dGTP,dCTP,dTTP)、
2.5ユニットのDNAポリメラーゼTaKaRa Ex Taq
(以上の成分はいずれも宝酒造社製)、
1μLの第一PCR産物(2種類)、
10pmolの合成オリゴヌクレオチド70・115HF、33・115LR
また反応温度条件は次のとおりである。
94℃の初期温度にて30秒間、
94℃/15秒間、72℃/2分間のサイクルを5回反復
94℃/15秒間、70℃/2分間のサイクルを5回反復、
94℃/15秒間、68℃/2分間のサイクルを28回反復
最後に反応産物を72℃で5分間加熱した。
約800bpのPCR産物をQIAquick Gel Extraction Kit(QIAGEN社製)を用いて、アガロースゲルから精製した後、制限酵素EcoRI(宝酒造社製)および制限酵素NotI(宝酒造社製)で消化した後に、QIAquick PCR Purification Kit(QIAGEN社製)を用いて精製し、pBacPAK9(CLONTECH社製)にクローニングし、pBacPAK9−scVB22Bを作製した。
次に、pBacPAK9−scVB22BのPvuII部位に挿入する断片を作製した。すなわちN末端が欠けたVB22B−VHとVB22B−VLを(GlySer)から成るリンカーで連結したアミノ酸をコードする遺伝子をさらにVB22B−VHのN末端をコードする遺伝子と(GlySer)から成るリンカーをコードする塩基配列で連結する断片で、両末端がPvuII認識配列となる断片である。2種類のプライマーを新たに設計し、PCR法を用いて、この断片を作製した。目的断片の前方プライマーFv2−f(プライマーE,配列番号:17)は、5’末端にPvuII部位を有し、VB22B−VHの5’末端側の配列を持つように設計した。目的断片の後方プライマーFv2−r(プライマーF,配列番号:18)は、VB22B−VLのC末端をコードするDNAにハイブリダイズし、かつ(GlySer)から成るリンカーをコードする塩基配列ならびにVB22B−VHのN末端をコードするDNAにハイブリダイズする塩基配列、さらにPvuII部位を有するように設計した。pBacPAK9−scVB22Bを鋳型にして、以下のようにPCRを行った。
PCR反応溶液(50μL)の組成を次に示す。
5μLの10×PCR Buffer、
0.4mM dNTPs(dATP,dGTP,dCTP,dTTP)、
2.5ユニットのDNAポリメラーゼTaKaRa Ex Taq
(以上の成分はいずれも宝酒造社製)、
10μgのpBacPAK9−scVB22B、
10pmolの合成オリゴヌクレオチドFv2−f、Fv2−r
また反応温度条件は次のとおりである。
94℃の初期温度にて30秒間、
94℃/15秒間、72℃/2分間のサイクルを5回反復
94℃/15秒間、70℃/2分間のサイクルを5回反復、
94℃/15秒間、68℃/2分間のサイクルを28回反復
最後に反応産物を72℃で5分間加熱した。
約800bpのPCR産物をQIAquick Gel Extraction Kit(QIAGEN社製)を用いて、アガロースゲルから精製した後、pGEM−T Easyベクター(Promega社製)へクローニングした。塩基配列の決定後、制限酵素PvuII(宝酒造社製)で消化した後に、目的断片を回収した。pBacPAK9−scVB22Bを制限酵素PvuII(宝酒造社製)で消化した後に、回収した断片を連結し、pBacPAK9−VB22B sc(Fv)2を作製した。作製したベクターを制限酵素EcoRI(宝酒造社製)および制限酵素NotI(宝酒造社製)で消化した後に、QIAquick Gel Extraction Kit(QIAGEN社製)を用いて、約1800bpの断片をアガロースゲルから精製し、発現ベクターpCXND3にクローニングし、pCXND3−VB22Bsc(Fv)2を作製した。
2.4 動物細胞を用いた抗ヒトMpl一本鎖抗体の発現
CHO−DG44細胞を用いた一本鎖抗体の安定発現細胞株の作製は次のようにして行った。Gene PulserII(BioRad社製)を用いたエレクトロポレーション法により遺伝子導入した。発現ベクター(25μg)とPBSに懸濁したCHO−DG44細胞(1×10細胞/mL)の0.75mLを混合したものを氷上で10分間冷却し、キュベットに移した後に1.5kV、25μFDの容量にてパルスを与えた。室温にて10分間の回復期間の後、エレクトロポレーション処理された細胞を、500μg/mL Geneticin(Invitrogen社製)を含むCHO−S−SFMII培地(Invitrogen社製)に加えて選抜し、発現CHO細胞株を樹立した。VB22B sc(Fv)2は、この方法で安定発現細胞株およびその培養上清を調製した。
COS7細胞を用いた一本鎖抗体の一過性発現は次のようにして行った。発現ベクター(10μg)とPBSに懸濁したCOS7細胞(1×10細胞/mL)の0.75mLを混合したものを氷上で10分間冷却し、キュベットに移した後に1.5kV、25μFDの容量にてパルスを与えた。室温にて10分間の回復期間の後、エレクトロポレーション処理された細胞を、10%FBSを含むDMEM培地(Invitrogen社製)に加え、一晩培養した後に、PBSで洗浄後にCHO−S−SFMII培地を加えて約3日間培養した。VB22B Diabodyは、この方法で培養上清を調製した。
2.5 培養上清中の抗ヒトMpl一本鎖抗体の定量
COS7細胞あるいはCHO細胞に一過性発現させた抗ヒトMpl一本鎖抗体の培養上清中の濃度は、表面プラズモン共鳴を利用して測定した。すなわちBIAcore2000(Biacore社製)にSensor Chip CM5(Biacore社製)をセットし、ANTI−FLAG M2 Monoclonal Antibody(SIGMA−ALDRICH社製)を結合した。流速5mL/secで適濃度のサンプルを流し、50mMジエチルアミンを流して結合した抗体を解離させた。サンプルを流したときの質量変化を測定し、標準品の質量変化に基づいて作成した検量線を用いて、濃度を算出した。Diabodyについての標準品は、db12E10(特願2001−27734参照)を使用し、sc(Fv)2についての標準品は同じ遺伝子構造を持つ12E10sc(Fv)2を使用した。
2.6 抗Mpl Diabodyおよび一本鎖抗体の精製
VB22B Diabody発現COS7細胞あるいはCHO細胞の培養上清を、50mM Tris−HCl(pH7.4),150mM NaCl,0.05%Tween20で平衡化したAnti−Flag M2 Affinity Gel(SIGMA−ALDRICH社製)カラムに吸着させ、100mM Glycine−HCl(pH3.5)で溶出させた。溶出画分は、直ちに1M Tris−HCl(pH8.0)で中和を行い、HiLoad26/60Superdex200pg(Amersham−Bioscience社製)カラムを用いてゲルろ過クロマトグラフィーを行った。ゲルろ過クロマトグラフィーのバッファーは、PBS、0.01%Tween20を使用した。
VB22B sc(Fv)2発現COS7細胞あるいはCHO細胞の培養上清を、Diabody精製と同一条件で精製を行った。また、大量に調製する場合には、CHO細胞の培養上清を、20mMリン酸緩衝液(pH6.8)で平衡化したMacro−Prep Ceramic Hydroxyapatite Type I(Bio−Rad社製)カラムにかけ、250mMリン酸緩衝液(pH6.8)で段階的に溶出した。溶出画分は、限外ろ過膜を用いて濃縮後、HiLoad26/60Superdex200pgカラムを用いて、ゲルろ過クロマトグラフィーを行い、分子量が約70kD〜40kDに相当する画分を分取した。この画分を、50mM Tris−HCl(pH7.4),150mM NaCl,0.05%Tween20で平衡化したAnti−Flag M2 Affinity Gelカラムに吸着させ、100mM Glycine−HCl(pH3.5)で溶出させた。溶出画分は、直ちに1M Tris−HCl(pH8.0)で中和を行い、HiLoad26/60Superdex200pgカラムを用いてゲルろ過クロマトグラフィーを行った。ゲルろ過クロマトグラフィーのバッファーは、20mM酢酸(pH6.0),150mM NaCl,0.01%Tween80を使用した。
各精製ステップにおいて、Diabodyおよびsc(Fv)2の確認は、SDS−PAGEおよび抗Flag抗体(SIGMA−ALDLICH社)を用いたWestern Blottingを用いて行った。それぞれ、分取したピーク画分をLaemliの方法に準じて電気泳動し、クマシーブリリアントブルーで染色した結果、Diabodyでは、見かけ上の分子量約29kDaに、またsc(Fv)2では、見かけ上の分子量約55kDaに、それぞれの単一のバンドが検出された。
2.7 抗ヒトMpl一本鎖抗体のTPO様アゴニスト活性の評価
TPO依存性増殖を示すBaF3−human Mplを用いてTPO用アゴニスト活性を評価した。各細胞を1%Fetal Bovine Serum(Invitrogen社製)を含むRPMI1640(Invitrogen社製)で2回洗浄した後、4x10cells/mLとなるように10% Fetal Bovine Serumを含むRPMI1640に懸濁し、60μL/wellで96well plateに分注した。rhTPO(R&D社製)、COS7培養上清または精製品の濃度を振り、各wellに40μL加え、37℃、5%CO条件下で、24時間培養した。10μL/wellでWST−8試薬(Cell Count Reagent SF、ナカライテスク社製)を加え、直後にBenchmark Plusを用いて450nmの吸光度(対照655nm)を測定し、2時間培養後に、再度450nmの吸光度(対照655nm)を測定した。WST−8試薬は生細胞数に応じて450nmの発色反応を呈することから、2時間の吸光度変化を指標にTPO様アゴニスト活性を評価した。また、GraphPad Prismを用いてEC50値を算出した。
精製したVB22B DiabodyおよびVB22B sc(Fv)2を用いて、BaF3−human Mpl,BaF3−monkey MplでのTPO様アゴニスト活性を評価した結果を図3、図4に示す。また、COS7でVB16,VB140,VB45B,TA136の一本鎖抗体(Diabody,sc(Fv)2)を発現させ、培養上清を用いてBaF3−human MplでのTPO様アゴニスト活性を評価した結果をそれぞれ図5、図6、図7、図8に示す。さらに、これらの解析により得られたEC50値を表1に示す。
Figure 2005056798
各抗体を用いたBaF3−human Mpl,BaF3−monkey Mplのアゴニスト活性(EC50値:pM)
この結果より、Diabodyよりsc(Fv)2構造をもつ一本鎖抗体の方が、アゴニスト活性が高いことが確認された。アゴニスト活性は、抗原結合部位が2価であることが重要であるが、抗原結合部位間の距離や角度も重要な要素であると考えられる(WO 02/33072およびWO 02/33073参照)。取得した抗体の認識するエピトープの違いにより、最適な距離や角度が異なることから、最適なリンカーの長さは、各抗体に依存すると考えられる。しかし、リンカーの長さが5〜12merと短いときには、non−covalentなDiabodyを形成するが、リンカー長を長くする(12mer以上)ではDiabodyは形成されずにscFV一量体を形成することが報告されている(Hudsonら、J Immunol.Methods 1999;231:177−189)。よって、長いリンカーを使用しても2価の抗原結合部位が形成されるsc(Fv)2は、高いアゴニスト活性を有する可能性が高くなると推測される。また、non−covalentなDiabodyよりもリンカーで結合しているsc(Fv)2の方が安定性に優れていることから、高い活性を誘起できる可能性もある。
本発明により、完全長の抗体としては、アゴニスト活性が弱いかあるいは、ほとんど活性がない場合においても、低分子化、具体的にはDiabody化、あるいはsc(Fv)2化することによって、活性を上昇させることが可能となる。これにより、従来は、完全長抗体としては活性が弱いため、医薬品等として開発が困難であったものであっても、低分子化することにより、医薬品等として開発が可能となる。また、比活性が上昇することにより、生産面でも、コストを削減することが可能になる。また、低分子化抗体は、糖鎖の結合がないことから、組換え体を作製する場合においても、動物細胞、酵母、大腸菌など各種発現系の利用が可能であり、利便性が高くなる。

Claims (12)

  1. 2つ以上の重鎖可変領域と、2つ以上の軽鎖可変領域をリンカーで結合し、一本鎖ポリペプチドにすることにより、抗体の活性を増強させる方法。
  2. 抗体の重鎖可変領域と軽鎖可変領域を含む第一のポリペプチドと、抗体の重鎖可変領域と軽鎖可変領域を含む第二のポリペプチドをリンカーで結合することにより、抗体の活性を増強させる方法。
  3. 抗体をsc(Fv)2にすることにより、抗体の活性を増強させる方法。
  4. 活性がアゴニスト活性である請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. リンカーがペプチドリンカーであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. ペプチドリンカーの長さが5〜30アミノ酸であることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. ペプチドリンカーの長さが12〜18アミノ酸であることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. ペプチドリンカーの長さが15アミノ酸であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の方法により、活性が増強された抗体。
  10. 以下の工程を含む、請求項9に記載の抗体の製造方法。
    (a)2つ以上の抗体重鎖可変領域、2つ以上の抗体軽鎖可変領域、及び各可変領域を結合するペプチドリンカーをコードするDNAを作製する工程、
    (b)該DNAを含むベクターを作製する工程、
    (c)該ベクターを宿主細胞に導入する工程、
    (d)該宿主細胞を培養する工程
  11. DNAが、2つの重鎖可変領域、2つの軽鎖可変領域、3つのペプチドリンカーをコードしていることを特徴とする、請求項10に記載の製造方法。
  12. DNAが、重鎖可変領域、ペプチドリンカー、軽鎖可変領域、ペプチドリンカー、重鎖可変領域、ペプチドリンカー、軽鎖可変領域の順でコードしていることを特徴とする、請求項11に記載の製造方法。
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